にこ「デブ!」希「ぶりっこ!」 (53)
絵里(部室で希とニコと一緒にお弁当を食べる約束をしてたのに先生に教材を運ぶ手伝いを頼まれて遅くなっちゃったわ)
絵里(2人とも教室にはいなかったみたいだしもう部室よね)
絵里(せっかくだからそーっと入って驚かせてあげようかしら)ニヤニヤ
絵里「そうと決まればそーっと、そーっと」コソコソ
にこ「――!」
希「―――!」
絵里(? 何か2人で言い合ってるみたいね。何を言い合ってるのかしら)
絵里「気付かれないようにそっとドアを開けて……」コソコソ
にこ「デブ!」
希「ぶりっこ!」
絵里「っ!」
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絵里(あ、あれってお互いの悪口よね……?)
絵里(確かに希は多少ぽっちゃりしてるかもしれないしニコはファンと真姫の前ではぶりっこぶってるし……)
絵里(あの2人ってそんなに仲悪かったの……?)
にこ「子豚!」
希「タコ!」
絵里(子豚の希……想像したらちょっと可愛いかも、クスクス)
絵里(……ニコとタコの響きって似てるチカ)ハラショー!
絵里(でも、どちらかというとタコは真姫よね、すぐ赤くなるし、元々赤いし)
にこ「――!」
希「―!」
絵里(って考えてたら会話を聞きのがしちゃったわ)
にこ「……」ウーン
絵里(……? なんだかニコが考え込んでるわね)
にこ「す……す、すき!」
絵里(!?)
絵里(少し目を、もとい耳を離したすきに何があったの!?)
希「き……キス?」
絵里(それはもしかしてキスしようっていうお誘い?)
絵里(そ、そんな、希もニコも女の子同士じゃない! それに希は……っ!)
にこ「す、うーん、すらんp」
絵里「ハルァァァァァァァァショォォォォォォオオオオ」バン
のぞにこ「!?」ビクッ
絵里「あなたたちまだ高校生でしょ? キスははやいんじゃない?」チカァ
希「……?」キョトン
にこ「キスニコ?」キョトン
絵里「ニコが希に好きって言って希がキスって言ってたのちゃんとこのエリチカイヤーがきいてたのよ!」
希「あぁ、そういうことかー」ポン
にこ「絵里ちゃん、盗み聞きなんて趣味わっるーい」
絵里「だ、だって静かに入って驚かせようとしたら何か話してて……」
絵里「って、そうじゃなくてあなたたち! エリチカの目の黒いうちは不純異性、じゃなかった不純同性交遊は認めないわよ!」
希「えりちの目は青やない?」
にこ「ってことは不純同性交遊は認めてるニコ?」
絵里「あ、あれ? そういえばそうね……」ウーン
希「ならウチとキスしよ、えりち」グイッ
絵里「っ! 訂正! 私の目の青いうちは認めないわ!」カアアアアアアアアアア
希「なんや、えりちってばつれないなー」ブーブー
にこ「百合営業、アイドルとしては候補に入れておきたい営業方法ニコ……」メモメモ
絵里「って、だからそうじゃなくて!」
希「ちなみにウチらがしてたのはしりとりだよ?」
にこ「絵里ちゃんが遅くて暇だったからのぞみんとしりとりしてたニコ」
絵里「……しりとり?」
希「えりちはどこらへんから聞いてたん?」
絵里「ニコが希にデブって言ったところからだけど……」
にこ「また紛らわしいところから聞いてるニコね……」ハァ
希「その次にウチはなんて言った?」
絵里「確か……ぶりっこ!」ハッ
希「その次が子豚、タコ、コンドル、留守……」
絵里「ま、待って!」
希「まだなんかあるん?」
絵里「私コンドルと留守のところ聞いてない……」
にこ「えーでもニコ確かにコンドルって言ったよー」
希「ウチも留守ってちゃんと返したし」
絵里「あぁ、そういえばそこらへんで一回ちょっと聞きのがしたわね」
にこ「なーんだ、それで次がススキで」
希「ウチがキスって言ってニコっちがスランプって言おうとしたところでえりち乱入やね」
絵里「ススキ……なるほど言いよどんでたわけじゃなくてススキって言ってたのね」
希「せやから、別にウチはニコっちのこと好きやなんてそんなことないから!」ズイッ
絵里「? えぇ、それはわかったわ」
にこ(のぞみん必死すぎるニコ)
希「それじゃあえりちも来たしお昼にしよっか」
絵里「待って」
にこ「なにー、絵里ちゃん? ニコもうお腹ぺこぺこだよー」
絵里「私もしりとりしたい!」
希「いや、せやからしりとりはえりちが来るまでの暇つぶしで……」
にこ「まあまあ、のぞみん。しりとりくらいだったらお弁当食べながらでもできるニコ」
希「それもそうやね、しりとりはお弁当食べながらでええ?」
絵里「もちろんよ」ハラショー
希「それじゃあとりあえず」
にこのぞえり「いただきまーす」
にこ「わー、絵里ちゃんのお弁当おいしそうニコ」
絵里「これ? 亜里沙が作ってくれたのよ」
希「へー、亜里沙ちゃん料理上手なんやね」
絵里「普段は私が作ってるんだけど亜里沙がたまにはって」
にこ「いい妹さんニコね」
絵里「ニコのは手作り?」
にこ「おちび達も手伝ってくれたニコ」
絵里「こころちゃんとここあちゃんね。あんなにちっちゃいのにお手伝いなんて偉いわ」
にこ「のぞみんも手作り?」
希「せやね、2人とは違って作ってくれる人も手伝ってくれる人もおらんからね」ニコッ
絵里「……希、あとで一緒にお料理しましょう」
希「えりちと料理? ごっつ楽しみやわ」ニコニコ
希「それじゃあそろそろしりとり始める?」
にこ「誰から行くニコ?」
絵里「はい! 私からがいい!」
希「えりちがやりたいって言い出したことやしえりちからでええよ」
希「順番は時計回りってことでえりち→ウチ→ニコっちでええ?」
にこ「異議なしニコ!」ハーイ
にこ「じゃあしりとり、の『り』からニコ」
絵里「り、リス!」
希「スキー」
絵里「……」シュン
にこ「この場合ってき? い?」
希「他にもキーの場合もあるけど今回は伸ばし棒の前の文字で」
にこ「わかったニコ」
にこ「先に確認しておくけど濁点半濁点は取っていいルール?」
希「うーん、取ったりつけたりしていいルールだと自由が効きすぎな気もするからなしで!」
にこ「半濁点はそのままニコね」ニヤニヤ
希(半濁点……まさか……!)
にこ「切符」
絵里「ぷ? プリント」
希「トス」
にこ「ナイストスニコ、のぞみん! スープ!」
絵里「ぷ、プライド!」
希「……」
希「ドクター」
にこ「真姫ちゃんニコね。真姫ちゃんをタップ!」
絵里「ぷね。プリズム」ドヤァ
希「虫」
にこ「いやーん虫にさされたところが腫れてきちゃったー、湿布ニコ!」
絵里「また『ぷ』!?」
希(やっぱり『ぷ攻め』やね)
希(『ぷ攻め』は『す攻め』に比べてカウンターをくらいにくい)
希(それでいて半濁点はそのままっていうルール上では『ぷ』で始まる言葉はそんなに思いつかない)
希(流石ニコっち、ってところやね)
絵里「うーん、あっ! プリンセス!」パアアアアアアアアアア
希(えりちを助けるわけやないけど、この試合面白くするためや。堪忍なニコっち……!)
希「スリップ」ニヤ
にこ「っ!」
希「確かに『ぷ攻め』は強力な戦術や。でもそれは1VS1の場合」
希「3人だとカウンター食らうで?」ニヤニヤ
にこ「くっ……!」
にこ「……なんてね。プロトタイプ」ニコォ
希「っ!」
にこ「ふふん」ドヤァ
絵里「またぷなの?」チカァ
絵里「まあさっき思いついたしいいんだけど……プリンス!」
希(一回くらい返されるのは想定内)
希(なら二回目はどうや?)
希「ストップ」
にこ「プルトップ」ニヤ
希「……やるな、ニコっち」
にこ「ぷを返される可能性は想定済みニコ」ニヤニヤ
絵里「えー、また?」
絵里「ぷ……うーん……」
希(ぷ攻めを受けた経験のあるウチらはぷで始まる文字を結構覚えてる)
希(けどえりちはそんな経験ないやろうしすぐ限界がきてまう……)
絵里「あ! プラス!」
希「スキップ」
にこ「プロップ」
絵里「ちょっとニコ、ぷばっかりじゃない!」
にこ「えー偶然ニコー」ニヤニヤ
絵里「うーん……。プロミネンス」
希「す……ん?」
絵里「どうしたのよ希?」
希「……えりちさっきからすばっかりやない?」
絵里「!」ギクッ
希(もしかしてえりちが『す攻め』……?)
