八幡「雪ノ下、髪の毛くれよ!」 (69)
雪ノ下「痛っ!」ブチブチッ
雪ノ下「痛いわ、八幡!抜きすぎよ!」
八幡「ごめん、一本じゃ弱くて使えねぇんだ。」
雪ノ下「あなたのを使えばいいじゃない。」
八幡「悪い悪い。雪ノ下のが1番長いからな、我慢してくれ。」
雪ノ下「はぁ…仕方ないわね。」
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雪ノ下「…」
ーーーーー
ーーー
由比ヶ浜「ただいま~!あれ?ヒッキーは?」
雪ノ下「出かけたわ。」
由比ヶ浜「そう…」
由比ヶ浜「あ!ゆきのん、十円ハゲできてる!」
雪ノ下「え!?うそ!うわっ本当!」
由比ヶ浜「あーあ、今度から同じ所から抜かないように工夫しようよ。」
雪ノ下「…はぁ、そうね。そうするわ。由比ヶ浜さん、貴女も髪が伸びたらやるんだからね。」
由比ヶ浜「ぅっ!ちょっと嫌かなぁ…でも仕方ないよね、我慢する。」
「んー、でもヒッキー消費激しすぎるよね?最近抜く量増えたもん。」
雪ノ下「やっぱり、人間の毛じゃ弱いのかもしれないわ。ナイロン製とは違うのね。」
由比ヶ浜「むー、ナイロンかぁ。でも、それって無いものねだりってやつだよね。」
雪ノ下「!貴女がそんな言葉知ってるなんて、八幡が聞いたら驚くわ。」
由比ヶ浜「べ別にそんなに難しい言葉じゃないでしょ!?そんなにバカじゃないもん。」
雪ノ下「…ごめんなさいね。ちょっとからかっただけよ。今更、言葉を知ってようと、知っていまいと関係ないものね。」
由比ヶ浜「ゆきのん、本が好きだったから辛いよね、ゴメンね。ハングルの本が一冊たまたま落ちていただけで、読める本が無いもんね。」
雪ノ下「いいのよ、非常用の薪代わりにはなるもの」
由比ヶ浜「あはは、そうだね。」
雪ノ下「それで、その後ろに隠しているものは何?」
由比ヶ浜「えへへ、じゃーん」
雪ノ下「ひっ!!かカエル!?」
由比ヶ浜「食用ガエルだよ!!西に500m位言った所の沼に一杯いたの。これ食べれば、ゆきのん元気になるかな?」
雪ノ下「うっ!ありがと…う。」
由比ヶ浜「あっ!ゆきのん、カエル苦手だった?」
雪ノ下「い、いえ別に、ちょっと気持ち悪いだけよ。」
由比ヶ浜「苦手なんだね。」
雪ノ下「…ええ、そうとも言うわ。」
由比ヶ浜「じゃあ、私が調理するから、ゆきのん食べるだけでいいよ。鍋にぶち込んで煮るだけだから、私にもできるから。」
雪ノ下「そうね、ありがとう。これで、なんだかよくわからない貝以外が食べれるわ。由比ヶ浜さん。」
由比ヶ浜「うん、とりあえず、毒味を済ませるから、夕飯迄には間に合うかな。」
雪ノ下「私は手伝わなくて平気?」
由比ヶ浜「大丈夫だよ。ゆきのんはゆきのんしかできないことがあるんだから。」
雪ノ下「そうね…私は務めを果たすわ。」
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ーーーーー
ーーー
由比ヶ浜「ヒッキーおかえり!」
八幡「」
雪ノ下「おかえりなさい、八幡。どうだった?」
八幡「ふっふっふ、俺のボッチスキルが実生活で役に立つ時がようやく来た!気配を消し、海と同化すること半日!遂に、近海の主を釣り上げたぜ!!」
由比ヶ浜「うわー!凄ーい!ヒッキー凄いよ!!1m位ある!」
雪ノ下「これはカツオね!よく、こんな物が釣れたわね!?」
八幡「ははは、これが、俺の真の実力!はははははは!!」
由比ヶ浜「ゆきのんの髪の毛と等価交換だね!」
雪ノ下「由比ヶ浜さん忘れてたんだから、蒸し返さないで頂戴。」
由比ヶ浜「あ、ゴメン」
雪ノ下「いいのよ、女性の髪もここでは資源だもの。どうせ、見る人も見せる人もいないのだから、着飾っても仕方ないでしょう。」
