なんとなく書いてみた
仮面ライダー龍騎のファンは集合
間違ってるところあったらごめんなさい
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そこは人気のない山の中…
随分と昔に造られたと思われるコンクリートの建物があった。
浅倉 威(あさくら たけし)はそんな所に一人いた。
彼にとっては、風雨を凌げればどこだっていい。
そこに、もう一人、「鏡の中」に人がいた。
神崎「戦ってもらいたい者がいる」
浅倉「・・・・・・・・・・」
浅倉は凶悪な犯罪者。
イライラすれば人を殺す怪物。
家族までも手を出した、「人の皮をかぶった化け物」。
以前は捕まって刑務所にいた。
何故、刑務所にいた浅倉が、こんな所にいるのか…?
【刑務所】
浅倉「うおらああああああ!!!!!」バキッ!ゴッ!ドカッ!
彼はイライラして、暴れていた。
壁を殴り、頭突きし、蹴り、怪我になろうが関係なかった。
浅倉「まったく・・・・・イライラするぜ・・・・・・・」
おそらく、もっと暴れると警官が複数来て止めるであろう。
浅倉はそんなのお構いなしに暴れる。
すると、鍵がなければ入ることの出来ないこの部屋に、突如、人が現れる。
さすがの浅倉も驚いたのか、動きが止まる。
浅倉「てめぇは誰だ…?」
神崎「戦え」
浅倉「…あぁ?」
神崎「戦ってもらいたい者がいる」
浅倉「…あんまりイライラさせんじゃねえぞ…」
今にも襲いかかりそうな形相をしている。
すると…
神崎「お前をここから出してやる」
浅倉「・・・・・・・・・・・・・・・なんだと?」
そして、神崎は何かを投げてきた。
それを浅倉は受け取る。
形状は四角、紫色、蛇と思われる紋章がついている物だった。
神崎「それでお前はここから出られる」
浅倉「・・・・・・・・・・・・」
神崎「戦え」
浅倉「・・・・・・・ふん…」
神崎は姿を消した。
現れた時と同じ、瞬時に。
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
警官1「な、なんなんだ!?」
警官2「あ、浅倉がいません!」
警官3「どういうことだ!?」
浅倉は刑務所から姿を消していた。
どのようにして脱獄したのかは警官たちには解るはずもなかった。
浅倉は、「仮面ライダー王蛇」に変身し、ミラーワールドを経由して外から出たのである。
※本編でミラーワールドは出入り口が固定されている場面もありましたが、この物語では固定されていないことで進めていきます。
彼はライダー同士の戦いで、イライラを解消していった
仮面ライダーガイ、仮面ライダーライアを殺し、
元々、彼らが契約していたモンスターと仮面ライダー王蛇は契約したりと
王蛇はライダーの中で異端な存在であった。
浅倉は裁判で自分を無罪に出来なかった弁護士、北岡 秀一(きたおか しゅういち)に逆恨みし毎日つけ狙っていた。
そんな北岡も実は仮面ライダーゾルダとしてライダー同士の戦いに加わっていた。
浅倉を警察たちが探しており、身を潜めるため、彼は山奥にいた。
とある日、そんな所にも突如、神崎は現れた。
浅倉「・・・・またお前か…」
神崎「戦って貰いたい者がいる」
浅倉「前にも言ってたな…それ・・・・・・・・で、誰なんだよ、そいつは?」
神崎「学園都市にいる人物だ」
浅倉「学園都市だ?」
神崎「あぁ。」
浅倉「なんだそれは…」
神崎「名の通り、ほとんど学生しかいない場所だ」
神崎「だが、そこは普通の場所ではない。人為的な『超能力開発』が実用化している。」
浅倉「超能力だと…?」
神崎「学生に能力開発を行い、秀でた人物たちは今のお前より強い。」
浅倉「・・・・・・・・・・・」
神崎は明らかに挑発していた。
神崎「特に学園都市に7人しかいない『超能力者(レベル5)』はお前など相手にならない」
浅倉「・・・・・・・・・・なんだと…」
神崎「仮面ライダー王蛇になってもそうだ。お前は瞬殺されるだろうな」
浅倉「・・・・・あまり俺をイライラさせんじゃねえぞ…神崎…そいつらを殺せばいいってことか…?」
挑発された浅倉は神崎に近づき、怒りを表している
神崎「いいや、そいつらよりも、さらに厄介な相手を倒して貰いたい」
浅倉「それは誰だよ…?」
神崎「上条 当麻だ」
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ここは『概念の世界』
現実世界とは別の空間。
現実世界からここへ来るのは本来不可能。
そこに何人かの人物がいた。
まど神「神崎くんもアレイスターくんも、早く仲直りしたほうがいいよ!ウェヒヒヒ!」
聖杯「せやで、お二方。あんたら戦争しようとしてるんちゃうか?まぁ、ウチが言えるようなことじゃないけどねぇ」
アレイスター「心配ない。私は彼と戦うつもりはない」
神崎「・・・・・・・・・・・・」
キートン山田「戦争するというなら私が許さないから、気をつけておくように」
神崎「・・・・・・・・・・・・」
神崎は振り返り、元の世界へ戻ろうとする
聖杯「おいおい!まだアンタの返事聞いてないで!?」
神崎「・・・・・・大丈夫だ。俺はそんなことしない」
発言した瞬間、神崎は姿を消した
まど神「神崎くん…大丈夫かな…」
キートン山田「確かに、彼はこの世界でも異常な存在。現実世界の技術でこの世界にたどり着いたのだから」
聖杯「アレイスター!アンタも悪いんだから、はよ仲直りしぃや!」
アレイスター「えぇ、わかっています」
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日が上り、暖かくなってきたころ
浅倉は学園都市の中を歩いていた。
ミラーワールドを経由してたため、侵入は容易かった。
いつもは蛇革のジャケット、蛇柄のボタンシャツ、レザーパンツと目立つものであったが、
今回は目立たない服装にしていた。
浅倉「レベル5・・・・・・・上条当麻・・・・・・」
神崎に言われたことを思い出しながら、街中を歩く。
【侵入前】
浅倉が学園都市に侵入するため、人気のないところに水たまりをつくっていたところ、
神崎が現れた。
神崎「これを持っていけ。」
投げてきたのは、自分が持っているものと変わらないカードデッキ。
神崎「本来、戦闘はミラーワールドで行なってきたが、それで変身すれば現実世界で行える。」
浅倉「・・・・・・・・ほう…」
神崎「カードも追加しておいた。お前に必ず役に立つものだ。」
浅倉は渡されたカードデッキを水たまりに向ける。
すると、腰に変身ベルトが出現した。
神崎「上条を殺害後、こちらへ戻ってこい。そうすればいいものをやろう。」
浅倉「いいものだと?なんだ、それは?」
神崎「『戦い』だ」
浅倉はそれを聞くと、口元が緩んみ、笑んだ。
浅倉「・・・・・ふっ・・・・・お前、いい趣味してるじゃねえか…!」
神崎もフッと笑んでいた。
浅倉はそれ以上に笑った。もうすぐ俺のイライラが消えると思うと楽しみでたまらない…
浅倉「 変 身 !!!」
カードデッキを変身ベルトにセット。
浅倉は「仮面ライダー王蛇」に変身した。
神崎「いい報告を待っているぞ」
王蛇は水たまりの中へと消えた。ミラーワールドへ行ったのである。
,イ 〉/`ヽ、_ _,ィ'',\
/ / | | \ ヽ
_,/ヽ、 ヽ、 | | | ',
,r '´-ァ‐‐-ヽ、_`ー-、/_/\ヽ、_/ 〉、
l l 三l _ `゙゙゙`''' /\`ー-─'´" l ヽ、
', ',三', ヤニ二二`ー-、 ̄ ̄_,,, -─, l三./
', ',三',ヽ=ニ二`ニ二'_ '-‐ニ二 /三/ ┏━━━━━━─────────────
', ',三', =ニニニ二ニl 三ニニ=./三/ .┃
ヽヽ=ヽ ,‐-、_ __'-‐‐' /三/ 仮面ライダー王蛇 浅倉 威(あさくら たけし)
`i lヾ`ヽ、l r、_  ̄__,,`l /三/
l__l:::::ヽ、`ヽヘ  ̄ // / / l 凶悪犯。元から身体能力が高いため強い。
lヽ:::::',::`ヽー'::´::`ヽ、_//´ _ ┃
` ヽ、_ ,r‐l::::\::ヽ_|::::::::::::::::::l/`ヽ , < / ──────────━━━━━━━━━━━━┛
` ー 、 /´/ l:::::::::::`ー-───-'_/ ∧ , < /
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. ', l l `ー、 ヽ, /::::::::::::::::::::::::/ _,ィ ´ , -─‐'´/ / / /
続きはまた後で書きます
【学園都市】
浅倉「本当に学生ばっかだな…ここは…」
至る所に制服を着た学生。
今の時間帯はおそらく登校しているのであろう。
浅倉「上条当麻とか言う奴の特徴を訊いてなかったな…どんなやつだ…」
学生たちを睨みつける。
浅倉と目が合った人たちは本能的に危機を感じた。
すぐに逸らす者、駆け足で逃げる者、声をあげてしまう者…
浅倉「ちっ…どいつかわからねえな…」
とりあえず探すのは止めて、この学園都市がどのような所なのか把握するため歩きまわった。
様々な学園、何やら大きな建物、アミューズメント施設、学生寮やら多く見受けられた。
気付くともう夕方。疲れたのか、建物の建物の広めの隙間に寝っ転がり、浅倉は眠りについた。
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・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
《7月17日》※本来は6月の話ですが、ここではこの日にします。
男の声が聞こえる。
それも複数の声だ。
その声に浅倉は眠りから覚めた。
男「君かわいいねーうひょー」
男「しかも常盤台じゃん!!」
男2「今から俺たちと遊びにいかない?」
男3「帰りは俺たちが送ってやっから」
男4「まっ、いつ帰れっかはわかんねーけどさ」
男5「ヒャッヒャッヒャッ!!!」
多くの人が通る中、複数の男たちが一人の女子を囲っている。
おそらく、ナンパであろう。
関係のない人たちは、それを助けようとはせず、通り過ぎて行く。
女子「(私に声かけてくるなんてバカな連中ね…)」
女子「(あんまりしつこいようなら、電撃くらわせて追っ払えばいいか…)」
男6「それじゃあ、行こっか!」
男が女子の手を引こうとした瞬間、
浅倉「おい」
男6「あぁ?なんだよおm」
バキッ!!!
男6「おんぎゃばッ!!!」
凄まじい音がした。殴られた男は倒れ、ビクともしなくなった。
女子「!?」
男2「なんだてめえ!!!」
浅倉「あんまり俺をイライラさせんじゃねえよ…」
男3「あんだとこの野郎!!!」
不良たちが浅倉に襲いかかる
浅倉「(いいぜ…俺を楽しませろよ…!)」
喧嘩が始まる、いや浅倉にとっては「殺し合い」だろう。
そう思った時、
男子学生「おーいたいた!こんなトコにいたのか!」
とある男子学生が現れ、女子学生の手を引いた。
不良たちは呆然。もちろん浅倉も。
男「なんだこいつ」
男子学生「ダメだろ、勝手にはぐれちゃー」
女子「は?」
男子学生「いやー連れがお世話になりました。はい通してー」
男子学生が女子学生を連れてこの場から離れようとしている。
しかし、
女子「ちょっと、誰よアンタ?」
男子学生「おまっ…『知り合いのフリして自然にこの場から連れ出す作戦』が台無しだろ!?」
女子「何でそんなメンドクサイ事しなきゃなんないのよ」
どうやら2人は知り合いでもなく、男子学生が助けようとしただけであった。
それを知った不良たちは
男「てめえ舐めたマネしやがって!なんか文句あんのか!?」
キレた不良たちは、男子学生を囲む。
男子学生「ああ、そうだよ。恥ずかしくねえのか、お前ら」
男2「なンだと?」
男子学生「おまえらが声かけた相手をよく見てみろよ」
男子学生「まだガキじゃねえか」
その瞬間、女子学生の様子がおかしくなった。
男子学生「さっきの見ただろ、年上に敬意を払わないガサツな態度」
女子「」
男子学生「見た目はお嬢様でもまだ反抗期も抜けてね―じゃん」
女子「」ワナワナ
浅倉「うるせえんだよさっきから…さっさと俺と戦えよ…」
浅倉は変身するため、鏡がある所まで移動した。
浅倉「お前ら全員つぶしてやるよ…」
男子学生「おまえらみたいな群れなきゃガキも相手にできないヤツらはムカツクんだよッ!!!」
女子学生「私が一番ムカツクのは…」ビリビリ
ビリッ…!!!
その音に、浅倉は女子学生から距離をとった。
自身の本能が言う。はやくそこから離れろと…
女子学生「オマエだあああああああああああッ!!!!!」
ズガッシャア!!!!!
けたたましい音がした。
浅倉はこの音を知っている。雷だ。
近くにいた不良たちは、
男たち「ぎゃああああああああああ」
と悲鳴を上げ、まる焦げになった。
しかし、助けに入った男子学生は
男子学生「っぶねー、何だあ?今の?」
傷一つ出来ず、その場に立っていた。
浅倉「これが…超能力か…!?」
初めて見るものに驚き、そして笑んだ。
浅倉「こんなやつらがいるのか…ここは…!」
自分を楽しませてくれるやつがここにいた…!
楽しみすぎて子供のようにワクワクしている自分がいる…!
電気を使う能力者…
近くにいた者は皆倒れているのに、無傷の少年…
気を逸らしていた浅倉は早速、2人に勝負を仕掛けようとした、が、
そこにはもう2人はいなかった。
浅倉「・・・・・・・・・・どこに行きやがった…」
いつのまにかいなくなった2人を探すがため、街中を駆けた。
しかし、夜になっても見つからない。
浅倉はイライラが最高潮に達した。
浅倉「くそっ・・・・・・イライラするぜ・・・・・」
イライラしている浅倉がすること。
それは「殺人」である。
建物と建物の間にある裏道。
そこに少女と思われる後ろ姿を発見した。
浅倉「・・・・・・・・・・あいつにするか…」
その少女にどんどん近づいていく
すると、その後ろ姿は、今日見た電気使いと同じであった。
浅倉「見つけたぜ!!!」
少女「!?」
振り向いた少女は反応が遅かったため、浅倉に一発頭部を殴られる。
少女「…っ!?」
浅倉「俺を楽しませろよ…女!!!雷落としてみろよ!!!」
少女「くっ…!」
浅倉はその少女を見た時に違和感を感じた。
頭にゴーグル、そして銃を所持している。
夕方にみた者と違う気がする。
だが今の浅倉にとってはそんなこと関係ない。
少女「・・・・・・・まだ時間でもなく、標的の特徴と一致しない…よってミサカは自身を防衛します…」
少女は銃を構え、乱射した。
しかし先ほど受けた一撃で視点が定まらず、標準が合わない。
浅倉は影に隠れ、カードデッキを手にした。
浅倉「やっと殺れる…」
近くに落ちていた大きめのガラスの破片にカードデッキを向け、
浅倉「 変 身 !!!」
カードデッキをベルトに装着。
仮面ライダー王蛇へと変身した。
少女「…!?先ほどと身なりが違う…」
王蛇「・・・・・・ふっ…」
カードデッキからカードを引き、それを牙召杖ベノバイザーにセット。
『ソードベント』
すると突如、剣状の武器が現れ、王蛇に装備された。
少女「それがあなたの能力なのですか?と、ミサカは問いかけます…」
王蛇「ごちゃごちゃうるせえんだよ…」
王蛇は少女に向かって走りだす。対し少女は銃を乱射。
しかし、仮面ライダーとなった浅倉に対しては無力。怯まず王蛇は突っ込んでくる。
少女「くっ…!」
少女は電撃を王蛇へと放つ。
王蛇「うぉらぁ!!!」
しかし、電撃は剣で薙ぎ払われた。
少女「そんな…今のが全力なのに…」
王蛇「おいおい…これが全力なわけないだろ…?さっき見せた力を出せよ!」
少女は何度も電撃を放つ。
王蛇はそれを何度も払う。
少女「はぁ…はぁ…」
王蛇「いい加減飽きたぜ…」
カードをセット。
『アドベント』
すると、建物の小さな窓から、サイのようなモンスターが現れた。
メタルゲラスだ。
少女「!?」
メタルゲラスは勢い良く体当たりし、少女は吹き飛ばされる。
王蛇「終いだ」
『ファイナルベント』
蛇のモンスター、ベノスネーカーが王蛇の背後に現れる。
ベノスネーカーと共に少女へと駆ける。
そして後ろへ高くジャンプ。
少女「・・・・・・・はやく…逃げないと…」
立ち上がって逃げようとするが、メタルゲラスの体当たりがかなり効いたため、全然進めない。
王蛇は空中でベノスネーカーの毒液で勢いをのせ、少女に連続蹴りを放つ!
王蛇「うおらああああああ!!!」
ドガッ!ドガッ!ドガン!!!
少女「うああああああ!!!」
勢い良く壁に叩きつけられ、血を勢い良く体中から噴出した。
本来ライダーに対して使う技であって、生身の人間に使うことはないはずだった。
蹴られた箇所は凹み、辺りは血の海になった。
少女「・・・・・・・・・・・・」
王蛇「こんなもんかよ…能力者ってのは…」
仮面ライダーの変身が解かれ、浅倉はその場所から離れた。
・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
銀髪で細身、色白の少年が少女の死体を蹴り上げる。
少年「おいおい…どういうことだァ?何で俺が殺ってねェのに死んでんだ?」
少年「誰だよ…俺の邪魔したヤツは…!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
《7月18日》
浅倉が目覚めたのは、とある一室。
住んでいた者を殺害し、そこで一泊した。
死体は別室に放置し、自分はソファの上で横になっていた。
浅倉「あぁ、腹、減ったな…」
そう言うと冷蔵庫を漁り、食べれる物を全て生で食べた。
生卵をそのまま飲んだり、ベーコンを食いちぎったり…
腹を満たした浅倉は外へ出て、強い能力者を求めに行った。
続きはまた後で
それまで仮面ライダーベルデスレとなります
白井「昨日の夕方にも起こりましたが、最近事件が多発していますの」
御坂「連続爆破事件とかいうやつでしょ?」
白井「正確には連続 虚空爆破(グラビドン)事件ですの」
御坂「グラビドン…?」
白井「『アルミを爆弾に変える』能力ですの」
御坂「物騒ね…」
白井「その件には被害者は出てますが、死亡者は出てませんの。けど…」
御坂「ん?」
白井「昨晩、別件で学生が部屋で殺害されている事件が起きましたの」
御坂「殺害って、グラビドンじゃなくて?」
白井「はい。能力ではなく撲殺ですの。おそらく鉄パイプなどの鈍器で何回も殴ったのでしょう…」
御坂「スキルアウトの仕業かしら」
白井「おそらくは…」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
その頃、浅倉は学生が登校している中、昨日会った能力者を探していた。
浅倉「昨日、あの電撃女は殺した…」
浅倉「だが、もう一方の無傷のガキをまだ殺ってねえ…それにレベル5やら上条当麻やらも殺ってねえ!」
浅倉「誰でもいいから殺すか…」
?「うーいはるーん♪」
初春「?」
?「おっはよーーーーーん!!」
そう言うと、少女が初春のスカートを盛大にめくった。
初春「!?…?…ッ!!」
初春「ぎゃわぁーーーーーッ!!!」
?「おっ、今日は淡いピンクの水玉かー」
浅倉「・・・・・・・・ほう…」
初春「だっ、男子もいる往来で何するんですか!?佐天さんっ!!」
佐天「ごめんごめんwww」
初春「酷いです…」
佐天「おわびにあたしのパンツ見せよっか?」
初春「結構です」
浅倉「あぁいうやつが、実はレベル5だったりするのかもしれねえ…」
浅倉「情報も少ないから、丁度いい…殺す前に訊いて、訊き終わったら殺す…」
そう思い、学生の中をくぐり抜け、その少女たちに近づこうとする。
ドンッ
しかし、進んでいく中、不良に肩と肩がぶつかる。
不良「あぁ?何だてめえ!」
浅倉「あぁ?」
不良2「人にブツかっといて謝罪もなしかよ?あぁ!?」
浅倉「・・・・・・・・・・・・・・」
不良3「ちょっとこっち来いや!!!」
浅倉「・・・・・・・・・・・・・・」
登校中の生徒たちが見てみぬふりをし、通り過ぎて行く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
不良「はぁ…はぁ…はぁ…ぐあ…」
不良2「な、なんだよこいつ…3人相手に1人で…!」
不良3「ば・・・・・ばけ・・・・・ものめ・・・・・」
浅倉「あぁ?うるせえよ…もっと楽しませろ…!」
ドガッ!バキッ!
