女の子に押し倒されるのは、別に初めてという訳ではなかった。
「奈々は私のどこが、好き……?」
ベッドの上で、私に半ば馬乗り状態になっている彼女、
遠城 奈々は私のクラスメイトで。
仲は少しいいほうかな、ほかの子も一緒だけどよくお昼も一緒に食べたりするし。
「……、全部、全部……、だめ、かな? 立華ちゃん?」
「別にだめじゃないけど、ファーストキスより前に押し倒すなんて、ムードもなにもないんじゃない?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408975036
拗ねているのか、それとも純粋に困っているのか。
少し泣いてしまいそうな彼女の頬に手を添える。
「……、嫌じゃない、よ?」
少しだけ手を差し伸べてあげた。
彼女は拗ねやすい。
以前、本人は否定していたが、考えていることが顔に出やすい子でもある。
「ほら、私のこと、どうしたいの?」
「どうしたいって……」
「私は、奈々の口から直接聞きたいなぁ」
しどろもどろな表情だけれども、奈々はたどたどしく口を開いてくれて。
「触り、たい……」
「……、どこを?」
「……、全部……」
そっと奈々のことを抱き寄せてから、優しく抱きしめる。
女の子を抱きしめる感覚はきらいじゃない。
でも、私はノーマルを自負する。
女の子を襲いたいだとか、そういう感情を持ったことはない、はずだ。
抱きしめている奈々の顔を覗き込む。
熱に浮かされているような、夢を見ているような。
ちょっと可愛い表情で。
気がついたときには、そんな奈々の唇を私は奪っていた。
「んっ……」
奈々は苺キャンディーが好きで、いつも持ち歩いてるくらいだ。
だから、彼女の舌は、子どもっぽい苺の味がした。
ファーストキスじゃかったけど、キスした女の子が苺味っていうのは、それはそれで可愛くて。
また、奈々の髪を一撫でする。
今度は奈々が、私を求めてきて。
奈々の舌が、私の舌に絡んで、あんまり文字としては
綺麗じゃない、音が室内に響いていて。
あんまり積極的なことはしない子だと思ってたけど。
そのまま、私の服に手をかけてくる。
前に奈々を抱きしめたときより、少し温かい。
……、私に興奮してる……?
「――、分かってたら……」
「え?」
「今日、えっちするって分かってたら、もう少し可愛い下着にしたんだけどね……」
全部脱がされてしまう前に、強がりを吐いてみる。
もちろん、私は勝負下着らしい勝負下着なんてもってない。
小休止。
酉入れ忘れてたけど、上二つの更新はきちんと私です。
書いたり語ったりするスレだからちょっと語ります。
途中から、タチネコ入れ替わりシチュは割と好み。
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません