鳰「武智さんで遊ぶっス」 (61)


陰湿な描写が続くかもしれないけどキャラdisとかではないっす
鳰乙の予定っす

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409580802

乙哉暗殺失敗から数時間後……。



乙哉(う、うーん……。あたし、気を失ってた?)

乙哉(晴っちの暗殺に失敗して、朝起きたら鳰っちがいて、それからどうなったんだっけ?)

乙哉(大体、どうしてあたしベッドに拘束されてんの?)

鳰「おっ。お目覚めみたいっスねぇ。武智さん」

乙哉「鳰っち? どういうこと? てか、ここは……?」

鳰「ウチの寮室っスよ」

乙哉「え、なんで……。あたし退学したんじゃ……」

鳰「別にサツに突き出しても良かったんスけどね。でもそれじゃ面白くないじゃないっスかぁ」

乙哉「鳰っち、何か企んでる……? あとこの拘束外して欲しいんだけど」

鳰「企みなんてそんな大したもんじゃないっスよ~。ただ武智さんの身体で遊ぼうかなって思ってただけっスから」

乙哉「……は?」

鳰「なんスか? その反抗的な顔は?」

乙哉「どういうこと? 鳰っち。あたしの身体で遊ぶって」

鳰「言葉通りに解釈してもらって結構っスよ?」

乙哉「……やめて。触られるの嫌いなの。あたしが人を切り刻む事でしかイけないって知ってるでしょ?」

鳰「武智さん、変態ですもんねー。でも、本当に気持ちよくならないんスか?」

乙哉「ならない。逆に気持ち悪くなるの。だから触るな。好奇心でやってるならやめた方がいいよ」

鳰「おお怖ぁ。流石にシリアルキラーさんは凄みが違うっスね!」

乙哉「殺されたくなかったらやめてよ」

鳰「んふふ。やなこったー」ススッ

乙哉「うぐっ……! 汚い手で触るな!」

鳰「いくら吠えたって脅しにはならないっスよ? 何故だか分かります?」

鳰「昨日ウチが武智さんに何をしたのか忘れたんスか?」

乙哉「……」

鳰「駄々を捏ねた挙句、服を切り裂かれたのでお返しにある術を使用させてもらったんスよ」

乙哉「ある術?」

鳰「術をかけられた対象者は術者を恐れ、ひれ伏し、逆らえなくなるってやつっス」

乙哉「は? なにそれ……?」

鳰「今、武智さんがウチに恐怖していないのは術を一時的にオフにしてるからなんスよ?」

鳰「オンオフの切り替えは、ウチの思いのまま」

鳰「試しにオンしてみます?」ズモモモ

乙哉「っっっ!?」ビクッ

乙哉(なにこれ……っ! 急に鳰っちから威圧感が……!?)

乙哉(殺気とかでビビってるんじゃない! なんだかよくわからないけど、たまらなく鳰っちが怖い!)

鳰「西の葛の葉。シリアルキラーの武智さんには馴染みのない名前かもしれないっスね」

鳰「ウチら葛の葉はこういった類の催眠術を使うのが得意なんです」

鳰「どうスか? ウチの事、怖くてたまらないっしょ?」

乙哉「ひ、ぃっ!」

鳰「あはははっ! その顔! 最高っスね!!」

鳰「人間誰しも苦手な物とか怖い物ってあるじゃないっスか」

鳰「ゴキブリが怖い。ピエロが怖い。人が怖い。なんていう風に」

鳰「この術はそういった人間の苦手意識を応用した催眠効果があるっス」

鳰「そうそう。術をオンにしている間は、ウチの命令には絶対逆らえないっスよ~」

乙哉「ぇ? う、嘘……」

鳰「死ねと言えば死ぬし、自慰しろって言えば人前でもおっぱじめるんス」

乙哉「や、やだっ! やめっ……!」

鳰「そうっスね。最初は何からいきます~?」ニヤニヤ

乙哉「やめて……やめて下さい……っ!」

鳰「まずは軽めなミッションの方が良いっスよね。じゃあ……トイレ掃除とかどうっスか?」

乙哉「わ、分かった。やるから……」

乙哉(あれ? なんか拍子抜けっていうか、これなら雑用の範疇から抜けてない感じが……)

