穂乃果「絵里ちゃんに渡すチョコとお父さんに渡すチョコ間違えた!!」 (40)

雪穂「はい?」

穂乃果「どうしよう雪穂~っ!」

雪穂「ドジだなぁ・・・普通間違える?」

穂乃果「だって・・・絵里ちゃんに本命のチョコを渡して告白するぞーって思ったら全然眠れなくて、今朝は寝坊しちゃって・・・」

雪穂「今朝も、でしょー」

穂乃果「と、とにかくっ!大慌てで支度したから間違えて持って行っちゃって、そのまま渡しちゃったのっ!」

穂乃果「で、さっきお父さんにもチョコをあげて穂乃果のバレンタインデーはひと段落・・・と思ってよく考えてみたら、包装紙が違ってたことに気づいて・・・」

雪穂「包装紙だけじゃなく、中のチョコも違うの?」

穂乃果「チョコ・・・というか、チョコの上に書いたメッセージが違くて・・・」

雪穂「・・・今日、絵里さんに告白したんだよね?」

穂乃果「・・・うん。『これが穂乃果の気持ちです、受け取ってください』って」

雪穂「・・・お父さんへのチョコには何て書いてあったの」

穂乃果「それが・・・」






絵里「・・・・・・!」カパ

ほのチョコ【ほむらのまんじゅう世界一♡】

絵里「・・・・・・」

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雪穂「うわぁ」

穂乃果「うぇぇ~~~んっ!!絶対『バレンタインデーに便乗してお店の宣伝をするなんて商魂たくましいオンナね』って思われてるよぉ~~~っ!!」

雪穂「絵里さんがそんな風に思うかは分からないけど・・・」

穂乃果「ぐすっ・・・高坂穂乃果、一世一代の大告白だったのにぃ・・・」

雪穂「はぁ・・・どんな感じで渡したのさ」

穂乃果「えっとね・・・」


・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・


放課後、2人きりの生徒会室
校舎に残った生徒は少なく、遠くには野球部の掛け声や吹奏楽部の楽器の音色が


雪穂「あれ?オトノキに野球部なんてあったっけ?」

穂乃果「いいのっ!そういうイメージなのっ!」

期待

絵里『穂乃果・・・?』

穂乃果『あ・・・絵里ちゃん。よかった、来てくれて・・・』

生徒会室のドアをくぐると、いつもの快活な姿からは想像できない・・・どこか憂いを帯びた穂乃果が、1人たたずんでいた
顔が赤らんで見えるのは・・・夕日のせいかしら


雪穂「ちょっと待ってよ。何で絵里さん視点?おかしくない?」

穂乃果「あーもうっ!いちいち口を挟まないでよぅ!せっかく詳しく教えてあげようと思ったのに!」

雪穂「嘘だぁ。絶対誇張してるよ。お姉ちゃんにこんなロマンチックな雰囲気合わないもん」

穂乃果「ぐぬぬ・・・とにかく、さっきも言ったけど『絵里ちゃんのことがずっと好きでした。これが穂乃果の気持ちです、受け取ってください』ってな感じでチョコを渡したのっ!」

雪穂「返事は・・・?」

穂乃果「・・・恥ずかしくなってすぐ生徒会室を飛び出しちゃったから、わかんない」

雪穂「・・・で、家に帰って箱を開けてみれば、穂むらの饅頭世界一?」

穂乃果「・・・・・・」

雪穂「・・・お姉ちゃん、新しい恋を見つけたほうがいいよ」

穂乃果「うわぁ~~~んっ!!」

穂乃果「う、えぐ・・・絵里ちゃんのこと・・・ひぐっ、こんなに、好きなのに・・・」

雪穂「やれやれ・・・」

雪穂「じゃあ、今からそう伝えに行けばいいじゃん。替えのチョコ持ってさ」

穂乃果「・・・え?」

雪穂「え?って・・・いつものお姉ちゃんなら、私に相談するまでもなく気づいたらすぐに家を飛び出してそうじゃん」

穂乃果「・・・そうかな」

雪穂「絶対そうだよ。そんで夜中なのに『ぅえりちゃぁぁぁんっ』なんて叫びながら玄関ドアをドンドン叩いたりしてさ。あ、ホントにやっちゃダメだからね?ちゃんと呼び鈴鳴らしなよ?」

