にこ『ことりのおやつ?』 (71)
ことりのおやつ教室です。
時間軸はこの間の安価スレの続きになります。
今回は何時にも増して酷い設定の捏造なんか有りますので、気分害されましたらごめんなさい。
楽しんでいただけると幸いです。
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にこ 「悪いわね、ことり。お昼とデザート作ってもらったのにまだ3時のおやつまで頂いて。」
ことり「ううん、好きでやってるんだもん、喜んでもらえたらそれだけで十分だよぉ。どう?おいしい?」
にこ 「ええ、もちろん美味しいわ。ありがとう。しかし落ち着くわねー、あんたと二人だと。」
ことり「あはは・・あの動画もった穂乃果ちゃん追いかけて二人とも帰っちゃったし。」
にこ (しかしことりと二人っきりってあんま無いから何話していいやら・・)
にこ 「そういや、ことりってお菓子いろいろつくってくれるけど、私の中じゃことりのおやつ=マカロンよ、最近。」カリカリ
ことり「うん、見た目きれいにするのは大変だけど、カロリー低くておいしいんだもん♪」
にこ 「毎回毎回こうやって綺麗な色付いてるし・・凄いわね、ほんと。」
ことり「そう?にこちゃんの方が凄いよ。あんなにいろいろ料理のレパートリーあるし。」
にこ 「おだてたって何もでないわよ?」///
ことり「お家でおかしとかホントに作らないの?」
にこ 「うーん、そうね、ホットケーキ程度なら何度か作ってあげてたけど。」
ことり「ホットケーキかー。いいね♪」
にこ 「手の込んだのは、やっぱり料理だけじゃなくて妹達が手伝ってくれるとは言え、家事もしなきゃいけないから時間無くて。」
ことり「ほら、やっぱりにこちゃんの方が凄いよ。」
にこ 「ママが頑張って外で働いてくれるから、にこもそれくらいしないとね?」
ことり「そういえば・・・聞いていいのかな?」
にこ 「何を?」
ことり「お父さんの事。」
にこ 「聞いても楽しいこと無いわよ?」
ことり「そういうつもりで聞いてるわけじゃないよぉ」
にこ 「パパはね、にこが中学生のときに事故でね。」
ことり「・・うん。」
にこ 「凄い素敵なパパで。自慢のパパだったの。」
ことり「ごめん、話かえたほうがいいかな?」
にこ 「いいわよ、あんたと話すネタちょうど何にしようか考えてたし。それにことりってこういうこと他でベラベラ喋らないでしょ?」
ことり「うん・・。」
にこ 「で、パパは学資保険とか、そのときの保険金も残してくれたけど。それでも下に妹二人も居るでしょ?」
にこ 「そのお金はにこやここあ、こころが本当に困ったときのためにパパが残してくれたお金だからって。」
ことり「うん。」
にこ 「そう。だからママは働いて、にこは家のことしてるの。約束したわけじゃないけどあれ以上ママに仕事増やしたくないし。」
ことり「そっかぁ・・」
にこ 「だから、正直そんなにお金も余裕無くてね?バイトしてた頃は妹達にお菓子買って帰れたことあるけど最近はそんな余裕もあんまりね。」
ことり「ごめんね、なんか変な事聞いちゃって。」
にこ 「別にいいのよ、事実だし。それに私はこの境遇を恨んだりしたことないわ。」
にこ 「ま、ちょっとはあんた達がうらやましいなって思ったこと、無いとは言えないけどね?」にこっ
にこ 「あんた同情してる?」
ことり「うーん・・そういうわけじゃないよ?ただ自分でも解らない気持ちになってる・・かなぁ。」
にこ 「私は別に同情して欲しいわけでもないし、それで施し請けようなんてプライドが許せないから、もしそうだったら遠慮しとくわよ?」
ことり「んー・・」
にこ 「何よ?」
ことり「解らない、ことりはそんなに饒舌じゃないから。この気持ちなんて言えばいいのか解らないよ。だから。」もぎゅっ
にこ 「え?ちょ、なによ・・?」///
ことり「このちっちゃい体で頑張ってるにこちゃんを抱きしめたくなったの。」
ことり「だから、ことりは、ことりだからできることでにこちゃんに何かしてあげたいの。施しとか同情とかそんなんじゃなくて、にこちゃんが喜ぶ顔が見たいの。」