八幡「とにかく早く、飯にしようぜ!腹減ったよ。」
雪ノ下「あら、八幡、随分陽気になったのね。千葉にいたころでは考えられないわ。」
八幡「ここには、お前らだけだし、気兼ねすることも、遠慮することもないからな…それに、こんな大物が採れれば誰でもハイになるもんだ。」
雪ノ下「それもそうね。ふふ。じゃあ、ご飯にしましょ。」
八幡「で、雪ノ下?具合はどうなんだ?」
雪ノ下「まだ、頭痛がするわ。」
由比ヶ浜「頭痛が痛いの?」
雪ノ下「…そう、頭痛が痛いのよ。由比ヶ浜さん。でも、吐き気はもう収まったから大丈夫よ。」
八幡「そうか。まあ、明日もゆっくり休めよ。俺らが仕事は済ませるから、雪ノ下はゆっくりしていてくれ。」
雪ノ下「そうするわ。ありがとう。」
由比ヶ浜「ねえねえ、ヒッキー。このウシガエルね、私がとったんだよ!」
八幡「へぇ、うまいじゃん。」
由比ヶ浜「前からいたのは知ってたんだけど、やっと採れたんだよ!あのね、泥の中で、目だけを出してるんだけど、それを泥ごとすくい取るんだ。地上に出てる奴は速すぎて採れないの。」
八幡「へぇ凄いなぁ。」
由比ヶ浜「むうっ!もっと喜んでよ!これで、しばらくは食べ物に困らないんだよ!」
雪ノ下「ありがとう、由比ヶ浜さんとても美味しいわ。八幡ももっと褒めてあげなさい、由比ヶ浜さんは誉めて伸びる子なんだから。」
八幡「はいはい、凄いよ!お前は」
由比ヶ浜「えへへぇ、もっと撫でて!ヒッキー!」
雪ノ下「ふふ、由比ヶ浜さんて本当に可愛いわね。」
由比ヶ浜「本当?」
雪ノ下「ええ、犬みたいで」
由比ヶ浜「ええ!私はサブレじゃないもん。」
雪ノ下「愛でたくなるって意味よ。なんか、こうしてると家族みたいね…」
由比ヶ浜「えへへ、何かいいね。ゆきのんがママでヒッキーがパパかな?」
八幡「ああ、それも…悪くないな。」
由比ヶ浜「何か、幸せだね。」
雪ノ下「この世の中に私たちだけ、さしづめ新世界のアダムとイヴって所ね。」
八幡「イヴが2人いるけどな」
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雪ノ下「娘は寝たわよ?」
八幡「ああ、由比ヶ浜は気丈に振舞っているのか、能天気なのかは分からんが本当元気だよな。」
雪ノ下「ええ、私は前者だと思うけど。ともかく、彼女のお陰でかろうじて私達の平常心が保たれているって感じね。」
八幡「もし、あいつがいなかったらと思うと、」
雪ノ下「きっと今頃心中してるわ」
八幡「そうだな」
八幡「もう、何ヶ月だ?」
雪ノ下「私が目を覚ました日から数えて93日目ね。もはや救助は望み薄よ。最近は狼煙だってやめたじゃない。」
八幡「薪の無駄だからな。」
雪ノ下「もう、未練はないの?」
八幡「そりゃあ、小町や戸塚や戸塚には会いたいさ。でも、きっともう俺らの葬式も終わって、今頃気持ちを切り替えてるさ。」
雪ノ下「うちは姉さんがいるしね。」
雪ノ下「今、戸塚さんのこと二回言ったけど、まだ戸塚さんが気になっているの?私じゃ不満?」
八幡「いや、唯の自虐風ジョークだよ。ボッチな俺に振り向いてくれる女性は戸塚しかいないってね。」
雪ノ下「私がいたじゃない。私はあなたを選んだんだから。」
八幡「ここには俺しか年頃の男がいないからな…そんなの選んだとは言わないだろ?」
雪ノ下「私も由比ヶ浜さんも、千葉に居たころからずっとあなたを慕っていたのよ。少しは気づいてたでしょ?気づいていない振りをしていただけで。」
八幡「何でもお見通しだな。」
雪ノ下「好きよ。八幡。」
八幡「ああ、愛してるよ。おやすみ雪乃」
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ーーー
由比ヶ浜「大変!ヒッキー!!ゆきのんがまた吐いちゃった!」