鳰「あ、手足及び用具の使用は禁止っスから」

乙哉「……へ?」

鳰「ここまで言えばどうやって掃除すればいいか分かるっスよねえ?」

乙哉「嘘……あ、あたしそんな趣味ない!」

鳰「武智さんの華麗な舌使い、期待してるっス!」ニコッ

乙哉「あ、うあぁっ……!」

鳰「それじゃあ拘束解くんで。トイレへGOっス」

乙哉「どうして……どうしてあたしがこんな目に……」

鳰「どうしてって、あんた何人も虐殺しといて何言ってんスか。寧ろ便器舐めとか生温い方っスよ」

乙哉「だって……っ! しょうがないじゃん……。人を切り刻まなきゃあたしは……」

鳰「言い訳とか良いんで大人しく着いてきて貰えないっスか?」ギロッ

乙哉「ひっ!?」

鳰「あはっ。武智さんもこうなったら形なしっスね」

乙哉(なんとか……なんとかしなきゃ……。トイレなんて舐めたくないよ!)

乙哉(くっ……。駄目だ。逃げようとしても、恐怖で膝が笑っちゃって逃げれない)

乙哉(まずは、鳰っちの術をどうにかしなきゃ……)

鳰「お待ちかねのトイレはこちらになりま~す」

ズモォォォ

乙哉「なにこれ、汚っ!」

鳰「匂いも酷いし、困ってるんスよ。さぁ、始めちゃって下さいっス!」

乙哉「は、はぃっ……」

乙哉(か、体が勝手に四つん這いの体勢に!?)

鳰「言ったっしょ? 命令には逆らえないって」

乙哉「はぁっ……! はぁっ……!」

乙哉(やだぁっ! やだやだやだやだっ!)グググ

鳰「抗おうとしたって無駄っスよぉ~! 観念してさっさと舐めろっス!」

ペロンッ

乙哉「~~~っ!!」

乙哉(臭い! 臭い臭い臭い!)

乙哉「ぁああああっ!」

prprpr

鳰「ひゃはははっ! これは傑作っス! 写メっとこ~」パシャパシャ

乙哉「ひゃめっ!?」

prpr

乙哉(だめ、この臭気、耐えられな……っ!)

乙哉「うぶっ……!」

乙哉「お、ぇええっ!!」ゲロゲロ

鳰「ちょっとちょっと! 早漏すぎません? もう限界っスかぁ?」

乙哉「うええっ! ごほっ! ごほごほっ!」

鳰「あ~あ~、掃除の筈が逆に汚れてんじゃないスか」

鳰「自分の出したゲロ、ちゃんと全部綺麗に舐め取って下さいよ~?」

乙哉「く、ううううっ!」ポロポロ

乙哉(あたしは泣きながらゲロを舐め、また吐き気を催して戻し、それをひたすら繰り返した)

乙哉(もう胃液しか出なくなって意識が朦朧してきてようやく、鳰っちの制止の声が聞こえた)

鳰「いっこうに綺麗にならないし、もう飽きたんで」

鳰「ほら、きったない顔、洗ってあげるっス」

バシャッ

乙哉「ぎゃっ!」

乙哉(一瞬、何が起きたのか分からなかった。鳰っちがバケツを持ってるのを見てやっと冷水をかけられたことに気付いた)

