凛「STAND BY ME 真姫ちゃん」 (442)

前スレ:凛「りんよりダメなやつがきた」

これは凛ちゃん達がまだ小学生だった頃のお話……


【凛のブラックホール】

凛「ごちそうさま」

凛ママ「またこんなに残して!」

凛「暑くて食欲が出ないにゃー」

凛ママ「こらっ!待ちなさい!」

凛「遊びに行って来まーす」

バタン!

凛ママ「全くもう…」

凛ママ「近頃ご飯を食べたがらなくて困っちゃうわ」

真姫「そうね…」モグモグ

凛ママ「ねえ真姫ちゃん。なにか凛ちゃんにご飯を食べさせる良い方法はないかしら」

真姫「ご飯を食べさせる方法…」

真姫「…ちょっと考えてみます」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407838025

真姫「食べさせる方法…食べたくなるようにする…」

真姫「食欲が湧くようにする…?あの道具なら…」

真姫「でもあれは少し危険ね…」

ガチャ

凛「ただいま~」

真姫「ちょっと凛。話があるの」

凛「話?なぁに?」

真姫「あまりご飯を食べないで、ママに心配掛けたら駄目よ」

凛「食べたくない物は仕方ないにゃー」

真姫「はぁ…仕方ないわね」

真姫「あれを飲ませてやるわ」ガサゴソ

真姫「ミニ・ブラックホール」

凛「ブラックホール?なんだかかっこいいにゃー!」

真姫「宇宙の墓場、ブラックホール!」ファサッ

真姫「それはあらゆる物体を引き寄せ、飲み込む」

真姫「そして、光でさえも逃れることは出来ない…」

凛(なんか語り出した)

真姫「これはそのブラックホールの模型よ」

パカッ

真姫「そのかけらをちょっぴり…」

凛「炊飯器みたいだにゃー」

真姫「口開けて」

凛「ああん」パク

ゴクリ

真姫「気分はどう?」

凛「ご………」

凛「ご飯!」ドタドタ

ムシャムシャ

凛「おかわり!」

凛ママ「まあ…この子ったら急にどうしたのかしら」


空き地

凛「凛、ご飯を6杯も食べたんだー!」

ことり「凛ちゃんすごーい」

海未「あまり食べ好きてはいけませんよ」

花陽「凛ちゃんがお米の素晴らしさに気づいてくれて嬉しいよ!」

凛「凛もかよちんと一緒で嬉しいにゃー」

???「なんや、そのくらい」

穂乃果「だ、誰??」

希「10杯や。ウチの記録は」

穂乃果「希ちゃん??」

絵里「ハラショー…」

凛「むっ…」

凛「凛だってその気になれば20杯は食べられるにゃー!」

希「面白いやん。勝負や」

凛「望むところにゃー!」


凛「真姫ちゃーん??」

凛「あれ?いないにゃー」

凛「もっとブラックホールを…」


パクッ ゴクリンコ

凛「…………」

凛「底知れぬ力を感じるにゃー…」ゴゴゴゴゴ

穂乃果「はい!ほむまん100個!」

凛「ちょっと物足りないにゃー」

希「凛ちゃん。あまり強い言葉は使わん方がええよ」



希「弱く見えるんや」

絵里「ようい、スタート!」





凛「45…46…47…」クチャクチャ

希「23…ゲープ!」バタン!

穂乃果「希ちゃんがダウンした!」

海未「希の記録は…26個です」

凛「それじゃあまとめて…」ガバガバ

ゴクリンコ

絵里「ハラショー…!」

ことり「人間とは思えない!」

凛「まだまだ食べられるにゃー!」

花陽「凛ちゃん凄いね!」

凛「…………」

花陽「凛ちゃん?」

凛「お腹空いたにゃー……」

花陽「ええっ?もうお腹空いちゃったのぉ??」

花陽「な、なにか持って来るよ!」

凛「ほんと??」



凛「かよちんが車でお昼寝して我慢するにゃー」

凛「………」zzz

凛「…………スゥ」

カサコソ カタコト


ガコンッ!

花陽「ご、ごめんください」

凛ママ「あら、花陽ちゃんじゃない」

花陽「あの、これを凛ちゃんに……」

凛ママ「まぁ。凛ちゃんにおにぎりを?」

凛ママ「わざわざありがとうね。凛なら上にいるわよ」

花陽「は、はい」

ガチャ

花陽「凛ちゃん?」

ガラッ

花陽「何も置いてない……凄いなぁ…」

凛「スゥ…………」

スポッ

花陽「えっ?おにぎりが………」

ギュイイイイイン

花陽「あわわわっ!」

花陽「誰か助けてぇぇぇぇぇぇ??」

真姫「花陽??」

花陽「真姫ちゃん!助けて!」

真姫「ブラックホール分解液!」

凛「………スゥ」ゴクリンコ

花陽「と、止まった………」

真姫「凛!起きるのよ!」

凛「にゃ…」

真姫「今すぐトイレに行って吐いて来て??」



ザザザーッ

真姫「ブラックホールは?」

凛「粉々になって流れて行ったよ」

真姫「全く…あのブラックホールを全部飲んだら、家を丸ごと飲み込む程の力になるのよ」

凛「そんな恐ろしい道具だなんて思わなかったにゃー」

真姫「それじゃあ、凛が吸い込んだ物を部屋に戻すわよ」

花陽「うわぁ…山になってるね…」

凛「…………」

凛「真姫ちゃーん…部屋を綺麗に掃除してくれる道具は……」

真姫「ありません??」






お し ま い

春頃に書いた『凛「りんよりダメなやつがきた」』というタイトルのssの番外編?的な話でした。
今後も不定期で新しい話を載せて行きたいと思います。

【YAZAWAの無敵砲台】

にこ「~♪」



ことり「ほ、ホノカチャン……!」

穂乃果「うわっ…にこちゃんだ…」ソ?……

にこ「ちょっとあんた達」

ほのこと「!」ビクッ

にこ「ふ~ん。人の顔見てこそこそ逃げるわけ?」

にこ「なんだか感じ悪いにこー」

穂乃果(あわわ………)

穂乃果「に、にこちゃんおっはよーう!!」

穂乃果「今日も良い天気だねー!!」

ことり「に、逃げるだなんてそんな………」

にこ「なら良いのよ」

にこ「穂乃果、手に持ってる物をにこに貸してみなさい」

穂乃果「え!?ど、どうぞ……」

にこ「美味しそうなお饅頭じゃない」

にこ「にこが貰ってあげる」

穂乃果「ええっ!?困るよ!!」

穂乃果「そのお饅頭は海未ちゃんにあげる物で…………」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん………駄目だよ……」ボソボソ

にこ「ふ~ん?」

にこ「逆らうわけ?にこの決定に?」

穂乃果「あ…いや……どうぞ………」

にこ「ふん!最初から素直に出せば良いのよ」

にこ「あとこれからは毎日にこにお菓子献上するのよ」

ほのこと「はい……」

にこ「それじゃあにこはもう行くわ」

ほのこと(ほっ)

穂乃果「じ、じゃあね。にこちゃん」

ことり「お元気で~……」

にこ「あ、一つ言い忘れてたわ」

ほのこと「え?」





にこ「発☆射」


ドコーン!!!!

ことり「」ピクピク

穂乃果「な…んで……」




にこ「先輩には敬語でしょ」

穂乃果「そんな…………」バタッ

海未「ほむまんが……無い………?」

穂乃果「うん……にこちゃんに取られちゃって………」

ことり「ごめんね?海未ちゃん」

海未「…………………………」

穂乃果「う、海未ちゃん………?」

海未「ほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんが無いほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまんほむまん」

穂乃果「ひえっ」

海未「にこ………放っては置けませんね」

ことり「海未ちゃん?」

海未「私がにこに話をつけむしょう」

穂乃果「ええっ!?」

にこ「ふんふんふーん♪」

にこ「あれを手に入れてから毎日が最高にこー」

にこ「あー生意気な奴らを屈服させるのは楽しいわー」

穂乃果「にこちゃん!」

にこ「…なによ。またあんた達なの?」

にこ「お菓子なら今はお腹一杯だから要らないわよ」

穂乃果「言われなくてもお菓子はもう持って来ないよ」

ことり「明日も……明後日も………!」

にこ「……良い度胸してるじゃない」

にこ「それじゃあお望み通り痛い目に合わせてあげるわ」

穂乃果「にこちゃんなんてもう怖くないもんねー!」

ことり「こっちには用心棒がいるんだよ!」

にこ「用心棒……?」

穂乃果「先生!お願いします!」

でーでーでーでーででーでーででー

海未「にこ…………」

にこ「なによ…用心棒って海未の事?」

にこ(…………!)ハッ

にこ(この“気”…只者じゃない……)

海未「………」グググッ

パッ

にこ「!」

にこ(疾い……!)

にこ「発射!」

ドコーン!

穂乃果「相殺した!」

海未「………」ビュンビュンビュン

にこ「発射発射発射!」

ことり「凄い…海未ちゃん、あの一瞬で何発も弓矢を……」

穂乃果「それを言うならにこちゃんも見事だよ」

穂乃果「海未ちゃんが放った光速の弓矢を、的確に撃ち落としている…」

穂乃果「通常の反射神経では不可能……」

穂乃果「そうか!にこちゃんは海未ちゃんの視線を読むことで弓矢が来る方向を把握しているんだよ!」








海未「ハッ!」

にこ「弾切れ…みたいね」ニヤリ

海未「くっ…」

海未「無念、です」





にこ「………発射」




ドコーン!!!!




真姫「不思議ね」

凛「え?」

花陽「なにが不思議なの?」

真姫「この2,3日、急ににこちゃんが威張り始めたわ」

真姫「逆らうと謎の大爆発………」

真姫「一体なにがどうなっているのか分からないわ」

花陽「威張っているのは前からだと思うけど……」

凛「………」汗ダラー

花陽「凛ちゃん?」

真姫「なによ。汗まみれになってるわよ?」

凛「じ、実は3日前………」


真姫「『無敵砲台』を買ってあげた!?」

凛「う、うん。にこちゃんいつも馬鹿にされてるからあまりにも哀れで………」

真姫「あれがどんなに恐ろしい砲台か分かってるわけ!?」

真姫「どこかにセットしておけば、持ち主の意のままにいつでも誰でも砲撃出来るのよ!」

真姫「それを防ぐことも逃れること絶対に出来はしない!!」

凛「お…恐ろしいにゃー………」

花陽「どうにかして止められないの?」

真姫「砲台を止められるのはセットした本人だけよ」

凛「それじゃあどうしようもないにゃー!」

花陽「そんな………誰か助けてー!」

真姫「止められるのは本人だけ……ハッ!」

真姫「待って!」

りんぱな「え?」

真姫「一つだけ、方法があるわ」

凛「チャンスはそれぞれ一回だけ…失敗は許されないにゃー」

真姫『入れ替えロープを使えば体を入れ替わることが出来る』

真姫『これで私たちの内の誰かがにこちゃんと入れ替わって砲台をとめるのよ』

花陽「が、頑張ります!」

真姫「居たわ!にこちゃんよ!」

凛「奇襲だにゃー!」ダッ

にこ「発射」

凛「え…」


ドコン!

花陽「凛ちゃん!」

真姫「そんな………なんで……」

にこ「馬鹿ねぇ…」

にこ「あんた達のしようとすることなんて、このにこにーには全てお見通しなのよ」

にこ「発射♪」

花陽「にこちゃん……やめて………」ウルウル

にこ(撃てない………)

にこ(撃ってはいけない気がする………!)キュン(はあと)

花陽「………?」

花陽(なんだろう?撃たないのかな?)

花陽「え、えい!」

ググググググ

にこ(花陽の体)「な、なによこれ!にこが花陽になってる!?」

花陽(にこの体)「これでいいんだよね?ええと砲台を止めるには………」

>>26>>27の間にこれが入ります

真姫「ヴェェェェ………」

ドコン!

花陽「真姫ちゃん!」

にこ「さぁて、残りはあんた一人ね」

花陽「………」

にこ「心配しなくてもすぐに二人と同じ場所に行かせてあげるわ」

にこ「発sh………ハッ!」

にこ「そんな………嘘でしょ」

数日後

凛「この町もすっかり平和になったにゃー」

真姫「そうね」

凛「真姫ちゃんの髪も早く元に戻ると良いねー?」

真姫「う、うるさい!」


YAZAWA砲台事件は解決こそしたしましたが、この町に大きな爪痕を残していました。例えば真姫ちゃんはアフロになりました。

そしてかよちんは………




にこちん「にっこにっこにー☆あなたとハートににこ(ry」



何故かドハマりしていました。

凛はこっちのかよちんも好きだけど、やっぱり早く元のかよちんに戻ってほしいです。







お し ま い

>>29のセリフに誤字がありますね。他にもあるかもしれません。
次はいつ書くかは分かりませんので良かったら前作でも読んでみて下ちい。リクエストがあれば書けそうな内容であれば是非書きたいですね

【オコノミボックス】

凛「今日は暇だにゃ~」

真姫「だらだらしてないで夏休みの宿題でもやったら?」

凛「あとでまとめてやるにゃー」

真姫「どうせ最終日になって慌ててやるんでしょ」

凛「お説教なんて聞きたくないにゃー」

凛「それより何か面白い道具出してよー」

真姫「…………はぁ」

真姫「全く…しょうがないわね」ガサゴソ

真姫「『オコノミボックス』」

凛「オコノミボックス?」

凛「この箱何に使うの?」

真姫「四角い物なら何にでも使えるわよ」

凛「四角い物?」

真姫「そうよ。例えば……」

真姫「カメラになあれ」

カシャッ

凛「本当だ。カメラになったにゃー」

真姫「他にも………CDプレイヤーになあれ」

ドンウォーリーwwwwドンウォーリーwwww

真姫「どう?凄いでしょ」

凛「あ、うん」

凛「でもね、真姫ちゃん」

真姫「?」

凛「凛はiPhoneで良いと思うにゃー」

真姫「!?」

真姫「何言ってるのよ!イミワカンナイ!iPhoneが未来の秘密道具に勝てるわけないでしょ?」

凛「だって、iPhoneにはカメラがついてるし音楽プレイヤーにもなるんだよ?」

真姫「オコノミボックスはそれだけじゃないわ!」

真姫「テレビに出来るし……」

凛「家のテレビで見るにゃー」

真姫「洗濯だって出来るし………」

凛「それも家のを使うにゃー」

真姫「冷蔵庫にだって………」

凛「真姫ちゃん」

真姫「ヴェェェ?」

凛「iPhone、出して」


真姫「オコノミボックスはiPhoneにもなるわよ」

凛「真姫ちゃん」

凛「分厚くて使いにくいよ」シャンシャンシャン

みんなで遊ぼう!
ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル

スクフェスで検索!






お し ま い

お盆ということなので今夜はホラーなお話しをひとつ。

【オーバーオーバー】

真姫「相変わらず退屈そうね」

真姫「たまには表に出てみたら?」

凛「外は暑いから出たくないにゃー」

凛「それに外に出たって何があるの?」

凛「のんびり穏やかな世界だにゃー」

凛「そもそも子どもの遊び場を奪うのはいつだって大人達だというのに外で遊べというのは些か理不尽な云々」

真姫「ヴェェェェェ………」

凛「仮にハラハラドキドキするような大冒険が待っていると言うのならば外に出向くというのもやぶさかではないのだがにゃー」

真姫「じゃ、させてあげる」ガサゴソ

凛「え?」

真姫「『オーバーオーバー』」

真姫「着てみて」

凛「こんな真夏にオーバーなんて着たくないにゃー」

真姫「着ないと話が進まないでしょ」

凛「しょうがないにゃー………」

凛「……!」

凛「ゲェーーーーッ!サソリ!」

凛「真姫ちゃん助けてぇ!」

真姫「…………」ペシッ(ハエ叩き)

グチャ

凛「真姫ちゃんは強いにゃー………」

真姫「オーバーを脱いでみて」

凛「?」

凛「え………!?」

ゴキブリの死骸「」

真姫「凛…………」

真姫「………いつから私がサソリを潰したと錯覚していた?」

凛「…………!」

凛「………ハァッ…ハァッ…」バクッ…バクッ…





真姫「 錯覚よ 」

真姫「それを着るとあらゆる出来事がオーバーに感じられるわ」

凛「へー」

真姫「対した事じゃなくてもハラハラドキドキ出来て、更に絶対安全保証付きの優れものよ」

凛「凄いにゃー!」

ガラッ

にこ「…………」

凛「あ、またゴキブリだにゃー」

にこ「ちょっとぉ!誰がゴキブリよ!」

にこ「あんたにこのこと完全に舐めてるでしょ!?」

真姫「凛。それは本物のにこちゃんよ」

凛「冗談だにゃー」

にこ「全く……それより、家のエアコンが壊れたんだけど、真姫ちゃんの道具でなんとか直せない?」

真姫「それなら………」

真姫「オコノミボックス」

真姫「これならエアコンの代わりになるわよ」

にこ「本当にエアコンになった!」

にこ「ありがと真姫ちゃん!感謝しとくわ!」





凛「壮絶な冒険だったにゃー………」

穂乃果「冒険?凛ちゃん、何処か行ってたの?」

凛「あ、穂乃果ちゃん!ことりちゃん!海未ちゃん!」

ことり「凛ちゃん。こんにちは♪」

海未「この暑さでオーバーを着るなんて何を考えているのですか……」

凛「あのね!実は………」

穂乃果「へぇー、面白そう!」

真姫「オーバーならまだ余ってるから貸してあげるわよ」

穂乃果「本当!?ありがとう真姫ちゃん!」

穂乃果「ことりちゃんと海未ちゃんも一緒に着るよね!?」

海未「あまり気は進みませんが…………」

ことり「私は穂乃果ちゃんも着るなら♪」

穂乃果「よーし!大冒険に出発だよ!」

穂乃果「あ!恐竜!」

海未「きょ、きょ、きょ、恐りゅ、ほ、穂乃果、に、逃げ………!」

ことり「海未ちゃん。ダンプカーだよ」



穂乃果「物凄いジャングル!」

海未「ほ、穂乃果!入ったら出られなくなりますよ!」

ことり「空き地の原っぱだよ」



穂乃果「大蛇!!」

海未「」バタン

穂乃果「海未ちゃんが泡吹いて倒れた!」

穂乃果「海未ちゃん!しっかりしてー!」

ことり「海未ちゃん。ただのミミズだよ………」

穂乃果「もう、ことりちゃん!いちいちタネ明かししないでよー!」

ことり「ご、ごめんね。穂乃果ちゃん」

穂乃果「もうオーバー脱ごうっと」ヌギッ

ことり「そうだね。流石に暑いし」

海未「……ん………」パチリ

海未(ここは……?)

海未(…………!)

