ドイツ「ふざけんな! ギリシャをEUから叩き出せ!」バンッ
EU「……」シーン
ドイツ「お前らもギリシャが邪魔だと思うだろ!」
EU「……それは出来ない」
ドイツ「何だと!?」
EU「我々は共同体なのだ、助け合わねばならぬ」
ドイツ「馬鹿野郎! このままじゃEU全体の不利益になるんだぞ!」
ギリシャ「ハァ……馬鹿は君だよ、ドイツ君」
ドイツ「……ギリシャか、何か文句あっかよ」
ギリシャ「あのねぇドイツ君、自分の立場わかってるの?」
ドイツ「は?」
ギリシャ「君みたいなナチの戦争犯罪野郎がEUにいられるのは、君が今後はEUの方針に従うって誓ったからだよ?」
EU「うむ、その通りだ」
ドイツ「むっ……」
ギリシャ「大体君はWW2の賠償金もろくに払ってないよね?」
ドイツ「ぐっ……だってそれは払わなくてもいいって……」
ギリシャ「それは、第二のナチスが産まれるのを恐れただけで、君を許したわけじゃないんだよ?」
EU「……」コクリ
ドイツ「ううっ……」
ギリシャ「僕には賠償金を請求する権利があるんだ、君は戦後処理も雑だったしね」
ドイツ「でも流石にあの金額は……」
ギリシャ「払えないって? なら、もっと融通きかせてよ」
ドイツ「そんなこと言ったって……」
ロシア「おやおや、ギリシャは大変なのに、見捨てるのですかぁ?」
ギリシャ「あっ! ロシア君!」
EU「なっ……!?」
ドイツ「げっ……ロシアの野郎……」
ロシア「それじゃあ僕がギリシャにガスを安く輸出してあげようねぇ」
ギリシャ「本当? ロシア君ありがとう!」
EU「ま、待つんだギリシャ!」
ドイツ「お、おい!」
ロシア「それからガスパイプライン計画にギリシャも混ぜてあげよう」
ギリシャ「わーい! 流石!」
ドイツ「ロシア! 勝手なことぬかしてんじゃねーぞ!」
ロシア「ギリシャを助けたいだけですよぉ? あなた方の代わりに、ね」
ロシア「ただ、最近僕も苦しくてねぇ……EUの人たちからずぅっと経済制裁を受けてて……」チラッ
ギリシャ「大変だね、僕は味方になってあげるよ!」
ドイツ「おい、ギリシャ! ロシアとは関わるなって言ってるだろ!」
ギリシャ「賠償金も払えないナチ公に指図されたくないんだよねー」
ドイツ「こいつ……!」
EU「ギリシャ! ロシアは我々の敵だぞ!」
ギリシャ「でもEUの皆よりずっと優しいよ? 節約しろとか言わないしさ」
EU「……金を貸してるのに無駄遣いするのはまずいだろう」
ギリシャ「無駄遣いじゃないよ? 公共サービスに福利厚生を充実させるのは先進国家として正しいでしょ?」
EU「いや、しかしだね……」
ギリシャ「それより、皆もロシア君をいじめるのは止めなよ」
EU「いじめる……? 我々が……?」
ギリシャ「経済制裁なんかやめて、皆仲良くするのが一番だよ!」
ロシア「ギリシャは優しいですねぇ……」
ドイツ「テメエは相変わらず理想ばっかり……」
EU「いい加減にしろ、ギリシャ! お前がいなくなったところで……!」
ギリシャ「……それが本音だよね」
EU「ぐっ……」
ギリシャ「でもさっき自分たちで言ったよね? 『我々は共同体だ』って」
EU「そ、それは……」
ギリシャ「これからもよろしく頼むよ、僕らは『共同体』なんだから」
EU「むぅ……」
ギリシャ「それじゃ行こっか、ロシア君」
ロシア「ええ」
ドイツ「待て! どこに行く!?」
ロシア「視察ですよ、ガスパイプライン計画の準備のための、ね」
ギリシャ「そういうこと。じゃあね、ドイツ君。賠償金の件も誠実に考えてよね?」
ドイツ「おい、待て! ギリシャ! ギリシャァァァァア!!」
~続かない~
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