穂乃果「そんなことしないもんっ!!」

雪穂「そりゃぁ今私が注意したからねー」

穂乃果「むぅぅ・・・!」

穂乃果「・・・でも、そうだよね。うじうじ悩むなんて穂乃果らしくないよね」

穂乃果「決めたっ!!今から絵里ちゃんのところに行って・・・ちゃんとバレンタインデーをやり直すよ!!」

雪穂「うん、それでこそお姉ちゃんだよ」クスッ

穂乃果「ありがとう、雪穂・・・そうだ!はい、これ!」

雪穂「え・・・?チョコ・・・?」

穂乃果「うん、雪穂の分も作っておいたんだっ!まぁ、全部ことりちゃんたちに手伝ってもらって、だけど・・・」

雪穂「お姉ちゃん・・・」

雪穂「じ、実は私も・・・」スッ

穂乃果「わぁ・・・!えへへ・・・雪穂、大好きっ!!」ダキッ

雪穂「きゃぁっ!?・・・もー!こういうのは絵里さんにやってきなよー!///」

穂乃果「うんっ!じゃあちょっと行ってくるねっ!!」

雪穂「はいはい・・・いってらっしゃ

穂乃果「あ、その前にお父さんから絵里ちゃん用のチョコレートを取り返さないと!!」ダッ

雪穂「え?」

ほのパパ「・・・・・・」

ほのパパ「・・・・・・」カパ

ほのチョコ【I LOVE YOU♡】

ほのパパ「・・・・・・」

ほのパパ「・・・・・・」スッ

ほのメッセージカード【穂乃果から愛を込めて♡】

ほのパパ「・・・・・・」



ほのパパ「・・・・・・」ブワッ

こ・・・コレは返してなんていえないな・・

ほのか『おとーさーん!きょうねー!ずこうのじかんにかいたえをほめられたのー!』

ほのパパ『・・・・・・』

ほのか『えへへ、それはね・・・じゃーん!おとーさんのえだよ~っ』

ほのパパ『!』

ほのか『はい、おとーさんにプレゼント!』

ほのパパ『・・・・・・』ウルウルウル




ほのか『おとーさーん!おまんじゅうつくったの!たべてたべて~!』

ほのパパ『・・・・・・』パクパク

ほのか『どーお?どーお?』

ほのパパ『・・・・・・』グッ

ほのか『わーいやったー!おとーさんにほめられたー!』

ほのか『ほのか、もっとれんしゅうして、おとーさんみたいなすごうでのしょくにんさんになるからね!』

ほのパパ『・・・・・・』ウルウルウル




ほのか『・・・ほのかのおとーさんはおまんじゅうでみんなをしあわせにしていますっ』

ほのか『ほのかはそんなおとーさんがだいだいだいすきですっ!!』

先生『素敵な作文だったわね!みんな拍手!』

パチパチパチパチ

ほのか『えへへ!』ピース!

ほのパパ『・・・・・・』ウルウルウル

  『おとーさん!』 
            『おとうさん?』 

     『おとうさんっ!』



ほのか『ほのか、おっきくなったらおとーさんとけっこんするー!!』






ほのパパ「・・・・・・」ジーン

ほのパパ「・・・・・・」

ほのパパ「・・・・・・」スッ


穂乃果「お父さんスト~~~~~~~ップ!!!」バァン


ほのパパ「!?」

穂乃果「このチョコレート、間違いなの!!後でちゃんとお父さん用のあげるからっ!!」バッ


「あ、お母さん!ちょっと出かけてくるねーーーっ!!」
「穂乃果!?こんな時間にどこへ・・・」
「行っちゃった・・・」


ほのママ「まったくあの子ったら・・・あ、あら・・・?」

ほのパパ「」チーン

ほのパパ…

回想でなきそう

ほのママ「ちょっと!あなたっ!あなたっ!」ユサユサ


ほのパパ「」

ほのパパ「・・・」

ほのパパ「・・・・・・」

ほのパパ「・・・・・・!?」ハッ




このチョコは間違い→別に渡したい相手がいる→その人物に愛を届けたい→相手はOKするに決まっている→



  穂乃果「お父さん、今までありがとう・・・穂乃果、幸せになります・・・っ!」リンゴーン

           ダーカラネーアゲルヨゲンキー♪ソノーママノーエガオデー♪




ほのパパ「・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

ほのママ「ねぇあなたっ!?何があったの!?しっかり・・・」

ほのパパ「・・・っ!!」ダッ


ガチャッ・・・ドドドドドドドドドドドド・・・・・・


ほのママ「」ポカーン

雪穂(・・・あちゃー)

穂乃果「ハァッ・・・ハァッ・・・」タタタ

穂乃果「ぜぇ・・・はぁ・・・っ」

穂乃果「・・・・・・っっっ」スゥゥ

穂乃果「ぅえりちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっっ!!!!!」ドンドンドンドン

ガチャ

絵里「ちょっと誰!?今何時だと思って・・・って穂乃果!?」

穂乃果「うっ、はぁ・・・えり、ちゃぁん・・・」グスッ

絵里「どうしたのよ・・・そんなに息を切らして・・・」

穂乃果「今日のうちに・・・ちゃんと穂乃果の気持ちを伝えておきたかったから・・・」

絵里「穂乃果の気持ち・・・」ハッ

穂乃果「放課後に渡したチョコレート・・・もう開けた?」

絵里「ええ・・・」

穂乃果「そのことなんだけど・・・」

絵里「大丈夫、穂乃果の気持ちはちゃんと伝わったわ・・・」

穂乃果「え・・・!?」ドキッ

絵里「私も穂むらのお饅頭が大好きだから・・・これからも贔屓にさせてもらうわね」ニコ・・・

穂乃果「ああ、やっぱり変な伝わり方してる!!」

穂乃果「ハァ・・・」

絵里「穂乃果?」

穂乃果「絵里ちゃん・・・実はね、あのチョコレートはお父さんにあげる予定のものだったの」

絵里「え・・・?バレンタインデーに便乗して私にお店の宣伝をするためのものじゃなく・・・?」

穂乃果「じゃなく!!間違えて渡しちゃったのっ!!」

絵里「そ、そう・・・」

穂乃果「でね、絵里ちゃんのはこっち・・・」スッ カパ

ほのチョコ【I LOVE YOU♡】

絵里「!」

穂乃果「・・・もう一度、ちゃんと言うね」

穂乃果「・・・絵里ちゃんのことがずっと好きでした。これが穂乃果の気持ちです・・・受け取ってください・・・」

絵里「穂乃果・・・」

穂乃果「あぅ・・・///そ、それで・・・絵里ちゃんは・・・」

絵里「ちょ、ちょっと待ってて!」クルッ

穂乃果「ほぇ?」

タタタタタ・・・

穂乃果「・・・・・・」

・・・タタタタタ

絵里「こ、これ・・・!」スッ

穂乃果「・・・え?これって・・・もしかして・・・」

絵里「そう・・・チョコレート」

絵里「穂乃果に渡そうと思ってた・・・本命の・・・」

穂乃果「そそそそれって・・・!」

絵里「ええ・・・」

絵里「私も、穂乃果のことが好き。私の気持ち・・・受け取ってくれる・・・?」

穂乃果「絵里ちゃん・・・!」

<●> <●>みてます

絵里「あの時、せっかく私もお返しに渡そうと思ったのに、穂乃果ったらすぐに出て行っちゃうんだもの」

絵里「帰ってきて中を見てみたらお饅頭の宣伝だったし・・・からかわれたのかもって、ちょっと傷ついたのよ?」

穂乃果「うぅ・・・ごめんなさい・・・」

絵里「ふふ・・・もういいんだけどね。そんなおっちょこちょいな所も含めて、穂乃果のことが好きなんだから」

穂乃果「絵里ちゃぁん・・・」グスッ

絵里「ほーら、泣かないの。じゃあチョコレートの交換、しましょう?」

穂乃果「うんっ・・・ねぇねぇ、開けてもいい?」

絵里「わ、私の前ではやめてほしいな・・・あんまり上手にできた自信ないし・・・気持ちは込めたけど・・・」

穂乃果「手作りなのっ!?」

絵里「一応・・・///」

穂乃果「・・・ぅえりちゃーーーんっ!!」ダキッ

絵里「きゃぁっ!?・・・もう、穂乃果ったら」ナデナデ

穂乃果「絵里ちゃん、大好きっ!!」

絵里「うん・・・私も・・・」ギュッ

穂乃果「じゃあ、穂乃果今日はもう帰るね。お母さんも怒ってるだろうし」

絵里「まさか家を飛び出してきたの?穂乃果らしいわね・・・送るわ」

穂乃果「ううん。1人で大丈夫だよ」

絵里「ダメよ。もう遅いんだから、1人じゃ危ないわ」

穂乃果「そんなこと言ったら、帰りの絵里ちゃんが1人で危ないよ!」

絵里「私は大丈夫なの」

穂乃果「穂乃果だって大丈夫だもん!」

絵里「ダーメ」

穂乃果「絵里ちゃんこそダメっ!」

絵里「むー・・・」

穂乃果「うー・・・」

絵里「・・・じゃあ、途中まで。それならいいでしょう?」

穂乃果「うーん・・・」

絵里「・・・もう!せっかく恋人同士になったのに、2人で一緒に歩きたくないのっ?///」

穂乃果「あっ・・・そ、そっか・・・///うんうん!歩きたい歩きたいっ!!」

