アンパンマン「ワンパンマン・・・だって?」 (24)

カレーパンマン「とかいうWEB漫画が流行ってるらしいぞ。」


アンパンマン「ふざけたタイトルだね。どうせ相当時間余ってる人が暇つぶしで読むような漫画だと思うよ。」


食パンマン「僕は嫌いじゃないな。それに有名漫画家によるリメイクもされてるしね。」


食パンマン「なにより1000万も閲覧されてるんだ、一見の価値はあるよ。」


アンパンマン「うーん・・・なら物は試しで読んでみるよ。」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418907395

アンパンマン「・・・・・・・・・・・・・・」カチカチ


アンパンマン「・・・・・・・チッ」


アンパンマン「タイトルからしてアレだとは思ったが、なんだこのクソみてぇに適当な絵は・・・!!それはいいとして人死にすぎだろ!!でこのアホみたいなノリかよ!!」


アンパンマン「こんなんが評価されてんのかよ!!ぜってぇ嘘だろ!!」カチカチ


「今一番少年漫画してます!この投げやり加減がいい!この強さ、アンパンマン超えたんじゃね?」


アンパンマン「・・・だと?あぁ愚鈍愚鈍愚鈍愚鈍愚鈍!!!!!!愚者共がァ・・・!!」


アンパンマン「パクリの分際であろうことがこの俺より勝っているだと?!」

アンパンマン「あのゴミ野郎が・・・クソ漫画俺にすすめやがって・・・」


カレーパンマン「よぉアンパンマン!!例の漫画俺も読んでみたんだが、いやぁあの適当さであの強さは惚れ惚れするね、同じヒーローとして。貶してるつもりはないんだが、ぶっちゃけお前より・・・」


アンパンマン「うるせぇ!!!!アーンラリアット!!!」


カレーパンマン「うをぉぉぉぉッ!!!」ゴギッ

アンパンマン「畜生・・・どいつもこいつも・・・」パキッ(←指を鳴らす音


ジャム「ずいぶん荒れとるじゃないか、アンパンマン。」


アンパンマン「あぁ?!・・・って、ジャムおじさん!!」


ジャム「だが君の怒りはもっともだ。強さと自己犠牲、そしてなによりその包容力を併せ持つアンパンマンこそが日本一のヒーローを名乗るに相応しい。」


アンパンマン「・・・まったくだよ。最近は星を破壊できるとか、不死身で戦闘狂のチート吸血鬼()とか、ただ異能力みたいなのに感けただけの三下がのさばり過ぎてるんだ。」


ジャム「その通り、くだらない、素晴らしいものを何一つ感じないような世界観で戦って、ただ人だけが死んでいく。そんな漫画だらけだな。AR●S、超人■ックとかな。」


アンパンマン「どっちもしらねぇよ・・・そんなこたぁどうでもいい・・・僕はこの世界に知らしめたいんだ、誰が本当のヒーローかを。」」

ジャム「良くぞ言った、ワシも最大限のバックアップをしてやろう!!」


ジャム「実は何れ起こる戦争に備えがあるんだ。」


アンパンマン「頼もしいね!!」


パン工場


ジャム「アンパンマン号だ。」


アンパンマン「ただのヘリじゃないか。」


ジャム「冗談だ、ただのアパッチとオスプレイだ。」


ジャムおじさん「このヘリはな、特殊装甲を使用しておる、奴ら(ワンパンマン)のような表面的かつ理の伴わない攻撃のほとんどを特異的にカットできるのじゃ。」

アンパンマン「なら早速行こうか、『死んだ××はいい××だ!!』とか言ってみたいんだよ。」


ジャム「ホーミーチンはろくでなし、か。良いだろう、では行こうじゃないか、我々の戦争へ!!」


こうして二個師団レベルのヘリボーン部隊はワンパンマンのいる世界に飛び立っていった。超巨大軍事企業、ブレッドファクトリー社(BFC)の戦力は圧倒的で、次々とA級、及びS級ヒーローを敗走させた。


アンパンマン「ハハハ、この世界は焦土と化した。いいね、素晴らしい眺めだ、COOL.」


バタコ「フハハハハハハ!!![ピーーー][ピーーー][ピーーー][ピーーー]!!!」ズガガガガガガ(機銃掃射)


ジャム「HQより全降下部隊へ、命令だ、ガスマスクの着用を義務付ける。これよりB-52四機編隊からジャムノトキシンを散布する。」


アンパンマン「さぁ、フィナーレと行こうじゃないか。」

ワンパンマン「お前だな、この大惨事の原因は。」


アンパンマン「そうだといったら・・・?この僕を[ピーーー]かい?残念ながら死ぬのは君だよ!!」


ワンパンマン「(めんどくせぇ・・・)」onepunch!!!