八幡「よし、水を持ってくる」
由比ヶ浜「大丈夫?ゆきのん!?」
雪ノ下「大きい声ださないで、大丈夫よ。ゲホッ」
八幡「ほら、水だ。」
雪ノ下「ありがと。んぐっ、んぐっ」
八幡「よしよし、落ち着いたか?」
雪ノ下「ええ、大丈夫。吐瀉物を処理しないと。」
八幡「大丈夫。ちゃんと灰をかけて埋めるから。」
八幡「服を脱げよ。身体拭かないと。」
由比ヶ浜「私はターザン呼んでくるね!じゃ、行ってくるから!!」
雪ノ下「はぁ、はぁ、大丈夫かしら?」
八幡「まあ、大丈夫だろ。タガル語(タガログ)が分かるのあいつしかいないし。」
雪ノ下「本当に凄いわね。こんな短期間で未知の言語を習得するなんて…あの子本当は凄く頭がいいんじゃないかしら」
八幡「まだ、ターザンが言ってることの半分も分からないらしいけどな。普段馬鹿にしてたけど、地頭はいいんだろうな。」
雪ノ下「あの子、どんどん人間離れしていくわね。」
八幡「本当、あいつが一緒で良かったよ。俺らの食料自給率の7割が由比ヶ浜産だからな。」
雪ノ下「ん、前は自分で拭くわ。」
八幡「そうか。」
八幡「その、もしかしてだけどさ。出来たってことはないよな?」
雪ノ下「それは違うわ。先々週来たもの。」
八幡「そうか…ならいいんだけど。」
雪ノ下「私との子が出来たら困るの?」
八幡「違う!…だって、ここじゃ産めないだろ?」
雪ノ下「そうかしら、人類は400万年もの間生きてきたのよ。やってやれないことはないわ。」
八幡「死ぬぞ。」
雪ノ下「ええ、人は死ぬのよ。今も昔も変わらない。遅いか早いかだけ。」
八幡「怖いだろ?そんなの。」
雪ノ下「そうね…怖いわ」
雪ノ下「でも、私を襲っておいて、何を今更。最初から産む覚悟でしたに決まってるじゃない。」
八幡「襲うって、襲われたの俺なんだけど」
雪ノ下「はて?何のことかしら、ボケ谷君?女性が妊娠した場合、須くその責任は男性にあるのよ。知らなかったの?」
八幡「な、なんだってーー!わたくし、全く、知りませんでしたーー!」
雪ノ下「ふざけないで頂戴。具合が悪いのは本当よ。なんかイライラしてきたわ。」
八幡「あ、すまん。…ところで、由比ヶ浜遅いな。」
雪ノ下「また、ターザンが見つからないんじゃないのかしら?」
八幡「あいつの索敵能力もまだまだだな。」
雪ノ下「既に超人級よ。」
八幡「俺ら千葉県民視点での話だろう?ジャングルでは不十分てことじゃないか?」
雪ノ下「まあ、そのうち帰ってくるでしょう。この島もせいぜい、ディスティニーランド二つ分あるかないか位だし。」
八幡「そうだな。」
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以下『』内タガログ語
ターザン『で、お嬢ちゃん何が言いたいんだ?』
由比ヶ浜『ええと、ともだち……痛い…言う』アタマカカエ
ターザン『ん、髪の長い嬢ちゃんが具合悪いのか?』
由比ヶ浜「?」コクコク
由比ヶ浜『それで…ゆぬ、夜…オエーーッって』
ターザン『夜に吐いたのか?』
由比ヶ浜『?もっかい言って』
ターザン『もういい分かった。今いく。』
由比ヶ浜「ふぅっ…何とかなった。待っててね、ゆきのん」
ターザン『ええと、酒、酒…芋も持ってくか。なんかよく分からんが、一応解熱剤も…』
由比ヶ浜『早く!早く!』
ターザン『ええい!わかってる!ちょっと待っとけ!』
由比ヶ浜『待つ?』(待てってことかな)
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ーーーーー
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雪ノ下「あっ!!八幡が放ったらかしにしてたから、火が消えてしまっているわ!」
