渋谷凛「好きな人にアピールする方法……」 (49)



※キャラ崩壊




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凛「お疲れ様です」カチャ

凛(誰もいない……)

凛「つまんない……帰ろっかな。……ん?」


カリスマギャルが超指南★恋の問題サクッと解決!!恋の初心者あっつまれ~★


凛(ファッション誌の原稿?……あぁ、美嘉のコーナーか。恋の初心者……ふふっ)


美嘉:今回の恋のウブ子ちゃんからは、こんなお便りだよ!


【美嘉ちゃん聞いて!この前、好きな人に私を意識させようとスキンシップ……ボディタッチとかね、すごくしたの!でも全然ダメっ!そっけないの!は?どしたん?って感じで……もうっ!助けてっ!!】

PN・わからないわ

美嘉:わからないわちゃん。わかるわ……じゃなくてっ!告白まではできないけど、意識はして欲しいってやつね。そーそー……超スキンシップしてるのにダメって……もうっ!こいつ超鈍感★ってなっちゃうよね。


凛(うんうん。わからないわちゃん。わかるよ。プロデューサーの鈍感っぷりに私もまいってるよ……)


美嘉:でもね、本当にそうかな?はっきり言っちゃうと警戒されてるんだよ、それ。そんな人知ってるんだ★そこでっ!恋愛マスターカリスマギャルの超指南!


凛(んん~?恋愛マスター?)


美嘉:≪寝顔を見せる!≫


凛(…………マスター、強調のカッコがイラッとするよ)

美嘉:無防備な自分を見せることで警戒心解かす意味と、さらに!寝顔って心許した人じゃないと見せないよね?それを見せてるんだよっ!っていうアピールもできる、一粒で二度おいしい作戦★


凛(ほう……)


美嘉:あっ!寝顔を見せるのは二人きりの時にね。もしかしたらカレがそのまま一気に……なんてネ★


凛(ほうっ!)


美嘉:とにかくこうやって警戒させないようにして、スキンシップはそれから!そしたらカレも意識してくれるよっ★


凛(……純粋に鈍感なだけだったらどうするんだろ。寝顔見せてもスルーだろうし)


美嘉:じゃあ、次のお便り……


凛(あ、次行っちゃった……う~ん、でも)

凛「やってみる価値はあるかっ」ガタッ



―――――

凛(都合よく事務所にいるのは私一人。メールで確認したところプロデューサーは、あと五分くらいで帰ってくる模様)

凛「……う~ん。ソファで寝たフリしても気付かないかも。じゃあ……」

凛(ちひろさんごめんね。机ちょっと借りるよ。隣で寝てたら流石に気付くよね)ポス

凛「ふわぁ……」コテン

凛(そろそろ寝たフリしとこ…………ホントに寝ないように……しないと……ね)

凛「………………スー」


モバP「ただいま帰りましたぁ……って、誰もいねぇ。さっき凛からメールあったのに」

凛「スー……スー……」

モバP「……居た。なんで、ちひろさんの机で寝てるんだ?」

凛「スー……スー……」

モバP「……机でうつ伏せってアレが起きやすいんだけど……起こすのも可哀想だし。少しくらいならいいか」

凛「スー……スン……」

モバP「……上着、掛けとくか」ファサ

モバP(独り言多いな。まあいいや仕事仕事)

凛(……ン、プロデューサーの……においだ……ンン、あぁ……結局寝ちゃってたか。そのまま一気には来なかったか……まぁ寝顔見せる目的なんだからいいよね。それじゃ次はスキンシップをっ……!?)ビクンッ


ダバンッ!!