海未「は…………はうあ!!」

海未(何故穂乃果は全ての服を脱ごうとしているのですか!?)

海未(!)

海未(いや、違う………これは……)

海未(私を誘っているに違いありません!)

穂乃果「!?」ブルッ

穂乃果(なんだろう、急に寒気が……)

ことり「ひっ……」

穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん……後ろ………」

穂乃果「後ろ?」

クイッ

穂乃果「!!!」

穂乃果「助k?????????」











お し ま い

【ハッピープロムナード】

TV『6年後、そこには元気に走り回る高坂穂乃果さんの姿が………』

TV『我々の取材に応じてくれた穂乃果さんは、当時の事件について語った』

穂乃果『あの時は海未ちゃんに襲われるなんて思いもしなかったんです』

穂乃果『もちろん、これからはもう絶対にクレイジーサイコレズの前で服を脱いだりなんてしないよ!』

TV『次にクレイジーサイコレズに襲われるのは………あなたかもしれない』

亜里沙「ハラショー………」

絵里「亜里沙、こういう時はハラショーじゃなくて、アンビリバボーって言うのよ」

亜里沙「そうなの?お姉ちゃんは物知りだなぁ………」

絵里「ふふふ………お姉ちゃんなんだから当然よ」

絵里「さ、今日はもう寝なさい」

絵里「明日は朝から雪穂ちゃんと遊ぶんでしょう?」

亜里沙「はーい!」

亜里沙「お姉ちゃんは穂乃果さん達と遊ぶんだよね」

絵里「ええそうよ。明日は一緒に穂乃果の家に行きましょうね」

亜里沙「うん!」

翌日

絵里「そう、残念だけどそういうことなら仕方ないわ」

絵里「私達のことは気にしないで?忙しいんでしょう?」

穂乃果『うん………本当にごめんね?』

穂乃果『亜里沙ちゃんにも謝っといてくれる?』

絵里「ええ、分かったわ」


亜里沙「お姉ちゃん。穂乃果さん、なんだって?」

絵里「あのね、亜里沙。穂乃果と雪穂ちゃん、お店の方が急に忙しくなって、今日は遊べなくなったんだって」

亜里沙「えっ……………そう、なんだ………」シュン

絵里「亜里沙………」

亜里沙「…………」

絵里「ねえ亜里沙?今日はお姉ちゃんと二人でお出掛けしましょう?」

亜里沙「え………?」

絵里「一緒に遊べないのは残念だけど、お店が忙しいのは喜ぶべきことなのよ?」

亜里沙「………うん」

絵里「それじゃあ着替えて出掛けましょう」


絵里「今日も良い天気ね」

亜里沙「………うん」

絵里「熱中症にならないように、こまめに水分取るのよ?」

亜里沙「…………うん」

絵里「何処か行きたい場所はない?」

亜里沙「………どこでも良い」

絵里「…………」

絵里(困ったわね………)




凛「おーい絵里ちゃーーん!」

絵里「あら、偶然ね。凛、真姫」

亜里沙「…こんにちは」

絵里「二人は一緒にお出掛け?」

凛「これから真姫ちゃんと一緒に究極のラーメンを求めてラーメン屋巡りをするんだー!」

凛「夏休みの自由研究の課題にするにゃー!」

真姫「べ、別に私はラーメンなんてどうでもいいけど?」

真姫「凛がうるさいから仕方なく行くのよ」

絵里「そ、そう」

真姫「それより、亜里沙ちゃん元気がないように見えるけど?」

絵里「ええ、実はね…」





凛「それで落ち込んでたんだ………」

絵里「亜里沙はまだ友達が少ないから雪穂ちゃんと遊ぶのを凄く楽しみにしてたみたいなの」

絵里「それでどうすれば元気になってもらえるか考えていたところなのよ」

真姫「それなら良い道具があるわ」ガサゴソ

真姫「『ハッピープロムナード』!」









後半と園田の公判に続く

真姫「亜里沙ちゃん、このシートの上をそっちから歩いて来て」

亜里沙「………?」

絵里「ちょっと、何する気?」

真姫「見ていれば分かるわ」

亜里沙「…こう…ですか?」テクテク

亜里沙「………あれ?」

絵里「どうかしたの?」

亜里沙「お姉ちゃん!上に乗っただけで、スーッと気持ちが軽くなったよ!」

絵里「ハラショー………」

真姫「一足進むごとに、愉快な気持ちになっていくのよ」

亜里沙「お姉ちゃん!早く行こ!」

絵里「待って!亜里沙!」

絵里「真姫、助かったわ。ありがとう」

真姫「別に…このぐらいどうってことないわ」

真姫「それより、早く亜里沙ちゃんの方に行ってあげて」

絵里「ええ、そうさせてもらうわ。
じゃあね。凛、真姫」

凛「バイバーイ!」


凛「ハッピープロムナード、凄い効き目だにゃー」

真姫「そうね…でも悲しみや苦しみ、痛みを消す道具なんて、そんなに良い物じゃないわ」

凛「え?そうなの?」

真姫「考えてみて。悲しむ心や辛いと感じる心、負の感情をなかったことに出来る人間が、自らの過ちを悔い改められると思う?」

凛「…………」

真姫「………そんなこと出来るはずがない」

真姫「人は負の感情があるからこそ後悔しながらも成長して行くの」

真姫「それが無ければ、場合によっては他人をいくら傷つけようとも何も感じない人間になってしまうかもしれないわ」

凛「そっか………確かに真姫ちゃんの言う通りかもしれないね」

凛「でも、凛はそれでもハッピープロムナードは良い道具だと思うよ」

真姫「そう………」

真姫「…ねえ、凛…」

凛「なあに?」

真姫「………その」

凛「?」

真姫「…な、なんでもない!」

凛「真姫ちゃん………?」

亜里沙「お姉ちゃん!亜里沙、元気になったらお腹空いちゃった!」

絵里「そうね…もうお昼時だし、どこかお店に入りましょうか」

亜里沙「うん!」

絵里「どこか………良いお店は………」キョロキョロ

絵里「焼肉屋は………ちょっと私達には重すぎるわね」

絵里「………あら?」チラッ

焼肉屋店内

花陽「希ちゃん!このお肉ご飯に合うねぇ!」モグモグ

希「せやね。あ、カルビ焼けたで、焦げへん内にみんな食べて」ヒョイヒョイ

希「ほらにこっちも」

にこ「あんた何言ってんの!?肉より野菜よ!」

にこ「高い食べ放題の代金払うんだから、絶対に元をとってやるんだから!」

にこ「ほら花陽!ご飯なんて食べたらすぐにお腹いっぱいになるわよ!」

花陽「で、でもあまりにも美味しくて………!」モグモグ

ことり(私、なんでここにいるんだっけ………?)

ことり「ええと………好きなように食べるのが一番なんじゃないかな………?」

にこ「何言ってんのよ!あんた何も分かってないわねえ!」

ことり「ご、ごめんなさい………」水ゴクゴク

にこ「あ、こら!水を飲むなんて最悪よ!米の方が100倍ましだわ!」

ことり「え、えぇー………」

ことり(ホノカチャーン…………)

絵里「」

亜里沙「お姉ちゃん?」

絵里「さ、さあ!行きましょう?」

絵里「何が良いかしらね~」

亜里沙「お、お姉ちゃん?なんで押すの?」

絵里「なんでも無いのよ。なんでも」


「では、被告を高坂穂乃果への接触、並びにほむまんの摂取、三年間禁止の刑に」

海未「三年!?いくらなんでも重すぎます!」

「静粛に。発言は許可していません」

海未「ま、待って下さい!穂乃果を!穂乃果を呼んで下さい!」

「静粛に。これ以上発言すると………」

海未(どうして………こんなことに…………)

海未「全部………全部……真姫の未来の秘密道具のせいです……!」

「未来の秘密道具?何を言っているのだ彼女は」

「おそらく現実と妄想の類とで区別が出来ていないのかと」

「ふむ………危険だな。それでは……」

パァン!!

海未「銃声!?」

「ぐぁ…………」

バタン

海未「ひっ…………」

???「安心したまえ。これはただの麻酔銃だ」

海未「あ………あ………」

???「君は先程、『未来の秘密道具のせい』…そう言ったね?」

海未「は、はい」

???「詳しく話を聞かせては貰えないだろうか」

???「もし君の言い分が真実なのだとしたら…話の御礼と言ってはなんだが、君の罪を無かった事にしてあげよう」

???「………どうかね?」

海未「ほ、本当ですか?分かりました。全部話します」

海未「あの、その前に…あなたは………?」

???「おっと失礼。私としたことがまだ名乗っていなかったな」

???「私は………」




*うみちゃんはとってもおとなしくてきのよわいしょうがくせいのおんなのこです。みんなはかんだいなこころをもってゆるしてあげようね。

夕方

亜里沙「今日は楽しかったね!」

絵里「そうね。ねぇ亜里沙、帰る前にあと一箇所だけ寄り道しても良いかしら」

亜里沙「良いけど…どこに行くの?」

絵里「まだ内緒♪」

亜里沙「えぇ!?お姉ちゃーん!」

穂むら

穂乃果「ふぅ…やっと落ち着いて来たね」

ほの母「二人ともごめんなさいね。一日中お店手伝わせちゃって」

雪穂「しょうがないよ。急に忙しくなっちゃったんだから」

穂乃果「でもさー。いつもは暇な店なのに、なんで今日に限って大口の注文が入るかなー…」

ほの父「!?」ガーン

雪穂「お姉ちゃん。お父さんがショック受けてるよ」

穂乃果「あぁ!ごめんねお父さん!」

ほの父「…………」ズーン

雪穂「あーあ。お父さん一度落ち込むと長いんだよねー」

穂乃果「うーん…真姫ちゃんに相談してみようかな?」

雪穂「真姫さんに?」

穂乃果「そう!もしかしたら、落ち込んでても一瞬で元気になれる道具とか出してくれるかも!」

雪穂(道具?真姫さんの家って確か病院だったよね。じゃあ、薬の事を言ってるのかな?)

雪穂「えー?そんなのあるかな?」

ガラッ

穂乃果「あ、いらっしゃいませー!」

絵里「穂乃果。お疲れ様」

穂乃果「絵里ちゃん!?」

亜里沙「雪穂!遊びに来たよ!」

雪穂「亜里沙!?」

絵里「お店の方はひと段落ついたみたいね」

穂乃果「うん。ついさっきね」

ほの母「あらお友達?ちょうど良かったわ。二人ともそろそろ上がって良いわよー」

穂乃果雪穂「はーい」

絵里「それじゃあ、お饅頭4つ、貰えるかしら」チャリンチャリン

穂乃果「うん。今包むから待っててね」

絵里「あ、包まなくて良いわよ」

穂乃果「え?」

絵里「私達、ここであなた達と、食べて行くから」

絵里「ね?亜里沙」

亜里沙「うん!」

穂乃果「絵里ちゃん………」

穂乃果「………上の部屋で待ってて!すぐにお饅頭持って行くよ!」

雪穂「お姉ちゃん!私お茶淹れるね!」









お し ま い

凛「はぁ~今日も暑いにゃー」ゴロゴロ

真姫「ちょっと凛」

凛「ん?なあに真姫ちゃん」

真姫「私、凛が夏休みの宿題やっているところ全然見てないんだけど?」






凛「…………」

真姫「なに黙ってるのよ」

凛「あー!真姫ちゃんのせいで嫌なこと思い出したにゃー!!」

真姫「………」

凛「そもそも、やりたくても全然分からないんだからやりようがないにゃー」

真姫「夏休みの宿題にやったことのない問題が出るわけないでしょ」

真姫「花陽もとっくに終わらせたって言ってたわよ」

凛「でも穂乃果ちゃんとにこちゃんは終わらせてないよ?」

真姫「その二人と同じ立ち位置で良いの?」

凛「えー………うーん」

凛「穂乃果ちゃんはともかくにこちゃんは嫌だにゃー」



にこ「」ピクッ

希「にこっちどうしたん?」

にこ「なんだか今物凄く馬鹿にされたような気がするわ………」

凛「あーあ、頭だけ今のまま、昔に戻れたらなー………」

真姫「………戻れるわよ」

凛「えっ?」

真姫「昔に戻れる道具、あるわよ」

凛「本当!?」

ガサゴソ

真姫「『人生やりなおし機』」






【人生やりなおし機】

真姫「昔のことを思い出してると、『あの時こうすれば良かった』なんて思うことない?」

凛「うん。よくあるよ」

真姫「そんな時、昔へ戻って、もう一度新しく生き直せるのがこの道具よ」

凛「………!!」ゴクリ…

凛「頭は今のままで………?」

真姫「当然でしょ。それに、頭だけじゃなくて身体能力もそのままよ」

真姫「何歳まで戻りたい?」

凛「じゃあ………四歳!」

真姫「分かったわ。じゃあ………過去に飛ばすわよ」

凛「う、うん」




真姫「スイッチオン!」カチッ

ピカッ!

