セルティ『ウサミン星人は実在するんだ!』 (34)



成田良悟先生のライトノベル『デュラララ!!』と、
『アイドルマスターシンデレラガールズ』のクロスオーバーSSです

デュラララは「×3」巻、アニメ1期終了後の設定です

ちゃちゃっと終わります



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420036188



これは、歪んだ物語

歪んだ、アイドルの物語




大王テレビ 『年越しカウントダウン歌祭り!』



“孤独に濡れた運命を~♪”

“受け止める日は くるのだろうか~♪”




池袋某所 アパートの一室



年末特番を映すテレビを前に、紅白ならぬ、黒白の一組の男女が、談笑している。



新羅「いやぁ~、ルリちゃんは今日も可憐だね。といったところかな」

セルティ『ああ、思わず聞き惚れてしまうな』

新羅「あれ、セルティ、反応が薄いね。もしかして僕がルリちゃんを褒めたから妬いてる?」

セルティ『そっ、そんなんじゃない! ていうか、私だってルリちゃんのファンなんだからな!』


新羅「ははは、ごめんごめん。大丈夫、僕にとってのアイドルはただ一人! セルティ、君だけだよ!」

セルティ『こんな私をアイドルにしようなんて素っ頓狂な奴、いるわけないだろ』

新羅「そうとも! セルティがアイドルデビューなんてしたら、セルティの可愛いところが全世界に発信されてしまうじゃないか! 普段は凛々しく美しいのに僕の腕の中では仔ウサギのように可愛い君の姿は俺だけのモガモガモガ」

セルティ『恥ずかしい事を言うな!』




“聖辺ルリさん、『rain tears』でした”

“いやぁ、相変わらずお綺麗ですねぇ。まるで絵の中のような美しさをお持ちですねえ”

“え……あ、はい……あの、ありがとうございました……”

“さて、次は今大注目のプロジェクト――シンデレラガールズ所属のアイドルが登場です!”




セルティ(!)

新羅「あ、シンデレラの子たちか。いやー、346プロだっけ? 200人近いアイドルを擁して、トップアイドルを目指すっていうんだから、凄いよねぇ」

セルティ『そっ、そうだな。』

新羅「セルティは一押しの娘とかいるのかい? 僕は並木芽衣子ちゃんとか素敵だと思うんだよね。彼女の旅番組を見てると、いかにも楽しそうでさ、こっちまで明るくなってくるというか」

セルティ『あ……、……ああ、うん、あの子もいいとも思うぞ。確かに、こっちも楽しくなってくるな』


新羅「? どうしたのさ、ほっとしたりして」

セルティ『べ、別にほっとはしていない!』

新羅「いや、いいけど。そういえば、彼女とは別の意味で楽しいというか――面白い娘もいるよね。ほら、あの子とかさ」

セルティ『あの娘?』

新羅「ほら、あの――あ、ちょうど出てきた」




“では、さっそく登場していただきましょう!”

“ミュージック、スタートです!”




“そのとき、不思議な光が降りてきたのです…”




セルティ(!?!?!?!?!?!)




“ナンダー”
“アレハナンダー”
“ダレナンダー”



“それは”




“ナッナでーす!”



“ワァァァ……ァァァァ?”


“ああーちょっと引かないで下さい~!”

“んんっ、ウサミンパワーで、メルヘンチェーンジ♪”



“ワァァァ!!”

“ミミミン! ミミミン! ウーサミーン!”




セルティ()


新羅「ほら、菜々ちゃん。この娘も結構好きなんだよね。歌も独特だけど、それだけじゃなくてさ――」

セルティ『新羅!』

新羅「うん? どうしたの、そんな真剣な顔して」

セルティ『新羅……』





セルティ『新羅、お前……まさか、ウサミン星人になってしまったのか!?』





新羅「……うん?」





新羅「えっと……どういうことかな、セルティ」



セルティ『知らないのか!? あの子はウサミン星人なんだぞ!? ウサミン星からやってきた宇宙人なんだぞ!? ウサミンパワーでメルヘンチェンジしちゃうんだぞ!?』



新羅「え……ええ……?」




“安部菜々さんで、『メルヘンデビュー』でした”

“いやー、安部さん、今日も元気ですねえ”

“ナナは17才ですから! 敬語なんて使わないでください!”

“っと、そうじゃなくて……みなさーん、こんばんわー!”

“ワァァァァァ!”

“今日もナナの電波をファンの皆さんにお届けです! ウッサミ~ン、ビーッム☆ キャハッ!”

“ウッサミーン!!”



セルティ『ほらみろ! ウサミンビームをあびると、皆ウサミン星人に洗脳されてしまうんだ! 今はまだ表だって活動はしていないけど、そのうち洗脳が完了したらウサミン星から侵略軍が……!』ワナワナ

新羅「うん、ちょっと落ち着いて、セルティ。あの、本気にしているところ悪いんだけどさ、そもそもウサミン星なんて無いんじゃないかな?」

セルティ『何故そういいきれるんだ! どう見ても宇宙人じゃないか!』

新羅「いや、どうみても地球人、っていうか日本人に見えるんだけど……どうしてまた」

セルティ『だって、ほら!』


“そういえば、安部さんは今年で何歳になるんでしたっけ?”

“今年で……、永遠の17才ですっ☆ こら、誰ですかウサミンサンジュウナナサイなんて言ったのはー!”

“来年もお体に気をつけて、頑張っていただきたいですね。さて、次の曲は……”

“あ、ちょっと、さらっと流さないで下さい! ちょっと~!”


新羅「……うん?」

セルティ『“永遠の17才”だぞ!? 永遠のだ! 齢をとらないなんて、人間ならありえるはずがないじゃないか!』

新羅「セルティ、落ち着いて、二重否定で混乱してるよ。ていうか、えーとさ、それこそただのキャラつくりだと思うんだけど……」

セルティ『新羅は直接見たことないからそう言えるんだ!』

新羅「うん?」



セルティ『私だってウサミンさんじゅうななさいとか、あわよくば口走りかけたことからの20代疑惑があることくらい知っている』


セルティ『けど、あの肌を見てみろ! ぴっちぴちの17歳どころか、もっと若いんじゃないかってくらいだぞ!? アンチエイジングなんて目じゃない、あれは本物だ、断言できる!』




新羅「……うーん……えっとさ、セルティ?」

セルティ『な、なんだ?』

新羅「もしかして、安部菜々ちゃんに直接会ったことあるの?」

セルティ『あ、いや、ちょっと仕事で、な……?』




新羅「仕事って……運び屋の? 裏の仕事をしてるセルティに頼むなんて珍しいね」

セルティ『ああいや、収録が遅くなってしまったから、帰れなくなったって言って、送って行ってもらえないかって依頼があって』

新羅「……ウサミン星に?」

セルティ『そ、そんなわけないだろ!? そうじゃなくて、ウサミン星まで帰るワープゲートがあって、そこから事務所まで通っているらしいんだ! そこまで送っていったんだよ』




新羅「えーと、そこが、ウサミン星まで電車で一時間っていう?」

セルティ『ああ、そうらしい。あ、場所は絶対に言わないぞ! もし言ったりしたら、私がウサミン星へ連れ去られて……!』ブルッ

新羅「うん、聞かないから大丈夫。なるほどね、秘密の場所へ帰るから、普通のタクシーとかじゃあ駄目だったわけだ」

セルティ『多分、そういうことだろうけど……あ、新羅、このこと、ほんとに誰にも言うなよ!? もしこれがばれて、ウサミン星人の怒りを買ったりしたら、私だけじゃなくて新羅の身にまで……!』

新羅「セルティ! そんなに私を思ってくれるなんて、大好きだよセールティもぐもごもが」

セルティ『真面目に心配しているのに抱きつくな!』



新羅「ぷは、それにしても、言う割には怖がっていないね、セルティ。いつもなら、テレビを消して部屋に引きこもりそうだけど」

セルティ『え? あ、いや……もちろん、宇宙人は怖いは怖いぞ? けど、菜々ちゃんについてはそれほどでも……』

新羅「へえ」

セルティ『道中長かったからな。時間を持て余してたんだが、世間話をしているうちに、ウィザードリィの話になってな』



セルティ『黎明期の話を楽しそうに話していてさ。私も好きだし、意気投合したというかなんというか……』

新羅「ウィザードリィの黎明期……ファ、ファミコン版の?」ククククク

セルティ『そうだけど……あ、PC版もやってみたかったけど、高くて手が出なかったって言ってたっけ』

新羅「……、うん、そうなんだね……」ククククククク




セルティ『あ、だからと言ってウサミン星人が安全って話じゃないからな!? あくまであの安部菜々って娘は悪い子じゃないってだけだからな!?』

新羅「わかったわかった、気をつけるよ」

セルティ『絶対だぞ!?』

新羅「いやぁ、ほんとに宇宙人が怖くて仔犬みたいに震えるセルティは可愛いなぁ」

セルティ『可愛いっていうな!』




新羅「ま、それはともかくとして……」

セルティ『どうかしたか?』

新羅「ほら」



チッ、チッ、チッ……




ゴーン……



セルティ『あ』







新羅「明けましておめでとう、セルティ。今年もよろしくね」

セルティ『……ああ、また一年よろしくな、新羅』




セルティ(さて、今年もいい年になるといいな……頑張ろう)



おわり


同時にアニメが始まるという事でコラボ

元がナリターの二次創作書きなので、モバマス側の出番ほぼなしで御免なさい
宇宙人が怖いセルティ可愛い。菜々さん17才を信じるセルティ可愛いって書きたかった

ウィザードリィで盛り上がる菜々とセルティとかも書いてみたかったけど、ウィザードリィわからないので断念しました。


プロデューサーの皆さん、2015年1月10日放送開始、デュラララ!!×2承を是非よろしく!
(ダイレクトマーケティング)

デュラララー、ナリターの皆さん、2015年1月9日放送開始、「アイドルマスターシンデレラガールズ」をよろしく!
(ダイレクトマーケティングその2)




え? セルティって何者、って?

デュラララ!!を読もう! もしくはアニメみよう!




あとモバマスは吸血鬼アイドルをはやくスカウトしてきなさい!




あとでHTML化依頼出してきます

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