深雪「お兄様、お願いします!」 (30)
五十里、桐原「……」
花音「けい!けい!」
紗耶香「桐原くん!しっかりしてぇ!」
深雪「お兄様、お願いします!」
達也「……」スチャ
花音「なにを!?」
達也「……」カチ
達也「ぎゃあああああああああああッ!!!!」
一同「!?」ビクッ
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達也「ぐぅ……ッ!!」ハァハァ
真由美「達也くん!?」タタッ
深雪「お待ちください」バッ
真由美「司波さん……?達也くんはなにを……」
深雪「今は説明している時間はありません。……お兄様」
達也「うっ……」
キリハラクン!キリハラクン!
深雪「まだ桐原先輩が残っています」
達也「少し……少し待ってくれ……」
深雪「駄目です。時間が経てば経つほど辛いのはお兄様ですよ!」
達也「わかってる。わかってるから……少しだけ」
深雪「お二人が怪我ををなさってから80秒が経過。つまり、今なら400倍の痛みで済みます!」
達也「よ、400倍……」
深雪「お早く!さあ!桐原先輩にしっかりとCAD向けて!」グイッ
達也「い、嫌だ……」フルフル
深雪「お兄様ならできます!……ジャスト100秒。つまり500倍!さぁ!500倍!」グイグイッ
達也「く、糞!糞ッ!!」スチャ
深雪「505倍!510倍!515倍!」
達也「畜生っ……!!」カチ
達也「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!??」
一同「!?」ビクッ
達也「あ、足がぁ!?あ、あ、足が……ち、千切れたッ!!!!」ビグンビグンッ
エリカ「た、達也くん……?」
深雪「お兄様、安心してください。ごらんの通りお兄様の足はちゃんとついてます」
達也「ぐっ……ぐぅぅっ!」ジタバタ
深雪「お兄様!」バシンッ
エリカ「深雪!?」
深雪「足はあります!あるんです!しっかりなさってください!」バシンッバシンッ
達也「うっ……」ハァハァ
少佐『──黒特尉』ザーッザーッ
少佐『大黒特尉、怪我人が多数いる。地点Bに急行せよ』
少佐『体中を蜂の巣にされた者が5名、火だるまにされて全身火傷している者が2名、敵に捕まり拷問され生きてるのが不思議なほどグチャグチャにされた者が1名』
少佐『やられたのが10分前──』
深雪「──つまり」
深雪、少佐『『3000倍の痛み!』』ドンッ!!
達也「ッ!」ビクッ
少佐『早く向かわないとまずい。負傷者が痛みで気が狂いそうだと言っているのだ。早く来てくれ』
達也「……」ブルブル
真由美「た、達也くん……」
少佐『大黒特尉、応答せよ』
少佐『仲間が苦しんでいるぞ。特尉、応答せよ』ザーッ
達也「……」
レオ「達也……」
少佐『特尉、聞こえているんだろう。無線機の故障では無いことはわかっているぞ』
達也「……こちら大黒……」ピッ
少佐『なにをしている。……特尉、怪我人がまた増えた。【再成】を使いたくないなら敵を倒せ。お前が倒すのだ』
達也「……はい……」
少佐『早くしろ』プツン
達也「……」スタ
エリカ「た、達也くん……」
深雪「お兄様、征くのですね」
達也「ああ……征ってくる……」
深雪「お待ちを」ガシ
達也「深雪……?」
深雪「深雪はちゃんと出来たでしょうか?」
達也「えっ」
深雪「お兄様、深雪は、ちゃんと、出来た、でしょうか?」
達也「あ、ああ……その……」ブルブル
深雪「お兄様?」
達也「よく……よくやった……ッ」ポロポロ
深雪「お兄様……!」ウルウル
深雪「それでは、いってらっしゃいませ!」
達也「……フグッ……ヴゥッ」ヒックヒック
深雪「さぁ!」
達也「……グスッ」スタスタ……
深雪「お早く!」
達也「……ッ!!」ビューーン
一同「……」
レオ「……お前らそれでも人間か。達也は」
深雪「お兄様は誰にも負けません」
レオ「いや、そうじゃなくて」
深雪「お兄様は誰にも負けません」
レオ「……ああ。うん、そうだな……」
レオ(なんだこいつ……やべえよ)
深雪「お兄様、頑張って下さい……!」ウルウル
──地点B──
達也「ぐあああああああああああああああッ!!!!」ビグンビグンッ
少佐「おい、そういうのはもういい!」
達也「あついいいいいいいいいいいいいいいいいいいッ!!!!」ジタバタ
少佐「大黒!痛がるのはよせ!」ガシ
少佐「次はこいつだ。全身を無残にも切り刻まれ、指を一本一本折られ後、睾丸まで潰された挙句、眼球に──」
達也「ま、ママぁたちゅけてぇ……」ブクブク
少佐「馬鹿の振りはやめろ!」ドゴッ
達也「おぶぅッ!!」
少佐「やれ!治すんだ!」ゴスッゴスッ
達也「うぐっ。……うぅッ……!」スチャ
軍人「「「「なおせ!なおせ!!なおせッ!!!!」」」」
達也「あ、あ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!!!!」カチ
完
依頼出して来ますね
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