今井「三橋と伊藤のヤローが東京に行った、っていうもんだから来てみたはいいが……」

今井「どこだここは！！」

谷川「変なところで対抗心出して……」

谷川「とにかく落ち着きましょうよ。とりあえず誰かに道を聞きませんか？」

今井「おお！　それだ！！　でかした谷川！」

今井「誰か、誰か……」ｷｮﾛｷｮﾛ

真姫「……」

今井「……」

真姫（あ、目が合った）

今井「……」



今井（可憐だ……）

今井「そこのお嬢ーーさーーーん！！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ!

真姫「ヴェ！？　わ、私！？」

今井「道をお尋ねしたいんですが、お茶でもどうでしょう」

谷川「前と後で言ってること違いますよ！」

今井「え？　そ、そうか……。そーですよね！！　まずは名前を名乗らなきゃア！」

谷川「そーいうことじゃなくて……」

今井「ぼかぁ今井勝俊という者です！　体力には自信があります！！」

真姫「ええっと」

今井「ああ声も可憐だ……」

真姫「！？///」

真姫「あの……」

今井「はい、なんでしょう！」

真姫「い、急いでるんで！」ﾀﾞｯ

今井「ああ！？」

谷川「逃げちゃいましたね」

今井「……」

今井「フッ、き……きっと恥ずかしくなちゃって逃げたんだな」ｸﾞｽｯ

谷川「今井さん……！」

今井「しょーがねーよ。谷川、俺たちの東京は始まったばかりだぜ！」

谷川「着いていきますよ今井さん！」


（声をかける目的を見失った二人）

真姫「なんだったのかしら、アレ……」ﾀﾀﾀﾀ

真姫（走ってたら人通りの少ないところまで来ちゃったわ）

ドンッ！

真姫「きゃ！」

不良「おいコラ！　ちゃんと前見て走れや殺すぞ！」

真姫「ひっ……す、すみません」

不良「ん～？　……へへっ、こりゃ上玉だ」

真姫「？」

不良「イテテテ。謝るだけで済むと思ってんのか？」

真姫「そんな大怪我してないじゃない！」

不良「うるせぇ！　少しセイイってもんを教えてやるからよー、こっちきな」

真姫「い、嫌……」

不良「女を殴るのは趣味じゃねーんだけど。大人しく着いてこねーと僕チン何するかわかんねーぞ」

真姫（コイツッ……！！）

真姫「嫌！　離して！！」

不良「ヒヒッ。その制服、あのナントカっていう女子高のだよなー？　可愛いじゃんか」

真姫「いいから離しなさいよ！」

不良「嫌なら振りほどけばいーじゃん」

真姫「くっ、この……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

不良「かっわいー！　必死でやんの！」

真姫（ダメ、力じゃ叶わない……）

不良「こっち来いって。すぐ終わるからさ！！」

真姫（私、こんな奴に……）

真姫（嫌……嫌よ！　死んでも嫌！！）

不良「……睨んでんじゃねーよ！！」

真姫「ッ！」ﾋﾞｸｯ

真姫（でも、怖い……怖いよ）

真姫（パパ……ママ……誰か……）

真姫「ﾀｽｹﾃ……」

今井「おい」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.

不良「な、なんだテメー！？」

真姫（さっきの……）

今井「フンガーーーー！！」ﾋｮｲ

不良「ウォ！？　お、降ろせコラ！」

今井「降ろせ？　ほらよ！！」ﾎﾟｲ

不良「うわああああ！？」ﾋｭｰｰﾝ


ズダーーーン！


今井「ふん。失せな」

不良「ひ、ひいいいいい！」ﾀﾞｯ!

今井「……」



今井（……ワレながら渋すぎやしないか！？）


谷川「大丈夫ですか？」

真姫「あ……ありがとうございました」

今井「……たーにーがーわー」

真姫「えっと、イマイさんもありがとうございます」ﾍﾟｺﾘ

今井「!！」


今井「どーってことはありませんよ！！　ハハハハ！！」

真姫「でも、どうしてここに？」

谷川「実は道に迷って。声をかけても避けられるし、自力で道を探してたらドンドン入り組んだところに来ちゃったんです」

今井「それであなたを助けられたのですから、全く迷って正解でした！！」

真姫（この人たち……いい人っぽい）

真姫「本当にありがとうございました」ﾍﾟｺﾘ

今井「いえいえいえ！　あの手の輩は許せませんから！」

真姫「力持ちなんですね」

今井「はい！　あんな男の一人や二人軽いもんです！」



不良「へへ。じゃあ三人はどうだってんだ！」ﾊﾞｷｨ!

