艦娘達の夜 (105)

・初めて尽くし
・夜なので喋りは少なめ。(下手くそな)地の文中心
・あくまでも当鎮守府の様子なので艦娘のイメージが異なる、崩れる可能性あり
・妄想注意

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衣笠の夜


ふと夜中に目を冷ました。口の中がねばつい

て、少し汗をかいている。前髪が額に張り付い

て気持ち悪い。もしかしたら悪夢でも見たのか

な、なにも覚えてないけど。

水でも飲んで寝直そう。少し寝ぼけた頭を振っ

てベッドから出る。明日は南西諸島方面に出撃

する予定のはずだ。できるだけ寝ておいたほう

が良いだろう。

月が出ているのか、とても明るい夜だ。月の明

るさで影ができるほどだ。月光の青白い光が部

屋をぼんやりと照らしている。

月明かりは青葉の顔に少し掛かっている。普段

はやかましい姉だが、こうして黙っていると、

なかなかかわいらしい顔立ちをしているんじゃ

ないかと思う。

「んぅ…………ぁ、ぅぅ……」

初めは呑気に寝言でも言っているのだと思った

が、顔をよく見ると涙の流れた跡が有った。驚

きに固まりながらそうして見つめている間も、

目の縁には涙が滲み、また流れていく。

「ごめ……さぃ…………ごめんな…………さい…………ぁぁ……」

普段の様子からは想像もつかない姉の弱った様

子に戸惑いも有ったが、あぁそうだよな、とす

んなりと納得も出来た。

普段の躁的な態度はきっと、後悔の裏返しなの

だろう。本当は、私たちがまだ鉄の塊であった

頃の出来事を酷く気に病んでいて、夢に見るほ

どで、でも弱った姿を見せれば皆に心配かけて

しまうから明るく生活して。そして夜中にこっ

そり後悔してるのだろう。

「大丈夫、大丈夫……」

私と同じ色の髪をゆっくりと撫でる。今はこん

なことしかできないのが悔しい。もし私や古鷹

さんがなにか言い出したら青葉はきっと知らな

い振りをしたり、笑って誤魔化す。いつか穏や

かな気持ちでゆっくりと寝て欲しい。そう思い

ながらしばらくその柔らかな髪を撫でていた。

離席します

レスついたのが嬉しくて部屋で踊ってましたありがとうございます

金剛の夜

「ヒエイ、電気を消しますヨー?」

「はい! 比叡は大丈夫です、お姉さま!」

「ヒエイは寝る前でも元気ネー」

カチリ、と音がなり部屋から明かりが消え

る。暗闇に慣れない目は役にたたず、手探りで

ベッドにたどり着き比叡を抱き締める。

「よしよし……怖くなんかありまセーン……ワタシがここにいマース……大丈夫デース……」

比叡の頭を撫で、あやすようにしながら眠らせ

ていく。すると、私の胸元を握りしめていた手

が徐々にゆるみ、肩の強張りが無くなって、呼

吸が落ち着いていく。そしてしばらく撫でて、

ようやく眠りに着く。

こうして私が比叡と一緒に寝るのはここに来て

からずっとやっていることだ。

私、金剛がここに着任したのは比叡の次で、二

隻目の戦艦だった。比叡が先に来てると聞き、

久し振りに姉妹に会えると解って上がったテン

ションは実際にあったときに消し飛んだ。

「お久しぶりです、お姉さま!」

口調こそ元気ではあるが、目の下にはどす黒い

隈を作り、髪は艶を失っており、明らかに異常

を来していた。

無理やり話をするよう迫ると、比叡は渋りなが

ら、自らの不調を恥じるように語りだした。話

を聞く限り比叡は睡眠障害を患っているようだ

った。夜、眠るのが怖くて仕方ないという。も

ちろん生理現象には抗えずに寝てしまうことも

あり、気を失うように寝て、寝てしまったこと

に気がついて飛び起きるらしい。

きっと私が姉だから比較的素直に教えてくれた

のだろう。これが榛名や霧島……比叡の妹であっ

たらこうはいかなかったと思う。私が姉であろ

うとするように、比もまたそうなのだろう。も

し私が姉として問い詰めなければ、もしそうで

なければ誰にも教えず、一人で抱え込んで、い

つか沈んでいたに違いない。

その日の夜から私たちは二人で寝ている。今で

も比叡は眠りが浅く、事態が解決したとは言え

ない。初めに比べれば遥かに改善されてはいる

が。

私たち艦娘は過去に縛られている。例えば呉の

浮き砲台組は風呂でぼーっとすると落ち着く、

なんてことを妹の榛名から聞いた。比叡が完璧

にぐっすりと眠る日はついぞ訪れないのかもし

れない。だが私は、姉として比叡の力になりた

い。力不足を悔しく思いながらも、手を尽く

す。決意を新たにしながら私もゆっくりと意識

を手放していった。

今日は終わります。明日の夜にあと二人投稿して、需要がなければ終わりにする予定です。

沢山のレスありがとうございます。改行についてですが、今までケータイで投稿していた為だと思われます。パソコンから、と言う発想が全くなく指摘されてから気がつきました。確かにパソコンからだと読みづらかったので、今夜からパソコンで投稿します。申し訳ありませんでした。
続きについてはネタが出る限りやっていこうと思います。ここまで読んでくださりありがとうございます。頑張って書きます。

新しくつけました。グダグダで本当に申し訳ないです。

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