乙哉「待って……。なんで、デッキブラシなんて持ってるの……?」

鳰「なんでって。その顔、洗ってあげるって言ったじゃないっスか」

グシャッ

乙哉「いっ……!?」

ガシガシ

乙哉「うぎぃっ!? い、だあっ! いだいだいだいだいだいっ!!」

鳰「あはははっ! 顔背けないで下さいよ~。命令っスよ~」

ガシガシガシ

乙哉「うあああああっ!!」

鳰「あはっ。可愛い顔がひっかき傷だらけになっちゃいましたねぇ。いたそー」

乙哉「はぁ……はぁ……!」

鳰「じゃあこれで顔拭くっス」

乙哉「雑巾……」

鳰「ん? なんか言ったっスか?」

乙哉「な、なんでもない。……です」

鳰「ふふっ」ゾクゾク

乙哉「うっ……」

乙哉(ちょっと臭いけど我慢しなきゃ……)

鳰「済んだっスか? じゃあ次のミッション行きましょうか!」

乙哉「へ?」

乙哉(まだこんな拷問みたいな事されるの!?)

乙哉「お、お願いします! なんでもするからもう勘弁してください!」

鳰「ん?」

乙哉「鳰っちの嫌いな子、始末したりとかそういう事なら請け負うから! だから……!」

鳰「どんな条件を提示されようと武智さんを解放する気はないっスよ?」

乙哉「え……」

鳰「ウチにとって、人を虐めて虐めて虐めて虐め抜く事は最高の娯楽」

鳰「武智さんが人を切り刻んで感じてるのと同じようなもんっスよ。まぁ殺人よりは確実にマトモな趣味だとは思うっスけど」

乙哉「な、なにいってんの? そんなのマトモなわけ……」

鳰「シリアルキラーが言っても滑稽っスよ? 調子乗んな、この人殺しが」ゲシッ

乙哉「……」

鳰「ちょっと苛ついたから次のミッションはきっついのにしちゃうっスよぉ!」

鳰「ねえ武智さん? 虫は好きっスか?」

乙哉(あたしはもう懇願しない。こんな奴に屈したりしない。絶対!)

乙哉(催眠術なんて打ち破ってやる……!)

鳰「無視とかやめてくださいっスよぉ! 虫と無視かけたギャグのつもりっスか?」

鳰「ほら。ちゃんと答えるっス。虫が好きか嫌いか」

乙哉(口を開いちゃダメ口を開いちゃダメ口を開いちゃ……!)

乙哉「蜘蛛は好きだけどムカデとかゴキブリは苦手です……」

乙哉「……はっ! え、えっ?」

乙哉(やっぱりダメか。勝手に喋らされてる!)

鳰「ほうほう。乙哉さんは虫が苦手と……」

鳰「じゃあ、こんな事されたら発狂もんっスね」

パンッ

乙哉「へ?」

カサッ

乙哉(うそ……! そんな、夢!? うそだ、こんなのありえるはずがっ!!)

ガサガサガサガサ

乙哉「ぎゃあああっ!? 来ないで来ないで来ないでっ!!」

鳰「くすくすくす」

鳰(ゴキブリの大群が便器から湧き出てくるっていう幻覚を見せられたら堪まんないっスよねえ)

鳰(こんなのジャンキーだってなかなか体験できないっス)

乙哉「助けて! 鳰っち! 鳰っち!! うわあああっ!!!」

乙哉(足元から這い上がってきた夥しい数のゴキブリは、あたしの股間や口、鼻、耳、目、身体中の穴という穴に殺到した)

乙哉「ひぎぁあぁあぁあぁっ!!」

乙哉(激痛を感じてゴキブリが肌に噛み付いてることに気付いた。食べられている。お腹が風船みたいに膨らんで、肉を食い破ったゴキブリがぼとぼとと溢れ出してきた)

