こうして俺は… (687)

会社をリストラされた。
入社5年目の事だ

親に事情を話したら次の仕事が見つかるまでの1年間は金銭面で援助してやると言ってくれた
でも今まで頑張ってきたんだから履歴書に影響のない半年は休んでも構わないと言ってくれた

いい親だ

お言葉に甘えて半年やりたいことをすることにした

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1359638617

ついでに日記を始めようかと思う

初日はいらなくなった会社の書類やパソコンのデータを処分していた
晩飯はファミレスで済ませた いままで一人で行ったことがないことに気づいた

ここまで書いて日付を忘れていた
今日は8月10日 近所の大きな木から蝉の声が聞こえる うるさい

8月11日

今日は買い物に行った
偶然タイムセールに遭遇

オバチャンが押し合いながら卵を奪い合っている
卵は少なくなっていたがまたの機会にする

と思っていたら親切なオバチャンが1パック分けてくれた
あのパンチパーマには優しさが詰まっている気がした

晩飯はネットで調べた親子丼のレシピに力を借りた
卵がうまい

8月12日

洗濯物を取り込むときベランダにサッカーボールが入ってきた
隣の公園から少年たちが謝罪の言葉を撃ってくる

ガラスが割れなくてよかった

ボールを投げて場所を変えるように言ってやる
しばらくして野球ボールが飛んできてベランダの植木を破壊した

ガラスが割れなくてよかった


晩飯は植木のバジルと卵を使ったパスタ
卵はいらなかった…

8月13日

会社の同僚が家に来た

俺を切った課長がジンバブエに飛ばされたらしい
独身らしいし別にいいか

「課長…アイツがいないなら戻ってこれるじゃねぇか」
同僚は言った

でももう戻る気はなかった

「バジル育ててるほうが楽しいよ」

晩飯はすき焼きにした

8月14日

夕方までゲームしていた たまにはそんな日もいいだろう

夕方にまた同僚が来た

追い返そうとしたが酒につられてしまった

気づいたら日付が変わるまで飲んでしまっていた

晩飯は出前のピザだ 久しぶりにジャンクフードを食べた うまい

8月15日

朝起きたら同僚の姿はなかった

始発で帰るとの書置きと今帰ったとのメールがあった

部屋の掃除と換気 掃除で出てきたいらない本を売りに行く

1050円 まずまずの収入(?)だ

晩飯はチャーハンと味噌汁にした

卵はまだある

8月16日

やることがない ゲームにも本にもパソコンにも手が伸びない

仕方なく外にでてぶらぶらした

夕焼けを見て帰宅

暑くてかなわない クーラーは晩飯に間に合わなかった

適当にそうめんで済ます

8月17日

久しぶりに雨が降った

じめじめしている 除湿を使った 快適になった

ふと思いついて紅茶を入れてみた

湯を沸かし茶葉用意して… ポットがない

仕方なく急須に入れる それから冷ます

アイスティー なかなかおいしい

晩飯はそうめんをパスタに仕立て上げた

バジル終了 明日はポットと植木を買ってこよう

8月18日

曇っている 昼からはまた雨らしい

ホームセンターで植木とバジルの種とポットを買った

レジの女の子がお釣りを間違えて渡した
俺より先に気づいて謝りながら交換した

顔が赤くなってかわいかった

晩飯はそうめん 一度に多くゆですぎたと反省 何とか完食

8月19日

お昼前からまた雨
音楽を聴きながら読書しているとチャイム

出てみると以前のボール少年
雨宿りさせてほしいと言ってきた

別にかまわないが知らない人の家に頼むとは 公園にも屋根のある遊具とかあるのに

雨がやまないので仕方なく昼食をおごる

そうめんをきっちり人数分 おのこしはゆるしまへん

夕方少年の親が来た 共働きらしく近所の俺の家ぐらいしか雨の中では頼る人がいなかったらしい

夕食はご飯とみそ汁に俺特製「じいちゃんのだし巻き卵」

レシピも残っていないあの味にたどりつくのはいつになるのか

8月20日

雨は上がったが曇天

なんとなくカラオケに行きたくなった
が一人カラオケの時の店員の目に耐えられない

社会人になっても所詮チキンハートである

掃除のときは出てこなかった大学のサークルでとった写真が出てきた
今でもよく見ないと俺の肩においてある手が誰のかわからなくなって恐くなる

同僚からメールがきた

とりあえずネットの心霊写真を二、三枚送ってやる

仕返しだこの野郎

晩飯はから揚げを作った 油がはねて手の甲に軽くやけど
一応ガーゼと包帯で処置しておく 何ら問題なし

8月21日

じめじめじめじめ…包帯のせいでむれてかゆい

利き手だけにつらい 仕方なく包帯とガーゼをとって消毒した後新しいガーゼとテーピングのみにする
太陽はまだ見えない

晩飯は作る気力がなかったのでコンビニでサラダとサンドイッチ あと紅茶

8月22日

やけどの跡が無くなってきた 明日には消えるだろうか
消毒とばんそうこうだけにする

久しぶりに散歩する
近所の公園に行くとまた少年たちが遊んでいた

乾いていない地面であそぶから男子も女子もドロドロだ
ボール少年が俺に気づいて走ってくる
それにつられてみんな走ってくる

俺は逃げた 服が汚れる タックルするな


晩飯はまたそうめん 消費しないと秋まで残ってしまいかねない
茹でるのもそうだがそうめんはちゃんと量は把握しなければいけない

ということを母親に電話 頼むから段ボール6箱で食べ物送ってくるのやめて バイキングだよ

8月23日

やけどの跡がまだギリギリ残っている しぶとい奴だ
明日には消える これはほぼ確定だ ばんそうこうもいらない

あいかわらずの曇天 公園を通らない散歩道を探してみる

ホームセンターの横を通ろうとして女の子のことを思い出す
いるかな? 覗いてみたがいなかった

久しぶりに西の空が赤くなった でも太陽は見えない
台風が近づいているらしい 風が強い

晩飯はそうめんをそばにしたてあげようとするも失敗
卵は犠牲になったのだ…

8月24日

グッバイやけど 早く忘れよう 日記に書いてる矛盾は気にしない

台風が早くなっているらしい 明後日には本土上陸だそうだ
太陽は見えない 洗濯物は部屋干しするしかない エアコンの除湿先生に頼む

今のうちに出掛けよう 昼食を買いに近所のファストフード店に向かう

いらっしゃいませー 女の人の綺麗な声だ
どこのお店も歓迎の声は同じに聞こえるのにその声は綺麗に聞こえた

ポストに入っていたクーポンを使って持ち帰る ちゃっかり女の人の名札を確認しておいた

小泉さん なんとなくだが覚えておこう

晩飯はそうめん→そばのリベンジ おいしく作れたがそばの代わりにはならなさそうだ あきらめることにする

8月25日

台風の影響か 雨が強い
そこであえての外出 コンビニにてアイスを購入
帰りにDVDを2本借りて帰宅 ずぶ濡れだ

晩飯は冷えた体を温めようとカレーを作ってみた そこにそうめんを投げ込む

量さえ気をつけたら素晴らしいもんができた

8月26日

台風上陸

雨も風もやばい 家でおとなしくDVDをみる
最近 魔法使いの少年の活躍やクモ男では物足りない
エイリアン襲来に立ち向かう男たちとかのほうが好きだ

晩飯は昨日ののこったカレーにチーズをのせてグラタンにした
まぎれていたそうめんがマカロニのような食感を…

この日記は別に料理日記ではないことを確認しておこう

8月27日

今夜台風が通過するそうだ

なのに電球が切れてしまった ストックもない なんたる不覚
仕方なくホームセンターに向かう 傘はダメだ 突風でププッピドゥ
上下別のカッパ姿 この姿で移動するのは幼稚園以来なきがする

あのかわいい女の子は相変わらずいなかった

帰りに小泉さんのいるお店に立ち寄る
小泉さんはいた 美声を聞かせてくれる 雨で憂鬱な気分が晴れた気がした

それが災いしたんだろう 長居している間に暴風警報やら落雷警報やらが出てしまった

店から出れない なんたる不覚…

晩飯はハンバーガー 二食続けてファストフードは初体験かもしれない

8月28日

家に帰ってこれたのはお店で一晩過ごした後だった
ド田舎なわけではないが地方のお店だと店長の好意にお世話になることができるようだ ありがたい

途中でシフトが終わった小泉さんと会話する機会があった
美声が自分だけに向けられている ヤラシイ意味ではないがゾクゾクした

話と言っても雨すごいですね ですね ぐらいなもんだけど

だがしかし 彼女は毎週火・木・土のお昼前から夕方までと日曜日の深夜からお昼前までのシフトであることを聞けた
日曜の朝はコーヒーを飲みに来ます と言ったら笑って お待ちしております と…

綺麗な人だ 洗濯物は久しぶりに外に干せた

晩飯は調子に乗ってオムレツを作りまくった 卵もそろそろ使い切らなきゃ
そういえば親切なオバチャンと会ったスーパー 最近行っていない 明日は買い物に行こう

8月29日

晴れている 台風が雨雲を持って行ってくれたらしい

暑い


スーパーで卵やら牛乳やらを購入
エコバックに入れているときにパンチパーマのオバチャンが来店 うっかりいらっしゃいませって言いそうになった
あちらは俺を覚えてくれていた 久しぶりと背中をたたきまんじゅうをおごってくれた

社会人になってまんじゅうが嬉しいと思った

晩飯はオバチャンにもらった方のパック最後の卵を目玉焼きにしてラーメンに乗せた
卵うまい オバチャンご馳走様でした

8月31日

学生はもう学校が始まっているか宿題にきりきり舞いだろうな

なんて思っていたらボールの少年が家に来た
みんな宿題終わってるのに自分だけ終わってないから遊べないらしい
なぜ俺の家に来る と思ったがこの子の両親は共働きで家に誰もいないんだった 友達は少し離れたところに住んでいるらしい

クーラーの効いた快適な部屋で宿題を見てやった

日記やらアジサイの観察日誌はなんとかやってあるようだ ふつうこれはやってないほうだと思うが…
数学…じゃなくて算数のプリントと漢字書き取りが丸々残っている ひどいありさまだ

なぜ読書感想文は終わっているんだと目を通してみた 


「人間失格」
俺がこれを初めて読んだのは高校生になってからだった


晩飯をごちそうしてやっと終わった
親が迎えに来て帰っていく やっと静かになった

リビングに戻って机の上をみた オバチャンにもらったまんじゅうが消えていた
おのれ…

晩飯は少年がペン片手に食べれるようにおにぎりを作ってやった

9月1日

日曜日だ 早起きして小泉さんのお店に向かう

コーヒーと朝食向きのメニューを注文
来てくださったんですね ありがとうございます

早く来たおかげでレジの近くにほかの人がいなかったから 一対一で話しかけてきてくれた

来るって言ったからにはちゃんと来なきゃだめですからね
笑って答えた

また来ます いつでもお待ちしております

結構仲良くなってきた気がする お互いの事は何も知らないけど

昼はDVDを返却してきた
日記を読み返すと8月30日が抜けていた 特に何もなかった日なのでまぁいいか

晩飯は久しぶりに同僚と飲みに行った
酒の味がわかるようになってからどれくらい経つか…

ちなみに8月30日の晩飯はそうめんで済ませた
あと2 3日でそうめんはなくなりそうだ

9月2日

昼間は特に何もなかった

夜にふと気になって公園に行ってみた
ドロドロだった地面はここ数日でしっかりとしていた

暗闇の中にさす街灯の光がスポットライトのように地面に向かっていた
なんだかいい発見をした気がする そんな気がした


晩飯は豚肉の生姜焼き 少し余ったから明日の昼にでも食べよう

9月3日

暦上での秋 そんなのニュースでしか言わない
暑さが厳しい それでも子供は元気だ 学校帰りで騒いでいる

しばらくして公園から女の子が泣く声が聞こえた
なにかあったのかと公園に行ってみた

長い髪の女の子が泣いている それを庇うのと責めるほうでグループが二つに分かれていた
庇うグループのほうにいたボール少年が俺に気づいた


他校の上級生が公園の使用権を主張して反論した女の子を脅したらしい
なんでニートの俺が小学生のケンカの仲裁をしなければならないのか


晩飯はなぜか長い髪の女の子を庇う会が俺の部屋に集まって勝利の祝いのようになっていた
野菜炒めを出してやった 満面の笑みでありがとうと言われる まぁ たまにはいいかと思った

9月4日

洗濯 掃除 音楽のダウンロード
読書 ゲーム

気づいたら一日終わっていた
晩飯はそうめん これで最後だ 卵を溶いてすこし豪華にした

9月5日

小説を読んで過ごした
別に好きでもないが雰囲気に合ってると思いクラシックをかける

気づいたら寝ていた 

昼寝のせいで夜なかなか眠れず公園に行った
スポットライトの場所で夜風に当たるとぐっすり眠れた

晩飯はコロッケ やけどはしない 同じ失敗をしていたら人類は進歩しない

9月6日

暑い 暑い 暑い

紅茶を入れた 無論冷やしてアイスティーにする

先月は熱中症で3人ほど死んだとニュースがあった

冷たいものが食べたかった

晩飯は冷やし中華
クーラーはかけず窓を開け網戸だけにする

9月7日

体がかゆい
どうやら網戸の隙間から虫が入ったようだ

クーラーに切り替える ムヒを塗る

暑い 何もやる気がない

一日テレビを見て過ごした

晩飯は適当にコンビニで弁当 夏風邪だろうか 体がだるい

9月8日

いくらか気分はましになった
晴れているのでシーツ等を日光に当てる

外出すると同僚から電話
痴漢と間違われたらしい 身元保証人に俺しか電話がつながらなかったそうだ

仕方なく駅に行く

駅構内の取調室のようなところに行く
驚いた ホームセンターにいたあの女の子だ 制服からして高校生 どおりで幼げな顔をしている

女の子が近づいてくる

まずは状況を聞く 

女の子が答えた そいつが持ってたカバンが執拗にぐりぐりしてきたのよ
俺の事は覚えてないらしい レジ越しで一度会っただけなのだから仕方ない

こいつは彼女もいたことない童貞ですが人の道を外れるようなことはしません わざとじゃないだろうから許してやってくれないか

前半は駅員に 後半は女の子に言った

女の子がしぶしぶ頷き同僚は涙目になりながら解放された


女の子がまた近づいてくる
おなか減った 時間とられたんだからおごって

痴漢してきた男に何をと思ったが同僚は謝りながら走って行った

なぜか俺が晩飯をおごることになった

牛丼チェーン店に入る
いま持ち合わせがないから 『今回は』ここで許してくれ

さりげなく次回があるような言い回しをした

…わかった じゃあ明日の正午に駅前

本気にするとは思わなかった

9月9日

お昼前に駅前に行ってファストフード店に入る
ゲームをしながら待機

正午ちょうどに噴水の前に女の子が来た
まさかほんとに来るとは

彼女のところに行こうとしたらナンパされている
女の子は何も言わない
少し強引なので間に入る

妹だと言って帰ってもらった

来るの遅い
俺を待っていたのか

自分で言うのもなんだが顔は若作りなので兄弟に見えるだろうが
この状況は結構犯罪チックな事に気づいた

それからお昼をおごらされファンシーショップでぬいぐるみを一つ買わされ
何故か俺の家までついてきた

帰らなくていいのかと聞いたら親には遅くなると言ってあるそうだ
仕方なく晩飯を作ってやる まだ体がだるいので簡単にオムレツとスープを作った 卵の消費量が…

ぬいぐるみは置いておけと言われた 今オレの背後にいる
22時を過ぎるまで俺の家でテレビを見たあと家まで送る

務めていた会所の近くだ 去り際に女の子が

また行くから

最近年下になつかれるようになったようだ 今までと何か変わったことはあるのだろうか

9月10日

体がだるい
頭が痛くなってきた

大衆薬を飲んで安静にする

晩飯は味噌汁とご飯だけ おかずを作る余裕がない
そうめんがあればなぁ…

9月11日

そういえば日曜日
会いに行くの忘れてたな

38.5°
風邪
だるい
寝る
食欲ない…

9月12日












席を外します

再開は18時から19時までの間に

9月13日

いい匂いで目が覚める

台所に何故か女の子がいた 4日前に金をむしられたあの女の子だ

あの時勝手に合鍵を盗られていたようだ

一昨日から何も食べてないんでしょ?
そういって卵入りのおかゆを差し出してきた

勝手に来て勝手に家に入って俺が倒れていて勝手に日記をみて状況を把握したらしい
薬が効いたのか熱はない ただ空腹で気絶していたようだ

いろいろ言いたいことがあったがまずはありがとう

晩飯はポトフを作ってくれて2人で食べた
飯を作ってもらうのは高校以来だったか 鼻の奥がツンとした

9月14日

瑠璃子 これからは瑠璃と呼ぶことにする
いや そう呼んでくれと言われた 昨日のお礼を言いに家に行ったときのことだ

合鍵は仕方なくあげることにする
ぬいぐるみも今は俺の隣にいる

会って数日で誰とでもここまで近しくなるのかと尋ねたら

分かりやすい演技をしながら
貴方だから… と流し目 何も言えなかった

今日は日が出てるうちに瑠璃を帰した


晩飯は餃子 もう体は大丈夫だ ニンニクで力をつける

9月14日

瑠璃子 これからは瑠璃と呼ぶことにする
いや そう呼んでくれと言われた 昨日のお礼を言いに家に行ったときのことだ

合鍵は仕方なくあげることにする
ぬいぐるみも今は俺の隣にいる

会って数日で誰とでもここまで近しくなるのかと尋ねたら

分かりやすい演技をしながら
貴方だから… と流し目 何も言えなかった

今日は日が出てるうちに瑠璃を帰した


晩飯は餃子 もう体は大丈夫だ ニンニクで力をつける

>>41ミス
正しくは↓

9月14日

瑠璃子 これからは瑠璃と呼ぶことにする
いや そう呼んでくれと言われた 昨日の今日で様子を見に来た時のことだ

合鍵は仕方なくあげることにする ここまでしてもらって返せとは言いにくい
ぬいぐるみも今は俺の隣にいる

会って数日で誰とでもここまで近しくなるのかと尋ねたら

分かりやすい演技をしながら
貴方だから… と流し目

俺は何も言えなかった

今日は日が出てるうちに瑠璃を帰した


晩飯は餃子 もう体は大丈夫だ ニンニクで力をつける

誤爆が…>>42

9月15日

早起き 小泉さんに会いに行った
読書用の本を小脇に小泉さんのレジに立つ

なんだか無愛想だ
注文を奥に伝えた後小声で

お久しぶりですね

本当にごめんなさい 忘れてました

シフト終わりで昼食を奢らさせていただいた
ファミレスだが大人2人だとそれなりの出費

最近誰かのための出費が多すぎる 相手が女性なのがまだ救いになっているのだろうか

来週も必ず来ると約束して帰宅

読書するのを忘れていた


晩飯はカツレツ ソースが少ない 買ってこよう

9月16日

今日は休日 俺には関係ないと思うと何かさみしさを感じる

スーパーで調味料を購入 またオバチャンに会った スーパーに来るといつも会うな
今度はお菓子を買ってくれた ありがたく頂戴する

ボール少年一派や瑠璃に食べられる前に食べたいものだけ隠しておく

ポテトチップを一つ食べた 地域限定のしょうゆ味 懐かしい味だ

晩飯は八宝菜 久しぶりにネットでレシピを見た レパートリーがどんどん増えていく

9月17日

久しぶりに曇り空だ
あえて出かける 散歩をしているとメールが何通か来た

最初は同僚
今晩飲みに行こう 金がないので奢ってくれるならと返信 五千円までなと帰ってきた 了解


次は父親
次の仕送りはすこし多くしてやると来た たぶん宝くじが当たったんだろう 母さんが数字を選ぶとヤバいくらいあたるからな


瑠璃からも来た
週末学校帰りによるから 了解


迷惑メールが2通来た 着拒


最後はまた同僚
駅前の居酒屋に向かう

今日は酒を上手く飲めた 気分よく眠れそうだ

9月18日

アイスティーを入れる 作り置きをしてみた

午前中はそれで潰す

午後からはネットサーフィン 動画を見て楽しむ

晩飯はハンバーグを作った

んまい

9月19日

子供たちが来た ボールの子と長い髪の子 それに丸刈りと眼帯少女

どうもキャラが濃い 邪険にするわけにもいかないのでおやつを出してやる

勝手にスマブラをやり始めた 途中から俺も参戦 カービィとリンクでなぎ倒す

が 長い髪の子のアイスクライマーに勝てない うわようじょつよい

日があるうちに皆を帰そうとすると眼帯の子が

「おねぇちゃんをよろしく」

なんのことかわからないまま帰って行った


晩飯は焼き魚 にしてもあの丸刈り少年 やたら騒いでたけどもう何言ってたか忘れた

9月20日

予告通り瑠璃が家に来た

お菓子をだしてやったら驚いた顔して

「用意いいじゃん 私が来るの楽しみだった?」

昨日の子供たちもそうだが 正直イエス

会社をやめるしかなかった俺にとって人とのつながりは大切にしたいと痛感していたから

ぬいぐるみを抱きながら宿題をしていた 大学をでたのにちょっとわからない問題があった

夕飯は野菜炒めとピラフを作った 瑠璃はエビピラフが好きらしい 次回はそうする事を約束した

9月21日

特にやることもない

読書する 作り置きのアイスティーを出す

残暑はまだ残っているが蚊はいなくなってきた

晩飯はロールキャベツを作った なかなか旨い

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

9月22日

早起きして小泉さんのお店へ

朝食を注文 食事 コーヒーを飲みながら読書

さて帰ろうという時に小泉さんに呼び止められる

もし予定が開いていたら明後日にまたお店に来ていただけませんか

デートのお誘いとかって口調じゃない なにか困っているようだ

約束をして帰宅

夕方公園で子供たちとサッカー キーパーを任せられボールを相手ゴールに投げ入れる 味方からもブーイングに笑った
小学生のサッカーは狭い 結構楽しかった


晩飯はカレーを作る サラダにしたトマトが甘くてうまい 確かこれはオバチャンがおいしいと勧めてくれたものだ
感謝

9月23日

今日も休日 一週間前もそうだが寂しさを感じる

同僚がボーリングに誘ってきた

野郎二人がボーリング なかなか楽しい

夕方帰っている最中に同僚が

「橘さんが元気ないんだ お前がやめた原因作ったって言ってさ」

元同僚 橘さん

やめた原因などない 俺はクビになっただけだ


晩飯は昨日の残ったカレーを食べた 一日寝かせたがいまいちおいしくなかった

9月24日


昼 約束通り小泉さんのお店へ行くと

すいません シフトが終わるまでどこかで待っていてくれませんか

言われた通りハンバーガーを食べ終わった後DVDを借りに行って時間を潰す

夕方ごろにもう一度お店へ

「すいません 一緒に帰ってもらえませんか」

断る理由はないが返す言葉もなかった

最近つけられているような気がするそうだ

しばらく夜間は一人で出歩かないようにするために俺に声をかけたそうだ

ずいぶん心を許してくれたようでうれしいがまだ数回しか会って話したことはないのだが

なんで俺なのかと聞いたら

「ほかに同世代の男性に知り合いがいないもので…」

なにか気になったが何に気になったかわからないのでとりあえず納得

家に着いて小泉さんが鍵をあける

小泉さんのお母さんがいた

「わざわざありがとうございます 晩御飯でも食べていきませんか?」

断りきれず中に入れられる

居間に通され

「こんばんは」

眼帯少女がいた おねぇちゃんをよろしくとはこういうことか

お父さんにも挨拶して晩御飯をいただく

9月24日 ②

すき焼きをいただいているとお父さんに絡まれた 酒に酔ったようだった

小泉さんが男を連れてきたのが嬉しかったらしい 別にそういう関係ではないんだが

「うちの娘をよろしく頼む」

そういって眠ってしまった お母さんと一緒に寝室まで運ぶ

そのあとお母さんは後片付け 眼帯少女はテレビ 小泉さんは入浴中

なんだか帰るタイミングを失い仕方なく眼帯少女の隣でテレビを見る

小泉さんが出てきたら帰ろう

そう思っていたら眼帯少女が

「おねぇちゃんしばらく出てこないよ お風呂好きでなかなか出てこないから」

やばい 下手すれば泊まって行けと言われかねない

「泊まるのはダメ?」

ダメだろう

「じゃあ出てくるまで待つしかないね」

テレビを見ながら眼帯少女の話を聞く

眼帯の右目は視力が弱いこと
ボール少年が学校で俺のことを兄のように自慢していること
小泉さんは俺より4つ下なことは意外だった
小泉さんが眼帯少女と違い男と話すことがないのは恐怖心とかではなく話がかみ合わないからだそうだ

