トレイン「不吉を届けに来たぜ……キャプテン・クロ」 (115)

※オリジナル設定あり

※◯◯はそんなこと言わないのに言う

※ツッコミどころ満載

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420119235

スヴェン「ゲッコー諸島?」

リンス『そ! そこのシロップ村に大富豪の屋敷があるんだけど……今回はそこの屋敷にあるものを盗まなきゃいけなくてね……』

スヴェン「そのあるものってなんだよ」

リンス『船よ』

スヴェン「ふ、船ぇ!?」

リンス『それが依頼人が大の船マニアでさぁ……私1人じゃ無理でしょ? だから……』

スヴェン「俺達を入れても四人だろ! 無理に決まってるだろ!」

リンス『折角一週間分のご飯を奢ってあげようと思ったのに……』

スヴェン「!!! ……分かった。 取り敢えずトレイン達を連れてそっちに行く」

リンス『♪』









トレイン「……それでこのシロップ村まで来たわけか」

スヴェン「そういうことだ。 これは俺達の一週間分の飯代がかかっている!」

トレイン「金のことになると必死になるよなースヴェンちゃん」

イヴ「誰かさんが借金のこと考えないでいっぱい食べてるからでしょ」

トレイン「……はいはい俺が悪ぅござんしたー」

イヴ「……あっ、あそこにいるのって……」

リンス「こっちこっちー」

スヴェン「リンス……約束通りちゃんと奢ってくれるんだろうな?」

リンス「勿論よ、それにしても……」ジー

イヴ「……?」

リンス「きゃーー! イヴちゃん相変わらず可愛いーー!」ギューー

イヴ「く、苦しい……」

トレイン「……しかしよ、お前普通にお金いっぱい持ってるよな? その金使って買えばいいじゃねーか」

リンス「それで済んだらとっくにやってるわよ」

スヴェン「……船を運ぶんだったらもっと人を集めた方がいいか? リバーとか」

トレイン「なんでそこでカミナリ頭の名前がでてくるんだよ」

リンス「とにかく……まずは屋敷の構造を見たいから屋敷まで行きましょ」

イヴ「うん」

ウソップ「嗚呼……今日も1日が始まる……」

ウソップ「……」すぅ

ウソップ「掃除屋(スイーパー)が犯罪者を追ってやって来たぞーーーーー!」








魚屋「何ぃ!? 」

ウソップ「掃除屋が村にやって来たぞーーーーー!」

老人「おお、ウソップが来たということはもうこんな時間か」

ウソップ「みんな! 急いで逃げろーーーーー!」

青年「あいつもよくやるよなぁ……」








ウソップ「……嘘だーーーーーー! わーーはっはっはっーーーー!」

ガンッ!

ウソップ「いてっ!」

八百屋「こんのホラ吹き小僧……!」

魚屋「今日という今日は取っ捕まえてやるぞ……!」

ゾロゾロゾロゾロ……

ウソップ「おっ、みんなでてきたな……」

住人達「「「「「「「待ちやがれーーーーーー!」」」」」」

ウソップ「あーーはっはっはっ! 捕まえてみろーーー!」ダッ

八百屋「……くそ! また逃げられた!」

魚屋「まだ近くにいるはずだ! 探せーー!」

タッタッタッタッ……

ウソップ「……いやーー、今日も刺激という風を届けてやったぜー」

にんじん「おはようございますキャプテン! 」

ウソップ「……おっ、お前らか」

ピーマン「木の上に登って何してるんですか?」

ウソップ「ああ、ちょっと撒いててな……全員いるな」

たまねぎ「はいっ! ウソップ掃除屋団、ただいま参上しました!」

ウソップ「よし! 今日は早速カヤの屋敷に行くぞ! おれ様の勇敢な姿、その目に刻んでおけ!」

三人「はいっ!」

リンス「……とまぁ、一通り見たけど……死角はなさそうね」

トレイン「煙幕かなんか使って派手に暴れるか?」

イヴ「それいいかも」

スヴェン「良くないだろ……つーか運び方もまだ考えてないだろ」

タッタッタッ……

トレイン「ん?」

ウソップ「よっと!」バッ

リンス「!! あいつ、柵を越えて……」

トレイン「ダメだなー、男は正門から進入しないと」

スヴェン「真正面から入る泥棒がどこにいるんだよ……」

たまねぎ「……あれ、お兄さん達はキャプテンの知り合い?」

イヴ「キャプテン?」

にんじん「うん! あの長鼻の人」

コンコン!

ウソップ「カヤ! おれだ!」

ガチャッ

カヤ「ウソップさん!」

スヴェン「あれは……お嬢様か? あいつと彼女はなんか繋がりがあんのか?」

ピーマン「うん! キャプテンいつもカヤさんにうそついてるんだ!」

トレイン「……は?」

カヤ「それでそれで! 今日はどんな冒険の話を聞かせてくれるの!?」

ウソップ「ああ! あれはおれが巨大な金魚の糞に遭遇した時だ……おれはそれを島だと思って間違って上陸しちまったのさ……」

カヤ「ーーーーーー」

ウソップ「ーーーーーー」








トレイン「……成る程ね、病床のお嬢様を元気づけるために毎日嘘ついてるってわけか」

ピーマン「うん!」

スヴェン「いい男になるぜ、あいつ」

ツカ……ツカ……

クラハドール「騒がしいと思ったら……君か、ウソップ君」

ウソップ「げっ、執事」

クラハドール「カヤお嬢様、この男とは話してはいけません。 さぁ、早く帰りたまえ、ウソップくん」

カヤ「クラハドール……」

クラハドール「ウソップくん……君はあのバカ親父の息子なんだ……これ以上話しているとお嬢様にバカがうつってしまうだろ?」

ウソップ「……バカ親父だと?」

クラハドール「当たり前だろ、村を飛び出し、家族を捨てて掃除屋になったんだ、金狂いのバカ親父としか言い様があるまい」

トレイン(あいつの親、掃除屋なのか)

カヤ「クラハドール! ウソップさんに謝って!」

クラハドール「こんな野蛮な男に何を謝ることがあるのですお嬢様……それにウソップくん、君はいつも朝早く嘘をついて住人に迷惑をかけてるそうじゃないか……親が親なら子も子か」

ウソップ「てめぇ……これ以上親父を馬鹿にしたら許さねぇぞ!」

クラハドール「どうした、急に熱くなって……今こそ君の得意の嘘をつくべきじゃないのか? 実は血が繋がってないだとか……」

ウソップ「!!!」

ドゴッ!!

クラハドール「がっ……!」

子ども三人「キャプテン!」

ウソップ「……おれは親父の息子に産まれて来たことを誇りに思ってる! 掃除屋の息子であることを誇りに思ってる!」

ウソップ「それだけは偽ることはできねぇんだ!」

トレイン(……あいつ、もしかして……)

クラハドール「……ほら見ろ! 直ぐに暴力だ! ……次はなんだ、銃でも使うのか? きっと君の父親なら躊躇わずに撃つだろうな」

ウソップ「てめぇ……まだ言うか!」スッ……

カヤ「やめてウソップさん! これ以上暴力は……!」

ウソップ「カヤ……」

カヤ「クラハドールは……悪い人じゃないんです……ただ私のためだと思って……過剰になってるだけなの……」

クラハドール「……今すぐここから出て行きたまえ。 そして二度と来るな」

ウソップ「……言われなくても出て行くさ。 もう二度とここには来ねえ!」ダッ

子ども三人「キャプテン! 待って!」ダッ

メリー「……クラハドールさん! 何があったんですか!?」

クラハドール「何でもない……馬鹿が来ただけだ……」

メリー「そ、そうですか……」

クラハドール「……所で君達は?」

スヴェン「えーと……ち、ちょっと観光に……」

トレイン「……リンス、船を盗むのは後にしよう」

リンス「……分かったわ」

イヴ「……」

カヤ「……クラハドール」

クラハドール「なんですか?」

カヤ「確かに内緒でウソップさんと話をしていたのは悪かったわ……けどあんな追い返し方って……」

クラハドール「……座っても?」

カヤ「……うん」

クラハドール「私はある船で働いていたのですが……ちょっとしたミスで降ろされてしまいました……ですがそこであなたの父上が私に声をかけて下さったのです」

クラハドール「私にとって亡きご両親は命の恩人なのです……」

カヤ「……」

クラハドール「確かにお嬢様の交友関係にまで口を挟むのは出過ぎたマネかもしれません……ですがウソップくんはお世辞にも評判がいい人間とは言えません……」

クラハドール「もしも万が一! お嬢様の身に何かあっては……私はご主人に顔向けできないのです!」

カヤ「クラハドール……」

クラハドール「……私を恨んでますか?」

カヤ「ううん、けど誤解しないで……ウソップさんはとてもいい人なの」

クラハドール「ですが! いい人かどうかは別の話!」

カヤ「もう! クラハドールの分からず屋!」

クラハドール「分からず屋で結構!」

にんじん「どうしよう……キャプテン見失っちゃった」

たまねぎ「ねぇ……一人にさせた方がいいんじゃないのかな? 今ここでぼくたちがいても……」

ピーマン「……うん」








ウソップ「……」

トレイン「よっ、少年」

ウソップ「!!」

トレイン「さっきの一部始終、見せてもらったぜ」

ウソップ「……おれに何か用でもあるのか?」

トレイン「……一つ聞きたいんだけどよ」

ウソップ「なんだよ?」

トレイン「お前の親父の名前、ヤソップか?」

ウソップ「!! ど、どうして親父の名前を!?」

トレイン「ビンゴ! いやーヤソップから子どもがいるって話は何度か聞いたことがあるし、お前の小さい時の写真を見してもらったことがあったしな」

ウソップ「親父と会ったことがあるのか!?」

トレイン「ああ」









バァン!

トレイン『おー当てたか』

ヤソップ『……これでお前との対決は0勝0敗50分だな』

トレイン『いい加減やめね? 度々付き合ってる俺の身にもなってくれよ……』

ヤソップ『やめねぇよ。 50回もやっちまったからには勝つまでやるぜ』

トレイン(次はわざと負けよう)

ヤソップ『さてと……今日はここまでだ。 おれはそろそろ次のターゲットを……』

雑魚『見つけたぞ! 掃除屋ヤソップ!』

トレイン『ん?』

雑魚『お前の所為でウチの組織は壊滅した! 死ね!』バァン!