今井「グッ！？」

不良「蹴っただけでじゃビクともしねー……石かお前は」

谷川「き、汚ねーぞ！」

不良B「ああ？　なんだこのチビ。お前こんなのにやられたの？」

不良A「ちげーよ！　こっちのデッカイやつだ！」

不良C「おほぉ。確かにいい女だ」


真姫「……！」


今井「谷川、さがってろ。　その子を頼んだ」

谷川「わかりました！」

真姫「えっ！？」


谷川「さぁこっちに！」

真姫「ちょ、ちょっと！　加勢しないでいいの！？　相手は三人よ！？」

谷川「大丈夫。あの人は負けない！」

真姫「なんで！　今井さんを置いて逃げるなんて」

谷川「俺はあの人のことを信じてる。そりゃあ三橋なんかには何度も痛い目に遭わされてるけど……」


谷川「あの人は、紅高の番長今井勝俊。俺の親分なんだ！」

真姫「え……？」

不良A「囲め！」

今井「お？」

不良B「もう逃げられねーぞ！」ｶﾞｼｯ

今井「お？　お？」

不良C「あっちの猿は後だ！」ｶﾞｼｯ


　　不良A
　　今井
不良B　不良C


今井「こんなもん！！　ふん！」ﾌﾞｫﾝ！

不良A「うぉ！？　な、なんて馬鹿力だ……」

不良B「腕を振り回しただけで俺たちを！」

不良C「何もんだテメーー！！」

今井「紅高の今井だぁーーーーー！！！」ﾄﾞｺﾞ!