希(でもすはあんまし効果的やない……)
希(偶然、やろか……)
希「まぁええわ。スコップ」
にこ「プラコップ」
絵里「やっぱりニコ、私にぷばっかりまわしてるじゃない!」
にこ「それをいうならのぞみんもそうニコよ」
絵里「2人して性格悪いわね……。えっと、プロセス?」
希「!」
希(やっぱり、えりちは意図的にウチに『す』をまわしてる……)
希(そういえば最初も『りす』でウチにすをまわしてきた……)
希(もしかしてウチに何か言わせt……!)
希「えりち、もしかしてそういうこと?」
絵里「な、なんのことよ?」ドキッ
希「『す』。好きやでえりち」
絵里「……!」カアアアアアアアアア
にこ「あー! のぞみん文章は反則ニコ!」ピピーッ
絵里「『ち』。チュウして希」
にこ「絵里ちゃんも! それにニコの番飛ばしてるニコ!」プンプン
希「認めないんやなかったの?」
絵里「希のいじわる……」
にこ「……もういいニコ! ニコは真姫ちゃんのところにいくニコ!」プンプン
希「る……。思いつかんわ」
絵里「私の勝ちね」ドヤチカ
希「ウチの負けか、悔しいわ」フフ
希「…………」
希「……本当にええの?」
絵里「好きって言ってくれたのは希じゃない」
希「でもえりちの目は青いままやで」フフ
絵里「あんなこと言ったのはニコに希をとられたくなかったからで……。すをまわしてたのは希に好きって言ってもらいたかったから」
絵里「まさかあんな風に言われるとは思わなかったけど……」カアアアアアアアアアアア
希「ウチは本当のことを言っただけやで」
希「えりちも、あれは本当のこと?」
絵里「も、もちろんよ」カアアアアアアアア
希「なら、えりち。目をつむって」
絵里「っ! えぇ……!」ドキッ
希「これで誰もえりちの目が青いかどうかなんてわからへんね」
希「思う存分、不純同性交遊ができるってことやね」ニヤニヤ
絵里「ふふ、そうね。私が目をつむってる以上私の目が青いことは自分でも確認できない」
絵里「これは認めざるを得ないわ」
希「それじゃあえりち……」ズイッ
希「絵里、愛してる」ボソッ
絵里「なっ!」パチッ
希「あーあ、えりちの目はやっぱり青やね」ニヤニヤ
絵里「の、希! 私に目を開かせるために……!」
希「なんのことかわからへんなー」ニヤニヤ
絵里「あなたって人h、んっ!」チュッ
希「隙ありやで、えりち」
絵里「っ……!」パクパク
希「えりちの目が青いうちにキスしちゃったわ。このままだとこっわーい生徒会長様にお仕置きされてまうかもー」チラッ
絵里「……!」
絵里「私の目が青いうちに不純同性交遊をするような副会長にはたっぷりお仕置きをしないといけないわね」
絵里「生徒会室で、鍵をかけてしっかりお仕置きしてあげる」ニヤッ
希「あっ! でも、不純同性交遊しちゃったんは、えりちも同じなのとちゃう?」
絵里「あっ……」
希「会長様がしちゃった以上、心苦しいけど副会長であるウチがお仕置きしないとね」ニヤニヤ
絵里「の、希が私にお仕置きするの?」
希「のんたんにお仕置きされるのはされるのはいや?」
絵里(希ったらなんで急に自分のことをのんたんなんて……?)キョトン
絵里(『希が私にお仕置きするの?』に対して『のんたんにお仕置きされるのはされるのはいや?』……)
絵里(しりとりになってて、次は私の番で……『や』?)
絵里「……!」カアアアアアアアアア
絵里「や、優しくしてね……?」ドキドキ
この後滅茶苦茶ふたりきりの花園で眠りについた
おわり
やっぱりにこにーが一番キャラつかめない
SIDとCDと漫画を意識したけどやっぱりしゃべり方が変って言われちゃう辺り難しい
このSSまとめへのコメント
和む~♪