ヤソップ『……ちっ、また来たのか』ヒョイ

トレイン『お、避けた』

ヤソップ『ほらよ』バァン!

雑魚『ぐあっ!』

トレイン『殺っちゃった?』

ヤソップ『大丈夫だ、麻酔銃を使った……しかし今月で何度目だよ……』

トレイン『あんたも大変だな』

ヤソップ『……いろんなやつ捕まえてたらよ 、組織の残党かなんか知らんが恨み買っちまってちょくちょく追われるようになっちまってな』

ヤソップ『本当は故郷でのんびりしたいんだけどよ、おれがいるところいるところにあいつらがやって来てな』

トレイン『帰っても村のやつらに迷惑がかかるってわけか』

ヤソップ『ああ……これがおれの息子の写真なんだけどよ……もう何年も会ってねぇからこれより大きくなってるだろうな』

ヤソップ『女房も死んじまってよ……今、血が繋がってるのはあいつしかいねぇんだ』

ヤソップ『……おれの大切な息子なんだ』

トレイン『……』









トレイン「……あいつが銃弾外してるとこは見たことねーな……すげーぞお前の親父は」

ウソップ「そうだろ!?」

トレイン(まぁ俺は1000倍すげーけどな)

トレイン「……自慢の父親か?」

ウソップ「ああ! いつ死んでもおかしくない世界で命をはって生きてる親父をおれは誇りに思ってる! それなのにあの執事は親父を馬鹿にした……おれの誇りを踏みにじった!」

トレイン「成る程ね……」

スヴェン「……お取込み中か?」

トレイン「おおスヴェン、どした?」

スヴェン「リンスが俺達を呼んでるぞ。 となり町でいっぱい買い物したから荷物を持つのを手伝ってほしいんだってよ」

トレイン「人使い荒いな……了解」

トレイン「……ちょいと用事ができた。 じゃあな、お前もなれるぜ、親父さんみたいな掃除屋に」

ウソップ「ああ! なってみせるぜ!」

リンス「……遅い!」

イヴ「でもなんでこんなに買い物したの?」

リンス「なんかさ……あの執事見てたらムシャクシャしちゃって……」

イヴ「……繋がり」

リンス「ん?」

イヴ「冗談でも……人と人の繋がりを否定されたら誰でも怒ると思うの」

リンス「イヴちゃん……」

イヴ「私もあの執事の人は好きじゃない……」

ギュッ

イヴ「!?」

リンス「あーもー! イヴちゃんは可愛いんだから! あのクソ執事より何倍も大人ね!」

イヴ「あ、ありがとう……」

イヴ(これ、スヴェンにもやってもらいたいな……)

ウソップ「……まさかあいつも掃除屋だなんてな……よし! いつかおれも必ず……ん?」








クラハドール「それで……計画の準備はできているんだろうな、ジャンゴ」

ウソップ(な……なんであの執事がここにいるんだ!?)

ジャンゴ「ああ、いつでもできてるぜ、お嬢様暗殺計画」

ウソップ(暗殺!?)

クラハドール「暗殺ではない……事故だ」

ジャンゴ「おっと、そうだったなキャプテン・クロ」

ウソップ(……キャプテン・クロ!?)

クラハドール→クロ「その言い方はよせ……もう捨てた名だ」

ジャンゴ「……しかしあんたが3年前に組織のリーダーを抜けたいって言った時はびっくりしたぜ。 部下を自分の身代わりに仕立て上げ……世間的にキャプテン・クロは殺された」

クロ「もう過去話はいいだろ……昔のおれを思いだす、やめろ」

ジャンゴ「すまないな……所でお嬢様を殺して遺産を相続する計画だが……どうやって相続するんだ?」

クロ「……お前の催眠術でカヤに遺書を書かせるんだ。 “執事クラハドールに私の財産を全て譲る“とな」

ウソップ(!!)

クロ「それでおれへの莫大な財産の相続は成立する……ごく自然に。 だからこそ3年という月日をかけた……周りから信頼を得……そんな遺書が残っていてもおかしくない状況を作り上げた」

ジャンゴ「そのために3年も執事を……」

クロ「おれは誰にも追われることなく大金を手にしたいのさ」

ジャンゴ「とんだ平和主義者がいたもんだぜ。 てめぇの平和のために金持ちの一家が皆殺しにされるんだからな」

クロ「皆殺しとはなんだ……カヤの両親が死んだのはマジだぞ」

ジャンゴ「まぁいい……それよりさっさと合図を出してくれ。 おれ達の船が近くの沖に停泊してからもう一週間……いい加減野郎共はキレてるころだ」

クロ「明日の朝だ……夜明けと共に村を襲え」

クロ「……これが計画の全貌だよ、ウソップくん」

ウソップ「!!!!!」

ウソップ「お前……最初からおれが隠れていることを……」

クロ「私が気付かないとでも思ったか?」

ジャンゴ「おいおい、ばらしちゃっていいのかよ」

クロ「構わない……さぁウソップくん、村の人達が不安だろ? みんなに忠告してやったらどうだ?」

ウソップ「……!!」

ダッ!!

ジャンゴ「どういうつもりだ? キャプテン・クロ」

クロ「なに……彼のホラ吹きが仇になっただけだ」

ウソップ(あいつが……キャプテン・クロが……3年間も同じ村にいたなんて!)

ウソップ(ヤベェ……早くみんなに知らせねえと殺される! カヤも殺される!)








ウソップ「キャプテン・クロが来たぞーーー!」

魚屋「何ィ!? また来やがったあのホラ吹き小僧!!」

老人「あれ? 朝の10時じゃないじゃないか」

ウソップ「みんな大変だ! あの執事は……クラハドールは……本当はあのキャプテン・クロだったんだ!」

八百屋「てんめぇ……嘘もいい加減にしろ!」

老婆「あんたがクラハドールさんみたいに信頼がある人だったら信じるんだけどね」

ウソップ「違うんだよ……今までは嘘だったけど……今回は本当なんだ!」

八百屋「まだ言うか!」

ウソップ「なんでだよ……なんで誰も信じてくれねぇんだよ!」

ウソップ(……!! そうだ、カヤが……あいつが一番危ねぇ! あいつならきっと信じて……)

ウソップ「早く屋敷に行かねぇと!」ダッ

続きは明日の夜6時に書きます


ブラックキャット懐かしいな

乙です
いい組み合わせ

トレイン「あのなぁリンス……買い物っていうのにも限度ってもんがな……」

リンス「そんな……手伝ってくれないの?……」ウルッ

トレイン「だーーーーー! 分かった分かった! 持つから!」

スヴェン「あいつ、結婚したら尻に敷かれるタイプだな」

イヴ「うん」

にんじん「あ! お兄さん達!」

トレイン「おう、お前らか」

ピーマン「ねぇ、キャプテン見なかった?」

トレイン「あいつなら海岸付近で別れたっきりだけど……」

たまねぎ「海がんだね! ありがとう! 急がなきゃ!」

イヴ「何かあったの?」

たまねぎ「村の人達がキャプテンのうそで怒ってるんだ」

ピーマン「そうそう、あのめがねの羊が実はキャプテン・クロっていう元抹殺者(イレイサー)で……明日村をおそうんだってキャプテンが……」

スヴェン「!!」

にんじん「キャプテンが1日で2回もうそをつくことなんて今までなかったんだよ! だからそれは本当だと思うんだ!」

リンス「あいつの言ってることが本当だったら……相当やばいわね」

スヴェン「ああ……とりあえず詳しいことはウソップに聞いた方がいいみたいだな……ウソップを探すか」

屋敷前

カヤ「……ウソップさん! いい加減にして! どうしてそんな酷い事を言うの!?」

ウソップ「本当なんだ! あいつがお前を殺しに来るんだ! ここにいたら危ない! おれと一緒に逃げよう!」

カヤ「ウソップさん……最低よ……!」ポタッ

ウソップ「カ……カヤ……本当なんだよ! あいつはとんでもない悪党で……」

パァン!!

ウソップ「うっ……!」

カヤ「とんでもない悪党は……貴方の方じゃない!!」

ウソップ「カヤ……」

メリー「お嬢様から離れろぉぉーー!」バァンバァンバァンバァン!

ウソップ「……くそっ!」ダッ

カヤ「やめてメリー! 撃たないで!」

メリー「ですがあいつはあなたを……!」

カヤ「もう……いいの……」

メリー「お嬢様……」

ウソップ(くそっ……一発腕に当たった! 痛え……)

