子供の頃見たテレビアニメで、召喚獣と証した人間型の召喚獣が繰り広げるバトルアニメに、俺は魅了された。
それ以来、毎日のようにノートに描いた召喚獣は、まさしくその世界では最強だった。
子供の頃の俺はどうやらエロ餓鬼で、殆どの召喚獣が女子だった。
それでもかっこよくて、まるで絵が生きているかのように思えて、俺は嬉しかったんだ。
けれど、時は過ぎれば記憶は消える。
いつしかその召喚獣も忘れて、俺は高校生になった。
「なっつかしーな、これ」
俺が手に取ったのは召喚獣が書かれたノート。
適当に捲ると、一つの召喚獣に出会う。
それはごちゃごちゃしてて絵とは言いにくいが、テキストには名前と容姿、そして能力が描かれてあった。
多分俺が一番に惹かれたのは能力だったと思う。
多種多様な能力で、敵を翻弄して、何より特別な存在に見えたから。
鉛筆で書かれた文字を丁寧に読み返して、何とか言葉に変えていく。
その召喚獣の名前と容姿が分かっていく。
召喚獣の名前と容姿、性格を記入
【名前】
【性別】
【容姿】
【性格】
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418721995
【名前】メイデン
【性別】女
【容姿】メイドさん。ただし右腕だけ義手
【性格】忠誠心0でちょくちょく歯向かう。慇懃無礼
名前はメイデン、見た目はメイドさんで、ご主人の命を聞かないと言うとんでもない召喚獣だったっけ?
でも、彼女は俺の考えた召喚獣の中で最強と言われたっけ……まあ、自分が言ったんだけど。
えーっと……能力は確か…かすれて読めないな……うわ恥ずかしい!!
能力名は勿論、その上にルビ振ってあるし、まさしく最強の能力ってノートの端に書いてあるよ!!
もういやだ、これは絶対に人には見せられないよ……
?「なーにしてんの?」
うわ、幼馴染の近所のお方!!
?「えー何々?召喚獣?見せて見せて!!」
そう言って僕のノートを取り上げて、大きな声で能力のテキストを言ってしまった。
【ルビ】
【能力名】
【能力】
↓1~3で選択。
【ルビ】ホーリーアロー
【能力名】聖なる矢
【能力】聖なる光の矢が悪の存在を浄化する
【ルビ】アイアンメイデン
【能力名】鉄の少女
【能力】鉄がある所に刀身を出す
【ルビ】アイアンメイデン
【能力名】鋼鉄の右
【能力】一撃必殺の右ストレート
五分経っても来ないので連投ありにします下1
ってきてましたね
再選択……と言おうと思ったのですが、ここは早い者勝ちで↓1にします
安価下1
アイアンメイデン
"鉄の少女"
それが僕の考えた最強の能力だ。
鉄のある所に刀身を出す能力で、多分鉄があれば何処でも出せるんだと思う。
「勝手に見るなよ!!」
俺は大声で叫びながらノートを奪い取った。
マイペースな性格、彼女は僕の幼馴染の、名前は>>22だ
岸里 透(キシリ トオル)
岸里透、という名前だ。
彼女は所謂世話焼き女房のような感じでなのだが、僕にとっては大変迷惑なのだ。
彼女を一旦外に追いやって僕は今一度ノートを見た。
「あぁ、いい思い出だったな………」
子供の頃を思い出してそう言った。
「ん?」
ふと、ノートの裏に何か書いてあるのが分かる。
子供の頃はやった浮き出るペンらしい。
押入れを開けて、ブラックライトを取り出して、ノートの裏に照らし出してみる。
やはり、ノートの裏から浮き出てきた。
どうやら召喚獣を召喚する為の詠唱みたいだ。
僕は子供の頃の気持ちが芽生えて、その詠唱を呼んだ。
「誓う」
「病める時も、死する時も、その契約が切れるまで、生涯縋る事を誓う」
「共に学び、共に育ち、共に喜び、共に笑い、共に泣き、共に怒り、共に共感する事を誓う」
「世界の全てを敵に回しても、唯一一人の為に、同伴し、朽ちても、その魂は一つとなる事を誓う」
「我が呼ぶは最強の獣、最強ゆえに無敵、無敵ゆえに絶対だということを誓う」
「三千世界を回り、万物一隅のこの世界の国のただ一人の人に就け」
「今ここに、この世界を契約し、召喚する事を誓う」
