P「響と貴音って仲が良すぎじゃないか?」 (76)

-765プロ-


P 「......」カタカタ

貴音「......」

響 「ふんふふーん」ゴロゴロ

響 「ふふふーん」

貴音「......」ウトウト


響 「......あっ」

貴音「...ん」ピク

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418033104

響 「.....」モゾ

響 「たかねー」モフ

貴音「響、どうしました?」

響 「自分、ラーメンたべたい」

貴音「それはよいですね。わたくし、本日は味噌らぁめんを所望します」

響 「おっけー」

響 「えへへ...それでさ」

貴音「?」

響 「貴音って今日はもう上がりでしょ?」

響 「そのままうちに泊まってくといいぞ」

貴音「おや、響......今日でもうひと月になりますよ?」

響 「もうそんなになるのか?なんかあっという間だったさー」 

貴音「......」

響 「え、もしかして....いやなの.....?」

貴音「......」

響 「......」ウルウル

貴音「...ふふ」クスッ

響 「!」

貴音「そのような訳、あるはずないでしょう」ナデ

響 「たかね....!」パァ

響 「だよな!だよな!!」ニコニコ

貴音「全く、響はずるいですね」

響 「え?」

貴音「なんでもありませんよ。では参りましょうか」

響 「うん!」

タタッ

貴音「響は今日も編み物ですか?」

響 「うん。もうすぐ完成さー」

貴音「そろそろ何を編んでいるか教えてくださっても...」

響 「だーめ!ひみつだぞ!」

貴音「響はいけずです...」

響 「えへへ....あっ、そうだった」


クル テテテ


響 「プロデューサーお疲れ様!また明日ね!」

P 「おう、お疲れ」

貴音「お先に失礼致します。プロデューサー」ペコ

P 「気を付けて帰れよー」

ガチャ
タンタンタン...


