モバP「満月の言い訳」 (37)

モバマスSSです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404222982

お久しぶりです。

なんだかんだで二週間ぶりです。

以前話していた動画を作ってニコニコ動画さんにあげてみました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm23852797

本作品はその話をSS形式に纏めてみたものです。


つまり、古典シリーズです。

事務所

杏「ふぃー、今日もよく働いたなぁ…」

杏「なんだかまだ朝日が眩しいけど別にいいよね」

凛「まだ来たばかりでしょ?」

杏「いや、冷静に考えてみなよ」

凛「なにを?」

杏「まず、杏は杏でしょ?」

凛「杏だね」

杏「その双葉杏が朝から事務所にいるんだよ?」

凛「Pさんに連れてこられてきてたね」

杏「それでも凄くない?」

杏「快挙だよ」

凛「そこで頷くのはどうかと思うんだけどね…」

杏「ま。どうでもいいけど。杏はやり遂げたんだ」

周子「そんなこと言ってるとレッスンもっと入れて欲しいって言ってたって言っておくよ」

杏「杏が言うと思ってるかな?」

周子「思ってなくても嬉々として入れそうだよね」

杏「否定出来ないのが怖いよね…」

杏「泣き真似でもしてれば許してくれるかな…?」ウルウル

P「せめてそういうのは俺の聞こえない所でやってくれないか…?」

杏「あ、Pさんいたんだ」

P「そら仕事してるからな…」

杏「ふーん。あ、そうだ。杏は仮眠室に行ってくるから。じゃあね」

凛(あんな風なのに一人で練習してるって考えるとちょっと可愛いかも…)

周子「あ、アタシら、レッスンじゃん」

凛「そうだね」

P「気を付けて行ってこいよ」

周子「平気でしょ」

凛「自己管理はしっかり出来てると思うから安心してて」

P「まぁ、あまり心配はしてないが…」

周子「えー。もっと心配してもいいよ」

P「分かった分かった。行ってこい」

周子「はーい」

凛「行ってくるね」

事務所

卯月「へぇー!そうなんですね」

文香「そ、そうなんです…」

卯月「物知りですねぇ…鷺沢さんは」

卯月「私とそんなに年齢変わらないのに…」

文香「べ、別にそこまで物事に詳しい訳では…」

P「実際詳しいよな文香は」

文香「…え?」カァァ

卯月「あ、Pさん」

卯月「ですよねー」

文香「そんな…恐縮です」

P「それで今はなんの話をしていたんだ?」

文香「…妖怪についてです」

P「また、アイドル同士で話す話題じゃないな…」

文香「まぁ…確かにそうですね」

卯月「お話なんだからいいんですよ」

P「確かにな」

文香「それでえっと…一口に妖怪と言っても色々いまして…」

P「そうなのか」

文香「えっ」

P「ん?」

文香「…なんでもないです。その多くは人に禍を為すモノとして描かれています…」

P「あぁ、確かにそうだよな」

卯月「江戸時代のこととか一杯知ってるって凄いですよね」

P「あぁ、凄いな」

文香「…ありがとう…ございます」

ちひろ「先程三人で何を話されていたんですか?」

P「三人?」

ちひろ「卯月ちゃんと文香ちゃんとですよ」

P「あぁ、妖怪の話です」

ちひろ「…また、どうしてアイドルとそんな話を…」

P「さぁ…?なんででしょうね」

ちひろ「不思議ですね」

P「そうですね」

ちひろ「しかし、実際にそういうのっているんですかね?」

P「どう思います?」

ちひろ「この目で見たことないから分かりませんね。ただ、出来たら会いたくないですね」

ちひろ「怖いのは得意じゃありませんから…」

P「え?」

ちひろ「え?ってなんですか!私だって女の子ですよっ!」プクー

小梅「……大丈夫」

ちひろ「はい?」

小梅「…みんないい子」

ちひろ「そ、そうなんですか?」

ちひろ(そういう問題でもないんですけどね…)

