瑞鳳「… 見捨てられたから」【艦これSS】 (101)

一応前回に続きシリアス?っぽいもの

瑞鳳SSです、あまり瑞鳳特有のネタは出てこないです

大分期間が空いたうえに、後半の話がグダグダすぎるかもしれませんが

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422170995




よくある、どこにでもいるような


ある鎮守府にいた、一人の艦娘の話


「提督っ!おはようございます!」


私は、瑞鳳


この鎮守府にいて、結構長くなる… 古参ってやつ。


「ああ、おはよう… 元気がいいな」

「いつも通りじゃないっ」

私は、秘書官を任されていて、提督のお手伝いとかをしている

「さて、今日の予定は、と…」

「この後9時から遠征、11時からは演習で、お昼前に終わるように調整」

「それで、2時からは本部から届いている注文… 任務をこなしながら、オリョールに潜水艦を出撃させる…」

「合ってる?」


「やっぱお前を秘書にして正解だったな、物覚えの良さはいつでも関心する」

「えへへ、もっと褒めていいよ?」

「はいはい、じゃあ遠征の確認だな… どこに置いたっけ」

「あぁ、私の机に入ってるよ…  っと」

「はいっ、間違いがないかお願いね」

「ん…    よしいいだろう」

「今は八時だから…  提督、朝ごはんは食べた?」

「いや、まだだな」

「じゃあ…」

「じゃあ?」

「朝ごはん作ってあげる」

「なんだ、いつものを言うかと」

「えー、このやり取りいる?」

「いやー、いつもいってるからって」

「うんじゃあ―

「玉子焼き、食べりゅ?」

「たべりゅ」



「こほん… 玉子焼き食べる?」

「たべりゅ」


「バカにしてるのっ!?」

「いやぁ、可愛くてついな、ははは…」


「もう… じゃあ簡単に作っちゃうけど、いい?」

「ああ、そうしてくれ」

「今日は甘いほうか」

「毎回同じだと飽きちゃうって言ったのは提督でしょ」

「そうだな、いただきます…」

「ねぇ提督、お昼の後、出撃が終わった後の予定は?」

「ん…  今日はないな、特には」

「ねっ、お出かけしよ?」

「おいおい、またか?」

「新しいスイーツがあるお店が出来たからさっ、行こっ」

「いやー…今月は財布が厳しくてな」

「行こうよぉ…」


「行くかー」

「やったっ!」



うちの提督は、よく仕事をこなすし、真面目

不平不満を言う艦娘もこれといっていないような、人当たりのいい人


ただ、少しお人好しなのと…


私のわがままを聞いてくれる所もあったり… なんて

意外と押しに弱いのは、私がよく知っている

「ところで、今日の遠征はなんで時間を取るの?」

「あぁ、大事な遠征だから一応確認を取ろうと思ってな」

「へぇ、どんな?」

「これは流石に驚いたが… ドイツ生まれの艦娘を連れて帰る遠征だ」

「ど、ドイツ…!?」


「ってどこだっけ…」

ガタンッ

椅子なのに転びそうになる提督


「うーん、まあなんというか…小さいけど科学力がすごい国でな…」

「うん、うん?」


(こいつ、よくわかってないな…)

「まぁ、ドイツといえば…バームクーヘンとか…ソーセージとか… あと、ジャーマンポテトとか聞いたことあるか」

「あぁ!あるある!」

「まぁ、日本とは交流もあるんだ そこにいる艦娘を連れて帰ってもらう遠征なわけだ」

「へぇ!どんな子かなぁ…」








「と、言うわけだ… どんな艦娘かは知らされてないから、一応丁重に扱えよ」


「でもゴーヤたちドイツ語喋れないでちよ」

「なあに、ドイツ語を喋れそうな奴が居るだろ」

「喋れそうなやつ…ですか」

「こほん… まぁ、そんなわけだ そこまでかからないはずだから」

「わかったでち」

「わかりました」








「提督も、潜水艦の子たちに優しくないよね~」


下に届かない足をぱたぱたと揺らす

「まあ、その分褒美はやってるからな、実際不満を言ってこないし」

「きっと疲れた顔で『提督、もうやめてほしいでち~』なんて、言ってくるかもよ?」

「ははは…まあ、その時はその時だな」

「この後、演習でしょ?」

「ああ… じゃあ少しの間留守番頼むぞ」

「うん、いいよ」

「すまんな、今日はあまり忙しくないから適当にしててくれ」

「はーい」

特にいつもと変わらない執務室を歩いてみる


出撃の報告書が挟んであるファイルや、辞書


それと、たくさんのアルバム


提督は、写真を撮るのが好きで、よく艦娘の写真も撮っていた


それに、とっても上手で、綺麗に写ってる


そんなアルバムも、かれこれ5冊もある



「あ、これ…」


私がこの鎮守府に来たばっかりのころの写真もあった

ぎこちない笑顔だった






「ようこそ、瑞鳳!」

パチパチパチ…

「あ、えっと、初めまして! 航空母艦瑞鳳です  お役に立てるよう、頑張ります!」


「瑞鳳は小っさいなぁ」

「え…す、すいません」

「い、いや謝らないでくれよ」


ははは…


(この時は、「どうしてこんなに大袈裟に歓迎するんだろう」って思ってたし…すごく緊張してたなぁ)