子ども三人「あ! キャプテン!」

トレイン「いたいた」

ウソップ「!! お前ら……」

ウソップ(腕は隠さねぇと!)サッ

ピーマン「ねぇ! あの羊が元抹殺者っていうのは本当なんですか!?」

たまねぎ「キャプテンが1日に2回もうそつかないし……本当なんでしょ!?」

ウソップ「……」

にんじん「……キャプテン?」

ウソップ「……あーーはっはっはっ! そんなの嘘に決まってんだろ!」

子ども三人「ええっ!?」

ウソップ「いやー、あの執事野郎、思いだすだけでもムカムカしてよーあんな嘘ついちまった」

にんじん「なんだよー! すっかりだまされたー!」

たまねぎ「うそでよかった……」

ピーマン「……けどさ、おれキャプテンをけーべつするよ」

にんじん「……うん、確かにキャプテンでも誰かをきずつけるうそはつかないって思ってたけど……」

たまねぎ「なんかショックだなぁ……」

ピーマン「帰ろーぜ」

にんじん「うん」

たまねぎ「ばんごはんはなんだろうなー」

スタスタ……

ウソップ「……」

トレイン「……」

ウソップ「……悪かったなお前ら。 おれの嘘で迷惑かけちまったな……」

スヴェン「……おい、お前嘘ついてるだろ」

ウソップ「……あ、ああ。 だから言ってるだろ、あの執事は別に抹殺者じゃないって」

スヴェン「その嘘だっていうのが嘘だって言ってるんだよ」

ウソップ「!!」

スヴェン「嘘をつく時はな……瞳孔が開くんだよ」

ウソップ「……」

夜・海岸

ウソップ「おれは嘘つきだからよ……ハナから信じてもらえるわけなかったんだよ、おれが甘かった!」

リンス「やって来るのは本当なんでしょ?」

ウソップ「ああ、間違いなくやって来る。 けどみんなは嘘だと思ってる……明日もいつも通りの平和な1日が来ると思ってる……!」

ウソップ「だからおれはこの海岸でやつらを向かい撃ち……この一件を嘘にする! それが嘘つきとしての通すべき筋ってもんだ!」

ウソップ「たとえ腕に銃弾撃たれてもよ……おれはこの村が大好きなんだ……みんなを守りたいんだよ……みんなを殺されてたまるか……!!」

スヴェン「とんだお人好しだな……」

トレイン「……よし、いっちょやるか」

イヴ「許せない……」

リンス「言っとくけど……手数料はそれなりに頂くからね?」

ウソップ「お前ら……?」

ウソップ「……おれに協力してくれるのか?」

スヴェン「敵は大勢いるんだろ?」

トレイン「怖がることはねーよ、俺達がいるんだからな」

ウソップ「こ、怖がってるだと!? バカ言え! いずれ勇敢なる掃除屋になるキャプテン・ウソップ様には怖いものなんてねぇ!」ガグガク

リンス「……膝」

ウソップ「う、うるせぇ! 怖えーものは怖えーんだ! 見せ物じゃねーぞ! 笑うなら帰れ!」

スヴェン「笑ってねぇよ……立派な紳士道を持ってるから力を貸すだけだ」

イヴ「怖がることは何も恥ずかしいことじゃないよ?」

トレイン「大切な人達を……守りたいんだろ?」

ウソップ「お前ら……!」

スヴェン「しかし……あのキャプテン・クロが生きていたとはな」

トレイン「そのキャプテン・クロってやつよー……俺全然知らねーんだけど」

イヴ「とある組織に属していた『クロネコ』っていう抹殺者グループのリーダーだよ。 だけど関係ない人もたくさん殺して犯罪者になった……目にも止まらない速さで敵を倒す足の持ち主で武器は手に付けてる剣、『猫の手』って言われてるの」

トレイン「すげーな姫っち! よく知ってんなーー!」

イヴ「うん、資料で見たから」ドヤッ

イヴ「……」チラッ

スヴェン「確かかけられた懸賞金は1600万イェン……危険度はAクラスだったな」

ウソップ「危険度Aクラスってめちゃくちゃやばいじゃねぇか……」

リンス「1600万イェンもあればあんたらの所の借金も返せそうね」

スヴェン「ああ……」

イヴ「……」シュン

スヴェン「……どうしたイヴ?」

イヴ「な、なんでもないよ!」

トレイン(……クロネコねぇ)

ウソップ「やつらはこの海岸から攻めてくる……ここから村に入るルートはこの坂道一本だけ……あとは絶壁だ」

ウソップ「つまりこの坂道を死守すれば村は襲われない」

トレイン「なんだよ、簡単じゃねーか」

ウソップ「口で言うのはな……後は戦力次第なんだが……お前ら何ができる?」

トレイン「撃つ」

スヴェン「見る」

イヴ「変身する」

リンス「盗む」

ウソップ「隠れる」

四人「お前は戦えよ!」

ウソップ「よし! これで十分だろ! 坂道にこれだけの油を塗っとけばあいつらは登れない……」

スヴェン「それで登ってるのに苦戦している間に攻撃すると……」

リンス「逆に私達がはまんないようにしなきゃね」

トレイン「よく思いついたなー」

ウソップ「ああ、おれはこのちょこざいさとパチンコの腕にかけては絶対の自信を持ってる!」

イヴ「……日が昇ってきた」

ウソップ「いよいよ来るか……」

リンス「あいつら宝石とか持ってるかしら……」

スヴェン「お前なぁ……」

トレイン「よーし、久々に暴れるとするか!」ニッ

ジャンゴ「よーし野郎共! 出撃だ! 村を荒らして屋敷を目指せ!」

雑魚達「うおーーーーーー!」







リンス「……ねぇ、気のせいかしら……北の方で『オーー』って声が聞こえるんだけど……」

ウソップ「北!? 確かに北にも上陸地点がある! ま、まさか……!!」

イヴ「確かに聞こえる……」

スヴェン「まさか……海岸を間違えたのか!?」

ウソップ「だ、だってよ! あいつらこの海岸で話してたから……」

ウソップ「けどここから北に真っ直ぐ行けば3分で着く! 地形はここと変われねぇから坂道でくい止めれりゃいいいんだが……」

ウソップ「すまねぇみんな、ついてきてくれ!」ダッ

トレイン「急ぐか……」

ツルッ

リンス「きゃあ!」

スヴェン「おいリンス! 何やってんだ!」

リンス「た、助けて! 落ちる!」ツルツル

ガシッ

トレイン・スヴェン「「へ?」」

ツルツルツルツル!

トレイン「うおおおおおっ!?」ツルツル

スヴェン「お、おい! 手を離せ!」ツルツル

リンス「……しめた! 登れる!」

タンッ!

トレイン「踏み台にされた……!」

リンス「……ごめん!」

スヴェン「くそっ……リンス! お前は先に行け! ウソップ一人じゃ心配だ!」

リンス「わ、分かったわ!」ダッ

スヴェン「イヴ! お前は俺達を運んでもらえるか!?」

トレイン「ああ……確かにこの距離じゃ俺のジャンプでも無理だな」

イヴ「分かった!」

イヴ「……変身・天使の翼(トランス・エンゼルウイング)!」

ジャンゴ「いいかお前ら! この坂道を登れば村はすぐそこだ! 行くぞぉ!」

雑魚達「おーーーーーーー!」ダッダッダッダッ

ガンッ!

雑魚「ぐわっ!?」

ジャンゴ「……! あいつは!」

ウソップ「おれの名前はキャプテン・ウソップ! お前らをここで倒す! ……というわけでお前ら! おれは援護に…… 」

リンス「……」

ウソップ「一人だけ!?」

ウソップ「な、なんでお前だけしか来てないんだ?」

リンス「ごめんなさい……私のミスでみんな油の餌食に……」

ウソップ「とりあえずあいつらが来るまで二人で持ち堪えるしかねぇな……よし! 援護は任せろ!」

リンス「はぁ!? 私が前にでるの!? あんな大軍相手に鞭と銃だけじゃ無理よ!」

ウソップ「男だからってなめんなよ! 見ろ! 足がガクガクしてるだろ!」

リンス「ホラ見て! 私なんか涙ぐんでる!」

ウソップ「演技だろそれ!」

ジャンゴ「……あんなのに構ってる暇はねぇな」

トレイン「もうちょっとだ、頑張れ姫っち!」

イヴ「うーーん……」パタパタ

パッ

イヴ「あっ」

トレイン「えっ」

ゴーーン!

イヴ「ご、ごめんトレイン!! 大丈夫!?」

トレイン「あーいってー頭うったー。 いしゃりょーせーきゅー」

スヴェン「うるせぇ、平気だろ?」

トレイン「バレた?」

イヴ「良かった……」ホッ

スヴェン「イヴがいてくれて助かった。 ありがとう」

イヴ「う、うん!」

トレイン「お、最高の相棒に近づいたな? だがな、本番はこれからだぞ。 俺が直ぐにやっつけちゃって姫っちの出番はないかもよ?」

イヴ「……私が直ぐにやっつけるもん」ゴゴゴゴ

トレイン「ほう……そんなこと言ってられるのも今の内だぜ?」ゴゴゴゴ

スヴェン「おい! 何話してんだお前ら! 早く行くぞ! あいつら二人に任せっきりはまずい!」ダッ

イヴ「う、うん!」ダッ

トレイン「へいへーい……」ダッ

雑魚「ぎゃあ!」

雑魚「いってーーー!」

ウソップ「まきびしを持っておいて助かったぜ……」

リンス「ええ、これなら油の代わりにはなるかも……!」

ウソップ「鉛星!」パチン!

雑魚「ぐわっ!」

リンス「凄いじゃないあんた!」

ウソップ「へっ、おれ様のパチンコの腕をなめるなよ!」

雑魚「おい! 余所見してんじゃ……」

ウソップ「!!」

リンス「危ない! 後ろ!」

パァン!

雑魚「ぐほっ!」

ウソップ「わ、悪い……助かった」

リンス「気にしないで、とにかく今はできる限りのことを……」

雑魚「……この野郎!」

ウソップ「!!」

リンス(しまった! まだ敵が!)

ガンッ!

ウソップ「……!!」

リンス「ウソップ!」

雑魚「ガキが……! 調子に乗るなよ」

雑魚「急ごうぜ、キャプテン・クロがおれ達を待ってる」

ガシッ

雑魚「ん?」

ウソップ「……はぁ……はぁ」

雑魚「てめぇ……手を離せ!」

ウソップ「離さねぇ……絶対に離さねぇ!」

雑魚「こんの……」

ガンッ!ガンッ!

雑魚「くそ……いい加減に離せ!」

ウソップ「……この坂道……お前らを通すわけにはいかねぇ! おれはいつも通り嘘をついただけなんだから! 村ではいつも通りの1日が始まるだけなんだ!」

雑魚「うるせぇ!」

パァン!

雑魚「ぐわっ!!」

リンス「……」

雑魚「この女っ!! よくも!」

リンス「!!」

ザシュ!

リンス「うっ……!」ドサッ

ウソップ「お前……」

雑魚「こいつらぶち殺してやるぜ……」

雑魚「ああ……」

ジャンゴ「おいお前ら! そんなやつらに構ってる場合か! 早くしねぇと約束の時間になるぞ!」

雑魚「!! そうだ! 早く行かねぇとキャプテン・クロに殺されちまう!」

雑魚「村へ急げ!」

ガシッ

ウソップ「行くな……村には行くな!」

雑魚「うるせぇ、邪魔だ!」ドガッ

ウソップ「ぐわっ!」

ジャンゴ「進めーーーー!」

雑魚達「うおーーーーーー!」

ウソップ「やめてくれ……みんなを殺さないでくれぇ!」

フワッ

雑魚「……ん? なんだ、上空に……」

ドサッ

雑魚「う、うわーーー! なんだこのネットは!」

雑魚「身動きが取れねぇ……畜生、だせーーー!」

ウソップ「……」

リンス「……やっと来た」

スヴェン「はっはっはっ! 大漁大漁!」

トレイン「不吉を届けに来たぜ……キャプテン・クロ」

イヴ「待ってトレイン……よく見たらここにキャプテン・クロいないよ」

トレイン「ええっ!?」

ジャンゴ「……なんだあいつらは」

スヴェン「大丈夫かお前ら……」

リンス「ごめん……ちょっとドジしちゃった……」

トレイン「……ウソップ、リンス、よくやった。 ゆっくり休んどけ」

イヴ「後は私達が……」

ウソップ「いや……おれはまだやれる!」

ガンッ!