P 「......」カタカタ

小鳥「......」カタカタ

律子「......」カタカタ


三人「................」カタカタカタ


P 「......あの」


律子「はい?」

小鳥「なんですか?プロデューサーさん」

P 「あの二人のことなんですが」

律子「あの二人?」

小鳥「響ちゃんと貴音ちゃんのことですか?」

P 「ええ、あの二人...ちょっと仲良すぎじゃないですかね」

律子「そうですか?あのくらい普通なんじゃ...」

P 「そうでしょうか?」

律子「えっ」

小鳥「......」

P 「事務所にどちらかがいないと」

P 「事務所にいる方は落ち着きなくそわそわしてますし」

P 「二人揃っていれば、四六時中事務所でいちゃついてますよね」

律子「いちゃつくって.,.そんなカップルじゃあるまいし」

P 「だって聞きました?貴音、もう一ヶ月連続で響の家に泊まってるんですよ!?」

P 「休みの日には動物園行ったり、水族館行ったり....」

P 「それもう同棲ですよ!同棲!!」

小鳥「同棲...!?そんなものが現実に存在するなんて....!!」

律子「ちょっ、せめてルームシェアって言ってください!」


P 「今日だって響が先に帰ってきたんですが......」

-------------------------
-----------------
-----------

ガチャ

響 『ただいまー!』

P 『おう、お疲れ』

小鳥『あ、響ちゃんお帰りなさい』

響 『ぴよ子もプロデューサーもお疲れ!』

響 『うーん自分、今日も頑張ったぞー!』

響 『.......』キョロキョロ


テクテク
キョロキョロ


響 『.......むぅ』

響 『...プロデューサー!』ガバッ

P 『ちょっ響、重い』

響 『あっ、ひどいぞ!...じゃなくて、貴音は?』

響 『まだ帰ってきてないのか?』


P 『あぁ、貴音はまだ収録から戻ってきてないな』

P 『多分もうすぐ律子と一緒に帰ってくると思うぞ』

響 『ふぅん、そっか』

小鳥『貴音ちゃんと何か約束でもしてるの?』

響 『ううん、そういうわけじゃないぞ』

響 『ただ、今日はいないなーって思っただけ』グデー

小鳥『うふふ、そうだったの』

響 『もうすぐ帰ってくるなら待っててあげようかな』

響 『貴音、喜ぶと思うし』

小鳥『えぇ、それがいいと思うわ』ニコニコ

響 『えへへ....』ニコ

P 『.........』

P 『.....響、重い』

響 『!?』

響 『なにをー!』グリグリ

P 『あいたたた!!』

響 『まったく....じゃあ自分あっちにいるね!』テテテ

-------------------------
-----------------
-----------


P 「帰ってくるなり、”貴音は!?”ですよ?」

P 「もっと俺に構ってくれたっていいじゃないですか!」

律子「そこですか」

小鳥「プロデューサーさんが”重い”なんていうからですよ!」

P 「むむむ...」

律子「......」

律子「まぁ確かに、”一秒でも早く会いたい!”って感じですね」

P 「だろ?」

小鳥「響ちゃん、貴音ちゃんがいないとわかるとちょっとしょぼんとしたりして」

律子「あー、可愛いですね」

P 「小動物的な可愛さってあんな感じなんですかね」

小鳥「貴音ちゃんが帰ってきた時のはしゃぎ方とか」

P 「尻尾があったら全力で振ってますよね」

律子「犬ですか」

P 「そういえば律子は今日一日、貴音と一緒だったんだろ?」

律子「ええ。スタジオが一緒でしたから」

P 「なんかなかったか?」

律子「いや、突然そんなこと言われても...思い当たることは...」

律子「......」

律子「あっ、結構ある」

P 「やっぱり!」

小鳥「ぜひ聞かせてください!」

律子「えっと、今日の帰りは私が運転してたんですけど........」

-------------------------
-----------------
-----------


ブロロロ...

