モバP「なぜ人は働かなければいけなのか」 (22)
P「俺がやっていることは本当に正しいのだろうか」
P「俺がやりたかったのは本当にこんなことなのか」
P「俺にはもう……分からないよ……」
梨沙「……」
梨沙「いいから仕事しなさいよ」
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P「だって、おかしくない?」
P「俺はアイドルと一緒にいたかっただけなのに」
P「なんで俺がこんな仕事しなきゃいけないの?」
P「おっさんに渡すための資料なんて、なんで作らなきゃいけないんだよ~」
梨沙「そんなに嫌なら、辞めなさいよプロデューサー」
P「違うんだ、梨沙」
P「俺はプロデューサーが嫌なんじゃない」
P「働くことが嫌なんだ」
梨沙「そんなこと言ったってしょうがないでしょ?」
梨沙「もし仕事しなくてもプロデューサーになれるなら」
梨沙「だれだってプロデューサーになるじゃない」
P「うん、だから俺もプロデューサーになったんだよ」
梨沙「あんたは仕事しなさいよ」
P「俺、思うんだ」
P「人類は今まで何のために発展してきたんだろう」
P「これだけ技術は進歩してるのに」
P「なんでまだ俺達は働かなくちゃいけないのか」
P「人を楽にさせる技術があるなら、人は楽をすべきだとおもうんだ」
梨沙「どんな技術がアイドルをプロデュースしてくれるって言うのよ」
P「いや、プロデュースは俺がやるさ」
P「ただ資料作りや打ち合わせだけやってくれればいいんだよ」
梨沙「そんな都合のいいものある訳ないでしょ」
梨沙「そもそもプロデュースって、あんたはなにすんのよ」
P「アイドルを愛でる」
梨沙「もう辞めなさいよプロデューサー」
P「あーアイドルが俺を養ってくれないかなぁ」
P「そうすればアイドルと一緒にいられるし、働かなくていいし」
P「一石二鳥だよね」
梨沙「アイドルの方は損しかしてないじゃない」
P「梨沙は俺を養ってくれるかい?」
梨沙「あんた小学生に何言ってんのよ」
P「そっか~養ってくれるのは中学生からか~」
梨沙「なんでそうなるのよ!!」
梨沙「そういうことは大人組に言いなさいよ」
P「いやぁ……大人組はちょと……」
梨沙「何よ? 大人組の何が不満なの?」
梨沙「あんたロリコンなの?」
P「いや……そうじゃなくて」
P「大人組は……本当に養ってくれそうで怖っていうか……」
梨沙「あぁ……うん……まぁ」
P「はぁ……俺にお金があればなぁ」
P「どこかに油田でも落ちてないかなぁ」
梨沙「油田が落ちてるってどういう状況なのよ」
梨沙「拾ってもあんたのものにならないでしょ」
P「アラブの石油王でもいいんだけどなぁ」
梨沙「だからなんでアラブの石油王が落ちてるのよ」
梨沙「あんたライラ拾って来てまだ物足りないの?」
P「魔法でも使えればいいのに」
梨沙「いい加減現実を見なさいよ」
P「でもほら、俺プロデューサーだし」
梨沙「じゃあ、あんたは魔法使ってるプロデューサー見たことあんの?」
P「いや、俺だったら使えると思うんだけどなー」
梨沙「あんたのその自信はどっから来るのよ」
P「やっぱり俺がプロデューサーだからかな?」
梨沙「プロデューサーっていったい何者なのよ……」
P「うーん、俺が魔法を使うのは難しいか}
P「じゃあ千佳に頼むしかないなー」
梨沙「小さい娘を困らせるのやめなさいよ」
梨沙「それならウサミン星人にでも頼めばいいじゃない」
P「えっ? 菜々さん?」
P「……なるほど、その手が……」
梨沙「ないに決まってるでしょ」
P「アイドルを愛でるだけの仕事がしたいなー」
梨沙「誰が給料を出すのよ」
P「アイドル?」
梨沙「なんであたし達が払わなきゃいけないのよ」
P「でもさ、アイドルならファンを愛でればお金が貰えるじゃん?」
梨沙「あんたアイドルじゃないでしょ」
P「じゃあ俺もアイドルになろう」
梨沙「あんた本気で言ってるの?」
P「でも、アイドルってどうやったらなれるんだろう?」
梨沙「オーディションでも受ければいいんじゃない?」
P「でも俺こんな歳だし」
P「女の娘に混じってオーディションを受けるのもな……」
梨沙「受けるオーディション間違ってるでしょ!!」
P「じゃあどんなオーディション受ければいいんだよ!!」
梨沙「男に混じって受けなさいよ!!」
P「そんなの嫌だ!!」
梨沙「じゃあやめなさいよ!!」
P「オーディションは諦めてスカウトされるのを待とう」
梨沙「誰があんたなんかスカウトするのよ」
P「渋谷でポーズでも決とけば、いくらでも人が集まってくるよ」
梨沙「集まってくるのは警察だけでしょ?」
P「えっ? 俺警察にスカウトされるの?」
梨沙「そんな訳ないでしょ!!」
梨沙「一回捕まってきなさいよ!!」
梨沙「そんなに働きたくないなら、新しく人でも雇えばいいじゃない」
P「でもそんなことしたら、俺の存在が危うくなるじゃないか」
梨沙「じゃあ働きなさいよ」
P「俺が働いたら人を雇う意味がないだろ?」
P「おいおい、しっかりしてくれよ」
梨沙「しっかりするのはあんたの方でしょ!!」
P「働きたくないけど、アイドル以外をスカウトしたくないし……」
P「そうだ、プロデューサーもできるアイドルをスカウトしよう」
梨沙「結局あんたは用なしになるじゃない」
P「確かにそうだなぁ……」
P「それじゃあ、アイドルが俺をプロデュースすればいいじゃないか」
梨沙「なんであんたはアイドルになりたがるのよ!!」
梨沙「あんたはもう少しちひろさんを見習いなさいよ!!」
梨沙「あんたが働かない分、どれだけ頑張ってると思ってんのよ!!」
P「ちひろさんには感謝してもしきれないよ」
梨沙「そう思うなら働きなさいよ」
梨沙「最近じゃちひろさん、アイドルみたいな仕事までしてるのよ?」
P「やっぱり俺もアイドルに……」
梨沙「いい加減にしなさいよ!!」
P「なんでそんなに怒るんだよ」
P「梨沙は俺の事好きじゃないのか?」
梨沙「なんで好きな前提なのよ」
梨沙「別にあんたの事なんて好きじゃないわ」
梨沙「私が好きなのはパパだけって言ったでしょ」
P「そっか……梨沙は俺の事好きじゃないのか……」
梨沙「いや……まぁ……別に」
梨沙「あんたの事は……」
梨沙「嫌いじゃないけどね」
P「えっ? 今なんて?」
梨沙「なんでもないわよ」
P「みんなー聞いてー!! 梨沙が俺の事好きって言ったー!!」
梨沙「そんなこと言ってないでしょ!!」
梨沙「もうっ!! いいから仕事しなさいよ!!」
おわり
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