不良3「ぐああああ…」
浅倉「てめえら弱すぎだ…イライラさせんじゃねえ…よっ!」ドスッ!
不良2「あがああああああああ…」
路地裏に不良たちは全員倒れ、腹部に浅倉の蹴りが入る。
そこにとある少年が来る。見た目は坊主。右肩に他の生徒にはない物を付けている。
坊主「こらそこっ!何してる!」
浅倉「あぁ?」
坊主「風紀委員(ジャッジメント)だ。そこの3人をやったのはお前か?」
浅倉はその坊主に近づき、
浅倉「レベル5ってのは誰だ?」
坊主「は?いきなりなn」
バキッ!!!
坊主「ぐああ!!!」
その少年を殴り、壁に押し当てた。
浅倉「いいから答えろ…レベル5の7人ってのは誰だ…?」
坊主「・・・・・・わかった…教えるからこの手を離せ!」
浅倉「わかりゃあ、いいんだよ…」
坊主「レベル5は常盤台中学の『御坂 美琴』って人がいる…」
浅倉「そいつはどこにいる」
坊主「常盤台中学だから、そこの道を通って…って何をする気だ!?まさか喧嘩するn」
ドスッ!!!
坊主「がっ…」
腹部を殴り、少年は気を失った。
浅倉「常盤台中学だな…」
浅倉「ワクワクしてきたぜ…」
浅倉は教えてもらった道を通り始めた。
時間は午後3時すぎ。
学校が終わり、これから生徒たちが下校する時間である。
帰り道、初春と佐天は偶然出会った御坂と共にセブンスミストへ向かっていた。
佐天「あー『幻想御手(レベルアッパー)』があったらなー」
初春「え?何ですかそれ」
佐天「あたし達の能力の強さを簡単に引き上げる道具があるんだって。」
佐天「それがレベルアッパー」
初春「そんなのがあったら苦労しません」
佐天「だよねー…でも本当にあるならあたしでも…」
初春「?」
御坂「レベルアッパーか…まさかね…」
その頃、白井黒子は風紀委員活動第一七七支部にいた。
白井「連続虚空爆破事件…やっぱり場所も時間も関連性が認められませんわね…」
白井「もう少し手掛かりがあれば容疑者の絞り込みも出来ますのに…」
白井「しかも、この事件の他に撲殺事件や今日路地裏で起きた風紀委員襲撃事件も調査しなくてはいけませんし…」
白井「同僚が合計10人も負傷しているというのに…何か…」
白井「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
白井「・・・・・・10人…?」
白井「いくら何でも多すぎません?」
【同時刻】
不良「兄貴!お願いします!」
浅倉「」
不良2「兄貴のその強さの秘密、俺たちにも教えて下さい!」
浅倉「」
不良3「お願いします!!!」
浅倉「」
常盤台中学を探している中、路地裏で倒した不良たちがいきなり現れ、弟子にしてくれと言い出してきた。
不良3「どうしても倒したいやつがいるんです!」
不良2「兄貴!力を貸してください!」
浅倉「ふざけんじゃねえ…俺は今レベル5のやつを探してんだ…」
不良「さすが兄貴ッス!レベル5を倒しに行くんですね!」
不良2「7人のレベル5の誰を倒すんスか!?」
浅倉「」
不良3「俺らもお伴します!」
浅倉「それ以上騒いでっと…殺すぞ?」
不良「ひぃっ!」
不良たちの前から消えようとした浅倉だったが、あることを思いつく。
浅倉「そうだ、てめえら…御坂 美琴ってやつを探してこい。」
不良2「えっ?」
不良3「常盤台の超電磁砲(レールガン)ですか!?」
不良「この時間帯だともう帰ってるんじゃないッスかね…」
浅倉「探せ」
不良「へっ?」
浅倉「探してこいって言ってんだ!!!」
不良たち「は、はいッ!!!」
不良たちは探しに散っていった。
浅倉「向こうの街中を探してみるか…」
【セブンスミスト】
初春、佐天、御坂の3人は店内にいた。
実は上条もいて、御坂と偶然出会った。
上条がいる理由は、とある少女が洋服店を探していて、それを案内したためである。
平和な店内であったが、ある一報でそれが逆転する。
連続虚空爆破事件の観測地点が、このセブンスミストであることが判明。
客は避難し、賑やかさが突如消えた。
御坂、初春は避難誘導をしていたため、まだ店内にいた。
【セブンスミスト 店外】
浅倉「なんだ…騒がしいな…」
店の前には多くの人が埋めいていた。
浅倉「邪魔だ…クソが…」
不良「兄貴ぃーーーー!!!」
浅倉「あ?」
不良「御坂 美琴の場所が分かりました!」
浅倉「なに?どこだ!?」
すると不良は、目の前の店に指をさす。
不良「あの店内です!」
浅倉「・・・・・ほう…」
不良「でも、今連続爆破事件の観測地点みたいで、入店禁止で・・・・・って兄貴!?」
浅倉は人を掻き分け店内に入っていった。
不良「な、なんて無茶な…」
【セブンスミスト 店内】
店員「ちょっと!今危険だから入っちゃダメだって!」
浅倉「うるせえ!どけっ!」
誰に何を言われようが浅倉は走る。
浅倉「どこだ・・・・・・・御坂 美琴ぉぉぉ!!!!!」
【セブンスミスト 別階】
上条「ビリビリっ!さっきの娘は!?」
御坂「はっ?まだ戻ってないの!?」
上条「おそらく…」
すると他に人がいないはずのここに、とある人物が現れた。
浅倉「御坂美琴はどこだッ!?」
上条「うおっ!?ビックリした!?」
御坂「なんでまだ人がいるのよ!?って、私になにか用?」
御坂の姿を見た浅倉は驚いた。
浅倉「てめえ…昨日死んだはずじゃ…!?」
御坂「は?死ぬわけないじゃん」
上条「っつか、こんなところで話してる暇ねえよ!早くあの娘を探さないと…」
浅倉「てめえ!昨日の無傷のガキ!」
上条「・・・・・・あっ!昨日不良を殴り飛ばしたやつ!?」
2人を見て、浅倉は笑んだ。
浅倉「ちょうどいい…てめえら2人まとめて殺す!」
御坂「は?」
上条「え?」
浅倉は衣服売場にある鏡の前にカードデッキを向ける。そして、
浅倉「 変 身 !!! 」
仮面ライダー王蛇に変身した。
上条「!?能力者!?」
御坂「なに?アンタも能力者!?しかも肉体変化(メタモルフォーゼ)?」
初春「何ですか白井さん?」
白井「今すぐそこを離れなさい!」
初春「どうしてですか?」
白井「今回のターゲットはあなたですのよ初春ッ!!」
初春「えっ?」
少女「おねーちゃん」
少女「メガネかけたおにーちゃんが、おねーちゃんにわたしてって」
少女はカエルのぬいぐるみを持っている。
しかし、そのぬいぐるみに異変が起こった。
ブン・・・・・・
ぬいぐるみが突然圧縮し始めた。
初春「みなさん逃げて下さい!!あれが爆弾ですっ!!!」
上条「んなっ!?」
初春は少女を抱き込み、少女だけでも救おうとしている。
メキメキ・・・・・・・ベキ・・・・・・
みるみるカエルは圧縮され小さくなっていく。
御坂「(レールガンで爆弾ごと吹き飛ばすッ!)」
ポケットにあったメダルを取り出そうとする。
しかし、
ポロッ…
それを落としてしまう。
御坂「マズった!!」
ギュウウウウウウウ・・・・・・
ぬいぐるみはもうすぐ爆発する!
浅倉「お前たちが爆死するのは、この俺が面白くねえ…」
浅倉「俺が倒さなきゃ、イライラは消えねえ!」
カードデッキから一枚、カードを抜きそれをセット。
『ユナイトベント』
王蛇が契約しているベノスネーカー、メタルゲラス、エビルダイバーが融合し、ジェノサイダーになる!
ジェノサイダーは圧縮しているカエルの人形前に召喚された。
上条「!?」
御坂「物質生成能力?転移能力?なんなのコイツ…!?」
そして、
ドンッ!!!!!!
けたたましい音がし、店の窓は割れ、壁は吹き飛び、爆発の威力が相当なものであった。
女「キャーーー!!!」
男「何だ!?爆発?」
男2「例の連続爆破テロだって!」
男3「逃げ遅れた人がまだ中にいるみたいだぞ!」
ゴオオオオオオオオオ…
店内は爆風によって煙がまっていた。
上条「・・・・・・全員、無事か?」
初春「なんとか…」
少女「ゴホッゴホッ…」
爆風は拡散し、店の物の多くが焼かれていたが、上条たちは無傷であった。
ジェノサイダーの腹部中心部に出来たブラックホールによって、こちらに来る爆風は全て吸い込んだ。
ジェノサイダーは消え、王蛇も変身が解かれた。
浅倉「ここは場所が悪すぎる…御坂…場所を変えるぞ…」
しかし、そこに御坂の姿はない。
浅倉「・・・・・・・・・・・」
上条「助かったぜお前。みんなを助けてくれてありがとな。」
浅倉「そうだ…てめえがまだいる…」
上条「へっ?」
浅倉「勝負しろ!ガキ!」
上条「嫌に決まってんだろ!」
すると、上条は全速力で逃げ出した。
浅倉「あ!待て!ガキ!!!」
それを追いかける浅倉。
上条「事件に巻き込まれるは、不良に喧嘩しろって言われるは…」
上条「不幸だァァァァァーーーーー!!!!!」
浅倉「っち!どこ行きやがった!あのガキ!」
浅倉は上条を見失い、いつの間にか川原にいた。
不良「兄貴ぃ~ちょっと待って下さいよ~」
不良2「もうあんなやついいじゃないですか…」
不良3「はぁ…はぁ…」
浅倉は諦めたのか、立ち止まる。
浅倉「イライラするぜ…!お前ら!強ぇやつをここに連れてこい!」
不良「つ、強いやつですか?」
不良2「あ、そしたら、あそこの橋の下で群れてるやつらが…」
不良3「おい!あそこにいるのはここらへんで一番強いやつじゃねえのか!?」
不良「しかも複数人…ここはやめといたほうが・・・・・・・・・って、兄貴!?」
浅倉は不良の言葉を全部聞かずに、突っ込んでいってしまった。
浅倉「ハァーーーーーハハハハハハッ!!!俺を楽しませろッ!!!」
不良「兄貴・・・・・・無茶しやがって・・・・・・・」
《7月19日》
敵「てんめえ、調子にのんじゃ…」
バキッ!!!
敵2「なめんじゃ…」
ドガッ!!!
敵3「や、やめっ…」
ガスッ!!!
敵達「うわああああああああああ」
ドスッ!ドンッ!!ドガッ!!!
不良「す、すげええよ…兄貴…」
不良2「あんな人数を一人で倒していくなんて…」
浅倉「おいおい…こんなんじゃねえだろうが…」
敵「ぐあ…ああ…」
浅倉「つまらねえ…」
浅倉「上条当麻…レベル5…」
浅倉「俺を楽しませてくれるやつはどこにいやがる…」
《7月20日》
浅倉が目覚めたのは、とある一室。
不良の部屋で一泊した。
住んでいる所がないと言うと、不良がうちに泊まれと言ってきたのだった。
浅倉「腹、減ったな…」
不良「今、用意するッス!」
すると、カップラーメンを出してきた。
浅倉「お前…なかなか使えるじゃねえか…」
不良「そ、そうッスか!?」
食した後、浅倉は不良たち全員を集めた。
浅倉「てめえらは上条当麻がどこにいるのかを調べろ」
不良「上条当麻ですね」
浅倉「さっさと行け」
不良たち「は、はい!」
上条当麻を探しに部屋から出て行った。
浅倉「さて…俺も行くか…」
【通学路】
男「おい、あいつって…」
男2「あぁ…スキルアウトたちを見つけ次第、全員ぶっ飛ばしてるやつだ…」
男「めっちゃ強ぇって噂だぞ…どこの学園に通ってんだ…?」
男2「わからねえ…なんか突然現れたらしく、噂だとこの学園都市の人間じゃないんだってよ」
男「えぇ~マジかよ~…でもあいつ、不良(ゴミ)の掃除してくれてるんだから、いいやつじゃね?www」
男2「そうだなwww」
浅倉「」ギロッ!
男たち「ひぃっ!!!」
浅倉と目が合い恐怖した男子学生たちは直ぐ様走って逃げた。
浅倉「つまらねえ…これなら北岡と闘(や)った方が面白ぇ…」
【風紀委員活動第一七七支部】
風紀委員「白井さん、お疲れ様です。」
白井「お疲れ様ですの。」
風紀委員「そういや、知ってますか?あの噂…」
白井「どの噂ですの?」
風紀委員「スキルアウトたちを屈服させている無能力者(レベル0)のやつです…」
白井「最近ウワサになってるのを聞いたことがある程度ですが…」
風紀委員「敵が強力な能力者だろうが関係なしに倒すほどの実力を持ってるそうです…」
白井「このままですと、私たち風紀委員(ジャッジメント)にも手を出すかもしれないですの」
風紀委員「先日に襲撃された風紀委員もいましたしね…」
白井「近々、その者に会ってきますわ」
風紀委員「気をつけて下さいよ…まぁ、大能力者(レベル4)の白井さんが敗けるとは思えませんが…」
白井「そうですの。あ、これから病院に行ってきますわ。」
風紀委員「どこか怪我でもしたんですか?」
白井「いいえ…昨日の連続虚空爆破事件の犯人が意識不明になったそうですの…」
風紀委員「…えっ!?」
白井「それでは、行ってきますの!」
白井の能力、空間移動(テレポート)で目の前から消えた。
風紀委員「…気を付けて…」
白井と御坂は病院で昨日の爆弾魔が意識不明になったことを確認。
原因は不明。
そして彼以外にも同じ症状の患者が何人も運ばれるようになった。
『幻想御手(レベルアッパー)』
患者の共通点と思われる物である。
これを使用すると意識不明の植物状態になる疑いが出てきた。
これを2人は大脳生理学の木山 春生(きやま はるみ)に調査を依頼。
【不良宅】
浅倉「くそがっ…!どこにいやがる!レベル5!そして上条当麻ぁぁぁぁぁーーー!!!!!」
ドガッ!ドガッ!ドガッ!!!
キレた浅倉は不良宅の家具に八つ当たり。
不良「ちょ、落ち着いて下さい!」
不良たちが説得して、どうにか収まる。
浅倉「どうしてこうもイライラさせやがる…!上条も…御坂も…神崎も…!!!」
浅倉「アレっきり現れやしねえ…神崎…」
話題をそらそうと、不良2が話始める。
不良2「あ、そういや、このウワサ知ってますか?」
浅倉「・・・・・・・・なんだ?」
不良2「聴くだけで能力が上がる…幻想御手(レベルアッパー)ってやつッス」
浅倉「レベルアッパーだ?」
不良「それを手に入れれば、俺たちはもっと強くれるッス!」
不良3「最近、無能力者(レベル0)が能力使ってきたり、元々能力者だったやつは、さらに強くなってきてるッス」
浅倉「強い能力者がいるのか?」
不良3「そうッス…しかも、そいつ、そのレベルアッパーを持ってるッス」
不良「そいつを倒せば、面白いものが手に入るッスよ!兄貴!」
浅倉「そうか…じゃあ明日、そいつらがいる所に俺を連れて行け」
不良「はいッス!」
《7月21日》
【コンクリート建造物前】
男「そ、そんな!?10万でレベルアッパーを譲歩すると言ったじゃないか!?」
不良学生1「悪いがさっき値上げしてね」
男「ふざけるなっ!」
ドゴッ!
男「ぐあっ…」
不良学生2「ガタガタうっせーな…」
不良能力者「オウ、ソイツ立たせろ。お前らのレベルがどれくらい上がったか、そいつで試せ」
不良学生1「うっわキッツー!お前今日で死んじまうかもな!」
不良学生2「ギャハハハハハハハ!」
男子学生が集団暴行されている中、とある少女が現れる。
佐天「もっ、もうやめなさいよ!」
不良学生「あぁ?」
佐天「その人、怪我してるし…」
不良能力者「・・・・・・・・・」
佐天「す…すぐに警備員(アンチスキル)が来るんだから…!」
すると、不良能力者は佐天の真後ろの壁に蹴りを入れ、脅す。
不良能力者「今なんつった?」
佐天「あ…あ…」
不良能力者「ガキが生意気言うじゃねえか…」
不良能力者は佐天の髪を掴み、さらに脅す。
佐天「きゃっ!や、やめて…」
不良学生「そいつもヤッちゃいます?」
不良学生2「ギャハハハハハハハ!」
佐天「た…たすけて…」
?「てめえか?レベルアッパーもってんのは?」
不良学生「あ?誰だてm」
バキッ!
不良学生「んぎゃ!!!」
不良学生2「だ、誰だてめえ!?」
佐天「だ…だれ…?」
突如現れたその男は浅倉であった。
浅倉「どいつが強ぇんだ…?」
不良学生2「げっ!?こいつは!?」
不良能力者「あぁ?」
不良学生2「ここらへんの不良(ヤツ)らをボコし周ってる、無能力者(レベル0)!?」
浅倉「…てめえは弱そうだな…」
不良学生2「言ってくれるな…」
そう言うと、辺りに落ちていた木板や鉄柱、石などが浮き始めた。
佐天「すごい…重そうなものがあんあに…」
不良学生2「その高く伸びた鼻…ヘシ折ってやるぜっ!」
鉄柱たちが浅倉目掛けて飛んでいく!
しかし、これを難なくかわす。
不良学生2「へっ?」
不良学生2との間合いをつめ、浅倉の強烈な一撃が顎に入る。
不良学生2「デネブっ!!!」
顎が外れたと思われる不良学生2は倒れ、気を失う。
不良能力者「カカカカカカッ」
不良能力者「おもしれーやつだな」
浅倉「次はてめえだ」
不良能力者「いいぜ…かかってこいよ…」
浅倉は全速力で間合いをつめ、眉間を思いっ切り殴る!
しかし、手応えがない。
浅倉「なんだ…?」
すると、
バキッ!