モバP「うおっ!」ビクッ

凛「……っ……く、くーくー」

モバP「やっぱやったか。膝蹴りになるほどとは思わんかったけど……うん、逆に気持ち良い寝ピクだな!」

凛「くー!くー!」

モバP「……いや無理があるぞ?あれで起きてなかったら本気で心配するって」

凛「っもう!察してよ!気付いてないフリをするのが礼儀でしょ!やさしさでしょ!格好よさでしょ!デリカシーなさすぎだよっ!」ガバッ

モバP「いやいや、こういうのはその場で笑い話にしたほうがいいんだって。下手に気を使われたら、帰って一人になったとき悶絶するぞ?」

凛「そんなの知らないよっ!ばーかばーか!プロデューサーのばーかっ!」

モバP「やだかわいい……」

凛「んん~っ!!プロデューサーの馬鹿ぁ!!」ダッ

モバP「あ、凛!上着……」


―――――

本田未央「たっだいま~!」

モバP「おっかえり~。一人か?」

未央「うん。そう言うプロデューサーこそ珍しいね」

モバP「さっきまで凛がいたけどな。いろいろあって青春ダッシュして行ったよ」

未央「……よくわかんないけど、入れ違いになっちゃったかぁ」

モバP「しばらくしたら誰かしら帰ってくるだろ。俺は仕事するからあっちで菓子でも食ってな。ソファの所にいっぱいあるだろ」

未央「え~?つまんないなぁ……飴でいいや。ん?何これ。あはっ美嘉ねーだ。どれどれ……」

モバP(上着に変なもの入ってなかったよな……)カタカタ

未央「ほう……」

モバP(……凛は漁ったりしないから大丈夫だ、うん。……大丈夫だよね?)カチカチ

未央「ほうっ!」

モバP(しかしスケジュール表作るのも大変だな……ちひろさんに投げちゃおっかな……)タン

未央「プロデューサー!」タタッ

モバP「嘘ですごめんなさい」

未央「何が?」

モバP「んっ!すまん。なんでもない。どした?」

未央「隣でちょっと仕事見てていい?」

モバP「いいけど……なんで?」

未央「いいからいいからっ。邪魔はしないから、ね?」

モバP「こんなん見て何が楽し」

未央「くー、くー」コテン

モバP「え!?寝んの!?」

未央「むにゃむにゃ」

モバP「……何がしたいんだよ」


未央「スー……スー……」

モバP(……またうつ伏せ。まあそうそうビクつかんよな)

未央(……はっ!ほんとに寝ちゃってた。そのまま一気に……は来ないか。ふぅ……ちょっと安心してしまう乙女な私……ん!?これはっ!)

モバP(なんか掛けてやりたいけど……上着ないし。毛布なんて気の利いたものなんてないわな)

未央(未央ちゃんレム睡眠で金縛り状態っ!しかーし!私ぐらいになると、こんなもの気合で解けちゃうのだっ!!)

モバP(こうなったら、あすなろ抱き……なんて)

未央(せーの!ふんっ!!)


ガゴンッ!!スー


モバP「おぉ!?」ビクッ

未央「……」コロコロ

モバP「……おはよう。未央、来週の仕事なんだけどな」

未央「スルーしないでよっ!寝ピクで膝蹴りかましたあげく、その勢いで椅子列車が出発進行したんだよっ!!」

モバP「気付いてないフリをするのが礼儀で、やさしさで、格好よさって……」

未央「その場で笑い話にしないと、帰って一人になったとき恥ずかしさで悶絶しちゃうでしょ!」

モバP「え、えぇ……」

未央「うぅ……ばーかばーか!プロデューサーのばーかっ!」

モバP「そこは一緒なんだ」

未央「プロデューサーのへたれぇ!」ダッ

モバP「なんで!?」


―――――

モバP「女心とはなんぞや……」

モバP(年頃の娘は難しいな。ん?ほう……今俺一人じゃないか……ちょっと女体の神秘を調べちゃおうかな)カタカタ

モバP「奥が深いな……これもなかなか趣深い……なるほどなるほど」カチカチ

北条加蓮「ただいまぁ」

モバP「!?お、おかえり!」

加蓮「!」ダダッ

モバP「何?!なになに、なにっ?!」カチカチカチカチ

加蓮「……何、してたの?」バッ

モバP「し、仕事に決まってるだろ?」

加蓮「ふ~ん。でもまっさらなデスクトップ画面だけど、なんで?」

モバP「い、今起動したから」

加蓮「……履歴を」

モバP「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

加蓮「もう……変に隠そうとするから。私は別に気にしないのに」

モバP「俺が気にするんです……いや、別にいやらしい画像なんて見てないけどね」カチカチ

加蓮「……検索履歴消したね。キャッシュ見ちゃお。どいて?」ググ

モバP「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」ググ


加蓮「まったくもー。Pさん溜まってんのかな……あ、美嘉の面白恋愛相談だ」

モバP(仕事中にハメを外しちゃいかんよ。反省反省)

加蓮「ほう……」

モバP(ん?ハメを……外す?やだ、エロイ……)

加蓮「ほうっ!」

モバP(ハメってなんなんだろう……ちょっと調べ)

加蓮「Pさんっ!」タタッ

モバP「ただの知的探究心ですっ!」

加蓮「うん、そうだね」

モバP「やだすごくクール……。で、何だ?」

加蓮「今もPさん変な事言ってたし、隣で仕事見張ってるね」

モバP「……別にいいけど」

加蓮「美嘉を信じてみようと思ったんだ」

モバP「は?」

加蓮「くー、くー」コテン

モバP「また……」

加蓮「すー、すー」

モバP(寝たフリ全開なんだが……何か試されてのか?ツッコミ待ち?)

