【咲】京太郎「死が二人を」数絵「分かつまで」【安価】 (1000)


○このスレはヒロイン固定の京太郎スレです

○どう足掻いても南浦数絵オンリーなので他のキャラとのエンディングはありません

○安価要素多めです、ステータスから出会い、数絵とのイベントまで全て安価で処理します

○タイトル通り二人で出会い、恋をし、結ばれ、愛を深め、夫婦になり、そして死ぬまでやっていきます

○ただし、息抜き用のスレなのでエロはありません 何度も言いますがガチでありません

○また過度にヒロインを不幸にしたり、浮気する(あるいはさせる)ような安価はズラします

○多少のトラブル安価は採用しますが、あくまでも結婚して幸せになるのが目的のスレです ご了承下さい

○南浦さんの事を○んぽって言うなよ!!!!!


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427721633

だから○んぽさんの事を南浦って言うなよ!!
でも、ポニテ+美乳ななんぽっぽ相手にスタンダップしても仕方ないよね(ゲス顔)

それはさておき、ヒロインとの出会いを何時にするか安価を出します
選べるのは中学、高校、大学、社会人の4つ
あくまでもこのスレはなんぽっぽと幸せになるのが目的なので、出会ったところからスタートします

と言う訳でスタート時期を↓2で

中学からですね、了解です
これのどっちとかと知り合ったのもなんぽっぽ経由じゃないのかなー…


では出会った経緯を自由安価で出します
大体のシチュやこういう感じでも良いので好きな出会い方を書いてって下さい
↓2

真っ向から原作の設定に喧嘩を売っていくスタイル、嫌いじゃないわ
と言うわけで京ちゃんは高遠原に進学確定です
出会いも決まったんで軽く書いてきますね


―― 最初に会った時、綺麗な奴だと思った。

数絵「…南浦数絵です。よろしくお願いします」

青いリボンで纏めた黒髪。
艶やかに流れるそれは朝の日差しを受けてキラキラと輝いていた。
キリリとしたその顔立ちも整っていて、まるで剣道でもやってそうなくらい。
男よりも女にモテそうな女…と言うのが偽りのない最初の印象だったと思う。

―― だから、まぁ、下心はあった。

俺だって男なんだから綺麗な女の子とお近づきになりたい。
ましてや、それが俺の隣の席に座ったのだからなおのこと。
勿論、それだけで運命を感じるほどセンチメンタリズムな乙女座じゃないが、キッカケにはなるだろうし。
一年間一緒のクラスになるのは確実なんだから、仲良くしよう。

数絵「…えぇ」

数絵「そう」

数絵「…そうなの」

…ただ、相手は鉄壁だった。
俺がどれだけ話しかけてもろくに反応が帰ってこない。
まぁ、いきなり馴れ馴れしく隣の席から話しかけてこられてるんだから致し方無い事なのかもしれないけれど。
まったく脈なしなその反応に、流石の俺も凹んだ。
こんなに凹んだのなんて、別々の学校に進んだコミュ障の幼馴染に話しかけた時以来だと思う。

―― だから…中学最初の一日が終わった時、俺にとっての南浦数絵は無愛想で取り付く島もない奴だった。


―― 最初に会った時から私は彼が気に食わなかった。

京太郎「須賀京太郎です。好きなものは運動」

京太郎「趣味は女の子と仲良くする事!」

京太郎「特技は女の子をナンパして振られる事だ!!」キリ

京太郎「これから一年、よろしくな!」

…私が一番、尊敬するお祖父様とはまったく正反対と言っても良い軟派な男。
殆ど女の子の事しか話さない自己紹介は私にとって最低と言っても良いものだった。
…この人とはどうあっても仲良くはなれない。
そんな事を反射的に思うくらいには。

―― だから、その人の隣になった時は憂鬱だった。

京太郎「確か南浦さんだったっけ」

京太郎「これから一年間よろしくな」

京太郎「それで…南浦さんは何か趣味とかねぇの?」

京太郎「さっき自己紹介してくれた時には名前しか聞けなかったしさ」

そのまま流れるように私へと尋ねてくる彼の言葉を私は短く返す。
必要最低限な会話以外をするつもりはないとアピールするそれに彼も諦めたのだろう。
最初はにこやかに話しかけてきていたその頬が強張り、最後には話しかけなくなった。
…今から考えればもうちょっと対応の仕方はあったとは思うけれど、でも、その時の私にとって、彼は煩わしいだけの存在でしかなくて。

―― そんな彼と一緒に過ごす一年間にため息さえ吐きたい気分だった。

何故か第一印象最悪になったけれど、まぁ、最初はこれくらいのほうが良いですよね!!
と言う訳で一緒のクラスになってすぐ険悪になった二人が仲良くなるエピソードやシチュなんかをどうぞ
断片的なものでも構いません、こっちで適当に補完します

↓3

遠足かーレクリエーションみたいな軽いものになりそうですね、了解です


―― 勿論、最初からして出会いが最悪な二人がそう容易く仲良くなれるはずがない。

京太郎は諦めず、毎日、数絵に話しかけていたがそれも殆ど梨の礫。
それどころか、数絵の中にある『軟派』への嫌悪感を呼び起こし、余計に嫌われていた。
それを京太郎は何となく察しながらも話しかけ続けていたのは、半ば意地のようなものがあったから。
ここでヘタレてはアイツに負けたようなもんだと変な対抗心を燃やすようになっていた。

京太郎「(…それにアイツ、友達いねぇじゃん)」

最初に話しかけてきた京太郎に対して冷たくあしらった数絵。
その対応はクラスメイト達の目にもしっかりと映っていた。
結果、数絵は『お高く止まった美人』として認識され、女子からも浮いてしまっている。
それに少なからず責任を感じていた京太郎は毎日、懲りずに話しかけ続けていた。


―― だから、遠足と言う名の軽い遠出でグループ行動する時も一番に数絵を誘った。

持ち前の明るさから既にクラスの中で着実に友人を増やしていた京太郎。
そんな彼が真っ先に誘ったのは数絵だった。
無論、彼女は最初、その誘いを拒んでいたが、クラスから孤立気味の彼女が他に入れるグループなどあるはずがない。
担任も『須賀が誘ってくれているのなら』と一緒のグループにし、彼女はイヤイヤ、彼と一緒に行動する事になった。

数絵「…ふぅ」

京太郎「どうした?南浦さん」

京太郎「もう疲れたならおぶさってやろうか?」

数絵「…それほど柔じゃありませんから大丈夫です」

無論、そうやって数絵がため息を漏らすのは隣に京太郎がいるからこそ。
苦手を超えて嫌いと言っても良い相手が常に側にいられる居心地の悪さは孤立よりもずっと酷かった。
これなら一人のほうがずっとマシ…と内心、数絵も思うが、流石にそれを表には出さない。
これが京太郎一人だけならともかく、今は団体行動中。
何時ものようにギスギスしていたら周りの皆も迷惑をすると数絵は理解出来ていた。


数絵「(…でも、なんでこんなに話しかけてくるのかしら…)」

クラスの中で孤立気味とは言え、数絵は決して観察力がない訳じゃない。
京太郎が人気者と言えるほどではなくても、友人をドンドン増やしていくタイプなのは見て取れていた。
実際、このグループの中心も京太郎であり、自分はそこにオマケとして呼ばれただけ。
相変わらずの対応をしている女よりも楽しい相手は沢山いるはずなのに、どうして彼は自分に話しかけてくるのか彼女はまったく理解出来ていなかった。

数絵「(…私よりも可愛い子なんて沢山いるでしょうに)」

その原因の一端は彼女が自分の容姿を低く評価しているからだろう。
無論、彼女の言う『可愛い子』はクラスの中にも多いが、その中でも彼女は視線を集めるくらいに容姿に優れていた。
『お高く止まった美少女』が開始早々、いじめの憂き目に合っていないのもその容姿が大きく影響している。
一年の男子の中ではこの学校のアイドルは原村和か南浦数絵かが議論に上がるくらいだった。


「まーたセクハラしてるー」

「いい加減、懲りろっての」

京太郎「はっは。俺からナンパ取ったら、この抜群の運動神経しか残らねぇよ」

「自分で言うのかよ、それ」

「まぁ、そのほうが須賀くんらしいけどね」

京太郎「だろ?もっと褒めて良いんだぜ」フフーン

「いや、褒められてはないだろ」

「そういう残念なところがダメなんだって」

京太郎「いや、寧ろ、こういうのが逆に女の子の庇護欲を擽ったりだな…」

「お前が?」

「はは。寝言は寝て言うもんだよ、須賀くん」

京太郎「ひっでぇ」

数絵「……」

しかし、幾ら容姿に優れていても、性格がキツければ敬遠されてしまう。
自分の嫌いな相手が話題の中心になっている一方、彼女は誰からも話しかけられたりはしない。
例外はただ一人、数絵が嫌いな須賀京太郎だけ。
そんな状況に彼女はゆっくりと歩みを緩め、後ろの方へと下がっていく。


数絵「(…私、なんでここにいるのかしら?)」

勿論、学校の行事で仕方なくだ。
そんな事は数絵にだって分かっている。
だが、それを理解していても尚、嫌いな相手が話題の中心にいる光景を間近で見たくはない。
…どうして私はこうして孤立しているのに、こんな軟派な男が人気者なのか。
そんな嫉妬めいた感情が胸の中に湧き上がり、自分が急激に嫌な子になってしまったような気がする。

数絵「……」

ある種、当然とも言える感情に対して、数絵は中々、折り合いをつけられなかった。
『軟派』と言う属性を嫌っている彼女は根がとても潔癖だ。
自分の中に生まれたその汚点を許せなくて、何とか否定しようとする。
しかし、まるで自分がいないもののように前から聞こえてくる楽しそうな談笑の声に、胸がどうしてもモヤモヤとしてしまって。
気づいた時には数絵の足は完全に止まり、グループから置いて行かれていた。


数絵「(…私…何をやっているのかしら…?)」

頭の中では今すぐ京太郎たちに追いつかなければいけないと理解している。
自分がいなくなったら間違いなく騒ぎになってしまう事を彼女はちゃんと分かっていた。
だが、まるで自分の汚点から逃げるようにして数絵の足は動かない。
そんな身勝手で自分勝手な自分の行動にさらに自己嫌悪を感じた数絵は、どうしようもなくその場に立ち尽くしていた。

京太郎「南浦さん!」

数絵「あ…」

そんな彼女に声を掛けたのは京太郎だった。
遠くから走ってくる彼の姿にうつむき加減になっていた数絵は頭をあげる。
瞬間、彼女の視界に入ってきたのは京太郎の心配そうな表情。
勝手に置いて行かれた自分に対して怒っているものだと思っていた数絵は拍子抜けしてしまう。


京太郎「良かった…何とか見つかって」

数絵「あ、あの…」

京太郎「ごめんな。南浦さんが逸れてるの気づかなくて…」ペコ

数絵「ぅ…」

その理由を尋ねる前に京太郎はペコリと頭を下げた。
自分の目の不届きを謝罪する彼に数絵は言葉を詰まらせる。
無論、彼女とて謝らなければいけないという事くらいは分かっているのだ。
けれど、これまでに積み重なった嫌悪感や苦手意識がどうしてもそれを拒み、彼女の口から素直な言葉を浮かばせない。

京太郎「でも、見つかって本当に安心したぜ」

京太郎「変な奴にナンパとかされなかったか?」

京太郎「って、それは俺だよな、はは」

数絵「…」

まるで一人芝居のような京太郎の言葉は最初から数絵が返事をしないと思っているからだ。
普段はいっそ滑稽にも見えるそれが、今の数絵にとっては申し訳なくて仕方がない。
形こそひとりごとのようなものではあるが、勝手な我儘で団体行動を乱した自分を心配してくれている事は伝わってきている。
だからこそ、数絵はゆっくりと口を開いて… ――


数絵「…あの…ありが…とう」

京太郎「え?」

数絵「…」カァァ

『ごめんなさい』はまだ言えない。
下らない勝ち負けに拘っている訳ではないが、それでも負けた気がしてならないから。
これだけ冷たい反応をしている自分を心配し、真っ先に謝罪した彼を見直しはしたが、それだけだ。
未だ彼女の中の評価は大きく覆った訳ではないし、苦手意識や嫌悪感は残っている。

数絵「…行こ」

京太郎「あ、あぁ…そうだな」

それでも子どもじみた反発を覚えたりはしなかった。
勿論、モヤモヤは胸の中には残っているが、それは幼い彼女にとって決して制御出来なくはないもの。
こうして一緒に歩いてもそれは決して大きくはならず、多少、居心地が悪い程度に収まっていて。
だからこそ、彼女はもう二度と逸れる事はなく、京太郎達と一緒に遠足を済ませて…… ――


京太郎「そういや南浦さんって意外と方向音痴なんだな」

数絵「…え?」

京太郎「まさかあんなにすぐ迷子になるだなんて思ってなかったぜ」ハハ

数絵「…むぅ」



―― その途中、京太郎から言われたその一言を否定出来ず。

―― 帰り道、彼女は改めて、「デリカシーがない」と京太郎を評価していたのだった。



なんかなんぽっぽがすげぇ面倒な子になってるけれど、私は謝らない(キリッ

という訳で次のイベントです
自由安価↓3でー

さっきの遠足の事を考えるにファジーな内容だった場合、具体的な安価出した方が良いのかなーと思ったりも
と言う訳で文化祭で何があったのかを↓1~3で募集します
全部採用できそうなら採用、無理そうなら一部を抽出って感じに使わせて貰います

お前ら演劇好きだな!!!
割りと王道になりそうで安心(´・ω・`)書いてきまーす


―― 高遠原の文化祭は早い。

これは高遠原が新入生達が交流を深めるのを重視しているからだ。
中間試験後には文化祭の準備が始まり、学内が慌ただしく動き出す。
とは言え、高遠原は中学校。
出し物の決定権こそクラスにあれど、ジャンルは教員たちの話し合いで決められていた。

「で、今年の一年は演劇な訳だけど…」

「演劇かー…何年ぶりだろ」

「うちんところは去年やったばっかだわ」

今年の一年生に与えられたジャンルは演劇。
それを話し合う時間にガヤガヤとクラスが沸き立つ。
元々、活発な性格が集まったのか、賑やかなその様子を壇上に立ったクラス委員も止める気配がない。
ここで下手に声をあげてもクラスが落ち着くはずがないと感覚的に理解しているからだ。


京太郎「演劇かー…南浦さんは何がやりたい?」

数絵「…特に何も」

数絵「強いて言うなら、面倒がないのが良い」

その最中、隣から話しかけてきた京太郎の声に数絵はそっけなく返す。
しかし、そこには以前にあった冷たさは薄く、マトモな日常会話として成立している。
以前の遠足を経て、少し京太郎の事を見直した数絵は少しではあるが態度を軟化させていた。
無論、それは本当に僅かではあるが、元々がツンドラに等しい不毛っぷりだっただけに変化が大きい。
須賀のしつこさがついに南浦からデレを引き出したとひっそりとクラスの中で話題にあがる程度には。

京太郎「それはやっぱり部活の為?」

数絵「…えぇ」

とは言え、まだまだ数絵は京太郎に心を許している訳ではない。
その関係も友人というにはあまりにもドライで、ギリギリ知り合いと呼べるようなもの。
それでも諦めずに話しかける京太郎に数絵も多少は自分の事を話し始めている。
中間試験が終わり、そろそろ夏に入ろうかという今の時期には数絵がどれだけ麻雀に対して真剣なのか、京太郎も理解していた。


京太郎「南浦さんってマジで麻雀の事好きなんだな」

数絵「好きじゃなきゃ麻雀部なんて入りませんから」

京太郎「あー…練習辛いし、俺もハンド部じゃなくって麻雀部に転部しようかなー」

数絵「…言っておきますが、まじめにやらないような人はお断りしますよ」

京太郎「はは。南浦さんは厳しいなー」

そう釘を指すように言うが、数絵も京太郎が本気で麻雀部に移籍するとは思っていない。
麻雀部に移動する最中や下校時、グラウンドで真剣に練習する京太郎の姿を彼女も見ているのだから。
こうして隣で机に突っ伏している姿からは想像も出来ないその様子に「アレは誰?」とそんな事を思ったくらいだ。
勿論、まだ軟派というイメージが完全に払拭された訳ではないが、それだけではない事を少しずつ数絵も理解していた。

「さぁ、そろそろ良いか?」

「とりあえず演劇って事でまず題材を決めようぜ」

京太郎「やっぱここは白雪姫やろうぜ!!」ガタッ

ただ、それでも勢い任せの京太郎についていけない時がある。
悪い人ではないと理解しているが、こういう時は隣にいるのもあって正直、恥ずかしい。
もうちょっと落ち着きを持ってくれたら、こっちも態度を軟化させられるのに。
そんな風に思いながら、数絵は京太郎の隣で小さくため息を吐いた。



「京太郎、魂胆見えすぎー」

「と言うか、京太郎って王子様ってガラじゃないしねー」

「いいとこ、兵士ってところじゃない?」

京太郎「まったく…お前らは分かってないな」

京太郎「王子様と言えば金髪!」

京太郎「そして俺は金髪なんだから、誰よりも王子様に相応しいはずだろ!!」

「ないわー」

「つーか、アンタが王子様役するくらいなら南浦さんに任せるわー」

数絵「…え?」

瞬間、飛び火する話題に数絵はそっと頭をあげた。
ここ最近、京太郎に対する態度を軟化させつつあるのもあって、以前よりも彼女の親しみやすさはあがっている。
最初のようにクラス内で孤立するような事はなくなり、日常会話程度を京太郎以外ともするようになっていた。
とは言え、まだまだ友人と呼べる相手が部内にもクラスの中にもいない彼女にとって、それはあんまりにも斜め上の発言で…。


「南浦さん綺麗だしねー」

「…でも、マジで良くない?」

「私も南浦さんだったら王子様似合うと思うな」

「…どうせだしさ、白雪姫役は京太郎にヤらせようよ」

「京太郎は京太郎で確かに化粧映えしそう…」

京太郎「え、ちょ」

数絵「ま、待って…!!」

それがただの冗談なら二人はそこまで焦らなかった事だろう。
だが、生来、明るい性格ばっかりが集められたクラスはノリと言うものを重要視する。
面白そうだと思った瞬間、あちらこちらから意見があがり、京太郎と数絵の二人が主役二人に決定した。
無論、二人もそれに抗おうとしたが、多数決という名の暴力には勝てない。
結果、面白そうだと言う理由だけで二人は白雪姫とその相手役を演じる事になり、二人でそっと肩を落とした。



↓直下 コンマで演劇の完成度


―― 無理やり、演じさせられる事になったとは言っても、二人は生来、真面目な性格だ。

責任感も強く、与えられた役割を全力でこなそうとする。
最初はイヤイヤやっていた男女逆転白雪姫も台本が完成し、衣装が形になっていく中で真剣に練習を繰り返すようになった。
勿論、お互いに異性の格好をし、異性としてセリフを口にする演劇は違和感が強かったが、それも少しずつ消えていき。
知らずに見れば男女逆転に気づかないくらいの完成度で演じられるようになった。

―― しかし、それは一部だけの事。

数絵「おぉ、美しき姫よ」

京太郎「……」

数絵「そなたの愛を示す為、今こそ口づけを…」

京太郎「……」プルプル

数絵「口……づけを……」プシュゥ

白雪姫の代表的なキスシーン。
それに差し掛かる度に二人はどうしても平静さを保てなくなっていた。
セリフが出てこず、期待か不安かにフルフル身体を揺らすその様はいっそ微笑ましいレベルだった。
それ以外の完成度が学芸会レベルではなかったから尚の事。


数絵「う…うぅぅ…」マッカ

京太郎「あ゛ー…死にたい…マジ死にたい…」

そんなキスシーンを終え、演劇そのものをハッピーエンドで終わらせた主役二人は同じように突っ伏していた。
その豪華な衣装を着替える事もなくグッタリとするその二人にクラスメイトは微笑ましそうな笑みを向ける。
流れで押し付けられた役割であるとは言え、二人が少ない時間をフルで使って、練習していたのを皆、理解しているのだ。

「いやーよかったよー白雪姫」

「さっすが自分で推しただけはあったよね」

「皆、喜んでたよ」

京太郎「すんません。もう勘弁してください…」

お陰で彼らのクラスの演劇は学年全体でも上位の評価を得られた。
流石に優勝までは無理だったが、それでもまだ学園生活に慣れきったとはいえない一年生にしては大きな戦果である。
ましてや、主役二人は共にそれぞれの部活で次世代を期待されているホープなのだ。
それぞれ大会も近いのに演劇にも力を入れてくれた二人にクラスメイト達は感謝していた。


「でも、京太郎的には役得とかあったっしょ?」

「そうだよ。南浦さんと休日にデートしてたって聞いたよ?」

数絵「ち、違…で、デートとかじゃありません…!」カァァ

無論、最初の大会を目前にしている状況で演劇の練習に大きく時間を取れる訳じゃない。
しかし、それを言い訳にはしたくなかった二人は何度か休日に顔を合わせて、演技を合わせるようにしていた。
それがデートと呼べるものではない事くらいクラスメイト達は承知の上だが、それでも二人の仲が大分、近づいている事は感じる。

数絵「そ、それより…須賀くん、何時までそんな格好をしているんですか」

数絵「もう白雪姫なんかする演じる必要はないんですから、とっとと着替えに行きますよ」

京太郎「うぃー…」

その一つの証拠が、こうして数絵の方から行動を共にするようになったと言う事。
文化祭が始まる前の数絵ならば、こんな風に京太郎に声を掛ける事はなかった。
多少、態度は軟化させこそしたが、あくまでも受け身なまま。
話しかけられなければ、自分から話しかける事はなかったのである。


数絵「(…まぁ、一緒に演技した仲ですし)」

そんな自分の変化に数絵も気づいていなかった訳ではなかった。
未だに苦手な相手である事に違いはないが、少なくとも遠足の時のように一緒に行動してもモヤモヤを感じない。
それは数絵の中に京太郎への仲間意識が芽生えた証だ。
共に一つの目標へと進み、力を合わせ、そして何度となくフォローをし、フォローをされた関係になったのだから。
さっき突っ伏すほど恥ずかしがってはいたが、演技中はそれをまったく感じさせなかった彼に内心、感心さえしていた。

数絵「(ホント、普段の態度が軽すぎなければ良い人なんですけれど)」

『悪い人ではない』から『良い人』へ。
その変化は数絵が意識していなくても大きなものだった。
既に彼女の中には初対面から生まれた印象の悪さは払拭され始めている。
数ヶ月掛けて、マイナスだった感情がようやくニュートラルに戻りつつあるのだ。


京太郎「にしても…これで二人っきりの特別練習は終わりかー」

京太郎「女装は嫌だけど、それはちょっと残念だなぁ…」

数絵「私としてはようやくって感じですけれどね」

京太郎「ひでぇ…」

数絵「仕方ないでしょう。誰の所為でこんな事になったと思っているんですか?」

京太郎「う…」

勿論、口で言うほど数絵は京太郎の所為だと思っている訳ではない。
確かに京太郎は発案者ではあったが、あくまでもそれだけだ。
自分が王子役になってしまったのはクラスの悪乗りが原因。
既に京太郎に対して悪いイメージを持っていない数絵は心からそう思う事が出来た。

京太郎「…いや、でも、ホント、悪いな」

京太郎「部活大変なのに…巻き込んじゃってさ」

数絵「…まったく」

申し訳無さそうな京太郎の言葉に数絵はそっとため息を吐く。
それは勿論、目の前で謝罪する彼を責め立てる為のものではない。
そもそも数絵は京太郎に対して怒っている訳ではないし、立場的には同等なのだ。
彼もまたハンドボール部でレギュラーを勝ち取ろうと頑張っているのを知っているだけに、責められるはずがない。


数絵「…ジュース一本です」

京太郎「え?」

数絵「それで許してあげますよ」

数絵「…私も決して嫌なだけではありませんでしたから」

そうポツリと呟くくらいには数絵は京太郎に心を許していた。
勿論、恥ずかしい思いを一杯したし、大変だったのは事実だが、それだけではない。
文化祭に関わったこの数週間を振り返った数絵にとって、それは決して嘘でも冗談でもなかった。

京太郎「…南浦さんって結構、ツンデレなのな」ニマー

数絵「…言葉の意味は良く分かりませんが、何となくバカにされてるのは分かります」

京太郎「いや、バカになんかしてないって。そもそもツンデレって言うのは…」

数絵「説明しなくても結構です」

「…どうせ下らない事なんですから」と拗ねるように言いながらも数絵の足並みは京太郎から離れる事はない。
共に並び立つようにして足を進め、更衣室へと進んでいる。
以前の自分からは考えられないその足取りは、しかし、数絵にとって決して嫌なものではなかった。
寧ろ、そうやって打てば響くような会話を彼女は少しずつ楽しんでいて… ――


―― 京太郎との会話を続けながら、数絵の顔は知らず知らずの内に笑みを浮かべていたのだった。

あー…なんかこう凄い失敗しちゃった感がやばい
これ文化祭の最初と最後じゃなく、練習中に数絵が京太郎を見直したのを主眼においた方が良かったなー…
演劇だけじゃなくって声掛け案件も処理しなきゃいけないといけないって思ってイベント焦りすぎました、ゴメンナサイ(´・ω・`)
でも、そもそも中学の学園祭にしつこく声掛けするような男が出る訳じゃないのでサクッと削除です(´・ω・`)それにナンパネタもありますしね

自由安価形式久しぶりなんで、なんだかあたふたしてますが、
出来るだけこれから改善していくのでよろしければお付き合い下さい

また数絵ちゃんの好感度はようやくマイナスから0に来た段階なんで、派手なイベントとっても仲はあんまり進展しません
まずはお友達レベルを目指すのが良いと思います(´・ω・`)まだあくまでも顔見知りレベルなので

と言ったところで今日はそろそろ終わります(´・ω・`)ネムイ

>>でも、そもそも中学の学園祭にしつこく声掛けするような男が出る訳じゃないのでサクッと削除です(´・ω・`)それにナンパネタもありますしね
出る「はず」ないですね(吐血)意味不明なアレになっちゃってごめんなさい…(´・ω・`)

乙でーす
同時進行3つとか
ヤバイですよ!

乙乙
最終的にいつぞやの京和みたいになるかと思うと震える

乙でした

咲さんがボッチかと思うと泣ける

あまり肉付けされてないし自由に動かせる数絵ちゃんには京太郎と同じく無限の可能性を感じる

数絵ちゃんと二人きりの麻雀部で三年間過ごしたい

>>65
なぁにこっちやってる間は魔物娘は止まってるんだ、問題ない(震え声)

>>66
いつぞやの京和…ふたなりスレかな?(すっとぼけ)

>>67
咲さんは文学少女なんでぼっちでも充実してるから…(震え声)

>>71
なんぽっぽで確定してるのって

○昔、和達と一緒の麻雀部だった
○オカルト関係(南場で爆発する、裏が確実に乗る)
○あの魔境長野で途中まで三位だった
○地方予選時点で優希に圧勝
○両親が何かしらの理由で側になく祖父に引き取られた
○その関係で団体戦にすら出てこない弱小高校に通っている
○それを謝罪する祖父に強がっちゃう優しい性格

と結構あるので肉付けされてないってほどでもないような気がします
それを言っていいのは、出番の殆どをキンクリされ、セリフもろくになく、寧ろ咲日和の方がキャラ分かりやすい巴さんくらいじゃないかな!?

>>72
磯野ー 数絵ちゃん追いかけて同じ高校行こうぜー


あ、そろそろ始めます…がその前にちょっと色々システムにテコ入れ入れます


まず今の状態じゃ安価取りにくいと思ったので季節の概念を導入します
安価二回で季節が動き、春→夏→秋→冬で一年経過
現在は既に二回安価をとっているので春となります

また京ちゃんのステータスなんかもあった方が安価を考えやすい気がするので賑やかしついでに判定します

>>直下 運動能力(コンマ/2+10)
>>下2 知力(コンマ/2)
>>下3 精神力(コンマ/2)
>>下4 器用さ(コンマ/2)

                ,. --- 、        ____
                  /,  ´ ̄ ̄` '⌒´     \
           、_/_/⌒ヽ , /            ヽ
            ,---、  / //    :       ヽ :.
           ,  / ̄-/ /' {   | |       | :
          / __   ̄,./ /-' l| l | |___ l |    |
            .:' /   ,イ _| | |ア__l { { | / }`| |    |
       /       ,:´ | { | l\{从 ∨ィ斧ミ、 |    |
    /\'´        /{  | 从{__,. \∨Vソ }イ ト、 ∧{
    ////\ r---  ´八 !∧  ̄   ,:  :.:.:  }/ノ/ リ
.   ///////\      \}∧         u 八/
  //////////〉        込、  __    ,.: /
  ///////// /          }>、   ` イ |从
 ,'//////// /   _      /--、l ` ̄ :,   |--、
.///////// /  イ/////\   {////}   /  「///|
'//////// /´// {////////ー '|////|   ,   |///l|
///////////// |l///////////ヽ// \    |////> 、
////////{/////{!/////////////////}--- /////////> 、



須賀京太郎

運動能力17/50 (悪くはないレベル)
知力30/50 (中の上レベル)
精神力37./50 (ぼっちにだって話しかけられるレベル)
器用さ46/50 (家庭科芸術なんでもござれなレベル)


この自称:運動神経抜群っぷりよ…

ガタイがよくて器用なのに
運動能力がよくないのか……


京ちゃんは中学生なので成長著しくちょっとずつあがっていきます
具体的には一年間で全ステ+5
それ以外にも何かしら頑張ってるな、と判定されたらそれぞれ+されます

またステ上限は進学と共にあがっていき、大学生で一旦停止
それ以上上がろうとすると特別な職業に進む必要があります

>>85
き、きっと急激に身体が成長しすぎて器用さを活かせてないんだよ(震え声)
まぁ、ハンドはメッチャクチャボールコントロール重要なんで器用さが高いのはかなりメリットなはず

という訳で夏の判定ー
下2 自由安価でなんぽっぽとのシチュをどうぞ

京ちゃんの自主練了解です
こいつた順調に青春してやがる…


―― 夏の大会は一年生にとっても大きな意味を持つ。

入学から最も早く行われる公式大会。
出場する面々は皆、この時の為に鍛え上げた学校の主力級ばかりだ。
普段の練習とは比べ物にならないほどハイレベルなぶつかり合いにこれまで基礎練ばかりであった一年生の目は惹きつけられる。
自分もあんな風に動きたい。
あんな風に活躍したい。
そう思う一年生たちの中で最もそれを強く心の中で思っていたのは京太郎だった。

京太郎「はぁ…はぁ…」

彼は体格的に恵まれている。
元々、それなりだった身長は中学に入る前にグンと伸びた。
手足のバネは強靭で、ちょっとしたぶつかり合い程度じゃビクともしない。
何よりハンドボールにおいて重要視される繊細なボールコントロールを手に入れるための器用さは部内一だった。
だが、彼にはそのポテンシャルを発揮出来てはいない。


京太郎「あぁ…くっそ…!」

それは京太郎の成長があまりにも著し過ぎたからだ。
まるで開花の時期が来たように成長する身体に意識がついていっていない。
その身長の活かし方も、手足のバネの使い方も、指先の繊細さも、彼はまるで活かせていないままだった。
お陰で彼の身体能力はガタ落ちし、成長したにも関わらず以前よりも短距離のタイムが下がっているという有り様で。

京太郎「(…もっと…出来るはずなのに…!)」

京太郎はハンドボール部の次期主力候補として入部当初から目を掛けられていた。
しかし、そのポテンシャルの高さと反比例するようにぎこちない動きしか出来ない。
お陰で既に『ホープ』としての期待は彼の元から去り、普通の一年生として扱われるようになっていた。
京太郎からすれば、変に期待を掛けて特別扱いされるよりもそっちの方が気楽で良い。
ただ、だからと言って、今の自分を受け入れられるほど、京太郎は枯れてはいなかった。


京太郎「……ふぅー…」

京太郎にとってハンドボール部は友人との付き合いで入っただけのものだった。
日本ではあまりメジャーとは言えない競技ではあるし、練習も地味な印象が否めなかった。
それでも数ヶ月も練習を繰り返していれば愛着も湧くし、興味も出てくる。
特に夏の大会で先輩たちが地区予選でそれなりに良いところまでいけたというのも彼にとっては大きかった。

京太郎「(もう一回…っ!)」

だからこそ、彼は部活が終わった後、一人で自主練を始めた。
自分の不甲斐なさを自覚する彼は、このままでは皆に追いつけないとそう思ったのである。
ホープと言う座に未練はないが、さりとて、今のままではレギュラーにすらなれない。
レギュラーになるのが全てだとは言わないが、やはり京太郎も男。
努力が報われる場所に行きたいと、まるで魔法のように空中で動く先輩たちのようになりたいとそう思うのが当然だった。


京太郎「だーーっ…」ドサ

とは言え、そう簡単に成果が出るはずがない。
そうやって一日一日を過ごしている間に京太郎の身体は成長を続けているのだから。
鍛えれば鍛えるほどメキメキと強化されるその身体はじゃじゃ馬も同然だった。
幼い京太郎が完全に乗りこなすのにはまだまだ時間が掛かる。
結果、彼が望んでいるほどの成果は出ず、夕暮れに染まるグラウンドの中、京太郎は後ろへと倒れこんだ。

数絵「…何をやってるんですか?」

京太郎「んぁ?」

そんな京太郎に聞き慣れた声が届く。
ふと視線をそちらに向ければ、そこにはクラスメートの少女がいた。
南浦数絵。
まるで運命の赤い糸で結ばれているかのように席替えをしても隣になってしまった少女。
今ではもうあちらから普通に話しかけてくれるようになった数絵は呆れたように京太郎を見下ろしていた。


数絵「…今日は日曜日で練習はお休みなんじゃないですか?」

京太郎「あー…」

練習試合なんかで埋まる事はあるが、基本的に日曜日はどの運動部も休みだ。
無論、ハンドボール部も例外ではなく、彼の仲間は皆、家で一週間の疲れを癒している。
けれど、彼は昼ごろから顧問の許可を取り、一人グラウンドで自主練を続けていた。
自分の身体からぎこちなさを追い出すように、走り、投げ、飛び続けていたのである。

京太郎「…まぁ…なんだ」

京太郎「気まぐれだよ、気まぐれ」

京太郎「暇だったからちょっと身体を動かしに来ただけだって」

しかし、それを正直に数絵に言うのは何だか恥ずかしかった。
努力を恥ずかしいとか暑苦しいと否定するつもりは京太郎にはない。
けれど、日頃、数絵には自分の中のおちゃらけた部分しか見せていないのだ。
そんな奴が実はこうして一人自主練をやるような熱血野郎だと知られるのはやっぱり恥ずかしい。


京太郎「(…まぁ、南浦なら笑わないだろうけどさ)」

京太郎は南浦数絵が一体、どれほどの想いを麻雀に寄せているのかは知らない。
けれど、あの小さい机の上で繰り広げられる攻防に、どれだけ真剣なのかくらいは分かっているのだ。
ある意味では自分以上に熱血な数絵なら、寧ろ、評価してくれるかもしれない。
けれど、だからと言って、一人隠れて練習しているところを見られる恥ずかしさというのはどうにもならなかった。

数絵「その割にはもう汗だくみたいですけど」

京太郎「ぅ…」

数絵「…ちゃんと水分取ってるんですか?」

数絵「そのままだと熱中症で倒れますよ」

京太郎「大丈夫だって。それくらい分かってる」

熱中症の怖さに関しては顧問からも強く言われていた。
「俺の仕事を増やすんじゃないぞ」と面倒そうに言いながらも、何度も釘を刺されたのは忘れてはいない。
…ただ、前の給水から時間が経っているし、そろそろ水を飲むべきなのかもな。
そんな事を思いながら京太郎はゆっくりと起き上がり、持ち込んだスポーツドリンクへと足を運んだ。


京太郎「…あ」

しかし、部活向けの2リットル入るボトルの中身は完全に空だった。
朝から準備して満タン入れてきたつもりではあったが、半日近くぶっ通しで動いていた京太郎に2リットルでは足りない。
そう言えば、最後に飲んだ時に、どっかで補給しようかと思ってたんだっけ。
今更ながらそんな事を思い出しながら、京太郎はそっと肩を竦めた。

数絵「どうしました?」

京太郎「あ、いや…その…」

とは言え、さっき小言を言われた相手に水がなくなったのも忘れるくらい熱中してました、とは言えない。
何だかんだ言って、数絵が優しい子である事くらい京太郎も分かっているのだ。
ここで自分が本当の事を言えば、間違いなく数絵は心配する。
だからこそ、京太郎は必死になって頭を動かし、何とか話題を逸そうとして。


京太郎「そ、それより南浦さんはどうしてここに?」

数絵「…別にそんな事、どうでも良いじゃありませんか」プイッ

京太郎「……もしかして忘れ物でもした?」

数絵「…」カァ

あぁ、やっぱりか。
そう思うのはそうやって数絵がそそっかしいところを見せるのは一度や二度ではなかったからだ。
外見からしてかなりしっかりしているように見える数絵だが、たまに抜けているところを見せる。
お陰で数絵が硬いと言うイメージはもう京太郎から抜けており、可愛らしいと思う事も増えてきていた。

京太郎「南浦さんも結構、おっちょこちょいだよな」

数絵「う、うるさいですよ」

数絵「それより今は須賀くんの事です」

京太郎「い、いや、俺の事なんてそう気にしなくても…」

数絵「……そのボトルの中身、空ですよね?」ジィ

京太郎「う…」

そう言いながら半目になる数絵は京太郎が持つボトルに視線を向けた。
外見から残容量がどれくらいか分かるようになっているはずのそれには中身がまったく見えない。
取り出した時の動きからしても、それがとても軽い事は分かっている。
流石に空かどうかは賭けだったが、京太郎の反応を見る限り、それは事実だったのだろう。


数絵「…まったく、おっちょこちょいはどっちですか」

京太郎「い、いや、これはだな…」

数絵「…言い訳しても無駄ですよ」

京太郎が数絵のそそっかしいところを知っているように、数絵とて京太郎が真剣な時の集中力を知っているのだ。
普段の軽い様子とは裏腹に、スイッチが入った時にはそれだけしか目に入っていないんじゃないかと思うほどの真剣さを見せる。
そんな京太郎だからこそ、白雪姫を演じ切れた数絵に幾ら言い訳しても聞き入れられるはずがない。
どうせ夢中になって練習して水がなくなっていた事にも気づかなかったんでしょう。
そう呆れながら結論づける数絵の視線は厳しかった。

数絵「…まぁ…それなら仕方ありませんね」スッ

京太郎「え?」

そんな目をしながら京太郎へと近づいてきた数絵はカバンの中から小さなペットボトルを取り出した。
ラベルが剥がされたその中にはお茶が入っており、周りには水滴が浮かんでいる。
まるでその中身が冷えている事を京太郎に教えるようなそれは、熱い中、練習を続けていた京太郎にとっては垂涎ものだ。
出来れば今すぐその中身を飲み干したい。
そんな欲求とは裏腹に、それを差し出す数絵の意図が読めず、彼は内心、首を傾げた。


数絵「今日は熱いですし、念のため持ち歩いたほうが良いかな、と思って準備しました」

数絵「ただ、思いの外、大丈夫だったので、まだ口はつけていません」

数絵「良ければ使ってください」

京太郎「それは有り難いけど…良いのか?」

数絵「良いんです。どうせこれから家に帰るだけですし」

根が真面目な数絵はあまり買い食いの類が好きではなかった。
外出する時は飲み物を準備してから出るようにしているくらいである。
しかし、流石に家から学校まではそれほど距離もなく、持ってきた飲み物に口をつける事はなかった。
忘れ物を回収した今、後は家に帰るだけだし、別に彼に渡してしまっても良い。
そう思って差し出したペットボトルを京太郎は受け取った。

京太郎「…ありがとうな」

数絵「どういたしまして」

そう言葉を交わし、すぐさまペットボトルの中身を飲み干す京太郎に数絵は再び呆れたような目を向けた。
京太郎とて運動部である以上、疲弊した身体に冷たい飲み物とがぶ飲みは天敵である事くらい分かっている。
それでも我慢出来ないくらい一気飲みするその姿に彼がどれだけ長い間、練習していたかがありありと分かるくらいだった。
…もしかしたら私が気づかなかった場合、彼は本当に熱中症になっていたかもしれない。
比較的現実味のあるその想像に数絵は小さく肩を竦めてから息を吐いた。


京太郎「ぷぁ…あ゛^…生き返るー」

数絵「まったく…どれだけ真剣にやってたんですか」

京太郎「あ、いや…その…ほら、何事も真剣にやらないと暇つぶしにはなんないじゃん?」

数絵「…はいはい。そういう事にしておいてあげますよ」

京太郎「うぐ…」

数絵「…で、これからどうするんです?」

京太郎「どうするって?」

数絵「…もうそろそろ下校時刻が近いですし、練習も切り上げた方が良いのでは?」

無論、日曜日にグラウンドで自主練をやってる京太郎には下校時刻なんて関係ない。
宿直をやってる顧問からも日が落ちる前に帰れ、としか言われていないのだから。
しかし、それでもある種の節目になるのは事実。
寧ろ、このままじゃ不安だから、ここで帰って欲しいと数絵はそう言葉を切り出した。


京太郎「…あー…いや、折角だし、もうちょっとやってこうかなって…」

数絵「…」ジトー

京太郎「い、いや…その、もうちょっとで何か掴めそうなんだよ」

言い訳のように言うその言葉は決して嘘ではなかった。
目に見えた成果は出ていないが、朧げながらに掴めそうなものがようやく見え始めてきたところなのである。
もし、ここで練習を止めてしまえば、その朧げなものさえ遠ざかってしまうかもしれない。
それを思うとどうしてもここで止められず、もう少しだけやりたいとそう思ってしまうのだ。

京太郎「流石に日が落ちる前に帰るし…もうちょっとだけ…」

数絵「…信用出来ません」

京太郎「南浦さぁん…」

数絵「そんな声だしても無駄です」

自分よりも一回り以上大きな男の猫撫で声を数絵は一蹴した。
水の有無を忘れていなければ、別の反応をしていたかもしれない。
しかし、現実、京太郎は飲み物を忘れるくらいに練習に打ち込み、下手をすれば、熱中症にかかっていたかもしれないのだ。
そんな相手が日が落ちる前に帰ると言っても、信用なんて出来るはずがない。
絶対にギリギリまでやり続けると数絵は確信を持ってそう断言出来るくらいだ。


数絵「…だから、私が監視します」

京太郎「え?」

数絵「だから、須賀くんが無理をしないように私が見張っていると言ってるんですよ」

京太郎「い、いや、でも…」

そう京太郎が躊躇うのは、それが数絵にとって何のメリットもない事だからだ。
夕日へと変わった太陽の日差しはマシになってはいるが、まだまだ気温が落ち着いた訳ではない。
今日は比較的マシな方だが、それでもジッとしているだけで汗が浮かぶだろう。
またそうやって自分の練習を見張っていても、数絵には何の面白みもないのだ。
ただただ時間を無為に過ごさせるだけだと分かっていて、簡単には頷けない。

京太郎「(何より…格好悪いところを見られるし…)」

幾らか身体が動くようになってきたとは言え、京太郎はまだまだ素人も同然だ。
もう引退してしまった先輩達のように格好良いところを見せたりは出来ない。
いや、それどころか、基礎練の延長線上にあるようなもので躓いている格好悪い姿を見られてしまう事になるのだ。
数絵が一年の中でも原村和と双璧を成す優れた容姿を持っているだけに、どうしても躊躇いが生まれてしまう。


数絵「言っておきますが、私、須賀くんが帰るまで帰りませんから」

京太郎「……本気か?」

数絵「冗談でこんな事言うほど酔狂ものではありません」

勿論、そんな京太郎の心の動きを数絵も分かっている。
分かっていて、その上でこうして自分を人質にするような事を言っているのだ。
出来れば数絵とてこんな卑怯な言い方はしたくないが、それ以上に京太郎の事は放っておけない。
ここで自分が見逃した所為で、後日、熱中症になったなんて聞かされるのはあまりにも夢見が悪すぎるのだから。

数絵「で、どうするんです?」

京太郎「……分かった。負けたよ」

確認するような数絵の言葉に京太郎はそっと肩を落とした。
何だかんだ言って可愛らしいところがあるのは分かってきたが、それでも数絵の根っこは真面目で、そして頑固である。
ここで自分がどんなに言葉を並べても、彼女の意思が変わらない事くらい京太郎にだって分かっていた。
何だか負けたようで悔しいが、時間も勿体無いし、ここは数絵の言葉を素直に受け入れてしまった方が良い。


京太郎「…じゃあ、悪いけど、30分だけ付き合ってくれ」

数絵「30分…分かりました」

数絵「ですが、1分たりとて延長は許しませんよ?」

京太郎「あぁ。わかってるよ」

自分はこれから数絵に対して格好悪いところを見せる事になるのだ。
そんな彼女に対して約束を破ってしまえば、恥の上塗りになってしまう。
本当はもっと練習したかったが、流石に30分以上、彼女を拘束するのは酷だし。
妥協点としてはそれなりに悪くないところだと京太郎は思う。

京太郎「…ただ、格好悪くても笑わないでくれよ?」

数絵「そんな事しませんよ」

念を押すような京太郎の言葉に数絵が素っ気なく言葉を返す。
まるでそんな事考えてもいなかったのだと言うようなその声に京太郎は小さく笑った。
元々、分かっていた事ではあるけれど、南浦さんなら大丈夫。
自分の格好悪いところを見ても幻滅したりしないだろう。
そう思いながら京太郎はグラウンドに転がったボールを拾って… ――


―― そして30分間、数絵に見られながらひたすら汗を流し続けたのだった。



京太郎の運動能力上昇安価ー


下2
01~32 +1
34~65 +2
67~98 +3
ゾロ目 +5






京太郎の運動能力
17→18


やっぱり美少女に見られながらじゃ練習にも身が入らないよね!!




