セレナ「わ、私は柚子……よ」 (49)

遊矢「……」

セレナ「……榊遊矢、どうしたんだ、ボケッとして?」

遊矢「柚子!?」

セレナ「い、いや、私は柚子ではないが……」

遊矢「……なんだ、セレナか……ゴメン、なんでもない」

セレナ「……」

遊矢「……はあ、柚子……」

セレナ「……」



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―――


セレナ「……少し話がある」

権現坂「なんだ、そちらから話しかけてくるとは珍しいな」

セレナ「榊遊矢についてだ」

権現坂「何? ……遊矢のことについてなら話を聞かないわけにはいかないな」

セレナ「私は榊遊矢の事についてよく知らない……だが、あの男は普段からあんな調子なのか?」

権現坂「いや、普段はもっと明るい……やはり、柚子が連れ去られたことを引きずっているのだろう」

セレナ「そうか……」

権現坂「……遊矢は以前にも大切な人物を失っている、その時も笑顔を忘れてふさぎ込んでしまっていた」

セレナ「……」

権現坂「だが、俺と柚子、遊勝塾のみんなで遊矢を励まし、なんとか回復することができた……しかし、また、あの時の遊矢のようになってしまった気がする」

セレナ「……」

デニス「あれ? 珍しい取り合わせじゃないか~、何の話してるんだい?」

権現坂「デニス、言っておくが、お前が茶化すような話はしてないぞ」

デニス「茶化すだなんてひどいな~、僕はみんなが明るく楽しくなればそれでいいと思ってるだけなのに」

セレナ「明るく楽しく、か……」

デニス「……? どうしたんだい、セレナ?」

権現坂「とにかく、遊矢のことを励ましてやるのは友である俺の役目だ、セレナ、お前が気にする必要はない」

セレナ「……いや、そもそも原因は私にある、それに柚子にも大きな借りがあるのは事実だ」

権現坂「……」

セレナ「私が出来ることは何かないか?」

権現坂「出来ることと言ってもな……」

デニス「何の話かよくわからないけど、遊矢の事を励まそうって事なわけでしょ? だったら良い考えがあるよ」

権現坂「なんだ?」

デニス「遊矢は柚子がいなくなってショックを受けてるんでしょ? だったら、柚子にそっくりのセレナが柚子の物まねをするなんてどう?」

セレナ「……物まね?」

権現坂「デニス、貴様……」

デニス「……あー、ちょっと待って、冗談、冗談だからさ……」

セレナ(私が柚子の物まね……確かに顔や背丈はそっくりだ、そういえば何度も榊遊矢には間違えられたが……)

~~~

遊矢『柚子!? なんだ、セレナか……ゴメン、なんでもない……はあ、柚子……』

~~~

セレナ「……」

権現坂「俺たちは真剣だというのに……」

デニス「痛たた……だ、だから冗談ってば……」

セレナ「……物まね、か、確かに私にできることといえばそれくらいかもしれないな」

権現坂「ん?」

デニス「え?」

―――


遊矢「……柚子……」

セレナ「……よ、呼んだか? あ、いや……呼んだ?」

遊矢「……え?」

セレナ「久しぶりだ……ひ、久しぶりね、ゆ、ゆ、ゆう、遊矢」

遊矢「……」


デニス「いや、流石にこれは無理あるって、確かに服と髪型似せたら完全に柚子だけどさ、口を開くたびに中身がボロボロ出てるよ」

権現坂「お前が提案したことだろう」

デニス「だから冗談だったんだってば……なんでセレナも乗っちゃうかな」

権現坂「それほどセレナも真剣に考えていたということだ」

デニス「……まあ、いくら遊矢でもこれは……」



遊矢「柚子! 柚子じゃないか!」

セレナ「あ、ああ……いや、そうよ、私は……柚子、よ」


デニス「ええぇぇぇ!?」

権現坂「こら、あまり大きな声を出すな、あくまで俺たちは陰ながらセレナを手助けするのだ」

デニス「……なんで君もそんなに乗り気なわけ? 僕が提案した時は散々だったのに」

権現坂「セレナが自分からやると言いだしたことだ、遊矢を慰めるために一肌脱ぐと言うのならば、遊矢の友として全力でそれをサポートするまでだ」

デニス(……セレナも権現坂も変に真面目過ぎるんだよなあ……まったく、お姫様もあんまりこっちの次元に関わりすぎないでほしいんだけど)