「よし、じゃあいつものやるか」

「いつもの?」

「写真を撮るんだ 写真を取るのが好きでな、艦娘が毎回着任したらこうしてるんだ」

「よし!皆集まれー!」

「えっ、えっ」

「瑞鳳、君は真ん中だぞ」

「わ、私?」

「そうだ、ほら 並んでおけよ」

「は、はい!」






「それで、よくわからないまま、こんな顔になっちゃったんだっけ…」


特に、うちの鎮守府は艦娘が多いので、アルバムもこんなに増えている


他の写真とかも結構多いから、そろそろ5冊目も埋まりそうなくらいだ



「戻ったぞ」

「あ、おかえりなさい」


「アルバムを見てたのか」

「うん、私がここに来た時の…ほら」

「懐かしいな、 小さいって言ったら、お前は謝ったっけな?」

「だってぇ… あの時は何も分からなかったんだから」

「まあ、今でも変わらないけどな」

「やめてよ!」

「はいはい、怒るな怒るな … お、この写真懐かしいな」

「え、どれ?」

「ほら、あの時の…」

「あぁー…」




「って、仕事しなきゃ」

「あぁ、そうだな じゃあそこにある分を」

「…」カリカリ


「はっは…こんなこともあったっけな…」パラッ


「これも懐かしいな」


「提督、仕事してよー…」

「え?   あ、スマン夢中になってた」

「もう…」


割りと真面目といったけど やっぱり訂正


意外と適当だった なんでもっと早く気づかなかったんだろう




ゴーン…  ゴーン…


「あ、提督、11時だよ」

「11時…  あぁ、演習だったか」

「もう、大丈夫?」

「何がだ?」

「なんだか、今日に限って気が抜けてない?」

「そうか?」

「…  ま、いいや」


「演習の艦隊… さてどうするか」

提督は、いつも演習する艦隊を直前になって決めている

別のところがどうかはわからないけど、これでいいのかなと時々思う


ピタッ…


提督の手が止まった

「瑞鳳、お前が演習の旗艦をやれ」

「えっ、私!?」

「ああ」

「どうして…?」

「… 練度がもう少しで次に行くからだ」

「?  そっか、わかった」

―――




「提督、戻ったよ~」

「おかえり、どうだった!」

妙に食いつく


「え? っと… まあ…A勝利ってところ…かな?」

「そうか、そうか!」

「…そんなに嬉しいの?」

「ああ…凄くな」


「…さて、もう昼か」

「また作ろっか?」


「うーん、出撃の潜水艦たちは…何も言わなくても大丈夫かな よし… 瑞鳳、出かけよう」

「えっ、いいの?」

「おう、お前の食いたいスイーツでもどこでも連れてってやる」



今思えば、提督はこの時に…












「うーん、おいしい!」

「食いきれるのか、それ…」

「どうかなぁ…あはは」



「さてと…次はどこに…」

「はぁ…」


「食いきれないんだろ」

「…ばれた?」

「まあ、飲み物を取りに行ったの、これで10回目だぞ、俺は」

「うぅ…でも残すとなぁ…」


「食うよ」

「いいの?」

「この店に居続けて時間潰すくらいならいいよ」


そのまま、なんでもないように残りのパフェを平らげた


(よく考えたら、私のスプーン使って…)

