黒井「なんでこうも上手くいかないのだ……!」??「ど、どうしたんですか?」 (350)

当ssは黒井社長のハートフルコメディでございます

※オリキャラが登場する
※オリジナルの設定がある
※時系列が色々と違う
※黒井社長が金持ちじゃない、というか黒井社長と高木社長が本編よりも若い
※保険をかけてばかりの俺がウザい

以上の要素が含まれますのでご注意を

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412085275

黒井(……勢いで辞表を叩きつけてしまったな)

>以上、モノクロプロのトップアイドル、音無小鳥ちゃんでしたー!

黒井(街を歩けばどこもかしこも高木がプロデュースしている音無小鳥の話題ばかり。私の担当してい"た"アイドルの名前なんぞ上がりゃしない)

黒井(……ま、潰したのは私自身だからな)

黒井「クソっ! なんでこうも上手くいかないのだ……!」

??「ど、どうしたんですか? そんなに怖い顔をしなくても……」

黒井「……何者だ?」

??「あ、いえ、僕は高木フーズっていう食品会社の"西條"っていいます。まあさっきそこをクビになったばかりですけどね……」

黒井(……なんとも腹が立つ名前の会社だが、この者とは何か縁を感じるな)

黒井「……モノクロプロに所属していた黒井だ。私も先程辞表を叩きつけてきたところだがな」

西條「モノクロプロといえば……何かワケありのようですね。少し、お話ししませんか?」

黒井「……構わん」

西條「……なるほど。同僚の高木さんが音無小鳥さんをヒットさせたことに焦ったあなたの上司があなたのアイドルに……いわゆる枕営業をさせた、ということですか」

黒井「……それも私が知らないうちにな。許せなくなった私はすぐに辞表を叩きつけてやったよ」

黒井「ま、それは言い換えればアイドルから"逃げた"ということだが」

西條「……そうですか」

黒井「ああ、そうだ。私は彼女に対して尊敬していたのだ。必死になって仕事を探す私を、仕事を取って来れなかった私を認めてくれた彼女をな」

黒井「……だが、私の気づかないうちに彼女も追い詰められていたのだろうな」

西條「それで彼女はあなたのために枕営業に手を染めた……と」

黒井「……情けない話だ」

西條「……じゃあ次は僕の話を聞いてもらいましょうか」

西條「僕はね、そこそこ頭のいい大学を首席で卒業してから高木フーズに就職したんです」

黒井「……自慢か?」

西條「いやいや、とても自慢になることではありませんよ」

西條「僕は昔から頭が良くなかった。だからやるべきことは寝る間も遊ぶ暇も削ってまでこなしていたんです」

西條「だから僕は高木フーズに入ってからも必死に努力してきました。ですが……」

黒井「……大方、コツコツ頑張って来た君の業績に嫉妬した上司が君を退職まで追い込んだなどというくだらないストーリーなのだろう?」

西條「……ええ、そうですよ」

黒井「……お互い、まともな上司を持てなかったのだな」

西條「……ええ」

西條「ですが、僕はまだまだ諦めませんよ! 泥だらけの靴を舐めることになっても次の就職先を見つけてやるんですから! 前にさえ進んでいればなんとかなります!」

西條「だから黒井さん、あなたも一緒に頑張ってみませんか? 素人目に見てもあなたには才能があるんですから! 僕が断言しますよ!」

黒井「……才能か、それなら高木の方が優れている。何しろ、才能ある者を見抜く直感があるのだからな」

西條「それでも、ですよ。僕があなたに話しかけたのも、きっとあなたに人を惹きつける物があったからに決まってます」

黒井「……ふふふ、面白い。私にそんな物があるというなら私自身がアイドルプロダクションを設立してあの憎たらしいモノクロプロを潰してやろうか」

西條「……それなら営業成績優秀だった僕がプロデューサーになりますよ、"社長"?」

黒井「……確かに、私には優秀な者を惹きつける物があるのかもしれんな、"へっぽこプロデューサー"よ」

西條「なんなんですかその呼び方!」

黒井「君がいくら営業が得意であっても芸能界に関しては素人なのだからへっぽこで十分だ」

黒井「悔しかったらそれなりの業績を上げることだな」

西條「……わかりましたよ、"へっぽこ社長"」

黒井「ああ、"今の"私もまたへっぽこだ。だから直ちに脱へっぽこを目指すのだ」

西條「一枚取られた……」

黒井「だから君はまだ"へっぽこ"なのだよ」

西條「……精進します」

黒井「よし、なら今から我々"961プロ"のモットー、指針を発表しよう」

西條「……気が早すぎやしませんか? それに961プロって」

黒井「うるさい! よく聞いておけよ……そうだな……」

黒井「『常に頂点、孤高であれ。頂点でなくても前は向いておけ』……なんてどうだ?」

西條「い、いいんじゃないですか?」

黒井「……どうも煮えきらない反応だな。まあいい、早速事務所を借りに行くぞ!」

西條「いやいやもう夜ですけど……」

黒井「何、金なら結構ある! だから早く……」

西條「お金があっても起業には色々手続きとか必要ですから! あっ、ちょっと待ってくださいよ!」

西條「……えっ、僕だけがこのバーの支払いを持つの?」

バーテン「……お会計は2000円ですが、あなたたちの未来を祝福してツケときますよ。もし、有名になったら贔屓にしてくださいね」

西條「……申し訳ないです」

ーー翌日

黒井「フハハハハハ!! ついに! ついに961プロが誕生したぞ!」

西條「……随分とテンション高いですね」

黒井「昨日はもう遅いということで手続きができなかったからな! 書類を一瞬で書き上げてから眠れなくて徹夜した!」

黒井「つまり今の私は徹夜明けのテンションだけで保っていられているのだよ! フハハ!」

西條「僕と違って手が早いですね……」

黒井「世の中にはすぐに結果を出す者と、時間をかけて確実に結果を出す者が居る。だが、私は結果さえ出せれば何も言わんよ」

西條「じゃ、手が早いあなたならすぐにこれらの事務用品を配置できますよね?」

黒井「や、やってやろうじゃないか! ほら、そっちの机の角を持て! 急いで運ぶぞ!」

西條「ハイハイ……」

西條(僕よりも年上なのにすごくアクティブな人なんだなあ……)

黒井「ふんぬぬぬぬ!!」

西條「ギックリ腰にはならないでくださいよ……?」

西條(……ま、僕もそろそろ三十路に突入する頃だけどね)

黒井「……なあ西條」

西條「なんです? 最後の机を運ぶ時に腰をヤった挙句、後の用事を全て僕に押し付けたことに対する謝罪ですか?」

黒井「……それはもう謝っただろう。それよりも私のキャラ付けについてなのだが」

西條「キャラ……付け?」

黒井「そうだ。私が何故交渉に弱かったかを考えたところ、やはり私に威厳が無いのが問題だということに気づいたのだよ」

西條「……なんとなく違う気がしますが」

黒井「うるさい、とにかくキャラ付けだ」

西條「……フランス語をちょいちょい挟むとか? 後は喋る時に余裕を持たせてみたりちょっと口元をニヤつかせてみたり……」

黒井「ウィ。ならそれに従ってみようか」ニヤリ

西條「テwラwシュwールwwwww」

黒井「笑うんじゃない! やるったらやってやるぞ!」

西條「でもそれをやるにしてもまずはアイドルが居ないと話になりませんよ?」

黒井「……今は何時だ?」

西條「午後の6時ですが……まさか」

黒井「ああ、スカウトしに行くぞ」

西條「やっぱり……」

西條「……社長」

黒井「なんだ?」

西條「普通、スカウトって僕たちが探しに行く側じゃないんですか?」

黒井「普通はそうだが……それではつまらん。癖のあるアイドルが欲しいからこそのこの作戦なのだよ」

西條「……駅前で『961プロ、アイドル募集中☆』と書いてある看板を掲げるのがその高尚な作戦とやらなんですか!!」

黒井「ウィ。アイドルたる者、自己主張の強い者が欲しいからな」

西條「はあ……周りからの視線が痛いですよ……」

??「あ、あのぅ……」

黒井「!! 貴様はアイドルになりたいのか!?」

??「ひ、ひいっ!! や、やっぱり結構ですううぅぅぅ!!」

西條「あーあ、そんなにがっつくから逃げちゃいましたよあの子……結構かわいかったのに」

西條「後"貴様"はやめときましょうね。自然と相手を威圧してしまいますから」

黒井「……反省している」

??「てりゃあああああああ!!」

黒井「ぬおあっ!?」ドンガラガッシャーン

西條「しゃ、社長!?」

??「よくも"雪歩"を泣かせたな!! 立てよこの変質者!!」

黒井「」

西條「ちょっ、社長は変質者じゃないって! 僕たちは961プロ、今アイドルを募集してるんだよ!」

??「え? 違うんですか?」

西條「だーかーらー……さっきの子が雪歩ちゃんって言うのかな? よくわかんないけど社長が話しかけただけでその子が逃げちゃったんだよ……」

雪歩「そ、そうだよぉ……真ちゃんったら早とちりし過ぎだって……」

真「あ、あはははははは……ごめんなさい!!」

黒井「」

黒井「……というわけでアイドル、やってみないか?」

真「うーんアイドルかぁ……ボク、かわいい衣装が着れたらなってもいいかなー、なんて」

真「でも学校とかあるし……」

西條「もちろんそれは考慮するよ。まあアルバイトみたいな感じだと思ってくれれば……なんなら暇な時に勉強も見てあげられるしね」

雪歩「わっ、私! アイドルやります!」

真「雪歩!?」

西條「本当か!?」

黒井「本当かね!!」

雪歩「私……昔から犬と男の人が苦手で……しかも地味だったから、アイドルになれば何か変わるかな……って考えたんです」

雪歩「……それに、961プロさんには男の人しか居ませんから、男嫌いも治せたらいいかな……って」

黒井「……情けないことだが、まだアイドルも従業員も我々しか居ないのだよ」

西條「だからこそ、僕たちは君が来てくれるというのなら歓迎するよ! ま、君の親御さんが許可を出してくれればの話だけどね?」

雪歩「あうぅ……」

真「……じゃあボクもアイドルやります!!」

雪歩「!! 真ちゃんも!?」

真「だってボクは雪歩の親友だよ? 高校が違うから今までは一緒に帰ることしかできなかったけど、雪歩だけアイドルになったらそれもできなくなるじゃないか! だったらボクも雪歩と一緒にアイドルをやりたい!」

真「……ボクが居れば雪歩が襲われそうになってもなんとかなりますしね」

黒井「……最後の発言がやや恐ろしいが、2人もうちに来てくれるなら、それは喜ばしいことだ」

西條「二人とも、本当にいいのかい? 後悔はしない?」

真「もちろんです!」

雪歩「は、はいいっ!」

黒井「よろしい、ならまずは親御さんに許可をもらいに行くとしよう」

真「あの……オーディションとかはしなくてもいいんですか?」

黒井「ノンノン。うちは誰でもトップを目指せる事務所を目指しているからな」

黒井「モットーは『常に頂点、孤高であれ。頂点でなくても前は向いておけ』だ! とにかく努力をすればなんとでもなる!」

黒井(……どうしてこうなったのだ)

雪歩「ひ、ひうぅっ」

黒井(どちらかというと女の扱いに長けてそうな西條が男嫌いの萩原雪歩についていった方が良かっただろう!)

黒井(それに、電車に女子高校生と私のようなオッサンが乗っていては如何わしい関係に見られてしまう……)

黒井「……すまないな、私も昔から強面だと自覚はしているのだが……」

雪歩「い、いえ、勝手に怖がってるのは私ですぅ……気にしないでくださいぃ……」

黒井「……今度から髭を剃ってメイクもしてくるよ」

雪歩「そ、そこまでしなくても」

黒井「……目的の駅に着いたぞ」

雪歩「こ、ここですぅ!」

黒井(親御さんが会社の社長か何かなのか……? やたら土地の広い家だな)

雪歩「た、ただいまお父さん!」

雪歩父「おお、おかえり雪h……誰だその男は」

雪歩「……お父さん。私、アイドルになりたい!」

雪歩父「お、おう?」

黒井「……アイドルプロダクション、961プロの社長、黒井崇男と申します」

黒井(明らかに親御さんがそっちの世界の人間じゃないか萩原雪歩!)

雪歩父「ガハハハハハ!! まさか雪歩がアイドルになりたいなんてなあ!!」

雪歩「お、お父さん、飲み過ぎだよぅ」

黒井(な、なんとか殺されずに済んだぞ! ただ萩原雪歩を祝う宴会だというのに"お弟子さん"とやらの視線が怖いのだが……)

黒井「いやいや、雪歩ちゃんには男という恐怖を乗り越えた勇気がありますからね。だから雪歩ちゃんには期待しているのですよ」

雪歩「そんな、勇気なんて……」

雪歩父「……黒井さん」

黒井「……どうされました?」

黒井(怖いから睨まないでくれ! 正直足とか震えてるから!)

雪歩父「……私の嫁は雪歩が幼い頃に病気で亡くなってしまってね……だから、私はうちの人間やベビーシッターに雪歩の世話を任せっきりにしてきた」

黒井「…………」

雪歩「…………」

雪歩父「だから私は、私自身で雪歩を育てたことが無いし、高校生となった今は私が育てる必要も無いだろう」

雪歩父「でも私は、世界でたった一人の娘が死ぬほど心配で、たった一人の雪歩を死ぬほど愛しているんだ」

雪歩「お父さん……」

雪歩父「だから社長さん、雪歩のことを……頼みます!」

黒井「……お顔を上げてください。私が欲しいのはあなたの土下座する姿でもなんでもありません」

黒井「ただ私は……怖いのです。雪歩ちゃんをちゃんとトップアイドルに導いてやれるか、これからの生活を保証してやれるか……ですが、私ははっきりと言わせてもらいます」

黒井「私は雪歩ちゃんが辞めたいと言うまで。いや、トップアイドルになるまでは、トップアイドルであり続けられる間は、雪歩ちゃんにトコトン努力してもらいます。そこに一切の妥協はしません」

黒井「そして雪歩ちゃんが何らかの理由で傷付いた時は、私とうちのプロデューサーの西條とあなたで雪歩ちゃんをフォローしなければなりません」

黒井「もちろん、私は仕事ですので完璧にこなすつもりではありますが……お二人はその覚悟がありますか?」

雪歩父「……雪歩はどうだ?」

雪歩「……私は……やりたい。今までで一番勇気を出して決めたことだから……"社長"、お願いします!!」

雪歩父「……雪歩がそう言うなら仕方ない。私は私なりに雪歩を、961プロを援助させてもらうよ」

黒井「……!! ありがとうございます!!」

雪歩父「ああ、こちらこそ雪歩をよろしく頼んだ」

雪歩「わ、私、頑張りますぅ!!」

弟子達「「「「「うおおおおおおおおおお!!!!!」」」」」

黒井(……なんとかなったな。雪歩のお父さんとのコネも得られたし、何よりも初めてのアイドルがうちに入ったというのが大きい)

黒井(……寿命は10年程縮んだがな)

