P「響と貴音って仲が良すぎじゃないか?」 (76)
-765プロ-
P 「......」カタカタ
貴音「......」
響 「ふんふふーん」ゴロゴロ
響 「ふふふーん」
貴音「......」ウトウト
響 「......あっ」
貴音「...ん」ピク
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響 「.....」モゾ
響 「たかねー」モフ
貴音「響、どうしました?」
響 「自分、ラーメンたべたい」
貴音「それはよいですね。わたくし、本日は味噌らぁめんを所望します」
響 「おっけー」
響 「えへへ...それでさ」
貴音「?」
響 「貴音って今日はもう上がりでしょ?」
響 「そのままうちに泊まってくといいぞ」
貴音「おや、響......今日でもうひと月になりますよ?」
響 「もうそんなになるのか?なんかあっという間だったさー」
貴音「......」
響 「え、もしかして....いやなの.....?」
貴音「......」
響 「......」ウルウル
貴音「...ふふ」クスッ
響 「!」
貴音「そのような訳、あるはずないでしょう」ナデ
響 「たかね....!」パァ
響 「だよな!だよな!!」ニコニコ
貴音「全く、響はずるいですね」
響 「え?」
貴音「なんでもありませんよ。では参りましょうか」
響 「うん!」
タタッ
貴音「響は今日も編み物ですか?」
響 「うん。もうすぐ完成さー」
貴音「そろそろ何を編んでいるか教えてくださっても...」
響 「だーめ!ひみつだぞ!」
貴音「響はいけずです...」
響 「えへへ....あっ、そうだった」
クル テテテ
響 「プロデューサーお疲れ様!また明日ね!」
P 「おう、お疲れ」
貴音「お先に失礼致します。プロデューサー」ペコ
P 「気を付けて帰れよー」
ガチャ
タンタンタン...
P 「......」カタカタ
小鳥「......」カタカタ
律子「......」カタカタ
三人「................」カタカタカタ
P 「......あの」
律子「はい?」
小鳥「なんですか?プロデューサーさん」
P 「あの二人のことなんですが」
律子「あの二人?」
小鳥「響ちゃんと貴音ちゃんのことですか?」
P 「ええ、あの二人...ちょっと仲良すぎじゃないですかね」
律子「そうですか?あのくらい普通なんじゃ...」
P 「そうでしょうか?」
律子「えっ」
小鳥「......」
P 「事務所にどちらかがいないと」
P 「事務所にいる方は落ち着きなくそわそわしてますし」
P 「二人揃っていれば、四六時中事務所でいちゃついてますよね」
律子「いちゃつくって.,.そんなカップルじゃあるまいし」
P 「だって聞きました?貴音、もう一ヶ月連続で響の家に泊まってるんですよ!?」
P 「休みの日には動物園行ったり、水族館行ったり....」
P 「それもう同棲ですよ!同棲!!」
小鳥「同棲...!?そんなものが現実に存在するなんて....!!」
律子「ちょっ、せめてルームシェアって言ってください!」
P 「今日だって響が先に帰ってきたんですが......」
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-----------
ガチャ
響 『ただいまー!』
P 『おう、お疲れ』
小鳥『あ、響ちゃんお帰りなさい』
響 『ぴよ子もプロデューサーもお疲れ!』
響 『うーん自分、今日も頑張ったぞー!』
響 『.......』キョロキョロ
テクテク
キョロキョロ
響 『.......むぅ』
響 『...プロデューサー!』ガバッ
P 『ちょっ響、重い』
響 『あっ、ひどいぞ!...じゃなくて、貴音は?』
響 『まだ帰ってきてないのか?』
P 『あぁ、貴音はまだ収録から戻ってきてないな』
P 『多分もうすぐ律子と一緒に帰ってくると思うぞ』
響 『ふぅん、そっか』
小鳥『貴音ちゃんと何か約束でもしてるの?』
響 『ううん、そういうわけじゃないぞ』
響 『ただ、今日はいないなーって思っただけ』グデー
小鳥『うふふ、そうだったの』
響 『もうすぐ帰ってくるなら待っててあげようかな』
響 『貴音、喜ぶと思うし』
小鳥『えぇ、それがいいと思うわ』ニコニコ
響 『えへへ....』ニコ
P 『.........』
P 『.....響、重い』
響 『!?』
響 『なにをー!』グリグリ
P 『あいたたた!!』
響 『まったく....じゃあ自分あっちにいるね!』テテテ
-------------------------
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-----------
P 「帰ってくるなり、”貴音は!?”ですよ?」
P 「もっと俺に構ってくれたっていいじゃないですか!」
律子「そこですか」
小鳥「プロデューサーさんが”重い”なんていうからですよ!」
P 「むむむ...」
律子「......」
律子「まぁ確かに、”一秒でも早く会いたい!”って感じですね」
P 「だろ?」
小鳥「響ちゃん、貴音ちゃんがいないとわかるとちょっとしょぼんとしたりして」
律子「あー、可愛いですね」
P 「小動物的な可愛さってあんな感じなんですかね」
小鳥「貴音ちゃんが帰ってきた時のはしゃぎ方とか」
P 「尻尾があったら全力で振ってますよね」
律子「犬ですか」
P 「そういえば律子は今日一日、貴音と一緒だったんだろ?」
律子「ええ。スタジオが一緒でしたから」
P 「なんかなかったか?」
律子「いや、突然そんなこと言われても...思い当たることは...」
律子「......」
律子「あっ、結構ある」
P 「やっぱり!」
小鳥「ぜひ聞かせてください!」
律子「えっと、今日の帰りは私が運転してたんですけど........」
-------------------------
-----------------
-----------
ブロロロ...
律子『貴音、今日はお疲れ様』
貴音『いえ、律子こそお疲れ様でした』
律子『事務所までまだ結構あるし、寝てていいわよ』
貴音『いぇ、そういうわけには』
貴音『運転をお願いしているのです。わたくしはせめて律子を楽しませるべきかと』
律子『別にいいのに...変なとこで真面目なんだから...』クス
律子『まぁせっかくだから、楽しませてもらおうかしら』
貴音『ええ、お任せください』エヘン
律子『貴音は最近なにか良い事あったりした?』
貴音『ふふ...実は...』
貴音『先日、響と』
-------------------------
-----------------
-----------
律子「そのあとここに着くまで、ずーっと響の話してました」
小鳥「おおぉー」
P 「貴音もさすがだな」
小鳥「相思相愛って感じですね」
律子「......」
律子「今まで気にしてませんでしたけど」
律子「言われてみると二人って」
律子「ほんっとに仲良いですね」
P 「わかってくれたか」
律子「はい」
小鳥「実は私、いっつも二人をみて心の中でニヤニヤしてました」
P 「ですよね」
律子「.....で?」
P 「え?」
律子「二人がすごく仲良いのはわかりましたけど...」
律子「それがなにか問題だったりするんですか?」
P 「......さすが律子」
P 「そう、ここからが本題なんだ」
P 「俺が言いたいのは」
P 「二人が、お互いに依存しすぎなんじゃないかってことだ」
律子「共依存...ってやつですか」
小鳥「いけないんですか?」
P 「考えてみてください」
P 「あの二人は今、自分の人生においてお互いがなくてはならない存在」
小鳥「そういうの好きです」
P 「ですが...」
小鳥「?」
P 「これはもしもの話ですが....目を閉じて想像してください」
律子「...?」パチ
小鳥「...」パチ
P 「ある晴れた昼下がり」
P 「響が街をいぬ美と楽しげに散歩しています」
律子「...はい」
P 「交差点」
小鳥「!!」
P 「赤信号で響は立ち止まります」
P 「”はやく青にならないかなー。今日はあの公園でいぬ美と遊ぶぞー”」
