【ラブライブ!】海未「ガンプラバトル、です!」【ガンダムBF】 (25)

・ガンダムBFのキャラは出てきません

・あと、スレタイになってますが海未ちゃんはあんまり活躍しません

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ガンプラバトル

それは、『機動戦士ガンダム』シリーズに登場する、『モビルスーツ』や『モビルアーマー』等と呼ばれるロボットのプラモデル──

通称ガンプラを、バトルシステムと呼ばれる物を使って戦わせる遊び


私は最近、それにハマっています

「行きますよ、穂乃果!」

「バッチ来いっ!」

「二人ともがんばれ~♪」

そしてそれは、穂乃果とことりも同様です

「えいっ!」

「おっと。そんな弾では、私のエクシアには傷一つ付けられませんよ!」

とは言っても、穂乃果は最近始めたので、あまり強くありません

「ちょ、早っ──」

「せいっ!」

「わっ!? 右腕が……!」

「もう一撃っ!」

「えぇっ!? ちょ、ちょっと待っ──!」

そんな慌てふためく穂乃果をよそ目に、その剣は穂乃果のストライクの腹部を切り裂いていき──


『バトル エンデッド』


「ふぅ……まだまだですね」

「流石海未ちゃん♪」

ことりがパチパチと拍手をしながら近づいてきます

「海未ちゃん強いよぉ~……」

「穂乃果が弱いんです」

「なっ、穂乃果は弱くなんかないーっ!」

穂乃果は相変わらずです……

「まぁまぁ、穂乃果ちゃんはまだ始めたばっかりだし」

「それはそうですが……」

「むー……」

ほんとに負けず嫌いですね……穂乃果は

「そうだっ、帰りに喫茶店で、パフェ食べていこっか」

「パフェっ!?」

パフェと聞いた途端、目を光り輝かせました

切り替えの早い……

「海未ちゃんも、いいでしょ?」

パフェ……そういえば、久しく食べていない気がします

「まぁ……たまには、いいかもしれませんね」

「あむっ……んー、それにしても……」

パフェを食べながら穂乃果が切り出します

「なんです?」

「いや、ね? どうしたら強くなれるのかなーと思って……」

「特訓あるのみです」

「んー、やっぱりそうだよねぇー」

「そうです」

そう言ってパフェを一口

……おいしいですね、これ

「うーん……それじゃあ、明日ことりと練習する?」

「えっ、いいの?」

「ことりで良ければいつでも♪」

「わーい、やったー!」

満面の笑み

『私が相手になりましょうか』と言おうかと思いました、が──

私は手加減したりするのが苦手なので、ことりの方が適役かもしれませんね

────

──


翌日

昨日と同じ場所です

「それでは、いつでもどうぞ♪」

余裕の表情

……それにしても、ことりがデルタプラスというのは、やはり未だに違和感が拭えません

「よーし、行くよー! えい、えいっ!」

早速ストライクのビームライフルが飛びます

「よっ、ほっ」

それをなんなくかわす、ことりのデルタプラス

「そんなのじゃあ当たらないよー?」

「うー……それなら!」

と、ブースターを噴かせ、真っ直ぐ突っ込んでいきます

そしてビームサーベルを手に取り

「やぁっ!」

振り下ろす

「ふふっ♪」

しかし同じように軽くかわされます


「えい! このーっ!」

早くもやけ気味になってきているのか──やたらめったら振り回してます

それでは当たるはず無いですよ……

「うーん……」

「……? どうしたの?」

動きが止まります

「なんていうか穂乃果ちゃんって、攻撃が読みやすいんだよね~」

「読みやすい?」

「そう。『こう来るだろうな』って思った通りに攻撃してくるっていうか」