乙哉「ああああああああああっ!!!」

乙哉「あ、ぁあ……あっ、あ、っ」ピクピク

鳰「気分はどうっスか……?」

乙哉「!」

乙哉「え……? は? あ、あたし……死んだんじゃ……ゴキブリは……」

乙哉「まさか、今のも鳰っちの……!」

鳰「いや~。愉快なダンスでしたよぉ。のたうち回って激しかったっスねぇ」

乙哉「く、ぅうっ!」

鳰「今みたいな簡単な幻覚ならいくらでも見せられるっスよ? 生きたまま大量のゴキブリに食われる夢。武智さんが狂うまで続けてもいいっスけど……」

乙哉「……」ガクガクガク

乙哉「やめてください……」ガクガク

鳰「あれぇ? さっきウチに屈服しないって思ってませんでしたぁ?」

乙哉「!」

鳰「ねえ? 懇願は二度としないって決めてたじゃないっスかぁ。くふふふ」

乙哉「なんで……なんでそんなことっ!」

鳰「手に取るようにわかるっスよぉ。そんなの。葛の葉ですよ、ウチ」

鳰「で、さっそく前言撤回しちゃうんスか?」

乙哉「く、くそっ……。この変態!!」

鳰「へぇ~。ウチにそんな口聞いていいんスか?」ニヤ

乙哉「……やるならやれば」

鳰「ふ~ん」

パンッ

乙哉「ひ、ぃっ!」

乙哉(だめ! 耐えて! 泣き叫んでこいつを喜ばせたくない! 堪えろ! 堪えろ堪えろ堪えろ!)

ズルル

ゾゾゾゾゾ

乙哉(堪えろ堪えろ堪えろ堪えろ堪え……っ!!)

ズワァァァァァァァッ

乙哉「~~~~~っ!!!」

乙哉「ああああああっ!! やだやだやだ! こいつらを消して! 鳰っ、ふぎゃぁあああぁあぁっ!!」

鳰「今度はムカデにしてみたっス。ふふっ、あはははっ!」

乙哉「許してっ! だめ、だめええっ! 痛い痛い痛い痛い痛いっ!!」

乙哉「わっ!? うわぁっ!うぎゃあっ! やめろっ! 入ってくるなああっ!!」

乙哉「食べないでええっ! 食べないでよおおおっ! うわあああああああああっ!!」

乙哉「やめてええええええええっ!!」

今日はここまで
続きは明日にでも

十数分後


鳰「いやぁ、幻覚見せてるこっちも結構ダメージきますね。見てるだけでも吐きそうっスよ」

乙哉「げほっ……げほっ……ぐっ……ううっ……」グッタリ

鳰(ついつい夢中になってちょっと虐めすぎたっス。前みたいにやり過ぎて心壊さないようにしないとっスね。理事長の飴と鞭精神を見習わなければ……!)

鳰「術使いすぎて疲れてきたし、この辺でやめとくっスかね」

乙哉「はぁ……っ! はぁはぁ……」

鳰「ひっどい顔っスねぇ。心なしかやつれてません?」アハハ

乙哉「お願い……。警察に……あたしを警察に突き出して……。もう嫌……」

鳰「お断りっス」

乙哉「なんで……っ! なんであたしなの!」

鳰「?」

乙哉「人を虐めるのが好きなんでしょ! だったらあたしじゃなくてもいいじゃん……!」

乙哉「他にもっと虐め甲斐のある子見繕ってきて……その子を虐めればいいでしょ!!」

鳰「そういうクズいところ嫌いじゃないっスよ」

乙哉「は……?」

鳰「ウチが武智さんにこだわる理由、聞きたいっスか?」

乙哉「理由があるなら、聞かせて」

鳰「さっき言ったように、武智さんと同じようなもんっスよ。好きな人ほど殺したくなるのが武智さんなら、ウチは好きな人ほど虐めたくなる。そういう人間なんです」

乙哉「なにその男子小学生みたいな理由。っていうか好きな人……? え、待って、あたしが、鳰っちの……!?」

乙哉(うそ……。は? なんで? なんでこんな変態に好かれなきゃいけないわけ? 最悪……!)

