駅前
ノリスケ「マスヲさん…また20万ほどおこづかいくれませんか」
マスヲ「な…何を言ってるんだいノリスケくん!…20万だなんて大金…今すぐには…!」
ノリスケ「これを見て下さいマスヲさん…」ピラッ…
マスヲ「こ…この写真は…!」ピクッ…
ノリスケ「マスヲさん…不倫はよくないなぁ…サザヱさんが知ったら悲しむだろうねぇ…」
ノリスケ「ただでさぇ婿養子として肩身がせまいのに…これが明るみになったら…」
ノリスケ「厳格な磯野家のカーストの中でマスヲさんはでうなっちゃうんだろうなぁ…」
マスヲ「く…!…分かったよ!近々用意するから勘弁してくれよ」
ノリスケ「はっはっはっ…ボクは物分かりの良い人は好きですよ?…マスヲさん」
マスヲ「キミというヤツは…」ワナワナ…
マスヲ「しかしどこでこんなモノを…」
ノリスケ「やだなぁマスヲさん…ボクを誰だと思ってるんです?」ゴソゴソ…スッ…
ノリスケ「ブン屋をナメてもらっちゃあ…」カチッ…シュボ…
ノリスケ「…困りますねぇ…」スゥー…プハァー…
ムダヅモ無き磯野家
第一章
『その漢、ノリスケ』
~ブン屋の四暗刻(スーアンコ)~
磯野家…
戦後、ghqの統治下の元で三井…住友…三菱など名だたる財閥は解体された。
しかし…
光あるところには必ず闇があり…
歴史の表舞台には決して姿を現さないが…
日本の政界、経済界、警察、官僚など…あらゆる権力機構に金でモノを言わす黒幕の存在があった。
それこそが…
…磯野財閥である。
現当主である磯野波平を頂点としてこの国を牛耳る影の内閣府(シャドウキャビネット)とでもいうべき存在。
その一族は皆、幼い頃から英才教育を施されたエリート達である。
だが…
磯野マスヲ…彼は婿養子として迎えられ、肩書きこそは磯野商事ceoと、立派なモノではあるが、
社内での発言権はほぼ皆無な上に、磯野家の中でも“平民出身”として肩身の狭い思いをしていたのであった。
そこに目をつけた一人の漢がいた。
…名を、ノリスケという。
ノリスケ(ボクは磯野家を許さない…)
ノリスケ(幼くしてボクをボロ雑巾のように切り捨てた…あの磯野家を…!)ギリッ…
ノリスケ「…まずはマスヲくんをこちらの味方につけることからだな…」
ノリスケ(マスヲくんにはできればこんなことをしたくはないけど…)
ノリスケ(それに…タイコにはまた迷惑をかけるなぁ…)
ノリスケ(…でも…やってやるさ!)
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