律子『貴音、今日はお疲れ様』

貴音『いえ、律子こそお疲れ様でした』

律子『事務所までまだ結構あるし、寝てていいわよ』

貴音『いぇ、そういうわけには』

貴音『運転をお願いしているのです。わたくしはせめて律子を楽しませるべきかと』

律子『別にいいのに...変なとこで真面目なんだから...』クス

律子『まぁせっかくだから、楽しませてもらおうかしら』

貴音『ええ、お任せください』エヘン

律子『貴音は最近なにか良い事あったりした?』

貴音『ふふ...実は...』



貴音『先日、響と』

-------------------------
-----------------
-----------

律子「そのあとここに着くまで、ずーっと響の話してました」

小鳥「おおぉー」

P 「貴音もさすがだな」

小鳥「相思相愛って感じですね」

律子「......」

律子「今まで気にしてませんでしたけど」

律子「言われてみると二人って」

律子「ほんっとに仲良いですね」

P 「わかってくれたか」

律子「はい」

小鳥「実は私、いっつも二人をみて心の中でニヤニヤしてました」

P 「ですよね」



律子「.....で?」

P 「え?」

律子「二人がすごく仲良いのはわかりましたけど...」

律子「それがなにか問題だったりするんですか?」


P 「......さすが律子」

P 「そう、ここからが本題なんだ」

P 「俺が言いたいのは」

P 「二人が、お互いに依存しすぎなんじゃないかってことだ」


律子「共依存...ってやつですか」

小鳥「いけないんですか?」

P 「考えてみてください」

P 「あの二人は今、自分の人生においてお互いがなくてはならない存在」

小鳥「そういうの好きです」

P 「ですが...」

小鳥「?」

P 「これはもしもの話ですが....目を閉じて想像してください」

律子「...?」パチ

小鳥「...」パチ

P 「ある晴れた昼下がり」

P 「響が街をいぬ美と楽しげに散歩しています」

律子「...はい」

P 「交差点」

小鳥「!!」

P 「赤信号で響は立ち止まります」

P 「”はやく青にならないかなー。今日はあの公園でいぬ美と遊ぶぞー”」

P 「...遠くからトラックの音が聞こえてきます」


律子「.......っ!」

P 「ぼんやりと信号が変わるのを待っている響」

P 「トラックが近づいてきます。響の目の前を横切る方向です」

P 「その時突然」

P 「いぬ美が前に飛び出しました」


律子「...あぁっ!!!」


P 「公園を目前にガマン出来なくなったのかもしれません」

P 「赤信号を突き進もうとするいぬ美」

P 「当然、響は引き止めます」

P 「”だっ、ダメだいぬ美っ!危ない!!”」

P 「思い切りリードを引っ張る響」


小鳥「そ、そうよ...響ちゃんだって街で散歩する時はちゃんとリードを...」


P 「.......」

P 「いぬ美は大型犬、かなりの力があります」

P 「突然のことで対応が遅れた響は」

P 「いぬ美に引っ張られる形で、前へよろめいてしまいます」

P 「...交差点の中へ」


律子「だめっ!響!にげて!!」

P 「迫るトラック」

P 「トラックのクラクション、急ブレーキ音が響きわたり」

P 「やがて鈍い衝突音」

P 「一拍置いて、べしゃりという水袋を叩きつけたような音」


小鳥「あぁ...響ちゃん...」

律子「....そ、そんな....」

P 「.........」

P 「......」

P 「......と、いうようなことがあったとして」

律子「.......」

P 「...律子、大丈夫か?」

律子「すみません......ちょっと.....気分が.......」フルフル

小鳥「私は妄想に慣れてるから大丈夫ですけど、律子さんには刺激が強かったみたいですね...」

P 「顔が真っ青だな...やりすぎたか」

律子「い、今すぐ響に気を付けるように言わなきゃ...」カタカタ

P 「待て律子、これはもしもの話だから!」ガッ

律子「ふあぇ」

P 「...悪かった。まぁとにかく、もし響の身に何か不幸なことがあったとして」

P 「その時に今の貴音だったらどうなるかってことだ」

律子「は、はい...」


小鳥「うーん」


小鳥「.......」モンモン

小鳥「..........」モンモン

小鳥「.............」モンモン

小鳥「...............!!」ハッ


小鳥「響ちゃんの後を追いかねません!」クワッ

P 「そうなんです!」

律子「そんな......貴音までいなくなったら...!」

P 「事態の深刻さがわかってもらえただろうか」

小鳥「はい!」

律子「......はい」

小鳥「でも、どうするつもりなんですか?」

P 「はい。俺は二人を、精神的に自立させてやろうと思ってるんです」

小鳥「具体的には?」


P 「二人を物理的に引き離します」

今日はここまでです
ひびたかは見てて癒されます

-------------------------
-----------------
-----------

-数日後 響のマンション-


響 「......んしょ」

響 「荷物はこれで...よし、と」

響 「元栓は閉めたし...窓の鍵もよし」

響 「エアコンはつけっぱなしでよくて......電気は...うん、大丈夫だな」

ハム蔵「ぢゅい!」

いぬ美「わん!」

響 「じゃあ、みんな。自分いってくるぞ」

響 「ちょっと長いあいだ留守にしちゃうけど、ぴよ子とかみんなが来てくれるから」

響 「心配しなくて大丈夫だからね」

ねこ吉「にゃー」

いぬ美「くぅーん」

響 「え?自分はひとりで平気かって?」

響 「あはは、自分完璧だからな!一ヶ月くらいなんくるないさー」

ハム蔵「ぢゅ...」

響 「大丈夫だって。自分もう子供じゃないんだぞ?」

響 「じゃあ行ってくるね!お土産楽しみにしてて!」


ガチャ
タタタタタ


ハム蔵「.....ぢゅい」

いぬ美「.....わふ」

-外-

ガチャ

響 (うわ、けっこう寒いな...)ブル

響 「厚着しといてよかったぞ。さすが自分だな!あはは!」

響 「.......」

響 「.......いこ」テクテク

響 (今日から一ヶ月、がんばらなきゃな.......)

