俺「美しい女二人、お前みたいな奴にやるには勿体ないぜ」

オマエラー「なんだテメェ！ ムカつく顔してんなぁ」

俺「へへ、ソイツはどーも。お前もなかなかの顔してんな――ヘチマみてーだ」

オマエラー「なにぃ！？」

俺「まぁいい、とにかく二人を連れてくってんなら、容赦しないぜ？」

オマエラー「フカしやがってえ……ふん！」ﾎﾟｲ

母親「きゃっ」ﾄﾞｻｯ

少女「ママー！」ｷﾞｭ

オマエラー「まずはテメェから料理してやる！！」

俺「芋でもにっころがしてろ」ｽ

オマエラー「うらぁーー！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

俺「――――――変身」ｶｯ

休憩中にやろうとおもったら呼び出されたん。すまんな。
帰宅したからパソコンから再開するわ。

「ハァｯ！！」ﾄﾞｶﾞｯ

オマエラー「グアァァア」ｽﾞｻﾞｰ

母親「あ、あれは･･････」

少女「知ってるの、ママ！？」

オマエラー「ぐぐぅ･･････いったい何者だテメェ！」





俺マン「サンタクロースにでも見えたかい？――――残念、みんなの＜ヒーロー＞さ」




母親「俺マン･･････俺マンだわ！」

少女「――俺マン･･････」

オマエラー「やはり＜ヒーロー＞だったか･･････いいだろう！　テメェをまず血祭りにあげてやるぅ！！」　JUMP!!

俺マン「やれやれ･･････料理するんじゃ、なかったかい？」ﾕﾗｧﾘ

オマエラー「喰らいやがれぇ！　神の加護を受けた神聖なる右腕＜マジカルスター＞！！！」ｺﾞｩ!!


ﾄﾞｺﾞｰｰｰｰｰﾝ!!!


少女「キャァッ！？」

母親「アスファルトにあんなに大きな穴が･･････」ｿﾞｯ



オマエラー「ふふはははは！！！　砕け散ったか！？」ｶﾞﾗｶﾞﾗ



「――――必・殺」


オマエラー「なぁにぃ！？」ﾊﾞｯ

「希望を賭けた最後の拳＜クリスタルクレイドル＞！！！！！！」






.

オマエラー「ぐあああああああああああああああああ！！！！」

俺マン「あばよド三流」




――――ﾎﾞｶｰｰﾝ!!!!




少女「やったぁ！」

母親「･･････（///）」

俺「･･････ふぅ」ｼｭﾝ

――ｵﾆｰﾁｬｰﾝ

俺「お？　怪我は無いかお嬢ちゃん」

少女「うんっ！」

俺「そうかい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

母親「あの、俺マン、さん。本当にありがとうございました。なんと御礼をすればいいのか･･････！」ﾍﾟｺﾍﾟｺ

俺「なに、当然のことをしたまでですよ」

母親「えっ」

少女「？」



俺「――――＜ヒーロー＞だからな」ｻﾞｯ





第１話・完

新しい仲間が増え、調子に乗っている我が会長は怠惰な人生を送っていた。
そこへ、なぜか幼なじみも乱入してきて大変なことに!
俺の信頼を回復させるため旅に出発することとなった。
俺は今、何をやっているのだろう？
次回　第２話「正念場」