凛「!!」








~~~~~~~~~~~~~~

不思議な感覚がする………

まるで海の中を漂っているような………

それに………

真っ暗な筈なのに、何処か懐かしい感じ………








凛「…………………………!」

凛「………小さい足」

凛「手も、頭も、胸も、みんな小さくなってる………」

凛「本当に戻ったんだ………」

凛「4歳の凛に…戻ったんだ………」

凛「ここは何処だろう………」

凛「………思い出した!」

凛「そういえば昔、近所に材木置き場があったんだ………」

凛「よくここで遊んだっけ………懐かしいにゃー」


ことり「りんちゃーん」

ほのか「かくれんぼの鬼が探しに探しに来ないんだもん。つまんないよー」

凛「穂乃果ちゃんとことりちゃん!」

凛「かわいいにゃ~!」スリスリスリ

ほのか「ねぇ、なんで私たち年中組のりんちゃんに可愛がられてるの?」

ことり「さぁ………」

凛「凛はかくれんぼより他の遊びがしたいにゃー」

ことり「でも、始めたばっかりだよ?」

ほのか「なんかほのかも飽きちゃったなー」

ことり「ほのかちゃん。次はなにして遊ぶ?」

穂乃果「がっこうごっこ!ほのか、先生!」

ことり「じゃあことりとりんちゃんは生徒♪」

凛「凛もそれで良いにゃー」


ほのか「じゅぎょうをはじめます!」

ほのか「えーっと………」










ほのか「今日はじしゅう!」

ほのか「じ、し、ゅ、う、っと!」

@#

ことり「漢字………」

ほのか「りんちゃん漢字書けるの!?」

凛「う、うん」

ほのか「でたらめじゃなくて!?」

凛「本当の漢字だよ」

凛(そっか、幼稚園児は漢字なんて書けないんだ)







えり「あら、三人で遊んでるの?」

ほのか「絵里ちゃん!」

ことり「小学校の帰り?」

えり「ええ、そうよ」

凛(絵里ちゃんはこの頃から可愛くて頭良さそうだにゃー)

凛「………」

凛「認められないわぁ」顎クイッ

えり「?」



えり「ところで………その字、誰が書いたの?」

ほのか「りんちゃんだよ?」

ことり「りんちゃん漢字書けるんだって」

えり「ハラショー………」

えり「凄いわりん!こんな字、私でも書けないわよ!」

ほのか「ええっ!?そんなに難しい字なの!?」

ことり「凄いよりんちゃん!」

えり「他には何か書ける?」

凛「ええと………自分の凛の名前も書けるよ」

星空凛

えり「!?」

えり「て、天才チカ………」

>>84が途中で切れてた



ほのか「じ、し、ゅ、う、っと」

@#

途中で途切れるな。書き込めない文字が含まれてたのか?
>>84

ほのか「じ、し、ゅ、う、っと」

ゴチャゴチャしたとても読めない字

穂乃果「できた!」

凛「あれ?」

ことり「どうしたの?」

凛「穂乃果ちゃん。これ字間違ってるよ?」

ほのこと「え?」

凛「正しくはこう書くにゃー」

自習



凛「今日は楽しかったにゃー」

凛「みんなして凛を天才扱いするんだもん。もっと早くこうするべきだったにゃ」

「凛」

凛「だ、誰!?」

真姫「私よ」

凛「なんだ真姫ちゃんか……」

凛「それで何の用?様子を見に来たの?」

真姫「あなたを連れ戻しに来たのよ」

凛「えっ」

真姫「みんなにチヤホヤされて、もう充分楽しんだでしょ?」

凛「うん………」

真姫「だったらもう帰りましょ」

凛「………」




凛「………嫌だ」

真姫「ヴェ?」

凛「絶対に嫌!凛、ずっとここにいるにゃ!」

真姫「な、ナニソレイミワカンナイ!!」

凛「元の時間に戻ったら、凛はまたみんなから馬鹿にされるんだよ!?」

凛「でもここなら違う!凛はみんなに天才として扱ってもらえるこの時間に残るにゃー!」

真姫「………!!」

真姫「凛………それ、本気で言っているの?」

凛「本気に決まってるよ」

真姫「悪いことは言わないわ。一緒に帰って」

凛「お断りします」

真姫「絶対に後悔するわよ?」

凛「それでもここに残るにゃー」

真姫「………」

真姫「だったら………力ずくで連れ戻すわ!」グイッ

凛「は、離して!」

凛「絶対に…絶対に帰らない!」

真姫「いいから……一緒に来て!」グググッ

凛「やめて真姫ちゃん………!」

凛「真姫ちゃんなんて………凛を無理矢理連れ戻そうとする真姫ちゃんなんて………………!!」












凛「……大っ嫌い!」

真姫「え………」

凛「あ………」

凛「ち、違うよ真姫ちゃん。今のは………」

パッ

凛「………!」

真姫「……今のでよく分かったわ」

凛「真姫……ちゃん…?」

真姫「私、もう行く」

凛「ま、待って!真姫ちゃん!」

真姫「知らない。お望み通りずっとここにいれば?」

凛「真姫ちゃん!お願い!話を聞いて!」

真姫「さよなら」

パッ

凛「真姫ちゃん!」

凛「………………」

凛「あ、明日にはきっとまた様子を見に来るにゃー」

凛「大丈夫。その時に謝れば良いにゃー」



『絶対に後悔するわよ?』



凛「あれも嘘だよね?」

凛「きっと凛を連れ戻すために嘘をついたんだにゃー」

凛「よーしそうと分かれば今日はもう寝るにゃー!」









続く

数年後


凛「………」ソー

ガラッ

凛ママ「凛!帰ってるの!?」

凛「!!」ビクッ

凛ママ「帰ったならちゃんと『ただいま』と言いなさい!」

凛「は、はい………ただいま……」

凛ママ「それじゃあ今日返ってきたテストを見せなさい」

凛「………」スッ

凛ママ「またこんな点を取って!」

凛ママ「一体学校や塾で何を学んでいるの!?」


凛「ごめんなさい…ごめんなさい……」

凛ママ「今度から塾の時間を増やしますからね!」

凛「ええっ!?そんなぁ……」

凛ママ「あなたが出来るようにならないのが悪いんでしょう!!」

凛「ひ、酷いにゃ~…….」

凛ママ「!」

バチン!!!!!!

凛「痛っ!?」

凛ママ「そのにゃーにゃー言うのをやめなさい!!!」

凛「………」




なぜ凛がこんな目に遭わなければならないのか。

はじめこそただ、周りにチヤホヤされるだけで済んでいた。

ママもすっごく喜んで、毎日凛の好きな料理を作ってくれた。

ある日、絵里ちゃんのママがやって来た。

絵里ちゃんから凛のことを聞いたらしく、凛のママと教育について話し合うために来たのだという。

絵里ちゃんのママは、娘を立派な大人にするためには、一切お金を惜しんではいけないと言った。

小学校のお受験について。

塾選びについて。

果てには、凛と絵里ちゃんの二人で留学をさせないかという提案をして来た。

さすがに留学は断固拒否したが、なんだかその日からママは、別人のように変わり果ててしまった。

穂乃果ちゃん達のいる小学校に行きたかったけど、有名校をお受験させられた。

放課後も休みの日も遊ぶ暇はなく、毎日塾。

凛(はぁ………もうこの生活嫌だ)

凛(何か毎日勉強ばかりさせられるし…….学校も空気が張り詰めてて息苦しいし………)

凛(大体こんな生活望んでいないよ…….何でこんなことに)

凛ママ「凛ちゃん。塾の時間よ」

凛「はーい、行って来ます」








あれから、真姫ちゃんは一度も姿を見せなかった。


空き地

穂乃果「あれ、凛ちゃん」

ことり「久し振りね♪」

凛「穂乃果ちゃん…それに、ことりちゃんに…….」

海未「こ、こんにちは…….」

穂乃果「海未ちゃんだよ!最近遊ぶようになったんだー!」

凛「…そう」

ことり「凛ちゃんはこれからどこに行くの?」

凛「塾だよ。もうそろそろ行かなきゃ」

穂乃果「そっかー。一緒に遊びたかったけど…….」

凛「え?」

ことり「塾なら仕方ないよね…….」

凛「………」






遊びに誘われた。久し振りに。


いっつも頑張ってるし、良いよね?




1度くらい、良いよね?

凛「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃー!」

ガシッ

凛「捕まえたー!」

海未「り、凛………速すぎます………」


凛「まだまた走り足りないにゃー!」



楽しい。

しばらく忘れていた感覚。

走るのが好きだ。

ずっとこうしていたい。心の底からそう思う。


でも………



「凛ちゃん!!!!」

凛「!?」ビクッ

凛ママ「あなた………塾はどうしたの?」

凛「ま、ママ………」

凛「きょ…今日は………お休みになって………」

凛ママ「…….本当に?」

凛「う、うん」

凛ママ「そう…….」

凛「ほっ…….」ダラッ…….

凛ママ「汗をかいたわね?」

凛「!?」

れろれろー

凛ママ「おかしいわね…….この味は嘘をついている味よ!凛ちゃん!!」ドドドドドドドド

凛「!!」

凛ママ「凛ちゃん。ママは息抜きをするなとは言いません」

凛ママ「でもね。塾を無断で休んで嘘を付くのはいけません」

凛「………はい」

凛ママ「それともう一つ」

凛ママ「友達は選びなさいと言っているでしょう」

凛ママ「付き合うならこんな低レベルな子達でなく、同じ学校の子達にしなさい」

穂乃果「えっ」

凛「穂乃果ちゃん達は低レベルなんかじゃないよ!」

凛「ことりちゃんのママは国立高校の理事長だし………」

凛ママ「あんな数年後には廃校になってそうな学校。理事長だからなんだというの」

凛「海未ちゃんの家はなんかの名家らしいし………」

凛「娘が人前でまともに会話が出来ないようではたかが知れてるわね」

凛「ぐぬぬ………」

穂乃果「………あれ?」

凛ママ「あの子たちをよく見なさい」

凛ママ「見るからに大事なライブの直前で体調を崩したり、留学することをギリギリまで親友に告げなかったり、本来の目的を忘れて登山を始めそうな顔をしているでしょう!!」

凛「そんなことない!」

凛「みんなは絶対にそんなことしないよ!」

穂乃果「………」

ことり「………」

海未「………」


数日後

凛「はぁ………もう帰りたくないにゃー」

凛「もう3人と遊ぶのは禁止されたし………」

凛「公園………」

凛「時間でも潰して行こうかな…….」

凛「この公園………昔よく遊んだっけ」

凛「懐かしいにゃ………あのブランコ」

少女「………」キィ……

凛「あ、先に誰か座ってるみたい」

凛「………」キィ……

凛(あれ………)

少女「うっ………うっ………」ポロポロ

凛「………」

少女「うっ………グスッ………」ポロポロ

凛「…….ねえ」

少女「っぴゃあ!?」

凛(ぴゃあ?)

少女「な、なんですか…….?」

凛「どうして、泣いてるの?」

少女「え、ええと…….」

少女「私、つい最近そこの小学校に転校して来て………」

少女「だけど、クラスになかなか馴染めなくて、友達も出来なくて…….」

凛「それで泣いていたの?」

少女「は、はい………」

凛「そっか…….」

凛「凛も同じ。学校に全然馴染めなくて…….他の学校には友達はいたんだけど、もう遊べなくなっちゃったんだ」

少女「そうなん、ですか?」

凛「うん。嫌いになったんじゃないのに、もう遊べない」

少女「かわいそう…….」

凛「なんだか凛達、似てるね?」

少女「うん…….そうだね…….」

凛「!!」

凛「ねえ!一緒に遊ぼうよ!」





お し ま い



たった一晩で真姫ちゃんのURを失ったショックで筆が進みません。

凛はその女の子と放課後は毎日遊んだ。

この公園ならママが寄り付くことはないし、ママには学校に残って勉強すると言っておいたので、探しに来ることもないだろう。

女の子とは気が合うようですぐに仲良くなれた。

でも、その子の名前。

それだけは呼べなかった。

名前を呼ぼうとしても、どうしても違和感を感じた。

女の子とは色々な事をして遊んだ。

鬼ごっこ。

ブランコ。

シーソー。

鉄棒。

それに、なわとび。

本当に楽しい毎日だった。

けれど、それも長くは続かなかった。





凛「転校!?」

女の子「うん……」

凛「そんな…….せっかく仲良くなれたのに…….」

女の子「ごめんね………凛ちゃん。ごめんね………」

凛「…………」

女の子「私、言い出せなかったの………」

女の子「凛ちゃんとお別れするのが辛くて…….」

凛「………!」

凛「…….いつ出発するの…?」

女の子「これからすぐに出るの…….」

凛「これから…….」

「そろそろ時間だぞ」

女の子「う、うん」

女の子「あのね、凛ちゃん」

女の子「凛ちゃんと友達になれて本当に良かった」

女の子「私、向こうに行っても凛ちゃんのこと絶対に忘れない。お手紙書くね」

凛「………うん」

凛「…凛も忘れないよ」

女の子「ありがとう…じゃあ…さようなら……!」

ガチャ

バタン!

凛「………!」



凛「…….待って」




凛「待ってよかよちん!」

凛「かよちぃぃぃぃぃん!!!」


ブロロロロロ!

凛「え…….凛、今…….どうして…….」

【STAND BY ME】

かよちん。

かよちん
かよちん
かよちん
かよちん
かよちん………



ずっと忘れていた…….みんなの顔に名前…….みんな思い出した。

記憶に蓋をしていたんだ。

あの楽しかった頃の思い出は、今の凛にとっては何よりも残酷な記憶だったから………





帰りたい。

いつもみんなと一緒にいたあの世界に帰りたい。

凛が間違っていた…………。

過去に行って人生をやり直すなんて馬鹿げていた。

それは、みんなとの思い出の否定…

そんな事も分からなかったなんて、本当に馬鹿だ。

凛「…….お家に帰ろう」


ズルッ

凛「!?」


凛「あ……穴!?」

ヒューーーーーーーー







凛「ん…….」

凛「ここは…….凛の部屋?」

凛「!!」

凛「間違いないにゃ…….」

凛「カレンダーや時計を見る限り…….」

凛「元の世界に帰って来たんだ………!」

凛「真姫ちゃーん?」

シーン…….

凛「出掛けてるのかな?」

凛「ママも居ないし…….」

凛「じゃあ、先に他の誰かの所に遊びに行くにゃ」






凛「あれー?穂乃果ちゃんも居ないの?」

凛「みんなして出掛けてるってわけでもなさそうだし…….」

凛「お店も開いてるのに誰も居ない…….流石に変だにゃ」饅頭mogmog

凛「………そういえば、ここに来るまでに誰にも会ってないような………」

………ゾクッ

凛「だ、誰か居ませんか!?」

凛「誰かァーーーー!!」

シーン……

凛「まさか…….もうこの町どころか世界中のどこにも誰も居ないんじゃ…….」

凛「なんでこんな……」




「凛」

凛「!?」

凛「あーーーーっ!海未ちゃん!」

凛「久し振りに会えて嬉しいにゃー!」

海未「何を言っているんですか?」

海未「私達は昨日にも会ったでしょう」

凛「そ、そうだっけ……えへへ…….」

凛「そうだ海未ちゃん。みんなが何処にいるか知らない?」

海未「みんな?みんなとは誰の事ですか?」

凛「え?みんなはみんなだにゃ。ええと真姫ちゃん、かよちん、穂乃果ちゃんことりちゃん、絵里ちゃん、それと希ちゃん」

海未「………」

凛「…海未ちゃん?」

海未「………」ガシッ

海未「…….なぜ、あなたは覚えているのですか」

凛「え?」

バキッ

凛「なっ!何をするにゃァーーーッ!!」

海未「………」



お し ま い






一体皆は何処へ行ってしまったのか………!

そして、園田の身に何が起きてしまったのか………!
全ての謎が明かされるッ!次回【独裁スイッチ】に続くッ!

【独裁スイッチ】

???「どうだい?久し振りのシャバは」

海未「あまり気分の良いものではありませんね」

海未「私をあのような目に遭わせた真姫が呑気に暮らしていると思うと、正気を保つのにも精一杯です」

???「………」

???「よほど彼女が憎いようだな」

???「それなら良いものを貸してあげよう」

つ凸

海未「これは…….?」

???「『独裁スイッチ』」

海未「独裁…….穏やかではありませんね」

???「このスイッチを押せば、気に入らない奴を消すことが出来る」

海未「………!」

???「誰でも、何度でも消せる」

???「気に入らない奴は片っ端から消して、住みやすい世の中にしようじゃないか………」ドドドドドドドドドド

海未「…」ゴクリ

海未「少し…….考えさせて下さい…」

???「良いだろう。そのスイッチは君が持っておくと良い」

???「くれぐれも悪用するんだぞ・」

海未「受け取りはしたものの…….」

海未(このスイッチ!危険過ぎる!)

海未(一度押せば他人の存在を消すことが出来る!)

海未(なるほど…….実に未来的…!)

海未(…….私はスイッチの性能よりも何よりも、その気軽さが怖い!)

海未(このスイッチを見ていると、つい押してしまいそうになる…….!)

海未(押してしまっては悪魔に心を売り渡すようなもの!!)

海未「なんという恐ろしさ…….!気が狂ってしまいそうです……!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

\凸/

穂乃果「でさー、泣かされた憂さ晴らしに相手の愛犬を焼いて………」

ことり「逆鱗に触れて泣くまで殴られたんだよね」

\ワイワイ/

海未「穂乃果…….ことり…….!」

海未(私があんな目にあっていたというのに、あんなに楽しそうに!)

ことり「………あ」

海未(目が合った!)

プイ

穂乃果「ことりちゃん?どうかした?」

ことり「ううん。なんでもないのよ。なんでも」

海未「!!」

ことり「それより穂乃果チャン。あっち行こう?」

穂乃果「ええっ。どうして?あ、待ってことりちゃーん!」

海未(……..何故ですか…ことり…….)

海未(全て誤解だというのに…….何故裏切ったのですか…….ことり!)

海未「吐き気を催す邪悪とは…まさにあなたの事です!」

海未「…….ハッ!」

海未「独裁スイッチ…….!」ドドドドドドドドドド

海未「だ、駄目です…….これを押してしまっては…….!」


「もーことりちゃんくっつき過ぎて暑いよー」


海未「………」


ポチッ

海未「ハッ!」

海未「押してしまいました!スイッチを!」

海未「こ、ことりは………?」


穂乃果「あれ?こんな所でなにしてたんだっけ………」

海未「!!!」

海未「ことりが既に消えています!」

海未「私はなんということを……」

海未「………ことりを消してしまったことは悲しいですが、ここは前向きに考えましょう………」

海未「これで、誰も私と穂乃果の邪魔をする人は………」

にこ「ちょっと穂乃果!」

海未「!!」

穂乃果「あれ・にこちゃん」

にこ「何が『あれ・にこちゃん』よ!あんた、にこにーとの約束を放ったらかして何こんな所で油売ってんの!?」

海未「!?」ドドドドドドドド

海未(どういうことでしょうか………)

海未(約束を忘れるのは穂乃果にして見ればよくあること!)

海未(ですが、ことりとにことで遊ぶ約束が被るというのは…….)

海未(…….ハッ!まさか…….)

にこ「さ、時間を無駄にした分、さっさと行くわよ」

穂乃果「う、うん」

穂乃果(今日にこちゃんと約束なんてしてたかなぁ?)