「はっ…」


「どうした?」

「い、いやぁなんでもっ…」

「さて、次はどこに行きたい?」


「えっとじゃあ…―

この日の提督は、本当になんでもわがままを聞いてくれた

映画を見に行く、と言い出して歩いている時に

提督は何かを探すように辺りを見回していた


「なにか探してるの?」

「え… あぁ、いや そういう訳じゃないんだが」


と、泳いでいた視線は、あるところに止まる


「瑞鳳、映画館の場所、分かるか?」

「あ、うん この前をそこで右に行った所だよね」

「ああ、分かる所で待っててくれないか、すぐ行くから」

「わかった」


この時の私は何にも思わなかったけど


よく、思い返してみると  宝石店…だった、気がする









「すまん、待ったか!」

「10分くらい…」

「長かったな、ごめんな」

「何処に行ってたの?」

「あ、ああ 寄り道だよ…ただの」

「そっか、じゃあ上映時間近いから早く行こ!」

「ああ」









「いやー、面白かったな ああいうの好きなのか?」

「うん、良く見るんだよねぇ」

「はは…お前らしいな」

「そうかな…」

「じゃあ、帰るか」

「はーい」

二人で話しながら歩いているといつの間にか鎮守府が見えた

鎮守府に戻ると、誰かが居た

綺麗な夕暮れで出迎えてくれた鎮守府の入り口に立っていた


「…提督ですか」


「はい…そうですけど」


「本営の使いです お話を伺いに来たのですが」


「それはすいません、ここでもなんですから、入ってどうぞ」




ただ事じゃないなと感じた

それから、私は秘書ながら、別室で待機してることになった

今日の出撃の報告書の整理とかをしていると


コン…     コン


「あ、はい!」


「瑞鳳…」


「…どうしたの、提督」





「提督を、解任すると言われた…」



「え…」



「…ここにいる艦娘、も…  でなければいけないそう、だ」



「なんで、なんで提督が辞めなくちゃいけないの?」


「切り捨て…  簡単にいえば  間引きだよ…」

「まびき…」


…誰もが、この鎮守府の誰もが 真面目で、誠実優秀な提督だと慕っていたはずの人が

提督としての任を解かれる… 考えもしなかった。



そう、間引き

間引き…  成長する過程で、要らなくなった部分を切り捨てて

栄養を他へ行き渡らせるもの   ここで言うと、戦力が他へ当てられるということ、らしい

「なんで…?」



「…うちの鎮守府は、結構前からある、が… これといった戦果とか…これといった戦力が、ないんだ」


確かに、と認めたくない部分だったが、認めざるを得なかった


「だからだ…   だから、俺の、提督としてやれるべきことは… もう、無いと…」


「いつまで…?」


「今日いっぱいだ…  立退きもしろ、と」





なんで



どうして?