黒井「……今帰った」

西條「あ、おかえりなさい社長。雪歩ちゃんはどうでした?」

黒井「……私の寿命が縮んだ代わりになんとかなった。君はどうなのだ? 確か菊地真を男として育てるような親御さんなのだろう?」

西條「真ちゃんからの願いだって言ったらイチコロでしたよ!」

西條「『今まで私のわがままに付き合ってきてくれた真の願いなのだから断る義理はない。だがやるならトップアイドルになれ』だそうですよ」

黒井「ウィ。第一ステップはクリアか……よし、早速祝勝会としてあの店に飲みに行くとしよう」

西條「……今度はちゃんと払ってくださいよ?」

黒井「……ウィ」

書き溜めがあっさりと切れたので今日はここまでです

テンポ早すぎるかな…

早速コメがついたので嬉しくて布団の上で飛び跳ねてます

一応地の文は入れない形で行きます

基本不定期更新ではありますが、できれば1日ごとに投下を行おうかと

オリキャラは西條のみの予定です

ただもう一人だすかな…ぐらいではありますが、ほぼモブキャラ扱いなので特に問題は無いかと

やっぱり書きたくなったから書きながら投下

西條「おっはよーございまーす」

黒井「……ああ、おはよう」

西條「どうしたんです? やっぱり昨日のがキテますか?」

黒井「……そうだな、会話に入り込み過ぎて気付いたらウィスキーを七杯は飲んでいたからな」

西條「あー……確かにめちゃくちゃ飲んでましたね」

西條「それで? 雪歩ちゃんたちは午後からここに来る予定ですが……午前中は何をします?」

黒井「あの二人はデュエットを組ませると言ったな?」

西條「ええまあ」

黒井「だが、我々はまだ弱小プロダクションだ。売り出せるユニットが一つだけなのはあまりにも不安だ」

西條「そこでもう一つ売り出せる要素を集める……ということですか?」

黒井「そうだ。ま、予定としては男を売り出そうと思っているがね」

西條「男女のファンを一度に獲得しに行くということですか……」

黒井「……私の心をあまり読まないでくれたまえ」

西條「……いい加減恥ずかしいんでこれやめたいんですけど」

黒井「何を言っている? ナンパ紛いのスカウトをしなくとも勝手にアイドルの卵が寄ってくるのだぞ?」

西條「いやまあそうですけど……」

西條「もう直ぐお昼ですよ!? お腹空いてきたんですけど!!」

黒井「……ふむ、ならそこの牛丼屋で昼食を取るか」

西條「社長って意外と庶民派なんですね……」

黒井「プロデューサー時代はコンビニのおにぎりが戦友だったからな。牛丼チェーン店ぐらい普通に入る」





??「……男性アイドル……募集中だと?」



黒井「やはり、牛丼はつゆだくに限るな」

黒井「だが君は昼だというのに何故朝食セットを食べているのだ」

西條「いやー、無性に卵かけ御飯を食べたかったんで……」

黒井「牛丼屋でそれは少し邪道な気もするがな……」

??「……あんたたち、アイドル募集中だって?」

黒井「……ああ、そうだが。もしかしてアイドルに「頼む!! 俺をアイドルにしてくれ!!」……この狭い店内で土下座するのはやめたまえ」

西條「君、名前は?」

??「天ヶ瀬」

冬馬「天ヶ瀬冬馬だ! アイドルになるために上京して来た!!」

冬馬「へぇ、ここが961プロの事務所……」

西條「そこのソファにかけてよ。とりあえず軽い面談だ」

黒井「ま、うちは来る者は拒まず、だから既にここに所属することは決まってるようなものだがな」

黒井「アイドルが少ないから選り好みをしていられないというのが本音だが……」

冬馬「俺はひたすらアイドルだけを目指して来たからな。デビューできるならどんな事務所でも構わないぜ」

西條「へぇ……まあいいや。面談は無しにしてちょっと実力を見せてもらおうかな」

冬馬「望むところだぜ!」

西條「じゃあ十分間振り付けを覚える時間をあげるから、この振り付け通りに踊ってくれるかい? テンポはちゃんと手拍子するからさ」

冬馬「……いや、もういい。早速流してくれ。一発で決める」

黒井「……自信満々のようだが、本当に大丈夫か?」

冬馬「ああ、これぐらいなら楽勝、だぜ!!」

西條「よし、そこまで言うなら早速やってみようか。3、2、1、ハイ!」

黒井「……疑って済まなかったな。君の実力は想像以上だ」

冬馬「ハッ、これも全部努力の賜物だぜ!!」

西條「ああ、本当にすごいと思ったよ。キレ、タイミング、動きのブレ……全てが完璧だった」

黒井「最後にアドリブでバック転をしたのも高評価だ。早速彼に相応しい曲を作ろうか」

冬馬「ゲッチュ!! ありがとなおっさん!!」

黒井「いやおっさんて……確かにおっさんではあるが」

西條「そんなに急いでいいんですか? せめて事務所の環境に慣れてからでも……」

黒井「……そうだな。では天ヶ瀬冬馬、悪いが、君のデビュー曲と衣装を作るために一週間の時間が欲しい」

黒井「ま、一応トレーナーは付けさせてもらうが、ここのレッスンスタジオは好きな時に借りられるようにしてあるから好きに使いたまえ……期待している」

冬馬「……やっとまともなレッスン場を得られたんだ。期待にはキッチリ応えてやるぜおっさん!!」

黒井「だからおっさん……まあいい」

西條「後、ここに二人、女の子のアイドルが入ってきたばかりなんだけど……仲良くしてあげてね?」

冬馬「同じ事務所だからってライバルとの馴れ合いってのは……」

西條「ライバルじゃない、同じ事務所の仲間なんだ。な、か、よ、く、し、て、あ、げ、て、ね?」

冬馬「わ、わかった!!」

黒井「そもそも女と仲良くできなければアイドルなぞ夢のまた夢だ。君はゲイ向けのアイドルになるつもりか?」

冬馬「わかった、ちゃんと仲良くするからもうやめてくれ!!」

だめだ、眠いから寝ちゃう

頑張って書きますけど、もし誰か見てくれてる人が居たら嬉しいなー(´・ω・` )

おおぅ、おだてられたら喜びすぎてまた黒歴史パターンに入ってしまう…(´・ω・` )

ジュピターに関することはノーコメントにしておきますが、亜美真美などについては絡ませようかと(ただしどのような形でとは言わない)

暇ができたのでちょっと投下

西條「さて、そろそろ雪歩ちゃんたちが来る頃合いですかね?」

黒井「そうだな……」

西條「……? 何を見ていらっしゃるのですか?」

黒井「今流行りの男性アイドルのファッションをチェックしておこうかと思ったのだが……もう冬馬はスーツっぽいのでいいんじゃないかという結論に至ってな」

西條「……まあ似合いそうですしそれでいいですかね」

黒井「作るのもスーツを軽く弄るだけでいいから簡単だしな……」

真「こんにちはー! って意外に綺麗な事務所ですね!」

雪歩「こ、こんにち……は?」

西條「なんで疑問系……まあいいか。ここは最近出来たビルだからね、それなりに設備は整っているよ」

黒井「よし、じゃあ今日新しく入ったアイドルとの顔合わせを行う」

真「ええっ!? ボクたちをスカウトした次の日にそれですか!?」

西條「うん、君たち女の子デュエットに対抗して、男の子で女性ファンを増やそうと思ってね」

雪歩「お、男の人……」

黒井「天ヶ瀬冬馬と言うんだが……ま、彼も不器用なところはあるが、根は熱血な好青年だと思うぞ」

冬馬「オイおっさん!! 曲が無いから代わりにアニソンを使うのはいいがなんでアクセルワールドのOPなんだよ! 」

西條「ほら、噂をすれば」

雪歩「ひいっ!」

冬馬「俺はアクセルワールドよりゆるゆりのOPの方が……ってそいつらが新入りの?」

真「……実質ボクたちの方が一日先輩なんだけどね」

黒井「まあ先輩後輩はどうでもいい」

黒井「このイケメンっぽいのが菊地真、そこでシャベルを抱えてるのが萩原雪歩だ。わかったな冬馬?」

真「誰がイケメンですか!! ボクは女の子ですよ!!」

雪歩「男の人……! 穴掘って埋まってますぅー!!」

冬馬「……ツッコミどころが多すぎるんだが」

西條「……個性的な方が目に付くからアイドルとしてはいいんじゃないかな?」

黒井「というわけで君たちには悪いが、経費削減のために同じレッスンスタジオでレッスンを行ってもらう。もちろんトレーナーは別々に付けるが」

真「雪歩とボクのデュエットと」

冬馬「俺のソロ……でか?」

雪歩「うぅ……」

冬馬「……そう怖がらないでくれ……俺だって生まれる時に男になりたいって思ってたわけじゃないんだからな?」

雪歩「はいぃ……頑張ります」

西條「悪いけど、君たちの曲ができるまではアニソンで代用してもらうよ?」

真「なんでアニソン……」

黒井「……西條がアニソンを大量に所持しているからな」

西條「……恥かしながら」

冬馬「へっ、まあ俺もアニソンの方がモチベーションも上がるし、いいこと尽くめだぜ!」

西條「冬馬君は趣味欄にフィギュア集め、って書くほどアニメが大好きだからねー」

冬馬「なっ! ちょっ、オイそれは言わないって約束じゃ……」

真「……あまとうってオタクだったんだ」

冬馬「なんだよそのあまとうって! いい感じの語呂に略してんじゃねえよ!!」

雪歩「あまとう……ふふっ」

冬馬「あーー!! お前今笑ったな!? じゃあ俺はお前のことをゆきぽって呼ぶぞ!!」

雪歩「ひ、ひいっ!」

黒井「……オタク臭とともに童貞臭が漂うネーミングセンスだな、あまとう」

西條「流石童貞だな、あまとう」

冬馬「……もう勘弁してくれよ……」

雪歩「どう……てい?」

真「……雪歩、余計なことは忘れようか」

黒井「冗談だ。これからはあまとうのことは冬馬と呼ぶ」

冬馬「おっさんに呼び捨てされるのもちょっとクルものがあるけどな」

真「社長、ボクたちはなんて呼ぶんですか?」

黒井「……菊地真と萩原雪歩だ」

雪歩「名前じゃ……なくてですか?」

黒井「……………………真ちゃんと雪歩ちゃんだ。これ以上は譲れん」

西條「ふふ、社長も意外とウブなんですね?」

黒井「やかましい。呼び捨ても名字呼びも微妙だろう」

冬馬「……俺はゆきぽと菊地でいいか」

真「そこまでやるならボクもあだ名で呼ぼうよ……」

冬馬「じゃあまこりん」

西條「なんなんだその女子力高そうなネーミングセンスは。悪いけど外では普通に名字で呼んでくれよ? カップルだと思われたら終わりだからな」

冬馬「わかってる……」

真「まこりん……いやまこりんって……ま、いっか」

黒井「大体お互いのことはわかったか? では早速レッスンスタジオに向かいたまえ。このビルから徒歩二分だから直ぐ着くはずだ」

黒井「冬馬、案内してやれ」

冬馬「はいはい。じゃあお前ら! 俺について来い!」

真「なんでそんなに偉そうなのさ……」

黒井「……西條はあいつたちをどう見る?」

西條「……冬馬君はアイドル業にひたむきな子、雪歩ちゃんは臆病でも根は強い子」

西條「そして真ちゃんは……まあ仲間思い、って感じですかね。まだ日が浅いのでそれほど深いことはわかりませんが」

黒井「ま、そのような認識で構わんだろう。オーディションはいつ頃出すつもりなのだ?」

西條「雪歩ちゃんたちはまだ考えていませんが……実力のある冬馬君はデビュー曲とその振り付けを覚えたらすぐに出そうかと考えてますよ」

黒井「わかった。では早速私の行きつけの作曲家に曲を作ってもらいに行こうか」

西條「社長が元プロデューサーで助かりましたよ。デザイナーさんや作曲家さんとの繋がりがありますしね」

黒井「ふ、ふん! 当然だろう!」

西條「なんで照れてるんですか……」

黒井「照れてなどいない!!」

西條「はいはいそうですか」

作曲家「ふむ、才能ある男性アイドルの天ヶ瀬冬馬君かね? それならばちょうどいい曲があるのだが……」

黒井「本当k……本当ですか!?」

西條(社長、どんどん偉そうなキャラになっていってるなぁ……今『本当か!?』って言いかけてたし)

作曲家「まあ昔作った曲だがね。女性アイドルの依頼ばかり来るから封印していたがね」

黒井「……面目ない」

作曲家「いやいや、気にしないでくれたまえ。私は君を一目見た時から気に入っているからね、西條君だっけ? 西條と君を含めた君たちへの門出祝いさ」

作曲家「普通は作曲料をいただくところだけど、まあこれは私のお遊びで考えた曲だから特別に無料であげるよ」

西條「ありがとうございます!」

黒井「何から何まで申し訳ない……」

作曲家「その代わりこの曲を世の中で羽ばたかせてくれよ?」

西條「もちろんです!」





作曲家「その曲の名前は『Alice or Guilty』。ちょっとかっこいいだろう? 」



作曲家「じゃ、雪歩君たちの曲も作っておくからね。最優先で作るから一週間以内にはできると思うが。ま、とにかくできたら連絡するよ」

西條「本当にありがとうございました! これからもお願いさせていただきます!」

作曲家「ははは、次はちゃんとお金を払ってもらうからね?」

作曲家「ところで黒井君、"菜緒君"は元気かい?」

黒井「……いえ、私にはわかりかねます」

西條(……?)

作曲家「……ワケありということか。ま、彼女に出会ったらよろしくと伝えておいてくれ」

黒井「……ええ」

西條「社長、菜緒って一体「黙れ」」

黒井「悪いが、これ以上は教えられん」

西條「……わかりました」

黒井「では、お暇させていただきます」

作曲家「ああ、また来てくれたまえ」

黒井「今日はとりあえず帰る。デザイナーに会いに行くのは明日だ」

西條「わかりました」

西條「……社長、本当に菜緒って人のことは教えてくれないんですか?」

黒井「それはさっき言っただろう。教えるつもりはない」

西條「……あー教えてくれないなら961プロやめちゃおっかなー」

黒井「……自分を餌にして脅しているのか?」

西條「あーあー聞こえなーい」

黒井「…………」

黒井「……菜緒は私が担当していた、枕営業に出されたアイドルだ。それ以上でもそれ以下でもない」

西條「……すいませんでした」

黒井「フン、つまらない脅しで私から情報を引き出したのだ。萎縮していないで胸でも張っておけ」

西條「…………」

西條(二日目からこんなので大丈夫かな……)

とりあえずこれだけ

多分夜も来るのでよろしくです



あまとうのその曲なら真と雪歩なら3人でも違和感ないかもと思ったり

また時間ができたのでちょいと投下

>>56 その案含め色々な組み合わせを考えてる途中です(´・ω・` )

ーー961プロができてから 一週間目

黒井「フフハハハハハ!! やっと! やっとスタート地点に立つことができるぞ冬馬!!」

冬馬「ホントかおっさん!!」

黒井「ああ!! 冬馬はAlice or Guiltyはもう踊ることができるだろう?」

冬馬「おう! 完璧にマスターしたぜ!!」

西條「……本当にすぐにマスターしちゃうんですからトレーナーさんも驚いてましたよ」

黒井「そうか、それはよかった!!」

黒井「そして!! さっき!! ついに冬馬と雪歩ちゃんたちの衣装が届いたのだ!!」

冬馬「ま、マジかよおっさん!!」

西條(本当は僕と社長で作ったんだけどなぁ……ま、本人が喜んでるならいっか)

黒井「そう!! これが冬馬の衣装……」





黒井「アブソリュート・ジュピターだ!!」



冬馬「か、かっけえ……!」

黒井「ジュピター、日本語での木星は拡大と発展の象徴!!」

西條「更に全知全能の神ユピテル……ギリシャ神話でのゼウスが木星を司っているとされているのでうちのモットーにも最適だよ」

黒井「つまりアブソリュート・ジュピターは『絶対的な強者、確約された成長』を意味しているのだ!」

黒井「成長過程の今でも、頂点に立った未来でも着ることができる衣装だぞ!」

冬馬「おっさん……プロデューサー……! あんたたちは最高だぜ!!」

黒井「だろうだろう? もっと褒めても良いのだぞ!?」

冬馬「じゃあ早速これ着て練習してくるぜ!!」

西條(社長、無視されてる……)

黒井「……ああ、頑張ってくれ」

冬馬「か、かっけえ……!」

黒井「ジュピター、日本語での木星は拡大と発展の象徴!!」

西條「更に全知全能の神ユピテル……ギリシャ神話でのゼウスが木星を司っているとされているのでうちのモットーにも最適だよ」

黒井「つまりアブソリュート・ジュピターは『絶対的な強者、確約された成長』を意味しているのだ!」

黒井「成長過程の今でも、頂点に立った未来でも着ることができる衣装だぞ!」

冬馬「おっさん……プロデューサー……! あんたたちは最高だぜ!!」

黒井「だろうだろう? もっと褒めても良いのだぞ!?」

冬馬「じゃあ早速これ着て練習してくるぜ!!」

西條(社長、無視されてる……)

黒井「……ああ、頑張ってくれ」

真「『ロード・オブ・トゥルー』!? いやいやその名前はちょっと……」

黒井「『常に正き道を歩み続けよ』という意味を持った衣装なのだがな……」

西條「デザインも白地に縦に入った紺色のライン、片足ずつに履いた紺色のニーソックスが二人並べば一本の線、道になる、って感じにしてみたんだけど……ダメだった?」

真「いや、デザインはいいと思うんですけど……名前が」

雪歩「と、とっても素敵だと思います!!」

真「雪歩!?」

黒井「だろうだろう? やっぱり私にはネーミングセンスあるだろう!?」

西條「あんまり調子に乗らないでくださいよ」

雪歩「私、趣味でたまに詩を書くんですけど……なかなか上手なタイトルが付けられなくて」

西條「例えば?」

雪歩「『カエルさん』……とか?」

黒井「……随分と可愛らしいタイトルじゃないか」

書き溜めしたのに立った5レスだけ…

また書き溜めてきます

余計な口出し悪かった期待してる乙

アブソリュート・ジュピターとは言ったものの、あれはジュピターの黒い衣装のアレです

名前がわからなかったんでカッコ良さげな名前にしてみました…

>>65 いえいえ、俺も偉そうに言った割にはジュピター+真とかどうかなーとか考えてる程度でしたから

貴重な意見ありがとうございます(´・ω・` )

色々間違ってた

>>62は重複しておりますが、本当はこれ・・です



西條「……あれが安物だってことがばれてるんじゃないですか?」

黒井「普通の黒のスーツに雑貨屋で買った銀のラメ入りの布を上手いこと縫い合わせただけだからな……」

西條「ネックレスも安めのやつですし……下に着る白いTシャツもウニクロ製ですし……」

黒井「完全に名前と名前の由来だけの衣装だな……」

西條「はい……」

黒井「……冬馬が有名になったらもっといい衣装を買ってやるか」

西條「そうですね……作るのが難しかった雪歩ちゃんたちの衣装はオーダーメイドだから不公平に思わせないように冬馬君に嘘を吐きましたからね、それぐらいは構わないでしょう」

雪歩「こ、こんにちは……」

黒井「噂をすればなんとやら、というものだな」

書きながら投下していきます

ーー961プロができてから 二週間目

西條「よし、今日が冬馬君の初オーディションだな」

冬馬「ああ、絶対に受かってやるぜ!」

西條「でも今日はゴールデンタイムの新人発掘番組のオーディションだよ? 出場枠は十枠あるけど、母数はかなり多い」

冬馬「俺の実力が高ければ高い程母数も小さくなるってことだろ? なら楽勝だぜ!」

西條「ま、テンションが高いっていうのはいいことだよ」

西條「今日は961プロの一発目のオーディションだからな、雪歩ちゃんたちが後に続けるように冬馬君は絶対に勝ってこい!!」

冬馬「そんなの言われなくてもわかってるっての! じゃあ行ってくるぜ!」

西條「挨拶は忘れるなよー!!」

西條(……ま、あの実力じゃよっぽどの強敵が居ない限りはトップかな)

審査員「じゃあ次、961プロの天ヶ瀬冬馬さん。お願いします」

冬馬「お願いします!!」

審査員「おお、なんというダンスだ! 久しぶりにキレッキレのダンスを見たよ!」

「歌も上々、それに何よりイケメンよね」

「そうだな。これはおそらく合格だろう」

冬馬(当然だ! ちっせえ頃からダンスして来たんだからな!)