海未(…….例え誰かを消滅させても、すぐに消された人物の代役が現れる………!!)

海未(つまり、ことりを消した意味なんて何処にも………!)

海未(…….いえ、これはあくまで仮説………)

海未(実際に試す必要がありますね…….)






ポチッ



パッ

海未「消えた…….」

絵里「穂乃果、こんな所にいたのね」

穂乃果「絵里ちゃん!何か用?」

絵里「今日は私とお出掛けする約束でしょう?まさか忘れてたの?」

海未「………!」

海未「…….疑問が確信に変わりました………」

海未「私が消した先の二人………」

海未「あの二人の消滅は完全に無意味………!」

海未「そしてこのスイッチは………悪魔のスイッチです…………!!」ドドドドドドドドドド

海未「わ、私はなんということを………」

海未「仕方ありませんね………不本意ではありますが真姫に相談しましょう」

海未「…….未来の秘密道具の事は未来人に聞くのが一番です………」



星空家

真姫「…….ふぅ。これで凛が心から帰りたいと願えば、この時代に帰って来られるように設定出来たわ」

ピンポーン

凛ママ「凛ちゃん真姫ちゃん。海未ちゃんが来たわよ~」

ガチャ

海未「真姫…….」

真姫「どうしたの?顔真っ青よ?」

海未「私は…….とんでもない過ちを犯してしまいました………」

海未「あぁ…….どうすれば償えるのでしょうか…………」

真姫「落ち着いて。何をどうしたって言うの?」

海未「実は…….私、ことりとにこを消してしまったんです………」

真姫「消した?ことりとにこを?」

海未「はい…….」

真姫「………」

海未「なんとか二人を元に戻せないでしょうか………」

真姫「………ねえ」

海未「はい?」

真姫「聞きたいんだけど…………」








真姫「ことりとにこって………誰?」

海未「え………?」

海未「何を言っているんですか!?」

海未「あの南ことりとYAZAWAにこです!」

海未「二人を忘れるなんて………」

真姫「それはこっちのセリフよ。そんな変な名前。知り合いにいたら忘れるわけないでしょ」

海未「私が消したんです!!このスイッチで!!」

真姫「これ……独裁スイッチ……?」

真姫「どうして海未が持っているかは知らないけど………そういうことね」

海未「何か思い出したのですか!?」

真姫「二人の事は知らないけど………放っておけばいいわ」

海未「放っておく………?」

海未「真姫………本気ですか?」

真姫「当然でしょ。だって………」

海未(真姫………あなた……最低です)

海未(……二人のことなどどうでも良いと言うのですね)

海未(私の相談もまともに取り合わず…………)



海未(それなら………)









海未「消えて下さい」ポチッ

凛ママ「あら…もう帰るの?」

海未「…はい」

凛ママ「凛ちゃんに用事があったんじゃ………」

海未「いえ、もう用事は済みました」

凛ママ「そう?道に気をつけて帰ってね」

海未「はい。お邪魔しました」

海未「…………」

海未(そう。既に用事は済んだ………)


海未(真姫…あなたのおかげで大きな発見を得ることが出来ました)

海未(消えた人間の事は誰も覚えていない………)

海未(なら…………)




海未(罪悪感に苛まれる必要もありません…………)

海未「絵里………近頃随分と穂乃果に懐かれてているようですね……」ポチッ

パッ

海未「希………穂乃果にわしわしした罪は重いですよ」ポチッ

パッ

海未「花陽………あなた最近穂乃果と米粉パンとやらの研究に勤しんでいるそうですね…………」ポチッ

パッ

海未「凛の姿が見えませんね……」


海未「認めたくはありませんが穂乃果と一番気が合うのは間違いなく凛………」

海未「見つけ次第、消してあげましょう」

海未「………」テクテク

モブA「ねえ聞いた?」

モブB「何が?」

モブA「この前捕まったクレイジーサイコレズ。逃げたんだって」

海未「………」ピタッ

モブB「ええっ?確かこの近くだったよね?」

モブA「そうそう。怖いよね」

モブB「怖いし。レズとかありえないよね」

モブA「ね。もしBがクレイジーサイコレズだったら速攻で縁切るわ」

モブB「は。こっちこそ余裕で縁切るし」

モブB「てかもしクレイジーサイコレズだったとしてもお前なんて狙わねえし」

モブA「あ?」

モブB「は?」

海未「…………」ポチッ

パッ

海未「………帰りましょう」

海未「…………」

『レズとかありえないよね』

『Bがクレイジーサイコレズだったら速攻で縁切るわ』

海未「…………」

穂乃果『海未ちゃーん!』

穂乃果、急に抱きつかないで下さい。びっくりするじゃないですか。

え?嫌だったか?全然そんなことはありませんよ。
ほら、そんな顔をしないで。

穂乃果『えへへ………海未ちゃんだーい好き!』

ふふふ………穂乃果はかわいいですね。私も穂乃果が大好きですよ。

穂乃果『うわ………海未ちゃんてクレイジーサイコレズだったんだ…………』

え?

穂乃果『気持ち悪い………私、海未ちゃんの友達やめるね』

ほ…….のか………?

ことり『ホノカチャン♪』

ことり!?馬鹿な………ことりはあの時確かにこの手で消した筈…!!

穂乃果『あっ、ことりちゃん!』

穂乃果『行こっ!クレイジーサイコレズな海未ちゃんなんて放っといて!』

あぁっ!待ってください!穂乃果!

絵里『海未…….まさかあなたがね…….』

絵里…….!?

希『正直、ドン引きやね』

にこ『流石のにこも生理的に無理だわ』

にこ…….希………!

真姫『クレイジーサイコレズ?何ソレ。イミワカンナイ』

花陽『怖い…….です……….』

凛『うわぁ………』

真姫………花陽………凛……

やめてください…みんなして………そんな養豚場の豚を見るような目で………



ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…………









もう…………………みんな消えて下さい…………………



ポチッ

海未「ハッ………!」

海未「今のは…夢………?」

海未「良かった………私を蔑む穂乃果は何処にもいなかったんですね」

シーン………

海未「………嫌に静かですね……」

海未「外に…出てみましょうか」


シーン………

海未「これは…」

海未「誰もいません………まるで、世界が静止しているかのようです………」

海未「まさか………私以外誰も…………」

海未「………!」

海未「穂乃果………穂乃果は!?」

穂むら

海未「やはり………誰もいませんね………」

海未「………ここに来るまでの道もそうでした」

海未「本当にこの世界には私しかいないのでしょうか………」

海未「もう少し、探してみましょう」

グゥゥゥ………

海未「その前に、何か食べておきましょう」

海未「このほむまんも、もうすぐ食べられなくなるのでしょうか」

海未「いえ、それどころかいつか何も食べるものがなくなってしまうかもしれません」

海未「そうなれば………」

ゾクッ………

海未「………そろそろ、行きましょう」

海未「もしかすると、誰か人がいるかもしれません」

数時間後

海未「駄目ですね………人っ子一人どころか、猫一匹すらいません」

海未「私はきっとここで孤独死する運命なのでしょう………」


「誰かァーーーー!!」

海未「!!」

海未「人の声………!」

海未「あちらの方からですね…!」

凛「なんでこんな………」

海未「あれは…凛!?何故凛が………」

海未「いえ、今はそんなことはどうでも良いです」

海未「凛と合流してどうにか……ハッ!」

海未(合流は不味いのでは……!)

海未(この世界にいるのは私と凛の二人だけ………!)

海未(となると凛は当然みんなが消えた原因は私にあると考える………!)

海未(…….いえ、待ってください)

海未(凛は消えたみんなの事を忘れているはず………!)

海未(つまり、凛と合流することに問題はありません!)



海未「凛」


凛「!?」

凛「あーーーーっ!海未ちゃん!」

凛「久し振りに会えて嬉しいにゃー!」

海未「何を言っているんですか?」

海未「私達は昨日にも会ったでしょう」

凛「そ、そうだっけ……えへへ…….」

凛「そうだ海未ちゃん。みんなが何処にいるか知らない?」

海未「!!」

海未「みんな?みんなとは誰の事ですか?」

凛「え?みんなはみんなだにゃ。ええと真姫ちゃん、かよちん、穂乃果ちゃんことりちゃん、絵里ちゃん、それと希ちゃん」

海未「………」

海未(そんな…馬鹿な…….)

凛「…海未ちゃん?」

海未「………」ガシッ

海未「…….なぜ、あなたは覚えているのですか」

凛「え?」

バキッ

凛「なっ!何をするにゃァーーーッ!!」

海未「………」

海未(かくなる上は…….)







お し ま い

大変申し訳ありませんが、今後の展開のために道具のアイデアをいただければ幸いです。

海未「凛、何故あなたがここに居て、皆の事を覚えているのかは分かりませんが…….」

海未「心配しなくてもすぐに皆の所に行けますよ」

海未「ただし…….行き先は“無の世界”…….ですけどね」

凛「…………!!」









凛(海未ちゃんが壊れてる…….)

海未「さぁ…….痛みはありませんよ」

海未「このスイッチを押せばすぐですから…………」

凛(スイッチ…….あれでみんなを?)

凛「ま、待って!」

海未「なんですか?命乞いなら聞きませんよ」

凛「ち、違うよ!せめて、どうして凛を消そうとするのか教えて欲しいにゃー!」

海未「………」

海未「どうせすぐに消える身……言うだけ無駄だと思いますが、まあ冥土の土産に教えてあげましょう」

海未「私は誤って世界中の人々を消してしまったんです」

海未「そう、この独裁スイッチで」

海未「永遠に続く孤独への恐怖に震えながらも、健気な私は誰か人が残っていないか探しました」

海未「そしてようやく見つけたのが凛、あなたです」

海未「私は一度は友との再開を喜びましたが、すぐにこう考えました」


海未「この世界に私と凛しかいないのなら、凛は私に疑いをかけるのでは?と」

海未「だから消すことにしたんです。あなたは生かしておくには危険過ぎます」

凛「…………」

凛「………そう、なんだ」チラッ

凛(独裁スイッチ………あれが………)

海未「………これで満足ですか?」

凛「うん。…………あ、そうだ」

凛「お別れする前に、海未ちゃんに良いものをあげるにゃ!」

海未「良いもの?」

凛「ほむまんだにゃ」

海未「!?」

海未「凛………あなたという人は…………」








海未「私は、なんて良い友人を持ったのでしょう………」

海未「では、消す前にほむまんを戴いておきましょう」

凛「喜んでもらえて嬉しいにゃー」

凛「はいどうぞ…………あぁっ!手が滑ったぁ!!」ポイッ

海未「!」

海未「はぁっ!」ガシッ

凛「………」ヒョイ

海未「ふぅ………ほむまんは無事の様です」

海未「全く………手元には気をつけてください」クチャクチャ

凛「…………」

凛「…………」ニヤリ

海未「あ、ありません!独裁スイッチが!どこにも!」

凛「………やれやれ………どうやら気をつけなければならないのは海未ちゃんの方だったようだにゃー」ドドドドドドドドドドド


海未「!?」

海未「り、凛………まさか……!」汗ダラァ~

凛「そのまさかだにゃー。独裁スイッチなら………ここにある」

凛「これがどういう意味か………分かるよね?」

海未「た、助けて……下さい…お願いします………」

凛「………」

凛「海未ちゃんが皆を消した罪は消して許されるものじゃあない……」

海未「…………!」

凛「ここは当然………」

海未(けっ、消されるッ!)










凛「逃げるんだにゃーーー!!」ダダダダダダ

海未「なっ……!」

海未「なんのつもりですか!凛!」

凛(このスイッチを押せば海未ちゃんは消える…)

凛(でも、それじゃあ解決にならないにゃ)

凛(凛独りじゃあ意味がないんだ。皆を……それに、海未ちゃんもにゃ。全部元に戻す方法を探さないと……)

凛「今は…スイッチを持って逃げるしかないにゃー………」





海未「…………」

海未「凛………何を企んでいるかは分かりませんが………」

海未「私も奥の手を使わざるを得ないようですね……」

海未「『空気ピストル』」

海未「空気ピストルを手に塗れば、指一本につき一発ずつ、空気の銃弾を放つことが出来ます」

海未「殺傷能力はありませんが…気絶させることぐらいは出来るでしょう」

海未「まずは試しに一発…………バン!」





ゴシュッ

凛「!?」

凛「今の音………海未ちゃんが何かを………?」

海未「バン!」

ゴシュゥッ

凛「!」

凛「間違いないにゃ!海未ちゃんの『バン!』っていう声と同時に、見えない何かが飛んできてるにゃ!」

凛「まさか………あれは秘密道具………!?独裁スイッチといい、今のといい………」

海未「次に凛は『どうして海未ちゃんが秘密道具を!?』と言います」

凛「どうして海未ちゃんが秘密道具を!?」









凛「………ハッ!」


海未「何故分かったのか………とでも言いたげな顔ですね」

凛「海未ちゃん!?いつの間に近くに………!」

海未「まだ分からないのですか?」

海未「あなたがいくら必死に逃げ回ろうと…….」

海未「そこは私の掌の上です」

凛「………ッ!」

海未「さぁ。スイッチを渡して下さい」

海未「今なら人思いにすぐに消してあげますよ」

凛「い………嫌にゃー!」

凛「このスイッチは絶対に渡さない!」ダッ

海未「っ!待ちなさい!」

海未「…………」

海未「逃げられてしまいましたか…….仕方ありませんね」

海未「もう少しだけ…遊んであげましょう」

凛(不味いにゃー…….)

凛(海未ちゃんが秘密道具を持っているなんて…….)

凛(このままだとすぐにスイッチを取り返されちゃう…………!)

凛「何処かに………隠しておかないと…!」

海未「凛ー!待ちなさい!」

凛「!」

凛「急がなきゃ!」

星空家

ガサゴソ

凛「うーん………持ち歩くよりかは家の中に置いた安全…….かにゃ?」

凛「何処かに良い隠し場所は………」ガサゴソ

凛「………あれ?」

凛「これ…なんだろう」

凛「パンツ…….じゃあないよね?」

凛「昔、何処かで見たような……」





凛『真姫ちゃん。何干してるの?もしかしてパンt』

真姫『四次元ポケットよ』

真姫『ずっと着けていると汚れるから、定期的に洗ってるの』

凛『へぇー。真姫ちゃんは綺麗好きなんだね』

真姫『当然でしよ』

凛『にゃ?それじゃあ真姫ちゃんが今着けてるのは何かにゃ?』

真姫『これはスペアポケットよ』

真姫『四次元ポケットが使えないときに代わりとして使うの』

真姫『中の四次元空間はいつものポケットと繋がっているから変わらずに使えるわ』

凛『四次元ポケットにスペアがあるなんて知らなかったにゃー』

凛『…….ねえ真姫ちゃん?』

真姫『お断りします』

凛『ええっ!?凛まだ何も言ってないよ!?』

真姫『どうせポケットを一つ貸せとか言うんでしょ』

凛『そ、それは…….そうだけど…』

真姫『どうせろくなことに使わないんだから。絶対に駄目』

凛『えぇ~?真姫ちゃんのケチ~!』





凛「…………」

凛「真姫ちゃん…….今なら良いよね」

凛「このスペアポケット…….借りて行くにゃー…!」

凛「スペアポケットの力で海未ちゃんを止める…….」

凛「そして…凛が必ずみんな元通りにするよ…….!」










【スペアポケット】

※演出…….ドラマチックガス

凛「海未ちゃん!」ザッ

海未「凛…….そこにいたのですか」

凛「海未ちゃんの野望!凛が打ち砕くにゃー!」

海未「面白い…….威勢だけということにならないことを願っていますよ」

海未「バン!」バァン!

凛(空気ピストル!)

凛「それなら…….」

凛「ひらりマント!」

ひらりマント!銃弾など、飛んでくる敵の攻撃をそのまま受け流す道具!

海未「!!」

ズドン!

海未「秘密道具!いつの間に!」

凛「真姫ちゃんが…遺していったにゃ…….!」

海未「真姫が…….!」

海未(不味いです……真姫の持つ秘密道具は通常の製品版…….)

海未(対して私が借りている道具は試供品…….!)

海未(つまり持久力で劣るのは私!)

凛「今度はこっちから行くよ!」ガサゴソ

海未「ハッ!ま、待ってください!」

凛「名刀…….電光丸!」

ズバァッ!

凛「なっ…….」

海未「…………」ニヤリ

凛「電光丸が…….折れているにゃー…….」

海未「ふふふ………」

凛「!!」

凛「う…….海未ちゃんが何かしたの!?」

海未「いいえ…….私は何もしていませんよ」

海未「全ては….あらかじめ決まっていたんです」

凛「そんな………」

海未「次に凛は『よりによってこのタイミングで壊れるなんて………』と言います!」

凛「よりによってこのタイミングで壊れるなんて………」






凛「…………はッ!」

海未「次のセリフは『ま、また凛のセリフを!』と言います」

凛「ま、また凛のセリフを!」

凛「!!」

海未「凛…….忘れたのですか?」





海未「あなたは………ずっと私の掌の上にいるのですよ………」ドドドドドドドドド

凛「………!!」

海未「あらかじめ日記!!」

カキカキ

『凛は海未ちゃんに電光丸で斬りかかったけど、運悪く電光丸が折れてしまいました。他の武器になる道具も壊れてしまいました』

『なので………』


海未「あなたには安全装置(セイフティーロック)を掛けさせてもらいます!」




『園田海未を攻撃できない』

あらかじめ日記!その日記に描かれた未来への願望はどれだけ拒絶しようとも、日記が存在している限り必ず成し遂げられる!



凛「安全装置…….?」

凛「よ、よくわからないけど………海未ちゃんが動かない今がチャンスにゃ」

凛「電光丸が使えないなら…….ショックガン!」カチャ

スカッ

凛「ショックガンが…………反応しない………!?」

凛「ど、どうして!?」

海未「無駄ですよ。無駄無駄」

海未「あなたは私に危害を加えることはできないんです…………」

凛「そ、そんな………」

海未「試してみると良いですよ。時間を無駄にするだけだと思いますが………」

凛「…………ッ!」

凛「ね、熱線銃!」





凛「…………地球破壊爆弾…」

プス……

凛「………あ…………あ………」

海未「全く………いけませんよ。凛」

海未「もし爆発すれば、私もあなたもこの星もろとも木っ端微塵になっていたところです」

凛「…………」

海未「もっとも、このあらかじめ日記が存在する限り、そんなことはあり得ませんが………」













凛「…………!」

凛(日記…….存在している限り…….攻撃できない…………)






凛「!!」

凛(そうだ…….分かったよ!あらかじめ日記の攻略法!)

凛(真姫ちゃんかよちん、それにみんな…….凛は絶対に負けないよ!)



凛「とりよせバッグ!!」