遊矢「いつの間に戻ってきたんだ?」

セレナ「……さっきだ……いや、さっきよ」

遊矢「そうか……とにかく、無事でよかった」ギュ

セレナ「!?」


デニス「あらら、これはまた情熱的な……」

権現坂「遊矢、大胆になったな……いや、大人になったということか」

デニス「……前から思ってたけど、君ってどういう立場で遊矢の事を見てるわけ?」



セレナ「は、離せ!」

遊矢「ゴ、ゴメン、柚子、会えてうれしくて、つい……」

セレナ「あ、いや……わ、私もその……遊矢に会えてよかった、と思っている……わ」

遊矢「……」

セレナ「……」

遊矢「……そうだ、遊園地!」

セレナ「え?」

遊矢「柚子が前から気になっている言ってた遊園地、そこに今から行こう!」

セレナ「今からか? ……今からなの?」

遊矢「ああ、舞網チャンピオンシップが終わったら行くって約束だろ? 遊勝塾のみんなと!」

セレナ「遊勝塾か……」



権現坂「……不味いな、セレナに遊勝塾の事は教えきれていない、セレナの事がばれる可能性がある」

デニス「はいはい、こういう時のための僕たちでしょ」ピピピ


プルプル

セレナ「すまない、私のメールだ」

遊矢「ああ!」

デニス『もし遊園地に行くのなら「2人きりで行こう」て提案して!』

セレナ「……もし行くのなら、2人きりで行くぞ」

遊矢「え、何で? みんなと行った方が楽しいじゃないか」

セレナ「それは……」

プルプル

デニス『「遊矢と2人の方が楽しい」て感じで上手く説得するんだ! あと口調がセレナに戻ってるよ』

セレナ「ゆ、ゆ、遊矢と2人の方が、た、楽しい……からよ」

遊矢「……」

セレナ「ゆ、ゆう、遊矢、どうした……のよ?」

遊矢「いや、なんでもない……まあ、フトシ達にはお土産をあげるってことで我慢してもらうか」

セレナ「そうだ……そうね」



権現坂「何とかなったようだな」

デニス「ふう、ギリギリだなあ、もう……というか、柚子の口調を真似る時だけドモリ過ぎだよね、なんでばれないんだろう……?」

権現坂「移動するようだな、我々も後を追うぞ」

デニス「はいはい、わかってるよ……」

遊園地

遊矢「着いた、ここだ!」

セレナ「ここが……遊園地」キョロキョロ

遊矢「ああ! 楽しそうなところだろ?」

セレナ「……え? そう……ね」キョロキョロ


権現坂「セレナが周りを気にしすぎているように見えるが……」

デニス「初めてくるからだよ、ずっとアカデミアに閉じ込められたわけだし」

権現坂「そうか……うん? よくそんなことを知ってるな」

デニス「あっ……そ、そう、本人から前に聞いたんだよ!」

権現坂「そうか」

デニス「ははは………………ふぅ」



遊矢「まずは何から乗ろうか……そうだ、メリーゴーランドなんてどうだ?」

セレナ「メリーゴーランド……? あれか?」

遊矢「いや、あれはティーカップ、メリーゴーランドはあっちの馬に乗るやつさ」

セレナ「ああ、そっちか……」


デニス「……なんかヤバくない? 遊勝塾以前に遊園地に来たこと自体でばれちゃいそうなんだけど」

権現坂「……」

デニス「とりあえず、メールでもう一回フォロー入れとくよ」ピピピ

権現坂「……」



プルプル

遊矢「あ、またメール?」

セレナ「ああ……」

デニス『とりあえず、遊園地のことは知ってるふりしてて! あと口調も!』

遊矢「誰からなんだ?」

セレナ「……だ、誰でもない、わ……い、行きましょう、ゆ、ゆう、遊矢」

遊矢「そうだな、今日は楽しもう!」



デニス「ふう、危ない危ない、遊矢が鈍くて助かるよ」

権現坂「……」

デニス「……ていうか、さっきから黙ってどうしちゃったの?」

権現坂「……この男権現坂、疑いを持っても確信が持てない事は口に出さん」

デニス「はあ? ……つまり、考え事してるってこと?」

権現坂「そうだ」

デニス「ふーん……」

メリーゴーランド

セレナ「こ、これは座りが悪いな……」

遊矢「ははは、途中で落ちるなよ」

セレナ「そ、そんな無様なことするか……しない、わよ」

遊矢「ごめんごめん、ほら、周りの景色を見るのも楽しいよ」

セレナ「え? あ……」

遊矢「あんまり外を見過ぎて目を回さないようにな」

セレナ「だからそんな無様なことしない……わ」


遊矢「どうだった、メリーゴーランド?」

セレナ「……不思議な世界だった、ただ回っているだけなのに、なんだか目の前がグニャグニャして、まるで夢の中にいるような……」

遊矢「……」

セレナ「……あっ、いや、メリーゴーランドには何回も乗ったことがある、わ!」

遊矢「楽しかった?」

セレナ「……楽しかった」

遊矢「それはよかった、次はあれに乗ろう」

セレナ「あれは……」

遊矢「ジェットコースターさ」


ジェットコースター

アナウンス『それではスタートします』

ガタガタガタガタ

遊矢「ふう……この瞬間は緊張するな」

セレナ「ゆ、ゆ、遊矢……この乗り物はこんなにゆっくり進む、のかしら?」

遊矢「最初の昇りはね……でも昇りきったら後は急加速して一気に走り抜けるよ」

セレナ「急加速? それはどれくらい……」

遊矢「あ、丁度頂点まで来た、ここから一気に……」

セレナ「え?」

ガタン! ビューン!