にこ 「私はいつも笑顔よ?にっこにっこにー!って。μ'sに入ってあんたたちと居ることで私も凄く救われてるんだから。」
ことり「うーん、それじゃにこちゃんの妹さんたちのために何かしてあげたいから。」
にこ 「っていわれても・・別にいいのに。どうせ断ってもだめなんでしょ?」
ことり「うんっ!」
にこ 「あんたも意外と頑固だもんね。いいわ、好きにして?喜んで付き合うわ。」
ことり「それじゃ、明日にこちゃん家にいっていい?」
にこ 「いいけど、うち、お菓子作る道具なんてろくに無いわよ?」
ことり「そこは心配しないで?今日ゆっくり考えるから。」
にこ 「そういうなら任せるわ。それじゃ、今日はご馳走様。」
ことり「いえいえ、お粗末さまでしたっ♪」
にこ 「それじゃ。明日・・楽しみにしてるから」///
ことり「うん!期待しててねっ!」
-----夜
ことり「さて、それじゃしっかり考えなきゃ・・。道具があんまり要らなくて・・こういう材料で・・」
ことり「うぅーーん、いつも作ってるやつだけじゃダメだなぁ。もっと簡単で・・。」コネコネ
ことり「こうかな・・?これで・・。」カチャカチャ
理事長「ことり・・?お菓子作るのいいけど、そんなにたくさん作らなくても。」
ことり「ごめんね、お母さん、これ試作なんだぁ。できたら明日、職員室で先生達にでも配ってあげて?試作っていっても食べれないことは無いよ?」
理事長「なにするのか解らないけど、ほどほどにしておいてね?すでにすごいことになってるじゃない・・。」
ことり「うんっ、大丈夫。もう終わるから。」
ことり「よし!これなら大丈夫!にこちゃん、待っててね!」
-----翌日 矢澤家
にこ 「はーい、いらっしゃい。ことり。」
ことり「えへ、今日はよろしくお願いします!」
にこ 「いや、作ってもらうんだか教わるんだかわからないけど、どっちにしろそれはこっちの台詞よ。まぁ上がんなさい。」
ことり「おじゃましまーす♪」
にこ 「流石に穂乃果じゃないんだから道具一式背負って来たりはしなかったわね。」
ことり「ことりはそんなことしないよぉ~」
にこ 「家に道具無いっていったから。来るのが穂乃果ならやりそうでしょ?」
ことり「ま・・・まぁ・・確かに・・あはは・・」
にこ 「で、ことりだからおやつの絡みなのよね?」
ことり「うん!昨日色々考えてにこちゃんにぴったりのを見繕って来たんだ~。」
にこ 「楽しみね。」
ことり「それじゃ、冷蔵庫にちょっと入れさせてもらうね?」
にこ 「でもうちお菓子に使えそうな材料なんてないわよ?ことりの手荷物みてても小さな買い物袋一つだけだし。がっつり買って来て無いのにどうすんの?」
ことり「そこは大丈夫だよ。今日作るおやつは、マカロン、杏仁豆腐風牛乳寒天とエッグタルト、あとはミルク餅だよ。」
にこ 「すごい牛乳たっぷりね。」
ことり「妹さんたちまだ小さいし、おやつってもともと栄養補助が目的だからね。ぴったりでしょ?」
にこ 「そうね。うちの子たち別に牛乳嫌いじゃないからいいけど。」
ことり「それににこちゃんも・・・ほら?」ふよん
にこ 「・・・・あんた、喧嘩売りに来たの?」ペターン
ことり「ピィツ!ご、ごめん・・冗談だよぉ」
ことり「で、材料はー、牛乳、寒天と、砂糖、小麦粉、バター、片栗粉、ティーパック、で、ことりのおうちで余ってたアーモンドエッセンス。」
にこ 「ほかは?」
ことり「これで4品全部だよ。」
にこ 「えらい安上がりな材料ばっかりね・・昨日あんな話したから気を使ったの?」
ことり「んー、そうじゃない、とは言わないけど。にこちゃん忙しそうだから。思い立ったときに家に有る材料で作れるものがいいと思って。」
にこ 「そうね、そこらへんならみんな家にあるわ。強いて言えば寒天とアーモンドエッセンスくらいかしら。」
ことり「アーモンドエッセンスは家じゃあまり使わなくなっちゃったから古くなる前にもらって欲しくてもってきたんだ・・えへへ」
にこ 「んー・・・まぁ、そういうことならありがたくもらっとくわ。ありがとう。」
にこ 「何から作っていくの?」
ことり「んん~?かかる時間が長いのから言えば、杏仁豆腐もどき、エッグタルト、マカロン、ミルク餅かな?」
にこ 「最後のがさっぱり想像付かないんだけど。」
ことり「それじゃ杏仁豆腐もどきからしよっか。まぁにこちゃんならどれも簡単だよ?」
にこ 「寒天は料理で使う使えるけど、マカロンとかは・・。」
ことり「まぁまぁ、そんなに気にしないで?それと今回はにこちゃんが嫌わないようにきっちり計って作らなくていいものも選んで来てるからね。」
にこ 「う・・覚えてたのね。助かるわ。」
ことり「それじゃ、始めま~す♪」
にこ 「はーい。」
ことり「それじゃ牛乳を計っていきます。」
にこ 「さっき計らないっていったじゃないの!」
ことり「えへへ・・流石に全然計らないのはちょっと・・ってことで、いいものもって来ました!」
にこ 「なにこのコップ。」
ことり「これね、計量カップ兼用のコップなの。あんまり可愛くないけどね。」
にこ 「へー、こんなもんあるのね。」
ことり「100均のだから遠慮なくもらって?横じまのデザインのコップだと思えば。ということでまず300cc計ってを電子レンジで暖めます。アツアツにしなくてもいいよ。」
にこ 「あ、これ粉寒天なのね。戻さなくていいから楽よね、これ。」
ことり「で、200ccをお鍋で暖めます。そこに粉寒天いれて溶かしてもらえるかな?」
にこ 「いいわよ。えーと・・書いてあるわね。200ccだとこの小さな袋半分ちょっとか。」
ことり「で、沸騰して寒天溶けるように良く混ぜて、溶けきった?」
にこ 「ええ、もういい感じ。それで?」
ことり「で、なんか容器あるかな?バットとか。」
にこ 「うーん、大き目のタッパーなら・・汗」
ことり「あ、うんうん。レンジでつかえる蓋付きのだね。丁度良いね。それじゃこれにお鍋の寒天溶かしたミルクと、レンジのミルク混ぜていれて、アーモンドエッセンス入れて。」
にこ 「・・・寒天っていうとこれで終わり?」
ことり「うん、これで容器を水に晒して粗熱とったら冷蔵庫に入れて終わり。」
にこ 「簡単ね。確かに。」
ことり「それじゃ少しだけ味見してみよっか?冷やすと今よりちょっと甘さが控えめに感じるけどね。ふぅ~ふぅ~ はい、あーん♪」
にこ 「ことり・・・あの・・」
ことり「なぁに?」ニコニコ
にこ 「あーん、は抵抗ないんだけど、ふーふーしてもらうのってちょっとあれね、恥ずかしい・・のね。」///
ことり「えへ♪ 照れちゃうんだ、にこちゃん。可愛いぃ~」
にこ 「・・ったくもう、はい、あーん」/// ゴクン
にこ 「あ、なんかそれっぽい味になってるわね。杏仁豆腐の香りってアーモンドだっけ?」
ことり「ううん。中華の本当のは八角だよ。漢方にも使われるからちょっと癖あるから、アーモンドにしてみたの。どう?」
にこ 「そうね、こっちのほうがあの薬くささが無くていいわね。」
ことり「うん、妹さんたち小さいしあの香りがどうかわからないから、こっちの方が受け付け安いでしょ?」
にこ 「ありがとう、気を使ってくれて。」
ことり「それだけじゃなくって、八角って中華料理かこれくらいにしか使わないから。おうちにもないし買うと高いんだよねぇ~。」
ことり「それじゃ次はエッグタルト作ろうね♪」
にこ 「これ、家族で回転寿司いくと流れてくるアレ?」
ことり「うんうん。それだよぉ。」
にこ 「タルトって言われるとすごい量の無塩バターとか使うんで高く付きそうだけど。」
ことり「まぁ正確にタルト生地つくるとそうなっちゃうかなぁ。これはピザ作れるにこちゃんならすぐ出来る生地だから安心して?」
にこ 「なんかタルトっていうよりパンとかピザ生地になりそうなんだけど。」
ことり「まぁそれっぽくなっちゃうかな?でも出来上がりはエッグタルトになるから大丈夫♪」
にこ 「そうなの?ことりがいうなら信じるけど。」
ことり「薄力粉120グラム。ってどれくらいかわかる?」
にこ 「な、なんとなく・・。まぁ生地に関しては計らないとだめよね。」