とりよせバッグ!一見ただの鞄だが、欲しいものを思い浮かべれば鞄の中から取り出すことができる!なお、実在するものでなければ取り出すことはできない!







凛「海未ちゃんの持つ…….あらかじめ日記を!」

海未「なッ…….!」

海未「わ…私の日記がッ!日記がありません!」

海未「この一瞬の内に…何故…!」

海未「はッ……!ま………まさか………!!」

凛「…………」

凛「日記ならあるよ…….」

凛「凛の…….掌の上に…………!」ドドドドドドドドド

海未「凛!」

海未「ど、どうやって………凛は私を攻撃できないはず………!」

凛「凛は海未ちゃんを攻撃してないよ」

凛「ただ……持ち物を取っただけにゃ」

海未「そ、そんな馬鹿なことが…」



凛「あらかじめ日記………未来を思いのままに変える道具…….」スチャッ

海未「ラ…ライター!」

シュボッ

凛「こんな道具、凛は要らない」

凛「未来は…….凛の…….自分自身の力で切り開くにゃ!」

ブボボモワァッ

海未「日記が………燃えています……」

海未「…………ッ!」ギリッ…



凛「海未ちゃんの次のセリフは『よ…よくも私の日記をッ!』だにゃ!」

海未「凛ッ!よ…よくも私の日記をッ!」


海未「………はッ!」

海未「な…なぜ私のセリフを!?」






凛「海未ちゃんにしばらく凛の掌の上で踊ってもらうにゃ」

海未(凛が手に持っているのは私の日記を燃やしたライターだけ………)

海未(ま、まさか………)

海未「そのライター!ただ燃やすだけだと思いきや…………ッ!」



凛「シナリオライター………」ドドドドドドドドド




凛「ライターに火を灯している間………海未ちゃんは凛のシナリオに抗うことはできない…………にゃ」






海未「」

凛「か、勝ったにゃ…」

凛「長い戦いだったけど………勝ったよ………」

凛「真姫ちゃん!かよちん!穂乃果ちゃん!ことりちゃん!絵里ちゃん!希ちゃん!終わったよ………」

凛「………ううん、これからにゃ…みんなを元に戻さないと………」

凛「それにしても………」

凛「海未ちゃんのあらかじめ日記…あれがあったからこそシナリオライターの作戦を思いつけたにゃ……」









「それはこちらも同じです」

凛「!?」

海未「…….凛のお陰で私もあることを閃きました」

凛「う、海未ちゃん………!」

海未「それは…………これです!」

\凸/

凛「ど………独裁スイッチ!」

凛「どうして独裁スイッチがここに!?」

海未「あなたはどうやらこのスイッチを何処かに隠していたようですが………」

海未「この!とりよせバッグの前には無意味です!」

凛「!!」

海未「さぁ凛!あなたが何かするより先に!この世界から消えて貰います!」

ポチッ

凛「待っtパッ

凛「あーーーーー!!」

真姫「ヴェェッ!?」ビクッ

真姫「何?急に大声出して」

凛「わ、忘れてたにゃ………」

真姫「何を?宿題ならなんとか終わらせたはずでしょ?」

凛「じ…自由研究………」

真姫「そういえば………なにもやってなかったわね」

凛「真姫ちゃ〜〜〜ん!」

真姫「次に凛は『なんか道具出してー!』と言うわ」

真姫「そしてお断りします!」

凛「そのくだりはもう良いにゃー!」

凛「断られてるし………」

真姫「凛。物を作るということは、一から自分で初めから工夫してこそ価値があるの」

凛「で、でも時間がないし、そんなこと言ってられないにゃ!」

真姫「知らない。自分でなんとかして」スタスタ

凛「真姫ちゃんの薄情者〜!」

真姫「あ、そうそう」

凛「え?」

真姫「部屋に置いてる機械には触らないで」

凛「なんの道具?」

真姫「なんでも良いでしょ。どうせすぐに返すんだから」

凛「む………」

凛「真姫ちゃんの外道ー!不良ー!家出少女ー!不法侵入ー!」

真姫「人聞きの悪いこと言わないで!」


凛「触るなって言われたら触りたくなるにゃー!」

ガチャッ


凛「わぁ〜…おっきいにゃ〜」

凛「どうやって使うんだろう…….」

凛「あ、説明書がついてるにゃ」

凛「えっと…….」

凛「人間…….製造機!?」








【人間製造機】

説明書「あなたの手でかわいい赤ちゃんを作ってみませんか?」

説明書「どこからどこまでも本物の人間そっくり!」

説明書「材料はあなたの身の回りにある物だけ!」

説明書「この材料は、人体を成り立たせている成分を材料から取り出し、新しく組み立て直し………」

凛ええと…….もう良いや」

凛「説明書はよく分からないけど、すごいにゃー!」

凛「よーし、作ってみんなをあっと言わせてやるにゃ!」

ガラッ

好青年「ちゃーす。未来デパートっす」

凛「!?」ビクッ

好青年「機械取りきゃーしたー」

好青年「ここサインおねしゃーす」

凛「え、ええと…今持ち主がいなくて」

好青年「あ?マジ?今ちゃんりんしかいねーの?」

凛「…………」

好青年「じゃーちゃんまき戻ったらここにテルおねしゃーす」

凛「は、はい………」

好青年「ったく余計な仕事増やしやがってよー………」ドカッ!

凛「壁が………」

好青年「んじゃ失礼しやーっす」

ガラッ

凛「…………」

凛「ざ、材料集めるにゃ……」

材料

「脂肪」石鹸1個
「鉄」釘1本
「りん」マッチ100本
「炭素」鉛筆450本

コップ1杯の「石灰」
ひとつまみの「硫黄」「マグネシウム」
1.8リットルの水

凛「石鹸と釘とマッチは簡単に手に入ったにゃ」

凛「硫黄は鉱石標本、マグネシウムは昔写真を撮るのに使ったのを使って…….」

凛「鉛筆は…….凛のおこずかいじゃ足りないし……」

凛「そうだ!みんなから少しずつ貰うにゃ!」

にこ「鉛筆?しょうがないわねー」

にこ「ほら、持って行きなさい」どさっ

凛「こんなに良いの?」

にこ「遠慮なんて要らないの。むしろ全部持って行きなさいよ!」

『にこちゃーん、早く戻って宿題の続きしなさーい』

にこ「ほ、ほら!さっさと行きなさい!」

凛「う、うん」

凛「たくさん貰ったけど…….まだ足りないにゃ」

海未「どうしたのですか。凛」

凛「!!」

凛「う…海未ちゃん…………!」

海未「そう身構えないで下さい」

海未「いえ、私が犯した罪を考えれば、その反応は当然ですね」

凛「ご、ごめん…….」

海未「良いんですよ。凛」

海未「ただ、これだけは覚えておいて下さい」

海未「私はこれから変わります。自分を律し、自分のためではなく、友達のために怒れる…….」

海未「そういう人間に私はなってみせます」

凛「海未ちゃん………」

海未「それより、何か探している様でしたが…….」

凛「あ。忘れてたにゃ。実は…….」





海未「鉛筆、ですか…….」

凛「余ってたら分けて欲しいにゃ」

海未「…………」

凛「えっと……」

海未「…………」プルプル

凛「海未ちゃん………?」

海未「私は…….感動しました」プルプル

凛「えっ」

海未「まさか…….あの凛が鉛筆を欲しがるとは…….…….」

海未「凛、ようやくやる気になったのですね………」

海未「待っていて下さい!すぐに家中の鉛筆を用意します!」

凛「………」

凛「誤解させちゃったみたいだけど………まあいいにゃ」

凛「450本までもう少しにゃ」

凛「次は……かよちんの家に行くにゃ」



凛「かーよちん!」

花陽「凛ちゃん。いらっしゃい」

凛「あのね、かよちん。要らない鉛筆とかない?」

花陽「鉛筆?ちょっとならあるけど…….」

凛「本当!?ちょっと分けて欲しいにゃー」

花陽「うん。良いよ」

凛「ありがとにゃ!かよちん大好き!」

花陽「えへへ…….ちょっと待っててね」

花陽「はい、凛ちゃん」

花陽「少ししかなくてごめんね?」

凛「ううん、これだけあれば充分だよ!」

花陽「そうなんだ。凛ちゃんの役に立てて嬉しいな」

花陽「そういえば、この鉛筆って何に使うの?」

凛「夏休みの自由研究だよ!」

花陽「ええっ?まだ宿題やってなかったのォ?」


凛「そうだ!かよちんも一緒に作ろうよ!」

凛「一緒にやった方がきっと楽しいにゃ!」

花陽「もちろん良いけど…….何を作るの?」

凛「えへへ…あのね」









凛「赤ちゃん」

凛「追い出された」

凛「でも、鉛筆は集まったにゃ」

凛「よーし、早速子どもを作るにゃー!」


凛「材料を入れる」ドサドサ

凛「次は…….分解装置を作動させて…」

凛「組み立てスイッチを…….入れる」

凛「これで後は待つだけ!」

凛「みんなを呼んで、驚かせるにゃー!」









コポ…….コポ……コポォ…….

《…ウゴクナ》

凛「え?」

凛「今何か…….聞こえたような気がするにゃ…….」

クルリ

赤ん坊「…………」

凛「!!」

凛「い、いつの間に…….」

《ダレニモシラセズニ…………ミルク…………モッテコイ》

凛「ま…また聞こえた…….」

凛「も、もしかして、この赤ちゃんが…?」

《グズグズスルナ!!》

パリンッ!

凛「ひっ!?」ビクッ

凛「い、今持ってくるから待ってて!!」ドタバタ

赤ん坊「…………」










赤ん坊「ゲシシシシシ」

凛「な…….なんだか大変なことになっちゃった………」

ピーンポーン

凛「ミルク持っていかなきゃならないのに………」

凛「こんな時に誰!?」ガチャ

花陽「お、お邪魔します」

凛「かよちん!?」

花陽「さっきはごめんね。凛ちゃんが変なこと言うからびっくりしちゃって…….」

凛「ううん、凛は気にしてないよ」

花陽「そうなんだ。良かった………」

凛(かよちんが家に来てくれたのは嬉しいけど、今は危険にゃ………)

花陽「ねえ凛ちゃん」

凛「え?なあに?」

花陽「それ….何持ってるの?」

凛「………あっ」

花陽「哺乳瓶…….だよね?」

凛「こ、これはね」

凛(かよちん自身のためにも今はどうにか帰ってもらわないと………)

凛「え、ええと…….」

花陽「?」

《ミルク遅いよ!なにやってんの!》

花陽「え?」チラッ

赤ん坊「…………」イライラ

花陽「赤…ちゃん?」

凛「あわわわ」

花陽(どうして凛ちゃんのお家に赤ちゃんが?凛ちゃんには弟も妹もいないはずだよね。親戚の子かな?でも、他に誰もいないみたいだし違うよね?凛ちゃん一人に子守りを頼むなんて考えられないし…….そういえばさっき、凛ちゃん『赤ちゃん作ろう』って言ってたよね。ううん。嫌だったわけじゃないよ?あの時はびっくりして、恥ずかしくてつい追い出しちゃったけど、後になって、『もしかして凛ちゃんは赤ちゃんの作り方を知らないのかな』って考えて、そしたら、『花陽がしっかり教えてあげなきゃ』って思って来たんだよ?そしたら、もう既に赤ちゃんが居て………)

花陽(それで…….ええと…ええと…)

花陽「……………きゅう」バタン

凛「か、かよちーん!!しっかりしてー!!」

《さて…….この俺を待たせた罪は重いぞ》

メリ…メリメリ……

凛「ゆ…床が…….!」

《二人まとめて電気死刑にしてやろう》

凛「で、電気死刑!?」

凛「お願い!かよちんだけは見逃して!」

《ほう…自分を一人を犠牲にして友を助けようとするか》

《気に入った…….なかなかに気に入ったぞ》

凛「じゃ、じゃあ…….!」








《だが断る》

凛「!?」

《このミュータントベイビーが最も好きな事のひとつは、自分より年上なやつの頼みをNOと断ってやる事だ!》

凛「あ………あ…………」

《死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!》

凛「かよちんッ!」ガシッ

花陽「」

ビリビリビリビリィ!

凛「…………ッ…」

凛「あれ…なんともない…….?」

凛「かよちんも…….無事みたい…」

「怪我はありませんでしたか?」

凛「あ…….!ど、どうしてここに…….?」

「凛の勉強をみてあげようと思って来てみれば…とんでもない邪気を感じたので、急いで飛んで来ました」

「危ないところでしたね。凛」

《な…なんだ…….?急に枕が飛んで来て…….》

《はっ…….き、貴様!な……何者だ!?》

「とっくにご存知なんでしょう?」
      
「私は凛を助けるために家からやって来た現代人」

「穏やかな心を持ちながら 激しい怒りによって目覚めた伝説のCPL」

海未「スーパークレイジーサイコレズ、園田海未です!!!」

《SCPLだと…….馬鹿な!》

《くらえええぇぇぇぇぇぇ!!》ビリビリ!

海未「子どもとは無邪気でなくてはいけません…私が躾けてあげましょう」

凛「海未ちゃん気をつけて!その赤ちゃん、超能力を使ってくるよ!」

海未「超能力?何を言っているのですか」

シュパッ

《き、消えた…….!》

海未「ありませんよ。そんな非科学的な物」

《なっ…….!後ろだと!?》

海未「ハァッ!」バシュッ(敵を上空へ打ち上げる)

《オグゥッ!》

シュピンッ

海未「はあっ!」ボギャァッ(上空の敵の背後に回り、追撃)

《ガハッ!》

海未「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!」ボガガガガガガ(更に背後に回り、殴る蹴るの応酬)

海未「うりゃァッ!!」ドゴォ!(敵の頭上から、両手をハンマーのようにして思い切り振り下ろす。相手は埋まる)

ドシャァッ

赤ん坊「」

凛「す、凄い…….あの赤ちゃんの実力も凄いけど…….」

凛「それでも、それでも海未ちゃんならなんとかしてくれる………」

海未「もう終わりですか?」

《くっ…….》

《ちくしょう…….完全体にさえ…….》

《完全体にさえなれればこんな奴ら……》

海未「……」ピクッ

海未「……その完全体とやらはそんなに強いのですか?」

《あ、ああ…….貴様らなんぞ、余裕で倒せる程だ》

海未「面白いですね……なってもらいましょう…完全体に……」

凛「う、海未ちゃん……!?何を……!」


赤ん坊「………」ニヤリ

《うおおおおおおおお!!!!》ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

海未「そ、そんな……なんて凄まじい“気”…………!!」





《な…なんだ…….?急に枕が飛んで来て…….》

海未(さて……この先の展開はどうするべきでしょうか…….)

《はっ…….き、貴様!な……何者だ!?》

海未「!」

海未「いけません。つい考え事に夢中になってしまいました」

海未「逆時計!」

海未「今から二時間、時間を逆戻りさせます」

カチ

《何!?》

《ちくしょう…….ちくしょぉぉぉぉぉぉぉ!!》

チャカチャカチャカチャカ

ボチャ

バァーーーーー!

凛「やったー!人間製造機の中に戻ったにゃ!」

海未「これで何もかも元通りですね」






ピーンポーン

凛「あ、誰か来たにゃ」

ガチャッ

花陽「凛ちゃん、こんにちは」

凛「あれー?かよちん!?どうしたの!?」

海未「私が呼んだんです」

凛「えっ?海未ちゃんが?」

海未「これから凛に勉強を教えるので、手伝って貰えないかと連絡したんです」

凛「えっ…….」

凛「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」







お し ま い

【友情カプセル】

真姫「ヴェェェ………」ゴクリ…

にこ「遠慮しないで良いのよ」

真姫「…….いただきます」パク

真姫「!」パクパク

にこ「どう?にこが育てたトマトの味は」

真姫「…美味しい」

にこ「当然よ。一年生の時に進○ゼミから貰った種を、毎年毎年心を込めて育ててるんだから」

にこ「真姫さえよければ、毎日食べさせてあげるわ」

真姫「ヴェ?」

にこ「凛の家を出て、うちに来ればトマトぐらい食べ放題。今なら黄色いプチトマトも付けるわよ」

真姫「………」ジトー…

にこ「…………な、何よ?」

真姫「バカニシナイデ!!」

バタン!

にこ「あ、待って!」

にこ「…………」シュン






真姫「って思い切り怒鳴ってやったわ」

凛「さぁすがぁ」


玄関

ガチャッ

にこ「こんにちは」

凛ママ「あらにこちゃん遊びに来たの」

にこ「真姫ちゃんさんいますか」














凛ママ「真姫ちゃん!!」

真姫「ヴェ!?」

凛ママ「あなた、矢澤さんのお宅で育てたトマト、20個も食べたんですって!?」

凛ママ「なんて卑しい!」

凛「真姫ちゃん…….」ジーー

真姫「ヴェ…ヴェェ………」

凛ママ「今から一緒に謝りに行くわよ!」

真姫「………悪魔のパスポート!」





凛ママ「トマトなんてそこら辺で安く売ってるんだからどんどん食べちゃえば良いのよ」

凛ママ「それに家で育てたのよりスーパーで買った方が美味しいわ」

真姫「行くわよ凛」

真姫「にこちゃんに一言文句言ってやるんだから」

凛「う、うん」

真姫「にこちゃん!」

にこ「何よ?お詫びでもしに来たの?」

真姫「食べろって言ったのにこちゃんでしょ」

にこ「タダでとは言ってないわよ」

にこ「うちに来ないならにこが育てたトマト返して」

真姫「返せって言われても、食べた物を返せるわけないし…….」

にこ「言っておくけどお金で解決したり、そこらで売ってるトマトで弁償とかは無しよ」

にこ「にこが丹精込めて育てたトマトは何処にも売ってないんだから」

凛(ごもっともだけどにこちゃんが言うとなんか小憎たらしいにゃ)

真姫「…面倒な人」

真姫「じゃあどうしろって言うの?」

にこ「そうね…」

にこ「にこに何か道具を貸してちょうだい」

真姫「道具って何をする気?」

にこ「あのね真姫ちゃん。にこ、今ねどうしてもお友達になりたい人がいるにこ〜」

凛(また始まった)

にこ「でも〜その人はにこのこと見向きもしてくれなくて〜」

にこ「だからー、お友達になれる道具を出して欲しいな〜(はあと」

真姫「分かったわ。もうそれでチャラにしてよね」

ゴソゴソ

真姫「『友情カプセル』」

真姫「このカプセルを相手に付けて、コントローラーをにこちゃんが持つのよ」

真姫「そうすれば相手はにこちゃんに友情を感じるようになるわ」

にこ「ふーん…悪くないわね」

にこ「これ、しばらく借りとくわ」

真姫「後でちゃんと返してよね」

にこ「分かってるわよ!うるさいわね!」


凛「でも、機械で友達を作るなんて、かわいそうだね」

真姫「そうね。でも何故かそれがにこちゃんらしいという感じもするわ」

凛「言えてる言えてる」

にこ「………」

にこ「くぅ〜……言わせておけば…….」

にこ「見てなさいよ…….!」

ピタッ

にこ「やった!真姫にくっついた!」

にこ「後はこのコントローラーで……」ピピピ

にこ「さあ真姫!一緒に帰るわよ!」バッ!

真姫「………」

凛「………」

にこ「………え?」

真姫「にこちゃん…何言ってるの」

真姫「それはもう散々断わったでしょ」

にこ「ど、どうなってるわけ!?」

にこ「やり方は合ってる…………と思うけど…….」

にこ「今度は凛でためしてみるわ。要らないけど」

ピタッ ピピピ

にこ「凛!お菓子買って来なさい!」

真姫「………」

凛「………」

にこ「………え?」

凛「にこちゃん」

にこ「え?」

凛「お断りします!」