審査員「よし、じゃあ席に戻りたまえ」

冬馬「ありがとうございました!!」

黒井(……冬馬は大丈夫だろうか)

真「……社長、あまとうのことが気になるならボクたちのレッスンよりあまとうのオーディションを見に行けばいいのでは?」

雪歩「そ、そうですよ! 私たちだって踊れるようになりましたし……」

黒井「いや、君たちはまだキレが無い。振り付けは覚えてはいるが、まだ及第点では無いぞ」

真「はーい……」

黒井(本当は何か仕事をしたかっただけなのだが)

冬馬(ゲッチュ! とりあえず合格は確実だな!)

西條「いやはや、流石冬馬だな。見たところ後オーディションを受けるのは十人程だし、おそらく合格だろう」

冬馬「おう! ありがとな!!」

西條「ま、残りのアイドルにも化け物が居るかもしれないし、帰る前に最後まで見ていくとしようか」

冬馬「……ま、それもそうだな」

冬馬(チッ、どいつもこいつも平均的なパフォーマンスしかできねえのかよ)

冬馬(どこか張り合いがありそうなやつは……)

審査員「次、765プロの水瀬伊織さん。お願いします」

伊織「はい!!」

冬馬(……ん? あの水瀬ってやつ、随分と余裕なんだな。よっぽど実力に自信があるのか?)

審査員「素晴らしい!! 不思議と引き込まれていくようだよ!」

「今回は豊作ねえ」

冬馬「……なんであいつはあんなにウケてんだ? 大してダンスが上手いわけじゃないぜ?」

西條「……さあ、僕にはわからないな」

西條「でも、どこか彼女のダンスには惹かれる物があるんだ。審査員の人が言うように、何か引き込まれていくような……」

冬馬「……要研究だな」

審査員「よし、じゃあ結果発表と行こうか」

審査員「じゃあせっかくだから、上位三人は順位を発表しておこうか」

審査員「第三位、765プロの双海亜美さん」

亜美「いおりん!! 亜美やったよー!!」

伊織「ええ、よくやったわね!」

??「あらあら〜、この調子じゃ私は無理かもしれないですね〜」

冬馬(また765プロ……!?)

冬馬「……おい、765プロも」

西條「ああ、要チェックだな」

西條(765プロ……この前見た資料には765プロなんて無かったけど、僕らみたいに最近できた事務所なのかな?)

審査員「第二位、961プロの天ヶ瀬冬馬さん」

冬馬「なっ……!」

西條「…………」

審査員「第一位、765プロの水瀬伊織さん」

冬馬「おいおっさん!! なんなんだよ765プロって事務所は!!」

黒井「……私も先程765プロの存在メールで知ったのだよ」

黒井「765プロの社長、高木順二郎自身からのな!!」

西條「……!! それって」

黒井「ああ、高木は高木だ」

冬馬「……高木?」

黒井「まあ冬馬は知らなくともよい」

黒井「私のモノクロプロを辞める原因となった元上司のコトを知った高木がモノクロプロを辞めて765プロを立ち上げ、急ピッチでアイドルを集めて回っているそうだ」

黒井「ま、今日の結果を見ればわかると思うが、高木が集める人材は非常に優秀だ」

黒井「それ故に、高木の高濃度なレッスンにも耐えた者が765プロから大量に輩出されて行く。このコトの重大さは君たちもわかるだろう?」

西條「…………」

冬馬「…………」

黒井「何より、高木は音無小鳥というトップアイドルを育て上げたという実績とその道中で得たコネがある。おそらく、このまま行けば765プロのアイドルの一人は後一、二ヶ月もすればトップアイドルになるだろうな」

冬馬「……高木ってのはそんなにヤバイ人間だったのか」

黒井「……ああ、よく意見が食い違うから私は嫌いだったが」

黒井(そして今はお前が憎いぞ、高木)

西條「……社長自身はどうしたいんですか?」

黒井「実績は違えど、私と高木はライバルだ。絶対に高木に負けるわけにはいかん」

冬馬「へっ、それなら簡単だ。俺が受かったオーディションの番組で765プロのやつたちよりも目を付けて貰えばいいだけだろ?」

黒井「……簡単じゃないぞ?」

西條「ま、なんだかんだで冬馬君ならやってのけそうですがね」

冬馬「そうそう!! だからとりあえずは俺に任せてくれねえか?」

黒井「構わん、好きにしろ」

冬馬「へへっ、そうこなくっちゃな!! じゃあ早速レッスンしてくるぜ!!」

西條「あっ、冬馬君もう夜の八時だから帰った方が……って行っちゃいましたね」

西條「……社長、どうなさるつもりですか? 相手はかなりの強敵ですよ?」

黒井「そうだな……では、冬馬が番組に成功して知名度を上げたら、その時は冬馬をリーダーとしたユニットを作ろうと思う」

西條「……! 正気ですか!? 世間には沢山の事務所があるんですよ!? 冬馬君はともかく、そんな状態で優秀な人間を弱小事務所のうちに入れるのは難しいかと……」

黒井「何故優秀な人間限定なのだ? もううちの目標を忘れたというのか?」

西條「……そうでした。どんなに素人でもトップアイドルに導くのが目標でしたね」

黒井「そうだ。それに、アイドルは数が多い方がファンが多く付く。ならばユニットを組まない手はあるまい?」

西條「それもそうですね」

黒井「……そういえば雪歩ちゃんたちはもうオーディションに出しても大丈夫か?」

西條「社長、少し焦りすぎですよ」

黒井「……私はもう高木に負けたくないのだよ」

西條「……ま、気持ちはわかりますが」

西條「流石に今日の765プロ程のレベルではありませんが、十分オーディションでも戦えるレベルだと思います」

黒井「……明後日、明後日の番組のオーディションを入れろ。失敗しても構わん」

西條「そこは妥協してもいいんですか?」

黒井「……ああ、あの二人は勢いのある冬馬と違って失敗から何かを学ぶべきだ。特に雪歩ちゃんは失敗すればする程強くなるだろう」

西條「わかりました。じゃあ明後日の適当なオーディションを入れておきますね。あ、そういえばユニット名……」

黒井「……ユニット名は」

黒井「Highvyだ。Highvyにするぞ」

西條「それって他ssからのパクリじゃ…」

黒井「何、筆者の過去作だから何も問題無い」

……冗談です。思いつかないのでできればみなさんの意見をください(泣)
早めにいい感じの意見が上がればまた書き始めます
そうでなければ寝て明日まで待ちます…
それでも無理だったら死ぬ気で考えます(´・ω・` )

使いまわしていいなら使い回しますけども((((;゚Д゚)))))))

Monochrom

>>84 Monochromeで合ってますか?

veriable neige

>>85
ドイツ語っす

>>87 あ、ドイツ語か、お恥ずかしい

>>86 無知で申し訳ないのですが、それは英語とフランス語の組み合わせですか?今調べたばかりなんでよくわかってないんですけど(´・ω・` )

Fairy Tale

二人を王子とお姫様のイメージと例え御伽噺っぽいイメージで

>>88
フランス語の単語「真実の」と「雪」を組み合わせただけ
>>8あたりで黒ちゃんフランス語出してたから、つけそうかなと思った

一方通行の人?

>>90 なるほど、理解

>>89 うーん、せっかく考えてもらったのに申し訳ないんだけど、美希たちのフェアリーがあるから読みが同じフェアリーが入るそれはちょっと微妙かも(´・ω・` )

>>91 ……自分で持ち出してといてあれだが、あれは黒歴史だ、忘れてくれ

様々な意見、ありがとうございました

シンプルながらもしっくりきた>>90様のVeriable Neigeを採用させていただこうと思います

が、フランス語の読み方がイマイチわからないので教えていただけたら幸いです

ヴェリタブル ネージュのつもり
実は自分もフランス語あまり勉強してない

>>94 了解です

少し書いてきますのでしばしお待ちを

黒井「『ヴェリタブル・ネージュ』だ。ヴェリタブル・ネージュで申請しろ」

西條「……なんでまたそんなに長ったらしい名前なんですか」

黒井「日本語で『真実の雪』という意味だ。まあ真ちゃんと雪歩ちゃんの名前をそのままフランス語に訳しただけだがな」

西條「……まあファンが付けば上手いこと略してくれるだろうし、それでもいいですよ」

黒井「更には『不変の雪』という意味もある。常に頂(いただき)の新雪のように不変であれ、という感じのニュアンスだ」

西條「意外と深い意味があるんですね」

黒井「それはまあ……一昨日から必死にフランス語の辞書をひたすら引いていたからな」

西條「……仕事無いんですね」

黒井「今は君一人で十二分に回すことができるからな……」

冬馬「はあ……はあ……」

冬馬(どこが……俺のどこがあの水瀬ってやつに劣っていたんだ!!)

冬馬(ダンスも、ボーカルも、全部勝っていたはずだ!! 一体何が……)

真「あまとうはまだ帰らないの? もうそろそろ帰らないとマズイ時間だけど」

雪歩「そ、それよりもそんなになるまで無理しちゃダメですよぉ……」

冬馬「……なあ、お願いがあるんだけどさ」

真「踊るから見てて欲しい……?」

冬馬「ああ、今からAlice or Guiltyを全力で踊る。だから何が足りないかを教えてくれ、頼む!!」

雪歩「そ、そんな、頭をあげてくださいぃ……でも、今日はもう無理じゃないですか? 息が切れてますけど……」

冬馬「大丈夫。絶対に完璧なパフォーマンスにしてみせるぜ!!」

真「……まあそこまで言うならいいけど」

冬馬「ど、どうだった!? 完璧だっただろ!?」

真「うーん、ボクには凄いってこと以外わからないなぁ……」

冬馬「だよな!? やっぱり765プロは賄賂でもやってたのか……?」

雪歩「わ、私も意見していいですか!?」

冬馬「ああ、ボロクソに叩いてくれてもいいぜ。とにかく今は自分の欠点を探してるからな」

雪歩「なんだか私には……ダンスをするあまとう君が楽しそうじゃないように見えました」

冬馬「楽しそう……じゃない?」

真「雪歩、どういうこと?」

雪歩「あうぅ……なんというか、ダンスに必死過ぎてものすごく怖い顔になってたし……楽しくないのかな……って」

冬馬「……必死……か……」

雪歩「ご、ごめんなさい! 怒らせちゃったなら謝りますぅ……」

冬馬「いや、いい。もう少しで何かが掴めそうな気がする」

真「なるほどねー、楽しくなさそう……かー」

冬馬(……俺は昔から、テレビに出てるアイドルたちに憧れてた)

冬馬(テレビに映ってるアイドルはみんな笑顔で、みんな輝いて見えた。だから俺もそのステージに立ちたいと思ってた……が)

冬馬(次第に俺は上に立つことだけを考えるようになってたのかもしれない。上に立てば笑顔になれると信じてきたから)

冬馬「……俺はダンスをただの道具だと思ってたから、審査員を惹きつけることができなかった……のか?」

西條「そうだな、冬馬君」

冬馬「……!! プロデューサー!? あいつらは!?」

西條「もう遅いから帰らせたよ。集中しすぎて気づかなかったのかい?」

冬馬「……ああ、考え込んじまってたな」

西條「ま、いいさ。それよりも君のダンスに対する考え方だが……確かに、オーディションの時も楽しそうには見えなかった」

冬馬「やっぱりか……」

西條「その点765プロのアイドルはみんな楽しそうだった。いや、どこか体がウキウキしているように見えたよ」

西條「冬馬君のダンスはキレと派手な振り付けがウリだ。でも、それでも765プロの子たちに比べたら"柔軟性"、"自由性"が無かった」

西條「人を惹きつけるには何らかの魅力が必要。だから今回は765プロの子たちの楽しそうな"ビジュアル"が君のパフォーマンスを超えたのかもしれないね」

冬馬「……だったら俺がもっとダンスを極めれば」

西條「君のダンスはほぼ完成されてると言っても過言ではないよ。だからこそ、これからののびしろが少ない」

西條「だから、僕はのびしろの大きいビジュアルを上げた方が近道だと思うよ」

冬馬「と言ってもな……俺はダンスに対しては真剣に取り組んでるから楽しむのは難しいし……」

黒井「ならば、楽しめるように周りの環境を変えてやろうではないか」

冬馬「おっさん!?」

西條「社長……」

黒井「人間、一人では自分の弱点、欠点、汚点をなんとかしようと焦り、追い詰めてしまうものだ」

黒井「だが一人でなければ? その悩みは共有され、それと同じだけ喜びも共有されることだろう」

黒井「西條、例のメンバー補充を明日行う。もちろん、冬馬も付いてくるのだぞ?」

西條「わかりました」

冬馬「ちょ、ちょっと待ってくれ!! イマイチ意味がわからないんだが……」

黒井「何、簡単なことだ」





黒井「天ヶ瀬冬馬をリーダーに据えた三人組の男性ユニット、『ジュピター』を結成するのだよ」



眠いから話のいいところの途中で書くのをやめてみる!! ってクロイはクロイはみんなに残酷な宣言をしてみたり!!

……俺が書くのをやめると残念がってくれる人や感想をくれる人が居てくれたら嬉しいかなーって

このスレ終わりってわけじゃないよね?(震え声

乙ー

>>107 一方Pの時のような悲劇は起こしたくない…がどうなるかはわからない

一応結構先の構想までできているので書き終える予定ではあります。いや書き終えるのが当たり前なんですがね

一方Pはすごい楽しみにしてたんだぜ
せっかく闇咲君を指名したのに

>>109 お主……あの方であったのか……

正直に言わせてもらうと、あれは正直話の展開を広げすぎたんですよね……現実が忙しすぎたから落としたのは事実だけど

だから書くなら最初から書き直しになるかと
まあだからと言って同時進行でこれと一方Pを書いたら失敗するだろうし(現に失敗したし)、とにかくこのssを書き終えたいと思います

まあ気が向いたら書いてくれると嬉しいかなーって
できれば八幡アレイスターも

応援してるので頑張って

>>111 応援してくれる方が居るという事実に喜び過ぎて布団の上でローリングしまくってます

そうだなぁ…これが終わったらちょっと設定を変えたやつなら書いてみようかな
一方Pとは逆に、アイドルが禁書サイドでプロデューサーが赤羽根Pとか
上条Pとかも居なさそうだな

確かに今の俺って超絶かまってちゃんだわ

今度から控えます…

おやすみなさい

過去作なんてどうでもいいから今回は満足するまで書け

>>115 了解です

眠れなくなったので今読み返していたのですが…ちょっとツッコまれそうなところがあったので補足

亜美と伊織と??(もうわかってると思いますが一応伏字に)が個人でオーディションを受けてる→竜宮小町でオーディション受けたらよくね?