八幡「やっべ!」
雪ノ下「どうするのよ?ライターもうないわよ。」
八幡「また、浜に死体流れ着いてないかな。」
雪ノ下「たぶん、もうないわね。事故から三ヶ月たってるし…最初の3日で4人そのあと二週間で2人。これで全部よ。」
八幡「はぁ」
雪ノ下「これからは、本当にサバイバルになるわね。」
八幡「ターザンを頼るしかないか…」
雪ノ下「あまり気が進まないわね。言葉が通じないし、文化圏も違う。何一つ信用できないもの。」
八幡「魚の取り方だけさっさと盗んで、俺らだけでやっていくのがベストだな。」
雪ノ下「それも結局、由比ヶ浜さんに頼ることになるわね。負担ばかりかけて申し訳ないわ。」
八幡「自分が活躍出来て嬉しいって言ってくれているけど、いつ迄もこのままでいるわけにはいかないし、由比ヶ浜経由で俺らも、色々覚えないとな。」
雪ノ下「その通りね。」
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由比ヶ浜『早く早く!』
ターザン『しーっ静かに!ちょっと待て!何かいるぞ!』
由比ヶ浜『え!?何?』
ターザン『ヒクイドリだ!』
由比ヶ浜「えっちょまって!?何?」
ターザン『うおおお!まちやがれ!』ダダダ
由比ヶ浜「急いでって言ってるのに…」
何処に漂流?したんだか
とりあえず、今日はここ迄にします。
>>20
タガログ語はフィリピンの言葉で、ヒクイドリはオーストラリア、ニューギニア地方の分布ですね。
オーストラリア旅行に行く予定だったという設定です。
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12月24日
テレビ「ウィーウィッシュアメリクリスマスウィーウィッシュアメリクリスマスウィーウィッシュアメリクリスマスエンダハッピーヌーヤー」
小町「あははは!PNペルソナって人、6股がばれて、刺されたって!お兄ちゃんもモテるんだから気をつけてね!」
八幡「俺がモテる?何を世迷言を、ふっ」
小町「お兄ちゃんも自分から買いにいってるとはいえ、不幸が多いんだから、電話かけてみたら?」
八幡「明石家サンタか…よし、あれを話してみようか、小町電話とってくれ」
小町「もう、かけてるよ。これって小町的にポイント高い!」プルルルガチャ
八幡「あっもしゅもし、…ええ」
サンマ「ファー!そんなテンパらなくてもええやん。えーお名前は?」
八幡「ひき……ボッチです。」
サンマ「ボッチ?ファーお前友達いないんか?ファー!」
八幡「えーと、僕、高校生なんすけど、入学式の日に、車に跳ねられましてサンマ「合格ーー!」カランカラン
八幡「えっとそれで…」
サンマ「ファー入学式の日に交通事故か?ごっつ大変やな!?んで、何番がいい?」
八幡「えちょ、まだ続きが…」
サンマ「ごめんなさい!もう時間が無いんですわ!ボッチさんが最後ですぅ!んで?」
八幡「じゃあ、8番で」
テレビ「おめでとうございまーす。8番はシドニー3泊5日ペアチケットです。」
小町「マジで!?」
八幡「…」
サンマ「ファー、良かったなぁ!」
八幡「…」
サンマ「あらーもしもし?」
小町「ありがとうございます!!」
サンマ「んー誰?何か女の子の声すんけど」
小町「妹です!お陰で、お兄ちゃんも助かります」
サンマ「妹かぁ。それじゃな、お兄ちゃんの面倒ちゃんと見てやり!ほな、おおきに」ガチャ
テレビ「オモロイキョウダイヤッタナソウデスネサイゴニイイノデテヨカッタナマアデモハネラレテマスカラネチットモヨクナイカワハハソレデハオジカントナリマシタライネンモヨイオトシヲ…」
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ーーーーー