「来い、我が最強の召喚獣」
「なんて、来る訳無いか…」
メイデン「呼びましたか?」
「ってくるのかよ!!」
つい突っ込んでしまったが、まさか本当に来るとは……
メイデン「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃゃーん、メイデンです、貴方が私のマスターですか?」
「あ、多分そうだと思う……」
メイデン「マジか…」
「あ、おい!!がっかりすんな!!」
メイデン「多分私美人ですからエロい事するつもりなんでしょう?同人誌みたいに」
「するかそんなもん!!」
メイデン「あー…マスター名前はなんですか?」
「え?俺の名前は……」
↓2
越後「越後、越後丸(えちごたま)だ」
俺の名前は如何にも珍しいらしが、余り気にしはしない。
メイデン「たま………其方の玉が」
越後「はったおすぞ」
メイデン「まあ冗談です、おい丸」
越後「何でタメ!?」
メイデン「だめですか、でしたらおい越後屋」
越後「何処の餅の製菓!?」
メイデン「じゃあなんと言えば……こうなればゴールデンボー…」
越後「タマでいい!!タマで!!!」
メイデン「そうですか、分かりました」
妥協したが何だこの負けた気分は……
メイデン「タマ……かわいい…♪」
越後「なんか言った?」
メイデン「何も言ってませんよタマ転がし」
越後「ひどい!!」
……よくよく考えたら、本当に、実物で存在するんだよな……
僕の考えた召喚獣、最強の召喚獣、メイドの召喚獣。
まるで夢みたいだ。
僕は少しニヤケながらそう思った。
メイデン「ご主人、顔がニヤけて気持ち悪いんですが」
越後「ひどくない?つーか俺の事、タマって呼ぶんじゃないの?」
メイデン「えぇ、タマ、と言う呼び方は、特別なときに呼びたいので」
越後「特別な?」
メイデン「あ…………え、えぇそうです、例えば、タマ転がしされてる時とか」
越後「ない!!一生かかってもそんな事は起きない!!」
メイデン「そうですか……では永遠に呼ぶことはなさそうですね」
越後「じゃあ何で呼び方聞いた!?」
僕たちが騒いでいると、
岸里「もう、タマちゃん!!急がないと遅刻……す」
あ、今一番見られたくない奴に見られた。
岸里「…………え?どちらさま?」
あぁ、どうしよう!!変な事を言うと誤解されるかもしれない、ここは言葉を選んで………
越後「>>33」
上
越後「両親の仕事先知り合いでね、しばらくの間、家で預かることになったんだよ」
岸里「え、おじさんとおばさんが?ふーん……ならいいけどさ」
なんとか騙されたようだ……
岸里「あ、早く朝ごはん食べなよ、熱々の内が一番おいしいよ?」
越後「それもそうか……メイデン、お前も食べるか?」
メイデン「仕方が無いので食べてあげましょう」
越後「何で上からなんだよ」
そう言って僕たちは飯を食べに下へ降りた。
岸里「タマちゃん一体何を見てたんだろう……」
そう言って私はノートを開いた。
適当に開いたページには、なにやら召喚獣、と言うのが乗っていた。
その召喚獣の名前は……
【名前】
【性別】
【容姿】
【性格】
>>37
【名前】シェーラ
【性別】女性
【容姿】銀色のロングストレートの髪。平均的な身長。穏やかな印象を与える美少女。月のような美しい聖刀を持つ。
【性格】物静かで、穏やかな優しい性格
シェーラ?かわいいなぁ……
おとととと、そういえば能力とかの項目もあった様な気がするね
【ルビ】
【能力名】
【能力】
↓1~3で選択。
【ルビ】バードソング
【能力名】安らぎの調べ
【能力】聴いた者の精神を落ち着かせ、闘争心を削ぐ
【ルビ】みかづきむねちか
【能力名】三日月宗近
【能力】召喚主の災厄、災難を切り払う
連投だめなら安価下でお願い致します。
【ルビ】プロデュース
【能力名】舞台演出
【能力】対象に主人公・ヒロイン補整を付与し、世界を左右する可能性を運命付ける
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