日菜子「眠れる日菜子は王子様の……むふぅ♪」 (19)

日菜子(Pさんがお仕事終わるまであと少し……)

日菜子(待ちくたびれてつい眠ってしまった日菜子を、Pさんはどのように起こしてくれるんですかねぇ。むふふ♪)

日菜子(……まあ普通に肩とか揺すられそうなものだけど、それはそれで……あ、きたきた)



P「日菜子~すまん遅くなった。さあ送ってく、ってあれ寝てる?」

日菜子「……」ドキドキ

P「待たせすぎたか、ごめんな。……日菜子? 本当に寝てるのか?」

日菜子「……す、すぅ」

P「んー、だんだん忙しくなってきたし疲れが溜まってたりするんだろうなあ。……よし」

日菜子「……?」

日菜子(Pさん、日菜子に>>2してるみたい?)

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お姫さま抱っこ

P「早く帰らせてちゃんとしたところで寝かせてやらんとな。よっ、と」

日菜子(っ!? こ、これってお姫様抱っ……日菜子、持ち上げられてる?)

P「車に運んでる間に起きちゃうかな? 言い訳でも考えながらいこう」

日菜子(ひゃっ、揺れてる! え、本当に? 確認したいけど今目を開けたら……)

P「~~」

日菜子「……」チラッ

P「あ、このまま車のドア開けられるか? やっぱり一度起きてもらって……うーん」

日菜子(近いっ! や、やっぱりお姫様抱っこされて……ひょっとして妄想? 本当に眠っちゃってて夢を見てるとか?)

P「何にせよ駐車場いこう。それから考えればいいや」

日菜子(Pさんも困ってる? ことだし、日菜子はそろそろ起きた方が……>>4?)


1.なるべく自然を装って起きる
2.もうちょっとこのままで

2

日菜子(……も、もうちょっとだけ)

P「はー。すっかり寒くなったもんだ」

日菜子(日菜子はむしろ身体が火照ってきてつらいです!)

P「あれ、鍵どこやったっけ鍵。ってそうだあらかじめ持っておいたんだ」

日菜子(もうすぐPさんの車、かな? あっという間に12時……)

P「ロック解いて、ドア……よし開いた。日菜子、今から家まで送ってやるぞ」

日菜子(あぁ……でもお姫様抱っこだなんて、今夜は眠れなくなりそうだなぁ……♪)

P「それにしてもよく起きないな。そんなに疲れてるのか? それとも体質?」

日菜子(むふふ、初めから起きてました~なんてもう言えませんねぇ)

P「実は起きてまーす、なんてことは」

日菜子(!)

P「ないか。いや、待てよ?」

日菜子(P、さん?)

P「……日菜子~、もし寝てるなら>>6しちゃうぞ~」

キス

日菜子(キスゥ!?)

日菜子(待って待って、こんな妄想ですら順調すぎる展開に日菜子の頭は全く追いついてないですよぉ!)

P「眠りから覚ますのって口にするもんだっけか、多分そうだよな」

日菜子(マウストゥマウス……!)

日菜子(このまま黙っていたら妄想が現実に……。でも、これでいいの? 心の準備も出来てないし……)

P「日菜子――」

日菜子(……あっ)

日菜子(>>10)


1.あえて起きる
2.それでも起きない

2

日菜子(――――)

日菜子「……」

日菜子(…………?)

P「起きない、か。日菜子って一度寝入ったら絶対起きないタイプなのかな。意外だ」

日菜子(あれっ、まだ何もされてない……よね?)

P「日菜子が風邪引かないうちに車出さなきゃな……おー寒い寒い」パサッ

日菜子(んっ……温かい何かが、これってPさんの背広?)

P「車の暖房ってボタンどれだっけ、これか? さて出そう」




日菜子(結局そのまま何もされずに車が走り出すのを感じるだけでした)

日菜子(ホッとしたような、ちょっぴりがっかりしたような。でも日菜子はPさんの背広に包まれて、何だか心までポカポカしたのでこれで良かったんだろうなぁって思います)

日菜子(どんな妄想をしていたのかもあやふやなまま、次に気がついた時はもう日菜子の家の前でした)

P「日菜子、起きてくれ。起きなくてもいいから起きてくれ、着いたぞ」

日菜子「ん……あれ、もう着いちゃったんですかぁ?」

P「おっ? なんだ起こせばちゃんと起きるのか。事務所で眠ってたからそのまま運んで連れてきたんだけど」

日菜子「そうですねぇ」

P「そうですねって、寝ぼけてる? まあいいや、続きは自分のベッドで頼むよ」

日菜子「あー……はい。そうしますぅ」

P「その前に背広返してもらおうかな。ないよりマシかと思って掛けちゃったんだが」

日菜子「えっと、温かかったですよ? ありがとうございます……それと」

P「ん?」

日菜子「もし、日菜子が声を掛けたぐらいじゃ目を覚まさなかったら、どうやって起こしてくれたのかな~って思いまして」

P「んー、無難に肩揺するかまた直接運ぶかなあ。それともお姫様にはキスを、ってか?」

日菜子「むふふ~、Pさんにだったら日菜子はキスで起こしてもらってもいいんだけどなぁ、なんて。むふふ♪」

P「そうか? なら次から候補にいれておくよ。ほら、風邪引かないうちに家に入りな」

日菜子「Pさんも気をつけて帰ってくださいね。また明日もよろしくお願いします~…………はぁ、いっちゃった。というより言っちゃった!」

日菜子(次からは日菜子が寝てたらキ、キスで起こしてくれるのかな? むふ、今度こそ王子様のキスで……むふふ~♪)

日菜子(きっとPさんは何もなしに眠ってる女の子に手を出したりしないんですよね? だからこれで日菜子だけはキスで起こしてもらえる可能性が……!)

日菜子(さっきはだめだめだったから今のうちにしっかり心の準備をしないと! そして起こしてもらった後はやっぱり……むふっ♪ あ~、刺激の強いひと時を送れたせいか妄想がとめどなく溢r)

日菜子「……くちゅんっ! あうー……」

日菜子(続きはベッドでしよう……風邪なんて引いてキスしたら移しちゃう、でもそれはそれでロマンチックかも……むふふ♪)

翌日


P「あのー、やっぱりもう帰した方がいいんじゃないですかね?」

ちひろ「日菜子ちゃん、ですよね」

P「どう見ても睡眠不足でふらふらしてて危なっかしいといいますか、レッスンも身に入ってなさそうですよ」

ちひろ「まあまあ。本人は頑張るって言ってましたから今日は様子を見ましょうよ。それより問題なのは」

P「……どうして急に『眠れなくなった』なんですかね。昨日は帰ってからすぐ寝てもおかしくなかったぐらいなのに」

ちひろ「考え事でもしてたんじゃないですか? もしかして何かおうちのことであったりとか」

P「うーん、それなら打ち明けてくれるまで待つのも手ですね。落ち込んでる風には見えませんでしたが……」

ちひろ「案外無理してるのかもしれませんよ? とにかく私たちは見守ってあげましょう」









日菜子「むふふ……王子様の……むふふ~♪」


おわり

安価が直球だったので短いですがおわりです

初期日菜子の特訓後って結構胸ありますよね。以降はあまり強調されないのでもったいないと思いました まる

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