リンク「必ず、ゼルダを助けてみせる!」(279)
時オカssです。
ネタバレがあるので、ご注意下さい。
ナビィ「リンク!起きなさい!って…」
リンク「おはよう、ナビィ」
ナビィ「え?どうしてワタシの名前を知ってるの?」
リンク「…色々あってね」
リンク「谷様の呼び出しだろう?早く行こうか」
ナビィ「え、あ、ウン」
リンク「その前に、剣と盾を調達しないとな」
~アイテム回収中~
ナビィ「ねぇねぇリンク」
リンク「なんだい?」
ナビィ「どうしてこんなに手際ごいいの?」
ナビィ「まるで、どこに何があるのか覚えてるみたいだヨ?」
リンク「はは、偶然だよ偶然」
リンク「俺、勘はいいんだ」
ナビィ「そういうものなの?」
リンク「さあ、ミドが待ってる、行こう」スタスタ
ナビィ「あ、ちょっと待ってヨ!リンク」
ミド「おい、妖精なし…って、アレ?」
リンク「ごめん、通してくれないか?」
リンク「谷様に用事なんだ」
ミド「だ、ダメだ!」
ミド「どうしても会いに行きたいなら、剣と盾くらい…」
リンク「それもあるから」スチャ
ミド「ほ、本当だ…」
リンク「いいか?」
ミド「あ、ああ、仕方ねぇな」
リンク「ありがとう、ミド」スタスタ
ナビィ「あ、ちょっと、リンクってば~」
ミド「…なんだ、あいつ、変なの…」
どうかな?
谷「おお、リンク、ナビィ」
谷「来てくれたか…」
リンク「おはようございます、谷様」
谷「リンクよ、お前に伝えておかなければならないことが…」
リンク「…俺が、コキリ族じゃないってことですか?」
谷「なんと、気付いていたのか?」
リンク「…何となく、ですが」
リンク「ハイラルの危機が迫っているんですね」
リンク「あの夢は、そのお告げなのでしょう?」
谷「そこまで承知していたか…儂はお前を侮っていたのかもしれんな」
リンク「…そうでもないです」
リンク「今、貴方に巣食っている魔物を、退治します」
リンク「その為の用意もしてきました」
谷「…リンク、お主…」
谷「…いや、今は何も言うまい」
谷「頼むリンク、そしてナビィ」グゴゴゴ
リンク「行こう、ナビィ」
ナビィ「リンク、あなたって一体?」
リンク「…ただの子供さ、今はね」
ナビィ「?」
~谷内部~
リンク「よし、ニーサンイチバンっと」コンコンコン
デクナッツ「ピッ!?何で知ってるっピ?」
リンク「そんなことより、通してもらえるかい?」
デクナッツ「う、うん、別にいいっピ」
デクナッツ「ゴーマ様、ごーまんなさーい」ピッピッ
リンク「…よし、後はゴーマだけだ」
ナビィ(やっぱり変だヨ…)
ナビィ(どうして、全く迷わずにここまで来られるの?)
ナビィ(そして、何でそんなに悲しい目をしているの…?)
ゴーマ「ぎゅあぉうん!!」
リンク「デクの実っ!」ピシッ
ゴーマ「ぎゃあん!」
リンク「パチンコ、ていていてい」ビシッザクザクザク
ゴーマ「ぎ、ぎゃぁああああん…」ドスン…
リンク「ふぅ、終わった」
ナビィ「な、ナビィお仕事ないヨ…」
リンク「一緒にいてくれるだけでいいさ」
リンク「一人は、寂しいからね…」
ナビィ「リンク?」
リンク「…さ、谷様に報告だ」
谷「おお、やってくれたか…」
リンク「はい」
リンク「すみません、もう少し早ければ、谷様を救えたかもしれないのに…」
ナビィ「どういうこと、リンク?」
谷「…儂は、もうすぐ死ぬ、ということじゃナビィ」
ナビィ「な、何で!?ゴーマはやっつけたのに!」
谷「…仕方がないのじゃ、やつの力は、もはや儂の奥深くまで蝕んでしまったのじゃから」
谷「リンク、最後に話す事がある…」
リンク「…トライフォース、ですよね」
谷「そうじゃ」
リンク「大丈夫です、分かっていますから」
リンク「コキリの翡翠を下さい、責任をもって、届けます」
谷「…何もかも知っておるという事か」
リンク「無理をしなければ、あと数日は時間があります」
リンク「森のみんなに、お別れを言ってあげて下さい…」
谷「リンク…」
谷「この世界、頼まれてくれるか?」
リンク「…はい、必ずや平和を」
谷「…よい、持ってゆけ」キラキラ
ナビィ「リンク!どういうことなの!?」
ナビィ「何で、何もかも知ってるの!?」
リンク「…時間が無い、行くよナビィ」スタスタ
ナビィ「リンク!」
リンク「…サリア」
サリア「行っちゃうの?森の外に」
リンク「…ああ」
リンク「やらなきゃならないことが、あるから」
サリア「そっカ」
サリア「このオカリナ、持って行って」
サリア「吹く時に、たまにでいいの、ワタシを思い出して?」
リンク「分かった、ありがとう」
リンク「…大切にするよ」
サリア「…じゃあネ、リンク」
ナビィ「いいの?あんなにアッサリ」
リンク「あまり時間をかけると、別れ難くなるだろ」
リンク「…本当なら、知らせずに行きたいんだ」
ナビィ「そうなの?」
リンク「…早く、行かなきゃ」ザッザッ
ナビィ「た、確かに急ぎの用事だけどサ!」
ナビィ「焦りすぎだよリンク!」
リンク「…ごめん」
ナビィ「ナビィはいいケド…」
ケポラゲボラ「ほーほほう、リンクよ、ついに旅立つか」
リンク「ケポラゲボラさん、どうも」
ケポラゲボラ「ほーほう、何もかも知っている、そういう目をしているな」
リンク「…わかりますか」
ケポラゲボラ「ほーほう、漠然と、な」
ケポラゲボラ「助言を聞くかい?」
リンク「…いえ、大丈夫です」
ナビィ「いいの?」
ケポラゲボラ「それも選択、結構結構」バサッ
ケポラゲボラ「必要があれば、また現れることにしよう、ほーほう」バサッバサッ
リンク「…早く、ゼルダに会いにいかないと」
ナビィ「ゼルダって、お姫様?」
ナビィ「というか、ナビィなんのお話も聞かされてないヨ!!」
リンク「後で分かる、今は行動する時なんだ」ゴロンゴロン
ナビィ「何で前転で進んでいくの~、待ってってバ!」チキキキン
~城下町~
ナビィ「ねぇねぇリンク」
リンク「何だい?ナビィ」
ナビィ「さっきまで急いでたのに、今度はどうして待ってるの?」
ナビィ「お城は見えてるのにサ」
リンク「夜にならないと、進めないんだよ」
ナビィ「どういうこと?」
リンク「…じきに分かるさ」
ナビィ「もう!またそうやって説明してくれない!」
リンク「…全部説明したこともあるんだよ」ボソッ
ナビィ「え?何?」
リンク「…何でもない」
~城門前~
リンク「さて、まずはこの木に…」ドスン
ナビィ「うわっ、スタルチュラ!」
リンク「ある程度集めておこうと思ってね」ザクザク
リンク「さ、本題はこっち」
ナビィ「…女の子?」
マロン「あれ?キミ、街のコじゃないよね?」
リンク「うん、森から来たんだ」
マロン「へぇ、森のコなんだぁ」
マロン「妖精さんを連れているから、妖精クンだね」
ナビィ「違うヨ、この子はリン…」
リンク「いいんだ、ナビィ」
リンク「お父さんが帰ってこないんだろ?」
マロン「え?どうして知ってるの?」
リンク「俺、前に頼まれごとでここに来てさ」
リンク「その時に、君のお父さんを見たことがあるんだよ」
マロン「そうだったんだ」
マロン「多分、まだお城に居ると思うの」
リンク「俺が呼んで来てあげるよ」
マロン「本当?」
リンク「俺も、城に用があるから、ついでにね」
マロン「それじゃあ、お願いしようかな」
マロン「これあげる、マロンがあっためてた卵!」
マロン「よろしくね、妖精クン」
リンク「うん、行って来るよ」ヨジヨジ
~城用水路前~
ナビィ「そっか、このためだったんだネ」
タロン「ぐおごごごご…すぴー」
リンク「ああ、さあ目覚めるんだ、義父さん」こけこっこー
ナビィ「父さん?」
リンク「あ、ああ、マロンのね」
ナビィ「…変なリンク」
タロン「あり?もう朝だぁよ」ファア
~城内~
リンク「…」サクサク
ナビィ「リンク凄いネ!兵士の場所を知ってるみたい」
リンク「…もうすぐ、ゼルダのいる中庭だ」
ナビィ「あ、あそこにいる女のコ?」
ゼルダ「…っ、誰です!?」
多分、皆が想像するような高尚なものは出ない。
というか、やったのが時オカ、ムジュラ、タクト、スカイウォードくらいだから。
全然詳しくない。
とりま続き書く。
リンク「初めまして、ゼルダ姫」ザッ
ゼルダ「あなたは…?」
リンク「リンクです、森から来ました」
ゼルダ「森?それに、その妖精…」
ゼルダ「あなた、緑色の宝石を持っていませんか?」
リンク「…ここに」
ナビィ「いいの?お姫様だからって、そんなに素直に見せて…」
リンク「大丈夫、ゼルダ姫はそんな人じゃないよ」
ゼルダ「あら、見ず知らずの方にそう評価されると」
ゼルダ「少々面映ゆいですね…」
ナビィ「…確かに、悪い人じゃないみたいだネ」
リンク「うん」
ゼルダ「こほん、それでは」
ゼルダ「私の話は分かっていただけましたか?」
リンク「残りの精霊石を集めて、ここに持ってくればいいんだよな?」
ゼルダ「はい、それこそが、このハイラルを救う道となるでしょう」
ゼルダ「この手紙を持って行って下さい、必ず役に立つでしょう」
リンク「ありがとう、ゼルダ姫」
リンク「…すぐに、持ってくるよ」
ゼルダ「…?はい、よろしくお願いします」
ナビィ「ねぇリンク、あの人、何かヤな感じがするヨ…」
ゼルダ「…あの男は、ガノンドロフ」
ゼルダ「砂漠の民、ゲルドの長です」
ゼルダ「今はお父様に忠誠を誓っていますが、裏切るつもりに違いありません」
リンク「…ガノンドロフ…!!」
ナビィ「リンク、何か怖いヨ」
リンク「…ごめん、何でもない」
ゼルダ「それでは、城の外まで乳母のインパがお送りします」
ゼルダ「リンク、無理はしないで下さいね?」
リンク「うん、分かってるよ」
~ハイラル平原~
ナビィ「あのインパさんって、強そうだったネ」
リンク「強いさ、とんでもなくね」
リンク「まずはカカリコ村でやる事があるんだ」
ナビィ「やること?」
リンク「盾の割引きと、太陽の歌、それにビンだね」
リンク「ぱぱっとやるよ」
ナビィ「…もう、何で知ってるかは聞かないことにするヨ」
リンク「ありがとう、さ、行こうか」
ナビィ「ウン!」
~デスマウンテン~
リンク「さて、まずはダルニアに会わないといけないんだよ」
ナビィ「ダルニアさんって、ゴロンの偉い人でしょ?」
リンク「うん、今は会ってもらえないから…」しゅぼっ
ナビィ「え!?バクダン花に火を付けるなんて、危ないヨ!」
リンク「まあまあ、見てなって」
どかぁん!