「そ、そうかなぁ?」

「それには私も同意です」

「海未ちゃんまで!?」

「穂乃果は何に対してもそうですが、真っ直ぐに、思ったままに突っ走りすぎてるんです。
 もちろん、それが穂乃果の良い所でもありますが……」

「そ、そう言われても、穂乃果だって頑張ってるのにー……」

「そんな風に言い訳していては、ガンプラバトルには勝てっこありませんよ?」

「っ……! わ、わかったよ! やってやろうじゃない!」

ふふっ、負けず嫌いというのは、火がつきやすくて楽ですね──♪

「そこっ!」

「わわっ──!」

徐々に上手くなっているように思えます

頑張れば上達は早いんですよね……頑張れば

でも──

「えーいっ!」

「お、っと──ふふっ、同じ手にはかからないよ♪」

工夫した戦い方をすることを覚えたのはいいんですが、結局、ワンパターンというか……

「むー、なんでー!?」

「いくら工夫したやり方だって、それだけを繰り返していれば、読まれるのは当たり前です」

「うぅー……!」

穂乃果らしいと言えば、穂乃果らしいですが……

────

──


「ふあーっ、疲れたー!」

「ことりも~」

「お疲れ様です、二人とも」

そう言って、近くの自販機で買ってきた飲み物を差し出します

「あっ、ありがとう海未ちゃーん!」

「ありがとー♪」

「それにしても、だいぶ上達しましたね」

「そうだね~」

「えへへ、でしょー?」

丸一日練習した結果、普通に戦えるくらいにはなりました

もちろん、まだまだ改善の余地はありまくりですけど……

「それじゃあ、そろそろ帰ろっか?」

「そうですね」

「うん!」

「今日はありがとね、海未ちゃん、ことりちゃん!」

「どういたしまして♪」

「またいつでも付き合いますよ」

「ほんと? 嬉しいなー♪」

────

──


「それじゃあ、また明日ー!」

「ええ、また明日」

二人と話をしながら帰路を歩き、ことりと別れた後、穂乃果とも少し話をしながら帰りました


「ふぅ……」

今日はなかなか疲れました

しかし……あの調子で行くと、私なんてすぐに追い付かれてしまいそうですね

私ももっと精進せねば……



翌日も、部活を終えた後、三度同じ場所に来ました

「よーし、やるよ!」

「き、気合入ってるね……」

今日も穂乃果はやる気満々です

──3日坊主にならないといいのですが

と、少し周りを見回してみると

……おや? あれは──

「あ、絵里ちゃん!」

穂乃果も気付いたようです

そして、そう呼ばれると絵里は、こちらを見て──

……少しあたふたしています

何か見つかるとまずいようなことでもあるのでしょうか……?

「絵里ちゃーん?」

そう言って穂乃果が近づいていきます

「あ、あはは……穂乃果」

「絵里ちゃんもガンプラバトルやってたんだ!」

「え、ええ、まぁね……」

──さしずめ『ガンプラバトルをやっていることを知られたくなかった』という感じでしょうか

「でも、やってたならなんで教えてくれなかったのー?」

ことりが言います

「えぇっと、それは……」

おそらく、恥ずかしかったのでしょう

ガンプラバトルというと、子供の遊びみたいなイメージもありますし

でも、今やガンプラバトルは色んな人たちがやっていますし、隠す必要も無いと思うんですが……

「そうだ! 絵里ちゃん、穂乃果と戦ってよ!」

穂乃果がグイグイ行ってます

「えっ? あ、うん──いいわよ」

「ほんと!? わーいっ♪」

「でも……」

「……? でも?」

「言っておくけど──私は強いわよ?」

そう言いながら、不敵にほほ笑む

自分で言いますか、それ

──っていうか、一瞬でテンション変わりすぎじゃないですか……?