鳰「ふふっ。考えてること手に取るように分かるって言ったこと忘れてません?」

乙哉「あっ……!」

鳰「まぁいいんスよ。元々好かれるようなキャラじゃないんで、ウチ。でもまぁ、今のはちょっと応えたっていうか……」

鳰「大泣きさせたいなーって思っちゃったり……」ニタァ

乙哉(やっぱりこいつイカレてる……!)

乙哉「あ」


鳰「墓穴広げるの好きっスね。もっと虐められたいっていう意思表明っスか?」

乙哉「違う! 違うの! 聞いて鳰っち!」

鳰「あとその鳰っちとかいうセンスないあだ名やめません?」ギロッ

乙哉「っ、あ、ご、ごめんなさい。じゃあなんて呼べば……」

鳰「鳰ちゃん。鳰ちゃんて呼んでみるっス」

乙哉「に、鳰ちゃん」

鳰「……」ニヤニヤ

乙哉(きもっ……。じゃなかった)

鳰「馬鹿なんスか、武智さん」

鳰「まぁいいっス。暴言吐いた分たっぷり虐めてあげるんで」

乙哉「待って。虫は……、虫だけはやめて。それ以外だったらいいから」

鳰「それ以外だったらいいんスか。言質とったっスよ?」

乙哉「や、やっぱり……その、過激にならない範疇で……」

鳰「だーめ」

乙哉(ど、どうしよう……! う○ちとか食べさせられるんじゃ……!?)

鳰「食べたいんスか?」

乙哉「違います、違う、今のは、そうじゃなくてっ!」

鳰「やらないっスよ。ウチにそんな趣味はないんで」

乙哉「そっか。良かっ……」

鳰「あ、そうだ。オナニーしてみてほしいっス」

乙哉「え……」

乙哉「は?」

乙哉「いや、待って、なんで……」

鳰「いやぁシリアルキラーってどうやってるのか気になるじゃないっスか」

乙哉「そんなのみんなと変わらないって……!」

乙哉「大体人を切り刻まないと気持ちよくなれないのに、どうやってやれって言うの」

鳰「妄想でカバーできないんスか? まぁやれないんでしたら食糞系いっちゃってもいいんスけど……」

乙哉「わ、わかった。やるって。やればいいんでしょ」

鳰「わかればいいんス」

鳰部屋


鳰「ただいまっス」

乙哉(トイレから帰ってくる最中誰にも会えなかった……。運悪いなぁあたし……)

鳰(実は人払いの術使ってんスけどね)

鳰「さぁここなら思う存分できるっしょ。武智さん、始めてくださいっス」

鳰「もちろん服脱いでウチの目の前でやるんスよ?」

乙哉(このクレイジーサイコレズが……)

鳰「ブーメランじゃないっスか。余計なこと考えてると黒組のみんなの前でさせるっスよ?」ニコッ

乙哉「ちょ……冗談だってば」

鳰(まぁ実際みんなに見せる気はないっスけど。武智さんの可愛い姿はウチだけのものっスから)

乙哉(ちょっと恥ずかしいけど、これくらいなら我慢できるし仕方ないか)

乙哉(今は言われた通りにするしかない。逃げるチャンスが来るまでは耐えるしか……)

鳰「モノローグ筒抜けっス」

乙哉(でも心読まれたんじゃどうしようも……。助けてしえなちゃん……)

乙哉「うう……っ」ヌギヌギ

鳰「……」ジー

鳰(武智さんの黒スト……。やばいっス、脱いでる姿にちょっとドキドキする……。てか生足触りたい)

