歩兵「はぁ～こんな小さい山で迷うとか...みんなに笑われるぞ...」

ﾜｰ！ｳｵｰ!

歩兵「ん？こんな近くに演習場なんてあったかな...？」

ｶｷﾝ！ｶﾞﾁﾝ！

歩兵「...これは」



敵足軽「いやだぁー！死にたくねぇよー！」

足軽「男なら覚悟決めるみゃぁ！」　ﾌﾞﾝｯ！

敵足軽「うぐゥ...ｸﾞﾊｯ」　ﾊﾞﾀｯ

敵将「貴様！」ﾌﾞﾝｯ

足軽「うぎゃぁ！」

歩兵「え、映画の撮影か...？」

敵将「ん？なんじゃ貴様ー！」

歩兵「え？僕？」

敵将「怪しい格好...貴様織田の軍勢だな！？」

歩兵「織田？！え？！何？！」

敵将「あのうつけ姫...こんな身なりのやつと戦わせおって...！」

歩兵「何言ってんですか！？僕は違います！」

敵将「問答無用！」　ﾌﾞﾝ

歩兵「ｯﾁ...」　ｯﾊﾟｰﾝｯ

敵将「ぐゥ...やはり鉄砲持ちか...」　ﾊﾞﾀ...

歩兵「...この時代に飛ばされたのか？」

「貴様何やつ！」

歩兵「また...ｯ！？

柴田勝家「ん？みない格好...貴様敵の兵だな？！」

歩兵「あ、えっと...ち、違います！」　(え？女？姫武将って本当に居たの？！)

柴田勝家「じゃあ何者だお前は、言えないなら...！」

歩兵「はっ！じっ！自分は○○二等兵であります！」

柴田勝家「に？二等？」

歩兵「山を彷徨っておりましたらこのような場所に迷い込んでしまいました！」

柴田勝家「...お前と似たような境遇に人間が居るから話は聞いて
やろう...」

歩兵「はい！えっと...」

柴田勝家「柴田勝家だ...さすがに名前は知っているだろ？」

歩兵「はい！有名な名前です！」

柴田勝家「なら良い、で?お前はどこから来たんだ？」

歩兵「はい！僕は...はっ？！危ない！」　ｯﾊﾟｰﾝ！

柴田勝家「ん？！」

敵足軽「うがっ！」ﾊﾞﾀﾝ

歩兵「危ないところでした...」

柴田勝家「あ、ありがとう...大丈夫か？」

歩兵「はい...少し...疲れただけでｓ...　　ﾊﾞﾀﾝ

柴田勝家「おい！大丈夫かおい！」

良晴「おーい勝家...ん？誰だこいつ...？」

勝家「サルと同じ境遇の奴だと思うが...」

良晴「俺と同じ？と、とにかく連れて行こう！」

勝家「あぁ...」

ーーー
ーーーー

ーーーー
ーーー

歩兵「ん...ここは...？」

良晴「おう、起きたか？もうちょっとでウコギ汁できるから待っててくれ」

歩兵「あの...」

良晴「ん？あぁ俺の紹介がまだだったな...俺は相良良晴！よろしくな！」

歩兵「は、はぁ...？」　

歩兵(学生服？それにしては見ない服だな...)

ｶﾞﾗｯ

犬千代「良晴...お腹減った...」

良晴「おう犬千代、もう出来るから待ってろ..うん美味い！」

犬千代「あ...起きてる」

歩兵「お、お邪魔してます...」

良晴「そんな畏まらなくてもいいぞ、ほれウコギ汁だ、一番の出来だぞ」

歩兵「頂きます...」　ｺﾞｸｯ

良晴「どうだ？」

歩兵「戦闘給食よりも美味いです！」

良晴「だろ？ずっと作ってきたからな～ほれ犬千代も」

犬千代「頂きます...いつもと変わらないと思う...」

良晴「あれ～？おかしいな」

ｼｭﾀｯ

歩兵「うわっ！」

五右衛門「ん？こやつは何者で御座るか？」

良晴「俺も実はよく分からん...」

歩兵「あ、紹介がまだでした...自分は

五右衛門「待て」

歩兵「はい？」

五右衛門「紹介は信奈様の所で頼みたい...」

良晴「信奈が呼んでるのか？」

五右衛門「左様、急いで」

良晴「おう、そうだな...いそがねぇと信奈が怒る...」

歩兵「信奈...？」

良晴「あぁ、説明は後だ、お前もついて来てくれ」

歩兵「はい...」

良晴「なぁに、心配はいらねぇよ...」

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勝家「と...いう訳で御座います」

信奈「デアルカ、でそれがこいつ...というわけね？」

歩兵「...」

長秀「この方が...？」

信奈「勝家の命を救ったの？」

勝家「はい、そういう形になりました」

歩兵(見事に女の子ばかりだな...この国はどうなってるんだ？)

信奈「ちょっとその長い銃見せて」

歩兵「え？ですがこの銃は...」　ﾁｮﾝﾁｮﾝ

良晴(素直に見せとけ！怒ったら面倒なんだ！)

歩兵(は、はぁ...)

信奈「なにしてんの？良いから早く！」

歩兵「はい！どうぞ...慎重に...」

信奈「ん...重いわねそれに長い」

歩兵「女の人なら多少は重くかんじるものですよ」

信奈「ふーん...？であんた...兵隊なの？」

歩兵「はい！自分は第９１師団　独立歩兵第２８２大隊　○○小隊
所属、歩兵であります！」

信奈「...良晴、何か分かる？」

良晴「すまん...俺の専門外なんだ...」

勝家「専門外？猿と同じ未来から流れたんじゃないのか？」

良晴「俺よりも古い時代だろう...日本が世界を相手に戦っていた時代
だな...」

信奈「世界を相手に戦？」

歩兵「はい、詳しい数は分かりませんが...３国くらいだったかな？」

信奈「ふーん、まぁ詳しい事はまた今度にするわ...頭痛くなってきちゃった...」

長秀「あら...では少し休憩と言う事で...」

信奈「六！」

勝家「はい！」

信奈「そいつの教育係、よろしく」

勝家「ええ？！わ、私がですか？！」

信奈「あんたが拾って来たんだからあんたが面倒見なさい...それと
今日は終わり！」

長秀「の、信奈様？！それは流石に...」

信奈「終わりったら終わり！良晴！着いて来なさい！」

良晴「え～？俺帰って寝たいんだけど」

信奈「今日は一緒に買い物行くって約束したでしょ！さぁ来る！」

良晴「ほ、歩兵！また後で！ひィー！殺される！」

信奈「アホな事言ってないでさっさと来る！」

歩兵(こりゃとんでも無いとこに来たぞ...)

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その頃

「あいつはまだ見つからんか？」

「はい、狭い島なんで逃亡は出来ないはずなんですが...」

「ふーむ...ここ最近違う師団で兵の失踪だ立て続けに起こっているらしい、
もしすると...」

「その事件と何か関係が...」

「いま一人でも抜けられては困るからな、徹底して探し出すように
今は探すしか出来ることはないからな」

「はっ！」

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うこぎ長屋

良晴「ああ～疲れた...信奈の奴遠慮って物を一度教えないと俺が死んじまう...」

五右衛門「優柔不断な相良氏にも問題がありましゅるよ」

良晴「そうかぁ？俺結構ばっさりしてると思うんだがなぁ...」

犬千代「うこぎ汁出来た...」

良晴「おっ、サンキュー...ところで歩兵はどこ行ったんだ？」

犬千代「勝家と少し話をしてるのは見た」

良晴「まだここのこともよく知らないと思うからな...飯食ったら探しに行くか...」

犬千代「急いで食べる」

良晴「五右衛門も食え！」

五右衛門「うこぎ汁は不味い故、拙者は遠慮するでござる」

良晴「もう諦めろ、俺らにはこれしかないんだ」

ｶﾞﾗｯ

勝家「おい、歩兵の奴見なかったか？」

良晴「勝家もか？俺ら飯食ったら探しに行こうと思ってた所だちょっと待っててくれ」

勝家「いや、先に探してくる」

良晴「そうか、じゃぁ後で」

勝家「おう」

ｶﾞﾗｯ

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高台...

歩兵「...戦国時代ということか、でも僕の習った戦国時代とは違うっぽいな...」

歩兵「街も綺麗に整備されてるなぁ...」

歩兵「そろそろ戻るか...」

？？？「おい！」

歩兵「？」

山賊「へへへ...やっぱ尾張の国には変な格好してる奴が多いのかぁ？」

手下１「兄貴！さっさと切り殺しましょうや！」

手下２「最新式の銃を持ってますぜ？信奈も金があるんすねぇ」

歩兵「あんた達は？」

山賊「俺たちゃ泣く子も黙る山賊一味よ！俺らの縄張りに入ったお前が悪い
んだぞ?死にたくなけりゃぁ金目の物置いて失せろ！」

歩兵「うわー本物だぁ...」

手下１(なんかドン引きしてやすぜ？！)

山賊(は、初めて山賊を見て驚いてるんだぜ！)

山賊「おい、奴の着てるもん全部剥ぎ取れ」

手下２「へい！」

歩兵「ん？」

手下２「おとなしくしてろよ～へへへ...」

歩兵「...ｯﾁ」　ﾌﾞﾝｯ　

手下２「へ？」　ｻﾞｼｭ...

山賊「...おい」

手下２「ﾉﾄﾞｶﾞ...ｲｷｶﾞ...」　

手下１「おい？！しっかりしろ！兄貴！ここは引きましょうや！弟者がぁ！」

山賊「貴様ァァァ！」

歩兵「これ以上は近づくな、手ェ挙げて地面に伏せるんだ」

山賊「...ｯ」

歩兵「お前らを殺すつもりはない、黙って山に帰れ」

手下１「兄貴ィ...！帰りましょうや！」

歩兵「さぁどうする？」

山賊「んにゃろう！！覚えてろ！次ぎあったらぶっ殺す！行くぞ！」

手下１「弟者はどうするんでぇ？！」

山賊「ほっとけ！喉をヤられたんだ、もうじきにくたばる、もう行くぞ！」

手下１「すまねぇ...弟者すまねぇ...」

手下２「ﾏｯﾃ...ﾏｯﾃｸﾚ...」　ｽﾞﾙｽﾞﾙ


歩兵「弾は無駄には出来ないなぁ...」

五右衛門「...いったいこれは」

歩兵「あ、五右衛門さん...どうしてここへ？」

五右衛門「勝家殿が探していたでござるが...何があったのでごじゃるか？」

歩兵「あぁ...ちょっといろいろありまして...」

五右衛門「そ、そうでござるか...」

歩兵「勝家さんは何処にいるんですか？」

五右衛門「おそらく城の周りかと」

歩兵「ありがとうございます」

五右衛門「...目立った行動は控えた方が身の為」

歩兵「わかりました」

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「はい...やはり違う時代かと思われます」

「これが兵の失踪の原因か...」

「国民党軍の神隠し伝説みたいだな」

「めったなこと言うな、この時代まできて戦う気なんて無いぞ」

「とりあえず街を目指そう、指揮は私が取るが、異論は無いか？」

「いいえ、ありません」

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勝家「何処に行ってたんだ？」

歩兵「すいません...ちょっと道に迷っちゃって...」

勝家「まったく...だらしの無い奴だ、まぁ良い今度どこかへ行くときは
私に一言言ってくれ」

歩兵「了解いたしました」

良晴「さぁてと...歩兵は何処で寝るんだ？」

歩兵「野営地を構築して...とりあえずそこがこれからの寝床にしようかと」

勝家「そんなとこで寝なくても...長屋に空きは無いのか？」

歩兵「野営は慣れておりますので」

良晴「でもなぁ...」

ねね「残念ながら新しい人を入居させれれる部屋はないですぞ...」

歩兵「大丈夫です、家が無くても耐える...これが我が軍の精神です」

勝家「そ、そうか...」

歩兵「では天蓋張ってきますのでまた後で...」

良晴「おう、欲しい物があったら言ってくれ」

歩兵「ありがとうございます」

勝家「お前も歩兵を見習ったらいいんじゃないのか？」

良晴「俺は成果上げてｯから耐える必要はナッシングなんだよ」

勝家「私の分かる範囲の言語で喋ってくれ」

良晴「あい」

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「明かりです！街が見えます！」

「あれがポートモレスビーの明かりなのか...やっとこんなジャングルから
抜け出せたのか...」

「それにしては...敵を見ませんね、情報によると...もう敵の迫撃砲陣地が見える
頃なんですが...」

「アメ公の抵抗が無いな...奴らオーストラリアに逃げたのか？」

「とりあえず進もう」

「了解」

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歩兵「こんなもんかな？」

歩兵「まぁここは敵は居ないから安心して寝られるかな...」

勝家「おお、立派なもんじゃないか」

歩兵「勝家さん？へへ...僕天蓋を作るのだけは隊の中でも一番早かったんで...」

勝家「そ、そうか...今日はもう寝るのか？」

歩兵「はい、明日はちょっと街の方へ出てみたいんで...」

勝家「そうか...なら私もついていこう、まだここの地理は分かんないだろ？」

歩兵「ありがとうございます」

勝家「じゃぁまた明日、長屋の前集合で良いか？」

歩兵「はい！」

勝家「じゃ、おやすみ」

歩兵「おやすみなさい」

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次の日

歩兵「勝家さんもう来てたのですか？」

勝家「当たり前だ、何刻に集合と言ってなかったから早めに来たんだが
お前の姿が見えなかったからもう行ってしまったのかと思ったよ」

歩兵「すいません...」

勝家「まぁいい、行くぞ案内してやる」

歩兵「ありがとうございます」

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「街に突入する準備が出来ました」

「ん？日本人街なんてあんのか？やけに古風な家ばかりだが...」

「...ほんとにここはポートもレスビーなのか？」

「違うな...山から見渡した限り地図と地形が全く違う...どこかで見たような...」

「お前地理の教師だったよな？」

「んだなぁ...見たところ愛知あたりの地形に近いんじゃねえか？海岸線
もそっくりだべ」

「まぁいい街に潜入してみよう」

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