ことり「うん、ごめんね。」
にこ 「いや、これは仕方ないわよ。面倒っちゃ面倒だけど生地はどうしてもね。」
ことり「で、それにバター50グラムなんだけど、バターかマーガリン、無塩じゃなくていいよ?それを50グラム入れるんだけど。」
にこ 「はいはい、これもついでだから計るわよ。」
ことり「慣れてくれば大体は解ると思うから。あと最近切れてるタイプのバターも売ってるからあれだと楽ちんだね♪」
ことり「で、これを生地にしまーす。にこちゃん捏ねてもらっていい?」
にこ 「いいわよ。なんだかんだで生地作るのは慣れてるから。」
ことり「それはそれで十分凄いと思うよ?」
にこ 「こんなもんかしら?」
ことり「うん、綺麗に混ざったら伸ばしていきまーす。」
にこ 「これも一緒よね。でも、タルトっていわれても・・型とかどうすんの?手で?」
ことり「良い方法があるんだ♪ にこちゃん、なにか大きめの瓶の蓋ある?タルトに丁度よさそうなサイズの。」
にこ 「んー・・冷蔵庫に何かあるかしら。マーマレードの蓋とかどう?」
ことり「うん、このサイズなら丁度いいかなぁ。これを洗ってラップします。」
にこ 「え?これで型とるわけ?」
ことり「正確にはちょっと違うかな?で、何か適当な固めの綺麗な紙をもってきて、2cmくらいの幅で瓶の円周より少し長めにカットするね。」
にこ 「・・・?なにすんのそれ。」
ことり「で、これをこう・・蛇腹になるようにー・・」オリオリ
ことり「で、端っこをホッチキスで止めて、それを外側に折って、と。できた!」
にこ 「へー。ギザギザのタルト型ができたわね。」
ことり「で、これを生地に差し込んで型をとって、抜いたら瓶の蓋を端っこだけ包むように・・。」
にこ 「あ、なるほど。それっぽい形になるわね。」
ことり「でしょ?これをトースターで焼いていきます♪」
にこ 「中身ってカスタードクリームよね?」
ことり「うん、カスタードは簡単に作れて材料も楽だからね。レンジ使えばすぐだから。」
にこ 「どうすんの?」
ことり「卵1個、小麦粉大匙3、砂糖大匙2、牛乳150、なんだけどっ!」
にこ 「だけど?」
ことり「ここはもうにこちゃん風にいうと卵1個にあとは適当でいいかな?」
にこ 「へ?大丈夫なの?」
ことり「うん、カスタードは粘り気がないなら小麦粉足せばいいし、甘みがほしいなら砂糖いれればいいし。粘り気多すぎたら牛乳入れたらいいよ。」
にこ 「ことりらしくない大雑把さね。」
ことり「もともとイギリスで作られたものだから。ほら、イギリスの食事ってなんか大雑把そうでしょ?」
にこ 「怒られるわよあんた。まぁ・・世界一飯マズとか言われる国だけどさ。」
ことり「ことりもカスタードクリームは計らないから。慣れてるのもあるけどこれくらいかなー?でいつも作っちゃってるよ。だからきっと大丈夫だよぉ。」
にこ 「へぇ・・意外ね。」
ことり「で、卵、小麦粉、砂糖、いれてかき混ぜたら、牛乳を入れてまたかき混ぜて、そこでレンジを2分ほど。あんまり長くしちゃだめだよ?」
にこ 「2分ね。って2分でできるの?」
ことり「ううん、2分で取り出してかき混ぜて、またレンジに掛けるんだ。何度も取り出してかき混ぜるから足りないとそのとき足せるんだよ?」
にこ 「あー、なるほどね。」
ことり「ただ、気をつけないといけないのは、あっつあつのクリームの粘度は冷めたらそれよりはるかに硬くなること。だから薄いなーとおもってももっと硬くなるってことは覚えておいてね。」
にこ 「っていわれても私わかんないわよ。」
ことり「うん、だから今回はことりがこれくらいっていうのを見るから、その硬さを覚えてくれたら次から計らなくてもにこちゃんならすぐ出来るよ。」
にこ 「なるほどね。それじゃ2分ね。どう?こんなもの?」
ことり「あー、ちょっと小麦粉少なかったかな?もうちょっとだけいれてくれる?ティースプーンに一杯くらい。で、また混ぜ混ぜして、レンジで・・。」
にこ 「なるほどね。こまめに見れるのはいいわね。適当に作る私としてはだけど。」
ことり「うん。でしょ?」