リンク「ね?ここから迷いの森に行けるんだ」
ナビィ「どうして?」
リンク「…それは、流石に分からないけど」
ナビィ「迷いの森なのに、全然迷わなかったネ…」
リンク「まあ、いろいろあるんだよ」
リンク「よっと…」
リンク「久しぶり、サリア」
サリア「リンク、来てくれたんダ」
サリア「また会えると思ってなかったから、嬉しいナ」
リンク「…また、会いにくるよ」
リンク「必ず」
サリア「そう?無理はしないでネ」
サリア「せっかく来てくれたんだもん、お気に入りの歌、教えてアゲル」
リンク「ありがとう、サリア」
~ゴロンシティ~
ダルニア「お前、なかなかイイビートしてるゴロ!」
ナビィ(そっか、ダルニアさんのご機嫌取りに必要だったんだネ)
リンク「俺が、キングドドンゴの暴走を止めて来ます」
リンク「だから、もし出来たらゴロンのルビーを譲って下さい」
ダルニア「…よし、分かったゴロ」
ダルニア「もしできたら、ルビーの一つや二つお前にあげるゴロ!」
ナビィ「そ、それは言い過ぎなんじゃ…」
リンク「こういう人なんだ、さ、いくよ」スタスタ
ナビィ「あ~!だからさくさく行かないでってバ!」チキキキン
~洞窟最奥~
リンク「…ふぅ、この辺りまでは特に苦戦するところは無いね」
ナビィ「あんまり手際がいいから、ドドンゴがかわいそうだったヨ…」
リンク「ガノンドロフの力で暴走してるから、治してあげられないんだ」
リンク「…ナビィ、次に行こうか」
リンク「ダルニアに報告して、ルビーを貰ってさ」
ナビィ「そうだネ、ここは、悲しい気配でいっぱいだもん」
リンク「…」
ナビィ「ねえリンク、山頂には行かなくていいの?」
リンク「また行くことになるから、その時でいいんだ」
リンク「それより、川を遡って、ゾーラの里に向かうよ」
リンク「流されないように、注意してね」
ナビィ「帽子の中にいることにするヨ」
リンク「よし、じゃあ行くね」
~ゾーラの里~
リンク「お兄さん、ルピー集めしてもいい?」
ゾーラ族の青年「お?やってみるか?」
リンク「うん、はいお金」
ゾーラ族の青年「毎度、じゃあ数えるぞー」
リンク「よっと!」ばしゃーん
ナビィ「なんでついたとたんに遊んでるんだろ…」
リンク「はぁ、少し疲れたな…」
ナビィ「リンク、なんで遊んでるの?」
ナビィ「ずっと急いでたのに」
リンク「このウロコが必要なんだよ」
ナビィ「キレイなウロコだネ」
ナビィ「でも、何に使うの?」
リンク「あの穴から、ハイリア湖畔に出るから」
リンク「ちょっと行ってくるよ、ナビィは待ってて」ざぶん
ナビィ「あっ、リンク!」
ナビィ「…行っちゃっタ」
リンク「…ぷはっ、ただいま」ざぱっ
ナビィ「妖精を置いていくなんて、予想外すぎるヨ」
リンク「まあまあ、戻ってきたんだからいいジャラ」
ナビィ「え?」
リンク「あ、そ、そうだ、これ」
ナビィ「…ビン?」
リンク「手紙入りのね」
リンク「この中身が必要なんだよ」
リンク「さ、キングゾーラに謁見しないと」
リンク「おいで、ナビィ」
ナビィ「う、ウン」
ナビィ「へぇ、ルト姫さまからのお手紙だったんだ」
リンク「そう」
リンク「で、この魚をここにおくと…」ぽと
ナビィ「何が起こるの?」
リンク「とりあえず、俺につかまっておいた方がいいこと」
ナビィ「え?」
ジャブジャブ様「ぐおおおおおおおおおお」
ナビィ「き、きゃあああぁぁぁぁぁぁ」
リンク「うへぇ、いつ来ても慣れねぇぇぇぇぇぇぇ」
ジャブジャブ様「…ごくん」
~ジャブジャブ様のお腹~
リンク「さて、この中にルトがいるんだけど」
ナビィ「リンク、お姫様を呼び捨てにしたらダメだヨ」
リンク「え?あ、ごめん」
ナビィ「ナビィに謝らなくてもいいケド」
リンク「ま、ここって特に苦戦するところないんだよ」
ナビィ「そうなの?」
リンク「ま、ついてくればわかるさ」
リンク「びりびりしないように気をつけろよ?」
ナビィ「わ、わかったヨ」
リンク「でやぁああ!」ずばっ
バリネード「ぎゅゆううういいいん…」
リンク「よし、やっつけたぞ!」
ナビィ「ちょ、ちょっとは苦戦したりとか…」
リンク「うーん、そう言われても」
ルト「おぬし、少々規格外なニンゲンのようじゃな」
リンク「そうでもないよ、やり方を知ってるってだけだし」
ナビィ「その理由は言えないんだケド」
ルト「ふむ、わらわは寛大ゆえ、細かいことは気にせんぞ」
ルト「ともかく、助けてくれたことには礼をしなければな」
ルト「望みはあるか?」
リンク「ああ、実は…」
ナビィ「…もらえてよかったネ、サファイア」
リンク「なんで怒ってるの?」
ナビィ「別に、怒ってないケド」
ナビィ「ルト姫言ってたよ、それはエンゲージリングだって」
ナビィ「リンク、絶対意味知ってるでショ」
リンク「…さて、なんのことかなぁ」
ナビィ「もう!女の子の気持ちを弄ぶなんて、サイテーなんだカラ!」チキキキキン
リンク「い、痛っ、ちょっと、ナビィ」
リンク「分かった、謝るからさ」
ナビィ「謝るのはルト姫にでショ!」チキキン
流行りのルーなんちゃらものかなぁ
>>51そうかも
ナビィ「ねえリンク、ゼルダ姫のところに行かなくていいの?」
リンク「まだ大丈夫だ」
リンク「その前に、行くところがあってね」
ナビィ「それがココ?」
リンク「そうさ、ま、いけばわかるかもしれないよ?」タタッ
ナビィ「あ、リンク!」
ナビィ「もう…なんで、牧場なんかに?」
~ロンロン牧場~
リンク「やあ、また会ったね」
マロン「?ああ、妖精クン!」
マロン「あの時はアリガトウ、とーさんちゃんと帰って来たよ」
リンク「そう?それは良かった」
リンク「それより、さっきの歌は何?」
リンク「すごくいい歌だったから、教えてくれないか?」
マロン「そう思う?それなら妖精クン、教えてあげるよ」
ナビィ「…」
ナビィ(何よ、口説いてるだけじゃない)
~ハイラル平原~
リンク「…よし、これでエポナの歌ゲットっと」
ナビィ「良かったネ!」プンスカ
リンク「おいおい、怒るなって」
ナビィ「別に怒ってないモン」
リンク「…ま、それならいいんだけど」
リンク「ナビィ、そろそろ注意していてくれ」
ナビィ「…?何を?」
リンク「…あいつが、来る」
ナビィ「あいつ?」
リンク「ああ」
ナビィ「リンク、それって…」
ぱからっぱからっ
リンク「…来る」
ナビィ「あ、あれってゼルダ姫!?」
ナビィ「どうして…」
リンク「ゼルダ!!」
ゼルダ「リンク!」
ゼルダ「…これを!」ブンッ
ぱからっぱからっ…
ナビィ「ねえ、今のは…」
ガノンドロフ「…小僧、今受け取ったものをよこせ」
リンク「…ガノンドロフ…!!」
ガノンドロフ「俺のことを知っているのか」
ナビィ「り、リンク、逃げなきゃ!」
リンク「逃げても無駄だよ、逃げきれない」シャキッ
ガノンドロフ「…ほう?俺と戦うつもりか」
リンク「…っでやぁあっ!」
ナビィ「リンク!」
リンク「…がはっ!」ドサッ
ガノンドロフ「子供にしては、なかなかやるようだが」
ガノンドロフ「このガノンドロフ様に楯突くには少々力不足だな」
リンク「くそっ!」
ガノンドロフ「大人しくしていろ!」バシッ
リンク「うわぁっ!!」コロ
ナビィ「リンク!」
ガノンドロフ「…なるほど、これが時のオカリナ」ググッ
ガノンドロフ「確かにいただいた」クルッ
リンク(…やっぱり、力が足りない…)
ナビィ「リンク、大丈夫!?」
リンク「あ、ああ」
ナビィ「それにしても、さっきのオカリナって…」
リンク「…急ごう、奴が気付く前に…」
ナビィ「リンク、どこへ…」
リンク「…時の神殿だ」
~時の神殿~
ナビィ「…ここが、時の神殿…」
リンク「ああ…、くっ、そうだよ、ナビィ…」ハァハァ
ナビィ「リンク、少し休んだほうがいいヨ…」
ナビィ「ぼろぼろだもん」
リンク「いいんだ」
リンク「どうせ、何年も寝る羽目になるんだから」
ナビィ「え?」
リンク「いいかいナビィ、よく聞いてくれ」
リンク「これから、時の神殿の扉を開く」
リンク「そうしたら…ここにガノンドロフが侵入して、世界は闇に包まれる」
ナビィ「え?どうして?」
リンク「奴には解けない封印を、俺が解くからだ」
ナビィ「そんな!わかってて封印を解くなんて…」
リンク「ダメなんだ、今じゃないと」
リンク「これから三年後まで、時の扉が開かなかったとき」
リンク「ゼルダは処刑されてしまう…」
ナビィ「処刑!?」
リンク「ガノンドロフの目を、ゼルダから逸らす必要があるんだ」
リンク「今なら、警備もいない」
リンク「それで、ナビィにお願いがあるんだ」
ナビィ「…お願い?」
リンク「…これから、俺はゼルダを助けるためにいろいろやらなきゃならない」
リンク「もしかしたら、ナビィが嫌なことも、するかもしれない」
リンク「それでも、俺についてきてくれるか?」
ナビィ「…」
リンク「答えてくれ」
ナビィ「…しょうがないなぁ、リンクは」
ナビィ「いいヨ、ここまでついてきちゃったんだもん」
ナビィ「最後まで、一緒にいるヨ」
リンク「…ありがとう、ナビィ」
ナビィ「それじゃ、封印を解こう?」
ナビィ「必要なんでショ?リンクの目的のためにサ」
リンク「…ああ!」
リンク「…また、ここに来たのか…」
ラウル「目覚めたか、時の勇者リンクよ…」
リンク「ああ、事情もわかってる」
リンク「行ってくるよ、世界を、ゼルダを救うために」
ラウル「…少しは話を聞くようになったかと思ったが」
リンク「人って、そう簡単には変わらないんだろ?」
リンク「ケポラゲボラの話、ちゃんと聞かなくて悪かったな」
ラウル「まあよい」
ラウル「行け、勇者リンク、ガノンドロフを討ち滅ぼすための戦いに」
リンク「ああ、行こうナビィ」
ナビィ「…仲良さそうだネ、話には入れなかったヨ」
ナビィ「リンク、これからどうするの?」
リンク「…実は、明確な方針は決まっていないんだ」
ナビィ「え!?そうなの?」
リンク「ああ」
リンク「思いつく限り、全部試してみたから」
ナビィ「うーん、よく分からないケド」
ナビィ「そこまで言うなら、ちょっと考えてみようヨ」
ナビィ「二人なら、いい考えが浮かぶかもヨ?」
リンク「…そうだな」
シーク(…話しかけにくい雰囲気だな)コソ
ナビィ「そもそも、リンクはどうしてイロイロ知ってるの?」
リンク「俺は、ずっとこの時間を繰り返しているんだ」
ナビィ「繰り返してる?」
ナビィ「そのオカリナの力みたいな?」
リンク「…詳しくは分からない」
リンク「俺が一番始めにガノンドロフを倒した時」
リンク「奴は最後の力でゼルダに呪いをかけようとしたんだ」
ナビィ「それを、リンクが庇った?」
リンク「ああ」
リンク「ゼルダを抱きとめようとした時」
リンク「気が付けば、俺はまた子供に戻っていた」
リンク「記憶だけを持ったまま、な」
ナビィ「呪いのせいなのかな」
リンク「分からない」
リンク「だけど、そこから先は地獄だったよ」
リンク「ゼルダに全部話した時は、逆に警戒されて城を追い出された」
リンク「ナビィに全部話した時は、最後まで信じて貰えなかったっけ」
ナビィ「ええ!?私はそんなことしないヨ!」
リンク「今はな」
リンク「俺のことを知る前に聞けば、気味悪いだろ?」
ナビィ「え、そ、それは…」
リンク「いいんだ、それが普通の反応なんだよ」
ナビィ「だから、何を聞いても詳しくは教えてくれなかったんだネ」
リンク「…怖かったしな」
ナビィ「そっか…」
ナビィ「試したことっていうのは?」
リンク「いろいろやったよ」
リンク「ゼルダをつれて、ハイラルを出ようとしたり」
ナビィ「わお、思い切ったネ」
リンク「でも、逃げきれなかった」
リンク「ガノンドロフに関わらないように動いても」
リンク「トライフォースの因縁が、俺たち三人を呼び寄せてしまうんだ」
ナビィ「トライフォースの因縁?」
リンク「…ちょっと待ってくれ」