小梅「…うん。ね?」チラッ

P「小梅そっちには何もないぞ」

小梅「そんなこと…ない…かな」

P「そうか」

ちひろ「何だか知らずに耐性が付きそうですよねこの事務所って…」

小梅「…?」

事務所

周子「ただいまー」

凛「ただいま」

P「お疲れ様」

周子「まだ仕事してるんだ」

P「まぁな。二人は次は仕事か。タイトなスケジュールだけど頑張ってくれ」

凛「任せて」

周子「凛ちゃんカッコいいー☆」

凛「もう、茶化さないでよ…」

周子「気にしない気にしない。それじゃ行ってくるね」

凛「私…頑張るから」

P「行ってらっしゃい」


P「さて…俺も営業に出るか」

P「ただいま帰りました」

P(今日も感触は悪くなかったな…。このままいけば…)

文香「……」ポケー

P「なにかあるのか?」

文香「え?あっ!す、すみません。お帰りなさい」

P「いや、別に構わないが…」

文香「ちょ、ちょっと空を見ていまして…」

P「何かあるのか?」

文香「いえ…日が延びたな…と」

小梅「と、溶けちゃいそう…」

P「お、小梅。お疲れ様」

小梅「お、お疲れ様です…」

小梅「きょ、今日はいっぱいお仕事しま…した」

P「そうか。偉いな」ナデナデ

小梅「…うん」ポッ

文香「わ、私も…」

P「うん?」

文香「今日は…頑張りました…」

P「お疲れ様」

文香「……はい」ハァ

夕方
事務所

楓「私に起きた怖い出来事をお話したいと思います…」

菜々「な、なんですかいきなり…」

小梅「こ、怖いお話…?」キラキラ

楓「えぇ、あれは忘れもしない寒い夜のこと…」

楓「私は一人寂しく家路につきました…」

P(あぁ、あの時の話かな)

菜々(なんでしょう…誰かいたんでしょうか…?)

小梅(斧男…?)