お客「きゃー」

遊矢「ははは、すごいな!」

セレナ「……!!」



遊矢「いや、楽しかった……」

セレナ「……」

遊矢「あ……だ、大丈夫か?」

セレナ「……大丈夫」

遊矢「ちょっと刺激が強かったかな……そうだ、次は観覧車に乗ろう、あれはゆっくり景色を楽しめるから……」

セレナ「……」

遊矢「あれ? どこ行くんだ?」

セレナ「……私は、もう一度、ジェットコースターに挑む」

遊矢「え?」

セレナ「最初は油断しただけだ……だが、次は必ず私が勝つ!」

遊矢「う、うん……」



デニス「なんかもう、ただのデートになっているよね」

権現坂「……」

デニス「というか、本当に柚子のマネする気あるのかな、セレナは……あれ完全に地が出てるし」

権現坂「……」

デニス「仕方ない、もう一回メール打つよ」

権現坂「待て、デニス」

デニス「え?」

権現坂「もうメールを打つ必要はないだろう」

デニス「え、でも……」

権現坂「この男権現坂を信じろ」

デニス「……まあ、そういうならやめるけどさ」



遊矢「はあはあ」

セレナ「……もう一回だ」

遊矢「ちょ、まだ行くのか? もう5回も乗ったのに……」

セレナ「……まだだ、まだ攻略しきれていない、もう一回行く」

遊矢「……もしかしてジェットコースターにハマった?」

セレナ「……た、戦いに行くだけだ、戦士として!」

遊矢「戦士として、ね」

セレナ「……あ! いや、戦士じゃない、わ……とにかく、もう一回行く……遊矢は疲れているのならそこで休んでいろ……なさい」

遊矢「……お供するよ」


コーヒーカップ

デニス「いやー、楽しいねえ、遊園地」グルグル

権現坂「お前もすっかり楽しんでいるな」

デニス「もうサポートする必要はないって言ったのは君だろ? だったら楽しまなきゃ損じゃないか」グルグル

権現坂「……」

デニス「コーヒーカップに乗るのなんて何年振りかなぁ……こうやって勢いよく回すのがこれの醍醐味だよね」グルグル

権現坂「……」

デニス「どうせだったら可愛い女の子と一緒のカップに乗りたかったけど、まあ仕方ないね、それは別の機会にしよう」グルグル

権現坂「……」

デニス「君も回してほしいな……あれ、もしかして酔っちゃった?」グルグル

権現坂「ふん」ガシッ

デニス「お、やる気になった?」グルグル

権現坂「この男権現坂、やるからには遊びでも本気で行く、ふん!」グルグルグルグル

デニス「お、す、すごい……」

権現坂「うおおぉぉぉぉぉ!」グルグルグルグル

デニス「ちょ、ちょっと勢いつけ過ぎじゃないかなあぁぁぁ!?」



セレナ「まあ、こんなものか、正直に言えばもう少し乗ってもいいと思うが」

遊矢「……さすがに10回も乗ったらスタッフも止めるって」

セレナ「次はどれに乗るか、もう一度メリーゴーランドでもいいな……いや、だがあのカップのやつにも乗ってみたい」

遊矢「もうそろそろ閉園時間だから、乗れても一個だけだぞ」

セレナ「何!? まだ2つしか乗ってないぞ!」