響 「.......」テクテク

響 「.......」テクテク

響 「.......」テクテク

響 「..........あれ」ピタ


貴音「.........」


響 「貴音?」

貴音「おはようございます、響」

響 「なんでここに...」

響 「今日は朝早いから来ないって」

貴音「いえ.......やはり」

貴音「響が出かけてしまう前に、ご挨拶をと思いまして」

響 「あはは...そんな大げさな」

響 「ちょっと長めの収録ってだけさー」

貴音「それは......そうなのですが」

貴音「......一ヶ月.......でしたね」

響 「うん...プロデューサーも突然だよね」

響 「”響!来週から一ヶ月間、泊まり込みでロケをするぞ!”って」

響 「自分、さすがに驚いたぞ...」

貴音「ふふ......そうでしたか」

響 「うん.......」

貴音「..........」

響 「..........」

響 「...じゃあ、自分行くね」

貴音「はい。お気をつけて」

響 「向こうに着いたら連絡するからな」

貴音「お待ちしております」

響 「外せない収録の時とかは一回戻ってくるから」

貴音「ええ。存じております」

響 「お土産!......楽しみにしててね」

貴音「わたくしは響がくださるのならどんなものでも」

響 「.....それじゃ」

貴音「寂しくなったら、連絡を」

響 「自分完璧だからな。一人でもなんくるないぞ」

貴音「本当ですか?」ジィ

響 「...う.....」

貴音「.......」ジーッ

響 「........」

響 「.....ごめん、ちょっとうそ」

響 「けっこう、さびしい......かも」

貴音「響はさびしがりですね」

響 「そんなこと!.......ある....けど」

貴音「ふふ....」ナデ

響 「むぐ...」

響 「んもー!なんだよ!いいだろ別に!」

響 「もう行くからな!ほんとに行くから!」

貴音「はい。行ってらっしゃいませ。響」

響 「じゃ!また連絡するからな!」


テクテク
ゴロゴロ

貴音「......」

貴音「......」


ピリリリリ


貴音「.........?」パチ

貴音(.......めぇる?響から)カコ

貴音「......!...ふふ...」


『見送りに来てくれてありがと!

 自分ちょっと寂しかったけど、おかげで頑張れそう!

