【艦これ】霞「提督愛してる♪」提督「は?」 (40)

いきなり提督大好きになった霞さんのおはなし

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途中送信してしまった
初ssなので暖かい目で見てください


12月、渾作戦を無事に完遂した提督は雑務に終われていた
どんなに働いても仕事が終わる気配はなく、今日も憂鬱な気分で執務室の扉を開ける

提督「はよーっす、霞」

霞「おはようございます、提督。今日も素敵ですね♪」

提督「…………は?」

そこにいたのは薄い青色の髪をした勝ち気そうな少女、霞
それは昨日と変わらない、間違いなく彼女は提督の秘書艦だ
だがーーーー

提督「だ、誰だ!?」

霞「提督、何を言ってるの?私だよ、霞」

提督「い、いや、違う。お前は霞じゃない!」

霞「提督、可哀想に。仕事が沢山で疲れてしまったのね」

提督「そうだ、これはドッキリだろう?荒潮とか大潮が、ドッキリ大成功!って言って出てくるんだ」

霞「まったく、大本営も酷いわ…提督だけにこんな仕事を押し付けて…」

提督「駄目だ、聞かねえ…」

霞「提督、お茶を出しましょうか?」

提督「なんだよ…いつもみたいに『お茶ぐらい自分 で出しなさいよ、クズが!』って言ってくれよ」

すると、お茶を淹れようと手を動かしていた霞の動きが止まった

霞「て、提督…?誰が提督にそんな酷いことを言うの?」

提督「お前だよ!」

霞「霞が…?霞が提督に?冗談でしょ、提督?


提督(とりあえず、冷静になろう。ふざけている、ということはなさそうだな。とりあえず、このまま様子を見てみるか)

提督「あ、ああそうだな、ごめん、たまにはお前をからかってみたかったんだ、アハハ」

霞「よかった…霞、心配したわ」

提督「そうだろ、霞は前からそうだった、な」

提督(誰かが霞のフリをしてる、ってことはないな、顔や声は本物だ)

霞「それじゃあ霞、お茶を淹れてきますね」

提督「頼むぞ」

提督(まさか、変な薬を飲まされたとか!?後で明石のところに行くか…)

霞「あ、そうそう、金剛さんがケーキくださったんですよ」

提督「おう、それはいいな」

提督(しかし、コイツが罵ってくれないと調子狂うな)

提督(さて、今日はどうするか…駆逐艦練度トップのコイツがこれだと、他の艦娘が混乱しそうだな)

霞「提督とケーキ♪ケーキ♪」

提督(というか他の艦娘は知っているのか?同室の朝潮型の子は知っているよなあ)

霞「わあ、これ有名なお店じゃない!一度食べたかったんだぁ」

提督(まあ、まだこれがドッキリの可能性もあるし、軽く考えていこう)


提督は椅子に深く腰かける
霞もケーキと紅茶を載せたお盆をもって、提督の隣の丸椅子に座った


提督「なあ霞?」

霞「はい、提督」

提督「お前の言う通り、俺は働きすぎて疲れていたのかもしれない。というわけで今日は休みにしようと思うんだ。みんな、いつも頑張ってくれているし、たまには休暇だ、休暇」

霞「いいわね、提督!流石です!」

提督「で、一つ頼みがあるんだが」

霞「何ですか?」

提督「ケーキを食い終わったら、一緒に朝潮型の部屋に行こう」

霞「そんなこと?もちろんいいわ」

提督「うん、それにしても金剛の持ってくる菓子は美味いな」

霞「そうね」

提督「だけど朝からケーキって、重くないか?」

霞「そう?金剛さんたちはこれが普通って言ってましたけど」

提督「そうか。まあ、普通に一つ食べられたけど」

霞「霞も食べ終わったわ。提督、部屋に行きましょう!」

提督「よし、行こう」

提督(朝潮型の部屋に行くのは乗り気か…コイツ、あんまり器用な嘘をつけるタイプじゃないし…)