「それじゃあ、始めましょうか♪」

「うん!」

そう言って、穂乃果と絵里はGPベースをセットし、続いてガンプラをセットします

絵里のガンプラは……AGE-FXですね

ステージは宇宙ステージのようです

そして──


『バトル スタート』


その音声を合図に、バトルが始まりました

「行くよーっ!」

早速穂乃果のストライクが突っ込みます

「ふふっ、穂乃果らしいわね」

穂乃果に合わせるように、絵里のAGE-FXも真っ直ぐ突っ込んでいきます

「えい!」

穂乃果が突っ込みながらビームライフルを2発撃ちます

「おっと♪」

絵里はそれを軽くかわしながら、スタングルライフルを撃ち

「うわ、っと!」

それを穂乃果がかわしたところに──

「避け方が隙だらけよ!」

いつの間にか接近していたAGE-FXが、ビームサーベルを振り下ろす

は、早いです……

「うわぁっ!?」

穂乃果も咄嗟に、ビームサーベルを取り出して、つばぜり合いに持ち込みます

「なかなかやるわね♪」

「えへへ……どう、もっ!」

と言って、ビームサーベルを振り払って直後にライフルを撃ち込む

しかしそれも紙一重でかわされます

「その程度じゃ、私には勝てないわよ!」

回って避けた勢いで、再びサーベルを振ります

「くっ……!」

穂乃果も先ほど振り払ったサーベルを逆手に持って振り、またつばぜり合いへ

「このままだとちょっと長引きそうね……それじゃあ──」

そう言って、一旦離れて

「Cファンネル!」

Cファンネルを射出します

「うぇっ!? 何それ!?」

そういえば、穂乃果はガンダムをよく知らないんですよね

ガンプラを始めたのだって、私とことりに誘われたからですし

「行きなさいっ!」

その声とともに、Cファンネルがストライクに向かって飛んでいきます

「そ、そんなの聞いてな──わわっ!? おわっとっ!?」

飛び交うCファンネルをなんとかギリギリでかわします、が──

「きゃっ!?」

さすがにそう長くは持ちません

シールドとビームサーベルを装備していた左腕が切り取られます

「ぐっ……!」

何とかライフルを構えようとしますが──

これもCファンネルによって妨害されます

「どうする? もう腕は両方無いけど」

絵里がニヒルな笑みを浮かべながらそう言います

──絵里、とても楽しそうですね……

「うぅ……」

両腕が無いとなると、残る武装はイーゲルシュテルンくらいでしょうか

アーマーシュナイダーは、腕が無いので使えませんし……

「こうなったらっ!」

と言って、イーゲルシュテルンを撃ちながら、勢いに任せて突っ込んでいきます

完全にヤケクソです

「えーいっ!」

突っ込んだ勢いのまま、回し蹴りを繰り出します

しかし、それは当然かわされ──

「これで終わりね♪」

AGE-FXのビームサーベルが、ストライクの腹部と腰部の接続部分を切り裂きます

あんなに的確に接続部分を狙えるなんて……


『バトル エンデッド』


そして、バトルが終わりました

穂乃果のストライク、ほとんど壊れていませんね……


「絵里ちゃん強いよぉー!」

「ふふっ、だから言ったでしょ? 強いって」

その言葉に嘘偽りはありませんでした

それに、見ていればわかりますが、絵里は先ほどの戦いでは確実に手加減していました

本気を出せば、多分、ことりでも勝てない──

「それじゃあね」

「ええ、また」

「またね~♪」

そう言って、絵里と別れました

穂乃果は──さっきから真剣な顔でストライクを見つめています

「……穂乃果?」

「ねぇ、海未ちゃん」

「は、はい」

「私……絵里ちゃんに、勝ちたい!」

そう言ってこちらを見た穂乃果の眼は、本気でした

「……わかりました。ことりも、いいですね?」

「うん! どれだけでも付き合うよ♪」

「ありがとう、海未ちゃん、ことりちゃん!」

───

──


それから毎日、帰りにいつもの場所へ寄って本格的に特訓をすることになりました

……ちなみに、穂乃果は部活のたびに、時々絵里を見て闘志を燃やしています

いや、そこは切り替えましょうよ?


そんなこんなで、特訓を始めてから幾日か目の帰り道

「あっ、ねぇねぇ、ことりちゃん」

「うん?」

「ことりちゃんって、結構、ガンプラいっぱい持ってるんだよね?」

穂乃果が、そうことりに聞きます

「まぁ、そこそこ?」

「じゃあさ、あの……絵里ちゃんのガンプラが使ってたみたいなの持ってるのって、無い?」

「ソードビット系かぁ……確か、あったような……」

「ほんと!? じゃあ、明日それ持ってきてよ!」

おそらく、Cファンネルを対処できるようにしたいのでしょう

「うん、わかった。後で探しておくよ♪」

「ありがとー!」

「持ってきたよー♪」

翌日

そう言って、バッグから取り出したことりの手に握られていたのは

──スローネツヴァイ

てっきり、ダブルオークアンタでも持ってくるかと思ったんですが

何故そのチョイス……

「よーし、じゃあ早速始めよう!」


「じゃあ、行くよ穂乃果ちゃん!」

「うん!」

「いっけー、ファングッ♪」

スローネツヴァイからファングが射出され、そのままストライクへ向かっていき──

ストライクの周囲を囲むように配置されました

「これを今からストライクにどんどん飛ばすから、それを避けてみて」

「わかった!」

そう言うと、ファングが1個ずつ突っ込み始めます

ストライクを傷つけないためにか、ビームサーベルは出ていません

「これくらいなら、全然避けられるね!」

あまり攻撃の速度も速くないので、難なく避けています

「それじゃあ、少しスピードを上げるよー」

先ほどより少し速くなりました

これも、ギリギリですがかわせています

……ほんとにギリギリですが

「もう少し、スピードを上げるよ♪」

さらに攻撃の手が速まりました

AGE-FXの時と同じくらいでしょうか

「うわっ──わわっ、うわぁ!?」

これは流石に避けきれません

「もー、それじゃあ絵里ちゃんに勝てないよ~?」

「そう言われてもー……」

なんて言いつつも、練習を再開します

そして、それから再び幾日か経った頃

「だいぶ避けられるようになったねー♪」

「あはは、まぁね! でも……」

「でも……?」

「いや、ね? この……エールストライカー? だっけ?」

「はい」

「これ、武器が少ないから、なんか物足りなくなってきて……」

エールストライクだと、武装はビームライフル、ビームサーベル、イーゲルシュテルン、アーマーシュナイダーの4つです

それに加えて、アーマーシュナイダーなんかは、あまり使う機会も無いですし

穂乃果の性格のせいか、腕が上がった影響か、それが物足りなくなってきたようです

──武器、ですか

うーん……操作性が大きく変わるとやりづらくなるでしょうから、機動性はできるだけそのままにしておきたいですし……

武装が豊富で、かつ、機動力も兼ね備えたストライカーパック──あっ、ありました!

「わかりました。それでは、2日ほど待ってください」

「2日?」

「ええ」

「うーん……なんかよくわかんないけど、わかった!」

あれなら、塗装も含めて2日あれば作れるはずです──



2日後

宣言通り、完成しました

「では、これを持っていきましょう」

──あ、でも……この、余ったストライクルージュはどうしましょうか

……いや、今はそれより、これを穂乃果に渡すことが先です

「穂乃果、これを見てください!」

「わー、何これー……!」

それを見た穂乃果は、感嘆した表情をしています

「これは、『I.W.S.P.』というものです」

「あ、あい、だぶりゅ、えすぴー?」

「I.W.S.P.とは、統合兵装ストライカーパックの略で……
 いえ、今はそんなことはどうでもいいんです。穂乃果、ストライクを出してください」

「えっ? あ、うん、わかった」

そして、差し出されたストライクを手に取り

「これをこうしてですね……」

エールストライカーを外し、I.W.S.P.を接続部に取り付けます

「これでよし、と」

「おー、かっこいいー!」

「これが、ストライクガンダムI.W.S.P.です」

「武器もいっぱいだねー」

「そうですね。武装は、この肩のレールガンと、その下に付いている単装砲、それから──」

────

──


「と。まぁ、こんなところです。ただ、重量なんかの関係で、少しばかり扱いづらいかもしれませんが……」

「大丈夫大丈夫!」

多分、今の穂乃果なら十分に扱えるはずです


そして

「いーやっほーっ♪」

早速シミュレーションの相手に撃ちまくってます、切りまくってます

非常に余裕な感じで、軽快に

まぁ、思った通り、十分に扱えています

──ただ、いささかはしゃぎすぎでは……?

「どうですか? I.W.S.P.は」

「すっごく良いよっ!!」

目を光り輝かせながら言います

ここまで喜んでくれると、こちらも作り甲斐があったというものです

「良かったね、穂乃果ちゃん♪」

「うんっ!」

────

──


それから、2週間ほどが経ちました

穂乃果は、私もことりも勝てないくらいに強くなりました

ほんとに、上達は早いんですよね

この熱意を、勉強にも向けてくれるとありがたいのですが……


まぁ、何はともあれ、とうとう絵里とのリベンジマッチをすることになりました

「今度こそ、負けないんだからね──!」

「ふふっ、そうは行かないわよ」

そう言って、両者、ガンプラをGPベースにセットします

ちなみに、ステージは前回と同じようです

「あら、それは……I.W.S.P.かしら?」

「えへへ、そうだよ!」

「へぇー……いいじゃない♪」

そう言う絵里のAGE-FXを見てみると──

おや? あれは……


『バトル スタート』


おっと、バトルが始まりました

「高坂穂乃果、ストライク、行きますっ!」

「絢瀬絵里、AGE-FX、出るわよ!」

──すごく……ノリノリです……

発進してステージへ出た途端、穂乃果が勢いよく突っ込み始めました

──と、次の瞬間

太く、青い閃光

「うわぁっ、と!? 何今の!?」

「驚いた?」

絵里が笑う

あれはやはり、ダイダルバズーカ……

AGE-FX用の装備で、スタングルライフルにオプションパーツを取り付けることによって、長距離射撃が可能になります

威力は凄まじいものの、原作では一度も当たらず破壊されていましたが……

「もう一発──」

「させないっ!」

即座にレールガンを撃ちます

「くっ……!」

見事命中──

ライフルは残りましたが、バズーカのパーツは破壊されました

……また、一度も当たらずに破壊されるんですね……

「行っくよーっ!」

再び突っ込みます

その突進してくるストライクに向かって、スタングルライフルを数発撃つAGE-FX

しかしそれを、ローリングで軽くかわします

「上手くなったわね、穂乃果……!」

Cファンネルを展開し、ストライクへ飛ばします

「来た──!」

Cファンネルはストライクを取り囲み、次々に攻撃し始めます

「この攻撃だって!」

しかし、ストライクはそれを避けつつ、隙を見つけては、ビームライフルや肩の単装砲で破壊していきます

そして、いくつか墜とした後、もう一度突っ込もうとした瞬間──

「きゃあっ……!?」

遠方からのビームが命中し、片側のレールガンとスラスターが破壊されます

「ふふっ、これくらいは想定内よ!」

そう言ってCファンネルを戻し、、ビームを撃ちながら接近してきます

それに穂乃果も下がりながらかわしつつ、ライフルとコンバインドシールドのガトリングで対抗します、が──

その攻撃を軽くかわしながらAGE-FXは近づいてきて、ビームサーベルを振り下ろしてきます

「っ……!」

ストライクもライフルを放り投げ対艦刀を抜いて振り、一瞬つばぜり合いになりますが、すぐに押し払い単装砲を撃ちます

ですがそれはもちろんかわされ……

「はぁっ!」

「あっ──!」

コンバインドシールドの一部が、サーベルで斬られます

ガトリングも使えなくなってしまいました

「このっ!」

勢いに任せて対艦刀を振り下ろします

それをAGE-FXが下がって避けたところに、右手の対艦刀を捨ててシールドのビームブーメランを投げ、直後にストライクも突っ込みます

「うぁっ──くっ……!」

ブーメランが左の肩甲部の上辺にヒットしました

そこへストライクが対艦刀を振り追い打ちをかけます

「そうそう好きには……!」

絵里もサーベルで対抗し再びつばぜり合いになりますが、対艦刀を振った勢いで払い、そのまま回し蹴りを喰らわせます

一気に攻めて、隙を見せないようにしているのでしょうか──

そして、そこからさらに対艦刀で斬りかかる穂乃果

それを絵里はサーベルで押し返します

「このままじゃ負ける……なら!」

そう言って絵里は、ファンネルを射出した後、何かのシステムを起動します

その瞬間、AGE-FXから青白い光が大量に放たれます

あれは──!

「が、ガンプラからビームサーベルがいっぱい……!?」

間違いありません、あれは──FXバーストモード!

「まさか、こんな奥の手を使うことになるなんて──ねっ!」

全速力で向かってきます

「ひぃぃっ!?」

穂乃果も後ろを向いて全速力で逃走します

しかし、バースト状態のFXの圧倒的なスピードには、I.W.S.P.の機動力も無意味です

「逃げたって……無駄よっ!!」

腕を振り下ろしてきます

「うわっとぉ!?」

何とかかわします

ですが、その後も脚や腕を振り回しての連続攻撃が襲い掛かります

「わ、ちょっ──ひゃあっ!?」

紙一重で攻撃をかわし続けますが──

「やっ……!」

右脚にヒットします

「ふふっ……♪」

「くっ……!」

穂乃果は一旦離れ、レールガンを目くらましに撃って、再び逃げます

しかし、もちろんすぐに追いかけてきます

「穂乃果……この勝負」

そして、ストライクに最後の一撃を喰らわせようとします

「これで終わり──」

「──っ!」



「……よ?」

「ふぇっ……?」

……スカりました

どうやら、FXバーストの制限時間が来たようです

「そんな、嘘でしょ……!?」

「……フフフ──」

「うっ……」

「今度は……穂乃果の番だよっ!」

そう言って穂乃果は振り向きざまにレールガンを撃ちます

「ぐっ──!」

左肩に当たり、腕ごと破壊されます

そしてAGE-FXに接近して

「やーっ!」

対艦刀を振り下ろし──

右腕が切り落とされます

「っ……!」

絵里は、急いで後ろに下がります

「逃がさないよっ!」

追う穂乃果

「このっ……」

下がりながら、乱雑にCファンネルを飛ばす絵里

しかし、穂乃果は避けようとせず、そのまま全速力で突っ込んでいきます

Cファンネルで右肩やもう片方のレールガンが切り落とされますが、お構いなしに突っ込みます

そして、AGE-FXに接近し──

「はぁぁぁーっ!!」

「なっ……!」

突き出した左腕の対艦刀は、AGE-FXの腹部を貫く

その光景はまるで、プロヴィデンスを貫くフリーダムを想起させました──


『バトル エンデッド』

「あはは、負けちゃったわね」

「勝った……勝ったよ! 海未ちゃん、ことりちゃん!」

こちらを向いて言います

なんというか──良い顔をしています

「やったね、穂乃果ちゃん♪」

「おめでとうございます」

「それにしても、この間とは比べ物にならないほど強くなったわねー……」

「えへへ、でしょー?」

とても自慢げです

「ええ。だけど──」

少し間をおいて

「もし次に戦う時は、絶対に負けないんだからね?」

笑いながら言う

「っ──! うん、こっちこそ!」

穂乃果も、楽しそうな顔で言う

────

──


「今度やるときは、もーっと強くなってるんだから、覚悟しなさいよね!」

「穂乃果だって、もっともーっと強くなってるよ!!」

楽しそうです

まるで小学生みたいだと言いたくなりましたが、それは今は心の中に秘めておきましょう

「ふふっ……それじゃあ、また明日ね! 穂乃果、海未、ことり」

「うん! また明日!」

「ええ、また」

「また明日ねー♪」

そう言って、絵里と別れました

「あぁー、今日は疲れたなー……!」

グーッと、伸びをしながら

穂乃果たちと別れて、少し歩いた頃

「ずいぶんと楽しそうやったなぁ?」

ニヤニヤしながら出てくる希

「うげっ、希!?」

「『うげっ』とは失礼な……」

「あっ──ごめんごめん」

「全く……んで? 何がそんなに楽しかったん?」

「……希のことだから、どうせ最初から見てたんでしょ?」

「ん~? なんのことやらさっぱりだなー」

白っ々しい……

「はぁ……わかったわよ、全部話すわよ。い・ち・お・う、ね!」

そう言って私は、帰り道を歩きながら、希に全て話した

──できれば、子供みたいで恥ずかしいから、自分で話したくなかったんだけど

──

────

それ以来、部活の時に

穂乃果と絵里の目が合うたび、二人の視線が、火花を散らしています

いや、だから練習の時は切り替えましょうよって……

「ねぇ、ことりちゃん。穂乃果ちゃんと絵里ちゃん、何かあったの……?」

「うーんと──ちょっと、ね?」

「……?」

「ふふっ──♪」

みんなが不思議な目で穂乃果と絵里を見ている中、微笑ましそうに見ている希

嗚呼、あれは全て知っている顔です。確実です

「……!」

「…………」

いつまでこの調子なのでしょうか

そろそろ、見ているこっちが疲れてきます

……あれです、こうなったらもう


誰でもいいので、止めてください……









おわり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月28日 (火) 20:30:05   ID: yLCRamCG

おもしろかったです。
次回作を楽しみにしています。

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