浅倉は横から顔面を殴られる。
不良能力者「カカカカカカッ」
不良能力者「そんくらい避けろよザコが」
殴られた浅倉は口を切っていて、血が垂れている。
浅倉「面白ぇ…それがお前の能力ってわけか…」
不良能力者「だから何だよ?能力がないてめえには俺を倒せねえぜ?」
佐天「(無能力者が能力者を倒すなんて…無理よ…)」
それを聞いた浅倉は笑む。
浅倉「いいぜ…お前には見せてやるよ…」
しまってあったカードデッキを不良能力者に見せつける。
不良能力者「あ?なんだそりゃ?玩具か?カカカカカカッ!」
カードデッキを側にあった工材と思われる透明な板に向け、ライダーベルトが出現する。
不良能力者「あん?」
浅倉「 変 身 !!! 」
浅倉は仮面ライダー王蛇に変身した。
不良能力者「てめえ!能力者だったのか!?」
王蛇「俺は能力者なんかじゃねぇ…」
佐天「肉体変化(メタモルフォーゼ)?」
不良能力者「随分なナリしてんじゃねえか」
王蛇はコンクリート建造物の4階あたりを見て、
王蛇「ふん…場所を変えるぞ、ついてこい」
と言い、不良能力者と共に上った。
【コンクリート建造物 4階】
不良能力者「おら、かかってこいよ」
王蛇はカードを引き、セットする。
『ソードベント』
剣状の武器を装備し、攻撃し始める。
王蛇「うおらああああ!!!」
しかし、攻撃は一向に当たらない。
不良能力者「おいおい!さっさと当ててみろよ!」
王蛇「なんだ…こいつ…何の能力だ…?」
不良能力者は落ちていた鉄パイプで何度も殴ってくる。
普通の人間なら一撃で殺られているが、王蛇はあまりダメージにならない。
しかし、それでも少しずつダメージが蓄積していく。
このまま一方的にやられていると、マズい。
何か打開策はないのか…?
そう思い、カードを引く。
王蛇「これは…?」
【コンクリート建造物前】
白井「佐天さん!」
佐天「白井さん…」
白井「大丈夫ですの!?」
佐天「私は大丈夫…それより、彼が…」
白井「彼…?」
そこには、全身をボコボコにされた男がいた。
白井「大丈夫ですの!?」
男「大丈夫だ…」
白井「今、応急処置をしますの!」
男の止血をする白井。
白井「それより、佐天さんたちを傷つけた者はどこにいますの?」
佐天「上で…私たちを助けてくれた人が戦ってて…」
白井「上…?」
コンクリート建造物を見上げる。
確かに、声が聞こえる。
それも、悲鳴に近いものだった。
【コンクリート建造物 4階】
不良能力者「てめえ!いったい何をしやがった!?」
不良能力者が叫んでいる。
無理もない。
不良能力者は急に動きが止まったのだから。
不良能力者「なんなんだ!てめえは!何の能力なんだ!いったい!?」
王蛇「うるせえよ…」
王蛇は不良能力者に近づき、確認する。
王蛇「お前はちゃんと実体だな…」
不良能力者「や、やめろ…何する気だ!?」
王蛇「決まってんだろ…」
不良能力者「・・・・・・・・・・・・」
王蛇「殺すんだよ」
不良能力者「ひぃい!や、やめ…ぃ…あああ…」
不良能力者の動きが止まった理由。
それは先程引いたカード。
『フリーズベント』
対象の動きを止めるカード。
元々は仮面ライダータイガの所持している物であるが、神崎が追加したのだろう。
対象はミラーモンスターのはずが、現実世界では人間が対象のようだ。
他にも追加されたカードがあるかもしれない。
実体を確認し、攻撃が当たると確信したところで距離をとり、再びカードを引き、セット。
『ファイナルベント』
サイの頭と角を模した武器、「メタルホーン」が現れ、それを装備。
背後にはメタルゲラスが出現。
王蛇は地面と水平に両足をメタルゲラスの両肩に置く。
腕のメタルホーンを前方に突き出し、メタルゲラスが高速で移動する!
けたたましい音をあげ、高速突進!
不良能力者「や・・・・・やめ・・・・・・やめろっ!!!」
不良能力者「うあああああああああああああああああああああ」
【コンクリート建造物前】
白井・佐天「!?」
上から誰かの悲鳴が聞こえた。
白井「いったい何が起こってるですの?」
佐天「この悲鳴…さっきの不良の…」
すると突如、4階の窓が割れ、人が放たれた。
白井「なっ!?」
このままでは落下死してしまう。
そう思った白井は空間移動(テレポート)で不良能力者がいる空中に移動。
掴み、再び地上へ移動。
落下死は免れた。
しかし、
白井「これは…!?」
その男に、右腕が無かった。
右肩も大きく抉(えぐ)られ、多量出血している。
不良能力者は全身を痙攣させ、泡を吹いている。
佐天「ひ、ひどい…」
白井「佐天さんはすぐに病院へ連絡お願いしますの!」
佐天「は、はい!」
白井は直ぐ様止血作業に入った。
だが量が多く、ほとんど気休め程度なものである。
白井「佐天さん!そこの男!この不良に声をかけてくれますの!」
佐天「はい!」
男「・・・・・・・・・・」
そう言うと白井は空間移動した。
おそらく、4階にいる王蛇を拘束するためであろう。
佐天「大丈夫ですか!?意識を保って下さい!」
男「・・・・・・・・・・・」
【コンクリート建造物 4階】
白井「あなたがあの不良をやったのですの!?」
王蛇「ここは面白いな…俺を飽きさせねえ…」
白井「あなたを拘束しますわ。おとなしくしてもらうですの」
王蛇「やってみな…」
白井は太腿に装備していた金属矢を取り出す。
白井「(これをあの男の方に撃ち込むっ!)」
王蛇「おいおい…物騒な物を持ってるじゃねえか…」
王蛇はカードを引き、セット。
『スチールベント』
敵の武器を奪うカード。
すると、白井が所持していた金属矢が全て消える。
白井「んなっ…!?」
消えた金属矢は王蛇の手のひらの中にあった。
王蛇はそれらを全て窓の外に放り投げ捨てる。
王蛇「さぁ…楽しもぜ…」
白井へ殴りかかる。
しかし、空間移動でそれを容易くかわす。
後ろをとった白井は背中を全力で蹴り、再び空間移動で距離をとる。
白井「なんて硬さなんですの…?」
王蛇には蹴りがまったく効かなかった。
白井「(それに奪取能力…私と同じ、空間移動能力…?)」
白井「(いや、私と同じじゃない…自分に触れていなくても移動させれるですの…?)」
白井「(そして、あの鎧…もしかしてあれも別の場所から転移させ装備したものですの…?)」
王蛇「空間移動(テレポート)とは…おもしろい能力じゃねえか…」
白井「くっ…」
白井「(こうなったら、あの鎧を破壊するため、男ごと外の空中へ移動させ落下させる…!)」
白井は空間移動し、王蛇の背後をとる。
白井「(触れれば、私の勝ち…!)」
王蛇「後ろか!?」
すぐさま振り向き、蹴りをいれようとする。
が、また空間移動される。
白井「(あの反応速度…想像以上ですの…!)」
王蛇「ちょこまか逃げるんじゃねえよ…」
カードを引き、セットする。
『ストライクベント』
先ほどのサイの頭と角を模した武器を装備する。
王蛇「うおらぁ!」
白井「くっ!」
空間移動で逃げる。
このまま逃げても埒があかない。
白井「しかたないですの…少々危険ですが、やるしかないですの…」
王蛇「ごちゃごちゃうるせえ!」
角を向け、白井に振りかざす。
白井「…!!」
角は白井の衣服を破り、皮膚を裂く。
しかし、これをギリギリのところでかわし、腕を掴む。
怪我はかすった程度ですんだ。
王蛇「…あぁ?」
白井「残念でしたわね…これであなたの敗けですの!」
瞬間、王蛇の姿が消え、いつの間にか空中に放り出されてた。
王蛇「ほう…こんなことも出来るのか…」
落下する王蛇は、空中でカード引いた。
【コンクリート建造物前】
佐天は不良能力者に声をかけ続けていた。
佐天「大丈夫ですか!?返事できますか!?」
不良能力者「ぐ………ぁぁあ………がぁぁ………」
男「もうやめなよ…きみ…」
佐天「えっ?」
先程まで何も話さなかった男が急に話始める。
男「こいつは僕たちに危害を加えてきたんだ…助ける義理がないじゃないか…」
佐天「なんてこと言うの?今はそんなこと関係ない!」
男「そうだね…僕も君も、力があればこんなことにならなかったんだ…」
佐天「・・・・・・・・・・・・」
男「きみも無能力者(レベル0)なんだろ?」
佐天「!?」
男「さっきの変身した男のウワサは僕も聞いたことがある。」
男「能力を一切使わず、不良どもを倒していたんだ。」
男「でも僕たちは、それも出来ない。」
佐天「・・・・・・・・・・・・・」
男「力があれば、来た風紀委員(ジャッジメント)の手助けも出来る」
男「だけど僕たちが手助けしようにも、むしろ足手まといになる」
男「こんな時に無能力者(レベル0)にできる事なんて何もないんだ…」
佐天「・・・・・・・・・・・・ッ…」
彼らは気づいていなかった。
上空に仮面ライダー王蛇がいることを。
【コンクリート建造物 4階】
白井「あれほどの鎧なら落ちても、死にはしないでしょう…」
白井「しかし、あの自由な転移能力ならレベル5クラスなのでは…?」
白井「とりあえず、下へ行って、死んでないか確かめましょうか」
『ファイナルベント』
白井「…え?」
落下したはずの王蛇が再び姿を現した。
白井「そ、そんな!何故なんですの!?」
王蛇はエビルダイバーの背中に乗り、落下していなかった。
王蛇「ハハハハハッ!やられたと思ったか?」
白井「!?」
エビルダイバーに乗った王蛇が、高速突進してくる!
白井「ま、間に合わ…」
ズガンッ!!!
白井は勢い良く吹き飛ばされた。
壁にぶつかり、吐血する。
白井「…ぐぁ…ぁぁ…あ…」
王蛇の変身が解かれ、元に戻る。
浅倉「お前…今までで戦った中で一番面白かったぜ…」
白井「…あ…あなた…なにもの…です…の……」
浅倉「色んなやつらと闘(や)ったが、どいつもこいつも弱くてな…」
白井「…!?(こいつがスキルアウトたちを屈服させている者…!)」
浅倉「それにしても、よく死んでないな…それは驚いたぜ…」
白井「くっ…」
白井はハイドベノンをくらう直前、戦闘時に投げ捨てた学校用鞄を盾にし、緊急回避した。
しかし、鞄はあっけなく裂け、白井の身体に大きなキズを負わせた。
肋骨が折れ、呼吸もままならない。
浅倉「また戦えよ…そのために今は殺さないでおいてやる…」
白井に背を向け、降りようとする。
白井「ま…まて…で…す………の…」
浅倉「・・・・・・・・・・・・・・」
白井はそのまま気を失ってしまった。
続きはまたあとで
黒子に死ねと言う訳ではないが、ファイナルベントくらって上半身と下半身がつながってるのはおかしいですの
>>95
死んじゃ嫌ですの
奇跡ってことにして欲しいですの
王蛇のジェノサイダーのファイナルベント、ドゥームズデイって
doomsday
つまり、世の終わりって意味
ゾルダのファイナルベント、エンドオブワールドは
end of world
つまり、世の終わりって意味
最近知った
>>99
ニュアンス的には
滅びの日と世界の終わりで微妙に違うと思うけど、その辺りは訳者の手腕に任せるわ。
>>103
なるほど
やっぱ、致命傷になる前にエビルダイバーを別の所に移動させたってことにしようか(震え声)
転移させるタイミングがよくて、死なずにすんだ。まさに奇跡ってことで(震え声)
俺作者じゃないけど、
黒子→テレポートでファイナルベント回避するものの、咄嗟だったために近距離
浅倉→それを察して、エビルダイバーの背を蹴って空中を背面二回半捻りで跳躍。そのまま手に持ったストライクベントを振り下ろす。
黒子→何とか横っ飛びに身体を投げ出すようにしてかわそうとするものの、足を折られてしまう。
で、>>93に繋げれば大体よくね?
描写はメンドイから仮面ライダー龍騎でも見て思い出せ。
【第七学区病院】
?「・・・・・・・・・さん・・・・・」
?「・・・・・・・いさん・・・・・」
?「・・・・・井さん・・・・・!」
誰かが呼んでいる
徐々に意識が覚醒していく
?「・・・・・・白井さん・・・・!」
?「・・・・・・・・・白井さん!!!」
?「白井さん!!!」
白井「・・・・・・・・」
白井「・・・・・・佐天・・・・・さん・・・・・・・・初・・春・・・・?」
佐天「白井さん!」
初春「白井さん!大丈夫ですか!?」
白井「あなたたち・・・・・・・」
そこには佐天と初春が心配そうにこちらを見ている。
ここはおそらく病院だろう
自分はベッドに横たわり、天井を見上げている。
身体を起こそうとするが、全身が痛み、動かない。
白井「・・・・・ぐっ…!」
佐天「まだ動いちゃダメですよ!」
初春「すみません!白井さんが目覚めました!」
初春は医師に連絡する。
佐天「心配しましたよ…あの変身した男が拘束されずに建物から出て来たんだから…」
白井「変身した………男……」
佐天「あの出血が酷かった男性も一命をとりとめたよ…」
白井「そうですの…」
白井「・・・・・・・・・・・・!!」
白井「・・・・・・・・・・そうだ…あの男!速く拘束しないと!…ゥグッ!」
初春「白井さん!無理しないで!」
白井「こうしている間にも…あの男は…暴走して………ぐあっ…!」
初春「もう!白井さんは落ち着いてください!」
佐天「・・・・・・・・・・」
白井「くっ……」
初春「今、御坂さんに連絡します」
白井「屈辱ですの…」
初春「御坂さん、実は白井さんが……はい………そうです……」
白井「お姉さまにこんな姿を見せたくはありませんわ…」
初春「今から御坂さんが来るそうです」
白井「嬉しいような…悲しいような…複雑ですの…」
初春「あれ?佐天さん?どこに行ったんですか?」
【病院近く歩道】
佐天「よかった…白井さん無事だった…」
佐天「・・・・・・・・・・・・・・」
佐天「イヤだな…」
佐天「あたしと同じ中学生で、あたしと同じ年令で、あたしと同じ女の子なのに」
佐天「あたしとは違う世界に住んでいる人がいる」
佐天「能力者と無能力者(レベル0)では何もかもが違う…」
佐天「今日助けてくれた男の人も、能力を使わずに能力者を倒しているって言ってたけど…」
佐天「私には、そんなことできない。」
佐天「・・・・・・・・・・・ッ・・・・・」
?「ルイコーーーー」
佐天「?」
?「おひさ!終業式以来」
佐天「アケミ!むーちゃん、マコチンも!」
アケミ「一人で何してんの?買い物?」
佐天「う…うん…そんなところ…」
佐天「アケミたちは?」
アケミ「勉強だよ…私ら全員補習あるしねー…」
マコチン「勉強の補習は分かるけど、能力の補習って納得いかないよねー」
アケミ「あ、でもさ聞いた?幻想御手(レベルアッパー)っての」
佐天「・・・・・!?」
むーちゃん「なあにソレ?」
マコチン「あ、知ってるー!能力が上がるとかいうのでしょ?」
アケミ「そうそう。今すごい高値で取引されてるらしいよ?」
マコチン「金なんかねーよー」
佐天「あ、あのさ!」
一同「?」
佐天「あたし…それ…」
佐天「持ってるんだけど…」
【不良宅】
不良「おい…お前ら…」
不良2「ん?どうした?」
不良「今日、兄貴がぶっ飛ばしたやつがさ…」
不良3「?」
不良「レベルアッパー持ってたんだよ…」
不良2「あー、やっぱあの強そうな奴が持ってたか」
不良3「周りのすぐ兄貴にやられたやつらを探しても出てこないわけだ」
不良2「あいつ、血だらけでグロかったから近づけなかったわ…」
不良3「男と女が声掛けしてたしさ」
不良「んでさ…」
不良2「どうした?」
不良「たまたま、あいつが落としたレベルアッパーを拾ったんだよね…俺…」
不良3「マジかっ!?でかしたぞ!お前!」
不良2「早く使おうぜ!」
不良3「一応、兄貴にも言った方が良いんじゃねえか?」
不良「馬鹿だなお前…そんなんじゃ面白くねえじぇねえか…」
不良3「じゃあ、どうすんだよ」
不良「今兄貴は丁度、喧嘩しに外へ出かけてる…」
不良「兄貴に知られずこれを使い…」
不良「強くなった俺たちは、兄貴と他のヤツらの喧嘩に加勢する」
不良「すると、兄貴は俺たちを褒め、強さを認めてくれる…!」
不良「兄貴と共に戦うことで、俺たちはもっと強くなり、学園都市ナンバーワンになれる!」
不良2「そ、その手があったか!」
不良3「お前…天才か!」
不良「そうと決めたら、さっそく使うぞ…ただし、兄貴には絶対にこの事を言うなよ…?」
不良2「わかってるわかってる」
不良3「これでナンバーワンか…ぐへへ…」
【第七学区病院】
御坂「あんたも災難だったわねー」
白井「屈辱ですの…この黒子が、あの紫男に敗けるとは…」
御坂「紫男…?なんか知ってるような…」
白井「大男で、口調が荒く、戦いを求めてる人ですの」
御坂「それにしても、大能力者(レベル4)のアンタがやられるってことは、相当強いんだ」
白井「はい…能力もはっきりは解っていませんが、おそらく私の空間移動(テレポート)に近いものですの」
御坂「テレポートね…」
白井「私のように対象に触れる必要もなく、さらには別空間から物体を転移させることも出来ますの」
白井「能力は超能力者(レベル5)級ですの…」
御坂「そんな強い能力者がいるの!?」
白井「それも転移させたのが、怪物のような…空中を自在に移動できる…まるでエイのようでしたわ…」
御坂「エイ?…私もセブンスミストでみんなを守ってくれたやつが、怪物を召喚してたわね…」
白井「セブンスミスト?それはお姉さまが皆を助けたのでは?」
御坂「本当は違うわよ。突然現れて変身した男が守ったのよ。」
白井「変身…?…同一人物の可能性がありますわね…」
御坂「確かに…私に向かって『殺す』とか言ってたような…聞き間違いかな」
《7月22日》
【とある公園】
アケミ「ヌン!!」
マコチン「おっ!?おっ?おっ?」
マコチンがアケミの能力によって浮き始める
一同「おーーーーーー!!!」
マコチンがふわふわと浮遊する。レベルアッパーの力で本当に能力が上がったのだ。
アケミ「スゴイよ!ルイコ!私、紙コップ持ち上げんのがやっとだったのに!」
佐天「・・・・・・・・・・・・・」
アケミ「ルイコ?」
佐天の手のひらで風が渦を巻く。
佐天「わ、わ、どうしよう………能力…だぁ…」
佐天「白井さんや御坂さんに比べたらささやかな力だけど…」
佐天「他人から見れば何という事もない力だけど…」
佐天「あたしっ、能力者になったんだ!!!」
一方、同じ公園で佐天たちから少し離れた所では…
不良「す、す、すげえ!」
不良の手のひらから小さいが、確かに炎が現れた。
パイロキネシスである。
不良2「お前、とうとう能力者になったんだな!」
不良3「おい!見てくれ!みんな!」
不良3は公園のベンチを軽々と浮遊させている。
不良「これで俺たちは、兄貴に認められる!」
不良2「もっと練習しないとなっ!」
不良「今日は特訓だ!兄貴と一緒に戦えるよう鍛えるぞ!」
一同「おう!!!」
アケミ「あの人達も、レベルアッパー使ってるのかな…?」
マコチン「きっとそうでしょーみんな使ってんだから悪いことじゃないよねー」
佐天「(みんな能力者になっていくんだ…私も頑張らないと!)」
【とある駐車場 夜】
神裂「ステイル、もう左頬は大丈夫ですか?」
ステイル「あぁ…もう大丈夫だ…神裂…」
ステイルの左頬は、一昨日に上条に殴られ腫れていたが治ってきた。
神裂「一応、これで完治するとは思いますが」
ステイル「すまんな、神裂」
神裂「いえ…私は明日、あの少年(上条)に会ってきます」
ステイル「頼んだ」
神裂はステイルの前から去っていった。
ステイル「さて、僕も移動するとしようか…」
『ソードベント』
ステイル「むっ?」
ステイルが振り返り前方を見ると、そこには全身に紫色の鎧と思われる物を装備している人物がいた。
右手には何やら特殊な形状をした剣。
その者は仮面ライダー王蛇であった。
ステイル「(殺意をぷんぷんだしやがって…)」
ステイル「君、僕と闘(や)るってのかい?」
王蛇は剣を振りかざし、走りだす。
王蛇「うおらあああああ!!!」
ブンッ!ブンッ!!!