真姫「ちょっと凛!真似しないで言ってるでしょ!」

にこ「えぇー………」






にこ「もうどうなってるのよ!」

にこ「このカプセルを付けたら友達になれるはずなのに全然効果ないじゃない!」

にこ「他の六人に試してもわしわしされたり、説教されたり頭を心配されたりするし…….」

にこ「こんなポンコツ、こうしてやるわ!」ポイッ

にこ「にこをからかって………今度会ったらただじゃおかないんだから!」










凛「そういえば、にこちゃんが友達になりたい人って誰なのかな?」

真姫「知らない。でも、私もちょっとだけ気になるかも」






お し ま い

そろそろ宇宙行きますかね

凛「かよちん早く!早く凛のお家で遊ぶにゃ!」

花陽「ま、待って〜」

凛「ただい………ま…………」

花陽「凛ちゃん?どうしたの?」

凛「あ、あれ………」

花陽「凛ちゃんのお家がどうかしたの?」チラッ

花陽「わぁ………」

凛「かよちん。これ何か分かる?」

花陽「ううん。乗り物に見えるけど…….」

凛「うーん…….」

凛「あ、そっか!」

花陽「何かわかったの?」

凛「乗ってみればわかるにゃ!」


花陽「凛ちゃん…….」

にこ「話は聞かせて貰ったわ!」

凛「にこちゃん!」

にこ「にこも混ぜて貰うわよ!」

凛「うん!良いよ!」

花陽(これ…きっと真姫ちゃんのだよね?)

ガチャッ

にこ「開いた!」

凛「早速中を調べるにゃ!」

花陽「ま、待って、凛ちゃん」

凛「え?なあに?」

花陽「勝手に乗ったりしたら、危ないよ?急に動きだすかもしれないし………」

にこ「心配症ねー…ちょっと中を見るだけなんだから大丈夫よ」

凛「そうだよかよちん!きっと大丈夫にゃ!」

花陽「で、でも……」

にこ「そんなに心配ならそこで待っていれば良いでしよ」

花陽「うん…….」

凛「ごめんねかよちん。すぐに終わらせるにゃ!」

バタン!

花陽「あ………」

花陽「だ、大丈夫かなあ………?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

花陽「え?何の音だろう…………」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

花陽「も、もしかして………」

花陽「凛ちゃん!にこちゃん!」

ドヒュンッ!

花陽「あ……行っちゃった………」

<ダレカタスケテ〜!>

真姫「!!」

真姫「花陽!?どうしたの!?」

花陽「ま、真姫ちゃん………」

花陽「あのね、凛ちゃんとにこちゃんが大変なの」

真姫「凛とにこちゃん……不安な組み合わせね」

真姫「宇宙救命ボートがない……」

真姫「つまり………またいつものパターンってことね」

花陽「うん……」

とある星

にこ「………………」

にこ「………ん………」

にこ「…………はっ」

にこ「いたた………どこよここ…」

凛「」

にこ「ちょっ……!」

凛「」

にこ「ちょっと凛!しっかりしなさいよ!」ユサユサ

凛「」

にこ「目開けなさい!にこを一人にしないで!」ユサユサ

凛「」ガクン

にこ「凛…そんな……」

凛「……………………むにゃ」

にこ「!」

凛「むにゃむにゃ……かよちんは今日もかわいいにゃ〜」

にこ「は……?」

凛「………露出が多い方が基本的に受けは良いけど、凛はかよちんのかわいさを最大限まで引き出せるのは冬服だと思う………むにゃ」

にこ「………」

凛「あ、でもかよちんはいつでも最高にかわ痛い!痛い!」

にこ「さっさと起きなさいよ!」

凛「ひ、酷いにゃー……」

にこ「酷いのはどっちよ!」

にこ「スイッチを見つけたからって何も考えずに迷わず押すなんてありえる!」

凛「あんな所に一つだけスイッチがあったら誰でも押したくなるにゃー!」

にこ「…もういいわ。あんたを責めても仕方ないし」

にこ「ほら行くわよ」

凛「どこに行くの?」

にこ「ここでじっとしてても仕方ないでしょ。何か戻る方法を探すの」

凛「ええっ。危ないよぉ」

にこ「大丈夫よ。ここから町が見えるでしょ」

凛「う、うん」

にこ「つまり、この星は地球に似たような文明なのよ」

凛「あっ!」

にこ「少なくとも、大勢の人が暮らしている町の中なら危険はないはずよ」

凛「にこちゃんはこういう時だけは頼りになるにゃ〜」

にこ「さ、町に行くわよ」

凛「うん!」

【宇宙救命ボート】

凛「ねえにこちゃん」

にこ「何?」

凛「この辺り…ちょっと見覚えないかにゃ?」

にこ「見覚えなんてあるわけないでしょ。今日初めて見たんだから」

凛「それはそうだけど……」

にこ「でも、確かに変な感じがするわね」

にこ「見慣れた景色なようで、違和感も感じるし……」

凛「やっぱり、見覚えがあるにゃー!」

凛「でもどこで……う〜ん」

グー……

凛「あっ」

にこ「あんたねぇ……」

凛「えへへ。考えてたらお腹減ってきたにゃ」

凛「にこちゃん。ちょっとコンビニに寄っていこうよ」

にこ「仕方ないわねー……」

コンビニ

テロレロレロ

好青年店員「しゃーせー」

好青年店員「チッ…ガキとジジババは来んじゃねえよ」ブツブツ

凛「これとこれと……」

凛「にこちゃんは何にする?」

にこ「そうね……たけのこにするわ」

凛「分かったにゃ!」

凛「お願いします」ドサッ

好青年店員「うーい」ピッピッ

好青年店員「あー756す」

凛「はい」

好青年店員「あ?」

にこ凛「え?」

好青年店員「はぁー…お客さーん……こんな玩具の金、使えねえっすよ」

凛「え、で、でも……」

好青年店員「あのよぉ……あんま大人舐めてっとよぉ……温厚な俺もキレんぞ?」


凛「で、でもこれ、お、玩具じゃ……」

にこ「あっ!」

にこ「凛、町並みは似ていても、お金は地球とは違うのよ!」

凛「あっ……」

凛「じゃ、じゃあ……お金がないってことはこのままだと凛とにこちゃんは………」

好青年店員「お?何わけわかんねえことゴチャゴチャ言ってんだ?」

テロレロレロ

??(何か揉めているみたいね)

??(って、あれはにこと凛!?)

好青年店員「金がねえってんならよぉ………」

好青年店員「後ろにお並びのお客様の迷惑になるからさっさと消えやがれぇ!」

絵里「待って下さい!」

好青年店員「お?」

にこ「え……?」

凛「絵里ちゃん!」

絵里「お金なら私が払います」

好青年店員「あ?お、おう………」

好青年店員「……釣りの244円だ」

絵里「さ、二人とも行くわよ」

にこ「え、ええ……」

絵里「凛、袋を忘れてるわよ」

凛「あ……」

凛「絵里ちゃぁぁぁぁぁん!」

絵里「こらこら、泣かないの」

絵里「お金を忘れちゃって、怖い思いをしたのね」

にこ「……それにしても、驚いたわ。しばらく見ないと思ってたら、あんたいつの間にこの星に来てたの?」

絵里「この星?」

絵里「ごめんなさい。にこが言ってる事の意味が、よく分からないわ」

にこ「……え…」

絵里「まるで自分が別の星から来たみたいな言い方ね?」

にこ「な、何言ってるのよ!にこも凛も絵里みんな、地球から……!」

絵里「地球……?」

絵里「あ、いけない。もう帰らないとバレエのレッスンに遅れるわ」

凛「バレエ?絵里ちゃん、またバレエを始めたの!?」

絵里「凛まで何言ってるの?」

絵里「私はバレエをやめたことなんて一度もないわよ?」

凛「………!」

絵里「この前だって、コンクールにみんなして応援しに来てくれたじゃない」

絵里「もしかして、二人して私をからかってるの?」

にこ「………」

凛「………」

絵里「それじゃ、もう行くわね」

凛「………う、うん」

凛「に、にこちゃん……」

にこ「にこ達がこの星に来たのは、偶然なんかじゃなかったみたいね……」

にこ「絵里は、誰かの手によってこの星に連れて来られて…何が目的かは分からないけど、記憶を書き換えられたんだわ……」

凛「ゴクリ……」

凛「つまり凛とにこちゃんは、この星の何処かにいる黒幕を倒して、絵里ちゃんを助ける為に送り出されたってこと?」

にこ「そうなるわね………!」

にこ「もしかしたら、絵里の他にも誰か偽の記憶を植え付けられた人がいるかもしれないわ」

凛「よーし、早速探しに行くにゃー!」

穂乃果「あれ〜にこちゃんに凛ちゃん」

凛「穂乃果ちゃん!?」

にこ「穂乃果もこっちに連れて来られたのね…」

穂乃果「?」

穂乃果「そうそう、二人とも今暇かな?」

穂乃果「ちょっとお願いがあるんだけど……」

にこ「お金ならないわよ」

穂乃果「違うよ〜。ウチのお店の新商品の味見をしてほしいんだけど」

凛「そういうことなら大歓迎にゃー!」

にこ「そうね。タダでお菓子が食べられるなら行ってあげないこともないけど?」

穂乃果「本当!?ありがとう!」

穂乃果「じゃあ、これからウチに来てくれる?」

凛「凛、穂乃果ちゃんちの和菓子大好きにゃー」

穂乃果「和菓子?何のこと?」

凛「え?」

穂乃果「あ、着いたよ。二人とも入って」

にこ「こ、これって………」

穂乃果「助かるよー。ことりちゃんを呼んでも良かったんだけど」

穂乃果「ことりちゃんって自分語りが激しいからさー」

にこ凛「ケ、ケーキ屋……」

雪穂「お帰りー」

亜里沙「穂乃果さん、こんにちは」

穂乃果「亜里沙ちゃん。来てたんだ」

穂乃果「ゆっくりしていってね」

亜里沙「はい!」

亜里沙「でもやっぱり日本ってダサいよねー」

亜里沙「和菓子とか全然美味しくないし、文化は古くて国民の顔も平たいし……」

亜里沙「早く日本を出てロシアで暮らしたいなぁ」

雪穂「亜里沙…それ絶対に外で言わないでよ?」

穂乃果「お待たせー」

穂乃果「さ、おあがりよ」

凛「本当にケーキだ……」

穂乃果「洋菓子店なんだから当たり前だよー」

にこ「ふんっ。こっちは完全に和菓子の舌で来てるのよ」

にこ「いくらお菓子好きと言っても、ケーキで満足出来るわけが……」パクッ

にこ「!」

にこ(な、何!?この口の中に広がる不思議な味!)ビクンビクンッ

穂乃果「どう…かな…?」

にこ「…美味しいわよ」

穂乃果「良かったー!」

穂乃果「凛ちゃんはどう?」

凛「うん………美味しいよ」

凛「美味しいけど……なんか、凄い複雑にゃ……」

にこ「穂乃果に声を掛けられて助かったわね」

にこ「食べられる時には食べておいた方が良いわ」

凛「……あれ?なんだか向こうの方で騒いでるにゃ」


海未「み、み、み、見たんです!本当に!!」

希「はぁ〜まだ言ってるの?」

海未「確かにこの目で見てしまったんです!」

海未「そして目が合ったんです!」

海未「嗚呼……このままでは、私は呪い殺されてしまいます……」

希「だから幽霊も妖怪もいないって」

希「そんな非科学的な物、いつまで信じてるの?」

海未「ま、待って下さい希ぃぃぃ」

にこ「………」

凛「………」

にこ「そろそろ日も暮れるし、ボートに戻るわよ」

凛「はぁー……もっとちゃんとした所で休みたいにゃー」

にこ「仕方ないでしょ。にこだってそう思うわよ」

凛「他にどうしようもないのは分かってるけど…………って、ボートの前に誰かいるよ?」

真姫「遅い!」

にこ凛「真姫(ちゃん)!?」

真姫「どれだけここで待ったと思ってるのよ!」

凛「どうして真姫ちゃんがここにいるの!?」

真姫「花陽からあなた達が勝手に宇宙救命ボートに乗ったって聞いて、急いで迎えに来たのよ」

にこ「でもにこはまだ帰れないわ」

にこ「絵里達を助けて連れ戻さないと……」

真姫「助ける?それ、なんのこと?」

真姫「念の為に言っておくけど、この星にいる人々は私達が知っている人とは別人よ」

にこ「つまり…どういうことよ」

真姫「今いるこの星は『あべこべ星』」


真姫「地球とそっくりだけど、あらゆることがあべこべになっている星よ」

にこ「な、何よそれぇ!」

翌日

真姫「このモニターを見ればあべこべ星の様子が見られるわ」

凛「うわぁ…本当に地図があべこべになってるにゃ」

凛「あれ、向こうから来てるのって…」

凛『かよちーん!おはようわん!』

真姫「向こうの凛は犬キャラみたいね」

凛「うぅ…なんだか恥ずかしいにゃ」

真姫「普段の猫口調も充分恥ずかしいと思うけど」

花陽『あ、凛ちゃん。おはよう』

凛『かよちんまたパン食べてるの?』

凛『駄目だよちゃんとバランスよく食べなきゃ』

花陽『えへへ…だって美味しいから……』

真姫「パン派の花陽って…違和感が凄いわ」

凛「凛はこっちのかよちんも好きだよ?」

凛「あ、また誰か来たにゃ」

にこ『あら、凛に花陽じゃない』

凛『にこちゃん』

モブA『キャー!にこにーよ!』

モブB「こっち向いてー!」

モブC「にこにー様!あれやって下さい!」

にこ『仕方ないわねー』

にこ『にっこにっこにー(はあと』

モブ達「キャー!生にっこにこにーよ!」

モブ男「素敵!抱かせて!」

花陽『今日もにこちゃん、凄い人気だね』

凛『凛にはにこちゃんが人気者になる理由が全然分からないにゃー』

真姫「………」

凛「向こうのにこちゃんは凄い人気だにゃー」

凛「あれ?ということは………」

【宇宙救命ボート(あべこべ惑星)】





お し ま い

【返事先取りポスト】

凛「うーん……」

真姫「どうしたの?机に向かって唸って」

凛「あ、真姫ちゃん」

真姫「葉書?誰かに手紙でも送るの?」

凛「ううん。手紙じゃないにゃ」

凛「これを見てほしいにゃ」

真姫「雑誌の懸賞?」

凛「そうにゃ。欲しい賞品があったから応募しようと思ったんだけど……」

真姫「じゃあなによ。アンケートに難しい質問でもあったの?」

凛「そうじゃなくて、葉書を出すか出さないかで悩んでたんだ」

真姫「欲しい物があるなら応募してもいいと思うけど」

凛「でも、外れたら葉書代が無駄になっちゃうにゃ……」

真姫「……そんなことでずっと悩んでたの?」

真姫「葉書なんて50円で買えるんだから、さっさと使えばいいじゃない」

凛「そんなこと……?」



凛「そんなことって何!?真姫ちゃんは凛にとって50円がどらくらい貴重が全然分かってないにゃ!」

真姫「ヴェ、ヴェェェ………」

真姫「わ、悪かったわよ……」

凛「………エリートコースまっしぐらな真姫ちゃんなんてもう知らないにゃ」

真姫「お詫びに、今回だけ良い物を貸してあげる」ガサゴソ

凛「………」ピクッ

真姫「返事先取りポスト!」

凛「………返事先取りポスト?」

真姫「これから送る手紙をこのポストに入れると、どんな返事が返って来るか、あらかじめ知ることが出来る道具よ」

真姫「ただし、住所とか宛先までちゃんと書かないと返事は出て来ないわ」

凛「便利な道具だけど、よく考えたら結局葉書は書かなきゃいけないし結局意味ないにゃー………」

真姫「大丈夫。タイムふろしきを使えば書く前の状態に戻せるわ」

凛「あ、そっか!」

凛「それなら早速試してみるにゃ!」

凛「あれ?なにも入ってないよ?」

真姫「実際に葉書を送っても何も当たらないってことね」

凛「なあんだ。じゃあ送るのはやめとくにゃ」

真姫「はい。タイム風呂敷」

凛「ありがとう。真姫ちゃん」

ファサッ

凛「元通りになったにゃ!」

真姫「はい。もう気が済んだならポストと風呂敷返して」

凛「え?」

真姫「私、これから用事があるの」

凛「じゃあその間借りておくにゃ」

真姫「お断りします!」

真姫「凛に道具を貸しっぱなしにしてたらろくなことにならないんだから」

凛「むっ……」

凛「なんでそんなこと決めつけるの?」

真姫「今までの自分の行いを振り返ってみたら?」

凛「ぐぬぬ……」

凛(でも、もっと遊びたいにゃ)

凛「どうしても……駄目?」

真姫「どうしても駄目!」

凛「絶対に?」

真姫「絶対に駄目!」

凛「真姫ちゃーん。お願ーい!」ギュッ

真姫「ヴェ、ヴェェェ………」

凛「真姫ちゃ〜ん……」ほっぺスリスリ

真姫「ヴェェェェェ…………///」カァー

真姫「わ、分かったわよ!貸すからスリスリシナイデ!!」

凛「やったにゃ。」

真姫「仕方ないから貸してあげるけど、一つ約束して」

凛「約束?」

真姫「くれぐれも悪用しないこと。良い?」

凛「うん!約束するにゃ!」

真姫「今イチ信用出来ないけど……まあ良いわ」

真姫「じゃあ私は出掛けるから」

バタン!

凛「行ってらっしゃーい」

凛「………」

凛「よーし、早速イタズラするにゃ!」

凛「まずはー…やっぱりにこちゃんに送ろっと!」

『にこちゃんへ』

凛「えーっと……最初は簡単に………」

『にこちゃんはどうして年上なのにそんなに小さいの?』

凛「これをポストに入れて……」
スコン!

凛「返事が来たにゃ!」

『そんな下らない事で手紙を書くんじゃないわよ。直接聞けば良いでしょ』

凛「むー……」

凛「にこちゃんの癖にまともな返事でつまらない………」

凛「次は…希ちゃんが良いにゃ!」

『希ちゃんへ』

『*********(見せられないよ!)』

凛「こ…こんなこと、口が裂けても直接本人には言えないにゃ……」

スコン!

『わしわしするよ』

凛「にゃっ……」

凛「そうだ!いいこと思いついたにゃ!」

凛「穂乃果ちゃん宛にして……」

『高坂穂乃果様へ』

凛「中身は…ええと……」

『お姉ちゃん今どんなパンツ履いてるの』

凛「最初は適当に書くにゃ」

凛「送り主の名前は……」

『園田海未』

凛「海未ちゃんの名前に書き換えるにゃ!」

凛「どんな返事が返ってくるか楽しみにゃ〜♪」

凛「あれ?海未ちゃんの住所は………」ガサゴソ

凛「うーん……見当たらないから、凛の住所を書いておこう」

凛「穂乃果ちゃんだし、どうせバレないにゃ」

ピーンポーン

花陽「凛ちゃーん」

凛「かよちん!」

花陽「時間になっても凛ちゃんが来ないから、迎えに来ちゃったんだ」

凛「あー!ごめんねかよちん!遊ぶ約束してたの忘れてたにゃ!」

花陽「気にしないでいいよ。行こ?凛ちゃん」

凛「うん!今日は電車を見に行くにゃ!」






ガチャ

凛ママ「凛ちゃん?手紙を出して来て欲しいんだけど……」

凛ママ「…出かけたのかしら?仕方ないわね。自分で出して来るわ」

凛ママ「あら?なにかしら、この封筒……」

凛「ただいまー!」

凛ママ「お帰りなさい。もうご飯出来るから手を洗って来なさい」

凛「はーい!もうお腹ペコペコにゃー!」

凛ママ「あ、そうそう凛ちゃん」

凛「なに?」

凛ママ「机の上に置いてあった封筒、ついでに出しておいたわよ」

凛「ふーん、ありがとう」

凛「いただきまーす」

凛「この野沢菜、真面目な味してるにゃー」モグモグ

凛「………」

凛「えっ!?」

凛「………」キョロキョロ

穂乃果「凛ちゃん?」

凛「にゃっ!?」ビクッ

穂乃果「さっきからウチの前でなにやってるの?」

凛「な、なんでもないよ!?」

穂乃果「そうなの?なんだかずっとキョロキョロしてるけど……」

凛「えっ……えっと、それは……」

凛「な、なにを買おうか悩んでたにゃ!もうおこずかいなくて〜」

穂乃果「そっかー、ウチもおこずかい少なくてさ、お互い大変だねー」

凛「う、うん」

穂乃果「でも、悩んでるなら店の中に入ればいいのに」