話を聞いているうちに今の今まで名前を知らなかったことに気づいた

小泉さんは 真梨奈 眼帯少女は 伶奈

小泉さんの将来の夢の話を伶奈ちゃんがしようとしたところでご本人に止められる

食事のお礼とまた明後日お店に行くことを伝えて家を出る

帰り際に小泉さんが寂しそうだったのは俺の妄想だろうか

帰ってきたのは日付が変わる直前だった

9月25日

小泉さんのお父さんに飲まされた焼酎が朝になって頭に来た 痛い

薬を飲んでゆっくりする 適当に音楽を流してたら気がまぎれた

お昼ごろには治った

晩飯はチャーハンとインスタントのみそ汁
たまにインスタントのみそ汁が飲みたくなる

9月26日

今日も小泉さんのお店に向かう

シフト終わりで出てきた小泉さんと家に向かう

はたから見れば彼女のバイトに迎えに来た彼氏なのか

俺と小泉さんは恋人に見えるのだろうか

またお母さんに晩御飯を勧められごちそうになる

今日は食べ終わってすぐ帰る

晩飯は麻婆茄 あの家庭では辛みがすこし強いらしい かなりおいしかった

今日はここまでにします

おやすみなさい



こういうの好きだな

再開します

よろしくおねがいします

9月27日

洗濯物を干す 時間がかかる

家事の中で一番嫌いだ でも母親は一番楽だと言っていた 年季の違いだろうか

同僚から電話 メールじゃないとは珍しい

カラオケのお誘い 明後日 日曜のお昼から

小泉さんのお店で昼飯をテイクアウトして持っていこう

晩飯はあじのひらき チョイスが渋いがなかなか旨い

9月28日

瑠璃が来た いまから出かけるからと引き取ってもらった

「…女?」

言葉に複数の意味があるなら半分正解だ

小泉さんの家に行くとどうも晩御飯をご馳走しようとしてくる 帰るタイミングも潰してくる

なんだろうか 俺に泊まってほしいのか そんな馬鹿な

晩飯はお好み焼きだった

帰る直前に小泉さんに呼び止められる

「メアド交換、してくれませんか」

喜んでと交換する

家に帰ると早速メールが来た

「また明日、お店で待ってます」

絶対行きますと返信しておいた

9月29日

今日はいろいろなことがあった

これを日記に書くべきかどうかは分からないけど

頭の整理をかねてここにまとめておきたい

9月29日 ②

小泉さんのお店に行って朝食を食べた

コーヒーと読書で午前中を潰すのはいつもの事

昼前に同僚とメールで場所を打ち合わせ先に向かってもらう

同僚の昼食をテイクアウトで注文して店を出ると

「お出かけですか?」

小泉さんに呼び止められた

同僚とカラオケだと言うと

「…私も一緒でも構いませんか?」

一瞬何を言われたのかよくわからなかった 野郎二人だけのカラオケだというのに構わないというのだろうか

男とは話題が合わないんじゃ

よくわからないが断ることもできず一緒に向かう

カラオケの部屋をメールで聞いて合流しようとドアを開ける

最初の問題は部屋の中にいた

橘さんが居たんだ

9月29日 ③

まず同僚が小泉さんを見て驚いた

なんと言ったらいいかわからず女友達でカラオケ行くと言ったらついてきた

ということにした 小泉さんも反論しなかったからそっちはいいんだ 何故か同僚が睨んできたけど

今度は俺の番だ なんで橘さんがここにいるのか

同僚が話そうとしたのを橘さんが止める 自分で話すという意思表示

「一言、謝りたかったんです」

やめてくれと言った 当然だ 俺が勝手にリストラの原因を作ったんだから

なのに彼女は

「ダメなんです あなたも課長もあの日の事覚えてないじゃないですか」

こんなところでする話題じゃない

同僚も小泉さんもいるのに

「西村さんには全部言ってあります 相談に乗ってもらいました」

西 同僚には言ったそうだ 信じられなかった


なんでそこまで



「だって」



やめてくれ もう頭が痛くなってきた 小泉さんだって困惑した顔だ



でも真剣な顔をして橘さんの顔を見てる なんだっていうんだ 確かに笑い話にはならないような話だけど



西もいつになく真剣な顔だ やめてくれ お前のその顔はろくなことが起こらない



橘さんも これ以上何か言わないでくれ



頼むから







「あの夜の事がなければあなたは課長を殴ったりしなかったのに!!」



耐えられなかった

小泉さんの手を取って部屋を出る

後ろから西の止める声が聞こえるけど無視した

小泉さんの手を力任せに握ってしまった

9月29日 ④

走って立ち止まったのは俺の家の前だった

小泉さんが心配そうに俺の顔を覗きこんでいる

今はそっとしておいてほしかった

「いろいろ聞きたいことがあります」

今 その言葉だけは聞きたくなかった

「けど 今はいいです」

その心遣いが嬉しくて辛かった

「ここ あなたの家ですか?」

そうです

「…私の家に来ますか?今は…」

結構です 今は一人になりたいんで

断りの文句としては最低だ けど小泉さんは

「…お店と同じセリフですけど…いつでも来てください 待ってますから」

ありがとう 今思えばこのときは敬語じゃなかった気がする


家に入る気にはなれず夕方の道を歩いた 昼をカラオケボックスにおいてきてしまったから何も食べてない

なのに食欲はなかった

夕焼けを見ていたら自分がただひたすら情けなくなった

夜になってスポットライトの場所に行く 電灯がついていなかった ただただ悲しかった


家に帰る 当然電気は消えていた

けど靴があった もう一つの辛い問題が部屋で座り込んでた

瑠璃が泣いてた

9月29日 ⑤

瑠璃が帰ってきた俺を見た

しばらく見つめあってた 数秒か数分か もしかしたら一時間近く

突然瑠璃の瞳いっぱいに涙があふれる

俺自身が大丈夫じゃないのに 大丈夫かと尋ねた

「    」

声になっていない

もっと近づいて しゃがんで 体を寄せて 耳を澄ませて

「おかあさんがぁ…」

そういって瑠璃が抱き着いてきた

高校生としては非力な腕が俺の体を締め付ける

記憶が掘り起こされる 瑠璃を家に送った時

玄関に瑠璃の靴ともう一つしかなかった

よく晩飯を食べて帰っていたのは家で作れる人がいなかったのか

何があったのか大体理解した

もう

何も考えられなかった

瑠璃を抱きしめる 小泉さんの時と同じように 力まかせに

瑠璃も力を入れ始めた

二人で泣いてた 泣いて泣いて泣いて 泣き疲れて抱き合ったまま眠ってしまった


俺は今瑠璃に抱き着かれながら日記を書いてる

瑠璃はまだ眠っている 力強く俺を抱きしめている

ぬくもりが俺を支えてくれてる気がする まったくやましい気持ちにならない

落ち着いてきたから言えることだけど 俺は明日から頑張っていけるだろうか

瑠璃は大丈夫だろうか 小泉さんに説明できるだろうか 橘さんは俺に何を伝えたかったのだろうか

それを俺は受け止められるのだろうか

今日はここまでにします

おやすみなさい


>>67 すいません 好きと言ってくださった雰囲気ぶち壊しました
   次回から立ち直っていけるように頑張ります


今回は1レスが長く、そのうえ今までの文章は全て書き溜めせずその瞬間に考えて打ち込んだもののため矛盾や落丁
誤字、説得力に欠ける表現など至らないところが多数あると思います 意図的に説明を省いている部分以外でそういったおかしな点があれば、指摘していただけたらと思います

構わん続けろ

いや、続けてください

再開します

よろしくお願いします
>>76 書き溜めはありませんが話の方針は頭にあります ネタが無くなるということは無いと思います

>>77 ありがとうございます

9月30日

目が覚めると瑠璃の顔があった 状況はすぐ思い出したがすこし固まる 体を巻きつかせすぎだ

お互いの足を巻きつかせ腕を限界まで相手の胴に回している 暑くなかったのか 今は暑い

起こさないように瑠璃の体と俺の体を離す 寝汗でぐっしょりだ まだ残暑はつらいのにカーテンを閉め切ってあるせいだ

床で寝たから体中痛い 瑠璃は俺を枕にしてたしまだましだと思う

キッチンに向かい朝食の用意 とはいえ体がだるいし食欲もない パンを焼いてアイスティーを出す

手持無沙汰なのでオムレツを作る 卵も減ってきた

突然瑠璃が俺の名前を叫ぶ 急いで彼女の元へ

部屋に入るや否や抱き着かれた 俺が居なくて不安だったらしい ごめん

寝汗を流せとシャワーを勧める しばらく俺の顔を見た後急に顔を真っ赤にして風呂場へ走った

着替えがないが俺の服を着てもらう 俺も昨日の服を洗濯する ズボンが異常に湿っている 別に寝小便じゃない そんな場所じゃない

瑠璃が出てきたときに学校はどうするか聞いた 今日は休むと返事は早かった 携帯で学校に連絡していた

悪いことと思うが内容を聞くと どうやら母親が倒れたらしい

二人で朝食を食べて病院に行こうと俺から言った

「ありがとう」

俺のほうこそ 頼ってくれて そばにいてくれて

9月30日 ②

瑠璃の母親は昏睡状態だった

いつ目が覚めるともわからない 身寄りはないらしい 父親は小学校入学前に消えたそうだ

椅子に座りこんで母親の顔を見ていた瑠璃が今までのことを話し始めた

思い出話

朝ごはんのことだったり
瑠璃が熱を出した時の事だったり
運動会 参観日 仕事で疲れてるとき ケンカしたとき 誕生日 母の日
仕事を頑張って高校受験させてくれたとまた涙でいっぱいの顔になっている

父親がいないから働くお母さんを頑張って支えてきた 協力し合ってきたんだ

ただ最近体調が悪くて寝込むことが多かったようだ だからよく俺のところに来てたんだろう

ここまで大ごとになるとは思ってなかったんだろう

これから瑠璃は一人であの家に帰るのだ

俺とは違う 独り立ちとは全く違うものだ

俺が彼女のためにできることは

「また家に行ってもいい?迷惑ばっかりかけるけど…」

それじゃ「足りない」気がする

でも まだ「今はダメな」気もする

それなら

いつでも来ていいよ

低い位置にある瑠璃の頭をなでる

今までだって勝手に家に入ってきたじゃないか 合鍵はあげたんだから いつでもいいよ

今の俺にできることはそれしかないなら

9月30日 ③

午後は家に戻ってゆっくりと休んでいた

晩飯はエビピラフを作ってやった

「覚えててくれたんだ」

まぁな

二人でしばらく話をして瑠璃を家まで送る

明日は小泉さんの家に行く日だ

そろそろ夜も肌寒くなってきた

「明日 学校終わったら行ってもいい?」

少し考えて時間を伝える お店で待ち合わせしよう

10月1日

午前中に二日分の家事をする

洗濯 掃除 買い物

スーパーにオバチャンの姿はなかった タイムセールは明日

明日はいるんだろうなと想像して笑ってしまった

お昼を食べて久しぶりに読書 内容が入ってこないので音楽を聴いて時間を潰す

夕方に小泉さんのお店に 瑠璃はもういた

小泉さんがお店から出てきた 瑠璃を見て妹かと尋ねてくる

「恋人」

瑠璃が恐ろしいことを言った 小泉さんはカバンを落としてしまっていた

説明が面倒なので単純に女友達ということにした 瑠璃にも小泉さんの説明は同じようなものだった

「女性のお友達が多いんですね」

小泉さん 目が笑ってないよ 瑠璃も服掴みながら肉をつままないで


送った後小泉さんのお母さんからも妹かと尋ねられる

瑠璃が何か言う前に小泉さんが説明した

お母さんはしばらく考えた後小泉さんに夕食を作るように指示して俺たちを家に招き入れた

瑠璃もいるからと断ろうとしたがお勤めから帰ってきたお父さんがお母さんから何か耳打ちされた後
背後から押しこまれて抵抗できなかった

食卓はハンバーグ 俺と瑠璃のものがかなり大きかった

瑠璃は複雑な顔をして俺の顔を見てた 俺も困った

食後は妙な雰囲気だった 小泉さんが瑠璃を風呂に連れて行き伶奈ちゃんが空気読みますと部屋に引っ込むと
お父さんとお母さんによる事情聴取が始まった


真梨奈との関係は? 友人です
じゃあ瑠璃との関係は? 友人です
年が離れていますが 伶奈ちゃんに聞いてもらえばわかりますけど 小学生にも知り合いはいますよ

そういうと明らかに力の抜けたようなご両親

風呂から出てきた小泉さんと瑠璃も妙なテンションだった

リビングに伶奈ちゃんが戻ってきたタイミングでお開きになった

瑠璃を家に送って俺も家に戻る 無性に疲れる一日だった

10月2日

一昨日昨日と考えていた

橘さんに電話

「は はい!?」

「日曜はすいませんでした」

「いえ…私もほかの人がいるときにする話じゃなかったですね…」

「金曜の夜 あっていただけませんか」

「…わかりました」

「場所は…」


橘さんと決着をつけた後 小泉さんと瑠璃に説明する

二人ともおかしくなっていた俺を励ましてくれたし気を使ってくれた

ちゃんと言うべきだ あったこと全部


晩飯は餃子にした 瑠璃は来なかったけど電話をしてきた おやすみコール

今日はここまでにします

おやすみなさい

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

10月3日

昼前に同僚 西からメール

『会うんだって?』

肯定文を送る

『お前がどういう反応するか 正直見てみたい気はするよ』

そういうノリの問題じゃないはずなのに なんだろうか まるで話せば丸く収まるとでも言うような言い方だ

『けど 正直「今の」お前にとってはマイナスかもな』

それ以上は何も言ってこなかった

小泉さんからもメール よかったら瑠璃も連れて来ても構わないと

お言葉に甘えるかどうかは瑠璃に任せようとメール 前と同じ時間に待ち合わせになった

夕方にお店へ 三人で小泉さんの家に

夕食のお誘いにはもうあらがえない お母さん怖い

その日の食卓は餃子 昨日食べたがそんなこと言えるわけもない そもそも俺が作ったよりも断然旨かった



明日は橘さんと会う日だ

10月4日

今日は家を出る前に日記を書いてる

場所は個室のあるファミレス 周りに人がいなくてある程度話が長くなってもいいように

時間帯も遅めにしておけばほかの客も少ないだろうと俺から提案した

正直あんな話をするのは完全に人払いができる俺や橘さんの家がベストだが

男女 特に橘さんが男と一対一なんて言う状況はあまり作りたくなかった

今日だけは来ないでくれと瑠璃にも謝った 日曜のことを察してか了解してくれた ごめん

そろそろ行こう




~~~~~~~~~~

俺と橘さんが最初に会ったのは入社してすぐの時 まだ会社になじめていなかった俺が些細なミスをした時だ

上司に怒られるとまでではないが軽く注意されていると急に横から入ってきてものすごく弁解してくれた

そこまで大ごとではないとわかると顔を真っ赤にして 近くの社員数人で爆笑して

彼女のおかげで俺は会社に打ち解けた 上司と意見をぶつけ合い 同僚と力を合わせ 部下ができたら面倒を見てやれた

たぶん 無意識に好きになっていたと思う

入社4年目 つまり去年の事だ 社内でいくつかプロジェクトができた 俺や西 橘さんは同じプロジェクトに配属された

そのプロジェクトのサブリーダーとでもいうべきか その立場には課長が座っていた

課長は別に仕事ができないような部類の人間ではなかった

ただ人とのかかわり方がものすごく下手だった 悪質的なまでに

人に頭を下げるところは見たことがない

セクハラするわけでもないし部下に威張っているわけでもなかった

男と女ではない 外見的にやさしくする相手を選んでいた 部下に何かを教えてあげているところなど見たことなかった

ただただ俺にとっては好きになれない人間だった

チームリーダーは課長にいい顔をしていなかったがそれでも皆頑張って

プロジェクトは1年かけて成功した

問題は その打ち上げの時だった 8月1日の事だ

どこかのちょっといい感じの料亭だったか

また課長が恩着せがましく金は俺が払うとか叫んでいたと思う

けどみんなプロジェクト成功でうれしくて 飲んで歌って騒ぎまくっていた

チームリーダーがお店の人に頭を下げていた気がする ほんとに申し訳ない

俺も酒を飲んで途中からおぼろげな記憶しかない


目が覚めたのは次の日 知らない天井だった

とっさに酔ってる間にどこかに連れていかれたのかと飛び起きたが財布もなにも取られていなかった

スーツとネクタイは身に着けていなかったが近くのソファーにかけてあった そこがホテルなのを気づくのに時間はかからなかった

状況を把握しようとドアを開ける 隣部屋では課長がパンイチで床に寝てた

嫌なもの見たとすぐ扉をしめ玄関に向かおうとして


シャツしか着てない橘さんがいた

手には  血の付いたシーツ

頭から血の気が引いていく感覚だった

俺は服を着てる パンイチ シーツ ホテル ベット 橘さん

橘さんを急かして 課長が起きる前に ホテルから逃げるように出た

想像したくなかったが 俺の可能性はない

橘さんは何も言わない 

このことは誰にも言ってはいけない と彼女にきつく言ってその日は別れた

ただただ頭が痛かった

三日後の8月5日

会社で橘さんと課長が口論していた

課長が橘さんを口説いているようだった 勤務時間は終わっていたけど人のいるところで言うようなことじゃない

橘さんは涙目だった

課長はなおもしつこく言い寄ってくる 途中から暴言が入ってきた

課長が橘さんの腕をつかんだ 振りほどこうとするが男の力に勝てない

俺が間に入る 橘さんを背中に回して庇うように立つ

まだ残っていた社員たちもやりすぎだと近寄ってきた

その状況に激高した課長は叫んだ

『俺と寝たくせに』と

頭に血が上っていく感覚だった

周りが反応する前に


俺は課長を殴った

二発三発 西が俺を羽交い絞めにして橘さんが俺の胴にしがみつき課長から遠ざけるまで殴りつづけた

歯が折れ鼻血を出す課長がまた叫んだ

『上司を殴ったな』

そんなことはどうでもよかった

『クビだ!貴様はクビだ!!』

当たり前だ 理由はどうあれ上司を殴ったのだ

だがそんなことよりもだ もっと大きな理由がある

「あんたの下で働けるか」

自分のデスクの奥に丸まっていた辞表をチームリーダーのデスクに叩きつけ

「いままでお世話になりました」



状況が状況だけに 辞表が受理されるまで時間がかかった

チームリーダーや西から電話があった 戻ってこいと

俺は拒否した

俺が正式に無職になったのは8月9日

まだ蝉がうるさかった夕方だった