ステイルはこれをかわしていく。
ステイル「近距離戦は、僕は苦手でね…!」
後方へ大きく飛び、王蛇と距離をおく。
王蛇「おいおい…逃げんなよ…」
ステイル「炎よ…」
ステイルの右手から大きな炎が現れる!
王蛇「ん?」
ステイル「巨人に苦痛の贈り物を!!!」
王蛇に向けてそれを放つ!
ズオオオオオオオオオ!!!
王蛇はベノサーベルで炎を受け止めようとする。
王蛇「ぐっ!」
しかし、受け止めきれず、大きく吹き飛ばされる。
王蛇「ぐあっ!!!」
ステイル「ほう…これを受けて死なないか…」
ベノサーベルは焼き焦げ、折れる。
ステイル「君も魔術師なのかい?その武器を出現させたのは召喚術か何かかい?」
王蛇「うるせえよ…俺は魔術師でも、能力者でもねえ」
ステイル「?」
王蛇「仮面ライダー王蛇だ」
ステイル「王蛇…?何を言っているのか理解できないよ」
ステイル「だいたい、僕に何の用だ…君とは初対面のはずだが…」
王蛇「俺はイライラしてんだ」
ステイル「ん?」
王蛇「てめえを殺る理由だ」
ステイル「君は、とっても狂ってるんだね…」
ステイルは手のひらから巨大な炎を出し、王蛇に放つ!
王蛇はカードを引き、セット
『ストライクベント』
メタルホーンを装備し、炎を防ぐ。
ステイル「そんな程度で防げると思っているのか!?」
王蛇「ぐっ…!」
このまま防げるとは思えない。
一方的にやられてしまう。
王蛇「まったく…イライラさせるぜ…」
ステイル「どうした!反撃してこないのか!ハハハハハ!!!」
メタルホーンで炎をなぎ払い、さらに距離をとる。
カードを引くため、メタルホーンを投げ捨てた。
ステイル「そこだッ!!!」
再び手のひらから炎を出す
ステイル「灰は灰に…塵は塵に…!」
今度は両手から炎が現れる。
ステイル「吸血殺しの紅十字!!!」
炎の剣を交差させ、王蛇へ放つ!
ドンッ!!!
爆発し、煙が大きく舞った。王蛇の姿を捉えられないほどに。
ステイル「ふぅ~…少しやりすぎたかな…」
ステイル「あれをモロにくらったら、死んでるはずだ」
ステイル「死体の確認でもしようか」
そう言い、確認のため煙に近づく。
バッ!!!
煙から人影が現れる。
ステイル「なに!?どういうことだ!?」
ステイルは驚嘆する。
ステイル「な…!?」
死んだと思われた王蛇が目の前に現れた。
それも3人になって。
ステイル「分身だと!?君はいったい何者なんだ!?」
王蛇「うるせえよ」
『トリックベント』
仮面ライダーナイトが所有するカード。
分身することが出来る。
ステイルは動揺するも、両手から炎を放つ。
しかし、3人が素早く動きまわるせいで照準があわない。
ステイル「くそっ!」
王蛇「うおらっ!!!」
一人の王蛇がステイルに向かって飛び蹴りをする。
ステイルは両腕で防ぐが、大きく飛ばされた。
ステイル「ぐあっ!」
倒れ、素早く身体を起こす。
王蛇「こんなもんじゃねえ…違うのか?」
ステイル「舐めるなッ!!!」
ステイル「世界を構築する五大元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ…」
王蛇「あ?」
ステイルの足元から炎が出現。
ステイル「それは生命を育む恵の光にして、邪悪を罰する裁きの光…」
ステイル「それは穏やかな至福を満たすと同時、冷たき闇を滅ぼす凍える不幸なり」
ステイル「その名は炎!その役は剣!」
ステイル「顕現せよ!我が身を喰らいて力と為せ!!!」
すると、燃え盛る炎を纏っている怪物が出現する!
王蛇「ほう…」
ステイル「魔女狩りの王…『インノケンティウス』…その意味は…」
ステイル「必ず殺す」
インノケンティウス「ギアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
王蛇「面白ぇ!」
分身した2人の王蛇が怪物にライダーキックをくらわせる!
しかし、インノケンティウスはビクともせず、分身たちは脚から焼かれ消滅した。
ステイル「ハッハッハッハ!!!どうだ!君にこのインノケンティウスを倒すことは不可能!」
インノケンティウスが王蛇に襲いかかる!
インノケンティウス「アアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
王蛇はインノケンティウスの炎にのまれてしまった。
ステイル「君は確かに大した奴だったよ…だが相手が悪かったな」
炎は激しい音をあげ燃え盛る。
『コンファインベント』
ステイル「ん?」
突如、インノケンティウスが炎もろとも消滅する!
ステイル「な、なんだ!?どういうことだ!?」
ステイル「ルーンの刻印の札は!?」
インノケンティウス召喚時に飛散したルーンの刻印が書かれた札。
それも全て消滅していた。
ステイル「ば、馬鹿な!?何故だ!?」
炎にのまれていた王蛇が姿を現す。
ステイル「君はいったい何をしたんだ!分身の次は何の魔術だ!?」
王蛇「ごちゃごちゃうるせえ!!!」
王蛇はステイルとの間合いをつめる!
ステイル「灰には灰に…塵には…」
王蛇「うおらっ!!!」
右頬、左肩、鳩尾の3連発をくらわせる!
ステイル「がはっ!!!」
ステイルは勢い良く吹き飛ばされる。
王蛇「これで距離が出来たな…」
『ファイナルベント』
”ベノクラッシュ”
ベノスネーカーが後方に出現し、共にステイルに向かって走る!
ステイル「ぐ…げほっ…げほっ…」
王蛇は後方へジャンプ!
ステイルは感じた。これはヤバい。これを喰らったら自分は死ぬと。
ベノスネーカーが毒液を放ち、それに勢い付け連続蹴りを喰らわせる!
王蛇「うおらあああああああああ!!!!!」
ステイル「や、やめろッ!!!」
蹴りが当たるその瞬間
横から一閃!
王蛇「うおっ!」
それにより王蛇は吹き飛び、ベノクラッシュが失敗に終わる。
王蛇「誰だ…邪魔をするやつは…」
ステイル「神裂…」
王蛇「神崎だと!?」
見るとそこには太刀を持った女性がいた。
王蛇「俺の知っている神崎じゃねえ…」
神裂「ステイル…またやらてたのですか…」
ステイル「ふん…」
神裂「あなたのインノケンティウスが偶然見えたので何かと思えば…」
王蛇「次はお前が相手してくれるのか?」
神裂「いえ…私たちは退かせてもらいます」
ステイルの起き上がらせ、退こうとする。
王蛇「逃すと思ったか?」
カードを引く。
引いたカードは『フリーズベント』
対象の動きを封じる能力を有する。
それを牙召杖ベノバイザーにセットしようとした。
その瞬間
ブンッ!!!
目に見えぬ速さの一閃が王蛇に襲いかかった。
王蛇「ぐあっ!」
大きく吹き飛ばされる。
さらにフリーズベントのカードが真っ二つに切られていた。
王蛇「てめえ…!」
神裂「不審な動きをしたら、次はあなたを斬ります」
王蛇「面白ぇ!」
神裂の忠告を無視し、2人に向かって走りだす。
神裂「まったく…!」
神裂は刀の柄の部分を、軽く触れる
神裂「七閃…!」
斬撃が地を裂き、攻撃が王蛇を襲う。
王蛇「ぐぁっ!」
再び吹き飛ばされる。
神裂「もう止めて下さい…私は魔法名を名乗りたくない…」
王蛇「はは・・・・・・・・・・ハハハハハ・・・・・・・ハハハハハハハハハハ!!!!!」
神裂「・・・・・・・・」
ステイル「なんだ…こいつ…」
王蛇は笑い叫ぶ。
王蛇「ここは本当に面白い…俺を飽きさせねえ………俺を楽しませてくれる!!!!!」
神裂「・・・・・・・・・・・」
王蛇「それに…」
神裂「?」
王蛇「見えたぜ」
神裂「…!?」
王蛇が突っ込んでくる。
神裂「七閃!」
ものすごい速さで衝撃が飛んでくる!
王蛇「ッ!!!」
王蛇はそれをギリギリかわす。
神裂「馬鹿な…」
王蛇「確かに速いが…慣れてきたぜ…」
ステイル「化物め…!」
王蛇「さぁ………こっからだ!!!」
再び走りだす。
が、王蛇は異変に気づく。
サァァァァァァ…
仮面ライダーの装甲が消え始めていた。
王蛇「時間切れか…」
神裂「…?」
王蛇「次あった時は必ず殺す」
そう言い、背を向け去ってしまった。
神裂「彼の目的は…いったい何だったのでしょう…」
ステイル「さぁな……イライラしてたからとか何とか言ってたよ…」
神裂「あの七閃をかわすとは…なかなかの手練のようです」
続きはまた今度
仮面ライダー王蛇「…あぁ?聖杯戦争だ?」言峰綺礼「あぁ」
原作:Fate/Zero
仮面ライダー龍騎「聖杯戦争だなんて、俺は絶対認めないからな!」
原作:Fate/stay night
こっちも書きたい
テスト
テスト中
《7月24日》
【とある公園】
ここでは、昨日、一昨日と同じ風景が広がっていた。
佐天とその友人たちは幻想御手(レベルアッパー)によって能力が上がり、その後も練習に勤しんでいた。
佐天たちだけではない。
浅倉を兄貴と呼んでいる不良たちも練習していた。
不良1「だんだんと能力を上手く使えるようになってきたぜ…!」
手中には大きな炎が燃え上がっていた。
不良2「俺もこんなこと出来るぜ!」
不良2が持ち上げているのは自動販売機。
それを軽々と振り回していた。
不良3「これで俺らも兄貴に認められるぜ!!!」
不良2「そこらへんのちょっと強いやつなら倒せるんじゃねえか!?」
不良3「ヨユーだろ!ハハハッ!」
そんなことを大声で話していると、
敵ボス「おいてめえら…」
不良1「な、なんだお前らは…」
敵の後ろには10人くらいいるだろうか。
敵が大人数で3人の前に現れた。
敵ボス「てめえらの能力(それ)、レベルアッパーだろ?」
不良2「!?」
敵ボス「それ、俺らによこせ」
不良3「なっ!?」
敵モブ「そうだ!早く渡さなかったら、どうなるか分かってんだろ?あぁ!?」
不良1「・・・・・・嫌だと言ったら…?」
敵ボス「嫌なんて言わせねえよ…ちょっと 人気のない場所(そっち)に一緒に来て貰おうか?」
不良2「おい…こいつらにさっさと渡した方が俺らの身のためじゃねえか?」
不良3「さすがに10人以上とは戦えねえよ…」
不良1「ふざけんじゃねぇ・・・・・」
不良2「えっ?」
不良1「ふざけてんじゃねぇって…言ってんだッ!!!」
不良3「お、おい…どうした?」
不良1「俺らは兄貴と並んで戦うため幻想御手(レベルアッパー)を手に入れたんじゃねえのかよ!?」
不良2「!!」
不良1「こんなところで手放したら…兄貴に合わせる顔がねえだろうがッ!!!」
不良3「・・・・・」
不良1「俺らで幻想御手(こいつ)を守ろうぜ…!今の俺らなら出来るはずだッ!」
不良2「そうだな…」
不良3「お前の言うとおりだ…俺らは兄貴に認められなきゃいけないんだ」
敵ボス「おいおい…それで、どうすんの?闘(や)んの?闘らないのか?」
不良1「闘(や)るに決まってんだろ」
敵モブ「こいつ馬鹿かよwwwwwwwwww勝てるわけねえっての!」
敵モブ2「はやくこっちに来いや!ボコボコにしてやんよ!!!」
佐天「あの人たち、連れてかれていっちゃったよ!?」
マコチン「ここで堂々とやってたらマズいかもねー別の場所に行こうかー」
むーちゃん「私、いい所知ってるよ。そこに行こぉ」
バタッ
佐天「アケミ…?」
マコチン「アケミ!?どうしたの!?アケミ!?」
アケミが急に倒れ、返事もせず意識を失っていた。
佐天「嘘…なんで…」
【とある路地裏】
不良1「・・・・・・・・・」
不良2「・・・・・・・おい」
不良2「・・・・・俺ら本当に・・・・・」
不良1「勝っちまった・・・・・」
不良たちの前には十数人の男たちが倒れていた。
敵ボス「・・・これが・・・幻想御手(レベルアッパー)の力か・・・!」
敵モブ「ぐへえ・・・・」
敵モブ2「たった3人に負けちまうなんて・・・」
不良1「風紀委員(ジャッジメント)が来る前にさっさと行くぞ」
不良2「そ、そうだな・・・」
未だ自分たちの力の上昇具合について行けていなかった。
不良3「・・・・・・・・」
不良1「ん?どうした?さっさと行くぞ?」
不良3「・・・・・・・・・・」
バタッ
急に不良3が倒れた。
不良2「お、おい!どうした!?」
不良1「怪我はしていないはず・・・・何故だ?」
風紀委員「おい!お前らそこで何している!?」
不良1「まずい!ジャッジメントだ!こいつオブって行くぞ!」
不良2「お、おう!」
【佐天宅】
初春「佐天さんっ!!!」
佐天は友人のアケミが急に倒れ、動揺していた。
これも全て自分が与えた幻想御手(レベルアッパー)のせいだと…
自分を責め、さらには自分自身もアケミと同じように眠るのであろうか、と考えていた。
その恐怖に押し潰されそうになり、佐天は初春に電話した。
佐天が救いを求めている。
初春は急いで佐天の元へと向かった。
が、
佐天はすでに眠っていた。
.
【第七学区病院】
白井は松葉杖を使い、病院内を歩いていた。
白井「やはりこれは使い辛いですのね・・・」
御坂「黒子っ!」
白井「お姉さま・・・」
御坂「佐天さんが倒れたって・・・やっぱりレベルアッパーがらみ?」
白井「ええ・・・その線のようですの」
御坂「初春さん・・・あまり無理しなきゃいいけど・・・」
この時、初春は木山春生の元へと向かっていた。
ツリーダイアグラムを使用するところを見てみたいという理由からである。
御坂たち2人の元へある人物が来た。
カエル医者「ちょっといいかい?」
御坂・白井「?」
【AIM解析研究所】
木山「そうか・・・この間の彼女まで・・・」
初春「私のせいなんです・・・」
木山「あまり自分を責めるもんじゃない」
【第七学区病院】
カエル医者「レベルアッパーの患者たちの脳波に共通するパターンが見つかったんだよ?」
御坂「えっ?」
カエル医者「人間の脳波は活動によって波が揺らぐんだね?それを無理に正せば・・・」
カエル医者「人体の活動に大きな影響が出るだろうね?」
御坂「被害者はレベルアッパーに無理やり脳波をいじられて植物状態になったってこと?」
白井「誰がなんのつもりでそんなことを・・・」
カエル医者「僕は職業柄いろいろと新しいセキュリティ構築していてね?」
カエル医者「その中に一つに人間の脳波をキーにするロックがあるんだね?」
カエル医者「それに登録されているある人物の脳波が、」
カエル医者「植物患者のものと同じなんだね?」
白井「こ・・・これは!?」
御坂「登録者名・・・木山春生・・・!?」
【第七学区病院 とある病室】
この病室には幻想御手(レベルアッパー)によって眠っている患者が複数人いた。
その中には不良たちもいた。
不良1「なんで・・・こんなことに・・・」
不良1と不良2は突然倒れた不良3を病院へ連れてきた。
しかし、ここで急に不良2まで倒れてしまった。
不良1「とうとう俺だけになっちまった・・・」
不良1「俺もこいつたちと同じように眠るのかな・・・」
不良1もまた不安に押しつぶされそうになっていた。
不良1「どうしたら・・・いいんだ・・・」
浅倉「よう」
不良1「あ・・・兄貴・・・?」
突然現れた浅倉に不良1は呆然とする。
不良1「どうして・・・ここに・・・」
浅倉「偶然、ここに御坂が入っていくのを見かけてな・・・」
浅倉「あいつと早く闘(や)りてえんだよ・・・」
不良1「・・・・・・」
浅倉「っしたら、たまたまお前らがいてよォ・・・」
不良1「・・・・・・兄貴・・・」
浅倉「あ?」
不良1「・・・・・お願いします・・・」
浅倉「・・・・・・」
不良1「俺たちは、兄貴と並んで戦えるように、レベルアッパーを使ったんです・・・」
不良1「兄貴に認められるには、レベルアッパーしかなかったんです・・・」
浅倉「・・・・・・」
不良1「そしたら、みんな倒れて・・・俺も・・倒れるんです・・・」
浅倉「・・・・・・」
不良1「お願いします・・・・・・」
不良1「こいつらを・・・・俺らを・・・助けてください・・・・」
浅倉「・・・・・・」
不良1「・・おねが・・・い・・・・しま・・・・す・・・・」
バタッ
とうとう不良1も倒れてしまった。
浅倉「・・・・・・」
病室前廊下に御坂と白井が歩いていた。
御坂「初春さんと連絡がとれないなんて・・・」
白井「拉致・・・されたのですね・・・」
木山春生の所に行った初春と連絡がとれなくなっていた。
浅倉「・・・・・・・」
御坂を見つけた浅倉は、2人の元へ向かう。
浅倉「おい」
御坂「ん?・・・・アンタ!前の!」
白井「誰ですかこのガラの悪い男は」
浅倉「レベルアッパーで眠っているやつは、どぉすれば起きるんだよ」
御坂・白井「えっ?」
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
・・
御坂「そう・・・アンタの知り合いも、倒れたわけね・・・」
白井「ですが、お姉さま・・・この一般人に話しては・・・」
御坂「でもこいつ、セブンミストの時の・・・」
白井「セブンミスト・・・?」
浅倉「お前、死んでなかったのか。よかったじゃねえか」
白井「・・・!?あなた・・・あの時の紫男ですの!?」
御坂「やっぱり、同一人物だったわけね・・・」
浅倉「そんなことはどうでもいいんだよ・・・どぉすりゃいい」
白井「あなたは一般人・・・いや、どちらかと言えば犯罪者・・・」
白井「そんな人に教えることは何一つありませんの!」
浅倉「あぁ?」
御坂「黒子・・・今、人手が足らないのよね?」
白井「え、えぇ・・・確かに足りませんですけども・・・」
御坂「じゃ、いいじゃない。こいつ、セブンミストでみんなを助けてくれたし」
白井「えぇ!?」
御坂「それに、私も出るわ」
白井「お姉さまっ!?」
御坂「木山先生は何千人もの昏睡した能力者の命を握られてるのよ」
御坂「そう上手くいかないかもしれないわ」
御坂「それに・・・・何か悪い予感がするのよね・・・」
白井「なら尚の事!ここは風紀委員のわたしが・・・っ!」
御坂「そんな状態で動こうっての?」
白井「くっ・・・!」
浅倉「おい!その木山ってやつを殺ればいいのか!」
御坂「殺っちゃダメよ!」
浅倉「どうだっていい!早くしろッ!」
白井「しょうがないですの・・・私は木山の場所は~~~・・・」
御坂「OK!じゃあ行くわよ!」
浅倉「ふん・・・」
浅倉と御坂は木山の元へと向かう。
白井「あの男・・・確かに超能力者(レベル5)並の力がありますの・・・」
白井「あの二人なら・・・この騒動を止めてくれるはず・・・」
【第七学区病院 前】
御坂「あのタクシーで行くわよ」
浅倉「あぁ」
木山の場所は特定していたため、そこに向かう足が必要だった。
御坂「特別に、今回は私が料金をはr」
浅倉「おい・・・降りろ」
タクシー運転手「へ?」
浅倉「とっとと降りろ・・・・殺すぞ?」ギロッ!