楓「そして、一目散に楽しみにしておいたお酒が入っている棚を開けました」

菜々「なかったんですか?」

楓「えぇ…。思い出すだけでも恐ろしい…」

小梅「……?」

P「小梅が困惑してるぞ」

菜々「えっと…楓さんが飲んじゃったんじゃ?」

楓「私は飲んでいませんよ」

小梅「…?お酒の話は…分かりません…」

菜々「あ、分かりました。その時振り返ったら誰かいたんですね?」

菜々「怖いですねぇ…」

楓「いや、そんなことはないですよ。セキュリティは万全ですし」キョトン

菜々「うーん…それじゃ…むむむ」

楓「実はですね。その日の前の晩にちひろさんが全部飲んじゃってたんです」

菜々「な、なんですかそのオチは…」

小梅「…?」

楓「かなりの量ですから…。あの体のドコに入ったんでしょうか…ホラーです」

P「別にホラじゃないですよね?」

楓「えぇ、ホラではありません。ホラーです」ドヤッ

楓「しかも…その時の言い訳が」

楓『今日は満月しか見てないからいいんですよ』でした…」

楓「私は見てます」

P「ちひろさんも酔うと面白いなぁ…」

小梅「……」クスクス

ちひろ(どうしよう…全く記憶にないんですけど…)ガクガク

楓「以上で怖かった話を終わります。次は菜々ちゃん」

菜々「えっ!?これって皆で言っていく方式なんですか!?」

P「みたいですね…」

菜々「えー、ナナの身の周りでそんなことは…」

P「ごみを出そうとした時にふと昔の写真が――」

菜々「ナナは今が全盛期ですよっ!」

楓「メルヘンチェ~ンジ」キャピ

菜々「…ぐ。他人のを見るとそこはかとなく恥ずかしさがこみ上げてきますね…」


事務所

P「さてと…そろそろ帰るか」

ガチャ

P「ん?どちら様ですか?」

文香「あ、鷺沢です。ごめんなさい…」

P「いや、謝る必要はないけど…」

文香「まだお仕事ですか…?」

P「いや、もう帰るところだよ。そっちはどうした?」

文香「…忘れものを」

P「なるほどな。それで見つかったか?」

文香「えっと…」キョロキョロ

文香「あ、ありました…」

P「そうか良かった」

文香「ご心配をおかけしたようで…」

P「いやいや。それより、今から帰るんだったら送ろうか?」

文香「よろしいん…ですか?」

P「いいよ」

文香「その…ありがとう…ございます」

P「気にするなって。それじゃ行こうか」

文香「…はい」

事務所前

文香「…こうして夜歩くのはいつぶりでしょうか」

P「確かにスカウトして以来二人っきりってのはない気がするな」

文香「そう、ですよね…」

P「アイドルには慣れたか?」

文香「少しだけ。本当に少しだけですが…」

P「そう言えるようになっただけでも十分な進歩だよ」

文香「…ありがとうございます」

文香「あなたの…おかげです」

文香「月が綺麗ですね」

P「満月だな」

文香「ですね…」

P「いつもより少しだけ夜が明るいな」

文香「詩人ですね…」

P「思ったことを言ったまでだけどな」

文香「その表現嫌いではないです…」

P「それは良かった」

文香「月の明るさは優しいですね…」

P「うん…?」

文香「私の気持ちは日差しの前では何もないと同じです」

P「どういう意味だ?」

文香「…強い光の前では掻き消されてしまうということです…」

P「そうか…」

文香「…はい。月の光は私の気持ちを浮かび上がらせます」

文香「優しく柔らかく」

P「詩的だな…」

文香「あくまで私的な意見です。…ふふっ」

文香「…以前話した月のお話を覚えていますか?」

P「懐かしいな」

文香「私は未だ同じ気持ちでいます」

P「同じ気持ち?」

文香「…さ、察してください!」カァァ

P「わ、悪い悪い」

P(傍にいて下さい…か)

駅前

P「お、着いたか」

文香「…はい」

P「ここでいいんだっけか?」

文香「間違いではないです」

P「合ってるんだな」

文香「はい」

文香「楽しい時間はかくも早く流れてしまうんですね…」

P「まぁ、明日も会うだろ」

文香「そうですが、そうではありません…」

P「…?」

文香「いえ、なんでもありません…」

文香「一つだけ」

文香「一つだけ我儘を言ってもよろしいですか?」

P「あぁ」

文香「実はですね…定期を持ってくるのを忘れてしまったんですよ」

P「それは大変だな」

文香「えぇ、そうですね」

P「あ、なるほど。交通費か。それくらいなら貸すぞ」

文香「えっと…少しだけ。ほんの少しだけでもいいんで一緒に歩きませんか?」

P「別にいいけど…それで事態が好転するとは思えないんだけど…」

文香「構いません…。あ、でも、私の帰る方向にお願いします…」

P「分かった」

文香「ありがとう…ございます」

並木道

文香「我儘を聞いて貰ってすみません」

P「別に構わないって。まだ時間あるし、一駅くらい歩くのはわけないって」

文香「そう言って頂けると…救われます」



文香「送り狼という言葉をご存じですか?」

P「…女の子を送ってあわよくば襲う男のことだろ?」

文香「現代ではそういう認識ですが、昔は妖怪の一種だったそうです」

P「そうなのか」

文香「人を襲うモノ、人を守るモノ。どちらとも描かれています」

P「その人の感じ方次第なのかもな」

文香「或いは、元々相反するモノが同じ音で呼ばれていただけかもしれませんね」

P「かもしれないな」

P「しかし、いきなりどうしてそんな話を?」

文香「…少しだけ見てみたいと思いました」

P「なにを?」

文香「…ひ、秘密でお願いします」

文香(あなたが…その、狼になるのかな…。とは言えません)ボソッ

P「そうか。なんだか残念だ」

文香「変なお話をしてすみません…」ペコリ

文香「今夜は本当に月が綺麗ですね」

文香「そして…月が本当に大きいです」

P「兎が餅突く姿が見えるな」

文香「えぇ、そうですね…」

文香「そう言えば…」

文香「満月の日には人は少しだけ…大胆になれるそうです…よ?」

P「大胆…か」

文香「…はい」

文香「わ、私なんて、それでも大したことは言えそうにありません…」シュン

P「無理する必要はないと思うけど…」

文香「ただ、一つだけ…」

文香「ずっと…」

文香「ずっとそばにいて下さい…ね?」

文香「晴れの日も、雨の日も。陽が照る時も月しか見てない夜も」

P「…分かった」

文香「…ふふ。ありがとうございます。それじゃ、帰りましょうか」

駅前

文香「わざわざありがとうございました」ペコリ

P「別に気にしなくていいよ」

文香「あ、あの…お時間があればまた夜の散歩しませんか…?」

P「時間があればな」

文香「はい…それで十分です」

文香「それでは失礼します」ピッ

P「……ん?」

P(今普通に定期出して改札通ったような気が…)

P「まぁいいか…」

翌日

事務所

P「ふむ、なるほどな…」ペラ

P(昔は人を守るニホンオオカミのことを差してたんだな…)

美嘉「お、なに読んでるの?」

小梅「小説…?」

P「近いかな」

美嘉「あ、そう言えば昨日月が綺麗だったよね。思わず写メ撮っちゃった。これ、どうよー?」

P「綺麗に撮れてるな」

小梅「き、れい…」

美嘉「だよねー★」

美嘉「プロデューサーはさ、満月を見て狼になったりしないのー?」

P「流石に満月を見て狼にはならないなぁ…」

美嘉「そっかー、残念★」

美嘉「でもでも、アタシとかと帰ってたら満月とか関係なく送り狼になっちゃう?」

美嘉「ってそんなわけ――」

P「うーん。しっかりと頑張るよ」

P(守ってやらないとな)

美嘉「……え?」

小梅「その本…見せて?」

P「どうぞ」

美嘉「ちょ、ちょっと待ってね。えーと、うーんと」アセアセ

P「大丈夫か?多分美嘉が想像してるのとはちが――」

美嘉「だ、誰も変なコトなんて想像してないってば!」カァァ

P(変とは一言も言ってないんだけどな…)

小梅(あ、こういうことなんだ…)

小梅「わ、私も…狼」

美嘉「あ、え、ちょっと!確かに小梅ちゃんは可愛いけど…!」

小梅「わんわんー」ニコニコ

ちひろ「…今日も事務所は平和ですねぇ…」

終わりです。

やはり動画用に作ると短いですね。

見て下さった方はお気づきかと思いますが中身を一部変更しています。

そのままやっても面白くないですし。

中々SSとは勝手違って難しいですね…。

右も左も分からない状況で現在模索しています。

精進します…。

さて、ガチャで周子、イベントで頼子が出てきて是非その二人を使って話を書きたいですね。

このシリーズで割と出てる方ですし。

解説です。

「送り狼」 話の中でも出ていたように旅人を襲ってしまうモノと逆に守るモノがいます。
      対処の方法次第で変わるモノかもしれません。それにその人の心持次第なのかもしれません。
また、地域によっては鼬であったり犬であったりします。       

民俗学的に考えると面白いですね。

「満月」 実際に満月には月の引力が強くなるので、神経が活性化したり、反対に新月の場合はその逆の事例もあるそうです。

 『月が綺麗ですね』という言葉がありますが、あれの派生は色々と作ることが出来て面白いですよね。

そう言えば、今まで作った作品の簡単な表を作りました。

http://www1.axfc.net/u/3258833

pass:imas です。

動画が現在二作品作っていて、どっちも新しい話です。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm23892269


それでは失礼いたしました。

なにかあればどうぞ。

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