~~~~~~~~~~

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします




ここで一度話を切って瑠璃と小泉さんの顔を見る

二人とも真剣に聞いている 聞いてくれている

「橘さんはこのこと 話していいって言ったんだよね?」

瑠璃が尋ねる 当然だ 勝手に話していいことじゃない


「それで 橘さんの話って」

今度は小泉さんが尋ねる

これで俺は言わなきゃいけない

自分の起こしたバカげた事件の真相を

二人には関係ないことだけど 追い詰められていた俺を心配してくれていた二人には

全て言うべきなんだ―――



10月4日


私が目を覚まして最初に目に入ったのは 知らない天井でした

訳も分からずベットから出ようとして

課長が服を脱ぎながら迫ってきたんです

逃げようとしたんですけど どんどん壁に追い込まれて

課長が無理矢理服を脱がせようとしてきて

思考ははっきりしてるのに酔いで体に力が入らなくて

シャツのボタンに手をかけられそうになって

あぁ もう駄目だって思ったんです


その時 ドアが開けられてあなたが そうです 課長も酔っていて鍵をかけてなかったみたいで

私から課長を引き離して突き飛ばしたんです

課長はバランスを崩して倒れて 床で頭を打って気絶しました

つい抱き着いてしまいました 覚えてないみたいですけど

それでとりあえず課長を放って隣の部屋に移動して

…今言うべきじゃないかもしれないですけど


私 あなたの事が好きでした


それで助けてくれて 酔いとか吊り橋効果って言うのかな そういう感じで

今度は私がベットに押し倒したんです





一晩中私は起きてました 興奮して目が冴えていて

とりあえずあなたに服を着せて 普通のホテルでしたからシーツも変えようと思って

いろいろ動いてる時に あなたが起きたんです


なにも覚えてなかったみたいですけど





課長が言ったのは何のことかわからないですけど 夢と現実がごちゃ混ぜになってるんだと思います

私と行為に及ぼうとしたのは事実ですから



話し終わっても二人は何も喋らない

俺は 恐る恐る言った

「俺を 軽蔑するか?」


両方からビンタを貰った

これは痛い 絶対に腫れる

「そりゃ軽蔑する 誰だってする けどそんなの人に聞くことじゃないでしょ」

瑠璃に言われる通りだ デリカシーがない

「正直 こんなに無責任な人だとは思いませんでした お酒に酔ってるからって…」

小泉さんの視線が痛い 酒に弱い訳ではないし宴会の場だから羽目をはずして…なんて言い訳はできない

また何も言えなくなった


「それで…橘さんにはなんて返事したんですか」

小泉さんが訊いてくる

橘さんに言われた 会社に戻ってきてくださいと

みんなこのことは知ってるらしい

戻ったらたぶんなし崩し的に橘さんと社内カップルになるんだろうとか思ったりした

それに 告白の事も訊いているんだろう


俺は


「俺が返事する前に橘さんが でももう戻ってきませんよね って」





~~~~~~~~~~


もう私たちのところには 戻ってきませんよね

分かってました この間のカラオケに連れてきてた人は友達だそうですね

他にもいるんじゃないですか? 仕事を辞めてから仲良くなった人

あなたの周りには人が集まるから

それに 戻ってきたら私と付き合わなきゃいけなくなっちゃいますからね

実は 私も辞表を出したんです もうあの場所にはいられないと思って

だから あの場に戻っても大丈夫です 

あなたの 大切な人のためになる行動を お願いします

短いですが今日はここまでにします

おやすみなさい





私たちは以前話し合ったとき 抜け駆けだろうとなんだろうと 早い者勝ちということを確認し合っていた

それでも正々堂々競おうって話し合っていた


けど 私たちが知る前に 彼にはもう強く結ばれた人がいた

正直ショックだった 隣にいる彼女もそうだろう

そして彼女の元に戻るかもしれないって


恐くなった とても彼の顔を見て居られなかった

けど

「俺は戻りません」

彼は言った

「彼女には償えないぐらい悪いことをしました けど 俺はもう彼女の事吹っ切ったつもりだったんです
 だけど 彼女が居ようと居まいともう俺は戻れません」

そう言って私たちの顔を見つめた 優しく 誤解しそうなほど


「今の俺を必要としてくれてる人がいますから その人たちが俺が必要なくなるまでは傍にいてあげたいんです」

再開します

よろしくお願いします

10月5日

晩飯はパスタにした

小泉さんがお酒を大量に持ってきてヒヤヒヤした 瑠璃は俺の分が残らないぐらい食べた

酔いつぶれた小泉さんと疲れて眠ってしまった瑠璃に両腕を掴まれたまま眠る 今日だけだ どうせ身動き取れない

ただ 二人とも満面の笑みだった

10月6日

朝起きたら二人の姿はなかった

今家に着いたと瑠璃からのメール 仕事中と小泉さん

部屋の掃除と換気 食器を洗っていると西からメール

『橘さんと話した結果 お前は戻ってこない上に橘さんも辞めちまった 寂しくなるよ』

いつからこんなセンチな台詞を吐くようになったのか

ネットの心霊写真を送ってやった

すぐ電話がかかってきた


晩飯は西と飲みに行った お酒はほどほどにしなければならない

西は笑っていた 橘さんと話してなにか吹っ切れたように見えるそうだ

実際 今日の朝ほど清々しい朝は味わったことがない 気分がよかった

10月7日

久々にスーパーへ

やっぱりオバチャンがいた

また何かおごってくれるのかと思っていたら

「アンタ ちゃんと食べてるか?」

毎日自分で料理を作っていると言ったら 一応な と分厚い手帳をくれた

中にはびっしりと書かれた料理のレシピ

本当は娘にあげるつもりだったが あげる前に全部教えてしまったから

だそうだ ありがたい お礼にお肉を買わせていただいた


晩飯は家に来た瑠璃と一緒に肉じゃがを作る レシピ通りに作った

旨すぎる 瑠璃もとっさに誰が作ったか訊いてきた 信じられないが俺とお前で作ったんだ

正直店で出せる あの人はいったい何者なのだ

10月8日

今晩は瑠璃はついてこなかった

小泉さんを家に送った後晩御飯をごちそうになった

夕飯はきゅうりと豚肉の炒め物

最近旨いものを食べる機会が多い

帰り道 誰かにつけられているような気がした 小泉さんのストーカーか

近いうちに行動を起こそうと思う このことは誰にも言わないでおく

10月9日

おやつ時に子供たちが来た

以前サッカーをしてた人数だ 公園に移動してサッカーを始めた

キーパーはダメだと言われDFもMFもだめ

じゃあどこがいいんだと聞いたら審判を任された

きわどいプレイは全部ファールにした

晩飯はドリア レシピを参考にした やっぱり旨い

10月10日

小泉さんを家に送った後瑠璃から手を貸してほしいとメールがあった

誘ってもらった夕飯をなんとか断り瑠璃の家に

電気が全くついていなかった

電話すると家から瑠璃が飛び出して抱き着いてきた

震えているので背中をさすってやる

ブレーカーが落ちたらしい 風呂場の高いところにあるそれは暗闇の中瑠璃の背丈では届かない

電気が通った家を見回し割と広いと感嘆

平屋建てとしては狭いほうだろうが母娘二人でなら十分だ

それに今は瑠璃しかいないのだから…

晩飯を作ってやった 甘辛あんかけ肉団子

瑠璃は終始笑顔だった こっちまで和む

10月11日

余った卵をどうしようか悩んで レシピにあるクッキーにしてみた

うまい このレシピは本当にすごい

紅茶と一緒にテーブルに並べ読書をして過ごした

まだ日差しは強いが暑さは和らいできている 読書の秋だ


晩飯はピーマンの肉詰 レシピによるとハンバーグと肉詰めは似て非なるものらしい

10月12日

小泉さんのお店でお昼を食べた

ほかの客が少なかったので小泉さんと談話

今日は両親が同窓会に言っていて伶奈ちゃんと二人だそうだ

瑠璃を呼んで小泉さんの家で晩飯を作ることにした

レシピの記憶を呼び出しメンチカツを作った

全員箸が止まらなかった

食後に小泉さんが紅茶を出してくれた


料理では勝てそうにありませんね


全部魔法のレシピのおかげなんだが…

ただ紅茶はとてもおいしかった しばらく紅茶談義

小泉さんは紅茶が好きなようだ

10月13日

小泉さんのお店での朝食も久しぶりな気がする

コーヒーを飲んで帰宅

瑠璃が家にきて宿題をしていた ぬいぐるみを抱え込んでいる 俺もこのぬいぐるみは肌触りがいいからクッションにしてる

お昼にサンドイッチを作って食べていると子供たちが来た

瑠璃をみて彼女かと尋ね瑠璃がそうだと言った 否定したが時すでに遅し


今日はかくれんぼだ 大の大人がとも思ったが高校生がノリノリなので参加

意外と楽しかった

晩飯はエビピラフ 瑠璃はご機嫌だった

ただ今回はレシピを使っても旨さ(?)は特に変わらなかった

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

10月14日

体育の日 ニュースをみていると運動会をやっている学校もあるようだ

せっかくの休日をと思ったが振替休日があるんだな

せっかくの休日に俺の家に来てくれた女子高生をおもてなし

晩飯は肉まんを作ってみた

「こんなに一緒にいるとさ」

瑠璃が言った

「ほんとに恋人みたいだよね」

最近瑠璃が綺麗に見える もともと美少女だけど

10月15日

今日は瑠璃はいない 小泉さんと二人でまた紅茶とかお店の話をした

家に送り夕食を誘われる

伶奈ちゃんにリクエストされ今日は俺がキッチンに立った

後ろからのご両親の期待してますという視線が正直心地悪い

お父さんをお待たせしないようにレンコンの肉ばさみ焼きとトマトスープを作った

お母さんが絶賛してくれた レシピの応用だがこれは自分の技術なので素直にうれしい

小泉さんが私より上手だとすこしへこんでたけど

10月16日

今日はホームセンターへ

瑠璃が働いてたのは社会見学的なものだったらしい

種が無くなったバジルを購入

晩飯はカリフラワーのクリームパスタ

レシピ通りもいいが自分で一手加えて自分のものにするのも楽しい

10月17日

病院に行った 勝手ながら瑠璃の母親に近況報告

看護婦に関係を聞かれて娘さんの友達と答えたが 実際どうなんだろう

帰ろうと廊下を歩いていたら丸刈り少年に会った 右腕を吊っている

ジャングルジムから落ちたらしい 子供は元気が一番だ

カバンに入ってたルービックキューブをやらせてやった

しばらくしてできないと投げつけてくる

時間はかかるが俺は六面揃えられる

丸刈り少年から尊敬のまなざしで見られた その顔が見たくて俺も必死で説明書を覚えたものだ

また小泉さんの家で晩御飯をごちそうになった

根野菜と鶏肉団子の煮物 家庭の味だ なつかしい

10月18日

ポストに手紙

小泉さんのストーカーからだ

見てるだけでムカつくような文面だった

小泉さんも最近はすっかりストーカーの事を忘れているようだが俺が彼女を送っているのは彼女のためだ

ストーカーをどうにかできれば問題ないはずだ

晩飯は水餃子 レシピを参考に自分オリジナル

うまい

10月18日

かなり久しぶりにゲーム 次にいけなくなったので実況動画を見る

結構楽しいが我に返った時のあの空虚な感覚は…

晩飯は唐翌揚げ やけどしたのは2か月前か

>>123

ミス
正しくは↓


10月19日

かなり久しぶりにゲーム 次にいけなくなったので実況動画を見る

結構楽しいが我に返った時のあの空虚な感覚は…

小泉さんの家で夕飯をいただくのに抵抗すら減ってきた 成人男性としていろいろぶれていることを自覚

晩飯は唐翌翌翌揚げ やけどしたのは2か月前か

>>124 sage…


10月20日

朝にコーヒーを飲んでいるせいか毎週日曜は元気だ

散歩に出かける 少しずつ秋らしくなってきた

商店街でオバチャンに会う スーパー以外では初めての遭遇

今日はまんじゅう お菓子 野菜 果物 いろいろくれた いいことあったみたいだ

帰りにおしゃれなお店を発見 小物やアクセサリーが置いてあった

晩飯は貰った野菜でお鍋 まだまだ余ってる そういえば卵が無くなっていた 買ってこよ

10月21日

雨が降った 散歩してみる

傘をさして気ままに歩いていると街が違って見える

カメラでも買おうか 後ろについてくるあの男にも使えるかもしれない

明日小泉さんを送ったら作戦を決行する

晩飯はカツカレー 明日に備えてガツガツ食ってたら瑠璃に引いた目で見られた

そんな顔するな…

10月22日

小泉さんを家に送って夕飯の誘いを断った

公園に向かう 俺の家の近所ではなく小泉さんの家の近くの公園へ

街灯はあるがスポットライトのようではない

ストーカーと対峙する

見た目は二十代 もしかしたら俺より年下

小泉さんのことストーカーしてるよな?

相手は答えない 話が通じないタイプなら仕方ない

脅かすしかない

あのさ 迷惑なんだよね 彼女の周りをうろちょろしてるの
彼女も困ってるしさ もう明日からおとなしくしてるっていうなら助かるんだけど

返事はなかった

警察に言うしかないか

男の体が震えた 何か言いはじめた

声が小さいから聞こえないと煽った

男は急にわめき始めた やっぱりコイツ煽り体制ゼロだ

ずっと前から小泉さんのことを見てたのに彼女はいきなり出てきた俺ばかり見て…とかなんとか

そんなに俺のことを見てるのか小泉さん

男がうだうだ言い始めたので仕方なく俺が調べたことを言ってやった

名前を呼んだら驚いたようですっと黙った 趣味悪いがちょっと面白かった

住所 職業 年齢 家族構成

なぜわかったかっていうと単純 俺の家に入ってた手紙は住所が書かれてた

こいつ相当バカだ


警察に言わないからもう出てくるなと言ってやって男は走って行った

ずいぶんあっけないものだ

帰ったら瑠璃が勝手に寝てた

俺も疲れたので夕飯は無しにしてベットの空いてるスペースに潜り込むことにする

10月23日

目覚ましビンタ

瑠璃が顔を真っ赤にしていた

疲れて眠たかったからって女子高生の寝てるベットに潜り込んだ昨日の俺はどうかしていた

朝食に力を入れ許しを請う

「そういえば高校では体育祭とかあるよな」

「あるけど?」

「行ってもいいか?」「ダメ」

まぁ調べて勝手に行くけど

俺の家から学校に行った

財布とか家の鍵を置いて行った 案の定俺の家に帰ってきた

気に入ってるようで ぬいぐるみを抱きかかえながら宿題を始める

遠い記憶を呼び覚ましながら手伝ってやる

夕飯は豚の生姜焼き だんだん魔法のレシピを見なくても作れるようになってきた

10月24日

小泉さんにストーカーの事を伝えた

もう俺は必要ないですね とは言えなかった 小泉さんも何か言いたいけど言えない みたいな表情だった

家に向かう直前 小泉さんが話し始めた

もうすぐこのお店を辞めるつもりらしい

今度は言ってしまった もう必要ないですね と

小泉さんはそうですねと小さく言って歩き始めた

夕飯は大皿いっぱいに入ったカルボナーラ

夕飯をごちそうになるのも今日で終わりだろうと思っていたのだが

帰宅直前に小泉さんに新しい働き先は喫茶店であることを聞いた

「来てください 待ってますから」

接客の時の口調じゃなく 小泉さん自身の言葉

絶対行きます

帰ってから一息つくために飲んだ紅茶は砂糖を入れなくても甘かった

10月25日

日程が分かった 来週月曜28日 瑠璃の学校の体育祭だ 勝手にお邪魔させてもらおう

小泉さんが働き始めるのは29日から シフトが組めるほど人がいないらしく朝から晩まで 水曜日と木曜日は定休日だそうだ

小泉さんと連絡を取って瑠璃の学校に行くことにした

夕方ボール少年たちが来た スマブラ4人組 彼女来てないのかとか騒いでまた勝手にWiiを起動させた

丸刈り少年はもう腕を吊ってない 治ったらしい

お菓子を出して騒いだ後夕飯をごちそうしてやる

今どきの小学生はみんな携帯を持ってるのか…

レシピにあったスパニッシュ(?)オムレツを作った

一人一人の家に徒歩で送るのは結構疲れた

何やら上がってたから見てみたが中々良いではないか

>>131 ありがとうございます

時間が空いてすいません 再開します

10月26日

公園には子供たちの姿はない

今日お店に行っても小泉さんはいない

タイムセールはまだ先

元職場も 橘さんはいないし西も今日はいない

一人ですごす時間は大切だが最近は誰かと一緒にいないってのもさびしい

子供たちが勝手に家に上がってきても気にならなくなってきた


とか書いてたら瑠璃に後ろから抱き着かれた

なんだと訊いたらなんでもないとカラカラ笑いながら抱き着いてきた

あういう物理的誰かのぬくもりはまだ慣れてない


晩飯は春巻き 最近気づいたが瑠璃はエビが好きなようだ あとチャーハンとか丼もの ご飯系も好きみたいだ
好物二つ重なったエビピラフということらしい

10月27日

日曜日 小泉さんのお店に行く理由は小泉さんが居たからであって小泉さんが居ないお店に行く理由なんてないのだが
コーヒーを飲む習慣はなくなりそうにない

小泉さんが働く喫茶店 喫茶店なのだからコーヒーもおいしいだろう 期待


家に帰ってテレビをつける 週刊誌で連載中の漫画のアニメだ

久しぶりに漫画を読む 一人で声を出して笑っていたらチャイム 子供たちだ

家の中で俺の漫画を読み始めた ジュースやらお菓子を出すと同時に漫画はしまいゲームに移行 ページを汚されるのは勘弁

また俺の黄色い悪魔が戦場を駆けているとまたチャイム 小泉さんだ

子供たちが小泉さんをみて浮気だ不倫だと騒ぐ 瑠璃が彼女で小泉さんが不倫相手か

小泉さんも遊びに来たらしい ゲームは初心者のようだがパワードスーツ着せたらやたら強かった


晩飯はうどん 四国の七味や長野のわさびふりかけ
修学旅行で買ったそれらを気に入った親が取り寄せて俺に送ってくれる うまい

10月28日

今どきの高校生はブルマなんて支給されない 俺たちの世代もそうだったけど

瑠璃の体育祭 小泉さんと隅のほうに陣取って瑠璃を探した 周りからカップルに見られてたかもしれない

生徒入場で瑠璃が入ってきた 俺たちに気づいてないみたいだったけど

校庭に並び校長の話 やたら長いが大人になった今こうして聞くといいこと言ってると言えば言っている
心に届くような言葉の選びじゃないが

解散して各団の陣地に引っ込んでいった
トラックのほうに向いた横顔に手を振った

顔がこちらを向いた 気づいた 驚いた顔したあといきなり立ち上がって走ってきた 周りの生徒が驚いていた

何で来たんだと叫びながら俺の腹にタックルしてきた 痛い

ごたごたしたあと競技参加者の召集放送 瑠璃はしぶしぶ向かっていった 残されたのはぼろぼろの俺と小泉さん

瑠璃は結構足が速いようだ 俺は高校の時 学年でビリに近かった

しばらくしてたら瑠璃と同じ二年生の子に話しかけられた

「どういう関係なんですか?」「友達 かな」

「そちらの女性は?」「彼女も友達ですよ」

なんかいつの間にか五 六人が群がってきた

逆に質問する

「学校で瑠璃はどんな感じなんだ?」

瑠璃 というフレーズに女子何人かが キャー と歓声を上げた
なんだろうか

「前までは結構静かな子だったんですけど 一か月前ぐらいから雰囲気変わりましたね」

「どんな感じ?」

「恋する乙女」

相手は誰だろう

小泉さんにも男子が群がってたけど小泉さんが何か言ってからは女子ばかりになってた
男子は俺に嫉妬のような羨ましいとでも言うような視線を俺にぶつけていた 俺が何したっていうんだ

母親が倒れた時も気丈に振る舞ってたらしい
俺の前では弱い部分を出してくれたようだ すこし嬉しかった

昼飯の時に差し入れをだした 陣営のほとんどが群がってきた

男子はうめー とか すげー とか感動詞ばっかり叫んでた
女子は目を丸くしどうやったんですかとか聞いてきたけど

禁則事項です

夕方 プログラムが終わり瑠璃の団が優勝した なんか俺の昼飯パワーのおかげとかみんなが口をそろえて行ってくれた
作ったかいがある

昼飯の時どさくさに紛れて瑠璃が自分の弁当を俺に押し付けて

「差し入れ食べるから私の食べて」
瑠璃の弁当も旨かった 帰りに感想を言ってやったら ありがとう と

顔が赤かったのは夕日だろうか

小泉さんと別れ夕飯は俺の家で作っておいたシチューを瑠璃と食べた

瑠璃はよほど疲れたようでぬいぐるみを抱えて眠ってしまった

ベットに寝かせ俺はソファー やわらかくて助かった 朝起きても体が痛いことは無いだろう

そろそろ日も低くなってきた 残暑も終わる

10月29日

喫茶店に行った お客さんはいるがそこまで多くなかった

カウンター席に座りサンドイッチと紅茶を注文

ウェイトレス姿の小泉さんがカウンターの向こうから渡してくれる

ゆったりとした雰囲気 マスターも渋い感じの人で無口だが気楽に話しかけられそうな雰囲気だ

日の光が窓から入ってくる 勉強中に眠ってしまっている学生もいる

小泉さんとカウンター越しに談話 他のお客さんに迷惑を駆けなければ大抵の事はやってもいいらしい

また来ます

晩飯はほうれんそうとベーコンのソテーを作ってみた

旨くできたが腹は膨れない 継ぎ足しにベーコンエッグを作って食べた

10月30日

紅茶の作り置きを継ぎ足す

テレビでは歌番組 ネットでは歌ってみた

カラオケに行きたくなってきた

誰を誘おうかと考えていたら小泉さんからメール

「明日暇でしたらどこか遊びに行きましぇんか?」

タイプミスと分かっていても噛んだみたいで想像して萌えた

カラオケに行きましょう

晩飯はお好み焼き 瑠璃はたまに家で食べる

自分も料理の腕を上げたいそうだ

10月31日

前回のカラオケは俺が逃げ出したせいで台無しだった

今回は楽しもうと小泉さんより先に来て気持ちよく歌った

小さな恋の歌 weeeek ゆるふわ樹海ガール 虹

一気に歌いきったところで小泉さんが来た

早速歌ってもらう

オリオンをなぞる コネクト

ironyには鳥肌が立った

もともと俺が彼女のことを気になったのは彼女の美声に惹かれたからだ

歌上手すぎる

二人でデュエット magnetは小泉さんが要所要所でチラ見してくる
狙ってシャウトしたら笑ってくれた ネタ知ってた

選曲と言い 小泉さんどうやら結構アニメ好きなようだ

俺が以心伝心歌ってる最中に時間になった

夕飯はファミレス 小泉さんはドリア 俺はハンバーグステーキ
カラオケは気が回らず割り勘にしてしまったがファミレスでは俺が出した

小泉さんを家に送る

また行きましょうと言われた 喜んで 久しぶりのカラオケは楽しかった

夜風はもう肌寒くなってきている

11月1日

今日は家でゆっくり 音楽をかけて窓越しの日向ぼっこ ささやかな幸せだ

おやつ時 気配を感じ体を起こす チャイムが鳴った 子供たちだ 今日は大勢

公園でけいどろだ 漢字で書くなら 警泥 なんか嫌だ

俺はなぜかずっと泥棒だと言われた 相手が多くても小学生相手に負けはしない

いつまでも捕まらないからルパン三世と呼ばれた

いつの間にかボール少年が次元で丸刈り少年が五右衛門になってた

なぜかとっつぁんがいっぱいいるわけのわからない状況に

「「「「まてルパァーーン!!」」」」みたいな感じ

伶奈と髪の長い子 他女子がジャングルジムの上で爆笑してた

さすが不二子


晩飯はそばを茹で卵を入れた 体中が痛い 明日は筋肉痛か

11月2日

喫茶店で瑠璃の勉強を教えてやる

この間寝てた学生は今日はコーヒー片手に頑張ってた

俺もコーヒーを飲みながらふと外を眺めた

まだ街路樹は葉をつけたままだ 日差しは秋らしいやわらかく暖かい光を送っている

こんな気持ちのいい場所は無いんじゃないだろうか 俺は春や秋とかの『中間』が好きだ

瑠璃が四苦八苦しながら問題を解いてご褒美とパフェをおごる

幸せそうな瑠璃の顔 可愛い

晩飯は炊き込みご飯と豆腐の味噌汁 アジの干物 この組み合わせが好きだ

今日はここまでにします

おやすみなさい



最後に一つ
このssはsage進行でやってますが定期的にageたりしたほうがいいでしょうか?
>>131の方のようにageっているのを見て更新されてるのに気づく人もいると思うんですがどうでしょう?

好きずきじゃないか?
何故今までsage進行だったのか知らんが、個人的な感覚でのメリットデメリットだが

age
メリット:新規客来る
デメリット:荒らされる可能性がある

sage
メリット:荒らされない、静かに投下できる
デメリット:新規客が来にくい

ってとこか?

面白い
すげぇ面白いんだけど…

なぜか心が痛いです


今のままでいいだろ、と思うが

>>142 >>144 ありがとうございます
基本sageてたまにageる方針で行こうと思います

>>143 ありがとうございます
心…ですか 失恋の思い出でも抉るようなシーンでもありましたか?


では 再開します

よろしくお願いします

11月3日

子供たちが来て連れて行かれた

場所は近所の山

そこまで高くない200mに満たないぐらいの

秘密基地を作るから手伝えと言われた

かなり大きなものを作ろうとしてるらしい

まずこの土地の持ち主に許可を取らなきゃダメだと言ったらものすごくショックを受けてた 面白い

せっかくなので地主(であってるのか?)の連絡先を調べる

夕方みんなで家を尋ねた

驚いた オバチャンだ オバチャンがいた

俺の顔を見て家の奥からお菓子とか段ボールいっぱいに持ってきた ここまで来ると親切が怖い

旦那さんが地主なので今日は会えないと言われた

仕方なくまた明日来ることに

ちなみに娘さんは仕事探しに行ってるらしい 俺もそろそろ仕事探さないと…


晩飯は鶏肉のトマト煮込み 酸味が強いが甘みもある オバチャンのところでは畑も持ってるらしい

11月4日

休日なので子供たちとオバチャンの家に

優しそうな旦那さんに許可を貰いもう一度山へ

駆けのぼる子供たちに追いつこうと必死だ 山のぼりは慣れてない

まずどうするんだと俺に聞いてきた 本当に行き当たりばったりだ これでも全員来年は中学生らしい どうかしてる

仕方なく落ちていた丸太や太い木の枝を集めさせる しばらくは材料集めだろう

なんで俺はここまでやってるんだろうとふと思った

毎日が暇だからだろうか


晩飯はラーメンにした 塩と味噌で悩んだが今日は塩にする

すいません
出かけるので中断します

再開します

11月5日

午前中に読書していたら読む本が無くなってしまった

本屋に行って小説を買う

甘いものが食べたくなり帰りに喫茶店に行ってケーキを食べた

晩飯は小泉さんと瑠璃にエビチリと酢豚を振る舞った

二人とも満足してくれたようだ

11月6日

今日は特に何もなかった

瑠璃が家に来てたのもいつもの事だ

そういえば瑠璃の私服姿を見たことがない気がする 西の痴漢騒ぎの次の日に一度見ただけじゃないだろうか

晩飯は昨日余ったエビとピーマンを潰してひき肉と混ぜたハンバーグ

オリジナルだが肉野菜魚介が全部入った面白い料理ができた

11月7日

小泉さんの家に遊びに行った

お父さんは仕事 お母さんはママ友とお出かけ 伶奈ちゃんは当然学校

二人きりでやることがないかとも思ったが思いつきでお菓子を作ることにした

魔法のレシピ 久しぶりにお世話になる

ロールケーキを作ることにした

普通のスポンジ ココア 抹茶 フルーツを潰して混ぜ込んだりして色とりどりになった

3時ごろには二人で紅茶を飲みながらケーキを食べた

伶奈ちゃんがボール少年一派を連れて帰ってきた

公園に移動して鬼ごっこ 当然俺は永久的に鬼の役

晩飯は餃子を焼いた ニンニク旨し

すいません
今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

11月8日

今日も喫茶店で小泉さんと談話

毎日会話してるのに話題が無くなって困ることはそんなにない

今日来たお客さんの話だったり子供たちの事だったり

このお店はマスターの持ち物らしい

他の従業員の話もした

マスターは若い奥さんがいるらしいこと
無口 と以前言ったが話しかけたらかなり気さくな人で常連になってからは結構話しかけてもくれるようになってきた

もう一人のウェイトレスさんは大学生でたまに来ないことがあるそうだ
なんでもスイーツ専門のお店を持つのが夢らしい

カウンターで料理を作っている…あの立場はなんて言うんだろう
あの人はほんとに無口だがやっぱり結構いい人でサービスとか気軽にしてくれる 落語も好きらしい


夕食は家で鶏肉のテリヤキを作ってみた おっかなびっくりだったがおいしく焼けました

11月9日

朝から瑠璃が来た

たまには友達と遊ばないのかと言ったら来たら困るのかと聞かれた

そういうことじゃないと言ったらここにいるほうが楽しいと言われた

前に学校に行ったときは友達と仲良く話をしてた ほんとにここにいるほうが楽しいと思ってるようだ

ちょっと嬉しかった

瑠璃と一対一でゲーム対戦 勝ったり負けたりで結構白熱した

昼食に親子丼を作って食べた後対戦再開

おやつ時に子供たちが来た 今日は俺と瑠璃の二人の戦いを見て盛り上がってた
小学生なら自分がやらなきゃ楽しめない年代だと思っていたが結構楽しそうだった スポーツ観戦気分だろう

2勝差ほどで俺が勝った ここで大人としての威厳を見せなくてはいけない

子供たちを返した後二人で豚肉巻大根のみそ焼きを作った
指示を出したのは瑠璃 3分クッキングからの情報らしい 俺も見てみようかな 3分で終わるし

11月10日

ひさしぶりに雨が降った

びしょ濡れの瑠璃が来た 透けてる 風呂場に投げ込んだ
ものすごく動揺した

服がない また俺の服を貸す 以前にも風呂を貸したことがあった その時もこうして服を貸してたとしみじみ

私の服何着か置いとこうかな いやいやねーよ

体を冷やさないように昼飯はキツネそばを作ってやった

二日続けてゲームするのもアレなのでトランプをした 高校の修学旅行 大学の仲間で行った旅行以来だろうか

ババ抜き以外をした後 瑠璃は俺のベットで漫画を読み始めた

俺の服だから結構ゆとりがある 見てはいけない気がしてイヤホンを出して音楽を聴く

しばらくそうしていると隣に来て片方のイヤホンを取って耳にあて俺にもたれかかってきた

シャンプーのにおいとかぶかぶかの服とか高めの体温とか…

いろいろヤバかった

いつの間にか瑠璃が眠ってしまい俺も動けない状態

夕方ごろになんとか瑠璃を起こさないように彼女を寝かせて俺は夕飯の用意

献立はもやし炒め 少し足りないと思ってアスパラやジャガイモのベーコン巻を作っている途中に瑠璃が起きた

まだ雨はやまない 家まで送ろうと傘を出したら

今日 泊まっちゃダメかな

しばらく何も言えなかったが明日学校だろと受け流す

帰り道はどうもしょんぼりした感じだった

11月11日

今日はマスターと談話

数年前まで海外でウェイターの修業をしていたらしい

確かにこの店の飲み物は全部一味違う

小泉さんとウェイトレスさんは駅前でティッシュ配り

メイド服みたいなふわふわした感じじゃなく落ち着いたデザインのウェイトレス服なら確かに恥ずかしくはないかもしれない

この喫茶店にそういう…浮ついた?とかじゃなく…地味だけど落ち着く空間によくあってると思う

そういえば今日は他のお客さんもいない 月曜の昼から喫茶店に来てる俺は無職だ

コック(で合ってるのかな)さんも椅子に座って新聞読んでた


晩飯は豚肉を潰してつくねを作ってみた

今日は瑠璃は来なかった

11月12日

今日は散歩をすることにした

公園を突っ切る 最近スポットライトを見てない

喫茶店の前を通る 小泉さんとマスターが手を振ってくれた 帰りに寄った

おしゃれな手作りの雑貨屋 瑠璃に似合いそうなネックレスがあった 持ち合わせがないので今度買うことにする

オバチャンの家 玄関先を掃除してたオバチャンに飴を貰った

歩きながら飴を食べてはいけないと言われていたのは幼稚園までだったか

小学校 グラウンドでボール少年の声が聞こえた 野球だろうか

高校 昼休みかこちらもグラウンドで声が聞こえる

川のそばではジョギングしている人がいる 俺は運動はそこまで得意じゃないから憧れる

街をぐるりと一周した感じだ 最後に瑠璃の家 その時間にはまだ学校だろう

帰ってきての昼ごはんは結構遅めだった


夕飯はカレー そろそろ買い物に行こうか

11月13日

買い物 スーパーに行った

食材 消耗品を買いそろえる

帰りが大変だ 両手が痛い

量が量だけに割れ物 卵は買えなかった

晩飯は古くなった野菜全部を使った野菜炒め
味付けで一工夫 コックさんに分けてもらったスパイスを使ってみた
辛い 量に気をつけよう

11月14日

今日はネット小説を読んでみた オリジナルssやら二次創作の本格的な小説までいろいろあった
ためしに探してみるもんだ

午後は無くなった紅茶の作り置きを作った

晩飯はチャーハン スパイスとレシピで死角はない

11月15日

夕方ごろ 西から電話 久しぶりに飲みに行く

リーダーは部長に昇進したそうだ でもみんな相変わらず親しみを込めてリーダーと呼んでいるそうだ

酒を飲んでつまみをいくつか頼むだけで腹はいっぱいになった

家に帰ってすぐ寝る もう寝る

11月16日



最近瑠璃が家に来ない



いつも休日は午前中のうちに来てたのに

すこし心配になりお昼前に家に向かう

チャイム 返事はない

鍵がかかっている 出かけているのだろうか

と思ったが鍵が開いた 中から瑠璃が出てきた パジャマ姿で熱っぽい

俺の顔をみて 力が抜けたのか倒れこんでしまった

小さな体を抱えて家に入る 瑠璃の部屋のベットに寝かせ薬を探す

リビングに置いてあったそれをもって彼女の部屋に

なんとか飲ませて寝かしつける



今思えば先週の日曜日 彼女は泊まってもいいか訊いてきた
あれは辛いから家に帰りたくないと思ったからじゃないのか?

ポストには火曜から金曜までの学校のプリントが入っていた
月曜は早退したらしい 早退届が机に置いてあった

そう思うと自分を責める考えばかり出てくる

せめて 罪滅ぼしになにかできないだろうか



彼女の部屋以外の掃除
すぐ終わってしまった 一人しかいないんだ 散らかる程度もたかが知れてる

彼女の元に戻る 汗をかいている 熱さまシートをはずして汗を拭う
夕飯を食べるのも忘れていた 彼女のそばから離れる気になれなかった

今日はここまでにします

おやすみなさい

かわいいな
壁殴りたくなるけど

再開します

よろしくお願いします

>>171 ありがとうございます 拳を傷めないよう気を付けてくださいww

11月17日

一晩明かしてしまった

瑠璃はまだ起きない 申し訳ないが勝手に食材を使って腹を満たす

寝汗もすごいだろうし熱も計りたいが女子高生の体をまさぐるのもどうか

結局額の汗を拭いてやるぐらいしかできない

ただ寝息は穏やかだ もうすぐ起きるだろう

夕食はカップめんを貰った

~~~~~~

目が覚めた 体がだるいが今までとは違ってまだ動ける

自分がベッドにいることに気づく 確か土曜日 誰か来たからドアを開けて…そこから覚えてない

顔を動かして周りを見る 部屋は真っ暗で何も見えない

そこで気づいた 何かベットのそばにある

椅子 それに座ってるのは あの人だった

なんで… と思ったがあの時の客が彼だったのかと把握した

椅子に座ったまま眠っている 寝にくいだろうに

時計を見た 驚いた もう月曜になってる 丸二日寝ていたのか

…丸二日 傍に居てくれたのだろうか

~~~~~~

瑠璃目線か!( ゚д゚)ガタッ

11月18日

俺が目が覚めた時には瑠璃は起きていた

熱を測る まだ高い けど低くなってきてはいる 今日一日休ませる

朝食におかゆを作ろうかと思ったがもう二日以上なにも食べてないだろう

まずは具なしのスープを作ってやった 文句を言ってきたが関係ない あきらめてもらうしかない

俺が来るまではずっと寝ていたそうだ 薬の事は頭になかったらしい この娘危ない

二日俺が傍についていた事を聞いた瑠璃は気持ち悪いとか言うかと思ったけど

「ありがと」

ふと思い出す 前と立場が逆だな 瑠璃は最初何のことかわからなかったらしい

昼ごはんはおかゆ 卵を入れてやろうかと思ったが悪くなってそうなので代わりにふりかけをかけてやる

食べ終わった後 一度家に帰ると言ったら明らかにシュンとした

「今日は…今日もか 看病ってことで泊まってもいいか? いいなら持ってきたいものがあるんだけど」

今度は嬉しそうな顔をした OKを貰って一度帰宅

瑠璃の部屋のテレビで映画を見たり話をしたり

夕飯には熱もだいぶ下がった ポトフを作ってやった 具も小さくして食べやすいようにする

客室かリビングで寝ようと思っていたのだが

「私の部屋でいいよ」

ナンダト?

11月18日②
~~~~~~~~~~
瑠璃の部屋に布団を敷いて電気を消す

真っ暗だ

「…まだ寝てないよね?」

「…さすがにそんなに早くは寝られない」

「…私さ お父さんいないから男の人にいいイメージないんだけどさ」

「そうなのか」

「うん… 学校の先生も苦手だし」

「そうか…」

「…覚えてたんだ ほんとは」

「何を?」

「おつり ホームセンターの」

「…気づいてたんだ いつから?」

「痴漢騒ぎ あの時から」

「最初からか まぁ気づいてもあの時の人~なんて言う意味ないけどな」

「うん だから知らんぷりしてたんだけど…」

「?」

「最近お母さんが仕事から帰ってくると上機嫌だったんだ」

「へぇ」

「…男かな って思っちゃったんだよね 実際どうなのかわかんないけど」

「…うん」

「すごく恐くなってね お母さんが選んだ人なんだからいい人なんだろうし 再婚とか別にいいんだよ?苦労かけたし」

「…」

「けど私はものすごく怖くなった そんなときに痴漢されて…まぁ事故だったみたいだけど」

「…ごめん」

「フフ…なんで謝るのさ」

「…なんでだろ…ハハ」

「ンフフ…」

「…それで 恐くなってさ なんか もういいかとか思って」

「なにが?」

「わかんない ただもういいや って思って それでよく知りもしない男の人連れまわして遊んでみて」

「…家に押しかけたのって」

「…たぶん あの時の私はどうかしてたから」

「…」

「けどさ ものすごくいい人だったんだよねその人 お酒だけは恐そうだけど」

「なにもいうまい」

「それでさ なんていうか」

「…」

「お父さんってことじゃなくだけど たぶん他の意味でさ」

「…?」




「…あなたと家族になったら幸せになれるんじゃないかな~って」




「…え?」

「それだけ もう寝よ 明日は学校行きたいしさ」

「…あぁ」

「…おやすみなさい」

「…おやすみ」
~~~~~~~~~~~~~~~~


>>175 あ~…申し訳ない…一レス分しかなかった
実は瑠璃目線中心の話も考えてあります 期待しといてください

11月19日

瑠璃は全快していた もう大丈夫だろう

合鍵を貰った 瑠璃と一緒に家を出た

帰宅したあと数日分の日記 部屋の掃除 換気 洗濯

空は快晴

スーパーで買い物をした またオバチャンだ 久しぶりにタイムセールに遭遇

タイミングよく卵をゲット 背が高いってやっぱいいな …オバチャンたちが低いだけか

少し時間をかけて夕飯の準備

瑠璃が帰ってきた 久しぶりのこの状況

晩飯は エビ焼売だ 瑠璃が露骨に嬉しそうだった

11月20日

久しぶりにボール少年が来た

秘密基地の事を聞いてみたら やっぱり自分たちでやってみると言われた

ちょっとショックだ

今日は二人でスマブラ 俺ばかり勝つので面白くないと最強レベルのCPUを仲間に3対1

なんとか勝ってやった ありがとう配管工

晩飯は豚汁

11月21日

洗濯物を干していると視線を感じた 気がした

ストーカー君だろうか

小泉さんの家に行ってみる 遠まわしに訊いてみた ストーカー今頃何してるんでしょうね 的な

どうせ一人でゲームやってるんじゃないですか? 笑いながら恐いこと言われた 大丈夫そうだ

晩飯は豚汁と野菜の煮物 ずいぶんヘルシーな出来になってしまった 明日はちょっと贅沢にする計画をたてた

11月22日

喫茶店にて

俺が店に入るとマスターと話してた男の人がいそいそと店を出て行った

なんだろうか

小泉さんと談話中にウェイトレスさんに話しかけられた

「二人って付き合ってるの?」

また小泉さんがカップを落としそうになった ぎりぎりキャッチ

「仲がいいしよく話してるし 今のもナイスフォロー」

拍手された

小泉さんも何も言わない 俺はどうすればよかったんだろうか

帰る前にマスターに電話番号を聞かれた 常連さんには訊いているそうだ

ついでにウェイトレスさんとコックさんともメアドを交換した

夕飯はステーキ ソースにこだわり レシピとスパイスのおかげだ

家に来た瑠璃は目を丸くしていた

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

11月23日

どんよりとした曇り空

気が滅入る そろそろ肌寒くもなってきた

というかいつの間にか瑠璃の制服も冬服だ

二人で喫茶店に行った 今日は瑠璃も小説を持ってきてた

窓際の席で瑠璃にクリームソーダを頼んでやるとウェイトレスさんに妹かときかれた

また恋人云々言われる前に友達だと言っておく

そろそろ冗談では済まなくなってきた

晩飯はレバニラ炒めにした

11月24日

小泉さんに電話を貰い喫茶店へ

コックさんが急用でお休みだそうだ

代わりに一日だけ働いてくれないかと頼まれた

小泉さんの頼みなら断れまい

日曜日はお客さんも結構くる お昼時には忙しかった

コック一人ウェイトレス二人とマスターでは少ないのではないかと思ったが
意外とギリギリで回る

注文に素早く対応し料理を提供 常連さんには特別なメニューもあるらしくコックは大変だ

ただお客さんは皆満足して帰ってくれたようだった

途中で瑠璃も遊びに来た 働いてる俺にやたら話しかけてくる 絶対わざとだ

ウェイトレスさんがコックさんに憤慨してた 社会人として急に仕事を休むなんてどうなのかしら とか

俺は何も言えない


晩飯は喫茶店で作った ピラフとビーフシチュー

マスターにここで働かないかと言われた 保留にしてもらった

ダメ人間で申し訳ないが まだ猶予はある

11月25日

学校から帰ってきた瑠璃と病院へ

瑠璃の母親のお見舞い 意識はないが状態は安定したらしい

あとは目を覚ますだけ

ふと気になって母親に俺のことをなんて紹介したのかと瑠璃に尋ねた

「内緒」

だろうとは思ったが 気になる 目が覚めたら教えてもらおう

夕飯はファミレスに行った やたら注文しようとする瑠璃に太るぞと言ったら顔真っ赤にしてた


11月26日

今日は一人でゆっくり

と思っていたが久しぶりに西が来た

酒を持ってないようなので追い返そうと思ったがベルギーだかのチョコレートにつられた
畜生

酒に会うような料理を出せと言われたのでカツオのたたき

ついでに西も殴ってやった

映画を見ながらチョコをつまみつつ酒を飲んだ

ささやかな幸せだ こういうのもたまにはいいかもしれない

お酒はほどほどに

酔いつぶれる前に西はタクシーで帰った

11月27日

動画投稿サイト

久しぶりに見ると楽しい 実況動画を見ていると自分もゲームをしたくなる

大学の友人も投稿してるらしいがアカウント名を知らない 実況か歌か踊りか演奏かPかも知らない

もしかしたらかなり有名なのかもしれない

また小泉さんから電話 両親が留守なので夕飯一緒にどうかな? 喜んで

真鯛のカルパッチョ おしゃれな料理だ そのうえ旨い

レシピを聞いたら教えたくないと言われた

自分よりおいしく作られるのは癪だそうだ 仕方ない 自分で調べるか

11月28日

気が向いただけの理由で座禅を組んで瞑想してみた

かなり落ち着いた

橘さんの事 瑠璃の事 ここ数か月でずいぶんハードなことがあったように思う

その分人とのつながりも増えた

チャイムが鳴った ボール少年一派だ

また公園で走り回る この時期に運動すると気持ちがいい

子供たちと別れ家に戻る

瑠璃がぬいぐるみを抱えてテレビを見ていた

慣れてしまっている自分がいる

晩飯は炊き込みご飯とさんまの塩焼き 味噌汁の味噌を変えてみた

瑠璃には不評だ 元に戻そうか

11月29日

喫茶店でマスターに言われた

「明日明後日に電話があると思います」

知人に俺と会いたい人がいるそうだ なんだろうか

小泉さんは少しずつマスターから紅茶やコーヒーを入れるコツを教わっているそうだ

せっかくなので小泉さんの紅茶を注文

ダージリン 初めて飲んだ 妙な味だが悪くない 上から目線で申し訳ない

今日瑠璃は夕飯前に帰った 瑠璃も料理を頑張っているようだ

夕飯は天ぷら 余ったので明日の夕飯に回す

11月30日

電話があった

頑張ろう

夕飯はお茶漬けで済ます

~~~~~~~~~~~~~~~~

今日はここまでにします

次回からお待ちかね瑠璃目線です

おやすみなさい

この感じ大好きです。
>>1乙です

お待たせしました

再開します

よろしくお願いします

~~~12月1日~~~

学校は好きじゃない

勉強が嫌いなわけじゃない

いじめられてるわけじゃないし友達もいる

うざい先生がいるとか近所に工場があってうるさいとかでもない

お母さんに苦労かけるからだ

だから早く卒業して仕事がしたい

高卒でできる仕事なんてたかが知れてるけど

それとも

養ってくれる 優しい人でもいる?

男の人は苦手だ

まだ小学校に入る前にいなくなった男のせいだ

お母さんは絶対にその話をしない

私も 話はしたくなかった

学校の上級生や先生も苦手だ 裏で何を考えてるのかわからない

だから何を考えてるかわかるぐらい仲良くなろうとできないし 距離が縮まらない

同級生は 話はできる 冗談を言っていたら笑う 友達もいる

下級生とか 子供も大丈夫

年上の男の人がダメなんだ

たった一人 例外はいるけど…

家に行ったらもぬけの殻

置手紙だけあった

『急用で遠くまで行く

二 三日で戻る

傍にいてやれなくてすまん』

まだ私が不安定なままだと思っているのか


…実際そうだろう 私はあの人に依存している

最後の一文 私の事を考えてくれていると思うだけで嬉しい

結構重症じゃないのか 学校のみんなが大げさに騒いでるのも 的を得てるのかもしれない

小泉さんのお店に行った あの人の行先に心当たりはないだろうか

マスターとかコックさんも首をかしげてた

帰ってくるって言ってるし大丈夫じゃないか コックさんの言うとおりか


家に帰って夕飯を作る

いや その前に

もう一度あの人の家に戻る

魔法のレシピ 参考にさせてもらおう

あの人を満足させるならあの人がバイブルとしてるものから学ぶのが一番手っ取り早い

肉じゃがとかシチューとかもいいけど やっぱり手の込んだ料理

途中でいくつかのページに付箋が貼ってあった

なんだろう しばらく眺める

気づいた ご飯ものと魚介ものだ

顔が赤くなる自覚があった

~~~12月2日~~~

学校で友達と会話をしていると今はどういうグループが流行ってるとか
彼氏とデートでこんなことしたとか
課題終わった? 部活の連絡が…――

たまに私は話題についていけなくなる

でもそれで仲間外れにされるんじゃなくて

「その話題」と時は私はそっと輪から外れて一人でゆったり過ごす

読書したり音楽を聴いたり

でも最近は物思いにふける というか 考え事することが多くなった

今日の放課後はどうしようか


またお母さんの病室に行こうか 話しかけて 最近の事を教えて

あの人が帰ってくるのは 明日か明後日

どう過ごそうか

この間の体育祭から 友達の間であの人は話題になった

目立つほうじゃないけど整った顔立ち 料理は上手いし話も面白い

やっぱり大人の魅力だろうか

私は事情を知ってるけど 実際のところあの人は現在無職なのに

私は年上の人と付き合ってることになっていた


冗談で彼女と言ったことも何度かある

けど周りから言われると恥ずかしくなる

なにより

「まだ」そんな関係じゃない


学校終わりに親友の沙織と喫茶店に行った

おしゃれなお店だね 沙織は言った

あの人に教えられたの そう言いながら小泉さんにケーキを注文

…電話したんだけど返事がないの 瑠璃ちゃんはどう? あの人に連絡した? 小泉さんに言われて気づいた

そうだ なんで置手紙だったんだ? メールも電話もあるはずなのに

携帯に電話 出ない


ふあんになった

メールだけしておいた

小泉さんが奥に戻っていく

あの綺麗な人 知り合い? 沙織が訊いてくる

知り合い というより なんだろうか
女友達 だろう でもそれだけではないと思う

…ひょっとしてライバルだったりする?

沙織のパフェのさくらんぼを口に放り込む 何か言ってるがヘッドフォンをつけて無視

私があの人と仲良くなる前から知り合いだった小泉さん

消えない思いはある

それは小泉さんも同じだろう


それより 今はあの人の事が気になる

一体  どこに行ったんだろうか

足の向くまま歩いていたらあの人の家だ

やっぱり重症だ

ドアの前で子供たちに会った

あの人は出かけてる

どうしたのかと聞いたら 山で秘密基地を作っているから手伝ってもらいに来たそうだ

私にできることはあるか?



結構な広さ 素材も結構集まってる どこで拾ったのか鉄板とかかなり錆びた「トマレ」とか

眼帯の女の子が指示を出してる 確か小泉さんの妹さんだ

もともと生えてる木に新聞とかプチプチシートを巻いて保護した後ロープを結んである
かなり賢い

と思ったらこれはあの人からの助言だそうだ

しみじみと眺めてしまった

高校生一人いるだけで作業は相当はかどったようだ

完成したら招待してくれるらしい

~~~12月3日~~~

メールの返信はまだ来ない

学校が終わっても校舎の窓から運動場を眺めるぐらいしかない

無職っていつもこんなに暇なんだろうか

夕方になって 夕日が赤く運動場を染めている

寒くなってきた 冬服だけじゃ足りなくなってきただろうか

家に帰って 暖房を入れる

暖かくなっても なんのぬくもりもない家

急に怖くなった 私は依存症

明日には会える

明日には会える

とても こわくなった

>>199 ありがとうございます

昨日は「何故か」入れなかったんですよね ss速報

気づけばこのスレも200を超えています よくもまぁ飽き性の>>がここまで続けられたもんです

できるだけ毎日 書けなくても生存報告だけでも入れるつもりです

長々と続けても吐き出せるのは駄文程度ですが今後もよろしくお願いします



今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

~~~12月4日~~~

学校で眠ってしまった 昨日全然眠れなかったからだ

沙織にも心配された 大丈夫としか言えない

学校が終わって 一目散にあの人の家に行った

誰もいない 暖房をつけた


そうだ
あの人が帰ってくるまでに夕飯を用意しよう

計画より三週間早いけど あの人に私の料理を振る舞ってあげよう

もしかしたら食べて帰ってくるかもしれないけど その時はその時だ

まずは材料を買ってこよう

外に出る 近くのスーパーへ行った

21:00

帰ってこない


そういえば あの人の事を全然知らない

仕事のことは知ってる どういう人なのかも知ってる 普段何してるのかも大体

けど たとえば誕生日とか

好きな食べ物 音楽 家族の事 行ってた大学とか

ゲームとか漫画がいくつかおいてある この家の漫画は全部読んだかな

小説をよく読んでる 何を読んでるのかは…


自分の動悸が聞こえる 大きくなっている

21:59

あの人はどこに行ったの?

まだ帰ってこないの?

なんで帰ってこないの?

二 三日で帰ってくるんじゃないの?


机の上の本 あの人がいつも読んでる小説と 日記

前に一度勝手に読んだことがあった

その時はあの人が倒れてたから

手が伸びる ハードカバーに手をかける

ページを開く

長針が一つ進んだ

9月24日 小泉さんの家で初めての食事

9月30日 あの事

10月5日 勢いに任せた初めてのお泊り

ブレーカーが落ちた時の事

体育祭の事

子供たち

喫茶店

それに 小泉さんとの事

たった数か月 たった数か月なのにあの人はずいぶん動き回ってる

でも大変そうだとは思わなかった

あの人も相当楽しんでた 秘密基地の事も 大人のくせに

そういうところ


やっぱり 似てるんだと思う


記憶にほとんど残ってない
あの男に

もうすぐ 日付が変わる


信じていても


もう恐怖しか残ってない


彼の後姿がどんどん遠くなっていくような


私のそばからいなくなるようだ





「お父さん」みたいに

ベットに潜り込む 布団をかぶる


寒い

日付が


「……て」


変わる


「…やめて」


視界が霞む


布団をかぶる 暗闇の中


「やめてよぉ…」


幻聴じゃない


時計が回る


長針が 12を指した















カチッって 時計の音がして









恐くなった私は








泣き叫んだ

























そのせいで 鍵が開く音 誰かが入ってきたこと

後ろから抱きしめられるまで 気づかなかった

うわぁ… 変なテンションで書き上げたら変なことになった

読んでくれてる人もだけど 一番謝るべきは瑠璃にでしょうか
だが私は謝ら(ry

それとは別に 以前からですが投下してから次の投下までやたら時間を空けてしまい申し訳ない


今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

誰かはすぐわかった


けど いきなりで混乱して 暴れてしまった


暴れる私を彼が押さえつける 腕をつかんで足を押さえて頭を抱えて


抱きしめられた お母さんが倒れた日の夜と同じように 強く強く痛いほどに


そうして だんだん私の力が無くなってくるにつれて 頭は冷静になってきた


いつの間にか暗くなっている室内 羽織ってる彼の布団 彼の胸に顔を埋めている私


彼の腕 体温 匂い 鼓動 それに


「…ごめん」


彼が言った 言葉


「約束 守れなかった…」


二 三日で帰るってこと

だけじゃない



「傍にいてやれなくて ごめん」


その言葉を聞いた私は さっきまで恐ろしくて泣いていたのに すっと涙は引いて



あとから湧いてきたのは嬉しさと この状況に対する恥ずかしさと すこしの「そういう」気持ち


「……バカ」


それしか言えなかった

夕飯を温めなおす

日付は変わって12月5日 12時30分


食べてきたって言ってたけど 私が食べろと言ったら彼は食べますと言った


「どこに行ってたの?」


ずっと連絡取れなかった たった3日会えないだけで私はこんなにつらい思いをしたんだ

家庭状況とかのせいじゃない あなたのせいだ そう目で伝える


けど


「…今は 言えない」


とっさに彼の顔を睨みつけてしまった


「瑠璃に無関係じゃない話だから話すときは一番に話す けど 今はまだダメなんだ」


私の精一杯の にらみつける でも彼の攻撃翌力は下げられなかった

私に無関係じゃない というのは気になるけど

仕方がない 彼の真剣な瞳を信じよう

彼の家で眠った

彼のベットを使った 恐くて本能的にくるまってた布団からは 彼のにおいがする

けど 手を伸ばせば

彼はそこにいる


「…一緒に寝よ」

意識より先に口が動いた

無言で彼の顔を凝視


彼はあわてた感じで 狼狽? あたふたしてる


私はまだ「そういう」つもりじゃない 拒まれたら拒否はしないけど


けど 今は 別にいらない ほしいのはぬくもり あなたの体温


「…女子高生として そういうのはどうなんだ?」


彼がなんとか絞り出したセリフはとても正論で歯がゆかった


「そういうの って?」

「わかってるくせに」

「わからない」

駄々をこねてるのは私のほうだ

でも


まだ怖いんだ


目が覚めたらあなたがいない なんて 想像したくはないのに


幻聴 なんて もう聞きたくないんだ

彼は結局折れてくれた

ベットに入ってきた 私の心臓は爆発寸前  を通り越して血が流れてるだけの管のよう


けど 彼は私に背を向けていた


手を出してほしい訳じゃない むしろ私の事をちゃんと考えてくれてるんだと思うと嬉しかった


ほんの少し がっかりしてる自分もいるけど

そんな自分を戒めながら

彼の背中に抱き着く


彼が何か言ってる 無視して顔を埋める 深呼吸
依存症 なんてカッコつけられない もはや変態だ


「…夕飯 どうだった」


「…おいしかったよ」


今は これで十分


「ありがと でも もう次は無いよ?」

「え?」


「もう絶対 放さないから」





~~~~~~~~~~

朝 目が覚めた時 彼の顔が目の前に




首を少し 伸ばしたい なんて欲望がふつふつと





彼の目が開いた




とっさに蹴飛ばしてしまった



彼が下腹部を押さえて悶絶してる


朝9時 遅刻確定


朝ごはんも私が作ることにした

すいません 短いですが今日はここまでにします

おやすみなさい

すいません
今日はお休みします

>>239
ありがとうございます
しばらく後にする予定ですが小泉さんの話は考えてあります お楽しみに

ほかにもご意見 ご感想 聞かせて下されば嬉しいです

おやすみなさい
明日は投下できますのでよろしくお願いします

すいません
242は>>1です

すいません
>>242>>1です

テス

酉が違うかもだけど>>1です

今日の投下ができるかわからなくなってきたんでその報告だけ

できそうならまた来ます

一応
>>246>>1です

帰ってこれました
再開します

よろしくお願いします

~~~12月6日~~~


結局昨日は休んでしまった 出席日数はまだ大丈夫だろう …たぶん


「昨日はどうしたの?」

「ここ二 三日元気なかったよね」

「…なんで今日はそんなに嬉しそうで元気そうなの?」


そんなに顔にでていたのか
少し自重


またからかわれるのが嫌なので適当に嘘を言った


教科担当の先生にまで聞かれた いいことあったのか?


ありましたとも 言わないけど


帰りに沙織とコンビニに寄った

沙織がいろいろお菓子 というかスイーツを見てる

どう違うかって言えばケーキとパンぐらい違う

らしい


でもケーキは好きだ シンプルなイチゴとか抹茶とかも好きだ

沙織は5つぐらい買おうとしてる 一人で食べるそうだ 栄養分を上手いこと胸だけに集められる彼女だからできること


なんか腹が立ってきた


私も何か買おうか

モンブランとプリンを買った

沙織と別れてあの人の家に行った


パソコンと向き合って イヤホンをつけてる

私に気づいてないみたいだ

そぉっと後ろに忍び寄って


ガバッ と抱き着く

彼は驚いたみたいだ パソコンのウィンドウを閉じようとあくせくしてる

私がなんのサイトを見てたか訊いても教えてくれなかった


まぁ構わない 今度中学のスク水を持って来よう

驚かせたお詫びに買ってきたスイーツを見せる


彼はモンブランを取った 私はプリン


彼が何度かスプーンを口に運んだあと 彼に見えるように無言で口を開いてみた あとついでに目も閉じてみた


「…なに?」

「あーん」

「…ほしいの?」

「あーん」


察しろ


しぶしぶと言った感じで彼はモンブランを私の口に入れてくれた

私の下心には気づいてないみたいだ そっちも察してほしいものだ 恥ずかしいけど



「じゃあプリンくれ」

口を開けてきた彼 今度は私が何も言えなくなる番だった

今日は一緒に夕飯を作ろうと言った


何にしようかとネットを眺めてみる

三分クッキングのホームページは意外と使える

他人の個人ブログとかも家庭の知恵が生きた絶品が載ってる


しばらく考えて豚カツにする

普通の豚カツ チーズ 梅しそソース 青葉 



いろいろ作って食べて 久しぶりにおなかが痛くなるまで食べてしまった

彼が私の数倍食べるのをみてやっぱり男の人なんだなぁって思ったり
それでちょっとキュンとしちゃったり

また彼に家まで送ってもらった

ベットに入ってゆっくり休む


明日は土曜日 朝一番で彼の家に行こう

今日はここまでにします

昨日今日と酉がおかしなことになっていましたが問題なさそうなのでこのまま行こうと思います

何かあれば臨機応変に

おやすみなさい


※ちなみにマロヒサはゲームペットのマロとヒサです
最近DSやってないなぁ…



なんで俺のところには女の子がこないん……?
顔か?飯か?コミュ力か?

今日は今まで以上にスローペースになると思います
再開します

よろしくお願いします

>>255
自信…というのはどうでしょう?

~~~12月7日~~~

朝起きて顔を洗って歯を磨いて着替えて

朝ごはんはあの人の家で


家を飛び出す


誰かにぶつかった


「ッ……ス すいません…」

ドアの前で突っ立ているのもどうかと思うがお客さんならしかたない
チャイムに手を伸ばしてたし


「あぁ……大丈夫かい?」

「大丈夫です うちになんのご用ですか?」

「…朋子さんの家は…」

「ここです」


お母さんの知り合いのよう 歳もお母さんに近そうだ


「…今 入院してるって言うのは本当かい?」

「……えぇ まぁ」

「君 瑠璃ちゃんだよね 今は一人でこの家に?」

「えぇ 知り合いの人にいろいろお世話になってますけど」


いま道にはそれなりの人がいるし 大声を出せば助けてくれるだろう

この人が一体誰でお母さんとどういう関係かは知らないけど


「ご用件は?」

「いや…その…」

怪しい 私は早くあの人の家に行きたいのに

「…これ 朋子さんに渡しておいてくれないか」

そう言って手渡されたのは小さな箱

大きさ的には…結婚指輪のあの箱ぐらいのイメージ けど木箱で角ばってる
切れ目を隠したら木材の破片みたいだ


「意識がないなら 近くの机とかあるだろ? そこにでも置いておいてくれ」

それだけ言ってその人は帰って行った

言ってること 行動は気持ち悪い人だ

けど お母さんの事を心配してるようなのは顔を見ればわかった
言われた通りにしておこう



あの人の家に着いた時にはもう朝ごはんを片付けた後だった

泣くに泣けない…お腹すいた…

喫茶店へ

オムレツとトーストとミルクティーを頼んだ 会計は当然あの人の奢りだ


彼はコーヒー 日によって飲む種類が違う ブラックも砂糖たっぷりのカフェオレもなんでもいけるようだ
私はブラックは無理


私が食べ終わるころに小泉さんが近づいてきた

「今日のコーヒー どうでした? 私が淹れたんですけど…」

「おいしかったです まだちょっと酸味がありますね」

「そうなんですよね… マスターもここからは感覚の問題だって」

「慣れじゃないですか? 頑張ってください」

「はい」


いつも思う 小泉さんは彼と話してるときとても楽しそうだ 嬉しそうだ

それは私もか 何も知らない同級生にまで言われてるんだから


「瑠璃ちゃんはどうだった? 紅茶」

「とってもおいしかったです 小泉さんすごく上手くなりましたよね」

「そうかな 最初の頃よりはおいしく淹れられるようになったけどね」

すいません スローどころか頭が回らない…
今日はここまでにします

おやすみなさい

今日はお休みします

再開します

よろしくお願いします

喫茶店の帰りに病院へ

彼もついてきてくれた

お母さん そんな数日で変わるわけじゃないけど すこし肌につやが戻った気がする

最近あったことを話す 耳が生きてるかわからないけど お母さんには伝えておきたいことがある

彼が約束を破って夜遅くに帰ってきたことを大げさに話す

彼が横からあわてたように訂正してくる


お母さん 私はこんなに楽しいよ 早くお母さんも話に混ざってよ




ピクッ

「え?」



お母さん 笑った?

彼の顔を見る 不思議そうな顔をしている

お母さんの顔を見る いつも通りだ


気のせいだろうか



ううん 気のせいじゃない お母さんは私たちの話を聞いて 確かに笑ったんだ

笑ったんだ 大丈夫

「…早く目を覚まして この人の事紹介してあげるから ね」



病室を出る前に机に木箱を置いておく 危ないモノじゃなさそうだったから中身は見てない

おやすみ お母さん また来るね

家に帰らずに彼の家に行くって言うのがデフォになってる自覚はある





彼のゲームをあさる テレビゲーム 異星で怪物を倒しながら宝を探すゲーム

ストーリーモードが一人用だ 彼に渡して観戦する

すぐに夕方になってしまった ゲームって怖い


夕飯は鶏肉のテリヤキだった 彼の料理はいつもおいしい

負けないように私も頑張ろう