「提督は、どうなっちゃうの?」

「… わからん  ただ、  艦娘とは接触するな、と」
























それからどれくらい経っただろう、私は一人だった


艦娘は、他の鎮守府へ異動することを命令されていたから

私もいろんな場所を転々としていた











「ここかな」

私は、頑張ってやり直そうと決めた


だけど、あの時の思い出、提督は忘れないことにした





「あのっ、こんにちは! はじめまして!」



「…君は?」



「あ、異動を命じられた、航空母艦瑞鳳です!」


「ほう…君がか」


「はい、 あの、押しかけるようで申し訳ないのですが… 居させてもらってもいいで、しょうか」


「ああ、大歓迎だ、瑞鳳」


「あ、ありがとうございますっ!」



最初に訪れた鎮守府は、特別大きいわけでもないけど

いろんな海域などで貢献している鎮守府らしく

私も少しだけ話しは聞いていた



「あー、じゃあこの部屋を使ってくれ… 説明とかは明日からするからゆっくりするといいよ」

「ありがとうございます…  これからよろしくお願いします」

「ああ、何かわからないことがあったら、隣にも艦娘が居るから頼るといい」

「はい!」

よかった、ここの提督さんはとっても優しそうな人みたい


というわけで、お隣の部屋に挨拶だけでもすることにした

コンコン


「誰だ?」


ちょっと威圧的で怯んだ

「あ、あのっ、今日からこの鎮守府にきた瑞鳳と申しますっ!」


「…話は聞いている、入っていいぞ」



「失礼します…」


と、そこにはきりっとした目

凛とした顔立ちの人がいた


「はじめまして、だな 私は長門だ、よろしく頼む」

「あ、こちらこそ!航空母艦の瑞鳳です!」


「君は…やはりあの鎮守府から」

「…はい、間引きだって言われて」

「大変だったな」

「はい…でも、ここの提督は優しそうな方でよかったです」

「…ああ、そう見えるな」

「そう、見える?」

「…ここの提督は、提督業となると腕は効く。だから上での評価も高いんだ」

「だがな、ここの提督は少々変なやつでな」

「変…?」

「あぁ たまに聞かないか、艦娘に手を出して、切られたという提督の話を」

「聞いたことは…」

「…そういう奴だ」

「え…」

「だが、腕は効くし、口の言い回しのおかげで、その沙汰になってもうまく、かわしてる」

「…」

何も言えない

つまり…


「気をつけておけよ」


「あの、長門さんもやっぱり…」

「いや、無いな」

「無いんですか?」


「ああ、私に女としての魅力が無いんだろう」

と、フッと笑って飛ばす

「そんなことないですよ!頼れる人で、とっても美人だと思います!」


「ははは…そうか、ありがとう」

「じゃあ、長居するのも悪いので失礼しますね」

「ああ、何かあったら呼ぶといい」

「はい、ありがとうございました」



その日は、聞いてよかったような、聞きたくなかったような話を聞いた


とにかく、夜は遅かったので寝ることにした


そして、何かに怯えながら目覚めたその日は、提督に施設の案内とか、配置とか

この鎮守府が成し遂げたことを色々教えてくれたりした



一緒に歩いていると、ちらほら艦娘も居た


その艦娘達は、私を哀れむような、そんな目で見られていた気がした




だけど昨日聞いたようなことを、本当にこの人はするとは思えない


かと言って、聞くことも出来なかった。


「あぁ…あとね、うちは新しく入った艦娘に秘書官をさせることにしてるから
 今日の夜から仕事を手伝ってもらってもいいかな」

「今日からですか?」

「ああ、ダメかい?」

「大丈夫です   前の鎮守府でも、秘書官やってましたから…」

「…苦労をかけるね」

「いいえ」


完全に、疑いの心は無くなっていた

優しくされるとすぐに良い方向に考えてしまう










「提督、これでいいですか」


「うん、ありがとう 秘書官をやっていただけあるね」

「いえ、これくらい私じゃなくても…」




「前の鎮守府の提督はどんな人だった?」

「え…」


「あ…ごめん、嫌なら良いんだ」


「…良い人、でした」


そこから、思い出せるだけ提督のことを思い出し、話した

「全然腕が立つとか、そういう人じゃなかったけど… みんなに信頼されてて、優しくて」

「写真が大好きで、よく一緒にお出かけもしてくれて…」

「…そう、もういいよ」

「え?」

「仲が良かったんだ」

「あ、はい…」

「ケッコンはしてたの?」


結婚… ケッコン?


艦娘の私と、提督が?

「え…いや、してなかったですけど…」

「でも、君は練度が99じゃないか」

「ああ…まあ」


「くっ…」


いま笑った?


「そうか、まあいい 今日の仕事は長くなりそうだよ…」

「え、あ、はい 頑張ります」



(遅くまでやる分の書類、あるのかな…)










「提督、終わりましたよ」

「…」

「提督?」

「あ…ああ、ありがとう 置いといてくれ」





「はぁっ…  疲れた…」

今何時だろう…   もう1時を回っている…


「提督、まだ続けるんですか?」


というか、提督は12時を過ぎた辺りから、何もしていない

何か考え事をしているような顔をしている


「瑞鳳、肩を揉んでやろうか」

唐突にそう言ってきた


「え? あ、大丈夫です」


「まぁそう言うな、お前ばっかりに任せても仕方ないから」


お前…?   さっきまで、お前と呼ばれたことがあっただろうか


「あ、大丈夫ですって…仕事、しましょう?」

「大丈夫大丈夫…」

言うことも聞きをせず、肩に触れられた


「ひゃっ…  ん…」

「くすぐったいか」

「あっ…  少し」


実際、長らく座っていたので気持ちが良かった

人に肩を揉まれることも普段無かったので、余計そう思えた


「みんなにも、よく言われるんだよ」

「そう、なんですか」

(提督は、ここの艦娘と仲がいいんだろうな…)


(あれ…そうしたら、なんで長門さんがああ言ったり
 他の艦娘は、軽蔑するような目で見たり…)


