P「三国M@STER」外伝? (37)


外伝というか、古代中国史の説明みたいな感じかな?






…古代中国は、ここでは280年の晋朝(西晋)による統一までとします。



あれ?それで合ってたかな…?











「プロデューサーさん!史記ですよっ!史記!」




春秋以前は全く知らないので春秋時代からにしよう、うん。

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〜春秋時代編〜



その1




P「はい、始まりましたこのコーナー。
 司会を務めさせていただくのは………このPです」


P「また、ゲストとして…この方をお呼びしています。どうぞ」



杜預「どうも」


P「破竹の勢い『杜預』こと、左伝癖さんです」



杜預「逆っスよ」



P「あれ?逆?」



杜預「名前間違えるなんてもう知らないっス。
   ………アディオス!」


P「なんてことだ。
 もう、ゲストが行ってしまった…」



「心配する必要はない」



P「誰だお前は!」



関羽「義侠の積乱雲、関雲長!」



P「義侠(笑)積乱雲(笑)」



関羽「わ、笑うでない!照れるであろう///」



P「えっ」

関羽「とにかく、この儂にかかればもう春秋時代は心配ご無用」



P「いや、帰れ」



関羽「なぜじゃ」



P「劉備のオッサンがお前呼んでるぞ」



関羽「チッ」



P「義兄弟の繋がりは命より重いぞ」



関羽「こんなことでは義兄弟にならなければよかったわ!」



P「じゃあね」



P「………あれ?
 もしかして、コーナー始まってすぐだけどもう終わりになってまうの?」



「ならばよし!」



P「何奴!」



曹操「全く、この俺を呼ばないとはいい度胸をしているではないか」



P「まあいいや、うん、曹操で妥協しよう」



曹操「妥協とは何だ妥協とは」



P「もういいや。勝手に進めよう」



曹操「」

P「ではまず初めに。
 そもそも春秋時代とは何か」


曹操「周の幽王が犬戎に殺され、洛邑(洛陽)へ遷都した紀元前770年から始まり、
   晋が韓、魏、趙に分裂した紀元前403年までと言われている」


P「この時代で欠かせない名臣は…
 管仲、士会、子産、孫武、范蠡あたりでしょうか」


曹操「これでは偏りがあるな」


P「そうですね。
 では、百里奚、司馬穰苴、伍子胥、文種も追加でどうでしょう」


曹操「勿論、他に重要な人物のいるのだが」


P「それでは次に、名君…これはどうしましょう」


曹操「春秋五覇…とだけでは物足りんか」


P「そもそも春秋五覇は斉の桓公と晋の文公しか確定していませんし」


曹操「候補としては楚の荘王、秦の穆公などたくさんいるのだがな」


P「どれも条件を満たしていないところがありますからね」


曹操「呉王闔閭、夫差や越王勾践はどっこいどっこいだな」


P「ええ、全くです」


曹操「…と、話が逸れてしまったのだが」


P「では、まずは諸侯から解説しましょうか」


曹操「初めからそのようにすればよかったのでは?」


P「蛇足に蛇足を重ねるのが好きなんですよ」


曹操「いや、意味が違うぞ」


P「そうですか」


曹操「そうだぞ」


P「…」


曹操「…」


P「…」


曹操「……2人だけでは寂しいな」


P「諸侯ごとに担当させるアイドルを分けてるんで」


曹操「そ、そうか」

曹操「では、どこから行こうか」


P「晋で」


曹操「晋か。わかった」


P「晋は春秋時代では最強の国です」


曹操「ちなみに晋は姫姓だ。周と同じだな」


P「公と言われてますが、正しくは侯爵ですので、侯と書くのが正しいのでは?」


曹操「いや、武公の代から公と名乗っているから公でいい」


P「なるほど」