凛「り、凛はここでいいよ!」

穂乃果「?」

穂乃果「あ、そろそろ戻らないと」

穂乃果「じゃあ、決まったら教えてね」

凛「わ、分かったにゃ!」

凛「………」

ジリジリジリ……

凛「……暑いにゃ…」

凛「でも、なんとか手紙が穂乃果の手に渡るのを阻止しないと……」

ブオォーン

配達員「チワース」

凛「来た!」

凛「あの、穂乃果ちゃん宛に手紙、届いてませんか?」

配達員「えぇっ?」

配達員「うーん……届いて無いね」

凛「はぁ……今日は届かなかったにゃ、明日また来よう」








ピーンポーン

ほのママ「はーい」

ほのママ「あら、お隣さん」

隣人「高坂さん、御宅のお嬢さん宛の手紙がウチに間違って来てたわよ」

ほのママ「まあ、わざわざどうもすみません」

隣人「いえいえ」

翌日

海未「おはようございます。穂乃果」

穂乃果「………」

海未「穂乃果?どうしたのですか」

穂乃果「………」

海未「穂乃果。ふざけているのですか?」

穂乃果「……ふざけているのは海未ちゃんでしょ」

海未「?」

海未「穂乃果、一体なにを言っているのですか」

穂乃果「………これ」

海未「なっ……なんですかこれは!」

『高坂穂乃果様へ お姉ちゃん今どんなパンツ履いてるの』

海未「ゆ、許せません!誰がこのような破廉恥な真似を!」

穂乃果「……白々しいよ海未ちゃん。ここ見て」

海未「?」

『園田海未』

海未「!?」

穂乃果「………」

海未「ま、まさか……無意識の内に……」

海未「いえ、そんな筈は……」

穂乃果「そういうことだから。ばいばい。海未ちゃん」

海未「ま、待って下さい!この手紙は私が書いた物ではありません!」


海未「どうか…お願いします。穂乃果」

海未「私は書いていないと、証明できる物はありませんが……」

海未「それでも私はやっていません」

海未「信じて下さい。お願いします」

穂乃果「………分かった。信じるよ」

穂乃果「疑ってごめんね。海未ちゃん」

海未「穂乃果………!」

凛「た、大変なことになっちゃったにゃ……」

凛「いつの間にか手紙は穂乃果の手に渡ってるし……」

凛「もし凛が書いたって海未ちゃんにバレたら、殺されちゃうにゃ………」



穂乃果「でも、一体誰が書いたんだろう……」

海未「………」

海未「!」

海未「この住所は……」

凛「………」ソー……

海未「……………」ギロッ

凛「にゃ!?」ビクッ

星空家

ガッシャーーン!!!

真姫「ヴェェ!?」

海未「凛の馬鹿はどこですか!!」

真姫「常に世界中の人々との繋がりを強いられる現代社会に嫌気がさしたと言って、無人島に行ったわ」









お し ま い

ペースを大幅に落としてしまい、申し訳ございません
スマブラとポケモン楽しいれす

次どうしようかな

部長「両津のバカはどこだ!!」

中川「常に世界中の人々との繋がりを強いられる現代社会に嫌気がさしたと言って、無人島に行きました」

凛ママ「凛ちゃん!」

凛ママ「またこんなに部屋を散らかして!」

凛ママ「今すぐ片付けなさい!」

凛「帰ってから片付けるにゃ〜」

凛ママ「いけません!」

凛ママ「いい!?ちゃんと片付けるまで、遊びに行くのは禁止!」

凛「えー!?そんなぁ〜」

凛ママ「おやつも抜きにしますからね!」

バタン!

凛「ま、真姫ちゃぁぁぁん!!」

(ここでOP)

真姫「お断りします!」

凛「そんなこと言わないで…」

真姫「絶対に駄目。この前手伝ったときのこと忘れたわけ?」

凛「う………」

真姫「もう掃除の手伝いはこれっきりって約束したはずでしょ」

凛「それはそうだど……」

真姫「ほら、喋ってないで手を動かしたら?」

凛「もう、真姫ちゃんの意地悪!」

凛「えーと、これはここに入れて………」

凛「……あれ?」

凛「もしかしてこれって……」

真姫「………?」

凛「あーーーーー!!やっぱり!」

真姫「どうしたのよ。急に大声だして」

凛「昔のアルバム!懐かしいにゃー!」

真姫「幼稚園の頃の写真って書いてあるわね」

真姫「幼稚園の凛……ちょっと興味あるかも」

凛「じゃあ一緒に見るにゃ!」

真姫「掃除はいいの?」

凛「ちょっとぐらい平気平気!」

ペラッ

凛「わー!ちっちゃいにゃー」

真姫「この頃はまだ可愛げがあったのね」

真姫「………?」

真姫「この写真の人は?」

凛「あ!おばあちゃんだにゃ!」

真姫「おばあちゃん?」

凛「一緒に住んでたんだ。凛が幼稚園の頃に死んじゃったけど」

真姫「…………優しそうな人ね」

凛「うん!凛のことすっごく可愛がってくれたんだ」

凛「……もう一度、会いたいな…」

真姫「凛………」

真姫「……じゃあ、会いに行ってみる?」

凛「え?」

真姫「直接話すんじゃなくて、こっそり顔を見るだけになるけど……」

真姫「それでもいいなら…タイムマシンで会わせてあげる」

凛「…ほんとう?」

真姫「当然でしょ」

凛「…………」

凛「…凛、おばあちゃんに会いに行くにゃ」

凛「お願い真姫ちゃん!凛を過去の世界に連れて行って!」









[おばあちゃんのおもいで]

過去の星空家

ストッ

真姫「着いたわ」

凛「わあ、懐かしいにゃ!」

真姫「誰かに見つからない内にお婆さんを探すわよ」

凛「うん!」


凛「おばあちゃんは、いつもあの部屋にいたよ」

真姫「しっ…」

真姫「隙間からそうっと覗いて」

凛「分かったにゃ…」ドキドキ

凛「………」ソー……

凛「……あれ?」

過去の星空家

ストッ

真姫「着いたわ」

凛「わあ、懐かしいにゃ!」

真姫「誰かに見つからない内にお婆さんを探すわよ」

凛「うん!」


凛「おばあちゃんは、いつもあの部屋にいたよ」

真姫「しっ…」

真姫「隙間からそうっと覗いて」

凛「分かったにゃ…」ドキドキ

凛「………」ソー……

凛「……あれ?」

真姫「どうしたの?」

凛「おばあちゃんがいないよ!」

凛「も、もしかしたらおばあちゃんはもう………」

真姫「落ち着いて。ちゃんと時間を指定して来たんだからそれはないわ」

真姫「どこかに出掛けているのかも」

凛「あ、そっか……」

真姫「残念だけど、今日は帰……」

凛「ママー!おばあちゃんは!?」

真姫「ちょっと凛!」

凛ママ「おばあちゃんならついさっき凛ちゃんと買い物に行ったけど……」

凛「分かったにゃ!」

凛ママ「ってあなた達誰!?」

真姫「まったく…」ガサゴソ

真姫「悪魔のパスポート!」

ピカッ!

凛ママ「…………」

凛ママ「あらいらっしゃい。ゆっくりしていってね」

真姫凛「お断りします」

真姫「凛!急いで!」

凛「さっすが真姫ちゃん!」

凛「あ、いた!」

真姫「しーっ。こっそり後を着けるわよ」


ロ凛「おばあちゃん!本当になんでも買ってくれるの!?」

おばあちゃん「もちろん本当だよ。凛ちゃんいつも良い子にしてるからねぇ」

おばあちゃん「おばあちゃん年金貰ったからねぇ。なんでも買ってあげられるよ」

ロ凛「わーい!りん、おばあちゃん大好き!」

おもちゃ屋

おばあちゃん「このぬいぐるみなんてどうだい。凛ちゃんみたいにかわいいねぇ」

ロ凛「りん、もっとべつのがいい!」

おばあちゃん「そうかい。ごめんねぇ」

おばあちゃん「凛ちゃんはどれが欲しいんだい?」

ロ凛「えっと…えっと…」

ロ凛「あ!りんあれがいい!」

おばあちゃん「!」

おばあちゃん「あ…あれは……」

『ローラースルーゴーゴー』(5500円)

ローラースルーゴーゴー!
当時子ども達の間で爆発的な人気があった乗り物である。

おばあちゃん「…よし分かったよ」

5500円!それは当時、決して安い金額では無かった!
しかし、孫になんでも買うと言った手前、今更無理だとは言えない老婆なのであった!

おばあちゃん「これを…貰おうかねぇ」

店員「はい。5500円になります」

おばあちゃん「はいよ……ちょうど5500円…」

店員「5500円丁度お預かりします」

店員「ありがとうございましたー」

おばあちゃん「………」

おばあちゃん「待たせたねぇ…ほら、凛ちゃんのローラースルーゴーゴーだ」

ロ凛「わー!ありがとにゃ!」




真姫「随分無理させてるみたいだけど」

凛「………」

おばあちゃん「凛ちゃん。お腹は空いてるかい?」

ロ凛「うん!りんお腹ペコペコにゃ!」

おばあちゃん「じゃあどこかでご飯食べて帰ろうかねぇ」

おばあちゃん「凛ちゃんは何が食べたい?」

ロ凛「お寿司!りんお寿司が食べたい!」

おばあちゃん「お寿司かい?じゃあそこの回転寿司に……」

ロ凛「りん回らないお寿司がいい」

おばあちゃん「えっ……」

ロ凛「だめ?」

おばあちゃん「だ、駄目じゃないよ。回らないお寿司屋さんに行こうねぇ」

真姫「確か魚嫌いじゃなかった?」

凛「昔は食べられたんだ。なんで嫌いになったのか覚えてないけど……」

高級寿司屋

板前「へい、何握りやしょう」

ロ凛「ウニ!」

おばあちゃん「!?」

板前「あいよ嬢ちゃん!」

おばあちゃん(ウニ……いきなりウニかい………)

おばあちゃん(これは一筋縄じゃ行きそうにないねえ……)

おばあちゃん「シメサバを…貰おうかねぇ」

ガラッ

板前「へいらっしゃい!」

ことり「りんちゃん!?」

ロ凛「あ、ことりちゃん」

おばあちゃん「りんちゃんのお友達かい?」

ロ凛「うん!ことりちゃんだよ!」

親鳥「凛ちゃんのお祖母様ですか?いつも娘がお世話になっております」

おばあちゃん「いえいえ、こちらこそいつも孫がお世話に……」

板前「あい!ウニにシメサバお待ちどう!」

おばあちゃん「学校の理事長をされているんですか。大変なお仕事でしょう」

親鳥「いえいえ、ただ娘にあまり構ってあげられなくて……」

親鳥「その代わりと言ってはなんですが、こうしてたまに一緒に。」

板前「あい!南さんお待ちどう!」

親鳥「ありがとうございます」

ロ凛「わあ、すごいにゃ!」

板前「南さんの寿司は特別に作るんだよ」

板前「キャビアが乗ってるのも入ってるからね」

おばあちゃん「キャビア!?乗せるのかい。寿司に!」

おばあちゃん「たまげたねぇ……」

板前「それだけじゃないよ。大トロもさ」

板前「大トロの中でも超一級!南さんだけだね。ウチでそんなの頼むのは」

おばあちゃん「へぇ…凄いねぇ」

ロ凛「………」

ロ凛「おばあちゃん」

おばあちゃん「ん?どうしたんだい?」
















ロ凛「りんもことりちゃんと同じの食べたい」


おばあちゃん「」


板前「」


ことり「」


親鳥「」

『りんもことりちゃんと同じの食べたい』





『りんもことりちゃんと同じの食べたい』





『りんもことりちゃんと同じの食べたい』





おばあちゃん「………同じ寿司をおくれ」

板前「えっ……良いんですかい」

おばあちゃん「…………ああ」

ロ凛「わーい」

ロ凛「あー美味しかった」

おばあちゃん「そうかいそうかい」

おばあちゃん「それじゃあもう帰ろうねぇ」

凛「うん!」

板前「6万5千円になりやす」

おばあちゃん「ろ……ろ………」

おばあちゃん「6万5千円……?」

戦慄!老婆は時価というものを侮っていた!
しかし老婆の今日の予算は7万円…!

けして払えない金額では無かった!

おばあちゃん「………ハッ!」

しかし、財布の紐を解いて初めて老婆は気づく……!

つい先刻購入した……ローラースルーゴーゴーの存在に!

老婆(……………足りないねぇ…)

板前「どうしやした?」

ロ凛「おばあちゃん?」

おばあちゃん「凛ちゃんや……ローラースルーゴーゴーは諦めておくれ」

ロ凛「えっ」

おばあちゃん「おばあちゃんはこれからこのローラースルーゴーゴーを返しに行ってくるよ………」

ガラッ

ロ凛「おばあちゃん!?」

ロ凛「おばあちゃーーーーん!!」






真姫「…………」

凛「…………」







凛ちゃんはこの日以来、魚が食べられなくなりました。

お し ま い

いやあ良い話だなあ

あ、>>360で入れ忘れてた。
ぼちぼち冬に移行しようと思います

12/24

凛「ただいまー!」

凛「なんだか最近、4ヶ月飛んだくらい急に寒くなった気がするにゃ」

凛「うぅ……寒いにゃ〜……」

凛「部屋でゆっくり暖まって……」

ガチャッ

サンタ「ん?」

凛「」

バタン!

凛「マ、マ、マ、ママ〜!!」ドタドタ

凛「サ、サ、サ、サ、サンタ!」

凛ママ「?」

凛「凛の部屋に!サンタがいる!」


凛ママ「凛ちゃんたら何を言ってるの?」

凛ママ「サンタさんが来るのは今夜でしょう」

凛「それは分かってるけど……」

ガチャ

凛ママ「ほら、誰もいないじゃない」

凛「で、でもさっき……」

凛ママ「はいはい。ママはお料理で忙しいんだから邪魔しないでちょうだい」

凛「じゃあ、凛がさっき見たのは………?」

ガラガラッ

真姫「ふぅ……」

凛「真姫ちゃん!」

真姫「凛、帰ってたの?」

凛「うん。ねえ真姫ちゃん!」

凛「凛ね、ついさっきこの部屋で……」

凛「って、何持ってるの?」

真姫「これはクリスマスプレゼントよ」

凛「?…誰に貰ったの?」

真姫「違うわ。これは貰ったんじゃなくて奪ったの」

凛「奪った!?」

凛「ま、真姫ちゃんが不良になっちゃった……」

凛「真姫ちゃん、たとえどれだけの深夜に学校の窓ガラスを割っても、凛だけは友達でいてあげるからね」

真姫「凛……」

真姫「って違うわよ!!」

真姫「さっきまでサンタ狩りに行ってたの!」

真姫「これはその戦利品!」

凛「サンタ狩り!?」

真姫「未来の世界で流行っているスポーツよ」

凛「あ、さっきの……」

真姫「見てたの?」

真姫「一狩りしたサンタをギルドに連れて行く前にちょっと休んでたのよ」

凛「へー」

凛「おもしろそうにゃ!」

凛「凛もやろうっと♪」

真姫「待って!」

真姫「サンタ狩りは凄く危険なスポーツよ」

真姫「生半可な装備じゃ一瞬でやられるんだから」

凛「……」

真姫「……でも、凛なら素質はありそうね」

凛「えっ?」

真姫「サンタ狩りのノウハウ…叩き込んであげる」

未来 12/24

凛「まだ着かないの?」

真姫「もう少しよ。ほら、あそこ」

[サンタハンターギルド]

凛「ハンター…ギルド?」

真姫「サンタ狩りをするときは、まずここで申請するのよ」

ウィィィン

凛「うわぁ…凄い人……」

真姫「サンタ狩りは世界中で人気のスポーツだもの。当然でしょ」

ハンター達「………」ジロッ

凛「にゃっ……」

凛「ねえ真姫ちゃん、さっきからずっとジロジロ見られてるんような気がするにゃ……」

真姫「放っておいて良いわ。珍しがられてるだから」

凛「珍しいって……凛ってどこかおかしな所あるかにゃ?」

真姫「そうじゃなくて、日本人の…それも小学生がここに居ること自体が珍しいの」

凛「あ!よく見たら外国人ばっかりにゃ!」

真姫「まずはそこの受付で登録よ」

受付「こんにちは。初めての方でしょうか?」

凛「は、はい!」

受付「それでは登録を致しますのでこちらの用紙に必要事項をご記入下さい」

受付「それから、こちらの同意書も内容をご確認していただけましたらお願いします」

凛「同意書?」カキカキ

受付「はい。サンタ狩りには命の危険が伴います。ですが、何かあった場合、こちらは一切の責任を負いませんので」

凛「えっ………」まるっ

受付「ご記入ありがとうございます。登録完了致しました」

凛「あっ!」

受付「こちらIDカードです」

受付「では、早速今夜のサンタ狩りに参加していただきます」

凛「えぇー……」

真姫「終わったみたいね」

凛「真姫ちゃん」

凛「二つの意味で終わったにゃ…」

真姫「大丈夫よ。ちゃんと準備して来たんだから」

凛「………」

ガンッ

凛「っ!」

外国人「@#&&/!」

凛「ご、ごめんなさい!」

凛(うわぁ…外国人にゃ)

凛「ま、真姫ちゃん…この人なんて言ってるの?」

真姫「知らないわよ。ちょっと待って、今あれを出すから」ガサゴソ

真姫「翻訳こんにゃく」

真姫「このこんにゃくを食べると、例えば宇宙人や外国人のような言葉の通じない相手でも、お互いの言っている事が理解出来るようになるわ」

凛「ありがとう真姫ちゃん!」

モグモグ


凛「よーし、これで言ってることが分かるはずにゃ!」


外国人『オーウ……!失敬、小さ過ぎてよく見えなかったんでな』

外国人『ん?何だ。よく見たらまだオムツの取れてない赤ん坊じゃないか!』

凛「」

外国人B『おいおいライアン、子どもを虐めるのはその辺にしてやれよ』

外国人B『この子はきっとママンとはぐれちまったのさ。ほぅら、アメチャンだ』

凛「」

ライアン『よぉブラウン!』

ライアン『なるほどな。よーし、それじゃあ俺もこのチョコレートをあげるとしよう』

ライアン『おい、こんな時なんて言うんだ?』

凛「あ、ありが……」

ライアン『おっとこれはブランデーが入ってるんだった!赤ん坊にはまだ早かったなァーーーーー!』

凛「」

ライアンブラウン『HAHAHAHA!』

凛「」

真姫「今のはライアンとブラウン」

真姫「今までに貰ったクリスマスプレゼントは数知れず。凄腕のハンターコンビよ」

凛「ふぅん…なんか嫌な感じの人達だね」

『君達、さっきは大丈夫だったかい?』

凛「えっと…」

クリス『おっと驚かせてしまったかな。僕はクリス』

凛「ほ、星空凛です」

クリス『リン・ホシゾラか………』

クリス『良い名前だ。リンと読んでも?』

凛「は、はい!よろしくお願いします」

クリス『そっちの赤髪の子はなんと言うんだい?』

真姫「西木野真姫よ」

クリス『へえ、ニシキノ……』

クリス『ニシキノ!?』

クリス『ま、まさか…君はあの…』

凛「えっ」

クリス『伝説のサンタハンター、スターニシキノだと言うのか……!』

真姫「………フッ」

凛「ま、真姫ちゃん……?」

真姫「その異名、ダサいからあまり好きじゃないのよね」

凛「えぇー……」

クリス『まさかあのスターニシキノに会えるなんて!』

クリス『二人とも一緒に来てくれ!仲間に紹介するよ!』

グイッ

真姫「待って!引っ張らないで!」

クリス『それじゃあ早速イカれたメンバーを紹介するよ!』

クリス『左から順に、まずはエンリケ!』

エンリケ『おいおい、ここはニーニャ(おぜうさん)が来るような場所じゃあないぜ』

クリス『お次は紅一点のマリア!』

マリア『…いつからここは遊園地になったのかしらね』

クリス『その隣はソロン!』

ソロン『………』

クリス『そしてロベルトだ!』

ロベルト『よろしく』

クリス『最後は我らがリーダーのナカムラ!』

凛「あ、もしかして……」

NAKAMURA「そう、僕は君達と同じ日本人さ」


クリス『みんな気さくで良いやつさ、仲良くしてくれよな』

クリス『さて、紹介が済んだ所で、君達には是非僕等のチームに……』

マリア『ちょっと待って』

クリス『どうしたんだいマリア』

マリア『なんで私がその子と仲良くしなきゃならないわけ?子守なんてする気無いわ』

エンリケ『キッツイ言い方だねぇ…』

エンリケ『でもま、同感っちゃ同感だな』

クリス『OKOK。つまりこう言いたいんだな?』


クリス『足を引っ張られるのは御免だ。と』

マリア『そういうことよ』


クリス『それなら心配ご無用だ』

クリス『こっちの…リンは今日がデビュー戦の初心者だ』

クリス『確かに最初こそ着いて来れないかもしれないが…彼女は身体能力が非常に高いと聞く』

クリス『きっとすぐに戦力になってくれるだろう』

ロベルト『ほう……』

クリス『そして、こちらの赤髪の少女……』

クリス『彼女はスターニシキノだ』

『!?』

マリア『スターニシキノ!?』

エンリケ『嘘だろ…まるでシューティングスターのようなスピードであっという間にサンタを駆逐すると言われているニシキノが……』

ロベルト『まさかこんな少女だったとは………』

ソロン『……………面白い』

マリア『それなら文句はないわ』

マリア『さっきは悪かったわね』

凛「あの……」

クリス『おおっと済まない!勝手に話を進めてしまった』

クリス『どうだろう、二人ともウチのチームに入ってはもらえないだろうか?』

凛「……!」

真姫「………」

凛「ま、真姫ちゃん…どうする?」

真姫「入っても良いと思うけど?一人で戦うより確実よ」

真姫「ただ……」

凛「分かったにゃ!凛も真姫ちゃんも入ります!」

真姫「ちょ、話を最後まで…!」

クリス『よく言ってくれた!歓迎するよ!』

NAKAMURA「今夜のトップは既に我々が貰ったも同然だな」

エンリケ『よし、それじゃ夜までクリスマスパーティーと行こうじゃねえか!』

『おおーっ!!』

ソロン『フン…下らん』スッ

クリス『ソロン!どこに行くんだ』

ソロン『それをお前に言う必要があるのか?』

クリス『僕達はチームだろう。一緒にパーティーを楽しまないか』

ソロン『勘違いするなよ。僕はお前達と必要以上に馴れ合うつもりは無い』

クリス『ソロン……』

ソロン『良いか。お前達と行動を共にするのは僕にとって都合が良いと感じたときだけだ』

ソロン『心配せずとも時間には戻る』スタスタ

凛「………」

エンリケ『チッ…アンチパティコ(感じの悪い)な野郎だ』

マリア『全くだわ。本当に最低な男』

クリス『まあまあ。そう悪く言わないでやってくれ』

クリス『さ、パーチーを始めよう』








クリス『おいエンリケ!それは僕のシャンパンだぞ!』

エンリケ『ケチケチすんなよ!良いじゃないのちょっとぐらい』

マリア『そうよ。そんなだからアンタはモテないのよ』

クリス『それは今関係ないだろう……』

凛「………」

ロベルト『彼のことを考えているのかい』

凛「うん……面と向かってあんな事を言うなんて……」

ロベルト『冷たい奴だって思っただろう』

凛「!」

NAKAMURA「図星、みたいだな」

ロベルト『そう思うのは無理もないさ』

NAKAMURA「ああ、そうだな」

凛「本当は違うの?」

ロベルト『………』コクリ

ソロン『………』

『待ちな』

ソロン『…何の用だ』

ライアン『へっへっへっ……見てたぜぇ…さっきのよぉ……』

ソロン『……』

ライアン『お仲間と随分上手くいってないようだなァァァ……』

ソロン『フン…』スタスタ

ライアン『おい待て待て!俺はお前に提案があって来たんだ!』

ソロン『……提案だと?』

ライアン『ああ、そうさ…どうだ?俺達と組まないか?』

ライアン『前から思ってたんだ……お前はこっち寄りの人間だって』

ソロン『………』

ライアン『なぁソロンよォ……もし組む気があるんなら………』コショコショコショ

ソロン『………!』

ライアン『じゃ、そういうことでまた会おうぜぇ〜』

ソロン『………』

ソロン『!』

ソロン『誰だ!』

真姫「…私よ」

ソロン『スターニシキノ……見てたのか』

真姫「………」

ソロン『フン……あいつらに言いたければ好きにしろ』

真姫「そうね…好きにさせてもらうわ」

ソロン『………チッ』





NAKAMURA「彼は温もりを恐れているのさ」

凛「温もりを……」

この時、NAKAMURAの口からソロンの過去について語られることは無かった……


何故なら………

ピンポンパンポーン

『サンタが街に出現しました。ただちにエントランスにスタンバイして下さい』

「!!」

NAKAMURA「パーティーは中止!気を引き締めろ!戦の時間だ!!」

『おおーっ!!』

凛「真姫ちゃん!凛達も……」

凛「あれ!?真姫ちゃんがいないにゃ!」

マリア『何やってるのリン!グズグズしないでちょうだい!』

エントランス

クリス『ソロン!スターニシキノ!一緒だったか……』

ソロン『……ああ』

凛「真姫ちゃん!」

真姫「凛…その……言わなきゃいけないことがあるの」

凛「言わなきゃいけないこと?」

真姫「そう、みんなにも聞いて欲しい」

ソロン『………!』

エンリケ『おいおいどうしたんだよこんな時に』

真姫「実は………」

ソロン『……………』

真姫「私は、今回の狩りには出られないわ」

『!!』

ソロン『!?』

マリア『どういうこと?説明してちょうだい』

真姫「分かってる…このIDカードを見て」

ロベルト『見た所、普通のカードのようだが』

真姫「このカードに、タイマーが内臓されているのは知ってる?」

エンリケ『そういえば聞いたことがあるなあ』

NAKAMURA「だが、それがどうしたというんだ」

真姫「一度狩りに参加すれば、カード内のタイマーが一定時間の経過を記録しないと、次の狩りには参加できないの」

クリス『クリスマスプレゼントの乱獲防止の為のシステム……だね』

凛「あ!真姫ちゃんはここに来る前に……!」

真姫「…狩りに参加していたわ」

エンリケ『おいおい……おいおいおいおいおいおいおいおい…』

ロベルト『なんてことだ…』

マリア『どうして今まで……!』

真姫「ごめんなさい……何度も言おうとはしたけど………」

クリス『oh……』

NAKAMURA「………」



ウー ウー ウー ウー

『サンタ狩りを開始します。皆さん、ルールを守って楽しいクリスマスを過ごしましょう』

NAKAMURA「嘆いている暇はない!行くぞ!」ダッ

クリス『了解!』ダッ

エンリケ『畜生!ハポネス(日本人)なんて大嫌いだ!』ダッ

マリア『まったく最悪なクリスマスだわ!』ダッ

ロベルト『ええい、ままよ!』ダッ

凛「真姫ちゃん…」

真姫「……大丈夫よ」

真姫「凛ならきっと出来るわ」

凛「………」

凛「うん!」ダッ

ソロン『スターニシキノ』

真姫「もう皆は行ったけど?」

ソロン『……一つ教えてくれ』

真姫「………」

ソロン『何故、俺の事を話さなかった』

真姫「…………」

真姫「なんの事を言っているのか分からないんだけど?」

ソロン『なっ……俺とライアンの会話だ!』

真姫「知らなーい」

真姫「だって、皆に話しても話さなくても、何も変わらないでしょ」

ソロン『………!』

ソロン『フッ………そうだな』ダッ

真姫(凛……必ず、帰って来るのよ)





凛「ねぇ、ソロンはどうしてこのチームに?」

凛「どう見ても、みんなと反りが合うようには見えないにゃ」

ロベルト『HAHAHA、そうだな』

ロベルト『実の所、それは我々にもわからないんだ』

NAKAMURA「だが、一つだけ分かってることがある」

NAKAMURA「そうだろう?なあお前ら」

エンリケ『おうよ!』

マリア『そうね』

凛「分かってることって?」

クリス『それは……』





『ーーーあいつは、それほどこのチームを嫌っちゃいないってことさ』



良い子は寝静まり、サンタクロースが行動を開始する……


ハンターとサンタクロースの殺し合い……生の六時間が今年も始まる。

ゲーム開始から30分、凛ちゃんは未だサンタの足取りを掴めずにいた。

サンタクロースは一人ではない。例年通りならざっと10人はいるらしい。
しかし、いくら人数が多かろうがこの広い夜の街を移動し続けるサンタを探すのは容易なことではなかった。

「うわぁー!!」

轟ッ!!

聞こえてきたのは見知らぬハンターの悲鳴、そして爆音。

一人の不幸なハンターの犠牲によって、他のハンターはおおよそのサンタの位置を特定することが出来る。

サンタを追う者、怖気付いて逃げ隠れる者、この時点で既に半々に別れていた。

実は、サンタ狩りに参加する者の大くは新規のハンターである。

アニメやゲームの影響だろうか。毎回、新規の若者の参加者は非常に多い。だが、その多くは二度とサンタ狩りに参加していない。

彼等はゲームと現実のギャップに恐怖し、そして神に祈った。


NAKAMURA「いたぞ…サンタだ」

サンタ「ほーほー」

先程の不幸な男のお陰で、凛ちゃん達は無事にサンタを見つける。

幸か不幸か……

クリス『距離は離れているが…エンリケ……ここから狙えるかい?』

エンリケ『おうよ!任しとけ!』

どうでもいいがエンリケは射撃の名手である。

エンリケ『俺の相棒でぶっ殺してやるぜ!』スチャッ

凛「ほ、本物の銃!?」

ロベルト『エンリケ愛用のアサルトライフルさ』

NAKAMURA「はっはっは、驚くのも無理はない」

NAKAMURA「日本人は銃に触れる機会がないからな」

マリア『あら、それじゃあ男が浮気しやがった時はどうするっていうの?』

NAKAMURA「簡単さ、相手の居場所を奪うんだ」

NAKAMURA「銃で撃たれたらそれまでだが、根回しされて居場所を奪われたら家にも仕事場にもいられない」

NAKAMURA「そしたら誰も知り合いのいない土地に逃げるしかないな」

エンリケ『おいおい後ろで騒がれたら集中出来ないぜ!』

エンリケ『……よし、ここだ』

エンリケ『……死ね!サンタ!!』

エンリケ『そのキレイなヒゲ面をフッ飛ばしてやる!』カチッ

ズキュゥン!!

サンタ「………!」

ソロン『…チッ…俺の出る幕じゃなかったか』

ドサッ

サンタ「」

クリス『おお…』

凛「凄い…こんな遠くから……」

マリア『見直したわ』

エンリケ『へへっ、チョロいもんだぜ!』

NAKAMURA「流石だな」

NAKAMURA「アサルトライフルを肩に掛け、付いていない筈のサイトスコープを覗いて射撃するなんて、なかなか出来ることじゃあない」

エンリケ『あまり煽てるなよリーダー』

エンリケ『それより戦利品のプレゼントを取りに行こうぜ』

NAKAMURA「あぁ、そうだな」





ロベルト『………』





エンリケ『おーいたいた』

クリス『よし、誰にも横取りされていないな』

NAKAMURA「分配は後にして、今はスモールライトで……」

カチャ




NAKAMURA「……なんのつもりだ」










NAKAMURA「…ロベルト」

ロベルト『おおっと動くんじゃあないぜ』

マリア『ちょっと…何考えてるのよ』

エンリケ『おいおい冗談きついぜ』

ロベルト『お前らもだ』

ロベルト『いいか?お前らの内の誰かがちょっとでも動いたらリーダーは…』

ロベルト『…パァン!…だぜ』

凛「ぷっ…」

ロベルト『おい日本人。何がおかしい』

凛「な、なんでもないよ!」

クリス『…嘘……だよな?』

ソロン『………』

ロベルト『俺は本気だ』

ロベルト『サンタさんのプレゼントは全部俺が貰っていくぜ』

クリス『な、なんだって!?』

ソロン『……!』ギリッ…

NAKAMURA「そ、それは駄目だ…」

NAKAMURA「これはお前一人が独占していい物じゃない……」

NAKAMURA「かまいたち……いや、お前たち………俺の事は構わず、こいつをやれ……!」

エンリケ『眠てぇこと言うなよリーダー!そんなことできるわけねェだろ!』

マリア『そうよ!アンタを失うくらいならクリスマスプレゼントなんてノーセンキューだわ!』

NAKAMURA「かまいたち……!」

ロベルト『チッ…鬱陶しい奴等だぜ……!』

ロベルト『殺してやるよリーダー!人質なんて代わりを用意すればいいからなァーーー!!』

ライアン『お、お前ら!そのサンタから離れろォーーー!』

ロベルト『何ィ!?誰だ!』

ソロン『あいつは……!』

凛「あ!あの時の外国人!」

エンリケ『何を言ってやがる!俺たちのプレゼントを横取りする気か!?』

ライアン『違う!いいから離れろ!そいつはまだ…』



ライアン『死んじゃいねェーーー!!』





ザシュッ

ロベルト『え”?』ゲフッ

「「「!?」」」

ライアン『逃げろ!ヤツが反撃を始めたぞ!!』

マリア『オーマイガッ!!』

エンリケ『な、なんであの銃弾を受けて生きてるんだ!?』

クリス『話は後だ!今は走れ!』

サンタ「…マンマミーア」

ポイッ

エンリケ『うわぁぁぁぁぁ!!サンタのプレゼントだ!』

凛「プレゼント?」

NAKAMURA「あぁ、だが俺たちが追い求めているプレゼントとは違う……」

NAKAMURA「やつから贈られるプレゼントは……くらえば即死の爆弾だ」

サンタ「merry Xmas(地獄で会おうぜ)」

NAKAMURA「!!」

NAKAMURA「凛ッ!掴まれ!」

凛「!!」

凛ちゃんはこの時悟った。

勝てる筈がない。この先生き残るには逃げるしかない。

しかし、現実には凛ちゃんのお気に入りの運動靴「駿足」をもってしても、奴等からは逃げることすら困難だった。

凛「………ん」

NAKAMURA「…目が覚めたか」

NAKAMURA「ゲームは残り1時間か……どうやら我々は随分眠っていたようだ」

凛「………」

凛「…………!」はっ

凛「み、みんなは!?」

NAKAMURA「………」フルフル

凛「ッ……!」

NAKAMURA「…俺は奴を倒しに行く」

凛「え?ど、どうして……?」

凛「勝てっこないにゃ!死んじゃうんだよ!?」

NAKAMURA「皆の仇を討つため……そして…何より……絶対にプレゼントを貰わなきゃならない理由がある……!」

凛「………!」

凛「本当に行っちゃうの……?」

NAKAMURA「あぁ…凛は隠れているといい…君ならきっと……」

凛「………」

ライアン『…よぉ』

凛「!?」

ライアン『そう身構えるなって、何もしねえさ』

凛「……どうしてあの時、助けてくれたの?」

ライアン『ただの気まぐれさ』

凛「……」

ライアン『………俺の相棒もやられちまった』

凛「あ…ええと……その」

ライアン『いいって、俺たちはこの狩りの常連。こうなる覚悟はしてた』

ライアン『それより、だ』

ライアン『死人の話より、今生きてる人間の話しようぜ』

ライアン『おたくのリーダー、このままだと死ぬぜ。間違いなくな』

凛「………!」

ライアン『あのサンタ、普通じゃねえ』

ライアン『まともに戦って、勝てる相手じゃないな』

凛「………うん」

ライアン『おいおい白状だねぇ。分かってて見殺しにする気かい』

凛「だって…凛が行っても足を引っ張るだけにゃ」

ライアン『いーや、そうとも限らないさ』

ライアン『サンタクロースが、ロボットってのは知ってるな?』

凛「知らなかったにゃ……」

ライアン『おいおい…俺たちが公然と殺人を楽しむ人種に見えてたのか?』

ライアン『…まぁいい。ロボットってことは色々とプログラミングされてるわけだな』

ライアン『んで、奴等にはある習性がインプットされている。そこを突くわけだ』




NAKAMURA「まさか凛が追って来るとは……」

NAKAMURA「しかしこの作戦……本当に成功するだろうか」

凛「………」

凛「………」

凛「………」

「ほーほーほー」

凛(来た!)

NAKAMURA(サンタの習性……それは、眠っている子供の枕元にプレゼントを置くという物……)

NAKAMURA(その間サンタは武装を解いている為に無防備……!)

NAKAMURA(行ける!)

NAKAMURA「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」ドドドドドドドドド

サンタ「マ……マンマ………」

バタン

凛「倒れたにゃ!!」

NAKAMURA「やったか!?」

モクモク…

NAKAMURA「!」

NAKAMURA「い、いない!」

NAKAMURA「凛!気をつけろ!」

NAKAMURA「奴め!一体どこ

凛「NAKAMURAさん!後ろ後ろ!!」

グサッ…

NAKAMURA「に……」

ブシャアッ!

凛「あ……ああ………」

サンタ「………」

NAKAMURA「」

ドクンッ

ドクンッ

NAKAMURA「」






俺はサンタだった。

と言っても、別にあちこちの民家に無断で進入して、幼い子どもの寝顔を見てほくそ笑んでいたわけではない。

俺は姪専属のサンタクロースだった。

ほんの少し、自転車でギリギリ行く気になれる程度の距離に姉夫婦の一家は住んでいた。

無職な俺は極力姪を避けて生活していたが、毎年この日、クリスマスになると姉夫婦にサンタの役を頼まれるのだった。

毎年の事ながら、寒空の下自転車を走らせるのはどうにも億劫だ。

が、あの姉には頭が上がらないし、人の良い義兄の頼みを無下に扱うのも気が引ける。

結局今年も俺は赤い服を纏い、途中でお巡りさんに停められながらもペダルを漕ぐのだった。

「あら、遅かったわね」

「今年のお巡りさんはなかなかしつこくてね」

「その格好で外をうろつかなければいいじゃない」

「どうせサンタを演るならとことん演りたいんだ」

「ははは、青ってのは少なからず赤に対抗心を持っている物さ」

「義兄さん」

「いらっしゃい。毎年毎年済まないね」

「いえ、普段は全然会いませんし、年に一度顔だけでも見ておかないと、町で見かけても気づかなくなってしまいそうですから」

「子どもの成長は早いからねぇ。しかし、娘の方はもう随分君に会っていないし、すっかり君のことを忘れてしまっているかもしれんなァ」

「何言ってるの。だからこそサンタ役を頼んでいるんじゃない」

「プレゼントを置いている最中に目を覚まして、サンタの正体は無職のおいたんだったー…なんて泣きつかれたら堪ったもんじゃないわ」

「姉さんは酷いなあ」

「文句があるならさっさと働き口でも見つけなさい」

「おいおい、こんな日に仕事の話なんてよしてくれよ」

「………」

「はいはい。それより、あの子がグッスリ寝ている内にお願いね」

「ああ、分かったよ。ん、今年のプレゼントは随分大きいじゃないか」

「ペットロボットよ。たまにナデナデシテーっておねだりしてくるんですって」

「名前はなんていったかしら。確か、ファ…ファ…」

「まあなんでもいいさ。行ってくるよ」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月29日 (土) 11:07:17   ID: YoBDGuds

途中ジョジョっててワロタwww
前スレも読んでくるわ。

2 :  SS好きの774さん   2014年12月18日 (木) 20:15:41   ID: nKoVe5YX

いい話だったな(´;ω;)

3 :  SS好きの774さん   2014年12月30日 (火) 13:21:51   ID: SvHBMq_o

面白いwww
まきりんっすかね。

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