という訳で下2で自由安価(夏)

お前らホントラキスケ好きだな!!!
だが、まだなんぽっぽと顔見知りレベルなのを忘れちゃいないな?(ゲス顔)


―― 夏休みと言うのは学生にとってはとても大事な時期だ。

学校生活の中でも類を見ないほどの長期休み。
一ヶ月ほどにもなるその長い休みをどう満喫するかは遥か昔からの学生の至上命題である。
予定の入り具合によってリア充かそれ以外の違いが明確に浮かび上がるとさえ言われるほど重要な時間。
けれど、その間、京太郎は殆ど遊びに出かけたりはしなかった。
仲間たちのレベルに追いつくのに必死な彼は小学校の頃からは信じられないくらいに真剣に部活を繰り返していたのである。

―― とは言え、京太郎も年頃の男。

夏休みも終わり際になって、自分がまったく夏を満喫していない事に気づいてしまった。
一人の健全な男子中学生としてはこれではいけない。
そう思い立って何人かの友人を誘い、街のプールにやって来た。


京太郎「あ」

数絵「あ」

そんな京太郎と数絵がバッタリと出会ってしまったのはまったくの偶然である。
京太郎は未だに数絵の連絡先を知らないし、また誘ったとしても数絵はあまりプールなどには興味がない。
まったくのインドア派ではないが、自分に足りないものが山ほどあると彼女は自覚しているのだ。
中学最初の大会も中々振るわずに終わってしまったし、今は自分の事を鍛えたい。
そう思い日々を麻雀の練習に充てていた彼女がここにいるのは心配した祖父に無理やり、連れだされたからだった。

京太郎「よ、よう」

数絵「こ、こんにちは」

その最中、クラスメートと会うなんて思って思っていなかった数絵はぎこちなく笑みを作った。
既に相手とはもう何度も話している仲ではあるが、それでも突然の出会いはびっくりする。
とは言え、無碍にするほど数絵はもう京太郎を嫌ってはおらず、どうすれば良いかが頭の中でグルグル回っていた。


京太郎「(…南浦さん…綺麗だよなぁ)」

そんな数絵とは違う意味で京太郎もドギマギしていた。
無論、最初に話しかけた時のような下心は既に彼の中から消えている。
だが、やっぱり彼女が美少女であるという事は未だに意識してしまうのだ。
学校で良く見るスクール水着とかまったく違う出で立ちに内心、ドキドキとしていた。

聡「なんだ、知り合いか?」

数絵「えぇ。クラスメートの方です」

聡「…なるほどねぇ」ジロ

京太郎「ぅ…」

瞬間、京太郎に値踏みするような視線を送る中年の男。
それが日本の男子麻雀界で活躍する南浦聡だと京太郎は知らない。
ただ、その鋭い視線に只者ではないという事だけはヒシヒシと伝わってくる。
ともすればヤのつく自営業な方々にも思われそうなその鋭さに京太郎は思わず言葉を詰まらせた。

そういや1年なのにのどっち長野に来てるのか

>>123
あ゛っ……………やっちまったあああああああああ(´・ω・`)そういや二年からだよねのどっちが長野に来たの…


聡「…どうする?遊んでくるか?」

数絵「いえ…」

「えー。どうせだし数絵ちゃんもおいでよ」

「そうそう。折角、こうやって会えたんだしさ」

「皆で遊んだ方が楽しいって」

数絵「…それは…」

そうやってクラスメイトから誘ってもらえる感覚は数絵にとって珍しいものだった。
今まで麻雀に対して真摯であり続けた数絵は友人づきあいというものがまったくなかったのである。
しかし、中学に入ってからの彼女は最初こそ敬遠されていたものの、少しずつ京太郎に対しても柔らかさを見せるようになっていた。
結果、彼を橋渡しにするような形で親交が増えてきている。

聡「俺の事は気にしなくても良いから遊んでこい」

数絵「でも…お祖父様…」

聡「ガキはガキと遊ぶもんだよ」

聡「その方が思い出になる」

数絵「……はい」

そんな数絵を突き放すように言いながらも聡は内心、安堵していた。
彼は孫娘の良いところを山ほど知っているが、それ以上に頑固で融通の効かない部分も知っているのである。
もしクラスの中で孤立し、いじめられていたらどうしてやろうかと思っていた聡にとって、それは嬉しい誤算だった。
少し強引だったが、プールに連れてきてやって良かったな。
そんな言葉を胸の奥に秘めながら、聡は孫娘を送り出した。


数絵「…じゃあ、今日は宜しくお願いします」ペコ

「あー良いよいいよ。そんな堅苦しくしないで」

「そうそう。所詮、プールなんだしね」

「じゃあ、どうする?」

京太郎「まずはウォータースライダーからだろ…常識的に考えて」

「最初にメインからいきますかー」

京太郎「当然だろ。まずは抑えるところは抑えておかないとな」

数絵「??」

数絵を加えた京太郎達はそう会話をしながらウォータースライダーへと向かう。
その後ろについていきながら、数絵が首を傾げるのは彼女が市民プールくらいにしか行ったことがないからだ。
ウォータースライダーと言う言葉の意味は知っているが、どうしてそこまで盛り上がるのか。
水の流れる滑り台程度にしか認識していない数絵が皆との差に気づいたのは、『それ』が視界に入ってからだった。


キャアアアアアアア

数絵「……え゛?」

全長おおよそ30m。
周りを覆ったチューブの中を凄まじい勢いで人が流れていく。
滑り台と言うよりはちょっとしたジェットコースターのようなその速度に数絵は表情を強張らせた。
しかも、チューブはあっちこっちへとカーブし、まるでのたうつ蛇のように複雑な形を描いている。
子ども用の小さなウォータースライダーを想像していた数絵にとって、それは理解の範疇外だった。

数絵「(これを滑る…の…?)」

元々、数絵は絶叫系が好きな方ではない。
身体が固定された状態で、あっちこっちへと振り回される感覚は苦手だと言っても良いくらいだった。
しかし、こうして楽しげに会話し、ウォータースライダーへと近づいている皆の気持ちに水は差せない。
こ、これくらいちょっと我慢すれば大丈夫。
そう自分に言い聞かせながら無言を貫く数絵に気づいたのは京太郎だった。


京太郎「あー…もしかして南浦さんこういうのダメか?」

数絵「だ、大丈夫よ。これくらい」

京太郎「いや…でもさ…」

数絵が無理をしているのは京太郎には丸分かりだった。
見目麗しいその顔立ちは強張り、ガチガチに緊張しているのだから。
近くのチューブに人が流れていく度にピクンと肩を反応させるのなどまるで小動物のようだ。
正直、何時もとは比べ物にならないくらい可愛らしく見える。

数絵「だ、大丈夫だって言ってるでしょう」

数絵「これくらい目をつむってでもいけるわ」

京太郎「…言っとくけど、目を瞑ってると余計に怖いからな」

数絵「はぅ…!!」

そう数絵に指摘しながら、京太郎は思案する。
ここで数絵を上に連れて行くのは簡単だろう。
だが、そうやって無理やり連れて行ったところで数絵が楽しめるかどうかは未知数。
けれど、こうやって意地を張る数絵はそう簡単に自分の意見を曲げたりしないのは目に見えていた。
だから… ――


下2
1、実は…俺、こういうの苦手なんだ

2、まぁ…無理はするなよ?


京太郎「実はさ…俺、こういうの苦手なんだ」ポソ

数絵「え?」

京太郎「だから…良ければ一緒に着いてきてくれないか?」

勿論、京太郎がウォータースライダーが苦手なはずない。
彼はそもそも発起人であり、今まで楽しそうに歩みを進めていたのだから。
けれど、今の数絵にはそんな事を思いつく余裕すらなかった。
刻一刻と近づく細い階段がもう引き返せない地獄への道に思えていたのだから。
そこから逃れられるなら何でも良いとコクコクと頷き返した。

京太郎「…っし。じゃあ……」

京太郎「皆、ちょい悪いけど…俺、ちょっと今回はパスさせてくれ」

「…仕方ないなー」

「あんまり南浦さんに迷惑かけんなよ?」

「セクハラしてたらぶっ飛ばすかんね?」

京太郎「しねぇよ」

京太郎にそう返す彼らも大体の事情は察している。
数絵が本当はウォータースライダーが苦手な事も、そして京太郎がそれを気遣って抜けた事も。
だからこそ、彼らは発起人の途中退場に文句を言わず、笑顔で二人を見送って、階段を登っていった。


京太郎「さて…んじゃ、待ってる間、流れるプールにでも行くか」

数絵「え、えぇ…そうね」

そう言葉を交わして歩いている間に、数絵の頭も冷静になってくる。
自然、頭の中に浮かぶ状況的矛盾は、彼の優しさと自分が情けを掛けられた、と言う事実を示していた。
その恥ずかしさに顔が赤くなり、恥ずかしさが頭の中でグルグルと回り始める。

数絵「あ、あの…あの…ね」モジ

京太郎「ん?」

数絵「あ…あ…ありが…とう…」カァァ

けれど、それは遠足の時とは違って、自分をただ追い込むだけのものではなかった。
「お礼を言わなければ」ではなく、「お礼を言いたい」。
そんな風に変化した自分の感情のまま数絵は小さく言葉を漏らした。
それは周りの雑踏にかき消されてしまいそうなものだったが、しっかりと京太郎に届き、彼の顔に笑みを浮かばせる。


京太郎「何言ってるんだよ、お礼を言うのは俺の方だろ」

京太郎「でも…もし、南浦さんがお礼をしたいって言うんだったらさ」

京太郎「出来るだけ、楽しんでくれよ」

数絵「楽しむ…?」

京太郎「あぁ。折角、皆でプールに来てるんだ」

京太郎「思いっきり羽伸ばして…また頑張ろうぜ」

数絵に返すその言葉は本心からのものだった。
彼にとって今日は休みではあるが、明日からはまた練習漬けの毎日である。
夏休みが終わるまでの間、自分はそこから離れる事は出来ないだろう。
それを考えると、今日という日は京太郎にとって大事なもので。
そして、それは彼と同じく麻雀に打ち込む数絵にとっても同様だった。

数絵「…お礼が楽しむってどういう事なんですか」フフ

京太郎「皆で楽しんだ方が、俺は楽しいって事だよ」

京太郎「だから、南浦さんも色々とやりたい事とかあったら言ってくれよ」

京太郎「俺もあいつらもノリは良いから付き合うしさ」

数絵「…えぇ」

京太郎のその言葉に数絵も小さく笑みを浮かべた。
無論、彼女の中にもまだ京太郎達に対する躊躇いは残っている。
それは友達と言うものをこれまで殆ど作ったことがない数絵にとって、そこまで甘えて良いか分からないからだ。
そもそも京太郎たちを友人とカテゴライズする事さえ躊躇ってしまう数絵がそうそう簡単に自分をさらけ出せるはずがない。

数絵「…では、手始めに私を楽しませてくれますか?」

京太郎「承りました、お姫様」


―― けれど、そうやって浮かべる笑みには躊躇いも遠慮もなくて。

―― 冗談めかしたその言葉と共に二人はようやく友人としての第一歩を歩き始めたのだった。

ぶっちゃけ、顔見知り状態でラキスケなんかしたら意識するしない云々以前に、思いっきり避けられてそのまま疎遠になってもおかしくはないので、ラキスケ回避安価をケジメ案件とさせてください(´・ω・`)
と行ったところで流石に限界なんで寝ます…(´・ω・`)オヤスミナサイ

乙です
ラキスケはお互いに先進んでからだね、覚えた

アコチャーは変態ハッキリ分かんだね
後、某所って言うのをkwsk

>>144
おおよそ親友レベルならラキスけしても大丈夫だと思います


で、ヒャッハー今日も投下だー(濁った目で)と言いたいのですがちょっと予想よりもずっと進行ゆっくりな感じなので
季節ごとの安価は一回
地の文はなしな方向にちょっと切り替えてみます
今のペースだとこのスレ終わってようやく中学生編終わりそうなくらいなんで…(´・ω・`)流石に息抜きにそこまで時間掛けられないです


って訳で下2
自由安価で秋のイベントどぞー

体育祭だー!!!
あ、イベントの前に順位決めます


下2 京ちゃんと数絵の【現時点での】相性(ゾロ目だと最高結果になります)