リンク「…ふんっ」
ナビィ「わっ、リンクの手、光ってるヨ!」
リンク「ちょっと前に、できるようになったんだ」
リンク「これがある限り、俺は運命から逃れられない」
ナビィ「ガノンドロフを完全に倒すとか、ゼルダに避けて貰うとかは?」
リンク「ガノンドロフを完全に倒すのは無理だ」
リンク「封印が手一杯」
リンク「ゼルダは…ガノンドロフの足止めに力を使って動けなくなっている」
リンク「分かっていても、止められないんだ」
ナビィ「そんな…」
リンク「実はな、ゼルダを諦めてしまおうと思ったことがあるんだ」
ナビィ「諦める?」
リンク「ああ」
リンク「マロンと牧場を切り盛りしたり、ルトのところに婿入りしたり」
リンク「…ま、碌な目には遭わなかったけどな」
リンク「ゼルダは自力で時の扉を開き、俺はトライフォースによってガノンドロフに立ち向かうことになる」
リンク「俺のせいで、他の皆も…」
ナビィ「…」
リンク「正直、本当に分からないんだ」
ナビィ「リンクは、自分の意思では戻れないんだよネ?」
リンク「ああ」
ナビィ「じゃあ、ゼルダ姫が死んじゃった時は、どうしたの?」
リンク「その時は、俺も死んだ」
ナビィ「は?」
リンク「俺が死んでも、同じように時間が戻るんだ」
リンク「割と早いうちに気付いたことなんだけど」
ナビィ「…まあ頑張れば好きに戻れるってことなのかな?」
リンク「かなり危険だけどな」
ナビィ「でも、それじゃあ本当に八方塞がりじゃない」
ナビィ「結局はガノンドロフの所に行く事になっちゃうなんて」
リンク「ああ」
リンク「この前ナビィに話して、マロンの所に行ったら嫌われたんだよね」
ナビィ「それで、約束させたんだネ」
ナビィ「まあ、今の私は別に怒ったりしないけどサ」
ナビィ「うーん」
リンク「何かないか?」
ナビィ「…でも、逃げてダメなら戦うしかないヨ」
ナビィ「ガノンドロフを放っておけば、もっとたくさんの人が傷つく事になる」
ナビィ「問題は、どうやって呪いを克服するか、でしょ?」
リンク「それができれば、こんなに苦労してないよ」
ナビィ「じゃあもっともっと考えなきゃ」
ナビィ「大丈夫、今度はナビィもいるヨ!」
リンク「…そうだな、ありがとう」
リンク「…でも、それならまずはガノンドロフの所に行かなきゃ始まらないか」
ナビィ「道順は分かるんだよネ?」
リンク「ああ、何度も行ってるからな」
ナビィ「じゃあ、道中にまた考えよう?」
ナビィ「ずっとここにいる訳にもいかないし」
リンク「そうするか」
リンク「じゃあ、あいつを呼ぶか」
ナビィ「あいつ?」
リンク「…出て来いよ、シーク」
シーク「…何故僕の名前を…?」
リンク「事情があってね」
リンク「さっきの話、聞いてたんだろ?」
シーク「…答える義務はない」
リンク「まあいいさ」
リンク「俺に教える事があるんだろ?」
シーク「ああ、心して聞くがいい」
リンク「…よし、覚えたぞ」
シーク「…先程の話が真実なら、僕の役目は必要無いとは思うが」
リンク「そんなことないさ」
リンク「これからも、俺が忘れないように教えに来てくれよ」
シーク「…君を導くのが僕の役目、それではな」パシッ
ナビィ「…誰?あの人」
リンク「シーク、シーカー族の生き残りさ」
リンク「さ、とりあえずカカリコ村に行って旅の準備をしようか」
ナビィ「ウン、できる事からやって行こうネ」
リンク「分かってるさ」
続きはまた後で。
リンク「…よし、フックショットも手に入れたし、当面の生活用品も揃えられた」
ナビィ「大人になって、かなり力も上がってるネ」
リンク「ああ、これならもっと戦える」ググッ
リンク「今日はここで休んで、明日コキリの森に向かおう」
ナビィ「ウン、分かった」
リンク「…ふぅ」
ナビィ「いいなぁ、リンクはお風呂に入れて」
リンク「ナビィは入れないのか?」
ナビィ「そういうわけじゃないケド、意味はないからサ」
ナビィ「ナビィもニンゲンの女のコに生まれたかったヨ」
リンク「…そうしたら、今の状況もそうとうドキドキになっちゃうな」
ナビィ「もう、聞き流そうとしてるでショ!」
ナビィ「ねえリンク」
リンク「ん?」
ナビィ「何度も繰り返してきたって言ってたけどサ」
ナビィ「どのくらいか覚えてる?」
リンク「…百回くらいまでは数えたよ」
リンク「そこから先は、よくわからない」
ナビィ「そんなにいろいろ試してもだめなの?」
リンク「ああ、結局俺かゼルダが欠けてしまう」
リンク「それは、トライフォースの意思に反するんだよ」
ナビィ「トライフォースの意思?」
ナビィ「トライフォースって、意思があるの?」
リンク「いや、俺が勝手にそう呼んでるだけなんだけどさ」
リンク「繰り返しにも、ルールというか、法則があるみたいなんだ」
ナビィ「そうなの?」
リンク「ああ」
リンク「基本的に、俺が死んだら繰り返してるな」
リンク「これは証明しようがないけど、まあここにいるってのはそういうことだろ?」
ナビィ「むしろ、そう言うくらいには死んじゃたってこと?」
リンク「まあ、慣れるまではキツいとこ結構あるからな…」
リンク「で、話を戻すけど」
リンク「ゼルダがいなくなったり、呪われたり、そうなると戻るみたいだ」
ナビィ「それも経験談?」
リンク「ああ」
リンク「とにかく、前提として二人共揃っていることが条件じゃないかと思う」
ナビィ「そっか…」
リンク「何か思いつかないか?」
寝ます。またきます。
そのあたりはこのあと出てくるので、あまり気にしなくても平気だと思います。
というか思いつきなので、本当に深い謎とかはいっさいありません。
懐かしさを感じてもらえれば…
あと少しで書き始めます。
そーいやリンクはナビィにシークがゼルダだと言わないんだ?
ガノンドロフにばれるからか?
>>92単に教えても意味がないから。
それ以外にも、結局やることとか、回避不能なことは言わせてない、と思う。
最終決戦を除いて。
始めます。
ナビィ「何か?」
リンク「話してないことも結構あるけどさ」
リンク「俺が気付いてないこととか、変だと思ったこっとかなかったか?」
ナビィ「えー?わからないヨ…」
リンク「…そうか」
ナビィ「…リンク…」
ナビィ「そ、そうだ」
ナビィ「リンク、サリアはどうしてるのかナ?」
リンク「どうしたんだ?急に」
ナビィ「だって、これからコキリの森に戻るんでショ?」
ナビィ「サリアはコキリ族だから大人にはならないけど、元気にしてるのかなぁって…」
リンク「…」
ナビィ「え?どうかしたの…?」
リンク「…ラウル、ナビィも見ただろ?」
ナビィ「あのおじさん?時の神殿で会ったよネ」
リンク「あの人は、賢者って呼ばれている人なんだ」
ナビィ「賢者?」
リンク「ああ」
リンク「賢者っていうのは…」
ナビィ「…ひどいヨ、そんなの…」
リンク「仕方ないんだ」
リンク「それが、彼らに、そして俺たちに与えられた使命だから」
ナビィ「でもおかしいヨ!」
ナビィ「サリアは普通の女のコでショ」
ナビィ「ダルニアさんにも子供が居たって…」
ナビィ「ルト姫だって、恋心を持ったまま…」
リンク「仕方ないんだ」
ナビィ「仕方なくないヨ!」
リンク「…どうしようもないんだ!!」
ナビィ「…ッ!?」
リンク「わかっているさ、そんなことは!」
リンク「全部やってみたんだよ!」
リンク「旅になんて行かずに、サリアたちと過ごしたこともあった」
リンク「ダルニアたちとカカリコ村の間を取り持ったり」
リンク「それこそ、ルトと結婚したことだって…」
ナビィ「リンク、落ち着いて…」
リンク「…ごめん、熱くなって」
リンク「そんなこと言われたって、ナビィには知りようが無いんだもんな」
ナビィ「ううん、気にしないデ」
ナビィ「ナビィもごめん、何も知らないの二…」
ナビィ「でも、そっか…」
ナビィ「どうして、皆幸せにはなれないんだろうネ」
リンク「…そうだよな」
ナビィ「皆、納得する時間も、その理由だって曖昧なままデ」
ナビィ「これが定められた運命だからって、それに従うなんてサ」
リンク「…」
ナビィ「全員が、自分の意思でやってれば…」
リンク「…そうか、それだよ」
ナビィ「え?」
時オカ好きだから敢えて言うけどこのスレつまらん
すげえつまらん
>>100やっぱつまらんかね?
個人的にも方向性が定まってない感あるけど。
放置していいなら、もう少し面白くなりそうに書き直したい所です。
完結させないのが一番クソだからな
そこらへんはちゃんとしろよ
いや面白いけども
>>105おkやっぱり軌道修正しつつ書ききることにします。
ゼルダ初めて書いたけど、書きにくかったので
終わったらもっと手元に引き寄せてリベンジします。
とりあえず完結させますので、よろしくお願いします。
リンク「俺は、ずっと一人で戦ってきた」
リンク「記憶を持ち越せたのは自分だけだったし、それしかないと思っていた」
リンク「けど、もし賢者たちの力を借りられれば…」
ナビィ「呪いに打ち勝てるかもしれなイ?」
リンク「…試してみる価値はある」
リンク「俺、やって見るよ」
リンク「皆の力を借りられるように」
ナビィ「ナビィも手伝うヨ」
ナビィ「今回のナビィは一味違うってところ、見せてあげる」
リンク「…いや、いつでもナビィは俺の頼れる相棒さ」
リンク「とにかく、皆の心を一つにするために」
ナビィ「納得して賢者になってもらうんだネ」
リンク「難しいが、やれるだけやってみよう」
ナビィ「その意気だヨ、リンク!」
~森の聖域~
リンク「…ここだよ」
ナビィ「神秘的な場所だネ」
リンク「ああ」
リンク「…居るんだろ、シーク」
ナビィ「え?」
シーク「…何故気付かれたんだろう」
シーク「まだまだ甘いということかな?」
リンク「悪いな、登場の邪魔をしてしまって」
シーク「気にすることはないさ、役目は果たせるならそれでいい」
叩かれるのが嫌なら書くな
叩かれるのを見たくないなら見るな
いやあブーメランですねえ
>>114思い当たる節が無ければ、気にならないからねぇ…難しい
シーク「…その音色、きちんと覚えておくんだ」
リンク「ああ、確かに覚えたよ」
シーク「時の勇者としての使命は重く険しいが」
シーク「己を信じて突き進むことだ」
リンク「ああ、ありがとう」
リンク「お前も、気を付けてな」
シーク「…ふっ、なぜ僕の心配をするんだ」
リンク「ま、それもいろいろあるんだよ」
シーク「…さらば」パシッ
ナビィ「なんだか、不思議な感じだよね、あのヒト」
リンク「…よし、役目を果たしに行こうぜ」
f・g「ぐおおおおおおおおおおおおおお」シュウン
リンク「ふう、結構手こずっちゃったな」
ナビィ「ダンジョンを自分のうちの庭みたいに歩かれると、不気味だネ」
リンク「いい加減慣れてくれよ」
ナビィ「変なものは変だもん」
リンク「…ったく」
サリア「…ずいぶん、仲良しになったんだネ」
リンク「…サリア、久しぶり」
サリア「ウン…本当に、久しぶり」
リンク「サリアは変わらないな」
サリア「リンクは、変わったネ」
サリア「前より、ずっとずっと、カッコ良くなってるヨ」
サリア「…サリア、賢者なんだっテ」
サリア「だから、前みたいに普通には、もう会えなイ」
リンク「サリア…」
サリア「でも、心配ないヨ」
サリア「だって、これからはずっと一緒」
サリア「いつだって、リンクの側にいるカラ」
リンク「…本当に、いいのか?」
サリア「?何が…?」
リンク「賢者になること」
サリア「…決められたことだカラ」
リンク「…ごめん、サリア」ギュ
サリア「リンク…?」
リンク「俺の力じゃ、サリアを助けてやれない」
リンク「…ごめん」
サリア「ううん、リンクは悪くないヨ」
サリア「ありがとう、ワタシのためにここまで来てくれテ」
サリア「こうして抱きしめてくれただけで、すごく安心できたヨ」
サリア「リンク、必ずガノンドロフを倒してネ」