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八幡「どおする?」
小町「どうって?」
八幡「小町一緒に行くか?」
小町「うーん、シドニーかぁ、正直結構魅力的だけど………!…そうだ!お兄ちゃん、友達と行きなよ!」
八幡「俺に友達などいない……そうか!戸塚だな!?戸塚のことだな」
小町「はぁ、これだからゴミいちゃんは。もう雪ノ下さんと由比ヶ浜さんにメールしたから」
八幡「何ぃ!!俺の戸塚と南半球土器ドキランデブー計画がっ!!」
小町「うわぁ…………あっ!!」
八幡「ん?どうした?」
小町「チケット、ペアだった。」
八幡「ああ、問題ない。由比ヶ浜と雪ノ下で行けばいいんだ。」
小町「はぁ(正直やってらんない)」
八幡「?何か今あからさまに嫌な顔しなかった?お兄ちゃん怖いんだけど」
小町「べつに、何でもないよ…(ゴミいちゃん)」
小町の携帯「プルルルガチャ」
小町「あ、もしもし?どなた?あっ雪ノ下さん?…はい…いや、画面見ないで出ちゃって……はい…今代わります。」
小町「はい、お兄ちゃん」つ携帯
八幡「もしもし?……ああ、それだけど、チケットはペアだったんだ。チケットはやるから、由比ヶ浜と2人で行ってくれ」
雪ノ下「いいえ、じゃあ、あなたと由比ヶ浜さんで使いなさい。私は自費で行くから。こうすれば皆で行けるでしょ?」
八幡「ああ、流石だな。天下の雪ノ下家は違う。」
雪ノ下「チッ!!(クソガ!)」
八幡「ああ!ごめん!そういうつもりじゃ無いんだ!めんどくさいから電話越しでキレないでください!!」
雪ノ下「ふんっ…由比ヶ浜さんは私から連絡しとくわ。それじゃ!」ガチャ
小町の携帯「ツーツー」
小町の携帯「プルルルルルルガチャ」
八幡「今度は何だよ」
雪ノ下「言い忘れてたわ。」
「…素敵なクリスマスプレゼントをありがとう。」ガチャ
八幡「…自費で行くんじゃ無かったっけ?」
小町「そういうことじゃないでしょ。(ワザとだよね)もっとこう、気持ちだけでってことじゃないの?あ、これって小町的にポイント高い!」
八幡「はあ、そんなもんかね」
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
12/25
雪乃の部屋
由比ヶ浜「やっはろー!」
雪ノ下「こんにちは、由比ヶ浜さん」
雪ノ下「やっぱり、2日からがいいわね。6日に帰って1日休んで、始業式。これが一番現実的よ」
八幡「そうだな。部屋はどうする?このチケットだと、部屋一つみたいだけど。」
雪ノ下「流石に、もう一部屋借りるのは痛いわね。」
由比ヶ浜「何々?何の話?」
八幡「はぁっ、じゃあ俺はソファーでねるか」
雪ノ下「そうね、エロガヤ君と一緒のベッドで寝たら、いつ襲われるかわからないもの」
由比ヶ浜「ヒッキーはそんなことしないよ!ダブルで3人は普通に寝れるよ?」
雪ノ下「ちょっと狭くないかしら?」
八幡「まあ、どうにでもなるだろ。とりあえず、旅行会社を通さないとな。」
雪ノ下「28日迄には済ませたいわね。旅行券はいつ届くのかしら?」
八幡「都内からの輸送だけど、ぎり27かな」
雪ノ下「本当にギリギリね。とりあえず、旅行会社に話しだけは聞いておこうかしら。」
由比ヶ浜「ねえ、ヒッキー?南半球は夏だよね?水着買わなきゃ~」
八幡「そうそう、夏だよ、夏。とりあえず、この後、モールに買い物ついでに行くか?確か、モールに旅行会社はいってたよな?」
由比ヶ浜「サブレも連れてって平気かな?」
八幡「はいはい。じゃあ、財布取ってくるから1200に駅な!金足りるかな?」
雪ノ下「分かったわ」
由比ヶ浜「あ!私も一旦帰るね、バイバイゆきのん!」
12:00?