色々考えていると、何かが服の中に入る感触がした

するっ、と


「きゃあっ!」


「おっとびっくりしたかな…」


そうささやかれて、もぞもぞと触られる


「胸はやっぱり無いんだ… 可愛いね…」

「や、やめてください…」


後ろから覆いかぶさるように抑えこまれているので、動けない…

「長門のことだから、話は聞いていると思うが… 私はこういう人間でね…」

「なんで…」


「そうだね、変態だからかな」

「へん、たい…」


「あぁ、その目 いいよ、凄くそそるよ… 瑞鳳…」


「ねぇ瑞鳳、君はケッコンしてないと言ったよね よかったら私としないかい」

「え…」

「君が渡してくれたこれにも、書いてあるじゃないか」

「それは、そうですけど―…っ」

「いいだろう、私は腕も立つし、性格も普段は優しい 悪くないだろう」


「ほら、ここにまだとっておいた指輪があるんだ、いいだろ」

そう言って、空いた左手で私の手を持ち上げる

「ほら、指を開いて」

「や、だっ…  嫌ですっ…」


「どうして? これをつければ、練度は開放されて、さらに君は強くなれるんだよ」

「いらないっ…」

「ふうん…」

そう言って、服の中に突っ込んでいた手が、身に着けている晒布を解こうとする

「やっ…やめてっ!」

「なぁ、認めてくれたらやめてあげるから…」

「やだ、やだっ…」

「チッ… いいから手開けろよ」

そうやって、腕を思い切り抑えこんで指を開こうとする

「やめてっ! 嫌っ!」

「いいから開けよ!! この…」

バンッ――


「貴様… やはりもう黙認することは出来んぞ」

「長門…さん」

「どうした、長門」

「どうしたじゃない、何をしている」

「スキンシップだよ、なあ、瑞鳳」

「やだっ…」  

ぽろっ

何故か流れなかった涙が、今頃流れてきた

「離せ」

歩み寄る長門さんが提督の腕を掴む


「私は上官だぞ、それにいくらでも話は揉み消せるぞ?」

「貴様のような人間の屑を私は上官と認めない」

提督の腕を掴む長門さんは、掴む腕に力を入れる

メシッ…

「離せ長門…」

「瑞鳳、お前はここにいないほうがいい」

「くそ…折れる、折れる…っ」

ガチャッ

拳銃だ…

「早く出ていけ!!」


そう怒鳴りつけられ我に返る


それと同時に体も反応し、そこから動く


パァンッ―

部屋から出ると同時に乾いた音が響く…



怖くて戻ることは出来なかった




また、放浪することに、一人になった


結局、またどこかへ、別の鎮守府へと渡ることになった



次に近い鎮守府はどこだろう



「どうすればいいのかな、私…」


とにかく、艦娘である以上、どこかに腰を落ち着けないといけない


他作のスレもあるの?
教えて

いくらか日にちは経ってしまったけど、とある鎮守府を見つけた



入り口で立ち止まっていると、白い軍服を着る男の人が歩いてきた

私に話しかけてくれるのかと思いきや、煙草を吸い始めた



「あの、すいません」


「…ん? 何か用か、お嬢ちゃん」

「ここの鎮守府の提督ですか?」

「あ? あぁ、そうだけど  艦娘か」

「あ、はい!」

「チッ… 何の用だ」

「あの、実は――



これまでの経緯とか、こんなことになってしまった理由を説明した



「はぁ」

「ダメですか…?」

「…とりあえずついてこい」

「あ、はい!」

>>36
http://ssmatomesokuho.com/trip/ss?id=Ew3%2FimucfM
途中くらいまで調子乗ってますが、お目汚しにならなければどうぞ

「はぁ、あの鎮守府からね…」

「はい…」

「ま、別にいいけど うちに来たからにはうちのルールに従ってもらうから」

「はい、もちろんです」



「ほら」

ガチャンッ  と、何かを投げられた

「部屋の鍵だ つっても、部屋にはもう一人新入りがいるから そこを出て階段降りてすぐ左だ」

「ど、どうも…」


受け入れてくれたのはいいけど、とてもがさつな人だ…

適当というか、喜んでもらえてる感じでもないしなぁ…



こん、こん

「はい」


「あ、新しくここに来た者なんですけど、相部屋と言われて…」


ドアが開いたその先には、長い髪をした女性…  艦娘がいた


「初めまして、飛鷹です」



「はじめまして、軽空母の瑞鳳です!」


「あら、同じ軽空母なのね」


やっぱり小さいと思われたのかな…


「私も、着任したばかりで教えれることは少ないけど 一緒に頑張りましょう、入って」

「ありがとうございます」


ベージュ色の絨毯、茶色の木で出来た壁

まだ埋まりきっていない本棚に、あまり大きくないベッドがふたつ

最初から二人部屋という設計だったらしい

「飛鷹さんはいつ着任したんですか?」

「えっとね、まだ一週間くらいかな」

「練度は?」

「うんと… 大体30くらいだったかしら」

「なら、もう改造も済んでいるんですか?」

「ええ、つい昨日ね  近々実戦にも出すって言われたから、大切にしてもらってるみたい」

大切に… あの提督が?

「でもここの提督、性格が少し」

「ええ、がさつな人間ね」


「でも、きっとやることはやってくれる人だと思うの」

「そっか…」

それが本当なら、私もここに居れるのかな

また、ずっと腰を落ち着けていられるのかな

「あなたはどこから来たの?」


「え、あー えっと…」




「そっか、大変だったわね」

「はい… でも、ここに居れるのかなと思うと…安心しました」

「じゃあ、練度も高いんじゃない? 結構古参の鎮守府だったんでしょ?」


「あ、えーっと…」


まさか、99だとは言い出しづらい…


「ご、50くらい… だったかな?」

「へえ、じゃあ実戦とかも?」

「えっ? あ、まあ、そうですね… そうでもないですけど…」

「そうでもないのー?」

「えっ、いや、結構あるかも…」

「そうなのっ!?」

「ふ、普通かなぁ…」

「ふふ、そっかぁ」

「あはは…」






勝手ながら、ここで一旦切ります

明日には終わる予定ですので、よければまたどうぞ

再開します





「やっぱり、何処の鎮守府も同じ感じですね」

「どこが?」

「あるものとか、場所とか」

「まあ、同じ軍施設だからねぇ」

「そろそろ夜ですね」

「ええ、夜食を食べに行きましょうか」



「ああ、言ってなかったんだけど、うちのお風呂は時間分けされてるから」

「私達は何時ですか?」

「いま」

「えっ、今なんですか!?」










チャプ…



「はぁ…」


よかった

やっと居ることを許された場所ができる

居場所、帰れる場所ができた


…ただ、忘れられないがひとつ


提督…



「瑞鳳ちゃん、どうかした?」

「あ、いえ… ちょっと 前のことを思い出してて」

「…いいこと、わるいこと?」

「いいこと、です」

「そう、いつか戻れるといいわね」

「はい…」



もう、どれくらい経つだろうか

一ヶ月か、二ヶ月か、はたまた半年?




まあ、いいか…












「え、私が出撃ですか!」

「ああ、飛鷹も一緒にな 旗艦にはベテランのが就くから安心しろ」

「やった… 私、頑張りますね!提督!」


「ああ… せいぜい、やるだけのことはやってくれよな」


「私、飛鷹さんに伝えてきます!」


たっ、たっ―…



「あいつ、練度いくつだったか…」



「まあ、いいか 軽空母だし」










「飛鷹さん! 私達、出撃できますよ!」

「出撃? 本当!?」

「はい! しかも旗艦にはベテランの方が就くらしいです!」

「やったわね、瑞鳳ちゃん!私達の本気、見せてあげなくっちゃ!」

「もちろん!」














出撃すると言われてから、すぐ翌日

早速出撃することになった

事前準備はあまりしない… というのが、

この鎮守府の考えだと、旗艦の陸奥さんは言う





提督の見送りはなく

「ま、頑張ってこい」の一言を言われるだけであった


編成は、旗艦の陸奥さんが戦艦で

私達軽空母以外は 

まだ出撃経験の浅い駆逐艦、重巡洋艦だった



「では、行きましょうか」





「なんだか、陸奥さん暗いですね」

「あまり気乗りしてないだけじゃないかしら」




「…接敵する奴らは任せて 主力まで必ず連れて行くから」


「はい! 手伝います!」

「なら、私も艦載機で」


「いいわ」



「私の、仕事だから」




そう言って、旗艦の陸奥さんは 

ことごとく、敵を蹴散らし、なぎ払い

海を進んでいった

「そろそろ海域主力よ ここに、全力を注いで頂戴」


「よし、飛鷹さん!頑張りましょう!」

「ええ、負けないわよ」



始まった、海での戦い

私にとっては久しぶりだけど、感覚は忘れない



ドゴンッ――





「きゃあっ!」



始まって間もなく、誰かの悲鳴のようなものが上がる



振り向くと、そこには水しぶきが上がっている



誰も いない



「え…?」


「どうかした!?」


見間違いだったか

「あ、いえ!」

ドンッ…   ドンッ


「全艦、敵主力に集中攻撃して!」


ドンッ、パンッ…   ドォンッ




「く、当たらない、なんで… あれだけ、練度も上げたのに!」


「もう、避けきれません!」



ドゴォンッ―――…


バシャァァーンッ…



「みんな… 沈んちゃってる…?」


「そんな、どうして…」



――!


何かを感じ、振り向くと


そこには大きく、私達には到底負えないような敵が迫っている


「なにあれ… あんなの相手できない…!」


「瑞鳳ちゃん、下がりましょう」



「はい!」

真っ直ぐ進む先には陸奥さんがいる


「陸奥さんっ、陸奥さん!」


陸奥さんは、口を動かして何か告げていた


轟音でかき消されたので聞こえなかったが


こう、口を動かしていたような気がする




「ごめんね」






ドゴォオンッ!!!!



「ああっ!!」


私に、攻撃が当てられたのだろうか


「痛い…」

「瑞鳳ちゃん、大丈夫!?」

「飛鷹さん…」




ドォンッ


その後ろには、あの大きな化物が、火を噴く姿が見える



「飛鷹さ―――















ドンッ


「ここの提督ですか 憲兵の者です」


「は? 憲兵だ?」


「あなたを連行しに来ました」


「連行、何故?」




「あなたが艦娘を非人道的な扱いをしてると、な」




「非人道的?? 艦娘が命を戦うことに何の?」




「あなたは”捨て艦”という言葉を知っているか」




「…知らないね」




「… あなたも堕ちるところまで堕ちたようですね」 

ジャキッ







そう


ここの提督は、捨て艦を行っていた


練度の低い艦娘を無理やり連れ出し、海域主力撃破へ近づけるための


捨て駒



私達は踊らされていたんだ






幸い、陸奥さんが、最後の最後で助けてくれ、逃げられたけど





まだ、飛鷹さんや沈んだ艦娘たちは、あの海域に居る




「なんで…   なんで」




「どうして、神様は私を見放すの」




「どうして、一人にするの」






再び、拠り所を見つけるために鎮守府を探す



そして、見つけたのが


私も以前に聞いたことのある鎮守府




よく戦果をあげていて、鎮守府の中でもエリートの場所だという









「初めまして、軽空母の瑞鳳です」


「ああ」


「急に押しかけてごめんなさい、お願いしたいことが合って…」


「あの鎮守府から来たと」


「…はい」


「ここにいさせてもらってもいいでしょうか」



「ふん… 軽空母、ね」



「生憎、私は軽空母を使っていない」



「あ…」



「だが、君は練度99だと、記されているね」



「いいだろう、君の実力がどんなものか、見てみたい」



「ありがとうございます、精一杯頑張ります!!」

よかった… けど、大丈夫かな


うまくやっていけるかな







軽空母を使っていない理由



なぜか





「君には近々ある南方海域へ出撃してもらうよ」



「近々、いつですか?」


「あさってだ、君もその練度になれば長い時間はいらないな?」


「大丈夫です!」

「よろしい、君なりに頑張ってくれ」

切ります

また一日で終わらなかった…

明日で完結すると思います(7割くらいの自信)