自分が起こす奇跡を信じられるのか？

今夜はここまで。アタマ空っぽにして読んでくださいね。

喫茶店【スムーガ】


ｶﾗﾝｶﾗｰﾝ

店長「いらっしゃいま･･････なんだお前か」

俺「なんだは無いだろう、貴重なお客様だぜ？」

店長「はいはい――ランチか？」

俺「おう。今日はケーキもくれよ」

店長「はいよ」


：
：
：


店長「ほい、今日のケーキ」ｺﾄ

俺「サンキュ。今日はチーズケーキか」

店長「まぁな。ケーキを頼んだってことは、また怪人を倒してきたんだな？」ｶﾀｶﾀ

俺「雑魚だったぜ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

店長「ふーん･･････お、あった。さっそく評価されてるぞ」ｶﾀｶﾀ

俺「何ポイントだ？」

店長「８ポイント、確かに雑魚だな。でもこれでまたひとつ、お前さんのランクが上がったようだ」

俺「おお！　じゃあついに！」

店長「これで第１５位、ようやく上位クラスに加わったわけだ」

俺「へへへ、いいねぇ！　俄然やる気が出るってもんだ」


ｶﾗﾝｶﾗｰﾝ


俺「――お？」

店長「いらっしゃいませ！」

母親「ごめんください」

少女「――あ！　おにいちゃん！」

母親「え？」

俺「なんだぁ？　さっきの親子じゃねぇか」

店長「？」


少女「ワーイ！　どうしてここにいるの！？」ﾀﾀﾀﾀ

母親「すごい偶然･･････ここのお客さんだったんですね」ｽﾀｽﾀ

俺「まぁな」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

少女「♪」


店長「なんでぇ、お前ら顔見知りか？」

俺「ああ、さっきの怪人に襲われてたのを助けたんだ」

店長「なに！？　だ、だだ大丈夫か！？　怪我してねぇか！？」ｶﾞﾀｯ

俺「汚ぇな！　ツバ飛ばすんじゃねぇよ！」


母親「大丈夫、おかげで私もこの子も無事よ――――兄さん」

俺「ハァッ！？　にぃさんん！？」

：
：
：


母親「あらためまして、先ほどは本当にありがとうございました」ﾍﾟｺﾘ

少女「ありがとー」ﾍﾟｺﾘ

俺「お、おう。当然のことをしたまでさ･･････いや、そんなことより、ホントに兄妹？」

店長「ドウユーイミカネ？」ｱｧﾝ?

俺「いや、だってよ･･････」

母親「ふふふふ、昔からよく似てないねなんていわれますから」


母親←モデル体系黒髪三十路人妻

店長←チビ小太り薄毛眼鏡


母親「ちなみに私が父、兄が母似です」

俺（これが母親似･･････）ｼﾞｰ　

店長「おい、お前今、すげぇ失礼なこと考えてるだろ」

少女「？」ﾆｺﾆｺ

店長「――――それで？　もう支度はいいのか？」

母親「ええ、すっかり。これから御世話になります」ﾍﾟｺﾘ

少女「なりまーす」ﾊｰｲ

店長「そうか」

俺「･･････？」

少女「！　あのねー今日から私とママはこのお店で暮らすんだよ」

俺「んん？　そらまた、どうして･･････って、聞いて良いのか？」ﾁﾗ

母親「えっと･･････」

店長「近頃、なにかと物騒だからな。女手ひとつじゃままならん事もあるだろうし」

俺「･･････そうかい」

母親「･･････すいません」

俺「なに、ついに看板娘が出来たと思えばいいのさ」

母親「･･････ふふ、そうですね」ｸｽｸｽ



Beeeee！　Beeeee！　Beeeee！


俺「！！」

店長「！」

母親「！？」

少女「うわっ！？　なに！？」

俺「おやっさん！」

店長「待て――５丁目、ゴブリン公園で『怪人』だ！」ｶﾀｶﾀ

俺「了解ｨ！」ﾀﾞｯ


ｶﾞﾗﾝｶﾞﾗｰﾝ!!


少女「ど、どうしたの？」ｱﾜﾜ

店長「また怪人があらわれたらしい。ちょっと遠いが、念のため店からでるんじゃないぞ」

母親「一日に二人なんて、めずらしいわね」

店長「そうだな･･････まぁ、あいつに任せとけば大丈夫だ」




俺「･･････ハッ！　･･････ハッ！　クソッ、走っていくにゃちょっと遠いか？　だったら――」ｽｯ

＜Hero system――――【startup】＞ﾋﾟﾋﾟﾝ




店長「あいつは――＜ヒーロー＞だからな」




＜Hero drive――――【set】＞ｶﾁｬｯ

俺「変・身！」ｶｯ




俺マン「――――フッ！」　ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ　JUMP!