にこ 「今度はどう?」
ことり「うん、これくらいでいいかな。良く混ざってるし、後はちょっとなめて、うん、甘さも大丈夫。」
にこ 「この硬さなのね。覚えとくわ。」マゼマゼ
ことり「ちなみにカスタードプリンつくるときはさっきくらいの硬さで型に入れて冷蔵庫いれるとそれっぽくなるよ。」
にこ 「で、これをどうするの?」
ことり「うん、これをさっきの生地が焼けたら窪みに入れて、トースターでちょっとだけ焼いてできあがり!」
にこ 「それじゃ、これは焼けるまでこのまま冷ましておきましょ。」
ことり「次はマカロンですっ!」
にこ 「ことりと言えばマカロンよね。」
ことり「本当は粉砂糖があるといいんだけど、そんなものお菓子作る人でもないと家にないからね。普通のグラニュー糖でも大丈夫だよ。」
ことり「で、これだけ面倒なのは さっき冷やさせてもらったこれでーす!じゃーん♪」
にこ 「なにこの半分凍った感じの・・?」
ことり「これが卵白だよ。卵白ってどろーってしてるよね?」
にこ 「あるわね。独特のとろみが。」
ことり「あれがあってもいいのはいいんだけどアレのせいで凄くかき混ぜにくいから、2,3日前から卵白を取り出してその粘りを殺すんだ。」
にこ 「・・・・2,3日前って・・面倒ね。」
ことり「うん、だからね。これ凍らせたんだ。」
にこ 「へー。凍らせた後もどしたわけね。」
ことり「うん。凍らせるなら前日じゃなくてもいいんだよ?で、これを湯煎しながらかき混ぜます。ハンドミキサーって・・無いよね?」
にこ 「ええ、残念ながら矢澤家にはそのような文明の利器は無いわ。」
ことり「じゃぁ、二人で気合だね・・。」
にこ 「それしかないわね。いいわ、私がやるわよ。」
ことり「それじゃ交代しながらね?凄くしんどいから。」
にこ 「くっ・・・ことり・・まだ?」ガシャガシャガシャ
ことり「そろそろふわっとしてきてるけど、全然だよ・・。」
にこ 「ぜ、全然?!まだまだなわけ?!」ガシャガシャガシャ
ことり「疲れたでしょ?代わるよ。」
・・・・・・・
ことり「はぁ・・はぁ・・・に、にこちゃんもう少しなんだけど・・か、代わってもらえるかなぁ?」ガシャガシャ
にこ 「ことり、ありがとう、あとは私がやるわっ!何でこんな大変なのよ!」ハァハァ
ことり「うーん、これはちょっとハンドミキサーがないおうちだと作るの大変すぎるね・・。」ガシャガシャガシャ
にこ 「あーっ!こ、これでどうよ!」ハァハァ
ことり「うん、角がしっかり立ってるよ、もう大丈夫!」ゼェゼェ
ことり「で、これをマカロナージュしていくんだけど、」ふぅー
にこ 「何々?イミワカンナイ?!」
ことり「えーっとね、見ててね、滑らかにしていくんだけど、こうやってボウルの淵につけるように広げていって・・・」
ことり「で、また真ん中で纏めて、で、掬い取ったのを落とす。で、落とした形が綺麗に無くなるのが8-10秒くらい掛かるレベルになるまでこれを繰り返すの。」
にこ 「ごめんね、ことり。本当に申し訳ないんだけど。」
ことり「ん?なぁに?」
にこ 「きっとね?マカロンはことりのおやつであって、にこのおやつじゃないと思うの。」
ことり「・・・うん。ハンドミキサーなしで一人でこれ作るの大変だからね。気にしないでにこちゃん、これはことりの選択ミスだったよ。」
にこ 「でも、作り方の勉強にはなったわ。ありがとう。」
ことり「でもせっかくここまで来たしこれは美味しく食べようね?」
にこ 「ええ、もちろんよ。ことりも頑張ってくれたんだし。」
ことり「で、これをクッキングシートの上にすこしずつ絞り出して並べていきまーす。」
にこ 「あー、大変だったわね、これ。腕がパンパンよ・・。」
ことり「そうだね。手作業の職人さんって凄いよねぇ。」
にこ 「ホントそうよね。尊敬するわ。」
ことり「で、本当はアーモンドプードル入れるんだけど、香ばしさとか香りを出すためだから。無かったら無かったでいいんだけど、そうすると味も香りもなくなっちゃうので。」
にこ 「え?アーモンド・・プードル?何?犬?」