となるかと思いますが、まあアイドルの練習期間として今は個人で売り出している、という風に解釈していただければ幸いです

マジで眠いからちょっとしか書けてないけど投下

ーー961プロができてから 十五日目

冬馬「……なんで」

冬馬「なんでよりによって秋葉原で探すんだよおおおお!!!」

西條「なんで、って……君のホームグラウンドだから」

黒井「きっと冬馬のような人材が居るだろうと信じてな」

冬馬「お前らはオタク系アイドルでも作るつもりかよ……」

西條「あ、ついに自分をオタクって認めたんだね」

冬馬「うっせえ!! さっさと二人見つけて帰るぞ!」

黒井「ま、私が居ればなんだかんだで見つかるだろうな」

西條「確かになんだかんだで社長が居ればアイドルが寄ってきますしね」

冬馬「……俺は恐ろしい社長を持ったのかもしれねえ」

??「チャオ☆そこのエンジェルちゃん? ちょっと俺と遊んで行かないかい?」

「えっ、ちょ、ちょっとそれは……まああなたと他の男性の絡みなら見たいですけど……」

??「うーん、困ったね……」

黒井「……!! 冬馬!! 行ってこい!!」

冬馬「行ってこいって言われてm……うおあああっ!!」

??「ん? ……」

??「」ブチュー

冬馬「」ブチュー

「きゃあああああああ///」

西條「見事なピタゴラキスイッチでしたね」

黒井「ちょっと上手く言ったつもりか?」

黒井「君、名前は?」

??「伊集院北斗ですけど……なんで俺は不本意ながらもキスした男とその取り巻きでメイドカフェに来てるんだ」

西條「ちょうどいいところに飲食店があったんだ。入るのは当たり前だろう?」

冬馬「俺の……初めて……」

北斗「……なんかごめんね? いや謝って欲しいのは俺の方だけどさ」

黒井「北斗君、アイドルにならないかね?」

北斗「なんでそんなに唐突なんですか!? わけわかりませんよ!?」

西條「そういえば君は何をしていたんだい? ナンパなら秋葉原でなくてもいいと思うけど」

北斗「いや、ね? 男との接触の少ない喪女の方々なら簡単に釣れるかと思って……」

黒井「……私の名字よりも黒いな」

北斗「なんなんですかそのボケ!?」

西條「……というわけで、この天ヶ瀬冬馬君と一緒にアイドルユニットを組んでみないかい?」

冬馬「」

北斗「うーん、確かにアイドルになればファンの女の子にモテるとは思いますけど……俺スタミナ無いし……」

黒井「ま、そこはある程度時間をかけても構わん。当分は冬馬一人で売り出すから時間はある」

北斗「……なら一回やってみますか……そろそろホストとナンパを繰り返す生活にも飽きてきたしね」

西條「まあアイドル生活の方がはるかに健康的だろうね」

北斗「じゃあ黒井社長、これからよろしくお願いしますね?」

黒井「ああ、やると決めたからにはトップアイドルにしてやろう」

多分みんながこれを読んでる頃はおはようだろうけどおやすみ(´・ω・` )

マジでちょっとしか書き溜め無いからゆっくり書いていきます

北斗「で、結局最後の一人は見つからず終いですか……」

黒井「構わん。とりあえず冬馬に足りないビジュアルを持った北斗が入ってくれたのは大きい」

冬馬「よろしく頼むぜ! 北斗!!」

北斗「ああ、よろしくな」

西條「じゃあ今日はとりあえず事務所に帰りましょうか」

黒井「そうするとしよう」

西條「どうだい二人共? 明日はオーディションだけど大丈夫?」

真「あ、プロデューサー! もっちろんです! 雪歩ともタイミングばっちりですよ!!」

雪歩「えへへ、真ちゃんのおかげだよ!」

西條「ああ、それはよかったよ。じゃあ今日はもう切り上げていいからしっかり体を休めといてね? 冬馬君も帰らさせておくからさ」

真「了解ですプロデューサー!!」

黒井「よし、我々もそろそろ上がるとしよう」

西條「あ、僕はもう少し残ってるんでそれを済ませたら帰ります」

黒井「わかった。なら私は先に「た、助けてください!!」ガチャ……一体何事だ」

西條「どうしたんだい君!?」

??「ちょ、ちょっとだけ匿ってください!! クラスメイトに追われてるんですよ!!」

「どうする? トイレのやつこの事務所に駆け込みやがったぞ?」

「じゃあこのドア壊しちまおうぜ!」

「バカ! 何言ってんだよ!!」

黒井「……何の用だゴルァアアァァァ!!!」ガチャ

「わっ!! ここヤクザの事務所じゃねえか!!」

「逃げるぞお前ら!!」

黒井「全く、バカな若者共だ」

??「あ、ありがとございます!!」

西條「えっと……君、名前は?」

??「"御手洗翔太"です……」

黒井「……なるほど。成績優秀、運動神経抜群で女からもモテるから虐められているのか」

翔太「はい……僕は足が速いから、女子も先生も僕が追ってくる男子を弄んでいるように見えてるらしいんです……だから誰もいじめに気付いてくれない」

翔太「流石に家に帰れば何もして来ませんが、親に虐められてるってことを知られたくなくて……」

西條「それでたまたま目に付いたここに逃げて来た、ってことかい?」

翔太「そうなんです……」

黒井「……アイドルになってみないか?」

翔太「え?」

西條(また始まったよ)

黒井「君の見た目は確かに良いし、運動も勉強もできる完璧な人間だ」

黒井「だが、君のクラスメイトはまだ君に手が届くと思っているから、君を舐めているから君を虐めようとするのだよ」

黒井「だからこそ、君の実力を世の中に見せ付けてみせろ。そうすれば君はたちまち有名人となり、社会的に"価値"を認められるのだ」

黒井「では価値がある物を傷付けたら批難を受けるのは誰だ? もちろん傷付けたバカ共だ」

黒井「よってクラスメイトが余程バカでない限り価値がある君は平穏を得られる、という結論に至るのだが……アイドル、やってみないか?」

ーー961プロができてから 半年目

黒井「……961プロも大きくなったものだな」

西條「ええ、雪歩ちゃんたちの『ヴェリネージュ』も『自転車』で王子様、お姫様アイドルとして成功しましたし」

西條「ジュピターも今や国民的アイドルと言える程には成長してます」

黒井「おかげで事務所も東京の一等地に引っ越すことができた」

黒井「……が、舐めているのか? "高木"」

高木「……いや、私は真剣だよ」

黒井「うちのヴェリアブル・ネージュの765プロへの移籍……私がそんなことを許すと思っているのなら"貴様"は病院に行った方がいい」

高木「事前に二人の親御さんたちには話を通してある。後は君の許可だけだ」

黒井「貴様には『竜宮小町』と音無小鳥があるだろう。それでは不満なのか?」

高木「竜宮小町や如月君たちではダメなのだ。どうしても足りないピースが、君のヴェリアブル・ネージュの二人なんだよ」

高木「それに、音無君は二ヶ月前にアイドルを辞めてうちの事務員として働いているよ。テレビで見なかったかね?」

黒井「フン、確かアイドルに飽きたんだったか。全国のアイドルから顰蹙を買いそうな言葉だな」

高木「それはともかく、何が不満なんだい? 移籍金二億円を君に渡すと言っているのだが」

黒井「うちのアイドルは金で買える程安くない。バカなことを言うんじゃないぞ」

西條「そうですよ。アイドルを金で買おうだなんてバカげてます」

高木「……なら、うちの候補生に居る天才との交換移籍は?」

黒井「……話は聞いておこうか」

黒井(また優秀な人材を引き当ておったのかこいつは……!)

高木「その子はね、なんでもできるんだ」

高木「ダンスをやれと言われたらキチンとこなすし、歌もトークも上手い。まさにそちらの天ヶ瀬君のような人材だよ」

黒井「……確かに、うちの冬馬は天才だった」

黒井「が、何故だ? 何故貴様はその天才を手放す? 765プロには竜宮小町に続いてソロで売れているアイドルが四人居るが、全員を合わせてもうちのジュピターには到底届かない」

黒井「そんな中で何故貴様は天才を手放すのだ?」

高木「……その子はうちの人間では手が余るのだよ」

高木「現在の765プロは私とプロデューサーの秋月君、それに事務員の音無君だけで回している」

高木「が、誰一人、その子をやる気にさせることができなかったのだよ」

高木「その子は姉がアイドルをやっていたというだけで、惰性でアイドルを目指していたという子なんだが……どうも765プロでのレッスンに退屈しているようでね」

高木「それなら、どんな素人でもトップアイドルにする、がモットーの君に任せた方が彼女のためになると考えたのだよ」

黒井「……名前は?」

高木「『星井美希』、だよ」

黒井「…………!!!!」

黒井「ふざけるなッ!!! 貴様は『星井菜緒』のことを知った上で私にそのようなことを頼むのか!?」

西條「…………」

高木「もちろん、菜緒君のことは知っている。だが、この子は最早私では手がつけられないのだよ」

黒井「ならアイドルを辞めさせればいいだろう!! 私にその名前を思い出させるな!!!!」

高木「……なら構わない。こちらにもそれなりの手がある」

黒井「……961プロに劣る貴様に何ができると言うのだ?」

高木「961プロの社長、黒井崇男、モノクロプロ時代に担当アイドルで枕営業を行う。……このような記事が書かれたら君はどうなる?」

黒井「…………」

高木「少なくとも、菊地君と萩原君の人気は地に落ち、ジュピターも961プロだというだけでブーイングを受けるだろうな」

西條「そんなこと! そんなことは誰も信用しない……!」

高木「ああそうだ。普通の人間が書けばただの嘘だ」





高木「だが元モノクロプロでの黒井の同僚である私が書けば……話は別だろう?」



高木「いくら嘘でも、自称その現場を見ていた人間の私が書けば大抵は騙されてくれるものだよ。所詮ファンの感情なんてそんなものだ」

高木「例え君の上司が嘘だと一人で騒ごうが、真実はもみ消されるだろうしね」

西條「……! そんな……卑怯ですよ!!」

黒井「……もういい西條。今回は完全に私の負けだ」

西條「社長……!! 雪歩ちゃんたちを手放すんですか!?」

高木「条件は……飲んでくれるかね?」

黒井「……………………ああ、飲もうじゃないか」

西條「社長!!」

黒井「黙れ西條!!!!」

西條「…………」

黒井「私が枕営業をやらせるようなクズだと広まれば……必然的に人気になったヴェリアブル・ネージュの二人も枕営業をしたのだと疑われる!!」

黒井「高木の言う通り、961プロのジュピターもバッシングを受けるだろう!!」

黒井「……だからこそ、私がここで交渉を飲まなければみんなが不幸になってしまうのだよ……!!」

西條「……社長……」

高木「……961プロへの移籍金二億円。765プロの星井美希の961プロへの移籍」

高木「その代わりにそちらのヴェリアブル・ネージュを765プロに移籍させる……これでいいかね?」

黒井「……ああ」

高木「じゃあこの契約書にサインを頼むよ」

西條(……高木……!!)

黒井「……もう一つ条件を追加させてもらおうか」

高木「……こちらが実行可能な物ならな」

黒井「何、実に簡単なことだ」

西條(ヴェリアブル……ネージュの……二人は……961プロに戻りたいと懇願しても一年間は961プロに戻ることができない!?)

黒井「……これでよろしく頼む」

高木「……ああ、わかったよ」

ちょっと訂正



西條(ヴェリアブル……ネージュの……二人は……961プロに戻りたいと懇願しても765プロへ移籍してから一年間は961プロに戻ることができない!?)

西條「社長!! なんであんなことを書いたんですか!!」

黒井「……あの二人が私を嫌うように仕向けるためだ」

西條「何故……そんなことを……」

黒井「あの二人はアイドルである以上、中途半端な気持ちでアイドルをやれば失敗するのは目に見えていることだ」

黒井「だから私を敵に仕立て上げた。私を含めた961プロを倒そうと765プロでも必死に頑張れるように、とな」

高木(……黒井。いつまでも菜緒君から逃げられると思っていたのかね?)

高木(逃げていては永遠に救われないのだよ、君自身がな)

高木(少々強引だが、無理矢理君と星井菜緒君を結びつけさせてもらうよ。その方が君の問題解決になるだろうしな)

高木(……ま、君よりも私の方が美希君を扱い易いかもしれないがね)

高木「あー秋月君? そろそろ新しいプロデューサーを雇おうと思うのだが」

律子「本当ですか!? や、やっとこの激務から解放されるんですね……」





高木「……お節介かもしれないが、君なら乗り越えられるということを私は知っている。頑張ってくれよ、黒井」



真「えーーーーー!? ボクたちが765プロに移籍ですか!?」

黒井「……ああ、そうだ」

雪歩「社長は……私たちが要らないんですか?」

黒井「……そうだな」

真「……っ!! 酷いですy「私は君たちを金と交換した!!」

雪歩「……うぅ……」

黒井「わかったらさっさと帰れ!! もう来るんじゃないぞ!!」

真「……わかりました」

真「今までお世話になりました。行こっ? 雪歩」

雪歩「ひぐっ……う、うん……」

黒井(……ああ、私はわかっていた)

黒井(自分が菜緒ちゃんから逃げ続けていたこと。その事実を忘れながらトップアイドルを育て上げてしまったこと)

黒井(……いつかはその現実に直面しなければならないということ)

黒井(……………………高木が私を助けようとしているということ)

黒井(………………………………トップアイドルを作り上げた高木をそもそもの原因だと信じて高木を憎んでいること)

黒井「……バカだ」

黒井「私は大バカだ!!!!」

黒井「私はとんだ大バカだったよ!!!!」

黒井「何かと自分に都合がいい理由を付けて移籍させた私はバカだ!!」

黒井「本当は二人が辞めても天才と二億円の資金があればなんとかなるという下心があったんだ!!」

西條「……! 社長!雨でびしょ濡れですよ!?」

黒井「そうだ!! 西條を待機させて私一人で別れを切り出したのも!! 罪を背負った私に酔いしれていただけだ!!」

西條「社長……」

社長「……だから私はその下心で大きな物を失ったんだ」

冬馬「……何言ってんだよおっさん」

西條「……!! 帰ってたのか!?」

北斗「チャオ☆」

翔太「いやー、出るに出られない状況だったんだけどさ、雨降ってきたし?」

社長「……お前たち」

社長「お前たちは……私を軽蔑しないのか?」

冬馬「……ハッ、何言ってんだおっさん」

北斗「今は下心や軽蔑云々は関係ありませんよ? 社長」

翔太「そうそう! うちのモットーって何だったと思う? クロちゃん?」

西條「『常に頂点、孤高であれ。頂点でなくても前は向いておけ』、でしたよね?」

黒井「……ああ」

冬馬「確かに、おっさんには下心があったかもしれねえ」

北斗「でも、社長の考えは間違ってないと思います。事実、そのようなデマを書かれては俺たちも雪歩ちゃんたちも危ないですしね」

翔太「だから今は昔のことより、今とこれからのことを考えようよクロちゃん!!」

西條「もし社長がこのまま落ちるだけ落ちて行ったら新しく来る美希ちゃんにも、移籍して行った雪歩ちゃんたちにも失礼ですよ?」

西條「だからこれからも……私たちが頂点であり続けましょうよ。もし雪歩ちゃんたちが帰って来てくれた時に961プロが弱小事務所と成り果てていたら情けないですよ?」

黒井「……そうだな」





黒井「私は……私自身の罪を乗り越えながら……地面を這い蹲ってでも961プロを守ろうと思う」



冬馬「へっ、それでこそおっさんだぜ!!」

西條「僕たちは有名になっても、なんだかんだで小物精神が奥底にあるみたいですね」

翔太「クロちゃん、事務所に戻ろうよ」

北斗「どんなに落ちても、明日が来ればまた新しい生活が始まりますよ。だから、さあ」

黒井「……ああ。私も、また駆け上がるとしようか」

翔太「へへーん、せっかくだからさ、この前765プロのライブに偵察に行った時に765プロがやってたアレやらない?」

冬馬「ハッ、面白いなそれ!!」

北斗「なら、早速円陣を組みましょうか」

西條「ほら、社長もやりましょうよ!」

黒井「……ああ!」

翔太「961プローー!!」

北斗「ファイトっ!!」

全員「「「「「オーーー!!!!」」」」」

翔太「うわっ、男だけでやったらめちゃくちゃムサい!!」

冬馬「それは言っちゃダメだぜwwwww」

黒井(……私は幸せ者だな)

西條「ほら、社長。帰りましょうよ」

黒井「……ああ!!」

翔太「もー、クロちゃんったらさっきからあーあーあーあーうるさいよ!!」

黒井(だからこそ……これからは私が私の責任を背負う)

真「……雪歩、落ち着いた?」

雪歩「う、うん……ごめんね迷惑かけて」

真「いいっていいってそんなこと」

雪歩「……本当に社長は私たちを捨てたのかなぁ」

真「……わからない、けど……」

雪歩「けど……?」

真「あの時の社長の目はすごく濁ってて、ずっとボクたちから目を逸らしてた」

真「だから……社長もきっとボクたちを移籍させるのを戸惑ってたはずなんだ。社長なりにも何か考えがあったんじゃないかな?」

雪歩「……そっか、そうだよね!」

真「だからさ、もし961プロに戻れた時に迷惑をかけないように、ボクたちも頑張ろうよ!!」

雪歩「うん!!」

やばっ、ジュピターと西條の方々にテンポよく喋らせてたら黒井社長がめちゃくちゃあっさり心が変わったみたいになってしまった

とりあえずここで一区切り

多分また書きにきます

黒井社長が無責任だとは思わないし、高木社長は無責任だと思ったよ
互いへの信頼とかそういうの差っ引いても違和感しか覚えない解決手段だ

>>167 即席で書いたのがマズったな…

だいたい俺の考えとしては、

高木が菜緒を連れて行く→普通に拒否られるからアウト

だから黒井に責任を自覚させた方が黒井的にはいいかな、と高木社長が考えた(雪歩たちももらえるし)ということにしといてください…

確かに今回のエピソードは俺の力不足でした

駆け足気味だけど書くよ

ーー961プロができてから 半年と一日

美希「あふぅ……美希だよー」

黒井「……ああよろしk「おやすみぃ……」

黒井「…………起きろおおおおおおおお!!!!!!」

西條(また個性あるアイドルが来てしまった)

高木「今日は961プロからうちに来てくれた新しいアイドルを紹介するよ」

高木「かの有名なデュエットアイドル、ヴェリタブル・ネージュの菊地真君と萩原雪歩君だ!!」

真雪「「よ、よろしくお願いします(ぅ)!!」」

美希「あはっ! このレッスン面白いのー!!」

黒井「そうだろうそうだろう!! 普通に走るよりも美希ちゃんに合ってると思って私が買って来た!!」

黒井「その代わり、二十分間絶対に降りるんじゃないぞ!!」

美希「ええーーー!?」

西條「君のような天才型はスタミナが命だからね、頑張ってくれよ?」

西條(わざわざレッスンを楽しませるためにルームランナー買ってくるとは……)