曹操「初めはただの小さな諸侯の1つに過ぎなかったのだが、武公により晋国が統一された」


P「…ちなみに、「武」は諡号のことです。
 武は文に次ぐ尊い諡号ですね」


曹操「その一番尊いとされる「文」を送られたのは、姫重耳という人物だ」


P「あの放火魔ですね」


曹操「土をむしゃむしゃ食ってる奴だな」


P「酷い言い様です」


曹操「お互い様だ」



「「HAHAHA!」」


P「さて、そろそろ晋担当アイドルを出しましょうか」


曹操「おう、出せ出せ」


P「この方です」


伊織「は〜い
   皆大好き、スーパーアイドルの水瀬伊織ちゃんで〜す」


P「………うん、いおりんなんだ」


曹操「なぜ伊織なのだ」


P「ぶっちゃけ秦か晋とで迷った」


曹操「ほう」


P「でも、戦国時代なら魏っぽいから晋にした」


曹操「ああ、だからか。
   確かに伊織は魏っぽいな」

伊織「それ、どういう意味よ?」


曹操「プライドが高い」


伊織「うっ」


P「まあ、自尊が高いのは悪いことじゃないから…」


曹操「いや、悪いことだろう」


P「うん」


伊織「否定しなさいよ!」


P「否定する要素がないしね」


曹操「…まあ、というわけで晋だ」


P「いきなり話を戻すない」


曹操「スマソ」


P「その武公の子に献公がいた。
 それなりに悪い君主ではなかったけど…」


曹操「晩年がな」


伊織「もしかして、驪姫のこと?」


P「うん」


曹操「異民族の驪戎男の娘だという」


P「驪戎というのは人名だったかな?」


曹操「はて、驪山の名は驪戎から取られたという説があるが…」


P「ということは、人名ではないと?」


曹操「多分な」


P「まあ、この辺は曖昧ですが」


伊織「じゃあ、この男っていうのは?」


曹操「これは、驪戎の男(爵)という意味だ」


P「男爵コロッケ美味しいよね」


曹操「意味が違う」

P「冗談を真に受け取らないで」


曹操「いや、こちらも冗談のつもりだったが」


P「?」


曹操「?」


P「…とまあ、そこは置いといて」


曹操「驪姫は自らが産んだ子である、奚斉を太子に立てようとした」


P「その際、申生等の公子を次々と抹殺した」


曹操「そんな時、晋を逃れた公子に重耳と夷吾がいる」


P「どちらも公に即位しましたね」


曹操「夷吾って誰と思うかもしれないが、恵公のことだ」


P「確か韓原の戦いで捕らえられた君主だね」


伊織「韓原?」


曹操「韓原の戦いに関しては秦の説明の時にさせてもらう」


P「馬酒兵三百…」


曹操「キングダムという漫画でも書かれていたな」


P「ええ」


曹操「……また話が脱線した」

P「重耳は…晋国一の名君である晋の文公のことです」


曹操「英雄とは苦難を強いられるものだ」


P「もし仮に斉で生涯を終えていたらどうなっていたのでしょうか」


曹操「さあ、どうなっていたのであろうな」


P「………」


曹操「コホン…では、重耳の19年にわたる流浪生活については宮城〇昌光「重耳」を参考にしてほしい」


P「おい」


曹操「じゃあ雑に」


P「はじめからやれ」


曹操「驪姫は寺人(宦官)である勃鞮を派遣し自殺するよう迫った。
   重耳はこれを受け入れず、母の故郷である白狄へと逃れる。
   ちなみに、夷吾も側近と共に国外へ逃亡している」


伊織「まあ、ここは当然よね」


曹操「当時、重耳43歳のことだ。
   で、この亡命の際に白狄と戦い敗れた赤狄族の姉妹が重耳の元へ差し出される。
   妹の季隗を重耳が娶り、姉の叔隗を趙衰が娶った」


P「趙衰は戦国時代の諸侯である、趙の祖です」


曹操「白狄に亡命して5年が経つと献公が薨ずる。
   奚斉が即位するも里克ら大夫に一族諸共殺される。
   奚斉の次に即位した悼子も同様だ。
   紀元前651年のことだな。
   で、里克は重耳に即位するよう促す」