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
1/2
成田
由比ヶ浜「えー!!サブレって荷物扱いなの!?信じられない!」
フロント「すみません。お客様、機内への持ち込みは他のお客様への迷惑や感染症の原因となりますのでーー」
由比ヶ浜「ーーー!ー!」
八幡「ジーザス!!何であいつ、サブレ連れて来てんの?」
雪ノ下「私は1時間以上前に気が付いていたわ。」
八幡「気が付いてたんなら、何か言ってくれよ。ホテル、犬大丈夫なのかよ。」
雪ノ下「さあ、知らないわ。」
八幡「…」
由比ヶ浜「サブレー!……ああ…グスン」
雪ノ下「恥ずかしいからやめて頂戴。」
八幡「なんか以下にも馬鹿っぽいな、空港でバカ騒ぎするなよ。外国人の兄ちゃんがこっち見て笑ってるぜ。」
由比ヶ浜「馬鹿じゃないもん…グス……馬鹿っていうヒッキーが馬鹿なんだもん」
雪ノ下「…本物ね」
八幡「…もういい行くぞ」
>>33
1200(ひとふたまるまる)です。
ちょっと中二がでて、自衛隊、旧日本軍風に時刻を読んでるんです。
ーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
時刻不明
飛行機の中
由比ヶ浜「真ん中の席だから、外見えないね。」
八幡「こら!贅沢言うんじゃありません!」
由比ヶ浜「ヒッキーキモいよ」
八幡「うっ…」
雪ノ下「…比企谷君、マシュマロたべる?」
八幡「…ああ」パク
雪ノ下「」ペラ
由比ヶ浜「あっ!すいませーん!ーーー麦茶とビスコ?ビスコでーーはいーーーどうも」
八幡「ふぅ」ペラ
由比ヶ浜「もしゃもしゃ、あっ!」ボロボロ
八幡「うっわ、何こぼしてんだよ?」
由比ヶ浜「えっ?カールだよ」
八幡「違ぇよ!ガキかよ!はぁ、俺のカバンにいっぱい入っているまであるよ」
外国人「アンタラ、ウルサイヨ!コッチハビジネス!デ、キテルンダ。ネカセテクレヨ」
由比ヶ浜「ごめんなさい。」
八幡「スンマセンッす」
雪ノ下「」ペラペラ
ーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
22:00位
由比ヶ浜「ぐぅ…すぅ…すぅ」
雪ノ下「口開けて寝てるわね。喉痛くならないのかしら?」
八幡「カール入れてみるか」ポイ
由比ヶ浜「むぐっ、もしゃもしゃゴクン」
雪ノ下「」ウズウズ
雪ノ下「比企谷君、ちょっとそこ代わりなさい」
八幡「おお、」
雪ノ下「ふたつ、位行けるかしら」ポイッ
由比ヶ浜「モゴモゴ、ゲホッゲブッゲホゲホッ」
雪ノ下「」
由比ヶ浜「おぇっゲホッゲホッ」
雪ノ下「大丈夫?水よ」
由比ヶ浜「うっありがと…ングングング」
由比ヶ浜「はぁっはぁっ」
由比ヶ浜「今、何時?」
雪ノ下「10時位よ、良い子はもう寝なさい。」
由比ヶ浜「……ん」zz
由比ヶ浜「…………トイレ行ってくる」スタスタ
八幡「…」ペラペラ
雪ノ下「…ふぅびっくりしたわ」ペラッ
八幡「…ふ」
何か適当になって来たから寝ます。
ーーーーー
3日1:00頃
副操縦士「熱探知機が赤になっているぞ!」
機長「火災か?」
副操縦士「わからない。貨物室のだ。」
機長「確認はできないのか」
機長「管制、管制!こちら日本航空xxx便。熱探知が作動している。」
管制「火災の確認はできないのか?」
