咲夜「その包み紙は館の色で」 (31)

咲夜「パチュリー様」

パチュリー「はい」

咲夜「教えて下さいますか」

パチュリー「えぇ」

咲夜「魔法を」






パチュリー「えっ」

咲夜「えっ」

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パチュリー「待って」

咲夜「では早速」

パチュリー「なにを教えろって」






咲夜「魔法を」

パチュリー「んふっ」

咲夜「素敵な笑顔です」

パチュリー「なんで」

咲夜「はい?」

パチュリー「なんでいきなり魔法なのよ」

咲夜「それはねパチ様」

パチュリー「ふふっ」






咲夜「パチ様」

パチュリー「やめて」

咲夜「私は教えてもらいました」

パチュリー「はい」

咲夜「お嬢様からは家族の絆を」

パチュリー「ほぅ」

咲夜「妹様には純粋な心を」

パチュリー「うん」

咲夜「そして美鈴には」

パチュリー「美鈴には」






咲夜「愛を」

パチュリー「くふっ」

咲夜「どうして」

パチュリー「笑っていないわ」

咲夜「いいえ」

パチュリー「素敵だと思う」

咲夜「ひどい」

パチュリー「とても素敵」






咲夜「さっきのは嘘です」

パチュリー「えっ」

咲夜「美鈴には慈愛の温かさを」

パチュリー「愛は?」

咲夜「嘘です」

パチュリー「嘘なの」

咲夜「はい」

パチュリー「偽物の愛だったのね」






咲夜「ノーレッジ様」

パチュリー「んふっ」

咲夜「ずるいですよ」

パチュリー「意地悪が過ぎたわ」

咲夜「反省してください」

パチュリー「はい」






咲夜「まったく」

パチュリー「ふふふ」

咲夜「とにかく」

パチュリー「注いでもらったのね」

咲夜「それはもうたくさんの優しさを」

パチュリー「素敵」

咲夜「はい」






パチュリー「うん」

咲夜「んふっ」

パチュリー「とても素敵よ」

咲夜「私は思いました」

パチュリー「確かにそれは愛であったと」






咲夜「パチ様」ギュム

パチュリー「いひゃひゃひゃ!!」ジタバタ

咲夜「違います」

パチュリー「ごめんなさい」

咲夜「教えてください」

パチュリー「そんなこと言われても」

咲夜「パチュリー様もなにか教えていただきたく」






パチュリー「えっ」

咲夜「えっ」

パチュリー「待って」

咲夜「はい」

パチュリー「私はなにも教えてないの?」

咲夜「それは」






パチュリー「愛とか」

咲夜「やめてください」

パチュリー「私の愛は伝わっていないのかしら」

咲夜「残念ながら」

パチュリー「そんな」

咲夜「愛が伝わるエピソードなどがありましたら」






パチュリー「絵本」

咲夜「絵本?」

パチュリー「絵本を読んだわ」

咲夜「あぁ」

パチュリー「私は咲夜に絵本を読んであげたわ」

咲夜「そうでした」

パチュリー「読み過ぎて声が枯れたくらいに」






咲夜「ホコリのせいでは」

パチュリー「ちょっと」

咲夜「だって」

パチュリー「一心に絵本を手に取ったのよ」

咲夜「細い腕で?」

パチュリー「息も絶え絶えに」

咲夜「飯は、飯はまだか」

パチュリー「さっき食べたじゃあありませんか」

咲夜「これは失敬」






パチュリー「おほほほ」

咲夜「あははは」

咲夜「悪くないかと」

パチュリー「悪いわよ」

咲夜「そんな路線も」

パチュリー「読めないじゃない」

咲夜「味のある良い声なのでは」

パチュリー「老眼よ」






咲夜「ではなくて」

パチュリー「はい」

咲夜「咲夜に」

パチュリー「んふふ」

咲夜「私、咲夜に読み聞かせたその情景を」

パチュリー「絵本を読む私の姿を」






咲夜「思い出してください」

パチュリー「しっかりとね」

小悪魔『早く続きを読んであげてくださいよ』

パチュリー『だって』

小悪魔『なんですか』

パチュリー『恥ずかしい』

小悪魔『えっ』

パチュリー『代わりにお願いするわ』

小悪魔『愛は』

パチュリー『ほ、他の形で示すわ』






小悪魔『「おのれ邪気王!!」、リュウはそう言い放つと』ペラ

さくや『ほぅ』

パチュリー『上手いわね』

パチュリー「違うの」

咲夜「違いません」

パチュリー「小悪魔がどうしてもって」

咲夜「確かにノリノリではありましたが」

パチュリー「あの時だけよ」

咲夜「毎回難癖をつけて小悪魔に」

パチュリー「あっ」

咲夜「他にも?」






パチュリー「たくさんの飴玉をあげたわ」

咲夜「パチュリー様」

パチュリー「いちご味」

咲夜「心は痛みませんか」

パチュリー「えっ」

咲夜「方や愛に、方や飴玉」






パチュリー「ごめんなさい」

咲夜「ふふふ」

パチュリー「とても痛い」

咲夜「でしょう」

パチュリー「自分でもそれはないかなって」

咲夜「飴玉などで人の心を」

パチュリー「食べる?」ジャラジャラ






咲夜「おいしい」コロコロ

パチュリー「いちご味だもの」

咲夜「ごちそうさまでした」

パチュリー「おかわりは言ってね」

咲夜「はい」

パチュリー「常備してるから」






咲夜「飴違う」

パチュリー「んふっ」

咲夜「飴玉などで人の心を」

パチュリー「されど飴玉よ」

咲夜「報告します」

パチュリー「レミィに?」

咲夜「小悪魔に」






パチュリー「やめて」

咲夜「愛に溢れる小悪魔に」

パチュリー「あの子は望まないわ」

咲夜「責任をなすりつけようとしたことも含めて」

パチュリー「本当にやめて」

咲夜「頭の羽根をしょんぼりさせながら言うのです」

パチュリー「ちょっと」

咲夜「パチ様ひどい、と」






パチュリー「教えるわ、魔法」

咲夜「やった」

パチュリー「特別なんだから」

咲夜「ありがとうございます」

パチュリー「どんな魔法がお望みかしら」

咲夜「それはですね」






咲夜「飴玉をたくさん出す魔法」

パチュリー「」

                     終

美鈴「パチ様」

パチュリー「咲夜ね」

美鈴「小悪魔から」






パチュリー「ど、どうりで」

美鈴「咲夜さんもそう呼んでましたか」

パチュリー「どうしたの?」

美鈴「最近の咲夜さん」

パチュリー「うん」

美鈴「たくさん飴玉くれるんですよね」

パチュリー「んふふ」

美鈴「いちご味ばっかり」






パチュリー「愛されてるじゃないの」

美鈴「はい?」

                  今度こそ終

ありがとう、紅魔館
そしてごめんなさい、紅魔館

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