鳰「脚綺麗っスね」サワッ

乙哉「……」バシッ

鳰「あいたっ。ちょっと触られるのも嫌なんスか?」

乙哉「だって気持ち悪いんだもん」

鳰「はぁ……。難儀な体質っスね。マグロみたいなもんじゃないっスか」

乙哉「あたしから言わせれば人を切り刻む快感知らない方が可哀想だけどね」ヌギヌギ

鳰「そんな異常者武智さんだけで十分っスよ」

乙哉「えー、きもちいのに」スルッ

鳰「お、セクシーなの穿いてんスねぇ……」スッ

乙哉「あ、ちょっと取るな……」

鳰「……」クンカクンカ

乙哉「!?」

鳰「ふはぁ」フハァ

乙哉「うわぁ……」

鳰「こんな異常者なら世間には溢れてるっスよ?」クンクン

乙哉「返して、変態」バシッ

鳰「絶妙な蒸れ具合っスね。オリモノの甘酸っぱさにそそられるっス」

乙哉「や、やめてよ。なにいってんの」

鳰「あ、武智さんにも羞恥心ってあったんスね。ほっぺ赤くなってるっスよ?」ニヤニヤ

乙哉「鳰ちゃんキモイ……」

鳰「そう言いつつちゃんと鳰ちゃん呼びしてくれてるんスね」

乙哉「呼ばないと何されるか分かんないし……」

鳰「そう思うならまず暴言やめません?」

乙哉「はい、これで全部……」

鳰「……」ゴクリ

鳰(女体の柔らかさを損なわずに適度に引き締まったボディ……。このバランスは流石の一言っスね)

鳰(アンダーヘアの手入れしてたりとか意外と抜かりない所もポイント高いっス。乳首の色も綺麗だし……)

鳰「人を切り刻むのが好きな癖に、自分は傷一つないとかズルくないっスか? アムカぐらいやってるかと思ってました」

乙哉「自分の身体に欲情できたらするかもね」

鳰「そういう理屈なんスね。まぁそれもそうか」

乙哉(はぁ……。どうしよう。マジで乗らないんだけど……。でもやらなきゃダメだよねぇ……。代わりに何されるか分かんないし)

乙哉(とりあえずこの間ヤった29歳のお姉さんの記憶を引っ張り出して……)

乙哉「……」

乙哉「……」

乙哉(……やっぱり回想だけじゃ無理。大体想像だけでイけるなら端から人なんて殺してないって……)

鳰「ふーん……無理みたいっスね。それじゃあ代わりに……」

乙哉「ま、待って待って。もう少しだけ頑張らせて……!」

鳰「いや良いっスよ。無駄に時間かかりそうなんで」

乙哉「で、でも……!」

鳰「それよりウチいいこと思いついたんスよ」

乙哉「絶対いいことじゃないよね」

鳰「いやいやお馬鹿なウチにしては割と名案だと思うんスけど」

乙哉「嫌な予感しかしないよ……」

鳰「ウチが救ってあげるっス。殺人行為でしか快楽を得られないなんて可哀想ですもん」

乙哉「救う……? 鳰ちゃん……何する気……?」

鳰「これからはあんな面倒な事しなくても良いっスからね。武智さん」

乙哉「まさか……」

鳰「ウチがいっぱいいっぱい、気持ちいこと教えてあげるっス」

鳰「なんでシリアルキラーなんてやってたのか忘れるくらい、狂わせて、よがらせて……」

鳰「ふふふ……うふふふふ……」

乙哉「そんなの余計なお世話……!」

鳰「抵抗しようたって無駄っスよ?」ギロッ

乙哉「ひっ……!?」

鳰「あはっ。やっぱり武智さんはそうやって怯えてる顔が一番可愛いっス」

鳰「それじゃあまずは二人でお風呂に入りましょっか」ニコッ

今日はここまでにしときます
適当にトリつけときました
次の投下予定は明後日っス

投下するっス

風呂場

鳰「本当は素肌見られたくないんスけど……。ま、武智さんのために一肌脱ぐっス」ヌギッ

乙哉「……!」

鳰「術の効果を最大限発揮するのに必要なんスよ。この刺青。あんまジロジロ見ないで欲しいっス」

乙哉(赤い刺青……。血みたいで綺麗……!)

