【安価】影に光を当てますか?【狂乱】 (61)


「……………」


「どこだここは」


「寒いな、風が吹いてくる」


「通路か……それも、地下通路だ」


「地下街かもしれない」


「私は……」


「男、なのか分からない……女かもしれない」



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「股間を触ってみたいが」?


「何故か恥ずかしくて触れられない」?


「髪は肩に触れる程度」?


「黒髪、だろうな」?


「胸は…やはり触れられない」?


「何故か恥ずかしい」?




「そうこうしていると、何処かからか水の音がした」


「見渡すが、水道管から漏れてそうな箇所は今いる場所からは見えない」


「殆どがシャッターが閉まっている通路だが、二つほどシャッターの閉じた店の横は閉まっていない」


「近づこうか、迷う」


「それを素通りすれば、私が立っている後方と目の前に、地上へと続く階段がある」


「しかし、目の前にある階段の三段目、よく見るとびっしりと天道虫が蠢いている」


「それらは何故か飛ばない」


「蠢き、ただただ三段目の段を埋め尽くしている」




「いま、私に取れる選択肢は幾つかある」


「舌を噛み切る事も、もしかしたら出来るかもしれない」


「しかし何故か恥ずかしい」


「見られている」


「二次元化され、更には文字化され、私の言葉を見ている者がいる」


「若いな」


「では適当に聞きたい」


「私はどうすればいい?」


「1、前方の階段に進む」
「2、後方の階段に進む」
「3、後方の階段より手前の店に近付く」
「4、衣服を詳しく探る」
「5、これは君に任せよう、私の運命は君に委ねたいと思う」


↓2?

「……ああ、私の気まぐれでその前の人にも後の人にもなるかもしれない」

「自由に選択肢なり、願望を言ってくれて構わない」

5



「衣服の中はどうだろうか」?


「とりあえずは探ってみる」?


「履いているのは黒の革靴、黒の靴下、そして……黒のスカートだ」?


「下着を見たいが、恥ずかしい」?


「シャツは黒の無地、黒のパーカーだろうか」?


「アクセサリーは無い……が」?


「ポケットから、四角い木箱で手の中に納まる程度のサイズが出てきた」?


「軽いが、蓋は開かない」?




「鍵穴は無さそうだ」?


「押し込んでも引いても、蓋は開かない」?


「ポケットにしまうと、パーカーの中を探る」?


「肩まで小さなポケットに入ってしまった」?


「指先が、何かに触れる」?


「引き抜くと私の手にはべっとりと白い濁った粘液がかけられていた」?


「生臭い」?



「何か拭くものが欲しいが、服しかない」


「文字通り、ふくしかないのだろうか」


「さて」


「私は先も言ったが気まぐれはある」


「君は私の運命を決めてくれるらしいが、さて私は次にどうすればいいのか」


↓3迄に>>5が次の行動を指示、指示されなければ↓1の行動を実行


「ここまでの少ない選択肢と私の少ない情報を基に、自由に指示をしてくれて構わない」


「頼んだよ」




「……時間切れ、だ」


「水音から離れるのならば、今いる位置から目の前の階段に進む必要がある」


「私は地下通路を歩いていく」


「薄暗い、白の蛍光灯に照らされた通路に私の革靴が小気味の良い音を響かせる」


「背後の後方の階段より手前の店から、水の音がする」


「そして私は前方の階段を前にして立ち止まった」


「通路の後方にある店から、少女の悲鳴が聴こえているからだ」




「…………」


「戻る事も考えるが、多少のリスクもある」


「そして、目の前では階段の三段目を天道虫が蠢いている」


「足を上げれば裕に三段目を越える事は難しくはない」


「ただ、何か背筋を舐める様な視線を感じるのだ」



「……私はどうすればいい?」


「1、悲鳴が聴こえている店へ向かう」
「2、前方の階段を昇る」
「3、汚された手を見る」
「4、悲鳴が聴こえてくる店を覗くだけにする」
「5、 これは君に任せよう、私の運命は君に委ねたいと思う」


