新ジャンル「恐竜娘」(23)


アタシは寺乃(ティラノ)
白亜紀高校に通う
ごく普通の恐竜娘っ!

寺乃(ハッ!あれは憧れの禽先輩(イグアノ)っ!!相変わらず美味し……じゃなくてかっこいいっ!!)

寺乃(あの人が今晩のオカ…………じゃなくてっ、あの人がアタシの彼氏だったら高校生活はバラ色に違いないっ!おっと涎…)

寺乃「ってぇ!妄想に老けてる場合じゃなかった!遅刻しちゃうよ!」トテトテトテッ

ドスッドスッドスッ………

寺乃「およ、泉門(トリケラ)君が前を走ってる、地響きで分かっちゃった」

寺乃「泉門君~おはよ~」

泉門「……うっす」ドスッドスッ

寺乃「今日も番長スタイル決まってるね~」

泉門「…………そうっすか?」ドスッドスッ

寺乃「にしても泉門って見た目は怖いのに中身はピュアなのに、どうして番長スタイルなのー?粋がってる感じなの?」

泉門「…………」ドスッドスッ

寺乃「あー、あんまり触れられて欲しく無い感じですかー、ごめんごめん」

泉門「…………うっす」ドスッドスッ

寺乃「いやぁ~、泉門君のペースだと学校間に合わないね~もちょと走ろーよー」

泉門「…………うっす」ドスッドスッ

寺乃(ここは通学路よりも直線でいける裏ルートを使うべきかな~)

寺乃(なりふり構ってられないし……よし)

……………………
…………


寺乃「そんな訳でこの堀を通り抜ければ学校だよっ!」

泉門「…………嫌な予感がするっす…………」

寺乃「大丈夫だよ!!番長だし!」

泉門「…………無理矢理過ぎるっす……」

泉門「…………挟まって飢え死にするっす…………」

寺乃「大丈夫!そんなに早く飢え死にしないよっ!」

寺乃「まぁ見てなって!こうやって半身になって進めばっ……」ズズズッ…

寺乃「ほら抜けれた」

泉門「…………」ギチギチ

寺乃「無理だった!!」

泉門「…………どうするんすか…………これ……」ギチギチ

寺乃「と、とりあえず役に立ちそうな物探してくるよ!」ダッ

泉門「…………頼むっす……」ギチギチ

泉門「…………頭痒い」ギチギチ

キーンコーンカーンコーン
寺乃「ふぅ!どうにか間に合ったよー!」机グター

棘宮(スピノ)「おはよう寺乃さん、今日はギリギリだったのね」

寺乃「なんか凄い疲れたよー…………あれ?なんか忘れてるような………ま、いっか」

綱木手先生(アンキロ)「うーし、出席とるぞ~」

『キャンプ』

寺乃「今日から夏休み!何処行こっか棘みん!」

棘宮「川があるところなら何処でもいいわ」

寺乃「おっー、なら山に行こー!キャンプだキャンプー!夜は焼き魚だっー!」

棘宮「私達2人は危険過ぎるから、他に誰か誘わない?」

寺乃「そっかー、じゃあ泉門番長とー、捨子(ステゴ)誘おっか!」

棘宮「そうしましょう」

……………………
…………


寺乃「んじゃ、面子も揃った訳だし、出発だー!」

?「ちょっと待ちたまえ君達っ!」

?「僕を連れて行かないなんてひどぉーいじゃぁないかぁー!」

寺乃「……羽歯先輩(プテラノ)も行きたいんですか?」

羽歯「勿論だとも!」

寺乃「仕方ないですねー、んじゃ、一緒に行きましょうか」

羽歯「クエッー!(やったぁ!魚だ魚っ!)」

棘宮「……ッ」ギリリ

……………………
…………


捨子「暑いよぉ…」ズズッ

寺乃「およ、捨子は水筒に何を入れてきたのー?」

捨子「林檎ジュースです」

寺乃「へぇー、アタシはスポーツドリンクにしたよー!」

棘宮「水分補給は大事よね、私は鮭檸檬」

寺乃「鮭っ!?」

……………………
…………


寺乃「着いたー!」

羽歯先輩「よし、早速テントわ張ろうじゃぁないかぁっー!」バサぁ

……………………
…………

寺乃「出来た!」

泉門「…………こっちも、出来たっす…………」

棘宮「ところで、男子3人居るけど大丈夫かしら」

寺乃「泉門君だけでもテントパンパンだよねー!」

泉門「…………」

捨子「あ、あのっ、僕は外でも平気なので……泉門さんは……」

羽歯先輩「いやぁー!ここは、図体のデカイ泉門君が外で寝るべきだよっ!」

寺乃「うーん、それが妥当かなぁ」

棘宮「ちょっと待って」

棘宮「羽歯先輩のその翼で、テントに穴を開ける可能性があるので羽歯先輩が外の方がいいのでは?」

羽歯「ちょ、待ちたまえよ!ちゃんと折りたためば大丈夫だからっ!」

寺乃「棘みんの言う通りかも!羽歯先輩はそこら辺の木で寝てください!」

羽歯「」

棘宮「というわけで、そのテントは泉門君と捨子君でお願いね」

泉門「…………うっす」

捨子「わ、わかりました……」

寺乃「ん~、棘みん暑いし着替えよ~」ファスナージィィ

棘宮「そうね、そうしましょうか」ジィィ……

……………………
…………


「汗がベタついたしょうかないよぉ~」
「早く脱ぎなさいよ」

捨子「…………」モジモジ

泉門「……………………」

捨子「な、なんか…………ヤバいですね…………」

泉門「……………………」コクリ

……………………
…………


寺乃「よぉーし!夕飯作ろ~!」

羽歯先輩「キャンプと言ったらカレーだよねっ!」バサぁ

寺乃「ちゃんとみんな具材持ってきたー?アタシは肉っー!!」

泉門「……………玉ねぎ持ってきたっす」

捨子「馬鈴薯と人参を……」

羽歯「…………みんなっ…………すまない……ルーを忘れてしまったようだ……」

棘宮「使えない翼竜ですね」

棘宮「……なら、代わりに鮭檸檬汁を代用して……」

寺乃「オィィイ!それもうカレーじゃないよぉ!」

スピノは棘トカゲ
んで、なんとなく棘宮
トリケラは
頭蓋の後ろに張り出した巨大な
穴を泉門というから、泉門
プテラは羽歯竜(うしりゅう)って
wikiで書いてあったから羽歯
アンキロは継ぎ手トカゲなんだけど
継ぎをつなぎと読み違えて
綱木手。馬鹿です、ハイ。

……………………
…………


寺乃「いやぁ、遊んだ遊んだ………もぅ夜になっちゃったよー」

棘宮「空が綺麗ね」

羽歯「あ、あの星が織姫星でこっちが彦星なのだよっ!(ふふっ、わざわざ覚えてきた甲斐があった!)彼らは一年に一度しか…」

泉門「…………あれが蠍座のアンタレス…………射手座の中にあるのが南斗六星…………」

寺乃「泉門君凄ーい!」

棘宮「さすが泉門君ね」

羽歯「ちょっと!こっちは一年に一度なんだよっ!?」クケェー!

棘宮「翼竜五月蝿いのよ」キッ

寺乃「……?ねぇ、泉門君あの光ってる星何ー?」

泉門「…………ん?あれっすか…………あれは」


泉門「…………隕石っすね」




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