乙哉(鳰ちゃんのこと好きじゃないけど、ちょっと切り刻みたいかも……)

鳰「え……? 綺麗……? これが?」

乙哉「あ、ううん、なんでもない。なんでもないよ」

鳰「そ、そうっスよね……」アハハ

鳰(刺青綺麗なんて初めて言われたからちょっと動揺したっス)

鳰「さぁて気を取り直してー。武智さんの身体はウチが洗うっス!」

乙哉「ちょっとタンマ! それくらい自分で……!」

鳰「拒否権なんてはじめっからないっスよ! いいからそこに座るっス!」

乙哉「うぐっ……」

鳰「うひょー。綺麗な肌っスね。羨ましいくらいっス」

乙哉「ね、ねぇ。本当にこの後、えっちするつもり……?」

鳰「そうっスよ。鋏とかいう物騒なモノが入る余地のない健全なレズセっス!」

乙哉「お願いなんだけど。ちょっとだけ物騒なことしちゃ駄目……?」

鳰「え~?」


鳰「ウチのこと切りたいんスか?」

乙哉「だってこんな綺麗な肌見たことないんだもん。切らせてもらえるならえっちも受け入れるから……」

鳰「ウチとしては嫌がる武智さんを無理矢理ってのが燃えるんスけど。まぁたまには和姦も良いっスかね」

乙哉「切らせてくれるの!?」フーフー

鳰「急に鼻息荒くしすぎっスよ。まぁ風呂入ってからもう一度検討するっス」

乙哉「えぇ~。お願いお願い」

鳰「まずは身体をキレイキレイしましょうねー」アワアワ

乙哉「ぶー」ブー


鳰「背中からいくっスよー」ペタペタ

乙哉「ええっ! 素手!? 素手はやめてって! 気持ち悪い!」

鳰「今のうちに慣れた方があとが楽かもしれないっスよー」

鳰(とは言え困ったっスね。武智さんを開発しようにも触るだけで拒絶されたんじゃどうしようもないっス)

鳰(肉を切らせて骨を断つ。じゃあないっスけどウチの身体切らせて武智さんをその気にさせてあげた方が上手くいくっスかねぇ~)

鳰「じっとしてるっスよー。抵抗されたら面倒なんでー」ヌルヌル

乙哉「……っ! く、ぅっ……!」プルプル

鳰(凄い嫌がってるっス。まぁこれはこれで嗜虐心がイイ具合に煽られて気分爽快なんスけど)ヌルヌル

乙哉「ぷっ……! ひひっ……!」

鳰(あらら? 笑ってらっしゃる?)

鳰(脇腹のあたりを擦られて笑うってことは……)ワシャワシャ

乙哉「ひゃ、はっ……!?」ビクッ

鳰「もしかして……武智さんくすぐったいんスか?」

乙哉「仕方ないじゃん。こんな体質なんだもん」

鳰「こんな体質……ってまさか、気持ち悪いって言ってたのは、あれくすぐったがってたんスか?」

乙哉「そうだよ。どこ触られてもくすぐったい不快感しかなくて、気持ちよくなんかなれないの」

鳰「なーんだ」

乙哉「?」

鳰「武智さんっててっきり不感症の類かと思ってたんスけど……これならそう手間はかからなさそうっスね」

乙哉「鳰ちゃん? 言ってることがよくわかんないんだけど」

鳰「ちょっとの刺激でくすぐったがるのは神経が繊細な証拠っスよ。だから愛撫されてもくすぐったいばかりで、それを武智さんは嫌がっていたんスね」

鳰「武智さんは愛撫される事に慣れてないだけなんスよ。特殊な性癖を持っていたせいで今まで普通のえっちの経験がなかったのも原因っスね」

鳰「慣れればきっと気持ちよくなれるっス。力まずにリラックスしてみて?」

乙哉「……ちょっと怖いかも」

鳰「なにがっスか?」

乙哉「人並みの快楽を知っちゃったら、それこそどうして今までシリアルキラーなんてやってたんだって空しくなるかもしれないでしょ」

鳰「そしたら強姦魔にでもなって空しさを埋めればいいんじゃないっスか?」

乙哉「あはっ……。発想が本当クズだねー、鳰ちゃん」クスクス

鳰「お互い様っスよ。一般人から見たら似た者同士っス、ウチら」

鳰(ウチはそんな似た者同士の部分に惹かれたのかもしれないっスね)