高木「実はもう一人、新しく765プロに来てくれた人が居るんだがね?」

高木「そう、彼がうちの新しいプロデューサー、P君だ!!」

P「Pです!! 芸能界に入ったのは初めてだけど、これからよろしくお願いします!!」

冬馬「ふっ、ほっ、はっ!!」

美希「ひょいひょいひょいっと!!」

冬馬「……やるなミキミキ」

美希「へへん、これぐらい楽勝なの!!」

冬馬「じゃあこれはどうだ!!」グルン

美希「バック宙なんて無理なのー!!」

北斗「冬馬、大人気ないよ……」

ーー961プロができてから 半年と一週間

黒井「……西條」

西條「……大丈夫です。みんな帰らせました」

黒井「……ご苦労」

高木の策士っぷりが出てていいと思った。(小並感)
でも、もう少し黒井の葛藤が欲しかったかな。

>>176 やっぱり心情描写が緩かったかな……

完全にテンポ重視で書いたからちょっとアレだったな

??『も、もしもし黒井プロデューサーですか!?』

黒井「……ああ、久しぶりだな。"菜緒"」

??『ええ! お久しぶりです!!』

黒井「……いきなりで悪いが、謝ってもいいか?」

??『……"いつものカフェ"でお話しましょうか』

黒井「……久しぶりだな菜緒「プロデューサー!!!」え、ちょっ、うおああっ!!」バターン

菜緒「やっと会えましたね!! プロデューサー♪」

黒井「あ、ああ」

黒井「……本当に済まなかった。私は君に辛い思いをさせてしまった挙句、君から逃げ出してしまった」

菜緒「えへへ、いいんですよ、もう! それに、いつまでも処女っていうのも恥ずかしかったですしね!!」

黒井「……大声でそのようなことを叫ぶのはよしたまえ」

菜緒「あっ、ご、ごめんなさい!!」

黒井「……声がやたら大きいというのも変わってないんだな、菜緒ちゃんは」

黒井「……今は何をしているのだ?」

菜緒「うーん……ブログを更新したりとか?」

黒井「あの閲覧者数が百にも満たないブログか」

菜緒「あっ、バカにしましたね!? 今は百五十人居ますよ!!」

黒井「大して変わってないではないか!!」

菜緒「……でも、プロデューサーは変わっちゃいましたね」

黒井「……そうかもしれないな」

菜緒「プロデューサーから気付いたら有名事務所の社長になってた」

黒井「ああ」

菜緒「髭を剃ったらちょっとカッコよくなった」

黒井「……ああ」

菜緒「後は髪がちょっと……」

黒井「禿げてなどいない!!」

菜緒「冗談ですよ冗談!!」

黒井「全く……」フフッ

菜緒「あ、やっと笑ってくれましたね?」

黒井「……笑ってなどいない」

菜緒「嘘だ」

黒井「本当だ」

菜緒「泣きますよ?」

黒井「正直笑った」

菜緒「……もう、素直じゃないんですから」

黒井「……正直なところ、私は君に会うのが怖かった」

菜緒「私に罵られるのが怖くて?」

黒井「君に何をどうやって謝ればいいのかがわからなくて」

菜緒「ふーん……」

黒井「なんなんだその目は」

菜緒「プロデューサー、急につまんなくなっちゃった」

黒井「……そうか」

黒井「……私はどうすればいい? 君は私にどうして欲しい?」

菜緒「うーん……抱いて!!」

黒井「…………」

菜緒「じょ、冗談ですよ!!」

黒井「笑えない冗談はやめてくれ……」

菜緒「そうですね……真剣に答えると」

菜緒「今はアイドルを辞めちゃってニート状態なんでプロデューサーに雇って欲しいです!!」

黒井「……そんなことでいいのか?」

菜緒「確か妹の美希も961プロに行ったんですよね? だから元アイドルの私が美希のレッスンみたり、事務仕事したり……楽しそうですよね?」

黒井「君がそれでいいなら、それで構わん。なんなら私の代わりに社長にでもなってみるか?」

菜緒「それは結構です!!」

黒井「……ではとりあえずうちのプロデューサーのアシスタントとして働いてもらおうか」

菜緒「それからそれから?」

黒井「一人前になればプロデューサーへ昇格、一人でアイドルを持ってもらう」

菜緒「是非お願いします!!」

黒井「……私は君の願いを無視することなどできんよ」

菜緒「すいません、私が呼び出したのにお金払ってもらって……」

黒井「いや、構わんよ。こういうのは男の役目だからな」

菜緒「……まだ気にしてますか? 私の枕営業のこと」

黒井「そうだな、最近下痢が続くぐらいには気にしている」

菜緒「もう、下品ですよ!! ……私、いざ本番、ってなった時、ものすごく怖かったです」

黒井「…………」

菜緒「プロデューサーが助けてくれるに決まってる!! って考えていると、目が覚めたら自分の部屋のベッドでした」

黒井「……っ!! すまない……」

菜緒「最後まで話は聞いてください!! ……それから、プロデューサーが辞めちゃったってことを聞きました」

黒井「…………」

菜緒「その時はものすごくショックでした。全然仕事が取れなくても、それでも私のために働いてくださってたプロデューサー、私の憧れの人であるプロデューサーが辞めちゃったんですから」

黒井「菜緒……」

菜緒「それからアイドルを辞めて、ニートになって何ヶ月か経った時に私はとても驚きました。だってテレビを点けたらプロデューサーがインタビューを受けてたんですよ!?」

黒井「…………」

菜緒「国民的アイドルとなったジュピターを数ヶ月で育て上げた凄腕の社長、黒井崇男……って感じで」

黒井「……恥ずかしいからやめてくれ」

菜緒「それから私は必死に961プロを検索しました。今更アイドルになれるわけでもないけど、憧れのプロデューサーを探して」

菜緒「そこで、さっきのプロデューサーからの電話がかかってきたんですよ」

菜緒「……正直、プロデューサーを少し恨んじゃいました。なんで私の時はダメで他の子の時は成功したんだって」

菜緒「でもよく考えると本当は……私に才能が無いからだということを痛感して、めちゃくちゃ落ち込みました」

黒井「……そんなことはない。君には才能があった。私に力が無かっただけだ」

菜緒「それこそそんなことはありませよ。……前はめちゃくちゃ落ち込んだけど、今はめちゃくちゃ幸せです」

菜緒「だって、"社長"と一緒に働けるんですからね!!」

黒井「……それもそうだな」

菜緒「だから社長、今度はちゃんと私を立派なプロデューサーにプロデュースしてくださいよ?」

黒井「ああ、もちろんだ!!」

菜緒「ふふ、楽しみにしてますよ? 黒井社長♪」

やっと黒井社長と菜緒のイチャイチャシーンを書き終わった…

眠れなかったらまた書きに来ますけど、とりあえず今日はここまでとさせていただきます

やっぱ寝ますわ、おやすみなさい(´・ω・` )

乙。上で話してた内容を見るとゆきまこの扱いも爆弾みたいな状態だから気をつけてね。
モノ同然の扱いで売り飛ばされた上に黒井は訳ありと見てるのなら、高木を敵視とまではいかなくても疑念を抱いて当然の状況なのだから。
こういう所を手抜くと説得力ガバガバになるからね。

>>193 ゆきまこを軽視しそうになってたから危なかった

指摘サンクスです!!

姉妹だなあ・・・って莞爾!アハ☆

>>196 感じの部分がやたら難しい漢字になってまっせ……

そしてすごいつまらんダジャレを言ってしまった

時間があるから投下

ーー961プロができてから 八ヶ月目

菜緒「社長さん!! 沖縄ですよ沖縄ライブ!!」

黒井「……なんなんだ騒々しい。後、天海春香のモノマネはやめろ。君と分かり合えたのは765プロに感謝しているが雪歩ちゃんと真ちゃんを取られたのは許してないのだからな」

西條「……それはともかく。僕の担当するジュピターが沖縄でのライブイベントに招待されたんですよ」

黒井「……ほう」

菜緒「ちなみに竜宮小町とヴェリネージュも招待されてるようですが……どうします?」

黒井「もちろん決まっている」





黒井「プロデューサーさん!! 765プロの偵察と合宿ですよ合宿!!」

西條「菜緒さんにやめろと言っといてそれですか!!」



ーー961プロができてから 八ヶ月と二日目

菜緒「沖縄来たアアァァァ!!!!」

翔太「ナオちゃん暑苦しいから叫ばないで……」

北斗「ちゃ、チャオ……」

冬馬「ハッ、お前ら全員気合が足りねえぜ」

西條「でも熱中症が怖いから水分はよく摂っといてね」

黒井「美希ちゃん、ちゃんと日焼け止めは塗ったか?」

美希「もちろんバッチリなの!!」

黒井「……本来なら美希ちゃんのプロデューサーである菜緒の仕事なのだが」

菜緒「……ごめんなさい」

北斗「へぇ、ここがライブ会場か」

冬馬「ま、東京とあんまり変わんねえな」

翔太「バカみたいに暑いけどね……」

西條「東京もヒートアイランド現象あるし似たようなもんじゃないかな……」

??「……あれ? もしかして美希?」

美希「ふわあぁ……ん? 春香?」

春香「あーーっ!! やっぱり美希だー!!」

美希「わっ! ちょっと春香抱きつか……」

亜美「ミキミキ→!! ひっさしぶり→!!」

真美「あまとうに襲われたりしなかった→!?」

冬馬「襲わねえよ!! しかもあまとうって伝染してるじゃねえか!!!」

北斗「え、エンジェルちゃんたちが大量に……!!」

翔太「北斗君、今は自重しようね?」

真「……黒井社長、お久しぶりですね」

黒井「……もう会わないと思っていたが、予想より早く出会ってしまったな」

雪歩「う、うぅ……」

黒井「……すまなかった。あの時は言い過ぎた」

真「……ええ、ボクもちょっと傷つきましたよ」

雪歩「……本当は理由があっての移籍なんですよね?」

真「そうですよ黒井社長。社長が何かの意図があってボクたちを移籍させたことぐらいわかってますよ!」

黒井「……だが、真ちゃんたちを金と美希ちゃんで移籍させてしまったのは事実。所詮私は悪人なのだ」

高木「そう卑屈になるんじゃない、黒井。本当の黒幕は私なのだからな」

真雪「「高木社長!?」」

黒井「高木…………!!!!」

真「は、はあ。つまり高木社長は黒井社長と美希ちゃんのお姉さんの菜緒さんとの関係を取り持つために美希を移籍させた……と」

高木「……本当に身勝手な話だがね」

高木「私自身、君たちこそが765プロに必要な人材だと信じていたから移籍を持ちかけたんだ」

高木「黒井は金だけで動くようなタマではない。だったらアイドル同士を交換するしかない。では誰を選ぶ? じゃあ私たちにはとても扱いきれない星井美希君を渡そう。そうすれば美希君も成長できるだろう……と考えての行動だったのだよ」

黒井「……全く、貴様の下衆な考え方には反吐が出る。天才を扱いきれないから私に押し付ける? その上私からアイドルを二人も奪う? 何を考えているんだという話だ」

黒井「ま、私のおかげで美希はそれなりの知名度をあげるようになったが」

黒井「貴様が出した条件を飲まなければデマの記事を書くなんて脅しもされたしな!! 菜緒に関しては感謝しているが雪歩ちゃんたちを奪い取ったことは許さん!!」

黒井「とにかく、私はお前を許さないぞ」

高木「……ま、私も少々強引だったと反省しているよ」

高木「しかし、私が謝っても君は許す気なんか無いのだろう?」

黒井「当然だ!! アイドルを物扱いするようなやつを許せるか!!」

高木「物扱いはしてないんだが……」

雪歩「あうぅ、喧嘩しちゃダメですよ……私はどっちに居ても楽しいですから!!」

真「そうですよ黒井社長!!」

黒井「……これは私の個人的な恨みだ。気にするな」

黒井「ヴェリタブル・ネージュのライブ、期待しているぞ」

真「へへーん!! あまとうたちを超えてやりますよ!!」

冬馬「誰があまとうだああああああああああああ!!」

黒井「……ハッ、面白いことを言うな。ジュピターは今やトップアイドル直前の者たち。まだまだ成長途中のヴェリタブル・ネージュに超えられるわけないだろう?」

真「それでも、ですよ!! みんなのためなら、ボクはランク差程度何の壁にもなりません!!!!」

雪歩「ふふっ。不思議だけど、みんなとならうまく行くんだよね真ちゃん!!」

黒井(……これが伸び悩んだ時の冬馬に足りなかった物、765プロの強み……か)

高木「誰かのためにという気持ちは不可能も超越するからね。実際、事務所対抗の大運動会でも優勝したしね?」

黒井「……そうか」

時間が無いからとりあえずこれだけ

いやーやっぱり遠出してる場面を書くのは楽しいね

やはり高木社長これじゃクズにしか見えない
まあゲームの高木社長がまともだとも思わんが

>>207 結局は、どちらの社長もクズだということです

黒井社長を下心を隠していた
高木社長は下心を露見している

だけの違いだと、俺は考えています

ただみなさんがどう思うのかはわかりませんので、俺がどうこう言える問題ではありませんが

投下はもう少しお待ちください

自分で読み返しても整合性云々がわからなくなってきた

誰か指摘してくれませんかね……その間に書いてきます

あーもういいや!!

めんどくさいこと考えずに書く!!

今から投下していきます

冬馬「おっ、結構いい部屋じゃねえか」

翔太「ああー……疲れたぁ……」

北斗「今日は明日の準備とリハーサルをしただけじゃないか……」

翔太「それでも疲れるものは疲れるの!!」

黒井「失礼するぞー」ガチャ

冬馬「どうしたんだおっさん? それにプロデューサーも……」

西條「美希ちゃんたちにも言ったんだけど、今から五分後、ホテルの目の前の砂浜にジャージで集合してくれないか?」

北斗「……まさかその手にあるやたら大きなタイヤは」

黒井「ああ、マンガでよく見るアレだ。もちろん私も西條も菜緒もやるぞ」

翔北冬「「「はあああああああああ!?」」」

冬馬「ぜえ……ぜえ……」

翔太「今何分……?」

西條「やっと折り返し地点だよ。後十五分、頑張ってタイヤを引きずろうか」

美希「ふふーん♪ミキの方がスタミナあるのー!!」

黒井「私も歳の割にはまだまだ余裕だな」

菜緒「な、なんで西條プロデューサーも美希も社長もそんなにスタミナあるのよ……」

西條「ルームランナーの」

黒井「おかげ」

美希「なのー!!」

北斗「ルームランナー程度でそんなにスタミナが付くわけないじゃないですか!!」

美希「だって暇な時はずっと走ってたしー」

黒井「あれだ、幼年期の悟空のようなものだよ」

冬馬「……ミキミキに負けてたまるかアアァァァ!!」

翔太「あっ、ちょっと冬馬君飛ばし過ぎだって!!」

美希「じゃあミキも飛ばすのー!!」

西條「これはスタミナと我慢できる力を鍛えるレッスンなんだからそんなに飛ばしたら辛くなるだけだよ?」

亜美「あれ→? 961プロも走ってるの?」

真「あっ、黒井社長、さっきぶりです!!」

黒井「765プロも同じことを……ってタイヤが無いだと!? 甘えだ甘え!!」

高木「いやはや、君はいささか無理をし過ぎではないかね?」

黒井「…………」

西條「あっ、ちょっと社長!! そんなに飛ばしたらまた腰が……」

高木「ふむ、追いかけっこかね? ならば私も本気を出すとしようか」

菜緒「はやっ!? 高木さんめちゃくちゃ早い!!」

P「ええと……初めまして、765プロでプロデューサーをやってるPです」

西條「あ、これはどうもご丁寧に。961プロでジュピターのプロデューサーを任されている西條です。よかったら連絡先を……」

P「ええ、是非お願いします」

北斗「な、なんで走りながら書けるんですか……!」

西條「プロデューサーだからな」

P「ああ、プロデューサーだからだよ」

菜緒「なんなんですかそのめちゃくちゃな理論は……」

翔太「だ、ダメだ、ちょっとスピード落とすよ……」

千早「……961プロ、タイヤ付けてるのに私たちよりも速いわよ」

春香「み、美希のお姉さんとかゼエゼエ言ってるのに私たちよりも速いよね……」

真美「あの化け物じみたスタミナが人気の秘密なのかもね→」

やよい「や、やっぱり私たちよりすごいトレーニングしてるんですかね……?」

翔太「別に僕らは特別なことは何もしてないよー?」

千早「……確か御手洗君だったかしら?」

やよい「はわわっ! 御手洗君ってあの御手洗君ですかー!?」

翔太「えへへ、疲れたからスピード落としちゃった」

春香「スピード落としてしかもタイヤ付けてるのに何も付けてない私たちと同じって……」

真美「961プロって……すごいんだね」

律子「みんな速過ぎるわよー!!」

あずさ「ご、ごめんなさいね〜、私が遅いから……」

伊織「……歩いた方が速いレベルよねそれ。ま、私も楽だからゆっくり行くけど」

雪歩「わ、私もゆっくり行きますぅ……」

小鳥「……私ももう歳ですかねー」

伊織「あんたこの前までアイドルやってたじゃないの……」

??「いぬ美、そういえば今日から有名なアイドルがライブをしに来るらしいさー」

??「ばう?……ばあうううう!!」ダダダダダ

??「あっ、いぬ美ー!! ちょっと待って欲しいぞー! ……!?」

高木「ぬおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

黒井「無駄無駄ァ!!」

冬馬「てりゃあああああああ!!」

美希「あまとう待てーーーーなのーーー!!!!」

??「うがーー!!! いぬ美、早く逃げるぞーー!!!!」

いぬ美「ばうっ!!」

北斗「ぜえ……ぜえ……ん? 今俺の声がどこからか聞こえた気が……」





西條「三十分経過ーー!! もう終わって結構ですよーー!!」

P「ん、じゃあうちも終わりにしようか。みんな!! もう終わっていいぞーー!!」



黒井「」

高木「」

冬馬「」

美希「」

??「だ、大丈夫……か?」

黒井「……君、961プロでアイドルをやってみないか?」

??「は!?」

西條「……形振り構わず勧誘するの止めましょうよ……」

北斗「すぐに復活したことにはつっこまないんですか……」

黒井「……今日から961プロに所属することになった響ちゃんだ」

響「はいさーい!! 我那覇響だぞ!! これからよろしくな!!」

冬馬「……おっさん」

黒井「ああ、わかっている。私とて少し調子に乗り過ぎたと反省しているのだ」

北斗「行く先行く先でスカウトしてこないでくださいよ!! いや響ちゃんが入ってくれるのは嬉しいですけど!!」

翔太「そうだよクロちゃん!!」

黒井「やかましい!! ちょうど美希ちゃんと組ませるアイドルが欲しかったのだ!!」

黒井(……本当はご家族の方々が何を言っているのか理解できてなかっただけなのだが)

西條「……ま、美希ちゃんと組むことになるだろうし、僕はあんまり関係ないかな」

菜緒「響ちゃん、よろしくね?」

美希「よろしくなのー……おやすみ」

響「よ、よろしくだぞ……」

響(どうしよう、みんな自分よりもキャラが濃いぞ!!)