タクシー運転手「ひ、ひぃい!!!」
浅倉の脅しにすぐさま降りるタクシー運転手。
御坂「あのタクシーで行くってそういう意味じゃないわよ!」
浅倉「どうだっていい・・・早く乗れ」
御坂「あとで必ず返しますから!ちょっと貸してください!」
とりあえずタクシー運転手に言っておく御坂。
助手席に座り、木山の元へ案内する。
御坂「最初は、そこを真っ直ぐ」
浅倉「・・・・!!!」
ブオオオオオオオオオオオオ!!!
御坂「は、は、速すぎよ!!!」
浅倉「うるせえ」
余裕で速度オーバー。
御坂「つ、次の交差点を左n」
キキイィィィィィィィィィ!!!
余裕で信号無視。
御坂「きゃあああああああ!!!」
浅倉「ハーーーハッハッハッハッ!!!」
猛スピードで木山の元へ向かう。
【木山車内】
初春は木山に拉致された。
手錠をかけられ、抵抗することは出来ない。
初春「これは?」
木山が初春にある物を渡す。
木山「幻想御手のアンインストールする治療用プログラムだ」
初春「!?」
木山「後遺症はない。全て元に戻る。誰も犠牲にはならない。」
初春「信用出来ません!臨床研究が十分でない物を安全だと言われても何の保証もないじゃないですか!?」
木山「ハハ・・・手厳しいな・・・」
高速道路を走っていると前方に何かがいた。
木山「・・・む?」
初春「あれは?」
いたのは警備員(アンチスキル)たちであった。
道路を複数の大型車で通行不可能となっていた。
木山「アンチスキルか・・・」
黄泉川愛穂「木山春生だな!?」
黄泉川愛穂「レベルアッパー頒布の被疑者として拘留する」
黄泉川愛穂「直ちに降車せよ」
初春「どうするんですか?年貢の納め時みたいですよ?」
木山「幻想御手は人間の脳を使った演算機器を作るためのプログラムだ。」
木山「だが同時に…使用者に副産物を齎す物でもあるのだよ・・・」
初春「え?」
木山「面白いものを見せてやろう・・・」
黄泉川愛穂「直ちに降車せよ」
ドアを開け、木山は車から降りる。
黄泉川愛穂「両手を頭の後ろに組んでその場でうつ伏せになれ」
木山は両手を後ろに組んだ。
鉄装綴里「人質の少女は無事です。」
黄泉川「よし」
黄泉川「確保じゃん!」
アンチスキルたちが徐々に木山の元へ近づく。
木山「・・・・・!!!」
木山の眼が赤く充血し始めた。
すると突然、一人の警備員が銃を他の員に向け、
バババッ!!!
発射した。
警備員2「ぐあっ!」
警備員3「おい!貴様一体何を!」
警備員1「ち、違う!俺の意思じゃない!」
木山「フフ・・・」
次は左手中に風が大きく集まりだした。
警備員4「な!?バカな!?学生じゃないのに!?」
黄泉川「能力者だと!!?」
ドォン!!!
【タクシー車内】
浅倉・御坂「!?」
浅倉「あそこか!?」
タクシーをさらにスピードを上げ、爆発が起こった下に到着した。
2人は降車し、急いで木山の元へ向かった。
御坂が電話を取り出し、白井に情報を求める。
御坂「黒子っ!さっきの爆発はなに!?何が起こってんの!?」
白井『それが・・・情報が混乱していて・・・』
白井『木山が能力を使用してアンチスキルと交戦している模様ですの。』
御坂「!?彼女、能力者だったの?」
白井『いえ・・・木山が能力開発を受けたという記録はないのですが・・・』
白井『しかし、これは明らかに能力・・・』
白井『それも「複数の能力」を使っているとしか・・・』
御坂「どういう事!?能力は一人に一つだけ!例外はないはずよっ!」
白井『幻想御手(レベルアッパー)ではないでしょうか・・・』
白井『何千人の能力者の脳をネットワークと言う名のシナプスで繋いだ・・・』
白井『言わば、「一つの巨大な脳」・・・』
白井『もしそれを操れるのなら人間の脳では有り得ない事も起こし得ますの・・・』
白井『この推測が正しいなら今の木山は実現不可能と言われた幻の存在・・・』
白井『「多重能力者(デュアルスキル)」』
【高速道路 上】
御坂「嘘・・・」
そこにはアンチスキルたちが倒れ、車両もひっくり返り、機器も潰され、悲惨な光景が広がっていた。
御坂「アンチスキルが・・・全滅?」
浅倉「・・・・・・」
周りを見渡すと、そこに車に乗っている初春を発見した。
御坂「初春さん!しっかりして!」
木山「安心していい。戦闘の余波を受けて気絶しているだけだ。命に別状はない。」
御坂「!?」
木山「御坂美琴・・・学園都市に七人しかいない超能力者(レベル5)」
木山「私のネットワークに超能力者(レベル5)は含まれていないが・・・」
木山「さすがの君も私のような相手と戦ったことはあるまい」
木山「君に、一万の脳を統べる私を、止められるかな?」
御坂「止められるか・・・ですって?」
御坂「当たり前でしょ!!!」
御坂は木山の元へ走る。
木山「フン・・・」
すると、突然、御坂の足元が消える。
御坂「っとっととと」
木山「・・・!!」
再び手中に風が大きく集まり、爆発する!
ドォン!!!
御坂「くっ・・・!!ゲホッゲホッ・・・」
大きく煙が舞う。
御坂「驚いたわ・・・本当に能力を使えるのね」
御坂「しかも・・・『多重能力者(デュアルスキル)』!」
木山「その呼称では適切ではないな」
木山「私の能力は理論上不可能とされr」
浅倉「どけ。御坂。」
御坂「えっ?」
煙から現れたのは仮面ライダー王蛇。
右手に牙召杖ベノバイザーを持ち、カードをセット。
『ソードベント』
特殊な形状をした武器を装備した。
王蛇「そいつは俺が殺る・・・お前はどいてろ」
御坂「な、何いってるのよ!」
木山「ほう・・・先ほど見た姿とはまるで違うな・・・」
木山「その武器を召喚したところから、空間移動の派生か?」
王蛇「ごちゃごちゃうるせえんだよ・・・!」
王蛇は猛スピードで木山へ走る。
木山「フン・・・」
木山の足元の地面が裂け、大きな衝撃波が2人に襲う。
ゴバッ!!!
王蛇と御坂は上手く避け、次の攻撃をする。
御坂は電撃を木山に放つ!
パシュッ!
しかし、電撃は他の場所へと誘導され、攻撃が当たらない。
御坂「!?」
木山「どうした?複数の能力を同時に使うことは出来ないと思ったか?」
王蛇「うおらあああ!」
ベノサーベルを木山へと振りかざす!
木山「・・・・・」
左手中に風を集め、突風を発生させる!
王蛇「ぐっ!」
王蛇は吹き飛ばされてしまう。
木山「・・・・・・」
ヴン…
木山の足元から衝撃波が発生し、王蛇たちの足元が崩れ落ちる!
御坂「いっ!?」
王蛇「くっ・・・」
木山も含め、3人が高速道路下へと落下した。
木山は能力の一つで簡単に着地する。
御坂は道路の柱に電流を流し、磁力でくっついた。
王蛇はそのまま落下。
木山「君は・・・随分頑丈なんだな・・・」
王蛇「うるせえよ・・・」
御坂「何てやつ・・・自分を巻き込むのもおかまいなしに能力を振るってくるなんて」
木山「拍子抜けだな・・・超能力者(レベル5)とはこんなものなのか?」
御坂「くっ・・・」
柱に手を当て、磁力でコンクリートの塊を抜き取る。
御坂「電撃を攻略したくらいで・・・勝ったと思うなっ!」
大きな塊を木山に放つ!
木山は能力で左手中に長い棒状の物が出現し、投げられたコンクリートを簡単に切断した。
御坂「あれ?」
王蛇「相手は御坂だけじゃねえぞ」
木山との間合いをつめ、ベノサーベルを振りかざす!
木山「あぁ。わかっているよ」
ブンッ!!!
棒状の武器で、ベノサーベルを切断する!
王蛇「あ?」
木山「フン!」
木山の右拳が銀色に変化し、硬化する。
そして王蛇の腹部を思いっきり殴る!
ドゴンッ!!!
王蛇「おぁ・・・」
頑丈な装備だったが、大きなダメージをくらう。
木山「・・・・ッ!!!」
怪力能力の応用で、そのまま柱へと王蛇を殴り飛ばす!
ズゴンッ!!!
王蛇「ぐあ・・・」
柱に大きくめり込む。
御坂「あいつ!」
木山「・・・・・・」
コンクリートの柱にくっついている御坂の足元を指さす。
すると、その部分が隆起する。
御坂「へ?」
ドスン!!!
御坂はそのままコンクリートごと落下してしまう。
御坂「ゲホッゲホッ!」
木山「もう止めにしないか?」
木山「私はある事柄について調べたいだけなんだ」
木山「それが終われば全員解放する」
木山「誰も犠牲にはしn」
『ストライクベント』
木山「ん?」
王蛇「うらあっ!!!」
メタルホーンを装備した王蛇が攻撃する。
木山「やれやれ・・・話の途中なんだが・・・」
地面が裂け、衝撃波が王蛇に襲う。
王蛇「くっ!」
メタルホーンで攻撃を受け止めるが、御坂の所へと吹き飛ばされてしまう。
王蛇「・・・・・・・」
木山「君は随分とタフだな・・・」
王蛇「うるせえ・・・」
木山「その空間移動能力には少し興味があるな・・・」
木山「そんな対象範囲が自由なら超能力者(レベル5)じゃないのか?」
王蛇「そんなことどうだっていい・・・」
木山「そうだな・・・どうでもよかったな」
木山「だが君たちは能力(それ)を得たのは日常的に受けている『能力開発』のおかげであろう」
王蛇「は?(なんだそれ?)」
御坂「それがどうしたってのよ?」
木山「アレが安全で人為的なものだと君たちは思っているのか?」
御坂「!?」
木山「学園都市は『能力』に関する重大な何かを我々から隠している」
木山「学園都市の教師たちはそれを知らずに学生たちの脳を日々『開発』しているんだ」
木山「それがどんなに危険なことか分かるだろう?」
御坂「・・・なかなか面白そうな話じゃない」
御坂「アンタを捕まえたあとでゆっくりと・・・」
御坂「調べさせてもらうわっ!!!」
手を地面につき磁力を発生させ、地中の砂鉄を収束し刃状に変形させ木山に放つ!
木山「調べるか・・・それもいいだろう」
木山は地面を隆起させ、砂鉄の攻撃を防ぐ。
木山「だが・・・それもここから無事帰れたらの話だ」
一つの空き缶を浮遊させる。
御坂「(ジュースの空き缶?)」
御坂「!?グラビドン!?」
ドンッ!!!
空き缶が大きく爆発し、煙が大きく舞う。
木山「・・・む?」
煙から出てきたのは鋼鉄や砂鉄を組み上げた盾に守られた2人の姿であった。
木山「ほう・・・」
御坂「アンタ、爆発のダメージはないわね?」
王蛇「余計なことを・・・」
木山「・・・・なら・・・」
近くにあった空き缶が多くつまれたゴミ箱を宙に浮かせる。
ゴミ箱から多量の空き缶が舞う。
御坂「まさか、それ全部!?」
木山「そんな即席の盾で耐えられるかな?」
王蛇「ふん・・・」
カードを引き、ベノバイザーにセット。
『コンファインベント』
すると、全ての空き缶が瞬時に消える。
御坂「すごっ!」
木山「大した能力だな・・・君は確実にレベル5だろう・・・」
木山「(だがそれには欠点があるようだな・・・)」
御坂「さぁ、グラビドンはもう出来ないでしょ?」
御坂「一気に畳み掛けるわよ!アンタも協力しなさい!」
王蛇「俺に指図するんじゃねえ・・・」
すると、2人の背後に空き缶が現れた!
御坂「えっ!?」
王蛇「ちっ!!!」
ドガンッ!!!
大きく爆発した。2人はこの爆発から逃げることは出来なかった。
木山「君の先ほどの『コンファインベント』とやら能力には欠点があるようだな・・・」
木山「それは敵の武器を瞬時に消す能力」
木山「対象はおそらく同一の物。それも可能な限り全て消す」
木山「だが、その欠点は、」
木山「敵が『その物を武器と扱っているか』によって消す対象が変わってくることだ」
木山「念の為に空き缶を飛ばす前に幾つかを残しておき、いざという時に使おうと思っていたんだがな・・・」
木山「それは消えなかった。その時、私は空中に浮遊させていた空き缶のみが武器だったからだ」
木山「それまで残しておいたのは『ただのゴミ』だ。」
木山「・・・まぁ、爆発にやられた君に言うことではなかったな・・・」
王蛇「面白いこといってくれるじゃねえか・・・」
木山「・・・!?」
そこには2人の姿があった。
背後にはメタルゲラス。爆発する前に王蛇の素早い反応でメタルゲラスを召喚していた。
木山「君は本当に面白い能力だな・・・なんだ、その怪物は・・・」
王蛇「お前に教えることはねえ」
木山「ん?御坂美琴の姿がないが・・・彼女は吹き飛ばされてしまったのか?」
王蛇「お前には関係ない」
『アドベント』
高速道路の下にあった車両の窓からベノスネーカーが出現する!
ベノスネーカー「シャアアアアアアア!!!」
木山「空間移動で別の空間からこの怪物たちを召喚しているのか?」
木山「それにその怪物は何だ?どこで手に入れた?もしくは君が造ったのか?」
王蛇「うるせえよ」
『トリックベント』
王蛇が3人に分身する。
木山「・・・もはや空間移動の派生ではない能力だな・・・それは・・・」
王蛇「うらああああ!!!」
王蛇3人、ベノスネーカー、メタルゲラスが木山を襲う!
木山「手品師と動物たちのショーかね・・・これは・・・」
ベノスネーカー「シャアアアアアアア!!!」
ベノスネーカーが毒液を放つ!
木山「!!」
近くの高速道路の破片を立て、それを防ぐ。
盾にした破片はみるみる溶けていく。
メタルゲラス「グオオオオオオオ!!!!!」
木山へ突進するメタルゲラス!
木山「むん!」
メタルゲラス前方の地面を厚く隆起させる。
メタルゲラス「グオオオオオオオ!!!!!」
ドガン!!!
しかし、これを突進で破壊する。
木山「もの凄い力だな・・・」
コンクリートの柱を指さし、大きく抜き取る。
それを能力で浮遊させ、勢い良くそれをメタルゲラスへ投げつける!
ゴンッ!!!
メタルゲラス「ゴオオオ!!!」
メタルゲラスは倒れ、突進に失敗する。
王蛇「うおおおお!!!」
木山へライダーキックを放つ!
木山「っ!!!」
左腕を王蛇へ向ける。すると大きな風の衝撃波が発生し、王蛇は吹き飛ばされる。
王蛇「ぐあっ」
木山「そんなんではやられないだろ?」
周りに落ちている鋭い鋼鉄の破片をいくつも浮遊させ、倒れている王蛇へ急速落下!
ドンドンドンッ!!!
王蛇の身体に破片が貫通し、瞬時に消えた。
木山「偽物か・・・」
王蛇「うらああ!!!」
2人目の王蛇が木山に殴りかかる。
木山は先程ベノサーベルを切断した棒状の武器を出現させ、
スパっ!
王蛇を真っ二つに切断した。
しかし、これも偽物で切られると消えた。
木山「次は本物か・・・」
『ファイナルベント』
”ヘビープレッシャー”
メタルホーンを装備した王蛇がメタルゲラスの肩にのり、高速突進する!
木山「面白い攻撃だが・・・」
右腕を上げると、周りにあった鋼鉄が素早く集約し、大きく長い武器となる。
それを高速突進している王蛇に目掛けて勢い良く横に振り、殴りつける!
王蛇「ぐあっ!」
吹き飛ばされ、ヘビープレッシャーが失敗に終わってしまった。
木山「これで終わりだ」
1体目を倒した時のように鋭利な鋼鉄を浮遊させようとする。
王蛇「・・・・・・」
木山「・・・待てよ?御坂美琴はどうした?」
御坂「ここよ!」
木山「!?」
木山は声のあった方へ向く。
向いた方向は上空。
そこにはエビルダイバーに乗った御坂の姿があった。
木山「(そうか!あの男が怪物を複数出現させ、自身も分身し、連続攻撃を仕掛けたのは)」
木山「(私が御坂美琴を考慮する時間を与えないためか!)」
エビルダイバーと御坂は、木山に近づいていた。
木山「くっ!!!」
近くにあった水たまりの水を浮遊させ、複数の水滴状に変形させた。
それを弾丸のように御坂へ放つ!
ガガガガガガッ!!!
その攻撃は全てエビルダイバーが盾となった。
御坂「そらっ!」
上空から木山目掛けて降りる。
もう木山との距離はほとんどない。
木山「(電撃か!?それなら誘導する能力がある・・・)」
木山「(それなら・・・近接攻撃・・・先ほどの砂鉄か!?)」
右手中に鋭利で頑丈な鋼鉄が集まり、武器になった。
『スチールベント』
木山の武器が消え、王蛇の手元へと出現した!
しかし、王蛇の能力ではそれを保つことは出来ず、バラバラになる
木山「そんな能力まであったのか!?」
背後にいた王蛇の方へ向き、叫んだ。
ガシッ!
御坂「つっかまーえた」
御坂は木山を後ろから抱きつくような形で掴んでいた。
木山「な!?」
御坂「ゼロ距離からの電撃・・・」
木山「くっ!」
御坂「あの上条(バカ)には効かなかったけど・・・」
御坂「まさかあのとんでも能力まではもってないわよね!?」
木山「ッ!!!」
能力で鋼鉄線を御坂目掛け放つ!
御坂「遅いッ!!!」
バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリッ!!!!!!
木山「ぐああああああああああああああああああああ!!!!!!」
ガクッ・・・
木山は電撃攻撃によって気絶する。
御坂「ふぅ・・・一応、手加減はしといたから・・・」
続きはまた今度
乙です
続きが気になる…フリーズベントがなかったのも浅倉って感じです
乙様です
個人的にはベルデのコピーとかクリアーベントが好きなんだが出るんだろうか
乙!
おもしろい!サバイブでるかな?
>>187
フリーズベントは神裂に真っ二つにされて使えないっていうことにしてます
>>188
自分もベルデ好きだけど、どうしよう
>>189
王蛇サバイブは考え中
ライアもリュウガも一応サバイブ体のフィギュアあるのに何で王蛇はないんだろう
リターンベントでフリーズベントが復活することはあるのだろうか
コピーベントでベントカードをコピーしたりとか、できなかったっけ?