鳰(人を切り刻むのが好きな武智さんならウチの歪んだ愛を受け入れてくれるかもっていう独りよがりな期待も最初はあったっスけど。サディストは往々にしてマゾヒズムも秘めてるって言いますし)


乙哉「鳰ちゃーん? なに難しい顔してんの? 寒いから早く終わらせちゃってよー。あたし術のせいで今身動き取れないんだからね?」

鳰「あ、はい。すみませんっス」ヌルヌル

乙哉「にゃー……うひー……くすぐったぁああ……」プルプル

鳰「慣れるまで辛抱っスよ。ほら腕上げて下さいっス」

乙哉「あっ、す、すとっぷ! 腋は勘弁して! ノー!」

鳰「残念。逆らえないんスよねー。ほらバンザーイ」

乙哉「うがああああ! 鬼畜! 鳰ちゃんの腐れげど、っひゃはははは!!」

鳰「暴言吐いた罰っスよぉ。こちょこちょこちょ~」

乙哉「わき、やめっ、あははははっ! ぎゃああっ、ははははははっははは!!」

鳰「ふふふ。かわいーっス」コチョコチョ

乙哉「ほんとに無理ぃひひひひっ! 無理だってもーっ! にゃははははは!!」

鳰「腋はやめて欲しいっスか?」

乙哉「やめてやめて! 死んじゃうからホントに!」

鳰「じゃあ胸いきますねー」

乙哉「ゃああっはははっ!? おっぱいもくすぐったいって!」

鳰「どこもかしこも敏感じゃないっスか。これじゃくすぐりプレイっスね」

乙哉「鳰ちゃんやめてええええ」

鳰「ちゃんと綺麗になるまで終わらないっスよ」ニコッ

乙哉「うわああああん」

乙哉「……ひぃ……ひゃ……は……は……」

鳰「ふぅ……。こんなもんっスかね。しかし終始くすぐったがってましたね」

乙哉「もう鳰ちゃん嫌い……」

鳰「元々そうでしょうに。ほら今度はウチの身体も洗ってほしいっス」

乙哉(仕返しのチャンス!)

鳰「悪いっスけどウチは慣れてるんで、くすぐり効かないっスよ?」

乙哉「えー、そんなの試してみなきゃ分からないよ」

鳰「無駄だと思うっスけど。じゃあお願いするっス」

乙哉「絶対笑わせてやる!」


乙哉「足の裏!」

鳰「あぁーツボ気持ちいっスー」

乙哉「ぐぬぬ」

乙哉「ふともも!」

鳰「大腿動脈の血行が促進されるっスー」

乙哉「脇腹!」

鳰「内臓ぐりぐりー」

乙哉「腋!」

鳰「手つきがやらしー」

乙哉「首筋!」

鳰「絞まってる絞まってる」

乙哉「弱点ないのー? つまんないよー」

鳰「まぁないことはないっスけど……」

乙哉「え、どこどこ!? 教えて!」

鳰「また今度の機会っスね」

乙哉(そう言って一緒に風呂に入る約束を取り付ける魂胆だ……)

鳰(バレテーラ)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月08日 (月) 12:58:58   ID: xsaWaoPX

何でだろう....この鳰乙めちゃくちゃ癒される(*^^*)そして、クレイジーサイコレズでゲス可愛い鳰ちゃんが最高すぎるッス!!続き待ってるッスよ!

2 :  SS好きの774さん   2014年09月08日 (月) 22:35:49   ID: N3pB5j0x

冒頭の展開も中々ゾクゾク出来たけど徐々にほんわかしてくるのも嫌いじゃない

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