黒井「親御さんが何を言っていたのかわからなかったが、とにかくアイドルをやるならトップアイドルになるまで戻って来るな、と言っていたらしい」

響「うぅ、進路で迷ってたからちょうど自分をスカウトしてくれた961プロに入ろうとしたら帰れなくなったさー……」

冬馬「ま、おっさんならなんとかなるって。現に俺たちもただの一般人だったからな」

北斗「……冬馬は違うだろう」

翔太「響さん、この冬馬君はあまとう、って呼んでね?」

響「わかったぞ!! よろしくな、あまとう!!」

冬馬「また伝染させやがったなこの野郎!!」

西條「……また賑やかになりましたね」

黒井「ウィ。アイドルは多少うるさい程度でいいのだよ」

菜緒「ホテルで暴れたら壁ドンを食らいそうなものですけどね……」

響(どうしよう!! 気付いたらトップアイドルとそのプロデューサーたちと一緒に夜ご飯を食べることになってたぞ!!)

冬馬「ゴーヤチャンプル……苦い」

北斗「ははっ、まだ冬馬には早かったかな?」

菜緒「……どうしたの響ちゃん?」

響「……こんなに簡単にアイドルになってよかったのかって考えてたところだぞ」

響「荷物とお金だけ渡されて東京に行って、アイドルになって、後戻りできなくなって……そこから自分はちゃんと成功できるのか、不安なんだぞ……」

黒井「……フン、何をバカなことを言っているのだ」

西條(……最近このパターンが増えてきたな)

黒井「我が961プロのモットーは二つある」

黒井「一つ目は『常に頂点、孤高であれ。頂点でなくても前は向いておけ』」

黒井「二つ目は『どのような素人でもトップアイドルにする』、だ」

西條「……僕が知らないうちに二つ目が増えてましたけどね」

翔太「しかも二つ目の方が割とマトモだよね」

黒井「やかましい、今は私が喋っているのだぞ」

黒井「とにかく、響ちゃんは私たちの言うことを聞いてみなさい」

黒井「今は765プロに居るヴェリタブル・ネージュも、今ここに座っているジュピターも、全て私たちが育て上げたのだ。何も心配はあるまい?」

菜緒「……ジュピターのあまとう君以外は全員ダンス未経験者なのよ?」

冬馬「オイ」

響「そ、それなら自分にも……できるか?」

美希「あはっ☆ミキも知らないうちに成長してたからなんとかなるに決まってるよー」

響「それなら……一回頑張ってみるさー!!」

西條「よし、よく言ってくれた。改めてよろしくね? 響ちゃん」

黒井「ほら、もうシリアスな話は止めにしろ。せっかくのバイキングなのだから好きに取って来たまえ」

冬馬「じゃあ行ってくるぞおっさん。ほら北斗と翔太、行くぞ」

北斗「チャオ☆」

翔太「チャオってえらく便利な言葉になったんだね……」

菜緒「ほら響ちゃん、私って沖縄料理に疎いからさ、色々教えてもらってもいい?」

響「……!! 任せて欲しいぞ!!」

美希「あふぅ……」

黒井「……美希ちゃんは行かなくていいのか?」

美希「眠いからもうちょっと後でいいの……」

黒井「美希ちゃんは……響ちゃんをどう見る? 一応美希ちゃんと響ちゃんともう一人誰かでユニットを組もうと思うのだが」

美希「うーん……ミキは楽しければ誰でもいいかなって、あはっ!」

黒井「そうかそうかそうですかい……で? 本当のところは?」

美希「……運動神経もいいし、本気を出せばダンスは美希を超えてジュピターの一歩手前までは行くかもしれないの」

黒井「なるほどな……ま、そこは私たち次第だな。美希ちゃんもちゃんと見てやってくれよ? 一応先輩なんだからな」

美希「また楽しそうなことが増えて嬉しいの!!」

翔太「……冬馬君、それホントに食べるの?」

北斗「チー……イリチャー? どうやら祝い事の時に食べる料理っぽいね」

冬馬「ただ豚と大根を煮込んだだけだろ? 翔太は何が不安なんだ?」

翔太「いや……その……」

響「あー、それね。豚と大根を豚の血で煮込んだ料理だぞー?」

冬馬「」

菜緒「……冬馬君のかっこいーところ見てみーたいっ!!」

冬馬「……わかったよ食うよ……」

菜美「「Zzz……」」

響(……今日は大変だったけど、それでも楽しかったぞ)

響(あまとうがチーイリチャーを食べた瞬間にトイレに駆け込んだり、北斗の変顔を見た社長が鼻からラフテーを噴き出したり)

響(……これならハム蔵たちが居なくても寂しくないぞ……なんくるないさー)

響(……? にぃにからメール?)

『お前の家具類と一緒にハム蔵たちも業者に運んでもらったぞ』

響「……運んでいる時に餓死したらどうするつもりなんだにぃに!!」

ーー961プロができてから 八ヶ月と三日目

黒井「ライブは今日と明日の二回ある。今日はその一回目だ」

西條「各事務所で三曲のメドレーを踊るんだけど……順番とか振り付けとかは覚えているよな?」

冬馬「ああ、バッチリだぜ!!」

西條「じゃあ一曲目は?」

翔太「『恋をはじめよう』」

西條「じゃあ変化球で三曲目は?」

冬馬「『Alice or Guilty』」

黒井「最後に二曲目は?」

北斗「『ふるふるフューチャー☆』」

菜美「「!?」」

響「……?」

冬北翔『『『恋をはじめようよ〜♪』』』

「「「「「キャーーーーー!!!」」」」」

冬馬『じゃあ次は変わり種の曲やるぜ!!』

北斗『美希ちゃーーん!! 曲借りるヨーーー!!!』

「まさか……」

「このイントロは……!」

翔太『ふるふるフューチャー☆いっくよー!!』

「「「「「!?」」」」」

冬北翔『『『大好きはーにぃー☆』』』

「「「「「!?!?!?!?」」」」」

明日は朝早くからムビマスを観に行くので今日はここまでです

あと30分でムビマスが始まる…!

ムビマス見終わってSSを書きたくて仕方がないんだろ?
書いちゃいなYO

>>238 M@STERPIECEで泣いた
眠り姫の千早が美希の攻撃から壁になるシーンで笑った

ちょっと用事があるから夜にちょっと書きに来ます

今日は無理そうなんで許してください!

なんでもしますから!!

みんなの団結力に笑った

明日もムビマスを観に行くつもりなんだよ……

途中で寝てしまわないように早く寝ます

何でもしますからの元ネタに即して>>1には関西弁のクレーマーに犯されてもらおう。

>>245 明日なんばだから……(恐怖)

ムビマスが面白すぎてこのssを引き継いだムビマスのssを書き始めてしまいそうだ

一応更新はするつもりですが期待はしない方がいいかも

じゃあムビマス二回目行ってきます

マルチタスクしてもいいのよ?

>>248 前回に失敗例があるのと、時系列が狂うから無理(´・ω・` )

ただちょっとだけ進行スピードを加速させます

翔太「いやー、今日のライブはバカ受けだったね!!」

黒井「ま、上手く行ってよかった。そろそろお笑いのようなネタ路線に根を下ろすことによって長く芸能界に残れるようにするという作戦だったからな」

冬馬「俺はファンが増えるんだったらなんでもやってやるぜ!!」

北斗「下手すればファンが離れるところだったけどね……」

美希「……ミキ、ジュピターがミキの持ち歌を楽しそうに歌ってる姿、見たくなかったの」

我那覇「あwまwとwうwwwはーにぃ☆の部分の顔が忘れられないぞwwwww」

冬馬「うるせえ!! 俺は本気でやってんだからな!!」

西條「僕だって社長がふるふるフューチャー☆を提案した時はビビったんだから……」

菜緒「週刊誌とかでも話題になるだろうし、インパクトもあるからいいんじゃないですか?」

真「……ビックリしたよ。まさかジュピターがあんな曲で攻めてくるなんてね」

雪歩「しかもなんだか楽しそうだったよね……」

亜美「あwまwとwうwww」

真美「も→、亜美ったら笑いすぎ!!」

あずさ「ふふふ、でもあれも一つの作戦なんじゃないかしら?」

伊織「ファンに大きなインパクトを与えると同時に、全国放送されるこのライブでネタ系アイドルとしてジュピターを知らない人にも好かれるアイドルにする作戦かしら……」

真「ボクたちにはその発想が無かったね……」

雪歩「やっぱり、そういう発想ができるのが黒井社長の強みなんでしょうか……?」

亜美「いwやwいwやw完全に思いつきの企画っしょ→wwwwwww」

黒井「……そして明日のライブなのだが」

西條「なんと映画撮影の仕事が入っちゃいましたあああああああああ!! 今から帰るぞおおおおおおおおおお!!」

「「「「「はああああああああああ!?」」」」」

黒井「どうも贔屓にしてもらっている映画監督の締め切りが明後日らしくてな。不備があったシーンをもう一度撮影して欲しいそうだ」

西條「……おかげで明日の分のチケットを次のライブに使えるようにしないといけなくなった」

菜緒「そんな無茶苦茶な……」

西條「後ついでに沖縄に来てくれた人にジュピター初の握手会を開くことにした」

冬馬「それなら……いいのか?」

北斗「ま、なんとかなるんじゃないか?」

黒井「それほどあの監督の力は強いのだ。故に、この縁を簡単に切ってしまってはいけない」

ーー961プロができてから 九ヶ月目

黒井「……美希ちゃんたちの新グループ、か」

菜緒「はい、昨日貴音ちゃんが入ってくれましたしね」

黒井「"四条貴音"……うちのオーディションに圧倒的な実力で勝ち上がった子だったな。しかも二百人もの候補から」

菜緒「でも履歴書はまともに書いてくれないんですよ……『とっぷしぃくれっとです』ってはぐらかされるんですよね、毎回」

黒井「それなら構わん。実力さえあれば……いや、やる気があれば問題無い」

菜緒「ふふ、そうですねー♪」

黒井「楽しそうだな」

菜緒「だって遂に私がユニットを持てるようになるんですよ?」

黒井「そういえばユニット名はどうするのだ?」

菜緒「もう決まってますよ」





菜緒「『フェアリー』、でお願いします」




黒井「……さて、どうするべきか」

黒井(この前の握手会の時、765プロのアイドルたちも呼んでみたのだが……彼女たちはジュピター、美希ちゃん、響ちゃんとの共演を望んでいた)

黒井(実際、知名度が上がった765プロとの共演は多くなってきた)

黒井(これは765プロたちとのライブを開いた方が……いや、そこまでは出来んな。高レベルなフェアリーの実力に目を付けた高木にフェアリーまで奪われたくはない)

黒井(……しばらくは現状維持か)

??「あれ? ここどこ? っていうか僕が誰かに憑いちゃったってことはまたお姉ちゃんが大変な目に……」

黒井「……誰だ君は」

??「ん? 僕が見えてるってことはおじさんが今回の憑依先かな? まあいいや、僕は"如月優"。765プロのアイドルの如月千早の弟です」

黒井「つまり、幽霊となった君は姉の如月千早が精神的にやられると如月千早に関係のある誰かに見られることができるようになるのか。嘘吐けクソガキ」

優「嘘じゃないから!! 僕だって本屋で立ち読みしてたら急にここに飛ばされたんだから!!」

黒井「幽霊が立ち読みできるわけないだろう」

優「……誰かが読んでるところを覗くんだ」

黒井「ちょっとしたホラーではないか」

優「だって僕幽霊だからね」

黒井「それもそうだな」

黒優「「HAHAHA☆」」

黒井「ほら、ドッキリ大成功の看板を持った冬馬たちはまだ来ないのか?」

優「だからドッキリじゃないって……触ったら透けるでしょ?」

黒井「」

優「とりあえず、週刊誌でもなんでもいいからお姉ちゃんの情報を集めようよ」

黒井「……確かに、週刊誌で如月千早の記事が取り上げられているな」

優「なんて書いてあるの?」

黒井「如月千早、交通事故で弟を見殺しに……阿呆らしい」

優「あー……そういう系ね」

黒井「前は誰に憑いたのだ?」

優「確かお姉ちゃんがお母さんたちから逃げ出した時にタカギって人に憑いたよ?」

黒井(……ただの同姓の人間だな。そうに決まっている。あの憎たらしい高木のわけがあるまい)

黒井「それで? 君はこれからどうするのだ?」

優「うーん、多分今のお姉ちゃんだったら引きこもるだろうから、それをなんとかしたいなぁ……」

黒井「君は何もできないのか?」

優「ポルターガイストぐらいなら起こせるけど……君から最大百メートルぐらいしか離れることができないから」

黒井「……あー、冬馬がカーディガン忘れてるなー、確か冬馬は如月千早の家の近くのスタジオに居るのだったなー、私が届けてやらんこともないかなー」

黒井「……それで何か言うことは?」

優「……まだ引きこもってませんでしたああああ!!!」

黒井「いやまだって、まだは酷いだろう。そもそも引きこもらないかもしれないではないか」

優「……そうだね、でもそうなると困ったな」

優「お姉ちゃんが引きこもったらお姉ちゃんの友達が家の前に来た時にポルターガイストを起こせばなんとかなるんだ」

優「でも……それ以外でははっきり言って役に立てないよ」

黒井「……しばらくは様子見だ」

優「……なんだかんだで優しいんだねおじさん」

黒井「フン、如月千早は765プロの誇る歌姫だ。そんな彼女が辞めてしまっては我々としても張り合いがなくなってしまうのでな」

優「そういうのってね、ツンデレ、って言うんだよおじさん?」

黒井「やかましいぞクソガキ」

ーー961プロができてから 九ヶ月と一日目

黒井「今日は如月千早と共演したが、多少落ち込んでいる程度だったぞ」

優「うーん、僕の声はお姉ちゃんに届かないから不便だなぁ……まずいなぁ」

黒井「……何をそんなに焦っているのだ?」

優「だってね? 僕が憑いてる間、僕に憑かれた人間は不幸になるんだよ?」

黒井「さっさと出て行け!!」

優「そんなこと言われても僕には何もできないしなぁ……例えばタカギのおじさんは車に轢かれちゃったよ?」

黒井(そういえば高木も交通事故に遭ったことが……いやいや気のせいだ)

ーー961プロができてから 九ヶ月と半月目

優「……そろそろヤバイかもね」

黒井「どうしたのだ? 成仏でもするか?」

優「そうじゃなくて……何か嫌な予感がするよ」

黒井「……西條たちはみんなを送って行ったが」

優「あれ? そういえば翔太さんは一人で帰らなかったっけ?」

黒井「……!! まずい!!」

優「幽霊の直感だからね、早く行った方がいいよ」

翔太「あーあ、最近は忙し過ぎるねー……ま、久しぶりに一人で帰らさせてもらえたからどこかに寄り道しよっかな」

翔太「ゲーセンかなー、それとも

??「……御手洗翔太」

翔太「……あれー、おじさんに正体がバレちゃっ……ぐあうっ……!!」

??「……美希ちゃんたちと仲良くしやがって!! 許さないぞジュピター!!」

翔太(ナイ……フ?)