↓↓追加ルール↓↓
※現実世界で変身した場合、次の変身までには時間がいる。
※現実世界でカードを使った場合、再び同じのを使うには時間がいる。
※次の変身より再びカードを使う方が時間がいる
変身<カード
※時間が満たされた時は所有者の感覚で分かる。
※次の変身のための時間が経過してるが、カードの分は経過していない時でも変身は出来る。
その場合、再び同じカードは使えない。
また、変身中に再びカードを使うための時間が経過しても使用することは不可能。
『せんせーーー』
『せんせーーーー』
御坂「なに・・・これ・・・」
王蛇「・・・ん?」
御坂「頭のなかに・・・直接・・・」
『せんせー』
『せんせーーーー』
御坂「これは・・・木山春生の記憶?」
御坂「私と木山の間に電気を介した回線が繋がって・・・」
『せんせ・・・』
『エヘヘ・・・』
『木山せんせ!』
御坂は木山と電気回線が繋がり木山の記憶が頭に流れ込んできた。
そこで見たものは、木山は教鞭をとっていた頃の記憶。
小児用能力教材開発所付属の小学校にいた子供たちと過ごしてきた日々。
子供嫌いな木山が、だんだんと心変わりしていく日々。
この子供たちはある実験の対象だった。
その実験は学園都市統括理事長肝いりの実験。
内容は「置き去り(チャイルドエラー)の子供たちを被験者とし、木山春生に教鞭を取らせ、子供たちの詳細な成長データを取り実験を成功に導こう」というものであった。
しかし、その真意は「暴走能力の法則解析用誘爆実験」であり、
被験者のAIM拡散力場を刺激し暴走の条件を探る為の物であった。
その結果、子供たち全員が重要を負った。
みな生存はしているが、未だ回復には至っていないという記憶であった。
『せんせーのこと、信じてるもん』
ドサッ
御坂が木山を離す。
御坂「えっ・・・今のは・・・」
木山「うっ・・・見られ・・・たのか・・・くっ!」
御坂「なんで・・・なんであんなこと・・・」
木山「あれは暴走能力の法則解析用誘爆実験だ・・・!」
御坂「えっ・・・」
木山「あの子たちは一度も目覚めることなく、今なお眠り続けている!」
木山「私たちは、あの子たちを・・・」
木山「使い捨てのモルモットにしたんだ・・・!」
王蛇「・・・・・」
御坂「でも・・・そんなことがあったんならアンチスキルに通報して・・・」
木山「23回・・・」
御坂「え?」
木山「あの子たちの回復手段を探るため、そして事故の原因を究明するシミュレーションを行うために・・・」
木山「ツリーダイアグラムの使用を申請した回数だ」
木山「ツリーダイアグラムの演算能力をもってすれば、あの子たちを助けられるはずだった・・・」
木山「だが却下された!23回とも全て!」
御坂「!?」
木山「統括理事会がグルなんだ!アンチスキルが動くわけがない!」
御坂「だからって・・・こんなやり方!」
木山「君になにがわかるッッ!!!!!」
御坂「っ!!」
木山「あの子たちを救うためなら、私は何だってするッ!!!」
木山「この街の全てを敵に回しても・・・」
木山「止めるわけにはいかないんだぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!!」
ズギンッ!!!
木山「うぐぁッ!!!」
木山「うぁ・・・あぁぁああ!ああああああああ!!!」
突如、木山が頭を抱え苦しみ始めた。
御坂「ちょっと!」
木山「がっ・・・ネットワークの・・・暴走?」
木山「いや・・・これは・・・」
バタッ!
とうとう倒れてしまった。
すると、
ズギャァァァァァ!!!
木山の後頭部から謎の物質が現れる!
御坂「!?」
それはどんどん形になっていき、まるで、
御坂「・・・胎児?」
そんなような怪物が宙に出現した。
その時、目が覚めた初春は、高速道路下へ移動し、胎児の形をした怪物を見ていた。
初春「なに・・・あれ・・・」
胎児怪物「ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」
怪物が叫ぶと、周りの瓦礫が勢い良く飛び散りる!
御坂「くっ!」
磁力で鋼鉄と砂鉄を収束させ大きな壁をつくる。
それにより御坂と王蛇は守られた。
御坂「アンタ、ボケッとしてるんじゃないわよ!」
王蛇「・・・・・・」
御坂「ちょっと!聞いてるの!?」
王蛇「・・・・・・・・ククク・・・」
御坂「ん?」
王蛇「ハーーーーーーーーハッハッハッハッハッハッ!!!!!!!」
御坂「・・・えっ?」
初春「なんであの人・・・笑ってるの・・・」
王蛇「幾つもの能力を使う奴の次は、この怪物か!!!」
王蛇「学園都市(ここ)は本当に俺を楽しませやがる!!!」
王蛇「これでこそ、ここに来たかいがある!!!」
御坂「・・・まぁ、こいつはほっといて・・・」
御坂の右手中に電流が奔る。
御坂「えいっ!!!」
胎児怪物に向かって電撃を放つ!
バンッ!!!
電撃は直撃した。しかし、削られた部分から「腕」が再生してきた。
御坂「ええっ!?」
胎児怪物はどんどん大きくなっていく。
赤く充血した化け物の眼がこちらを向く。
すると、能力であろうか。目の前に大きな氷の塊を造り出し放ってきた!
御坂「うええ!?」
走って上手くかわしていく。
初春「御坂さん!」
御坂「初春さん!?なんでここに!?」
近くに様子を見に来た初春がいた。
しかし、このままだと初春が危ない。
御坂「ちぃっ!」
氷の塊が複数振り降りてくる!
『ファイナルベント』
”ハイドベノン”
王蛇「うおらああああ!!!」
エビルダイバーに乗った王蛇が次々と氷の塊へ突進!
バリンッ!バリンッ!バリンッ!
すべての塊が割れ、危機を回避した。
御坂「アンタ・・・」
王蛇「何をボケッとしてるんだよ・・・」
御坂「それ、アンタに言われたくはないわよ!」
王蛇「どうだっていい・・・」
御坂「アレは私がやるわ。アンタはさっきと同じようにサポートして」
王蛇「あの条件・・・忘れてないだろうな?」
御坂「分かってるわよ」
条件とは何か。
それは木山のグラビドンをメタルゲラスで回避した時のことであった。
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
・・・
爆風で煙が舞い上がり、木山は2人が何をしていたのか分からなかった。
御坂「木山は私にやらせて」
王蛇「あぁ?」
御坂「お願い」
王蛇「・・・・・・」
御坂は木山をどうしても自分で止めたいと願っていた。
王蛇「・・・ふざけるな、あいつは俺が」
御坂「アンタ、私と闘(や)りたいんでしょ?」
王蛇「・・・・・」
御坂「譲ってくれるなら、アンタと闘ってあげるわよ。」
王蛇「・・・・・その約束、忘れるなよ・・・」
王蛇は今まで上条と御坂を狙っていた。
その事から王蛇は木山より御坂の方と戦いたかった。
ベノバイザーにカードをセット。
『アドベント』
エビルダイバーがメタルゲラスの後方に召喚された。
王蛇「あれを使えば、この戦いはすぐに終わる。使え。」
御坂「分かったわ」
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
木山「・・・・・くっ・・・きっ・・・」
木山が目を覚ます。
立ち上がり、胎児の怪物を見上げる。
木山「ハハ・・・・・ハッハッハッハッハッハッ・・・」
木山「凄いな・・・まさかあんな化け物が生まれるとは・・・」
木山「もはやネットワークは私の手から離れ、あの子たちを取り戻すことも回復することも叶わなくなったか・・・」
木山「・・・お終いだな」
初春「諦めないでください!」
木山「・・・・きみは・・・」
【高速道路 上】
黄泉川「実弾を許可する!撃てぇ!!!」
バババババババババッ!!!
残されたアンチスキルたちが胎児怪物に発射する。
撃たれた部分は再生し、さらに大きくなっていった。
背から生えた尾のようなものでアンチスキルたちをなぎ払っていく。
【高速道路 下】
御坂「どうやってアレを倒すことが出来るの?」
木山「幻想猛獣(AIMバースト)は幻想御手(レベルアッパー)のネットワークが産んだ怪物だ」
王蛇「・・・・・・・」
木山「ネットワークを破壊すれば止められるかもしれない」
初春「!?」
ポケットからある物を取り出す。
初春「レベルアッパーの治療用プログラム!」
木山「試してみる価値はあるはずだ」
御坂「アイツは私と王蛇(こいつ)で何とかするから、初春さんはそれを持ってアンチスキルの所へ!」
初春「分かりました!」
王蛇「ふん・・・」
【高速道路 上】
アンチスキルたちが幻想猛獣に向かって乱射する。
黄泉川「ぐあっ!!!」
鉄装「隊長!!!」
幻想猛獣の一部が鉄装に向かってくる。
鉄装「い・・・いや・・・」
鉄装「いやあああああ!!!」
すると、正面から鉄板が飛んできて、鉄装は飛ばされた。
鉄装「うわっ!」
御坂「なにボヤッとしてんのよ!死んでも知らないわよ!」
鉄装「あ・・・あなた誰・・・」
御坂「ん?」
鉄装「そ・・・それに・・そこの紫色の鎧の人はなに!?」
王蛇「・・・・・」
鉄装「一般人がこんな所で、何してるの!?」
鉄装「とにかく、すぐにこk」
ドスッ
鉄装「っ!?・・・・・・・・」
王蛇が鉄装の首裏をチョップし、意識を飛ばした。
御坂「ちょっと、何やってんのよ!?」
王蛇「うるせえやつは嫌いなんだよ・・・」
御坂「まったく・・・・」
王蛇「それに・・・・」
御坂「うん?」
王蛇「・・・・・・時間切れのようだ」
王蛇の装甲が消え、浅倉に戻ってしまった。
浅倉「どうやら、次の変身まで時間がいるみてえだ・・・」
御坂「大丈夫よ。私一人でどうにかなるから」
浅倉「そうかよ・・・」
黄泉川「なら・・・・早く止めてもらわないとヤバいじゃん・・・」
御坂「?」
黄泉川が前方へ指を向ける。
そこには何やら大きな施設の様なものが建っていた。
黄泉川「あれがなんだか分かるか・・・?」
黄泉川「原子力実験炉じゃん」
御坂「えっ!?マジ!?」
黄泉川「・・・ん?あれは・・・」
黄泉川の視線の先には初春がいた。
黄泉川「この状況の中・・・逃げ遅れてるじゃん・・・」
御坂「違う」
黄泉川「・・・なに?」
御坂「初春さんは逃げ遅れてるんじゃない。」
黄泉川「・・・?」
御坂「ちょっと力を貸してほしいの」
【原子力実験炉 前方】
幻想猛獣がゆっくりと確実に原子力実験炉に向かっている。
シュバッ!!!
砂鉄の刃が幻想猛獣の脚を切断する。
幻想猛獣「ギィヤアアアアアアアアアア!!!!!」
御坂「アンタの相手はこの私よ!」
幻想猛獣は御坂に向けて攻撃を開始した。
そして御坂も幻想猛獣へ電撃を放ち始める。
【高速道路 上】
黄泉川「時間がない!今から送信する音楽ソフトを学園都市に流せ!」
携帯で向こうのアンチスキルと通話していた。
初春「転送完了しました!」
黄泉川「責任は私がもつ!とにかく流すじゃん!!!」
【原子力実験炉 前】
~~♪、~~~♪、~~~~~~♪・・・
御坂「・・・なに・・・この曲・・・?」
曲に集中していると、幻想猛獣の触手が御坂を縛り持ち上げる。
御坂「な!?しまった!!」
幻想猛獣の別の腕で御坂を攻撃しようとする。
御坂「ちっ!」
電撃を放ち、腕を焼き切断する。
御坂「何回やっても、再生するんだった・・・!」
御坂「!?」
しかし、腕は再生しない。
御坂「そうか!この曲は治療用プログラム!」
幻想猛獣はどんどん力を失っていく。
御坂「悪いわね・・・これでゲームオーバーよ!!!」
思い切り電撃を放ち、幻想猛獣が焼かれていく。
幻想猛獣「ギィヤアアアアアアアアアア!!!!!!」
焼き焦げた幻想猛獣は崩れ落ちた。
御坂「ふぅ・・・間一髪ってやつ・・・?」
木山「気を抜くな!!!まだ終わってはいない!!!」
御坂「ちょっとアンタ!なんでこんなところに!」
倒された幻想猛獣が再び浮き始める。
御坂「え!?どうやったらアイツを倒せんのよ!?」
木山「核が・・・力場を固定する核のようなものがあるはずだ・・・」
木山「それを破壊すれば・・・」
御坂「・・・・・・そう・・・」
再び幻想猛獣の正面に立つ。
御坂「・・・・・下がって、巻き込まれるわよ・・・」
木山「構うものか!私にはアレを生んだ責任が・・・」
御坂「アイツに巻き込まれるんじゃない・・・」
木山「なに?」
御坂「私が巻き込んじゃうって・・・」
御坂「言ってんのよ!!!」
only my railgun
歌手:fripSide 作詞曲:八木沼悟志
http://www.youtube.com/watch?v=eGAA4IFEPb0
電撃を幻想猛獣へ放つ!
しかし誘電力場を発生させ、攻撃が当たらない。
木山「あれは私が使った能力か!」
御坂「・・・!!!」
すると電撃がさらに力を増した。
幻想猛獣の表面がどんどん焦げていく。
木山「電撃は直撃していない」
木山「だが、強引にねじ込んだ電気抵抗の熱で体表が消し飛んでいく・・・」
木山「私と戦った時のアレは全力ではなかったのか!!」
幻想猛獣は何本もの触手を絡め集め、大きな腕の形に変形させる。
それで御坂に向けて殴りかかる!
御坂は磁力で木山と戦った時に使った量より何倍もの砂鉄を使い、腕を切り落とす!
ズバッズバッズバッ!!!
幻想猛獣「ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
御坂はポケットからコインを取り出す。
それを弾き、コインは宙を舞う。
幻想猛獣は御坂へ向かって突進を仕掛けてくる!
御坂「こんなとこで苦しんでないでとっとと帰んなさい」
コイントスの様に指で弾き、電磁加速を加えて放つ!
ズドォオオオオオオオン!!!!!
コインは敵の中心部を貫く!
幻想猛獣「ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
大穴が開いた幻想猛獣は崩れ落ちた。
そして閃光を発しながらどんどん消滅していく。
木山「これが・・・超能力者(レベル5)・・・!」
【高速道路 上】
初春「やった・・・!」
黄泉川「これで終わりじゃん・・・!」
鉄装「・・・うっ・・・う~ん・・・」
【原子力実験炉 前】
御坂「アンタ、立てる?」
木山「あぁ・・・」
座っている木山に手を差し出す。
御坂「警備員(アンチスキル)の所まで連れて行くわよ」
木山「その必要はない」
御坂「え?」
木山「君に連れて行かれなくても、私が自分で行くさ」
御坂「・・・・・そう・・・」
木山「ネットワークを失った今、アンチスキルから逃れr・・・」
木山「・・・・・・ッ!?」
御坂「・・・うん?どうしたの?」
木山が上空を見る。
そこには幾つもの氷柱の様なものが浮遊していた。
御坂「な、何アレ!?」
すると、氷柱は勢い良く2人の元へ落下する!
木山「!?」
御坂「あ、危ない!!!」
ドンッドンッドンッドンッドンッ!!!!!
煙が大きく舞う。
御坂「だ、大丈夫・・・アンタ?」
木山「あぁ・・・私は・・・ッ!?」
木山が見たものは、右腕に大きな切傷がある御坂の姿であった。
木山「君!!大丈夫なのか!?」
御坂「ちょっと・・・マズいかも・・・」
出血をし、右腕がぶら下がっているようだった。
傷によって右腕を動かせないらしい。
木山「今すぐ応急処置を・・・」
自分の服を切り裂き、止血を施す。
御坂「いったい・・・誰がこんなことを・・・」
ドンッ!
背後で大きな音がした。
そこは幻想猛獣が落下した地点である。
御坂「まさか・・・!?」
木山「・・・・!?」
幻想猛獣はまだ完全に消滅していなかった。
最初と比べて小さくなっているが、それでも能力を発動できるほどであった。
中心部に削れた核が顕になっていた。
御坂「どうして!?核は撃ち抜いたんじゃ!?」
木山「完全に破壊してはいなかったんだ!!」
幻想猛獣「グガアガガガガガガガガガガガガ・・・」
幻想猛獣の目の前に特別大きな氷の塊が現れた。
それも変色している。おそらく硬化しているのだろう。
幻想猛獣「ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
氷の塊を2人に向けて放つ!
御坂「・・・っ!?」
咄嗟に能力を発動しようとしたが、傷のせいで上手く集中出来ず発動出来なかった。
木山「ここまでなのか・・・」
『ファイナルベント』
”ベノクラッシュ”
王蛇「うおらああああああああ!!!」
硬化された塊に向け、ベノスネーカーの毒液で勢いをのせ連続蹴りを放つ!
ドガッドガッドガッドガッドガッ!!!!!
氷は割れ、破片が落下する。
御坂「アンタ・・・」
王蛇「お前らには任せられねえんだよ」
木山「・・・・・・・」
王蛇「こいつは俺が殺る」
御坂「な!?最後まで私が・・・ッ!!」
傷口を抑える御坂。
木山「さすがにその傷では大きな能力は発動できないだろう」
御坂「くっ・・・!」
幻想猛獣は浮遊し始める。
王蛇「あいつを殺れはしないが、能力は発動できんだな?」
御坂「え、えぇ・・・」
王蛇「・・・なら・・」
王蛇「援護しろ!御坂!」
Revolution
歌手:きただにひろし 作詞:海老根裕子 作曲:酒井ミキオ
http://www.youtube.com/watch?v=sdxYEaCl_NY
カードを引く。
それをベノバイザーにセット。
『ストレンジベント』
何が起こるか分からないカード。
セットしたカード差込口が上がる。
それを再びセット。
『ソードベント』
すると先ほど使ったベノサーベルが出現した。
御坂「行きなさい!アンタ!」
王蛇「ふん!」
王蛇は幻想猛獣へと走る!
幻想猛獣「ギャアアアアアアアアア!!!!」
先ほど御坂たちを襲った氷柱が大きくなって王蛇へと降り落ちる!
王蛇「うおらあああ!!!」
ベノサーベルでなぎ払っていく。
しかし、だんだんと氷柱を斬り辛くなっていた。
木山「氷柱を・・・硬化させているのか?」
バキッ!
とうとうベノサーベルが折れてしまう。
王蛇「チィッ!」
カードを引き、ベノバイザーにセット。
『スイングベント』
エイの尾の鞭状の武器、エビルウィップが出現する。
王蛇「うおらあああ!!!」
それで氷柱を砕きながら突き進む。
幻想猛獣「グガアアアアアアアア!!!!」
次は触手で攻撃し始めた。
王蛇は次々と襲いかかる触手を潰し進む。
王蛇「ん!?」
幻想猛獣は潰しきれないほどの触手を一気に出し、王蛇へ襲いかかった!
王蛇「御坂!!!」
御坂「OK!!!」
残された左腕を地につき、砂鉄の刃を発生させ、触手を次々と切って行く。
幻想猛獣「ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
王蛇「これで終わりにしてやるよ・・・」
ベノバイザーにカードをセット。
『ユナイトベント』
幻想猛獣の背後にベノスネーカー、エビルダイバー、メタルゲラスが融合し、ジェノサイダーが現れる!
王蛇「うおらああああああ!!!」
王蛇は武器を捨て、幻想猛獣へと全速力で走る!
幻想猛獣「アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
多量の氷柱を発生させ、王蛇に放つ!
御坂「それえっ!!!」
電撃を放ち、いくつかの氷柱を破壊する。
だが怪我のせいで全力が出せず、全ての氷柱は破壊できでいない。
御坂「走れ!!!」
残された氷柱が王蛇に向かって落下する。
王蛇「くっ!」
一つの氷柱が王蛇の肩に刺さってしまう。
王蛇「うらあああああああ!!!」
それに構わず走り続ける。
逃げるかのように幻想猛獣が徐々に浮き始めた。
御坂「これで!」
磁力で鋼鉄や瓦礫を集め、幻想猛獣への道を造りだした!