執務室から朝潮型の部屋まではあまり遠くなく、二人は黙って歩いた
手作りのプレートがかかった扉を三回ノックして開ける


提督「この部屋に来るのも久しぶりだなあ。入るぞー」

荒潮「あらぁ、提督、お久しぶりね」


部屋の中は無駄なものがほとんどなく、スッキリしていた
いるのは扉のまえで微笑みかける荒潮とうずくまって本を読む満潮、そして何故か提督に主砲を向けている朝潮


提督「なあ、朝潮…なんでそんなに戦う気なんだ?」

朝潮「提督!失礼しました、不審者かと」

提督「まあいいが、何気に酷いぞ」

荒潮「それで、何の用?」

提督「ちょっと、お前らに聞きたいことがあってな」

全然書けていませんが今日はここまでで
提督はドMです

霞ちゃんってゲーム内では提督のことを司令官と呼んでいますがそれはケッコンボイスだけなので…どうかご了承ください

荒潮「あら、何?」

提督「その前に、残りの子は?」

荒潮「朝からどこかに出かけてるわぁ。どこに行ったかはわからないけど」

提督「わかった。それじゃあ霞、悪いが少しどこかへ行ってくれないか?」

霞「いいですけど…どうして?」

提督「え、ええとだなぁ」

荒潮「あらぁ、霞ちゃん、そんなこと言ったら嫌われるわよ?」

霞「分かりました、すみません。少し歩いてくるわ」


霞はそっと扉を開けて出ていく
提督と荒潮は同時にため息を吐いた


提督「荒潮、アイツのことなんだが…」

荒潮「ええ、霞ちゃんのことねぇ」

提督「いつからおかしかった?」

荒潮「それが、昨日の昼に会ったきりなのよねぇ。昨日、提督の部屋で寝たんじゃないの?」

提督「いや、昨日は来てないぞ」

荒潮「ふぅん、昨日は、ねぇ」

提督「そういや、金剛にケーキをもらったと言ってたな…朝潮と満潮は知らないか?」

ちょっ…「どこかへ行ってくれないか」って……

いきなり沢山のレスを頂いてひびってますw
しかし読んでくれている人がいると思うと励みになりますね
続き書いていきます

>>14
さすがに提督酷いですね…すみません

朝潮「朝潮も、さっきおかしくなった霞を見かけただけです」

満潮「…朝潮と同じよ。昨日は一度も見ていないわ」

提督「そうか…ありがとう。それじゃあ霞を探しに行ってくるな」

荒潮「いってらっしゃ~い、霞ちゃんにフォローしてあげてね」

提督「フォロー?わかった、じゃあな、今日はゆっくりしろよ 」


提督は静かに朝潮型の部屋を出ていった
三人は顔を見合わせる


満潮「あの子、本当にバカよね」

荒潮「まあ一番バカなのは提督よね~」

朝潮「あの人、肝心なところで気が利かないんですよね…」

霞は朝潮型の部屋の前でうつむいていた
少し目が充血している

提督「さっきはすまんな、霞…ってどうした?」

霞「なんでもないです、さあ提督、次はどこへ行きますか?」

提督「そうだ、明石のところへ行こうと思っていたんだ」

霞「明石さん?…何をするの?」

提督「お前の擬装の整備だ」

霞「そうなの?ありがとうございます!」

提督(従順すぎて気持ち悪いぐらいだな…いつもなら『擬装の整備ぐらいでお礼はいわないわ!』とか言ってくるのに)

霞「着きましたよ、工廠です」

提督「喋りながら歩くと早いな…明石ー!入るぞー!」

艤装の漢字間違っていました…すみません

明石「開いていますよー、どうぞ」

提督「ほーい、ほら、霞も」

霞「失礼します、明石さん」

明石「!?」


扉を開けると驚いた表情をした明石がいた
提督は苦笑いするしかない


明石「か、か、か、霞ちゃん、久しぶりねえ」

提督「どうだ明石、最近の調子は」

明石「ええ…装備の改修とか、することは多いけど充実してるわ…それで、今日は?」

提督「霞の艤装を整備してもらおうかと思ってな、頼めるか?」

明石「も、もちろんです!」

提督「霞は、あっちで妖精さんと遊んでくるかい?」

霞「そうするわ…明石さん、いいですか?」

明石「い、いいよー、妖精さんたちも、霞ちゃんが来ると喜ぶから」

提督(少なくとも、さっきよりは自然に遠ざけれたな…)