ことり「えーとぉ・・アーモンドパウダーのことです。」
にこ 「確かに砂糖の味しかしないと物足りなさそうね。」
ことり「だから今日はおうちにあるであろう、紅茶風味なんだ~」
にこ 「さっき持ってきてたわね。どうするの?」
ことり「まず乾いたままのこれをミルサーにかけて・・ってある・・?」
にこ 「ない・・・わ。ごめんね。」
ことり「ううん!なくてもいいの。それじゃ包丁で細かく刻んで刻んで・・・」
にこ 「なかなか手ごたえ無いわね。切れてるのかしら。」コンコンコン
ことり「で、ある程度したらさっき並べたマカロンの上で茶漉しでふるいに掛けて落とします。残ったのはお茶にして飲もうね。」
にこ 「残ったのはそう使うのね。マカロンにはそこまで量いらないのか。」
ことり「うん、風味だから。あんまり葉っぱ入れると口でもにゃもにゃしちゃうし。」
ことり「で、並べたマカロンは自然にある程度乾燥するまでおいておくの。」
にこ 「いきなりオーブンに入れるわけじゃないの?」
ことり「これしっかり焼きすぎると直ぐ焦げちゃうからね?完全に生の状態で火を入れると中ドロドロ外こげこげになっちゃうの。」
にこ 「なるほど。って、これ室温でいいの?」
ことり「うん。大丈夫。指でツンツンして引っ付かなければトースターで焼いていきまーす。ある程度余熱して10分ほど焼いて、そのまま余熱で2,3分やけたら出来上がり。」
にこ 「タルトそろそろ焼けてるわね。ってことは余熱はもう十分かしら?」
ことり「うん、今回は大丈夫だね。そのまま10分やいて少し余熱でおいとけば大丈夫じゃないかな?」
ことり「杏仁豆腐もどきはできあがり、で、エッグタルトも完成したしー、マカロンも焼いたらできあがりだね♪」
にこ 「あとはなんだっけ?ミルク餅?」
ことり「うん。まず、牛乳に片栗粉と砂糖を入れます。水溶きじゃないよ?粉のままね?」
にこ 「はいはい、えーと、どれくらい?」
ことり「意外としっかりしたのができあがるから300ccくらいかな。砂糖はお好みでいいし、片栗粉は大目ね。そうだなぁ大匙で5,6杯くらい?」
にこ 「え?そんなに?」
ことり「うん。お餅にするからね♪ 少ないと単にねばねばしたミルクになっちゃうから。」
にこ 「・・・きもいわね、それ。それじゃどかーんと」ドバドバ
にこ 「で?混ぜればいいの?」
ことり「うん、泡だて器でしっかり混ぜてね。で、綺麗に混ざったら火にかけます。」
にこ 「このまま泡だて器で?」
ことり「ううん。お餅がその中に入って取れなくなるから、へらとか平たいものがいいかなぁ?」
にこ 「そう、それじゃ木ベラでまったりまぜればいいのかしら?」
ことり「うん、そしたら途中で急に手ごたえでてくるから。それまでゆっくり混ぜてね?」
にこ 「なんかもろもろが出来てきたけど。これ火止めなくていいの?」
ことり「手をとめちゃだめだよ?そのまま混ぜていけば一つの固まりになるから。」
にこ 「あ、なんかごてっとした塊になってきたみたい。これでいいの?」
ことり「うん、そしたら鍋を火から下ろして、お皿にどん、っとおとして?」
にこ 「へぇ~。こんなことになるのね。確かに見た目はつきたてのお餅ね。」
ことり「でしょ? で、これで出来上がり。あとは冷ますなり冷やすなり温かいままで食べるなり好みでいいよ?ただまだ口に入れたら・・・ってにこちゃぁん!」
にこ 「っ~~!!!!」
ことり「に、にこちゃぁん!まだ無理だよ!もー・・はい、お水!」
にこ 「こんなに熱いの?!」
ことり「あたりまえだよぉ。さっきまで火に掛かってでしょ?」
にこ 「ハフハフして食べれるものかと思ったらレベルが違ったわ・・・」
ことり「にこちゃん、口あけて?」
にこ 「ぁあー」
ことり「舌が真っ赤になってるよ、ちょっとまってね、はい!」ピタッ
にこ 「ひっ、びっくりした。なにすんのよぉ。」
ことり「氷で冷やしてるんだよぉ。ほら、口閉じちゃだめっ!」
にこ 「はひ、ああ~ん。」
ことり「にこちゃんって歯もちっちゃくて可愛いね~」
にこ 「ほ、ほこみへんのほ!」(どこみてんのよ!)