相性度 89/100 最早、夫婦になってもおかしくないレベル
友人とは一体、ウゴゴゴゴ


【体育祭】

数絵「…………納得いきません」ブルマ

京太郎「…まぁ、気持ちは分かるけどさ」

京太郎「でも、決まっちゃった事だし仕方ないだろ」

数絵「それは…そうでしょうけど…」

数絵「…でも、年頃の男女がお互いを縛って密着するなんて…ふ、不健全です!」

数絵「どう考えてもふしだらですよ!!」マッカ

京太郎「そういわれるとすげぇヤバイ事してるように聞こえるけどさ」

京太郎「一応、これ学校指定の競技だから」

数絵「…だからこそ、納得いかないんじゃないですか」ムゥゥ

数絵「そもそもこういうのは男女じゃなくて同性同士でやるべきです」

数絵「今の教育制度は絶対に間違ってます!!」プシュウ

京太郎「うん、恥ずかしいのは分かってるから、もうちょっと声抑えような」

京太郎「ここ一応、公園だから。他にも人いるから」

数絵「う…うぅ…」


数絵「…大体、なんで須賀くんはそんなに冷静なんですか?」

京太郎「冷静って言えるほど冷静じゃないけどさ」

京太郎「南浦さん可愛いし」

数絵「…不潔」ジトー

京太郎「い、いや、仕方ないだろ。年頃の男にとっちゃその辺、切実なんだよ」

京太郎「それにだ。演技とは言え南浦さんとキスしそうになったりしてたし…」

数絵「お、おおお思い出させないで下さい!」

数絵「と言うか思い出さないで下さい!恥ずかしいですから!!」

京太郎「はいはい。ま、そういう訳でそんなに恥ずかしいって訳じゃないんだよ」

京太郎「寧ろ、俺の運動神経のなさで南浦さんに恥かかせないか心配なくらいでさ」

数絵「…別にそんな事心配しなくて結構です」

数絵「私は須賀くんが熱中症になりかけるほど努力家なのを知ってますから」

京太郎「う…いい加減、それ忘れてくれね?」

数絵「さきに思い出してほしくない話を持ちだしたのはそっちです。知りません」プイッ


京太郎「しっかし…そんなに恥ずかしいのに練習しようだなんて南浦さんから言い出してくれるなんてな」

数絵「…恥ずかしいのは恥ずかしいですが、これは競技ですから」

数絵「チーム全体の行く末を担う可能性がある以上、手は抜けません」

京太郎「南浦さんは真面目だなー」

数絵「…わざわざ部活の休みに付き合ってくれる貴方も大概だと思いますよ」クス

京太郎「まぁ、ほら、俺は役得があるし」

数絵「……はぁ」

京太郎「いや、あのせめてツッコミが欲しいなって…」

数絵「知りません。ともかく始めますよ」

数絵「時間は有限なんです」

数絵「とりあえずお互いの動きを確認する為に軽く公園を一周してみましょう」

京太郎「俺はいいけど…この公園って結構広いぞ?」

京太郎「南浦さん大丈夫?」

数絵「これくらいお祖父様と毎朝ジョギングしていますから問題ありません」

京太郎「そっか。んじゃ、最初は軽く流すとしますか」


【一周後】

数絵「…理不尽です」

京太郎「なんでそこで凹んでるんだよ…」

数絵「だって…須賀くんみたいな不潔な人とこんなに息が合うなんて…」

京太郎「流石に凹むぞ」

数絵「…まぁ、でも…思った以上に相性が良くて安心しました」

京太郎「…思った以上って?」

数絵「…ぁ」カァ

京太郎「…もしかして割りと期待しててくれてた?」

数絵「ち、違います。今のは言葉の綾で…」

京太郎「…言葉の綾…ねぇ」ニマー

数絵「う…うぅぅ…」マッカ

京太郎「…ま、何だかんだ言って、それなりの付き合いだし、当然だと思うけど」

数絵「そ、そうです。当然です」

数絵「分かっているなら、そんな笑い方しないでください」

京太郎「んー…どうしよっかなぁ」ニヤニヤ

数絵「もぉ…」


数絵「い、良いですか、須賀くん」

数絵「そもそも…私は貴方の性格を理解しています」

数絵「周りの人と人を土地持つのが得意な貴方は私に合わせてくれると思っていますし」

数絵「私もまた貴方に極力、合わせるつもりでした」

数絵「つまりこの結果は当然なのです」

数絵「そんなニヤついた笑みをする必要なんて何処にもありません」

京太郎「はいはい」クス

京太郎「ま、これなら安心できそうで良かったよ」

数絵「そうですね。文字通り下手に足を引っ張る事がなさそうです」

数絵「…まぁ、恥ずかしさについてはまだ慣れが必要ですが」

京太郎「南浦さん顔マッカだったからなー」

数絵「し、仕方ないじゃないですか」

数絵「お祖父様とお父様以外であんなに密着した異性なんて須賀くんだけなんですから…」カァァ

京太郎「……」キュン

数絵「…どうかしました?」

京太郎「いや、うん、なんでもない」

京太郎「(…流石にここで可愛いなんて言ったらまた機嫌を損ねるだろうしなぁ…)」


数絵「まぁ…それなら構いませんが…遠慮は無用ですよ」

数絵「これから体育祭までの間、私と須賀くんはパートナーなんですから」

数絵「今まで以上に息を合わせる為にも相談その他は必須です」

数絵「私も至らないところがあると思うので、意見は出来るだけ言って下さい」

京太郎「…ホント、南浦さんは真面目だよなー」

数絵「須賀くんに迷惑を掛けたくないだけです」

京太郎「何、それって愛の告白?」

数絵「寝言は寝てから言ってくださいね」ニッコリ

京太郎「ちぇー…」

京太郎「ま…今のところは特にないよ」

京太郎「恥ずかしいのも当然だと思うし、ゆっくり慣れていこう」

京太郎「代わりに俺のダメなところとかあれば聞きたいと思うんだけど…」

数絵「いえ、特にありません」

数絵「ほぼ何時もと変わらないペースで走る事が出来ましたし、やりやすいくらいです」

京太郎「そっか。んじゃ…それが身体に身につくまで頑張るかね」

数絵「えぇ。よろしくおねがいします」ペコ

あ、一応、運動テーマなんで能力上昇安価出しときます

下2
01~32 +1
34~65 +2
67~98 +3
ゾロ目 +5


京太郎「んぁー…」

数絵「…どうかしました?」

京太郎「いや…体育祭終わっちまったなーって」

数絵「そうですね…」

京太郎「これで南浦さんとの二人っきりの秘密練習も終わりかー」

数絵「ひ、人聞きの悪い事言わないで下さい」

数絵「二人で一緒に公園で練習してただけじゃないですか」

京太郎「はは。まぁ、そのお陰で一位になれたんだけどな」

数絵「…逆に上手く行きすぎてからかわれるくらいでしたが」

京太郎「まぁ、あいつらはそういうのに飢えてるからなー」

京太郎「アレもコミュニケーションの一種みたいなもんだと諦めてやってくれ」

数絵「…別に怒ってる訳じゃありません」

数絵「ただ…さ、流石に夫婦扱いは恥ずかしいというか…」カァァ

京太郎「だよなー…」


京太郎「まぁ…ごめんなとは言わないよ」

京太郎「俺はそういうの含めて役得だと思ってるし」

数絵「またそういう事言って…」ジトー

京太郎「男としたら美少女と夫婦扱いなんてご褒美以外の何物でもないんですー」

数絵「まったく…」

京太郎「ま…それはそれとしてお礼を言わせてくれ」

数絵「お礼…ですか?」

京太郎「あぁ。南浦さんが俺と一緒に走ってくれたお陰で自分のペースってのが少し分かった」

京太郎「ハンド部でも大分、動けるようになったって評判でさ」

京太郎「一人で頑張ってるだけじゃきっとこんな風にはなれなかったと思う」

京太郎「だから…ありがとう」

京太郎「俺、南浦さんとのお陰ですげぇ色々なもんが貰えたよ」

数絵「……」

数絵「…私だって…嫌ではなかったです」

京太郎「南浦さん?」

数絵「も、勿論、恥ずかしかったですし…色々と不潔な事を言われたりしましたけど…」

数絵「でも…須賀くんと一緒に走るのは楽しかったです」ニコ

京太郎「…そっか」


~~~♪

京太郎「おっと…そろそろフォークダンスの時間か」スクッ

数絵「はぁ…」

京太郎「…やっぱフォークダンスとか苦手か?」

数絵「…正直、今から憂鬱なくらいには」

数絵「…なんでこういうのって全員強制参加なんでしょうか…」

京太郎「まぁ、そういうんじゃないと絶対に参加しない生徒っていうのがいるからじゃないかな」

数絵「そういうの余計なお節介だと思います…」

京太郎「…ま、愚痴を言っても仕方ないって」

京太郎「それよりそんなに嫌なら俺とどうですか?」

数絵「…え?」

京太郎「一応、一人の相手と踊り続けるだけの選択権はあるみたいだしさ」

京太郎「南浦さんが良いなら…俺なんかどうだ?」

京太郎「足を踏んづけたりはしないはずだぜ?」スッ

数絵「…まぁ、二人三脚が終わった今、その辺りの事は心配していないですけどね」スッ

数絵「その代わり、変な事言ったら私の方が踏んづけちゃいますから覚悟してください」ニコ

京太郎「おぉ、怖い怖い」

京太郎「…んじゃ、行こうか」

数絵「えぇ。エスコート、宜しくお願いいたします」


須賀京太郎の運動能力が23/50になりました(クラスでも中位)



フォークダンスの詳しい描写?
来年に任せろ(真顔)


それはさておき冬の安価ー下2でー

スキーとなると冬の遠足ですかね
高遠原イベント多いな!!と言う訳で先に二人のスキー習熟度を判定ー


下2京ちゃん
下3なんぽっぽ


この京ちゃんの運動音痴っぷりよ…
ぼっち化した咲ちゃんの呪いか何かかな?(すっとぼけ)


京ちゃん 25/100 (まっすぐ滑るしか出来ないレベル)
数絵ちゃん91/100 (上級者コースでも余裕で滑れるレベル)


【スキー】

京太郎「はぁ…」

数絵「…珍しいですね、須賀くんがそんなため息を吐くなんて」

数絵「もしかしてバスに酔いました?」

数絵「席代わりましょうか?」

京太郎「あ、いや、それは大丈夫」

京太郎「ただ…まぁ、なんつーか…」

数絵「……もしかしてスキーが苦手なんですか?」

京太郎「うぐ」

数絵「…やっぱり」

京太郎「い、いや、苦手って訳じゃないぞ?」

京太郎「ただ、ちょっと真っ直ぐにしか滑れないだけで」

数絵「それはある意味、致命的な気がしますが」

数絵「…逆に危なくないですか?」

京太郎「…うん。だから何時も子どもに混じって滑ってる…」


京太郎「まぁ、スキー自体は嫌いじゃないから良いんだけどさ」

京太郎「ただ…ぜってぇバカにされるのが目に見えてるからどうしようかと」

数絵「難儀ですね…」

京太郎「ちなみに南浦さんは?」

数絵「私ですか?」

数絵「まぁ、長野人としてはそれなり…と言ったところでしょうか」

京太郎「(あ、これ絶対、うまいパターンだ)」

数絵「…でも、意外ですね」

数絵「須賀くんは寧ろ、スキーが得意なイメージがありましたが」

京太郎「あの薄い板でツーって滑るのが何とも落ち着かなくてさ」

京太郎「絶叫系とか好きだからそれは良いんだけど、曲がる感覚がまだつかめてなくって」

京太郎「これじゃ長野人失格だって分かってるんだけどなー…」

数絵「……なら、一緒に練習しますか?」

京太郎「…え?」


数絵「私もスキーは嫌いじゃありませんが…一人で延々滑るほどじゃないですし」

数絵「良ければコツを教えたりしますよ」

京太郎「…良いのか?言っとくが、俺のスキー音痴っぷりは予想以上だぞ?」

数絵「構いませんよ」

京太郎「あー…じゃあ、ちょっと頼めるか?」

京太郎「昔は大丈夫だったんだが…流石にそろそろ子ども向けのゲレンデは厳しくてさ…」

数絵「…ふふ」

京太郎「な、なんだよ、いきなり笑って」

数絵「あぁ…ごめんなさい」

数絵「…今、子どもに混じって滑ってる須賀くんを想像してしまって…」

京太郎「まぁ、シュールと言うか場違い感がハンパないよな」

数絵「…ノーコメントとさせてください」ニコ

京太郎「さっき笑ってた時点でノーコメントも何もねぇよ…」

京太郎「くそ…絶対上手くなってやる…!」

数絵「ふふ、期待していますね」


と言う訳でスキー技能とついでに運動技能の上昇判定やろうか!


下2 スキー(コンマ/2だけ+されます)



下3 運動
01~32 +1
34~65 +2
67~98 +3
ゾロ目 +5


スキー技能 70/100 (中級者コースで自由自在に滑れるレベル)

運動技能26/50 


さっきから数絵ちゃんのヒロインパワーやばくないですかね?


京太郎「おぉ…うぉぉお…」フルフル

数絵「ふふ…大分、上達しましたね」シャー

京太郎「と言うか、自分で言うのもアレだけど…別物レベルだと思う」

京太郎「まさか子ども用ゲレンデから飛び出しただけじゃなくて、中級者用のゲレンデまでいけるなんて…!」

京太郎「こんな気持ちで滑るのなんて始めてだぜ…!」

京太郎「もう何も怖くない!」キリリ

数絵「と言って…油断して怪我をしてもしりませんよ?」

京太郎「大丈夫だって。優秀なコーチが見ててくれてるからな」

数絵「もう…そんな風に持ち上げても意味ありませんよ」

京太郎「いや、マジだって」

京太郎「正直、スキーインストラクターにも教えてもらったけどさ」

京太郎「でも、それ以上に南浦さんの教え方の方が上手かったし、分かりやすかったって」


数絵「まぁ、私はそのインストラクターの方よりも須賀くんの事を知っていますから」

京太郎「え?」ドキッ

数絵「あ、い、いや、違いますよ」

数絵「知ってるって言っても、へ、変な意味じゃなくてですね」

数絵「ほ、ほら、身体つきとか癖とかそういうのを密着してたから知っているだけで…」ワタワタ

京太郎「お、落ち着いてくれ。なんか余計にヤバく聞こえるから」

数絵「う…うぅ」マッカ

数絵「と、と…ともかくです!」

数絵「須賀くんがどういう人なのか分かっていれば教える事はそう難しくありません」

数絵「…大体、曲がれなかったのも緊張で膝が硬くなって動かなくなってただけですしね」

数絵「まっすぐ滑るだけで事故を起こさないだけの体重移動は出来てるんですから、コツさえ掴めば上達はすぐです」

京太郎「つまり俺と南浦さんの相性が良かったって事だな!」

数絵「ど、どうしてそうなるんですか…!?」カァァ


京太郎「いやぁ…悪い悪い」

京太郎「でもさ…本当に良かったのか?」

京太郎「俺に付き合ってた所為で、南浦さん殆ど上の方で滑れなかっただろ?」

数絵「構いませんよ」

数絵「スキーなんて長野に住んでいれば何時でも来る事が出来ますし」

数絵「それに…その…あんまり人にモノを教えるって経験をした事がなかったので」

数絵「凄い勢いで上達する須賀くんを見てると私も楽しくて、ついつい指導に熱が…」

京太郎「スパルタだったもんなー」

数絵「い、一応、出来ると思ってやらせたんですよ?」

京太郎「まぁ、実際、出来ちゃったから、感謝してるよ」

京太郎「ありがとうな」

数絵「…もう。最初っからそう言って下さい」

京太郎「はは。悪い悪い」

数絵「全然、反省の色がないじゃないですか…」プイッ


京太郎「で、これから南浦さんはどうする?」

京太郎「俺は今日だけでもう十分過ぎるくらい成長したから問題ないんだけど…」

数絵「…そうですね」

数絵「このまま上級者コースに行っても良いんですが…それはそれで須賀くんが心配ですし」

京太郎「信用ないなぁ…」

数絵「上達してすぐ、と言うのが一番、危険なんですよ」

数絵「須賀くんは運動部なんですから、もし、怪我でもしたら大変です」

京太郎「…南浦さんって母親になったらすげぇ過保護になりそうだよな」

数絵「だ、大丈夫そうならこんな事しません」カァァ

数絵「…まぁ、それに中級者コースでもそれなりに楽しむ事が出来ますから」

京太郎「じゃ、一緒に滑りますか、師匠」

数絵「えぇ。弟子の上達具合をしっかりチェックしてあげます」クス

数絵「あ、でも、怪我したら許しませんからね?」

京太郎「南浦さんの方こそ何時ものうっかりしちゃダメだぞ?」

数絵「そ、そんなにうっかりしてません!」マッカ


敬語キャラな所為でのどっちがインストールされてる感も無きにしもあらずななんぽっぽの明日はどっちだ…!?


あ、春になったのでステータス変化します

運動能力31/50 (クラスでも上位のレベル)
知力35/50 (中の上レベル)
精神力42./50 (ぼっちにだって話しかけられるレベル)
器用さ50/50 (あみぐるみだって量産出来るレベル)



という訳で中2春の自由安価下2ー


【体育館】

京太郎「はー…」

「よ。お疲れ様」

京太郎「おーう。ありがとうな」

京太郎「ま、大した部活動紹介じゃなかったけど」

「それでも全校生徒の前であんだけ口が回るんだからすげぇよ」

京太郎「あー…その辺はほら、南浦さんに鍛えられてるから」

「はは。確かにそうかもな」

「最初の頃の南浦さんマジでセメントだったもんねー」

「良く諦めず…いや、懲りずに話しかけてたもんだよ」

京太郎「ま、俺も半分、意地みたいになってたからなー」

京太郎「でも、仲良くなれてよかったよ」

「一年掛けてようやくって感じだけどな」

「京太郎怪しくさいもんねー…」

「全身からチャラオーラ出てるし、残念だけど当然って感じ?」

京太郎「うっせー」

あ、和は一年の時からいるので大丈夫です(白目)
すばら先輩も同じ学校なんで在籍しています
後、確かに春のイベントはあんまり多くないんでどうしましょうか
春(ホワイトデーや京ちゃんの恋人)まで含める…??


「あ、ほら、南浦さん出てきたよ」

数絵「…」スタスタ

和「…」スタスタ

「…今更だけどうちの麻雀部のレベルの高さはなんなんだろうなぁ」

「うちの学年の2大アイドル、南浦さんと原村さんが在籍してるってだけでやばいのに」

「ばっか。お前、アレで花田先輩もかなり人気あんだぞ?」

「おいおい、優希ちゃんを忘れるなよ」

「ねぇわー。片岡はないわー」

「ロリコンは死ね」

「い、いや、俺はロリコンじゃないって!」

「ほら、あの声とかマジで良くね?」

「まぁ、確かに可愛い声してるよね」

「それに小動物系だし」

「だろ!?」

「だが、ロリコンは死ね」ニッコリ

「ぐふぅ」

京太郎「この女子からのブレーンバスターである」

「残念だけど当然だな…」


「でもさー…」

「こうして見るとマジで南浦さんって綺麗だよな」

「だよねー。こう壇上にあがると別世界の人って感じ?」

「その上、運動勉強何でも出来るし…麻雀まで上手いと来てる」

「まるで漫画の中の登場人物みたいよねー」

京太郎「……」

「ん?どうかした?」

京太郎「あー…いや…まぁそうだよなぁ、と」

「どうしたんだよ、いきなり」

「そもそもお前、いっつも南浦さんの事綺麗とか言ってるじゃん」

京太郎「いや…そうなんだけどさ」

京太郎「まぁ…こうやって周りから聞かされると改めて意識するっつーか…」

「何、ラブっちゃった?」

「止めとけ、南浦さんはお前にゃもったいなさすぎる」

京太郎「うっせ。んな事ぁ分かってるよ」


京太郎「…」

「…あー…もしかしてガチな奴?」

「言っとくけど南浦さん攻略難度ぜってー高ぇぞ?」

「あの子、自分の気持ちにも他人の気持ちにも鈍感そうだもんね」

「真正面から勝負しないとキッツイよ?」

京太郎「だから、そういうんじゃねぇって」

京太郎「ただ…さ」

「ただ?」

京太郎「…いや、入学当初はさ…原村さんの方がすげぇ好みだったんだけど…」

京太郎「…今は南浦さんの方が美人に見えるって言うか…可愛く見えてさ」

「……」

「……」

「……」

京太郎「…な、なんだよ、いきなり黙って」

「やべぇ。甘酸ぺぇ」

「なんだこれ…なんだこれ…」

「誰か塩を…塩を持ってきてくれ…」

「へぇ…へぇ…!」ニマニマ


京太郎「……」

数絵「あ、須賀くん」

京太郎「あ、お、おぉ」

数絵「どうでした、部活紹介」

京太郎「あぁ、可愛かったよ」

数絵「…可愛い?」キョトン

京太郎「あ、い、いや、その…違うんだ」

京太郎「ほら…その皆、一生懸命やってるのが伝わってきてたから…」

数絵「あぁ、なるほど」

数絵「確かに…うちの部は人数不足に悩まされていますから」

数絵「少しでも興味を持ってもらえるように皆で案を出し合いましたし」

数絵「それが伝わったのなら嬉しいですね」ニッコリ

京太郎「お、おぉ」




―― でも、本気なら早めに素直になった方が良いよ?

―― 南浦さん競争率高いからなー

―― 今、一番、リードしてるのは間違いなく須賀なんだから、それを活かした方が良いって



京太郎「(…本気だとか…そんなん分かるかよ)」

京太郎「(今まで良いなって思った子はいても…恋なんてした事なんてないんだから)」

京太郎「(そもそも…南浦さんには色々と世話になっているし…良く話しかける相手ではあるけれど)」

京太郎「(好きとかそういう気持ちを向けた事があるとは思えないし…)」

京太郎「(…ただ…)」

数絵「…どうしました?」

京太郎「あー…いや…」

京太郎「(…さっきの嬉しそうな笑みを俺以外に向けられるのは嫌だ)」

京太郎「(俺が一年掛けて…ようやく見せてもらえるようになった…南浦さんの笑みを)」

京太郎「(魅力的で…思わず見惚れてしまいそうなそれを…他の誰かに…男に見せてほしくない)」

京太郎「(それがただの独占欲なのか、あるいはアイツラの言う通り、恋って奴の芽生えなのかは分からないけど…)」

京太郎「…南浦さんはやっぱ綺麗だなって思ってさ」

数絵「不潔」ニッコリ

京太郎「うぐ…」

京太郎「(…前途はかなり多難であるらしい)」

京太郎「(改めて…そう思った)」

なんぽっぽの美人度再確認なんてしたら恋ルート行くしかないじゃない!!
と言う訳で京ちゃんがなんぽっぽの事を意識し始めました、おめでとうございます
が、なんぽっぽの感情は未だに友人レベルです
異性の友人が他にいないのでオンリーワンではありますが、告白してもあっさり振られる程度の好感度しかありません
信頼度はそれなりに高いんですけどね


ってところで今日はお休みします(´・ω・`)
明後日にはお家に帰れそうなのでぼくがんばるよ…(震え声)

乙です

細かいですけど長野県民は長野と松本のような地域対立もあるので
県民としてのアイデンティティを表現するときには信州という言葉を使おうという暗黙の了解があり
長野人とは言わず信州人になります(小声)

一歩間違えると私よりあの人と一緒にいた方が楽しそうとかで引いていっちゃいそうだから怖いね

お酒入ってて既に眠気がマッハですが、のんびりやっていきまする

>>240
oh…それは申し訳ないです
大学で知り合った友人が自分の事を長野人と言っていたのでてっきりそれが普通なのかと…
次から気をつけるようにします

>>241
まぁ、一年一緒に居て、ある程度友人関係も固まってるでしょうし、流石にそんな鬼畜な判定はしません
遠足の時?
あ、アレは嫌いな相手に情け掛けられたり色々あったから…(震え声)

あ、そろそろ始めます
下2で中2夏の自由安価出しますね

海かー
流石に関係的に二人っきりじゃなさそうですし、ちょっとネタも温存したい…
やっぱりここは安価で海で何があったか判定するべきですね!(錯乱)
というわけで下1~3の中から適当にミックスしてイベントにします

人工呼吸…いや、出来なくはないですが…何故だろう、ここの京ちゃんだとするのではなくされる側な気がする
とりあえず了解です
一応、その方向性で書いていくつもりですが、採用出来なかったらごめんなさい(勢い10割)


【UMI】

「あぁ…やはり海は良い…」ウットリ

「いいなぁ…海」デヘヘ

京太郎「まぁ…否定しないけどさ」

「なんだよーノリ悪いなー」

「須賀も好きもんの癖に…素直やないかー」

京太郎「唐突な関西弁キャラやめい」

「じゃあ、何が不満なんだ?」

「そうだそうだ。折角、南浦さんと進展のないお前を心配して皆で海に来たってのに」

京太郎「いや、そりゃ感謝してるけどさ…」

「なんだ、歯切れの悪い」

「気持ち悪いからハッキリ言えよ」

京太郎「…笑わねぇ?」

「ぶっちゃけ内容による」

「まぁ、もう一年以上の付き合いだし、たいていの事なら我慢してやんよ」

京太郎「あー…んじゃ、言うけど…」


京太郎「正直、すげぇドキドキしてる」

「「…あー」」

京太郎「な、なんだよ、その反応に困ってるような顔…」

「いや…だってなぁ?」

「須賀みたいにガタイの良い男からそんな乙女みたいな話聞かされても…」

「ぶっちゃけどう反応して良いかわかんないっつーか…」

京太郎「チクショウ…!だから嫌だったのに…!」

「…まぁ、なんだ、ドキドキするからって変な事すんなよ?」

京太郎「し、しねぇよ」

「大丈夫だって。須賀ってヘタレだから、そんな度胸ねぇし」

「それもそうだな」

京太郎「お前ら…」フルフル

「はーい。おまたせー」

「男性陣ちゅうもーく」

「お、ようやくか」

「待たせすぎだっての」

「仕方ないでしょ。女の子には色々と時間が掛かるの」


「んで…南浦さんはなんでお前の後ろに隠れてんの?」

数絵「う、うぅぅ」マッカ

「あー…いや、ほら、なんていうか…お約束?みたいな?」

京太郎「お約束?」

「ほら、南浦さん、別に皆笑わないって…」

数絵「で、でも…」

「大丈夫…ってはいっ」バッ

数絵「きゃんっ!?」

京太郎「ぁ…」

「ふふーん。どーよ、コレ」

「南浦さん、去年も学校指定の水着以外持ってないって言ってたから」

「今回の海に合わせて水着を新調してみましたー」ドヤァ

「おぉ…なんだ、珍しく仕事してんじゃん」

「珍しくとはなんだー」

「ま、南浦さん恥ずかしがってあんまり過激なの着てもらえなかったけどねー」

数絵「び、ビキニとか絶対、無理です!!!」

「スタイル良いし、絶対似合うと思うんだけどなぁ…ビキニ」


「で、どーよ、須賀っち?」

京太郎「え?」

「ほら、見惚れてる場合じゃないっしょ?」

京太郎「あ、う、うん…そうだな」

京太郎「そ、その…可愛い…な」

数絵「っ!」カァァ

「えーそれだけー?」

「そんなんじゃ赤点も良いとこだぞー?」

京太郎「うぐ…この…好き勝手言いやがって…!」

「こっちは南浦さんのコーディネートやったんだから、これくらいの権利はよゆーでありますー」

「ほら、そんな事良いから、もっとちゃんと褒めてあげてよ」

京太郎「あー…ぅー………そ、その…に、似合ってる」

京太郎「ワンピース…き、綺麗…だから…」カァ

数絵「あ、ありがとう…ござい…ます」モジ


「…アレで付き合ってねぇんだから困るよなぁ」ヒソヒソ

「つーか…南浦さんの方、意識してるかどうかさえ定かじゃねぇぞ…」ヒソヒソ

「須賀っちの前途も多難だよねー…」ヒソヒソ

「もうちょっと攻めれば関係も変わるかもしんないのにヘタレだかんねー」ヒソヒソ

京太郎「…お前ら、聞こえてるぞ」

数絵「…???」

「ま、ともかく…こうして全員揃った訳だし!」

「まずは海だな!!!」

「ヒャッホーぅ!海が俺を呼んでるぜーーー!」シュタタタ

京太郎「あーもう…あいつらテンション上がって…」

「はは。去年の京太郎もあんな感じだったじゃん」

京太郎「うぐ…まぁ、そうだけど…」

「…ま、ちょっと須賀っちもちょっと落ち着いて大人のオトコになったって訳でしょ」

「おーい!お前らも早く来いよー!」

「海だぞー!海ー!!」

「分かってるってーの!ったく…あのバカ二人め…」

「って訳であたしらはあいつらの事見とくから、そっちよろしくね」

京太郎「…え?」



京太郎「よ、宜しくって…」

「なーに?南浦さん一人にさせるつもりー?」

「京ちゃーん、それはちょっとイケてないんじゃなーい?」

京太郎「い、いや…でも、ほら、南浦さんも泳いだりとか…」

数絵「そ、その…今はちょっと流石に恥ずかしいので…」

「らしいよ?」ニマー

「南浦さん一人にさせとくと不安だからボディガードよろしくねー?」タッタッタ

京太郎「あ、ちょ…!?」

数絵「…」モジモジ

京太郎「あー…その…なんだ」

京太郎「とりあえず…荷物番でもしてよっか」ポリ

数絵「は、はい…」


京太郎「(…き…き…気まずい…)」

京太郎「(あー…くそ…普段はあんまりそういうの意識しないようにしてるのに…)」

京太郎「(こうして水着姿の南浦さん見るとやっぱりドキドキして…)」

京太郎「(つーか…妄想以上に綺麗だし…可愛いし…)」

京太郎「(胸元のワンポイントリボンがついた水着…まるでドレスみたいなんだけれど…)」

京太郎「(でも、それがすげぇ南浦さんに似合ってて…普段の可愛さ五割増しってくらい)」

京太郎「(普段だって可愛いのに…こんなに可愛くなられたら…そりゃ意識するっつーか…)」チラッ

数絵「う…ぅ…」モジ

京太郎「(…でも、やっぱそういうの恥ずかしいんだろうな)」

京太郎「(ビキニなんかに比べれば…露出は少ないと言ってもプールにスクール水着で来るような南浦さんだし)」

京太郎「(首元でヒモを結んでいる関係上、肩がまるまる露出するような水着なんてきっと着た事がないはずだ)」

京太郎「(…そんな彼女に俺がしてあげられる事って言ったら…)」


京太郎「…はい」スッ

数絵「え?」

京太郎「…そのままだと恥ずかしいだろ?」

京太郎「これ、パーカー着とけば…幾らかマシだろうしさ」

数絵「…ふふ、じゃあ、お言葉に甘えて使わせて貰いますね」スル

京太郎「お、おう…」プイッ

数絵「でも…意外です」

京太郎「…何がだ?」

数絵「私がこうして…友人と一緒に海に来る事が…です」

数絵「…そういうのとは無縁な人間だと思っていましたから」

京太郎「まぁ、南浦さん、コミュ障だったからなー」

数絵「ち、違います。人聞きの悪い事言わないで下さい」

京太郎「でも、最初、俺に対してもセメントだったし…」

数絵「そ、それは須賀くんがあんまりにも軽い感じで話しかけてきたから…」

数絵「と、言うか…そ、その辺はもう良いじゃないですか」ムスー


京太郎「ま、その内、そんな慣れるよ」

数絵「慣れる…ですか?」

京太郎「おう。だって…あいつらこういうイベント大好きだからな」

京太郎「秋は秋で絶対、色々連れて行かれるだろうから覚悟しとけ」

数絵「ふふ。それは…ちょっと楽しみですね」ニコ

京太郎「あ…」

数絵「…どうかしました?」

京太郎「い、いや、その…」

京太郎「(い、言えない…楽しそうな南浦さんの顔に一瞬見とれただなんて…!!!)」

京太郎「そ、そうだ!オイル!オイル塗らないか?」

数絵「オイル…ですか?」

京太郎「あぁ。南浦さん綺麗な肌してるから、焼けると勿体無いしさ」

京太郎「今の間にちゃんとスキンケアやっといた方が良いと思うんだ!」クワッ


数絵「…」ジトー

京太郎「…あー…その…なんて言うか…」

数絵「…須賀くんも学習しませんね」ジトト

京太郎「い、いや、べ、別に他意はないって」

京太郎「そ、その…本気で俺は南浦さんの事綺麗だと思ってるし…」

数絵「そういうのがナンパで不潔だと言っているんです」ジトトトー

京太郎「うぐ…」

数絵「…………まぁ、余計なセリフがあったのは事実ですが、肌の事を気にしたほうが良いのは事実ですしね」

数絵「私、あんまり肌が強くありませんから、日に焼けるとすぐに痛くなりますし」

京太郎「だ、だよな!痛いのは嫌だもんな!!」

数絵「何故そんなに必死なのか意外ですが…ともかく、少し失礼しますね」ゴソゴソ

数絵「ん…」キュ ペタペタ

京太郎「…」ジィ

数絵「…その、あんまり見られると恥ずかしいんですが…」

京太郎「あ、わ、悪い」プイッ


数絵「…ふぅ。これでよし…」

京太郎「…早くね?」

数絵「必要最低限な場所しか塗っていませんから」

数絵「須賀くんからパーカーも借りてますし、何より、基本、ビーチパラソルの下から動くつもりはないので」

京太郎「…あれ?南浦さんカナヅチだったっけ?」

数絵「いえ、ちゃんと泳げますよ」

数絵「ただ…あんまり海に入ったりするとオイルが落ちちゃいますし…」

京太郎「最近のは海に入っても半日くらい大丈夫だぞ?」

数絵「そうなんですか?」

京太郎「おう。クラゲ避けの日焼け止めとかもあるくらいだしな」

京太郎「科学の力ってすげぇんだぜ?」ドヤァ

数絵「どうしてそこで須賀くんが自慢げになるんですか」クス

京太郎「んー…何となく?」

数絵「まったく…子どもなんですから」

京太郎「男は何時まで経っても子どもなんですよーだ」


京太郎「つーか…そもそも俺、中2だぞ」

京太郎「大人になるなんて無理だっての」

数絵「まぁ…そう言われると反論出来ませんが」

京太郎「よし。俺の勝ちだな!」ドヤァ

数絵「…小学生ですか」クス

京太郎「まぁ、実際、小学生だった頃から二年経つけど、精神的には成長した気がしねぇからなー」

数絵「えぇ。それはそうでしょうね」

京太郎「…ちなみに俺、褒められて伸びるタイプだと思っているんだけど」

数絵「私に須賀くんを伸ばすメリットがないのでお断りします」ニコリ

京太郎「むむむ」

京太郎「…ってか、そういう南浦さんの方はどうなんだよ?」

数絵「私ですか?」

京太郎「おう。小学校から成長したって気がするか?」

数絵「……そう…ですね」


数絵「…成長…したと思います」

数絵「昔の私は泣いてばかりで…お祖父様に甘えてばかりでしたから」

数絵「まだまだ至らぬところばかりですが…それでも以前よりはマシになったはずです」

京太郎「…南浦さんが泣いてばっかり?」

数絵「えぇ。私、これでも泣き虫だったんですよ?」クス

京太郎「…全然、想像出来ねぇ」

数絵「今はお祖父様の孫として恥ずかしくない振る舞いを心がけていますから」

京太郎「…やっぱ南浦さんってかなりのジジコンだよな」

数絵「失礼ですよ」

数絵「私はただ心からお祖父様を尊敬し、敬愛しているだけです」

京太郎「(それがジジコンって言うんだけどなー…)」

京太郎「(でも…そんなに泣いてるのに…親じゃなくておじいさんに頼ってたって事は…)」

京太郎「(南浦さんの親は…やっぱり……)」


「おーい、そろそろ交代しようぜー」

京太郎「んぁ…もう良いのか?」

「おう。とりあえずひと泳ぎしたら満足した!」グッ

「聞いてよ、須賀っち」

「こいつらひと泳ぎでブイのところまで行ってんのよ?バカでしょ」

「あ?誰がバカだよ!」

「そうだぞ!ちゃんと体力バカをつけろよ!!」

「それほど変わんないでしょ、バカコンビ」

「コンビじゃねぇよ!須賀も仲間だからトリオだトリオ!」

京太郎「あ、俺はもう音楽性の違いで脱退してるんで」キッパリ

「須賀!!裏切るのか!?」

「ま…バカ二人はともかく、南浦さんも泳いできたら?」

数絵「うーん…でも…」

「大丈夫よ、荷物なら見てるし」

「それにアレで京太郎もバカだからちゃんと見とかないと何やらかすかわかんないしね」

「可憐な美少女な私らはもうギブだから、須賀っちの事お願いね」

「可憐」プッ

「美少女」クスクス

「よーし、お前ら、良い度胸だー…!」


「…ほら、京太郎」ツンツン

京太郎「あー…その……折角、海に来てんのに泳がないのも勿体無いしさ」

京太郎「ちょっと浸かる程度で良いから一緒に行かないか?」

数絵「…うん。まぁ…それくらいなら…」スクッ

京太郎「よし。んじゃ…」

数絵「あ、でも、パーカーは脱いでおかないと…」

京太郎「そんなの気にしなくても良いって」

京太郎「濡れても大丈夫なの持ってきたしさ」

数絵「…宜しいのですか??」

京太郎「良いの良いの。まだ恥ずかしいんだろ?」

京太郎「俺が付き合ってもらってる側なんだから、遠慮しなくて良いって」

数絵「…じゃあ、お言葉に甘えさせて貰います」ニコ


ザブーン ザザーン

京太郎「うっひょー!冷てー!」

数絵「…やっぱりこの冷たさを感じると海って感じがしますね」

京太郎「だなー。まぁ、これも浸かってると慣れるんだけどさ」

数絵「あ、でも、準備運動は必要ですよ」

京太郎「げ…マジか」

数絵「マジです」

京太郎「さっきあいつらには言わなかったのに…」

数絵「は、恥ずかしくて言うの忘れてたんです」カァァ

数絵「それに…須賀くんが溺れたりすると悲しいですから」

京太郎「あー……んな事言われると拒否出来ねぇじゃん」

数絵「ふふ、させるつもりなんてありませんから」

京太郎「…くそぅ…何だか悔しいけど…やるしかないか…」イチニーサンシー

数絵「はい。しっかりしましょうね」ゴーロクシチハーチ


京太郎「よっしゃあ!今度こそ海だああああああ!」ザパーン

数絵「もう…テンション上がりすぎですよ」

京太郎「海に折角、海に来てるんだからテンションはあげてかないとな!!」

京太郎「ま、南浦さんもいるからその辺、軽く泳ぐ程度だけど」

数絵「別に私は本気で泳いでもらって構いませんよ?」

京太郎「いや、でも、それじゃ南浦さん一人になるじゃん」

数絵「大丈夫ですよ。そこのブイくらいまでなら余裕で泳げますから」

京太郎「…ほう…じゃあ、勝負してみるか?」ニマー

数絵「構いませんよ」

京太郎「え、マジで?」

数絵「はい。泳ぎには多少、自信があるものですから」

数絵「男の人にだって早々負けません」

京太郎「…言ったな?」

京太郎「よし。じゃあ、勝負しようぜ」

京太郎「先にあのブイに触った方が負けた方にジュース一本おごってもらう…でどうだ?」

数絵「異存ありません」

数絵「返り討ちにしてさしあげます」ニッコリ


京太郎「よし、じゃあ、ハンデで南浦さんのタイミングでスタートな」

数絵「宜しいのですか?そんなハンデつけてしまって」

京太郎「仮にも男が女の子に泳ぎで負けるとかねぇよ」キッパリ

数絵「ふむ…じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいましょう」

数絵「あ、でも、その前に…ちょっと水に慣れても良いですか?」

京太郎「あ、うん。俺も冷たさに慣れとかないといけないな」チャプ

数絵「えぇ。幾ら準備運動をしたといっても軽くですから」チャプ

数絵「ちゃんと慣れておかないと心臓麻痺の可能性はありますしね」スケー

京太郎「あー…」

数絵「…?どうかしました?」

京太郎「あ、い、いや、何でもない!」プッ

京太郎「(…やべぇ、南浦さんに貸てたパーカーが海水で濡れて張り付いて…)」

京太郎「(薄く透ける肌の色が…なんかこうすげぇエロい)」

京太郎「(18禁がつくような直接的なエロさじゃなくって…こう扇情的なエロさと言うか…)」

京太郎「(その下に水着を着てるって分かってるのにすげぇドキドキする)」


数絵「では、そろそろ準備は宜しいですか?」

京太郎「お、おう。問題ねぇよ」

数絵「では…よーい…」スッ

京太郎「……」ドキドキ

数絵「…どんっ」ザバァ

京太郎「っ!?」

京太郎「(やべ、南浦さんの方見てたら出遅れた…!?)」

京太郎「(い、いや、まだ始まったばっかりなんだ…!)」

京太郎「(相手は泳ぎに自信があるとは言っても、文化系…!)」

京太郎「(こっちは運動部で毎日、心肺鍛えてるんだ…!)」

京太郎「(ブイのところくらいまでなら息継ぎ一回くらいでいけるし…!!)」

京太郎「(まだ挽回のチャンスは…)」


数絵「」ザパパパパパ

京太郎「(ってはええええ!?)」

京太郎「(やばい…俺と殆ど遜色ないレベルの速度だ…!!)」

京太郎「(女子でこれなら水泳部に入ってもかなりヤれるんじゃないか…!!)」

京太郎「(泳ぎに自信があるってのは…嘘じゃなかったのか)」

京太郎「(つーか、去年のプールの時にちゃんと実力を測っておけばこんな事には…!!)」

京太郎「(い、いや、落ち着け…)」

京太郎「(確かに出遅れたのは致命的なミスだが…まだ彼女がこのペースを維持出来るとは限らないんだ)」

京太郎「(どうせ賞品はジュースなんだから焦らず後ろについて期を待って…)」チラッ

数絵「ぶあ」

京太郎「(よし…今…!)」ザパパパパ

数絵「っ!?」


京太郎「(幾ら泳ぎが得意でも…息継ぎの時はスピードが緩む…!)」

京太郎「(けれど…俺はその息継ぎが殆ど要らない…!)」

京太郎「(だから、彼女の息継ぎに合わせて距離を詰めれば…こうして隣に並ぶ事だって…)」

―― 擬音でお楽しみ下さい

数絵「」ユッサユッサ

数絵「」プルンプルン

数絵「」フルフル

京太郎「…ごぽぉっ!?」

京太郎「(し、しま…っ!)」

京太郎「(よ、横から見る胸が素晴らしすぎてつい息を飲んで…)」

京太郎「(やば…こ、これ溺れ……!?)」


「……が…ん」

「……・がく…」

数絵「須賀くん!」

京太郎「…ハッ」

「はぁ…良かったー」

「あー…もう心配させんなよ…」

京太郎「あ…えっと…」

「あんた溺れたのよ?」

「感謝しなさい。南浦さんがいなかったら死んでたかもしれないんだから」

京太郎「そ、それって…もしかして…」

数絵「そ、その…」ポッ


「やぁ、気がついてよかった!」キラーン

京太郎「…ん?」

「でも、ちょっと海を甘く見過ぎかな!」ガチムチ

「幾ら女の子にいい格好見せようとしても溺れちゃ意味はないからね!」ムッキーン

「これからは気をつけて欲しいな!!」テッカー

京太郎「あ、あの…貴方は…?」

「あぁ、僕はこの辺りの監視員だよ!」

「…で、お前に人工呼吸して助けてくれた人でもある」

京太郎「え?」

「まぁ…その…なんていうか…ご愁傷様と言うか…」

「命には変えられないからね!仕方ない事だと諦めてくれ!」グッ

京太郎「…は…ぃ。ありがとう…ございます…」

「うん。じゃあ、僕はこれで監視員の仕事に戻るよ!」キラキラ

「まだ身体に疲れが残っているだろうから今日は無理しないようにね!!」ムキョ

京太郎「…はい。分かってます」

京太郎「もう二度と溺れません。海にも入りません」シンダメデ


人工呼吸→そもそも二人でデートとじゃないんでなんぽっぽがするはずがない(まず男がする)

オイル→友人同士で塗れるか!!

スケスケ→ちょっと変則的だったけどこれで許してください(´・ω・`)


で、そろそろ眠気がガチでマッハなのですが夏だけしか処理しないのはちょっとなーって事で秋の安価だけ出しておきます
下2

美術の授業で南浦さんをモデルに描くことになり、デッサンが教師の目に留まる。
教師の勧めで日数をかけて完成させたところ賞を受けるレベルの作品に。

男同士でオイル塗りあってたら監視員のお姉さんに見てはいけないものを見てしまったみたいな目で見られた人はここにいます

>>295
器用さカンストしてるからね、仕方ないね
了解でーす
…しかし、ガチでアウトドアのダメっぷりに比べて、インドア優秀なんだよなぁこの京ちゃん

>>298
ホモォ

あ、ついでだし賞のレベルも判定しましょうか

下2
01~32 佳作
34~65 入選
67~98 優秀賞
ゾロ目 最優秀賞


京太郎「……」シャッシャッシャ

数絵「……」

京太郎「……」シャッシャッシャ

数絵「……」

京太郎「……」シャッシャッシャ

数絵「…ふぁ」

京太郎「…」ピタッ

数絵「あ…ごめんなさい…」

京太郎「いや…大丈夫」

京太郎「もう結構、時間経っちゃったしな」

京太郎「ちょっと休憩しようぜ」


数絵「えぇ。ありがとう」フゥ

京太郎「礼を言うのはこっちだっての」

京太郎「そもそも俺の美術の作品に付き合ってもらってる訳だからさ」

数絵「先生の勧めですから、致し方ありません」

数絵「それにこのデッサン、コンクールに送るんですよね?」

京太郎「…って、先生は言ってたけど…」

数絵「なら、モデルくらい喜んで引き受けますよ」

数絵「これも須賀くんが評価されるに必要な事なのですから」

京太郎「…ホント、悪いな」

数絵「気にしないでください。私も秋季大会を前にして少し焦っているところがありましたから」

数絵「モデルと言うのは初めてですが…息抜きになってます」

京太郎「…そっか」

京太郎「ま…流石に何のお礼もしないってのはアレだからまた何か奢るよ」

数絵「えぇ。期待しています」クス


数絵「しかし…前々から思ってましたが、須賀くんの絵は綺麗ですね」

数絵「特にこの絵…デッサンなのに凄い綺麗で、私じゃないみたいです」

京太郎「あー…まぁ、昔っから小器用なタイプだからさ」

京太郎「それに…」

数絵「それに?」

京太郎「あー…いや…」

京太郎「(好きな子だから全力で書いてる…なんて流石に言えないよな)」

京太郎「…ま、あんだけ目をかけられてたら手を抜けないじゃん?」

京太郎「モデルも南浦さんっていう美少女にお願いしてる訳だし…最低でも佳作レベルには入らないと顔向け出来ないって」

数絵「はいはい。本当に須賀くんはナンパなんですから」

数絵「でも…そういう人の為に頑張れる性格は良いと思いますよ」ニコ

京太郎「う」カァァ


数絵「しかし…これだけ絵が上手なら画家を目指すと言うのも有りではないですか?」

京太郎「うーん…まぁ、絵を描くのは嫌いじゃないけどさ」

京太郎「でも、職業にするって言うのは…悩むなぁ」

数絵「ですが、そろそろ進路の事も考えないといけない時期ですよ」

京太郎「そーなんだよなぁ…」

京太郎「でも…ハンドも何だかんだ言って好きだし…」

京太郎「他にも色々とやりたい気もするし…」

数絵「須賀くんなら何をやっても大成出来そうな気がしますね」クス

京太郎「い、幾ら何でも持ち上げ過ぎだっての」

京太郎「そんな才能あふれる完璧な奴じゃないぞ」

数絵「そうかもしれませんね」

数絵「でも…須賀くんは周りの人の期待に応えようとするでしょう?」

数絵「…その姿勢はどんな未来へと進んでも、きっと貴方を伸ばしてくれるものだとそう思いますから」

京太郎「ぅ…」カァァ


京太郎「ほ、褒めすぎだっての…」

京太郎「…それより…さ」チラッ

数絵「はい?」

京太郎「…南浦さんの方は進路とかそろそろ決めたのか?」