加蓮(よく考えたら風邪で寝込んだ時、寝顔なんて普通に見られてたよね。あの時、特に何もなかったしなぁ……)

モバP(……よくわからんから、もう普通に起こそう)

加蓮(風邪で寝込んでるんだから当たり前か。……ん?でも今元気だ。二人きりだ。そして……Pさん溜まってる!!マジでPさん来ちゃうの!?)

モバP「なぁ、加蓮」ポン

加蓮「ひゃあ!?」ビクンッ


ダダンッ!!


モバP「んなっ!」ビクッ

加蓮「あ、ご、ごめっ!嫌なわけじゃなくてっ!いざとなるとっ!心の準備がっ!シャワーもっ!その、その……ごめんっ!」ダッ

モバP「……何が?って言う暇もないわけで……抜群の瞬発力なわけで……」

モバP(さっきから机蹴られまくってるけど凹んでないよな?ちひろさん泣いちゃうぞ……)


―――――

モバP「ちひろさんの机には眠りたくなる何かがあるのか?」

橘ありす「お疲れさまです」

モバP「おー、お疲れ。あれ?一人か?」

ありす「いえ、ちひろさんに送ってもらいました。ちひろさんはそのまま晴さんを迎えに行ってます」

モバP「そっか。今日はもう帰るのか?家まで送るぞ」

ありす「お願いしたいんですが、今日は母が来てくれるので……それまでここで待たせてもらってもいいですか?」

モバP「おう。あっちに菓子があるから好きに食っていいぞ」

ありす「ありがとうございます。Pさんは?」

モバP「俺はしごとー。気にせずゆっくりしとけ」

ありす「そうですか……残念」

ありす「これは美嘉さんの……参考になるかな?」

モバP(ちひろさんも大変だなぁ。行ったり来たり……)カチャン

ありす「……ふんふん」

モバP(栄養ドリンク差し入れしたらどんな顔するかな……満面の笑みだろうな。別のベクトルで)ガーガー

ありす「……そのまま一気?よく、わからないけど……」

モバP(買ってくれるほうが元気になります♪っていう圧を感じさせるセリフつきで)トントン

ありす「Pさんっ!」タタッ

モバP「おっと。どした?」

ありす「あっちで一人でいるのは寂しいので、ここに座ってていいですか?」

モバP「いいけど、コピー終わるまで相手できんぞ」ガーガー

ありす「大丈夫です。Pさんが仕事してるところ……見てるの好きですから」

モバP「……お、おう」ガーガー

モバP(ありすも変わったなぁ……お、終わったか)トントン

ありす「スー……スー……」

モバP(この机呪われてんの?……今度仮眠するとき座ってみようかな)

ありす「スー……スー……ンン」ググ

モバP(……時間いくらなのかな?いや、そこまでちひろさんも鬼じゃないか。……ないか?)

ありす「……っ!!」ビクンッ


ダンッ!!


モバP「ぅおっ!……ありすもやったか……」

ありす「ぁ……ぁ……」

モバP「足、大丈夫か?」

ありす「ぁ……ぁぁ……」ホロホロ

モバP「え!?泣くほど!?」

ありす「ち、違……こんな、恥ずか……やだやだぁ……」ホロホロ

モバP「なんだ……良かった……大丈夫だぞ?未央なんかそっから発車までしたから。平気平気」

ありす「ふぇぇ……嫌わないでぇ……ぷろでゅーしゃー」ホロホロ

モバP「くるみの生霊が……。こんなことで嫌ったりしないから、な?ほら、顔拭いて」グシグシ

ありす「う~、ふぐぅ~」ギュウ

モバP「……ま、仕方ないか」ポンポン


―――――

モバP(ありすのお母さんに泣いてるとこばっちり見られたけど、笑ってくれてよかった)

結城晴「うーっす。おつかれ~」

モバP「お疲れ……あれ?ちひろさんは?」

晴「備品の買出しに行くからってオレ降ろしてすぐ行ったよ」

モバP「はぁ~大変だなぁ。今日飲みにでも誘おうかな」

晴「なんだよそれ。オレも誘えよ!」

モバP「ふはは、八年早いわっ!」

晴「チッ……大人はズリーよなっ!……あそこの菓子、食っていい?」

モバP「ははっ。いいよ。はるちんはかわいいなぁ」

晴「ウッセー!バーカ!!」

晴「Pの奴、かわいいとか……ん?これは……」

モバP(留美さんと美優さんも誘おうかな)

晴「……ふーん」

モバP(ちょっとメールしてみよう)メルメル

晴「一気に……なんだ?ま、いいや」

モバP(うおっ!はやいな……二人ともオッケーか)ブブブ

晴「P!」タタッ

モバP「ん~?なんだ~?」メルメル

晴「サボってんじゃねーよ!」

モバP「ちょっと休憩してんの。少しだけ勘弁して?」

晴「ダメっ!仕事っ!オレここで監視してるから!!」

モバP「あ~い。了解です。はるちん先輩、その机呪われてるから気をつけてくださいね」

晴「しょーもないこと言うなよ。ちひろさんに言うぞ?」

モバP「それは駄目だ」

晴「迫真だな、おい……」


晴「……クー……クー」

モバP(なんなのこの机……)

晴「……クー……ウウ」

モバP(最初寝たフリしてたと思ったけど、これ寝入っとるよな)

晴「……ウウ……ウウッ」

モバP(なんか寝苦しそうだな。変な夢でも見てんのか?)

晴「……ウウウ……ウウッ」

モバP(こりゃ起こしたほうがいいな)

モバP「晴……晴っ。大丈夫か?」ユサユサ

晴「……っ!!」ガバッ


ダガンッ!


モバP「ぅおう……また派手に蹴ったなぁ」

晴「ハッハッ……P……P!」ギュウ

モバP「おっと。なんだ、怖い夢でも見たか?だいぶかわいい感じになってるぞ」

晴「ち、違う……うとうとしてたら……この机本当に呪い……ウウ」フルフル

モバP「……かわいいに反応しないぐらいか。大丈夫、ゆっくりでいいからな」

晴「ふ~ふ~……金縛りにあった……意識はハッキリしてるのに全然動けなくてっ」ギュ

モバP「あ~。なるほどね」

晴「Pが揺すってくれるまで、声も出せなくてっ!息苦しくてっ!」ギュ

モバP「うんうん。怖かったな。もう安心していいぞ」ポンポン

晴「怖かった……怖かった怖かった!ぅわぁぁ」ギュウ

モバP「すまんな。俺が変なこと言ったから、余計に怖かったよな。呪いとかじゃないから大丈夫、大丈夫」

晴「ひぅ……ぅぅ」グスグス

モバP「レム睡眠とノンレム睡眠ってのがあって……まぁいいか。とにかく、それ体だけが休んでる状態だから怖いことじゃないよ」

晴「やだ……怖い」ギュウ

モバP「うん。怖かったな。でも怖いことじゃないよ」

晴「ううん……怖い」ギュウ

モバP「そうだな。でも」

晴「怖い」ギュウ

モバP「……うん」

晴「うん」ギュウ


―――――

モバP「ただいまです。晴を家に送ってきました~」カチャ

島村卯月「おかえりなさい!お疲れさまですっ!」タタッ

モバP「おうっ!出迎えご苦労!褒美に杏にやる予定だったこのどんぐり飴をやろう」

卯月「ダメですよっ!杏ちゃんが可哀想です。あ~ん」アーン

モバP「んふふ。ほれ」ポイチョ

卯月「ん~……あ、ひょうだ。ぷろでゅーはーはん!ひょっとこっひに来てくだはいっ!」タタッ

モバP「忙しないな。特殊な口調になっとるぞ」

卯月「んっ!」ガリゴリボリボリ

モバP「……ワイルドね」

卯月「はやくはやくっ!」

モバP「はいはい。ソファになんかあるのか?」

卯月「はいっ!見ててくださいね?」ポスン

モバP「寝転がって?」

卯月「くかー、くかー」

モバP「……寝るっと」

卯月「どうでした!?」ガバッ

モバP「え!?今の一連の流れでどうって言われても……お休み三秒の実演?」

卯月「違います!私の寝姿っていうか、寝顔とか……」

モバP「かわいかったけど」

卯月「ですかっ!」

モバP「お、おう……?」

卯月「えへへ。プロデューサーさんっ!」ギュウ

モバP「おわっ!しまむーご乱心!?」

卯月「ただのスキンシップですよ~。えへへ~」グリグリ

モバP「ただのスキンシップなら……って駄目!ちっひが見てる!」

卯月「ぶ~。今ちひろさんいませんよ。二人きりです」ギュウ

モバP「よっしゃ!……落ち着こうか」

卯月「ふふっ。冗談ですよ」パッ

モバP「焦るでしょーが……」


卯月「ん~!今日はもう帰りますね!いい夢見れそうですっ!」

モバP「そうか。送ろうか?」

卯月「まだ外明るいし大丈夫ですよ。これ以上は凛ちゃん達に怒られちゃいます」

モバP「関係ないだろうに」

卯月「いいんですよ。それじゃ、お疲れ様ですっ!」カチャ

モバP「おう、お疲れ。気をつけてな」

モバP(さて、もう一息だ。おいしいお酒が待ってるぜ)

卯月「あ、プロデューサーさん」ニュ

モバP「ん?どした?」


卯月「大好きっ!」


モバP「……………………………………………………恥ずかしっ!」




                          

                                 ハッピーエンド

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