出遅れました 続き行きます





「きゃっ!」




「瑞鳳ちゃん!」




「ごめんなさい… ちょっと艦載機を飛ばすのは…



「大丈夫? 無理しないでね」



「はい…」






「中破、か」


「ごめんなさい、不甲斐なく…」




「…次はないように 出撃はもう一度、明後日行う」



「…はい」













「…何度目だ」



「…ごめんなさい」




「私が軽空母を使わない理由、わかるか」




「それは…」




「正規空母より劣るだけの邪魔者だからだ」



「…!」


身震いがした



「じゃま、もの…」




「そうだ 体力、装甲、速力、搭載機数 唯一の利点が燃費… だが」


「あいにくうちの鎮守府は資材に困っていない」





「だが、無駄な資材を使う気も」




「ない」




私の居場所…





私は、何処に居ることも許されなかった




どこにも





「私は、見捨てられたんだ」




「あの提督も、邪魔者だって」




「前の提督だって、使えないからって捨て艦に」




「その前だって…」





「その、まえだって、そうなのかな」





ぽつん




「う、うっ…」



「私は― いらない子…」




「だめで、なにもできなくて、っ… やくに、たたなくて、ぇっ…」





「だから、だから――…」


















ここは、どこだろう





見たことがある気がする





あぁ



ここは、私のいた鎮守府





勝手に、足が進んでたのかな







さいごに、いなくなるならここでよかったかな





カチャッ


「ここ、引けばいいんだよね」


あの、私を切り捨てた提督から持たされていた、拳銃



がらくたみたいな拳銃




あの提督は、その他の管理についてもまじめで

艦娘といえど、女性

護身用として持て、と 艦娘全員に配っていた

「たま、はいってるのかな…」




どうせ、みんないらないなら


いなくなっても、いいよね




「もう、人生お休みしても   いいよね?」




思い残すことも



ないかな







パァンッ―――











「はっ…はっ…」



あれ、生きてる…



止められた?