アンパンマン「ふっ・・・」ガシッ


ワンパンマン「な、俺のパンチを片手で止めただと?!」


アンパンマン「君の強さは意味不明なまでにきいた主人公補正によるところが大きい。しかし主人公補正というのは三次という高次元からの賜り物、ならば同じく補正に依存する者同士なら三次元においてより愛される僕のほうが上に決まってるじゃないか。」


ワンパンマン「くそ、反動でアバラが・・・」


アンパンマン「さぁとどめだ。楽には終わらせないよ・・・」


???「そこまでだ!!!」

アンパンマン「誰だい?!」


バイキンマン「アンパンマン、俺はホモで、お前のことが好きだったんだ!!なぜ好きかって?俺はお前の絶対的な正義感を愛していた、それを引き立てるために、わざと汚れ役を引き受けたんだ!!!だが今のお前は!正義に固執するあまり自分そのものが不必要な悲しみを生む、悪となろうとしている!!!」


アンパンマン「・・・君の気持ちはわかった、君の言いたいことも。僕はやり過ぎたんだ、すまなかった。これはせめてもの償いだ、復興に役立ててくれ」ノ3000円


ワンパンマン「いいんだ、俺も適当すぎた。」


バイキンマン「さぁ、和解の印に3Pをしよう(提案」

アンパンマン「まだだ、まだ終わっていない。空を見てくれ・・・」


上空


バタコ「フハハッハハハハハ!!!いいぞ、その苦悶、その憎悪、その恐怖!!!もっと見せろ!!」


ジャム「ククククク、これで恨みは新たな復讐を呼び、ブレッドファクトリー社の兵器が売れる!!」





バイキンマン「そうか、奴らが裏で糸を引いていたのか・・・クソ、死の商人め・・・!!」


アンパンマン「この僕が撒いた種だ、僕がケジメをつけなければ・・・奴らにも、僕自身にも!!」


バイキンマン「それは違うぜ、お前が死んだら誰がこの混沌を救うんだ・・・!!こういうときの穢れ役だろ・・・?」


アンパンマン「ま、まさか!!」


ワンパンマン「よせ、早まるな!!」


バイキンマン「俺の体は100%微生物で出来ている。その全てをウイルスに変異させ、爆散・・・奴らを一度に駆逐する。」


バイキンマン「しかも俺のウイルスは特異的で相手を選び、RNA依存型ポリメラーゼにより増殖、A型肺炎のみならずB~Z型肺炎まで併発させる!!」





バイキンマン「じゃあな、ドキンとスケルトンと真核菌共によろしくな。それと、アンパンマン、お前のような好敵手に出会えて、俺は誇りに思う・・・(ぶっちゃけまた菌が集まれば再生できるんだけどな・・・今は雰囲気的に伝えないでおこう)」


アンパンマン「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」


V-22オスプレイ機内


バタコ「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」発症


ジャム「クソ、イレギュラーが・・・!!ワシの軍団を壊滅させおって!!だがこんなときのために軍用対感染症用高性能ナノマシンを服用しておいて良かった!!これで終わったと思うなよォ!!!!!」






アンパンマン「・・・償いになるなんて思わないが、それでもさせてくれ。」


ワンパンマン「何のことだよ?」


アンパンマン「なに、原点復帰さ。パンを配る。ヒーローの定義は正義に縋る事でも悪を罰することでもない。弱者を助ける者こそがヒーローなのさ・・・」


ワンパンマン「俺も手伝うよ・・・俺には強さしかなかった。だがその強さをいとも簡単に組み伏せたお前に出会って考えが変わったんだ。ヒーローでいることに飽きすら感じていた自分を恥じるよ。」


アンパンマン「・・・フン、好きにすると良いさ。」

二人のヒーローが始めたボランティア活動により、ジャムたち武器商人や軍産複合体が描いた復讐の螺旋階段の世界構造は少しずつ形を変えていった。
世界を救うのは、倫理じゃない。慈しみの心だ。


 おわり

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