 お土産たのしみにしててね!』


貴音「頑張ってくださいね。響...」カコ

貴音「.....おっと、わたくしも事務所に向かわねば」

貴音「きっとプロデューサーがかんかんです...」クル

貴音「......」チラ


テクテク

-電柱の影-


律子「.........」コソッ

律子「さて....行ったみたいね」

律子「よっし、じゃあ私も行きますか」スゥ

-765プロ-


小鳥「響ちゃん、今日からでしたっけ?」

P 「はい。今日から一ヶ月、田舎の老舗旅館で職場体験です」

小鳥「仲居さんですよね」

P 「響は実家の民宿で手伝いとかもしてたでしょうし、仕事の方は心配してません」

P 「今回のチャレンジはあくまでおまけなので、簡単なものにしました」


小鳥「本当の目的は、響チャレンジを口実に二人を引き離すこと...」

P 「ええ。外せない仕事の時は戻ってきますが、その時も貴音とは予定をずらすつもりです」

小鳥「徹底してますね......なんだか心が痛いです......」

P 「あの二人のため...そう割り切りましょう」

小鳥「うまくいくでしょうか...」

P 「向こうは携帯も圏外ですし、寂しがりな響は大変かもしれませんね」

P 「まぁこっそり律子が着いていってますし、大丈夫でしょう」

小鳥「あぁ...響ちゃん。どうか無事で....」

今日はここまでです
ひびたかは見てて安心感があります

- 1週間後 765プロ -


P 「今日で一週間ですね...」カタカタ

小鳥「ええ...あ、そろそろ律子さんから定時連絡がある時間じゃないですか?」

P 「ええ。そろそろ響も心配な時期ですからね」

P 「連絡が待ち遠し...」


プルルルル


P 「!」

P 「噂をすれば...」ガチャ

P 「もしもし、律子か?」

律子『もしもし、プロデューサー殿。お疲れ様です』

P 「おう、お疲れさま。久しぶりだな」

律子『もー。旅館は圏外で、電波が通じる所まで車で30分なんて』

律子『ほんっと不便ですよココ』

P 「そういう場所を選んだからな」

律子『まったく...』

P 「律子の分の仕事は滞りなく処理できているから安心してくれ」

P 「それで律子。響の様子はどうだ?」

律子『あー.....それなんですけど』

P 「ど....どうした...?」

律子『ちょっと...いえ、だいぶヤバいです』

P 「!?」

小鳥「!?」

律子『昼間は普通に元気なんですけど』

律子『最近は夜に仕事が終わって部屋に帰ってくると』

律子『”寂しい”って泣きっぱなしで...』

P 「.....」

小鳥「携帯も圏外ですからね....」

律子『テレビでうちの子たちなんか見ちゃうと』

律子『........』

律子『....もう私、かわいそうで見てられなくって....』

P 「......」

P 「...そうか......」

P 「いきなり一人っきりにしたのは...」

P 「ちょっと、酷かったかな...」

小鳥「響ちゃん....」

律子『プロデューサー殿、なんとかなりませんか?』

律子『一時的にでもそっちに戻してあげたいんですけど...』

P 「そうだな...よし」

P 「響を一日だけこっちに戻そう。明後日の生っすかに出演してもらう」

P 「律子、女将さんに伝言を頼めるか?」

律子『はい』

P 「で、律子は明後日の朝、迎えに来た風を装って響と合流してくれ」

律子『わかりました』

小鳥「貴音ちゃんは?」

P 「もともとその日は別の収録があるな...」

P 「響は生っすかが終わったら旅館に戻ってもらうし...会うことはできないな」

小鳥「そこは徹底するんですね」

律子『まぁ春香達と会えるだけでも、今の響はすごく嬉しいと思います』

律子『じゃあ方針も決まったことですし、私もそろそろ旅館に戻ります。』

P 「...わかった。じゃあ頼んだぞ」

律子『りょーかいです。では』ピッ

P 「......ふー」ガチャ

小鳥「...響ちゃん、だいぶ追いつめられてるみたいですね」

P 「...ええ。今まで家族がたくさんいて賑やかだっただけに」

P 「今の環境はかなりキツいかもしれません...」

小鳥「....そうですね」

P 「.......」

小鳥「.......」

小鳥「そういえば、律子さんに貴音ちゃんの様子」

小鳥「伝えなくてよかったんですか?」

小鳥「”こっちもヤバいぞ”って」

P 「.......」

P 「言って、どうにかなるものでも.....」

P 「ないですから......」

小鳥「それも....そうですね....」

P 「.......」

小鳥「.......」

P 「....やらない方が、よかったんでしょうか....」

小鳥「だめですよ....そんなこと言ったら」

小鳥「一番つらいのは本人なんですから.....」

P 「そうですね...すみません」

小鳥「いえ...」

P 「.......」

小鳥「.......」


P・小鳥「「........はぁ」」

-夜 旅館 -


女将「響ちゃん、今日はこのくらいであがりにしましょっか」

響 「え?自分まだ大丈夫だぞ?」

女将「普段いっぱい頑張ってもらってるし、それにちょっと疲れているみたいだから」

女将「今日は早めに休んでちょうだい?」

響 「えっ...自分、そんな疲れた顔してたか?」ムニムニ

女将「慣れない仕事で、自分でも知らないうちに疲れがたまってるんじゃないかしら」

響 「そうなのかな.......わかりました、じゃあお先に失礼します!」

女将「はい、お疲れさま。また宜しくね」

響 「はーい!」

テクテク

響 「........」

テクテク


響 「ただいまー」ガラ


シーン


響 「.......」

響 「.......」

スタスタ

響 「.......ふぅ」ボフ

響 「.......」

響 「.......」

響 (早くあがっても、やることがないぞ)

響 「..........」

響 「とりあえずお風呂入って」

響 「そしたら.....もう寝よ」


響 (貴音にメール、送るって言ったんだけどな....)チラ

響 「...携帯」

響 「圏外じゃ、どうしようもないぞ...」

ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー


響 (んー。温泉、気持ちよかったぞ)

響 「これは旅館の特権だな...」

ガラ

響 「ただいまー」

響 「あっ」

響 (布団が敷いてある...)

響 (気を使ってくれたのかな...なんか申し訳ないぞ)

ポフ

響 「........」

響 「........」バサッ

響 「....おやすみなさい」


パチン

ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー


響 「あっ、忘れてた」


パチン


響 (今日の分の日記書かなきゃ)

響 (えーっと...)

ゴソゴソ

響 「よし.....うーん、今日は....っと」バサ

響 「”今日は...団体さんが来て、大忙しでした”」カキ

響 「”わたしは配膳係を中心に、色々とお手伝いをして...”」カキカキ

響 「”.......”」カキカキ

響 「”お客さんと一緒に歌なんかも歌っちゃいました”」カキカキ

響 「”みんなで歌ったらもっと....”」ピタ


響 (みんな....)


響 「っ!いけないいけない」

響 「辛気臭くなるなんて自分らしくないぞ!」パシン

響 (テレビでもつけて気を紛らわそう)

ピッ


『今日のゲストは、竜宮小町のみなさんでーす!』

『こんにちわー!竜宮小町でーす!』

響 「あっ!伊織たちだ!」

響 「すごいなー。こんな大きな番組に出るのかぁ」

響 「うーん、これは要チェックだぞ!」


『竜宮小町のみなさんって、すごく仲が良いって聞いたんですが本当ですか?』

『えーっと、そうですねぇ』

『私たちの仲が良いというのは、それは勿論なんですけれど』

『どちらかというと、765プロ全体が仲良いって感じでしょうか』

『そうそう!うちはみんなチョ→仲良しっしょ→』


響 「そうそう!ユニットとかに関係なく、うちはすごく仲良しだよな!」ウンウン

響 「家族みたいな!」

『なるほど...とても良い事務所なんですね』

『はい。ライバルではあるのですけれど、強い信頼感があるって思ってます』

『特に、生っす....あっ、これは他局...でしたっけ』

『ちょっ、いおりんそれダメっしょ→』

『あらあら~』

『うっ、うるさいわね!ちょっと間違えただけじゃな....あっ!』

『.......』

『.......』

『それでは聴いてください、”七彩ボタン”です!!』


響 「あはは、伊織もおっちょこちょいだな~」ケラケラ

響 「自分のカンペキさを見習うといいぞ」

響 「なっ、ハム蔵もそう思っ...」

響 「...っとと」


響 「...........あはは」

『君がくれたから七彩ボタン 全てを花咲かせたよ』

『どんなカナシミも洗い流す強さ』

『キミがボクにくれた』


響 「........」


『ほらね 今日もまた』

『ふたりだけの傘 胸にさせば』

『寒い雨も消えちゃう魔法』


ブツン


響 「........っ」

響 「........」

響 (伊織たち、元気そうだったな...)

響 「........」

響 「......うぅ」ポロ

響 「うぅぅ....」ボロボロ

響 「さびしい......さびしいぞ.....」

響 「.....」バフッ

響 「はむぞぉ...いぬみぃ.....」

響 「うぅう.....」グスグス


響 「....たかねぇ.......」


響 「.....帰りたい、かえりたいよう......」

響 「うぅううぅ....」ボロボロ

響 「うぅ......」


コンコン


響 「っ!!」

響 「は、はーい」グシ

女将「響ちゃん、起きてる?」

響 「あっ、す、すぐ出ますっ」グシグシ

テテッ

とりあえずここまでです
間が空いちゃってすみません

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom