幼馴染「お願いがあるの」(11)
余命一年
それが私の生きれる時間
男「おい、聞いてるのか？」
幼「えっ？」
男「もうすぐ夏だろ？」
男「海にするか山にするか決めてたじゃんか」
幼「あ、あぁ…」
幼「私は海がいいな」
友「ほれみろ」
女「ぐぬぬ…」
私の友達とも一年でお別れ
寂しい訳じゃない
辛い訳じゃない
―――忘れ去られるのが怖いだけ
男「じゃあ多数決で海な」
女「じゃあ幼馴染ちゃん、水着買いにいこ？」
幼「私は昔のでいいよ」
友「スク水ﾊｧﾊｧ(;´д｀)」
女「ダーメ、そのスタイル活かさなきゃ」
幼「でもどうせ……」
男「ん？」
幼「……ううん、何でもない」
幼「よし！明日みんなで買いに行こー！」
女「よーし行こー！」
友「(;´д｀)ﾊｧﾊｧ」
男「ど、どうしたいきなり……」
幼「えへへ…」
二度は着れないとわかってても、皆の思い出から消えたくない
夕方にまた
帰り道
男「楽しみだよな」
幼「うん」
男「浮き輪必要かな」
幼「うん」
男「俺がスク水着ようかな？」
幼「うん」
男「幼馴染？」
幼「うん？」
男「なんか変だぞ？」
男「この前熱だしてから何かあったのか？」
幼「……ううん、まだ治りきってないだけ」
男「そうか……」
男「あ、じゃあまた明日な」
幼「うん、ばいばい」
翌日
幼「はぁ……」
幼「……時間まで少しあるけど、行こっかな…」
―――
男「お、よう」
幼「あれ？」
幼「もう時間？」
男「違う違う」
男「俺とお前が早く来ただけ」
幼「そっか」
男「先に見て回るか？」
幼「え？でも……」
男「いいからいいから」ｸﾞｲｯ
幼「あっ……」
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