絵里「じゃあ決まりね」

穂乃果「ねぇねぇ絵里ちゃん、手を繋いでもいい?」

絵里「え、ええ・・・///」

穂乃果「えへへ・・・絵里ちゃんの手、あったかいね」ギュッ

絵里「・・・穂乃果の手もよ」ギュッ

穂乃果「・・・・・・」

絵里「・・・・・・」

絵里「・・・じゃあ、行きましょうか」ニコッ

穂乃果「・・・うんっ!!」ニコッ






コソッ

ほのパパ「・・・・・・」ホロリ

クルッ

スタスタスタ・・・

公園


ほのパパ「・・・・・・」ハァ

ほのパパ「・・・・・・」

ほのパパ「!」

野良犬「クゥーン」

ほのパパ「・・・・・・」

ほのパパ「・・・・・・」コイコイ

野良犬「ワォン・・・」

ほのパパ「・・・・・・」ヨシヨシ

野良犬「クゥ~ン」スリスリ

ほのパパ「・・・・・・」

野良犬「!」ピクッ

ほのパパ「?」

野良犬2「ワォーン」

野良犬「ワゥー」タタッ

ほのパパ「・・・・・・」ア・・・

野良犬ズ「・・・・・・」タタタ・・・

ほのパパ「・・・・・・」

ほのパパ「・・・・・・」ハァ

高坂家


ほのパパ「・・・・・・」タダイマ

ほのママ「ちょっとぉ!あなたまでどこ行ってたのよ!?」

ほのパパ「・・・・・・」ウルセィ

ほのママ「まっ・・・何よその態度は・・・せっかくいいもの用意してあるのに」

ほのパパ「?」

ほのママ「和菓子一筋の誰かさんのお口には合わないかもしれないけど?」スッ

ほのパパ「!」

雪穂「おとーさん帰ってきたの?はい、これ」スッ

ほのパパ「!!」

穂乃果「あ、お父さん!いやぁ、さっきはごめんね?これ、お父さんへのチョコレート!!」スッ

ほのチョコ【ほむらのまんじゅう世界一♡】

ほのパパ「!!!」

雪穂「・・・ホントにやるの?///」

穂乃果「もちろん!」

ほのママ「フフフ・・・せーのっ」


3人「ハッピーバレンタインっ!!!」


ほのパパ「・・・・・・」

3人「・・・?」






ほのパパ「・・・・・・」ブワッッッ

3人「!?」

穂乃果「いやぁ、今日は大変な1日だったなぁ」

穂乃果「でも・・・えへへ、絵里ちゃんと恋人同士かぁ///」ニヘラ

穂乃果「あっ、そうだ!お母さんの説教のせいで絵里ちゃんからもらったチョコレートを開けるの忘れてた!」

穂乃果「絵里ちゃんの~♪手作りチョコレート~♪」

穂乃果「チョコレート好きの絵里ちゃんのことだから~♪すっごく美味しいんだろうな~♪」

穂乃果「それに~♪これが絵里ちゃんの気持ちって言って~・・・」カパ






亜里沙「ねぇお姉ちゃん・・・私にくれた、このチョコレート・・・」

絵里「ん?口に合わなかったかし

えりチョコ【愛しのほのかへ♡】

絵里「あ゛っ・・・」






えりチョコ【愛する妹へ♡】

穂乃果「」ガーン






絵里「穂乃果に渡すチョコと亜里沙に渡すチョコ間違えたぁ!!」




終わり

乙乙
ただただよかった

読んでくださった方ありがとうございます。ほのえりのつもりだけどほのえり要素少なかった


前回のほのえり!
絵里「聖夜に何をしているのかしらね・・・」 穂乃果「ごめん・・・」

おつやで~
ハラショーよ


そっちも大好きだった!

酉ついてないけど前にかいてた?
面白かった乙

あっごめん更新してなかった
やっぱそうか

聖夜の人か!あれも大好きです!
いいほのえりをありがとう、乙

前のやつも見てたよ!
バレンタインほのえりも書いてくれてありがとう


今回も面白かった

ベッタベタな展開好き
お疲れ

ほのえりのこういうちょっと抜けてるほのぼの感いいよね
乙でした

お疲れ様でした。
今回もいいほのえりでした。

こういう短編的な短さっていいよね!
個人的には読みやすくて好きだった!
乙です!

聖夜の人だったのか
気付かなかったけどどっちも笑わせてもらったわ
乙!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月20日 (金) 01:41:25   ID: xDreWR5K

このぐらいがssとしては丁度いいのかもしれない

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