不良B「ギャフッ！」ﾄﾞｻｯ

不良A「一発で！？」

今井「それと、谷川は猿じゃねーーー！」ﾊﾞｶﾞ！

不良C「ブフッウー！！」ﾄﾞｻｯ

不良A「う、うわああああ！！」

今井「む、逃げたか」


谷川（最近あんまり見なかったけど、やっぱりこの人強い……）

真姫「……」

今井「これで悪者は退治しました！　安心してください！」

真姫「……」

谷川「さすが今井さん！　三人を一瞬で！」

今井「あんなのなんてこたぁねぇよ///」

真姫「あの！」

今井「はい！！」

真姫「今井さんも、その、不良なんですか？」

今井「え？　あはは、いやぁ……ちょっとヤンチャではありますが」

谷川「この方は赤羽高校の番長！　サイコーのワルですよ！」

今井「ちょ……」

真姫「……二度も助けていただいて失礼ですけど、私、不良って嫌いです」

今井「！！」ｶﾞｰﾝ！

真姫「我が物顔で街を歩いて、人に迷惑かけて……ケガだって」

真姫「本当にありがとうございました。でも、これ以上は結構です」

真姫「駅なら向こうです。それじゃ」

今井「……」ｼｮﾎﾞｰﾝ

真姫「……」

真姫「………ﾏｷ」ﾎﾞｿｯ

今井「え？」

真姫「西木野真姫！　今日はありがとうございました！！」ｽﾀｽﾀ

谷川「なんですかあの女！　今井さんが体を張って助けたのに……！！」

今井「……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

谷川「！？　い、怒りを鎮めてください今井さん！　いくらバカ女でも女なんですから！」

今井「真姫さん……いい名前だ！」

谷川「」

～～～～～～～


三橋「で、スゴスゴ帰ってきやがったのかよ！！　ギャハハハハハ！　さすが今井！　フヒハハハハ！！！」

今井「い、い、伊藤ーーー！　なんで三橋が着いてきてんだ！　俺はお前を見込んで相談しようと思ったのによ！」

伊藤「すまん……感づかれた時点で無理だった」

理子「東京の女の子って怖いわね～」

今井「理子さんまで着いてきてたんですか！？」

伊藤「……すまん」

今井「ううううう」

伊藤「まぁ俺から言えることは一つだ。お前がその子に本気なら、ツッパリ辞めるしかねぇよ」

今井「なっ！」

三橋「……」ﾋﾟｷｰﾝ

伊藤「こっちから誠意を見せなきゃダメだぜ。とにかく、信頼が大事なんだよ」

今井「伊藤……」

三橋「おおそうだ、確かにな。お前ほど筋の通った男がセイイを見せれば一発だぜ！」

伊藤「み、三橋？」

三橋「まずは服装がダメだな。それと髪型。ただでさえ体がデカイんだからよー、せめて他のところで可愛げがねーと」

今井「三橋……お前、そこまで真剣に考えてくれるのか！」

三橋「何言ってんだ。俺とお前の仲じゃねぇか！」

今井「うおおお！！　俺はお前のことを誤解してたみてーだ……」

理子「ｼﾞｰｯ」

伊藤「三橋、なんかおかしくないか？」

理子「そうねー。こういう時の三ちゃん、絶対何か企んでるわ」


三橋「俺に全部任せろ！　俺がお前を最高の一般人にしてやる！！」

今井「本当にありがとう、三橋クン！」

三橋「なに、一生恩に着てくれればいいぜ！！」

三橋「準備が整ったら、すぐ東京行くべ」

今井「す、すぐにか！？」

三橋「バカヤロー。こういうのはスピードが命なんだよ」

伊藤（飽きるからだな）

理子（飽きるからね）

三橋「心苦しいが、今回の東京行きはお前がメインなんだぜ？　気合入れろよ！」

今井「目立ちたがり屋のお前が、俺をメインに……！？」

三橋「おうよ！　俺たちは今日から今井連合だぜ！」

伊藤「『俺たち』って俺もかよ！？」

今井「伊藤！　よろしくな！」

伊藤「ったく……」

三橋「いくぜ東京！」





次回【今井連合、東京へ行く編】

不良A「あの大男……許さねぇぞ」

不良B「でもよ、紅高って千葉らしいじゃねぇか」

不良C「あの開久本校がある辺りだろ？　流石に乗り込めねぇよ」

不良A「ッチ」

不良C「まぁカッカすんなよ。鬱憤は別の形で晴らそうぜ？」

不良A「別の形？」

不良C「あの女だよ」

不良B「そりゃ名案だ」

不良A「……クックック」

というかほとんどラブライブ関係なくてワロタ

>>24
正直今日から俺は！SSが書きたくて、せっかくならクロスにしよう、でもクロスするのどこにしよう……
で貧弱な>>1のデータベースではラブライブくらいしか見当たりませんでした
もし面白そうなクロスあったら教えてください


更新始めます

～～音ノ木坂学院～～

真姫「はぁ」

クラスメイト「どうしたの西木野さん？」

真姫「え？　ああ実は昨日、こんなことがあって――――」


………。


クラスメイト「ヤバイよそれ」

真姫「な、なにが？」

クラスメイト「私さ、ヤンキーとか抗争とか好きでそういう情報よく仕入れてるんだけどね」

クラスメイト「千葉の紅高、その番長今井っていったら相当だよ」

真姫「でもそんな風には……」

クラスメイト「甘い！　千葉にはね、もしかしたら日本最強かもしれないコンビ、三橋・伊藤ってのがいるんだけど……」

クラスメイト「今井は、その二人と肩を並べる番長らしいの」

クラスメイト「在校生はみんなヤンキー、卒業生は半分ヤクザみたいな危ないガッコーと戦った時は、伊藤と一緒にその高校に乗り込んだそうよ……」

真姫「……」ｺﾞｸﾘ

クラスメイト「そんなとんでもない不良に、西木野さんったら……」


真姫（ドウシヨウ……）

～～～一方、今井連合～～～

三橋「つーわけで東京に着いた」

伊藤「それはいいけどよ、今井はどこだ？」

三橋「着替えだよ着替え。いま便所」

伊藤「着替え？　なんでまた、ここまで来て」

三橋「あんなのと一緒に電車乗れっか」

伊藤「？」


今井「おお～～い」


三橋「！　来た！！」

伊藤「！？」

今井「お前ら？　どうしたんだ」（短パン、サスペンダー、白シャツ、蝶ネクタイ、七三分け）


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.

三橋「――――！！！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ!（声にならない笑い）

伊藤「――――！！！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ!（同上）

今井「うお！？　なんだなんだ、本当にどうしたんだ？」

三橋「い、いや……な、なんでもねぇ……！！！」（必死に笑いを堪える三橋）

伊藤「あ、ああ！！……き、気にす、すんな……！！！」（必死に笑いを堪える伊藤）

今井「？　ホントにこれ、今時のセイイある一般人のカッコなのか？」

三橋（馬鹿だ！　分かってたがやっぱ馬鹿だ！！　最高だぜ今井！！）

三橋「そ、そりゃもちろん！　中々いねーよ！！」

伊藤「お、おう！　似合ってるぜ今井！」

今井「そうか！！　よし、これで真姫さんにセイイを持って会いに行けるぜ！！」

三橋「おう。じゃあ少しここで待っててくれ。俺も便所行ってくる」

伊藤「すまねぇ今井。俺も」

今井「ああ」

　～～～トイレ～～～

三橋「ケラケラケラケラケラケラ！！！！」

伊藤「ギャハハハハハハハハハハ！！！！」

三橋「なんだあのデカ坊ちゃん！！」

伊藤「とんでもねーよ！！　誠意の塊だよ！！」

三橋「このままアイツが真姫とかいう女に会いに行けばよ、どんな事になるか」

伊藤「三橋！？　さすがにそれは……」

三橋「……」

伊藤「笑いすぎて死んじまうだろ！！！」ｷｬﾊﾊﾊ!

三橋「だよなぁ！！」ﾋﾋﾋﾋ!

三橋＆伊藤「「グハハハハハハハ！！！！」」

今井「おお、戻ったか」

伊藤「待たせたな。じゃあその真姫ちゃんって子を探そうぜ」

三橋「この辺りで女子高って一つくらいしかねーらしいからな。その辺りを探しゃ一発だべ」

今井「よおし！　今行くぞ真姫さん！！」







理子（今井くん！！！　なに！？　その格好……！！！）ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ←勝手に着いてきた理子ちゃん

今井「お！？　ありゃ……」

三橋「真姫か！？」

今井「いや違う。けど同じ制服だ」

伊藤「こっちくるみたいだぞ？」

今井「も、もしかしてこの清潔感溢れる俺の魅力に！？」

三橋「んなことあるかボケ！」ｺﾞﾝ!

今井「痛っ！？　なにしやがんだ！！」


？？？「あの」

伊藤「なんだい」

穂乃果「西木野真姫……さんの知り合いなんですか？」

海未「穂乃果！？　何をやってるんですか！！」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん……」

海未（声を掛ける相手は選んでください！）ﾎﾞｿﾎﾞｿ

穂乃果（え！？　でも悪い人には見えなかったし……）ﾎﾞｿﾎﾞｿ

海未（どこからどう見ても不良じゃないですか！　しかも一人変質者が混じっています!！）ﾎﾞｿﾎﾞｿ

三橋「なんだテメーら。気分ワリーぞ」

ことり「ヒッ」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

伊藤「待てよ三橋。――――そんな怖がらないでくれ。取って食おうってワケじゃない。誓って、君たちには何もしないよ」

海未「し、信じられません……」

三橋「あんだと？」

伊藤「三橋よせって！」


今井「待ちたまえ！！」

一同「！？」

今井「お嬢さん方、申し訳ない。僕の連れは少し短気でして……この不良とは縁遠い好青年の今井に免じて！」


三橋（ナンダコイツ……ヘンタイだ、ヘンタイ）

伊藤（ヘンタイの今井が俺たちに説教してやがる）

穂乃果（よ、よくよく見たらこの人……）

海未（変質者のような格好でそんなことを言われても……）

ことり（好青年って自分から言うものなのかな）


今井「……あれ？」ﾎﾟｶｰﾝ

一同「ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ！！！！！！」ｹﾞﾗｹﾞﾗｹﾞﾗ!

今井「ぬお！？」

三橋「おう！　おうおう分かった分かった！　今井の言うとおりだ！」

伊藤「そ、そうだな！　ここは今井に頼んだ！」

今井「？……？」

今井「そ、そうか……。じゃあお嬢さん。僕は真姫さんの知り合いですよ」

海未（この人は特に悪い人じゃなさそうですね……）

穂乃果「お友達なんですか？」

今井「え！？　いやまぁ……そうです！　オトモダチです！」

三橋（捏造しやがった）

穂乃果「良かったあ！　私、高坂穂乃果です！　実は西木野さんとのことで、悩んでることがあって……」

今井「真姫さん関係ですか。この今井勝俊、どんなことでもお力を貸しますよ！」

伊藤（腕力だけは貸せるな、確かに）

今井「立ち話もなんですし、喫茶店にでも入りましょう！」

三橋「なにー！？　真姫って女を探すんじゃねぇのかよ！」

今井「フフ。三橋クン、好きな物を頼んでいいぜ」万札ﾋﾟﾗｯ

三橋「今井サン！」

伊藤（調子に乗った今井ってホント学習しないなぁ……）

～～～喫茶店～～～

今井「ほう。スクールアイドル？　ですか……」

海未「その曲を、彼女に作ってもらいたいと考えているんです」

伊藤「でも、真姫ちゃんは了承しないと」

ことり「はい……」

三橋「コーシーおかわり」

穂乃果「無理矢理作曲してもらう、なんて考えてないんです。でも、本当に凄くて……力を貸してもらいたくて」

今井「そこで真姫さんの『オトモダチ』であるこの僕に相談した、というわけですね」

穂乃果「はい……」

三橋「店員さん、ハンバーグ追加で」

店員「かしこまりました」

今井「三橋食い過ぎだぞ！！」

穂乃果「あの……今井さん？」

今井「え！？　ああうん！　ちゃんと聞いてますよ！」

伊藤「じゃあ俺もハンバーグ」

今井「伊藤ォォォォォォ！！」

不良B「あれ、アイツは……」

不良C「変な格好してるが、間違いない！　今井だ！！」



今井「え？」

三橋「ハンバーグ♪　ハンバーグ♪」

伊藤「お、おい三橋。なんか変なのに絡まれたぞ」

不良B「へへ。今日も女連れかよ今井サン」

不良C「分けてもらいたいねぇ」

今井「……」

ことり「穂乃果ちゃん……恐い……」ｷﾞｭｯ

穂乃果「だ、大丈夫だよことりちゃん」

海未「あの、今井さん。これは……」

今井「いや何といいますか……彼らも僕の知り合いで。やぁ君たち、この前はゴメンネ」

不良B「！？」

今井「喧嘩とか暴力とか良くないよ。紳士的にいこう」

不良C「な、なんだコイツ……」

不良B「紳士的にねぇ……じゃあよ、俺らも一緒にお茶させろよ」

今井「ああ゛！？」

不良B「おー怖！　どこが紳士的なんだよあーん？」

不良C「へへ。お嬢ちゃんたち、女子高だろ？　可愛いねぇ」

海未「……ッ！」

今井「おいテメェら。何してくれんだ」

不良C「『紳士的』にお茶飲んでるだけだろーが！　な、カワイコちゃん」

ことり「っ」ﾋﾞｸｯ

今井「き、君たちぃ……僕が紳士的な間に帰ってくれないかなあ？」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

不良B「うるせぇよ。別に俺たち悪さしてねーだろ。おっと手が滑った！」ｻﾜｯ

穂乃果「きゃっ！？」

不良「わりーわりー。手が滑っただけだからよー」

今井「――――」ﾌﾟﾂﾝ

伊藤「今井！!」

今井「！」



伊藤「……今井」

伊藤「女の為に、ツッパリ辞めるんだろ？　だったら喧嘩はすんな」

今井「でもよ！」

伊藤「クズの相手なんかすんな。それは……俺がやる」

今井「い、伊藤……」

伊藤「この子達を連れてどっか行けって。あとは任せろ」

今井「……すまん、伊藤！　皆さん、僕についてきて！」

不良B「待てやコラ！」

伊藤「待つのはテメーだ！！」

不良B「！？」

伊藤「どっち向いてやがる。俺が相手してやるんだぜ？」

不良C「舐めやがって……」



店員「こ、こちらハンバーグになります……」ｵｿﾙｵｿﾙ

三橋「おお、二つも出てきた！　サービスいいなここ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

穂乃果「す、すみません伊藤さん！」

ことり「ありがとうございます……！」

海未「……申し訳ありません」

伊藤「気にしないでくれ」

今井「さぁ皆さん！」

不良C「おっと通さねぇぞ！」ﾊﾞｯ

伊藤「どけええええ！！」ﾌﾞﾝ！

不良C「グハッ！？」ﾄﾞｻｯ

今井「今のうちに！」


ｶﾗﾝｺﾛｰﾝ


伊藤「行ったか……」

三橋「おい伊藤。俺は手伝わねーぞ」

伊藤「いらねーよ、黙ってハンバーグ食ってろ。ってそれ俺のだぞ！！」

三橋「美味なり」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

不良C「舐めやがって……グッ」

不良B「おい大丈夫か？」

不良C「開久の恐ろしさ、思い知らせてやる！！」


伊藤「…………え？」


不良C「…へっ。へへ！　ビビって声も出ねーか！」

伊藤「待て待て。今、開久って言ったのか？」

不良C「今更おせーぞ！！　俺たちは開久二高だからな！」

伊藤（分校あんのかよ！！！）

不良B「ちなみにこの喫茶店は、俺たちのよく利用するとこだ」


ｶﾗﾝｺﾛｰﾝ


不良D「ふいー。ん？　どうしたお前ら」

不良E「何やってんだ？」

不良F「そいつら何処の高校だよ」


不良B「まぁ、こういうこった」

伊藤「……」

伊藤「あー。三橋」

三橋「んー？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

伊藤「やっぱ手伝ってくれ……なんて」

三橋「んー」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

三橋「うむ」ｺﾞｯｸﾝ

伊藤「……」

三橋「ヤダ」ｶﾍﾟｰ

伊藤「だよなぁ」