第２話・完

秘密を抱え、敵に追われることになってしまった俺は怠惰な人生を送っていた。
そこへ、なぜか幼なじみも乱入してきて大変なことに!
俺の存在価値を守るため衛星から最新の映像の入手に成功する！
真実を得ることはできるのだろうか？
次回　第３話「駆け巡る情動」

自分が起こす奇跡を信じられるのか？

以上。
なお、必殺技や次回予告はコチラから

ttp://nyancleap.net/waza/

なので特に意味は無い。

【白銀のアホウドリ商店街】



怪人ブングル「ゲーハハハハハハッ！！！！」ｶﾞｼｬｰﾝ


ｷｬｰ　　　ｳﾜｰ
　　　　　　　　　ﾊﾞｰﾝ
　　ﾄﾞｺﾞｰﾝ




「――そのくらいにしときな、ゲンコツあられ野郎！！」



ブングル「む！　何奴！？」


　　――――【set】　　　ｶｯ


俺マン「これ以上、商店街にシャッターを増やすんじゃあねぇよ」ｽﾀｯ

ブングル「くっ、＜ヒーロー＞だな！？　もう来やがったかっ」

俺マン「ママに商店街へお使いを頼まれたのさ。速攻でケリつけるぜ！」ﾀﾞﾀﾞｯ

ブングル「ゲハハハ！　やってみろ！」ｶｯﾁｶﾁ ﾔｿﾞ

俺マン「フッ！　ハッ！　ハァーッ！」ｶﾞｯ　ｶﾞｯ!　　ﾄﾞｶﾞｯ!

ブングル「ゲーハハハハハ！！　効かん！　効かんぞ！？」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ　ﾄﾞｺﾞｫ

俺マン「くそっ！」ﾊﾞｯ

ブングル「商店街の路地裏で、換気扇周りの凝り固まった汚れが結晶化し！　ついに生まれたのが俺！　怪人「ブングル」様だ！」

俺マン「道理でガビガビしてやがる･･････！」

ブングル「いかにヒーローと言えど、俺様の身体を砕くことはできん！」

俺マン「さぁて、どうだかねぇ･･････」

ブングル「今度はコチラからだ！」ｸﾞｵｯ

俺マン（やべぇ･･････！　避けたら周りを巻き込んじまう！）


ブングル「ぅぉおおお！　最小にて最大の塊＜エクスターナルルート＞ぉぉぉおお！！」ﾄﾞｺﾞｰﾝ

俺マン「ぐぅあっ！？」ﾊﾞｷｨ

　
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊﾞｷﾞｬｰﾝ!!
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ


ブングル「ゲハハハハハ、そんなものか？　＜ヒーロー＞？」












？「････････････」ｽﾀｯ

「おい――おい、大丈夫か、俺マン！？」

俺マン「――――痛゛っづつつ･･････悪ぃな薬屋のおっさん、店をぶっ壊しちまった･･････」ｶﾞﾗｶﾞﾗ　ｺﾄﾝ　ｺﾄ

薬屋「こんなもん屁でもねぇ！　だが、おい、大丈夫か！？」

俺マン「くっそ、たかが汚れの塊があんなに硬ぇとはな･･････」

薬屋「汚れ･･････」ﾑｩ

俺マン「なぁに、八百屋のタコ親父よりはよっぽど柔らかいさ」ｶﾞﾗｶﾞﾗ　ｽｯｸ



ブングル「――――休憩は済んだか？」ｺﾞﾄﾞｯ　ｺﾞﾄﾞｯ　ｺﾞﾄﾞｯ



俺マン「気持ちの良い目覚ましをありがとよ･･････元気イッパイだぜッ」ﾀﾞﾀﾞｯ

ブングル「何度やっても無駄だ！」

俺マン「しつこさには自信があってね！　――油汚れとでも呼んでくれ！」ｶﾞｯ　ｶﾞｯ

ブングル「えぇい！　鬱陶しぃぞ！」ﾌﾞｵﾝ　ﾌﾞｵﾝ

俺マン「へへ、当ててみろってんだい！」ｻｯ　ｻｯ

：
：
：


ブングル「――ぅおおお！」ﾄﾞｶﾞｰﾝ

俺マン「ぐっ･･････」ﾌﾗｯ

ブングル「ゲハハハハ！　どうしたフラついているぞ？」

俺マン「ちょいと踊ってみたくなっただけさ･･････！」

ブングル「だったら空のかなたへ舞っちまいな！」ｽﾞｩｫｵｵｵ

俺マン（くっ･･････やべぇ！　もう避けられねぇ！）





「――ギリギリ間に合ったぞぉ！　皆、やっちまえー！」ﾊﾞｯ

　　ﾊﾞｼｬ　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊﾞｯｼｬｰ
　　　　　　　　ﾊﾞｼｬｰｰｰﾝ!!!
ﾌﾞｼｬｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊﾞｼｬｰﾝ

ブングル「･･････」ﾎﾟﾀ ﾎﾟﾀ

俺マン「！？」ﾎﾟﾀ　ﾎﾟﾀ

ブングル「･･････なんのつもりだ？　ああ？」ｷﾞﾛｯ

薬屋「ひぃっ！？」ﾋﾞｸｯ

俺マン「おっさん！　なにやってんだ！　逃げろ！」

薬屋「ババババッキャロー！　これ以上この商店街で好き勝手させてやるかってんだよ！」

ブングル「ぶちのめされたいなら、お前からにしてやる！」ｸﾞｱｱｧｯ


　　　　　　ﾊﾞｼｬｰｯ


ブングル「･･････」ﾎﾟﾀ　ﾎﾟﾀ

和菓子屋のばーさん「――アンタなんか怖かないんだよ！」

　　　ﾊﾞｼｬｯ

金物屋のおねぇーさん「そうよ！　怪人の一人や二人！　不景気に比べたらなんてことないわ！」

ブングル「き、き、貴様らぁぁああーーーー！！」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

俺マン「っ！　･･････！」

ブングル「たかが水バケツごときで！　俺様が落とせると思ったら大間違いだぞっ！」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

ｳﾜｰ　　　ｷｬｰ

俺マン「待ちやがれっ！」ｶﾞｼｯ

ブングル「離せ！　そこで守れなかった己を悔いていろ！」ﾌﾞｩﾝ!


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊﾞｷｯ

俺マン「･･････あ？」

ブングル「ぎ･･････ぎゃぁああああああ！？　お、俺様の腕ぇえええ！？」



薬屋「――へへっ！　どうだよカミさん仕込みの『クエン酸』入り水バケツの味はぁ！」



ブングル「ク、『クエン酸』だとぉ！？」

俺マン「･･････あ！」


――――母親『汚れはですね、クエン酸のような酸性の成分をつけてやるとすっごい落ちるんですよ』


ブングル「よくもよくもよくもよくもぉぉおおおお！！　俺様の身体にそんなモノをーー！！！」

ブングル「もう形振り構わ無ぇ！　この俺様の身体！　汚れそのものを解き放ち、ここら一帯を吹き飛ばしてやるっ！」ｸﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ



薬屋「まさか自爆する気か！？」

ばーさん「チヨちゃん、さっさと逃げなぁ！」

おねーさん「そんな！　おばーちゃんも早く！」






俺マン「逃げる必要は――無い！」


ブングル「！？」

俺マン「助かったぜ皆、あとは任せてくれ――」

ブングル「ぬかしおる！　もはやフラついた貴様に何ができる！　貴様もろとも吹き飛ばすぞ！」ｶﾞｼｯ



俺マン「――――必・殺･･････！！」ｸﾞｸﾞｸﾞ

　「絶対なる力の花＜シャイニングワード＞！！！！！！」






.

ブングル「ぐぁああああああああああああ！！」

俺マン「――汚れは大人しく、ちょちょいのジョイされちまいな」




――――ﾎﾞｶｰｰﾝ!!!!