遊矢「……いや、ジェットコースターに10回も乗ったじゃないか」

セレナ「最後の一個……最後の一個か……」

遊矢「……悩むようだったら、俺のおすすめに乗ってみないか?」

セレナ「おすすめ? どれだ?」

遊矢「あれさ」

セレナ「あれは……なんだ?」

遊矢「観覧車っていうんだ」

観覧車

セレナ「凄いな、舞網市が良く見える」

遊矢「周りに大きな建物もないから、見晴らしもいいしな」

セレナ「……」

遊矢「……今日はありがとう」

セレナ「え?」

遊矢「俺の事、元気づけてくれたんだろ、セレナ」

セレナ「あ……わ、私は柚子だ!」

遊矢「ははは、今さらだな」

セレナ「……」

遊矢「……」

セレナ「……はあ、やはり、私に柚子の物まねなんか無理だったか」

遊矢「その服はどこから? 柚子のだよな?」

セレナ「権現坂に協力してもらった」

遊矢「時々届いてたあのメールも権現坂?」

セレナ「いや、あれはデニスだ、元々私が柚子の物まねをすることを提案したのはあの男だからな」

遊矢「そうか、デニスもか……もしかして他の人も?」

セレナ「いや、私と権現坂とデニスだけだ、事の始まりは私が権現坂にお前の事を相談したことからだ」

遊矢「俺の事?」

セレナ「お前がやたらと暗いうえに、いつも私の事を柚子と間違えるからな、どうにかできないかと相談したんだ」

遊矢「そうだったのか……ゴメンな、心配かけて、それに迷惑だったろう?」

セレナ「元を正せば柚子がさらわれた原因は私にある、お前が謝る必要はない」

遊矢「そうか、じゃあ改めてお礼を言わせてくれ、ありがとう、セレナ」

セレナ「……ふん、別にいい、それに私も今日は……」

遊矢「今日は?」

セレナ「……なんでもない」

遊矢「はは、なんだそれ…………あ、下に権現坂とデニスがいるぞ」

セレナ「本当だ……なぜデニスはあんなにフラフラなんだ?」

遊矢「……さあ?」



デニス「ああ、やっぱりばれてたか、まあいくら外見が似てるからといってもなりきりのは無理だよね」

遊矢「デニスも権現坂も俺の為にありがとう」

権現坂「友として、当然のことをしたまでだ」

デニス「そうそう、僕たち友達じゃないか」

セレナ「なんで、お前はそんなに顔が真っ青なんだ?」

デニス「……まあ色々あってね……ところで遊矢、いつごろからセレナが柚子じゃないって気づいたの?」

権現坂「遊園地に来たこときには完全に気付いてただろう?」

デニス「え?」

権現坂「その時にはセレナの事を『柚子』と呼ばなくなっていたからな」

デニス「……そうだっけ?」

遊矢「最初セレナが柚子として現れた時は、信じてた……というか信じようとしてたんだと思う、でも話していくうちに、あれ?って思ってさ」

デニス「まあ、割とボロ出てたし」

セレナ「わ、私は言われた通りにやったぞ」

遊矢「信じよう、信じようとは思ったけど、でも柚子じゃないって確信したのは遊勝塾のみんなを遊園地に誘おうとしなかったと時かな、柚子だったらその誘いは絶対に断らないだろうから」

デニス「あー、あの時か……」