↓2




「仕方ないので私は後方の階段に近い、シャッターの開いているらしき店に近付く」


「先程から少女の悲鳴が小刻みに聴こえてくる店」


「正面に立ち、店の内部を見つめるが、見えるのは朱塗りの扉だ」


「喫茶店のような外観、しかし看板も無ければ、その店名も分からない」


「私はその中に入ろうと、汚れていない方の手で扉を開けた」


「……軋む扉を開けた瞬間、少女の声がはっきりとした物として聴こえてくる」


「これは悲鳴ではない」


「嬌声……喘ぎ声だ」


「私の中で頭の先から爪先にかけて嫌な感覚が染み込んでいく」


「そして気づいた、私の身体はいつの間にか店内に入り込んでいるのだ」




「……扉は開かない」


「鍵のない扉の筈なのに、ドアノブすら回らないのだ」


「………………」


「私は…………」



「1、その場に座り込む」
「2、舌を噛み切る」
「3、声のする店内の奥へ向かう」
「4、店内を散策しながら奥へ向かう」
「5、 これは君に任せよう、私の運命は君に委ねたいと思う 」


↓1で5以外を選ばれたなら↓2を実行


「……身体の芯から震えるのは、初めてかもしれないな」




「もしかしたら……自慰、なのだろうか」


「だとしても私がこの店から出ることはもう出来ない、唯一の出入り口は壁の様に塞がっている」


「そして私の力では扉を破るのも不可能に近いだろう」


「……試しに扉を開けようとドアノブを回しながら引いたり開けたりしてみる」


「当然の如く私は開けられない」


「!」


【■■■る■■■テッ■■マ■■■■■ぉ■■■た】



「背後にいつの間にか来ていた……その『人の形をした名状し難い肉の塊』は喋った」


「そして私は……」



「1、意識を落とした」(>>1に戻ります)
「2、押し倒された」
「3、肉の塊は動きは鈍そうに見える、店内を散策しながら逃げようか」


↓2




「っ……!」


「私は、押し倒された」


【■■シタ■■■ィ■r@■ィ■■■■】


「肉の塊は私に覆い被さると、スカートに何かを差し込んでくる」


「そして私は




────────── グチャァァアアアッ!!!




【ルート1-3『喫茶店の主』END】





【闇の中に沈んだ者は、問いかけてくる】


【戻れるなら戻りたい、と】


【闇の中で、闇に吼える者は静かに黒い水に入っていく】




【何処からやり直しますか?】


「1、>>4
「2、>>9
「3、>>15
「4、>>20
「主人公の変更」


↓2



【主人公、つまり物語の主要人物から選ばれた人間を選択します】


【闇の中に沈んだ者は、一度その役目から解き放つ事にしましょう】


【では】


【誰の物語を読み解きますか】



1「水色の髪の少女」

2「黒髪の者」

3「蜘蛛の女」

4「金髪の青年」

5「とある婦警」【選択をしたレスのコンマ以下85以上で決定】


↓3迄に5があればそれも選択、↓2と↓3のコンマ以下の数字で決定


青年は荒れ果てた大通りの交差点に戻ってくる。

本来ならば日夜大勢の人々が行き交う十字路は、あちこちで燃える車や横転したバス等があった。

金髪の青年は遮蔽物や車には近づかずに、ゆっくりと中央の地下街へ続く階段の脇へ近づいていく。

そして、そこにある『紫の蠢く何かに半分覆われた近辺地図』を見る。




「遠くの方で銃声がしているな……まだ生き残りがいるって事か」


「巨大な十字路の交差点を、俺が立っている場所が中心部だとするなら」


「西側の路地に向かえば、恐らく銃声のした場所に行けるだろうが」


「とはいえ『あいつら』がどこに行ってしまったのか分からない現状で、それが最善かは分からないのがなぁ……」


「……俺はどうすればいいんだろうな」

「視線には気づいてる、アンタらなら多少の手掛かりを知ってる……もしくは指示できるんだろ? 」


「俺の行動は任せる」


「1、細かく交差点を探索」

「2、地下街へ降りる」

「3、大声で呼ぶ」

「4、北側の路地に行く」

「5、東側の大通りに行く」

「6、南側の繁華街に行く」

「7、西側の路地に行く」

「8、これは任せる、俺の運命はアンタの自由な発想で変わるわけだな」


↓1~3でコンマ以下の数字が大きいレスを実行



「……あっさりと見つかるもんだな」


地下街へ下りてきた金髪の青年は、目の前で虚ろな目をした黒髪の人間を見つけた。

人間の姿をしてはいるものの、何処か黒髪の者は少女よりの顔立ちをした少年に見える。

しかし、その服装は……。


「なんでスカートまで履いてんだかなぁ……ってことはコイツ女なのか」

「………………」

「いや、ないな」


黒の色を基調とした服装はどう見ても少女らしい物となっているのを見て、彼は溜め息を吐いた。

何故なら、黒髪の下で光る黒い瞳は虚ろで……立ったまま意識は無いようだった。

いつ意識を戻すのかは分からない、つまり黒髪を背負って他の友人達を探さなければならないのだ。

それを考えるとこの状況は芳しくない。


「……この地下街、気配が薄い代わりに良くない感じがするな」


その理由はただひとつ、僅かな動作と選択が明らかに命運を決める事になるからだ。



「1、黒髪の服を探る」
「2、黒髪を背負って戻る」
「3、黒髪を背負って地下街を探索する」
「4、そのまま地下街を探索する」
「5、黒髪を背負って西側へ続く階段へ向かう」
「6、そのまま西側へ続く階段へ向かう」
「7、来た道を引き返してみる」
「8、これはアンタに任せる、自由な発想で動かしてくれ」


↓1



< ギィィィ……ッ


軋む音を立てて、金髪の青年は扉を開けていく。

喫茶店を思わせる装飾の施された赤い扉を開くと、その先には中心に兎の乗った円卓があるだけだ。


「…………兎、か」


店内を見渡していく中で、青年は呟く。

円形に形作られた店内の中心にある兎、そしてその円卓の先には厨房らしき物も見える。

それらを見ながら、彼はゆっくりと踏み入り首を傾げた。


「角を無くした部屋……まず、造形からして人間では作れないな」

「中心に兎を置いたのは性欲の象徴、扉を朱色に染めたのは死の意味」

「……血の臭いはしない、つまり」


振り向かずに、青年は前方……厨房へ跳んだ。

背後は振り向かない。

振り向く事に何らかの意味、もしくは致命的なモノを感じたからだった。

青年は背中で揺さぶられている黒髪を片手で撫でると、厨房の奥へ走り出す。


「チィ……概念に基づいたタイプか、まさかコイツが意識失ってるのはアイツに殺られたんじゃないだろうな……っ」


走り出した先にあった台所上に置かれていた黒のマッチ箱を取り、中を開けながら店奥の灰色の扉を開こうとした。

だが、しかし。


「開かねえ……ッ、くそッ!!」



「1、黒髪を横へ投げ飛ばす」
「2、黒髪を前に抱き直して横へ跳ぶ」
「3、黒髪を下へ落とす」
「4、黒髪を前に抱き直して伏せる」
「5、これはアンタに任せる、だがこの選択が俺を殺すかもしれねぇ……頼んだぞ」

↓2


「…………ッ!!!」


青年は咄嗟に黒髪を前に抱き直し、半ば倒れ込むように伏せた。

肩に柔らかな髪が触れ、倒れ伏せた際には耳元で弱々しく息を吐いたのが青年には感じられた。

そして、自身の服が浅くとはいえ切り裂かれた事も感じていた。


(人間の体じゃ物理的な脅威に立ち向かう事も出来ねえ……ッ、糞が!!)



「1、目の前の扉を改めて蹴り破る」
「2、黒髪を抱いて背後の存在と向き合う」
「3、壁を蹴って背後の存在の下を滑り込む」
「4、黒髪を置いて逃げる」
「5、状況を考えて指示をしてくれ」


↓1



    ダンッ!!



間髪入れずに閉じられた扉を蹴り、床を滑る。

背中の切り傷を引き伸ばす様な、言い様の無い激痛が走るのは無視して彼は抱き締める黒髪ごと背後に迫っていた異形の者の下を潜り抜けたのだ。

振り向くのではなく、下から見上げる。

そうする事で漸く彼は異形の者の姿を視認した。

其処に存在したのは、『人の形をした名状し難い肉の塊』。



「……こいつ、素体の影響で自我を持ってるのか…………」

「逃げるぞ■■■!」


黒髪の体を抱き直した青年は、喫茶店内を走り出す。



「1、地下通路に出る」
「2、周囲を見回しながら異形の者と距離をとる」
「3、自身の持ち物の確認」
「4、黒髪の持ち物の確認」
「5、状況を考えて指示をしてくれ」


↓1or2



意識の無い黒髪の体を弄り、持ち物を探っていく。

そして、指先に堅い何かが当たるのを青年は感じた。

背後の肉の塊は迫ってきている、青年の背中から流れる血も決して少なくは無い。

焦り、緊張、冷たい死の感触が全身を包み始める。


「この箱……アイツのか?」

「糞ッ、最悪の結末を迎えるとしたら……持っておくしか無いか……」


他には何も無い、金髪は僅かながら血に染められている。

彼は、最後の選択を取った。



「1、地下通路に飛び出した」

「2、黒髪を地下通路に放り出した」

「3、肉の塊にそのまま体当たりをした」

「4、自身の持ち物の確認をしようとした」



↓2



「くっ……【影が薄いが、やるしかない】……!!」


青年の足が止まり、瞬時に手は後ろのポケットに伸びていく。






────────── そして、自身の持ち物の確認をしようとした。






     バシャッ・・・!!


金髪の青年は下半身から滑り落ちるように、床へ崩れ落ちていく。

否。

彼の上半身と共に、黒髪の者も胸の辺りから切断され……脈動する心臓を晒して堕ちていた。

光を失った目は、1つの転がるマッチ棒を見つめている。

その先端の色は『黄色』だった。




【ルート1-3『喫茶店の主』】

【次回に選択された別の主人公の持ち物にアイテムが追加されました】

【次回の同じ主人公の再開ポイントの周囲にアイテムを追加しました】

【黒の主人公のシナリオが変化しました】





【闇の中に沈んだ者は、問いかけてくる】


【戻れるなら戻りたい、と】


【闇の中で、黄衣の王は静かに黒い水に入っていく】




【何処からやり直しますか?】


「1、>>35
「2、>>39
「3、>>42
「4、>>45
「主人公の変更」


↓1


頭痛に苛まれながら、青年は荒れ果てた大通りの交差点に戻ってくる。

本来ならば日夜大勢の人々が行き交う十字路は、あちこちで燃える車や横転したバス等があった。

金髪の青年は遮蔽物や車には近づかずに、ゆっくりと中央の地下街へ続く階段の脇へ近づいていく。

そして、そこにある『紫の蠢く何かに半分覆われた近辺地図』を見る。


「頭が割れそうだ……なんだってんだ? 糞が……」

「……っ、遠くの方で銃声がしているな……まだ生き残りがいるって事か」


「巨大な十字路の交差点を、俺が立っている場所が中心部だとするなら」


「西側の路地に向かえば、恐らく銃声のした場所に行けるだろうが」


「とはいえ『あいつら』がどこに行ってしまったのか分からない現状で、それが最善かは分からないのがなぁ……」


「……俺はどうすればいいんだろうな」

「視線には気づいてる、アンタらなら多少の手掛かりを知ってる……もしくは指示できるんだろ? 」


「俺の行動は任せる」


「1、細かく交差点を探索」

「2、地下街へ降りる」

「3、自身の持ち物の確認をする」

「4、北側の路地に行く」

「5、東側の大通りに行く」

「6、南側の繁華街に行く」

「7、西側の路地に行く」

「8、これは任せる、俺の運命はアンタの自由な発想で変わるわけだな」


↓2


「…………あ?」


金髪の青年が、思わず衣服から手を引くと固まった。

その手に納まる程度の、小さな正方形の木箱が握られていたからだ。

彼は、その現象に込められた意味を考えて木箱を眺めて……ゆっくりと思い出していく。


「……アイツの、か……?」

「だとしたら……」


割れる様に訴えてくる頭痛に思考を邪魔されながらも、彼は静かに気付く。

二度目、或いは何度目かの状況であり、『誰か』から受け取った物なのだと。


「…………畜生、この街に何が起きたんだ……」



彼は木箱を改めてダウンのポケットに戻すと、他に持ってる物は無いかと探った。

しかし、心許ない事に。

自身の持つ物はそれ以外に無いと分かる。



「……探してみるか?」

何をとは彼は言わなかった。



「1、細かく交差点を探索」
「2、もう一度、衣服を探ってみる」
「3、地下街へ下りる」
「4、北側の路地へ行く」
「5、東側の大通へ行く」
「6、西側の路地へ行く」

「7、自由に指示」


↓1



「……この交差点、探す価値はあるか」


振り返り、周囲を見回して青年は呟いた。

辺りに広がる惨状は異質、交差点のあちこちで炎を出している車は近づけない程に燃えている。

『既に、何時間も経過しているのに』。



(あのバス……は、どうだ?)

交差点の中心で三台の乗用車に、まるで囲まれて潰された様になっている大型観光バスを見る。


潰されてはいるものの、内部は探索出来そうだった。

周囲を見渡しても、セダン車くらいしか何か無いと思われる。

故に、青年は地下街への階段から近い大型バスに向けて歩き出した。


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