翔太「うぐああああああっ……なん、で……!!」

??「明日からフェアリーとは一切喋るな。今日は太ももを切りつけるだけで許してやるが……ふはは!!」

翔太「ひ、ひいっ!」

??「次は……顔か心臓だな」

??「ま、伊集院北斗か天ヶ崎羅刹でもいいかな? いひひひひひひ」

翔太「ふ、ふざけないでよ!! なんで僕らを狙うんだよ!!」

??「なんでかって? 強いて言うなら……」

??「フェアリーと同じ961プロに居るからかな、ひひっ」

翔太「僕が……961プロだから……?」

??「ああ、そうだよ!! あははははははははははははははは!!」

翔太「…………」

黒井「……オイクソガキ」

優「……何」

黒井「翔太が太ももをナイフで切られた」

優「…………」

黒井「……君を責めても変わるわけではない。さっさと如月千早のことをなんとかするぞ」

西條「あれ? 社長、誰と話していらっしゃるんですか?」

黒井「……なんでもない。それより今日の如月千早はどうだった?」

西條「最近そればかりですね……歌番組に出たんですけど、司会に弟の話を持ち出されてから歌う時に全く声が出ず、千早ちゃんのシーンは全カットとなりました」

優「……やっと引きこもるね」

黒井「そうとも限らん」

西條「社長?」

黒井「もし、如月千早が引きこもったとしよう。では如月千早は本当に君のポルターガイストに怖がるのか? 友人が居るというのに外に逃げ出すのか?」

優「……わかん、ないよ……そんなこと!!」

黒井「……では私も努力してみようか」

黒井「西條、紹介するよ」

黒井「こちらが如月千早の弟、如月優だ」

西條(……相当参ってるんだな、社長)

黒井「如月千早と最も仲の良いアイドルは?」

西條「多分春香ちゃんだと思いますけど……」

黒井「では天海春香の仕事を全て潰していけ。とにかく天海春香を暇にさせるのだ」

西條「でも!! お金を握らせるのは……社長が最も嫌うやり方では」

黒井「構わん。ジュピターと765プロに被害が出ている今、そのようなタブーを気にしている場合ではない」

西條「……? 千早ちゃんが解決してもジュピターに関係は……」

黒井「……如月優が私に憑いてるうちは、私とその周りの人間に不幸が降りかかるそうだ」

優「……ごめんね?」

西條(本当に見えてるのかな……)

ご飯食べてきます

多分ここらが一番グダるorつまらなくなるorダメになる
と思われるから許して(´・ω・` )

先のことを書きたくなりすぎてあまり集中できていない

西條「社長、いくら出すと言っても全ての番組が一切要求を飲んでくれません」

黒井「……ならば私が」

西條「もうやめてください」

黒井「止めるんじゃない。私はジュピターが大切なのだ」

西條「……っ! 社長は焦りすぎなんですよ!!!!」

黒井「っ早く退け!!」

西條「退きません!! 社長は今まで何をやってきたんですか!?」

西條「社長は!! うちは賄賂を握らせるなんて汚れたやり方で成り上がったんじゃないです!!」

黒井「だが今は急がなければ」

西條「ならば!! 何故ジュピターやフェアリーに警備を付けないんですか!! そんなことをするよりも先にやることがあるでしょう!!」

黒井「……それは私の不備だ。だから次から」

西條「次は!? 既に翔太君が被害を被りましたけど!?」

黒井「…………」

西條「……声を荒げてしまい、申し訳ありませんでした社長」

西條「ですが、今の社長は明らかに視野が狭くなっています。冷静になってください」

黒井「……ああ」

西條「犯人は逮捕され、翔太君の太ももは治ったものの、本人はアイドルを続けることに恐怖を示しています」

西條「ネットでは、フェアリーのファンが翔太君を傷付けたとしてフェアリーのアンチが大量発生、フェアリーのファンが離れて行っております」

西條「テレビでも大々的に取り上げられたので、ますますフェアリーのファンは減っていくでしょうね」

西條「ジュピターは翔太君のことを気にかけて仕事でミスが増えています」

西條「フェアリーの三人組もショックで仕事になっておりません」

西條「……まずは目先の問題から解決していきませんか?」

黒井「…………」

黒井「……そうだな、私が焦りすぎていた。すまない、西條」

西條「……いえ」

黒井「どんな時でも前を向けと言ったのは私だったが……一番先に破ったのも私だったな」

西條「大丈夫ですよ、社長」

西條「後ろを向いてしまったなら、その反対を向けばまた前に進めます」

黒井「……フン、言葉遊びは大概にしろ」

西條「えへへ、ごめんなさい。では、早速どうしますか?」

黒井「……今日はもう十二時を回っているので明日になるが、全て一日で終わらせる」

黒井「まずは、フェアリーをなんとかするぞ。君はジュピターを頼んだ」

西條「ウィ。任せておけ……」

黒井「……モノマネはいいから早く行け」

ーー961プロができてから 九ヶ月と半月と一日目

黒井「悪いが、如月千早は765プロに任せるぞ」

優「……ま、憑かせてもらってるおじさんが言うなら仕方ないね」

黒井「そもそも、私が介入できる問題ではないのだよこれは」

優「僕も天海春香さんに憑きたかったよ……」

黒井「じゃあさっさと行ってくれ」

優「無理」

黒井「そうか」

黒井「レッスンとテレビ出演をサボってドリンクバーを往復とはいい度胸だなお前たち」

美希「……だって、美希たちがアイドルをやったらまたジュピターが傷つけられちゃうの」

響「自分たちのせいで誰かが傷付くなら……アイドルなんてやりたくないぞ」

貴音「響、それは……」

黒井「……フン、皮肉なものだな」

黒井「今のお前たちの考えは被害を受けた翔太と同じ考えなのだよ」

黒井「自分が活躍したら仲間が傷付く……とな」

響「でも!! それは事実なんd「私も!!」」

黒井「私もまた……そのような考えが浮かんだ。今回は私が迂闊であった」

美希「……それなら、社長もミキたちにあまり偉そうに言えないって思うな」

貴音「……私も、正直に言わせてもらいますと、やはり自らの行動で誰かが傷付くのは……」

黒井「構わん。その考えは同じ境遇になれば誰しも浮かぶだろう」

黒井「だが、これからの切り替えが大切なのだ」

黒井「王者たるもの、常に不変、最強でなければならない」

黒井「君たちは一ヶ月で竜宮小町に追いつくほどの実力がある。いずれは頂点に立つことになるだろう」

黒井「だが、王者が地に落ちてしまうこともある」

黒井「ではその時は何をすればいいと思う? 延々とうじうじしていることか? 違うだろう?」

黒井「真の王者は地に落ちても輝くことができるのだ。だからこそ、ここで気持ちを切り替えて行くしかない」

美希「輝く……キラキラする?」

黒井「そう、キラキラするのだ。貴音ちゃんの理由はわからないが、アイドルなら誰しも輝きたいと思っているはずだ」

美希「……トーゼンなの!!」

響「……自分も、せっかくアイドルになったんだからキラキラしたいぞ」

貴音「……ふふふ、私も、でございます」

黒井「そうだ、その意気だ。が、ここで少し現実を見つめてみるぞ」

美響貴「「「…………」」」

黒井「現在、猛スピードでフェアリーのファンが減少している。あの翔太を切りつけた犯人のせいでな」

黒井「それと同時に、フェアリーのアンチも増加している。今、都内でライブをすれば空き缶か何かを投げつけられるだろう」

美希「そんな……! ミキたちは何もしていないのに!!」

黒井「だが、それが世論、ファンの現実だ。本当にフェアリーのことが好きなファンならともかく、それ以外のファンは離れて行くと予測される。何しろフェアリーのファンというだけで犯罪者扱いされるだろうからな」

黒井「ではどうすればいいか? 響ちゃん、わかるか?」

響「……大きなライブで大反響を得るとか?」

黒井「残念だが、それはかなりのリスクを伴うだろう。もしかしたら翔太の二の舞になるかもしれない。じゃあ貴音ちゃん」

貴音「地方などの小さなところから外堀を埋めて行き、私たちをニュース程度でしか知らない人間にプラスイメージを植え付ける……でしょうか?」

黒井「……少し言い方は怖いが、大体合っているぞ」

黒井「というわけで私が早速仕事を取ってきた。ただノーギャラを条件としたものではあるがな」

美希「降郷村の」

響「豊作祈願祭り」

貴音「でございますか?」

黒井「そうだ。我々はそこのメインイベントとして出演させてもらうのだよ」

黒井「菜緒は仕事のキャンセルに奔走しているだろうからお前たちは菜緒に伝えておいてくれ」

美響貴「「「はい!!!!」」」

黒井「ウィ。いい返事だ」

黒井「西條、冬馬たちは?」

西條「なんとか説得して仕事を成功させました」

黒井「そうか、それはよかった」

黒井「後は……翔太だな」

西條「……僕が行きましょうか?」

黒井「いや、私が行く」

そっすよ(´・ω・` )

黒井「翔太、大丈夫か?」

翔太「……ちょっとアイドルを続けるのは辛いかなーって、ね」

黒井「……やはり、あの男の言ったことが気にかかっているのか?」

翔太「そうかもね。いや、そうだよ。僕はアイドルを続けるのが怖い、怖いよ」

黒井「まあ私も痛い思いはしたくないものだ」

翔太「そうじゃないよクロちゃん」

翔太「僕は僕のせいで冬馬君たちが傷付くのが怖いんだ」

黒井「ああ、知っている」

翔太「……じゃあなんでわざと見当違いなことを言ったのさ」

黒井「ま、気にするな。しかしそれにしても……」

黒井「うちは仲間思い、悪く言えばバカが多いものだ」

翔太「……なんでそんなことを言うのさ」

黒井「事実だからだ」

翔太「……クロちゃんにバカって言われる筋合いは無いよ」

黒井「ウィ。私もバカだったからな」

黒井「私は弱小時代の気分が抜けていなかった。だからお前たちの警備を忘れていた」

翔太「…………」

黒井「だが、一人で帰ろうとしたお前も悪いんだぞ? 翔太」

翔太「……わかってるよ。自業自得だったのに身勝手なことを言ってるってね」

黒井「そうか」

黒井「少し、ファンの人数の話をしようか」

翔太「難しい話は嫌だよクロちゃん」

黒井「まあ聞け……フェアリーのファンの人数は約七十万人。Bランクアイドルと言ったところだな」

黒井「日本のサイコパスと呼ばれる人間は約百万人、日本の人口からすれば百人に一人居るということだ」

黒井「だからフェアリーのファン人数に当てはめれば七千人。翔太はこの数字をどう見る?」

翔太「多過ぎて僕らの命がもたないよ……」

黒井「だが蓋を開けてみれば今回の一人しか居なかった」

黒井「ということは今回のような人間は最大七千人、最低一人、ということが導き出されるな」

翔太「……それがどうしたの?」

黒井「シュレディンガーの猫……というのであってるのか?」

優「あっ、確かおじさんの部屋にあったとある魔術の禁書目録って本に書いてあったね」

黒井(……やかましい)

黒井「私も詳しいことは覚えていないのだが……確か猫が……ああもう忘れたではないか!!」

翔太「あはは!! クロちゃんらしいね!!」

黒井「とにかく、何事もやってみなければわからないのだ。だから翔太」

翔太「……何?」

黒井「とりあえず、試しに次のライブに出てみないか?」

黒井「もちろん、警備にはたんまりと金を注ぎ込もう」

翔太「うーん、さっきのクロちゃんが面白かったからいいよ!!」

黒井「複雑な気持ちだが、そう言ってくれてありがたいぞ、翔太」

警備員「ギャハハハハハハハ!! ザマァねェなァオイ!! あっという間に人肉ジュースになっちまったぜェ!!」

警備員「簡単ですねこの仕事。未元物質で足を固めるだけでいいのですから」

警備員(なんで私がこんなことをしなくちゃいけないのよー!! ……ま、まああのバカもやってるらしいし)

警備員「はーまづらぁ!!」

警備員「やめろ麦野!! 俺は何もしてないぞ!!」

警備員「……バイトがこんなにキツイなんて……不幸だ……」

こんな感じですかねわかりません

ーー961プロができてから 九ヶ月と半月と二日目

黒井「優、アレは準備できたか?」

優「うん、結構上手に描けたよ?」

黒井「そうかそれはよかった」

黒井(ペン程度の軽い物を持てるなら先に言えばいいものを)

黒井「……じゃあ、我々も行くとしようか」

優「うん!!」

黒井「…………」ピンポーン

千早『……はい、どちら様でしょうか?』

黒井「……私だ。黒井崇男だよ。如月千早よ」

千早『……何の用でしょうか』

黒井「765プロの歌姫が歌えなくなったという話を聞いてな」

千早『……バカにしに来たんですか?』

黒井「ノンノン。普段の私ならバカにしていただろうが……ま、いささか笑えない事情があってね」

黒井「ま、それは置いておくとして。お前の役にたつだろうという物を持ってきたのだよ」

千早『…………』

黒井「ポストに放り込むから見てみたまえ」

千早『これは……落書き帳? 優が使っていた?』

黒井「さあな。ただ私はそれを渡しに来ただけだ」

千早『これは昔、優が描いた絵……あれ? 新しいページ?』

千早『絵も優の絵柄と同じ……』

黒井「どうだ? 面白いだろう?」

千早『……どうせプロのデザイナーを雇って描かせたんですよね?』

黒井「フン、そんなことをしてまで765プロを貶めようとは思わん」

黒井「ただ一つ言えることは……」

黒井「お前の弟の優は死んだ。だがここに、確実に存在はしている」

千早「……本当ですか?」ガチャリ

千早「優……優!!」

優「『ごめんね、お姉ちゃん。僕、筆談しかできないんだけど……』」

千早「いいのよそんなこと……優が幽霊でも、見えなくても、いつの間にか漢字が書けるようになってても、私は優のことがわかるから……!」

優「お姉ちゃん……」

黒井「喋っても聞こえないぞ。如月千早に想いを伝えたいなら書け、優」

優「『うん、わかったよおじさん』」

千早「それでね、それで……」

黒井「……如月千早。話したいことが山積みなのはわかるが……今日は後一時間でライブだそうだな?」

千早「ライブ……」

優「『大丈夫!! 絶対に今のお姉ちゃんなら歌えるよ!!』」

千早「……ふふっ、そうね。優が居る今の私なら歌えるわよね」

黒井「私も、優を連れて行ってやろう。だから……必ずライブを成功させろ、如月千早」

千早「……!! はいっ!!」

優「『楽しみにしてるからね、お姉ちゃん!!』」

千早「大丈夫、優が居ればなんでもできるわ!!」

黒井「ああ、私も楽しみにしているぞ」

黒井(……そういえば何故私は如月千早にここまで言わされているのだ?)

黒井(……これが765プロのアイドルの力……か)

黒井「如月千早は復活し、765プロのライブは大成功……か」

優「ふふっ、おじさんって優しいんだね?」

黒井「私も、いつの間にか丸くなったのかもしれないな」

優「……僕は、幽霊のままで居ていいのかな?」

黒井「さあ、わからん。だが一つ言えることは……これからお前たち二人で過ごせなかった時間を取り戻せば良いのではないか?」

優「……そうだね。じゃあ僕は、お姉ちゃんの支えになるよ」

黒井「……フン、勝手にしろ」

高木「おや? 懐かしい顔が見えるね?」

黒井「……高木」

優「あっ! タカギのおじさん!!」

高木「ああ、久しぶりだね、優君」

黒井(どうやら、高木に如月千早を765プロにスカウトさせたのは優らしいな)

黒井(結局、優は私から如月千早に憑く相手を変えたようだ。ま、おかげで私に降りかかる不幸は無くなったが)

黒井(『どんな不幸も、私と優、そして765プロのみんなとなら乗り越えていけます』、だと。そのポジティブさは見習いたいものだ)

黒井(だが、とりあえず今は……)

従業員「「「「「ようこそ、降郷村へ!!!!」」」」」

冬馬「おう、よろしくな!!」

北斗「よろしくお願いします、みなさん」

翔太「えへへー、何日かぶりのライブだから緊張しちゃうなー」

美希「あふぅ……よろしくなの」

響「はいさーい!!「よろしくお願いいたします」あっ、ちょっと貴音えー!!」

菜緒「よろしくお願いします」

西條「少しの間ですが、お世話になります」

黒井(何故かジュピターと私も揃った全員で参加するライブをなんとかしないとな)

ーー961プロができてから 九ヶ月と半月と三日目

とりあえず今日は終わりです

千早かわいいよぉ…
優にデレる千早ペロペロ

千早は優のおかげで最初から約束を歌えました、という設定なので春香たちが引っ張っていく描写は無しにしました

ただ最後はみんなで歌いましたけどね(´・ω・` )

こういう時にフェアリー組が居ないと寂しいなーと思うのが辛い

ちょいと投下

村長「あの961プロさんがわざわざこんなところまで……ありがとうございます」

黒井「いえ、お礼を言われるほどでは……」

村長「そういえば最近フェアリーとジュピターは大変なんですよね? ニュースでも961プロさんの話題で持ちっきりです」

黒井「だからこそ、ですよ。ニュースで発信されるということは有名になるのと同時に、今回のケースでは視聴者にネガティブイメージを植え付けてしまう可能性もあるのです」

黒井「そのため、まずは地方を回り、我々をニュースでしか知らない皆様に我々の実際の姿を見てもらおうかと考えていたのですよ」

村長「ほう、ネガティブイメージの払拭とファンの固定化ですか……いや、なかなかいい考えだと思います。応援していますよ、黒井さん」

黒井「そう言ってもらえるとありがたいです。では、短い間ですがよろしくお願いします」

村長「まあうちの村には765プロさんが来たこともあるし、アイドルに対しては寛容だと思うんだけどねぇ……ま、もしかしたらフェアリーのことをよく思わないアンチが居るかもしれないですね」

黒井「ウィ。ならば、圧倒的な実力を見せつけてファンにして差し上げますよ」

黒井(765プロも来たことがあるのか……)

村長(ウィ……?)

北斗「……なんでここは男しか働いていないんだ」

翔太「えー? さっきお姉さん居たよー?」

北斗「何!?」

翔太(ま、五十代ほどのお姉さんだけどね、へへっ)

北斗「早速探してくる!!」チャオチャオチャオチャオ

冬馬「あっ、おい北斗まだ機材が運び終わってないぞおい!!」

西條「まあまあそのうち帰ってくるでしょ」

翔太「そうだねー」

冬馬「……?」

美希「…………」シュバババババ

響「美希、今日はやけに仕事が早いぞ……」

貴音「今日は眠くないのですか?」

美希「えへへ、だってここで踏ん張らないとキラキラできなくなっちゃうしー……美希も本気出そうかなって、あはっ☆」

響「美希が……覚醒した!?」

貴音「ではあなたも覚醒しましょう、響」

響「だってこのコードが絡まって解けないんだぞー!!」

ハム蔵「ジュイ……(何やってんだご主人様……)」

菜緒「ハイハイ解いてあげるから暴れないで。断線したらどうするの? コードだけでもそこそこするのよ?」

響「う……」

黒井「……では、よろしく頼むぞ」

警備員『ええ、我々は完璧に仕事をこなしてみせますよ。プロですから』

警備員『外に出ていらっしゃる間は我々が常に会場を見張っております。961プロ様に近づく怪しい者が居れば麻酔銃でプスリと』

黒井「……決して殺すんじゃないぞ?」

警備員『ああ……私なら、痛みを感じる前に眠らせることが可能だ』

黒井「それは頼もしいな」

警備員『砂皿から変わりました海原です。今発言した砂皿のように、我々は狙撃、体術のプロを大量に配備させております』

黒井「ま、大量の金を積んだのだから当然だな」

警備員『ええ、我々は傭兵のようなものですから『ギャハハハハハ!! ッエーイ☆』『鈴科!! 暴れるんじゃないのである!!』『あァ!?』……失礼、うちの者が暴れております』

黒井「……今回の任務をこなしてくれれば贔屓にさせてらう。期待しているぞ」

警備員『ええ、もちろんです』

黒井(……本当にこの警備会社は大丈夫なのか?)

書き溜め終わり()

ちょっと忙しいからまたあとで書きにきます

あ、あれ? そうだったっけ?

貴音は強調したい横文字の時だけひらがなだと思ってた

まあとりあえず全部ひらがなにしてみますわ

あ、あれ? そうだったっけ?

貴音は強調したい横文字の時だけひらがなだと思ってた

まあとりあえず全部ひらがなにしてみますわ

「プロデューサー」くらいはカタカナだったような気もするが・・・

まあ気にせず、1の書きたいように書いてくだされ

黒井『我々961プロを招待してくれてたことに感謝する、降郷村の諸君。961プロ社長の黒井だ』

黒井『そういえばここには765プロも来たことがあるらしいな』

黒井『だが!! 今宵、我々が披露するのは甘ちゃんの765プロとは違う、完全なる別ベクトルのパフォーマンス!!』

黒井『さあ降臨せよ!! まずは王者に相応しい圧倒的なパフォーマンスで皆を驚愕させよ!! ジュピター!!!!』

観客「「「「「キャーーーーー!!!!」」」」」

〜〜〜Alice or Guilty〜〜〜

冬馬「みんな!! 今日は来てくれてありがとな!!」

北斗「わざわざ遠くから来てくれたエンジェルちゃんも居るのかな?」

翔太「えへへ、僕、この前怪我したばっかりだけど頑張っちゃうよ?」

黒井「フン、何故私がナレーターなんぞやらないといけないのだ」

西條「まあまあ。社長っていい声ですしね」

黒井「……ウィ」

菜緒「あっ、社長照れてるー!!」

美希「あはっ☆社長かわいいのー!!」

黒井「や、やかましい!! 姉妹揃って何を言っているんだ!! ……お前たちはライブ、大丈夫だろうな?」

響「へへーん! 自分、完璧だから大丈夫だぞ!!」

貴音「先程勘を取り戻しましたので大丈夫でございます」

黒井「……まあいい。今回はお前たちがサボったせいで初披露となる曲もあるからな。ヘマはするんじゃないぞ」

美希「もっちろんなのー!!」

>>311の酉を間違えてしまいました…

>>310 あざます(´・ω・` )

冬馬「じゃあ次はフェアリーたちに交代するぜ!!」

観客「「「「「ええーー!?」」」」」

北斗「ええーー!? って言わない!!」

翔太「こういうのって風評被害って言うのかな?」

北斗「そうかもねぇ……」

冬馬「みんな!! フェアリーたちを嫌いって言ったらふるふるフューチャー☆歌うぞコラ!!」

観客「「「「「wwwwwwwwwww」」」」」

翔太「ま、最近テレビとかでもフェアリーのファンがどうのこうのって騒がれてるけど、僕は気にしてないからね?」

観客「「「「「…………」」」」」

北斗「ほら、そんなに辛気臭い顔しないでよ、ね?」

冬馬「とにかく、フェアリーのファンは喜べ!! 今日は新曲を発表するぜ!!」

「マジかよ!!」

「この前テレビでやれなかったやつじゃん!!」

黒井『おいおい待ってくれ冬馬。そこは私が紹介するところ「きゅんっ! ヴァンパイアガール、だ!!」おい冬馬!!』

〜〜〜きゅんっ! ヴァンパイアガール〜〜〜

美希「あはっ☆社長残念なのー!!」

黒井『もうイントロなんだから早く位置につけ!!』

観客「「「「「wwwwwwwwww」」」」」

美響貴「「「しゃーなりしゃなりお嬢様♪」」」

観客「「「「「うぉおおおおおおおお!!!」

黒井「……反応は上々、だな」

西條「……あの作曲家さんはどんなジャンルでも作曲できるんですね……」

菜緒「ふるふるフューチャー☆を作ったのもあの人なんですよ?」

西條「……うん、プロってすごい」

P「お久しぶりですね、黒井社長」

雪歩「あうぅ、お久しぶりですぅ……」

黒井「雪歩ちゃん!? ……ああ、久しぶりだな」

西條「P君!? それに雪歩ちゃんも……」

菜緒「あれ、今日はどうなさったんですか?」

P「ここは雪歩がお世話になったところでして……ちょうど961プロも豊作祈願祭りに出演するということなので、偵察の意味も込めて雪歩と二人で来ちゃいました」

雪歩「えへへ、美希ちゃんたちも頑張ってますね。大変な時期なのに……」

黒井「……ま、大変な時期だからこそのここでのライブなのだからな」

P「……フェアリーと翔太の件はどうなりました?」

黒井「……フン、私からは答えてやらんぞ」

黒井(いつの間にか名前で呼び合う仲になっていたのか。まあこのプロデューサーは冬馬たちからも好かれているからな……)

西條「P君は高木社長じゃないんだから別にいいじゃないですか……」

菜緒「フェアリーはとりあえず地方の小規模なライブから地道に頑張っていくつもりですよ」

菜緒「翔太君はまぁ……今日の様子を見るに完全復活でしょうか?」

P「それはよかった」

雪歩「翔太君……太もも切られちゃったんですよね? 痛そうですぅ……」

冬馬「おっさん!! 今日のアニソンカバーコーナーのコールはどうすんだよ!!」

黒井『……!? すまん、ぼーっとしていた』

北斗「全く、しっかりしてくださいよ社長?」

翔太「ごめんねみんな、あれでもいつもはすごく優秀な社長なんだよ?」

観客「「「「「クロちゃんがんばれーー!!」」」」」

響「クロちゃんがんばれーー!!wwww」

黒井『翔太!! いつの間にそのあだ名伝染させたんだ!!』

翔太「えへへ、知らなーい!!」

黒井『……まあ良い。今日はとある魔術の禁書目録一期のオープニングテーマ、PSI-missingだ』

貴音「最近社長が読み耽っていらっしゃるあのらいとのべるの歌でしょうか?」

〜〜〜PSI-missing〜〜〜

美希「あれって確か響が社長に勧めたやつだよねー?」

響「そうだぞ?」

黒井『だからイントロが始まったら喋るんじゃない!!』

黒井「全く、あいつらは……」

P「アニソンのカバーコーナー、いいですよね。俺も雪歩と真の付き添いで961プロのライブに行った時は毎回楽しみにしてますよ!!」

雪歩「そ、それは言っちゃダメですよ!!」

西條「へー、いつも見に来てくれてるんだ? ありがとうね、雪歩ちゃん」

雪歩「あ、いや、その……うぅ……」

菜緒(……かわいい!!)

黒井「毎回楽曲の使用許可を取るのに苦労しているがな……」

北斗「じゃあ最後に一曲、何を歌う?」

貴音「そうですね……では、せっかく萩原雪歩が来ていらっしゃるようですし、持ち歌のおぉるらいとなどはどうでしょうか?」

響「貴音、ALRIGHT*だぞ……」

「雪歩ちゃんが!?」

「横文字が苦手なお姫ちんマジ面妖!!」

「My love passion!!!!」

北斗「ダンスは踊れないから歌だけになるけどいいかな?」

翔太「うん!! いいと思うよ!」

美希「じゃあ早速、雪歩!! こっちに来るのー!!」

雪歩「ええっ!?」

P「いい機会じゃないか雪歩。行ってきなよ」

雪歩「で、でも私じゃ……」

西條「雪歩ちゃん、僕は雪歩ちゃんならできると思ってるよ?」

菜緒「私服も可愛いんだし、そのままでも十分かわいいわよ!!」

黒井『……雪歩ちゃん、私が雪歩ちゃんを移籍させた時のとこは覚えているか?』

雪歩「は、はい」

黒井『いい訳がましくはなるが、あの時、敢えて私は厳しい言い方をした』

雪歩「……はい」

黒井『だがな、あれは私なりの作戦だった。雪歩ちゃんと真ちゃんたちを961プロという鎖に縛り付けられないように、765プロでも頑張れるように、とな』

観客「「「「「…………」」」」

黒井『確かに今では雪歩ちゃんも有名なアイドルになったが、何を考えたのか我々961プロとの共演を望んでいるようだな』

雪歩「それは……」

黒井『別にそれは構わん。つまり何を言いたいかというとだな……』

黒井『既に私の目論見は失敗しているのだ。だから……雪歩ちゃんと真ちゃんがいいなら、これからも961プロと仲良くして欲しい』

雪歩「……!! もちろんです!!」

黒井『勘違いするんじゃないぞ!! 私は高木が居る765プロは嫌いだからな!! あくまでもヴェリタブル・ネージュの二人が大切なだけだ!!』

翔太「もー、クロちゃんったら素直じゃないんだからー!!」

観客「「「「「クロちゃんマジツンデレ!!」」」」」

黒井『やかましい!!』

雪歩「じゃあ行ってきます!! "社長"!!」

黒井『……あまり私を泣かせないでくれ雪歩ちゃん』

美希「じゃあミキたちが雪歩と一緒に社長を笑顔にさせないといけないの!!」

冬馬「ほら、おっさん。年甲斐もなく泣いてんじゃねえよ!!」

北斗「泣くなら愛する人の胸で、ですよ社長?」

響「しゃ、社長に泣かれると自分、どんなリアクションをすればいいかわからないぞ!!」

貴音「ふふふ、あの社長も人間、ということなのでしょうね」

黒井『貴音ちゃんには言われたくなかった!!』

観客「「「「「wwwwwwwwwww」」」」」

翔太「じゃあ雪歩お姉ちゃんの曲、ALRIGHT*いっくよー!!」

〜〜〜ALRIGHT* with Fairy and Jupiter〜〜〜

美響貴雪「「「「ALRIGHT*!! 今日が笑えたら〜♪」」」」

西條「……社長、ハンカチ要りますか?」

冬北翔「「「ALRIGHT*!! 明日はきっと幸せ〜♪」」」

黒井「……それが必要なのは君もじゃないかね?」

西條「……ふふっ、あの弱虫だった雪歩ちゃんもちゃんと強くなれたんだなーって考えたら、ね?」

黒井「……社長と呼ばれたら私はもうダメだ」

P「……俺もつられちゃうじゃないですか」

菜緒「私も……よくわからないけどもうダメ」

美響貴雪冬北翔「「「「「「「さあ出発」」」」」」」

全員「「「「「オーライ*!!!!」」」」」

とりあえず今日はここまで

ALRIGHT*とM@STERPIECEと虹色ミラクルは聞いただけで泣ける名曲

きっと総統閣下も泣いてますね

ちなみに

ゲッベルス「横文字が苦手なお姫ちんマジ面妖!!」

総統閣下「My love passion!!!!」

という感じです(´・ω・` )

時間が空いたので投下

ラストスパートかけます

美希「雪歩!! 誕生日、おめでとうなのー!!」

西條「おめでとう!」

菜緒「おめでとー!!」

貴音「おめでとうございます」

響「おめでとう、だぞー!!」

冬馬「フン、めでたいな」

北斗「おめでとう、エンジェルちゃ「おめでとう!! 雪歩お姉ちゃん!!」……翔太」

真「おめでとう! 雪歩!!」

黒井「……おめでとう、雪歩ちゃん」

雪歩「……! ありがとう!!」

亜美「父に、ありがとう」

真美「母に、さようなら」

亜真美「「そして全ての子供達(チルドレン)に」」

亜真美「「おめでとう」」

冬馬「勝手に終わらせてんじゃねえよ!!」

ーー961プロができてから十二ヶ月と数日目、クリスマス

亜美「わ→あまとうが怒った→!!」

真美「逃げろ→!!」

冬馬「だからあまとうじゃねえって!!」

西條「ごめんね雪歩ちゃん? 一日遅れの誕生日パーティーになっちゃったんだけど……」

雪歩「嬉しいです!! 昨日は765プロでパーティーをしてもらったから……二日連続で祝ってもらえるなんて!!」

真「へへっ、でもケーキとか食べ過ぎるから太っちゃうけどね……」

黒井「すまないな。わざわざ貴重なオフを消費させてしまって……」

雪歩「大丈夫ですよ、社長。クリスマス企画の番組も終わりましたし、何よりパーティーに呼んでもらえたことが嬉しいです!!」

黒井「フン、それはよかったな」

亜美「亜美たちはケーキのために来たってカンジだしね→!!」

菜緒「それ言っちゃうのね……」

黒井「楽しんでもらっているところだとは思うが、私から重大発表がある」

黒井「……西條、アレを」

西條「はい」

黒井「ありがとう」

「「「「「……?」」」」」

黒井「我々、961プロは弱小事務所からたった一年でここまで登りつめてきた」

黒井「しかしヴェリタブル・ネージュを失ったり、翔太が怪我を負わされたり、フェアリーが挫折したりなどと、数々の苦渋を味わってきたりもした」

黒井「だが、今やフェアリーは人気を巻き返し、竜宮小町とトップ争いを繰り広げるまでには成長している」

黒井「もちろん、ジュピターもSランクアイドルとして常にトップを陣取っている」

冬馬「当然、だぜ!!」

黒井「そして昨日、遂に我々の努力が報われる時が来た!!」

美希「……! それってもしかして」

黒井「ウィ」









黒井「765プロのヴェリタブル・ネージュ、竜宮小町に続いてジュピターとフェアリーのIAへの出場が決まった!!!!」







〜fin〜





































































Next St@ge→765+???+Next Gener@tion idols=Over The Brightness

黒井「ウィ? そこの君ィ。この雑な終わらせ方が不満なのか?」

黒井「それともこのセレブな私のサインが欲しいのか? ま、その気持ちはわからんでもないが生憎今は仕事中なのでね。またの機会に頼むよ」

黒井「次回、我々が魅せるのは圧倒的なパフォーマンス!! 次のステージへの進化の過程だ!!」

黒井「ま、生憎私は書き溜め中なのでね。もう少し待っててくれたまえ」

西條「あっ、そういうメタな話はいいですから」

黒井「今は撮影中だぞ西條!!」

西條「とにかく、次スレの名前のコールお願いします」

黒井「……わかった」

次スレ→黒井「アリーナライブですよ! アリーナ!」西條「何やってるんですか」
黒井「アリーナライブですよ! アリーナ!」西條「何やってるんですか」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1412659378/)

というわけで次スレもお願いします

おつおっつ
もしかして君は総統閣下シリーズとドンマスが好きなのかね?

>>340 うん、大好きSA☆

あとはブロマスとかなら見てた

正直総統閣下のネタ解説はやめときゃよかったな……お恥ずかしい

大丈夫
そんなのが小さく思えるくらいにはもう恥ずかしすぎて目も当てられない状況になってるから

>>342 ふへへ、もう知らねーや!!

ものすごく書くのやめたいけどどうせそのうち書きたくなるから書き続ける

ゴミ以下で糞スレ乙

>>346 罵られるのンギモヂイイイィィィィ

わざわざレスしてくれるなんて優しい方なんですね

HTML依頼出したけどまだ落ちないな……

>>348
処理には数日かかったりするんで気長に待つがよろし

>>349 了解ですた

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom