敷波「司令官にバケツを使ったら大変なことになった」 (18)

艦隊これくしょんのSSです
設定などを独自に解釈した部分が出てきます
R-17くらいの話題が出てきます
読まなくても大丈夫ですが、以下のSSの流れを引き継いでいます

明石「それでは、吹雪の更なる改装と結婚を祝して……乾杯!」
明石「それでは、吹雪の更なる改装と結婚を祝して……乾杯!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1422785478/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1424248219

敷波「あのさ、司令官」

提督「どうした?」

敷波「この間の出撃でさ、あたしの練度評価も99になったじゃん」

提督「あぁ、ちょっとしたお祝いもしたな」

敷波「それでさ、聞きたいんだけどさ。あたしも……しなくていいのかよ」

提督「何をだ?」

敷波「えっと、その、吹雪もしてるっていうか……」

敷波「ほら、した方がなんか燃費とかも良くなるって聞いて……」

提督「あぁ、ケッコンカッコカリのことか?」



敷波「練度評価が99になった艦娘はみんな司令官と結婚してるじゃん」

敷波「だからあたしもさ、その……け……したほうがいいのかなぁって」

提督「いや、別に無理にする必要はないんだぞ?」

敷波「へっ?」

提督「確かに結婚した艦娘は、どういう訳か燃費も良くなるし、練度も更に向上するようになる」

提督「だが、その為だけに結婚しろというのは、いくらなんでも酷だろう」

敷波「ま、お嫁さんになるのは女の子の夢だからね」

提督「あぁ、しかも艦娘は結婚相手を選ぶことは出来ないしな」

敷波「……いろんな艦娘と重婚しちゃうような男の人しかいないもんね」

提督「ははっ、違いない」

提督「だから、無理に好きでもない奴と結婚する必要なんてないさ」

提督「どうしても練度を上げたいというのなら、書類上だけって手もあるが」



敷波「……司令官はさ」

提督「ん?」

敷波「司令官は、あたしが好きでもない人とさ、その……け、結婚すると思う?」

提督「……いや」

敷波「だからさ、あたしなんかでよかったら、結婚とかさ……」

提督「……敷波は俺のこと、好きか?」

敷波「そ、そりゃあさ、そうじゃなかったらこんな事……!」



提督「……本当にいいのか?」

提督「俺にはもう吹雪がいるし、他にも重婚相手が何人かいる」

提督「だから、敷波だけを愛することは出来ないし、敷波の期待する関係ではいられないかもしれない」

敷波「いいよ別に。敷波のこともさ、たまにでも良いから見てくれるなら……それで十分だし」

敷波「……それで十分、幸せだからさ!」

敷波「――って感じだったかなぁ」

吹雪「うーん、司令官は相変わらず乙女心が分かってないなぁ」

吹雪「ごめんね、一世一代の告白の時に、私の名前なんか出てきちゃったみたいで……」

敷波「いいよ別に、それに人の旦那に告白したのはあたしの方だし……」



敷波「それでさ、吹雪にこんなこと相談するのもなんだけどさ」

敷波「今夜、初めて夜戦することになったんだけど……」

吹雪「なるほど、初めてだと怖いよね」

敷波「そうなんだよー、初めてってかなり痛いんでしょ?」

敷波「それに、ちゃんと出来なくて司令官にがっかりされたくないしさ……」

吹雪「大丈夫だよ、私もおもいっきり失敗しちゃったもん」



吹雪「でも確かに、初めてはすっごい痛かったなぁ」

敷波「うわぁ、まじかよー」

吹雪「裂けた傷をこすられるわけだからね」

吹雪「しかも入渠でお風呂に入ったら、傷がふさがって元の状態に戻っちゃうし」

敷波「えぇっ?それじゃ、入渠の度に痛いのを我慢しないと駄目なのかよ?」

吹雪「前まではそうだったんだけど……」

敷波「前までは?」

吹雪「うん、実は入渠しても除幕式をしなくてもいい方法があって……」

敷波「除幕式って言い方はどうかと思うけど……どんな方法?」

吹雪「えっと、司令官と繋がったまま入渠しちゃうの」

敷波「つ、繋がったまま?!」

吹雪「最初はやっぱり痛いんだけど、それよりも入渠する度に痛い方が困るでしょ?」

敷波「確かにそうかもしんないけど……」

吹雪「この方法だと司令官の形に合わせて傷が治るから、最初に一回だけやっておけば大丈夫だよ!」

敷波「な、なるほど……」



敷波「……でも、なんかごめんね?こんな相談しちゃってさ」

吹雪「大丈夫だよ、敷波ちゃんは同じ特型駆逐艦だし、ある意味姉妹なんだから」

敷波「だけど、吹雪の旦那さんと夜戦するための相談なんてさ……」

吹雪「私が最初ってだけで、今は敷波ちゃんの旦那さんでもあるんだから」

敷波「そうかもしれないけど……」

吹雪「なんだったら、一緒に夜戦してみたりする?」

敷波「そ、それはちょっと、まだハードルが高いかなぁ」

吹雪「あはは、でも、私に気を使わなくてもいいよ」

吹雪「同じ人を好きになったんだから、同じ幸せを分ち合おうよ。ね?」

敷波「……!」

敷波「……そうだね。ありがと、吹雪!」

敷波「……やっぱり吹雪っていい子だよなぁ。司令官の一番になれたのも分かる気がするよ」

敷波「もし私が司令官と最初に結婚してたら、多分重婚なんて許してないだろうしさ」

敷波「だから、吹雪が最初の奥さんでよかったのかも。おかげであたしも結婚できたんだし……」

敷波「それに比べて、あたしは……」

敷波「……」



敷波「……司令官が一番好きな子は吹雪」

敷波「じゃああたしって、司令官にとってなんなのかな?」

敷波「さすがに嫌われてはないだろうけど、少なくともあたしよりも吹雪のほうが好きなんだし……」

敷波「……もしかしてこの結婚って、あたしのワガママなのかな?」



敷波「あたしには蒼龍さんや伊勢さんみたいに、大人の魅力があるわけでもない」

敷波「見た目だって、同じ特型駆逐艦だから吹雪とそんなに変わらない」

敷波「司令官にとって、あたしと結婚する意味ってあるのかな?」

敷波「吹雪だけで良くて、あたしは吹雪との時間を邪魔してるだけだったりして……」

敷波「……」



敷波「よく考えたら、司令官の気持ちはまだ聞いてなかったし、このままフラれて離婚とか……」

敷波「……そんなの嫌だよ、せっかく夢が叶ったのに」

敷波「何か、あたしにしか出来ないこと、してあげれることを考えないと……!」

―――ドック―――

提督「すまん敷波、待たせてしまったか?」

敷波「いいよ、あたしも来たところだし!」

提督「……待ち合わせ場所がドックということは、吹雪から色々聞いたのか?」

敷波「うん、ここだと初めてでもあまり痛くないんだってさ」



敷波「でさ、司令官。ちょっと聞きたいんだけど」

提督「どうした?」

敷波「司令官はさ、あたしのこと……どう思ってる?」

提督「……そうだなぁ、控えめな照れ屋さん、かな」

敷波「てっ、照れ屋さんって、確かにそうかもしれないけど……」

提督「ほら、また顔が赤くなってる」

敷波「マジかよー?は、恥ずかしいじゃん……」

提督「あはは」

提督「……敷波、俺なんかを好きになってくれてありがとう」

敷波「えっと……ど、どういたしまして?」

提督「敷波の言いたいことは分かる。どうして俺が敷波と結婚したか知りたいんだろう?」

敷波「……うん」

提督「それなんだが……正直、俺にもよく分からん」

敷波「えぇー……」



提督「俺は吹雪のことが好きだ。他の娘たちと重婚したってそこは変わってない」

提督「でも、俺のことを慕ってくれる他の艦娘たちの気持ちにも応えたいと思うし、吹雪もそれを望んでいる」

提督「この気持ちは、単に俺が大勢の女の子に慕われていい気になっているだけなのか……」

提督「それとも、俺以外に結婚する相手がいない艦娘たちに同情してるのかは分からない」

敷波「ど、同情とかじゃないとあたしは思うけど……」

提督「格好つけたところで、やってることはただの浮気だからな。不誠実な男さ」

敷波「そ、そうかもしれないけどさ……」

提督「でもひとつ言えるのは……俺も敷波と同じってことだ」

敷波「同じって?」

提督「俺も、好きでもない人と結婚なんてしたくない」

敷波「……そっか」



敷波「そうだよね、好きだから結婚するんだよね」

敷波「お互いに好きだから結婚する……簡単なことじゃん」

提督「……不安にさせてしまって悪かった」

敷波「いいよ別に。あたしは一番じゃなくてもいいし、なれると思ってなかったからさ」

敷波「そりゃぁ一番のほうがいいけど、あたしは素直じゃないし、あまり自信もないからねー」

敷波「だから吹雪には感謝してるんだ。おかげで司令官と結婚できたんだし」



敷波「でもさ、私と一緒にいる時だけでいいからさ」

敷波「……司令官の好きって気持ち、あたしが全部もらってもいいかな?」

提督「あぁ、もちろんだ」

提督「じゃあ、いくぞ……」

敷波「うぅっ……」

敷波「ちょっと待って、痛い、痛いってばー!」

提督「すまん、大丈夫か?」

敷波「こ、こっちこそごめん。思ったより痛くて……」

提督「……血も結構出てるし、なんなら今日はやめとこうか?」

敷波「それはダメ!あたしなら大丈夫だからさ」

提督「だが……」

敷波「じゃあさ、高速修復剤使ってもいいかな?そしたらすぐに傷も塞がるから!」

提督「バケツか?別に構わないが」



敷波「1番ドックに修復剤を入れて……」ザザー

提督「おぉ、湯船が光ってる」

敷波「それじゃあ司令官、さっきの続き……しよ?」

提督「……全部入ったが、大丈夫か?」

敷波「うん。やっぱり痛かったけど、すぐに痛みも引いたし大丈夫」

敷波「……それよりもほら、男の人って動かないと気持よくならないんだよね?」

提督「そうだな」

敷波「あたしのここ、もう司令官専用の形になっちゃってるから……」

敷波「……満タン、よろしくね」

提督「敷波……っ!!」

吹雪「……それで、朝になるまでずっと夜戦してたのかな?」

深雪「遠征から帰ってきてひとっ風呂浴びようと思ったら、敷波と司令官が繋がったまま気を失ってたからなー」

白雪「湯船はピンク色に染まってて、生臭さと血の匂いがひどかったから……ずっとしてたんじゃないかな?」

吹雪「ピンク色っていうのはもしかして……」

叢雲「多分、司令官のアレと敷波の血でしょうね」

吹雪「うわぁ……」

磯波「明石さんが言うには、生身の人間の司令官にバケツを使ったから、いろいろ止まらなくなっちゃったんだろうって」

深雪「うーん、男の人って不思議だよなぁ」

叢雲「私はバケツを使うのがすこし怖くなったわ……」



吹雪「それで、その二人は?」

初雪「……明石さんに怒られて、二人でドックの掃除中」

提督「本当に済まなかった。自分でも欲求を止められなくなってしまって……」

敷波「いいよ別に。元はというとバケツを使ったあたしが悪いんだから」

敷波「それに、司令官に求められてるって思うと嬉しかったし……途中からは気持よくなってきたし」

提督「だが、気を失うまでってのはいくらなんでも……」



敷波「でもさ、あんな乱暴なのってさ、吹雪には出来ないでしょ?」

提督「いや、敷波にだってあんな乱暴にするつもりはなかったんだ。しかも初めてだったんだから尚更……」

提督「本当にすまなかった、どう謝ればいいのか……」



敷波「じゃあさ、掃除が終わったら遠征に行ってきてもいい?」

提督「遠征?……休みとかじゃなくていいのか?」

敷波「うん、またバケツ用意して待ってるからさ……」



夜戦END

ここまで読んでくださってありがとうございます
敷波、かわいいですよね

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