モバP「あー、ヤバい、辛い...」 (59)
のんびりと書いていきます
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412313655
P「はい...はい...では、よろしくお願いします」
P「ええ、資料は後日お送りいたしますので...」
P「はい、では失礼します」ガチャッ
P「ふぅ...よし、とりあえずオッケーだ」
Prrrrr♪
P「はい、お電話ありがとうございます、CGプロです」
P「はい!お世話になっております!」
P「...変更ですか、はい、承知しました」
P「ええ、ではこちらも資料を訂正しますので...」
P「はい、明日までには必ず...」
P「では失礼します、はい」ガチャッ
P「...はぁ、資料作り直しか」
P「あっ、そろそろアイドルをテレビ局まで迎えに行く時間...」
P「多分戻ってくる頃には...夜だろうな...」
P「今日も泊まりか...」
P「まっ、ボヤいててもしょうがないし、行ってくるか...」
P「ちひろさん、俺ちょっと送迎に行ってきます」
ちひろ「わかりました、気を付けてください」
P「今日も泊まると思うんで、先にあがっちゃってください」
ちひろ「はーい、無理しないでくださいね」
P「わかってます、じゃあ行ってきまーす」バタン
ヒョコッ
?「Pさん...」
ガチャッ
P「あー、疲れた...」
P「...眠いなぁ」
P「でも資料作らないと...」
P「あっ、その前に明日のスケジュール確認だ」
P「明日は午前中からここへ営業に行って、そのあとは打ち合わせ...」
P「午後はミニライブがあるから、現場に行って...」
P「それからトレーナーさんたちとレッスンプランの話し合い...」
P「となると、この資料は今夜中に終わらせないとな...」
P「じゃ、始めるか...」
P「......」カタカタ...
P「あっ、間違えた...」
P「えーっと、ここの画像どうするかな...」
P「いや待てよ、確か参考になりそうなものがこっちに...」ペラペラ
P「あった、そうするとこの写真の方が...」
Prrrrrr♪
P「むっ、こいつ確か大学の時の...なんだろう?」
P「はい、Pですが...」
P「おぉ、久しぶり、どうした?」
P「今?仕事してるけど」
P「飲み会?いや、ちょっと無理だよ」
P「ああ、悪いな」
P「合コン?いつだ?」
P「あー、すまん...その日はちょっとライブが...」
P「えっ?いやいや違うよ、仕事だって...」
P「そうそう、そういうことだ」
P「ゴメンな、また誘ってくれよ」
P「おう、じゃあ飲みすぎるなよ、じゃあな」
P「ふぅ...」
P「行けるなら行きたいけどねー」
P「今は資料作らないといけないから無理ですよーっと...」
P「それに眠いし...」
P「そういえば昨日もあんまり寝てないなぁ...」
P「同年代が酒飲んで遊んでる時に俺は徹夜で仕事かぁ...」
P「頭が痛い...目が痛い...」
P「あー、ヤバい、辛い...」
P「...いかんいかん!そういう事は考えるな!」
P「ちょっと休憩するか、腹も減ったし...」
P「カップめんでも食って...あっ、切れてる」
P「しょうがない、コンビニ行くかな...」
P「いや待てよ、ひょっとしたら冷蔵庫になにかあるかも...」
ガチャッ
P「ん~、なにもないか...おっ?」
P「コンビニの弁当とおにぎりだ、それに...チョコレートも」
P「あれ、これは...」
『Pさんへ』
『泊まりでお仕事をするかもしれないと言っていたので買っておきました』
『余計なことかもしれませんけど お腹が減ったら食べてください』
『糖分も必要だと思うのでチョコレートを置いておきます』
『くれぐれも無理はしないで 必ず適度に休憩をとってください』
『それと近頃夜が寒くなってきてるので風邪をひかないように気を付けて』
『膝かけをお貸ししますのでよければ使ってください』
『最後にこれだけ ちゃんとベッドで寝ないとダメですよ?身体を痛めちゃいます』
P「手紙まで...」
ちひろ「私じゃないですよ」
P「あれ、違うんですか?」
ちひろ「ええ、私だってお仕事してましたからそんなの買いに行ってる暇がないですし」
P「うーむ、言われてみればそうか...」
ちひろ「でもよかったですね、その親切な人が用意してくれてて」
P「ええ、本当に助かりました、夜にひとりで仕事をしてる中でああいうことをしてもらうと嬉しくて泣きそうになりますよ」
ちひろ「本当に泣いたんですか?」
P「いや、そこまではいってませんけど...」
ちひろ「ところで今日も泊まるんですか?」
P「うーん、そこまではいかないと思いますけど、帰るのは夜になるでしょうね」
?「......」
P「......」カタカタ...