伊織「じゃあこれで晋に戻れるってわけ?」


曹操「いや、違う」


伊織「え?」


曹操「曲がりなりにも君主を弑した男だ。
   殺されるのを恐れ、これを拒む。
   …次いで、夷吾に要請すると夷吾はこれを受け入れた。
   以後、夷吾のことを恵公と呼ぶことにする」

P「…恵公と重耳。
 晋ではどちらが人気があったと思う?」


伊織「それはやっぱり重耳じゃないの?
   里克が真っ先に即位するよう言ったんだし」


P「うん、正解だ。
 つまり…」


曹操「君より上の人がいる、ということになるな」


P「そうです」


曹操「恵公はこれを疎ましく思い、里克ら重耳派と見られるものを粛清する。
   更に、勃鞮を刺客として放った」


P「勃鞮は先程にも名前が出てましたね」


曹操「しかし、これを密かに重耳に伝えた者がいた。
   それを聞いた重耳は、
  『晋の近くの小国にとどまるのは危険である。
   そうだ、斉へ行こう』
   と、どこぞの鉄道会社的なノリで東方へ向かった」


P「当時の斉の君主は、桓公です。
 また、管仲亡き後であり、新たに人材を求めていた、と読んでいたそうですね」



曹操「重耳とその配下はまず、衛へと向かった。
   衛公はこれを歓迎せず、五鹿という所で食料が尽きる。
   そこで、農民に食を乞うた所、盛土が渡された。
   重耳は激怒するが、趙衰は、
   『土を得るということは、土地を得るということかなーって。
    土は栄養があります!うっうー、食べましょー!』
    とまあ、こんな感じで言った」


P「やよいをぞんざいに扱うな!」


曹操「うるせえ!俺はデカパイが好きなんじゃボケ!!」


伊織「アンタら五月蝿い!!!!」


P「」


曹操「」

あ、アンタ達だった。
まあいいや

曹操「で、まあなんやかんやで旅を続け斉にたどり着いた。
   桓公は重耳を厚遇したとある」


P「こうして見ると桓公は名君に見えるんだがなぁ…」


曹操「いやお前、桓公が名君じゃなかったら誰が名君になるんだ」


P「そら、荘王」


曹操「せやな」


伊織「おい」


P「すマートン」


曹操「ゴメンチ。
   ………気を取り直して…。
   でまあなんやかんやあって桓公が死んだ。
   そこで斉に内乱が起こる」


P「詳しくは斉の解説時にやります」


曹操「うむ。
   問題は重耳は斉姜を娶ったことにある。
   このことによって重耳は、斉に愛情を抱くようになった」


伊織「斉姜?」


P「斉は諸侯。ここはわかるよな?
 では、姜は何かというと…」


曹操「姓だ」


伊織「え、姓?」


曹操「斉の太祖は太公望だ」


伊織「太公望ってあの…軍師の人でしょ?」


曹操「…まあ、軍師もあながち間違いではないな。
   名は呂尚。あるいは姜尚という。
   羌族だからといい羌尚と記すのは間違いだ」

受験▂▅▇█▓▒ (’ω’) ▒▓█▇▅▂うわあああああああああ




合格か不合格か…



一応生存報告

曹操「…しかし重耳はともかく、その配下はそれを不満に思ったのだ」


伊織「厚遇してるんだからそれでいいんじゃないの?」


曹操「うむ、まあ重耳はそう思ってたのだがな…。
   そして、斉を脱出する計画が始まった」


伊織「…、斉姜はどう思ってるわけ?」


曹操「大いに賛成した」


P「その頃には既に桓公は死亡しています」


曹操「うむ、後継者なども問題もあったそうだな。
   …重耳の配下である狐偃と趙衰は、その計画を実行に移した。
   彼らは重耳を酔わせ、車に乗せ、無理やり斉から連れ出したとある」