ウソップ「いて!」

リンス「ここはお言葉に甘えましょ」

ウソップ「……けど!」

リンス「大丈夫! あいつら強いんだから!」

ウソップ「……」

雑魚「ジャンゴさん! 出してください!」

雑魚「助けてくれーー!」

ジャンゴ「しょうがねぇ……お前ら、この輪をよく見ろ」

ジャンゴ「お前らはこの輪を見た途端、強くなる。 ネットを破れる程にな」

スヴェン「まさか……催眠術か?」

ジャンゴ「ワーーン、ツーー……ジャンゴ!」

ビリビリビリビリ!

雑魚達「うおーーーーーー!」

リンス「う、嘘でしょ!?」

ウソップ「あいつ……マジの催眠術師かよ!」

雑魚「ふんっ!」

ドゴオォォォォォン!

雑魚「うおーーーーーー!」

イヴ「崖を抉った……!」

スヴェン「なんてパワーしやがる……!」

ジャンゴ「行けお前ら!」

雑魚達「うおーーーーーー!」

スヴェン「……トレイン、ここは心して行かなきゃいけないみたいだな……」

トレイン「……」

イヴ「……トレイン?」

トレイン「うおーーーーーー!」

スヴェン「お前もかかったのかよ!」

トレイン「オラオラオラオラオラオラオラオラァ!」ドドドドドドド

雑魚達「ぐぎゃあーーーー!」

リンス「なんて単純なやつなの……」

トレイン「オラァ!」バァン!

スヴェン「うおっ!?」ヒョイ

ウソップ「あいつ……敵も味方も見境なしかよ」

トレイン「うおーーーーーー!」

雑魚「ジャンゴさんに向かって来たぞ!」

雑魚「ジャンゴさん危ない! 撃たれますよ!」

ジャンゴ「今からはお前は眠くなる! ワーーン、ツーー……」

トレイン「うおーーーーーー!」

ジャンゴ「ジャンゴ!」

トレイン「おおお……」ドサッ

ジャンゴ「寝たか……」

雑魚「流石ジャンゴさんの催眠術だ」

スヴェン「くそ……トレインを起こそうにもあんなに距離があるとな……」

イヴ「大丈夫だよスヴェン……私達がいるでしょ?」

スヴェン「イヴ……へっ、そうだな」

ウソップ「あいつ……凄い自信だな」

リンス「まあね、強いもの」

雑魚「ジャンゴさん……あいつの所為で半分ぐらい戦闘不能です」

ジャンゴ「くそ……」

??「ふぁ〜あ……ジャンゴさん、何かあったんで?」

??「銃声の所為で目が覚めちまった……」

雑魚「こ、この声は……」

雑魚「ニャーバンブラザーズ……!」

ジャンゴ「そうだ……うちにはまだあいつらがいた!」

夜の10時にまた来ます

一旦おつ

ウソップ「お前らおれをコケにしやがって……死ねぇ!」

カヤ「やめてウソップさん!」

ウソップ「うるせぇ! お前も死ね!」

カヤ「いやーーーーーーーーー!」












カヤ「……っは!!」

カヤ(ゆ、夢……)

カヤ「コホ!……コホ!」

カヤ(クラハドールに……ちょっと薬を買ってもらおう……体調が……)

コンコン

カヤ「クラハドール……」

シーン……

カヤ「クラハドール……?」

ガチャッ

メリー「はぁ……はぁ……」

カヤ「メリー!!? どうしたのその怪我!!? 誰に……」

メリー「……クラハドール!!」

カヤ「……え?」

メリー「あいつに……やられました……!」

カヤ「!?」

カヤ「そんな……じゃあウソップさんが言っていたことは……」

メリー「ええ、本当です……クラハドールは……元抹殺者の犯罪者だったのです!」

メリー「今思えば……彼は一人この事実を知り……必死に我々を助けようとしていた……しかし我々は誰一人、彼の言うことを信じなかった……!」

メリー「我々は本物の悪党を庇い……あの勇敢な若者を追い立ててしまったのです……!」

カヤ「……私……彼に何て事を……」ポタッ

メリー「ガハッ……」

カヤ「!! 誰か! 誰かメリーを……!」

メリー「執事達は今、休暇をとっています……私しかいません」

カヤ「そんな……」

メリー「ウソップくんの言うことが本当であれば……クラハドールの目的はあなたの財産……そんな物はあげてしまいなさい!」

カヤ「はい……!」

メリー「クラハドールが屋敷を出て行くのを見ました……恐らく海岸にいる仲間を呼びに行ったかと……」

カヤ「分かった……私、クラハドールと話をつけにいく!」

メリー「酷な事に……今クラハドールを止めれるのはあなたしかいません……やれますか? これは責任ではありません……!」

カヤ「大丈夫……! 私だって逃げちゃ行けない時ぐらい分かってるわ!」

ピーマン「なんだよたまねぎ! こんな朝早く集まって!」

にんじん「まだ寝ている時間だよ……」

たまねぎ「きんきゅー事たいなんだよ! 朝早く羊が海岸がんに向かって行くのを見たんだ!」

たまねぎ「もしかしたらキャプテンの言ってることは……本当かもしれないんだ!」

ピーマン「……うん、実はおれもあとから本当かもって思ったんだ」

にんじん「おれも……昨日のキャプテンはなんか変だったし」

カヤ「はぁ……はぁ……」

子ども三人「!!!」

カヤ「はぁ……はぁ……」

にんじん「カ、カヤさんだ! なんで外に出てるんだ!?」

たまねぎ「あの方向……羊が行った方向と同じだ!」

ピーマン「やっぱりキャプテンの言ってることは本当なんだよ! 行こう!」

ジャンゴ「出てこいニャーバンブラザーズ! お前らの出番だ!」

シャム「お呼びでジャンゴさん」

ブチ「お呼びで」

ジャンゴ「シャムはあの眼帯野郎、ブチはあの金髪の女をやれ」

シャム「えーーーー!? いやですよーーーー!」

ブチ「戦いたくないですよーーー!」

ウソップ「な、なんだあいつら……」

ジャンゴ「いいからやれ!」

シャム「うう……しょうがねぇ」

シャム「い、行くぞ眼帯野郎〜……覚悟しろぉ〜…」ダッ

スヴェン「くそ……やり辛ぇな……」

シュン!

スヴェン「!! 速い!」

ガキン!

スヴェン「くっ……」

シュン「悪いな……おれは今、ネコを被ってたのさ」

スヴェン「へっ……まんまと騙されたぜ……」

イヴ「……!! スヴェン!! アタッシュケースは!?」

スヴェン「!!」

シャム「おや……何かなくしたみたいだな……おれはしらねぇけどな」

ブチ「でたか……ネコババ」

スヴェン(あいつ……一瞬で俺のアタッシュ・ウェポン・ケースを……!)

リンス「スヴェン……あんた、銃は!?」

スヴェン「……生憎アレの中にしまっててな」

スヴェン(くそ、ハナから支配眼(グラスパーアイ)を使っておけば良かったか……!)

シャム「へぇ……銃が入ってるのか……持ってたらまずいなこれ」ポイッ

スヴェン「!!」

スヴェン(あんな遠くまで投げやがって……これじゃ支配眼を使っても間に合わないな)

イヴ「スヴェン……」

スヴェン「安心しろイヴ……俺達だろ?」

イヴ「……うん!」

ブチ「お嬢ちゃん! 余所見している場合か!?」

イヴ「!!」

ガキン!

イヴ「!!……」

ブチ「いきなり盾が出て来たな……おもしれー技だな!」

スヴェン「こうなったら……ちょっとマジに行かなきゃな……」スッ

ウソップ「あいつ……眼帯を外した!?」

リンス「アレを使うのね……」

シャム「ふん、眼帯を外した所で変わらねぇよ!」ダッ

スヴェン(支配眼!)











シャム「すげー速さでおれの腹を殴りに来たみたいだけどよ……生憎おれは猫背なのさ、腹はスカスカでね」

スヴェン「!!……こいつ背中に!」

リンス「なんで!? 支配眼を使ったのにやられそうじゃない!」

スヴェン(丁度5秒だ……後ろをとられた! 大人しく顔面を殴っとけばよかったか……!)

ウソップ「あいつ……一瞬で猫野郎の所まで行ったのに……」

スヴェン「くそ、身動きが……」

シャム「ブチ! おれが抑えてる! やれ!」

ブチ「がってん! 」ブワッ

ウソップ「な、なんてジャンプ力だ!」

ブチ「キャット・ザ・……」

イヴ「スヴェン!」

ブチ「フンジャッタ!」

ガキイイイイイイイン!

イヴ「……!!」

スヴェン「イヴ!」

ブチ「こいつ……鉄みてぇに硬くなりやがって……」

キイン!

ブチ「ちっ!」

シャム「おいおいブチ、折角固めておいたのによ」

ブチ「悪いな、ちょっと邪魔が入っちまった」

スヴェン「イヴ! 大丈夫か!?」

イヴ「うん、平気」

スヴェン「すまねぇ……俺がヘマしちまって……」

イヴ「気にしないで、助かったんだから」

スヴェン「ああ……」

スヴェン(くそっ……何やってんだ俺は……! 何が安心しろだ……!)

リンス「……今がチャンスみたいね」

ウソップ「チャンス?」

リンス「敵がイヴちゃん達に意識が集中している今……スヴェンのアタッシュケースを奪える!」ダッ

ウソップ「お、おい!」

シュルルルルル

リンス「!!」

ザシュ!