機長「そのような余裕はない。」
管制「了解。最悪の場合を想定し、火災と断定する。」
機長「了解」
管制「最寄りの空港はマニラだ。フィリピン航空経由で誘導する。」
機長「了解。緊急マニュアルxxxに基づき、手動でマニラへ向かう。」
管制「了解。幸運を祈る。」
>>1は飛行機の知識が全くありません。
テレビの安っぽいドキュメンタリーから得た知識と妄想だけでお送りします
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
由比ヶ浜「…ヒッキー」ギュ
外国人「…」ググググ由比ヶ浜「…」
外国人「…」ドンッ由比ヶ浜「!」
由比ヶ浜「!!…何?…何?」
八幡「うるさいぞ、由比ヶ浜」
由比ヶ浜「…ごめん」
雪ノ下「んん…zz」
八幡「ふん……」
由比ヶ浜「…………寝よっ」
ゴゴゴゴ
八幡「あん?」
ドーン
由比ヶ浜「きゃーっ」
雪ノ下「え!?何!?」
ワーナンダーバクハツダーミギノハネガヒカッテルゾー
八幡「まじかよ…」
機長「火事です。火事が発生しました。乗客の皆様、当機は海面に不時着します。」
ナンダトーフザケルナーワーワー!!
機長「…うるさいぞ!!やかましい!!コクピットまで聞こえるぞ!生きて帰れたら、お前らに酒でも何でも奢ってやるから黙ってろ!」ブツッ
「Code red code red this is not adrill this is not adrill 」
「左左左!もっとひだr」ッ
CA「皆さん、シートベルトを締めて、頭を伏せて下さい。当機は5分後に海面に突入します。」
八幡「…」カチャカチャ
由比ヶ浜「ウソだウソだウソだウソだウソだ」
雪ノ下「…比企谷、ず随分落ち着いてるのね」
八幡「…」カチャカチャカチャカチャ
雪ノ下「比企谷君?」
由比ヶ浜「ウソだウソだウソだ
雪ノ下「ちょっと比企谷君!由比ヶ浜さんを黙らせて頂戴!」カチャカチャンッ
八幡「…」パシーン由比ヶ浜「…はっ!?」
由比ヶ浜「ヒッキーどうしよう!私死んじゃうの?やだよやだよう」
八幡「…一緒に死んでやるから、安心しろ。だから、少し!黙っていてくれ」
由比ヶ浜「…」コクコク
雪ノ下「……比企谷君、手握っていいかしら」ギュ
八幡「…な何、そんなに震えてるんだよ、こっち迄、怖くなるだろ」
由比ヶ浜「…うぅ…グス……グスッ」
雪ノ下「比企谷君…」
雪ノ下「私、これが最後かも知れないから、言うわ」
八幡「…やめろ、それ死亡フラグだからね?」
由比ヶ浜「…サブレの首輪…」
雪ノ下「…比企谷君、いいえ、八幡…私と」
八幡「…うっ…それはむ」ドキドキ
雪ノ下「私と結婚して!」
八幡「は?」
由比ヶ浜「…首輪…」カチャン
八幡「は!?由比ヶ浜、何してんの?」
由比ヶ浜「…へ?ヒッキーと繋いだだけだよ?」
由比ヶ浜「…どうせ、死んじゃうんだから。死んでも、一緒にいたいじゃん」
雪ノ下「///」
雪ノ下「…言ったわ、言ってしまったわ。姉さん、私、国に帰ったら結婚するの。」
八幡「…分かった、分かったよ。固定するなら、俺のベルトを通して…そう手首に巻いておけ。」
由比ヶ浜「///これで、ずっと一緒だね」
雪ノ下「…由比ヶ浜さん、ズルイわ!八幡、私も」
八幡「はぁ…もう、好きにおし」
雪ノ下「私、今日ズボンだから、ベルトが通せるわ」カチャカチャ
ズズッ
ドーーン!