伊織「重耳は怒ったの?」


曹操「おお、怒った。大激怒だ」


P「狐偃を殺そうとしてますしね。
 ただ、そこで
 『私を殺して大業が成るのなら望む所です』
 と、狐偃が言った。
 重耳は、
 『事が成らなかった場合、お前を殺して食うぞ』
 と、返すと狐偃は、
 『事が成らなかった場合、私は生臭くて食べられたものではないでしょう』
 と言った」


伊織「それがどうかしたの?」


P「伊織。
 これはな、つまり…
 『事が成らなかった場合、私は責任を取って自殺します』
 ということなんだ」


曹操「まあ、そこで重耳は納得するんだがな。
   さて、次は曹に移ったな…」


P「あの話が有名ですね」

曹操「あらかじめ言っておくが、この曹操と曹は、なんの関係もないぞ」


P「そもそも、曹操の先祖は夏侯氏なんでね」


曹操「うむ。では…そうだな」


伊織「確か、禹帝の末裔だった…はずよね?」


P「そうだ。つまり、姒姓ということになる」


曹操「禹帝は夏を建国した。
   そして、夏が滅び殷が起こった。
   殷の時代に、杞という国が誕生した」


P「この国は、あることで有名です」


曹操「杞憂という言葉がある。あるいは、杞人の憂いか。
   ちなみに、この場合は「きひとのうれい」と読む。
   決して、「きじんのうれい」とは読まないように」

P「中国史を調べると、基本的には〇〇(国)人(ひと)というのが一般的な読み方なんですね」


曹操「三国志の張飛は、燕人と名乗ってた。
   これが「えんじん」では「猿人」の間違いではないかと笑われてしまうのではないかね」

P「いや、何言ってるんだよ」


曹操「むむむ…」


P「何が、むむむだ」

曹操「…まあ、張飛は猿っぽいがな」


P「いや、それ本人が聞いたら怒りますよ」



曹操「まあ、そうだよな。
   うむ、そうだ…。
   重耳は、一枚肋でな…」


伊織「一枚肋、って…」


曹操「しかし、それを見せるように言われた重耳は激怒してまた、他国へ向かった。
   まあ、他国でも冷遇されるのだが」


伊織「まあ、それは当然よね」


曹操「で、だ。
   楚では優遇されたのだ」


伊織「なんで、楚は優遇したわけ?」


P「それは、成王が桓公に劣らない名君だったからだよ」


伊織「春秋五覇の一人ともされてるわね、確かに…」


曹操「最期は…まあいいだろう。
   元々は霊王となるはずだったんだが」


P「こうして見ると親を殺した君主が名君と呼ばれるケースは少ないんですよ」


曹操「趙の恵文王はどうかな?」


P「ちょ、直接殺したわけじゃないだけマシでしょう」

曹操「それもそうだな」


P「で、ここで欠かすことができない話があります」


伊織「三舎ね」


曹操「そのとおり。
   事実、重耳は帰国後これを実行した。
   三舎とは軍で三日分の距離のことだ」


P「あとは、秦で厚遇されましたね」


曹操「秦一の名君といっても過言ではないな、穆公は」


P「その前に穆公と晋の関係を…」


曹操「む…。
   晋は不作に陥り、秦に救援を求めた。
   秦の家臣らは反対したが、穆公は『民に罪はない』と言い大量の食料を贈った。
   翌年、今度は秦が不作となる。
   当然、穆公は去年援助をした晋に救援を求めた。
   しかし、晋は食料を贈らず、秦に攻め込んだ。
   穆公は激怒し、両軍は韓原で激突した。
   まあ、馬酒兵三百の奮戦もあり、秦は勝利した。
   晋公を捕えたが、太子を人質に取り、晋公を帰国させた‥というものだ」


P「馬酒兵については、キングダムという漫画でも少し触れられていますね」


曹操「実は、穆公ではなく繆公と書くのだが、wikiにあるとおりこちらで進めたいと思う」

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