~~~12月8日~~~

日曜日 お昼近くまで眠っていても問題ない最高の曜日

けど目が覚めたのは6時前 軽く戦慄

何をしようかと考えて ちょっといたずら心が芽生えた 急いで支度をして彼の家に

家に着いたのは6時過ぎ そっと鍵を開けて家の中に


案の定眠っている そっと布団にもぐりこむ

あとは彼が目を覚ますのを






「…るりぃ?」


早い 起こしてしまったか

彼の表情はまだ眠たげ いや 寝ぼけているのか


「おはよう」

「…瑠璃だよな?」

「こんなかわいい顔を見間違えないでしょ~」

ちょっとからかってみる


「…うんかわいい」


そういって私の体にしがみついてきた


「え ちょ」

「……」

「……」

「…ぐぅ」


「寝るな! ちょっと!」

「………」

ヤバい ピンチだ

どうしよう


私の首筋に顔を埋めてぐっすりだ

抱き着かれた体勢だとこの人の 男の人の体を引きはがす力はない

時折息が肌をくすぐって   へんな感じだ



その分 彼の匂いが 体温が


ダメ 身動きできないのに


朝から ゾクゾクしてる

今日はここまでにします

おやすみなさい

すいません 今日はお休みします

代わりに明日 てか今日はお昼頃に来ます

おやすみなさい

昼なんてなかったんや

>>275 もうほんとごめんなさい・・・orz

再開します
スローペースですがおろしくお願いします

彼が起きたのは8時ごろ ずいぶん遅い起床

目の前の私をしばらく見つめて

まだ寝ぼけてるのかまた抱きしめてきた


もう身動き取れない

なんか顔を埋めて



スウゥゥ…


「…いい匂い…?」


深呼吸された いい匂いだって


嬉しがってる場合じゃない



意識が覚醒した彼が飛びはねてベットから転げるように逃げて私に土下座したのはそのちょっとあとだった


また 残念がってる場合じゃない けど

うん   やっぱり残念だ

朝食はスクランブルエッグとかかりかりに焼いたベーコンとか サラダにはフレークがかかってる

あとトースト 紅茶 


なんかいつもより豪華な気がする


「…お お味はどうでしょう…か?」


…あぁ そういうことか


「別に怒ってないよ うん おいしい」



「だからそんなに距離とらなくていいのに」

「うっ…ごめん」

「もういいってば」



おかしな話だけど 正直かなり幸せな時間だった


また心臓の運動率がものすごかったけど



「…今日一日 買い物の荷物持ちで許す」

「やっぱり怒ってんじゃねぇーか…」


さて せっかくの日曜日 近場で過ごすのはもったいない気もする

電車に乗って隣町へ


彼とショッピングモールに入る 結構大型だ 今日一日で回りきれないだろう 回るつもりはないけど


私はそこまであれこれと買うタイプじゃないから ほんとは荷物持ちなんて必要ない
彼を連れてきたのは 彼が好きな服のタイプを知りたかったからだ

単純に言えば かわいい系か綺麗系

前のスク水動画的にかわいい系だとは思うけど

なんかどれを来ても同じような反応が返ってくる

「…他に言うことないの?似合ってるとかかわいいとか 嬉しいけどそればっかりじゃん」

「んなこといってもなぁ…」


こっちにとっては困るのだ

夕飯何がいいと聞かれて何でもいいと答えられるぐらい困る


「瑠璃は結構スタイルいいから何着ても似合うしかわいいし…なんていえばいいか」

それでこれだ 君の作る料理はおいしいから何でもいいとか 言われても嬉しいけど事は解決しない


結局2 3着だけ買って服の買い物は終わらせてしまった

けどまぁ とりあえず彼の前には何を着て行ってもある程度大丈夫そうなのは分かった


「ホットパンツとストッキングの組み合わせとか可愛かったな」


そういうのが聞きたかったんだよ…

お昼はモール内のラーメン屋に行った

チャーハンとシュウマ…エビシュウマイを注文

彼から醤油ラーメンを少し貰った

カウンターに座って年上の男の人と食事
こんな高校生 そう他にいないだろう


ゲームセンターだ 行ってみようと彼の腕を引っぱって進む


クレーンゲームは二人ともダメだった 樋口が飛ぶ前にやめる

彼はシューティングがうまかった 高校時代にやった記録がまだ全国9位で残ってるらしい すごい

私は 太鼓の達人とかだろうか リズム感は自信ある

二人で さくらんぼ を叩いた 私はフルコンボ 彼は不可20ぐらい


「だらしないなぁ」

「いや鬼じゃん 難しいって」

帰る前にアイスを奢ってもらった ナッツとオレンジのダブル

寒いときに暖房の強いとこで食べるアイスの美味しさ・・・

彼はチョコクッキーと紅茶味

彼のアイスと何度か交換した





何口目かで 感覚的なものだけど
あえて言うなら・・・





彼の味がした







ビクッ


彼にアイスを渡して
トイレに駆け込む





朝のことも思い出して
つい 我慢 できなかった










恥ずかしい・・・

今日は予告したにも関わらず遅れてしまいすいませんでした
これからしばらくの間 毎日PCに触れるかわかりません
予告なくお休みするかもしれませんがよろしくお願いします

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

彼の元に戻っても 恥ずかしくて顔が見れない

「大丈夫? 顔色悪そうだけど」

「…ごめん お腹冷えちゃったかも もう帰ろ」


いつも通り 彼は家まで送ってくれた

家に入ったら急に切なくなった

公衆の場で 私は自分の想いを制御できなかった

ほんとに 依存しすぎ


自分が怖い

これからも絶対 彼とは会えない時があるのに

その時 私はどうなってしまうんだろう

彼の楔でもほしいのだろうか 私は…

~~~12月9日~~~


「…なぁ…アイツなんであんなにぐったりなんだ?」

「そりゃぁ…あの人の事でしょ」

「だな けどテンションの上がり下がりが激しすぎるぞ」

「うん 病気になりそう」


そんなにか… 私はいまかなり悩んでるんだ

彼との付き合い方に

「ねぇ瑠璃子~ なにかあったの」

ついに沙織が訊いてきた

「…私は今ジューダイなことを考えてるの 一人にさせて…」

とは言ったものの 私も沙織が机にぷっつぷして時折大きなため息なんか吐いてたら話しかけてくるだろう

沙織もそういうことが分かってるから まだ話しかけてくる


「せっかく『瑠璃』って呼んでくれる人ができたのに そんな顔してたら振られちゃうよ~~」

そう言って後ろからほっぺをうにうにしてくる 鬱陶しい…


けど 沙織の言うとおり こんな顔で彼には会えないな

振られる か

お母さんの病室へ行った

お母さんは私の父親と恋愛結婚したそうだ

どんな風に知り合って 恋して 付き合って 結婚して 別れたんだろう

今の私にとって 一番知りたいことだった


お母さん 私 どうしたらいいのかな…


そういえば 机に置いてあった木箱が引き出しにしまわれてた

看護婦さんだろう

彼の家 行こうか 行くまいか

足の向くまま 歩いてみた


「……瑠璃子さん?」

道で呼び止められた 相手は…


お母さんに 木箱を渡してくれるよう頼んできた あの人だ

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

「はい ホットコーヒー、やけどしないようにね」

「あ… ありがとうございます」


公園のベンチで 二人で腰かけてる


なんでよく知りもしない人と一緒にいるんだろう私

あの人と仲良くなったのも よくわかんない理由だったけど



「…朋子さんに 何かあった?」

「へ?」

「え いや 何か悩んでるように思えたから…」


そんなにか

学校でも言われたけど


私はあの人の事になると顔に出やすいのか…


「いえ… 個人的なことですんで…」

「…そっか 朋子さんは大丈夫なんだね?」

「…まぁ そうですね はい」

あの状態を 大丈夫 と言っていいのかは分らないけど


「…恋の悩みかな?」



隣の男を怪訝な目で見る

自覚があるが止める理由もない

なんで名前も知らない他人…母親の知り合いにそんなこと

「朋子さんにそっくりだよ 悩んでる顔」

「え?」


「僕 朋子さんと高校と大学一緒だったからね」

そうだったのか


「高校で仲良くなって しばらくしてよくボーっとすることが多くなってね 今の君みたいに」


相手は…私の 父親だろうか


「あ 彼女自分の昔の事 勝手に話されるのものすごく嫌いなんだ このことは内緒ね」


「あ はい…」


「とはいえさ 恋の悩みかぁ… 僕でよければ聞こうか? なんてね…」

ハハハと小さく笑うその姿は なんだか 彼に似ている気がした

容姿が じゃなく 雰囲気が

すいません 短いですが今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

「…なるほどね」


ちょっとだけ ほんのちょっとだけ

相談に乗ってもらうことにした

「…その人と会えないとつらいんだ?」

「…はい」

「じゃあ簡単だ 一緒にいればいい」


そんな 簡単に言ってくれる


「好きな人と距離を取ったほうがいいなんて 絶対に考えないほうがいい」

けど この人の言葉は全部真剣だってわかる

距離を取って 会えなくなっても耐えられるようにっていう私の考えを
本気で間違いだと


「好きな人が自分と一緒にいて迷惑になった利しない限り
 人は一緒にいていいはずなんだよ」

「どうしろって言うんですか」

だけど 結局 ずっと一緒になんていられない

できる訳が


「一緒に住んじゃう とかね」

それは


私は高校生 将来のイメージはできてる 進路 就職 ある程度は だけど

そのなかで  最近追加されたこと

私がいつか一人で暮らす 誰かと一緒になる 子供を産む 子を腕に抱いている その 隣の人影は………

「……常識的に ないでしょ そんなの」

「そうかな?」

「そうですよ 大体 家族でもない高校生と大人が 二人っきりで…その…」

「でも お母さんが倒れて 君は自覚してないだけでかなりのショックを受けてる
 それを和らげてるのが彼なら 一緒にいたほうがなおさらいい
 …幸い  いまならだれも咎める人はいないだろ?」


どうなんだろう

けど 一緒に住むってことは

つまり


「…同棲?」

また 気の向くまま 歩いてみた


公園に 河川敷に 学校に

喫茶店には 入れなかった

こんな気持ちで小泉さんに会うのは 気が引けた




今 あの人に会ったら 私は


夕方 そろそろ 家に戻ろう





家の前に 彼がいた

彼が私に気づく

なんて なにを なにか 言うことが見つからない


「昨日」


彼の声に軽く体が震えた

「体調悪そうだったから来てみたんだけど」

そう言って私の事を見つめてる

私の呼吸は乱れて 彼に気づかれないようにするのが精一杯

「…ちょっと顔が赤い気がするけど 大丈夫そうだな」




「うん」

声は 上ずってたけど 彼は気づいてなかったみたいだった

すいません 席を外してました

再開します

彼を家に招き私は自室へ 彼はキッチン また夕食を作ってくれるみたいだ


この場合 逆の立場なら どうだろう?

彼から一緒に暮らそうって言われたら


たぶん お母さんに相談する

きっとお母さんは 彼の事は気に入る いい人だし

けど 彼と私が 一緒に暮らすなんて 絶対にダメだって言う


それをわかってて 私はきっとお母さんに相談する

お母さんのことを建前に 自分で決められないと思う


けど

いまは 誰も何も言わないだろう

沙織たちには言うかもしれない けど きっと高校生で他人と同棲してるなんて言えば


「すごい」としか言わない気がする

誰だって そうする
数か月前の 私もきっとそうする

いま 彼から 一緒に暮らさないか?  って尋ねられたら?


ちょうど一週間前 彼と会えなくなって 私が彼に依存しているのを完全に自覚した
たとえば 彼が帰ってきて 私を抱きしめてくれた時

一緒に暮らさないかって言われたら

私は



昨日 抑えられなかった私は 家に押しかけたかもしれない

いや


駅で彼に再会したあの日から 彼は常に私との間に 線を引いている

超えてはいけない 超えたら お互い傷つくと知ってるから

わかるんだ 小泉さんと 私との 違いが

「瑠璃?」

ビクッ

ドアの向こうから 彼が呼んでる


「飯出来たぞ …大丈夫か?」

まだ心配してる


「大丈夫 先に座ってて」

「ん わかった 冷めちまうから早くな」


そろそろ 私の中で まとまり始めてる と思う


やっぱり 彼とは・・・……―――

食卓に置かれてた回鍋肉

お味噌汁 ご飯 シーチキンサラダ


「お 来たか」

私の顔を見つめる 彼

「ほら 食べよ」

「…うん」


どれも 暖かい 冷たいサラダにも ぬくもりを感じる


「…何か あったのか?」

何より暖かいのは 目の前の あなたのやさしさだけど


「昨日から お前なんか」

「変?」

「んー… 変 だな」

「…そっか」


一度 お箸を置く

部屋を見回す テレビ 本棚 食器棚 キッチン

「この家 一人だと結構広いんだよね」

「あぁ  だろうな…」

「夜とかさ トイレ行くの 結構怖いんだよ 幽霊とかじゃなくてさ」

「…」

「おはよう いただきます ごちそうさま いってきます ただいま おやすみ」


「私 最近家で何か声を出した気がしないなー」


それに気づいた以上 もう


「…恐いんだよ   返事がないの」

ぬくもりのない 無色無重量無味無臭の この家が


昨日一日 ずっと あなたのぬくもりを感じていた
あなたの色 重さ 味 におい 全部感じた

知ってしまった


もう 我慢できそうにない





「私と一緒に住んでくれない?」

今日はここまでにします

おやすみなさい

ガチャ


彼が部屋に入ってきた


彼の顔が見られない


恐い


そうだ 一緒に暮らそうなんて言われて いいよって



「いいよ」



いう訳が…



「え?」



「…後で 荷物とりに帰るけど 一緒に来る?」



??    ?




「どういうこと?」


「…一緒に住むよ 瑠璃がそうしたいなら 一緒にいてあげるから」



「もう 泣くなよ」


私は いつの間にか泣いてた


そのあと 彼に抱き着いて 静かに泣いた 声は出なかった




「さっきの電話」


「…ごめん 怒鳴ったりして」


「ううん…どうかしたの?」


「…悩んでることがあって その問題を勝手に 強引に解決されちゃってね ついカッとなって…」


私と同じだ

あのお母さんの知り合いって言う人に 無責任に言われたんだ 一緒に住めば? なんて 無責任すぎる


「てか」


「ん?」


「悩んでることがあったの?」


「そりゃまぁ… 俺もまだ若いからな」


「27でしょ」

「十分若いでしょ」

「アラサー」

「そういうな…」


10歳差


一緒に暮らすのに その差は大きい


けど


「ありがと」

「…どういたしまして」

頑張って 埋めていこう

~~~12月10日~~~


「…なぁ…アイツなんであんなにつやつやなんだ?」

「そりゃぁ…あの人の事でしょ」

「だな けどテンションの上がり下がりが激しすぎるぞ」

「うん 病気になりそう」


「…瑠璃子 こんどはどしたの」

「何が?」

「…はっきり言ってキモいよ」

「なにが~」

「…にやけすぎ いいことあったのは分かるけど 昨日と今日で違いすぎ」

「え~ そんなことないよ~~」


沙織がジト目してる

「…瑠璃子 まさか」

「ん~?」


「あの人と ヤったの?」

「」



「え ちょ おま」

「違う 何にもしてない まだ何にもして」

「まだ?」

「違う! 何にもしてない!!」

「ちょっとみんな瑠璃子がぁあああああ」

「待ておい!!」

「瑠璃子があの人とあれでこれで…」

「…うそだろ瑠璃子」

「お前あの人と ガチで?」

「うわぁ…」

「あ ちょっと目元腫れて…」

「違うってば!!!」



「俺見たぞ 玄関で瑠璃子があの人と家から出てきて見送られてるとこ」

「ちょっと!!?」

「「「「kwsk!!!!」」」」

酉が迷子になってました すいません


短いですが今日はここまでにします

見事な男(仮)依存症ですありがとうございました
今気づいたんだが、主人公って名前ないよな?

再会します

よろしくお願いします

嬉しい 日差しが気持ちいい こんな気分は久しぶりだ

足取りが自分でもわかるぐらい軽い

鍵を開け 家に入って


「ただいま!!」





シーン



「あれ?」

リビング 私の部屋 お母さんの部屋
浴室 洗面所 客間 空き部屋


「…居ない」

なんで?

荷物は全部あった
玄関に戻r

ガチャ
「ただいまー」

「…」

両手の買い物袋
近所のスーパーに行ってたみたいだ


「あ 帰ってきてたのか」

「…」

「…」

「なに」

「な…なんで睨んでるの?」

「別に」


全く…


「あ そうだ 瑠璃」

「何」

「お帰り」


……まぁ いいか

卵が安かったと嬉れしそうに笑ってる

主夫みたい


私が学校に行ってる間に家の事はやってくれたみたいだ

溜まってた掃除とか洗濯とか


洗濯?


洗面所へ走る

洗濯籠…空

洗濯機…止まってる

「どうした?」

彼がついてきた


「洗濯物」

「ん?」

「洗った?」

「もう干した」

無意識のうちにビンタしてしまったが許されると思うんだ私は

彼はそういうトコ鈍い

女子高生と一緒に住むのは躊躇うのに

一緒に住むのも 私の部屋からできるだけ遠い部屋に入ろうとした
わがまま言って隣に入れたけど

けど 間接キスとかそういうのは気にしない


というより 気づいてないんだと思う


「いてて…」

彼は頬を抑えてる けど一応自分が悪いと思ってるみたいだ
謝ったりはしてこない

掃除は時間がある彼がする

洗濯は私 下着だけは各自で

料理はその時々で手の空いてるほうがする

「OK?」

「OK」


一件落着

昨日は作ってもらったから今日は私が晩御飯を作る


買ってきてもらった卵でオムライスを作ってみた

ちょっとこだわって オムレツを半熟で潰す形式

彼はおいしいと言ってくれた
素直に嬉しい

~~~12月11日~~~

朝起きてリビングに行くともう彼がいた

朝ごはんとお弁当を作ってくれてる
昨日もそうだった

トーストとハムエッグ キャベツきゅうりトマトのサラダ
小泉さんのお店のマスターからもらったらしい紅茶

オムライスで喜んでる場合じゃない
こういう簡単な料理で感動させられるように頑張ろうと思った


今日は小泉さんが家に来る

「連れ込んで変なことしないでよ?」

「お前がいるだろ」


「家にいる」って意味なのは分かったけど ちょっとキュンとした
私のバカめ…

学校から帰って鍵を 恐る恐る開ける


子供たちがいた


「ごめんなさい…伶奈が勝手に」

「というよりあのボール少年がだな…」

ボール少年?

とにかく小泉さんの妹さんの友達なのはわかった
秘密基地のグループだ

私の家でスマブラ…私の家にはなかったと思うんだけど

「俺の」

ですよね

どうやら二人っきりにはなってなかったみたいだ

今日はここまでにします

明日は来れるかわかりません

いいよいいよー


追いついた 乙
楽しみにしてる

>>333 >>>334 >>335
ありがとうございます

再開します

よろしくお願いします

気づいたら日も暮れてきてる

子供たちを家に送るという彼についていく


最後に小泉さんの家 彼女には彼が私の家にしばらく住むことを告げてある

「あの人が瑠璃ちゃんの事を考えての事なんだし 私はどうしようもないけど」

彼が小泉さんのご両親と話してる時に小泉さんから耳打ちされた

「彼が 俺じゃ支えられない部分もあると思うんで 瑠璃ちゃんの事 同性として助けてあげてくれませんか って」

小泉さんにまで頼んでくれてたんだ ほんとに  優しい

「まぁ お互い知ってることもあるけどね」

確かに 残念だけど年頃の乙女の私からすれば 本来一番相談したいことを相談する相手にはできない

本当に 小泉さんに相談できたらほんとに楽になれた気がする

彼女は私に持ってないものを持ってるから

物理的にじゃなく 精神的に
同性の私としても 憧れるんだから

相談すれば負ける
競ってるんだから 早い者勝ちだって

家に帰って夕食

彼が豚の生姜焼きを作ってくれた

食べ終わった後二人でおでんの下準備をした
明日の夕飯


「そういやさ」

油揚げに餅を詰めながら彼が話しかけてきた

「瑠璃ってサンタいつまで信じてた?」

「……中学前 ぐらいかな」

「そうか」

そういえばもうすぐクリスマスだ


「…あ」

「あのさ」

彼の声に遮られる わざとじゃ無いっぽいけど 少し腹が立つ

「高校の冬休みいつから?」

「…20日に終業式  月曜が天皇誕生日だから」

「じゃ 再来週 予定開けといてくれ」

立った腹が座り込んだ

「…なんで」

「んー」



「25日 デートでもしようか」


「…」

「ダメか?」

「約束ぶっちしてきた人の言うことだしな~」

「うっ…」


口から出るのはそんな言葉だけど
正直嬉しくて
彼に抱き着きたい気分だ

~~~12月12日~~~

沙織が家に押しかけてきた

彼の姿を確認するや携帯で写メられた
止めようとしたけど時すでに遅し
拡散希望の文章と一緒に電波に乗って飛んで行ってしまった

彼は彼でケーキと紅茶を出してきた
昼間作ったらしい

ぜんぜん気にしてないみたい


ちょっと複雑な気持ちだ


沙織はケーキを一口食べて目を丸くしていた
私も食べる
なるほど レシピだなこれは


私も頑張ろう コックさんあたりに教わろうかな

その晩 彼はリビングでおでんを食べてテレビを見てる

私は自分の部屋で宿題

と思っていたけど 集中できない
なんとか形だけ終わらせてリビングへ

横になってテレビを見てる 私が部屋に入ってきたのを気づいてない

ゆっくり…ゆっくり…

ガバッ

「うおっ!?」


www



私が自分から抱き着く分には大丈夫みたいだ
抱きしめられたら 大変なことになる ヤバいことになる
何がヤバいってナニがヤバい


…最近私自重が効かなくなってるのは 確かに自覚あるけど
こんな変態じゃなかったはずなんだけどなぁ…

~~~12月13日~~~

学校終わりに喫茶店へ

まずはコックさんのケーキを食べてみよう




やっぱりおいしい
けど これは仕事のコックさんと同じくらいおいしいケーキを作ってる彼がすごいんだろう


今日はお客さんも少なくて ウェイトレスさんも小泉さんも外に出てる

一人カウンターで紅茶を飲んでいると大人になったような錯覚になる


言葉で表せない気持ちよさがある

気分に浸っているとマスターが話しかけてきた


「今日は彼と一緒じゃないんですね」

「はい まぁたまには」

「彼はいい人だ 一度ここで働かないかと誘ったんですが 勧誘したのはまだ有効なのを伝えておいてください」

すごいなぁ…

「わかりました」

マスターは従業員を全員テストしてから入れてるらしい
バイトだろうとなんだろうときちっとした仕事をしなければ入れないそうだ


コックさんは4年 ウェイトレスさんは3年前に入って
小泉さんは3年ぶりの新入社員(?)だそうだ 紅茶の入れ方が合格だったらしい

私も なにかできないだろうか

「高校生は入れられませんけど 大学生のバイトなら受け付けてますよ
 いつも従業員足りてないんでね」

マスターが穏やかに笑った

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

家に帰ると彼がテーブルに本を3冊並べて腕を組んでいた

新しく買ってきた小説のうちどれから読み始めようかで30分も悩んでたみたい
馬鹿らしいっていうか 純粋って言うか


一冊は有名な漫画の後日譚として書かれたノベライズ
一冊はいじめられっ子がいじめに立ち向かう青春もの
一冊は刑事と捕まった怪盗の凸凹コンビが犯罪に立ち向かう事件もの

どれも面白そうだ
とりあえず一番分厚かった青春ものを奨めた


彼は本好きだ
暇さえあれば読書している

私も本を読みたくなってきた

彼に言って何か借りようか

それならこれはどうかと出された本は
銀行強盗が主人公のサスペンス


なんとも妙な題材だけど彼が選んだ本だ
贔屓目抜きで彼のセンスは信用できる



夕飯は鍋にした
肉団子 豚肉 白菜 ネギ…
〆にうどんを入れるかご飯を入れるかで悩んだがあえて偶然出てきた餅を入れた

銀行強盗のサスペンスと聞くと伊坂幸太郎を思い出すな

食後はまた読書

彼が思いつきで音楽をかけ始めた
PCから流れる歌詞のないBGM

と思ってたけど どうやら歌手が歌ってないバージョンらしい

一日で全部読むのはもったいない気がして途中で止める
曲はネットの動画サイトで再生してるみたいだ

私の好きな曲に変える


「…なぁ」

「なに?」

「本の雰囲気に合わないから変えてくれ」

「どんな感じ?」

「少年の心の葛藤がおちゃめ機能」


過呼吸になるくらい笑ってしまった

12月14日

今日は沙織たちとデパート 私を入れて4人

服を見て小物を見てお昼ご飯を食べにファストフード店へ


「瑠璃子 あの人との生活はどう?」

「まぁ…充実してるかな」

「うらやまし~な~ 四六時中ずっと一緒にいられるんだもんね」

「あんたこないだ別れたばっかだもんね」

「うっさい」


実際には 彼はいつも私に気を使ってる

息が詰まるほどじゃないけど たとえばお風呂上り
意図的に私を避けてる それがどういう意味か分からないほど私も無垢じゃない

「料理上手だし 結構かっこいいし 優しいし 家事もやってくれるんでしょ? 最高じゃん」

「あんたそれだからフラれるんだよ」

「でも実際いい人だよね」

「そだね」

「でもさ 小泉さんだっけ? 強敵なんじゃないの?」


確かに けど 正直そんなに焦ってはいない
彼は基本人に対して平等に『振る舞おうとする』

表面上では気を使わせないように平等に接する

けど 私だって彼の事 だてに見てきたわけじゃない

私と小泉さんは 彼の中で同列だ まだ


今までで一緒ならこれからも何もなければそうだろう

あとは私の頑張り次第

今日はここまでにします

おやすみなさい

ありがとうございます

再開します
よろしくお願いします

思えばあの人は皆に優しい


例えば 勝手に家に上がりこんできた私や子供たちに基本怒らない

それは我慢してるんじゃなくて
彼にとって怒る理由じゃないから

基準がおかしいんじゃない

橘さんの件では激怒してたみたいだし 怒らない人なわけじゃない


彼は 器が大きいんだ と思う

人として器が



結構柄にもないこと考えてるな私

家に帰る道 みんなとはもう別れてひとり


彼は本が好き

結構ネット見てる

優しい

料理が得意 家事もできる

器が大きい

あと…


「勇敢」

小泉さんのストーカーの件が特にそう
私も絡まれたときさっと助けてくれた
その時はまだお互いの事全然知らない 赤の他人だったのに

赤の他人

今の私たちは?

小泉さん 女友達

西村さん 元同僚で旧友

橘さん …元同僚

子供たち 近所の弟妹分

オバチャン オバチャン

私は…


友達以上なのは確定してる

よく彼女ですって言ってたけど いま言えば気持ちがバレかねない

同棲してる割には 前とあんまり変わってない気がする

「ただいまー」

「おかえりー」



わかった 家に入った時の違和感

「なんで電気つけてないの?」

「ん? たまには夕日が見たいと思ってな 電気つけるの忘れてた」

「わざわざ家で? 外で見ればいいじゃん」

「そろそろお前が帰ってくる頃だと思ったからな」


うん やっぱり優しい

夕飯は牛丼 あとうどん

一瞬チェーン店で買ってきたのかと思ってしまった

でもちゃんと作ってくれたみたい

紅ショウガと卵も用意してある


食べ終わって私が食器を洗う

彼は読書


訊いてみたい

私の事どう思っているのか

小泉さんと同等っていうのは どこまでの事なのか

「私の事どう思ってるの?」

なんて彼女みたいなこと

今訊けるわけがないけど

掛け布団を顔までかけて眠る

彼は隣の部屋


一緒に暮らし始めてから 一度も彼の部屋に入ってない

彼も私の部屋に入ろうとしない

勇敢だとか器が大きいとか思ったけど

やっぱりそれ以前に 彼は優しい


明日は日曜日

久しぶりに彼と一緒に喫茶店でも行こうか

今日はここまでにします

おやすみなさい

ありがとうございます

再開します
よろしくお願いします

~~~12月15日~~~


雨が降った

空が灰色の雲に覆われている 街が薄暗い


喫茶店の照明が外の暗さを強調してるみたい

私は彼から借りた小説を読んで
彼はもう一昨日選んだ本を読み終わって次の本を読んでる
漫画のノベライズ本だったと思う


小泉さんが寄ってきた

「こんにちは」「こんにちは」


「何読んでるんですか?」

彼が口にするより見せたほうが早いとブックカバーを外して見せた

「…へ~」

目を丸くしている
まぁ有名な漫画のノベライズだからね
アニメにもなってるし


「いつもこういうの読んでるんですか?」

「いや…特に決めてないかな 興味があるやつだけ」

「ふぅん…私活字を追うのあまり得意じゃないから」

そういって笑いながら小泉さんは髪をかいた


「でも最近興味出てきて… なにかおすすめありません?」

「うぅん…初心者なら短編集とか 俺も短編集は4冊ぐらいしか持ってないけど あとはそれとか」


指差したのは私が彼から借りてる本

「これ そうだ本屋さんでおすすめのコーナーで見たことある本」

「そうか まぁ十数年前に映画化もしてるしな」


むぅ… 話が盛り上がってきた

邪魔するのはあれだけど この場にいる以上私も

「他にも本貸してほしいんだけど」

「んなこと言ってもお前まだ第二章 四分の二じゃねぇか」

「半分以上読んでるよ」

「読み終わってからな」

ぐぅ

カラァン

お客さんだ 雨の日はあまり人は来ないのに珍しい

小泉さんが急いで離れる ウェイトレスさんがくすくす笑ってる


「あ」

「あ 瑠璃子ちゃん」

母親の知り合いのおじさん


私と彼を交互に見て

「言った通り 今のところ大丈夫なんじゃない?」

たしかに


ふと彼の顔を見た

?

複雑な顔をしてる

まさしく 苦虫を噛み潰したような

「おや また来たのか」

マスターだ

…また?

「おぉ 近いうちにまた飛ばなきゃいけなくなってな」

「そうか…」

そう言って私たちのほうに目線を移した
?

「お二人って知り合いだったんですか?」

「まぁね 腐れ縁ってやつさ」


マスターが苦笑したように言った

おじさんも懐かしそうな顔をしてる



「これから朋子さんのお見舞い行ってもいいかな?」

コーヒーを飲んで帰り際におじさんが言った

別にかまわない むしろ行ってあげてください
知り合いが来たら喜ぶだろうから

夕方 雨はまだ振ってる


本を読むだけじゃ暇すぎる

そろそろ帰ろうか

そう思って彼の顔を覗き込む


窓の外を見てる 真剣な顔で

いや 何か見てるんじゃない 考え込んでるんだ

「…お~い」

「…ん 瑠璃 なんだ?」

「どうかした?」

「いや?」

「…」

「?」


無自覚か

「何か隠してる?」

「うん」

「」

「この間の ちょっと遠出した時の事 今はダメだけどいつか話すって言ってたやつ」

「…それが どうしたの?」

「話す時期は 近いのかなって思って」

「…今はダメなの」

「あぁ ごめん」

「いいけど…」


なんなんだろう

今は話せなくて もうすぐ話す時が来て

私に内緒で 私に関係することって

家に帰って夕飯

今日はたまにはと出前を頼んだ
ピザ2枚 2人ではこれでもちょっと多かった


テレビも特になってないし 小説も読むの疲れた 今日はもう十分

「…あれ 喫茶店に持って行ってた小説は?」

「もう読み終わった」

なんだと


そういえばおじさんと会ってから彼小説読んでなかったかも

もう窓の外眺めて物思いにふけってたから

今日はここまでにします

ちょっと忘れてたことがありまして
みなさんのコメントを一部拾わせていただきます

>>322
名前は考えてあります
よほどモブでなければ登場人物には全員裏設定として名前は振ってあります
特に瑠璃と主人公の苗字はストーリーにかかわってきます
そのうちに ね

>>347

正解は言いません
出てくる作品の特徴だけであの作品かな~ってニヤニヤしてくれたら嬉しいです

明日は来れるかわかりません

それでは おやすみなさい




































~~~12月23日~~~




トゥルルルルルン…
   トゥルルルルルン…


ガチャ


「はいもしもし、瀬川です」


「瀬川瑠璃子さんですか?」


「はい…先生ですか?」


「はい ○○病院の栗谷です」


「…母になにか?」


「朋子さんの事で…大切なお話があります」


「は、母になにか!?」


「今すぐどうという話ではありません 落ち着いてください」


「…」


「…落ち着いて ゆっくりで構いません 病院のほうへ」


「…わかり ました」

ガチャ

「落ち着いて 聞いてください」


「朋子さんの容体が 少しずつ悪化しています」


「命には別条ありませんが このまま回復が望めなければ おそらく目を覚ますことは…」


病院の薄暗い廊下

先生の言葉に私の世界から音が消えた





病気の事なんかわからない

けど 保険で入院してたお母さんはもうこれ以上いい病院には行けない
お母さんの病室で お母さんの横顔を見つめる

ほんの半年前は あんなに元気だったのに

「やだよ お母さん…」

もう 泣いた

声だけは出すまいと必死に我慢したけど
それでも嗚咽は漏れる

両手で顔を覆う
あっという間に涙と鼻水が溢れる

泣きに泣いた
父親がいなくなった時より お母さんが倒れた時より
泣きに泣いた

いつの間にか 眠ってしまったみたいだった


時間は もうすぐ日付が変わる

あの人には何も言わずに出てきたけど 書置きがあるから大丈夫だろう


今誰かと会いたいとは思えない

特に 彼には もう心配かけられない


なんて嘘だけど

本当は 誰よりも彼に慰めてほしい 抱きしめて 「大丈夫だ」って








タッタッタッタッ

ガラッ

「朋子さん!!」

ビクッ

びっくりした


入ってきたのは あの 木箱のおじさん

「あ 瑠璃ちゃん」


何しに来たの



「朋子さんの事は先生から聞いたよ」



何しに来たの




「でも大丈夫 心配しないで



「何がですか」


つい荒々しい口調になってしまう

泣きはらした目でおじさんを睨みつける


「僕が費用を出す」


「………え?」


「医療費は 僕が負担する もっと大きな病院に朋子さんを入院させて もっといい治療を」





「結構です」


気づけば自然と 口が動いてた

「え?」


おじさんがポカンとしてる


私もだ なんで断ってるんだ


「援助なんて 申し訳ないです」


「そんな 気にしなくても」


「知らない人からお金なんて受け取れません」


「いいから」


「いりません」


「瑠璃ちゃん」


「いいですから!!」


「瑠璃ちゃん!!」


「気安く呼ぶな!!!」



叫んで 急に息苦しくなった


息が荒い



「……出てって」


「…」


「出てってください」



『あの人』は 唇をかみしめて 床に顔を伏せて


背中を向けて病室を出た



「明日の晩 もう一度だけ ここに来るから」

そう言い残して

日付が 変わる




~~~12月24日~~~
クリスマス・イブ



「…」


家には帰れなかった


彼に会いたくない


誰にも会いたくない



公園のベンチで体育座り
膝に顔を埋め目を閉じていた

ヴヴヴヴヴッ…
 ヴヴヴヴヴヴッ…


携帯 震えてる


煩わしい

電源を消した 彼だろうか


「おい」



え?


顔をあげた


彼がいた


「何してんだ」

「小言の一つでも言いたいところだが 病院から電話があった」


「…」


「瑠璃 費用の援助なんで断った」


「…」


「…」






「援助なんて」
やっと口が開けた

けど 待って


私 ひどいこと言おうとしてる


やめて


「そんな事されたって」


やめて


「お母さんが目を覚ますわけないじゃん!!!」


パンッ!


平手打ちされた

よくあるな こういう展開

いやそうじゃなくて


叩かれたのに 頬はジンジンして痛いのに

正直 叩いてくれて嬉しかった 勝手にこぼれる言葉は本心じゃないから

彼も分かってる 分かってくれてる


だから 何も言ってこない







「…大丈夫か」

返事はしない


代わりに彼の目を見て頷く
それと 少しだけ 感謝をこめて微笑む

さっきまでの気分が 嘘のようだ

彼も 笑ってくれた

どこまで 彼を中心に私のテンションは回ってるんだ


「私 お母さんの治療費の援助 頼んでみる」


「あぁ」


「…けど 大丈夫かな 一回断ったのに」


「大丈夫だ 絶対な」


「なんで言い切れるの?」


彼は何も言わない
ただ黙って笑ってる

今日はここまでにします

急展開すぎて自分でワロタ
次回で瑠璃目線のお話は終わります

おやすみなさい








「一つだけ 答えてください」



ずっと気になっていた

けど 気にしなかった



「あなたは 誰なんですか?」



お母さんのベットを挟んで
私は彼の おじさんの顔を見つめる


見かけたとき いつも違和感を感じる その顔を
べつに不細工とかいうんじゃないけど

「いつか言うべきだとは思ってたけど」



おじさんは傍らの引き出しから あの木箱を取り出した



「明日から また海外に飛ばなきゃいけない」



箱を見つめ

お母さんの顔を見つめ


私の顔に向き直った



「いまがベストか」


そう言って 箱のふたをとって 中にあるものを手のひらに乗せる

もう夜中 薄暗い病室 廊下からの蛍光灯の光ではおじさんの顔は見えても手元までは見えない


彼は私の目の前にその手をゆっくり突き出した

手の上に置いてあったもの




「えっ…」




それは 俗にいうロケット

入ってる写真に映っているのは


お母さんと 幼稚園ぐらいの少女


アルバムで見たことのある 私自身の姿だった






「僕の苗字は 瀬川」


おじさん

お母さんと同じくらいの歳

私の写真

海外

最近機嫌がよかったお母さん

タイミングよく現れた知り合い

私の 居なくなった


「君の 父親だ」



ここ最近 精神的にショックを受けることが多かった

嬉しいとか悲しいとか 恐いとか安心とかに関係なく

そのたびに幻聴が聞こえたり
逆に音が消えたり
妄想したり
行動に歯止めが利かなくなったり


泣き叫んだり



けど今回
意外と涙は出なかった



「…言いたいことはいっぱいあるだろう」

おじさんが

私の父親が

口を開く


「僕は 知り合いに借金の保証人を頼まれたんだ 大学時代に」

「その知り合いが借金を踏み倒して  案の定 僕のところへ回ってきた」

「君たちに負担をかけたくなかったから 僕は別の知り合いに頼んで 海外で働いていたんだ」

「事情を話したくなかった ある意味 自分でまいた種だったから」



「お母さんが」

「?」

「最近 機嫌がよかったの」

「…マスターとは連絡をなんどかとってたんだ 朋子さんのこと サポートしてくれるように頼んでたんだ」

「やっと借金が利子も含めて返済が終わって マスターに頼んで朋子さんと直接電話したんだ」

小さい私を置いて出て行ったこと

何も言わずに出て行ったこと

一人で抱え込んでたこと

電話口で全部 全部をお母さんに謝った時

お母さんは泣いていたそうだ


「朋子さんは許してくれたけど 瑠璃に許してくれとは言えない」

「けど」

父親が 頭を下げる

「すまなかった」










「いいよ」


「もうちょっと考えてくれないか」

「なに 許してほしくないの?」

「そういう訳じゃないけど…」

「お母さんが まだ…その…『お父さん』のこと愛してるから あんなに嬉しそうだったんだし」

「瑠璃…」

「あ やっぱ許さない」

「えぇ!?」



「瑠璃って呼ばないで 瑠璃子って呼んで」



お母さんがあんなに嬉しそうだったのは 私が学校に入学するとか 成長過程を一つのぼった時みたい

お母さんは私の事を愛してくれてる それと同じくらい お父さんの事も


けど それとこれとは話が別だ


「…フフ」

「なにがおかしいの」

「いや…ハハ  わかったよ」

「海外の現場で頑張って 借金を返せるぐらい頑張って 気づいたらそこそこ重役を任されてたんだ」

「ってことは またしばらく会えない?」

「あぁ…」


明らかにしょんぼりとしてる AAにそんなのあったって顔

「次 会うときは」


顔をあげるのを待ってから

相手の目を見てから


「家族三人で ね?」


「……あぁ……そうだな」

訊きたいことはたくさんあって

話したいことはたくさんあって

それはお父さんも同じで

けど やっぱりお母さんのためにも

「じゃぁ」

「うん」


「またね」

お父さんは病室から出て行くとき

また一言言い残していった


「今日はゆっくり寝なさい」

久しぶりの父親らしい台詞だ

扉が閉まってから

一粒だけ 涙が出てきた


知らないところで お父さんも頑張ってた
だから許すとかじゃないけど

気分は 悪くなかった

お? ジャスト400?

今日はここまでにします

なんか迷走しまくってた瑠璃パート これにて終了です

書きたかったシーンが結構置いてけぼりになってます これからの展開にぶっこんで行こうかな

にしても無理矢理だな 展開も早すぎ 駄文にもほどがある…
鼻で笑ってやってください m(_ _)m

前に できるだけ毎日来ますと言っていましたが 最近ネタを出すのが大変でした
今後も頑張っていきますが 予告なく休みが続くことがあるかもしれません
それでも読んでくだされば 時間つぶしにでも読んでくだされば幸いです

それから 乙や面白いなどのコメント ありがとうございます 今後ともよろしくお願いします

それでは おやすみなさい

――――――――――
―――――


トゥルルルルルルン…
 トゥルルルルルルン…
  トゥルルルルルルルル…

ピ

「もしもし」


 「もしもし 瀬川です」


「どうも」


 「どうも」


「なんの用ですか?」


 「ちょっと冷たくない?」


「そんなことありませんよ?」


 「怖いよ声」


「ソンナコトアリマセンヨ」


 「…」


「…」


 「いや ほんとに何でもないんだけどね ちょっとお礼を言いたくて」


「…お礼 ですか」


 「あぁ 君のおかげで 瑠璃…子が壊れずに済んだ 君が支えてくれたからだ」


「彼女はもともと強いですよ」


 「ほんとにそう思ってる?」


「…」


 「…ね」

 「実際 ほんとに感謝してるんだ 君は瑠璃子の信用に値する人物だ」


「わざわざ俺の事いろいろ調べておいてよく言いますね」


 「済まないとは思ってる だが反省はしてない 君も娘が 愛すべき守るべきモノができればわかるさ」


「それを俺に言いますか」


 「いや…これは………済まない」


「いいですよ…」


 「そうだ プレゼントがポストに入ってる 瑠璃子の枕元に頼むよ」


「わかりました」


 「…ほんとにありがとう 一か月前にいきなり電話して協力してくれなんて 迷惑極まりなかったろう」


「そうですね」


 「そこはいえいえとか…いや なんでもいい 無事瑠璃子と話ができた お父さんと呼んでくれた」


「…」


 「お礼の気持ちだ 瑠璃子のプレゼントとは別に封筒を入れておいた」


「!」


 「おっと期待するなよ 中身はお金じゃないからな」wwww


「切りますよ」


 「ごめんもうちょっとだけ」

 「お礼とは別に いくつか言いたいことがあったんだ」


「…どうぞ」ゴソゴソ


 「メモ用意した? 律儀だね」


「ご注文は以上でしょうか?」


 「ごめん切らないでもうちょっと」

 「まず 朋子さんは帝国大の大学病院に入れてもらうことになった 瑠璃子に言っておいてくれ 栗谷先生が大体やってくれると思うけど最低限の事はやらなきゃいけないだろうからそれの手助けもしてくれるとありがたい」


「はい」


 「次は 銀行講座と電話番号 銀行の口座にお金を定期的に入れていくから貯金が無くなったらそっちを使ってくれ 電話は僕の携帯だ 番号は~~~~~~~」


「…OKです」


 「そんなとこだ あとプレゼントは僕は僕で持ってるからって言っておいてくれ それで伝わる」


「? わかりました」


 「それと最後にもう一つ これは君へだ」


「はい」





 「朋子さんは子供のころからトモちゃんって呼ばれてて男勝りだったそうだ けど彼女は 『好きな人ができたら朋子って呼んでもらう』って その人の前だけでも私は女になれるように」


「…………あ」


 「わかったかい?」


「…え でも だったら そういうのって 瑠璃から… 本人から聞くべきじゃ」



 「瑠璃子は朋子さんのその事は知らないだろう きっと血だよ血 その血の定め  なんにせよ 瑠璃子にそう呼んでもいいと言われている以上 『選べとは言わないし泣かすなとは言えないが 絶対に後悔させるな』」



「……分かりました」

ピ


携帯を切って ポストへ向かう


正直親として下だろう 娘を置いて国外へ 妻が倒れてから再会 赤の他人と娘を同棲させたり


でも あの人に瑠璃との和解を手伝ってくれとは一度も言わなかった

瑠璃を支えてくれとは言われたけど

協力してくれてありがとうと言われたって 何も俺はできてない


ポストを開ける

入っていたのは 封筒と 小さな木箱
プレゼントに木箱…

無粋だとは思うが 中を拝借



ロケットだ 夫婦と赤ん坊の写真 3人とも笑ってる
この赤ん坊は 瑠璃だろうな


幸せそうだ 皆

俺は 瑠璃を幸せにできてるのか?

いや この発想はもう夫婦の考えだ 俺がそこまで考える必要は…

口の空いた封筒から二枚の紙が落ちた

遊園地の スペシャルクリスマス カップル券


「後悔させるな か」

10歳差だぞ? あんたはいいのか いいから俺に任せたのか


明日のデートは この遊園地へ行くか
日付が変わる
12月25日 クリスマス

>>408

気づいた人いるかな…

× 中を拝借
○ 中を拝見

興味本位で見ただけだよ 他意はないよ
そこまでこの主人公ゲスくないよ…

オレ眠いのかな…

今日はここまでにします…

>>408

細かいけど気になったので

× でも あの人に瑠璃との和解を手伝ってくれとは一度も言わなかった
○ でも あの人に瑠璃との和解を手伝ってくれとは一度も言わ『れ』なかった


受け身です


再開します
よろしくお願いします

瑠璃の枕元に瀬川さんからの木箱を乗せる

そうして自室へ戻って布団をかぶる

目が覚めたのはいつも通りの時間

瑠璃が起きる前に朝食の用意

寒いからコーンポタージュ トースト サラダの気分でないのでフルーツゼリー

もう一品 ハムエッグにしようか

焼きあがるころに瑠璃が起きてきた


「おはよう」

「おはよう」

瑠璃に電話番号と口座番号 あと朋子さんの病院の件で伝言を伝える

瑠璃が持ってるロケット そのことについての伝言も伝えると

「…そっか」

両手で大事そうに包んだ

「もう男性恐怖症は大丈夫そうだな」

「別に恐怖症じゃないよ」

「そうだったな」

大丈夫そうだな


それから 食卓についた

瑠璃は基本的に朝食は着替えてから食べる

いつもは制服だから 歯磨きとか朝の支度を全部終わらせて ご飯を食べて行ってきますの流れだった

休日でもその流れは基本変わらない

でも今はパジャマのままだ かわいらしい 水色を基調としたもの


珍しい

瑠璃がチラチラと俺の顔を窺っている

たぶんデートの件だろう 昨日があれでは話もできなかった

瀬川さんからもらった遊園地のチケットを使わせてもらおうと思っていたが
どう切り出せばいいか 俺も分からなくなってきていた


…よし ちょっと意地悪だが

「なんだ?」

「! ナニが?」

「さっきから俺の顔見て」

「見てない」

「見てたよ」

「見てないもん」

「私の想いよ届ってぐらいみてたよ」

「私がそういうタイプじゃないの知ってるでしょ?」

「確かにね」

想いがあったら目じゃなく行動で示しそうだ

「今日はいい天気だな」


「! そうだね」


無意識か? 明らかに表情が明るくなった

期待してるなこれは


…もうすこし遊ぼうと思ってたけど よく考えれば遊園地 早めに行っておかなきゃ混むかもしれないな

さっさと誘導するか


「さっき渡したメモ 一回瀬川さんに電話しとけよ」


「え あ …うん」


「できれば今がいいな」


「え?」


「ちょうど遊園地のチケットが手に入ってな 早くいこうや」


「………」

瑠璃は一瞬考え込んで
「うん」

満面の笑みだ 久しぶりに瑠璃の笑顔を見た気がする

「あと早いとこ着替えなきゃな」

「へ?」

パジャマのままだったの きづいてなかったのか

部屋から出てきた瑠璃は なんというか かわいかった


ジャケットにストッキングとホットパンツ 胸元に見えるチェーンはロケットか


そういえば俺はクリスマスプレゼントを用意してなかった なんということだ

遊園地でこっそり買っておこうか







電車で3駅分 名前はなんだったか 

「チケット見せて」

電車で隣に座った瑠璃にチケットを渡す てか

ちょっと近くないですか?


「! カップル券…」

「なにか言ったか?」

「な 何でもない!!」
鈍感系主人公はこんな感じなのか 電車の音で聞き取りずらかったし 会話なら聞き返すだろうが

聞こえた やっぱり 意識はされてるようだ

ここで区切ります

余裕があったら今日中にまた
なかったら明日以降にまた来ます

小泉さんが最後に出たのが3月18日投下で12月15日のお話
今が3月30日で12月25日のお話

やべぇwwwwww


でも大丈夫です 小泉さん成分ほしい人もいるでしょうし
ちゃんと小泉さん目線のお話の構想 練ってありますから

ハードルあげてもどうしようもないですけど一つ言っておきたいのは
ヒロインは大切に扱うんで気づいたらいなくなってたなあのキャラ って言うのはありませんので ご安心を

今日のところは終わりにします
また明日 ある意味 瑠璃の12月編の最後のお話です 期待しないで待っていてください


では おやすみなさい

主人公の日記パートはそのあとですかね あのゆるふわな雰囲気書いてて楽しいです

再会します

よろしくお願いします

入口の係員にチケットを渡した

「カップルの方のパスはこちらになっております」

そう言って渡されたものはブレスレット型の電子パス
普通客は青 家族団体は黄色 カップルはピンクで塗装されている

瑠璃は顔を赤らめていた


「こちらは本日限り有効となっております また一度退場されますと失効なのでお気を付けください」

アトラクションや内部での飲食はすべてこれでいいらしい
瀬川さんいくら払ってこのチケット買ったんだ
清潔感はあったが中年のおっさんがカップル券買ってたら援助交際の準備に間違われかねない



いざ 入園


「うわぁ…」

入ってすぐにジェットコースターが頭上を通り過ぎた

広い 某夢の国みたいだ

大きな観覧者 宗教画に書かれた蛇のように絡み合った二つのジェットコースターレーン
メリーゴーランド 動物ショー サーカスも来てるようだ

瀬川さん ここ結構金かかるんじゃ…

「さて まず「何に乗る!?」」

おぉう 瑠璃さん元気ですね


遊園地なんて中学の卒業旅行以来だ
高校の修学旅行はスキーだったな

「瑠璃は何がいい?」


「たまにはそっちに合わせる」


ずいぶん機嫌いいですね
そうだな…

人は結構いるが ここは広いから目玉(コースターとか)を後にしても並ぶ列にあまり関係なさそうだ

「ゴーカートにでも行ってみるか 一番近いし」


「おー」



瑠璃になんか20mぐらい引き離されて負けた
彼女の運転する車は危なそうだ

最後にメリーゴーランドに乗ったのはもはや小学校前か

この年だと息子娘の免罪符がなきゃ乗れないと思っていたが
まさか年下の女の子と乗ることになるとは

瑠璃は恥ずかしくないのかと聞いたら

「あの雰囲気が好きなのよ 本物の馬に跨ってるわけじゃないのに景色が変わっていく感じ」
ふむ


幽霊屋敷は正直なめていた

外見がやらせ感溢れるからだ 瑠璃も期待はしていなかった
案の定 受付の女性が安っぽいメイクをしていた 中もそうだと思った


全然違う マジで恐怖した
瑠璃も抱き着いたりはしなかったが俺の手を握っている
肩がぶつかるほど近くで震えている 萌え
息子が免罪符を欲していた


…冗談だ

後半で我慢できなくなった瑠璃が半泣きで俺の手をひっぱって出口まで走り抜けてしまった
視界の端で普通の服の女性が何もないところから出てきたように見えたが 気のせいだ うん

ジェットコースターは思いのほか早く乗れた そして後悔した


心の準備が出来てなかった

とはいえ酔って吐くなんてことはしない

ただちょっとトイレに行きたくなっただけだ

酔ってなどいない


戻ってきたら瑠璃が絡まれていた
というよりナンパだ そこまで悪質じゃない

と思っていたが瑠璃が断っているのにしつこいな
力に訴えないだけまだましかとも思うが


「はいちょっとすいませんね」

間に割り込む

「なんだよあんた」

あ なんかデジャブ


「悪いね 俺の女とか言ったらあきらめてくれるか?」

あきらめてくれた

後ろには顔を真っ赤にして驚いた顔した瑠璃


「さ 昼飯いこ」

元はと言えば 瑠璃が先だろう 俺の恋人ですなんて紹介して
ただ そう言って相手の反応を見るのはちょっと面白い

昼飯を食べた後は動物ショーを見たりイッツアス○ール○ールドみたいな
ゆったりしたアトラクションで楽しんだ

さすがにコースター二回目は瑠璃も気分じゃなかったようだ
食べた後ではさすがに吐く


そして 夕方

閉園時間間際がいいと

瑠璃は俺の手を引いた


観覧車だ

~~~~~


「わぁ……」

「すごいな…」


高さもそうだが 夕暮れ時 赤く染まる街

遠くに海が見える 太陽が沈んでいく


「綺麗…」

「だな」

何も言えなかった
綺麗な景色を見るなんて それこそ何年ぶりだ


「ねぇ」

「ん?」


瑠璃が話しかけてきた

「私観覧車乗るの幼稚園以来なんだ」

外を眺めたまま瑠璃は言った


「そうなのか」


意外だ けど瑠璃の家はほぼ母子家庭だ 苦労している
遊ぶ時間がなかったではないだろうが まだやったことないこととか多いはずだ

「全然覚えてないけど 恐かった記憶がある」


「ハハ 瑠璃は高所恐怖症か?」


「たぶんね」


…は?


「え 大丈夫なのか」


「うん



貴方が傍にいるから」


顔をこっちに向けた
夕日のせいじゃない

瑠璃の顔は真っ赤だった

俺は 何も言わない 言えないんじゃない 言うべきじゃない


まだ瑠璃のターンは終わってない



「お母さんが男作ったんじゃないかって邪推して 勝手に荒れ気味だった私に優しかったし

 しょっちゅう家に押しかけてるのに笑ってごちそうしてくれた

 お母さんが倒れて 私を支えてくれた 貴方も橘さんの事抱えてたのに

 一緒に住もうって もはや何言ってるかわかんないよね なのにそばにいてくれた」


俺そんなに優しかったのか
自覚なかったが さすがに第三者目線なら俺もとんだお人よしだな


あれ


「お父さんの事も 裏で動いてくれたんでしょ」

いやそれは俺も全然力になれなかった

いやそれより


「でも このままじゃ私ダメになっちゃうよ」


瑠璃 お前


「もう 同棲はおしまい」

「貴方なしで生きていけなくなったら 貴方をお母さんの代わりにしてるだけになっちゃう」


あぁ そういうことか


「自分一人で生きなきゃ 寂しいけど 私別に一人ぼっちじゃないんだから だから」


「泣くなよ」

え と瑠璃が声を漏らして 頬に伝う雫を指で拭う前に




完全に無意識のうちだったが

瑠璃の前髪をあげて額にキスしていた


不思議と 興奮したりはしなかった

「……」


目を丸くするでもなく

あわてたり怒ったりするでもなく

ぼーっと俺の顔を見つめてる

何されたか頭が判断してないのか

可愛いな おもわず笑いがこみあげてくる


「ずるい」


それだけ言って そっぽを向いてしまった

観覧車が一周しても 夕日はまだ沈んでなかった

次回から主人公の日記パートに戻ります


今日はここまでにします

おやすみなさい

 月 日

瑠璃の決心を尊重する形で 俺は家に戻ってきた

俺は瀬川さんの回し者みたいなもんだったし 瑠璃も一人で生活できるだけメンタルを鍛えたいんだろう
父親と離れて 母親も倒れて

これからもきっと大変だろう


家は出る けど今まで以上にしっかり彼女を支えていきたいと思う
ここにその気持ちだけ記しておく

瑠璃の家にいた間日記をつけるのを忘れていた
次のページから再開したいと思う

12月26日

瀬川家から荷物を運び出す

と言ってもそんなにたくさん運んだわけじゃない パソコンとか充電器ぐらいだ
それにたまに家に戻ってたりもしていた 荷物はカバンに収まった


家を出ようとして 後ろから瑠璃に抱き着かれる

引き留めてるわけじゃない

何してるんだときいたら顔を真っ赤にして

「…充電」

瑠璃の姿が見えなくなるぐらい離れてからは家まで全力疾走した

落ち着け俺

12月27日


迫る年の瀬

今日から小泉さんの喫茶店もおやすみだそうだ

西はまだ元気に歯車やってる

そういえば瑠璃にクリスマスプレゼント忘れてた

ヤバい どうしよう

いやまて 小泉さんにも渡してない


なんということだ…

12月28日


瑠璃にも小泉さんにも合わないように隣町へ

急いでプレゼントを考えた

女性へのプレゼントというとどうしてもアクセしか思いつかない
まぁそれなら大外れすることもないだろう

瑠璃は瀬川さんからロケットを貰ってた ネックレスはダメだ

小泉さんは飲食店で働いてる 指輪もダメだ

イヤリングはどうだろう いや瑠璃は学校があるんだ


いやいや

なんで俺があげたものをずっと身に着けてる前提なんだ 外せばいいだろ

それに同じものじゃなくたっていいじゃないか



小泉さんにはネックレス
瑠璃にはブレスレットを選んだ

二つとも花の模様が施されてる

きっと彼女たちに似合うだろう

12月29日


たまたま街中で西に会った
久しぶりだな 元気そうだった

「やっと仕事から解放されるってのに今度は実家に顔出せって言われてよ…」

あっちも大変そうだ

「お前はどうなんだよ あのかわいい子とはどうなった」

西が知ってるのは小泉さんの方か

さん付けが抜けてないけど 一応俺たちのほうが彼女より年上だもんな かわいい子扱いか

プレゼントの事を言ったら

「一緒に年越ししてそのタイミングで渡したらどうだ?」

なるほど いいセンスだ なんで彼女出来ないんだろうなこいつ

12月30日


明日の夜 ここにいてもいい?
そう電話がきた

両方に 瑠璃と小泉さんに

誘うつもりだったけど あっちから言われるとは しかも二人共から

勿論OKした


西からもメールきた

誘って断られたら骨拾ってやるよ(訳:ダメだったらおまえんち行っていい?)

無論断った


もうあの二人を家に上げることに抵抗はない
晩飯ごちそうして挙句に寝落ち 起きたら二人が消えてたこともある

まるで恋人みたいだ


あの二人には何かとそういう風に感じる機会が多かったな

12月31日


夕飯は鍋にした

すこし少な目に作っておく
年越しそばは夜食だ

俺の家ではそうだった ほかは違うのかな

小泉さんはお昼ごろに来て鍋の手伝いをしてくれた
家はいいのかと聞いたけど大丈夫だけ返された

瑠璃が来たのは夕方 大きいコンビニ袋にはお菓子が大量に入っていた
テレビを見ながら食べるつもりらしい 年越しそば食えなくなるぞ


こたつの上に鍋を用意 3人で囲む テレビは紅白だ
いつもはお笑い番組を見ているんだけど今年は面白くなさそうだった

12月31日 ②

鍋を片付けて瑠璃の持ってきたお菓子を広げる

テレビつけてるのに瑠璃と小泉さんでトランプやってる
二人でババヌキとか と思ったけどジジヌキだった だからなんだ

なんで俺仲間外れになってんだ タイミング的にもう入れない


仕方なく年越しそばの準備にかかる

12月31日 ③


俺の実家はニシンそばだった

瑠璃のところは卵を入れるそうだ

小泉さんの家でも卵が入ってるらしい

仕方なく卵も追加


食べ終わって 番組も終わった

もうすぐ年越しだ

「初詣は夜いく派?」

二人とも元旦の朝だそうだ それでいいだろう

そろそろ プレゼントの用意だ

12月31日
/1月1日

ハッピーニューイヤー
あけましておめでとうございます

小泉さんにネックレス
瑠璃にブレスレットを渡す


「クリスマスで渡し損ねて…今年もよろしくお願いします」

そういって 軽く頭を下げた

ネックレスにはシクラメン
ブレスレットにはリンドウの花が象られている らしい 俺はそういうの詳しくない

頭をあげると なんか微妙な顔した二人

「…わざと?」

「へ?」

「いや…そういうの疎いと思う…」

なんか 微妙な雰囲気になってしまった なんでだ


とりあえず大切にすると言ってくれた 要らないわけじゃなさそうだ
喜んではくれているみたいだ

今日はここまでにします

再開します

よろしくお願いします

1月1日


二人は着物とかこだわらないタイプだった

仮眠をとったあと近所の神社へ

ここらでは一番大きな神社

俺たち以外にももう相当な人が初詣に来ていた
屋台もかなり出ていてにぎわっている


何とかはぐれないように気を付けていたが 途中で無理があると判断
二人の手を掴んだ

小泉さんは一瞬ビクッとしていたけどすぐ握り返してきた
瑠璃は一瞬俺の顔を見たけどすぐ前に向き直った


なんとか一番奥まで到着
5円玉を賽銭箱に投げ込む それから祈る


こういうのは誰かに言ったら叶わなくなる
日記に書くのも自重しよう

次はおみくじだ

こっちは人もまばらだ おみくじは境内の至る所で売ってるから客もばらけるんだろう

200円払ってくじを引く







小吉 何とも言えない…


仕事 あせれば機失う 再就職大丈夫だろうか…

願望 人の助けあり ふむふむ…

出産 やすし安心すべし 俺にどうしろと…

病気 快方に向かう 大丈夫そうだな

交際 周りを見よ …




二人はかたくなにくじで何が出たか教えてくれない
ただ最初に嬉しそうな顔してたから きっと大吉とかだ

帰りに屋台を冷やかす

と思っていたが 瑠璃は買う気満々だ こういうのは高いからみんな買わないもんだと思っていた

しかたなく唐揚げを3カップ

意外とうまい

小泉さんが綿菓子を見ている なんでも食べたことがないそうだ もちろん奢った

さらにオムそばとたこ焼きを買ってベンチで朝食とも昼食ともいえない食事

最近おせち食べてない

そんなこと考えてたら小泉さんの家に御呼ばれされた

お年玉を小泉さんのご両親から もちろん断ったが押し切られた
いまだに仕送りとは別にお年玉くれる両親を思い出した

そうだ 俺も年上なんだから

瑠璃と小泉さん それに伶奈ちゃんにお年玉上げようとしたら

「無職でしょ?」

瑠璃に沈められた 今日ほど無職なことを恥ずかしく感じた日はない
いつもなんとなく劣等感はあったけど


そのあと大人で談笑したりテレビを見たりトランプしたりWiiしたり

夕飯はおせちにお雑煮 あと鯛の塩焼き

年越しそばで認識の違いを知ったが お雑煮は餅も味噌も同じだった

これぞ家庭の味だ

夕飯の後は瑠璃を家に送って俺も帰った

部屋の整理

あらかた終わって伸びを一つ

携帯で両親と西 ほか友人にあけおめメール

そのあと風呂入って

小説を読んだ 一般人からのボツ原稿をプロ作家がリメイクするという企画で生まれた短編集

穏やかな気分だった

短いですが
今日はここまでにします

おやすみなさい

まあ意見言う分にはいいだろ
こうしろとか指示や命令する名人様とかじゃない限り

ルート分岐賛成

夢を見た

どんな夢か覚えてない

ただ、驚きとか困惑とか
そういう感情を呼び起こされた気がする

いい夢じゃないと思う
けど悪い夢でもないと思う

それと

誰かに対して、申し訳ないような内容だった気がする

1月2日

ずいぶん長いこと眠ってた気がする

実際起きたらお昼時だった
昨日は早めに寝たんだが

テレビを見ても正月特番しかやってない

暇なのでレンタルビデオ店に行く
年始でも安定の年中無休 コンビニで年越しする人はどんな感じなんだろう

あせるのはよくないが いい加減職を考えたほうがいいかもしれない

1月3日

魔法学校って楽しそうだよな

DVDを見ながらそんなことを考えていたら電話がかかってきた

「西か、どうした」

「飲みに行こうぜ」

「お前そればっかじゃねぇか」

「そんなことないだろ」

「そんなこと…」

日記に書いてないだけか 西からは結構電話かかってきてるからな

「いくのか いかないのか」

「いく」

夕方 家を出て駅前

瑠璃と待ち合わせたことのある場所だ


西は待ち合わせに10分遅れてきた

「おまたせ~待った~?」

「おー待った待った 腹立ってきたし殴っていいか」

「すまん」


こういう冗談を言い合える相手も
最近ずいぶんと会ってない

瑠璃の件で忙しかったからな


居酒屋に入り適当につまみながらビールを飲む

そういえば 西以外と「さし」で飲んだことどれぐらいあるだろう

「なぁ 大学の同窓会あるみたいなんだけど どうする?」

「同窓会?」

初耳だ

「お前んとこ電話したのに連絡取れなかったってんで俺に伝言が来たんだけど」

瑠璃の家にいたときだろうか

「いつ?」

「11日」

土曜か

「行くって言っといてくれ」

「…いいのか?」

「なにが?」

「橘さん来るかもよ」

「あ」

そうだ 彼女と大学同じなんだった
学部が違うから大学の時は面識がなかっただけで

でも

「…逆に 会えるなら会ったほうがいいかもしれない」

「…そうかい」

これからずっと お互いの影が見えないかとあたりを警戒しながら過ごすなんて
俺はいやだ

出来ることなら 前と同じようにじゃなくても 仲良くできたらって思う

2週間以上放置プレイ 申し訳ない
もう誰も待ってないですか?自業自得ですね…


今後の展開でルート分岐すれば?との声をいただきましたが
まだ自分で決定しかねてます ゆっくり考えていこうと思います

それから 橘さんの事なんですが
最初は主人公の過ち編を最後の登場にする予定だったんですが
話を考えているうちに捨てがたいネタが出来まして

ヒロインにするかはまた別ですが再登場させようか検討中です

>>466の方が言っておられるように指示されるのはちょっと困りますが意見をいただきたいです


橘さんについて

再登場は構わない(ヒロイン化は別) …1

再登場は構わない(ヒロイン化も含めて) …2

再登場拒否 …3


ヒロイン化=橘さんエンドという訳ではありません
ヒロイン化しても瑠璃や小泉さんに流れることは十分にあります



長いこと放置しといて何言ってんだという方、本当に申し訳ありません
今後も不定期になるでしょうがよろしくお願いします

1月4日

小雨が降っている時
あるいは雨が止んだ後

熱されたアスファルトが雨に打たれた後に漂ってる匂いが好きだ

変な奴って言われたことがある 匂いなんてあるか?なんて言った奴もいた

けど意味なく懐かしさを感じる匂いが好きだ



ただ洗濯物が乾かないのは面倒だ
仕方ない 洗濯機の乾燥機能を使おう

1月5日

朝から眠くてしょうがない

なのに瑠璃が家に入ってきた 後ろにはボール少年一派

仕方ないので起きて相手をする

ゲームに夢中になったところで瑠璃に留守を任せ買い物に行く

まだ年始だというのにスーパーではタイムセールでおばちゃんたちが大乱闘

帰って昼飯にチャーハンを作った 子供たちにもごちそうした

…こうして誰かにご飯を作って食べさせるのに抵抗が無くなっている

1月6日

好きな曲を作った人が引退したりしたら寂しいと思う

好きな作曲家じゃない 好きな曲を作った人だ

まぁその人の曲は大抵好きなんだけど

その上引退しますってはっきり言ったわけじゃないけど

最後の曲に寂しくなるようなコメントが添えられてたりしたら
まるでいつのまにか隣にいなくなった幼馴染達の事を思い出してるみたいな 切なくなる

1月7日

とかいろいろこの日記には読み返すと恥ずかしくなるようなことを書いてる

前に瑠璃に見られて恥ずかしい思いをした


買い物から帰ってきたら瑠璃と小泉さんが頭をくっつけてこの日記を読んでた

思わず買い物袋を落とした その音で二人が振り向いた




日記に鍵を着けようか検討中

短いね!ごめんなさいね!
仮進級で勉強しなきゃね!
俺何やってんだ!

不定期更新とは言いましたけどどれくらい空いてもいいものか
生存報告だけでも定期的にした方がいいかな?

あと橘さんのアンケートに関しては直前まで有効です
とりあえず登場させるのとさせないのとでこの後の展開にどうか関わらせようか考え中

今日はここまでにします

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

1月8日

久しぶりに紅茶の作り置きを作った
冷蔵庫で冷やしておく

他に何しようかと考えてクッキーも焼いてみた
珍しく失敗

多めに作る予定だったが半分近くダメになってしまった

ちょっとへこむな…

1月9日

最近の学校は始まるのが早い

今日家に来た瑠璃は制服を着てた

瑠璃は今年受験だったな
出来る限りサポートしよう

瑠璃は割と気楽みたいだが

志望校を聞いたら

「内緒」

まずは聞きださなきゃ 手伝うに手伝えない

1月10日

また 夢を見た 起きたら忘れてたけど

前と同じで なんだか驚きと誰かに対する申し訳なさが残る夢だった気がする

ただ今回は 誰か出てきてる人が分かった

小泉さんだ

他は誰もいない 俺と小泉さんだけ だったと思う

ただただ困惑するような不思議な夢だった気がする

夢日記をつけるつもりはないけど これからもこの夢を見そうな気がする

一体どんな夢を俺は見てるんだろう


明日は同窓会だ

短いですが 今日はここまでにします

次の投下は最悪7月になるかもしれません

1月11日

夜には雨が降るらしい
風呂を掃除してお湯を焚く

西と駅で待ち合わせて同窓会へ

隣町の居酒屋

俺たちがついたころにはかなり懐かしい顔がいっぱいいた

「あ、あんた」

そう言って知らない人が近づいてきた…いや 見覚えはあるけど

「香梨 風邪ひいたってんで来れないって」

かおり?…

橘 香梨!

「橘さんが?」

「そ で あんたに伝言任されたんだけど メアド教えるから明日にでもメールしてあげてくれる?」

「あ、はい」

そうか…今日は会えないか…
まぁ仕方ないよな


てか俺 橘さんのアドレス知らなかったな…

橘さんと会えなかったのは残念だったけど 同窓会はそれなりに楽しかった

皆酒も入って仕事についての愚痴を言ってる

俺は…愚痴言ったら一気に場のテンションが下がるだろうから言わないけど

「でさぁ…あのハゲなんて言ったと思う!?」

「上司のいう事は聞けってんだよ 生意気な年下がさぁ」

「俺は仕事しっかりやってんのに なんで残業手当がでねぇんだよ!」

…ちょっとぐらいは俺も言いたくなってきた
なんとか自制したけど



いつの間にか日にちも跨いで 解散したのは深夜1時過ぎ
珍しく二次会無し

案の定雨も降ってる

いつの間にか西は消えてた 元カノと楽しそうに話してたけど…まさかな

俺は雨の中ビニール傘を指して一人で駅に向かった

電車を降りて改札を抜ける

真っ暗の街を歩く

ザーザーと降る雨 この時期のこの時間帯でこの天候

寒い

こんな時に外にいたら絶対風邪ひくな

だから早く帰ろう

「クゥゥ…」

…早く帰りたいのに



…今どき 捨て犬なんているのか

プロット消失

どうしましょう…

ついでに登場人物表的な資料もどっかにいった
主人公とかの細かい設定覚えてる分しか使えないぞこれ…

誰か登場人物のプロフィール纏めといてくださいw


それはともかく
とりあえず今日は復活報告としてちょっとだけ投下しました
7月までヤバいって言ってたんですけどね どうなんでしょう
スケジュールがいまめちゃくちゃなのでこれからも、これまで以上に不定期投下になるかもしれません

加えてプロット消失
時間を掛ければ作り直せますが、時間が掛かるんです

出来るだけ早く復活させられるように頑張ります

では 今日はここまでにします

おやすみなさい

主人公 本名不明(読み手側は仮に男と呼ぶことがある)
年齢27歳(誕生日は1月~7月と思われる)
現在無職 非童貞 彼女はいないが明らかにリア充
料理と読書スピードに定評がある
日記をつけているが内容量の差が激しい
初期はバジルを育てている描写があったが今は不明
>>256自信がある 瑠璃曰く、勇敢

ヒロイン1 瀬川瑠璃子 セガワルリコ
年齢17歳 
現役高校生 父親は国外勤務(金は結構あるようだ) 母親は昏睡状態のため入院中
多感なお年頃 主人公依存症 うにうに
主人公の家事スキルの高さに焦る 高所恐怖症
好物はエビピラフ ブラックコーヒーが飲めない
好きな人にだけ瑠璃と呼ばせる
リンドウのブレスレッド

ヒロイン2 小泉真梨奈 コイズミマリナ
主人公の4つ下らしいので 年齢23歳
大学生という描写は無いため高卒か短大出身と思われる
ファストフード店アルバイト→喫茶店ウェイトレス
声が綺麗 美声 歌が上手い
紅茶を淹れることだけは主人公に勝てるようだ コーヒーも淹れられる
ストーカーがいたことがある 小学生の妹がいる
最近主人公の夢に出てくる
シクラメンのネックレス

ヒロイン3? 橘香梨 タチバナカオリ
アンケート結果的にはヒロイン復帰だが…
主人公と同い年らしいので 年齢27歳
主人公、西村と同じ大学出身 職場も同じだったが退職 非処女
主人公に思いを寄せていたが一晩の酒の勢いで…… あれで終わってたらある意味TrueEnd
↑主人公って並びすぎ それぐらい彼女はこの話に必要な人物だったと言える…?




西村
主人公の親友 酒好き
橘さんの相談相手 主人公が気を許す数少ない男性


ボール少年一派
別名:スマブラ組

ボール少年
主人公の部屋のベランダに入ったボールの持ち主

長い髪の少女
気が弱いが仲間がいれば問題ない(アイスをクライムする的な意味でも)

丸刈り少年
腕を追ったことがある

眼帯少女
本名 小泉伶奈 小泉さんの妹 クール系あるいは指導者側タイプ


オバチャン
謎の存在 魔法のレシピの開発者 旦那さんは山を持ってる


こんなものか?
補足等あればよろしく

いっそのこと誰かwiki編集してやれよ

なかなか更新できません
申し訳ない

ネット小説おもしれえぇwwww

……はい、自分でも書きます
これはssですけどね

?、ネット小説とssってどう違うんですかね?
ssの方が制限なさそうですけど そういう事なのかな?

現在リアルが立て込んでおります
スレが落ちない程度に顔は出しますが
再開のめどは立っておりません…

まぁ、少なくとも年内には再開できます これは絶対
2013年もスレも半分切りました
間は空きまくっていますが、ここまで続いたのもみなさんのおかげです
ありがとうございますこんなの書いてる暇あったら話進めろ


>>508
Wikiですか、編集されたら狂喜乱舞します
編集されてるssなんて探そうとしてもなかなかありませんけどね

>>515
「どういうわけか主人公の家までついてきた挙句に」のこと?
だとしたら多分>>35かと。結構前に書いたので記憶が確かじゃないが。
> それからお昼をおごらされファンシーショップでぬいぐるみを一つ買わされ
> 何故か俺の家までついてきた

瑠璃が男を招いたのは>>309
> 彼を家に招き私は自室へ 彼はキッチン また夕食を作ってくれるみたいだ

さて、いつまでも個人ページにおきっぱなしにしておいても誰も編集できないじゃん、
ということで本ページに反映させた
http://ss.vip2ch.com/jmp/1359638617

あと3週間か…
そろそろ>>1にも来てほしいぞー

オヒサシブリデス 生存報告なのでsage

全然書けてないですけどネタはあるんで大丈夫だと思う
それよりほかの作品のネタも書きたいから困ってる まだ忙しいってか時間取れないのに
今年の夏休みは初めて無駄な時間が多かった気がする PCに向かう時間だけ満足してるわけじゃないけど

>>516
おぉ…ついにウィキが…
PCの前でにやにや、そのあと風呂の中でもにやにや
家族に顔を見られる前に部屋に引っ込んで正解でした
ありがとうございます

とりあえず学校の試験で落としたらやばいのが11月にあるんですが、
それが終わったら一度投下できるようにします
それまでにも息抜き程度に書くかも

ほかの作品の構想も練りたい 文章書くのはほんと楽しい
まだ戻ってこれなさそうですが、気長に待っていただければ、
戻ってきたときに「あ、生きてたの?じゃあさっさと書け」
と声をかけていただければ嬉しいです