提督「なあ、明石」

明石「提督…霞ちゃん、どうしちゃったんですか?」


明石は霞の艤装を手に取りながら、顔を近づけてくる
提督はもう一度苦笑いした


提督「それを明石に聞いてみようと思ってな…アイツ、何か変な薬とかを飲まされたわけじゃないよな」

明石「最初はびっくりしてそう思いましたが…詳しく診てみないとわからないけど、多分違います」

提督「そうなのか?じゃあ、やっぱり誰かのイタズラ、かな」

明石「多分それも違います…病気、といえば病気でしょうか」

提督「なんだ、その病気は!?早く教えてくれ!」

明石「病気じゃないといえば病気じゃないです…提督も知ってると思いますよ」

提督「俺も知ってる病気か…インフルエンザ?」

明石「全然違います…特に害はないですが、放っておくと重症化する可能性もあります」

提督「無責任だな…」

明石「すみません、でも、私がどうこうできる問題じゃないし、これは提督が解決すべきだと思います」

提督「いいや、明石を責めているんじゃないよ…感情的になって、すまなかった」

明石「いえいえ、なんのお役にもたてずすみません。これ、霞ちゃんの艤装です」

提督「ありがとう。霞ー、行くぞ」

霞「はい!いつもありがとうございます」

明石「また来てねー」

提督(病気といえば病気で、病気じゃないといえば病気じゃない…放っておくと重症化して、解決できるのは俺だけ、か。謎かけみたいだな)

霞が小さくお辞儀をして、提督が扉を閉める
一人になった工廠で、明石はため息を吐いた

明石「提督があれじゃ、気付くのは当分先かなあ…頑張れ、霞ちゃん」




工廠を出ると、提督は霞の手を握った

提督「いろいろ連れ回してすまなかったな、霞。もう昼だし、何か食いたいものはないか?」

霞「っ、提督…?霞は、なんでもいいですけ…ど…」

提督「なんだ、俺に手を握られるのがそんなに嫌だったのか?」

提督がイタズラっぽくそう聞くと、霞はうつむいて、小声で答えた

霞「全然…そんなこと…ないです…」

提督(ヤバい…何かわからないけど、これはまずい。いつもみたいに無理矢理振り払ってくれ…!)