数絵「…そうですね。私は…」

数絵「やっぱり麻雀を極めたいですから風越に行くと思います」

京太郎「風越かー…確か名門校なんだっけ?」

数絵「えぇ。長野の中では王者と言っても良い立ち位置ですね」

数絵「まぁ、私の実力で入れるかどうかは分かりませんが…」

京太郎「南浦さんなら大丈夫だって」

京太郎「俺が保証する」

数絵「…ふふ。麻雀の事なんて殆ど分からない須賀くんがですか?」

京太郎「おう。だって、俺は南浦さんがどれだけ麻雀の事が好きか知っているからな」

数絵「もう…そんな事で保証なんかして…」

数絵「…でも、ありがとうございます。少し安心しました」ニコ

京太郎「お、おう」プイッ


京太郎「(…にしても風越かー)」

京太郎「(あそこ女子校なんだよなー)」

京太郎「(って事は…俺も一緒のところに進むって訳にはいかない訳で)」

京太郎「(…南浦さんとの楽しい高校生活…って言うのは厳しそうだな)」ハァ

数絵「…どうかしました?」

京太郎「いや…なんでもない」

京太郎「それより…そろそろ再開して良いか?」

数絵「はい。もう大丈夫です」

京太郎「おう。じゃあ、また30分間、よろしくな」

数絵「えぇ」

京太郎「…」シャッシャッッシャ

数絵「…………」


数絵「(…本当に須賀くんは凄い人です)」

数絵「(おおよそ…どんなものだって彼はやり遂げてしまう)」

数絵「(美術以外の教科も人並み以上)」

数絵「(唯一、苦手だった運動も最近、メキメキと実力を伸ばしてきて)」

数絵「(…それは…ただ単に須賀くんが才能に恵まれているだけじゃありません)」

数絵「(彼はどんなものにだって真剣に取り組む人だから)」

数絵「(誰かの為に実力以上を出しきれる人だから…グングンと伸びているんです)」

数絵「(…最初、私は彼の人をナンパだと…軽い人だとそう思いましたが…)」

数絵「(もう一年以上一緒に過ごしてきて…彼ほど真剣な人はそういないとそう考えを改めました)」

数絵「(…まぁ、さっきみたいにナンパなセリフをポンポン言うところはちょっとどうかと思いますけれど)」

数絵「(でも…こうして私をモデルにしてデッサンしている今も…とても真剣な目をしていて…)」

数絵「(それが…最近の私は…少し…)」

数絵「(本当に少しだけですけれど…ドキリとしてしまいます)」


数絵「(今まで彼の真剣な顔は見てきました)」

数絵「(何度も一緒に困難を乗り越えてきました)」

数絵「(…でも、私はそれを横から見ていただけ)」

数絵「(こんな風に…彼に真剣な眼差しを向けられた事はありません)」

数絵「(まるで…私の何もかもを見抜こうとするような強い目を…私は知りません)」

数絵「(だから…こうして目の前にいる彼が…何時も私と下らない話をする須賀京太郎君と一致しなくて)」

数絵「(まるですごく…格好良い人にように思えて…)」

数絵「(胸の奥が…ドキドキするのを感じます)」

数絵「(最初は…ただの不整脈だと思ってたんですけれどね)」

数絵「(私が須賀くんにドキドキするなんてあり得ませんから)」

数絵「(…でも、毎日、彼に見つめられている間に…それが決して病気でも何でもない事を自覚して…)」

数絵「(…彼にドキドキさせられているというのが…否応なく…分からされてしまって…)」

数絵「(だから…この時間は…そんなに嫌じゃありません)」

数絵「(そうやってモデルになるのは恥ずかしいですが…でも、それ以上に…何処か暖かいドキドキを感じるから)」

数絵「(…彼に与えられるドキドキが…私の事を嬉しくさせているんです)」

この人の落ちる基準は性行為ができるかどうかだから…


数絵「(多分、これはきっと私が彼のことを認めているからなのでしょう)」

数絵「(いえ…ただ、認めているだけじゃなくって…きっと憧れているんです)」

数絵「(本当にどんな分野ででも成功してしまいそうな彼の才能と…そしてその明るさに)」

数絵「(私は何度として助けられ…そして支えられてきたからこそ)」

数絵「(認めて…内心、憧れている彼の助けに慣れている事が誇らしいのです)」

数絵「(勿論…そんな事…絶対に言いません)」

数絵「(恥ずかしいのはもとより…言ったら絶対に須賀くんは調子に乗りますから)」

数絵「(調子に乗って…その上で私の事を受け入れてくれるでしょう)」

数絵「(私の良いところを沢山あげて…そしてナンパな言葉で褒めてくれるはずです)」

数絵「(だって…彼はとても優しくて…そして暖かい人ですから)」

数絵「(でも…今の彼はコンクールに提出する作品で手一杯)」

数絵「(私の事に気を使うよりも…目の前の作品に集中して欲しいです)」

数絵「(もしかしたら…それは彼の人生を変える作品になるかもしれないのですから)」

数絵「(ようやく自分で気づいたそれは…まだ胸の中に秘めておきましょう)」

数絵「(代わりに…今は須賀くんの為にモデルを全力でこなして……)」




―― 後日、『夕日の中の彼女』と題されたその作品はコンクールで優秀賞に輝き。

―― 新聞にデカデカと乗せられて、二人は顔を真っ赤にする事になるのだが、それはまた別の話である。


※まだ堕ちてません
あくまでも意識し始めただけなので無理はまだ禁物なのじゃよ
ってところで今日はもう寝ます…(´・ω・`)一時には寝る予定だったのに…
あと、作品に甘酸っぱいタイトルつけたかったけど、思い浮かびませんでした(´・ω・`)面白みがなくてごめんね…

>>317
え?好きだったらエッチ出来るのは当然でしょ?(錯乱)

乙ですたー
この京ちゃんは麻雀しないでもよさそうな気もするw

なんぽっぽって祖父に引き取られたから風越に行けなかったんだよね?
このssだと既に引き取られてるっぽいし、京ちゃんと同じ高校行きたいから風越蹴るとか面白そう

ごはんたべたからすっごいねむいお
でも、ふつかもほうちしちゃったしがんばるお

>>322
あくまでもなんぽっぽと添い遂げるのが目的ですしね
麻雀が強くなったりはあんまり話の大筋には関係ないので…(メソラシ)

324
多分、絵画とかそういうのなら毎回入賞していくんで有名人になっていてもおかしくはないですね
ハンドは…うん、まぁ、その、まだ身体能力がほら…ね?(メソラシ)

>>325
実はまだなんぽっぽは祖父に引き取られてません
これから先はどうなるかは私にも分からないです!!

あ、それはさておき、絵画で折角入賞したんで器用さあげていきますね
5現在は53/50です
また精神力はあんま意味なさそうなんでコミュ力辺りに変えちゃっても良いですかね?

と言いつつ中2冬安価下2で出します(´・ω・`)

海の時点でも結構デカイ感じだったのにさらに急成長するのか(驚愕)
了解です


【おもちもち】

「そこで私は言ってやった訳よ」

「お前にこの程度で満足されてたまるか!ってね」

数絵「ふふ、格好良いですね」

「でしょー?」ドヤァ

京太郎「……」

「おう、どうした、京太郎」

「あんまジロジロ見てっと南浦さんに気づかれるぞ」

京太郎「い、いや、別に気づかれても問題はないんだけど…」

「なんだ、ストーキングの最中じゃねぇのか」

京太郎「ちげぇよ。つか、教室の中で堂々とストーキング出来るか」

「いやー…でも、須賀だからなぁ」

「京太郎だしなぁー」

京太郎「お前らは俺を何だと思ってるんだよ…」


「まぁ、マジな話、そんな風に見てるなら話しかけて来れば良いだろ」

「南浦さんだって、別にお前の事嫌いじゃないんだし嫌な顔はしないと思うぞ」

京太郎「あー…そうかもしれないけどさ…」

「…なんだ、また悩んでいるのか?乙女男」

「時代錯誤の男らしさを振りかざすのはアレだが、なよなよしすぎると嫌われるぞ」

京太郎「うぐ…」

「…ま、暇だから聞いてやるけど…何を躊躇ってるんだ?」

京太郎「あー…その…さ…」チラッ

数絵「それでどうなったんです?」タユン

「復活した仲間とリベンジする為、あの男に再び勝負を…」

京太郎「……南浦さんってさ、デカくなったよな」

「あー…」

「…うわぁ」

京太郎「ちょ、そ、そういう反応やめろよ!?」


「いや、でも、…マジな話、それはちょっと引くわ」

「つーか、流石に同意出来ねぇって。お前が好きなの分かってるのに」

京太郎「い、いや、それは悪かったけどさ…」

京太郎「でも、事実としてあるかないかって言えば…あるだろ?」

「…まぁ、あるな」

「元からデカかったのがさらに大きくなったよな…」

京太郎「だろ?」

「…で、それが一体、どう繋がるんだ?」

京太郎「だから…なんつーか…さ」

京太郎「…………いっちゃうんだよ」

「…何が?」

京太郎「だ、だから…話してると目がそっちに引っ張られちゃってさ…」

京太郎「最近、ちょっとした仕草で揺れるから特に…」

「「……うわぁ」」

京太郎「だから、やめろってその反応…!」


京太郎「…で、何が辛いかって言うと…その度にバレてるんだよ」

京太郎「バレるだけならまだしも…こう呆れた目で見られてさー…」

「なんだ、ご褒美じゃねぇか」

京太郎「俺にそういう趣味はねぇんだよ…」

「好きな女の子の為だろ、生やせよ」

京太郎「無茶言うなって…」

京太郎「そもそも生やしたところで、南浦さんに嫌われるだけだろ」

「まぁ、確かにな」

「南浦さん潔癖っぽいしなぁ…」

京太郎「おう。だから…まぁ、最近、話しかけられなくてさ」

京太郎「…どうにかしなきゃいけないってのは分かってるんだけど…」

「ふーむ…」

「まぁ…俺も男だし気持ちは分からないでもないかなぁ…」


「ただ、お前、そんな情けない理由で南浦さんと疎遠になって良いのか?」

京太郎「いや…良い訳ねぇよ」

「だったら、距離取らずに話しかけてこいよ」

京太郎「いや…でもさ」

「そうやって前に進んでなれないと何時まで経ってもそのまんまだぞ?」

「延々と南浦さんと距離を取り続けるつもりか?」

京太郎「う…そんなつもりはねぇけど…」

「だったら、少しは男見せろよ」

「…それにお前がそうやって距離を取ってるのあっちだって気にしてんだからな」

京太郎「え?」


「俺らが何のためにお前の悩み相談なんか乗ってやってると思ってんだよ」

「南浦さんの方から女連中に、最近お前に避けられてる気がするって話をしてたんだからな」

「で、女連中からそれとなく探りを入れろって言われてきたのが俺らって訳」

京太郎「それとなくとは一体…」ウゴゴゴ

「まぁ、目的はちゃんと果たせたんだし良いじゃん」

「それより京太郎、どーすんの?」

「ここまで俺らに言わせて、まだヘタレるつもりか?」

京太郎「……いや」

京太郎「…南浦さんが嫌じゃないなら…俺だって話したいし」

京太郎「元通りの関係になりたいってそう思ってる」

「…うし。じゃあ、行ってこい」バン

「ちゃんと仲直りして来いよ」

京太郎「…あぁ、ありがとうな」

「気にすんな。マック一回奢ってくれりゃそれで良い」

「あ、勿論、セットでな」

京太郎「…お前ら」


京太郎「あー…その…南浦さん?」

数絵「…え?」

京太郎「えっと…今、ちょっと良い…かな?」

数絵「……」

京太郎「…あっと…ダメ?」

数絵「…いいえ、ダメじゃないです」

数絵「…でも、遅いですよ」

数絵「こっちは色々と貴方に話したい事があるんですから」

京太郎「…ごめん」

数絵「…反省してます?」

京太郎「あぁ。もう出来るだけ同じ事が起こらないよう努力もする」

数絵「…そうですか。じゃあ…」

数絵「ちゃんと私の話を聞いてくれたら…許してあげます」ニコ

お互いまだ名前で呼び合わないのが京ちゃんがヘタレ+なんぽっぽもコミュ障気味なので…
け、決して私がタイミングつかめていないって訳じゃないですよ、えぇ(メソラシ)

と言いつつ進級したので能力値アップです


運動能力36/50 (クラスでも上位レベル)
知力40/50 (学年上位)
コミュ力47/50 (ぼっちにだって話しかけられるレベル)
器用さ53/50 (あみぐるみだって量産出来るレベル)


でそれを踏まえて中3春の安価をー

高校受験のための勉強

あかん…安価先忘れてた…
何時も下2だったので今回>>353を採用させてもらいます


数絵「…須賀くん、ちょっと良いですか?」

京太郎「ん?どうした?」

数絵「その…一つお願いがあるんです」

京太郎「…お願い?」キョトン

数絵「はい。その…私に勉強を教えて下さい」

京太郎「それは良いけど…でも、南浦さんって勉強しなきゃいけないほど成績悪くないよな?」

数絵「…いえ、実は今、目指している学校が少しレベルが高くて」

京太郎「…え?でも、風越なら麻雀の推薦でいけるって…」

数絵「…ダメになったんです」

京太郎「…ダメ?」

数絵「はい。私…風越にはいきません」

京太郎「……理由を聞かせてもらって良いか?」


数絵「…ここではちょっと」

京太郎「…そっか。分かった」

京太郎「とにかく、勉強に関しては俺は問題ないよ」

数絵「…ありがとうございます」

数絵「では、休みの日に、私の家で…どうですか?」

京太郎「…えぇ!?」ドキッ

数絵「ダメ…でしょうか?」シュン

京太郎「あ、いや…だ、ダメなんて事はないぞ!?」

京太郎「た、ただ…南浦さんの家に行っちゃって本当に良いのかなって…」

数絵「須賀くんだったら別に構いません」

数絵「何だかんだと三年間ずっと同じクラスで気心も知れていますし」

数絵「…ただ、少し古風なので困惑させるかもしれませんが…」

京太郎「そんなの気にしねぇよ」

数絵「…そうですか。良かった」

数絵「じゃあ、また詳しい位置や待ち合わせ場所はメールで連絡するので…」

京太郎「あぁ、待ってる」


数絵「ありがとうございます」

数絵「では、また後ほど」ペコリ

京太郎「あぁ。またな」

京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「……」フル

京太郎「……」フルフル

京太郎「うぉおお!うぉおおおおおお!!」ガッツポーズ

「…なんか廊下で吠えてるバカがいるんだけど」

「青春してるんだろ、放っておいてやれ」

「つーか、テンションあがりすぎだろ…」

「須賀っち…テンションバク上げしすぎて変なことやらかさないか若干、心配かも…」


【なんぽっぽハウス】

数絵「ここです」

京太郎「お、おぉ…」

数絵「…やっぱり変ですか?」

京太郎「いや…変っていうか…すげぇな」

京太郎「門構えとかまるで道場みたいじゃん」

数絵「祖父はそういうのが好きみたいなので」

数絵「ここも元々、潰れた道場を改修して作った自宅らしいですから」

京太郎「なるほど…」

数絵「まぁ、外見こそ古いですが、中身はそれなりにしっかりしていますから安心して下さい」

数絵「ともかく、こちらへどうぞ」ガララ

京太郎「お、お邪魔しまーす」イソイソ


聡「ぉ」

京太郎「ぁ」

数絵「あ、お祖父様、只今戻りました」ペコリ

聡「おう。お帰り、数絵」

聡「…で、そっちは…」ジロ

京太郎「は、はい!お久しぶりです!」ギクシャク

京太郎「ぜ、前回は満足に自己紹介も出来ずにすみません!」カチコチ

京太郎「俺…い、いや、僕は南浦さんの友人で、須賀京太郎と言います!!」ガチガチ

聡「…ほぅ」

京太郎「……」ダラダラ

数絵「…お祖父様、あんまり須賀くんを誂わないであげてください」

数絵「お祖父様はただでさえ威圧感があるのですから、そうやって見られると彼も萎縮してしまいますから」

聡「…いやぁ、コイツが硬くなってるのは俺が強面だからじゃないと思うがなぁ」ニヤ

数絵「え?」キョトン

京太郎「う…」カァァ


聡「…最近、数絵がお前の話ばっかりするからどんな相手かと思ったら…」

数絵「お、お祖父様!?」カァァ

聡「はいはい。悪かったよ」

聡「ま、数絵の目が悪い訳じゃなくて安心したぜ」

聡「俺は南浦聡だ。よろしくな」

京太郎「は、はい。よろしくおねがいします」ペコリ

数絵「も、もう…それより…居間をお借りしますからね」

聡「おう。後でお茶でも持って行こうか?」

数絵「私がやりますから大丈夫です!」

数絵「それよりお祖父様は折角のお休みなんだからゆっくりしてらしてください」

聡「ゆっくり孫の友人と語らいたいんだがなぁ…」

数絵「き、今日は勉強会ですから、そういうのはまた今度にしてください」プイッ

聡「はいはい…仕方ねぇなぁ…」


【I・MA】

数絵「…ふぅ」

京太郎「なんつーか…中々、愉快な人だったな」

京太郎「俺、プロってもっと堅苦しい人だと思ってたわ」

数絵「…一応、普段はもっと硬いですし、試合中はまるで刃物みたいにキレてますよ」

数絵「今日は私が男のお友達を連れてくるのを知って…何時もより少しはしゃいでるみたいです」

京太郎「そうなのか」

数絵「え、えぇ。だから…さ、さっきのセリフは気にしないでくださいね?」

数絵「アレはお祖父様なりの冗談ですから」

京太郎「さっきのセリフ?」キョトン

数絵「う…」カァァ

数絵「い、いえ、何でもありません!」ワタワタ

数絵「そ、それより早く勉強しましょう!」

京太郎「そ、そうだな」


【2時間後】

京太郎「…よし。そろそろ休憩すっか」

数絵「え…でも、まだ大丈夫ですよ」

京太郎「まぁ、まだ大丈夫だとは思うけどさ」

京太郎「でも、コレ以上長引かせても、集中力がなくなっていくだけだし」

京太郎「ダレる前に一回、一息入れちゃった方が再開した時に集中出来るから」

数絵「…分かりました」

数絵「じゃあ、ちょっとお茶やお菓子を準備しますね」

京太郎「あ、いや、そんなの良いぞ?」

数絵「良いんです」

数絵「須賀くんはお客様で…今は私の先生なんですから」

数絵「ゆっくりそこで寛いでいて下さい」スクッ

京太郎「…あぁ。ありがとうな」


京太郎「(…にしても、ホント、ザ・和風って感じだなー)」キョロキョロ

京太郎「(ただ、和風なだけじゃなくって…畳も障子も襖も高級そうだし…)」

京太郎「(やっぱプロって儲かるんだなぁ…)」

京太郎「(俺も今から麻雀プロ目指したらこんな豪邸に住めるんかねぇ…)」

聡「…よぅ。なんか面白いものはあったか?」

京太郎「うぉ!?」ビクッ

聡「なんだ、そこまで驚かなくても良いじゃねぇか」

京太郎「す、すみません」

聡「…まぁ、驚かす為に気配殺して来たんだから、驚かないよりはマシだけどな」

京太郎「え゛?」

聡「ま、ちょっと色々と話を聞かせてくれや」ストン

京太郎「話…ですか?」


聡「おう。アイツは…中学に入って少ししてから急に明るくなかった」

聡「今まで自分を追い詰めて…無理に大人になろうとしてた数絵が…普通の年頃の女の子になったんだ」

聡「で…その理由を聞こうにも本人ははぐらかすし…たまに来るアイツの友達に聞いても出てくるのはお前の名前ばっかり」

京太郎「え?」

聡「こりゃあお前が数絵に何かしたと思うのが当然だろ」

京太郎「い、いや、俺…僕はそんな大層な事は…」

聡「使い慣れない言葉を使わなくてもいいぞ」

京太郎「は、はぁ…」

聡「それに…大層だなんだとそんな事は聞いちゃいないんだ」

聡「お前が数絵に何をしたのか、それが俺にとっての感心事なんだからな」

京太郎「…と言われても…俺は本当に何もしてないんですよ」

京太郎「普通にクラスメイトとして南浦さんに話しかけて仲良くなっただけですし」


聡「普通に…ねぇ」

聡「そいつぁ…アイツに嫌われても話しかける事を言うのか?」

京太郎「な、なんでそれを…」

聡「…やっぱりか」フゥ

京太郎「…もしかしてカマかけられてました?」

聡「まぁ、多少は確信はあったけどな」

聡「聞いてる限り、お前はアイツが一番、嫌いなタイプだし」

聡「仲良くなるのにも色々と苦労したんじゃねぇかってそう思っただけだよ」

京太郎「…その通りです」

聡「そうか」

聡「…で、一体、なんで数絵と仲良くなろうとしたんだ?」

聡「理由によっちゃあ…わかってるよな?」ジロ

京太郎「ぅ…」ゴクリ


京太郎「(で、でも…素直に言えるかよ…)」

京太郎「(こんなに南浦さんの事を思ってる人に…『美人だったから声を掛けました』なんて…)」

京太郎「(んな事言ったら……間違いなく痛いじゃすまない…!)」

京太郎「(で、でも…まるで俺の内心まで透けて見えるような目をしたこの人に嘘をついてもバレてしまいそうで…)」

京太郎「(あぁ…もう…こうなったら…!!)」

京太郎「え、えっと…その…情けない理由なんですが…」

聡「んな前置きはいらないからとっとと話せ」

京太郎「南浦さんが…そ、その美人だったからです」

聡「…あん?」ギロ

京太郎「い、いや、お怒りは尤もだと思います!」

京太郎「で、でも、初めて見た時から綺麗だと思って…と、隣の席だったから仲良くなりたいなと思って話しかけたんですが…!」

京太郎「俺の話し方が悪かったみたいで、南浦さんには嫌われてしまって…」

京太郎「…それだけなら悔しいで済んだんですが…俺に対する対応がセメント過ぎて、クラス内でも孤立してたし…」

京太郎「責任を感じたのもあって…何とか友達が出来るようにしようと諦めずに話しかけていたら…」

京太郎「南浦さんにも…ゆ、友人だと言って貰えるようになって…」


聡「…ほぅ」ジィィ

京太郎「う……ぅ…」フルフル

聡「…それだけか?」

京太郎「…い、いや…その…」

聡「…お前も年頃の男なんだ。それだけじゃねぇだろ?」

聡「まだ数絵の奴はお茶を淹れてるし、ここには俺とお前しかいねぇ」

聡「…怒ったりしねぇからハッキリ言ってみろ」

京太郎「す…す……好き…です」カァァ

聡「あぁん!?」クワッ

京太郎「怒らないって言ったじゃないですか!?」

聡「うっせ。そんなの方便に決まってるだろ」

京太郎「む…むちゃくちゃだ…!」

聡「…ま、ここでヘタレるような奴よりかは見どころがあるがね」

京太郎「…え?」


聡「…何、鳩が豆鉄砲食らったような顔をしてんだ」

京太郎「い、いや、だって…」

聡「さっきも言っただろ、お前が来る前にアイツの友達に話を聞いてるって」

聡「お前がうちの数絵に粉掛けてんのなんざまるっとお見通しなんだよ」

京太郎「うぐ…」

聡「…ま、理想は促される前にハッキリと言う事だったが…」

聡「オマケにオマケしてとりあえず合格にしといてやるよ」

京太郎「い、良いんですか?」

聡「良い訳ねぇだろ!」クワッ

京太郎「!?」ビクッ

聡「…ただ、ここで俺に嘘吐くような奴は信用ならん」

聡「だが、お前は正直に隠さずに自分の気持ちを暴露した」

聡「馬鹿正直だが…誠実な奴だ」

聡「数絵が心を開くのも分かるよ」


聡「ま、だからと言って数絵とのお付き合いを許してやる訳じゃないがな」ゴゴゴ

京太郎「は、はぃ…」

聡「…ただ、お前が悪い奴じゃないってのは改めて良く分かった」

聡「だから…数絵の事、宜しく頼むぜ」

聡「あいつぁ今…結構、辛い時期だからよ」

京太郎「…進学の事ですか?」

聡「…それだけじゃねぇよ」フゥ

聡「聞いてないか?数絵の両親は共働きで…殆ど家に帰ってきてないって事」

京太郎「いえ…その…内心、予想はしていましたけど」

聡「…そうか。まぁ…そういう訳でアイツの面倒は良く俺が見てた」

聡「ただ…今回、あいつの両親が離婚する事になってな」

京太郎「…離婚…?」

聡「あぁ。元々、仕事が恋人みたいな連中だったからな」

聡「それでも夫婦関係であり続けたのは愛があるからじゃなく、数絵の為」

聡「だが…そうやって別々の生活を続けてる間に…それぞれ別の恋人が出来てな」

聡「いい加減、関係を精算したいってんで…ついに離婚に至った訳だ」

京太郎「……」


聡「だけど…アイツはどっちの親にもついていくのを拒否した」

聡「ずっと放置されてて…家族への情ってやつがなくなったからじゃない」

聡「母親も父親もお互い別の家庭を作るんだから自分はいない方が良い」

聡「…だから、俺と一緒に暮らしたいって…そう言い出した」

聡「…バカな奴だよな」

聡「アイツにとって親は恨んでもおかしくない相手なのに…気遣ってさ」

京太郎「…じゃあ、もしかして進学先が変わるのは…」

聡「…俺の家から風越までは遠すぎる」

聡「引っ越そうにも…俺がこの家に愛着を持ってるのは数絵も知ってる」

聡「だから…近場の平滝高校に…それも奨学金を貰りながら行くつもりらしい」

聡「…自分のわがままを聞いてもらうのにコレ以上、負担を掛けたくないってよ」

聡「あの…バカ娘が」

京太郎「……」


聡「俺は何度もアイツに気にするなって言った」

聡「老い先短い俺よりもこれから長い自分の人生を優先しろって」

聡「…だけど、アイツは優しい子で…そんで俺に似てクソ頑固だ」

聡「どれだけ言っても…聞きゃしやがらねぇ」

聡「俺には恩があるだの…そんなの気にしねぇのにさ」

聡「アイツに寂しい思いをさせてんのは俺の一人娘なんだ」

聡「どれだけ良くしてやっても…恩なんて売れるかってんだ」

京太郎「…」

聡「でも…そうやって硬く決めても…あいつはまだ小娘だ」

聡「辛い事苦しい事悲しい事…色々あるだろう」

聡「だから…出来れば、アイツの事を支えてやって欲しい」

聡「俺じゃあ…アイツを追い込む事しか出来ないからさ」

京太郎「……はい」


聡「…話は以上だ」

京太郎「…ありがとうございました」

聡「ん?」

京太郎「…その、南浦さんの事を教えてくれて」

聡「礼なんていらねぇよ」

聡「本当ならそれは数絵の口から聞かせなきゃいけないもんだったんだ」

聡「けど…俺はそれに横入りして、告げ口したようなもんさ」

聡「孫可愛さにやるにしちゃ少々、過保護が過ぎる」

聡「…でも、…それでも俺にとっちゃアイツは目の中に入れても痛くないくらい可愛い孫なんだ」

京太郎「…はい。それは分かっています」

聡「…じゃあ、勿論、アイツを傷つけたらどうなるのかも分かってんだろうな?」ゴゴゴ

京太郎「は、はひ…!?」


聡「…いいか?」

聡「任せるとは言ったが、今のてめぇに数絵をくれてやるつもりはない」

聡「俺が数絵を託せる奴だと認めるには足りないものが多すぎる」

京太郎「じゃ…じゃあ…」

聡「あん?」

京太郎「お、俺が…その全てを満たしたら…」

京太郎「南浦さんに託してもらえると…そう認めてもらえますか?」

聡「…………」

聡「ハハッ。中学生の癖に中々、生言うじゃねぇか」

聡「…ま、中学生じゃなきゃ、そんな事軽く言えやしねぇか」

京太郎「お、俺は本気ですっ」

聡「…本気…ねぇ」ジッ

京太郎「う…」

聡「…ま、見どころがない訳じゃねぇか」

聡「一応、待っといてやるよ」

聡「…期待はしてねぇけどな」


数絵「おまたせしました…ってあら、お祖父様」

聡「よ」

数絵「…また変な事、須賀くんに吹き込んだりしてないですよね?」ジィ

聡「お前はもうちょっと祖父の事を信用しろよ」

数絵「さ、さっき玄関先で変なこと言うからですっ」カァァ

聡「俺は嘘吐いた訳じゃないんだけどなぁ…」

数絵「だ、だからって…ご、誤解されるからやめて下さいっ」マッカ

聡「誤解ねぇ…」ジィィ

数絵「…」メソラシ

聡「…ま、いっか」

聡「それより…今日は出前とんぞ、出前」

京太郎「…え?」

聡「折角、数絵が初めて男を連れてきたんだ」

聡「もっと色々聞かせて貰わねぇとなぁ?」ニヤリ

京太郎「う…」ゾクリ

勉強会といえば家族公認イベントだよね!!からのなんぽっぽの伏線回収に時間掛けすぎた…(´・ω・`)あんまり今回イチャイチャしてなくてごめんなさい
それはさておき勉強やったので、ステータス変化します
南浦プロとのお話し合いもやったので知力とコミュ力があがります


下2 知力 下3コミュ力
1~32 +1
34~65 +2 
67~98  +3
ゾロ目 +5


現在のステータス

運動能力36/50 (クラスでも上位レベル)
知力43/50 (学年上位)
コミュ力49/50 (ぼっちにだって話しかけられるレベル)
器用さ53/50 (あみぐるみだって量産出来るレベル)



となったところで今日は終わります(´・ω・`)
ちなみになんぽっぽの進学先も京ちゃんの進学先も未定です
特にイベントがなければ原作通りに進みますが、なんぽっぽの背中を押して風越に行かせたり、一緒に平滝高校に行くのも可能です(´・ω・`)つまり安価次第ですね

まぁ、原作で活躍してる人を蹴落としちゃう事に抵抗ある人は平滝って言う選択肢もありますし
決して平滝だと全国に出れないって訳じゃないですしね(個人戦オンリーになりますが)
また風越だと恐らく文堂さん、清澄ならまこじゃなく優希が外れると思います(´・ω・`)両方好きな子なんですが実力と学年的に

と言いつつヒャッハー!再開だー!

下2 中3夏のイベントをどうぞ

修学旅行は中2だと思いますが、まぁ、高遠原は中3秋でも良いじゃない!
だって美味しいんだもの!!
あ、それと大会終了了解です

一応、結果算出する為に安価出しておきましょうか

下2 京ちゃん
01~32 地方予選敗退
34~65 全国初戦敗退
67~98 全国準優勝
ゾロ目 全国優勝


下3 なんぽっぽ
01~32 地方予選敗退
34~65 全国初戦敗退
67~98 全国準優勝
ゾロ目 全国優勝

やっぱここの京ちゃんはアウトドアダメだな!!!(白目)


京太郎「…はぁ」

「よーっす。お疲れ」

京太郎「…あぁ、お疲れ」

「…ま、頑張った方じゃねぇのか?」

「無名学校で地方予選決勝まで行けた訳だしな」

「今までに比べりゃ大進歩だよ」

京太郎「…ありがとな」

「…おう」

京太郎「…で、悪いけど、ちょっと喉乾いたし水飲んでくるわ」

「飲み過ぎて倒れんなよ?」

京太郎「ばーか。今更、そんな真似するかっての」


京太郎「(…そうだ。大きな進歩だ)」

京太郎「(全国には行けなかったけど…惜しいところまでいけた)」

京太郎「(弱小校にしちゃ…すげぇ頑張ったほうだ)」

京太郎「(分かってる…そんな事は俺にだって分かってるのに…!)」ドンッ

京太郎「くそ…!」

京太郎「(もっと…もっと上手く出来た…!!)」

京太郎「(俺が何時もどおりに動けれたら…点数は取れてた…!)」

京太郎「(勝てない相手じゃ…なかった…!)」

京太郎「(逆転だって…出来てた…はずなのに…!!)」

京太郎「(なのに…俺は…俺は…!!)」グッ

京太郎「もうちょっと…もうちょっとだったのに…!!」

数絵「……………須賀くん」

京太郎「っ!?」ビクッ


京太郎「…あ…南浦さん」

数絵「…大丈夫ですか?」

京太郎「ん?何の事だ?」

数絵「…………ムリしないでください」

京太郎「はは。無理なんてしてないって」

京太郎「あ、それより…全国出場決めたんだっけ」

京太郎「応援しに行けなかったけど…やっぱ凄かったみたいだな」

数絵「…」

京太郎「三年間…南浦さん頑張ってたのは俺も知ってる」

京太郎「だから…ちゃんと報われたみたいで嬉しいよ」

京太郎「俺も今回ので暇になったから夏は応援…」

数絵「…須賀くん」グイッ

京太郎「うぉ…!?」


京太郎「(両手で頭掴まれて…無理やり南浦さんの方を向かされて…)」

数絵「……なんでですか?」

京太郎「…だから、何の事だよ」

数絵「…なんでそんな風に強がるんですか」

京太郎「強がってなんか…」

数絵「だったら…なんでさっきから私の方向いてくれないんですか…」

数絵「私から…逃げようとするんですか…!」

京太郎「そ…れは…」

数絵「…須賀くんの気持ちは分かります」

数絵「貴方がどれだけ…ハンドボールに打ち込んできたのか…私も知ってます」

数絵「どれだけ辛くても弱音一つ言わず…誰よりも頑張ってきたのを見てきたんです」

数絵「……だから…ちゃんと言って下さい」

数絵「辛いって…苦しんだって…悔しいんだって」

数絵「…じゃなきゃ…私…全然、喜べません」

数絵「須賀くんにどれだけ嬉しいって言われても…」

数絵「それ以上に傷ついてるのが分かってるから…全然…喜べないじゃないですか…」

京太郎「……」


京太郎「…でも、ダサいだろ」

数絵「…須賀くん」

京太郎「見せたくないんだよ…そういう俺は」

数絵「…どうしてですか?」

京太郎「どうしてって…」

数絵「私は…須賀くんの事をダサいだなんて思いません」

数絵「だって…須賀くん、一生懸命やってきたじゃないですか」

数絵「最後の最後まで…諦めずに戦ってたじゃないですか」

数絵「皆が心折れそうになってたのを…何度も励まして…立ち上がらせたじゃないですか」

京太郎「…っ!でも…!」

京太郎「俺は…負けたんだよ…!!」

京太郎「どれだけ諦めなくても…俺は負けたんだ…!!」

京太郎「経過で全国に行けるなら…皆行ってる!!」

京太郎「俺の夏は…終わったんだよ…!!」


京太郎「だから…俺は…!」

数絵「…羨ましい…ですか?」

京太郎「っ…!」

数絵「…やっぱり、そうなんですね」

京太郎「違う!俺は別に…」

数絵「…大丈夫です。それも当然だと思いますから」

数絵「私だって…逆の立場なら…」

数絵「自分が全国に出れなくて…須賀くんが全国に出たのなら…」

数絵「すぐさま素直に祝福するなんて…無理だと思います」

京太郎「…っ!」

数絵「…だから…そんな風に格好つけなくても良いんです」

数絵「無理して…理解ある友人を演じなくても良いんです」

数絵「私は…決して格好悪いだなんて思いませんから」

数絵「だ、だって…わ、私は…その…」モジ

数絵「…さ、さっきの須賀くん…すごく…か、格好良く…見えました…し…」カァァ

京太郎「…え?」


数絵「に、二度は言いません!」マッカ

数絵「と、ともかく…です!」

数絵「…私が須賀くんに幻滅したりする事はありません」

数絵「何を言われても嫌いになったりするだなんてまずないですから」

数絵「…だから、一人で泣いたりせず…気持ちをぶつけてください」

数絵「私は…それを望んでいるんです」

数絵「お節介だと分かっていても…今の貴方を放っておけないんです」

京太郎「…南浦…さん」

数絵「…はい」

京太郎「……俺、俺…」ポロ

京太郎「悔…しい…」

京太郎「後…後、ちょっとだったんだ…!」

京太郎「決して届かない相手じゃなかった…!」

京太郎「強かったけど…差はあったけれど…!」

京太郎「跳ね返せない差じゃ…なかったはずなのに…!」

京太郎「俺が…俺が…もっと動けていたら…」

京太郎「もっと…もっと強かったら…勝ててたはずなのに…!!」ポロポロ

数絵「…須賀君…」ナデナデ


【五分後】

京太郎「あー…その…なんつーか…」カァァ

数絵「どうかしました?」

京太郎「…いや、すげぇ恥ずかしい…」

数絵「ふふ、何がですか?」

京太郎「だって…あんなにボロ泣きしてさー…」

数絵「別に良いじゃないですか」

数絵「それだけ真剣にハンドボールをやってたって事でしょう」

数絵「恥ずかしい事なんてないと思いますよ?」

京太郎「男にとっちゃ泣き顔見られるのは恥ずかしい事なんだよ…」

京太郎「それに…」

数絵「それに?」キョトン

京太郎「あー…いや…」

京太郎「(…南浦さんだから余計に…って言うのは…秘密にしておこう)」

京太郎「…それよりさ」

京太郎「改めて…全国出場おめでとう」

数絵「…はい。ありがとうございます」ニコ


数絵「…正直、全国に出るなんて夢だと思っていました」

京太郎「そうなのか?」

数絵「えぇ。そもそも団体戦なんてあまり興味ありませんでしたし」

京太郎「あー…」

数絵「…なんですか、その反応」ムス

京太郎「いや、そういや南浦さん初期はコミュ障だったなって思い出して…」

数絵「こ、コミュ障なんかじゃありません!」カァ

数絵「た、ただ…一人で生きていく方が楽だとそう思っていただけです」

京太郎「それってつまりコミュ障なんじゃねぇ?」

数絵「ち、違いますったら!」マッカ

数絵「そ、それに…例え、一年の頃の私がコミュ障でも今は違います」

数絵「…だって、私は…麻雀部の皆と切磋琢磨して、高め合う関係にある訳ですから」フンス


数絵「…だから、私、須賀くんにも感謝してるんですよ」

京太郎「俺に?」

数絵「はい。私がこうして全国に…それも団体戦で出られたのは須賀くんのお陰です」

数絵「貴方が私を変えてくれたから…私は皆と切磋琢磨出来るようになりました」

数絵「麻雀部の皆をライバルではなく…仲間として見る事が出来ました」

数絵「後輩に対しても…ちゃんと指導してあげられるようになりました」

京太郎「…そりゃ南浦さんが頑張ったからだろ」

数絵「えぇ。その事についで卑下するつもりはありません」

数絵「ですが…それでもやっぱり須賀くんが働きかけてくれたのは大きいと思うんです」

数絵「貴方がいなければ…きっと私達は全国には出られなかったとそう思うくらいには」

京太郎「買いかぶりすぎだろ」

数絵「なら、素直に買いかぶられてください」クス

数絵「私は勝手にそう思っていますから」

京太郎「…ったく、頑固モノめ」

数絵「えぇ。良く言われます」ニコリ


京太郎「……ありがとうな」

数絵「ふふ、何の事です?」

京太郎「…さぁ、何の事だろうな」

数絵「まったく…さっきは素直だったのに」

京太郎「あ、アレはほら…なんつーか…気の迷いっつーか…」

京太郎「と、ともかく…もうあんな姿、南浦さんに見せないから」

数絵「…それって…?」

京太郎「…今度は負けねぇよ」

京太郎「もう二度と…負けたりしない」

京太郎「どんな逆境でも諦めずに…声だして」

京太郎「南浦さんが格好良いって言ってくれた…須賀京太郎であり続けるって約束する」スクッ

京太郎「……だからって訳じゃないけどさ」クルッ


京太郎「…南浦さんも…負けないでくれよ」

京太郎「全国は…すげぇ大変だと思う」

京太郎「折れそうになる戦いだってあるかもしれない」

京太郎「…でも、負けないで欲しい」

京太郎「少なくとも気持ちでは…勝ったと言えるように」

京太郎「あの格好良い南浦数絵は俺の友達なんだって…自慢出来るようにさ」

数絵「…中々、難しい注文ですね」

京太郎「男の泣き顔を無理やり見たんだ」

京太郎「これくらい当然だろ」

数絵「無理やりなつもりはないんですけど…」

京太郎「人の顔固定して逃げられないようにしてて何を言ってるんだ」

数絵「そ、それは…だって…」

数絵「…わ、私、須賀くんに対して殆ど何もしてあげられてなかったから…」

数絵「だから…こういう時くらいは役に立たなきゃダメだってそう思って…」モジモジ

京太郎「ま、嬉しかったから良いんだけどな」ニコ

数絵「も、もぉ…」カァァ


京太郎「…で、どうなんだ?」

数絵「…仕方ありませんね」

数絵「そこまで言われて断ったら…また須賀くん泣いちゃいそうですし」クス

京太郎「な、泣かないっての」

数絵「ふふ…まぁ…元より負けるつもりなんてありませんから」

数絵「須賀くんの気持ちも…全国に持って行きましょう」

京太郎「…そっか。ありがとうな」

数絵「…いいえ、お礼を言うのはこちらの方です」

数絵「ありがとうございます、須賀くん」

数絵「私に…想いを託してくれて」

数絵「私…頑張ってきます」

数絵「貴方の分まで……必ず」

京太郎「…あぁ、よろしく頼むぜ」


ステータス変化ー
運動能力37/50 (クラスでも上位レベル)
知力43/50 (学年上位)
コミュ力49/50 (ぼっちにだって話しかけられるレベル)
器用さ53/50 (あみぐるみだって量産出来るレベル)


下2 中3秋でー

ヒャッハー修学旅行だー!

うん、間違いなく途中になっちゃうけれど、とりあえずイベント内容を下1~3で募集します
尚、ノリと勢いで書きますので、採用されなくても泣かないで下さい

エンディングが…見えた!(クワッ)
冗談はさておき、流れは把握しました
これなら恐らく全部書けそうです


【旅館】

京太郎「はー…」

「良いお湯だったなー」

「長旅の疲れも癒えるってなもんだ」

京太郎「うわ、親父くせー」

「老けすぎだろ」

「いやいや、でも、あんだけ長時間、バスの中にいたら身体が固まるだろ…?」

京太郎「俺らは遠征慣れしてっからな」

「お前が軟弱なんだよ」

「ぐぬぬ…この脳筋どもめ…!」

京太郎「もやしに言われてもなぁ」

「まったくだ…って、お」

京太郎「ん?どうした…って、あ」バッタリ

数絵「…ぁ」バッタリ


京太郎「(南浦さん…色っぽいな)」

京太郎「(い、いや…何時も南浦さんが色っぽくない訳じゃないんだけどさ)」

京太郎「(ただ…やっぱり何処か硬いイメージがあるから、あんまり意識した事はなくて…)」

京太郎「(でも…今の南浦さん隙だらけって言うか…)」

京太郎「(よっぽど良いお湯だったのか…すげぇリラックスしてる顔になってるんだよな)」

京太郎「(普段の南浦さんじゃ…まず見せてくれない…歳相応の顔…)」

京太郎「(その上、浴衣から露出した肌が微かに上気して赤くなってるし…)」

京太郎「(髪もアップにしてる所為で滑らかそうなうなじまで完全にアップになっていて…)」

京太郎「(正直…何時もからは想像も出来ないくらい色っぽい)」

京太郎「(やばい…直視出来ない…!)」

数絵「須賀くん達も今、上がってきたところ?」

京太郎「お、おう」プイッ

数絵「…?」キョトン

「あー…あんま気にしないでやって」

「少ししたら慣れると思うしさ」

数絵「は、はぁ…」


数絵「…まぁ、須賀くんが変なのは今に始まった事ではありませんが」

京太郎「酷くね?」

数絵「…だって、半年くらい前も私を避けてたじゃないですか」

京太郎「あー…いや、そりゃ、なんつーか…」

「…ま、須賀っちも男の子って事でしょ」ニマ

「今の南浦さん色っぽいからねー」

「同性の私らでもドキっとするくらいだし?」

「童貞の京太郎にゃ過激過ぎるっしょ」

数絵「…え?」カァァ

京太郎「ばっ!?」マッカ

「おーおー。真っ赤になっちゃって」

「つーか、女子エゲつねぇ…」

「もうちょっと言い方考えてやれよ…流石に同情すんぞ…」

「ふふーん。ヘタレに人権なんかないのよ」

「こっちだってやきもきしてんのよ、たまには仕返しくらいさせて欲しいわ」フゥ


「…ま、ともかく、ここは若い二人に任せましょ」

京太郎「ま、任せるって…!?」

「…ま、せっかくの修学旅行だしな」

「ハメ外しすぎない程度に遊ぶべきだろ」

「もしかしたらこうして一緒に修学旅行行くなんてラストかもしれないし」

「来年一緒にいられるかも分かんない訳だしね」

数絵「…来年……」ポソ

京太郎「…南浦さん」

「…ま、そういう訳で、そっちはそっちで宜しくしといて頂戴」

「こっちはコイツラに財布になって貰うからさ」

「え、ちょ、財布って!?」

「あっちにお土産コーナーあるのよねー?」チラッ

「中々、美味しそうなお菓子もあったし…後は分かるでしょ?」チラッ

「…くそ…理不尽だ…」

「…後で覚えとけよお前ら」

「えぇ。ちゃんと高いお菓子食べ終わるまでは覚えててあげるわよ」ニコリ



「…こうなったら仕方ねぇ」

「あいつらの事は俺らに任せろ」

「その代わり…ちゃんと頑張れよ」ドン

「いい加減、ケリつけなきゃ格好つかないだろ?」ドン

京太郎「……あぁ」

「…うし。んじゃ行こうぜ」

「ふふ、何から買って貰おうかなー」スタスタ

「いや、せめて一個にしとけよ…」スタスタ

数絵「……」

京太郎「……」

数絵「…い、行っちゃい…ましたね」

京太郎「あ、あぁ…そ、そうだな」

数絵「……」

京太郎「……」


京太郎「あ、え、えっと…そ、そのな!」

数絵「は、はい」

京太郎「あ、あいつらの言ってた事…う、嘘だから!」

数絵「…嘘?」

京太郎「あ、う…え、えっと…ほ、ほら…今の南浦さんが色っぽいとか…過激とか…」

数絵「っ!」ボンッ

京太郎「ご、ごめん!?」

数絵「い、いえ…だ、大丈夫…です」カァァ

京太郎「そ、そう…か」

数絵「は、はい…」

京太郎「……」

数絵「……」

京太郎「た…ただ…」

数絵「…え?」

京太郎「い、今の南浦さんは…す、すげぇ…綺麗だと思…ぅ」カァァ


数絵「ぅ」カァァ

京太郎「そ、それだけ!」

京太郎「誤解されないように…そ、それだけ言いたくて…」

数絵「…そ、それは分かりましたけど…」

数絵「…でも、私…今、すっごく恥ずかしいです…」

京太郎「ぅ…わ、悪い…頭の中テンパって…」

数絵「べ、別に…良い…ですけど」

数絵「わ、私…も…今、恥ずかしくて混乱しています…し」カァ

京太郎「そ、そう…か」

数絵「は…ぃ…」モジモジ

京太郎「……」

数絵「……」


数絵「…あ、あの…」

京太郎「な、何だ?」

数絵「……お、お願いがあるんですけど…」

京太郎「お願い?」

数絵「は、はい。あの…就寝時間前に…ちょっと抜けだせませんか?」

京太郎「え?」

数絵「す、須賀くんだけに…特別にお話したい事があって…」

京太郎「お、俺に…?」

数絵「はい…」

京太郎「と、特別?」

数絵「こ、こんな事言えるの須賀くんだけなので…」

数絵「だ、ダメ…ですか?」

京太郎「そ、そんな事ねぇよ!!」ブンブンッ

京太郎「よ、喜んでいく!絶対行く!見つかっても振り切っていく!」

数絵「そ、そこまでしなくても…」

京太郎「それだけの価値はあるんだよ!!」クワッ

数絵「そ、そうなんですか…」ビックリ


数絵「で、では…あの…また二時間後に庭の辺りで…」

京太郎「お、おう」

数絵「あ、くれぐれも…一人で来てくださいね」

京太郎「だ、大丈夫だ。分かってる」

京太郎「その辺は上手くやる。絶対に…!」

数絵「そ、そこまで気合入れなくても良いんですけど…」

数絵「まぁ…ともかく…申し訳ないですが、お願いします」

京太郎「あ、あぁ。任せとけ」

数絵「では…また後ほど」

京太郎「おう。またな!」

京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「……うぉお!うぉおおお!!」フルフル

「…おねーちゃん、なんかあのお客さん、凄い声あげてるよ」

「きっと暖かい事があったんだよ」アッタカーイ


【女子部屋】

数絵「…ふぅ」

数絵「(…私は何を考えてあんな事を言ってしまったんでしょう…)」

数絵「(そりゃ…勿論、須賀くんは私にとって大事な友人です)」

数絵「(一番の親友だって…そう言っても良いかもしれません)」

数絵「(…けれど…私がこれから彼に伝えようとしているのはその枠組を超える事で…)」

数絵「(彼にとって負担どころか…迷惑になってしまいかねません)」

数絵「(そんな事は…私にだって分かっているんです)」

数絵「(でも…私は……)」

「なーんぽちゃん」ダキッ

数絵「ひゃあ!?」ビクッ

「なーに、物憂げな顔してんの?」

「そんな顔も似合うなんて腹立つから揉むよ!」

「この無駄に育った胸を思いっきり!!」オモチー

数絵「や、やめてください」カァァ


「…ま、それは冗談だけどさ」パッ

「さっき須賀っちと何かあった?」

「あ、もし、やらしい目で見られてたとかだったら安心して」

「うちらがぶっ飛ばして来てやるから」ニッコリ

数絵「い、いえ…大丈夫です」

「ホント?」

数絵「はい。…まぁ、胸を見られましたけど…それは何時も通りですし…」カァ

「須賀っちェ…」

「そういうところが締まらないよねー…」

「まぁ、そういうところが須賀っちらしいけど…」チラッ

「それより問題はさー…」チラッ

数絵「…え?」タジッ


「南浦ちゃん、最近、京太郎に胸見られても冷たい目しなくなったよね?」

数絵「ま、まぁ…流石に毎日は慣れますし…」

「…本当に慣れただけ?」ニマー

数絵「ど、どういう意味ですか?」

「いや、南浦ちゃんの事だから…ねぇ?」

「京太郎の事、ラブっちゃったのかなぁと」

数絵「ら、ラブっちゃったって…」カァァ

「…あれ、否定しない?」

数絵「と、突拍子もなさすぎてビックリしただけです!」

数絵「だ、大体…なんで須賀くんなんですか…!」

「だって、南浦ちゃん須賀っちと仲良いじゃん」

数絵「そ、それは…別に須賀くんだけに限った話じゃありません」

数絵「彼以外にも異性の友人はいます!」

「うーん…でもさー…南浦さん、気づいてる?」

数絵「…何をです?」

「南浦さん、京太郎以外だと絶対に冗談言わないよね?」

数絵「…それは…」


「勿論、人付き合いなんて色々だけどさ」

「でも…南浦ちゃん、京太郎に対してだけはすっごく甘えてるんだよね」

数絵「あ、甘えてなんて…」

「ないって言える?」

数絵「…………」

「私は勿論、南浦さんじゃないから本当のところはわかんないよ」

「でも…うちらも何だかんだ言って三年間、付き合いがある訳だからね」

「京太郎ほどじゃないけど…南浦さんの事は見てきてる」

「見てきた上で…南浦ちゃんって京太郎を特別扱いしてるんだなって思ってるんだよ」

数絵「…わ、私…は…」

「あ、勿論、うちらはそれが悪いって言ってる訳じゃないよ?」

「ただ…自分にとって何が特別で、そうじゃないのかってくらいは自覚しといた方が良いと思う」

「…うちらはさ、もう中3で…進学もすぐじゃん?」

「進学先決めるのだって夢とか希望とか家庭の事情とか色々あるけどさ…気持ちもすげぇ大事だし」

「そういう自分の判断基準は…勘違いせずにしっかり受け止めとかないと後悔するよ」


数絵「…二人とも」

「私もねー…」

数絵「え?」

「…実はあのもやしの事好きなんだよね」

数絵「え、えぇぇ!?」ビックリ

「あ、やっぱ気づいてなかった…」

「割りとバレバレだと思うんだけどなー」

数絵「い、いや…だって…扱い酷いのを見てきましたし…」

「…そう思う?」

「でも、コイツ乙女だからさー、大抵、自分で金出してるんだよ?」

「…だって、男に奢ってもらうのが当然とか…ダサいじゃん」カァァ

「ましてや…好きな男なんだもん」

「口実に奢れって言っても…やっぱりちゃんとしたところ見せたいし…」モジモジ


「ね、乙女っしょ?」クス

「う、うっさいなー…!」カァァ

「…ま、で、この乙女な子はあのもやし君を追いかけて同じ高校行くつもりなのさ」

数絵「…え?」

「…まぁ、私の場合、他にやりたい事ないしね」

「それに…アイツ、もやしの癖に何時までも私に告白してこないし…」

「こうなったら高校三年間でケリつけてやろうと思った次第です」

「…と言いながら今からお弁当の作り方を勉強してる乙女がここに」

「もぉ!!もぉぉぉ!!」マッカ

数絵「ら、ラブラブですね…」カァァ

「う、うぅぅ…ぜ、絶対、秘密よ?」

「あのもやしに食べさせて美味しいって言って貰う為に勉強してるのがバレたら…私死ぬし」マッカ

数絵「そんな大袈裟な…」

「死ぬの!絶対、死ぬの!!」プシュウゥ


「ま、まぁ…ちょっと脱線しちゃったけどさ」

「…私達は若いんだから、そういう選び方も出来るって事を言いたかったの」

数絵「…はい」

「…勿論、コイツみたいに恋に全力で生きるってのも普通じゃないけどさ」

「でも…恋って私達の年頃にとっては凄い原動力なんだと思う」

「その上で…改めて聞きたいんだけど…」

「南浦ちゃんにとって京太郎って…何?」

数絵「………………分かり…ません」

「…分からない?」

数絵「大事な…大事な人であることに疑う余地はありません」

数絵「何度も…助けてもらいました」

数絵「私の殻を…破ってくれました」

数絵「彼と出会わなかった自分なんて正直、想像も出来ません」

「……」


数絵「…でも…分からないんです」

数絵「私は…貴女みたいに…恋をした事がないから…」

数絵「今の私が…彼に抱いている気持ちは何なのか…」

数絵「…友情と言われても…きっと私は納得出来ます」

数絵「ただの共感だと言われても…理解出来るでしょう」

数絵「尊敬だと言われても、違和感は覚えません」

数絵「……恋と言われても……きっと受け入れられると思います」

数絵「だけど…だからこそ…私にとって彼が何なのか分からなくて…」

数絵「大事で…特別で…尊敬していて…私と似た部分があって…」

数絵「…私にとって須賀京太郎と言う人は…そういう人なんです」

「……そっかー」

数絵「…ごめんなさい。ちゃんと応えになっていなくて…」

「いやいや、良いよ」

「寧ろ、ここまでちゃんと自分の気持ちに向き合ってると思ってなかったからさ」

「正直、特別である事を意識させるところからはじめなきゃいけないと思ってた」

数絵「…ま、まぁ…恥ずかしいですけど…それくらい自覚はありますよ」カァ


「…んで、その特別な京太郎とこれから逢引?」ニマ

数絵「ふぇ!?」ビクッ

「あ、やっぱりそうなんだ…」ニヤニヤ

数絵「な、ななななんで知って…!?」

「だって、京太郎があんだけウキウキしてりゃあねぇ…」

「そりゃ丸分かりですわ、もろバレですわ」

数絵「う、うぅぅぅ…!」マッカ

「ふふ、まぁ…きっと南浦さんなら大丈夫だって」

「どんな結論になっても、須賀っちなら許してくれるっしょ」

「あいつヘタレな癖に懐だけは大きいからねー」

「…だから、しっかり甘えて来なさい」

「アイツもきっとそれを望んでるからさ」

数絵「…はい」ニコ

数絵「…ありがとうございます」ペコ


「良いって良いって」

「あ、何ならそのまま夜の街に繰り出しても良いのよ?」

数絵「えぇ!?」カァァ

「点呼は私達が何とかしてあげるからさ」

数絵「ひ、必要ありません!」

数絵「それに…すぐ帰ってくるつもりですし…」

「えー…そうなの?」

「しっぽりむふふな展開はなし?」

数絵「あ、ありません!!」マッカ

「…ま、仕方ないか」

「じゃあ、私ら土産話を期待して待ってるね」ニコ

数絵「も、黙秘権は…」

「ないよ!」ニコニコ

「ないね!!」ニッコリ

数絵「うぅぅ…」プシュウ

なんかちょっと展開的に強引な気がしたり、友人A(仮称:もやし君)にフラグが立ったりしたけど、これもドン・サウザンドって奴の仕業なんだ!!(錯乱)
と言ったところで今日は寝ます(´・ω・`)
明日出来そうなら男子部屋の様子からやっていくつもりです

おつー追いついた
マジかよ、ドンサウザンド最低だな
あと嫉妬するなんぽっぽさんはいつ出ますか?(懇願)

>>73

> ○昔、和達と一緒の麻雀部だった

これってどこで見れる情報ですか?
りつべ日記には書いてないよね…見落としてるのか?

>>484
近くに建ってるから...

>>480
安価取ったらすぐ出ますよ(ニッコリ

>>483
アレなかったっけ?と思ってちょっと情報漁ったらどうやら私が完全に覚え違いをしていたようです(白目)

      ,..-''" ̄ ̄ `'" ̄ ̄`ヽ、

      /             ヽ
   ./     ,,,... -――- ...._    ',
   |    /'´         `!  |
   |  ,ノ           |  :!   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

    |   |   ,. -==、 ,.==-、 |.  |   / 「>>1はウソつきだ」
   l:  l  ィてフ_> :i i ィてフ_> | ;'  | と思った少年少女のみなさん、
    iヘ:|         | |       |''|   | どうもすみませんでした。
    |,ハ|       r_!__ト,     /ノ   | >>1はウソつきではないのです。
    ヽ'_l、    ,___,   /'′  _ノ   まちがいをするだけなのです……。
     `l \     ―‐  ,/   ̄ ̄ヽ、_______________
   _,. -l    丶、___.. 1"i''''''―-
‐''"´ |\        /  |
    |:  \      /   |

     |     \    / _   |
    l   _,,. -へ   // \ |

いや、ホント申し訳ありません…なんでこんな思い込みをしていたのか…(´・ω・`)
とりあえずこのスレではそういう設定だ、と言う事にしておいてください…(´・ω・`)恐らくミカちゃんの存在と入れ替わってました


>>485
い、一応、うちのメインは神社なので(メソラシ)

ぬぉ、ちょっと電話…
開始はもうちょっとお待ちください(´・ω・`)

う、うちはそこまでブラックじゃないので…(震え声)
まぁ、たまーにぶちきれそうになる事はありますが!!
あ、そろそろ再開します(´・ω・`)待たせてごめんなさい


【男子部屋】

京太郎「ふーんふーんふーんふーんふーん」ワクワク

「……なぁ、須賀」

京太郎「ん?なんだぁ?」キラキラ

「なんかあったか?」

京太郎「…ふふ」

京太郎「いやー、そう見えるかー見えちゃうかー!」

「露骨なくらいな」

京太郎「いや、でも何でもないんだなー!」

京太郎「まったくこれっぽっちも何もないんだよなー!!」

「…そうは見えないけど」

京太郎「そうなんだって。そういう事にしとけ」

京太郎「あ、ちなみに俺、後五分くらいしたらトイレに行くから」

京太郎「ちょっと遅くなるかもしれないけど先に寝といてくれよ」

京太郎「もしかしたら帰ってくるのは朝に…」

京太郎「なーんちゃって!なーんちゃって!!」バンバン

「「」」イラッ


「…そうか。トイレか」

「んじゃ、俺達も付きあおうかな」

京太郎「え゛っ」

「ほら、男同士なんだ。たまには仲良く連れションしようぜ?」

京太郎「い、いや、俺、大の方…」

「奇遇だな、俺もそろそろ大きい方がしたかったりするんだよ」

京太郎「い、いや、それなら俺に遠慮せず先に…」

「良いって。気にすんなって!」ガシッ

「そうだよ。俺たち友達…いや、親友だろ?」ガシッ

京太郎「い、いや…そ、そうだけど…そうなんだけどさ…」

「…ま、流石に俺たちも馬に蹴られたくはないし?」チラッ

「もし、後で南浦さんと会う約束をしてる…とかなら大人しくしてるけどな?」チラッ

京太郎「うぐ…!」

「…で、どうなんだ?」

「つーか、もうネタはあがってんだよ、キリキリ吐けや」キュッ

京太郎「うげっ!?」


京太郎「な、なんで…!?」

「なんでってそりゃ、あんだけ気持ち悪いくらい浮かれてりゃあな」

「そりゃ小学生でも気づくわ」

京太郎「ば、バカな…俺の完璧なカムフラージュが…」

「…お前が思ってんならそうなんだろうな、お前の中では」

「ぶっちゃけ、鬱陶しいくらいウキウキしてたぞ」

京太郎「あー…すまん」

「…ま、テンションあがんのも分からないでもないけどさ」

「こっちも下手すりゃ無関係じゃすまないんだ。吐け」

京太郎「まぁ…大方の予想通り…この後二人っきりで話さないかって南浦さんに誘われてさ」

「…誘われた?」

「南浦さんに?」

京太郎「おう」キリッ


「…お前、それは…」

「いや、やめろ…言うんじゃない…」

「いや…でもさ…」

「…コイツだって男なんだ。夢の一つや二つも見たいもんさ」

「それに期待したままの方が後のリアクション楽しいだろ」

「…お前ってなにげにキツいよな」

京太郎「何の話だ?」キョトン

「いーや、分からないなら良いよ」

「で、何の話とかは聞いたのか?」

京太郎「いや、そのへんはほら…人通りもあったしさ」ムフー

京太郎「でも、ほら!修学旅行に二人っきりだし!!」

京太郎「俺だけに特別な話だったし!!」

京太郎「これはもうそりゃアレしかないっしょ!!」キラー

「お、おう」

「そうだな」ニッコリ


「…ま、あんまり期待しすぎるなよ」

京太郎「いや、期待なんてしてねぇって!」

京太郎「そんな…期待なんてするはずないだろ?」ソワソワ

京太郎「…あ、もう五分経った?」

「…まだ三分くらいじゃね?」

京太郎「そっか…いや、でも先に行って待ってた方がそれっぽいよな…!」

京太郎「やっぱりそろそろ出るべきか…!?」

京太郎「いや、でも、あんまり早く行き過ぎると何かがっついてるみたいだし…」

京太郎「あ、後、髪の毛とか大丈夫か!?」

京太郎「変な風に癖とかついてねぇ!?」

「あー…うん。大丈夫じゃね?」

「イケるイケる。今のお前なら余裕だって」

京太郎「そっか。そっかー」デヘヘ

「…なんか旅行前の子どもみたいで胸が痛くなってきたんだが」

「それもまた愉悦…!」


「…そんなに楽しみなら色々気にせず行ったらどうだ?」

京太郎「…変な風に思われたりしないかな?」

「安心しろ。お前のキョドりっぷりは既に変だから」

京太郎「うぐ…」

「ま、そのキョドりも南浦さんに会えば収まるだろうしな」

「つーか、いい加減、ウザいからとっとと行って来い」

「後の事は俺らが何とかしてやるから」

京太郎「…おう。ありがとうな」

京太郎「んじゃ、ちょっと行ってくるよ」

京太郎「次に会った時は…俺はきっとお前らよりも大人になって…」

京太郎「ニュー京太郎になってるだろうけど…」

京太郎「それでも…お前たちは俺の最高の友達だよ…!」キラキラ

「…」ゲシゲシ

「…」ゲシゲシ

京太郎「いてぇ!?」


【中庭】

京太郎「(ってぇ…まだちょっとジンジンする…)」

京太郎「(あいつら、ちょっとマジでケリやがって…)」

京太郎「(まったく…先に進む俺が羨ましいのは分かるけどさ…)」

京太郎「(ああいう形の嫉妬は格好悪いよなー?)」

京太郎「(ま、俺はそういう嫉妬も受け止めて大人になる男…!)」

京太郎「(あいつらのオイタくらい笑って許せるようにならないとな!!)」スタスタ

数絵「…ぁ」

京太郎「あ」

数絵「…来てくれたんですね」

京太郎「お、おう。てか…待たせてた…よな?」

数絵「いえ、それほど待っていた訳ではありませんから」

数絵「私もいま来たところです」ニコリ

京太郎「そ、そっか…」メソラシ


京太郎「(うぉお!こ、これは…まさにデートのテンプレ…!)」

京太郎「(やっぱこれはキてるだろ!)」

京太郎「(告白確実だろおお!!)」

京太郎「(ふふふ…我が世の…我が世の春が…もうすぐそこに…!!)」ウヘヘヘ

数絵「…須賀くん?」キョトン

京太郎「あ、いや、何でもねぇよ」キリリ

京太郎「それで…俺だけの!特別な!!話ってなんだ!?」

数絵「…え、えぇっと…」タジ

数絵「その…少し真剣な話になってしまうのですが…」

京太郎「おう!真剣な話、大歓迎だぜ!!」

京太郎「俺はシリアスの達人だと呼ばれた男だからな!」ドヤァ

数絵「…初耳なんですけど」

京太郎「細けぇ事は良いんだよ!」

京太郎「そ、それより…ほら…」ドキドキ

数絵「えぇ。それでは…相談…なんですけど…」

京太郎「…相談?」キョトン


数絵「はい。私の…進学についての相談です」

京太郎「進…学…?」

数絵「…私は…ずっと平滝高校に行くつもりでした」

数絵「それが…子どもの頃から私の面倒を見てくれて…」

数絵「今も私の保護者になってくれた…お祖父様に一番負担の少ない形…」

数絵「…団体戦なんて所詮は添え物」

数絵「個人戦でさえ勝ち進めば…プロになるという私の夢も叶います」

数絵「…だから…私の夢にとって…平滝高校でも…」

数絵「麻雀部のない高校でも…まったく問題はないんです」

数絵「…ただ……」

京太郎「……」

数絵「…私…知ってしまいました」

数絵「あの夏の大会で…準決勝まで進んでしまったから…」

数絵「皆と力を合わせて…勝ち進む楽しさを」

数絵「思い通りにならない事は多くて…苦しい事も沢山あるのに…」

数絵「私は…私は……今…団体戦にも出たいって…」

数絵「個人戦だけじゃ寂しいって…そう…思ってしまって…!」


数絵「…楽しかったです…すごく…すごく楽しかったんです…」

数絵「麻雀をやってて…あんなに楽しいのは初めてで…」

数絵「皆とも…沢山…仲良くなれて…」

数絵「だから…私…どうしたら良いのか…分からなくなったんです…」

数絵「皆と一緒にいたい…団体戦にも…出てみたい」

数絵「でも…何より…お祖父様にも…迷惑を掛けたくない…」

数絵「だから…私…もう分からなくなってしまって…」

数絵「自分が…何処に進めば良いのか…見失って…しまって…」

数絵「だから…私…須賀くんに…意見を聞きたかったんです」

数絵「須賀くんなら…どうするのか…」

数絵「もう自分の気持ちがグチャグチャになっちゃった私に…教えて…くれませんか…?」

京太郎「……そう…だな」

京太郎「…俺なら…か」フゥ

数絵「…はい」

京太郎「じゃあ…一つ言わせてもらうけど…南浦さんバカだろ?」

数絵「…………え?」


京太郎「おじいさんに迷惑掛けたくないって気持ちはすげぇ良いと思うよ」

京太郎「南浦さんらしい…優しい気持ちだ」

京太郎「…でもさ、おじいさんはそれを望んでるのか?」

京太郎「孫が自分の気持ちを押し殺して、自分の為に近場の高校に通う事を」

京太郎「あのおじいさんが望んでいるのか?」

数絵「…それ…は」

京太郎「…望んでないだろ?寧ろ、好きにしろって言われてるはずだ」

数絵「でも…お祖父様にとってあの家はお祖母様との思い出の残った大切な…」

京太郎「…分かってねぇな」

数絵「え…?」

京太郎「そんな思い出よりも…南浦さんの方が大事だって」

京太郎「あの頑固な爺さんはそう言ってくれてるんだろうが」

数絵「……ぁ」


京太郎「…俺は南浦さんでもない、あの爺さんでもない」

京太郎「だから…全部、想像になるけれど…」

京太郎「孫に遠慮されるってのは…きっとあの年頃の爺さんにゃ辛い事だと思うんだ」

京太郎「ましてや…進路なんて一生モンだ」

京太郎「自分の所為で孫が好きな高校に進めなかったって…きっとあの爺さんは自分を責めるぞ」

京太郎「そんな十字架を…一生、背負わせるつもりか?」

京太郎「これから先の人生、ずっと負い目を背負わせるつもりなのかよ」

数絵「…そ…れは…」

京太郎「……だから、遠慮なく甘えてしまえ」

京太郎「家の事なら、別に何とかならない訳じゃないんだ」

京太郎「お金の事だって…三年間だけでも両親に甘えれば良い」

京太郎「南浦さんが少しワガママになりさえすれば…きっと問題は何もないんだよ」


数絵「…良いんでしょうか…」

数絵「私…そんな…我儘な子になってしまって…」

京太郎「…良いんじゃねぇの?」

京太郎「つーか…南浦さん、いい子過ぎなんだよ」

京太郎「たまには我儘言ってやんないと…大人としちゃ寂しいと思うぜ?」

数絵「…本当に…?」

京太郎「少なくとも…俺は寂しいな」

京太郎「南浦さんの我儘とか聞いた記憶殆どねぇし」

京太郎「…ほ、ほら、俺、一応、南浦さんの友達だと思ってるからさ?」

京太郎「もうちょっと甘えてくれても良いかなぁ…って…」チラッ

数絵「…………ふふ」

京太郎「う」

数絵「…全然、分かってくれてないんですね」

京太郎「え?」

数絵「…私、すごく貴方に甘えてるんですよ?」

数絵「…もしかしたら…お祖父様よりも…ずっと」ニコリ

京太郎「…ぅ」ドキッ

のどっちと京ちゃんが知り合いの可能性が


数絵「…こんな事…須賀くんじゃなければ話せませんでした」

数絵「あの大会からずっと悩んでいたのに…打ち明けられたのは貴方だけ」

数絵「そして…今、私は貴方に相談してよかったと…そう思っています」ニコ

京太郎「…そっか。じゃあ…」

数絵「はい。まだちょっと踏ん切りはつきませんが…帰ったらお祖父様と…両親と話をしてみます」

数絵「まぁ…まだ明確に進路が決まった訳じゃないんですが…」

京太郎「あー…まぁ、平滝以外で麻雀の名門って色々あるもんなぁ…」

数絵「…はい。だから…その…改めて…須賀くんの意見を聞きたいのですが…」

京太郎「ん?」

数絵「須賀くんは進学に際して一番、重視するのは何ですか…?」

京太郎「…そうだなー…」


下1~5 多数決
1 設備かな?(なんぽっぽの進学先が龍門渕になります)
2 友情かな?(清澄になります)
3 やっぱ伝統かな(風越になります)

京ちゃんなら2かなー

この圧倒的清澄感よ…

どこかのスレ(すっとぼけ)みたいに女装すればいいんじゃないかな


京太郎「…やっぱさ、友達ってのも結構、大事だと思うんだ」

京太郎「南浦さんの場合は麻雀が最優先に来てるから、あんまり意識してないと思うけど…」

京太郎「学校生活においてバカ騒ぎが出来る連中ってのは、やっぱり大事だよ」

京太郎「それに…原村さんも優希ちゃんも清澄に行くんだろ?」

京太郎「なら、南浦さんで三人、確か清澄には二人の麻雀部員がいるって聞いたから…これで五人揃う訳だ」

京太郎「清澄なら団体戦にだって出られるし…南浦さんにそこまで思わせた仲間と離れ離れになる事もない」

京太郎「だから、俺のオススメは清澄かな」

数絵「…そう…ですか」

京太郎「あぁ。まぁ…あくまでも俺の意見だから参考にならないかもしれないけど…」

数絵「いえ…とても参考になりました」

数絵「…面倒な相談に乗ってくださってありがとうございます」ペコリ

京太郎「…面倒なんかじゃねぇよ」

京太郎「友達の悩み事なんだ。そりゃ真剣に聞くさ」メソラシ


数絵「…あ、でも」

京太郎「ん?」

数絵「…なんで原村さんや片岡さんが清澄に行くって事知ってるんですか?」

京太郎「え゛っ」

数絵「後、清澄の麻雀部に関しても妙に詳しいですね…」

京太郎「い、いや…その…」

数絵「もしかして須賀くん…」

京太郎「…っ!」ドキリ

数絵「…原村さんの事が好きなんです…か?」チラッ

京太郎「…え?」

数絵「…まぁ、彼女はとても綺麗ですし…麻雀も強いですから」

数絵「胸もこう…須賀くん好みなんで分からないでもないですけど…」

数絵「(…そう…分かるんです)」

数絵「(原村さんは同性の私から見ても魅力的な人ですから)」

数絵「(なのに…胸の奥が何故かモヤモヤして…)」


京太郎「ち、違!?お、俺が好きなのは…南浦さんだから!!」

数絵「ふぇ!?」マッカ

京太郎「あ、い、いや…あ、あの…ち、違う!」

京太郎「む、胸のサイズがな!こう丁度、手のひらから零れそうなサイズで…」

京太郎「揉み応えもありそうで良いなって…!!」

数絵「~~~~っ!」プルプル

京太郎「…あ、え、えっと…そ、その…」

数絵「こ…この…須賀くんの…!!」バッ

数絵「助平!!」スパーン

京太郎「ごめんなさいっ!!!!」





次の日

「で、その顔のもみじは何なのよ?ニュー京太郎さんよ?」

「新しくなるの方向がちょっと斜め上すぎじゃねぇ?ニュー京太郎」

「一応、南浦さんから話は聞いたけど…アレはねぇよ、ニュー京太郎」

「あたらしすぎて爆笑しちゃったわよ、ニュー京太郎」

京太郎「もうやめて!俺のライフはとっくに0よ!!」ナミダメ

数絵「…ふん」スネー



なんでここの京太郎はちょっと締まらないんだろうね
いや、ここで好きだって言わせちゃった私が悪いのですが

あ、尚、京ちゃんが色々知ってたのはなんぽっぽの為に調べてたからです
もし相談された時ちゃんと答えられるようもんぶちや風越の事も調べてました


で、ちょっと時間もアレですが、中学最後の安価を下2でー

ヒャッハー卒業式だー!
まぁ、ここの京ちゃんヘタレでダメ男だけど、ステは無意味に高いからね
モテるのも仕方ないね


【卒業式】

京太郎「あ゛ー…」グス

「なーに、半泣きになってんだよ」

京太郎「いや…だってさ…」

「ま、俺も気持ちは分からないでもないけどなー…」

「三年間ずっと一緒だった連中とお別れな訳だし」

「あー…お前は県外行くんだっけ?」

「この辺にゃ囲碁の強豪校がないからなー」

京太郎「…寂しくなんな」

「ばーか。しんみりするなって」

「確かに進路は別になるけど、何も絶対に会えないって訳じゃないんだから」

「長期休暇なんかは帰ってくるし、その時また遊ぼうぜ」

「…おう」

京太郎「楽しみに待ってるよ」

あ、そうだ。京ちゃんの進学先どうします?
清澄か、それともハンドで別の強豪(恐らく龍門渕辺り)か。
清澄だと学校イベントが安価で採用され、強豪だと運動ステのあがりが二倍になります


下2


「それに須賀は俺の事を気にしてる場合じゃないだろ」

「結局、三年掛けて南浦さんとの仲が殆ど進んでねぇしな…」

京太郎「う、うっせぇ。俺だって多少、関係が進んでるんだよ…!」

「で、進んだ結果がニュー京太郎な訳か」

「折角のチャンスをヘタレてものに出来なかったやつに言う資格はねぇよニュー京太郎」

京太郎「うぐ…」

「…ま、折角、同じ学校に行くんだ、チャンスはあるだろ」

「いい加減、チャンスをモノにしないと横からかっさられるぞ?」

京太郎「…それは嫌だ」

「じゃ、頑張れよ」ポン

「俺はもう応援してやる事しか出来ないからさ」

京太郎「…おう。ありがとうな」


「あ、おーい」

京太郎「よーす」

「お疲れー。泣いてなかった?」

京太郎「ばっ…だ、誰が泣くかよ」プイッ

「ふふ、相変わらず須賀っちはわかりやすいねー?」

「ま、ヘタレな京太郎が泣かないはずはないと思ってたけど?」

京太郎「だ、誰がヘタレだよ!?」

「文句あんの?ニュー京太郎?」

「まだ一年も経ってない昔の事忘れたのニュー京太郎」

京太郎「…すみません。もう勘弁してください…」

「ま、泣いてたのは京太郎だけじゃないけどねー?」チラッ

数絵「…」メソラシ

「南浦ちゃん、それ白状してるようなもんだよ?」

数絵「し、知りません!!」カァァ


「ま、須賀っちと南浦ちゃんは結局、似たもの同士って事だよね」

「そうだな」クス

数絵「…なんだか釈然としません」

「ま、良いじゃん。悪い気はしないでしょ?」

数絵「それは…まぁ…そうですけど…」カァ

「…だってさ?」ツンツン

京太郎「つ、つっつくなって」カァ

「ふふ、ま、あんまりここで駄弁っててもアレだしね」

「そろそろ移動…」

「須賀せんぱぁああああいっ!!」ダダッ

京太郎「…ん?」

数絵「え?」


京太郎「あぁ、なんだ、お前らか」

「良かった…!あ、あの…須賀先輩…!」

「卒業おめでとうございます」

京太郎「おう。ありがとうな」ニコ

京太郎「わざわざ祝いに来てくれたのか?サンキュ」

「い、いえ!須賀先輩の為ですから!!」

「例え火の中水の中です!」ググッ

「そ、それより…須賀先輩、お願いが…!!」

京太郎「ん?お願い?」

京太郎「まぁ、可愛い後輩の頼みだし、出来るだけ聞くけど…」

「ありがとうございます!あの…もしよろしければボタンを…」

「ちょ、抜け駆けしないでよ…!?」

「こういうのは早いもの勝ちでしょ!」

「ちょっとまって!その理論で言えば、一番最初に須賀先輩のところに来た私に優先権があるはず!」

「いや、待ってよ!勝手に決めないで!」

「こういうのは平等にじゃんけんってのが相場が決まってるもんでしょ!!」


「…うわぁ…アレよアレよという間に女の子に囲まれちゃって…」

「まぁ…須賀は地味にスペック高いからなー…」

「一番苦手な運動でも地区大会決勝までレギュラーで進んでた訳だし」

「面倒見も良くて適度に軽いから、後輩受けするキャラだもんな…」

「絵画関係で仲良くなった美術部の子や差し入れしてくれる家庭科部の子に色々とアドバイスしてたりしてたもんねー…ヘタレだけど」

「外面から知らない子にとっちゃ優良物件に見えるんでしょ、実際はヘタレだけど」

数絵「……」ムゥゥ

「…何、南浦ちゃん、面白くない?」ニマー

数絵「え、あ、いや…そ、そんな事は…」

数絵「そもそも…須賀くんはそれだけ魅力的な人ですから…」

数絵「ああやって後輩から慕われる姿も見てきましたし…当然だと思います」プィ

「ふーん…」ニヤニヤ



「…でもさー、南浦ちゃん良いの?」

数絵「…何がですか?」

「あのままじゃ須賀っち、第二ボタンあげちゃうよ?」

「流石に意味は分かってるだろうけど…後輩の思い出の為だーって言ってさ」

「肝心なところで鈍感だからねーあのヘタレ」

数絵「…別に私にそれを止める資格はありませんし」

数絵「私は彼の友人でしか無いのですから」

「…その割には何か面白く無さそうな顔してない?」

数絵「…そんな事ありません」

「まったく…強情なんだから…」

「じゃあさ、ちょっと想像して欲しいんだけど…」

数絵「…何をですか?」


「京太郎の一番、心臓に…ハートに近い部分を女の子に握られてるんだよ?」

「しかも…それは京太郎の外面の良さしか知らない子」

「あいつがどれだけヘタレでスケベでダメな奴かなんて想像もしてないような子が…特別なボタンを持ってる」

「それってさ…可哀想じゃない?」

数絵「可哀想…ですか?」

「だって、そうじゃない?」

「そうやって特別なボタンをもらったって事は…その子にとって京太郎は特別な人になっちゃったって訳でしょ?」

「きっと清澄まで追いかけてくるし、恋は続くと思うな」

「でも、アイツがどれだけあげて落とすタイプか知ったら…きっとその恋も終わっちゃう」

「女の子にとって、とっても大事な数年間を無駄にしちゃうって事なんだよ?」

数絵「……」

「だからさ、これは人助けなんだよ」

「あのヘタレに毒牙に掛かる犠牲者がコレ以上増えないようにする為の」

数絵「人助け…」

「そう。それが出来るのは今、南浦ちゃんだけ」

「だから…分かるよね?」

数絵「…………はい」


数絵「人助けなら…しょうがありませんよね」

「うん。しょうがない」

「南浦ちゃんがやろうとしてる事は正しい事なんだから皆も応援してくれるって」

数絵「…はい。じゃあ…私…行ってきます…!」タッタ

「いやー…良い事した後は気持ちが良いなー」サワヤカ

「なんか凄いスッキリしてる感だけどやってる事はただの洗脳なんだが」

「洗脳なんて人聞きの悪い事言わないでよ」

「ただ、ちょっと素直になれない女の子の背中を押してあげただけ」

「完全に悪魔の囁きだったんですが、それは…」

「ま、天使よりも悪魔の方が人間にやさしいって事で」

「それに…私があの二人の事を応援してあげられるのもこれが最後かもしれないしね」

「これくらいは仕方のない犠牲って奴よ」ニッコリ


数絵「須賀くん!!」

京太郎「お、おう!?」ビックリ

数絵「わ、わ…私に!」

数絵「私に第二ボタンを下さい!!!」クワッ

京太郎「え、えぇぇ!?」

数絵「い、良いから早く下さい!」

数絵「これは人助けなんですから!!」

京太郎「ひ、人助け?」

数絵「はい!これは正しい事なんです!」

数絵「正義なんです!!」グッ

京太郎「な、なんだか分からないけど…ま、まぁ…南浦さんがそういうなら…」ブチッ

京太郎「はい」スッ

数絵「あ…」ウケトリ

数絵「あ、ありがとう…ございます…」カァァ


「うわあああああんっ」

「す、須賀先輩の第二ボタンが…ボタンがぁ…」

京太郎「あー…悪いな」

京太郎「俺のボタンなんて価値ないと思うけど…他のは全部、皆にあげるからさ」

「…本当ですね?」キラーン

京太郎「…あれ?」

「上着からシャツのボタンまで全部頂いても良いんですね…!?」

京太郎「い、いや、あの…み、皆、落ち着いて…」

「落ち着けません!」

「いきなり横から第二ボタンをかっさらわれたんですよ!」

「本来なら暴動ものです!」

「だから…一人二個…いや…三個…!!」

「もっとだ!限界一杯まで…ボタンを…!!」

「京太郎「え、えっと…」

「須賀先輩!ボタンくださああああい!!」ガバッ

「私シャツの第二ボタンで良いですから!!」シュバッ

「く…!それは私も狙ってたのに…!」

「それなら私は下着のボタンを…!」

京太郎「流石にそれはまずいだろ!?」

京太郎「ってか脱がすな!!無理やり、ボタンだけじゃなく服まで持ってくな!!」

「問答…無用です!!」

京太郎「い、いやああああああああああああああ!!!!!」







【ここがなんぽっぽのハウスね!】

数絵「…」コロコロ

数絵「……」ジィ

数絵「…えへへ」ニマ

数絵「えへへへへ…」テレテレ

聡「おーい、数絵…今日は外に飯でも…」スゥゥゥ

数絵「あっ!?」

聡「……なんでお前、ボタン見てニヤニヤしてんだ?」

数絵「な、なんでもありません!!」カァァ











高校生になったのでステ上限が変化し、能力値が+されました



運動能力42/80 (中の上レベル)
知力48/80 (中の上レベル)
コミュ力54/80 (どんな後輩にも慕われるレベル)
器用さ58/80 (あみぐるみだって量産出来るレベル)


ってところで今日は終わります(´・ω・`)ネムイ
明日からは高校最初の安価をとっていく予定です

後輩「This is that woman's house!
Return him or carry on money on here.」

ヒャッハー!また電話だぜー(白目)
あ、ちょっと遅れましたがそろそろ始めます(´・ω・`)

高校一年春の安価を下2でー

麻雀部入部

>>593
麻雀部入部ってこれは誰が、なんでしょう?
なんぽっぽオンリー?それとも京ちゃん込みです?

はいはい。じゃあ、それも安価で決定しましょうか


直下 麻雀部に京ちゃんも入るか否か

させたいけど理由がなぁ

gdってごめんなさい(´・ω・`)
じゃあ、高校も引き続き、ハンド部に入るか、それとも美術部とか家庭科部とかに入るのか安価で決めましょうか

下2 京ちゃんの入った部活

原作でハンドやめたのは事故で腕に後遺症残ったからだっけ

>>602
麻雀部に入ると県予選敗退で自分に才能ないのがわかったから諦めて新しい方向を探してる時になんぽっぽに麻雀部に誘われた…みたいな流れを考えてました

>>604
そうなんじゃね?という考察があるだけで確か断言はされてなかった気が…
まぁ、多分、ここの京ちゃんは怪我とかはしてません

そして家庭科部了解です
ホントこの京ちゃんはドンドンとインドア派になっていくな…!!


【教室】

数絵「…ふぅ」

京太郎「…何か元気ないのか?」

数絵「あ、いえ…その…」

京太郎「…ほら、カップケーキ」スッ

数絵「…ありがとうございます」

数絵「あの…これも…」

京太郎「勿論、手作りだぞ」

数絵「……なんていうか意外ですね」

京太郎「そうか?」

数絵「はい。まぁ…以前から須賀くんがこういうの得意だとは知っていましたが…」

京太郎「…家庭科部に入るなんて思ってなかった?」

数絵「端的に言えば…そうです」

京太郎「まぁ…だよなー」


京太郎「俺も正直、自分が家庭科部に入るなんて思ってなかったし」

数絵「…じゃあ、どうして家庭科部に?」

数絵「…まさか胸の大きな女の子に釣られて…」ジト

京太郎「いや、ちげぇよ」

京太郎「…つか、胸の大きさで決めるくらいなら麻雀部に入ってるって」

数絵「…まぁ、確かに麻雀部には原村さんがいますし…」

京太郎「(南浦さんも負けず劣らずなサイズなんだけどなぁ…)」

数絵「…しかし、それなら余計に須賀くんが家庭科部を選んだ理由が分かりません」

京太郎「あー…なんつーか…」

京太郎「適材適所…みたいな?」

数絵「適材適所…ですか?」キョトン

京太郎「ほら…俺ってあんまり運動の才能はないじゃん?」

数絵「そんな事ないと思いますが…」

京太郎「まぁ、俺はないって思ったんだよ」

京太郎「コレ以上続けても多分、全国にはいけないなってさ」


京太郎「だからってハンドが嫌いになった訳じゃないけど…別に部活で真剣にやる必要は感じなくて」

京太郎「で、代わりに色々考えた結果…家庭科部に入ろうかと」

数絵「…大分、家庭が飛んでいません?」

京太郎「ま、色々は色々だよ」

京太郎「自分でお菓子作れるようになったらモテるかな?とかさ」

数絵「…邪ですね」ジト

京太郎「はは、ま、そんな感じだから、大した理由なんてないんだよ」

京太郎「(…本当は部活に忙しい南浦さんを支えるために家庭科部選んだんだけどな)」

京太郎「(家庭科部だったらお菓子の差し入れとか気軽にしてやれるし)」

京太郎「(プロである爺さんの代わりに家事をやってる南浦さんの手助けも出来るかもしれない)」

京太郎「(…ま、流石に自分でも重すぎると思うし、絶対に口には出さないけれど)」

京太郎「それより早くそのカップケーキ食べてくれよ」

京太郎「感想とか聞いてみたいしさ」


数絵「…言っておきますが、あんまり大した感想は言えませんよ?」

数絵「そもそも須賀くんのお菓子って大抵、美味しいですし」ハム

数絵「…」モグモグ

京太郎「どうだ?」

数絵「…美味しいです」

京太郎「はは、良かった」

京太郎「励ますために差し入れしたお菓子がまずかったら格好悪いなんてレベルじゃないからな」

数絵「…須賀くんは格好悪くなんてありませんよ」ポソ

京太郎「ん?」

数絵「…なんでもありません」ツイ

京太郎「…じゃあ、改めて聞くけど…なんでアンニュイな表情してたんだ?」

数絵「…それは…」

京太郎「言っとくけどカップケーキ食べたんだから黙秘はなしな?」

数絵「ひ、卑怯じゃありませんか、それ…?」

京太郎「ふふふ、美味しそうだからと差し入れを気軽に口にした南浦さんが悪いのだよ」

数絵「ひ、人の事を卑しいみたいな言い方しないでくださいっ」カァァ


数絵「…まぁ、別に隠すような事じゃありませんから良いんですけれどね」

数絵「…ただ、ちょっとレベルの高さを改めて思い知らされただけです」

京太郎「レベル?」

数絵「えぇ。…去年、長野からインターハイに出た龍門渕のビデオを見まして」

数絵「…正直、勝てるとは思えませんでした」

京太郎「そんな強いのか?」

数絵「大将は…正直、下手なプロよりも強いと思います」

数絵「それ以外のメンバーも名門で活躍できるに足る実力を持っていますから」

数絵「…インターミドルで活躍した原村さんや片岡さんがいればインターハイ出場も夢ではないと思っていたんですけどね」フゥ

数絵「…………恐らくかなり厳しい戦いになりそうです」

京太郎「…そっか」

京太郎「でも、諦めるつもりはないんだろ?」

数絵「当然です」

数絵「例え相手がどれだけ強敵でも…私は南浦聡の孫」

数絵「その麻雀を受け継いでいる私が戦わずして折れるなんてありません」

数絵「…ただ、今の自分ではどう足掻いても勝てるビジョンが見当たりません」

数絵「何かしらのブレイクスルーが必要なのですが…今の私にはそれが見つからなくて…」

京太郎「……」


京太郎「…で、俺に出来る事はありそうか?」

数絵「え?」

京太郎「そうやって悩んでる南浦さんの助けになりたいんだよ」

数絵「でも…」

京太郎「俺は所詮、家庭科部だから、気を遣わなくたって良いんだぜ?」

京太郎「何か大会がある訳じゃないし、夏まで雑用とかで使ってくれてもオッケーだ」

数絵「…ふふ、またそんな安請け合いしちゃって」

京太郎「ま、これでも元運動部で体力は有り余ってるからさ」

京太郎「力仕事が必要な時は遠慮なく呼んでくれよ」

数絵「…はい。ありがとうございます」

数絵「その時はよろしくおねがいしますね」ニコ

京太郎「おう」

数絵「まぁ…でも、女子とは言え、五人いますから大抵大丈夫だと思いますけどね」


京太郎「でも…逆に言えば五人しかいないんだよな?」

数絵「まぁ…そうですね」

数絵「三年の部長が一人、二年の先輩が一人、残りは私達ですし…」

京太郎「それでちゃんと部活出来てんの?」

数絵「まぁ…四人で対局して残り一人はネト麻か牌譜取りが殆どですね」

数絵「もう一人いてくれれば三麻で二つ同時に練習出来るんですけど…」

京太郎「もう一人かぁ…」

京太郎「それって…もう初心者でも大丈夫?」

数絵「え?」

京太郎「いや、一人心当たりがいるんだよ」

京太郎「ただ、麻雀やってたって話を聞いた事ないから、初心者な可能性があってさ」

数絵「まぁ、雰囲気はそこまで厳しい訳ではありませんし、初心者でも大丈夫だと思いますが…」

京太郎「よし。決まりな」


京太郎「じゃあ、明日、そいつ誘って麻雀部に顔を出してみるわ」

数絵「…勝手に決めちゃって大丈夫なんですか?」

京太郎「大丈夫大丈夫。流石に無理強いはしないしさ」

京太郎「それにそいつも一人で昼飯食いながら本読んでるようなぼっちだから」

京太郎「お節介だけど、何かしら部活に入れてやりたいんだよな」

数絵「まぁ…私達としてはよっぽど酷くない限り歓迎すると思いますが…」

数絵「…しかし、そいつ『も』ってどういう事ですか?」ジト

京太郎「気にしない気にしない」

京太郎「まぁ、ちょっとコミュ障気味だけど、人格は保証するよ」

京太郎「押しが弱い面もあるから、付き合う仲間は選んでやりたいくらいだからな」

京太郎「その点、南浦さん達なら大丈夫だと思うし、よければ宜しくしてやってくれ」

数絵「…分かりました」

数絵「では…明日、お待ちしています」

京太郎「おう。頼むな」


【次の日】

京太郎「ちーっす」

優希「お、京太郎、来たか!?」

和「須賀くん、こんにちは」

和「後、ゆーきはちゃんと挨拶しなきゃダメですよ?」

優希「ふふーん。私はコイツの飼い主だから挨拶なんて要らないんだじぇ」

京太郎「誰が飼い主だ誰が」

京太郎「つーか、んな事言ってるとタコスやらねぇぞ」

優希「すみませんでした!お大臣様!!」

数絵「ちょっと変わり身が早すぎじゃないですかね…」

優希「タコスは何者にも優先されるんだじぇ…それこそプライドよりも…!」クワッ

京太郎「安いプライドだな…」

京太郎「ま、お大臣様とまで言われたんだタコスはやるよ」スッ

優希「わーい!タコス♪タコスーっ♪」


咲「……」モジモジ

数絵「…で、その後ろの方が」

京太郎「あぁ。昨日言ってた宮永咲だよ」

咲「は、初めまして…」ペコ

数絵「あぁ、これはご丁寧に」ニコ

数絵「初めまして、私、南浦数絵です」

和「私は原村和です」

優希「そしてこの私が片岡優希様だじぇ!」

京太郎「あ、優希とか長いからタコス呼びで良いぞ」

優希「文字数一緒じゃないか!!」

京太郎「細かいこと気にすんなよ、タコス」

優希「ぐぬぬ…京太郎の癖に…!」

京太郎「ま、こういう気のいい連中ばっかりだ」

京太郎「初めてでも良くしてくれると思うぜ?」

咲「でも…京ちゃん…」

数絵「…京ちゃん?」ピクッ


京太郎「あ、咲は幼馴染なんだよ」

数絵「咲…幼馴染…?」ピククッ

京太郎「色々あって中学は別だったんだが…まさか高校で再会出来るなんてな」

咲「私も京ちゃんとまた同じ学校だなんて思ってなかったよ」

咲「そうと分かってたら絶対に別の学校にしてたのに…」

京太郎「生意気な事言いやがってー」ムニー

咲「い、いひゃいぃっ」

数絵「……」ムスー

優希「…あっ(察し)」

和「(なんで南浦さんは突然、不機嫌そうな顔をしてるんでしょう…??)」クビカシゲ

京太郎「ま、ともかく、折角、ここまで来たんだ」

京太郎「ちょっと一局やってこうぜ」

京太郎「分からないところは俺が教えてやるからさ」

咲「うぅ…カップケーキにさえ釣られなければ…」

数絵「(…どうしましょう、ちょっと親近感が湧いてしまいました…)」


【色々あって咲ちゃんの入部が確定しました】

京太郎「よっし。これで六人揃ったな」

数絵「えぇ。これも須賀くんのお陰ですね」

京太郎「いや、俺は何もしてねぇよ」