~~~~~~

「小泉さん、今日はもう上がっていいよ」

「はい、お疲れ様でした」

~~~~~~

ロッカーに制服をしまって荷物を確認
財布 手帳 ソーイングセット 小説
と、スマホが光っていることに気付く

彼からだ

『急で申し訳ないんですが、相談したいことがあります
 今日か明日、家に来ていただけませんか』

知らず知らずのうちに体が火照っているきがする

今すぐ行きますと返信した

最近全然彼とメールしてなかったから、久しぶり


…久しぶり

また無意識に、シクラメンのネックレスを握りしめていた

「あぁ、小泉さんいらっしゃい」

「こんばんわ、おじゃまし…」

と、そこで声が途切れた

彼が何かを抱えている


…茶色い毛玉

「子犬…?」

「あぁ、捨て犬、つい拾ってきちゃって」

そういって彼はソファをすすめてくれた

仕事明けにやわらかいものに触れると眠気が来るが
こと彼の前では眠気も起きなかった

「このアパート、ペット大丈夫なんですか?」

「管理人さんにわざわざ電話した、OKだって」


「それで小泉さん、子犬って何食うのか知ってませんか」ダラダラ

「…」


「パソコンで調べてみても食べさせてはいけないものばっかり出るし」

「…子犬用のミルクがあるんで、買ってきましょうか」

「…それコンビニに売ってるようなものなの?」

「はい」

「…行きましょうか」

「はい」

「なんで私を呼んだんですか?」

「頼れそうな人を考えたときに真っ先に小泉さんが思い浮かんだんで…ゴメンナサイ」

「いえ…そうですか、私が最初に…」ブツブツ

「小泉さん?」

嬉しいなんて言わないけど、足取りは軽かった


コンビニ

子犬用のミルクのついでに飲み物を買っていく

「あ、小泉さん」

「はい?」

「もう時間もアレなんで、晩飯家で食べていってください」

「…いいんですか?」

「よくあることですから」

そういって彼は笑った

嬉しいけど、慣れてるって言葉はちょっと胸に引っかかった

とりあえず家に電話しておく

ピチャピチャ

子犬がミルクを舐める水音がする

「この子、飼うつもりですか?」

「うぅん…そのつもり、飼い主探す気にはなれないし」

段ボールに入れられていたそうだけど、捨てられて間もなかったらしい
よりによって雨の日に子犬を捨てるなんて…

彼は怒ってるみたいだった


「私にできることなら、なんでもしますから気楽に頼ってくださいね」

「そう言ってくれると心強い、ありがとう」

彼が怒ってもどうしようもないことだもの
無駄に怒ったり落ち込んだりして欲しくは無い


「念の為、明日獣医さんに診てもらったほうがいいですよ」

「あ、そうだね…狂犬病とか」

「それは最悪の可能性です」

食後にテレビを見ながら雑談
子犬は彼の膝の上で眠っている

「トイレとか散歩用の首輪とか、いろいろ用意しないといけませんね」

「やっぱり頼って正解だったな…小泉さんいろいろ知ってるし」

「それはお互い様です」

魔法のレシピや謎の人脈
この人は私が今までに会った誰とも違う
なにかあれば、私も真っ先に彼に相談するだろう

ストーカーの件もそうだったし

次の日、1月12日

お昼過ぎにお店に彼が来た

その手には眠っている子犬が抱かれている
いつも通りペット連れの席に案内してコーヒーと犬用のミルクを出す

「病院どうでした?」

「まぁ異常なし しばらくは散歩もさせずに安静にだってさ」

「そっか よかったですね」

そのまましばらく話をして彼は帰って行った

他愛もない話だったけど、頭の中でなんども会話を反芻してしまう
そして自然と頬がゆるんでしまう

「小泉さん、また彼氏ですか?」

ウェイトレスの栖原さんが顔を覗き込んできた

「彼氏じゃありませんってば」

「えー、でもいつも仲好さそうなんだけど」

「彼は誰とでもそうですよ」

「じゃあ小泉さんだ、彼と話してるときすっごく幸せそう だよねマスター?」

マスターに話を振ってる 彼女のこういうところはすごいと思う
マスターがニコニコしてる

「確かに楽しそうですね」

「そ、そうかもしれないですけど…」

いや、自覚はある
すごく楽しい なんてことない世間話で、昨日の晩御飯のこととか話してるだけなのに

あけましておめでとうございます
全然来れなくて本当に申し訳ない

投下はまだ出来ません…
けどこのままずるずるとしているのもダメなのはわかってます

決めました
2月1日 投下予定とします
間をあけすぎだとは重々承知ですが、テストなどもあるんでご容赦願いたい…

ほぼ失踪しているような奴を待ってくれている人の為にも
頑張ります

1月12日

明日は成人の日 祝日なのでお店も休み

あとシフトが変わった 土日と水曜日がお店自体の定休日になった

マスター曰く、コックさんと栖原さんが大学やらなにやらで来れないことが多くなるからだそうだ

とはいえこれはずっと前から言われてたこと

お客さんにも言ってあった(はず)だし 混乱はないだろうとおもう


まぁ 久しぶりで覚えてない人だっているはずだから

これならわかりやすいはずだ 彼にも教えてある


……はずだけど、念のため今日きたら伝えておこう

シフト変更は明日の休日をはさんだ後から

だから日曜でも今日は来るはず


カランカラァン


「いらっしゃい」

「どうも」


来た


「えっと……あ 小泉さん」

「いらっしゃいませ」


彼はまた子犬を連れてきている

首輪とリードをつけているけど抱きかかえた状態


「コーヒーとコイツのミルクを」

「かしこまりました」

また彼の席の横に立っておしゃべり

お客さんが少ないのと常連さんが多いおかげでこんなことが出来てる

そもそも許してくれてるマスターたちに感謝しないと


「今週からだっけ シフト変わるの」

「あ 覚えてたんですね」

「まぁね 休日の憩いの場所だったんだけど……」

「平日でも来れるじゃないですか」

「うぐっ……」




そうだった 彼まだ仕事がないんだった


「……そろそろ期限のこともあるし 再就職かなぁ…」

「す すぐ見つかりますよ!」

「だといいんだけど……」


あ 顔が引きつってる

見なくてもわかる

私の後ろから マスターが笑ってるんだ

前に聞いたことがある この喫茶店で働く気はないかって誘ったらしい


もしそうなれば 一緒に働けるのかな?


カランカラァン


「いらっしゃい」

「こんにちわー」


あ この声


「あ みつけた やっぱりここにいたんだ」

「ん? もしかして俺を探してた?」

「まぁね 家に行ってもいなかったからたぶん小泉さんのところだろうと思って」


「正解です よくわかりましたね瑠璃ちゃん」


彼以外が瑠璃と呼ぶことを好まない女の子

けど 前にこの子の方から瑠璃と呼んで構わないと言われた


たぶん 彼に一番近い女の子

有言実行マジかっけぇっす


「………」

「? どうした瑠璃」


ヘッヘッヘ


瑠璃ちゃんが彼の足元にいる毛むくじゃらを見て硬直している

もしかして 動物苦手?


「その犬 どうしたの?」

「拾った」

「飼ってるの?」

「まぁな」


ガバッと彼の顔を見る瑠璃ちゃん

目がキラキラしてる


「ど どうした」

「なんでもない!」


上機嫌の彼女は何も言わず

“当然のように”彼の向かい側の席に座った


「小泉さん ミルクティーください♪」

「…かしこまりました」



………あぁ なんだろうか


キッチンに入ってお湯の準備をする

コポコポコポ……


瑠璃ちゃんはとてもいい子だ

両親が家にいないのに一人で頑張ってる


よく彼と一緒に喫茶店に来て勉強もしてる



それでいていつも楽しそうだ 彼女なりの悩みもあるんだろうけど でも 楽しそうだ




あぁ なんなんだろうか




それなのに 私は




“彼”が関わると ものすごく



ものすごく なんなんだろうか………







この感情の名前がわからない

悪意ではないと断言できる 私は瑠璃ちゃん好きだし

でも マイナス感情ではない とは断言出来そうになかった
 


また私は 無意識にシクラメンのネックレスを 握りしめていた



コポコポコポ………

みなさん!

オヒサシブリデス!

愚か者の>>1です!

待たせて本当にごめんよ!


今日は次回予告で言ってた小泉さんの乱れの序章ですかね
明日はもうちょっと進めたいな


“明日は”頑張っていきたいな!

>>558
いろいろ不安だったからsageで様子見てたんだけど、気づいてくれて本当にありがとうございます!
有限だけはちゃんと実行します 不言でも実行できるように頑張ります


それではおやすみなさい

また!“明日”!

あしたっていまさッ!

1月13日

成人の日

栖原さんが今年20だ

お店は休みでシフトも変わったばかりだけど 栖原さんをお祝いするためにお店に来ている

特別に 事前に連絡した常連さんはお店の中だ 当然 彼や瑠璃ちゃんもいる

キッチンではコックさんがケーキを作ってる

テレビでは新社会人の人たちの姿が映ってる

祝日でも喫茶店にいるマスターはお店にテレビを置いてる

お客さんが誰もいないとき あとは常連さんに頼まれた時以外はつかないテレビ

「お姉ちゃん ニュース面白くないよ」


今日は珍しく 妹がお店に来た


「文句言わないの」

「構いませんよ小泉さん 伶奈ちゃんは何がいいんだい?」

「この時間ならネ○リーグの再放送やってると思う」

「まだ一月だけど……やってるかな」

マスターがチャンネルを変えてくれた

申し訳ない なんでついてきたんだろうか

彼や瑠璃ちゃんもお店に来るって聞いたら 私も行くなんて……

そのくせ全然話そうともしていない


「小泉さん せっかくだしみなさんにコーヒーか何か出してあげてください」

「あ はい」




それから栖原さんがお店に来た

その時は私服だったけど 記念写真の振袖姿は綺麗だった

それからケーキとちょっとした料理でパーティー

栖原さんはもちろん みんな楽しんでくれていたみたい

それから夕方にお開きになるまで楽しんで ほとんどの常連さんたちは帰って行った

お店に残ったメンバーは従業員組と成人してる一部の常連さん もちろん彼も含まれてる

あとは妹と瑠璃ちゃんだけ


夜は大人の時間だ

マスター秘蔵のお酒がふるまわれた

昨日より少ないけど今日はここまでです

長い間放置してすいませんでした
これからは毎週土曜と日曜に来れるようにします
あと暇なときは平日でも来ます

よろしければ今後もこの愚か者の駄文におつきあいください

有言実行おじさんたのむよ

久しぶりに書き込みしてたら調子が出なかった

前はどんな風に書いてたか思い出してみた

びすの「ゆるふわ樹海ガール」を聴いてたんだった

これを聴いて瑠璃編を書いてた頃が懐かしい


再開します

よろしくお願いします

クラッカーやいろんなナッツ
マスターが持ってきたワインやらなにやら…… なぜかあるスピリタス(←!)

それをテーブルに広げて少し騒がしい大人たち

栖原さんは厳密にはまだ20じゃないんだけど まぁあと数か月なんだしいい  のかな?

瑠璃ちゃんと伶奈は離れてジュースを飲んでる
もう帰したほうが良いんだけど 二人とも帰る気はないみたい……

常連さん数名が酔いつぶれてる

彼は……
ちびちび飲んでた 気を付けてるって言ってたけど本当だったみたい


「! 小泉さん」

「あんまり飲んでませんね」

「えぇ まぁ……」


そう言って彼はクラッカーに手を伸ばす

私はといえば


「小泉さんは ちょっと飲みすぎじゃ……」

「そうですか?」


まだ二ケタも行ってない程度だ

「小泉さん 前にうちで飲んでた時から気になってたんですけど」

「なんです?」

「お酒強いですか?」

「まぁ あんまり酔ったことないです」

「いや 俺のうちで飲んだ時はベロベロだったじゃないですか」


むぅ
疑っている目だ

でも本当に あんまり酔ったことはない

友達と遊びに行ったときとか お酒を飲んでいい気分になっても 全然大丈夫だったし

いくら飲んでも前後不覚になったりしないから 友達の間では重宝されたりもしてた


そのペースで飲んでるだけ だけ ど……

数時間後


「小泉さん まだおかわりいる?」

「いただきます」


マスターが差し出したお酒を瓶ごと受け取る

わかっている なんだか 妙にハイな気分になってきてる


彼もいるから いつも以上に気持ちが高ぶってるのは自覚してるけど


バタリ

音がした方を見るとお客さんが寝てた

いつの間にか数名の常連さんが眠っていて ほかの人たちは帰ったようだ

瑠璃ちゃんがテレビを見てる
伶奈が彼女にもたれかかって寝てる ほんとに何をしに来たんだろうか


「小泉さん そろそろやめといたほうが……」

彼がなにか言っている けど 頭がボーッとして
ただまぁ まだ大丈夫 だとおモウ

そうイえば 栖原さンが見当たらない
どうしたんだろう


「もう帰ったよ 初めてのお酒でペースもわかんなかったんだろう かなりグッタリになっちゃってね」
「だから相田クンが家に送ってるよ もう電車に乗ってることじゃないかな」

相田 コックさんが送ってるノか

「小泉さんももう帰ったら? 伶奈ちゃんも帰らないといけないし」

「あとは……お客さんたちは私が面倒見ておくよ」


実際 つぶれた人たチは動けそうにナイ


「了解デす」

「……君も送ってもらった方がよさそうだね」

腕時計の短イ針が11を過ぎテる

街灯に照らサれた暗い道を 彼と並んデ歩いテる


「……小泉さん 肩貸しましょうか?」

「えェ? 大丈夫でスよ」

「足取りがフラフラですよ……  イントネーションもめちゃくちゃじゃないですか」

「大丈夫 大丈夫ですカら」

「……瑠璃を先に帰しといて正解だったな」


眠ってシまった伶奈は今 彼ニ負ぶってもラっている

……うらやマしいとか 思わなイでもナい

「小泉さん 酔ってますよね」

「酔って無くハ無いですネ」

「……大丈夫ですか?」

「大丈夫ですッてば 心配性なんでスから~」


頭がボーッとすル
すごくいイ気分

友達ト飲みに行っテも こんナに気持ち良クならナい


彼の横顔を見テルだケで すゴく幸セな気分ダ


「…… 俺の顔に何かついてます?」

「いいエ? いツも通りカッコいいでスよ」

「………完全にベロベロじゃん」ボソッ

今日はここまでにします

おやすみなさい

すいません 今日は投下できません

変わりに火曜の祝日に来ます

怜奈は結局家まデ寝たままだっタ

彼に部屋まデ運んでモらう

ベットに寝かセて リビングへ

もう両親も寝てル

ソファーに座ってゆっクりしてイたら
彼がコップに水を入レて持ってキてくレた

「ありがトうごザいます」ペコリ

「あぁ… はい」

? 苦笑シてる
私 今 おカしなことヲしただロうか

火曜日は失礼しました

>>590は文字化けしてトリが変わってますが一応>>1です

投下しますと言っておいて一レスだけという体たらく
面目ない…

今日は15時ごろに投下予定です
よろしくお願いします

すいません遅れました
再開します

よろしくお願いします

彼からコップを受け取リ 一息に仰ぐ

冷たイ

「今日は楽しかったですね」

「本当に 栖原さんモ楽しんでクれていたミたいですし」

まぁデも 私も結構楽しカった

楽シいお酒は初めテだったし


…あ でも前ニ
彼の家で飲んだ時モ 楽しかッたッけ

「そろそろ俺も帰りますね」

「そうでスね」

「もう日付けも変わりますし」

「もウそんな時間なんデすね」

「……小泉さん」

「はイ?」


「腕離してもらえませんか?」


私はいつの間にか 彼ノ腕を掴んでいタ

「あの… 小泉さん?」

彼が呼びかけテクル

私はなにをしてイルんダろう

デモ なんトナク 手放したくナカッタ


「あつい…」

「え?」

「なんダカ あついんです…」


右手は彼の腕を放さない

左手でシャツのボタンを上から順に外す

「なぁ!?」

「ちょ ちょっと!?」

彼が私ノ手を掴ンデ止める

胸元まデハ開けラレタかラさっキヨり楽だ

頭はマだボンヤリしテル

「何してるんですか」

「ナニって… 体が熱インデす」

「だからって脱がないで」

「ナンで?」

首を傾ゲル

「脱イジゃ ダメ?」

「うぐっ……」

「だ ダメですよ 女性が簡単に肌を見せるもんじゃありません」

彼ハそう言っテ 私の手を腕から放ソウとする

「帰るンデスか」

「そうですよ」

「眠イ」

「……」

あぁ なンテいい気持チだロうカ……

「……」グデー

「……小泉さん?」

「……」

「……寝ました?」

起きテマすヨー

デモ なんだカ返事するノが億劫ですゥ……

「………仕方ないか」



え ナニするんデスか え?


「よっこいせ ……軽」

「」

「えっと 小泉さんの部屋は 確か伶奈ちゃんの隣の部屋だったな」

……おやおや?

私 今


お姫様だっこサレテル?

今日はここまでにします

未成年のボクにはお酒で酔った経験がないので

完 全 妄 想 

です


明日は来れるかわかんないです
代わりに月曜は来れると思います






最後に もう一週間間空いてるんですが 気になったので一つ



>>572
だ れ が お じ さ ん や

おやすみなさい

再開します

よろしくお願いします

彼ノ腕に抱きカカえらレて

彼の胸に顔が当たッテる

彼ノ心臓ノ鼓動が伝ワっテクる

彼の息遣イ 彼ノ熱


私と同じクラい 彼の体も熱クナッてる


私の部屋ノ前デ彼がドアノブを開けようトシテいル

私を抱えタまマなのダカら 当然すンナリとはいカナい

アレコレしている彼の体が動ク度

私ハ彼の胸に顔をドんドン埋めてイク

「あ なんとか開いた……」

彼が ドアを開けタ


よく考えたら 彼に部屋を見られテイル…

困りはしないけど

でも 恥ずかシイ




「きれいな部屋だな」


うぅゥぅ……///


「……いい匂いがする」




い いい匂い!?
そりゃよく換気したりしてるから 臭いことはないと思うけど…


「小泉さんのにお………変態か俺は」


私の匂いしますか!?



恥ずかしすぎて
私はいつの間にか 酔いが覚めてきていた

「よいしょ」

と 彼が私をベッドにおろした

彼の熱が離れて 一気に寒くなった



「あ」


私の部屋に なにか あったのかな

暗い部屋の中だからたぶんばれないだろう
そう思って 私は薄目で彼を見た



声が出そうになるのをなんとか抑えらえた

一直線に 真正面に

彼が私のことを見つめていたんだから

彼が自分を見てる


なんで?
私の何を見てるの?

顔に何かついてる?

あ もしかして起きてるのバレてる?


全身が熱い
酔っているのも相まって
いっそ発火しそうだ 特に顔


そんな自分を抑え込んで 彼の視線を追ってみる

よくよくみれば 彼は私の顔より下を見てる

お腹より ちょっと上……



胸?


(にゃあああああああああああああああああ!!!!????)

今度こそ 本当に声をあげそうになった


よくよく考えたら さっき私 服をかなり開けてる

たぶんブラとか見えてる



顔が熱いのを通り越して痛くなってきた

もう薄目だろうとなんだろうと 彼の顔を見ていられない


(恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい……)


例えどちらに非があろうと 下着を見られたら普通女の子は傷つくとか怒るとかだと思うけど

私にとって 彼に こんな痴態を見せてしまったことが
とてつもなく 耐え難いことだった


もし
もしも

もしも彼に


(軽蔑されたら……どうしよう)

今度こそ 声を上げて泣きたい気持ちだった






「ネックレス つけてくれてるんだ」







そう言って
彼は私に 優しく布団を胸までかけてくれた

それから私の髪をひと撫でして
静かに 部屋から出て行った










声は出さなかったけど

いろんな感情が胸の中で暴れて痛かった

とにかく 疲れて寝てしまうまで 私はずっと泣いていた

ちょっと短いか?
でも今日はここまで!
今日中にちゃんとひと段落終わらせられてよかった
昼間からss速報に入れなくて
再開してから数週間で有言実行が破綻するかと思って かなりビビッてましたw


ではまた来週
あるいは暇な平日の夜に

復活キター!

>>611キマシタワー

復活おめでとうです
落ちてる間にスレ消えたらどうしようって不安でしたが、よかったよかった

とりあえず予定通り週末投下するつもりです
学年末考査があるので量は短いと思います、下手すれば延期します
でもまぁ、その時は一応報告しに来るんで

よろしくお願いします



これを機にほかへ引っ越しした人、帰ってきてくれるかな…?

再開します
ゆっくりめですが、よろしくお願いします

1月14日

火曜だからふつうにお店は開いてる

でも 正直行ける気分じゃない

彼が来たら きっと顔を見れない


夜のことを思い出してベッドを転げまわってたら落ちた
痛い……………………………


それでも 行かなきゃいけないんだけど……


「おや小泉さん いつもよりちょっと早いね 昨日かなり酔ってたからてっきり休むかと思ってたよ」

「うっ…… ご迷惑おかけしました」

「それは 君を送って行った彼に言わないとね」

その通りだ けど……


「…? 栖原さんと相田くんは?」

「今日は二人とも休むって連絡があったよ だから今日はいくつか出せないメニューがあるね」

「……二人とも?」



……おぉう?

栖原さんは独り暮らし


お酒の入った若い男女が深夜に二人っきり……

その翌日にはお店を二人して休んで……


「」ブツブツブツ…


「……」


カランカラァン
「こんにちわー 小泉さんもう大丈夫……」

「どわあああああ!!?」


ガシャンドタンバタンッ!



「……小泉さん 体調が悪いなら無理してこなくて大丈夫ですよ?」


ごめんなさいマスター…

そのあとは特に変わったこともなかった

彼は少し話をして帰って行ったし

お客さんも少ないからお店も早めに閉めた

早めに帰宅して

いつも通りいろいろやって


ただ 布団に入るとき 悶々としたりはした


結局 眠りについたのはまた日付が変わってからだった

すいません今日はここまで
おやすみなさい

間を開けてすいません
昨日学校の終業式でした
ここから新年度までは暇してるのでなんとかしたいと思います

心機一転、トリップを変えたいと思いますんで、一応報告を


……本当は別作のトリップとごちゃごちゃしてきそうだったから酉を統一しておこうってだけなんですがねw
今日はちょっとだけ投下します

1月15日

平日の水曜日はお店が休みだから 私にとっては休日だ

街に出てみようかな 久しぶりにバイトしてたお店で昼食を取ったりするのもいいかもしれない

「お姉ちゃん」

部屋で一日の予定を簡単に考えていたら 怜奈に声を掛けられた

「デートしないの?」

「ブフォッ!?」

わめく妹を無視して町に出た

空は雲が多くて日差しが少ない でもところどころ青空が見える

ブラブラと散歩してみようか

目的地は決めない

でも行ったり来たりするのはつまらないし



そうだ 建物でしりとりして 次につながる建物や場所に行ってみよう

最初は自宅だから「く」から始まる……

「く……く………栗 栗の木!たしか……――」



「あった 栗の木」

子供たちが秘密基地を作っているらしい山のふもとの大きな家

山の地主さんの家の庭にある立派な栗の木だ

前に伶奈が栗をもらって帰ってきたときは栗ごはんにした すごく甘くておいしかったのを覚えてる

ほかにもゆずの木とかお花とかがある きれいな庭のある大きな家


次は栗の木からだから「き」から始まる……

「き き ………これはずるいかな? でもいいや――」



「川の 岸! ……やっぱりずるいかな?」

でも別に責めてくる人もいないし 別にいいよね

町に沿うように流れる川 いや 川に沿うように町が出来た が正解か

お昼前でもジョギングしてる人もいる


空が心なしか黒くなってきた気がする 天気予報では曇り 降水確率は0だったけど

次に行こう

し……し………――

今日はここまで

おやすみなさい

酉変えるなら変更前の酉で書き込んでもらわないと信用できんな

>>631

えっと……>>623>>624のID一致じゃだめですかね…?
まぁやっぱり少なからず混乱あると思いますけど、ご容赦いただきたいです、すいません

今晩も投下予定なんでよろしくお願いします

あぁ…もうこんな時間か……

すいません、明日に延期します

ほんとに申し訳ない……

し 小学校 う

伶奈の入学式以来 私もここに通ってた けどもういろいろ改装とかされてて 面影も少ない


う うさぎ小屋 や

小学校の運動場の片隅に建てられてる 鼻をヒクヒクさせていてすごくかわいい
私が在校中にイタズラでひどいことがあったりした

………嫌な思い出だ


や 役所 よ

正確には 区役所だけど



よ……



……彼の家の前に来てみた

せっかく来たんだし 寄っていこうかな?

いや でも休みの日にまで押しかけるのは……

でも今までだってそんなに気にしないで 勝手に家の中に上がりこんでた時もあったし



うぅん……



……彼の家の前に来てみた

せっかく来たんだし 寄っていこうかな?

いや でも休みの日にまで押しかけるのは……

でも今までだってそんなに気にしないで 勝手に家の中に上がりこんでた時もあったし



うぅん……

>>636 ミスったか…


結局インターホンも押さずに戻ってきた

こういうところで 押しが足りないとか伶奈に言われるのかな……?

でも 最初メルアド交換したときとかはかなり積極的だったのになぁ…



あの時はまだ『そういう』意識はなかったからだね……そりゃ気兼ねなく話もできるよ……


しりとりは よ で止まってるけど 町を行ったり来たりでちょっと疲れたし
ここらへんで終わってもいいかな……

バイトに行ってたファストフードのお店 行ってみよう


「いらっしゃいませー」

お昼時だし 結構お客さんも入ってる

やっぱりこういうお店は強いね 喫茶店とかの雰囲気もいいけど

注文をとってる女の人の手際が悪い 問題ない程度だけど 私よりは数段遅い

そういうのを考え始めると 悪いところが目立ってきそうだから考えるのをやめよう

来れなかった

連絡だけなんですが一応ageます
ちょっとこれからの展開を決めかねています
だいぶん前に取らせてもらった橘さんのアンケートもありますし、ちょっと時間下さい

明日もう一度報告しにきます
有言不実行おじさんは消える、じゃあの(訳:投下できずにごめんなさい)

来れなかった

連絡だけなんですが一応ageます
ちょっとこれからの展開を決めかねています
だいぶん前に取らせてもらった橘さんのアンケートもありますし、ちょっと時間下さい

明日もう一度報告しにきます
有言不実行おじさんは消える、じゃあの(訳:投下できずにごめんなさい)

やっぱり日常系は難しいのかな
ストーリーも何もない話がこのssの売りで、それが一番頭を悩ませる要因になっている……

以前にも言いましたけど、>>1はゆるふわ樹海ガールな雰囲気を思って書いてましたが、それは主人公目線であって
瑠璃や小泉さんの目線で行けば、そりゃ雰囲気も変わりますよね、だって人間違うんだもの

今はほかのことにも浮気しまくってます
ssよりもしっかりした出来の作品書いたり、jojoの二次創作書いたり、艦これしたり、
しかも今年は受験なんで勉強とかいろいろありますし、優先順位は確実に下がると思います(モチベーションは高いまま)


書き溜めの作業に入ろうと思います
とりあえず二か月ほど
念のため一週間に一度報告に来ます、毎週末ぐらいに

あとあんまり長く待たせるのもあれ何で、その時最低3レス投下します
そのあいだになんとかしようと思います
読んでくださってる方に迷惑をかけてしまい本当にすいません

長い空白期間があったりしましたけど
いつも落ちないようにスレを守ってくれた人の為にも
今も投下を楽しみにしてくれている人の為にも
このssをなんとか一つの形にするまでは頑張りたいと思います


次回の投下
 4月5日予定

ちょっとPC使えない状況なのと、普通に忙しいです

投下は11時以降になると思います

遅れてすいません

投下していきます



お店の二階に上がって 買ってきたハンバーガーを手に取る

丁寧に作られた料理もいいけど たまにジャンクフードが食べたくなる時だってある

炭酸を飲むと骨が溶ける よくガセだと聞くけど コーラには本当にカルシウムを溶かす成分が入ってるとか



パティには○○○の肉が使われている とか ブラックな都市伝説をちらりと思い出した

………大手にはそういう噂 つきものだし 気にしないでいこう うん



~~♪ ~~~♪

……今 お店の中で聞こえてるこの曲

確か 最近のボカロの曲だっけ

最近忙しくって あんまりネット触れてない気がする


前に“彼”が話題を振ってくれた時も ちょっとだけわからなくて 困らせちゃったな


わたしだってそれなりにサブカルに明るいつもりだったけど

彼との共通の話題が減っちゃうのはいやだなぁ……




ネットといえば 彼がWeb小説の書籍化がなんだとか……

かなり絶賛してたし きっと面白いんだろうな……


話題とか抜きで 本屋さんにでも寄ってみようかな


そうだ たしかこのお店の近くにあったよね

窓から見えるかな………?





「あ」

不意に声が出た


知ってる顔が見えた


…………いやでも わざわざ下に走って行って 話しかけるのも……

なんてうだうだ考えてるうちに その人は


なんの因果か 本屋さんの中に入って行った

今日はここまでです
たった4レス 面目ない

じ、次回は5レスいけるかなー…


:進歩状況:

とりあえずプロット組んでます
それと橘さんの立ち位置も決定しました
あとは書き溜めていきます

それでは おやすみなさい


次回の投下
 4月12日

ジョジョ3部アニメ放送開始おめでとオオオォォオォオオッッッッ!!!

新学期始まりやがった………

ゆっくり短いですが、投下します


とりあえずハンバーガーは食べきって それからお店を出た

二階から見えるとはいえ 本屋さんまではちょっと距離がある

ゆっくり歩いて なんならついてから考えよう



とか そういうこと考えてるとすぐ目的地に着いたりする

しかたなくお店には入ろう 大手チェーンのお店だし店舗を広い

ぶらぶら歩いて 話しかけるかどうか考えよう


なんなら 彼の言ってた本を探しながら

「見つかんないな~……」


本も あの人も

そろそろ帰ろうかな でもまだ1時前だし

もうちょっと見て回ろうかな

マンガとか 久しぶりに立ち読みしたり……


そう思って マンガコーナーに行ってみた

週刊雑誌を買わなくなったのは高校受験の時

最近は好きだった連載の8割が終わっちゃったし

それでもノベライズとか 再アニメ化とか

作品が終わっても愛されてるっていうのはすごいなぁ

なんて考えてる




探し物っていうのは 探してると見つかんない


彼が勧めてたハードカバーのライトノベルみたいな本


マンガコーナーのとなりに ソレはあって

例のあの人が それを読んでるのを見つけた


「うっっわぁ………」


どうしよう

話しかけたいけど話しかけたくない

訊きたいことはあるけれど 面倒事になりそうで怖い

いや 面倒事にはならないかな? でも断言できない……


こんな感情は初めてだ


で 見つけた時に思わず柱に隠れちゃったけど どうしよう

話しかけるなら こんにちは でいいのかな

時間帯の話じゃなくて 自分たちの関係の話

もしかしたら忘れてるかもしれない

一度会っただけだし

しかも直接話したこともない


関係…… 友達の友達 そんなレベルかな

……友達なら よかったんだけど


「うぅ~ん……」

「………」


「うぅぅ~ん……」

「………」


「うぅ~~…………」

「…………」


「……ハァ」

「あの」

「はい!?」


こ こんなマンガみたいな展開……恥ずかしい………


うんうん唸って誰かのことを考えていたら


「あの えっと 名前は知らないですけど………」


考えていたその人に気づかれて あまつさえ声をかけられるなんて


なんという失態……

たぶん 私の顔は今 かなり引きつってる


「えっと……“彼”の……お友達の方、ですよね……?」

「そういうあなたは…………橘さん……ですよね」

どうすんの コレ

今日はココで終わります

~~~

「な、なんとか5レス、いけた……」

……いやいやこんなもんで満足するんじゃあネーよ

「なんだとっ!?」

次はもっとだ、もっと投下数を増やせ

「そんな!?今回だってかなりやばかったんだぞ」

やかましい! 後ろで親がいるからって無難になろう読んでるんじゃあないぜ!

「じゃ、じゃあ次はまた1レスふやして6ってことで…」

んなもんでいいわけねーだろうが!!10だ10!!10レス投下しろ!

「ぎゃあああああああああああああ」



:進歩状況:

今週は かけていない DATHE
投下はじめでもいいましたが 新学期始まっていろいろアップアップです
塾も先生変わって課題に苦しむ

これは…失踪はともかく、本格的に来れないこともあり得るな……

こ、今年受験だし、仕方ないね!(言い訳)

……頑張るよ

次の投下
 4月19日予定

すいません、投下を明日に延期します

すいません、お久しぶりです、>>1です
今後についての書き込みです、ちょっと長文ですんで、お願いします

まず、保守ありがとうございます
落ちたときは、その時だ、って思ってたんですけど、まだ待ってくれてる人がいるのがわかってとても嬉しかったです
でも正直、マジでヤバイです
作品自体は完結を諦めてないんですが、なにぶん時間もタイミングも消えたままのプロットもない
プロットはアドリブ交えながらのスタイルなんでそんなに問題じゃないんですけど、なにぶん書き溜めの時間がなかなか……
夏休みには少しぐらい出来るかもしれませんけど、それでもどこまでいけるか……

で、今後の計画としていくつか考えているのですが

作品自体について
正直かなり間も空いて>>1自身も忘れてしまっている伏線や設定が多々あります
だったらいっそ、一度ここを落としてしまって1からやり直せば?という、ルールもマナーもないような悪魔のささやきが聞こえるほどには……
あるいは、完全にリメイクして小説家になろうあたりに投稿してみるのも手かな?とかも考えました、てか考えてます、これはまじめにやってみたいです
まだこのスレッドはどうするかわかんないですけど、雑談でもして埋めてしまっても構いません
作品のモチベーションはあっても、ここまで放置してしまったスレッドに戻ってくるには、かなり罪悪感もありますし話の流れも変わってしまいます、今までの積み重ねがそのまま足かせになってしまっている状態です
リメイクはする予定ですが、その時はきっと前半の日記調のところにあった独特の、あの>>1が一番好きだった雰囲気は残せないと思いますし、途中からは展開も変わると思います、イベントを削るつもりは無いですけど
それでもいいという方は、たぶん書き溜めて投稿するとおもいますが、その時はココかウィキにでもURLを貼らせていただこうと思います

一応、進歩状況的なものは、一か月ごとにでもココで報告させてもらおうと思います

好き勝手やってしまって、本当に申し訳ありません
でも>>1はこの作品を愛してます 絶対にまとまった形にしておきたいと思っています
完全に自己満足の底辺書き手ですが、こんな愚か者の酔狂に付き合って下さる方に、感謝します

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