ことり「はーい、動いちゃだめだお?舌が荒れたままになっちゃうからね?」
にこ 「はぁ・・もういいのね。」
ことり「うん、もう大丈夫だと思うよ。まだちょっと痛いだろうけどガマンしてね?」にこっ
にこ (この子たまにとんでもない事するわね。穂乃果とはまた違った方向で。)///
ことり「これは冷蔵庫で冷やすと蕨餅みたいになるんだぁ。だから、砂糖少なめにして黒蜜かけたり黄粉かけてもおいしいよ?」
にこ 「へぇー!牛乳でいろいろできるのね。おやつはさっぱりだったからちょっと目から鱗ね。簡単につくれるし。マカロンはちょっと・・」
ことり「えへへ・・そ、そうだね。手じゃ無理だね・・。」
ことり「そろそろマカロンも出来上がったかな?」
にこ 「じゃぁ、取り出してみましょ?」
ことり「うん、紅茶の良い香り♪」
にこ 「色以外はことりがもってきてくれるマカロンと同じね。」
ことり「うんうん♪にこちゃん上手にかき混ぜてくれたから。」
にこ 「いやー、褒められてもちょっとあれは出来ればしたくないわ・・。」
にこ 「じゃぁ、一応みんな完成はしたし食べてみましょうか。」
ことり「そろそろ時間もたったし今出来たの食べ終わる頃には杏仁豆腐も固まるんじゃないかなぁ。それじゃまずはどれから食べる?」
にこ 「そうね。とりあえず温かくても大丈夫そうなエッグタルトからいきましょう。」
ことにこ「それじゃぁ、いただきまーす。」
にこ 「あ、タルトっていうとちょっと違うかもしれないけどこれはこれでアリね。タルトっていうよりもケーキっていうかクッキーって言うか。」
ことり「うん、サクサクっていう感じじゃないかもしれないけど、おいしいでしょ?」
にこ 「そうね。これはこれで全然アリよね。」
ことり「あ、ちなみに生地は冷凍しておいて戻せばすぐに使えるよ?カスタードは保存利かないから注意してね?」
にこ 「解凍してそのまま使えるのはいいわね。まぁでもカスタードはさっきの要領だとすぐできるから全然いいわ。」
ことり「次はー、マカロンいってみる?」
にこ 「ことりがみんなに持ってくるのはこれをクリーム挟んでるからよね?」
ことり「うん。あれがお店でスイーツとして最近売ってる形だけど、もともとマカロンっていうのはあの形を指してるわけじゃないから。」
にこ 「挟むとしたら何?」
ことり「うーん、チョコレート溶かして挟むとかが簡単かな?アーモンドクリームとかチョコレートクリーム、フルーツのフレーバーとかになると材料買ってこないといけないし、ちょっと専門的な手順や道具いるから。」
にこ 「そうね、それは無理よ」(きっぱり)
ことり「まぁ、保存しないで食べるっていうならカスタード挟んでみるとか、溶かしたチョコレートがおススメかな。蜂蜜でもいいかも。」
にこ 「味のほうは・・割とシンプルね。なんか懐かしい味っていうか。」
ことり「あー、ちょっと解るかも。砂糖だけだとザラメ使ったお菓子みたいな。」
にこ 「あんな感じよね。口どけも柔らかいし。駄菓子っぽいっていうか。」
ことり「でも、クリーム挟んでカラフルな色にするととたんに印象変わるのが凄いよねっ。」
にこ 「確かに同じおかしだとは思えないわ。でも紅茶の風味があるせいでいい感じね。大人っぽいっていうか。」
ことり「にこちゃんにぴったりだね~?」
にこ 「何よもう! ったく・・・私はあんたが良くわかんないわよ!」
ことり「え?どうして?」
にこ 「妙に優しかったり、近かったり。と思ったらからかって来たり。不思議よね、あんたって。」
ことり「そうかなぁ?ことりのこと嫌い?」
にこ 「・・・・だったら二人でいないでしょ。ったく・・。」///
ことり「えへへ~。だってにこちゃんからかうと可愛いんだもん♪」
にこ 「むー・・。」
ことり「はい、じゃぁ次はさっきにこちゃんが火傷しちゃったミルク餅食べよ?」
にこ 「なんか釈然としない・・。」
ことり「うん、熱も取れて固まったね。今日は黄粉かけて食べてみよ?」
にこ 「食べ応えは蕨餅っぽいわね。硬くてもちっとしてて。」
ことり「でも、風味はしっかりミルクの香りするでしょ?」