キャーミズガーミズガハイッテキター
八幡「おい、皆、シートベルトを外せ!」
由比ヶ浜「」
雪ノ下「くっ、外れたわ」
八幡「由比ヶ浜!由比ヶ浜!!クソッタレ!気絶してる!」
由比ヶ浜「」
八幡「くそっ、外れた!」
雪ノ下「水が来たわ!」
3人「ゴボゴボ」
八幡(機体が真ん中で折れている。あそこから、外に出ないと)
八幡(くそっ!重い、身体が動かない!)
八幡(あと、…ちょっと……)
八幡「…」
八幡「」
ーーーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
孤島、南浜辺
八幡「」
八幡「…」
八幡「!」
八幡「おい!由比ヶ浜!!」
由比ヶ浜「ん…ヒッ…キー」
八幡「雪ノ下!」
雪ノ下「」
八幡「雪ノ下!!…クソ!!雪ノ下が息していない!」
由比ヶ浜「えっ!?ウソ」
八幡「くそっくそっくそっ!人口呼吸だ」
由比ヶ浜「ちょっと待って、首輪外れない」カチャカチャ…カチャン
八幡「雪ノ下ぁ!チュ…ふぅ」
八幡「くそっ!うまくできない!」
由比ヶ浜「どうしよう…ゆきのん冷たいよ」
八幡「くそっくそっくそっくそっくそっくそっ!」ドンドンドンドンドンドンドンドンドン
由比ヶ浜「そんな乱暴にしたら、ゆきのん壊れちゃうよ!」
八幡「くそっ戻ってこい!!戻ってこいよ!俺と結婚するんじゃ無かったのかよ!?世界を帰るんじゃ無かったのかよ!俺を養ってくれるんじゃなかったのかよ!!」ドンドンドンドンドンドンドンドンドン
雪ノ下「」
由比ヶ浜「…ヒッキー……もう、いい…もうやめよう」
八幡「うるせぇ!!雪ノ下!雪ノ下ぁ!!!」ドンドンドン!!
八幡「くそっ!!」ドゴン
雪ノ下「ゴハッゲボ…」
由比ヶ浜「ゆきのん!!ゆきの~~ん!!!」ダキッ
飛行機の中とは打って変わって取り乱してるな
八幡「雪ノ下!」ダキッ
雪ノ下「…はち…まん…ゆいがはま…さん」
八幡「喋るな、肋骨が折れてるんだ。」
由比ヶ浜「良かった、良がったよ~~うわー~~ん!」
八幡「とにかく、日陰に運ぼう。由比ヶ浜、雪ノ下の足を持て」
由比ヶ浜「!わ、分かった!」
雪ノ下「…ゲホッ……」
八幡「この辺でいいか」
由比ヶ浜「…良かった、良かった。ゆきのん死んじゃったかと思った。」
八幡「服を脱がすぞ」
由比ヶ浜「えっ!ヒッキーキモい!」
八幡「チッ………」
八幡「雪ノ下は身体が冷えすぎだ。素人の俺でも分かる。このままだと、雪ノ下は死ぬ。」
由比ヶ浜「あ、うん。分かった」
八幡「それから、お前も脱ぐんだ。」
由比ヶ浜「えっ///な、なな何で?」
八幡「お前が人肌で暖めてやれ」
由比ヶ浜「あ、お、オーライ!///」
八幡「人は体温が34度で死ぬらしい。雪ノ下は相当ヤバイ状態だ…と思う」
由比ヶ浜「分かった!…///ヒッキーは向こう行ってて!」
八幡「ああ、浜に毛布でも打ち上がってないか探してくる。後は頼んだぞ。」
>>52
飛行機では、機長がキレたので、満場一致で諦めモードでした。
乗客は各々が、家族に電話したり。
遺書をかいたり、夫婦でキスをしたり、祈ったり、酒を飲んだり。
まあ、そんな感じのカオスだったと思ってください。
生存報告。
今、余裕がありませんので、暫くお待ちください。
て
このSSまとめへのコメント
非常に面白いが、似たようなのたってたよな?
たってたな
飛行機に乗ったことが無いとみた
>>1,2
スレタイ教えて、続き気になるから。