霞「そ、それより、空母寮が騒がしくないですか?」

提督「そうだな!おおかた、瑞鶴と加賀が艦載機のぶつけ合いでもしているんじゃないか?」

霞「それ、絶対駄目ですよね」

提督「そうだな…気は進まないが、止めにいくか」

霞「鎮守府で中破したくないです…」

提督「ん、ここで待っておくか?」

霞「大丈夫、行きます」

提督「そうか、気を付けて行くぞ!」

霞「はい!」

二人は戦地に赴くかのような険しい表情で、空母寮に突入した
手を離すタイミングは、お互いに失なっていた




加賀「五航戦の子なんかと一緒にしないで」

瑞鶴「こっちだって、加賀さんの子なんかと一緒にされたくないわ!」

提督と霞が駆けつけたときには、既に戦いは始まっていた

提督「な、何をしているんだ!鎮守府で!」

霞「加賀さん…瑞鶴さん…やめて!」

離れたところからそう呼び掛ける二人に、赤城と翔鶴が微笑みかけた

赤城「あっ、提督じゃないですか?」

翔鶴「どうしましたかー?」

提督「どうしましたかー?じゃなくて!加賀と瑞鶴、止めなくて大丈夫なのか?」

赤城「大丈夫だと思いますよ、二人とも、あれで仲良いですし」

翔鶴「そうです!鎮守府が大破するぐらいですよ」

提督「いや、それが心配で来たんだが…」

すると、満足そうな表情で加賀と瑞鶴がやってきた

加賀「瑞鶴、貴女の子もなかなかよくなったじゃない」

瑞鶴「加賀さんこそ…って提督ー!と霞!…霞?」

加賀「え、霞ですよね」

瑞鶴「でもあの霞が?」

加賀「提督と手を握って」

瑞鶴「瑞鶴たちにさん付け!?」

加賀と瑞鶴はキツネにつままれたような顔をしている
提督は救いを求めるように赤城に視線を送った

赤城「お……お昼、ごちそうしますね!二航戦の子たちも呼んで」

提督「よし、そうしよう!」

提督は流れるように赤城の部屋へ滑り込んだ
加賀と瑞鶴によって崩壊した壁のことは、あとで考えることにして

今日はここまでです
長さがまちまちですみません

明石さんは鎮守府の医者もしているイメージです

艦これ系の漢字は一発変換できませんね…

もっとこうしたほうが良い、という意見があればお願いします

とりあえず使いそうなのを単語登録してきました
IMEは気が付かずに日常で使うのが少しこわいので…

この土日で完結できたらいいな

提督は座布団を勝手にちゃぶ台の前に持っていき、座る
加賀と瑞鶴もその正面に座った
赤城はエプロンを着けている

提督「で、何も考えずに転がり込んだが」

赤城「はい?」

提督「お前、料理出来るのか?」

赤城「しっ、失礼な!これでも得意な方ですよ」

提督「そうか、お前は食べる専門だと思っていたが」

赤城「もう…作ってきますね」

霞「あ、霞も手伝います」

赤城「そう?お願いします」

翔鶴「私も手伝います」

赤城と翔鶴、霞が台所に消えたのを見ると、加賀と瑞鶴が身を乗り出してきた

提督「どうした?料理出来ない勢」

瑞鶴「霞のことよ!どうしたの?別人みたいになって…あんなの、愛想が良い加賀さんなみに不気味よ!」

加賀「瑞鶴の発言については後で詳しく聞くとして、私も気になります。今後霞と出撃するときにその、支障が出てはいけませんので」

瑞鶴「とかなんとかいって、加賀さんも野次馬根性じゃないの」

加賀「貴女と一緒にしないで、私は仕事のために聞いているの」

提督「…残念ながら、俺はなにも知らない。朝いきなりあんな感じで…むしろ心当たりがないか二人に聞きたいぐらいだ」

加賀「私たち正規空母と駆逐艦では、あまり接点がないので…ごめんなさい」

瑞鶴「ん、でも提督的には今のままでいいんじゃない?今までの霞って、上から目線でずけずけ言うって感じで…正直、瑞鶴ちょっと苦手だったし」

瑞鶴が何の気なしにそう言うと、提督の顔色が変わった


提督「駄目だ!霞には絶対元に戻ってもらわないといけない!今の霞は、霞じゃない!」

ちゃぶ台を叩いて力説する提督
その声の大きさに、加賀と瑞鶴は身をのけ反らした

瑞鶴「提督ってホントに、どうしようもないどえむ…痛っ!加賀さん何するのよ!」

加賀が瑞鶴の頬をつねる
瑞鶴は不貞腐れたように畳に寝転がった

加賀「本当のことなら、全て言って良いというわけではありません、失礼ですよ」

提督「お前が一番失礼だよ…というか俺はMじゃない、霞に違和感があるだけだ」

加賀「…失礼、しました」

瑞鶴「そーいえばさあ、何で提督って霞のこと好きなの?最初にケッコンしたのも戦艦とか空母じゃなくてあの子だったし」

提督「いや、好きっていうわけでもないというか、どちらかといえば相棒?って感じで。うちの古株だし」

瑞鶴「ふーん」

提督「でも放っておけないというか、一人にすると不安というか…だからケッコンしたけど好きとかじゃないな、保護者みたいな気分だ」

加賀「そうでしょうか…貴方と霞はそれ以上の関係に見えますが」

提督「いやいや考えてみろよ加賀、俺と霞が並んで歩いてみろ、どう考えても犯罪だろ!憲兵呼ばれるぞ!」

瑞鶴「そういう問題じゃなくて」

提督「大体霞が俺のことを好きじゃないからなぁ 」

加賀・瑞鶴「…………」


提督「俺のことをクズだのトロいだの…普通提督に言うか?まあそこが良いんだが…指輪渡したときもあまり喜んでいるようには見えなかったし。いや名前がアレなだけで普通の能力を引き出す指輪だけどさ」

瑞鶴「…ああ、これは提督が悪いわ」

加賀「そうですね」

提督「ん、何がだ?」

瑞鶴は呆れ顔で加賀は上の空といった様子
提督が首を捻っていると赤城が白ご飯を持ってきた
寝転んでいた瑞鶴が跳ね起きる

赤城「ご飯できましたよ~何のお話をしているのですか?」

瑞鶴「提督がボクネンジンって言う話」

提督「朴念仁だと?」

瑞鶴「この話の流れで何も思わないってボクネンジン通り越してバカじゃない?」

提督「バカだと?言ったな!?」

霞「落ち着いてください!」

喧嘩寸前、という二人を霞はなだめる
赤城は味噌汁を持ってきながら微笑む

赤城「霞ちゃん、良い子になりましたね」

霞「そ、そうですか?前からこうです…わよ」

赤城「ふふっ、二航戦の子を呼んできます」

提督「ああ、よろしく…霞、それは流石に似合わないぞ、暁の真似か?」

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