P 「...遠くからトラックの音が聞こえてきます」
律子「.......っ!」
P 「ぼんやりと信号が変わるのを待っている響」
P 「トラックが近づいてきます。響の目の前を横切る方向です」
P 「その時突然」
P 「いぬ美が前に飛び出しました」
律子「...あぁっ!!!」
P 「公園を目前にガマン出来なくなったのかもしれません」
P 「赤信号を突き進もうとするいぬ美」
P 「当然、響は引き止めます」
P 「”だっ、ダメだいぬ美っ!危ない!!”」
P 「思い切りリードを引っ張る響」
小鳥「そ、そうよ...響ちゃんだって街で散歩する時はちゃんとリードを...」
P 「.......」
P 「いぬ美は大型犬、かなりの力があります」
P 「突然のことで対応が遅れた響は」
P 「いぬ美に引っ張られる形で、前へよろめいてしまいます」
P 「...交差点の中へ」
律子「だめっ!響!にげて!!」
P 「迫るトラック」
P 「トラックのクラクション、急ブレーキ音が響きわたり」
P 「やがて鈍い衝突音」
P 「一拍置いて、べしゃりという水袋を叩きつけたような音」
小鳥「あぁ...響ちゃん...」
律子「....そ、そんな....」
P 「.........」
P 「......」
P 「......と、いうようなことがあったとして」
律子「.......」
P 「...律子、大丈夫か?」
律子「すみません......ちょっと.....気分が.......」フルフル
小鳥「私は妄想に慣れてるから大丈夫ですけど、律子さんには刺激が強かったみたいですね...」
P 「顔が真っ青だな...やりすぎたか」
律子「い、今すぐ響に気を付けるように言わなきゃ...」カタカタ
P 「待て律子、これはもしもの話だから!」ガッ
律子「ふあぇ」
P 「...悪かった。まぁとにかく、もし響の身に何か不幸なことがあったとして」
P 「その時に今の貴音だったらどうなるかってことだ」
律子「は、はい...」
小鳥「うーん」
小鳥「.......」モンモン
小鳥「..........」モンモン
小鳥「.............」モンモン
小鳥「...............!!」ハッ
小鳥「響ちゃんの後を追いかねません!」クワッ
P 「そうなんです!」
律子「そんな......貴音までいなくなったら...!」
P 「事態の深刻さがわかってもらえただろうか」
小鳥「はい!」
律子「......はい」
小鳥「でも、どうするつもりなんですか?」
P 「はい。俺は二人を、精神的に自立させてやろうと思ってるんです」
小鳥「具体的には?」
P 「二人を物理的に引き離します」
今日はここまでです
ひびたかは見てて癒されます
-------------------------
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-----------
-数日後 響のマンション-
響 「......んしょ」
響 「荷物はこれで...よし、と」
響 「元栓は閉めたし...窓の鍵もよし」
響 「エアコンはつけっぱなしでよくて......電気は...うん、大丈夫だな」
ハム蔵「ぢゅい!」
いぬ美「わん!」
響 「じゃあ、みんな。自分いってくるぞ」
響 「ちょっと長いあいだ留守にしちゃうけど、ぴよ子とかみんなが来てくれるから」
響 「心配しなくて大丈夫だからね」
ねこ吉「にゃー」
いぬ美「くぅーん」
響 「え?自分はひとりで平気かって?」
響 「あはは、自分完璧だからな!一ヶ月くらいなんくるないさー」
ハム蔵「ぢゅ...」
響 「大丈夫だって。自分もう子供じゃないんだぞ?」
響 「じゃあ行ってくるね!お土産楽しみにしてて!」
ガチャ
タタタタタ
ハム蔵「.....ぢゅい」
いぬ美「.....わふ」
-外-
ガチャ
響 (うわ、けっこう寒いな...)ブル
響 「厚着しといてよかったぞ。さすが自分だな!あはは!」
響 「.......」
響 「.......いこ」テクテク
響 (今日から一ヶ月、がんばらなきゃな.......)