リンス「うっ!」バタッ

ジャンゴ「誰がこのアタッシュケースを奪っていいと許可した?」

スヴェン・イヴ「リンス!」

ウソップ「あいつ……」

スタ……スタ……

ジャンゴ「!! い、いや……これはちょっと手違いがあってよ……」ガクガク

ウソップ「……ん?」

シャム「あ……」ガクガク

ブチ「い……」ガクガク

スヴェン(……なんだ? こいつらの様子が急に……)









もうとうに夜は明けているのに……









中々計画が進まねぇと思ったら……









クロ「なんだこのザマはぁ!!!」

ウソップ(最悪だ……なんてタイミングで現れやがった……!)

クロ「どういうことだ……えぇ!? ジャンゴ!!」

ジャンゴ「ち、違うんだ! こいつらがいるなんて想定外だったんだよ!」

クロ「想定外なのはてめぇらの軟弱さだ」

シャム「……軟弱?」

ブチ「……おれ達が?」

クロ「なんだ? 何か言いたそうじゃないか」

シャム「三年もブランクがあるあんたが……」

ブチ「現役のおれ達に勝てるわけねぇだろ!!」

スヴェン(なんだ……仲間割れか?)

シャム・ブチ「シャアアアア!」

シュン!

シャム・ブチ「!!」

イヴ(……速い!)

雑魚「出た! 抜き足だ!」

クロ「五分だ……五分くれてやる」

ウソップ(い、いつの間に後ろに……)

シャム「ひぃぃ!」

ブチ「ね、『猫の手』はやめてくれぇ!」

クロ「もし五分でこいつらを殺せなかったら……てめぇら一人残らずおれの手で殺してやる」

雑魚達「!!!!」ゾクッ

ジャンゴ「五分……五分あればなんとかなる!」

雑魚「死にたくねぇよーーー!」

雑魚「頼んだぞニャーバンブラザーズーーー!」

シャム「そうだ……さっきまで押してたんだ!」

ブチ「ああ! 五分あれば勝てる!」

リンス「スヴェン!」ガンッ

ジャンゴ「!! しまった! アタッシュケースを!」

ガシッ!

スヴェン「お前……人のアタッシュケースを蹴るな!」

リンス「……お礼は!?」

スヴェン「……ありがとう!!」

スヴェン(イヴにもリンスにも助けられちまった……紳士の名折れだな)

シャム「覚悟しろ眼帯野郎!」ダッ

ブチ「ブチ殺してやるクソガキ!」ダッ











スヴェン(アタッシュ・ウェポン・ケースが戻って来た……よし)

スヴェン「これを使わせてもらう」シュルルル

シャム「な……これは!?」ガシッ











イヴ(あの人は今、冷静さを欠いている……避けることは考えてないはず!)

イヴ「変身・手(トランス・ハンド)!」

ブチ「シャアアアア!」











スヴェン「……電磁ムチだ」

シャム「!!!」ビリビリビリビリビリ











イヴ「黄金の連弾(ゴールドラッシュ)!!」

ブチ「!!?」ドドドドドドド

シャム「……」

ブチ「……」

雑魚「う、嘘だろ? あのニャーバンブラザーズが……」

ウソップ「あいつら……強え……」

イヴ「やったね、スヴェン」

スヴェン「ああ!」

シャム「ジ……ジャンゴさん」

ブチ「ジャンゴさん……おれ達に催眠をかけてくれ!」

スヴェン「……あいつ! まだ気絶してねぇのか!」

クロ「ツメが甘かったみたいだな……」

ジャンゴ「ワン、ツー、ジャンゴ!」

シャム・ブチ「……ぬっフーーーーン!」

イヴ「!!」

ウソップ「あいつら……また復活しやがった!!」

ダッ!

ジャンゴ「ん?」

リンス(早くトレインを起こさなきゃ……今しかない!)

トレイン「zzz……」

ジャンゴ「あの女……あいつを起こさせようと……させるかぁ!」ブン!

ウソップ「チャクラムを投げた!?」

リンス「起きろぉ!」ぐしゃ!

トレイン「ふごぉっ!?」

シュルルルルル!

スヴェン「リンス! 危ねぇ!」

リンス「!!」

ザシュ!

トレイン「……ってぇなぁリンス、なんて起こし方して……」

リンス「……」ガクッ

トレイン「!!!」

スヴェン・イヴ「リンス!!」

ジャンゴ「くそ……あいつを起こしちまった……」

雑魚「やべぇぞ! あいつが復活した!!」

トレイン「……リンス、お前……」

リンス「あ、あんたが悪いのよ! 催眠術なんかに引っかかるから!」

トレイン「……」

リンス「……もう! そんな顔しないで! 擦り傷よ! ……ただ、さっきの傷はまだ癒えてないから私はもう動けないけどね」

トレイン「……」

リンス「まぁいいわ、私はあんたを起こすって役割を果たしたし……私はここで休ませてもらうわ」

トレイン「リンス……」

リンス「トレイン……この戦い、絶対勝って!」

トレイン「……ああ」

リンス「……」ドサッ

スヴェン「……やっと起きたか」

トレイン「ああ……物凄く嫌な目覚め方だったぜ……」

トレイン「……誰がリンスをやった?」

雑魚達「!!!!!!!」ゾクッ

ジャンゴ(な、なんだ……あいつ……殺気の様なものを放ってやがる!!)

クロ「皆殺しまであと3分……」

雑魚「や、やべぇ! 早くしないと……」

ジャンゴ「くそ……シャムとブチは眼帯とガキをやれ! おれがあいつを……」







カヤ「もうやめて! クラハドール!」

クロ「……!!」

ウソップ「カヤ!」

クロ「これは驚いた……カヤお嬢様、なぜここへ?」

カヤ「メリーから話は全部聞いたわ……」

クロ「ほう……あの男、まだ息がありましたか……ちゃんと殺したつもりでしたが……」

カヤ「!!」

カヤ(違う……! 私の知ってるクラハドールじゃない!)

ウソップ「……カヤ! どうしてここに来たんだ!」

カヤ「ウソップさん……ごめんなさい。 私、あなたを……」

ウソップ「そんなことはいい! 今すぐ逃げろ! 殺されるぞ!」

カヤ「……クラハドール! 私の財産が欲しいなら全部あげる! だから出て行って!」スチャ……

ウソップ「……銃!?」

クロ「ほう……この3年間であなたも立派に成長したものだ」

クロ「ですがお嬢様……私は平穏が欲しいのです。 この3年間で培った村人からの信頼はとても居心地がいいものになった……その平穏とあなたの財産……その二つを手に入れてこそ計画は初めて成功する」

カヤ「……」

クロ「それに覚えてますか? 3年間色々な事がありましたよね? 共に苦しみ共に喜び笑い……私はあなたに尽くしてきました」

カヤ「……」

クロ「夢見るお嬢様に散々付き合ったのも……それに耐えたのも……」

クロ「全ては貴様を殺す……今日の日のため!」

カヤ「!!!」

クロ「かつてはキャプテン・クロを名乗ったこのおれが……はなったれの小娘相手にニコニコへりくだって心ならずもご機嫌気取ってきたわけだ!」

カヤ「うぅ……!! うぅ……!!」ポタ……ポタ……

クロ「分かるか! この屈辱の日々……」

カヤ「うぅ……!! うぅ……!!」ポタ……ポタ……

ウソップ「クロオオオオオオオオ!」ダッ

カヤ(ウソップさん……!!?)

クロ「ウソップくん……そう言えば君には……」

シュン!

ウソップ「!!」

クロ「殴られた恨みがあったな……」

バァン!

クロ「!!!?」

ドサァ……

ジャンゴ「キ、キャプテン・クロが吹っ飛んだ!!」

トレイン「……殴られるのが嫌なら……撃たれるのはどうだ?」

雑魚「あ、あいつ……あの距離からキャプテン・クロを撃ちやがった!」

雑魚「やっぱりあいつ只者じゃねぇ!!」

スヴェン「おい、殺しちゃいねぇだろうな」

トレイン「平気平気、撃ったやつ殺傷能力ゼロだから」

クロ「……」

今だぁーーーー!

ウソップ「!!」

にんじん「ウソップ掃除屋団参上!」

ピーマン「覚悟しろ羊やろー!」

たまねぎ「せーばいだせーばい!」

ガンガンガンガン!

カヤ「あ……あなた達!」

ウソップ「お前ら……どうして……」

にんじん「キャプテン……やっぱり戦ってた!」

ピーマン「どうして教えてくれないんですか! 汗くさいじゃないですか!」

たまねぎ「違うよ! 水くさいじゃないですか!」

ウソップ「何くさくてもいい! とにかくここから離れろ! 逃げるんだ!」

にんじん「いやですキャプテン!」

ピーマン「キャプテンが戦ってるならおれ達も戦う!」

たまねぎ「逃げるなんてウソップ掃除屋団の名折れです!」

クロ「……」ムクッ

子ども三人「ぎゃーーーーー!」

ウソップ「早く逃げろ!」

クロ「……」ドガッ

ウソップ「うっ!!」

子ども三人「キャプテン!」

クロ「……おい、そこのお前」

トレイン「……俺?」

クロ「お前……黒猫(ブラックキャット)だな?」

トレイン「……じゃなかったらどうする?」

クロ「その鎖骨にあるⅩⅠⅠⅠのマーク……そしてその装飾銃が何よりの証拠だ」

トレイン「なんだ、よく知ってんじゃん」

雑魚「嘘だろ!? あいつが黒猫!?」

雑魚「あの伝説の……今は掃除屋になってるっていう……」

雑魚「と、とんでもねぇ野郎じゃねーか!!」

ウソップ「あいつ……あんなにスゲェやつだったのか!」

クロ「……ジャンゴ!」

ジャンゴ「な、なんだ」

クロ「黒猫はおれが殺る……お前にはカヤお嬢様を任せる……計画通りに遺書を書かせて殺せ」

カヤ「!」

クロ「あとはアリ3匹もな」

子ども三人「!!!」

ジャンゴ「了解……」

ザッ……

スヴェン「待て……」

ジャンゴ「!」

イヴ「ここから先は……私達が通さない!」

ジャンゴ「シャム! ブチ!」

シャム・ブチ「ヌッフーーーーン!」

スヴェン・イヴ「!」

ジャンゴ「お前らはそいつらに任せといて……おれはお嬢様を殺らせてもらうぜ」

ウソップ(くそ……頭がふらふらで立ち上がれねぇ!)

ウソップ「……ウソップ掃除屋団! 命令だ!」

ピーマン「な、なんですかキャプテン!」

にんじん「お、おれ達は逃げませんよ!」

たまねぎ「キャプテンの仇をとるんだ!」

ウソップ「……カヤを守れ」

子ども三人「!!!」

カヤ「ウソップさん……」

ウソップ「最も重要な仕事をお前達に任せる! カヤを連れてここを無事に離れろ!」

子ども三人「は……はいっ、キャプテン!」

スヴェン(結局は逃げろって事だろ……上手いこと口が回るな)

ピーマン「カヤさん急いで! 林の中に隠れよ!」

たまねぎ「あそこはぼくたちの庭みたいなもんだ!」

カヤ「ええ……!」

ジャンゴ「チビ共が……おれから逃げられると思うな!」

ウソップ「鉛星!」パシュン!

ジャンゴ「うごっ!?」ドサッ

ウソップ「へへ、ザマーみろ」

ジャンゴ「……こんの野郎……!」

クロ「ジャンゴ!! さっさと追え!」

ジャンゴ「あ、ああ!」ダッ

クロ「……お前達も加勢に行きたきゃ行けばいい……ただしこの坂道を生きて通ることができたらな」

シャム「シャア……!」

ブチ「シャア……!」

ウソップ「……くそ、これじゃ立場が逆転だ」

イヴ「ウソップ、大丈夫だよ」

トレイン・スヴェン「任せておけ」

続きは明日の夜10時に書きます

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>>50

×大人しく
◯素直に

一旦乙
ブラックキャットのss増えないかなあ

ピーマン「……いるか!? あいつ!」

たまねぎ「ううん! 来てないよ!」

にんじん「カヤさん安心して! おれ達が守ってみせるから!」

カヤ「ええ……!」

スパスパスパスパスパスパ!

カヤ「!!」

ピーマン「……木、木が一気に切れた!?」

にんじん「こ、これじゃ隠れられない!」

ジャンゴ「見つけたぞチビ共ぉぉぉぉぉぉ!」

たまねぎ「!!!」








ウソップ「くそ……カヤ達が危ねぇ……行かねえと!」ダッ

クロ「シャム、ブチ」

シャム・ブチ「ヌッフーーーン!」

ウソップ「!!」

ガンッ!

シャム・ブチ「!?」ドサッ

>>74
訂正

ピーマン「……いるか!? あいつ!」

たまねぎ「ううん! 来てないよ!」

にんじん「カヤさん安心して! おれ達が守ってみせるから!」

カヤ「ええ……!」

スパスパスパスパスパスパ!

カヤ「!!」

ピーマン「……木、木が一気に切れた!?」

にんじん「こ、これじゃ隠れられない!」

ジャンゴ「見つけたぞチビ共ぉぉぉぉぉぉ!」

たまねぎ「!!!」








ウソップ「くそ……カヤ達が危ねぇ……行かねえと!」ダッ

クロ「シャム、ブチ」

シャム・ブチ「ヌッフーーーン!」

ウソップ「!!」

ガンッ!

シャム・ブチ「!?」ドサッ

スヴェン「おい……お前らの相手は俺らだろ?」

イヴ「……」

シャム・ブチ「シャアアアア!」

バタッ……

トレイン「……ウソップ?」

ウソップ「くそ……立てねぇ……」

雑魚「おい! あいつケツ突き出して倒れてるぞ!」

雑魚「はっはっはっ! おもしれー!」

クロ「いくらジャンゴと言えども……お前には負けないだろ……何故加勢しようとする?」

ウソップ「敵わなくたって……戦うんだ! おれはあいつらを……村のみんなを守る! おれはウソップ掃除屋団のキャプテンで……勇敢なる掃除屋だからな!」

雑魚「はっはっはっ! ケツ突き出しながらなんか言ってるぞあいつ!」

雑魚「ホントおもしれーーー!」





バァン!

雑魚「ひいっ!」

トレイン「……あーわりー、手が滑ってそっちに撃っちまった。 けど次にウソップを馬鹿にした時は……」

雑魚「と、時は……?」

トレイン「……次は脳天にぶち込むかもな」

雑魚「!!!!!」ゾクッ

イヴ「……ハナからそんな気ないくせに」

トレイン「あり、ばれた?」

シャム「シャアアアア!」

ガキン!

スヴェン「くっ……力じゃこっちが劣ってるな……」ギギギギ……

シャム「シャアアアア!」

スヴェン「……だったら知恵ではどうだ?」

スヴェン(この近距離なら……ダメージはでかいはずだ!)

ガゴン!

シャム「!!」

スヴェン「ウォーターカッター!」

ザシュ!

シャム「!?……」ドサッ

雑魚「あいつ……シャムさんをやりやがった!!」

スヴェン「安心しろ、カスらせた。 精々気絶程度だ」

スヴェン「トレイン! 俺はウソップを担いで催眠術師を追いかける!」

トレイン「ああ! 頼んだ!」

イヴ「ごめん、スヴェン……私はまだ時間がかかりそう」

ブチ「シャアアアア!!」

スヴェン「ああ、気にすんな……よっと」

ウソップ「すまねぇ……迷惑をかけちまって」

スヴェン「お前がいなきゃ林の中は分かんないからな」ダッ

クロ「おい……誰がここを通っていいと許可した?」

スヴェン・ウソップ「!!」

トレイン「俺だよ!」バァン!

クロ「!!」キィン!

スヴェン「悪いなトレイン! ここは任せた! アタッシュケースも頼んだぞ!」ダッ

トレイン「ああ!」

スヴェン(本当は手放したくねぇが……今は早く追いかけることを優先すべきだしな)

スヴェン「案内は頼んだぞ、ウソップ!」

ウソップ「任せろ!」

クロ「……」

シュン!

トレイン「消えたか……」

ブン!

トレイン「!」

ガキィン!

クロ「ほう……おれの攻撃を銃だけで防ぐとは」

トレイン「お前に弾はもったいねーからな」

クロ「言ってくれる……」

シュン!

トレイン「また消えたか……」

ブン!

トレイン「!!」

ガキィン!

クロ「……何度やっても同じということか」

トレイン「いい加減学習した方がいいぜ?」

雑魚「す、すげぇ……あいつ、キャプテン・クロと互角に戦ってる……!」

雑魚「なんであのスピードについてこれるんだ……?」

クロ「一つ聞きたいことがある……」

トレイン「なんだよ?」

クロ「他所者のお前が何故この村に首を突っ込む? 俺を捕まえて得られる懸賞金でも欲しいのか?」

トレイン「……ちげーよ」

クロ「じゃあ何故だ?」

トレイン「……」








ヤソップ『……おれの大切な息子なんだ』








トレイン「死なせたくねぇやつが……この村にいるからな!」

雑魚「キャプテン・クロ! 早くそんなやつやっちまえ!」

クロ「……」

雑魚「キャプテン・クロならできる! なんせあのキャプテン・クロだからな!」

雑魚「キャプテン・クロ万歳! キャプテン・クロ万歳!」

クロ「その名を呼ぶんじゃねぇ!」

雑魚達「!!!」ビクッ

クロ「いいか……これはキャプテン・クロというその名を完全に捨てるための計画なんだ!」

雑魚「完全に捨てる……?」

クロ「おれは疲れたのさ……執拗に追ってくる警察に掃除屋……ウザったくてしょうがねぇ……」

クロ「だからおれはあの日……おれを殺すことを決意した!」

雑魚「あ、あの日……」

雑魚「あの事件か……!」









ジャンゴ『なぁキャプテン・クロ、おれ達のチームの名前どうすんだよ』

クロ『そんなの何だって……』

クロ『……』

ジャンゴ『どうした?』

クロ『……クロネコだ』

ジャンゴ『クロネコ……黒猫か?』

クロ『ああ……あいつの様に恐れられ……たくさん人を殺して……名前を聞いただけで逃げていく様な抹殺者になる……そんな意味を込めてな……そして次第には黒猫がクロネコの偽物と言われる様になる……あいつはおれの憧れで目標なんだ』

ジャンゴ『おいおい、あんたの口から憧れなんて言葉がでてくるのかよ。 らしくねぇな』

クロ『何を言ってるんだ、 おれにだってそのぐらいはあるさ』

ジャンゴ『へぇ……』









ジャンゴ『おいキャプテン・クロ! 何も民間人まで殺すことはねぇだろ!』

クロ『……民間人? 何を言ってるんだ』

ジャンゴ『……?』

クロ『おれが殺したのは組織のボスんとこのガキだ。 組織のやつと血が繋がってるやつ、関わってるやつは全て殺す……! そいつらが組織を再建する可能性もあるだろうからな……可能性は根絶やしにしなきゃいけねぇだろ……!』

ジャンゴ『けど……依頼主はそいつらを殺せなんて言ってねぇだろ!』

クロ『そいつがアホなだけだ……おれの計画に狂いはない』

ジャンゴ『……』









ジャンゴ『おい、キャプテン・クロ! 懸賞金がかけられてるぞ!』

クロ『……』

ジャンゴ『だから言っただろ! 無駄な殺生してるからこんなことになっちまったじゃねぇか!』

クロ『……打開策が一つだけある』

ジャンゴ『何をする気だ?』

クロ『おれを殺す』

ジャンゴ『……は?』

警察『見つけたぞ! キャプテン・クロ!』

クロ『……丁度いい』ニヤッ

ジャンゴ『いいか! お前はキャプテン・クロ! 犯罪者だ! ワン、ツー、ジャンゴ!』

雑魚『おれはキャプテン・クロ! 犯罪者! 人殺し!』

ジャンゴ『よし……』

警察『はぁ……はぁ……』

クロ『……よし、まだ息があるな。 ジャンゴ』

ジャンゴ『ああ……いいか、お前はキャプテン・クロを捕まえた男だ、こいつを処刑しろ、ワン、ツー、ジャンゴ!』

警察『おれはキャプテン・クロを捕まえた男、キャプテン・クロを処刑する』

雑魚『す、すげぇ……』

雑魚『マジかよ……』

クロ『これでいい……これでキャプテン・クロは世間的に殺される』

クロ『そしておれは……金と平穏を手に入れる』









クロ「黒猫……お前はおれの憧れだったんだ」

トレイン「……」

クロ「だがあの時のおれは間違っていた……お前に憧れること事態が馬鹿だったんだ……ハナから抹殺者なんてのにならなければ……金と平穏の素晴らしさに早く気づいていれば……」

