エルヴィン「子供の遊び」(35)
※キャラ崩壊、13巻くらいまでのネタバレ、捏造設定等あり
※以前中途半端に書いたものを改題して挙げ直し
ナイル「エルヴィンか」
エルヴィン「ご無沙汰だね、どうだい調子は」ギュッ
ナイル「クッタクタだよ、これから会議、居酒屋で接待…」
エルヴィン「人様相手の仕事も大変だな」
ナイル「まあな、それよりエルヴィン」
エルヴィン「何だ」
ナイル「何普通に俺の影踏んでるんだよ」
エルヴィン「おや?これは気付かなかった、悪いね」
ナイル「いや足どけろよ、つうか絶対気付いてんだろ」
エルヴィン「どうしてそう思うんだ?」
ナイル「足どけろって。どうしてって…俺らの間隔結構空いてるだろが…わざとじゃなきゃ何なんだ」
エルヴィン「アルピニストと同じさ、そこに影があるから踏みたくなるんだ」
ナイル「やっぱりわざとじゃねーか!!」
エルヴィン「それじゃナイル、俺はこれにて失礼するよ」スタコラ
ナイル「このやろ逃げるな!俺踏まれ損だぞオイ!オイ!!」
エルヴィン「はっはっは」
ナイル「何なんだよ全く…」ブツブツ
別の日
エルヴィン「やあナイル」
ナイル「ようエルヴィン」
エルヴィン「久しぶりだね」
ナイル「久しぶりに会っても嬉しい顔じゃないけどな」
エルヴィン「たまには巨人のことを忘れてこうして昔馴染みと話をしに来るのもいいものだ」ハハ
ナイル「お前から巨人を取っちまったら何も残らねーだろうが」
エルヴィン「はっはっは言ってくれるねえ」
ナイル「ははっ…」
エルヴィン「(ニヤァァ)…今だハンジ!!!」
ナイル「…は?」
ハンジ「うっしゃああ羽交い締め!!」
ナイル「うおぁ!?お、お前調査兵団のメガネか!?放せこら!!」
ハンジ「動きは封じた!!今だエルヴィン!!!」
ナイル「おいエルヴィン…一体何を…これはお前の判断か!?なぜこんな事を…」
エルヴィン「ああ…全ては俺の判だはい影踏ーんだ」ギュッ
ナイル「チクショー!!!言い終わらん内に!!!!!」
エルヴィン「用事は済ませた…帰ろうかハンジ」スッキリ
ハンジ「あいよ~」
ナイル「ちょ、ちょっと待てお前本当にわざわざ俺の影踏むために来たのか!?」
エルヴィン「ああ忘れてた」
ナイル「」ビク
エルヴィン「はいこれ出産祝い」
ナイル「え、あ、ど、どうも」
ハンジ「これ私特製のよだれかけ!」
ナイル「どうも」
エルヴィン「ではさらばだ」ハッハッハ
ハンジ「失礼しましたー」
ナイル(ついでに影踏まれた)
ナイル(…)
ナイル(……)
ナイル(………)
ナイル(…俺、エルヴィンの野郎に子供出来たとか言ったっけ?)
ナイル(………)
ナイル(考えるの止めよう)
別の日
コンコン…バタァァァァン
エルヴィン「踏みに来た」
ナイル「言い繕うことすら放棄したか…」
エルヴィン「悪いが今虫の居所が悪い…さっさと踏んでさっさと帰ることにする」
ナイル「清々しいほど自分勝手な…」
エルヴィン「では早速行こう」
ナイル「お前もう少し俺の話聞くべきなんじゃないの」
ナイル「一応聞くが」ジリジリ
エルヴィン「何だ」ジリジリ
ナイル「そこまで機嫌が悪い理由は一体何だ」ジリジリ
エルヴィン「…ふっ…詰まらないことだ、男が本気になるのは、いつもそんな理由さ…」ジリジリ
ナイル「いや、さっぱり答えになってねえ」ジリジリ
エルヴィン「ふっ!」
ナイル(早い…だが、こう何度も何度も踏まれてちゃあいい加減…)
ナイル「見切った!!」
エルヴィン「しまった………!」
エルヴィン「と見せかけて」
エルヴィン「リヴァイ!今だ!!」
ナイル「は?」
リヴァイ「了解だ」シュッ
ナイル「な……!」
ナイル(その小柄さを活かして…!エルヴィンの背後に……!!)
リヴァイ「影踏ーんだ」ギュッ
ナイル「チクショーーーーー!!!!またかよ!!!」
エルヴィン「はーースッキリした。戻ろうかリヴァイ」
リヴァイ「お前の意思に従おう」
ナイル「待てやゴルァァァァ!何人の影踏んでスッキリしてんだ!俺はストレス発散の道具じゃねえんだぞ!なんだってこう毎回踏んでくるんだ!」
リヴァイ「お前も乗らなきゃ良いじゃねえか…」
エルヴィン「まあまてリヴァイ…ナイルは昔から私に対して負けず嫌いだったからね…例え子供の遊びでも本気になってしまうのだよ」
ナイル「見透かされてんのがむかつく!!!!!」
エルヴィン「それじゃあなナイル」ヒラヒラ
リヴァイ「次来るときは茶菓子用意しとけ」ギュッ
ナイル「ついでに踏んでくんじゃねえ!…ああもうまた三日後に筋肉痛が来るのか…老いが怖い…」ブツクサ
扉バタン
リヴァイ「…」
エルヴィン「…」
リヴァイ「エルヴィン」
エルヴィン「ん?」
リヴァイ「明日は壁外調査だな」
エルヴィン「ああ分かっているとも、それがどうかしたかい?」
リヴァイ「何でもない」
エルヴィン「そうか」
別の日
エルヴィン「あ~そ~ぼ」ヒョコッ
ナイル「お茶目に顔出しても可愛くねえよ」
エルヴィン「リヴァイも連れてきたよ」
リヴァイ「喉渇いた」ヒョコッ
ナイル「夏休みの近所のガキか」
ナイル「ほいよ、アイスティー」
リヴァイ「流石ヒゲは生えても憲兵団師団長だな…良い茶葉持ってやがる」ギュッ
ナイル「ヒゲ関係ねえ」
エルヴィン「いやぁ助かる、この頃どこもかしこも暑くってねえ」
ナイル「ここ毎年最高気温変わるからな」
エルヴィン「あんな高い壁があっちゃ熱も逃げていかないだろうしね」
ナイル「まあな。壁が昼吸った熱を蓄えて夜発散するから熱帯夜もいいとこだよ」
リヴァイ「おかわり」ギュッ
ナイル「リヴァイ…お前飲み方相変わらずだな」
エルヴィン「さてご馳走になったところで」
ナイル「マジか。今しがた暑いって言ったばかりだろうが」
リヴァイ「このクソ暑い中ピョンピョン飛び回って巨人どもを駆逐する俺らの身にもなれってんだ…」ギュッ
ナイル「さっきからお前が一番踏んでるんだよ!!!」
エルヴィン「気付いていないかと思ってた…隙有り」
ナイル「うぉっと!!」
エルヴィン「…最近避けるのが上手くなってきたじゃないか」
ナイル「はっ!何時までもお前の好きにされてる訳じゃねえぜ。もっともお前は好きなだけ踏まれてくれる方が助かるだろうがな」
エルヴィン「そんなことないさ…何事も本気でないと面白くない」
ナイル「そうかよ」フッ
エルヴィン「…私もそろそろ本気を出そうかな…」
ナイル「…何だと?」
ナイル(今まで手ぇ抜いてたってか?面白くねえ…だが、訓練兵***期上位の実力はまだまだ枯れては…)
エルヴィン「ミケ、おいでー」
ミケ「呼んだかエルヴィン」ヒョコッ
ナイル「選手増やしただけかよ!!!!!!!」
エルヴィン「はいナイルの右側と~った」スッ
ミケ「左は俺が占領した」スッ
ナイル「挟むな暑っ苦しい!!タダでさえこの空間オッサンしかいねーのにお前ら三人ガチムチで尚更酷いことになってるだろうが!!!!」
配置図↓
ミケ-ナイル-エルヴィン
リヴァイ「ごたごたうるせえ奴だ…」スッ…
ナイル「クソ…!あ、そうだ」
エルヴィン(前、左右がダメなら後ろに逃げるか…しかし)
エルヴィン「ハンジカモン!!!」
ミケ「ナナバ!!来い!!!」
↑同時
金髪二人(あ)
ガチャ
ハンジ「やっほー呼んだー?」
ナナバ「うわー酷い絵面…」
ナイル「また増えたーーーーー!!!!!」
ハンジ「はい後ろと~った!」
ナナバ「私降りるわー…この紅茶飲んで良い?」
エルヴィン「私がさっきまで飲んでいたやつだがそれでよければ」
ナナバ「……あー…あ、大丈夫、ギリギリセーフです」ゴクゴク
ナイル「お前らよくこの状況で和やかに会話できるな」
この状況↓
ハンジ
ミケ-ナイル-エルヴィン
リヴァイ
別の日
ナイル「……」
エルヴィン「馬車は揺れるな、ナイル」
ナイル「………」
エルヴィン「そんな怖い顔はやめてくれ」ハハハ
ナイル「………」
ナイル「ほんとに腕、ねえんだな…」
エルヴィン「私が今まで切り捨ててきた者達の命と比べたら安いものだよ」
ナイル「よっぽどタフじゃないとそんな事即答出来ねえよ…」
エルヴィン「…私はタフでも何でもない。唯の人間さ」
ナイル「知ってるよ」
ナイル「壁外調査の前日にわざわざ押し掛けて、人の影踏んでく遊んでくくらいには普通の人間だよ…」
エルヴィン「…恥ずかしいことに、こうやって愚痴を言える相手は本当に限られてるんだ、私はね」
ナイル「お前友達少なかったもんなー…」
エルヴィン「まあね」ハハ
ナイル「もう、同期も俺達以外には居ないからな…」
エルヴィン「そうだな…踏もうにも踏めないな」ハハ
ナイル「…あの頃の…一番人間らしく生きていたお前を知る存在は…もう…」
エルヴィン「………」
エルヴィン「……ここで降りる」
「あいよっ」
エルヴィン「それじゃ、ナイル、また」
ナイル「またな」
エルヴィン「また、子供の遊びに付き合ってくれ」
ナイル「…だったらアポくらい取れ」
おわり
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