京太郎「咲は押しに弱いけど本気で嫌な事は嫌って言うからな」

京太郎「あいつが入部したいって言い出したのは皆が咲を受け入れてくれたからだよ」

京太郎「正直、ちょっと険悪な雰囲気にもなっただけに心配だったが…上手くいってよかった」

数絵「……随分と宮永さんの事を気にしてるんですね」スネー

京太郎「ま、アイツは俺にとって妹分みたいなもんだからな」

京太郎「それに…聞いてる感じ、中学だとやっぱり友達いなかったみたいだし」

京太郎「ちゃんと麻雀部の皆っていう友達が出来てよかったよ」

数絵「……」

京太郎「ん?どうした?」


数絵「…あ、あの…て、提案があるんですけど…」

京太郎「提案?」

数絵「え、えぇ。その…私達の付き合いって…もうそれなりに長いじゃありませんか」

京太郎「まぁ…そうだな」

京太郎「もう三年以上になるんだよなー」

京太郎「ま、これから三年は付き合う事になると思うけど」

数絵「そ、そうですね…」

京太郎「それがどうかしたのか?」

数絵「え、えと…その…だから…ですね」

数絵「ご、合計…六年です」

数絵「高校を卒業した時点で私達の人生の1/3は一緒にいた事になるんですよ」

京太郎「…そう言われるとなんか凄い長い間一緒だった気がするな」

数絵「そ、そうです。凄い長いんですよ!」

数絵「だ、だから…えっと…その…」

数絵「幼馴染とかにも…ま、負けないんじゃないかなって…」ポソ

数絵「そんな風に思ったり…思わなかったりもですね…」ポソポソ


京太郎「あー…」カァァ

数絵「そ、その反応は何ですか…!?」

数絵「だ、大体…女の子にこういう事言わせるのってひ、卑怯だと思います…」

数絵「本当は…こういうの須賀くんが言うべきなんですよ…!?」

京太郎「…ヘタレでごめんな」

数絵「…別に須賀くんがヘタレなのは分かりきってますけど」

京太郎「…須賀くん?」

数絵「ぅ…す,須賀くんは須賀くんです!」

数絵「そもそも私、先に言ったんですからね!」

数絵「ここから先は須賀くんが先に言うべきです!!」マッカ

京太郎「あー…えっと…じゃあ………数絵さん?」

数絵「…さ、さんはいりません」

数絵「宮永さんと同じように…呼び捨てでお願いします…」

数絵「か、代わりに私も須賀くんの事をき…京…京ちゃ………」プシュウ


数絵「き、京太郎くん!京太郎くんと呼びますから!!

京太郎「…京ちゃんはダメか?」

数絵「あ、アレは恥ずかしすぎです…」

数絵「い、幾ら何でも…ちょっとハードルが高すぎました…」

数絵「ですから…い、今は…」モジ

数絵「今は…京太郎君で…許してください…」カァァ

京太郎「…ん。わかった、数絵」

数絵「…ぁ」キュン

京太郎「…アレ?どうかした?」

数絵「…や、やっぱりダメです…」

京太郎「え?」

数絵「よ、呼び捨てはやっぱりダメです!!」マッカ

数絵「し、心臓に悪いんで…や、やっぱりさんでお願いします!!」

京太郎「え、えぇっと…まぁ…良く分からないけど…」

京太郎「何はともあれ…これからよろしくな、数絵さん」

数絵「…は、はい…京太郎…くん…」カァァ
















【麻雀部】

優希「なんであいつら部室であんなにイチャついてるんだじぇ…」

久「私にもあんな青春があればなー…」トオイメ

まこ「おんしはもうちぃっと大人しゅぅしたらあんな話もあったと思うぞ…?」

咲「…こういう時って壁殴り代行に電話するんだよね…?」

和「(…私も須賀くんの事を下の名前で呼んだ方が良いんでしょうか…?)」ウーン
























咲ちゃんが登場したのでついでなんで呼び名変更をねじ込んでみる
ちなみにまだこいつら付き合ってません(重要)



下2 高1夏のイベントをー

麻雀インターハイかー
のどっちが転校ってなっちゃうとあんまりにも寂しいんでオートで優勝で良いですよね?(確認)
後、応援しに行くってだけじゃアレなんで何があったか安価出してみましょうか
何時も通り採用されるかされないかは時の運でー


下1~3

エンディングが…(ry
これならイけそうですね、眠気が来るまで頑張ります(´・ω・`)


【インターハイ会場】

久「…本当はね、私もあんまりガヤガヤ言いたくはないのよ」

久「インターハイに来れたのは咲が頑張ってくれたお陰だって分かっているから」

久「…でもね?でも…」

久「こ れ で 何 回 目 か し ら ?」ゴゴゴ

咲「…ご、ごめんなさい…っ」フルフル

和「県予選や合宿合わせれば20回を軽く超えてますよね」

優希「…東京に来てからでももう既に四回目だじぇ…」

まこ「須賀がおらんかったらホントどうなってた事か…」

久「…本当、ありがとうね…」サメザメ

京太郎「いや、気にしないでください」

京太郎「こういうの慣れてますから」

和「…冷静に考えて迷子を見つけるのに慣れてるって凄いですよね」

まこ「須賀以外じゃったら冗談かと思うようなセリフじゃの…」

優希「でも、実際、咲ちゃんを毎回見つけてくる京太郎が言うと貫禄の一言だじぇ…」

数絵「……」


久「でも…須賀くんに甘えてばっかりじゃいけないのよ」

久「彼はこうして私達の応援に来てくれて、雑用まで引き受けてくれているけど…あくまでも部外の人間なんだから」

優希「…アレ?京太郎ってマネージャーじゃなかったっけ?」

和「いえ、特に入部とかそういう話にはなっていませんから」

まこ「…あんまりにも馴染みすぎてわしも最近忘れそうになるわ」

京太郎「あ、あはは…まぁ、それだけ馴染んだのなら嬉しい事ですけどね」

久「…でも、須賀くんは何時までも私達の面倒を専属で見てくれる訳じゃないわ」

久「だから…咲は咲で迷子にならないように気をつける事と」

久「後は咲を見つけるコツなんかを須賀くんに教えてもらえると嬉しいんだけど…」

京太郎「…コツですか?」ウーン

京太郎「…しかし、コツと言われても中々、出てきませんね」

優希「あんなにすぐ見つけてくるのに?」

京太郎「咲の場合は何かこの辺にいるなーって感じがするんだよ」

和「ま、まさか…それって…う、運命の赤い…」カァ

京太郎「まぁ、きっとこの宮永ホーンから変な電波が出てるんだろ」チョンチョン

咲「み、宮永ホーンとか言わないでよ…!」カァァ

和「…」

優希「のどちゃん、そんなネタを潰された芸人みたいな顔しなくても…」

和「してません…」シュン


数絵「……」ムゥゥ

久「…しかし、それだと私達で同じようにするのは難しそうね」

久「幼馴染故のシンパシーとかそういうものが関係してそうだし」

和「そんなオカルトあり得ません」

優希「…のどちゃん、運命の赤い糸もオカルトだと思うじぇ」

和「う、運命の赤い糸はあるんです!STAP細胞くらい実在するんです!!」

まこ「はいはい。そういう話はまた今度な?」チラッ

数絵「……」ムムム

京太郎「…あれ?なんで数絵さん、そんな不機嫌そうな顔してるんだ?」

数絵「…知りません!」プイッ

京太郎「…???」

まこ「…まったく、コイツは」ハァ

優希「ホント肝心なところで鈍感だじぇ…」

和「…???」キョトン

久「(…面白そうだと思うけど、流石にこれ突っついて藪蛇になるのは大変よね…)」


久「…ま、ともかく須賀くんのお陰で咲も回収出来た訳だし」

久「明後日から始まる試合に備えて、そろそろ帰りましょうか」

優希「賛成だじぇ」

和「…私もです。色々あって疲れました」

咲「ごめんね…」

まこ「もう皆慣れちょるけぇ、謝らんでええよ」ナデナデ

まこ「疲れたのも開会式とか色々あったのが大きいけぇね」

咲「…はい」

久「じゃ、二度と咲が迷子にならないように全員で囲みましょうか」

優希「よーし。じゃあ、私は咲ちゃんの後ろに立つじぇ!」

和「では私は右を」

久「じゃ、須賀くんは左で、私が前ね!」

まこ「わしと南浦はどうするんじゃ?」

久「二人は…えぇっと…」

久「扉開けたり閉めたりする係なんてどう!?」ピコーン

まこ「東京は殆ど自動ドアじゃ」ズバァ


久「ま、まぁ、そういう感じで…ともかく出発よ!」オー

優希「おーだじぇ!」

咲「お、おー…」ソット

和「お、おーです」カァァ

まこ「…無理に久のノリに付き合わんでもええんじゃぞ…?」

京太郎「はは。でも、こういうのも良いじゃないですか」

京太郎「それにこれなら迷子のプロである咲も迷子になれないでしょうしね」

咲「も、もぉぉ…迷子のプロなんかじゃないよぉ…!」ポカポカ

数絵「……」

数絵「(やっぱり…あの二人、仲が良いですよね)」

数絵「(いえ…幼馴染なんだから…当然と言えば当然なんですけれど)」

数絵「(でも…ああやって宮永さんを誂う彼の顔は…とても楽しそうで…)」

数絵「(心から…じゃれあっているのが見ているだけでも分かるくらい…)」

数絵「(普通なら…それは微笑ましいはずなのに…)」

数絵「(今の私は…なんとなく胸が苦しくて…)」


数絵「(…なんで…こんな風に苦しいんでしょう?)」

数絵「(友達と仲間が…ただ仲良くしているだけなのに…)」

数絵「(…さっき京太郎くんが宮永さんの居場所が分かると言っていた時も胸が痛くて…)」

数絵「(…運命の赤い糸だなんて…そんな言葉、信じていないのに…)」

数絵「(二人の小指にそれが結ばれている光景を想像して…)」

数絵「(…その後すぐ…私の小指を…確認するなんて…)」

数絵「(……滑稽…です)」

数絵「(でも…あの瞬間の私は真剣で…)」

数絵「(…自分の指にそれがない事に落胆していました)」

数絵「(……まるで少女漫画の登場人物みたいな…夢見がちな考え…)」

数絵「(普段なら…そんな事、思わないのに…)」

数絵「(まるで…漫画の中のヒロインとヒーローみたいに強い絆で結ばれている二人が羨ましくて…)」

数絵「(……羨…ましい?)」

数絵「(私が……あの二人の事に…嫉妬…してる?)」

数絵「(でも、そんな気持ちを抱く必要なんて…あるはず…)」

数絵「………………あれ?」ハッ


数絵「(…ここ…何処ですか?)」

数絵「(こんなところ…インターハイ会場に行く途中には通らなかったはず…)」

数絵「(そもそも…皆の姿も見えませんし…)」

数絵「(これは…迷い…ました?)」カァァ

数絵「(………………うぅぅ、まさか考え事してるあいだに宮永さんのように迷子になってしまうなんて…)」

数絵「(…これは宮永さんの事を笑えませんね…?)」

数絵「(…い、いえ…これは私が悪いんじゃありません!!)」

数絵「(私にこんな考え事をさせる京太郎くんが悪いんです!)」

数絵「(だって、普段の私はもっとしっかりして…迷子になんてならなくて…)」

数絵「(…………でも…京太郎くんはそういう子の方が好きなんでしょうか…?)」

数絵「(だって…毎日、宮永さんは迷子になってるのに嫌な顔一つしないで探しに行きますし…)」

数絵「(何もないところで転んだりした時もすぐさま助け起こして色々と気遣っています)」

数絵「(二人で一緒にいるところも良く見ますし…やっぱり京太郎くんもそうやって世話を焼ける子の方が…)」

「ねー。そこの彼女ー?」

数絵「…え?」

「もしかして一人?」

「暇なら俺達と一緒に遊ばない?」


数絵「(…まったくもう少しで考えが纏まりそうだったのに…)」

数絵「…いえ、そういうの興味ありませんから」

「ヒュー。超クール!」

「俺らそういう子も結構、好きなんだよねー」

「その制服って何処の?ここらのじゃないよね?」

「もしかしてインターハイとか?出場選手?」

「何やってんの?教えてくれない?」

数絵「…教えるつもりはありません」

「そう釣れない事言わないでさー」サッ

「どうせ調べりゃすぐ分かる話だし別に良いだろ?」ササッ

「折角、こうして会ったんだ、運命って奴かもしれないだろ?」サササ

数絵「……あなた方の言う運命とは女を寄ってたかって囲む事を言うんですか?」

「ホントは俺らもこんな事したくないんだけどさー?」

「でも、こうやって囲まないと全然、話してくれそうにないし」

「君がもうちょっと素直だったら、こんな事しなくても良いんだけどねー?」

「あ、ちなみに騒いだって無駄だよ。俺ら囲んでるだけだから」


「でーも…もし、無理に通ろうとしてあたったら大変な事になるよなー?」

「君、大会に出るために東京にいるんだろ?」

「もし、俺らを無理やり押し通ろうとして怪我でもさせた日には…大変な事になるよなぁ?」

数絵「……」

「君が何年かは知らないけど、大会に出る為頑張ってたんだろ?」

「それをこんなところで不意にするのって勿体無くねぇ?」

「まぁ、俺らも紳士だからさ、ちょーっと色々とついてきてくれればすぐ解放するし」

数絵「……そんな脅迫めいた話を聞かされて紳士だなんて思えませんよ」

数絵「(…しかし、どうしましょうか)」

数絵「(怪我がどうこうは流石にブラフでしょうが…面倒な相手には変わりありません)」

数絵「(このしつこさからして下手に逃げても追いかけてくる事でしょう)」

数絵「(…出来れば周りが止めてくれれば一番なのですが…)」チラッ

「……」スタスタ

数絵「(…見てみぬ振り…当然ですね)」

数絵「(かかわり合いになりたい類の相手ではない事は皆分かっているのでしょう)」


数絵「(…でも…きっと宮永さんなら…違うんでしょうね)」

数絵「(彼女は私から見ても…とても危なっかしい子ですから)」

数絵「(周りの人も放っておけないでしょうし…何より…京太郎君がいます)」

数絵「(何処にいても宮永さんを見つける彼ならば…)」

数絵「(きっとすぐさま彼女を助ける事でしょう)」

数絵「(でも…私は宮永さんのように可愛げがある訳でもなく…)」

数絵「(…京太郎君と…そんな絆で結ばれている訳でもありませんから…)」

数絵「(…彼が来てくれる可能性なんて…)」

「あー…そこのお兄さんたち?」

数絵「…え?」

京太郎「俺の恋人に何か御用っすかね?」

数絵「……京太郎…君…」

ってところで流石に眠気がマッハだから寝るおおおおおおおおお!!
毎回テンプレ展開しか書けなくてごめんね!!(´・ω・`)オヤスミナサイ

団体戦のメンバーは指定されない限り、ボカしていく方向を考えてます
誰が抜けたとしてもなんとなくさびしいからね、仕方ないね(´・ω・`)

そしてフォローありがとうございます
これからも王道らしい王道をお送りしていけるように頑張ります(´・ω・`)ただ、フレ/ンダさん、さっき怖い目をしたむぎのんが探してましたよ?
で、そろそろ始めます(´・ω・`)


「…なんだ彼氏持ちかよ」

「まぁ、良いじゃん、そういうのも燃えるしさ」

「そうだな。…って事でそこの君、ちょこっと彼女貸してくんない?」

「こんなに美人な子を独り占めするなんてズルいと思うだろ?な?」

京太郎「はは。面白いこと言うんっすね、お兄さん達」

京太郎「そりゃ彼女なんだから独り占めするに決まってるじゃないですか」

数絵「ひ、独り占め…」カァァ

「…で、そんな格好良くてズルい彼氏君はどーする訳?」

「俺ら、女の子の周りにいるだけで何も悪い事してないよ?」

「まさか暴力なんてひどい事しないよなー?」

京太郎「そりゃ勿論、通報します」

「…は?」

「なぁ、君、さっき俺らの話聞いてた?」

「俺ら何も悪いことしてないっつってんじゃん」

京太郎「そうですね。何も法律に違反してる訳ではないと思います」

「だろ?」

京太郎「けど、それは素人の俺が判断出来る事じゃないでしょう」

京太郎「こういうのはプロに出てきてもらってハッキリするのが一番ですよ」

京太郎「だから、通報します」

京太郎「悪い事してないんだったら…勿論、良いですよね?」ニッコリ


「…チッ。白けたな」スタスタ

「つーか、通報とか格好悪過ぎるっての」スタスタ

「ガキの癖に…いきがってんじゃねぇぞ」スタスタ

京太郎「……ふぅ」

数絵「あ、あの…」

京太郎「あ、数絵、大丈夫だったか?」

数絵「か、かず!?」カァァ

京太郎「(…ごめん。まださっきの奴らいるかもしれないしさ)」ヒソヒソ

京太郎「(出来るだけ話を合わせてくれよ)」ヒソ

数絵「(は、はい…)」

数絵「た、助かりました…あ、あの…き、京太郎…」マッカ

京太郎「まぁ、ギリギリだったけどな」

京太郎「…でも、間に合ってよかったよ」

京太郎「それと…数絵が逸れている事にすぐ気づかなくてごめんな」ペコリ

数絵「い、いえ、そんな…」ワタワタ

数絵「勝手に…迷子になってしまったのは私の方ですし…」


数絵「…でも…なんで分かったんですか?」

京太郎「ん?」

数絵「私がここにいるって…その…すぐ来てくれたみたいですし…」

京太郎「あー…まぁ…なんつーか…な」

京太郎「……こっちの方にいるような気がしたんだよ」

数絵「…………え?」

京太郎「ほ、ほら、運命の赤い糸ー…みたいな?」

数絵「……」カァァ

京太郎「…い、いや、あの…突っ込んでくれると嬉しいんだけど…」

数絵「つ、突っ込める訳…ないじゃないですか…」プイッ

数絵「(…だって…今、私…すごく嬉しいんですもん…)」

数絵「(顔にやけて…凄い…恥ずかしい顔をしてますし…)」

数絵「(こんなみっともない顔…絶対に見せられません)」

数絵「(なのに…私の顔、全然、元に戻ってくれなくて…)」

数絵「(しまりの悪い顔でニヤニヤが止まらなくて…うぅぅ…)」


京太郎「ま、まぁ…その…アレだ」

京太郎「ともかく…皆に連絡しないとな」

数絵「あ…ご、ごめんなさい…」ペコリ

京太郎「大丈夫大丈夫。俺も皆も咲で慣れてるからさ」ピッピ

数絵「(…また宮永さんの名前…)」

数絵「(いえ…勿論、仕方のない事だと分かっているんですけど…)」

数絵「(でも…何も…今、名前を出さなくても良いじゃないですか…)」

数絵「(今、皆から離れて…私達二人っきり…なのに…)」

数絵「(…そもそも…運命の赤い糸だなんて言ってるのに…私の手、繋いでくれませんし…)」

数絵「(宮永さんの場合、見つけたらすぐに手を繋いで保護するのに…)」

数絵「(……まぁ、彼女の場合、そうやって繋いでおかないとすぐ迷子になるっていうにのもあるんでしょうけど…)」

数絵「(…ちょっと…いえ、かなり不公平だと思います)」

数絵「(条件は私だって同じなのに…手を繋いでくれないなんて…)」チラッ

京太郎「えぇ。はい。無事に見つけました」

京太郎「今からそっち戻ります」

数絵「……」


数絵「…え、ぇぃ」キュッ

京太郎「ふおお!?」ビック

「…あれ?須賀くん、どうかした?」

京太郎「い、いいいいいえ、何でも…!?」

数絵「(あ…ぅ…これ思った以上に恥ずかしい…)」

数絵「(と言うか…自分から男の人と手を繋ぐなんて…今更ながら凄いはしたない事しちゃったような…)」

数絵「(い、いえ…こ、これは緊急避難と言う奴です!)」

数絵「(もしかしたらさっきの人たちが私達の事をまだ見てるかもしれませんし…)」

数絵「(京太郎君の言っていた通り、こ、こここ恋人らしく振る舞うのは当然の事…!)」

数絵「(それにほら…私、一回迷子になっちゃいましたから!!)」

数絵「(だから、また迷子になってハグレたりしないようにこうして手を繋ぐのは何もおかしくありません!)」

数絵「(ですから…別に私は宮永さんに嫉妬してる訳じゃなくって…)」

数絵「(…………でも、京太郎くんの手…大きくて暖かくて…)」

数絵「(ちょっとゴツゴツしてるけど…なんだか安心する…優しい手…)」

数絵「(今は緊張してる所為かちょっと強張っていますが…でも…良い…ですね)」

数絵「(こうやって手を繋ぐと…すごく嬉しくなってしまって…)」


「おんやぁ、なーんか声が上擦ってない?」

「もしかしてラッキーでスケベな事でも起こっちゃった?」

京太郎「お、起こってませんよ!?」

京太郎「た、ただ、ちょっと手を…」

数絵「~~っ!!」ギュゥゥ

「…手を?」

京太郎「あー…いえ…何でも…ないです」

数絵「(…ふぅ…良かった)」

数絵「(流石に恥ずかしいから言わないで…なんて言えませんし…)」

数絵「(…そもそも言ったらあっちにも聞こえてしまいますから)」

数絵「(それだけでも私が恥ずかしい事をしちゃったってバレちゃいますよね…)」

数絵「(…ま、まぁ…別にバレても問題はないんですけど)」

数絵「(えぇ。これ、緊急避難ですから)」

数絵「(仕方のない事なんて…別に知られたところで恥ずかしくありません)」

数絵「(…でも…私の気持ちをちゃんと汲み取ってくれて…嬉しい…です)」キュッ

数絵「(…口には出せないけど…ありがとうございます…京太郎君…)」


京太郎「え、えっと…ともかくですね…」

「…ふふ、合流はまた後で良いわ」

京太郎「え?」

「つーか、すぐさま帰ってきたら許さないから」

京太郎「え、いや、ちょ…竹井さん!?」

「折角だからデートでもしてらっしゃい」

「部員のメンタル管理もマネージャーの仕事よ」

京太郎「いや、俺マネージャーじゃないんですけど!?」

「あら、じゃあ嫌なの?」

京太郎「………………嫌じゃ…ない…ですけど」

「じゃあ、お願いね」

「あ、でも、流石にいかがわしいところに行っちゃダメよ?」

京太郎「い、行きませんよ!」

「ふふ。じゃあ、また後で感想きかせてね、バーイ♪」ブチ

京太郎「あ、くそ…まったく好き放題言ってくれちゃって…」フゥ


数絵「あ、あの…部長はなんて…?」

京太郎「…ちょっと二人で…で…出かけてこいってさ」

数絵「え?」

京太郎「大会始まる前の気晴らしだって」

京太郎「それが終わるまで帰ってくるなってさ」

数絵「そ、そう…ですか…」

京太郎「…えっと…どうする?」

京太郎「時間潰すだけなら適当にネカフェでも探してってのがてっとり早いと思うけど…」

数絵「……それで良いんですか?」ムス

京太郎「え?」

数絵「京太郎くんは…それで良いんですか?」ギュゥゥ

京太郎「いや…ダメ…です」

京太郎「出来れば数絵さn…数絵と色んなところいきたいです」メソラシ

数絵「…じゃあ、連れてってください」

数絵「こ、このまま…京太郎くんの…す、好きな…ところに…」カァァ


京太郎「…良いのか?さっきの連中の事とか…」

数絵「…正直、面倒ではありましたが、それほど怖くありませんでしたし…」

数絵「それに…京太郎君が助けに来てくれましたから」

数絵「だから…あの…こ、こうして…そ、側にいてくれたら…大丈夫…です」キュッ

京太郎「そ…そ…っか」カァァ

数絵「は…はい…」プシュウ

京太郎「…つっても流石に今から立派なデートプランなんて立てられないし…」

京太郎「適当にその辺歩いてウィンドゥショッピングになると思うけど…」

数絵「…構いません」

数絵「そうやってのんびりするなんて…最近はなかったですし…」

数絵「それに…」

京太郎「それに?」

数絵「…………やっぱり今のは聞かなかった事にしてください」マッカ

京太郎「え?」

数絵「(…こうやって貴方と手を繋いでるだけでも十分、嬉しいだなんて…)」

数絵「(いくら何でも…流石に言えないです……)」プシュウ







【宿泊所】

久「…はー」

まこ「ええんか?」

久「何の事?」

まこ「インハイ終わるまであの二人にくっついて貰ったら困るって言うとったのに後押しするような真似して」

久「あー…まぁ、そうなんだけどね」

久「あんま劇的に関係の変化があるとインハイに支障があるかもしれないとは思ったんだけど」

久「でも…いい加減、くっついて貰った方が…色々と良いかなって」

まこ「…まぁ、じれったいしのぅ」

久「うん。それもあるけど…」

久「…いい加減、甘酸っぱすぎて私も限界なのよね…」フゥ

まこ「……独り身には辛いのぅ」

久「えぇ。本当に」トオイメ












何故か勢いで思った以上になんぽっぽが大胆になったが私は謝らない(´・ω・`)キャラじゃないって思った人はゴメンナサイ
後、デートとか色々あったんでコミュ力あげちゃいましょうか


という訳で下2コンマで
01~32 +1
34~65 +2
67~98 +3
ゾロ目 +5


現在ステータス
運動能力42/80 (中の上レベル)
知力48/80 (中の上レベル)
コミュ力57/80 (どんな後輩にも慕われるレベル)
器用さ58/80 (あみぐるみだって量産出来るレベル)


と言う訳で高1秋の安価飛ばします
下2でどぞー

また成長するのか(困惑)
これインターハイ中の和に迫る勢いなんじゃないだろうか


【帰り道】

数絵「…」スタスタ プルプル

「…」チラッ

数絵「…ふぅ」

京太郎「ん?数絵ちゃん、どうした?」

数絵「あ…すみません」

京太郎「いや…別に良いけど」

京太郎「何か最近、ため息多くないか?」

数絵「そう…ですか?」

京太郎「あぁ。ま…ちょっと心配になるくらいには」

数絵「…ごめんなさい」

京太郎「いや、謝らなくても良いって」

京太郎「それより…何かあったのか?」

京太郎「俺で良ければ相談に乗るぞ?」

数絵「…はい。ありがとうございます」


数絵「…実は…その…最近、人の視線がすごく気になるようになってしまって…」

京太郎「人の?」

数絵「…はい。特に…だ、男性のが…」

京太郎「あー…じゃあ、さっきのも…」

数絵「はい。また見られてたのかと思ってため息を…」

京太郎「…その、同じ男としてごめんな」

数絵「いえ…その京太郎くんは最近、見なくなりましたし…」

数絵「だから、こうして安心して一緒に帰れたりもするので…」

数絵「(…ただ、少しだけ残念でもあるんですけれど……)」

数絵「(別に京太郎君に見られたいって言う訳ではないのですが…)」

数絵「(…前はあんなにチラ見されていたのに今はもう興味なくなってしまったのかなって…)」

数絵「(…あんまりにも大きくなりすぎて気持ち悪くなってしまったのかなって…)」

数絵「(そんな悪い考えも浮かんできてしまって…)」

京太郎「はは。まぁ、俺も我慢出来るよう頑張ったからな」

数絵「…え?」

京太郎「ん?」


数絵「…我慢、してるんですか?」

京太郎「まぁ…そりゃ数絵ちゃんに嫌われたくないしな」

京太郎「胸見られるの嫌がってるの分かってるんだし、克服出来るよう頑張るのが当然だろ」

数絵「…じゃあ、大きな胸が好きなのは変わってないんですか?」

京太郎「人間、嗜好はそう簡単に変わらないもんなんだぜ?」キリッ

数絵「…すごく格好いい事言ってるような顔ししてますけど、発言の内容は最低ですからね?」

京太郎「はい。ごめんなさい」ペコ

数絵「まったくもぅ…」プイッ

数絵「…………じゃ、じゃあ…あの…参考までに聞きたいんですけど…」モジ

数絵「…私の胸…気持ち悪くないですか?」

京太郎「え?」

数絵「だって…夏から今までにブラのサイズ変わっちゃいましたし…」

数絵「ここまで急に大きくなったら…その流石に気持ち悪いのかなって…」

京太郎そんな訳ないだろ!!」グッ

数絵「ふぇえ!?」ビクッ


京太郎「良いか!!数絵ちゃん!!」

京太郎「大きい胸は…良い事なんだ!!」

京太郎「貧乳は希少価値だのステータスだの言う奴がいるが…そんなのはおためごかしだ!!」

京太郎「大きい胸には男のロマンと夢が詰まってるんだ!!」

京太郎「それを気持ち悪いなんて言う奴は…何もわかっちゃいない!」

京太郎「ただ、人と違う意見を主張する事で自己を確立したがってるだけに過ぎない!!」

京太郎「実際…どんな男だって…いや、女の人だって!!」

京太郎「おっぱいがなければ生きていけないんだから!!」

京太郎「おっぱいは偉大なんだ!!」

京太郎「数絵ちゃんのそれは…誇って良いモノなんだよ!!」グッ

数絵「え、えぇっと…」

京太郎「…ハッ」

数絵「………………京太郎くん?」

京太郎「ハイ、変な事思いっきり語っちゃってゴメンナサイ、反省シテマス」フルフル


数絵「……言っておきますが、大きい胸なんてデメリットしかないんですからね?」

数絵「肩は凝りますし、身体は折り曲げられません」

数絵「その上、男の人には変な目で見られて、同性の妬みも買いますし」

数絵「…さらには安全だと思ってた男の人に熱く語られてしまったりしますしね」ジトー

京太郎「いや、ホント、ごめんなさい…」フカブカ

数絵「…良いですよ、別に」

数絵「正直…あんまりこの胸好きじゃなかったですけど…」

数絵「…京太郎君がそう言ってくれるなら…少しは好きになれそうですし」

京太郎「…え?」

数絵「…わ、私のはみ、見ても良いって言う事です」マッカ

京太郎「そ、それって…」

数絵「い、言っておきますが…あんまりジロジロ見ると流石に怒りますからね!?」

数絵「た、ただ…こうして毎日、送ってもらってるのに…我慢させるのも可哀想ですし…」モジ

数絵「ち、チラッとくらいだったら…見ても…大丈夫…です」マッカ

京太郎「数絵ちゃん…」ジィィィン   チラッ

数絵「も、もう!見るの早すぎです!!」カクシッ


京太郎「い、いや、でも…仕方ないじゃん」

京太郎「数絵ちゃんみたいな可愛い子にんな事言われたら見ちゃうって」

京太郎「今まで我慢してた分、そっちに視線がいっちゃうってば」

数絵「そ、そんな事言われても誤魔化されたりしないですよ」プイッ

京太郎「(…そう言いながら胸を隠すのをやめてくれる数絵ちゃんマジ天使)」

京太郎「…でもさ、あんまりそういうの男に言わない方が良いぜ?」

京太郎「そういうの言われたら絶対に変な勘違いしてくる奴も出てくるしさ」

数絵「…別に誰かれ構わずこんな事言いません」

数絵「そもそも…さっき言った通り、私は男の人にそういうふうに見られるのは嫌いです」

数絵「…ただ…京太郎くんなら見られても良いかなって…そう思っただけで…」マッカ

京太郎「…それは光栄な話なんだけれど…」チラッチラッ

数絵「~~っ!」カァァ

数絵「や、やっぱり今のは撤回します!」

京太郎「えぇえ!?」

数絵「さ、さっきから見過ぎなんです!!」マッカ

数絵「も、もう…京太郎くんの助平…!エッチ…っ!!」カクシ

京太郎「そんな…生殺しも良いところだぞ…!!」

数絵「知りませんっ!!」プイッ















【なんぽっぽハウス】

数絵「(…今日はちょっと言い過ぎたでしょうか…?)」

数絵「(いや…でも、あんな風に見られると…なんだか胸の奥がゾクゾクして…)」

数絵「(他の人は気持ち悪いだけだったのに…なんだか…嫌じゃなくて…)」

数絵「(今まで感じた事のない…妙な感覚が…身体中に走っていたから…)」

数絵「(私…急に怖くなって…ダメだなんて言っちゃって…)」

数絵「(…アレは何だったんでしょう…?)」

数絵「(…分かりません)」

数絵「(分かりません…けれど…)」

数絵「(……また私の胸が大きくなったら…京太郎くんも…見てくれるでしょうか?)」

数絵「(見ても良いなんて…恥ずかしい事言わずに…この胸を…)」モミ

数絵「んっ…♪」

数絵「(や、やだ、私…変な声出て…)」

数絵「(でも、こうやって触ると…京太郎くんに見られていた時のようなゾクゾクが…)」

聡「おーい、数絵ー!そろそろ風呂入れよー」

数絵「ひゃいいい!?」ビックゥゥゥ

















何故か京ちゃんが熱く語る事になったんで
下2コンマでコミュ力成長判定します

01~32 +1
34~65 +2
67~98 +3
ゾロ目 +5


熱く自分の気持ちを伝えてなんぽっぽのコンプレックスを解消してあげただろ!!!!
まぁ、どっちかって言うと伝達力とか勇気の方がらしいですが、ここはペルソナスレじゃないんでそういうのは一括コミュ力にまとめられてます

現在ステータス
運動能力42/80 (中の上レベル)
知力48/80 (中の上レベル)
コミュ力59/80 (どんな後輩にも慕われるレベル)
器用さ58/80 (あみぐるみだって量産出来るレベル)


ってところで高1冬の安価ー

あ、ここから下2でお願いします(´・ω・`)

温水プールだああああああああ!!!
まぁ、もうデートだよなーとは思いつつ一応内容安価下1~3でー
いつもどおり採用されなくても泣かないで下さい(真顔)

何時ものお前らならここで絶対ラキスケ選ぶと思ったのに!!のに!!!!
京ちゃんとかって事は友人と一緒にって事でしょうか?
それとも二人っきり??

うわ、超恥ずかしいゴメンホントゴメン…!!!(´・ω・`)その分水着選び頑張るよ…


【温水プール前】

京太郎「ふんふふーんふーんふーんふーん♪」

数絵「…まったく、どれだけ上機嫌なんですか」

京太郎「だって、冬にプールだぜ!?」

京太郎「そりゃテンションあがるだろ!!」

数絵「…まぁ、そうやって楽しみにしているところを見るのは嫌ではありませんが」

数絵「その…流石にそこまで上機嫌なのは恥ずかしいです」プイッ

京太郎「あ…ごめんな」

数絵「…別に怒ってる訳じゃありませんから大丈夫です」

数絵「それより…良かったんですか?」

京太郎「ん?」

数絵「…その…私なんかをプールに誘って」

数絵「入場チケット二枚しかなかったんでしょう?」

京太郎「あー…その…まぁ…なんだ」

京太郎「一応、男友達にも声掛けたんだけど…ちょっと無理そうでさ」

京太郎「でも…流石に二人っきりでプールに行くほど親しいのって数絵ちゃんしかいないし…」

京太郎「だ、だから…数絵ちゃんで良かったって言うか…」

京太郎「か、数絵ちゃんが良かったんだ!」カァァ

数絵「そ…そう…ですか」カァァ


数絵「…ただ、私、ちょっと今、サイズが合う水着がないので…」

京太郎「あぁ、もう冬だから水着売ってるところなんて殆どないもんな…」

数絵「…はい。ちょっと今年の夏に着ていた水着は…胸元とか厳しくて…」メソラシ

京太郎「でも、その辺は大丈夫だって」

京太郎「こういう温水プールって一年中やってる分、水着売り場ってのが必ずあるはずだし」

京太郎「そこで買ってから中に入れば問題ないよ」

数絵「それなら良いんですけれど…」

京太郎「ま、流石に種類はそれほど多くないかもしれないけどさ」

京太郎「その辺は俺が出すから遠慮無く選んでくれよ」

数絵「え?で、でも…」

京太郎「良いから。水着がないって言ってる数絵ちゃん無理に誘ったの俺だしさ」

京太郎「それに数絵ちゃんが気に入る水着があるかも分からないし、ここは俺に出させてくれよ」

数絵「でも…京太郎君チケットどころかお菓子やお昼ごはんまで作ってくれてるのに…」

京太郎「好きでやってるから良いんだよ」

京太郎「それより入ろうぜ」ギュッ

数絵「あ…っ」カァ


【水着売り場】

京太郎「さーて…んじゃ数絵ちゃんに合う水着探すかー」

数絵「安いので良いですよ…?」

京太郎「だーめ。折角、俺が金出すんだ」

京太郎「この売場の中で一番良いのを買わないとな!」キリリ

数絵「うぅ…せめてあんまり恥ずかしくないのにしてくださいね…」

京太郎「分かってるって」

京太郎「流石にビキニ系は選ばないよ」

京太郎「あ、これなんか良いんじゃないか?」スッ

京太郎「白地で柄も大人しいし、このワンピースならそれほど恥ずかしいんじゃないか?」

数絵「そうですね。これなら…」

京太郎「おし。じゃあ、ちょっと試着してきてくれるか?」

数絵「はい。分かりました」スッ


【IN試着室】

数絵「…あぅ」

京太郎「アレ…どうかした?」

数絵「い、いえ…その……」

京太郎「…もしかして着方が分からないとか?」

数絵「さ、流石にそれくらいは分かります!」

数絵「分かります…けど…」

京太郎「???」

数絵「あの…笑わないでくださいね?」

京太郎「おう。大丈夫だぞ」

数絵「…………入らないんです」

京太郎「え?」

数絵「ですから…胸が入らないんです…!!」

京太郎「…あー……」



数絵「ね、念のため言っておきますが、太った訳じゃないですよ!?」

数絵「確かに毎日、京太郎君が差し入れてくれているお菓子を食べてますがその分、運動もかかさずしてますし…」

数絵「清澄に入ってから体重はほんの数キロしか増えてません!!」

京太郎「(…それでも増えてるのか)」

京太郎「(いや、まぁ、胸の分もあるんだろうけど)」

京太郎「えっと…じゃあ、別のワンピース探してくるよ」

数絵「…はい。出来るだけ大きいのをお願いします」

京太郎「あぁ。分かってる」

京太郎「店員さんにも聞いてくるから安心して待っててくれ」

数絵「はい…」

京太郎「(……にしてもあのワンピースで胸が入らないのか)」

京太郎「(結構、サイズ的には大きめだと思ったんだけど…)」

京太郎「(そこからこぼれ落ちる胸…胸…)」デヘヘ

京太郎「(ハッ…い、いや、邪な事を考えてる場合じゃない)」

京太郎「(とにかく数絵ちゃんが着れるワンピースを探さないと…!!)」


数絵「…ごめんなさい」シュン

京太郎「…い、いや、数絵ちゃんが謝るような事じゃないって」

数絵「でも…私、こんな胸だから…」

京太郎「…だから言っただろ?」

京太郎「それは立派なアピールポイントなんだって」

京太郎「今回はちゃんと準備も出来ないのに誘った俺が悪いんだからさ」

京太郎「そんな風に自分を責めないでくれよ」

数絵「……ありがとうございます」

京太郎「(…しかし、まさかLLサイズのワンピースでもダメだったとは…)」

京太郎「(数絵ちゃんの胸、恐るべし…)」

京太郎「(今や和と並んで清澄の2大巨乳と呼ばれているのは伊達じゃなかったな…)」

京太郎「(…ま、そんな数絵ちゃんの水着姿が見れなかったのは残念だけど…)」

京太郎「…じゃ、今日は諦めて別のトコ行くか」

数絵「…え?」


京太郎「流石に数絵ちゃん普段着でプールに入れないしさ」

京太郎「遊びに行くのは何もここじゃなくても良いんだし、別のとこ行こうぜ」

数絵「でも…チケットが無駄に…」

京太郎「数絵ちゃんの服を濡らすよりはマシだよ」

京太郎「ま、チケットはまた貰えるかもしれないし、その時、リベンジしようぜ」

数絵「(…京太郎君はそう軽く言っていますが…)」

数絵「(さっきあんなに楽しみにしていたのに…私の所為で台無しになってしまうなんて…)」

数絵「(そもそも…京太郎君に誘われたのが楽しみで、水着のサイズをすっかり忘れてた私が一番、悪いんです)」

数絵「(…だから、ここは…少し恥ずかしいですけど…)」

数絵「…いえ、まだ手はあります」

京太郎「え…いや、でも、もうワンピースのは全部…」

数絵「わ、ワンピースタイプがダメなら…ビキニを着れば良いんです…!」カァァ

京太郎「…え?」


京太郎「でも、数絵ちゃんビキニはダメって…」

数絵「そ、そうです…び、ビキニなんて…露出度高すぎます…!」

数絵「あんなの…絶対に人前に出る格好じゃありません!」

京太郎「だったら…」

数絵「でも…その…ここで帰ったりするのは勿体無いですし」

数絵「それに…私も楽しみにしていましたから」

数絵「だから…は、恥ずかしいですけど…ビキニ…着ます…」カァァ

京太郎「…本当に良いのか?」

数絵「い、良いんです!」

数絵「だから…あんまり恥ずかしくないビキニを探してきて下さい…!」

京太郎「…ん。分かった」

京太郎「じゃあ…ついでにロングパレオとか肌を隠せるものも探してくるよ」

数絵「お、お願い…します」マッカ


【温水プール】

数絵「う…うぅぅ…」モジモジ ボイーン

京太郎「…大丈夫か?」

数絵「だ、大丈夫です。その…パレオも身につけていますし」

数絵「…ただ…」

「うぉぉ…すげぇ…」チラッ

「やべぇ…あの巨乳、たまんねぇ…」チラッ

「隣にいるの彼氏かな…彼氏だろうなぁ…」チラッ

数絵「す、凄い見られているんですけど…」

京太郎「まぁ…それだけ数絵ちゃんが魅力的なんだよ」

京太郎「(…実際、俺も結構驚いてる)」

京太郎「(元からデカイからあんま気にしてなかったけど…数絵ちゃん着痩せするタイプだったんだな…)」

京太郎「(ビキニで露出度があがると胸の大きさが余計に強調されて…)」

京太郎「(これはやばい。色々と滾る)」

京太郎「(これだけで数ヶ月おかずには困らないレベル…!)」


京太郎「よ、よし。とりあえず…基本の波の出るプールから行こうぜ!」

数絵「は、はい…。あ、でも、ちゃんと準備運動しなきゃダメですよ」

京太郎「分かってるって」イッチニーサンシー

数絵「よいしょ」ブルン

京太郎「!?」

「「「「「!?」」」」」

数絵「んしょ」ブルルン

「「「「ゴクリ」」」」」

京太郎「……ごめん、数絵ちゃん、もっと端っこの方でやろ」

数絵「…はい。私もそう言おうと思ってたところです」

「えー」

「マジかよ…」

「なんてひどい事を…!」

京太郎「(うっせ!流石に好きな子がこんだけ注目集めりゃ嫌な気にもなるわ!!)」

京太郎「(数絵ちゃんは俺だけのもの…って訳じゃないが、好きな子にそんな目を向けられて愉快な気持ちになる特殊な性癖はないんだよ…!!)」


京太郎「おーっし…んじゃ準備運動も終わった事だし…」

数絵「はい。行きましょうか」ニコ

京太郎「おっしゃああ!ってうぉぉ…やっぱ暖たけぇ…」

数絵「まぁ、温水ですしね」チャプン

京太郎「ちょっと温めの風呂みたいで気持ち良いような物足りないようなー…」

数絵「ふふ、でも、コレ以上熱くなったらゆだっちゃいますよ?」

京太郎「それもそうだなー」

京太郎「ま、冬にこうして泳げるってだけでも贅沢な話か」

数絵「ですね」クス

京太郎「じゃ、その贅沢を堪能する為にももっと奥のほう行ってみようぜ?」

京太郎「あっちの方だともっと波がきつくなるみたいだしさ」

数絵「…私は構いませんけれど…溺れないでくださいね?」

京太郎「も、もう溺れたりしねぇよ、絶対…!」

数絵「ふふ、まぁ、今回は浮き輪もあるんで大丈夫だとは思いますけれどね?」

京太郎「信用ねぇなーチクショウ…」

数絵「実際に溺れているところを見てますから当然です」

ってところで二時になったし眠気もマッハなので寝まする(´・ω・`)オヤスミナサイ

なんぽっぽは恥じらいと合わさってエロ可愛さが天元突破している

>>761
乙です
今回もすばらでした黒髪ロング正統派恥じらいおもち美少女とかもうね、辛抱が
いちゃいちゃも2828しっぱなしだし

おつ
なんぽっぽの無自覚のエロさと可愛さがヤバイ

乙ですー

今日も良いものを見させてもらった……!
浮き輪……なんぽっぽは胸が浮き輪がわr(グシャァ

足滑らせて京太郎にしがみつくとか素敵イベントもあったりするのだろうか


のどっちの場合ビキニ着ると逆に露出度が下がりかねないからな
そういやなんぽっぽ的にNAGANOスタイルはどう見えるんだろ

おもちパワーアップなんぽっぽたまらん

只今戻りましたーが!!!
ちょっと今から久しぶりに友人とオンセしてくるんで今日は投下無理です(´・ω・`)
明日は見直しして別スレの投下あるので遅くなりますが、投下はする予定です

裸の突き合いをするのか

オンセ裏山
待ってますー

オンセか
SWかCoCかDCかDDかサタスペか
どれだ

せめて京太郎のハンドボールは交通事故で怪我とかにして
なんぽっぽをおもっくそ心配させて泣かせてみたかった

ログホラも気にはなってるがどうなんやろか

ログホラはキャラメイクが楽しい

20体くらいポンポン作った


湧「んーんっ!キョンキョンと早よ会いたかっただけじゃっでっ」ギュ

小蒔「でも、皆もそれは同じだと思いますから…早く戻りましょ?」キュ

京子「ふふ、そうね」

代わりに手を繋いだ二人にグイグイと京子は引っ張られていく。
まるで休日に親へと甘えるような二人の牽引に京子はクスリと笑った。
状況からすれば、まさに両手に花と言っても過言ではない状況だが、花が少々、元気過ぎる。
お転婆と言うよりは活力に溢れている二人の力に京子が抗う事はない。
二人に引っ張られるようにして一歩二歩と歩みを進め、仲間が待つ控室へと近づいていく。

京子「…ぁ」

その最中、京子の視界に映ったのは会場内のトーナメント表だ。
昨日、行われたAブロックの結果が貼り出されているそこには、新道寺の初戦突破が書き込まれている。
危なげなど一切感じられないほど手堅く、順当に二回戦進出を決めた新道寺。
だが、それを待ち受けるのは今大会で最も優勝に近いと目される清澄だった。

うわあああああごばくったあああああああああああ!!
自分のスレで良かった…ホント良かった…!!!!!(´;ω;`)

巧妙なステマ

こっちも同時投下かな?(無茶振り)

>>763>>763>>764>>765>>766>>773
おもち二回進化しちゃった所為で既に和に並ぶ巨乳になってますからね…
こんな女の子が水着姿でいたら二次元でも間違いなく注目の的でしょう(ゲス顔)

>>768
流石にビキニレベルじゃNAGANOスタイルには負けないんじゃないでしょうか?
ワンピースだったら下手すりゃ勝っちゃいそうな気がしますが
尚、なんぽっぽ的には論外だけど、友人の趣味なので口を出しづらいようです

>>722
無理にワンピースを着ようとして胸がぱっつんぱっつんで下がゆるゆるな姿もエロいと思いました(小並感)

>>777
オンセだと全員、性癖やら何やらむき出しにしてるのである意味間違いじゃないのかもしれない(錯乱)

>>779
おぉ、ここにTRPG難民が…
久しぶりにオンセやって再びTRPG熱が燃え上がったんで、やりたいって人がいれば卓立てても良いんですけどねー
現在、普段暮らしているのとは違うところに住んでいるので手元にあるのSW2とアリアンロッド2eくらいしかありませんが(白目)

>>780
友人が久しぶりにルージュ読み返してやりてええええ!ってなったのが発端なんでアリアンロッド2eやってましたの
尚、久しぶりだからキワモノはなしな!と言う話だったのに全員、キワモノPCだった模様

>>781
女の子の泣き顔って興奮しますよね(下衆顔)
まぁ今もハンドは趣味で続けてるでしょうし、怪我でマジ泣きという形なら安価取れると思います

>>782>>785
私は一応、るるぶ買ったんですがまだ読めてないんですよねー…
そもそもログホラTRPGやりたい!って言い出した子が忙しくて時間取れないままなので…
ただ、実際にプレイした友人なんかは結構楽しんでたみたいです

>>789
まったく!人のスレで誤爆するなんて本当に失礼なスレマする奴ですよね!!
きっとTRPGではPC3辺りが好きなんだけど、三枚目だけのキャラって好きじゃなくてついつい暗い過去とか逆鱗とか地雷とか設定しちゃって
キャンペーンだと最初のキャライメージを根こそぎ変えられてばっかりなんで、友人から「コレ地雷じゃないよね?」とたまに確認されるような奴なんですよ!!!

>>790
流石に同時投下は死ねるんで勘弁してください(白目)
まぁ、あっちも終わったんでちょっと休憩して18:00前くらいから投下始める予定です(あくまでも予定)

誤爆ってるwwww

SW2.0の話は前も出て来てたな
オリキャラ卓にするか咲卓にするかで色々楽しめそうやんね

オンセというかセッションすら暫くやってないなぁ
久々に本買いにいこうかな、で脳内で

ごめんなさい、ちょっとトラブルあって県外に出なきゃいけなくなったんで今日の投下きつそうです…(白目)
早めに帰ってこれたら出勤前の早朝からまた頑張っていきます…(´・ω・`)中途半端なところでおまたせして申し訳ありません…

Aマホやりたいって言ってた>>1はこの>>1だっけ?

>>796
一時期本気で咲キャラでSW2入門的なスレ建てようかと考えてましたの
オリキャラ卓も咲卓も面白そうですねー
このスレにいる人達がどんなキャラ作るのか結構、興味ありますし
咲卓は咲卓で後でリプレイとしてスレ作れそうで楽しそう
誰かやってくれないかなー?(チラッチラッ

>>797
ここにもセッション難民が(´;ω;`)ブワッ
確かに頭のなかでキャラ回して一人でサイコロ振ってるだけでも楽しいタイプのTRPGはあるけれど!!
そんな寂しい事言わずにオンセでも何でもやってみると良いんじゃないかな…
寧ろ、このスレ終わったらまじめにちょこっとやってみましょうかねー(´・ω・`)参加者がいれば、ですが

>>802
Aの魔法陣は興味あるんですが、スレで話題に出した記憶はないんで違うと思います
とりあえずファンブルしたら世界が滅ぶ能力はやそうぜ!(錯乱)

そして昨日はホント申し訳ありませんでした(土下座)
用事終わって頑張って帰ってきましたが夜中の三時過ぎていて…流石に寝ないときつかったので投下出来なくて…(´・ω・`)
かなり時間も空いちゃいましたし、今日は少しでも進めていきます


京太郎「(…にしても…)」チラッ

数絵「?」ザザーン タユーン

京太郎「(数絵ちゃんは溺れそうにないな)」ジィ

数絵「…なんとなく邪な気配を感じるのですが」ジトー

京太郎「き、気のせいじゃないかな…?」メソラシ

数絵「…もう。今更、目をそらしても遅いですよ」スネー

数絵「本当に助平なんですから」

京太郎「い、いや、その…ごめん」

数絵「…まったく…そういうトコロがなければ私だって…」

京太郎「え?」

数絵「な、なんでもないです!」

数絵「そ、それより…ほら、浮き輪貸してください」

京太郎「まぁ、俺も使うもんじゃないから構わないけど…」スッ

数絵「ありがとうございます」ヨイショ


数絵「こうやって浮き輪で胸元をカバーすれば京太郎君にジロジロとみられる心配はないでしょう?」ドヤァ

京太郎「まぁ…確かに浮き輪で見えなくなっているけれどさ」

数絵「けど?」キョトン

京太郎「なんつーか…可愛い」

数絵「ふぇ!?」カァァ

京太郎「あ、い、いや、そうやって自慢気に浮き輪を使っていると…凄い隙があるというか…」

京太郎「その…良い意味で可愛く見える」

数絵「~~っ!」プルプル

数絵「だ、誰の所為だと思ってるんですか!」ポカポカ

京太郎「い、いてて!ご、ごめん!ごめんって!!」

数絵「まったくもぉ…」

数絵「…言っておきますけど、私、ちゃんと泳げるんですからね?」

京太郎「…うん。分かってる」

数絵「泳ぐのだって…溺れた京太郎君よりも得意なんですから」

京太郎「あ、あれは無効試合だろ」

数絵「知りませんっ」プイッ


数絵「……ただ、京太郎君の事はやっぱり心配です」

数絵「だから……ほら」グイッ

京太郎「え?」

数絵「こ、こうして浮き輪にちゃんと捕まってて下さい」

数絵「流石に中に一緒に入ったりは出来ませんが…それでも二人一緒に使う事くらいは出来ますし」プイ

京太郎「そ、それは嬉しいんだけどさ」

数絵「な、何か?」

京太郎「…これ、顔近くね?」

数絵「し、仕方ないじゃないですか…これ大きめですが、あくまでも一人用ですし…」

数絵「そ、それに…か、かわ…かわわ…」プルルル

京太郎「え?」

数絵「~~っ!」プシュウ

数絵「わ、私の事褒めてくれたなら、近くにいても問題はないはずです!!」マッカ

京太郎「お、おう」ビックリ

数絵「う…うぅぅ…」

京太郎「(…寧ろ、近くにいすぎてヤバイ…なんて言ったら流石に数絵ちゃんも本気で拗ねるよなぁ…)」


数絵「な、何ですか?人の顔をジっと見て…」

京太郎「あ、いや、なんでもないけ」

京太郎「つーか…数絵ちゃんの方こそ大丈夫なのか?」

数絵「何が…です…?」ドキドキ

京太郎「いや、俺の方は数絵ちゃんの可愛い顔が目の前にあって眼福なんだけど」

京太郎「でも、数絵ちゃんからしたらすぐ目の前に俺の顔がある訳じゃん?」

数絵「べ、別に…それくらい気にして…ま、ません…」フルフル

数絵「た、例え、京太郎くんが…い、今にもキスできちゃいそうなくらい近くても…ぜ、全然、平気です」

数絵「何も問題…あ、ありません」チラッチラッ

京太郎「…問題ないようには見えないんだけどなぁ」

数絵「わ、私が問題ないって言ってるんですから問題ないんです!」

数絵「だ、大体…男の人がこんなに近くにいるんだから緊張するのも当然じゃないですか!」

数絵「そ、そもそも京太郎君、最近、すごく身長伸びて格好良くなりましたし…!」

数絵「い、意識するのが当たり前です!!」

京太郎「…え?」

数絵「…あ」カァァァ


京太郎「…数絵…ちゃん?」

数絵「あ…ぅ…あうあうあぅ…」マッカ

京太郎「…えっと、その…」

数絵「………ないで」カクシ

京太郎「え?」

数絵「み、見ないで…ください…」フルフル

京太郎「いや…でも…」

数絵「さ、さっきのは一般論です!」

数絵「ああああああくまでも普通の女の子としての発言ですから!」

数絵「別に私だけが京太郎君の事を意識してるって訳じゃないでしゅし!!」

数絵「皆…咲さんとかもきっと同じように思ってりゅはずです!!」

数絵「き、聞いた事ないけどきっとそうなんれす!!」

京太郎「お、おう…」

京太郎「(…見事に噛みまくってる…)」


数絵「だ、だから…わ、忘れてくだしゃい…」

数絵「さっきのはただの感想なので覚えてても何も意味がありましぇん!!」

数絵「綺麗すっぱり忘れるのをオススメしましゅ!!!」

京太郎「と言われても…」

数絵「わ、忘れてくれるまで…顔を合わせませんから」

数絵「ずっと隠れっぱなしですからね!!」

京太郎「(…それは脅迫なのか)」

京太郎「(でも…頑固な数絵ちゃんがこういうって事はきっと本気で顔を隠し続けるんだろうなぁ…)」

京太郎「…分かった。忘れるよ」

数絵「…ほ、ホントですか?」

京太郎「おう。つーか、忘れた」

京太郎「なんで数絵ちゃんが顔を隠してるのか、分かんないくらいにな」

数絵「………」チラッ

京太郎「…」フリフリ


数絵「……ふぅ」スッ

京太郎「…大丈夫か?」

数絵「な、何の事です?」ツイー

数絵「私は別に何も気にされるような事していませんから」

京太郎「…ま、数絵ちゃんがそれで良いなら良いんだけどさ」

京太郎「ま…じゃあ、とりあえず、このままノンビリプカプカしてようか」

数絵「そ、そうですね…」カァ

京太郎「(…にしても…アレだな)」

京太郎「(こうやって間近で向かい合うと…やっぱ数絵ちゃん綺麗な顔をしてるよな)」

京太郎「(テレビの中にいるアイドルとはまたちょっと違うけど、垢抜けた感じがする)」

京太郎「(顔立ちは鋭い感じだけど、よくよく見ると童顔って言うか)」

京太郎「(可愛いのと綺麗なのが奇跡的に同居してすげぇ魅力的なんだよなぁ)」

京太郎「(最初は性格もきつかったけど…今は大分、丸くなって、優しいところも見せてくれるし)」

京太郎「(こうやって顔を見てるだけでも全然、飽きそうにない)」


数絵「(う…うぅ…なんかさっきからすごく京太郎君に見られてます…)」メソラシ

数絵「(や、やっぱり、さっきの事、覚えてるんでしょうか…?)」

数絵「(……………まぁ、冷静に考えてすぐさまポカンと忘れられる訳ないですよね)」カァァ

数絵「(あぁぁ…もう…私ったらなんでいきなりあんな事を…!!)」

数絵「(そりゃ…確かに京太郎君は変な顔じゃありません)」

数絵「(鼻筋だってスッキリしてるし…目元もパッチリしていて…)」

数絵「(たまーに年下に見えるくらい童顔で…可愛らしく見える事もあるくらいです)」

数絵「(でも、何時も私の事を優しく見守ってくれる彼は…そ、その…端的に言えば…格好良くて…)」

数絵「(前はそんな事殆ど思わなかったのに…最近は彼の笑みに釘付けになってしまう事も多く…)」

数絵「(正直…ご、誤解を恐れずに正直に言うなら…魅力的だと…思います)」

数絵「(だ、だから…私もそれを伝えようとしただけなのに…なんだかすごく恥ずかしくなってしまって…)」

数絵「(…今も…彼に見られているのが凄く恥ずかしくて…居心地が悪いくらいなのに…)」

数絵「(…けれど、そうやって彼に見られているのが…何処か嬉しくなってしまうんです)」

数絵「(その上…私も…彼の事を見たいって…見つめ合いたいんだって…そんな欲求が浮かんできて…)」チラッ


京太郎「(…目が離せない)」ドキドキ

数絵「(…目が離せません)」ドキドキ

数絵「(…おかしいです)」

京太郎「(おかしい…よな)」

数絵「(こうやって視線を交わすのは何時もの事なのに…)」

京太郎「(こうやってお互いに視線を合わせる回数なんて数え切れないのに)」

数絵「(近くに迫る彼の顔から目が離れなくて)」

京太郎「(触れられそうな数絵ちゃんの顔に引きこまれて)」

数絵「(…心が…それに傾いていくんです)」

京太郎「(頭の中で…数絵ちゃんの事ばっかり考えている)」

数絵「(まるで…この人の事だけで埋め尽くされたいっていうように)」

京太郎「(まるで数絵ちゃんの事だけを考えていたいっていうみたいに)」

数絵「(こんなの…おかしいです)」

京太郎「(…こんなの…知らない)」

数絵「(…だけど…)」

京太郎「(なのに…)」

数絵「(…全然…嫌じゃ…ない)」

京太郎「(この時間を邪魔されたくない…)」


「ねーねー、おかーさん!」

「あの人達、チューするのー?」

数絵「!?」ビクッ

京太郎「!?」ハッ

「こ、こら…止めてあげなさい…」

「えー…でも、アレ、チューするポーズだよー?」

「おかーさんもおとーさんと良くやってるじゃん!」

「か、かかか勝手な事言うんじゃありません!!」

数絵「あ…ぅ…あ…」フルフル

京太郎「え、えっと…そ、その…」

数絵「~~~っ!」ボシュウ   サッ

京太郎「…あ」

京太郎「(…目をそらされてしまった)」

数絵「(め、目を逸らしてしまいました…)」


京太郎「と、とりあえず…一回、休憩しようか」

数絵「あ…ぅ…り、了解…です…」モジモジ

ザパァ

京太郎「(…やっべ、どうしよう…)」

京太郎「(あんな風に見つめ続けてたんだし…絶対に引かれてるよな…)」

京太郎「(くぅぅ…!ここまで上手いことやれてたのに…!!)」

京太郎「(せめてあそこで小粋なジョークの一つも言えてたら…)」

京太郎「(数絵ちゃんに目を逸らされる事なんて…嫌われる事なんてなかったのに…!!)」

数絵「(ど、どうしましょう…)」

数絵「(こ、これ…絶対に誤解されてますよね…!?)」

数絵「(だ、だって…京太郎君、凄く落ち込んじゃってますし…)」

数絵「(あぁぁ…ち、違う…違うんです…!)」

数絵「(私は決して嫌だった訳じゃなくて…た、ただ恥ずかしかっただけで…!)」

数絵「(し、視線を逸らしたのも別に京太郎君の事を嫌ってた訳じゃないんです…!)」

数絵「(ただ…貴方に見惚れてしまった自分が…妙にこそばゆくかった…だけなんですよ…)」


数絵「(で、ですが…正直に理由を言う訳にはいきません)」

数絵「(だって…わ、私はさっき…彼に格好いいなんて言ってしまったんですから)」

数絵「(その上、京太郎君に見惚れていたなんて言ってしまったら…絶対に誤解されちゃいます)」

数絵「(私が…京太郎君の事好きなんだって…そ、そう思わちゃいます)」

数絵「(も、勿論、京太郎君の事は嫌いじゃありませんけれど…)」

数絵「(私は麻雀プロ南浦聡の孫娘です)」

数絵「(お祖父様の麻雀が最強なのだと証明するまで色恋にうつつを抜かす訳にはまいりません)」

数絵「(ですから…私が恋なんてするはずないんです)」

数絵「(えぇ…幾ら京太郎くんが格好良くて…そして優しい人であっても)」

数絵「(何度となく私の事を助けて…支えてくれた人であっても)」

数絵「(好きに…好きになるはず…ありません)」

数絵「(私のこの気持ちは…あくまでも友人としての好意)」

数絵「(か、格好良いとは思っていますが…それは異性としてのものではありません)」

数絵「(だから…何とか…それ以外で励まさないといけません)」

数絵「(私の気持ちをぶつける以外の方法で…彼に立ち直って貰わないと…)」

数絵「(でも…そんな方法なんてまったく思いつかなくて…)」


「ここのウォタスラってほんっとパねぇから!!」

「えー。マジー?」

「おぉ。マジマジ。ほんっとパネェって!」

「そもそも高さ30mのウォタスラって時点でパネェ!」

「その上、急勾配に急カーブの連続!マジパネェ!!」

「何よりパネェのはここがカップル推奨のウォタスラって事だよ!」

「カップル推奨ー?」

「浮き輪ってかボートみたいな??」

「そんで、二人で座って一気に駆け下りる!マジパネェ!」

「キャーこわーい!」

「ふ、任せろよ、俺がちゃんとパネェくらい護ってやるからよ」

「さっすがダーリン!マジパネェ!!」

「だっろー?」パネェ

数絵「……」

数家「(  こ  れ  だ  !!)」

数家って誰だよ!!(ビターン)
ごめんなさい、何故か数絵って打とうとするとたまーに数家に…
今までは修正出来てたのに、ついに漏れちゃいました…
流石にちょっとひどいので軽く修正ー



「ここのウォタスラってほんっとパねぇから!!」

「えー。マジー?」

「おぉ。マジマジ。ほんっとパネェって!」

「そもそも高さ30mのウォタスラって時点でパネェ!」

「その上、急勾配に急カーブの連続!マジパネェ!!」

「何よりパネェのはここがカップル推奨のウォタスラって事だよ!」

「カップル推奨ー?」

「浮き輪ってかボートみたいな??」

「そんで、二人で座って一気に駆け下りる!マジパネェ!」

「キャーマジパネェ!!」

「ふ、任せろよ、俺がちゃんとパネェくらい護ってやるからよ」

「さっすがダーリン!マジパネェ!!」

「だっろー?」パネェ

数絵「……」

数絵「(  こ  れ  で  す  !!)」


数絵「(前回、皆でプールに行った時もそうでしたが…京太郎くんはウォータースライダーなんかが好きなタイプです)」

数絵「(それに誘えば京太郎君の機嫌も治るはず…!)」

数絵「(何より…あのカップルの行っている事が確かなら、一緒に滑る事になりますし…)」

数絵「(私が彼の事を嫌っていないのも伝わるでしょう!!)」グッ

数絵「(…まぁ、問題は私がそれに耐えきれるかという点なのですが)」ガクガク

数絵「(ウォータースライダーなんて…い、今まで滑った事ありませんし…!)」

数絵「(今も思いっきりウォータースライダーの方から悲鳴のような声が聞こえてきます…)」

数絵「(だ、大体、カップル推奨ってなんなんですか!!)」

数絵「(そんなの、後ろに男の人が座ったら空気抵抗で余計に早くなるじゃないですか!)」

数絵「(ただでさえ凄い速度で滑り降りてるのにコレ以上早くなるなんて一体、何がしたいんですか!!)」

数絵「(ジェットコースターなんかもそうですが…まったく理解不能です!)」フルフル

数絵「(そんなスリルを欲しがる人たちなんてまったく理解出来ません!!)」

数絵「(…………でも…)」チラッ

京太郎「…」ドヨーン

数絵「(……流石にこの状態の京太郎くんを放ってはおけませんし)」

数絵「(それに……まぁ、京太郎くんなら事故が起こっても私の事護ってくれるでしょうから)」

数絵「(……元気づける為にも一回くらい…一回だけなら…)」

数絵「(…勇気を出して滑る事も…吝かでは…ありません)」グッ


数絵「あ、あの…京太郎君」

京太郎「…あ…お、おう。どうした?」

数絵「え、えっと…提案が…あるんですけれど…」モジ

京太郎「提案?」

数絵「は、はい。あの…よろしければ…ですけど…」

数絵「い、一緒にウォータースライダー…滑りませんか?」

京太郎「え?」

数絵「さ、さっき、耳にしたのですけれど…こ、ここのウォータースライダーって凄いらしいんです」

数絵「高さ30mで、急勾配で、急カーブで、その上、二人一緒に滑る特別なタイプらしくて」

数絵「わ、私もちょっと興味がありますし…よければ一緒に滑ってくれませんか?」

京太郎「…いや、でもさ、数絵ちゃん絶叫系苦手だろ?」

数絵「そ、それは…」

京太郎「今も手震えてるしさ」

数絵「こ、これは武者震いです!!」グッ

数絵「そもそも…私は既に絶叫系が苦手な事は克服しました!」

数絵「ここにいるニュー数絵は絶叫系なんて簡単です!」

数絵「いいえ!寧ろ、大好きだと言って良いでしょう!!」

京太郎「お、おう…」


京太郎「(…こうなった数絵ちゃんは中々、意見を翻さないからなー…)」

京太郎「(正直、無理してるの丸分かりだから、止めてあげたいんだけど…)」

京太郎「(…でも言って聞くような子じゃないのは確かだし…仕方ないか)」

京太郎「…じゃあ、行く事は行くけど…」

京太郎「頼むから無理はしないでくれよ?」

数絵「む、無理なんてしません!」

数絵「ウォータースライダーなんて余裕です余裕!」

数絵「何なら目を瞑って滑っても大丈夫ですよ!!」ググッ



~十分後~


数絵「う…うぅぅぅ」フルフル

京太郎「(…まぁ分かってた)」


京太郎「…数絵ちゃん、戻ろうぜ?」

数絵「い、いえ…ここまで来た以上、撤退は許されません…!」プルプル

数絵「私は南浦聡の孫娘…!逃亡などあり得ないのです…!」フルフル

京太郎「いや…うん、それは立派な心がけだと思うけどさ」

京太郎「だけど、ほら…結構、高いし、俺も怖くなってきたからさ」

数絵「そ、そんな事言って…全然、余裕そうじゃないですか…!」アオ

数絵「わ、私の事は気を遣わなくても良いんです!」

数絵「それに…」

「はーい。次のお客さんどうぞー」

数絵「も、もう後戻りは出来ません…」ゴクッ

京太郎「あー…」

「お客さーん?」

数絵「い、今行きます!」ギクシャク


「アレ?もしかしてお客さん、絶叫系苦手?」

数絵「だ、大丈夫です!全然、余裕です!」マッサオ

「あー…まぁ…滑るなとはこっちも言えないっすけどねー…」

「…仕方ない、彼氏さん」

京太郎「…え?俺ですか?」

「えぇ。そこの彼氏さんも早くこっち来て彼女の後ろ座って」

京太郎「は、はい」イソイソ

「で、彼女の事後ろから抱きしめてあげてください」

京太郎「…え゛っ!?」

数絵「ふぇっ!?」カァァ

京太郎「い、いやいやいや、そ、そもそも俺は彼氏じゃ…」

「…え?彼氏さんじゃないの?」

京太郎「と、友達です!」

「…じゃあ、仕方ないな」

「それでも良いからやってください」ニッコリ

京太郎「え?」


「女の子が頑張って勇気出してるんだから、それくらい頑張ってくださいよ」

京太郎「え、い、いや、それはレベルが高すぎるって言うか…」

数絵「そ、そうです!そもそも結婚している訳じゃないのにそんな破廉恥な事…」

「(めんどくさいなーこのカップル…)」ハァ

「…良いですか、そうやって後ろから抱きしめるのは安全上必要な事です」

京太郎「い、いや、でも…今まで流れていく人たちそんな事全然、してないじゃないですか!」

「アレは滑り慣れてる人だからっすよ」

「初心者の子にはウチのスライダーはちょっとキツイっす」

「それに抱きしめると怖いのもマシになりますよ?」

数絵「わ、私は怖くなんか…」フルフル

「ほら、彼女、震えてるじゃないっすか」

「これをほっとくのは男じゃないっすよ?」

京太郎「…う…」

「つーか、俺が抱きしめたいくらいなんっすけど?」

「お客さんやらないなら俺が代わりに滑りましょうか?」

京太郎「っ!!や、やります…!」

京太郎「やれば良いんでしょう…!」ギュッ

数絵「ぁ…っ」ビクン


数絵「(き、京太郎くんの手が後ろから…っ)」

数絵「(た、ただでさえ身体が触れる部分が多いのに後ろから…ギュってさ、されちゃったら…)」

数絵「(は、破廉恥…こ、こんなの…絶対…破廉恥です…!)」

数絵「(な、なのに…私…全然、嫌じゃなくて…)」

数絵「(寧ろ…さっきまで怖かったのが全部…京太郎くんに奪われたみたいになくなって…)」

数絵「(身体がゆっくりと…委ねるみたいに…後ろの方へと倒れていって…)」

京太郎「(うぉおおお!!お腹!!胸えええええええ!!)」

京太郎「(やばい…!これやばいって!!)」

京太郎「(水着だからすべすべの肌がプニって!プニってええええ!!)」

京太郎「(数絵ちゃんの柔らかさが腕の中に広がってるだけでもやばいのに…!!)」

京太郎「(その上、腕の一部に胸が乗っかって…ふにょんって重たいのが乗っかかって!!!!)」

京太郎「(ただでさえ、後ろから近づいて髪の匂いとかでクラクラしそうなのに…これは無理…!)」

京太郎「(こんなの絶対、勃起するだろうがあああああ!!!!)」

「うーし。そんじゃ流しますよ」グイッ

京太郎「え、あ、ちょ…ま…!?)」


「行ってらっしゃーい」ズルン

京太郎「う…おおおおお」

数絵「きゃああああああああああ!!!」

数絵「(早い!早い!!早い!!!怖いいいいいいい!!!)」

京太郎「(柔らかい!柔らかい!!柔らかい!!!おっぱいいいいいい!!)」

数絵「(曲がる!曲がる!!また曲がるうううううっ!!)」ギュゥゥ

京太郎「(押し付けられる!!押し付けられる!また押し付けられるうううう!!)」ギュゥゥ

数絵「(京太郎君!京太郎君!!京太郎君!!!)」ヒッシ

京太郎「(我慢!我慢!!我慢!!!)」ヒッシ

数絵「(お願い…絶対に離さないでください!!)」

京太郎「(頼むから…もう手放させてくれ…!!)」

数絵「(貴方がいれば…この怖いのにも耐えられるから…!)」

京太郎「(数絵ちゃんと密着すると耐え切れないからあああ!!)」

ドポーン


数絵「はー…はぁ…」フルフル

京太郎「はぁ…はぁ…」

京太郎「(…た、耐えた…耐えたぞ…!!!)」

京太郎「(何とかムスコを勃起させずに…耐え切った…!)」

京太郎「(後はこのまま岸に浮き輪持って行って係員の人に渡せば良い…!)」

京太郎「(この戦い…俺の勝利だ…!!)」ピコーン

数絵「…ぅ」

京太郎「…え?」

数絵「うえ…うえぇえ…」ポロ

京太郎「うえええええええええ!?」ビックリ

数絵「こ、怖かった…怖かったです…っ」ギュッ

京太郎「アイエエエエエ!?」

京太郎「(い、いきなりこっち向いて抱きついてくるとか…そんなの考慮してねぇよおおおお!!?)」


数絵「京太郎君…京太郎君…っ」グスグス

京太郎「(…と言っても…今の数絵ちゃんをそのままにはしておけないし…)」

京太郎「お、おう…だ、大丈夫だ」

京太郎「こうしてちゃんと下まで降りて来られたしな」

数絵「…本当に降りて来られました…?」

数絵「じ、実は…幻覚とかないですか…?」

京太郎「そんなオカルトあり得ません」ポン

京太郎「大丈夫だって。ちゃんと護ってやったからさ」

数絵「…はい…」グス

数絵「京太郎君のお陰で…ちゃんと下まで来れました…」ギュゥ

京太郎「お、おう…」

京太郎「(…ま、まぁ、ちゃんと下まで来れるのが当然なんだけどな)」

京太郎「(ただ…その辺、説明しても今の数絵ちゃんには意味ないだろうし)」

京太郎「(そもそもあの恥ずかしがり屋の数絵ちゃんが俺に抱きつくくらいびびってた訳だもんなぁ…)」

京太郎「(…正直、真正面から柔らかもちもちおっぱいが押し付けられるのはキツイけど…今は我慢しよう)」

京太郎「(ここで勃起してしまったら…マジで情けないもんな…)」


イイナー

リアジュウシネ

ウラヤマシイオモチナノデス

アッタカーイ

京太郎「う」カァァ

「…お客さぁん?」ニコッ

京太郎「は、はい!」

「申し訳ないんだけど、そこにずっといられると次の人、滑れないからさ?」

京太郎「わ、分かりました…」

京太郎「ほ、ほら、数絵ちゃん…」

数絵「うー…っ」ギュゥ

京太郎「(…参ったな、離れてくれそうにない…)」

京太郎「(と、とりあえず係員さんに迷惑にならないように彼女の身体を支えて…)」

京太郎「(立ち上がって…と)」ヨイショ


チッオヒメサマダッコカヨ

コレダカラリアジュウハ

京太郎「(すっげー注目浴びてる…)」

京太郎「(い、いや、でも…これは不可抗力だよな?)」

京太郎「(今も数絵ちゃん俺の胸に隠れるみたいに抱きついてるままだし…)」

京太郎「(そ、そう…結果的にお姫様抱っこになってしまったのも不可抗力…!)」

京太郎「(致し方ない役得みたいなもんだ!!)」

京太郎「(……まぁ、その役得の所為で、俺の下半身がヤバイんですけどね?)」

京太郎「(さっきから数絵ちゃんの身体押し付けられっぱなしだし!!)」

京太郎「(あの和並の巨乳もグイグイ来ちゃってるしい!!)」

京太郎「(その上、意外と肉付きの良い太ももまで支えたらそりゃあムラムラするわ!!)」

京太郎「(俺は別に悟りを開いた訳でも、ホモでもないんだ…!)」

京太郎「(どれだけ我慢しようとしてもやっぱり下半身に血液が集まるのが当然の事…!!)」

京太郎「(…でも、流石に今の数絵ちゃんを引き離す訳にはいかないしなぁ…)」

京太郎「(ど…どうしよう、コレ…)」


数絵「(…あわわわわわわ)」

数絵「(すすすすすすっごい見られてます…)」

数絵「(ま、まぁ…こうやって公衆の面前でお姫様抱っこされてるんだから当然なんですけど…!)」

数絵「(でも…こんな風にあっちこっちから視線を送られると恥ずかしすぎて…顔をあげる事すら出来なくて…)」

数絵「(う…うぅぅ…私…なんであんな事しちゃったんでしょう…)」

数絵「(た、確かに怖かったですし…滑ってる間に京太郎くんが心の拠り所だったのも事実です…)」

数絵「(あの人の言う通り、こうして抱きしめられているだけで、恐ろしさや恐怖が別物だったのは初めての私にも分かります…)」

数絵「(…でも、だからって終わった後、彼に抱きついたりしなければ…こんな事にはならなかったのに…!!!!)」

数絵「(……い、いえ…その…別にまったく嫌だと言う訳でもないんですけどね)」

数絵「(寧ろ、こうやって抱きしめてもらっていると…やっぱり安心感が胸の底から湧き上がって…)」

数絵「(私が顔をあげられないのも恥ずかしい以上に…その心地よさが大きくて…)」

数絵「(もう怖いのなんてとっくの昔にどっかいっちゃってるのに…身体が離れようとしないんです)」

数絵「(で、でも…流石に離れないとまずい…ですよね)」

数絵「(顔を彼に押し付けてる私はともかく…京太郎君は人の目に晒されている訳ですし…)」

数絵「(そ、そうだ…後、十秒…)」

数絵「(後、十秒だけ数えたら…彼から離れるようにしましょう)」

数絵「(じゅうーきゅーはーちなーなろーくごーぉよーんさーんにーいーち…)」

数絵「…」チラッ

京太郎「あ」

数絵「……」ボンッ

数絵「(……目、目が合っちゃった!合っちゃった!合っちゃったぁああっ!!)」

数絵「(は、恥ずかしい…こ、こんなの…恥ずかし過ぎます…!!)」

数絵「(ぜ、絶対無理…!!こ、このまま離れるなんて…絶対無理ですううう!!!)」ギュゥゥゥ


※この後、滅茶苦茶密着した



というわけで長らく続いたプールも終わりです(´・ω・`)長くなりすぎてゴメンナサイ
次は高2春の安価ですが、その前に能力上昇判定します
ここから大学生になるまでは一律+ではなく、コンマで能力値上昇をやっていこうかと
と言う訳で…

現在ステータス
運動能力42/80 (中の上レベル)
知力48/80 (中の上レベル)
コミュ力59/80 (どんな後輩にも慕われるレベル)
器用さ58/80 (あみぐるみだって量産出来るレベル)


01~32 +4
34~65 +5
67~98 +6
ゾロ目 +8

下1 運動
下2 知力
下3 コミュ力
下4 器用さ +2 



現在ステータス
運動能力46/80 (中の上レベル)
知力53/80 (学年上位レベル)
コミュ力65/80 (学内の有名人レベル)
器用さ66/80 (家事万能と呼ばれるレベル)




相変わらずここの京ちゃんは運動能力上がらないな!!!
と言うところで終わる…のもアレなんで、ここまで付き合ってくれた人に向けて
高2春の安価どぞー
直下

学生らしく部活勧誘で相談する二人

こんな深夜なのになんでこんな沸いてるんだ(ビックリ
何時も見てくださってありがとうございます(´・ω・`)
とりあえず>>862採用でいきます


…そして何故でしょうか
全然違う部活のはずなのに麻雀部で相談してる光景しか思い浮かばないのは


ただ、流石にちょっと今日は時間も時間なんで寝ます
明日からまた頑張っていきます(´・ω・`)ゴメンナサイ

ロッカーなんぽっぽ…
つまり事故で同時にロッカーに入っちゃった所為で身体と意識が融合し
和並の胸とむっちりエロ尻とやわらか太ももの完璧ボディを誇り、
小悪魔お姉さん属性と恥じらい同級生属性の二つの人格を併せ持ち、
ちょっと良いなと思いながら誘惑したら本気にされて押し倒されちゃって
どうして良いかわからない間に気持ちよくされちゃって抵抗出来なくて
あんまりにも無防備過ぎてサドに目覚めた京ちゃんにエロエロされて
最後の方はご主人様と呼びながら心も身体もメロメロにされちゃって
ロッカーの方の意識がキれちゃった代わりになんぽっぽ意識が出てくるんだけど京ちゃんはそれに気づかず
既に調教され始めた身体は京ちゃんの京ちゃんに逆らえなくて
婚前交渉なんていやだダメだと思いながらも気になってる男の子とのセクロスにドンドンのめり込んでいき
終わった後は土下座させて主導権を取るのものの、気持ち良さは忘れられなくて
恥ずかしいと思いながらも、性欲処理だと言い訳しながら京ちゃんとセクロスするようになったりすれば良いんですね!!!!!


あ、そろそろ始めます


【麻雀部】

京太郎「おいすー」

優希「お、ようやく来たか!」

咲「待ちくたびれたよ!」

京太郎「悪いな、ちょっと色々話し合いがあってさ」

京太郎「あ、ともかく、これ、今日の差し入れのクッキー」

京太郎「後、紅茶も蒸らしてあるからもう飲み頃だぜ?」

和「…相変わらずいたせりつくせりですね」

まこ「わしらにとっては有り難い話じゃがな」

京太郎「ま、何だかんだで咲を放り込んだ責任もありますしね」

咲「ふぇ?」ハムハム

京太郎「…実際、思った以上に満喫してるみたいで安心してますが」

咲「え?ぜ、全然、満喫してないよ!」

優希「そ、そうだじぇ!だから、ちゃんと毎日差し入れのお菓子持ってきてくれないと…!」

和「…まぁ、確かに須賀くんのお菓子は美味しいですけど…」

まこ「完全に餌付けされとるのぅ」

数絵「…」ムー


咲「そうだよ…京ちゃんの所為で私、体重がまた増えちゃったんだから!」

咲「ちゃんと責任取って毎日お菓子運んでくれないと…!」

京太郎「人聞きの悪い事言うな」

京太郎「つーか、体重が増えたのは俺の所為じゃなくて、そっちが運動しないからだろ?」ムニー

咲「むぁあっ、き、京ひゃああんっ」フルフル

数絵「……それより京太郎君」ムスゥゥゥ

京太郎「ん?どうした?」パッ

咲「ひ、ひたいぃぃ…」スリスリ

数絵「話し合いって言ってたのは一体、何だったんです?」

京太郎「あぁ。そろそろ部活勧誘が解禁されるからさ」

京太郎「うちの家庭科部は何やろうかと思って」

和「なにか特別な事でもするんですか?」

京太郎「んー普段、特に変わった事してる訳じゃないからアピールポイントがないしさー」

京太郎「何かしらやりたいかなーとは思ってるけど、今のとこまとまってない感じ」

和「なるほど…」


京太郎「で、麻雀部の皆はなにかする予定があるのか?」

まこ「うーん…今のところは特に考えとらんのぅ」

和「特に奇をてらう必要性もありませんし…去年のインターハイの映像でも編集してプロジェクターで流そうかなくらいですね」

優希「だけど、それじゃあやっぱり面白味がないと思うじぇ」キリッ

京太郎「面白味ねぇ…」

優希「何せ、ここにはのどちゃんとかずちゃんという清澄の2大巨乳が揃ってるんだ!」

優希「ここはやっぱり胸元の大きく開いたバインバインな衣装で新入生達を悩殺するのが一番だじぇ!」コ

和「…」スッ

ゴンッ

優希「いたあぁ…」ジワァ

和「…まったく…何が一番ですか」

数絵「そもそもそんな事しません」

優希「えー…絶対に新入生が増えるはずなのに…」

咲「寧ろ、私だったらそういう部活には近づきたくないかなぁ…」

まこ「まぁマトモに麻雀やってくれるような連中が入るとは思えんの…」


京太郎「まぁ、麻雀部は去年大活躍した訳だしな」

京太郎「そんな奇をてらった真似をしなくても人は集まるだろ」

京太郎「問題はこっちなんだよなぁ…」

咲「そんなに部員数少ないの?」

京太郎「まぁ、少ないってほど少ない訳じゃないんだけどさ」

京太郎「何だかんだ言ってメジャーな部活だし」

京太郎「…ただ、やっぱり男が少なくって…」ツイ

和「あー…」

数絵「…割りと切実な問題ですね」

優希「何だかんだ言って放課後ここに入り浸ってるのもそれが原因じゃ…」

咲「つまりぼっち…?」

京太郎「ぼ、ぼっちじゃねぇよ!?」

京太郎「ちゃんと話もするし、色々教えたり教えてもらったりしてるっての」

数絵「…」ピクッ

優希「あっ」サッシ


数絵「…教えてもらうってどうやってですか?」

京太郎「え?いや、普通に手を重ねて包丁の切り方とかクリームのホイップの仕方とか…」

数絵「…へぇ。手を重ねて……?」

数絵「嫁入り前の女性がそこまで許すなんて…中々、人気者みたいですね?」ジトー

京太郎「ま、まぁ…そこまでは言わないけど…」

咲「…私、この前、家庭科部の女の子と仲良く歩いてる京ちゃん見たよ?」

京太郎「さ、さきいいい!?」ビックリ

咲「ふーんだ。さっき頬を引っ張った京ちゃんが悪いんだもん」

数絵「…なるほど。やっぱり随分と人気者みたいですね?」ニコ

京太郎「あ、い、いや、違うんだ」

京太郎「そもそも買い出しとかそういうのは当番制だし、荷物も多いからさ」

京太郎「二人一組で行くのが普通なんだよ」

和「…そう言えばその時、女の子の分まで持ってあげてましたね」

京太郎「のどかあああああ!?」

和「えっえっ!?」ビックリ

優希「(…のどちゃん、それは黙っててあげた方が良いんだじぇ…)」

まこ「(あくまでも善意と言うか、ただただ空気読めてないんじゃろうなぁ…)」


数絵「…随分と優しいんですね」

京太郎「あ、いや…ほ、ほら、俺って男だろ?」

京太郎「流石に女の子に荷物持ちさせんのはさ…」

数絵「…まぁ、それはそうかもしれませんけど…」ムゥゥ

優希「(…頭では納得出来てるけど、心は別物ってところか?)」

まこ「(色々と数絵も複雑じゃしのぅ)」

咲「(クッキーうまー)」モグモグ

和「(い、今のはなんて言っておくのが正解だったんでしょう…?)」ウーン

京太郎「ま、まぁ、そういうのも男が増えたら減る訳だしさ」

京太郎「だから、何とか男が興味持つような部活紹介を考えてるんだけど…」

優希「裸エプロンで良くね?」

数絵「は、はだ…!?」カァァ

和「裸エプロン?」キョトン

京太郎「んな提案した口にした瞬間、村八分にされるわ」


優希「えー。でも、家庭科部で男が連想する衣装と言えば、やっぱりエプロンだじぇ」

京太郎「否定はしないが、そこから何故、裸になる」

優希「男はバカだから色気で釣れってばっちゃが言ってたじぇ!!」ドヤァ

京太郎「随分とアグレッシブなばっちゃだな」

優希「でも、間違ってないだろー?」

京太郎「……ノーコメントで」プイッ

まこ「…分かりやすい奴じゃのぅ」

数絵「は、破廉恥です…っ」マッカ

京太郎「い、いや、こればっかりは男の本能と言うべきか…」

数絵「知りません…っ」プイッ

和「(…裸エプロンとはどういう状態なんでしょう???)」

和「(まさか裸の上からエプロンを着る訳じゃないでしょうし…)」ウゥゥン





まこ「まぁ、しかし、方向性は間違っとらんじゃろ」

京太郎「色気で釣るですか?」

まこ「違う違う。衣装で釣るって奴じゃ」

まこ「実際、わしの家でも衣装で釣っとるところがあるしのぅ」

京太郎「それで通用するのって店だからじゃありません?」

京太郎「それに変な風に誤解されると元の木阿弥ですし…」

まこ「まぁ、よっぽど変な格好をせん限り大丈夫じゃろ」

まこ「それにそういう可愛い格好が好きなのは男だけじゃなくて女もじゃぞ?」

優希「確かに制服目当てでバイトするって子もいるって聞くじぇ」

和「可愛い制服だと仕事にもやる気が出ますね」

京太郎「制服かー…」

まこ「まぁ、そっちは家庭科部じゃけぇ、お揃いの制服って言うのも成果としては分かりやすいじゃろ」

京太郎「確かに…制服づくりって言うのは面白いかもしれません」

京太郎「失敗してもしなくても経験にはなりますし…一回、提案してみますね」

京太郎「ありがとうございます」ペコ

まこ「いや、何、こっちの方が色々と世話になっとる方じゃしな」

ごめんなさい、何か話がふくらまなかった…!
と言うか、こういうところだとまこ先輩が強敵過ぎて数絵ちゃんが話に食い込めないというか…!
ただの部活勧誘を話し合うのに二人っきりだと真面目な方向にしかいかないしー…と思って他に人がいる麻雀部で話をさせたのですが…正直、失敗しました^q^

でも、ここから書きなおしってしようとしても正直、微妙な出来にしかならない気がするんで申し訳ないですが、先に進めます…



下2 高2夏のイベントをどぞー

林間学校了解です
ただ、さっきのアレだけじゃちょっとあまりにもあまりにもな感じなんで部活勧誘の成否安価飛ばさせて下さい
実際、家庭科部にどれだけ人が入ったかを描写してから林間学校に入ります


下2
01~32 新入生にドン引きされて新入部員が減った
34~65 試みは新しかったが新入部員は例年通りだった(コミュ力+1)
67~98 皆で力を合わせて大成功させた(コミュ力+2)
ゾロ目 思った以上に大盛況で人が家庭科室に収まらないレベルに(コミュ力+3)


数絵「…はぁ」

まこ「…どうした?急にため息吐いて」

数絵「え?あ…えっと…」

咲「まぁ…最近、京ちゃん来ないもんね」

和「部活紹介で凄い人気でかなり後輩も増えたみたいですし、仕方ないですよ」

優希「実際、出てきた皆が着てた制服ってすっごい可愛かったしなー」

まこ「わしの店やら色んな喫茶店回ってリサーチしとったみたいじゃし、当然じゃろ」

咲「部活紹介の為に制服を作るってレベルの熱意じゃない気がするけど…」

数絵「…まぁ、京太郎君ですから」フゥ

優希「と、仕方無さそうに言ってるけど…かずちゃんも京太郎に付き合って色々回ってたような」

数絵「そ、それは…え、えっと…ひ、一人じゃ喫茶店に入るのも寂しいでしょうし…」

数絵「それに放っておいたら、いつまでも止まらなさそうだったから…!」カァァ

まこ「はいはい。ご馳走さまじゃ」クス

咲「…ちなみに制服のデザイン考えたのも殆ど京ちゃんなんだっけ?」

まこ「らしいのぅ」

優希「正直、京太郎ってそういうの苦手なタイプだと思ってたじぇ…」

咲「実際はガサツどころかかなり繊細だもんね」

数絵「…中学の頃、賞も取ってますから当然です」フフ

和「…アレ?やけに嬉しそうですが…」

数絵「そ、そんな事ありませんよ!?」カァァ


優希「しかし…こうもサボりが続くなんてなー…」

優希「まったく…私達のマネージャーっていう自覚が足りないじぇ」

和「いや、須賀くんはマネージャーじゃないですからね?」

まこ「まぁ、こっちも新入生が入ったとは言え、寂しいのは事実じゃの」

和「そうですね…」

数絵「……」シュン

まこ「……」チラッ

まこ「…そうじゃな。ちょっと提案があるんじゃが…」

咲「提案…ですか?」

まこ「ん。今日はそれほど忙しい訳じゃないし…ちょっと家庭科部の様子でも見てこんか?」

数絵「え?」

優希「なるほど…!こっちから打って出て京太郎を拉致るって訳ですね!」

まこ「いや、拉致ったりはせんが」キッパリ

咲「えー…」

優希「えー…」

まこ「…おんしらは何をするつもりじゃったんじゃ」

まこ「まぁ…大分、気にしとる子もいるみたいじゃしの」チラッ

数絵「…っ」カァァ


まこ「…で、どうするんじゃ?」

数絵「わ、私は別に京太郎君の事なんて…」

数絵「そ、そもそも大会ももうすぐなんですから練習に手を抜く訳には…」

咲「うーん…私は行ってみたいかな?」

数絵「え?」

咲「京ちゃんが先輩って呼ばれてるところに興味あるし」

優希「私も京太郎にタコスを作ってもらわなきゃいけないから行くじぇ!」

和「それじゃ私はそんなゆーきのストッパーになる為に行きましょうか」

和「…決して彼のお菓子が忘れられないからじゃありませんよ?」

数絵「は、原村さんまで…」

まこ「…で、数絵はどうするんじゃ?」

数絵「う…わ、私…は…」

咲「…ほら、数絵ちゃん素直になろ?」ポン

数絵「……宮永…さん…」

咲「数絵ちゃんも京ちゃんのお菓子食べたいんでしょ?」ニッコリ

数絵「…え?」

優希「…咲ちゃんェ…」

まこ「(これは酷い)」


【結局、まこ以外で来る事になった家庭科室】

ワイワイガヤガヤ

「京太郎せんぱーい、ちょっとお菓子作り手伝ってくれません?」

京太郎「おう。いいぞ」

「あ、その後、こっちでミシンのやり方も教えて下さいねっ」

「じゃあ、私は紅茶の美味しい淹れ方を…」

京太郎「おう。大丈夫。ちゃんと面倒見てやるから」

数絵「…」フルフル

咲「わー…京ちゃんモッテモテ…」

優希「まぁ…元々、顔の出来は悪くないしなぁ…」

和「顔の良し悪しは分かりませんが…面倒見も良いですしね」

和「後輩に慕われるのも当然の事でしょう」

数絵「…んて」

咲「…ん?」

数絵「…私だって京太郎君の事を下の名前で呼ぶのに凄い時間がかかったのに…」

数絵「あんな風に気軽に…彼の事を呼ぶなんて…」グッ

優希「(アカン)」

和「(なんで数絵さんは不機嫌になったんでしょう?)」クビカシゲ

和「(私は女所帯で仲良くやっているようで安心したんですが…)」ウーン


京太郎「…ん?」クルッ

咲「わっ!?」ビックリ

数絵「はぅ!?」ビックーン

優希「み、見つかった…!?」

和「…まぁ、こっちには咲さんと数絵さんがいますからね」

和「見つかるのもある種、当然じゃないでしょうか」

優希「い、いまさら、そんな風に分析しても遅いじぇ…!?」

咲「ってこっち来る…!!」ワタワタ

優希「退避…ダメだ…間に合わない…!!」

ガララ

京太郎「…な~にやってんだ?」

咲「え、えっと…京ちゃんにお菓子貰いに…」

優希「タコスを貰いに…」

和「付き添いです。…後、よければクッキーなんか余っていれば…」

京太郎「…お前ら…」フゥ

京太郎「つーか、それなら、入り口から覗き見てないで普通に入ればよかったのに」

咲「な、なんだか入りづらくて…」

京太郎「あー…まぁ、確かによその部活だもんな」

優希「(そういう意味じゃないんだけどなぁ…)」


京太郎「でも、最近、会えてなかったからな」

京太郎「ちゃんと元気そうで安心したよ」

咲「そうやって心配するくらいならもっと顔を出してくれたらいいのに…」

京太郎「無茶言うなよ。俺は一応、こっちが本業なんだぜ?」

京太郎「それに大分後輩も増えたしさ、色々教えてやらないと」

京太郎「何事も最初が肝心だし許してくれ」

優希「別に怒っている訳じゃないんだけど…」チラッ

数絵「…」モジモジ

京太郎「…ん?数絵ちゃん、どうかした?」

数絵「あ…い、いえ…その…」

優希「…最近、京太郎が来なくて一番、寂しそうにしてたのはかずちゃんだじぇ」

数絵「ふぇえ!?」ビクッ

京太郎「…そ、そう…なのか?」

数絵「え、い、いや…その…さ、寂しかったというか…」