セレナ「あれはお前のメールに従っただけだぞ、デニス」

デニス「……はいはい、僕のせいだよ、お姫様」

権現坂「……しかし、それならわざわざセレナとここにくる必要もなかったのではないか?」

遊矢「それもちょっと思ったけど、でもセレナがこんな事までしてくれるなんて、よっぽどの事だと思ってさ、それに気晴らしにはちょうどいいかなって」

権現坂「遊矢……」

遊矢「だけど吹っ切れたよ、いつまでも、暗い気持じゃいられないよな……俺は柚子を救って、デュエルでみんなを笑顔にしないといけないんだから!」

デニス「はは、そうだね、僕もランサーズの一員として頑張るよ、セレナもそうでしょ?」

セレナ「……聞かれるまでもない、私も柊柚子を助けたい気持ちは一緒だ」

ピンポンパンポーン

アナウンス『当園閉館時間となりました、落し物、お忘れ物がないよう今一度お手回り品を確認し……』

遊矢「……帰ろうか、みんな」

権現坂「うむ」

デニス「そうだね」

セレナ「……ああ」

END


後日談1

遊矢「はあ……」

セレナ「……なんだ、ため息をついて、昨日は吹っ切れたと言っていただろう」

遊矢「あ、セレナ……違うんだ、実は昨日遊園地に行った事、フトシ達……優勝塾のみんなに話したんだけど、お土産買うのすっかり忘れててさ」

セレナ「……そういえば土産を買うとか言っていたな」

遊矢「それでフトシやアユから『遊矢兄ちゃんだけ遊びに行ってズルい!』とか言われて、どうフォローしようかと思って」

セレナ「……また遊園地に行って、お土産を買ってくればいいんじゃないか?」

遊矢「ははは、そんな事をするくらいだったら、フトシ達を連れてもう一度遊園地で遊ぶよ」

セレナ「……もう一度遊園地に遊びに行くのか?」

遊矢「まあ、みんなの予定が合えばな」

セレナ「そうか……」

遊矢「……」

セレナ「……」

遊矢「……セレナも来る?」

セレナ「いいのか!?」

遊矢「た、多分、大丈夫だと思うけど……」

セレナ「なら、遊園地に行くときは誘ってくれ……約束だぞ、遊矢」

遊矢「わ、わかった……約束だ、セレナ」

END

後日談2

デニス「……てなことが昨日あったんだよねえ」

月影「……」

零羅「……」

黒咲「……」

デニス「……ま、まあ、これで話は終わりなんだけどね……はは……」

月影「……」

零羅「……」

黒咲「……」

デニス(……このメンツにリアクションを期待する方が間違いだったかな)

黒咲「……」スッ

デニス「あれ? どこ行くの?」

黒咲「……貴様には関係ない」

デニス「ああ……そうだね、ごゆっくり」




黒咲「……話がある」

セレナ「なんだ、お前の方から話しかけてくるとは……その手に持っている服は?」

黒咲「……瑠璃の服だ」

セレナ「……」

黒咲「……」

セレナ「……着ないぞ」

黒咲「……」

セレナ「着ないぞ!」


END






ユーゴ「リンの服だ」

柚子「着ないわよ」


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