触手の攻撃が始まるが、王蛇は上手くかわしていく。
走りながらベノバイザーにカードをセット。
『ファイナルベント』
”ドゥームズデイ”
王蛇は御坂が造った道を走り、核に向かって両足を着いてジャンプ!
王蛇「おらぁっ!!!」
核が剥き出しになっていたが、幻想猛獣は数本の触手で核を守る。
王蛇は触手にドロップキックを放つ!
ガンッ!!!
今までどおりだったら、触手を簡単に蹴り潰すことは出来ただろう。
木山「触手までも硬化させているのか!?」
バチチチチチチチチッ!!!
蹴りと触手は鍔迫り合いの様になっていた。
王蛇の蹴りと触手が激突しているところから火花が散り、核へと攻撃はまだ出来ていない。
しかし、
御坂「行けぇえええ!!!」
木山「まさか!?」
王蛇「うおらああぁぁぁぁぁああああああああああ!!!!!」
幻想猛獣「!?」
硬化されているはずの触手が、切断される!
王蛇「これで・・・・終いだッ!!!!!!」
もう1度身体を回転させ、渾身の蹴りを放つ!
ドギャン!!!!!
核は勢い良く体外に出る!
そして先に待っていたジェノサイダーのブラックホールに吸い込まれ、消滅した。
幻想猛獣「ぎ・・・・ギャアアアアアアアアア・・・・」
幻想猛獣はみるみるうちに消えていく。
そしてとうとう跡形もなく完全に消滅した。
木山「や・・・・やったのか・・・?」
御坂「えぇ・・・今度こそね・・・」
【高速道路 上】
初春「や・・・やっと、やりましたね・・・・」ガクッ
黄泉川「お、おい・・・大丈夫じゃん?」
鉄装「う~ん・・・アレ、私はいったい・・・」
【原子力実験炉 前】
変身が解かれ、浅倉に戻った。
氷柱が刺さったせいで右肩から出血をしている。
そのまま御坂の所へと戻る。
同時に御坂も浅倉の元へ歩き始める。
浅倉は右肩を抑えながら進む。
御坂は右腕を抱えながら進む。
どこかホッとしたような表情をする両者。
そして2人が最初離れていた距離の丁度真ん中付近で対面する。
御坂「・・・・・・・」
浅倉「・・・・・・・」
御坂「・・・・・・そういや・・・・」
浅倉「・・・・・・・」
御坂「アンタの名前、訊いてなかったわね」
浅倉「・・・・・・・」
浅倉は薄く笑む。
浅倉「・・・・・・浅倉・・・」
浅倉「浅倉 威(あさくら たけし)・・・・・仮面ライダー王蛇だ」
【 幻想御手(レベルアッパー)編 完 】
卑劣様SS書いてたら浅倉が甘くなってた、すまぬ
>>1です。
すみません。かなり遅れました。
今日から再開しますので、よろしくお願いします。
【第七学区病院】
御坂「・・・・・・・」
白井「・・・・・・・」
御坂「・・・・・・・」
白井「・・・・・・・」
御坂「病室まで黒子と同じ部屋になるとは・・・」
白井「酷いですわ!お姉さま!そんなに嫌がるなんて!」
御坂「べ、別に嫌がってはいないけど・・・」
白井「そうですの!?じゃあ!私(ワタクシ)がお姉さまの着替えをお手伝いして上げますの!!!」
御坂「やっぱり嫌ッ!」
この第七学区病院は幻想御手(レベルアッパー)の件でとても多くの患者がいた。
それも、病院のありとあらゆる椅子がベッドに代替されるほどに。
御坂の腕は幻想猛獣(AIMバースト)によって少々深く傷ついており、入院しなければならなかった。
しかし、個室の病室を借りることは不可能であったので、白井と同じ部屋になったのであった。
御坂「それにしても、こんなにレベルアッパーの被害者がいたなんて・・・」
白井「えぇ・・・初春の情報だと特にこの学区は多かったみたいですわ」
御坂「・・・そうだ、佐天さんは無事なの?」
白井「えぇ。順調に回復に向かっていますの」
御坂「そう・・・よかった・・・」
レベルアッパーの被害者であった佐天とその友人たちも目を覚まし、別の病院で入院していた。
そして、レベルアッパーで大きな被害を受けた者がもう一人・・・
<???「離せッ・・・どけぇッ・・・!!!」
ドン!!!ドン!!!ガシャーーン!!!
御坂・白井「」
<???「あ、兄貴!まだ傷治ってないじゃないですかっ!」
<???「そ、そうですよ!そんな状態じゃ危ないですってっ!」
<???「ここは落ち着いて・・・」
<???「黙れ・・・俺をイライラさせるんじゃねぇ・・・!」
ドン!!!パリーーーーーーーン!!!
<看護師「キャーーーーーーー!!!」
<看護師「誰か、先生を呼んできて!」
白井「相変わらず、五月蝿いですの・・・」
御坂「そうね・・・」
<???「くそっ・・・ここは俺をイライラさせやがる・・・・・」
<???「早く戦いn」
<???「・・・・・・・・・・・・」
バタンッ!
<???「あ、兄貴?」
<???「兄貴が急に倒れたぞ!?」
<看護師「あっ!先生!一体何をしたんですか!?」
<先生「即効性の麻酔銃だよ?」
<一同「・・・・・・・・・」
白井「これが続くと考えると、頭が痛くなりますの・・・」
御坂「まったく・・・アイツは・・・」
白井「ですが、彼の協力もあったお陰で、この事件は解決したというのも事実・・・」
白井「仕方がないので・・・我慢してあげますの」
御坂「そうね・・・・」
幻想御手事件の騒動は日を重ねるにつれ鎮まっていった。
事件も解決し、安寧の日々が続くと御坂たちは思っていた。
少なくとも、この後にすぐ事件が発生するとは思えない。と考えていただろう。
だが、それは裏切られることになる。
【高見沢グループ本社】
高見沢「君と話すのは久しぶりだなぁ・・・」
神崎「・・・・・・」
そこには学園都市の外にある巨大企業、高見沢グループの会議室で総帥の
高見沢 逸郎(たかみざわ いつろう)と神崎士郎が対面していた。
高見沢は巨大企業の総帥であるだけではない。
仮面ライダーベルデとしてライダー同士の戦いに参加している。
高見沢「で、今日は何のようだ?私はライダーとしてきちんと闘っているつもりだが?」
神崎「今日は依頼をしにきた」
高見沢「依頼・・・?」
神崎「学園都市は知っているな?」
高見沢「もちろん。あそこには我が社も進出しているのでね」
神崎「そこに、殺してほしい人物がいる。」
高見沢「物騒な・・・とても社会人に頼むようなことではないな・・・」
高見沢「まぁ、私が普通の社会人だったらの話だが」
神崎「・・・・・・・」
高見沢「私も君のおかげでライダーの戦いを楽しむことが出来ているのは事実。」
高見沢「今回は無償で君の依頼を引き受けてあげよう・・・」
神崎「・・・・・・・」
高見沢「それで、誰を殺せばいい?」
神崎「上条 当麻という少年・・・・・・・そして・・・・・・」
神崎「浅倉 威だ」
《8月1日》
【とある路地裏】
不良敵1「ぐっ・・・強ぇ・・・・・・」
不良敵2「どんだけだよ・・・・」
不良敵3「こんな大人数を・・・・たった一人で・・・・・」
不良敵4「これが・・・・噂の・・・金髪大男・・・」
浅倉「あぁ?つまんねぇんだよ・・・お前ら・・・・」
そこには、浅倉の前に多くの不良たちが倒れている光景があった。
レベルアッパー事件から数日が経ち、浅倉は驚異的な回復力で数日で肩の怪我は完治してしまった。
また、御坂や白井は完治とは言えないが、それでも日常生活に支障が出ないほどに治った。
レベルアッパー被害者の多くは退院。数人が未だ入院中ということである。
不良1「兄貴やっぱ強ぇえ・・・!」
不良2「もう大人数を一人で倒すのが当たり前になっちまったな・・・」
不良3「俺も早く強くなりてぇなぁ・・・」
浅倉「おい、お前ら!強ぇヤツの所に案内しろって言っただろうが・・・!!!」
不良1「ひッ!すんませんッ!!!」
浅倉「くそが・・・」
浅倉「・・・・・ん?」
浅倉は目の前にある建物を見上げた。
そこには、御坂の姿があった。
浅倉「(そうだったな・・・・・俺はアイツとまだ闘(や)ってねぇ・・・!)」
すると、浅倉は猛スピードで屋上へと向かった。
不良2「あ、兄貴!?どこ行くんですかっ!?」
不良3「ちょ、ちょっと速すぎですって!」
【とある屋上】
ガチャッ!
御坂?「・・・・・?」
浅倉「見つけたぜ・・・御坂・・・」
御坂?「・・・?何か用でしょうか・・・?とミサカは質問します。」
浅倉「何とぼけてやがる・・・あの約束、今ここで果たしてもらうぜ・・・」
ミサカ「約束・・・何のことだか分からないのですが・・・とミサカは困惑します。」
浅倉「ふざけてんじゃねえぞ・・・」
浅倉「 変 身 !!!」
浅倉はベルトにカードデッキを装着し、仮面ライダー王蛇へと変身した。
ミサカ「(紫の鎧・・・?)」
王蛇「さぁ・・・俺を楽しませろ・・・!」
『ソードベント』
ベノサーベルを装備した王蛇はミサカへと走りだす。
ミサカ「ミサカと交戦するつもりですか?・・・とミサカは確認します。」
王蛇「うおらぁッ!!!」
ベノサーベルを振るが、ミサカはそれを躱す。
ミサカ「対象と容姿が一致しません・・・よって今よりミサカはミサカを防衛します・・・とミサカは決断します。」
王蛇「変な喋り方してんじゃねぇッ!」
ドガッ!
王蛇はミサカへ蹴りを一撃。
しかし、それを所持していた武器によってガードされる。
ミサカ「くっ・・・」
ババババババババババッ!!!
武器を構え、乱射し始める。
王蛇「おいおい!お前のあの電撃やら砂鉄やらを使え!」
ベノサーベルで弾丸を弾きながら走る。
ミサカ「(あの方・・・もしかしてオリジナルとミサカを勘違いしているのでしょうか・・・)」
ミサカ「(しかし、今の彼に何を言っても聞いてくれないでしょう・・・とミサカは落胆します)」
王蛇「余所見してるんじゃねえ!」
ミサカ「!?」
王蛇の攻撃を再び銃で受け止めた。しかし、
バキッ!!
銃は真っ二つに割れ、使用不能になってしまう。
ミサカ「なんという攻撃力・・・!」
王蛇「おいおい・・・出し惜しみしてるんじゃねえよ・・・あの時のお前はどこいったんだ?あぁ?」
ミサカ「ミサカの話を訊いて貰いたいのですが・・・とミサカは半分諦めで頼んでみます。」
王蛇「うるせえよ」
王蛇はベノサーベルを捨て、走り始める。
ミサカ「こうなったら・・・」
ミサカは屋上に唯一あった電灯に向かって電撃を放つ。
バチッ!
すると、辺りが暗闇に包まれた。
街明かりがあまり届かないこの場所で、王蛇はミサカを見失ってしまった。
王蛇「つまらねぇ手をつかいやがって・・・!」
ミサカ「(申し訳ないですが、少し眠ってもらいましょう・・・)」
ミサカは所持していたゴーグルを装備する。
このゴーグルには暗視効果を有するようだ。
王蛇の背後に回り、力を抑えた電撃をうつ。
バチチチッ!!!
けたたましい音を発した。
どうやら、電撃が対象に当たったようだった。
しかし、
王蛇「あぁ?なんだ今の・・・」
ミサカ「やはり・・・あの鎧ではそう効きませんか。ならもっと強くすれば・・・とミサカは推測します。」
王蛇「おい!いい加減にあの化物を倒したような力を出せッ・・・!!!」
王蛇の怒りのボルテージが上がっていく!
ミサカ「(次は、本気でいきます)」
再び王蛇の背後に立ち、全力の電撃を放つ!
バチチチチチチチチチチッ!!!!!
王蛇「くっ・・・!」
ミサカ「・・・!?」
電撃は綺麗にヒットした。
しかし、そこには少しよろけた王蛇の姿があった。
ミサカ「そ・・・そんな・・・これでも倒れないなんて・・・」
王蛇「イライラさせやがる・・・!!!」
ミサカ「(そうだ・・・複数回攻撃すれば、必ず倒れるはず・・・とミサカは判断します。)」
ミサカ「(それに、もうすぐ予定時刻・・・このままだと、あの男性も一方通行(アクセラレータ)によって被害を受けてしまうかもしれない・・・)」
ミサカ「(あの性格からして、一方通行に攻撃する可能性があります・・・)」
ミサカ「(それを阻止するために、眠ってもらわなければ・・・とミサカは決意します)」
王蛇「もう遊びは終わりだ・・・・・・・・次は当たらないぜ・・・!!!」
王蛇の怒りのボルテージは限界値に達した!
ミサカは背後をではなく、次は王蛇の左方向に立つ。
ミサカ「(背後を限定してしまうと、避けられる可能性が・・・)」
そして、渾身の電撃を放つ!
バッッ!!!
王蛇「・・・!!!」
ドンッ!!!
攻撃の瞬間に、王蛇は左方向へ物凄い踏込みをし、一気にミサカとの間合いを詰める!
ミサカ「・・・・!!!??」
ミサカ「そ・・・そn・・・・n」
王蛇との距離はもうない。
絶対に当たると思っていた攻撃が躱され、さらに間合いまで詰められた。しかも背後ではなく左方向へ。
その事実に驚愕し、恐怖し、その影響でミサカは防御、ましてや反応すら出来なかった。
出来るとしたら、口から出る声にならない声を発すること。
王蛇「うおらああああああああ!!!!!」
ドギャンッッ!!!
右拳はミサカの左頬へと放たれた。
人を殴る時に、こんな音がするのか。という音を発し、左方向へ吹き飛んだ。
何回転もしながら失速し、仰向けに倒れる。
身体をピクリとも動かさず、死んでしまったかのように。
王蛇「つまらねえ・・・ふざけやがって・・・!!!」
ガンッ!!!
怒りに任せて前方にあったフェンスを蹴り上げる。
フェンスは吹き飛び、落下していった。
王蛇「とどめを刺すか・・・」
ベノバイザーにカードをセット。
『ストライクベント』
メタルホーンを召喚し、ミサカの元へ行く。
殴られて歯が折れたり、その破片が口内を刺したりして切れたのだろう。口から血が流れていた。
人の口からこんなに出るんだ。と思うほどの量が。
顔面の左側は変形し、陥没している所や大きく腫れている所があった。
左目は潰れたのか、腫れによって圧迫されているのか、元々なのかは分からないが充血している。
王蛇「俺を虚仮にしやがって・・・・・・・」
王蛇「死ね。御坂。」
メタルホーンを振りかざし、角部分で首を切ろうとする!
ガンッ!!!
王蛇「・・・・・・・」
メタルホーンの角は、ミサカを貫かず、コンクリートに刺さっていた。
王蛇「・・・・・?」
ミサカ「・・・・・・」
王蛇「・・・・・・なんだ・・・これは・・・?」
王蛇「身体が・・・・・・」
確かに、王蛇は最後まで殺そうと考えていた。
しかし、最後の最後でミサカの顔を見ると、腕が勝手に首を避けていた。
王蛇「どうなっていやがる・・・」
もう一度、振りかざそうとする。
ミサカ「・・・・・は、、な、し、、を訊い、て、、下さ、い・・・」
王蛇「・・・あぁ?」
ミサカ「あ、、なたが、、、、探して、、いる御、坂は・・・ミサカ、では、あ、りま、せん・・・」
王蛇「あぁ?何を言って・・・・・・・!?」
よく考えると、こんな光景が前にもあった。
王蛇、浅倉は毎日何人もの敵と戦い、勝っていた。
そんなことを全部覚えてるはずもない。
そして、銃・ゴーグル・御坂を見て思い出す。
以前にコイツを殺したことを。
その後すぐに別の御坂をセブンスミストで発見したことも。
幻想猛獣を倒した時にいたのは、銃やゴーグルを所持していなかった。
つまり、コイツは複数人いるのか・・・?
双子や三つ子とかの類なのか・・・?
王蛇「お前は・・・・・誰だ・・・?」
ミサカ「ミサ、、カは、御坂、、、お姉、、さ、まの、、クローン・・・」
それを最後に、ミサカは気絶した。いや、死んだのかもしれない。
王蛇「クローンだ・・・?」
それを聞いた後に、変身が解かれ、浅倉へと戻った。
浅倉「・・・・ハハハ・・・」
浅倉「・・・・・ハハハハハハハハハッ・・・!」
浅倉「そうかよ・・・俺は別人と闘(や)ってたってわけか・・・ククク・・・」
浅倉「偽物か・・・・・・通りで弱いわけだ・・・・」
浅倉「ハハハハハハハハハ・・・・!」
笑いながら、浅倉は屋上を去った。
人違いで殴り飛ばした者を病院へ送ることもせず、謝罪もせず、それを悪と考えることもせず。
実に浅倉らしいと言えよう。
ただ、いつもと違うとしたら、その者が生きているか死んでいるか分からないまま放置したことである。
そういえば王者のソードベントって一応猛毒が塗ってあるっていう設定があるんだが、このスレじゃ気にしない方向で?
ガチャッ・・・
数分後、屋上に再び人が現れた。
肌白く、細く、銀髪の少年が。
?「おいおい・・・どォなってんだよ・・・こりゃア・・・」
仰向けに倒れた状態で、顔面が変形しているミサカを発見した。
?「前にもこんなことあったけなァ・・・確か・・・」
ミサカ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
?「・・・・・まだ、生きてるようだなァ・・・」
息があることを確認すると、右指をミサカの傷口に触れる。
いや、触れるというより、押しこんだ。
?「めんどくせェが・・・殺してやるよ・・・」
?「ククククク・・・・」
ミサカ「・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」
今日はここまでです。
観てくれた方、ありがとうございました!
>>291
それ本当?
知らなかった・・・
再開します。
いまさらですが、現実世界で変身したライダーの走力や跳躍力はある程度制限されているという設定でお願いします。
《8月10日》
【樋口製薬・第七薬学研究センター】
御坂「(本当にあった私の……)」
御坂「(クローン計画………!!!)」
目の前のディスプレイには、
「 超電磁砲量産計画
妹達(シスターズ)
最終報告 」
と表示されていた。
以前より自分の周りで広まる奇妙な噂。
それは「御坂を別の所で見た」などの、まるで自分がもう一人いるみたいな噂。
それを確かめるため樋口製薬・第七薬学研究センターに忍び込み、ある機械を能力でハックした。
自分のもう一人の存在などいないという「安心」が欲しいために。
だが、その存在が今、確信へと変わってしまった。「クローン」という形で。
幼少の頃、自分の力で病人を救うために提供したDNAマップが、まさかこんなことに使われているとは思ってもいなかった。
『妹達(シスターズ)』の資料を読み進めると…
御坂「………ん?」
『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』の予測演算によると『妹達(シスターズ)』の性能は素体である
『超電磁砲(レールガン)』の1%にも満たないことが判明。
その性能は平均して異能力(レベル2)程度のものであり、強力な個体でも強能力(レベル3)を超える事はない。
御坂「私の劣化版しか作れないって事…?」
御坂「異能力(レベル2)程度じゃ商品価値は無いに等しいはず…」
遺伝子操作・後天的教育を問わずクローン体から超能力者(レベル5)を発生させる事は不可能。
以上の予言を受け、本計画より被る損害を最小限に留めるため、委員会は進行中の全ての研究の即時停止を命令。
超電磁砲量産計画『妹達(シスターズ)』を中止し永久凍結する。
.
