貴音「ふるーしではありません」 (40)

響「貴音」

貴音「いかがで」

響「もちもちしてるね」

貴音「はい?」

響「むちむちの間違いかも」

貴音「いやいや」

響「正月太り?」






貴音「響」

響「んふっ」

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貴音「がりがりですよ」

響「いやいや」

貴音「ぺらぺらで」

響「どうせだから先に言っておこうかなって」

貴音「なるほど」






貴音「どうせですからわたくしも先に」ムギュ

響「いひゃいいひゃい!!」ジタバタ

貴音「ありえません」

響「はい」

貴音「節度と節制の心で正月は楽しみますゆえ」

響「おせちに負けずに?」

貴音「お雑煮にも負けずに」

響「そっか」

貴音「えぇ」






響「なんだっけ」

貴音「んふふ」

響「なんの話しようとしてたんだっけ」

貴音「しょうもないことを言っているからですよ」

響「お姉ちゃんが言いますか」

貴音「お姉さまだから言うのです」

響「けっ」






貴音「さぁ妹者」

響「妹者て」

貴音「なんの話でしょうか」

響「武道」

貴音「美味ですね」

響「そうそう、武道の話」

貴音「そのままでも、加工してでも」






響「貴音ってさ」

貴音「」

響「武道やってるんだよね」

貴音「まぁ」

響「いや、武道というよりその」

貴音「護身術」

響「それそれ」

貴音「幼いころから一応は」

響「じゃあ」






貴音「それはもう」シュシュ

響「んふっ」

響「いやいや」

貴音「はい」

響「まだなにも」

貴音「言わずもがなです」

響「ホントに?」

貴音「『四条貴音は強い』という話でしょう?」

響「うん」






貴音「ふふっ」

響「んふふ」

貴音「その通りでしたか」

響「すごいね」

貴音「わたくしですから」

響「じゃあもし」

貴音「もし」

響「強盗が来たとしても」






貴音「ぽい、です」

響「ぽい?」

貴音「片手でぽい、です」

響「すごい」

貴音「えぇ」

響「じゃあもっと悪い強盗でも」

貴音「くるくるのぽい、です」

響「さすが」

貴音「でしょうね」






響「んばぁ」

貴音「きゃああああ」ドンガラ

響「うん」

貴音「違うのです」

響「びっくりした」

貴音「これは違うのですよ」

響「いやまさかね」

貴音「心の準備が」

響「いやいや」






貴音「……あれはわたくしが幼い頃」

響「はい」

ヴォルド『シュー シュー』

たかね『はい』

ヴォルド『シュー シュー』

たかね『はい』

ヴォルド『シュー シュー』

たかね『し、しゅー』

ヴォルド『シュー シュー』スクッ

たかね『ひっ』






ヴォルド『シュー シュー』カクカク

たかね『いやああああ』ドタドタ

貴音「今でも思い出すだけで」ガクガク

響「どうしてそんな人に」

貴音「じいやの知人で」

響「すごい」

貴音「しかもじいやは一緒にいたのです」

響「道場に」

貴音「それなのに」

響「うん」






貴音「逃げ回るわたくしを見て大笑いを」ギリギリ

響「んふっ」

貴音「その後へとへとになったわたくしの横で」

響「一応やりきったんだ」

貴音「じいやとヴぉるど先生のお茶会が」

響「なんと」

貴音「真、奇妙な空間でして」

響「だと思う」






貴音「『すぺいん野郎には負けられない』云々と」

響「スペイン?」

貴音「じいやには困ったものです」

響「そりゃあ貴音みたいになっちゃっても」

貴音「はい?」

響「いえ」






貴音「他にも」

響「えぇ」

タキ『キェェェェイ!!』ダダダ

たかね『きぇぇ』タタタ

タキ『違う、キェェェェイ!!』ダダダ

たかね『き、きぇぇぇぇい』タタタ

タキ『……仕方がない』つトェェェェイ

たかね『ひっ』






タキ『キェェェェイ!!』ダダダ

たかね『いやああああ』ドタドタ

貴音「ますくです」

響「マスク?」

貴音「『トェェェェイ』なますくです」

響「ひっ」

貴音「そんなものを着けて追いかけてくるのです」

響「じいやは」

貴音「泣いていました」






貴音「笑いすぎて」ギリギリ

響「ふふふ」

貴音「その後へとへとになったわたくしの横で」

響「お茶会だ」

貴音「多喜先生はお茶に詳しく」

響「なんと」

貴音「茶道も教わりましたゆえ」

響「面妖な」






貴音「『肩に狸を乗せるなんて』云々と」

響「タヌキ?」

貴音「しかしわたくし気付きました」

響「はい」

貴音「爪術に短刀術」

響「そ、そうじゅつ」






貴音「爪に短い刀です」

響「」

貴音「使う機会はあるのかと」

響「そんなの持って稽古してたのか」

貴音「いえ」

響「うん?」






貴音「危ないので持たずに稽古を」

響「えっ」

貴音「じいやが」

響「じゃあ持ってるつもりで」

貴音「はい」

響「どんな感じに?」






貴音「はっ」シュシュ

響「んふっ」

貴音「滑稽でしょう」

響「笑っちゃった」

貴音「構いません」

響「だって」

貴音「わたくしも五つにして自覚しておりましたゆえ」

響「かわいそうなたかね」






貴音「はたしてこれで良いのかと」

響「なるほど」

貴音「いけません」

響「強盗が来たとしても」

貴音「きゃああああ」

響「いやいや」






貴音「わたくしは自ら道場の門を叩きました」

響「はい」

タマネギ先生『よく来たな、わがフルーツ道場へ!!』

貴音『はい』

タマネギ先生『お前は自分を鍛え、技を習得するために云々』

貴音『わたくしは自分を鍛え、技を習得するために云々』

タマネギ先生『覚悟はいいか、若いの』

貴音『よろしくおねがいします』






タマネギ先生『キック、パンチ、すべてはココロじゃ』

貴音『ぱんち、きっく!!』

貴音「響」

響「なに?」

貴音「なにゆえ震えているのですか」

響「もうすぐお正月だから」

貴音「では、どうして脇腹をつねっているのですか?」

響「自分の癖さー」



貴音「たまねぎ先生」

響「んふっ」






貴音「師匠を笑うとはなにごと」ムギュ

響「いひゃひゃひゃ!!」ジタバタ

貴音「すべてはこころです」ドヤァ

響「パンチ!!」シュッ

貴音「ぶろっく」パシ

響「なんと」






貴音「たぁらんぽぉ」クルクル

響「」

貴音「ですから強盗が来ようと」

響「大悪党が来ようと」

貴音「くるくるのぽい、です」

響「ふーん」

貴音「安心してわたくしの後ろに隠由」







響「んばぁ」

貴音「きゃああああ」ドンガラ

響「はい」

貴音「もう許しません」ガシッ

響「えっ」

貴音「根性から叩き直す必要云々」

響「ど、どこへ」ズルズル






貴音「ふるーつ道場に」ドヤァ

響「やめろォ!!」

                   終

真「……ケーキだよね、これ?」

春香「うん」

真「なんでクリームにエビとかアサリが」

春香「バカうまを目指したらしいよ」

真「バカうま?」

春香「料理番組通りに作ったって」

真「春香が?」






春香「律子さんが」

真「えっ」

律子「うっ」ポロポロ

あずさ「次がありますから」ギュッ

伊織「見た目だけなら世界よ、世界!!」

亜美「まだお腹イッパイだから食べられないけどハラペコなら云々」

律子「でも」ポロポロ

あずさ「律子さんは強い子です、だから」



やよい「悪くないと思う」パクパク






あずさ「トーーーーイ」ヒシッ

亜美「トーーーーイ」ヒシッ

伊織「トーーーーイ」ヒシッ

やよい「トーーーーイ」ヒシッ

律子「トーーーーイ」ポロポロ

やよい「とまらない」パクパク

あずさ「あら、本当ね」パク

伊織「満腹とかなんとかって」パク

亜美「いおりんの聞き間違いっしょ」パクパク

律子「うわあん、あうあうあう!!」ポロポロ

雪歩「よしよし」ナデナデ






春香「え、えっと」

真「いいんじゃないかな、うん」

                今度こそ終

ありがとう、タマネギ先生
そしてごめんなさい、じいや

ごめんなさい
今更ですがクロスもの?注意です

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