にこ 「うん。牛乳がこんなことになるのね。へぇ、面白いわね。」
ことり「ちょっと牛乳の香りが苦手な子の場合はバニラエッセンス加えると口当たりがまろやかで匂いが気にならなくなるよ?」
にこ 「それもいいわね。」
ことり「最近はバニラエッセンスよりバニラビーンズとかが使われること多いけど、バニラエッセンス自体は安いし、一回買うと何回も使えるし、保存も利くからおススメだよ?」
にこ 「そうね。今度スーパーに行ったときにでも見てみるわ。」
にこ 「最後は杏仁豆腐風牛乳寒天ね。こっちも牛乳っぽいのかしら。」
ことり「そうだね、口当たりは本物の杏仁豆腐よりはそうかな?」
にこ 「さて、それじゃ・・・mgmg・・なんかあれね、市販のやつより香りが鼻に付かないわね。」
ことり「うん、アーモンドエッセンスだからね。」
にこ 「本物は八角よね。あれよりこっちの方がかなり食べやすいわ。」
ことり「そう?だったらよかった♪」
にこ 「ちなみにこれ、風っていってるけどホントだったら何使うの?」
ことり「杏のタネの成分使って作るんだよ。杏仁霜っていうのが一番簡単だけど、本格的なのは南杏、北杏とかあるみたい。さすがにことりも杏の種からは作ったこと無いよ?」
にこ 「まぁ家で自分で食べる分にはそこまでしなくてもね・・。」
にこ 「いやーちょっとお菓子ばっかり食べ過ぎちゃったかしら・・。」
ことり「どう?にこちゃんなら一人で作れそう?」
にこ 「ええ、簡単なレシピ見繕ってくれたおかげで次からもう平気よ?ありがと、ことり。」
ことり「どうしたしまして♪ にこちゃんにそう言ってもらえればこれ以上はないよ・・えへへ。」
にこ 「あんたと二人だと落ち着くわ。はい、お茶。麦茶だけど。」
ことり「ありがと♪ にこちゃん、もし良かったらことりのわがまま聞いてくれる?」
にこ 「ん?何?いいわ、ここまでしてくれてるんだもん、何でも聞いてあげるわ。」
ことり「今なんでも・・・って言っちゃったね・・」にこっ
にこ 「・・・へ?」ゾワ
にこ 「・・・で、なんなのよ・・コレ・・ことり・・恥ずかしすぎるわよっ・・」///
ことり「あー、やっぱりかわいいなぁ~♪ にこちゃんってホント天使だよ!」カシャカシャ
にこ 「ちょっと撮らないで、ことり!」
ことり「ことり、じゃないでしょ?にこちゃん♪」
にこ 「くっ・・・ と、撮らないでよ・・・お・・ねぇちゃん・・」///
ことり「あーーーもう!可愛いいいいい!」もぎゅ
にこ 「あー!もうなんなのよ!この変態っ!」///
ことり「変態じゃないよぉ!にこちゃんが可愛いだけだもーん!」
にこ 「だからって妹のランドセル背負えって・・こt・・おねぇちゃん頭おかしいんじゃないの?」///
ことり「ことりは、可愛いものが大好きなのですっ!だから可愛いにこちゃんもだーい好き♪」もっぎゅー
にこ 「ちょっとくるしいよ、おねぇちゃん!」
ことり「にこちゃんちょっと慣れてきたねぇ~ もっと恥ずかしがってくれてもいいのにぃ♪」スリスリ
にこ 「もう・・ちょっと明日からあんたの見る目変わったわ・・・」
ことり「えー、でもまさかしてくれるって思わなかったから。にこちゃん律儀だよねっ♪」スリスリ
にこ 「ちょっと離れなさいよぉ~」///
ことり「はぁ~・・堪能した~・・」
にこ 「堪能したなら離れてよぉ!」ジタバタ
ことり「えへへ~、そうだね、それじゃ洗物いっしょに。」ガチャ
花陽 「ちょっと凛ちゃん、いきなり開けちゃだめだよぉ!」ピンポーン
凛 「にこちゃーん!きちゃtt・・・」
花陽 「もう、凛ちゃん!にこちゃんのお家だからってky・・」
ことにこ「・・・・」モギュー+ランドセル
りんぱな「・・・・」
ことにこりんぱな「ダレカタスケテー!!!!」
ということで終わりです。
お付き合いありがとうございました。
にこパパの設定は捏造ですので、気に触った方居られましたらすいません。
また呼んでいただけると幸いです。
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