クロ「……わざわざこんなことをしなくても良かったのになぁ!!」

トレイン「……」

クロ「おれにもやり直せる筈なんだ! 黒猫……お前が抹殺者から掃除屋になった様に……お前ができるならおれにもできる筈なんだ! だからおれはこの計画を必ず成功してみせる!」

トレイン「……どうやらお前も……俺と同じで自分が住むべき世界を見つけるのが遅かったみたいだな……」

雑魚「す、すげぇ気迫だ……」

雑魚「やっちまえキャプテン・クロ!」

雑魚「馬鹿! それはタブーだろ! 確かこの村ではクラハなんとかって名前を使ってたとか……」

雑魚「じゃあクラさんだな! やっちまえクラさん!」

クロ「てめぇらは黙ってろ……最もおれの計画が成功したとしても……全員皆殺しにして黙らせてやるけどな……それにジャンゴのやつもな」

雑魚達「!!?」











ジャンゴ「目を開けろ小娘!」

カヤ「嫌です!」

子ども三人「zzz……」

ジャンゴ「往生際の悪い奴だな……力づくでも開けてやる!」

たまねぎ「やめろ!」バッ

ジャンゴ「……かかったな」

たまねぎ「!?」

ジャンゴ「てめぇらが起きてんのはバレバレなんだよ」ガシッ

たまねぎ「うわああああ! く、苦しい……!」

にんじん・ピーマン「たまねぎ!」











スヴェン「おい、今の声……」

ウソップ「ああ、間違いない、あいつらだ!……こっちから行った方が近い! 急いでくれ!」

スヴェン「ああ!」ダッ

雑魚「キャ……キャプテン・クロ! 冗談はやめてくださいよ!」

雑魚「村を襲うのはまだ手遅れじゃないでしょ!?」

雑魚「それにジャンゴさんがあの女に遺書を書かせれば計画は成功のはず!」

クロ「この計画の心配なら不要だ。 てめぇらの屍さえありゃあなんなりと濡れ衣を着せられるからな」

雑魚達「!!!」

クロ「そもそもこの村から出すつもりはなかったんだ。 困るんだよ、おれの生存を知る輩に生きてもらっちゃあ」

雑魚「じゃあおれ達は最初から殺される計画だったのか!?」

クロ「ああそうだ、3年前……いや、おれが無差別に人を殺し始めた時からだ!」

クロ「……あらゆる可能性は消さなきゃな……お前もそう思うだろ、黒猫」

トレイン「……」

トレイン「お前それ、俺に関わった人全員死ねって言ってるようなもんじゃん」

クロ「ああそうだ……おれの事……キャプテン・クロを知るやつは生きちゃいけねぇんだ! 黒猫、お前も例外じゃねぇぞ」

トレイン「……そんなにキャプテン・クロが嫌いか?」

クロ「ああ嫌いだ! 嫌いだとも! あの時血に飢えていたおれを……殺す事で快感を得ていたおれを!」

トレイン「……要するに過去の自分から逃げてるわけだ」

クロ「……はっ、その言葉、そっくりそのまま返すぜ。 てめぇも時の番人(クロノ・ナンバーズ)でたくさんぶっ殺しておいて掃除屋に逃げてるじゃないか」

イヴ「トレインはまだ……逃げてない」

トレイン「……姫っち?」

クロ「なんだガキ、おれとこいつは違うと……? どう違うんだ、言ってみろ!」

イヴ「……繋がりがまだ残ってる」

クロ「繋がり?」

イヴ「トレインには時の番人時代の人とまだ繋がってる……大切な人達が……」

イヴ「だけどあなたの話を聞くと……そんな人はとてもいるようには思えない……」

クロ「……おれだってまだいるさ、そこで怯えているやつらがな……それにジャンゴのやつもな」

イヴ「でもこの計画が終わったら……みんな殺すんでしょ? そんなの……いないも同然だよ!」

イヴ「どうして自ら断ち切ろうとするの……!? 誰かといたいのに一人ぼっちの人もいるのに!」

トレイン「……姫っち、俺に代わって説教はありがたいんだけどよ……あいつほっておいていいのか?」

ブチ「シャアアアア!」

イヴ「!!」

ガキン!

イヴ「……!」

ブチ「シャア……!」

クロ「はぁ……どうやらこんな事を聞くのがおれの間違いだったらしいな……お前には失望したよ、黒猫」

トレイン「お前が勝手に俺に変なイメージつけてるだけだろ」

クロ「もういい……これで終わらせる」フラッ

雑魚「ま、まずい!」

雑魚「キャプテン・クロ、アレをやるつもりだぞ!」

トレイン「アレ?」

クロ「……杓死!」

雑魚「ぐわっ!」

雑魚「ぎゃあ!」

イヴ「!! 人がどんどん切られてく……?」

雑魚「キャプテン・クロ! やめてくれぇ!」

雑魚「無駄だ! これは抜き足での無差別攻撃! 速さゆえ本人だって何斬ってるかわかっちゃいね……ぐわっ!」

トレイン「……姫っち! 俺が直ぐにあいつをやる! それまで飛ぶなり固まるなりしてくれ!」

イヴ「うん!」

シュンシュンシュンシュンシュン……

トレイン(……)

シュンシュンシュンシュンシュンシュン……

トレイン(……)

シュンシュンシュンシュンシュンシュン……

トレイン(……そこだ!)

バァンバァン!

クロ「なっ……!?」ドサッ

クロ「野郎……杓死のスピードにもついて来やがるとはな……」

トレイン「いやー、当てるの大変だったんだよ。 あんなに動いてたら困るって」

クロ「……そんなにいやならもう一度……ん?」

クロ「な……なんだこれは!? 足が動かない!」

トレイン「……氷結弾(フリーズ・ショット)だ」

クロ「まさか……おれに当てたのは!」

トレイン「ああ、そうだよ」

ブチ「シャアアアア!」ブンブンブンブン

イヴ(この人、最初は攻撃と攻撃の間に全く隙がなかったけど……段々間隔が大きくなって来た!)

ブチ「シャアアアア!!」ブンブンブンブン

イヴ(まだ……もう少し我慢!)

ブチ「シャアアアア!!」ブン……ブン……

イヴ(……今だ!)

シュルルルルル……ガシッ

ブチ「!?」

イヴ「大人しくしてて……直ぐに終わるから」

ジャンゴ「フン!」ドゴッ

ピーマン「ぐわっ!」

カヤ「やめて! 遺書なら書くから……だから子ども達に手を出さないで!」

ジャンゴ「悪いな、お前が書こうが書かまいがキャプテン・クロには殺せと言われてんだ」

カヤ「言う通りにしなかったら……私は遺書を書かないで自殺します!」

ジャンゴ「ま、待ってくれ! 分かった! ガキ共は見逃すから! ちゃんと遺書を書いて死んでくれ!」








カヤ「……書けました」

ジャンゴ「よし、ちゃんと血判もあるな……死んでもらうぞ」

カヤ「子ども達には本当に手を出さないって約束してくれるんでしょうね」

ジャンゴ「安心しな、これでもおれは正直者で通ってるんだ」

カヤ「……」








ピーマン「……ねぇ、おれたちこのまま気絶してるふりしてたら助かるかな?」

たまねぎ「うん……カヤさんが助けてくれたんだよ」

にんじん「キャプテンっていつも負けると思ったらしっぽ巻いて逃げろって言うよね……」

ピーマン「……キャプテン、やっぱり嘘つきだよ」

たまねぎ「キャプテン、あんなに血だらけで戦ってるじゃないか……!」

にんじん「カヤさんは死なせない……おれたちはウソップ掃除屋団だ!」

ウソップ「いたぞ!あそこだ!」

スヴェン「!! あれか!」

ウソップ「まずい! 殺されそうだ!」

スヴェン「……おい! しっかり掴まってろ! 振り落とされるなよ!」

ウソップ「まさか……瞬間移動か!?」

スヴェン「ああ!」

スヴェン(……支配眼!)








ウソップ「うおおっ!?」

スヴェン「くっ……これでも間に合わねぇか!」

ジャンゴ「!! あいつら……どうやら早く殺った方がよさそうだな」

カヤ「!!」

子ども三人「そうはさせるか!」

ガン!

ジャンゴ「はうっ! ……このガキがぁ!」ブン

子ども三人「うわっ!」

スヴェン「あいつらのおかげで時間を稼げた……ウソップ!」

ウソップ「な、なんだ!?」

スヴェン「お前……パチンコの腕には自信があるって言ったよな!? ここからあの催眠術師に届くか!?」

ウソップ「そうか……任せろ!」

ジャンゴ「はぁ……あのガキ共……玉当てやがって……ん?」

ウソップ「くらえ催眠術師!」

ジャンゴ「!!」

カヤ「ウソップさん!」

子ども三人「キャプテン!」

クロ「てめぇ……腕にも撃ちやがって……」

トレイン「へへっ、それじゃあ身動きは取れねぇな」

トレイン「さてと……お前には飛びっきりの不吉をプレゼントしてやらなきゃな……姫っち! そっちは大丈夫かー?」

イヴ「うん! あとは一発当てるだけ」

ブチ「……!!」

イヴ「大丈夫、手加減するから」

トレイン「よくやった! そんじゃ俺も……」タンッ

雑魚「な、なんてジャンプ力だ!」

雑魚「おい、このままじゃキャプテン・クロが負けちまうんじゃないのか?」

雑魚「なぁ、このままキャプテン・クロが負ければおれ達は殺されずに済むんじゃないのか?」

雑魚「!! そ、そうだ! やっちまえ、黒猫!」

クロ「おれの……」

トレイン「黒(ブラック)……」

クロ「おれの計画は……絶対に狂わない!!!」

ウソップ「火炎星!」パシュン!

ジャンゴ「ごはぁ!!」ボウッ!











イヴ「ナノスライサー!」

ブチ「!!?」ザシュ











トレイン「……十字(クロス)!」

クロ「!?」ザシュ!

トレイン「ふー……」

イヴ「……」

クロ「……」ドン!

ブチ「……」ドン!

雑魚「あ、あいつらキャプテン・クロも……ブチさんもやりやがった……」

雑魚「……スゲェ、やっぱ黒猫はスゲェんだな」

雑魚「うおーーー! 黒猫万歳! 黒猫万歳!」

黒猫万歳!黒猫万歳!黒猫万歳!黒猫万歳!

トレイン「お前らうるせぇからこいつら連れて帰れ」

雑魚「ひぃ!! すいませんでしたーーー!」

雑魚「急げ! 早く船を出せーー!」

ワーーー……

リンス「……行ったみたいね、お疲れ様」

トレイン「リンス、傷は?」

リンス「寝てたら回復したわ」

トレイン「そうか、よかった」

イヴ「……」

トレイン「どうした姫っち?」

イヴ「トレイン……あのキャプテン・クロって人にもし運命を変える人がいたら……私がスヴェン達と会ったみたいに……運命を変える事ができたのかな……」

リンス「イヴちゃん……」

トレイン「……しらね、あいつ次第じゃねーの?」

イヴ「……」

トレイン「……そんな顔すんなよ……あ! そうだリンス!」

リンス「何?」

トレイン「聞いてくれよ! さっき姫っちがよースッゲーカッケーこと言ったんだよな!? な、姫っち!?」

リンス「へぇ! なんて言ったの?」

トレイン「どうして自ら断ち切ろうとするのよ〜つってな!」

イヴ「!!!///」

ガンッ!

トレイン「いてっ!」

ウソップ「……今まであったことを全部……秘密にできるか?」

子ども三人「えぇーーーーー!?」

カヤ「ウソップさん……どうして?」

ウソップ「おれは今まで通り嘘をついただけ……それでいい。 わざわざ終わったことをみんなに話して恐怖をあたえることはねぇ」

子ども三人「キャプテン……」

ウソップ「強制はしねぇけど……」

にんじん「で、できます!」

ピーマン「おれだって!」

たまねぎ「ぼくも一生黙ってやる!」

ウソップ「カヤ、お前は……辛いか?」

カヤ「……いいえ」








スヴェン(お前はいい紳士になれるぜ、ウソップ)

坂道

ウソップ「……ありがとう、お前達のおかげだよ。 お前達がいなかったら村は守りきれなかった」

スヴェン「何言ってんだ、お前がいなかったらあの催眠術師は倒せてなかったんだぜ? なぁトレイン……」

トレイン「やっぱ俺のおかげーー!!? 流石ウソップくん、よく分かってるじゃーーん!」

ウソップ「あ、ああ……」

スヴェン・イヴ・リンス「こいつは……」

ウソップ「……実はさ、おれはこの機会に一つ決めたことがあるんだ」

四人「?」








屋敷

メリー「なんと……なかったことにすると?」

カヤ「……いや?」

メリー「いえ、それが村人のためになると言うのなら……あの若者はどこまでお人好しなのか……」

カヤ「そこがウソップさんのいい所なのよ」

メリー「成る程……そうだお嬢様」

カヤ「何?」

メリー「お嬢様がよろしければなのですが……アレを彼らにあげてもよろしいでしょうか?」

カヤ「アレ?」

ピーマン「キャプテン! 話って何ですか!?」

ウソップ「よし、みんな来てるな……」

ウソップ「まずはお前達、よく戦った! ウソップ掃除屋団の名に恥じぬ勇敢なる戦いだった!」

ウソップ「5年前! お前らがまだ4歳だった頃に結成したこのウソップ掃除屋団最大にして最高の戦いだっ!」

ウソップ「そこで唐突だがおれはこの村を出る! 本当の掃除屋になるんだ!」

にんじん「……へ?」

たまねぎ「……キャプテン?」

にんじん「キャプテン! それもうそなんでしょ!?」

ピーマン「そうだよ! だってキャプテンこの村が好きじゃないですか!」

たまねぎ「ウソップ掃除屋団はどうなるんですか!」

ウソップ「……世話になったなお前ら、村のみんなには黙って行くつもりだ、よろしく言っといてくれ」

にんじん「いやだよ!」

ピーマン「そんなのいやだよ!」

たまねぎ「行くなキャプテン!」

ウソップ「この場所、憶えてるか? おれ達が初めてあった場所だ」

ピーマン「そんな思い出話聞きたくないよ!」

ウソップ「色々あったな!」

にんじん「やめてってば!」

ウソップ「……お前ら!」

子ども三人「!!!」

ウソップ「お前らの野望はなんだ!」

にんじん「酒場を経営することです!」

ピーマン「大工の棟梁になることです!」

たまねぎ「小説家になることです!」

ウソップ「それぞれの野望の火をたやすことなく……己の道をつき進むことをここに誓え!」

にんじん「!!……!!……」

ウソップ「今日限りをもって!」

ピーマン「!!……!!……」

ウソップ「ウソップ掃除屋団を!」

たまねぎ「!!……!!……」














ウソップ「……解散する!」

飯屋

トレイン「いやーーー食った食ったーーー!」

スヴェン「まさか本当に奢ってくれるとはな」

リンス「どれだけ信用されてないのよ私……」





カヤ「あ! みなさんこちらにいらしたんですね!」

スヴェン「お、お嬢様、寝てなくて大丈夫なのか?」

カヤ「はい、ここ1年の私の病気は両親を失った精神的な気落ちが原因だったので……それよりみなさん……海岸に来てもらえますか?」

イヴ「海岸?」

海岸

メリー「私がデザインしました、ゴーイングメリー号でございます」

リンス「ほ、本当にくれるの!?」

メリー「勿論ですよ、リンスレット=ウォーカーさん」

リンス「!! ど、どうして……?」

メリー「実はあなた達が屋敷に来た時に……」








トレイン『……リンス、船を盗むのは後にしよう』

リンス『……分かったわ』

メリー『……』








メリー「……と、仰ってましたからね。 折角村を救ってくれたんですし」

リンス「こんのアホがぁーーー! 私の泥棒請負人のプライドがーーーー!」グリグリグリグリ

トレイン「いでででで!」

ウソップ「ああああああああああああ!」ゴロンゴロンゴロンゴロン

トレイン「お、ウソップ」

イヴ「転がって来た」

ウソップ「誰か止めてくれええええええええ!」ゴロンゴロンゴロンゴロン

ピタッ

ウソップ「わ、悪いな……」

トレイン・スヴェン「おう」

カヤ「ウソップさん……やっぱり行ってしまうんですね」

ウソップ「ああ、決心が揺れねぇうちにとっとと行くことにする。 止めるなよ?」

カヤ「止めません……そんな気がしてたから」

ウソップ「なんかそれも寂しいな……今度ここに戻って来る時はよ、ウソよりウソみてぇな冒険譚を聞かせてやるよ!」

カヤ「うん、楽しみにしてます」

ウソップ「お前らもどこかで会おうな」

スヴェン「……何言ってんだよ、早く船に乗れよ」

ウソップ「……へ?」

トレイン「俺達もう仲間だろ?」

ウソップ「……へ?」

イヴ「ウソップ、おいで」

ウソップ「……」








ウソップ「キャ、キャプテンは俺だろうな!」

トレイン「馬鹿言え! ウチにキャプテンなんてねーよ!」

メリー「……行ってしまいましたね」

カヤ「うん……」








ウソップ「改めてよろしくな! トレイン! スヴェン! イヴ! リンス!」

イヴ「うん!」

リンス「とりあえずまずはこの船を依頼主に届けないと……さ、男共は舵お願い!」

ウソップ「早速雑用か!?」

スヴェン「ウソップ、紳士道を貫くならここは言うことを聞くしかないぜ」

ウソップ「なんだよ紳士道って……」

トレイン「……そういえばお前、掃除屋免許(スイーパーライセンス)の試験は受けたことあんのか?」

ウソップ「ないっ! だが俺はできる! 何故ならあのキャプテン・クロを……」

スヴェン「あーーーーーー!」

リンス「どうしたのよ、いきなり大声だして」

スヴェン「おいトレイン! あいつは……キャプテン・クロはどうした!?」

トレイン「……あっ、あいつらに返しちまった」

スヴェン「こんのアホがあぁぁぁぁぁぁ! チクショー……1600万イェンが……俺達の借金が……」

イヴ「ごめんスヴェン、私が早く気づいてれば……」

スヴェン「いや、イヴは悪くねぇぞ!?」

トレイン「姫っちが悪くないんだったら俺も悪くねーな」

スヴェン「うるせぇ!」

ウソップ「ははは……」

ウソップ「……」

ウソップ(親父! 俺、勇敢な掃除屋になるからな!)

ウソップ(そしていつか……親父も超えるからな!)

カヤ「メリー……嘘をつくのって辛いわ……」

メリー「……本当はウソップくんを引き止めたかったことですか?」

カヤ「うん……」

カヤ「……」








イヴ『カヤさん……病気が治ったってことは……自由になれるんですね』

カヤ『ええ』

イヴ『私も昔……自由じゃなかったんです』

カヤ『!』

イヴ『だけどスヴェン達と出会ってからは……自由になれたし……やりたいことも見つかったんです』

イヴ『だからカヤさんにもきっと……』

カヤ『……』








カヤ(私のやりたいこと……)

カヤ「ねぇ、メリー」

メリー「何ですか?」

ピーマン「お、おい! 本当にやるのか!?」

たまねぎ「当たり前だ! キャプテンがいなかったら誰がやるんだ!」

にんじん「よし、じゃあ同時に言うぞ」

子ども三人「せーのっ……」








勇敢な掃除屋が来たぞーーーー!








カヤ「……私、医者になる」

メリー「ほう……それはいい目標ができましたね」

〜おわり〜

没案でクロが初代黒猫、トレインが二代目黒猫というのがあったのですが細かいストーリー考えるのが面倒くさくてやめました




〜展開上、できなかったネタ〜

子ども三人「いやーーーーーーー! 鬼ババーーーーーー!」

リンス「なんで揃って私を見るのよ!」





こんな駄文を読んで下さり、本当にありがとうございました

乙した

乙!
いやー良クロスだったわ

おつー

良作ですな

楽しめました
イヴの能力はワンピース的にいうとスパスパの実とブキブキの実の中間? ぅゎょぅι゙ょっょぃ

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