数絵「京太郎くん、元気にしているんでしょうかとか…今、何をしているんでしょうとか…」

数絵「また女の子を前に鼻の下伸ばしてないでしょうかとかそんなことばっかり考えて…」

京太郎「…数絵ちゃんの中の俺のイメージって言う奴を一辺聞いて…いや、怖いからやっぱやめとくわ…」フルフル


京太郎「…でも、そんな風に心配させて悪いな」

咲「そうだよ!私達もすっごい心配したんだから!だからお菓子頂戴!」

優希「そうだじぇ!私はタコスで許してやる!!」

京太郎「黙ってろポンコツども」

京太郎「…ま、でも、折角着てもらった訳だし…ちょっと待ってろ」

数絵「え?」

咲「なんだろ…やっぱりここはお菓子だよね…?」

優希「いいや…京太郎の事だ…!事前にタコスを用意しててくれたはずだじぇ!」

和「無茶ぶりは良くありませんよ?まぁ…アレば嬉しいですけど」

京太郎「おまたせ」トテトテ

数絵「…それは?」

京太郎「おう。さっき後輩の為に甘茶入れてやったからさ」

京太郎「それをちょこっと入れて持ってきた」


咲「えー。お菓子じゃないのー」

優希「タコスはー?」

京太郎「指導に忙しいからあんまり作ってる暇ないんだよ」

京太郎「今日は諦めろ」

咲「はーい…」

優希「ガーンだな…出鼻をくじかれたじぇ…」

和「お茶を分けてもらえただけ有り難いと思わないといけませんよ」

京太郎「まぁ、新入生の指導とか終わったらまたそっちに顔出しするからさ」

京太郎「それまで待っててくれるか?」スッ

数絵「……はい」ウケトリ

数絵「…京太郎君が来てくれるの…お待ちしています」ニッコリ

優希「(…まるで仕事中の夫婦のような会話だじぇ…)」

咲「(甘茶って美味しいのかな?)」

和「(さっきまで悪かった数絵さんの機嫌がもう治ってますね)」

和「(もしかして甘茶が好物なんでしょうか…?)」














オマケ

「むむむ」

「どうしたの?」

「先輩…あの入り口の人達って誰ですか?」

「あぁ。アレは麻雀部の人達よ」

「麻雀部?」

「そ。去年インターハイで優勝した子達ね」

「…そうなんですか」ジィィ

「言っとくけど、京太郎君狙っても無駄よ?」

「京太郎君、あそこの南浦さんと付き合ってるも同然だから」

「…え?でも、付き合ってないって…」

「あの顔見てそう言える?」

「…………言えません」

「でしょ?」

「ま、折角、好き合ってるのに水を指すのも勿体無いしさ」

「まだ本気じゃないだろうし諦めなさい」

「はーい…」




















オマケ

数絵「…」ズズ

数絵「…」ニコ

「あ、あのクールビューティーな南浦先輩が…甘茶を飲む度にあんなに嬉しそうな顔をするなんて…」

「もしかして南浦先輩って甘茶が好物なのかしら…?」

まこ「(…なんというか凄い誤解が広がっとる気がするのぅ)」

優希「(でも、流石にアレが意中の相手から貰った甘茶だからなんて説明するのは可哀想だじぇ…)」

数絵「…」チョビ

数絵「……えへ」ニココ

























オマケ

数絵「…」ズズ

数絵「…」ニコ

「あ、あのクールビューティーな南浦先輩が…甘茶を飲む度にあんなに嬉しそうな顔をするなんて…」

「もしかして南浦先輩って甘茶が好物なのかしら…?」

まこ「(…なんというか凄い誤解が広がっとる気がするのぅ)」

優希「(でも、流石にアレが意中の相手から貰った甘茶だからなんて説明するのは可哀想だじぇ…)」

数絵「…」チョビ

数絵「……えへ」ニココ

咲「あ、数絵ちゃん、私もちょっと貰うね」コポコポ

数絵「えぇ。どうぞ」

咲「…ん」グビ

咲「わぁ…甘茶って聞いてたけど…本当に甘いや」

数絵「そうですね」ニコ

数絵「これも京太郎くんが心を篭めて淹れてくれたお陰…」

咲「甘いからジュースみたいだね」コポコポグビグビ

優希「(…あっ)」サッシ

数絵「……」ゴゴ

咲「…あれ?どうしたの、数絵ちゃん」グビグビ

数絵「……宮永さん、ちょっと勝負しましょうか?」

咲「え?な、なんで…?」タジッ

数絵「いえ、別に…私が頑張ってチビチビ飲んでる彼のお茶を無遠慮に飲みまくってる貴女に恨みがある訳じゃないんですよ?」

数絵「ただ、ちょっと後輩たちの前で本気を出すのもたまには必要だと思いまして」ゴゴゴ

咲「それは別に私じゃなくても良いんじゃ…!」

数絵「問答…無用です…!!」クワッ

―― この後、滅茶苦茶麻雀した
















和「あ、これ本当に美味しいですね」グビグビ

和「またこんど、須賀くんにリクエストしましょう」

まこ「和ェ……」


【林間学校】

数絵「……」カチコチ

京太郎「…数絵ちゃん、大丈夫か?」

数絵「だ、大丈夫です…問題ありません…」フルフル

京太郎「…と言っても、目に見えて身体が震えてるんだけど」

数絵「た、ただの武者震いです!!」

数絵「だ、大体ですね…お化けなんて非科学的なもの信じる方がどうかしてるんですよ…!」

数絵「死んだ後、人の魂が留まるのなら、世の中はあっちこっち幽霊だらけです!!」

数絵「都会でだって幽霊は山ほど出なきゃおかしいんですから…ちょっと山奥の廃寺に行くくらい問題ありません!!」ナミダメ

京太郎「あー…まぁ…問題ないなら良いんだけどさ」

数絵「はい…問題ないったらないんです…」グス ギュゥ

京太郎「(…人の袖しっかり捕まえてる時点で問題しか無い気がするんだが)」

京太郎「(しかも、これ全校合同のレクリエーションの一環なんだよなぁ…)」

京太郎「(…こうして見渡してる限り、全員がこの場にいる訳じゃないだろうし…間違いなく幽霊側で仕掛けてくる奴がいる)」

京太郎「(出来ればそいつらから護ってやりたいんだけれど……)」


「はーい。じゃあ、くじ引いてってくれよー」

京太郎「(…当然、クジなんだよなぁ…)」

京太郎「(まぁ、レクリエーションだから仕方ないんだろうけれど…)」

京太郎「(でも、くじって事は高確率で俺以外の奴が数絵ちゃんと一緒に行く訳で…)」

京太郎「(それを考えるとすげぇモヤモヤするっていうか…)」

京太郎「(…無性に嫉妬してしまって…)」

「っと、で、次は京太郎達か」

「んじゃ、箱のなかから一枚引いてくれよ」スッ

「言っとくが男同士でも恨むなよ?」

京太郎「…おう。分かってる」ゴソゴソ

「ん。それじゃ次、南浦さんだな」

数絵「は、はい…」ゴソゴソ

京太郎「…数絵ちゃん何番だった?」

数絵「え、えっと…13番です」

「「「「「うぉおおおおおお……!!!」」」」」

数絵「ふぇ!?」ビクッ



「南浦さんと…南浦さんと一緒に行く肝試しがあああああああ!!!」

「くそ…!なんで俺は13番じゃないんだあああ!!」

「一体、幸運な13番は何処だ!!?」

「呪って…いや…祝福してやる…!!」

「僕だ!!」バーン

「お前だったのか!ブルーノ!!」

数絵「え…?」シュン

数絵「…京太郎君じゃ…ないんです…か?」ギュゥ

京太郎「……ごめん」

「…………ぁー……須賀?」

京太郎「お、おう。どうした?」

「それ、ちょいよこせ」

京太郎「え?」

「良いからよこすんだよ!!!」グッ

京太郎「うぉ…!?」


「あー、俺、13番じゃなかったわー!勘違いしてたわー!」

「13番は須賀だったわー!」

京太郎「え?」

数絵「あ、あの…」

「…良いからもってけよ」

「この状況で俺が南浦さんと行ったら完全、悪役だろうが」

京太郎「…悪い。ありがとうな」

「うっせー。礼なんて言らねぇよ」

「代わりにちゃんと南浦さん護ってあげろよ?」

京太郎「おう。分かってる」

数絵「あ…え、えっと…」

京太郎「…って訳で、俺がエスコート役で大丈夫か?」

数絵「は、はい…」

数絵「京太郎君だったら……ううん、京太郎くんが…良かったですから」ニッコリ


【肝試し開始】

数絵「…っ」ガシッ

京太郎「(…くじのアレで多少、緊張も解れたみたいだけど…)」

京太郎「(でも、完全にリラックス…なんて出来るはずないよなぁ)」

京太郎「(そもそも数絵ちゃんってかなり怖がりみたいだし)」

京太郎「(今も必死で俺の袖掴んでるし)」

京太郎「(この状況で俺がしてあげるべきは…)」

京太郎「…そういや数絵ちゃんさ」

数絵「な、何ですか…?」

京太郎「最近、麻雀の調子はどうなんだ?」

数絵「そ、そうですね…よくもなく悪くもなく…でしょうか?」

数絵「インターハイに向けて順調に調整は進んでいます」

数絵「何だかんだ言って全員、インターハイ経験者ですから、その辺、ノウハウはありますし」

数絵「きっと今年もいい結果を持ち帰ってこれると思います」

京太郎「…そっか」


数絵「それより…須賀くんは今年…どうするんですか?」

京太郎「ん、どうするって?」

数絵「や、やっぱり応援とかって…あの…その…」モジ

京太郎「あ、勿論、今年も行くぜ」

京太郎「まぁ、荷物持ちや偵察なんかは今の一年生がやるから必要ないけどさ」

京太郎「文字通り応援しか出来ないから、あんまり意味はないかもしれないけど…」

数絵「そ、そんな事ありません!」

京太郎「え?」

数絵「京太郎くんが応援してくれれば私は百人力です!」

数絵「貴方が見てくれていると思うだけで…幾らでも胸の底から力が湧いてくるんですから!」

数絵「去年インターハイで勝てたのもそのお陰なんです!」

京太郎「お、おう…」

数絵「だ、だから…あの…が、頑張るところを見てくれたら嬉しいなって…」

ヒュードロドロドロドロ

数絵「ひっ!?」ビックゥゥ


京太郎「(…うん、まぁ、なんて言うかさ)」

京太郎「(間違いなく仕掛けてくる奴がいるとは思ったはいたよ?)」

京太郎「(いたけど…なんで、わざわざカセットからBGM流すんだよ)」

京太郎「(その上…)」

「いちまーい…にまーい…さんまーい…」

京太郎「(…番町皿屋敷は良い)」

京太郎「(いや、廃寺に行く前の道ってところを考えると良くはないけど、雰囲気はある)」

京太郎「(ただ…俺たちの横でポツンと佇む白装束にはセロテープで古井戸っぽい絵が貼り付けてあって…)」

「よんまーい…ごまーい…ろくまーい…」ヒタヒタ

京太郎「(…その上、手で薄いブラウン管テレビっぽい絵を掲げて近づいてこられるとな)」

京太郎「(怖いを通り越していっそシュールでさえある)」

京太郎「(誰だよ…これでオッケーサイン出した奴…)」

京太郎「(これで怖がる奴いるのか?)」

数絵「ひ、ひぃいい!?」

京太郎「(…いや、まぁ、俺の隣にいる数絵ちゃんは思いっきりビビってるけどさ)」


「ななまーい…」ピタッ

数絵「あ…うぅ…うぅぅ…」ガタガタ

京太郎「(…ん?止まった…?)」

京太郎「あー…大丈夫だぞ、数絵ちゃん」

京太郎「ゆっくり後ろに下がっていけば何も問題は…」

「……じゅうさんにちのきんようび…」

京太郎「ん?」

「しのいっしゅうかあああああああああああんっ」ダッ

数絵「ぴゃあああああああ!?」ビックゥゥ

「私、今、貴方の前にいるのおおおおおおお!!」ハンプクヨコヨビ

数絵「ぴゃああ!!?ぴゃああああああ!?」ビエエ

京太郎「(あ、やばい、ガチビビリしてる…!)」

京太郎「え、えっと…数絵ちゃん、ごめんな…!」ガシッ

数絵「ふぇ!?」

京太郎「(ちょっと強引だけど彼女のことお姫様抱っこして…このまま逃走…!!!)」


京太郎「はぁ…はぁ…」

数絵「あうぅぅ…うぅぅぅ…」プルプル

京太郎「えっと…ここまでこれば大丈夫だからさ」

数絵「ほ、本当…ですか?」

京太郎「ほんとほんと。さっきの奴は振り切ったし」

京太郎「(…まぁ、最初から追いかけてくるつもりなんてなかったんだろうけど)」

京太郎「…だから、とりあえず離れて…」

数絵「い、嫌です…」ギュゥゥ

京太郎「(う…お、おもちが…)」

京太郎「(走ってる時は落とさないように必死だったけど…やっぱこの姿勢だと胸が思いっきりあたってヤバイ…)」

京太郎「い、いや、でも、このままだとさ…」

数絵「こ、こういう時は別行動した時に来るんです!!」

数絵「幽霊は顔をあげたら待ち受けてるってそう決まってるんですから!!」

数絵「だから離れません!!」

数絵「ホテルに帰るまでずっとこのままです!!!!」ギュゥゥ

京太郎「(…参ったなぁ…)」


京太郎「(…でも、さっきガチビビリしてたし…)」

京太郎「(流石に今、無理やり突き放すのはやばいよな)」

京太郎「(俺からすりゃシュールギャグの領域にある滅茶苦茶さだったけど…数絵ちゃんからすりゃ本気で怖かったんだろうし)」

京太郎「(…仕方ない。とりあえず廃寺までは来れた訳だし…)」

京太郎「(適当なところに座って休憩…)」スッ

ベチョ

京太郎「(…ん?なんか太ももの上に濡れたものがあるみたいな…)」

京太郎「(いや、でも、そこにあるのなんて…数絵ちゃんの太ももくらい……)」

京太郎「(…ってまさか…)」

数絵「……」プルプルプルプル

京太郎「ぁー…」

京太郎「(…これ、どうしよう…)」

京太郎「(流石に同級生が目の前で怖すぎて漏らした時の対処法とか知らないぞ…)」

京太郎「(でも、ここで下手に何かすれば数絵ちゃんのトラウマになりかねないし…)」

京太郎「(出来るだけ傷つけないような対応を選ばないと……!)」

本当は暖かいのがジワァと染み出すのをねっとり濃厚に書いていこうと思いましたが流石にそれは可哀想なのでカット
代わりに事後(お漏らし的な意味で)が発覚したところで今日は終わります

ちなみに現在ステータスですが…
運動能力46/80 (中の上レベル)
知力53/80 (学年上位レベル)
コミュ力67/80 (学内の有名人レベル)
器用さ68/80 (家事万能と呼ばれるレベル)


服のデザインやらも手がけたって話になったのでコミュ力だけじゃなくて器用さもついでにあげておきました
では、改めておやすみなさい

乙ー
そろそろ告白の時期を考えなきゃならんだろうか
卒業式の後とかは王道だけどなぁ

おつー

そういやなんぽっぽがたまに「嫁入り前の……」とか言ってるけど、今回の一件は彼女の中でどう処理されるんだろうか(ゲス顔)

おつ
ゴーストめ!肝心のなんぽっぽの反応を描写しないとは何ごとだ(錯乱)

天然和になんぽっぽ相手に恋人でも無いのになんで~するんですか? とか~するのおかしいですよね?

とか突っ込みさせてもっと恋心を自覚させたいんじゃぁ

どうでも良いけど、ヒロイン入れ替わりネタが書きたい
京ちゃんラブで既に恋人状態の咲ちゃんと咲ちゃんラブで京ちゃんが嫌いな和が入れ替わるとか
既に咲ちゃんはセクロスどころか調教までされちゃってて大好きな女の子の身体で大嫌いな男に犯されてチン負けする和が書きたい
和のまだ性的に開発されてない身体を京ちゃんと触れ合えない不満感で弄って自己開発する咲ちゃんが書きたい
最後は両方我慢出来なくなって3Pしちゃう咲ちゃんと和が書きたい
あじをしめちゃって入れ替わりがなくなっても毎日3Pする二人が書きたい(錯乱)

>>942
告白自体はもう何時でもオッケー状態ですね
このまま放置され続けると流石に高校生卒業に合わせて告白させようかと考えていますが

>>943
悪夢なんじゃないですかね!?
まぁ、黄金水もといちょっと黄色い体液を漏らしちゃったのを見られた訳じゃないですしまだギリ大丈夫なんでしょう

>>945
今から書くから座っててください(真顔)

>>948
あ、それ私もすげぇ書きたい…!


数絵「(や…や…やってしまいました…)」フルフル

数絵「(私…京太郎君にお姫様抱っこされながら…お、おし…おしっこ漏らしちゃうなんて…)」カァァ

数絵「(も、勿論、私も我慢しようとしましたが…抱き上げられた瞬間…安心しちゃって…)」

数絵「(怖くて怖くてどうしようもなかったところに…京太郎君が私の事助けてくれたから…)」

数絵「(だから…身体が安堵で緩んで…一回は我慢したはずのおしっこが…)」

数絵「(うぅぅぅ…こ、これ…どうしましょう…)」

数絵「(私を抱き上げて…今も支えてくれている彼に伝えないのは不誠実過ぎます)」

数絵「(でも…流石におしっこしちゃったなんて言うのは恥ずかしすぎますし…)」

数絵「(何より…それで京太郎くんに嫌われてしまうと思うと…身体が動けなくて…)」

数絵「(…彼の身体に…逃げてしまうんです)」

数絵「(今も私を支えてくれる…彼の大きさと暖かさに)」

数絵「(甘えるように自分の体を押し付けて…彼から安堵を貪って…)」

数絵「(恥ずかしくて苦しくて…ギリギリのところにある心を何とか保っている状態で…)」

京太郎「えっと…その…ごめんな」

数絵「…え?」


京太郎「俺がもっと数絵ちゃんの事連れて逃げてたらあんなにビビらせる事なかったのにさ」

数絵「そ、そんな…気にしないでください」

数絵「…そもそも京太郎君は私に対してフォローしようとしてくれましたし…」

数絵「…怖くて足がすくんでしまったのは…私の方です」

京太郎「…それでもさ」

京太郎「女の子があんなにびびってるんだから…もっとやりようはあったんじゃないかって思うんだよ」

京太郎「俺にとっちゃ役得だけど…今も数絵ちゃん震えてるしな」

数絵「そ、それは…」

数絵「(…言えません…)」

数絵「(勿論、さっきの幽霊がまた襲ってくるのではないかというのもありますが…)」

数絵「(それ以上に彼にお漏らしを知られているのではないかという恐怖も大きいだなんて…)」ギュゥ

京太郎「だから…えっと…その…ちょっとごめんな」ヌギッ

数絵「…え?」ビクッ

京太郎「…数絵ちゃん、寒いだろうから、ちょっとこれでも使ってくれ」スッ


数絵「でも、今は夏…」

京太郎「うん。夏だから男が上裸になっても問題ないしさ」

京太郎「多少、虫は鬱陶しいけど虫除けスプレーは既に振ってあるし」

京太郎「それより数絵ちゃんが震えてる方が気になるし良ければ使ってくれ」

京太郎「例えば『腰巻き』とかさ」

数絵「…腰巻き…あ」カァァァ

数絵「(こ…ここここれ気づかれてるじゃないですか…!!)」

数絵「(普通、ここでわざわざ制服の上着を脱ぐ必要なんてありませんし…)」

数絵「(夏なのに寒さを前に押して服を私に薦めてくるのもおかしいです…!!)」

数絵「(そもそも京太郎くんは了承も取らず、いきなり裸になるような人じゃないはずですし…)」

数絵「(…だから、きっとこれは寒さ対策なんかじゃなくて…)」

数絵「(私のスカートを隠させるのが目的…)」

数絵「(もっと言えば…オシッコで濡れてしまった事を誤魔化す為の…ものなんでしょう…)」


数絵「(ま、まぁ、走ってる時ならともかく、こうして腰下ろしたらバレちゃいますよね…!!)」

数絵「(私のスカートがびしょびしょなのも…きっとズボン越しに感じてるはずですし…!!)」

数絵「(今の季節は夏ですが…流石に歩いてるだけで汗でびしょびしょになったなんて言い訳が出来ません…!)」

数絵「(だから…私がここでするべきは…)」

数絵「あ、あの…ご、ごめん…なさい…」シュン

京太郎「俺が数絵ちゃんに謝られる事なんてねぇよ」

京太郎「あったとしても俺はもう忘れちゃったから大丈夫」

数絵「……でも」

京太郎「…まぁ、ここで何かトラブルがあったなんて知れたら俺、アイツに殴られるしさ」

京太郎「これでも一応、数絵ちゃんの事守るって…そう約束したから」

数絵「…あ」

京太郎「だからさ、何かあったんだとしても…なかった事にしてくれると嬉しいかな?」

京太郎「ちょっと卑怯だけど…また何か奢るからさ?」

数絵「……」


数絵「…京太郎くんは卑怯です」

京太郎「そうか?」

数絵「…はい。だって…私に謝らせてもくれませんどころか…」

数絵「お礼だって言わせて貰えないんですから…」ギュゥ

京太郎「…ま、お礼を言われるような事何もしてないしさ」

数絵「…そういうところが卑怯だって言うんです…」

数絵「その上、運動部やめたのにまだ上半身筋肉ムキムキですし…」

京太郎「また力仕事に呼ばれるかもしれないから身体が衰えないようにしてるってだけだぞ?」

数絵「そ、それでも間近で触れ合ってるとドキドキするんです…!」

数絵「(…そして…それ以上に…安心してしまうんです)」

数絵「(こうやって彼の胸元に直接顔を当ててるとたくましい鼓動が聞こえてきて…)」

数絵「(ドキドキしてるのは私だけじゃないって…分かるから)」

数絵「(この力強い熱と鼓動が私を護ってくれる人のものだって知っているから…)」ギュゥゥ

数絵「(だから…私…裸になった京太郎君から離れられなくて…)」

数絵「(幽霊の怖さも嫌われる怖さもなくなったはずなのに…)」

数絵「(あのプールの時と同じく…のめり込むように引きこまれていっているんです…)」スリ


京太郎「(…ヤバイ)」

京太郎「(何がヤバイって今までも十分過ぎるくらいヤバかったのに、数絵ちゃんが擦り寄ってくるのがヤバイ)」

京太郎「(想像してみて欲しい)」

京太郎「(普段、キリっとしてるけど童顔巨乳な美少女が俺の胸の中で子猫のように擦り寄ってくる姿を)」

京太郎「(ただ抱きついてくるだけで圧倒的な存在感を放つその胸だけじゃない)」

京太郎「(全身でメスアピールされてるようなその仕草を直接胸板で感じさせられて健全な男子高校生が我慢出来るだろうか!!!?)」

京太郎「(………でも、我慢しなきゃいけないよなぁ…)」

京太郎「(上が裸って言うのにこんなに甘えてくれているのはそれだけ数絵ちゃんが俺の事を信頼してくれている証なんだ)」

京太郎「(その信頼を台無しにしたくはない)」

京太郎「(正直、今すぐ押し倒したいくらいだけど、今は何とか欲望をコントロールして…)」

和「…アレ?須賀くん?」

咲「それに…数絵ちゃん?」

京太郎「」ビクッ

数絵「ふにゃああ!?」ビックゥゥ


和「二人で何をしてるんですか?」

京太郎「あ、え、えっと…ちょっと休憩って言うか…」

数絵「と、途中でちょっと足首をくじいてしまったみたいなんです!」

数絵「だ、だから、こうやって京太郎君に支えてもらって…」

和「(…あれ?でも…座ってるならあんな風に抱きつく必要はないような…?)」

和「(…まぁ、きっと気のせいですね。数絵さんは貞操観念のしっかりした女性ですし)」

和「(致し方ない事情があるかぎりこんな風に抱きついたりはしないでしょう)」

和「(…でも、なんで須賀くん上半身ハダカなんでしょう?)」キョトン

咲「そうなんだ…大丈夫?」

数絵「え、えぇ!もう大丈夫です!」パッ

咲「無理しちゃダメだよ?」

和「私達も一緒に行きましょうか?」

数絵「い、いえ…その…」モジ

京太郎「あー…ちょっと俺が体力不足でさ」

京太郎「ここまで数絵ちゃん運んで来るのに結構、疲れたからもうちょっと休憩したいんだ」

数絵「…京太郎君」


和「それは…ちょっとフォロー出来ないですね…」

咲「京ちゃん…ちょっとイケてないよ…」

京太郎「うっせ。家庭科部なんだから仕方ないだろ」

京太郎「と言う訳だから先にそこの御札取って帰っててくれ」

咲「はーい」

和「気をつけてくださいね」

京太郎「あぁ。分かってる」

京太郎「そっちも迷ったりするなよ?」

和「大丈夫です。ちゃんと咲さんの手は私がバッチリ握っていますから」ググッ      フルフル

京太郎「(…あ、和もさっきの怖かったんだな)」

咲「じゃあ、またね。数絵ちゃんと京ちゃん」

京太郎「おう。またな」

数絵「は、はい。また…」パタパタ


数絵「……京太郎君、その…」

京太郎「さて、こっちはどうしようか」

数絵「…え?」

京太郎「このままもうちょっとノンビリする?」

京太郎「それともあいつらに追いつかない程度に戻るか?」

数絵「それは…」

数絵「(確かにもう腰が抜けたりしてませんから動く事も出来ますし…)」

数絵「(京太郎くんからシャツを貰ってるお陰で私が漏らしたなんて殆ど気づかれないでしょう)」

数絵「(でも…なんとなくこのまま離れるのは寂しくて…)」

数絵「(さっきまで嬉しかった分が…まるで全部抜けちゃったみたいな…そんな気持ち…)」

数絵「(でも…流石にここでノンビリとし過ぎると運営側の人々にも迷惑をかけてしまいます)」

数絵「(だから…ここは…)」

数絵「…そうですね。あんまりここに長居しても意味はないですし」

数絵「そろそろ戻りましょう」

京太郎「ん。了解」

数絵「…た、ただ…」モジ

京太郎「…ん?」

数絵「…て…手を…繋いで貰って良い…ですか?」カァァ

数絵「それならきっと…わ、私も勇気が出せますから…」

京太郎「…勿論」ギュウッ

数絵「あ…」

京太郎「…じゃ、一緒に帰ろうか」

数絵「…………はい」ニコ

コミュ力アップの時間だオラァ

運動能力46/80 (中の上レベル)
知力53/80 (学年上位レベル)
コミュ力67/80 (学内の有名人レベル)
器用さ68/80 (家事万能と呼ばれるレベル)

直下コンマ
01~32 +1
34~65 +2
67~98 +3
ゾロ目 +5

現在ステータス
運動能力46/80 (中の上レベル)
知力53/80 (学年上位レベル)
コミュ力70/80 (カリスマ(弱)を習得できるレベル)
器用さ68/80 (家事万能と呼ばれるレベル)


という訳で高2秋の安価ドーン
直下でー

修学旅行…あ、この安価で終わるな(確信)
という訳で修学旅行中に何があったのか下1~3でー
いつもどおり採用されるかは勢い次第です(真顔)

オーケー
都会の満員電車はまだ良い
多分、班行動なんかで一緒に動いたんだろ
が!!お風呂で健全なおもちスポンジってなんだよ!!(ビターン
ロッカーにINも風呂繋がりで一瞬考えたけど難しいわ!!(ビッタンビッタン

二人で旅行とかだとなんとかなるけど、流石に修学旅行でお風呂間違うって洒落にならんので申し訳ないですが安価には添えません
ってかロッカーにINする修学旅行ってなんだよ…!!
流石に最後になるかもしれない安価でこれは酷いので下1~2でまた安価出し直します

【都会の満員電車で体と顔が急接近して…】
【クラス+麻雀部一丸となったアシストで二人をくっつける】
【疲れて乗り物での移動中に眠る京ちゃんの寝顔を見て……】
ですね
うん、これならイけそうです、夜遅くに協力ありがとうございます


【某所】

コンコン

「…合言葉は?」

「京咲はナンバーワン」

「…よし。入れ」

「はい」スッ

「…さて、これで大まかな関係者は集まったな」

「では、そろそろ会議を始めよう」

「そう…第13回あのまったく進展しねぇバカップルをいい加減くっつけてスッキリしよう会議を!!」バーン

「あー…うん。ぶっちゃけもう恋人みたいなもんだけどねー」

「正直、未だにくっついてないから初々しくて目に毒過ぎる」

「つーか、こっちもさっさとくっついてくれないと諦めきれないっての…」

「両思いなのは丸分かりなんだからとっととくっついてくれれば良いのにねー…」ハァ

「うむ。諸君らの気持ちは分かる」

「だからこそ、私はこうして諸君らを招集し、会議を開いた」

「それもこれも全て…学生にとっての一大イベント…!」

「修学旅行が近いからこそ!!!!」ズバーン

「しゅ、修学旅行…!」

「やはり来たな」

「あぁ…三年ぶりだ…」


「そう…修学旅行だ」

「誰も彼もが開放的になるあのイベントならば…」

「わが校の誇る非リア充虐殺兵器を進展させる事が出来る…と…?」

「いや…正直、分からん」

「まぁ、京太郎先輩だしねー」

「ぶっちゃけそのままだったら何も進展せずにイチャイチャして終わるじゃろ」

「あぁ。だが…そろそろあの二人にくっついて貰わなければわが校は死屍累々と化す…!」

「正直、今もキツいです…」

「独り身には直視しただけでヤバイっつーか」

「この前、手をつないだまま下校してましたよ、あの二人」

「なんでそれで付き合ってないんですかねぇ…」

「無論、今まで我々は耐え忍んできた…!」

「耐え難きを耐え…忍び難きを忍び…!」

「微笑ましくあの二人を見守ってきた…!」

「だが…それでも進展しないのであれば…最早手段を選んではいられない」

「サポートだ!一心不乱のサポートがあれば…幾ら京ちゃ…京太郎でも数絵ちゃんに告白するはず…!」

「議長、口調が」

「うん…ごめんね、和ちゃん」

「いいえ、大丈夫です。それよりまだ原稿が残ってますから」

「うん。もうちょっと頑張る!」グッ


「と言う訳で…諸君らにも是非、知恵と力を借りたい」

「…ま、いい加減、あの二人にくっついてもらわないと辛いのはこっちですしね」

「正直、あの二人を前にすると神経をヤスリで削られてくイメージが湧きますからね…」

「俺たちがダメになるかならないかの瀬戸際なんだ!やってみる価値はありますぜ…!」

「よくぞ言ってくれた」

「私は諸君らを一騎当千の猛者だと確信している」

「つまりここにいる諸君らで…えっと…ひのふの……うぅ…和ちゃん、数えきれないよー…」

「…とりあえず沢山で良いんじゃないでしょうか?」

「うん…とりあえず戦力と人手は一杯ある!」

「中には京ちゃんたちと一緒に班行動に食い込む出来る人達もいるだろう…!」

「諸君らの働きを持ってして…我らはあの二人に鉄槌を下す!」

「モラトリアムを終わらせ、色恋に決着をつけさせ、そして前へと進めさせる為に…!!」

「イチャラブ修学旅行作戦…絶対に成功させるぞ!!」

「「「「おおおおお!!!!」」」」





「…ところで和ちゃん、この演説って何か意味あるの?」

「あ、あった方が格好良いじゃないですか…」

「のどちゃんェ…」


【ミッション1】

ギュゥギュゥ

京太郎「う…まさかこっちはこんなに人が多いなんて…」

数絵「もう出勤ラッシュは終わってると思うんですが…凄いですね…」

京太郎「だな…。とりあえず…数絵ちゃん大丈夫か?」

数絵「えぇ。その…京太郎君が壁になってくれてるので…」

京太郎「まぁ、あんまり壁になりきれてないけど…な…」ギュゥギュゥ

数絵「いえ…大分、助かっています」

数絵「京太郎君がいなかったら私なんて潰されてるでしょうし…」

京太郎「そっか。それなら良いんだけど…」

数絵「え…えぇ」

京太郎「(…でも、正直、今の時点でも大分、顔が近いんだよな…)」

京太郎「(以前、プールに言った時と同じか、あるいはそれ以上に)」

京太郎「(流石にあの時みたいにキスが出来そうって高さじゃないが…)」

京太郎「(それでもこれだけ顔が近いとやっぱりドキドキするっていうか…)」


数絵「(こ、これは…か、かなり…キますね…)」

数絵「(今まで京太郎君と密着した事なんてそれこそ沢山ありますが…)」

数絵「(しかし…こうして扉に手をついて…必死になってスペースを作ってくれて…)」

数絵「(彼が私の事を護ってくれようとしてるのが…身体じゃなくて…目で分かります)」

数絵「(勿論…そうやって彼が私を護ってくれるのは今に始まった事じゃありませんが…)」

数絵「(それでも…この姿勢はまったく逃げ場がなくって…)」

数絵「(守られているのと同時に…追い詰められている感じがするんです)」

数絵「(彼の目にはそんな感情なんてまったくないのに…)」

数絵「(私の事を必死に守ろうとしてくれているのは分かるのに…)」

数絵「(でも…京太郎君の目が真剣であればあるほど…私の頬は火照って…)」

数絵「(彼に襲われてしまうんじゃないかとそんな想像が頭の中を通りすぎていくのです)」

数絵「(でも…それが…何故か嫌じゃなくって…)」

数絵「(まるで…彼に襲われるのを期待するように…さっきから胸がドキドキしちゃって…)」


【壁ドン(誤用)は基本】


数絵「(ま、まぁ、襲われたら思いっきり張り倒してやりますけどね!)」

数絵「(私だってお祖父様の孫…護身術の類は習っていますし)」

数絵「(別にこの状態からでもなんとかする方法はあります!)」

「おぉっと身体が滑ったあああ!」グイグイ

京太郎「うぉ…!」ギュッ

数絵「ひゃあ!?」ビックゥゥ

京太郎「あ、ご、ごめん…」カァ

数絵「い、いえ…大丈夫です…」カァァ

数絵「(う…な、何も出来ませんでした…)」

数絵「(彼に思いっきり身体を寄せられて…押しつぶされそうになったのに…)」

数絵「(胸だけじゃなくて…お腹まで密着しそうなくらいグイって来られたのに…)」

数絵「(今、私…自分を守らなきゃって言うんじゃなくって…)」

数絵「(私をグイグイと押す彼の身体が嬉しくて…)」

数絵「(ただ…声をあげるのが精一杯の抵抗でした)」

数絵「(まるで…まるで本当に…彼に襲われるのを望んでいるみたいな…)」プシュウ


数絵「(い、いいいえ、そんな事はありません!)」

数絵「(私はそんなはしたなくて破廉恥な女ではないのです!!)」

数絵「(そ、そもそも私は嫁入り前で…彼の事なんてどうでも…)」

数絵「(…まぁ、良いとは言いませんけど…で、でも、そういう目では見ていませんし…)」

数絵「(彼だって私の事をそんな風には見て…)」チラッ

京太郎「…」カァァ

数絵「ぁ…」トクン

数絵「(な、何、顔を赤くしているんですか…)」

数絵「(なんで…そんな真剣に私を見るんですか…)」

数絵「(なんで…そんなに…優しいんですか…)」

数絵「(そんな…そんな風に見られたら…私…勘違いしてしまいそうになってしまいます…)」

数絵「(貴方が…私の事を好いてくれているんだって…)」

数絵「(私のような面白味の何もない女でも…京太郎君の隣にいても良いんだって…)」

数絵「(このままずっと…守られていても良いんだって…そんな風に……)」

キキィィィィ

京太郎「うぉ…!」

数絵「ぁ…っ!」

チュッ


数絵「(あ…あ…あぁ…)」マッカ

数絵「(く、口づけ…わ、私の…額に…)」

数絵「(チュって彼の唇…触れて…)」フルフル

数絵「あわ…あわ…あわわわわ」プシュウ

京太郎「う…ご、ごごごごごごめん…!?」

京太郎「後ろからの圧力にまた耐え切れなくて…!」

「…」ガッツポーズ

数絵「あ、う…そ、その…」

数絵「(な、何か言わなきゃ…)」

数絵「(で、でも…一体、何を言えば良いんですか…!?)」

数絵「(嬉しかった…?い、いえ、確かにそれはありますけれど…!)」

数絵「(嫌だった…?いいえ…全然、嫌じゃありませんでした)」

数絵「(恥ずかしかった…?えぇ。確かに恥ずかしかったですけど…)」

数絵「(うぅぅ…考えがまとまりません…)」

数絵「(…と言うか、額のくちづけってどういう意味でしたっけ…?)」

キキィィ

数絵「ひあっ」ギュッ

京太郎「う…っ!」ダキッ


数絵「(ぎゃ、逆カーブぅぅうう!!)」

数絵「(ぜ、全然、アナウンスなんて聞いてなかったから…私、完全、バランスを崩しちゃって…)」

数絵「(自分から京太郎君の胸の中に飛び込むなんて破廉恥な真似をおお!?)」

数絵「あ…あ…ぅ…」ギュゥゥ

京太郎「だ、大丈夫か?数絵ちゃん」

数絵「だ…だ…大丈夫…です…」ギュゥ

京太郎「そ、そっか…じゃあ…」

数絵「は、離れろ…なんて今は無理ですからね…っ」

京太郎「う…」

数絵「い、今…私、凄い恥ずかしいんですから…」

数絵「い、言っておきますが…ここは日本なんですよ…!?」

数絵「女性の額に口づけをするなんて…ふ、普通じゃありません…!」

数絵「ま、ましてや私…嫁入り前なんですから…!」

京太郎「…ごめん。ホントごめん…」

数絵「あ、い、いえ…別に責めている訳じゃなくって…」


数絵「ただ…わ、私、今、凄い恥ずかしい顔をしてるので…」ギュゥ

数絵「き、京太郎君に口づけされた事から思考が離れなくて…」

数絵「だ、だから…あの…す、少しこのままでいさせて…ください…」

数絵「恥ずかしい顔を見ないで…わ、私の事…」

数絵「ま、ま…護って…くれると嬉しい…です…」プシュウ

京太郎「…ん。分かった」

京太郎「もうさっきみたいな真似をしないよう…ちゃんと守るから」

数絵「…え?もうしないんですか…?」シュン

京太郎「え?」

数絵「あ、い、いえ…っ!な、何でもありません…!」フルフル

数絵「と、ともかく…ちゃんと護ってくれないと許しませんからね…?」

京太郎「あぁ。大丈夫だって」

「(…てか、もうヤバイ区画抜けて人も減ってるんだけどなー)」

「(何時まであの二人抱き合ってるんだろ…)」

「(だが、これで第一ミッションは成功だな…!)」

「(あぁ、後は第二班に託そう)」


「須賀ー!そろそろ風呂行こうぜ」

京太郎「おう。…ってあれ?こっち女湯じゃなかったっけ?」

「気のせい気のせい」

京太郎「いや、のれんが女湯って掲げてあるんですけど!?」

「大丈夫だって。今、中には南浦さんしかいないから」

「俺らは途中で用事思い出して外で人払いやってるからさ」

京太郎「問題しかねぇよ!!!」



【ミッション4お風呂でToLoveる失敗】


―― それからもクラスメイトや麻雀部からのサポート(自称)は続いた。


「アシクビヲクジキマシター」

「わぁ、これはたいへんだーりんごみたいに膨れ上がってるぞー」

京太郎「いや、それガチでりんごじゃねぇか」

京太郎「なんか靴下の中に入ってるのが丸分かりだぞ」

「気のせい気のせい」

京太郎「全然、余裕じゃねぇか!!」

「い、いや…俺はもうダメだ…」

「アシクビヲクジキマシター病は死に至る病…」

「京太郎…すまない…俺はここでギブアップのようだ…」

京太郎「…いや、まぁ、うん、お前がそれで良いなら良いんだけどさ…」

「だが…心優しいお前は俺の最後の遺言を聞いてくれるはず…つーか聞け」キッパリ

京太郎「やっぱ余裕あるじゃねぇか…!!」

「お、俺は最後にお前が南浦さんと恋人つなぎをしているところが見たかったんだ…」

数絵「ふぇぇ!?」カァァ

「だ、だから、せめて最後に…俺の頼みを…」

京太郎「却下だ!」

「鬼!悪魔!!ちひろ!!」

京太郎「おい、最後だけは取り消せ!!」


【ミッション11 足首をくじいて恋人つなぎ失敗】


【帰りのバス】

京太郎「はぁぁ…」グッタリ

数絵「えっと…大丈夫ですか?」

京太郎「ん…多分、大丈夫…」

数絵「…でも、大分疲れてるみたいですよ?」

京太郎「まぁ…ちょっと今回のイベントは盛りだくさんと言うか…色々ありすぎたからな…」

数絵「…確かに皆、変でしたね」ウーン

京太郎「(…まぁ、大体、何を考えてるのかは分かってるんだけどさ…)」

京太郎「(でも、あいつらが矢継ぎ早にイベント持ってくるから行き着く暇もなくて…)」

京太郎「(告白云々どころか…あいつらの対応ですげぇ疲れた…)」フゥ

京太郎「(肉体的な疲労よりも精神的に疲れてるって一体、どれくらいぶりなんだろうなぁ…)」

数絵「…京太郎君」スッ

京太郎「ん…?」

数絵「…もうこのままバスで帰るだけですし、眠っちゃってください」

京太郎「いや、でも…」

数絵「大丈夫です。私は持ち込んだ麻雀の教本でもやっていますから」

数絵「京太郎くんは気にせず眠って下さい」

京太郎「…ん。分かった」

京太郎「じゃあ、ちょっとだけ…お休み…」スゥ

数絵「…はい。おやすみなさい、京太郎君」ニコ


数絵「(…ふぅ。ちゃんと眠ってくれましたか…安心しました)」

数絵「(…流石に毎日、彼に護ってもらって、最後も私に気を遣って眠れないとか足手まといにも程があるので)」

数絵「(でも…本当に今回は助かりました)」

数絵「(途中の公園では何故か襲ってきた暴れ鹿を撃退してくれたりして…)」

数絵「(私が今回の修学旅行を無事に過ごせたのも…京太郎君のお陰です)」クス

京太郎「むにゃ…」

数絵「(…それにしても安らかな寝顔をしていますね)」

数絵「(やっぱりそれだけ疲れていたんでしょうか?)」

数絵「(それとも…私の…隣だから…?)」トクン

数絵「(…な、何を考えてるんでしょう、私は…)」カァ

数絵「(…そもそも私の隣だからって安らげるほど私は彼に何もしてあげられていません)」

数絵「(ずっとずっとされてもらってばっかりです)」

数絵「(中学生の頃から…ずっと)」フゥ

数絵「(…出来れば私も彼に何かをしてあげたいんですけれど…京太郎君って意外と何でも出来ますから)」

数絵「(勉強や家事なんかもほぼ互角か…彼の方が上なんですよね…)」

数絵「(…まったく…そういう意味では憎らしい人です…)」

数絵「(まぁ…それ以上に信頼していますけど)」


数絵「(実際、電車の中での体勢だって…京太郎君の事、信じてないと出来ないんですよ?」

数絵「(アレはともすれば、逃げ場を失うような体勢だったんですから)」

数絵「(京太郎くんが絶対に襲ってこないって分かっていなければ…あんなの許しません)」

数絵「(…まぁ、実際は襲い掛かられちゃったと言うか…額にキス…)」カァァ

数絵「(だ、ダメダメ…!あんなの忘れなければ…!!)」ブンブン

数絵「(でも…あの日からずっと…私の頭からあの感触が離れなくて…)」スッ

数絵「(一瞬だったけど…ここに彼の唇が…)」

数絵「(嫁入り前の身体が…京太郎君に口づけされてしまって…)」モジ

数絵「(…でも…穢された…なんてまったく思いませんでした)」

数絵「(額へのキスは祝福とか友情とか…そういう当り障りのない意味でしたけど)」

数絵「(でも…私にとってはそんな事関係なくて…)」

数絵「(口づけは…どう言い訳しても口づけで…)」

数絵「(実際…アレが京太郎君じゃなくて他の人だったら…ショックだったと思います)」

数絵「(もしかしたら自分の命を断つくらいに思いつめていたかもしれません)」

数絵「(…こうしてそれを想像するだけで胸の奥が痛くて…)」スッ

数絵「(そして…彼に助けを求めるように…手を伸ばしてしまうのですから)」キュッ


数絵「(京太郎君の手…やっぱり大きくて…暖かいです…)」

数絵「(…多分、私はそういう貴方だからこそ受け入れられたんでしょう)」

数絵「(最初は…絶対に合わないタイプだと思ってたのに)」

数絵「(友人にさえなるのは無理だとさえ思っていたのに)」

数絵「(…今は寧ろ…こうして側にいるのが幸せで)」

数絵「(貴方の寝顔を見る事さえ…嬉しいとそう思えるんです)」

数絵「(…人生って本当に分かりませんね)」クス

数絵「(きっと中学に入ったばかりの私がこの状況を見れば、目を疑う事でしょう)」

数絵「(当時の私にとって自分の腕を鍛え、お祖父様の麻雀が最強だと証明する事が全てだったのですから)」

数絵「(でも…私は今の自分が嫌ではありません)」

数絵「(自分でも…少し依存しているとは思いますけれど)」

数絵「(でも…こうして彼と手をつないでいる事も寝顔を見ている事も…)」

数絵「(そして額に口づけをされてしまった事も…)」

数絵「(嬉しいとそう思えてしまう自分が…誇らしくて…)」

数絵「(そして……)」


数絵「(…ねぇ、京太郎君)」

数絵「(私…最近、変なんです)」

数絵「(最近…私は貴方の事を考えてばっかり…)」

数絵「(勿論、麻雀中は集中もしていますけど…それ以外は貴方の事がすぐ浮かんできて)」

数絵「(何をしているんだろうとか会いたいとか…そんな風に思ってしまうんです)」

数絵「(今も…本当なら麻雀の教本を見るのが一番だって分かっているのに)」

数絵「(こうして貴方と手を繋いで…寝顔を見ているだけ)」

数絵「(こんな風に貴方を見ていても…何のメリットもないはずなのに)」

数絵「(私の目は…ただ安らかなだけの貴方に引き寄せられていくんです)」

数絵「(…ねぇ、京太郎君…貴方は知っていますか?)」

数絵「(私が…一体、どういう状態なのか)」

数絵「(私は…分かりません)」

数絵「(分かってはいけない気がするんです)」

数絵「(…だから…ずっと否定してきました)」

数絵「(そんな事はあり得ないって…ずっとずっと気持ちを押し殺してきました)」

数絵「(でも…)」スッ


数絵「(…最近、気づいたんです)」

数絵「(私にとって…貴方が特別であるという事に)」

数絵「(ただの友人ではなく…それ以上の相手と見ている事に)」

数絵「(抱いているのは友情ではなく…もっとそれ以上に熱く…激しいものだと言う事に)」

数絵「(いえ…この前のくちづけで…もう誤魔化せなくなったって言った方が正しいのかもしれません)」

数絵「(今までも…私は宮永さん達に嫉妬してきましたから)」

数絵「(貴方を取られたくないって…女性ばかりに対抗心を燃やしていましたから)」

数絵「(私はただ…それを見て見ぬふりをしてきただけ)」

数絵「(自分の夢を理由に…ずっとずっと逃げ続けて)」

数絵「(…そしてそれに捕まってしまったのでしょう)」

数絵「(…ねぇ…京太郎君…)」

数絵「(そんな情けない私を…貴方はどう思いますか?)」

数絵「(何時も通り…受け入れてくれますか?)」

数絵「(それとも…)」キュッ

数絵「(……私の事を…好きだとそう思ってくれますか……?)」

京太郎「数絵…ちゃん…」

数絵「…ぁっ」ドキッ

京太郎「だいじょ…ぶ…俺が…何とか…」グゥ

数絵「…………ふふ…まったく…もう…」

数絵「(夢でまで私を守ろうとしてくれているなんて…)」

数絵「(そんな貴方だからこそ…私は…)」

数絵「…えぇ。護ってくださいね」

数絵「何時までも…何時までも…」ギュゥ

という訳で数絵ちゃんが恋心を認識したところでこっちは終わります
あくまでも息抜きだったはずが思った以上に時間かかって申し訳ありません
とりあえずこっちはここで終わって明日からはまた魔物娘スレの方に戻りまする
皆様お付き合いして下さりありがとうございました

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