サリア「やられちゃ、ダメだからネ」
リンク「…うん」
サリア「ワタシ、賢者としてリンクを助けるヨ」
サリア「だから、時々でいいの」
サリア「…サリアのこと、思い出してネ」
リンク「…忘れたりしないさ」
リンク「これからは、ずっと一緒に居てくれるんだろ?」
サリア「…ウン」スウ
ナビィ「サリア、どうなるの?」
リンク「…このメダルがある限り、いつでも一緒だ」
ナビィ「…そっか」
ナビィ「今までがどうだったかは分からないケド」
ナビィ「さっきのサリア、とっても幸せそうだったヨ」
ナビィ「この調子でいけば、呪いにだって負けないよネ」
リンク「…ああ」
リンク「今度こそ、全部終わらせる」
リンク「皆を、賢者なんて役目から解放してみせるさ」
ナビィ「…ウン、頑張ろう」
ナビィ「次はデスマウンテンなんだネ」
リンク「ああ」
リンク「俺なりにダルニアのためにできそうなことは考えた」
ナビィ「そうなの?」
リンク「大したことじゃないけどさ」
リンク「少しでも、な」
ナビィ「そっか、リンクがそう思うならやってみようヨ」
ナビィ「まずはゴロンシティで準備しないとネ」
リンク「そうだな」
~ゴロンシティ~
リンク「よし、アイテムは大丈夫だな」
ナビィ「アイテムは?他に何かあるの?」
リンク「ああ、そこで回ってる子を止めてやらないと」
ナビィ「回ってるというか、転がってるというか…」
リンク「…ここらあたりに爆弾をおいて…」トン
リンク「よし、どうかな?」
どおん
???「だ、誰だゴロ?」
リンク「ごめんな、リンク」
ナビィ「リンク?」
リンクゴロン「な、なんで名前を知ってるゴロ?」
リンク「俺は、ダルニアの親友なんだ」
リンクゴロン「父ちゃんの?もしかして、あんたがリンクゴロ?」
リンク「そう、俺がリンクだ」
リンクゴロン「リンク、父ちゃんを助けて欲しいゴロ!」
リンク「分かってる、そのためにここまで来たんだ」
リンク「それで、君に少しお願いがあるんだ」
リンクゴロン「お願い、ゴロ?」
リンク「……………ってことなんだけど」
リンク「頼めるかい?」
リンクゴロン「うん、別に構わないゴロ」
リンク「ありがとう、助かるよ」
リンクゴロン「それじゃ、山に入れるようにこれ、持っていくゴロ」
リンク「ゴロンの服か、使わせてもらうよ」
リンクゴロン「リンク、父ちゃんのこと、助けてあげて欲しいゴロ」
リンク「…任せてくれ」
リンク「行こう、ナビィ」
ナビィ「あ、待ってヨ!」
ナビィ「ねえ、リンク、あの子って…」
リンク「そう、ダルニアの息子だ」
リンク「…辛い思いをさせることになる」
ナビィ「そっか、だからそれ、書いてもらったんだネ」
リンク「…せっかく書いてもらったんだ」
リンク「必ず届けるぞ」
ナビィ「ウン!」
~大妖精の泉~
リンク「よし、これで魔法力ゲットだ」
ナビィ「魔法が使えるの?」
リンク「と言っても、必要なのはディンの炎くらいだけどな」
リンク「他は無くてもどうにかなる」
リンク「よし、このまま炎の神殿まで行くぞ」
ナビィ「こんな火口近くだから、その服がいるんだネ」
リンク「とてもじゃないけど、服が無ければ進めないからな」
リンク「そして、また居るんだろ?シーク」
シーク「…登場を待つという考えはないのかい?」
リンク「いや、あんたがそんな反応するとは知らなかったから、楽しくてさ」
シーク「…まあいい、炎のボレロを聞くがいい」
シーク「それでは、もう行くよ」
リンク「あまり危ないことをするなよ?」
シーク「…君には、言われたくないね」パシッ
ナビィ「行っちゃったネ」
リンク「ずっとあんな感じの奴だからな」
リンク「いつも通り、ちゃちゃっと進むぜ」
ナビィ「そろそろ、ダンジョンで迷ってくれないかなぁ」
リンク「そいつは無理な相談だな…」
ヴァルバジア「ぎゃおおおおお…ん」
ナビィ「敵ながら、不憫に思っちゃうなぁ」
リンク「俺も、何故かこいつだけ倒しにくいんだよ」
リンク「…心にズキズキくるっていうか」
ナビィ「?」
リンク「いや、なんでもない」
ダルニア「おお、リンク、やっぱりやってくれたゴロ」
ダルニア「お前なら出来るって信じてたゴロ」
リンク「ダルニア、ありがとう」
ダルニア「お礼を言うのはこっちゴロ」
ダルニア「おかげで、ゴロンシティの皆も安心だゴロ」
ダルニア「しかし、たまげたゴロ」
ダルニア「まさか、賢者になっちまうなんてな」
ダルニア「正直、複雑な心境ゴロ」
リンク「ダルニア」
リンク「俺にはどうしてやることも出来ないけど」
リンク「あんたの息子から、これ貰って来た」
ダルニア「これは…」
リンク「ダルニアの木彫り人形、俺が彫った」
ダルニア「…とうちゃん、頑張るゴロ…か」
リンク「ごめん、他に何をしてやれるか思いつかなかったんだ」
ダルニア「いや、十分ゴロ」
ダルニア「リンク、お前ならあのガノンドロフだってきっと倒せるゴロ」
ダルニア「賢者として、全力でお前の力になるゴロ」
リンク「ああ、必ずあんたの期待に応えて見せる」
ナビィ「ダルニアさん、喜んでくれたネ」
リンク「ああ、良かったよ」
リンク「この調子で、皆の気持ちを少しでも楽にしてあげよう」
リンク「皆、突然に使命とか言われて、きっと戸惑っているだろうから」
ナビィ「…ウン、そうだネ」
リンク「?ナビィ?」
ナビィ「何でもないヨ、次はルト姫様のところでしょ?」
リンク「あ、うん」
ナビィ(リンク、その考えでいけば、リンクも…)
ナビィ(…ううん、今言ってもきっと分かって貰えない、よネ…)
また後で書く。
分かると思うけど、このままサクサク進むのでそこまで長くならないと思います。
最後まで、よろしくお願いします。
リンク「よし、ヘビィブーツゲット」
ナビィ「青い炎もあるし、みんなを起こしてあげないとネ」
リンク「ああ、持てるだけ持っていこう」
リンク「それにしても、今回のシークは不機嫌だったな」
ナビィ「そりゃあ、洞窟入口で見つけられちゃったらああなるヨ」
ナビィ「絶対最後の部屋で出てくるつもりだったって」
リンク「うーん、あとで謝っておくか」
ナビィ「お土産とかないとダメかもネ」
リンク「まずいなぁ、水の神殿のあと、また会うのに…」
ナビィ「今度から、出てくるの待っててあげなヨ」
リンク「でも、なんか反応が楽しくてさ」
ナビィ「…リンクって、結構マイペースだよネ」
リンク「そうでもなきゃ、勇者なんてやってられないって」
ナビィ「なんか納得しちゃった」
~水の神殿~
リンク「…ここが一番難しくて、簡単なんだよな」
ナビィ「モーファ…」
リンク「初めて来た時は、かなりダンジョンで苦労したけど」
リンク「ともかく、久しぶり、ルト姫」
ルト「そうじゃな」
ルト「まさか見ている方が引くレベルでボコボコにするとは思わなんだが」
ナビィ「ですよネ」
リンク「仕方ないだろ、これが一番楽なんだから」
リンク「お互い、随分変わったな」
ルト「そうか?お主は昔と同じく、なかなか男前なままじゃ」
ルト「無論、妾は美しくなったがな」
リンク「はは、お褒めに預かり光栄です、お姫様」
ルト「そう他人行儀にするでない」
ルト「と言っても、婚約は破棄せねばならんの…」
ルト「まさか、妾が賢者とは」
リンク「…そのことなんだけどさ」
リンク「何か、俺にできることはないかな?」
ルト「できること?」
リンク「ああ」
リンク「俺には、ルト姫の運命を変える力はない」
リンク「だから、せめて賢者になる前に、俺にできる事をしてあげたいんだ」
ルト「ふむ」
ルト「なんとまあ律儀なことじゃの」
ルト「それでは、何か頼むとしようか」
リンク「なんなりと」スッ
ルト「ふふ、そうしておると、本物の騎士のようじゃな」
ルト「…じゃがな、リンク」
ルト「妾は、別に何も要らぬ」
リンク「え?」
ルト「妾は、別に何も要らぬのじゃ」
リンク「でも、賢者になったら普通の生活には…」
ルト「姫として、高貴に、自分にまっすぐ生きてきたつもりじゃからの」
ルト「何の未練もない」
リンク「そんな…」
ルト「…しかし」
ルト「どうしても、と言うなら一つだけ無くもない」
ルト「それでも聞くか?」チラ
リンク「もちろん、何でも言ってくれ」
ルト「…えで」
リンク「え?」
ルト「じゃ、じゃから、妾のことを、名前で呼べ」
ルト「そして、励ますのじゃ」
リンク「ルト姫…」
ルト「違う、そうでなく」
リンク「…ルト」
ルト「そう、それでよい」////
ルト「言っておくが、妾のことを名前で呼べるのはお父様くらいじゃ」
ルト「これは、大変な名誉なのじゃぞ」
リンク「ああ、分かってる」
リンク「ルト、一緒にこの世界を闇から救おう」
リンク「その力を、俺に貸してくれ」
ルト「…お主がそこまで言うのならば、仕方ないの」
ルト「妾の助力を受けるのじゃ、負けたら承知せんぞ?」
リンク「…ああ、絶対に勝つ」
ルト「よろしい、それでこそ妾のフィアンセじゃ」チュッ
リンク「え!?」
ルト「これはさーびす、というやつじゃ」
ルト「それではの」スウ
ナビィ「…してやられたネ」
リンク「…いつまでたっても、勝てる気がしないよ」
~ハイリア湖畔~
リンク「…ようシーク」
シーク「…やあ、また会ったね」
リンク「そんな嫌そうな顔するなよ」
シーク「そうさせた張本人に言われたくないね」
シーク「見るがいい、ハイリア湖畔にも平和が訪れた」
シーク「君の力だ、誇るといい」
リンク「ありきたりだけど、俺の力じゃなく皆の力、な」
シーク「随分謙遜するんだな」
リンク「結果平和になるなら、俺は別に勇者じゃなくてもいい」
リンク「そう思うようになったからな」
シーク「…なるほど」
シーク「まあいい、君は君の信じるままに進め」
シーク「それこそが、やがてこのハイラルの地を救う」
シーク「それでは、さらばだ…」
リンク「いや、ちょっと待ってくれ」
シーク「ん?」
リンク「お願いだ、しばらくカカリコ村に近付かないでくれ」
シーク「…何故だ?」
リンク「カカリコ村に起こっている現象、その正体を俺は知っている」
シーク「ほう…?」
リンク「闇のノクターン、それさえ教えてくれれば」
リンク「お前があそこに行く必要は無いはずだ」
シーク「どうしてそこまで、僕をカカリコ村から遠ざける?」
リンク「…危険だからだ」
シーク「危険など、承知の上さ」
リンク「避けられるのに、わざわざ飛び込むこと無いだろう!」
シーク「…君は一体何なんだ?僕の何を知っている」
リンク「…何も知らないさ」
リンク「だけど、そういうやつだってのは、嫌ってほど知ってる」
リンク「お願いだ、行かないでくれ」
シーク「…」
シーク「…僕の役目は君を導くことだ」
シーク「そこまで知っているというのなら、確かに僕がカカリコ村に行く必要はない」
リンク「それじゃあ…」
シーク「言っておくが、今後僕の行動に口を出さないでくれ」
シーク「それが条件だ」
リンク「…それでいい」
シーク「それでは、少々予定とは違うが」チャラン
シーク「聞くがいい、闇のノクターンを」
ナビィ「ねぇリンク」
ナビィ「なんであんなに、シークのことを心配するの?」
リンク「…そのうちわかるさ」
リンク「それより、行こう、カカリコ村に」
リンク「早くしないと、インパが危ない」
ナビィ「インパさん?インパさんが闇の神殿の…」
リンク「ああ」
リンク「っと、炎の矢は貰っていかないと…」
ナビィ「…もう、カッコつかないなぁ」
ここまで。
あと少し、ゆっくり読んで行ってね。
ルト姫さまは可愛い、これ真理ね。
あぁ…多分これは完結したときにムジュラ編も書いてくれって言ってしまう
>>148嬉しいけど、ムジュラは公式ループだから…書けないかなぁ
私のゼルダが気に入ってもらえるなら、また別の形で書くから、そっちを読んでいただきたい。
そちらは、多分ムジュラも書ける…はず。
チャットかな?