そこから数秒固まっていた




腕を掴まれている




「え…」



「何、やってんだよ…」


そこには
あの時見た、あの時の


私を、一番大切してくれた



「提督…」





ぎゅっ…



「お前が居てよかった…」


「もう、戻れないと思ってた、戻りたくなかった」



「…もう、会えないと思ってた」



「俺もだ…」




「でも、どうして」


「こっちが聞きたい」



「… 見捨てられたから」



「誰にだ」



「神様にも」



「みんなにも…」

「ずっとずっとね」


「いろんな鎮守府に行って」


「いられなくなって、探して、またいられなくなって、また探して」


「その繰り返しでね」



「もう嫌だなって思って、ね…」



「そしたらね、気づいたらここにいてね…」



「もう、お休みしていいかなと思って…」





「俺は、お前を見捨てたりなんてしてない」



「それに、もう見捨てることもなくなりそうだ」



「……?」





「提督復帰だ」


にかっ、と笑ってくれた

「ほんと…?」



「…ああ」


「…だけどな、最初は迷ったんだ」


「俺は、あの時まで」


「お前と一緒に居れてる時が、楽しかった」



「っ…  な、なにいって…」



「まあ、これだけじゃないんだが上の方で事情があったんだろうが
 鎮守府がこれまでにいくつか減ったらしくてな」


「…あ」


「何だ?」



「いや、なんでもない!」



「…お前が居る所から、はじめられてよかったよ」


「また、一緒に居てくれるか」



「もちろん…」







ま た お わ ら な か っ た

一旦切ります

あ、最後に 全体的に短いですがまだ少し続きます

戻りました

もうそろそろ終わりで
ここから話の内容が雑になってるかもしれませんが
お付き合い頂ければと思います









「はは…半年もほっといたが、あんまり変わらないな」


「他の艦娘は、どうするの?」


「ああ… 居所がなくなった艦娘を受け入れることになってる もちろん、元々うちに居た奴らもな」


「そっか、またやり直せるね」


「とりあえず、落ち着くまでは頑張ろうな」


「落ち着くまで? 何かあるの?」


「ああ、お前への忘れ物だよ」


「忘れ物?」


「さ、掃除するか」














「これは何?」


「受け入れる艦娘の名簿だ」


「すっごいたくさん… 見てもいい?」


「ああ」


めくっていくと、この鎮守府で顔見知りだった艦娘が殆どだった


だけどその中には…




「ながと…  むつ…」


私を救ってくれた、長門さん、陸奥さん

その人達も来るんだ


少し、心が踊った



はっとして、軽空母の名簿を見た




「… いないよね」









「離せ長門…」

「瑞鳳、お前はここにいないほうがいい」


「くそ…折れる、折れる…っ」

ガチャッ



「早く出ていけ!!」




たっ、たっ、たっ


パァンッ―




「ふん、効くと思っていたのか」



「何…」


「貴様ら人間が受ける弾丸と、我々艦娘が受ける弾丸は違う。その立場でそんなこともわからないのか?」


「どうするつもりだ…」



「誰か来てくれ!!」


ドタドタ…


「長門さん、どうかして…  何してるんですか!?」


「…私はこいつを上へ突き出す」


「…そうですか」



「な、なぁ、翔鶴 助けてくれ… 俺は…」


「…すぐ戻りますので」


「助かる」




「翔鶴、翔鶴っ!!」











「提督、戻ったよー」


「おう、ご苦労 もう出迎えはこれで全部か?」


「うん! どうぞっ!」




「戦艦、長門だ よろしく頼む」

「同じく、妹の陸奥です」



「戦艦姉妹か、心強いな よろしく、長門、陸奥」


「私、長門さんと同じ鎮守府の時にお世話になったの、陸奥さんも別のところで!」


「そうか、縁があってよかったな、瑞鳳」


「うん!  長門さん、陸奥さん、鎮守府を案内するから着いてきて!」

「ああ、すまないな」


「失礼しました、提督~」


「ああ」














「何?」

「だからぁ、また新しいお店が出来たから連れて行って欲しいなぁって!」

そう、また最近 新しいスイーツが食べれるお店が出来たと知った私は、早速お願いしてみた


「…またか」

「ダメ?」

「いやー、出撃も近いし、今遊んでられる状況じゃ…」



「だめ…?」



「今日だけな…」


「やったっ!」


押しに弱いのは相変わらずのようだった








「提督を辞めたのも、前みたいに出かけたあとだったか」

「そうだねー」

「色々、苦労かけてごめんな」

「そうねー」



「おい、なんだその返事」

「あ、あった あそこだよあそこ!」

「おい聞いて…」

「早く行こう! 早く!」







そして運ばれてきたのは

待ちに待った… 大盛スイーツ

「崩すのが勿体無いなぁ…」

そう思っても躊躇なくスプーンを刺しこむ


「うん、おいしい!」

「また大きいの頼みやがって… どうせまた…」






「ふぅ…」

案の定、食べきれず


「食い切れてないし…」



「いやぁ、最近のスイーツはおいしいけど量がね、量が…」


「…この後どうする?」

「え? もう日も落ちちゃうし… 帰る?」

「そうか、じゃあ帰るか」








「提督、今日はありがとう」

「ああ… この後何か予定あるか」

「予定? ご飯食べて、お風呂行って…  寝る」

「じゃあ寝る前に来てくれ」

「はーい」













「来ましたー、提督」

「おっ、来たか」


「実はな、お前にずっと渡しそびれてたものがあってな…」

「渡しそびれたもの?」


「ああ、前言ってた… 忘れ物だ」


「実は、提督を解任されるその日に、渡すつもりだったんだ」

あぁ、やっぱり




「やっぱり…」

わかってた、わかってる、ずっと前から


「…あんまりこういうの慣れてないんだけどな」

「受け取って貰えるか」

何とは言わないが、それは確かに指輪だった


「何か先に言うことがあると思うんだけどなー」

そう、まだ提督に一度も言ってもらったことのない言葉



「…何だ、それは」


「ええ…」

鈍い… 自分でも気づかないようだ


「えっ、えー… なんだ、愛してるとかか?」


「い、いやいやいや、そっ、それは重すぎるというかなんというか…」


「じゃあ… これか」

「お前の事を、好きでいて良いか」


「はい、私も大好きっ!提督!」


手を差し出してみる、きっと指輪をはめてくれるだろう



「なんだ、その金剛みたいなポーズは」


「違うってぇ!!」


「冗談だよ…」


すっ、と味気ない銀の輪を通された


とその次に、綺麗な石のついた指輪も一緒に通された


「え、ふたつ?」


「いや… せっかくだから良い物渡したいけど、ケッコン用の指輪じゃ味気ないなと思ってな」


同じことを思ってたみたい


「そっか、じゃあ大切にしないとね」

「ああ、これからもよろしくな」


「うんっ!」





よかった




もう私はひとりじゃないんだ



終わりです

結構終わり方が雑すぎたかと思いますが…どうだったでしょうか

ネタのSSよりストレートなほうが向いてると言われたので、考えに考えて

このSSを書くまで2つのボツSSが出てしまいました
それでも納得するようになったので、これを出させてもらいました

そういえば瑞鳳の小説が発売されてましたね
自分も商品化できるSS書けるようになりたいなぁ(遠い目)

あと、こんな出来で、泣いてくれてるとレスして貰ったことは感激です

では、お疲れ様でした…

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