御坂「はっ…はははっ……」
御坂「何よ、やっぱ私のクローンなんていないんじゃない」
御坂「きっとこのバカげた計画が中途半端に漏洩して噂が一人歩きしてたんだわ」
御坂「やーでも、ちょっとゾッとしたわ……あの時のDNAマップがね……」
御坂「……………」
御坂「………ま、過ぎたことを言ってもしょうがないか……」
御坂「さ、寮監に門限破りがバレる前に帰るとしますか」
先程いた部屋から走りだす。
「安心」を手に入れ気分が良くなっている御坂。
だが、その数分後、御坂の姿がまだその部屋にあった。
警備員「おーい、作業はどのくらいかかるんだ?」
「完全削除まで42.28秒。とミサカは性格な時間を報告します。」
部屋の中にいるその少女の容姿は御坂そのものである。
しかし、この御坂は機械をハックした「御坂」ではない。
御坂はすでに寮に向かい、この部屋へと戻っていない。
つまり、この少女は………
《8月15日》
製薬会社に侵入し、計画が永久凍結したことを知ってから数日経ったこの日、御坂は自分と瓜二つの少女に会う。
頭にゴーグルを付け、無表情である以外、御坂と同じ姿。
自分のクローンなんているはずもないと思っていたが、現実となってしまった。
しかし、どこか抜けている彼女を見ていると、怒りや驚きという感情が飛んでいってしまう。
共に時間を過ごすと、まるで本当の妹かのように思えてきてしまっていた。
夜になり、ミサカは実験のため、御坂は製造者を探るため別れる。
ミサカ「さようなら。お姉さま。」
それが、彼女との最後の言葉になるとは思わなかっただろう。
【とある路地裏】
御坂がミサカと別れた同時刻、誰も通らないような路地裏で喧嘩があったようだ。
そこには、スーツ姿の男が携帯を持ちながら座っている。
しかし、その光景はあまりにも異端であった。
男は、倒れている少年の背中の上に座っているのだ。
さらに男の周りは数人の少年の仲間と思われる者が倒れている。
その中の一人は、後頭部が地面と接し、脚は天に向いている。
接している地面はコンクリートにも関わらず大きく凹んでいた。
まるでこの少年は頭を下に空中から物凄い速度で突き落とされたようである。
首は完全に折れ、顔面のありとあらゆる穴から血が噴き出している。
もう一人は身体を無残にも刻まれ、一人は首が180度曲がり、一人は顔面が陥
没している。
スーツの男「こんな雑魚と浅倉はいつまでも遊んでいるのか……」
携帯に番号を入力し、会話をする。
スーツの男「目標を捕捉できたか?」
スーツの男「…………あぁ。やはり情報無しで行くのは無理なようだよ……ここは思ったよりも広い……」
スーツの男「まぁ、探検ごっこは面白かったよ。なかなか。」
掌で顎を触り、薄く笑みながら電話している。
スーツの男「………面白い情報……?」
スーツの男「…………御坂………美琴………?」
スーツの男「………なら、その少女も捕捉してくれ。早急にな。」
携帯を切って立ち上がり、座っていた少年を蹴り飛ばす。
スーツの男「浅倉……上条………そして…御坂……か……」
スーツについた土埃を払い、再び笑む。
その顔はまるで大きな敵と戦う前の浅倉のよう。
スーツの男「確かに、『強力な能力者』と戦うのは楽しいな……浅倉……」
男はそのまま路地裏を突き進み、闇夜に消えた。
【とある公衆電話】
御坂「なによ………これ………」
御坂は自分のクローンと別れた後、製造者を探るため公衆電話を使い能力でハックしていた。
初春の手を借り、符丁(パス)から驚愕の真実を知る。
それは、『「妹達(シスターズ)」を運用した絶対能力者(レベル6)への進化方法』
『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』の予測演算の結果、絶対能力へシフト出来る者は一名と判明。
普通、このシフトを行うには250年という歳月を要する。
しかし、予測演算の結果、128種類の戦場を用意し、
『超電磁砲(レールガン)』を128回殺害することで、絶対能力者(レベル6)に進化(シフト)すると判明した。
しかし、『超電磁砲(レールガン)』を複数確保するのは不可能であるため、『妹達(シスターズ)』を流用してこれに代える事とする。
武装した『妹達(シスターズ)』を大量に投入する事で性能差を埋める事とし、
二万体の『妹達(シスターズ)』と戦闘シナリオをもって絶対能力者(レベル6)への進化(シフト)を達成する。
御坂「アハハ……何よコレ……悪ふざけにも程があるわ……」
御坂「私を殺すとか、代わりにクローンを使うとか、絶対能力者とか……」
御坂「こんな計画実現できるわけが………」
『 ミサカ「さようなら。お姉さま。」 』
御坂「………もうっ!」
悪い予感を抱えながら、調べた座標地点へと全力で駆ける。
【とある路地裏】
浅倉「………なんだ……?」
そこは数時間前にスーツの男が少年たちを殺害した場所である。
いつも通り、学園都市内の能力者を変身せず倒した帰りに偶然ここを通ろうとしていた。
目の前には死体と思われるモノが複数転がっている。
その中の一人は異様な姿で死んでいる。
浅倉「…………」
無言でとある人物を蹴り上げる。
浅倉「……こいつは……」
それは、身体を切り刻まれ血だらけの死体。
血の海を踏み、屍を凝視する浅倉はこれを見て違和感を感じた。
普通の刃物が身体に刺さった場合、傷は細く深くなるはず。
だが目の前のは、傷部分が大きな穴の様になっている。
まるで自分のベノサーベルが突き刺さった様に。
浅倉「………いや……そんなはずねぇ……」
確かに、ベノサーベルが突き刺されば容易く貫通する。
だがこの死体の傷は、「大きく陥没している」と言った方が正しいのかもしれない。
他の死体を見ると、顔が有り得ない方向に向いていたり、陥没していたり……
仮面ライダーに変身すれば簡単にできること……
何故これをライダーの仕業かと思ったかはよく解らない。
だが記憶が、本能が、そうだと思わせる。
浅倉「……………」
横を見ると、建物に少し大きめの窓があった。
浅倉「まさかな………」
そんなはずないと思った浅倉はその場を立ち去ろうとした。しかし……
女子学生「キャァーーーーーーーー!!!!!」
浅倉「あぁ?」
そこに突如学生が現れ、絶叫する。
警備員(?)「なんだ!どうした!?」
女子学生「あの人が……人を……」
浅倉「ちっ!めんどくせぇ…!」
警備員(?)「おい!待てッ!!!」
ここでは戦うのに場所が悪いと思った浅倉は一先ず逃げることを選択した。
【とある操車場】
御坂「……!!?」
浅倉が警備員たちから逃げている同時刻のこと。
橋の上を駆けていた御坂は、下を見下ろす。
そこには、片足の無いミサカが地面を這いでいる姿があった。
御坂「うそ…うそっ!そんな……」
その後ろには白髪の少年。
少年は操車場の列車に近づいていく。
すると能力だろうか、列車が簡単に宙に飛ばされる。
御坂「やめっ……!!!」
ドゴッシャアァァァアアアア!!!!!
列車は綺麗な弧をえがきながら、ミサカを押しつぶすように落ちた。
これで生きているはずがない。ミサカが少年に殺害されるところを御坂は目の当たりにしてしまった。
少年「本日の実験、しゅーりょォー」
少年「結構ハデに暴れちまったが、アイツらで片付けられンのかねェ……」
少年「帰りにコンビニでも寄って……」
ガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!
少年に目掛け、多くの電撃が飛ぶ。
少年「あん?」
御坂「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
我を忘れた御坂が白髪の少年に向かって駆ける!
《8月16日》
【とあるホテル】
スーツの男「…………やっとか……」
男は薄暗い部屋の窓際の椅子に座りながら携帯で話をしている。
スーツの男「そうだな………まず上条という男の地点を教えろ」
スーツの男「あぁ…………解った……」
スーツの男「………浅倉は、まだいい……」
スーツの男「ライダー(たのしみ)は最後にとっておきたいんだよ………フフ……」
スーツの男「あぁ。引き続き、御坂を捕捉したまえ。」
電話を切り、スーツの内ポケットにしまう。
そして代わりに出てきたのは、ライダーデッキ。
スーツの男「ライダーはこんな所で遊びをしている暇なんてないんだ……」
スーツの男「ライダーが闘うべき相手は、能力者ではなくライダーだ」
スーツの男「浅倉………君にはチャンスを与えてやろう……」
スーツの男「この、高見沢逸郎がな……」
高見沢「フフ………」
目の前に窓に映るのは高見沢と、バイオグリーザの姿であった。
《8月16日 朝》
【とある広場】
御坂「う………」
御坂「そっか……あのまま朝まで………」
前日の惨劇の場を見てしまった御坂は、広場のベンチで膝を抱え座っていた。
目を瞑るとすぐに、そして必ず思い出してしまう。それほど御坂にとって強烈な出来事だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
白髪の少年「『一方通行(アクセラレータ)だ』」
御坂「…………ッ…」
白髪の少年「よろしく」
一方通行(アクセラレータ)は学園都市超能力者(レベル5)の第一位。
第三位の御坂は殺害されたミサカの仇を討たんがため、全力で倒そうと力を出した。
だが、すべて、あの幻想猛獣(AIMバースト)を大きく傷つけた技でさえ、一方通行には効かなかった。
そして、結局その状況から救ってくれたのは無情にもクローンであった。
そこには自分と瓜二つのクローンが10人ほど目の前に現れ、驚愕し、脚の力が抜けてしまう。
気が付くと、寮には戻らず、広場のベンチにいた。
御坂「………くっ……!」
精気の無い眼(まなこ)。脱力した身体。だが拳だけは強く握りしめ、怒りが顕になっている。
そんな御坂の元に意外な人物が現れる。
???「よう……」
御坂「…………?」
御坂「………あんたは………」
そこには金髪で鋭い眼光の持ち主である、浅倉威が立っていた。
浅倉「随分と死んだ顔してるじゃねぇか………」
御坂「………私に何のよう……」
浅倉「お前は……『クローン』か?」
御坂「なッ………!?」
全く予期できなかった言葉を聞き、驚いた表情を見せる。
御坂「あんた………なんでそれを………!」
浅倉「ほう………お前は『クローン』じゃねぇようだな……」
御坂「答えなさいよ!何でそれをアンタが知ってるのよ!!」
浅倉「『クローン』が自分は『クローン』って言ったからに決まってるだろ……」
御坂「………そんな……」
確かに、御坂がクローンと初めて会った時も、自分がクローンということを隠そうともしなかった。
御坂「なんであんたがあの娘たちに会うのよ!何があったのよ!」
浅倉「そんなことどうだっていい。」
御坂「どうでもよくないでしょ!!」
浅倉「うるせぇな……」
浅倉「本当はお前と戦うつもりだったが……」
警備員(?)「あっ!こんなところにいたぞォーーー!!!」
浅倉「あの雑魚、何人倒しても湧いてきやがる……くそっ………」
昨日、あの場から逃走して未だに警備員(?)たちから逃げていた。
何人か倒してきたが、どんどん増えていく一方。
場が悪かったので、浅倉にとって戦いやすい場所に全員集め、一気に打ちのめそうとしていた。
浅倉「あの勝負(やくそく)、忘れんじゃねぇぞ………」
御坂の元から離れ、走り去る。
浅倉の後方には警備員(?)が数十人追いかけていった。
御坂「まったく………アイツは………はぁ………」
呆れながら大きなため息をついていると、次は別の人物が現れる。
布束「…………」
御坂「あんたは………」
【とある通学路】
上条「はぁ………」
上条「今日も補習か………」
真夏の炎天下の下、上条は学校へと向かうため通学路を歩いていた。
夏休みなのに勉強のため登校する者は少ないだろう。
そのためいつもは学生が通学するこの道には人があまりいない。
いや、この道に人がいないのは夏休みだからというわけではない。
というのも、本来ここ周辺の多くの人はバスで通学する。
しかし、上条はよくバスに乗り遅れ、この道を全力疾走している。
そして今日もその日であった。
念の為、早めに出たので走らずに歩きながら道を進む。
上条「はぁ………今日は歩いて行くか………」
汗を流しながら進む上条。
しばらく歩くと道を塞ぐスーツ姿の男と会う。
上条「………?」
上条「………ちょっと、そこをどいてもらえませんか……?」
高見沢「君が上条当麻だね?」
上条「……?…あぁ、そうだけど……俺に何か用か?」
高見沢は上条だと確かめると、不穏な笑みをこぼした。
高見沢「悪いが、君にはここで死んでもらう」
上条「……!!?」
上条は目の前の男が放つ殺気を感じ大きく後ろに引いた。
炎天下のはずだが寒く感じるような、流している汗が倍になったかのような、そんな感覚。
突然自分を殺すと言い放ったためカツアゲの類だと思った。
だがあの放っている殺気は本物。
高見沢の眼は本気で殺そうという眼をしていた。
上条「なんなんだお前!?俺がお前に何をしたんだ!?」
高見沢「何もしていないさ。だが、私はお前を殺さないといけない」
上条「……よくわからねえけど………俺はお前と戦うつもりはない……」
高見沢「それじゃあ、困るんだよ」
高見沢は手をスーツの内側に忍ばせた。
上条は握っていた学生鞄を放り投げ、逃げるか、戦うか、相手の出方次第で決めようとしていた。
高見沢「…………」
スーツから出てきたのはカメレオンを模した紋章があるカードデッキ。
上条は初めて見るもの。浅倉が持っていた物を見た記憶は今の上条にはない。
上条「…………それは……?」
高見沢「フッ………」
高見沢は横を向き、建物の窓にカードデッキを向ける。
ライダーベルトが出現し、腕を構え、指を弾き、パチンと音を鳴らす。
高見沢「 変 身 !! 」
ライダーベルトにカードデッキを装着した瞬間、高見沢は全く別の姿、仮面ライダーベルデに変身した。
上条「!!?」
高見沢「さて………」
カードデッキからカードを一枚抜く。
それを左足に装備されているバイオバイザーからカメレオンの舌を模したカードキャッチャーを手元まで伸ばし、カードを舌に付ける。
手を離すとカードキャッチャーが自動的に召喚器本体へと戻り、セットされる。
『ホールドベント』
仮面ライダーベルデと契約しているモンスター、バイオグリーザの目の形をした小型ヨーヨーが出現し、左手に装備する。
高見沢「さぁ………共に戦いを楽しもうッ!!!」
上条「くっ………」
【とある広場】
布束「ベンチで夜明かししている不良少女がいると思えば……regrettable……計画を知ってしまったようね……」
布束「あなたには止める術など無いのだから関わるなと言ったのに……」
御坂「…………言われてない…」
浅倉が去ると次に現れたのは自分の妹達(クローン)に関わっている布束だった。
御坂「何であんな事ができるの…?絶対能力だか何だか知らないけど大勢の人を殺してまで手に入れたいものなの…?」
御坂「あの実験に関わってる人間、皆イカれているわ」
布束「どこかイカれてるっていうのは否定しないけど、理非善悪を言っているのなら話が変わるわ」
布束「彼ら研究者にとっては彼女たちは『実験動物』と同じ事なの。ネズミやモルモット、猿とね。」
布束「絶対能力に至るために人工的に製造されたモルモット。」
布束「もちろん私利私欲でやっている者もいるし、本当にネジが外れている者も少しはいるわ。」
布束「でも彼ら研究者には殺人を犯しているという認識はないの。」
布束「………私も、そうだったから…」
御坂「………」
御坂「アンタ、前にマネーカードをバラ撒いてたのは実験を妨害するためだったんでしょ?」
布束「……そうね」
御坂「計画に加担してたのに何で…?」
御坂「人間じゃない…作り物を守るために何でそんな……」
布束「………」
布束「我ながら単純だと思うけど……」
布束「ある時から私は彼女達を作り物とは思えなくなった。」
布束「彼女のほうがずっと人間らしいと思ったから……」
御坂「……」
布束「あなたは……彼女達をどう見るの…?」
御坂「私は……クローンを人間としてなんて見れないし、殺されることを受け入れている連中を助けようなんて思えない。」
御坂「……でも…」
御坂「ひとのDNAマップをくだらない実験に使うヤツらを見過ごす気もないわ。」
御坂「私が撒いた種だもの。自分の手で片をつけるわ」
布束「素直じゃないわね。」
布束「計画の関連施設は20を超えるわよ。ひとりでやるつもり?」
御坂「私を誰だと思ってるの?」
御坂はこの日、『絶対能力者計画』を完全に阻止するため、妹達を救うため動き出し始める。
【とある通学路】
上条「はぁ……はぁ……」
ベルデ「ふむ……」
その戦場である通学路は荒れ果てていた。
コンクリートは陥没し、破片が飛び散り、ガードレールは捻じ曲がっている所もあれば、断裂している所もある。
ベルデ「さて……」
左手に持っているホールドベント、バイオワインダーを構え、上条に向かって投げつける!
ベルデ「そらッ!!」
ブンッ!!!
上条「くっ!!!」
右腕を前に構え、バイオワインダーを受け止める!
キィィィイイン!!
手に触れた敵のバイオワインダーが瞬時に消える!
ベルデ「(消えるか……彼の能力は面白いな……)」
上条「(やはり……あいつも異能の力の持ち主……この右腕で闘える……)」
上条は右拳を握りしめ、全力で踏み込み、間合いをつめる!
ベルデ「なら……これは…?」
カードを抜き、バイオバイザーにセット。
『フリーズベント』
王蛇も持っていたカード。本来は仮面ライダータイガが持っている物であるが、浅倉と同じように神崎から新たに与えられていた。
キィィィイイン!!
しかし、上条には効かず、そのまま突っ込んでくる!
ベルデ「なるほど。これも効かないか…」
上条「うおぉぉぉおおおおお!!!」
ブンッ!!
上条は殴りかかったが、ベルデは大きくジャンプをし難なくかわした。
上条「クソッ!!」
ベルデ「君は………本当に私を殺すつもりがないのか?」
上条「それはこっちのセリフだ!さっきからカードを引いてはセットして能力を発動してるのか知らないが、俺には効かない!」
ベルデ「いやね……君のその『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が面白くてね……」
上条「!!?(俺の右腕を知っているのか…?)」
ベルデ「君には殺気が全くない。それでは面白くない。」
上条「………」
ベルデ「だから、君が『私と闘わなくてはならない状況』を作り出してやるよ」
上条「なに……!?」
ベルデ「私の名は高見沢逸郎。仮面ライダーベルデ。」
ベルデ「また会おう。上条当麻」
上条「待て!それどういうことだッ!」
ベルデはそのままジャンプし飛んでいってしまった。
上条「………なんなんだ……いったい……」
上条「闘わなくてはならない状況……?」
上条「わけわかんねぇ……」
上条「……………」
上条「……………」
上条「……………………あっ、俺、今日補習だったんだ……」
投げ捨てた学生鞄を拾い上げ、携帯を開く。
そこに表示されていたのは、余裕をもって登校したのにも関わらず無情にも遅刻している時刻であった。
上条「うわっ!もうこんな時間!!?」
上条「不幸だ……」
警備員(?)「君か?ここをこんなにした少年というのは!」
上条「………えっ?」
仮面ライダーベルデとの戦いを見ていた人が通報したようだ。
上条「いや!違うんです!俺、ただの人だし、こんなこと出来るはず……」
警備員(?)「能力を使ったんだろ!そうだろ!!?」
上条「えぇ!いや、俺、一応無能力者(レベル0)だし!こんなこと出来ないし!」
警備員(?)「とりあえず、ちょっと来て貰おうか!!」
上条「いや!これから補習なんですけど!もう遅刻してるんですけど!!」
結局、警備員の車に乗せられることになった上条。
上条「あぁ…………なんとういうか………」
上条「不幸だぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!」
今日はここまでです。
観てくれた方、ありがとうございました!
続きは8月初めの予定なのでよろしくお願いしますm(_ _)m
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