いや、ムジュラは何をどうすれば幸せなのかと…
本編の出来が秀逸ですよね、ゼルダは。
どこをどうすれば面白くなるのか想像つかないんですよね、今のままだと。
ナビィ「…ここが、闇の神殿?」
リンク「地味だと思うか?」
ナビィ「ううん、それより…」
ナビィ「ココ、凄く嫌なカンジがする」
ナビィ「色んなものが渦巻いてるヨ」
リンク「ここは、言わば今の、いや今までの…」
リンク「この国が繁栄した、その影、裏の歴史なんだ」
リンク「…俺は行かなくちゃならない」
リンク「ナビィ、ここは今までよりずっと危険だ」
リンク「俺の帽子の中に隠れていてくれ」
ナビィ「う、ウン…」
ナビィ「リンク、ここの屍…」
ナビィ「まことの目を求めよって、一体何なの?」
リンク「ここは、見えているものが必ずしも正しくないんだ」
リンク「見てごらん」スウ
ナビィ「!?リンクの手が壁に…」
リンク「違う、ここには壁なんて無いんだ」
リンク「大丈夫だ、道は覚えている」
リンク「…俺も、ここは毎回嫌なんだ」
リンク「淀んだ空気が、凝った魂の叫びみたいで」
リンク「…早く終わらせてしまおう」
リンク「でやぁぁぁぁぁっ!!」ズバッ
ボンゴボンゴ「ぎゃおおぉぉぉぉぅう」
ナビィ「リンク?倒したの?」
リンク「ああ、手応えはあった」
ナビィ「ナビィ、全然見えないから何が起こってるのかも分からなかったヨ」
リンク「ゴメンな、取りに戻る時間はあったんだけど」
ナビィ「ううん、倒せたならいいヨ」
インパ「おや、君は…」
リンク「おっと、そうでした」
リンク「お久しぶりです、覚えていらっしゃいますか?」
インパ「ああ、あの日の城、やんちゃな少年の姿を思い出す」
インパ「このような僻地にまで、ご苦労なことだ」
リンク「それが、俺の役目なので」
インパ「君が時の勇者だったのか」
インパ「姫の決断は、結果的に正しかったらしい」
リンク「そのようですね」
リンク「そして、あなたも役割があるようですよ」
インパ「賢者とは…」
インパ「私には分不相応な役割ではあるがな」
リンク「…インパさん、何か心残りはありませんか?」
インパ「唐突だな」
リンク「おそらく、そう長い時間自由にはできないので」
インパ「…なるほど」
インパ「そうだな…」
リンク「なんでもいいんです」
インパ「…よし、決めた」
インパ「時の勇者リンクよ」
リンク「は、はいっ!」
ナビィ「リンク、落ち着いて…」
インパ「…必ず、姫様を助けてくれ」
リンク「は?」
インパ「ゼルダ姫は、今もどこかで生きている」
インパ「あの方をこの手で救えないことが、私にとっての心残りだ」
リンク「インパさん…」
リンク「もちろんですよ」
リンク「ゼルダは、必ず俺が助けます」
リンク「俺のこの身にかえても」
インパ「…姫をつけなさい」
リンク「あっ、…ゼルダ姫、です」
インパ「…くくく、中身はまだまだ半人前だが」
インパ「その言葉、しっかりと聞き届けた」
インパ「リンク、お前が言葉に背かぬ限り」
インパ「このインパ、全霊をもってお前に力を貸そう」
リンク「…ありがとうございます」
ナビィ「リンク、これで残りはあと一つなんでショ?」
リンク「そう、最後は魂の神殿だ」
リンク「さっそくゲルドの谷に向かう」
リンク「…そろそろ、時間が迫っているからな」
ナビィ「時間?」
リンク「早くしないと、タイミングがズレるかもしれないんだ」
リンク「だから、先に牧場にいくよ」
ナビィ「あ、もしかして…」
リンク「そう、エポナとマロンの力を借りに行く」
リンク「さあ、急ごう」
~ロンロン牧場~
リンク「…お、いたいた」
リンク「おーい、マロン!」
マロン「え…?」
リンク「俺のこと、覚えてるか?」
マロン「そのカッコ…もしかして妖精クン?」
ナビィ「ナビィもいるヨ!」
マロン「うわぁ、懐かしい!!」
マロン「ねえねえ、今は何やってるの?」
リンク「あ、ちょっと時の勇者を…」
マロン「え?」
ナビィ「あ、その…森の風車っていう小物店をやってるんだヨ!」
マロン「森の風車?さっきは時の…」
ナビィ「それはリンクの言い間違いなの!」
ナビィ「そうだよね?リンク!」
リンク「え?あ、うん」
マロン「そ、そっか…」
ナビィ(バカっ!正直に言ってどうするの!)
リンク(しょうがないだろ事実なんだから)
ナビィ(もうっ、ホントデリカシーとか気遣いとか配慮とか、全然足りないんだカラ!)
マロン「?」
マロン「本当はおもてなしをしたいんだケド…」
マロン「ゴメンね、今この牧場は…」
リンク「知ってるよ」
マロン「え?」
リンク「突然ゴーマンさんが、人が変わったみたいにこの牧場を乗っ取ったんだろ?」
マロン「う、ウン…妖精クン、なんで…?」
リンク「理由はいいだろ?」
リンク「任せて、ちゃんと元通りにするよ」
マロン「助けて、くれるの?」
リンク「ああ、マロンが悲しむのは、俺も見たくないから」キラッ
マロン「はうっ…」////
ナビィ(リンクって、顔はいいもんネ…マロンさん、騙されないで…)
ここまで。
残るはあと少し、みなさんも懐かしんでいただければ幸いです。
それでは、おやすみなさいノシ
>>1には是非とも夢を見る島dxをプレイしてもらいたい
ハードがgbカラーだけれども
続きに期待
>>164持っていた記憶が有ります。
やった事はありませんが。
今度見つけたら買ってみることにします。
それでは、始めます。
今更気づいた、ゴーマン→インゴー紛らわしい
マロン「でも、どうやって助けてくれるの?」
リンク「簡単さ」
リンク「この牧場を賭けて、インゴーさんと勝負をする」
リンク「ま、大船に乗ったつもりで待っててくれよ」
マロン「待ってればいいの?」
リンク「ああ」
リンク「全部終わったら、俺が迎えにくるから」キラリン
マロン「はううっ…!?」
ナビィ(どうしてだろ、今日はいつにもましてリンクが輝いてる)
~放牧地~
リンク「あ、いたいた」
リンク「エポナ!」タララ~タララ~タララ~ラ~ラ~
エポナ「!」
リンク「元気にしてたか?」
エポナ「ひひーん!!」スリスリ
リンク「あはは、今回もよろしくな」
リンク「よし、早速慣らすぞ」
インゴー「あーあーあー!!」
インゴー「勝手に触って貰っちゃ困るなぁ!」
リンク(おっと、意外に早く絡んで来たな)
ナビィ(ねぇリンク、どうやって賭けに乗ってもらうの?)
リンク(はは、その為の大人の財布ってね)
リンク「すみません、いい馬だなぁと、つい」
インゴー「あーん?この馬の良さが分かるのか?」
リンク「ええ」
リンク「こう見えて、私は馬を集めておりまして」
リンク「今日も、ふらりと牧場を覗きに来てしまったんです」ジャラ
リンク「おっと、失礼」
インゴー(あの財布…、こいつ、見かけによらずお坊ちゃんか…)
インゴー(これは、いい金になる…!!)
リンク(と、思ってるだろう)
ナビィ(うわぁ、ハッキリ分かるぐらいニヤついてる…)
インゴー「それはそれは」
インゴー「うちの馬に目を付けるとはお目が高い」
リンク「ははは、これでも馬を見る目には自信がありまして」
リンク「どうです?よろしければ即金で買い取らせていただきますが…」
インゴー「おお!それで、一体どの馬を?」
リンク「やはりこの子ですかね」
リンク「いい毛艶をしている、よほど丹念に手入れをしないとこうはいかない」
リンク「どうです?」
インゴー「…あー、そう言っていただけるのは光栄ですが」
インゴー「その馬は、ガノンドロフ様への献上品なので」
リンク「なんと、ガノンドロフ様の!」
インゴー「はい、ですので他の馬に…」
リンク「…そうだ、それでは勝負をしませんか?」
インゴー「勝負?」
リンク「ええ」
リンク「あなたも馬主なら、乗馬はいけるでしょう?」
リンク「レースをして私が勝ったら」
リンク「この馬を私にください」
リンク「もし私が負けたら」
リンク「この財布の中身を全て差し上げましょう」
リンク「いかがです?」
インゴー(この道楽男、とんでもないこと言ってるが…)
インゴー(コイツが欲しがっている馬はあの暴れ馬エポナ…)
インゴー(いくらなんでも、最初から乗りこなせるはずはない)
インゴー(ここで勝てば、ルピーがまるまる…)
ナビィ(って感じの顔してる…)
リンク(顔に出やすい人なんだよ)
インゴー「おほん、ま、まあ私としてはあまりこういうことをするのは良くないのですが」
インゴー「そこまでおっしゃられるならお受けしましょう」
リンク「そうこなくっちゃ!」
インゴー「はい?」
リンク「おっとと、それでは早速やりましょうか」
~レース後~
リンク「はいやっ!!」ピシッ
ナビィ「すごいすごぉい!圧勝だヨ、リンク!」
インゴー「ば、馬鹿な…」
リンク「ははは、やっぱりお前は最高だよエポナ!」
エポナ「ひひーん」
インゴー「くっ…」
リンク「さて、約束通り…」
インゴー「ふ、ふふはははは」
インゴー「いいでしょう、その馬は差し上げますよ」
インゴー「…この牧場から出られるならね!」ガシャン
ナビィ「リンク!門が…」
リンク「大丈夫、予定通りだ」
ナビィ「えっ!?」
リンク「エポナ、行けるか?」
エポナ「…ぶふるっ」
リンク「狙いは耳元だ、いいかい?」
エポナ「ひひん!」
ナビィ「ねえ、リンク?」
リンク「話はあと!今なら狙えるんだ…」
リンク「はいやぁっ!!」
インゴー「ばっ!こ、こっちにくるなぁ!!」ダッ
リンク「逃がさん!」シャキン
インゴー「ひぃぃっ」
リンク「…見えた!!」ヒュンッ
ぽろっ
ナビィ「リンク!今何か…」
リンク「ガノンドロフの洗脳用アイテムだよ」
リンク「外すには、付けられた人の心を大きく乱す必要があるんだ」
ナビィ「それで、あんなに完膚無きまでに…」
インゴー「…あれ?ここは…?」
マロン「さっきの悲鳴、一体どうしたの…!!?」
インゴー「これはマロンお嬢さん、おはようございます」
マロン「へ?」
リンク「もう大丈夫、昔の愚痴り屋インゴーさんに戻ったよ」
マロン「ありがとう、妖精クン…ううん、リンク」
リンク「いや、俺の仕事でもあるからさ」
マロン「?まあいいや」
マロン「ねえ、もう行っちゃうの?」
リンク「ああ、結構差し迫ってるからね」
リンク「すべてが終わるまで、エポナを貸してほしい」
マロン「それは、いいんだけど…」
マロン「…っ」チュッ
リンク「え…っ!?」
ナビィ「きゃー、ダイターン」
マロン「ご、ごめんなさい」
マロン「なんだか、もう会えないような気がして…」
マロン「め、迷惑だったよね…?」
リンク「…ああ、そうだね」
マロン「!?」
ナビィ「リンク!なんてこというのヨ!」
リンク「勝手にもう合えないなんて、言わないで欲しいな」
リンク「ちゃんとまた来るよ、エポナを返しに」
リンク「とびきりのロンロン牛乳を用意して待っていてくれよ」
マロン「…うん、約束、だよ?」ソッ
リンク「ああ、指きりだ」キュッ
~ハイラル平原~
ナビィ「カッコつけちゃって、いいの?」
リンク「何が?」
ナビィ「マロンさんのこと」
ナビィ「外から見てても、リンクのこと好きだと思うヨ?」
リンク「…そう言われたな」
ナビィ「言われた?」
リンク「前回はマロンと結婚してたって言ったら、驚くか?」
ナビィ「そうなの?」
リンク「…あ、うん」
ナビィ「ふーん、そっか」
ナビィ「ゼルダ姫とどっちが好き?」
リンク「…今はそういうこと気にしないことにしてる」
ナビィ「リンクも大変だよネ」
リンク「前はかなり引きずっちゃってたんだけど」
リンク「最近は、なんとか整理付けてる」
リンク「言っとくけど、ちゃんと真面目に付き合ってたからな?」
ナビィ「リンクは変なとこ真面目だもんね、信頼してるヨ」
リンク「…ありがとな」
ナビィ「いやいや、気にしない気にしない」チキキキキン
ナビィ(そっか、さっきまで元気すぎるほど元気だったのは)
ナビィ(マロンさんに会えたから、そして…)
ナビィ(もう、ここから先)
ナビィ(…きっと、心安らげる時間がなくなってしまうから)
リンク「ナビィ?」
ナビィ「何でもない、行こう、リンク」
リンク「?う、うん」
ナビィ(余計なことは考えないようにしよう)
ナビィ(ナビィがしてあげられるのって、リンクについて行くことだけだモン)
ナビィ(一緒に頑張ろうネ、最後まで)チキキン
ここまで。
残りあと少し、一緒に楽しんでいただければと思います。
それではノシ
次は風タク物を...! 支援
ああ……魂抜かれたマロンみたトラウマが…………
乙
>>184風タク、詳しく覚えてないんだ…時オカは3dsがあったから何とか思い出せるけど。
ムジュラ書く時は姫川漫画を参考にするしかないです。
>>185そいつはロマニーだ…でも、全力で守り切って良かったと思った瞬間である。
並行ですが、今日で完結させたいと思います。
よろしくお願いします。
~ゲルドの谷~
ナビィ「ここが、砂漠の民の土地…」
リンク「ガノンドロフの故郷だ」
リンク「ナビィ、ちょっと隠れていてくれ」
ナビィ「え?」
リンク「ちょっと連中を焚きつけるから」シャキン
ナビィ「え?リンク?」
リンク「行くぞ、はいやっ!!」ピシッ
エポナ「ひひーん!!」パカラッ
ナビィ「あ、危ないヨ!」
リンク「いいから任せろ!」
女盗賊「むっ!敵襲だ!」
リンク「来いよ!俺はここだ!!」
ナビィ「わ、訳わかんないってば~!」
~テント~
女盗賊「おら、入れ!」
リンク「ぐっ…あんまり強くしないでくれよ」
ナボール「ああん?なんだいそいつは」
女盗賊「突然一人で攻めて来た馬鹿を捕らえました」
女盗賊「どうしますか?」
ナボール「ふぅん…」
ナボール「あんた、名前は?」
リンク「リンクだ、…初めましてナボール」
ナボール「アタイの名前を知っているのかい」
リンク「ええ、良く知ってますよ」
ナビィ(ちょっとちょっと、どうするのヨ、リンク!)
ナボール「…なかなかいい面構えだねぇ」
ナボール「リンク、どうしてここに来たんだい?」
リンク「あなたに会うために」
リンク「そして、ガノンドロフの野望を打ち砕く為に」
ナボール「…アタイの前でその名前を出すとは、いい度胸だ」
ナボール「仲間は?」
リンク「いない、一人だ」
ナボール「…あんた達、周囲の警戒をしておきな!」
ナボール「アタイはこいつに話がある」
女盗賊「はっ!」
ナボール「邪魔者はいない、あんたのこと、聞かせてもらうよ」
リンク「オーケー、望むところさ」
ナボール「…ふうん、砂漠の先にね」
リンク「ああ」
リンク「そこに、奴を打ち倒す為の武器がある」
ナボール「ここにずっといたアタイが知らないことを、なんであんたが知ってるんだい?」
リンク「俺の使命はガノンドロフを倒すこと」
リンク「それじゃダメか?」
ナボール「…なるほどねぇ」
ナボール「で?無茶してまでアタイに会いに来た理由は?」
リンク「正面から行っても門前払いがオチだろ?」
ナボール「違いない、その通りだねぇ」
ナボール「で?アタイに何をさせたいんだい?」
リンク「簡単だ、協力してほしい」
リンク「ガノンドロフが邪魔をしに来る前に、俺は神殿を目指す必要がある」
ナボール「…」
ナボール「話は分かった」
リンク「それじゃ…」
ナボール「けど、あんたのことを信用したわけじゃない」
ナボール「誰か、こいつを牢屋に繋いどきな!」
リンク「ナボール!」
ナボール「心配しなさんな」
ナボール「その武器とやら、アタイが代わりにとって来てやるよ」
ナボール「あんたは大人しく待ってな」
ナボール「連れていけ」
女盗賊「は、はい」
リンク「くっ、ダメなんだ、俺じゃなければ…」
ナボール「へん!アタイを舐めんじゃないよ」
女盗賊「こ、この…大人しくしろ!」ゲシッ
リンク「がっ………」ガク
~牢屋~
???「……ンク、………リンクってば!」
リンク「…?ナビィ?」
ナビィ「リンク!目が覚めたの?」
リンク「あたたっ…あいつ本気で殴りやがって…」
リンク「ここは牢屋か」
ナビィ「心配したヨ、リンク」
ナビィ「でもどうするの!?牢屋になんか入れられちゃって」
ナビィ「これじゃ、最後の神殿に行けないし…」
リンク「大丈夫だ」
ナビィ「え?」
リンク「そろそろ、あいつが来るはずだから」
ナビィ「あいつって…」
シーク「…君は何をしているんだ」
リンク「よ、シーク」
シーク「ほら、君の装備だ」ドチャ
リンク「お、助かるよ」
シーク「……無茶しすぎだぞ、殺されていたって不思議じゃない」
シーク「僕は勇者を導く者だ、便利屋でもお助け屋でもない」
シーク「君が自ら死を選ぼうとするなら、僕はその前に君を殺すことになる」
シーク「分かっているのか!」
リンク「悪かったよ、これが一番手っ取り早かったんだ」
リンク「よっと…シーク、お前にも付き合ってもらうからな」
シーク「は?」
リンク「砂漠越えさ、エポナは連れていけない」
リンク「神殿に行く為に協力してくれるよな?」
シーク「…」
シーク「仕方ない、早く行かないとナボールがガノンドロフの手下と鉢合わせだ」
リンク「さっすが、話が分かるぜ」
ナビィ(なんでシークを連れて行きたいんだろ…?)
~砂漠~
リンク「シーク、また嵐が来る!」
シーク「…そろそろ周囲も暗い、今夜はこの辺りで野営をするしかないな」
シーク「嵐が去り次第、安全な場所を探そう」
リンク「分かった!」
ナビィ(砦をすぐに脱出できたのはいいケド)
ナビィ(何だろう、このカンジ…)
シーク「…」
ナビィ(シークが、神殿に行くのを拒んでるみたいな…)
リンク「ナビィ!早くこっちへ」
ナビィ「あ、ウン!」
~野営地~
ぱちぱち
シーク「…」
リンク「いやー、干し肉でも炙ると結構美味いもんだよなぁ」
リンク「本当に食わないのか?」
シーク「…僕はいい」
リンク「そ?んじゃ全部もらうぜ」
シーク「………何故だ?」
リンク「何が?」
シーク「君は、魂の神殿への道を知っている」
シーク「そして、闇の神殿の時のように、オカリナの曲を使おうともしない」
シーク「そう、君はまるで…」
リンク「僕をあそこに連れて行きたいだけみたいだ、か?」
シーク「……そのとおりだ」
リンク「逆に聞くよ」
リンク「どうしてお前はあの神殿に近寄りたくないのか、分かるか?」
シーク「…」
リンク「俺が無茶やって変えたのは順序さ」
リンク「そして、それがシーク、お前をグラつかせてる」
リンク「…本来解けるべき時より以前に、お前の封印が解けかけている」
シーク「僕の、封印?」
ナビィ「…リンク、それってどういうこと!」
リンク「うわっ、急に出て来るなよ」
ナビィ「いいから!」
リンク「あーもう…」
リンク「言っとくけど、それに関しては説明できない」
リンク「けど、シークがあそこに行く意味はある」
リンク「ここまで来たんだ、最後まで見届けてくれよ」
リンク「シーカー族の生き残りとしてさ」
シーク「…」
リンク「そうだ、ここは幻影の砂漠っていうんだ」
リンク「お前には見えるか?自分の過去が」
シーク「…見えるさ、君は?」
リンク「見えるさ、いろいろね」
リンク「うんざりするほど…」
リンク「どうだ?」
リンク「本当に、お前にも過去が見えるか…?」
シーク「……っ!?」
ナビィ「シーク?」
シーク「…僕はもう休むことにする」
シーク「明日は朝早く出発するからな」
リンク「そっか」
リンク「…おやすみ、シーク」
シーク「…ああ」スッ
ナビィ「…行っちゃったネ」
リンク「仕方ないさ」
リンク「あいつにとって、ここで過去に飲み込まれないことが怖いだろうからな」
ナビィ「?」
リンク「これで時間を作るしかないと思う」
リンク「ここまで、それぞれの賢者の苦しみを少しでも減らそうとしてきた」
リンク「そして残りは二人」
リンク「…ここで取りこぼす訳にはいかないんだ」
ナビィ「リンク、何を言ってるの?」
リンク「そう、ここで映る過去には、もうさせない」
ナビィ「リンク…」
~魂の神殿~
リンク「やっと着いたな」
シーク「…ああ」
シーク「魂のレクイエム、それを君に教えるまでが僕の役目だ」
リンク「そうだった、んじゃ、聞かせてくれ」
シーク「…」チャラララン
ナビィ(…なんだか、哀しい曲)
ナビィ(違う、曲も哀しいケド)
ナビィ(悲しんでるのは、シークの方…)
シーク「それでは、僕は行くよ」
リンク「いいや、ダメだ」グッ
シーク「…放してくれ」
リンク「放せない」
シーク「………一体今度は何をさせたい!」
リンク「言っただろ?見届けてくれ」
リンク「俺が勝つ姿を、見届けてくれ」
シーク「…」
どかぁぁぁぁん
シーク「…っ!?今の音は」
リンク「神殿の方だ!行くぞ!」
シーク「…ああもう!」
~神殿内~
ナボール「リンク!どうやって…」
リンク「今はそんな場合じゃないだろ」
リンク「大丈夫か!?」
ナボール「え?ああ、アタイはなんとも…」
ナボール「そうだ、こいつをやるよ」
リンク「銀のグローブか…」
ナボール「へへん、アタイにかかればちょろいモンさ」
ナボール「ま、昔盗って隠しておいただけだけど」
ナボール「あんたのが使えそうだ」
リンク「…ああ、ありがたく使わせてもらう」グッ
ナビィ「!?リンク!危ない!」
リンク「くっ!」
ナボール「あ、あわわわわ」スイーッ
リンク「ナボール!」
ナボール「ど、どうなってんだい!」
ご飯食べて来ます。
もうすぐ終わりですねぇ。
リベンジで新しい時オカか、このまま無理やりムジュラか、どっちが好みですか?
それでは、またノシ
マロニーだったネ……
まぁほぼ同一人物だし…………
かわいいからいいよね……?
ロマニーだって言ってるでしょうがッッ!!
コタケ「おやおやコウメさん」
コウメ「おやおやコタケさん」
コタケ「どうやら、別のネズミがかかってしまったようですよ」
コウメ「そのようですねぇ」
ナボール「こ、こいつらさっきのババアども…」
リンク「ツインローバ!!」
コタケ「気安く呼ぶでないよ小僧」
コウメ「この娘を助けたくば、さっさと追いかけてくるんだねぇ」
ナビィ「!?地面の中に」
リンク「神殿の中に移動しただけだ」
リンク「行くぞ、ナボールが危ない」
シーク「…」
リンク「ほら、早く」
シーク「あ、ああ…」
ツインローバ「きえええぇぇぇぇぇぇぇ……」
ナビィ「相変わらず鮮やかだネ…」
リンク「ふう、いや結構ギリギリだったよ」
リンク「ナボールが操られる前でよかった」
ナビィ「ナビィとしては、非常に手抜き感がネ…」
リンク「?」
シーク「リンク、連れてきたぞ」
リンク「ありがとうシーク」
ナボール「イケメンに囲まれるなんて、悪い気しないねぇ」
ナビィ「…お気楽なヒト」ボソッ
ナボール「ああん?なんだって?」
ナボール「ま、人間の最後がこれなら悪くないかもねぇ」
リンク「ナボール…」
ナボール「その盾がここのお宝か」
ナボール「ま、あんたにやるよ」
ナボール「このナボール様がお宝譲るなんて、滅多にないんだよ?」
リンク「…ああ、知っているさ」
リンク「俺にしてやれること、何かないか?」
ナボール「餞別ってわけかい」
ナボール「そうさねぇ…」
リンク「なんでもいい」
シーク「…」
ナボール「よし、決めた」
ナボール「リンク、手ぇ出しな」
リンク「?」ソッ
ナボール「せいっ」バシンッ
リンク「いったぁっ!!?」
ナビィ「!?リンクに何するのヨ!」
ナボール「へへ」ギュッ
リンク「??」
ナボール「これで、アタイとあんたはトモダチさ」
リンク「へ?友達?」
ナボール「ああ、谷の外初めてのね」
ナボール「んで、そのアタイから頼みたいんだ」
ナボール「ガノンドロフを止めておくれよ」
ナボール「あいつは、女ばかりのゲルドに生まれた男」
ナボール「アタイは気に食わないけど、ゲルドの仲間だ」
ナボール「だから、あんな滅茶苦茶に他人に迷惑かけて欲しくないんだよ」
ナビィ(迷惑どころの話じゃないけどネ)
ナボール「頼めるかい?」
リンク「…案外欲ないんだな」
ナボール「なぁに、この時代にガノンドロフ止めろなんて」
ナボール「どんだけ金つんだって頼めないさね」
リンク「任せてくれよ」
リンク「必ず達成する」
ナボール「ふふ、やっぱりいい面してるよあんた」
ナボール「こんなことなら、捕まえた時に少しくらい楽しんどけばよかったねぇ…」スゥッ
ナビィ「…!!なんて下品なヒト!!」
シーク「不潔だ!」
ナビィ「え?」
シーク「え?」
リンク「ま、まあああいう奴だから、ナボール」
リンク「砂漠の幻影も解かれたな…」
リンク「…」テレレー
エポナ「ひひーん」
リンク「よし、来てくれた」
リンク「シーク、乗ってくれ」
シーク「何故だ?」
リンク「お前が必要だからだよ」
リンク「さあ」
シーク「…」
リンク「ああもう!長考禁止だ」グイッ
シーク「きゃあっ!!?」
ナビィ「…きゃあ?」
リンク「よし、一気に駆け抜けるぞ!」
終わらないので明日に引き続きます。
明日こそ終わらせるので、お待ちください。
それではノシ
シーク「リンク!僕をどこへ連れて行くつもりだ!」
リンク「決まってる、時の神殿だよ」
シーク「!?」
シーク「何故君は僕のしようとしていることがわかるんだ」
リンク「当然だろ」
リンク「誰のために何回も何回も繰り返してきたと思ってんだ」
リンク「言っとくけど、もう今回で終わらせる」
リンク「…そのための時間を、俺は作れたんだから」
シーク「??一体何を…」
リンク「シーク、お前もそろそろ気づいていい頃だろ」
リンク「思い出せ、自分がいったい誰なのかを!」
シーク「自分が、誰なのか?」
ナビィ「リンク、さすがにエポナが…」
リンク「…慣れない砂地で思った以上に体力を使っちゃったのか…」
エポナ「…ひひん」
リンク「いや、まだ大丈夫だ」
リンク「そこの川辺で休もう」
シーク「…」
リンク「もうすぐだ」
リンク「もうすぐ、すべてが終わる」
ナビィ「リンク、さっきの話って…」
リンク「待っていればわかる」
リンク「ちょっと無茶してるからな」
リンク「けど大丈夫、あいつならきっと…」
シーク「僕は…僕は誰だ…?」
シーク「…僕は…」
シーク「この顔…」
シーク「あ、あああああああ」
シーク「…」ガクッ
ナビィ「リンク!」
リンク「分かってる!」
リンク「シーク、大丈夫か!!?」
シーク?「あれ…ここは…」
シーク?「わたくし、一体何を…」
ナビィ「わたくし!?」
リンク「封印が解けたのか、ゼルダ!」
ナビィ「嘘!本当にそうだったの!?」
ゼルダ「…そうですか、封印は解けてしまったのですね」
ゼルダ「私とインパが思ってたより早く」
リンク「すまない、それは俺のせいだ」
リンク「今までよりはやくナボールを魂の神殿にけしかけた」
リンク「おかげでツインローバに捕まるタイミングと、神殿を開放するタイミングがかなり早まってしまったから」
リンク「だけど、それだけ早くゼルダ姫、あなたに会う必要があったんだ」
ゼルダ「必要?」
リンク「…まずはお願いがある」
リンク「ガノンドロフとの戦い、俺が何をしたとしても」
リンク「止めないで欲しい」
ゼルダ「止める?何をするおつもりですか?」
リンク「…それは言えない」
ゼルダ「…それでは従いかねます」
リンク「俺にも出来るか分からないんだ」
リンク「だから、止めないで欲しい」
ナビィ「リンク、リンク」
リンク「ナビィ、悪いんだけど今大事な話を…」
ナビィ「じゃなくって、それってゼルダ姫が止めようと思ったら止められることなの?」
リンク「あ…」
ゼルダ「私が止められることですか…」
リンク「いや、これは…」
ナビィ「リンク、ちょっと落ち着きなヨ」
ナビィ「ナビィにも分かるヨ、これから全部の決着がつくんだって」
ナビィ「でも、だからこそ落ち着くのが大事だヨ!」
リンク「ナビィ…」
ゼルダ「そうですね」
ゼルダ「私も突然のことで戸惑ってはいますが」
ナビィ「いや、すごく落ち着いてみえるヨ?」
ゼルダ「ありがとうござます、ナビィさん」
ゼルダ「ですが、物事は詰ほど仕損じやすいもの」
ゼルダ「焦っても、良い結果は返ってきません」
リンク「…そうだった、忘れていたよ」
リンク「でも、俺のやろうとしていることは、どうしても言えない」
リンク「ちいさなズレで、俺の知らない未来に変わってしまうかもしれないから」
ゼルダ「…」
リンク「頼む、ゼルダ」
リンク「ガノンドロフの相手は、俺に任せて欲しい」
リンク「何も手出しはしないで欲しい」
ゼルダ「…それは、危険なことですか?」
リンク「ゼルダに危険はない」
ゼルダ「なるほど、あなたにはあるのですね」
リンク「…」
ゼルダ「確約はできません」
ゼルダ「私に止められることで、貴方の危機が救えるのなら」
ゼルダ「私は貴方の目論見を挫きます」
ゼルダ「それでもよろしいのですか?」
リンク「…ああ、それが限界だろうから」
リンク「相変わらず、頑固で真っ直ぐなんだな」
ゼルダ「心外ですが、インパにも言われたことがあります」
リンク「それとさ」
ゼルダ「はい?」
リンク「…」
リンク「ごめん」ガバッ
ゼルダ「きゃっ」
ナビィ「リンク!急に何して…」
リンク「…ありがとう、覚悟が出来た」
ゼルダ「は、はぁ」
リンク「行こう、時が待ってる」
リンク「そろそろ、動いてもらわないとな」
~時の神殿~
ナビィ「戻ってきたネ」
リンク「最初で最後の神殿だからな」
リンク「ゼルダ、大丈夫か?」
ゼルダ「久々に走りましたから、少し疲れてしまっただけです」
ゼルダ「それでは、私から貴方に最後の力を授けましょう」パアァァァ
ゼルダ「…この光の矢を」
リンク「…使わせてもらうよ」
ナビィ「光の矢…」
リンク「闇を貫く退魔の光」
リンク「ガノンドロフに嫌という程お見舞いしてやるさ」
ゼルダ「お気をつけ下さい」
ゼルダ「その矢を使うたび、貴方の精神力は失われていきます」
リンク「分かってる」
リンク「必要な時以外使わないさ」
ナビィ「…あれ?ゼルダ姫」
ナビィ「その周りに浮いてる赤いの、何?」
ゼルダ「え…?」パキィン
ゼルダ「な、何事です!」バンバン
???「ぐふふ」
???「あの時奪い損ねたトライフォースの二欠け」
ガノンドロフ「まさか貴様らが持っていたとはな…」
リンク(馬鹿な!まだゼルダはトライフォースの話をしていない…)
リンク(そうか、封印を解いたことでガノンドロフに感知する時間も与えてしまったから…)
ナビィ「リンク!助けないと!」
ガノンドロフ「無駄だ」
ガノンドロフ「小僧、オレは貴様を侮っていたようだ」
ガノンドロフ「こうなる事が分かっていれば、もっと以前に始末していたものを」
ガノンドロフ「だが、それも終わりだ」
ガノンドロフ「こいつを助けたければくるといい、オレの城へ」スッ
ナビィ「ゼルダ姫!」
リンク「大丈夫、トライフォースを奪うまで、あいつはゼルダを殺せない」
リンク「すぐにガノン城へ行こう!」
ナビィ「ウン!もうガノンドロフの好きにはさせないヨ」
~ガノン城~
ナビィ「リンク、あんな所、どうやって行くの?」
ナビィ「ロングフックも届かないヨ」
リンク「賢者たちの力を借りる」
リンク「ラウル、聞こえるか?」
ラウル「…うむ、ようやく辿り着いたか」
ラウル「儂にも感じる、賢者たちの力が充足しているのを」
ラウル「お前が選ばれて良かった」
リンク「そうかい」
リンク「ついでにあんたの望みも叶えてやるぜ?」
ラウル「ふふ」
ラウル「ならば使命を果たせ」
ラウル「それこそ我が悲願」
ラウル「今橋を掛ける、行け、時の勇者リンク!」
ナビィ「…スゴイ、虹の橋が…」
リンク「ナビィ、俺から離れるなよ」
ナビィ「ウン」
~ガノン城内部~
ナビィ「凄い瘴気…」
リンク「敵の本拠地だからな」
リンク「順番に封印を解く、サポートしてくれ」
ナビィ「うう、ナビィに出来るのカナ…」
リンク「ここまで一緒に来られたじゃないか」
リンク「大丈夫、ナビィは俺の知る限り一番頼れる相棒だよ」
ナビィ「…ナビィしか知らないでショ、ばか」
ナビィ「でも、そうだネ」
ナビィ「任せて、ナビィに出来る事全部やるヨ!」
リンク「…はぁ、はぁっ」
ナビィ「リンク、大丈夫!?」
リンク「…久しぶりに光の矢を使ったけど」
リンク「キくなぁ、くそっ」
リンク「大丈夫、後は上に行くだけだ」
リンク「そこにゼルダと、ガノンドロフがいる」
リンク「…よし、一気に駆け抜ける」
ナビィ「リンク…」
リンク「まだ、こんなところで休んで居られないんだ」
リンク「…っ、行ける」シャキン
ガノンドロフ「…ほう、やはり辿り着くか」
リンク「言われた通り来てやったぞ、ガノンドロフ」
ガノンドロフ「ここに、力、知恵、勇気のトライフォースが揃った」
ナビィ「リンク、手の甲に…」
リンク「俺は今まで何度もこうしてここに立って来た」
リンク「今度こそ、この呪われたループを抜ける」
リンク「この世界も、そこに生きる人々も」
リンク「そして…」
リンク「必ず、ゼルダを助けてみせる!」
ガノンドロフ「…ふ、ふははははははっ!!」
ガノンドロフ「吠えるな小僧」
ガノンドロフ「七年前、この手にし損ねたトライフォースの全て」
ガノンドロフ「それが今、ようやくオレの目の前に揃った」
ガノンドロフ「…キサマらには過ぎたオモチャだ」
ガノンドロフ「返してもらうぞ!!」ヒュアアァァァアア
リンク「ぐぁっ!」
ナビィ「リンク…っ!」
ナビィ「リンク、闇のチカラが強すぎて、ナビィここに居られないヨ…」
リンク「…ガノンドロフ」
リンク「俺が、ただのうのうと繰り返してきたと思うな!」キィン
リンク「トライフォースの力を使えるのは、お前だけじゃない!」パアァ
ナビィ「闇の波動が、打ち消されてる…?」
ガノンドロフ「何だと!?」
リンク「ぐっ…がはっ」ガクッ
ナビィ「リンク!」
リンク「これで、一緒に戦えるだろ?…ナビィ」
ナビィ「う、ウン、もう平気だヨ!」
ガノンドロフ「…小癪な」
ガノンドロフ「許さん、チリひとつ残さず葬ってやる!」バサッ
リンク「へっ、それはな…」
リンク「こっちのセリフなんだよっ!」シャキン
リンク「でやぁぁっ!」
ガノンドロフ「…ぐはぁっ」ドサッ
ガノンドロフ「何故だ、何故オレが地に伏せている…」
ガノンドロフ「何故キサマがオレを見下ろしているっ!!」
リンク「お前を倒すために、俺はここまで来たんだ」ハァハァ
リンク「負ける訳、無いだろうが」
ガノンドロフ「認めん、オレは認めんぞ…」
ガノンドロフ「こんな、小僧に…」ガクッ
ナビィ「終わった、の?」
リンク「いや、まだだ」
リンク「ゼルダ、城が崩れる!」
ゼルダ「はい」
ゼルダ「私が道を開きます、着いて来て下さい」
リンク「ナビィ!早く!」
ナビィ「う、ウン」
ガノンドロフ「…」
ゼルダ「無茶しすぎです、リンク」
ゼルダ「トライフォースは、強力過ぎる力」
ゼルダ「一歩間違えれば、貴方もガノンドロフのように…」
リンク「上手くいって良かった」
リンク「先に言ってたら、絶対止めただろ?」
ゼルダ「…私が止めても、貴方はしたと思います」
リンク「そんな事ないさ」
リンク「皆が信じてくれることが、俺のトライフォースの力なんだから」
ゼルダ「…お小言は、全部終わった後にたっぷりしますからね」
リンク「わかってるよ、いつまでも聞いてやるさ」
ナビィ「二人とも、時間がないヨ!」
ごごごごごご………
ナビィ「城が…」
ゼルダ「…終わった、のですね」
リンク「あいつのトライフォースは封じた、これで…」
ガノンドロフ「…」ドォン
ナビィ「リンク!」
リンク「…馬鹿な!」
リンク「なんでまだ動けるんだ…っ」
リンク「運命は変わらないのかよっ!」
ガノンドロフ「ぐふー、ぐふー」
ガノンドロフ「うおぉぉぉぉぉおおお!!」
ガノン「……」
ゼルダ「トライフォースの力が、暴走して…」
リンク「終わらせるって決めたんだ、繰り返させないって決めたんだ!」
リンク「もうお前には負けないって、決めたんだぁ!」タッタッタッ
ナビィ「リンク!」
ガノン「ぐがががが」
リンク「でえぇいっ!」ガキィ
リンク「くっ、硬い…」ビリビリ
ナビィ「リンク!危ないっ」
ガノン「…」ブンッ
リンク「ぐはっ…」キィンッ
ゼルダ「きゃっ」
ナビィ「リンク、マスターソードが…」
リンク「そうかよ、ここまで変わらないのかよ…」
リンク「だったらやってやる!全部まとめて、正面から叩き潰してやるよ!」
ガノン「ぐおおおおん」
ナビィ「リンク、ナビィも手伝うヨ」
ナビィ「一緒に、コイツをやっつけちゃおう?」
リンク「…ありがとう、ナビィ」
リンク「…来いガノン!オレを殺してみろ!」
ガノン「うおおおおおおお」
ガノン「ぎゃおん」
ナビィ「リンク!ガノンが怯んだヨ!!」
きいいいいいいいん
ゼルダ「リンク、マスターソードはここです!」
ゼルダ「私がガノンを止めている間に、トドメを…!」
リンク「っ!」シャキ
リンク「食らえガノン」
リンク「これが、俺たちの、力だ!」
リンク「はあぁぁぁあ!」ザクッ
ガノン「ぐぐぐぐぐ………」
ガノン「オレハ、サイキョウナンダ…」
ガノン「コンナ、コンナトコロデ…」
ガノン「ウガガガガ」ヒュオオ
ナビィ「リンク、もしかして…!」
リンク「そうだ、アレに当たると…」
ナビィ「逃げて、ゼルダ姫!」
ゼルダ「…くうっ、力が…」ガク
リンク「させるかぁっ!」バシッ
リンク「ぐああっ!」
ナビィ「リンク!」
ガノン「ネライハ、ハズレタ…」
ガノン「ダガ、コレデオワリ、ダ…」
ナビィ「リンク、リンク!」
リンク「これが、決められた運命なんだ…」
リンク「避けられない、何をやっても…」
リンク「また、またやり直すのか…」
リンク「俺は…」
サリア(諦めないデ、リンク)
リンク(サリ、ア?)
ダルニア(キョーダイ、そんな調子じゃ勇者の名前が泣くゴロ)
ルト(妾のフィアンセがこれでは、ゾーラの未来も暗いのじゃ)
インパ(約束は守ってもらわんとな)
ナボール(簡単に諦めんじゃないよ!)
ラウル(リンク、皆がついている)
ラウル(まだ何か方法はあるはずじゃ)
サリア(リンク、皆自分で納得してここに居るんだヨ)
サリア(そうさせてくれたのはリンクなんだカラ)
リンク(皆…)
ナビィ「リンク、リンクだって自分の運命に疑問があったんじゃないの?」
ナビィ「自分が勇者だって、嫌になっちゃって無かった?」
リンク(そうだ、俺は…)
リンク(俺が、一番納得出来てなかったんだ)
リンク(なんで俺が勇者なんだって)
リンク(なんで俺ばかり、こんな過酷な運命にさらされるんだって)
リンク「俺より向いている奴がいるんじゃないかって…」
ナビィ「リンクより勇気があるヒトなんていないヨ」
ナビィ「ナビィ、ずっと見てたもん」
ナビィ「自身持って、リンクは」
ナビィ「ナビィが知ってる中で一番かっこいい勇者様なんだから」
リンク「…ふっ、俺しかしらないくせに」
リンク「そうだ、俺しかいない」
リンク「俺しか、この運命を断ち切れる奴がいないんだ!」シャキン
リンク「ガノンドロフ、お前の呪いなんてな…」
リンク「俺が、断ち切ってやるよ!」ズブシュ
リンク「がはっ」ビチャビチャ
ゼルダ「…っ!なんて事を!」
ナビィ「リンク!」
リンク「呪いは、今俺の身体の中にある…」ゼヒ…
リンク「退魔の剣で貫けば、かき消せるはず、だ…」
ガノン「バ、バカナ…」
リンク「付き合って、やるよ、お前の、地獄に」ビチャ
リンク「これで、本当に終わりだっ!」ズバッズバッ
リンク「うおおおっ!」ブシュッ
ガノン「ぎゃおおおおん……」
ゼルダ「っ!今です、賢者たち!」
ラウル「皆のもの、最後は我らの働きに掛かっておる」
ラウル「ガノンドロフを、次元の狭間に幽閉するのだ!」
ダルニア「任せるゴロ!」
ルト「楽勝じゃな」
インパ「むんっ」
ナボール「アタイを舐めんじゃないよ」
サリア「ワタシたちの力で…」
ラウル「今じゃ!」
ナビィ「ガノンドロフが!」
リンク「ふ、ははは……」
リンク「せいぜい苦しめよ、自分の犯した罪と、一緒にな…」
ガノン「オノレ……」シュッ
リンク「………」ドサッ
ナビィ「リンク!」
ゼルダ「ナビィ、心配はいりません」
ナビィ「ゼルダ姫!」
ナビィ「でも、リンクが…」
ナビィ「血だってこんなに…」
ゼルダ「マスターソードは退魔の剣」
ゼルダ「神に祝福された、伝説の剣」
ゼルダ「その刃は闇を悉く振り払う力を持ちますが…」
ゼルダ「正しき心の持ち主を殺める事はありません」
ゼルダ「みなさん、私に力を!」
ダルニア「賢者使いの荒い姫と騎士だゴロ」
ルト「ま、こんなところで力尽きる男ではなかろ」
インパ「物事の終わりは笑顔、それが決まりだ」
ナボール「トモダチの死ぬとこなんて、見たかないし」
サリア「…リンク、帰ってキテ」
ラウル「大仕事じゃが、やるしかない」
ゼルダ「リンク、こんなところで倒れる為に、貴方は戦っていたのではないでしょう」
ゼルダ「戻ってきなさい、私たちの所に」
ナビィ「リンク…」
リンク「………」
ナビィ「姫、リンク起きないヨ…」
ゼルダ「…まだです、まだ足りません!」
ダルニア「ぐっ、こりゃあキツイゴロ…」
ルト「いい加減にせんか…馬鹿者リンク」
インパ「…ぬぅ」
ナボール「限界まで、やってんだけどねぇ」
サリア「リンク…」
ラウル「戻って来るのじゃ、リンク!」
ゼルダ「…目覚めなさい、時の勇者リンク」
ゼルダ「あの時言ったではありませんか…」
ゼルダ「私のことを、助けて下さると」
ゼルダ「これでは、私は全然救われません…」
ゼルダ「貴方の居ない世界に、この世界に私を残すおつもりですか…?」
ナビィ「リンク、起きてよリンク」
ナビィ「リンク、まだエポナを返しに行かないとなんでショ?」
ナビィ「せっかく自分が救った世界、全然見てないでショ?」
ナビィ「…やっと、やっと終わったんだヨ?」
ナビィ「ずっと望んでたじゃない!」
ナビィ「起きてヨぉ、リンク…」
ゼルダ「…いい加減にしなさい!」
ゼルダ「私がここまでやっているのですよ!」
ゼルダ「無様に涙を流すなんて、お父様の死の時も堪えた涙を見せるなんて…」
ゼルダ「早くその口から謝罪しなさい!」
ゼルダ「私の言うことが聞けないのですか」
ゼルダ「答えなさい、リンク!」ドンッ
リンク「……………」
リンク「………痛いなぁ、おい」
リンク「人が静かに寝てる時に、酷いことするぜ、まったく…」
ナビィ「あ、ああ…っ!」
リンク「こちとら死ぬ程キツイんだから、空気読んでくれよ…」
ナビィ「リンク!」
ゼルダ「…もうっ!」ガバッ
リンク「あでっ、だから痛いって…」
ゼルダ「それは生きている証です」
ゼルダ「噛み締めなさい」ポロポロ
リンク「…それもそうだな」
ナビィ「リンク!リンク!」
リンク「おはようナビィ」
リンク「悪いんだけど、谷様のところに行くのはもう少し待ってくれよ」
ナビィ「もう!軽口叩いて…」
ナビィ「…っ、おかえり、リンク」
リンク「…おう、ただいま」
ダルニア「ヒヤヒヤさせる奴ゴロ」
ルト「まあ、妾はこうなると分かっておったがな」
ナボール「何言ってんだい、泣きそうな顔してたくせにさ」
インパ「…これでよい」
ラウル「大団円でおわれそうじゃの」
サリア(…おかえなさい、リンク)
ゼルダ「…リンク、貴方の頑張りは、私達の知るところです」
ゼルダ「いえ、それ以上のものでしょう」
リンク「あはは、そうかもな」
ゼルダ「リンク、ガノンドロフは永久に封印されました」
ゼルダ「ですが、貴方の失った七年は、とても大きい」
ゼルダ「時の賢者として、私は」
ゼルダ「貴方を、元の時間に戻さねばなりません」
リンク「!?ちょっと待ってくれよ」
リンク「俺はこの世界を救ったんだ」
リンク「このままここで、ゼルダ、君と…」
ゼルダ「…それは、出来ません」
ゼルダ「リンク、時のオカリナを」
ゼルダ「今の私なら、貴方を元の時間に帰せます」
ゼルダ「それが、真にこの世界を元に戻すということなのです」
リンク「…それが、運命だって言うのか?」
ゼルダ「いいえ、運命ではありません」
ゼルダ「これは選択です、貴方自身が、自分の道を進む為の」
ゼルダ「運命は、自分の力で切り開くもの」
ゼルダ「貴方の勇気が、それを可能にするのです」
リンク「…」
ゼルダ「お願いします、リンク」
ゼルダ「…早くしないと、私の覚悟まで揺らいでしまいそうです」ツー
リンク「ゼルダ…」
リンク「…」
リンク「…俺は、どこにいても、どんな時も」
リンク「貴女のための剣だ」
リンク「それを、忘れないでくれ」
ゼルダ「…はい、確かに聞きました」
ゼルダ「それでは…」チュッ
リンク「…!?…ゼルダ…」
ゼルダ「…これが、私の気持ちです」
ゼルダ「リンク、オカリナを」
リンク「…」つ時のオカリナ
ゼルダ「それでは、お別れです」
ゼルダ「リンク、元の時間で、もし私に会うことがあれば」
ゼルダ「その時は、貴方の冒険譚を聞かせてあげて下さい」
リンク「…約束するよ」
ゼルダ「…さようなら、リンク」
ゼルダ「どうか、お元気で…」トゥートゥルー
リンク「…」スゥッ
~時の神殿~
リンク「…ここは」
リンク「そうか、戻って来たのか…」
ナビィ「リンク…」
リンク「ナビィ、俺、やれたよ」
リンク「ちゃんと、勇者の仕事、終わらせた」
ナビィ「ウン、全部見てたヨ」
ナビィ「だから、ナビィもここでお別れ」
リンク「え!?どうして…」
ナビィ「ナビィ、リンクを導くのがお仕事だったカラ」
ナビィ「もう行かなくちゃ」
リンク「行くって、どこへ!?」
ナビィ「リンク、私の大好きな勇者さん」
ナビィ「もう、ナビィが居なくても大丈夫だヨ」
リンク「いや、まだ俺はナビィが居なくちゃダメだ!」
リンク「頼む、行かないでくれ…」
リンク「俺を一人にしないでくれよ…」
ナビィ「…」
ナビィ「リンクは、一人じゃないヨ」
ナビィ「ナビィ、一緒には居られないケド」
ナビィ「でも、ずっとリンクのこと見てるカラ」
ナビィ「じゃあね、リンク」
リンク「ナビィ!!」
ナビィ「大丈夫、またきっと会えるヨ」
ナビィ「だって、ナビィはリンクの相棒だモン」
ナビィ「…っ」チキキ
ナビィ「………」ヒューン
リンク「ナビィ…」
リンク「…きっと、きっとだからな!」
リンク「絶対、絶対に会いに行くからな!!」
リンク「…」
リンク「行こう、俺の生きる世界に…」
~ハイラル城~
ゼルダ「!?貴方、どうやってここに…」
リンク「やあ、はじめましてお姫様」
リンク「俺はリンク」
リンク「君に会うために、ここまで来たんだ」
ゼルダ「?私に会うために?」
リンク「聞いてくれないか?俺の話を」
リンク「一人の勇者が、皆と力を合わせて世界を救うお話なんだ」
ゼルダ「…ええ、聞かせて下さいな」
ゼルダ「でも、その前に宜しいですか?」
リンク「なんだい?」
ゼルダ「そのお話、ハッピーエンドですか?」
リンク「…ああ」
リンク「凄く、素敵なお話なんだ…」
リンク「始まりは…」
リンク(俺はループを抜け出せた)
リンク(ナビィは俺の元を去り、俺はまた子供に戻ったけど)
リンク(でも、俺はこの時代を生きている)
リンク(ゼルダの騎士見習いとして、インパに怒られながら)
リンク(いつか、また俺が一人前になった時)
リンク(その時は、ナビィを探す旅に出ようと思う)
リンク(だって、ナビィは俺の大切な…)
リンク(…とても大切な、相棒なんだから)
おしまい
やっと完結できた。
今回ほど、思いつきでssなんて書くものじゃないと実感したこともない。
皆が納得できるものになっていれば、それが一番嬉しい。
現行で他に3個あるので、すぐには無理だけど。
いつか、ゼルダを題材にリベンジしたいと思う。
その時は、またチラッと見に来て下さいな。
それでは、またゼルダの世界で会いましょう。
お付き合い下さり、ありがとうございました。
乙
確か今のとこ公式だと、
時の勇者が失われた7年を取り戻す時系列がムジュラ、トワプリに
時の勇者がガノンを倒した青年時代の時系列が風タクに
時の勇者が敗北した時系列が神トラに
それぞれ分岐するらしいね
>>270このまま負けてループを終えたとすれば、神トラに行けるんだから、そっちは書けるのか…
まあ話分からないから書けないんだけど…
終わった今だから言うけど
ファントムガノンはfじゃなくてpな
ともかく乙
>>276まったく気づかなかった。
音で書いてるとダメだね、恥ずかしい。
皆さん頭の中で補完して下さい。
このSSまとめへのコメント
すごく面白いゼルダ好きだけどよかった
もしゼルダがリンクを7年前に戻さなかったらどうなるんだろう