家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。(18)

夫「ただいま」ガチャ

落武者「……」

玄関を開けるとそこには段ボール生の甲冑を着こんだ妻に良く似た落武者が頭に矢が刺さった状態で倒れていた。

落武者「……」

俺は傘立てから一つ傘を抜くと落武者の横に立って傘を構えた。

夫「落武者狩りじゃぁぁぁぁぁ!!!」

俺はそう叫ぶと落武者目掛けて傘を突き下ろした。

落武者「くっ!」ゴロン

俺の攻撃を落武者は横に転がることで回避した。

落武者「バレては仕方ない」

落武者は立ち上がると帯刀していた刀に手を掛けた。

夫「ちょwwwその刀はwwwww」

落武者「問答無用!」

落武者はそう言うと俺に突きかかってきた。

夫「ちょwwwマジ勘弁wwwww」

落武者の突きを何とか避ける。

落武者「ふふふ、大人しく我が愛刀“便所丸”の餌食になるがいい」

言い終わるや否や落武者は“便所丸”(通称スッポン)を目にも止まらぬ速さで突いてきた。

“便所丸”の名に笑って隙だらけな俺の腹に……



カポッ!



“便所丸”が深々と突き刺さった。

落武者「……またつまらぬ物を突いてしまった」

落武者は“便所丸”を引き抜くと“便所丸”を天高く掲げ、声高々に勝ちどきを上げた。

落武者「皆の者!宴じゃ!宴の準備をいたせ!」

落武者は「ウオォォォォォ!!!」と吠えながらキッチンの方向に姿をくらました。

俺は起き上がると自室で着替えてからキッチンに向かうとそこには鼻歌を歌いながら天ぷらを揚げてる落武者がいた。

落武者「あ、もう少しで出来るから座って待ってて」





落武者の作る天ぷらはとても美味しかった。

おやすみなさい

夫「ただいま」ガチャ

二等兵「……」

玄関を開けるとそこには妻に良く似た迷彩服を着て銃を抱えている二等兵が倒れていた。

二等兵「……」

俺は二等兵に駆け寄ると二等兵の肩を揺さぶりながら声をかけた。

夫「二等兵!!しっかりしろ二等兵!!!」ユサユサ

二等兵「……ぅ」

俺の呼び掛けに僅に目を開いて答える二等兵。

二等兵「夫隊長…すみません…」

二等兵は震える手で俺の手を握ると一筋の涙を流した。

二等兵「お願いが…ありま…す」

夫「何だ!?」

二等兵「この手紙を…私の大切な人…に…渡して下…さい」

二等兵はそう言うと胸ポケットから一枚の手紙を俺に差し出した。

二等兵「お願い…しま……」

夫「…二等兵?おい、二等兵!?二等兵!!!」

二等兵の腕は力なく地面に落ちた。

夫「二等兵…約束は必ず守るからな」

俺は立ち上がると二等兵との約束を果たす為、急いで自室へと駆け出した。

自室で着替え終わった俺は先程、二等兵に託された手紙の内容が気になり、悪いと思いながらも読んでしまった。





“今夜はカレーよ(ハート)”




.

自室を出てキッチンに向かうとそこにはカレーを温め直している二等兵の姿があった。

夫「おー、美味そうな臭い」

二等兵「すぐにできるから冷蔵庫からサラダ出して待ってて」

夫「了解」

夫「……ところでさ」

二等兵「ん~?」

夫「金曜日にカレーは海上自衛隊じゃなかったっけ?」

二等兵「……」

夫「……」

二等兵「……し、知ってるし!」





二等兵が作るカレーはとても美味しかった。

スズ母って何ですか?

おやすみなさい

夫「ただいま」ガチャ

マグロ「……」

玄関を開けるとそこには手足が生え、首元から妻に良く似た顔が生えている大きなマグロが倒れていた。

マグロ「……」

俺はマグロに近づくと爪先で軽く突っついた。

マグロ「……!」ピクピク

夫「お、まだ生きてた」

マグロ「……ぅ」

マグロは今にも消え入りそうな声で話しかけてきた。

マグロ「ミズヲ…クダサイ…」

俺はキッチンに行くとコップに水道水を入れてマグロに飲ませた。

マグロ「ング、ング、ング」

夫「マグロさん大丈夫ですか?」

マグロ「グハッ!!!」

突然苦しみだすマグロ。

マグロ「マ、マグロに……タ、淡…水…は…アカン……」ガクッ

夫「マグロォォォォォ!!!」

夫「ヤ、ヤバイ…さ、魚を殺してしまった」

夫「早く証拠を隠さなくちゃ!」

俺は急いで自室に行くと動きやすい部屋着に着替えてキッチンに向かった。

夫「証拠隠滅!証拠隠滅!」モグモグ

マグロ「マグロうめwww自分うめぇwww」モグモグ

夫「マグロさん。椅子に座って食べなさい」

マグロ「尻尾が邪魔で座れないのです」ムシャムシャ





マグロの刺身は美味しかった。

おやすみなさい

漫画の方読んでないけどパクリ?

>>16
漫画あるの?

久々にYouTubeで某男性が歌ってるこれを聴いてパクらせてもらいました。

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