　　　　　ｷﾗｷﾗ
　　　　　　　　　　　　　　　ｷﾗｷﾗｷﾗ

薬屋「よっしゃぁっ！」ｶﾞｯ

ばーさん「おお、一瞬であんなに空高く･･････」

おねーさん「スゴイ、除菌された怪人の欠片がまるで雪みたいに――」ｷﾗｷﾗｷﾗ

：
：
：

俺「･･････ふぅ」ｼｭﾝ

――ｵﾆｰﾁｬｰﾝ

俺「お？　怪我は無いか少女ちゃん」

少女「うんっ！」

俺「そうかい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ



薬屋「ありがとうよ、助かったぜ！」

俺「当然のことをしたまでさ」

おねーさん「かっこよかったわよ」ﾁｭｯ

少女「！？」

俺「おいおい･･････あんた子持ちだろう」

おねーさん「いーじゃないの、ほっぺの一個や二個」

少女「･･････」ﾑｽｰ

俺「やれやれ――――」

俺「ほら」手

少女「･･････」

俺「『お使い』の続き、一緒に済ませに行こうぜ」

少女「･･････――うん♪」ｷﾞｭ





第３話・完

権力を振りかざす先輩を前に俺は若返りの薬で小さくなってしまった。
組織の陰謀によって次々に起こる怪事件を前に大切な人を守るため俺はまたアルバイトにでかける。
果たして俺は無事でいられるのか！？
次回　第４話「最終兵器」

再開した二人。笑顔のむこうに見える漆黒の闇……

：
：
：
：



？「『俺マン』･･････この程度か、弱いな･･････いや、『足りない』と言うべき、か」


.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｼｭﾝ




第３話・完？

今夜はここまで。
次にでてくる怪人の名前を募集するので、カタカナで、『怪人○○』と書き込んでおくれ。

喫茶店【スムーガ】


俺「･･････」ﾎﾟｹｰ



少女「ねぇ、伯父様？」ﾋｮｺ

店長「んー？」ｶﾀｶﾀ

少女「おにぃちゃんがおとといからなんだか変なんだけど」

店長「一昨日？　ってーと商店街の件か」ｶﾀ

少女「なんだか考え事してるみたい。でもときどきにやにやしてるし」ﾝｰ?

店長「ほーん･･････恋でもしたかな？」

少女「！？」ｶﾞﾀｯ





俺「･･････」ﾆﾔﾆﾔ

：
：
：


俺は、正義の味方＜ヒーロー＞である。


変身専用機構＜ヒーローデバイス＞をヒーロー協会から授かり、存在を認められてから――かれこれ２年。


来る日もくるひも悪をなす怪人どもと闘い、勝利し、また闘ってきた。


そして、＜ヒーロー＞にはランキングがある。


協会独自の基準と規定によって決められるそれは、『撃破ポイント』と『名声ポイント』によって上下する。


どうやってかは知らないが、怪人の強さに応じて協会がポイントを決め、怪人を倒した者に『撃破ポイント』として付加される。


『名声ポイント』はその名の通り一般市民からの評判だ。


これらは自己申告の必要が無い。


不思議な事にたとえ深夜に山中で怪人を撃破したとしても両ポイントがしっかりと反映される。


故に、ズルのしようがない。

２年前、俺はランキング第４７位のヒーローとして登録された。


そこからコツコツとポイントを重ね、先日、ついに上位ランクと呼ばれる域にまで来たのだった。




――正直、驚いた。


一般市民の反応にだ。


上位とそれ以下では『ああ』も違うのか、と。


＜ヒーロー＞は求められる。


強さを。信頼を。助けを。祈りを。


だが、上位とそれ以下ではその『期待値』が違った。





一般市民に助けられるなんて、初めての経験だった。

：
：
：

俺「･･････ﾌﾌﾌ。　つまり･･････」


少女「！　･･････っ」ｵﾛｵﾛ


：
：
：



そう、つまり――――――

Beeeee！　Beeeee！　Beeeee！


俺「！！」

店長「！」

少女「うわっ、警報！？」



俺「･･････」

店長「――――『怪人』だ。場所は駅前、噴水広場」ｶﾀｶﾀ　ｶﾀｶﾀ


俺「了解ぃ･･････」ﾆ

少女「･･････ぁ」


ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾂ

ｶﾞﾗﾝｶﾞﾗｰﾝ!!


少女「･･････」

店長「？　どうした？」

少女「･･････ううん、なんでもない」ｷﾞｭ

店長「？」






少女（おにぃちゃん････････････わらってた）

――――そう、つまり俺は


危険を顧みず　『助けられたい』　ホンモノの＜ヒーロー＞になったんだ。