響 「.......」テクテク
響 「.......」テクテク
響 「.......」テクテク
響 「..........あれ」ピタ
貴音「.........」
響 「貴音?」
貴音「おはようございます、響」
響 「なんでここに...」
響 「今日は朝早いから来ないって」
貴音「いえ.......やはり」
貴音「響が出かけてしまう前に、ご挨拶をと思いまして」
響 「あはは...そんな大げさな」
響 「ちょっと長めの収録ってだけさー」
貴音「それは......そうなのですが」
貴音「......一ヶ月.......でしたね」
響 「うん...プロデューサーも突然だよね」
響 「”響!来週から一ヶ月間、泊まり込みでロケをするぞ!”って」
響 「自分、さすがに驚いたぞ...」
貴音「ふふ......そうでしたか」
響 「うん.......」
貴音「..........」
響 「..........」
響 「...じゃあ、自分行くね」
貴音「はい。お気をつけて」
響 「向こうに着いたら連絡するからな」
貴音「お待ちしております」
響 「外せない収録の時とかは一回戻ってくるから」
貴音「ええ。存じております」
響 「お土産!......楽しみにしててね」
貴音「わたくしは響がくださるのならどんなものでも」
響 「.....それじゃ」
貴音「寂しくなったら、連絡を」
響 「自分完璧だからな。一人でもなんくるないぞ」
貴音「本当ですか?」ジィ
響 「...う.....」
貴音「.......」ジーッ
響 「........」
響 「.....ごめん、ちょっとうそ」
響 「けっこう、さびしい......かも」
貴音「響はさびしがりですね」
響 「そんなこと!.......ある....けど」
貴音「ふふ....」ナデ
響 「むぐ...」
響 「んもー!なんだよ!いいだろ別に!」
響 「もう行くからな!ほんとに行くから!」
貴音「はい。行ってらっしゃいませ。響」
響 「じゃ!また連絡するからな!」
テクテク
ゴロゴロ
貴音「......」
貴音「......」
ピリリリリ
貴音「.........?」パチ
貴音(.......めぇる?響から)カコ
貴音「......!...ふふ...」
『見送りに来てくれてありがと!
自分ちょっと寂しかったけど、おかげで頑張れそう!
お土産たのしみにしててね!』
貴音「頑張ってくださいね。響...」カコ
貴音「.....おっと、わたくしも事務所に向かわねば」
貴音「きっとプロデューサーがかんかんです...」クル
貴音「......」チラ
テクテク
-電柱の影-
律子「.........」コソッ
律子「さて....行ったみたいね」
律子「よっし、じゃあ私も行きますか」スゥ
-765プロ-
小鳥「響ちゃん、今日からでしたっけ?」
P 「はい。今日から一ヶ月、田舎の老舗旅館で職場体験です」
小鳥「仲居さんですよね」
P 「響は実家の民宿で手伝いとかもしてたでしょうし、仕事の方は心配してません」
P 「今回のチャレンジはあくまでおまけなので、簡単なものにしました」
小鳥「本当の目的は、響チャレンジを口実に二人を引き離すこと...」
P 「ええ。外せない仕事の時は戻ってきますが、その時も貴音とは予定をずらすつもりです」
小鳥「徹底してますね......なんだか心が痛いです......」
P 「あの二人のため...そう割り切りましょう」
小鳥「うまくいくでしょうか...」
P 「向こうは携帯も圏外ですし、寂しがりな響は大変かもしれませんね」
P 「まぁこっそり律子が着いていってますし、大丈夫でしょう」
小鳥「あぁ...響ちゃん。どうか無事で....」
今日はここまでです
ひびたかは見てて安心感があります
- 1週間後 765プロ -
P 「今日で一週間ですね...」カタカタ
小鳥「ええ...あ、そろそろ律子さんから定時連絡がある時間じゃないですか?」
P 「ええ。そろそろ響も心配な時期ですからね」
P 「連絡が待ち遠し...」
プルルルル
P 「!」
P 「噂をすれば...」ガチャ
P 「もしもし、律子か?」
律子『もしもし、プロデューサー殿。お疲れ様です』
P 「おう、お疲れさま。久しぶりだな」
律子『もー。旅館は圏外で、電波が通じる所まで車で30分なんて』
律子『ほんっと不便ですよココ』
P 「そういう場所を選んだからな」
律子『まったく...』
P 「律子の分の仕事は滞りなく処理できているから安心してくれ」
P 「それで律子。響の様子はどうだ?」
律子『あー.....それなんですけど』
P 「ど....どうした...?」
律子『ちょっと...いえ、だいぶヤバいです』
P 「!?」
小鳥「!?」
律子『昼間は普通に元気なんですけど』
律子『最近は夜に仕事が終わって部屋に帰ってくると』
律子『”寂しい”って泣きっぱなしで...』
P 「.....」
小鳥「携帯も圏外ですからね....」
律子『テレビでうちの子たちなんか見ちゃうと』
律子『........』
律子『....もう私、かわいそうで見てられなくって....』
P 「......」
P 「...そうか......」
P 「いきなり一人っきりにしたのは...」
P 「ちょっと、酷かったかな...」
小鳥「響ちゃん....」
律子『プロデューサー殿、なんとかなりませんか?』
律子『一時的にでもそっちに戻してあげたいんですけど...』
P 「そうだな...よし」
P 「響を一日だけこっちに戻そう。明後日の生っすかに出演してもらう」
P 「律子、女将さんに伝言を頼めるか?」
律子『はい』
P 「で、律子は明後日の朝、迎えに来た風を装って響と合流してくれ」
律子『わかりました』
小鳥「貴音ちゃんは?」
P 「もともとその日は別の収録があるな...」
P 「響は生っすかが終わったら旅館に戻ってもらうし...会うことはできないな」
小鳥「そこは徹底するんですね」
律子『まぁ春香達と会えるだけでも、今の響はすごく嬉しいと思います』
律子『じゃあ方針も決まったことですし、私もそろそろ旅館に戻ります。』
P 「...わかった。じゃあ頼んだぞ」
律子『りょーかいです。では』ピッ
P 「......ふー」ガチャ
小鳥「...響ちゃん、だいぶ追いつめられてるみたいですね」
P 「...ええ。今まで家族がたくさんいて賑やかだっただけに」
P 「今の環境はかなりキツいかもしれません...」
小鳥「....そうですね」
P 「.......」
小鳥「.......」
小鳥「そういえば、律子さんに貴音ちゃんの様子」
小鳥「伝えなくてよかったんですか?」
小鳥「”こっちもヤバいぞ”って」
P 「.......」
P 「言って、どうにかなるものでも.....」
P 「ないですから......」
小鳥「それも....そうですね....」
P 「.......」
小鳥「.......」
P 「....やらない方が、よかったんでしょうか....」
小鳥「だめですよ....そんなこと言ったら」
小鳥「一番つらいのは本人なんですから.....」
P 「そうですね...すみません」
小鳥「いえ...」
P 「.......」
小鳥「.......」
P・小鳥「「........はぁ」」
-夜 旅館 -
女将「響ちゃん、今日はこのくらいであがりにしましょっか」
響 「え?自分まだ大丈夫だぞ?」
女将「普段いっぱい頑張ってもらってるし、それにちょっと疲れているみたいだから」
女将「今日は早めに休んでちょうだい?」
響 「えっ...自分、そんな疲れた顔してたか?」ムニムニ
女将「慣れない仕事で、自分でも知らないうちに疲れがたまってるんじゃないかしら」
響 「そうなのかな.......わかりました、じゃあお先に失礼します!」
女将「はい、お疲れさま。また宜しくね」
響 「はーい!」
テクテク
響 「........」
テクテク
響 「ただいまー」ガラ
シーン
響 「.......」
響 「.......」
スタスタ
響 「.......ふぅ」ボフ
響 「.......」
響 「.......」
響 (早くあがっても、やることがないぞ)
響 「..........」
響 「とりあえずお風呂入って」
響 「そしたら.....もう寝よ」
響 (貴音にメール、送るって言ったんだけどな....)チラ
響 「...携帯」
響 「圏外じゃ、どうしようもないぞ...」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
響 (んー。温泉、気持ちよかったぞ)
響 「これは旅館の特権だな...」
ガラ
響 「ただいまー」
響 「あっ」
響 (布団が敷いてある...)
響 (気を使ってくれたのかな...なんか申し訳ないぞ)
ポフ
響 「........」
響 「........」バサッ
響 「....おやすみなさい」
パチン
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
響 「あっ、忘れてた」
パチン
響 (今日の分の日記書かなきゃ)
響 (えーっと...)
ゴソゴソ
響 「よし.....うーん、今日は....っと」バサ
響 「”今日は...団体さんが来て、大忙しでした”」カキ
響 「”わたしは配膳係を中心に、色々とお手伝いをして...”」カキカキ
響 「”.......”」カキカキ
響 「”お客さんと一緒に歌なんかも歌っちゃいました”」カキカキ
響 「”みんなで歌ったらもっと....”」ピタ
響 (みんな....)
響 「っ!いけないいけない」
響 「辛気臭くなるなんて自分らしくないぞ!」パシン
響 (テレビでもつけて気を紛らわそう)
ピッ
『今日のゲストは、竜宮小町のみなさんでーす!』
『こんにちわー!竜宮小町でーす!』
響 「あっ!伊織たちだ!」
響 「すごいなー。こんな大きな番組に出るのかぁ」
響 「うーん、これは要チェックだぞ!」
『竜宮小町のみなさんって、すごく仲が良いって聞いたんですが本当ですか?』
『えーっと、そうですねぇ』
『私たちの仲が良いというのは、それは勿論なんですけれど』
『どちらかというと、765プロ全体が仲良いって感じでしょうか』
『そうそう!うちはみんなチョ→仲良しっしょ→』
響 「そうそう!ユニットとかに関係なく、うちはすごく仲良しだよな!」ウンウン
響 「家族みたいな!」
『なるほど...とても良い事務所なんですね』
『はい。ライバルではあるのですけれど、強い信頼感があるって思ってます』
『特に、生っす....あっ、これは他局...でしたっけ』
『ちょっ、いおりんそれダメっしょ→』
『あらあら~』
『うっ、うるさいわね!ちょっと間違えただけじゃな....あっ!』
『.......』
『.......』
『それでは聴いてください、”七彩ボタン”です!!』
響 「あはは、伊織もおっちょこちょいだな~」ケラケラ
響 「自分のカンペキさを見習うといいぞ」
響 「なっ、ハム蔵もそう思っ...」
響 「...っとと」
響 「...........あはは」
『君がくれたから七彩ボタン 全てを花咲かせたよ』
『どんなカナシミも洗い流す強さ』
『キミがボクにくれた』
響 「........」
『ほらね 今日もまた』
『ふたりだけの傘 胸にさせば』
『寒い雨も消えちゃう魔法』
ブツン
響 「........っ」
響 「........」
響 (伊織たち、元気そうだったな...)
響 「........」
響 「......うぅ」ポロ
響 「うぅぅ....」ボロボロ
響 「さびしい......さびしいぞ.....」
響 「.....」バフッ
響 「はむぞぉ...いぬみぃ.....」
響 「うぅう.....」グスグス
響 「....たかねぇ.......」
響 「.....帰りたい、かえりたいよう......」
響 「うぅううぅ....」ボロボロ
響 「うぅ......」
コンコン
響 「っ!!」
響 「は、はーい」グシ
女将「響ちゃん、起きてる?」
響 「あっ、す、すぐ出ますっ」グシグシ
テテッ
とりあえずここまでです
間が空いちゃってすみません
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