P「ふわぁ~あ...もうこんな時間か...」
P「最近どんどん時間が経つのが早く感じるなぁ...」
P「のど渇いたし、なんか飲もうっと...」
ガチャッ
P「んっ?ケーキが入ってる...」
『美味しいって評判を聞いたのでお夜食にでもどうぞ』
『あと、泣いたりしちゃダメですよ?』
『泣かれたりしたら私の方が困っちゃうし...』
『全然気にしなくていいですからお仕事頑張ってください!』
P「また手紙だ...」
P(それからちょくちょく冷蔵庫の中に差し入れが入っているようになった)
P(大体がお菓子とか甘い物...)
P(もしくはコーンスープとかサンドイッチみたいな軽い夜食...)
P(時には栄養ドリンクまで...)
P(それと必ず手紙が入っていた)
P(文面は『無理しないで』とか『眠るときには身体を温かくして』そういう内容がほとんど)
P(まるで母親が子供に言い聞かせるような内容だ)
P(でもなぜか絶対に名前が書いてない...)
P(ちひろさんに聞いても誰が入れたのかわからないらしい...)
P(でも、多分だけど)
P(この字には見覚えが...)
ガチャッ
P「おっ、今日はコンビニの弁当が...」
P「それと...」
『ゴメンなさい...』
『本当は手作りのお弁当にしようと思ったんですけどちょっと事情があって...』
『今度こそ手作りのお弁当をご用意しておきますから待っててください!』
『それと新しく膝かけを編んだのでもしよければ使ってください』
P「俺の机に置いてあったこれか...」
P「綺麗だな、手編みには思えないが...」
P「おー、暖かい」
P「...そろそろかな」
P「......」カタカタ
P「...よしできた、ちひろさん確認お願いできますか?」
ちひろ「ええ、わかりました、拝見します」
ちひろ「...うん、問題ありませんね」
P「ありがとうございます、ふぅ...」
ちひろ「お疲れ様でした、大丈夫ですか?最近妙に忙しいですし...」
P「まあ、下期に入っちゃったからこの時期はしょうがないですよ」
ちひろ「ですよねぇ...」
P「でも忙しいのはいいことですし、それにこの資料が終わったのでとりあえず一息つけますよ」
ちひろ「本当にご苦労様でした、今日は定時で上がれそうですね」
P「いえ、今日も泊まろうかと思ってます」
ちひろ「えっ?でも今一息つけるって...」
P「ちょっと気になることがあるんで、ちひろさんは普通どおり上がっていいですよ」
ちひろ「はぁ...でも無理はしないでくださいね?」
?「......」
ちひろ「プロデューサーさん、私ちょっと銀行に行ってきます」
P「ええ、行ってらっしゃい」カタカタ...
ちひろ「ちゃんと休憩取ってくださいね?」
P「わかってますよ、ちひろさんこそ車に気を付けてください」
ちひろ「わかってますよ、子共じゃないんですから」
P「へいへい、それじゃいってらっしゃーい」
ちひろ「はーい、それじゃ」バタン
P「さてと...」カタカタ
コソコソ...
P「やっぱり来たか...」
コソコソ...
?「実家から送ってもらったこれ、喜んでくれるといいけど...」
?「でもどうせなら家に帰ってゆっくり食べて欲しいなぁ...」
?「また事務所に泊まるみたいだし、気が休まらないんじゃ...」
P「なにを送ってもらったんだ?」
?「ひゃあっ!?」ビクッ!
P「おっ、やっぱりお前だったのか」
「ぴ、Pさん?」
P「ほら、こっち来いよ穂乃香」
穂乃香「は、はい...」
穂乃香「......」
P「どうした?」
穂乃香「あ、あの!」
穂乃香「...いつから気付いてたんですか?」
P「んー、少し前からな」
穂乃香「でも...手紙には名前を書いてなかったはず...」
P「確かに名前はなかったけど、なんとなく字で察しがついたんだよ」
穂乃香「字でですか?」
P「履歴書に書いてあった字と同じだしな、穂乃香らしい綺麗で真面目さが読み取れる字だ」
穂乃香「あ、ありがとうございます...」
P「それで、なにを実家から送ってもらったんだ?」
穂乃香「ずんだ餅です、Pさんに食べてもらおうと思って...」
P「おぉ、それが穂乃香の地元の...」
穂乃香「はい、私の大好きな味ですよ」
P「じゃあ一緒に食べようか」
穂乃香「いえ、Pさんに食べてもらおうと思って送ってもらったんです、だからPさんおひとりで...」
P「でも穂乃香も好きなんだろ?結構いっぱいあるし、ふたりで食べても...」
穂乃香「そ、そうですけど...なんだか申し訳ないですし、それに...」
クゥゥゥ...
穂乃香「あっ...」
P「...お腹空いてるのか?」
穂乃香「い、いえ...///」カアァァァァ
P「まあしょうがないよ、レッスンで疲れてるしな」
穂乃香「うぅぅ...私のバカ...」
P「ほら食べよう、穂乃香も言ってただろ?糖分も必要だって」
穂乃香「...迷惑になりませんか?」
P「そんなわけないだろ」
穂乃香「じゃあ...一緒に」
P「あむっ...」
穂乃香「どうですか?」
P「んー、甘い!それに美味しい!」
穂乃香「よかった、お口に合ったみたいですね」
P「実は今まで食べたことなかったんだけど、ずんだ餅ってすごく美味しいなぁ」
穂乃香「これには緑茶がよく会うんですよ、はいどうぞ」
P「おっ、ありがとう...」ズズズ...
P「はぁ...染みわたる...」
穂乃香「ふふっ、なんだかPさん、おじいちゃんみたいですね」
P「いやー、実は今まで黙ってたけど年々身体にガタが来ててなぁ」
穂乃香「大丈夫です、まだまだとっても若いですよ」
P「いいんだぞ、気を使わなくたって」
穂乃香「ふふっ、気を使うのは苦手です♪」
P「そんなことないぞ、確かに事務所に来た頃の穂乃香はひょっとするとそうだったかもしれないけど」
穂乃香「今考えると、生意気な感じに見えたかもしれませんね」
P「生意気ってわけじゃないけど、正直とっつきにくくて無愛想な子だなとは思ったよ」
P「まあ幸いな事に俺が200パーセント間違ってたわけだが」
穂乃香「あの...そこまで自分を卑下しなくても...」
P「いやいや、わざわざ俺なんかの為にここまでいろんな事をしてくれる子が無愛想なわけがない」
穂乃香「そんな...なんでもないですこんなの...」
P「穂乃香、そのなんでもない事で俺がどんなに救われた気持ちになったか分かるか?」
P「みんな帰った事務所の中でひとりで仕事をして、気がつくと朝になってる」
P「寝不足で頭は痛いし、眼も痛くなってきて、ついでに腰まで痛い...」
P「ああ、もう俺はこのまま痛みで死んじゃうんじゃないかって時にだ」
P「誰かが俺のためにお弁当や手紙を置いて行ってくれる」
P「それだけで俺は涙が出るくらい嬉しかったんだ」
P「ちゃんと誰かが俺の事を気にかけてくれてるって思えてな」
P「明日も頑張ろうって気になれるのさ」
穂乃香「Pさん...」
P「だからちゃんとお礼を言わせてくれ、穂乃香」
P「ありがとう、本当に嬉しかったよ」
P「俺のためにいろいろしてくれて、本当にありがとう」
P「頼りない俺だけど、これからもよろしくな」
穂乃香「...気にかけないわけないじゃないですか」
穂乃香「Pさんは...いつも忙しそうにしてて...」
穂乃香「毎日遅くまで残ってお仕事をして...」
穂乃香「それなのに、いつも私に声をかけてくれます...」
穂乃香「『穂乃香、調子はどうだ?頑張れよ!』って...」
穂乃香「その一言だけで、明日への活力をもらえるんです」
穂乃香「だから私の方こそ、お礼を言わないと..」
穂乃香「ありがとうございます、Pさん」
穂乃香「お仕事が忙しいのに、いつも私を気にかけてくれて、とっても嬉しいです...」
穂乃香「私、Pさんがどんなにお仕事を頑張っているのか、ちゃんと知ってます...」
穂乃香「それに、他のアイドルの皆さんもきっと知っているはずです...」
穂乃香「だからこれからも私の手を取って、連れて行ってください」
穂乃香「この長い道を...ずーっと...ふたりで...」
P「......」
穂乃香「......」
P「な、なんか恥ずかしいな、改まってこういう事を言うのは...」
穂乃香「そ、そうですね...」
P「まあ、とにかくだ!」
P「これからもよろしくな、穂乃香」
穂乃香「はい、Pさん...」
P「あー、なんだか穂乃香と話してると心が豊かになってくるなぁ...」
穂乃香「ふふっ、なんですかそれ?」
P「まあ、明日も頑張れるパワーをもらえるってことだ」
穂乃香「それはいいことだと思いますけど、無理はダメですよ?あんまりお泊まりとかが続くとPさんの身体が...」
P「わかってるって、それに今日は泊まらないよ」
穂乃香「えっ、でもさっきちひろさんと...」
P「いや、ああ言っておけばまた穂乃香がなにか冷蔵庫に入れようとすると思ったからさ」
穂乃香「じゃあ、今日は...」
P「夕方には帰れるよ、さすがに家で寝たいし」
穂乃香「もうっ、Pさんったら...」
P「それにしてもずんだ餅ってけっこうお腹いっぱいになるんだな」
穂乃香「ふふっ、そうなんです、美味しいからついつい食べすぎちゃって...」
P「ああ、なんだか腹がいっぱいになると...ふわぁ~あ...眠くて...」
穂乃香「...あの、Pさん」
P「んっ?」
ポンポン♪
穂乃香「その...もしよろしければ...」
P「えーっと、それは...」
穂乃香「い、いやでしたらいいんです!私の膝なんて...いいものじゃないだろうし...」
P「い、いやいや!とんでもない!穂乃香の太ももはとっても柔らかそうで...その...」
穂乃香「な、なんですか?」
P「いや、なんでも...」
穂乃香「と、とにかくどうぞ!遠慮なさらずに...」
P「あー...」
穂乃香「あの、固くないですか?」
P「...ヤバい」
穂乃香「や、ヤバい?」
P「これは...ヤバいなぁ...」
穂乃香(よくわからないけど、嫌ではないみたい...)
P「......」
穂乃香「Pさん?」
P「すぅ...すぅ...」
穂乃香「もう寝ちゃった...」
穂乃香「きっと本当に疲れてたのね...」
穂乃香「Pさん...」ナデナデ
P「むにゃ...」
穂乃香「なんだかこうしてると...」
穂乃香「Pさんと...こいび」
カシャッ
穂乃香「えっ?」
カシャッ ピロリーン♪
穂乃香「な、なに?」
「えっへへ~、スクープ♪なんとあの人気アイドル綾瀬穂乃香に熱愛発覚~?」
「大変だー!こりゃ一大事だっ!揉み消しだー!」
穂乃香「ゆ、柚ちゃん、それに忍ちゃんも...」
喜多見柚(15)
http://imgur.com/ejKGsVL.jpg
http://imgur.com/bWN1IXm.jpg
工藤忍(16)
http://imgur.com/TFUcFzs.jpg
http://imgur.com/DJiGs05.jpg
穂乃香「ゆ、柚ちゃん、それに忍ちゃんも...」
柚「最近穂乃香チャンがなんだか忙しそうにしてるから変だと思ったんだ~♪」
忍「そういえばこの間、寮の台所でなにかお料理してたよね、上手くいかなくて落ち込んでたみたいだけど」
穂乃香「あ、あれは...なんでも...」
忍「あっ、そういえばお弁当箱を持ってたような気がする!」
柚「むっ!忍チャン、それはもしやPサンのために...」
忍「おおっ!つまり...」
忍「なるほど~♪」ニヤニヤ
柚「なるほど~♪」ニヤニヤ
穂乃香「な、なによぉ!」
柚「いやー、まさかあの穂乃香チャンがねぇ...」ピロリーン♪
忍「うんうん、アタシたちの知らない所でPさんと...」カシャッ
柚「こりゃぴにゃこら太もビックリだよね~」
忍「まったくだねっ!」
穂乃香「や、やめてったらぁ!」
柚「ほらほらー、大声出しちゃダメだよ~♪」ピロリーン♪
忍「Pさんが起きちゃうよぉ♪」カシャッ
穂乃香「あっ...」
柚「ふっふっふ~、大人しく柚たちに写真を取られるのだ~!ダイジョーブ、あとでからかうだけだから~♪」ピロリーン♪
忍「お料理ならあとでアタシが教えてあげるよっ」カシャッ
穂乃香「も、もうっ!あとでひどいからっ!」
穂乃香「まったく、あっという間に逃げて行っちゃった...」
穂乃香「...Pさん?」
P「むにゃ...」
穂乃香「よかった、起きてない...」
P「ん~、穂乃香ぁ...」
穂乃香「えっ...」
P「頑張るよ...もっと頑張る...俺...」
穂乃香「Pさん...」
P「頑張る...」
穂乃香「私も頑張ります...」ナデナデ
穂乃香「Pさんだけ頑張るんじゃなくて、私だけが頑張るんじゃなくて...」
穂乃香「二人三脚で...頑張りましょう...」
穂乃香「...それと、忍ちゃんがお料理を教えてくれるそうなので...」
穂乃香「お弁当、期待しててくださいね...」
おわり
駄文失礼しました~
最近仕事が忙しくて心が荒みがちなので
穂乃香に心豊かにしてほしいわ~
あと自分も宮城出身なのでずんだ餅は大好きです
濃いめの緑茶との組み合わせが好き
ではまた~
乙乙 心が豊かになるSSだった
そういえば今日はレナさんのバースデーだけど書かんのか?
>>51 書き溜めてたんですけど誤って消してしまいました...
少し遅れると思いますけどそのうち書きます
このSSまとめへのコメント
ねぇ、あずきは?あずきどこ行った