真姫(10年後) (46)
・初SSです
・たぶんすぐ投下終わります
カップリングとかは特に意識してない
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404022425
携帯電話「トゥルルルル」
真姫(何かしら)
真姫(星空凛!? ずいぶん久しぶりじゃない)
真姫(慌てちゃダメ、落ち着いて)
真姫「ひゃ……はい」
凛「あ、出た出た、真姫ちゃん久しぶりにゃー」
真姫「それはこっちのセリフよ、いったいどうしたの?」
凛「凛が今にこちゃんのマネージャーやってるのは知ってるにゃ?」
真姫「ええ」
真姫(そう、にこちゃんはあの後、立派なアイドルになった)
真姫(高校を卒業して、そして――μ'sが解散しても、ただひたすらに夢を追いかけ続けた)
真姫(ま、私もちゃんと立派な医者になったんだけどね)
凛「今度にこちゃんが出るテレビ番組があるんだけど、なんかその企画で知人を紹介しようコーナーがあるらしいにゃー」
凛「にこちゃんと相談したら、立派なお医者様になった真姫ちゃんを呼びたいらしいにゃ」
真姫「へ? わたし?」
真姫(最近全然会ってないし、てっきりもう関わらないものだと思ってた……)
凛「あー、真姫ちゃん、にこちゃんと顔合わせるのが恥ずかしいのかにゃー?」
真姫「べ、べつにそんなことないわよ、せっかく呼ばれたんだから出てあげるわ、日付は?」
凛「○月×日にゃー、詳しいことは番組の人から話が行くみたいだにゃ、ちなみに生放送だから頑張ってにゃー」
真姫「へ? 生放送? ちょっと?」
電話「ツーツーツー」
真姫「まったく……」
~楽屋~
真姫「いよいよ当日ね」
真姫(結局何をすればいいのか聞いてないけど、医者ってことで白衣を着ろとは言われた)
真姫(それより、何で電子ピアノ置いてあるのよ、この部屋……弾きたくなっちゃうじゃない)
真姫(最近は忙しくて2日に1回くらいしか弾けてないし、歌も全然歌ってない)
真姫(音量最小にすれば、いいよね)
真姫(ピアノしかなくて、私しかいないなら、やっぱりこの曲)
~モニタールーム~
?「あ、真姫ちゃんがピアノの前に座ったにゃ」
??「これ、動物の行動観察番組じゃないわよね?」
?「つべこべ言ってないで突撃にゃー」
~楽屋~
真姫「♪愛してるばんざーい! ここでよかった」
真姫「♪私たちのいまが ここにある」
真姫「♪愛してるばんざーい! 始まったばかり」
真姫「♪明日もよろしくね まだゴールじゃない」
パチパチパチパチ
真姫「!?」
真姫(ドアの窓から凛が覗いてるわ……なんだかデジャヴね)
ドア「ガシャ」
凛「やっぱり真姫ちゃんはピアノも歌もうまいにゃー、これで安心にゃー」
真姫「安心?」
凛「なんでもないにゃ」
凛「それより」
真姫「?」
にこ「にっこにっこにー♪あなたのハートににこにこにー♪笑顔届ける矢澤にこにこー♪にこにーって覚えてラブにこー♪」
真姫「しばらくぶりに会っての第一声がそれなのね……にこちゃん」
にこ「久しぶりね、真姫! どうせ寂しがってると思って会いに来てやったわ!」
真姫「べ、べつに寂しがってなんかないわよ」クルクル
にこ「ふぅ~ん」ジトー
凛「どう見ても恥ずかしがってるにゃー」
真姫「ちょっと、凛!」
凛携帯「プルルルル」
凛「あ、失礼するにゃ」
凛「もしもし、星空です……はい、矢澤と西木野さんは到着しております……はい……」
真姫「なんだ、立派に社会人やってるじゃない」
にこ「そりゃそうよ、真姫が医学を勉強してる間、凛も別の勉強してたのよ?」
真姫「あんただって努力してた――いや、してるじゃない。あんたも、凛も私も、そしてμ'sのみんなが、それぞれの夢に向かって努力してるのよ」
にこ「……それもそうね」
真姫「ねえ」
にこ「?」
凛「ごめんにゃー、電話終わったにゃー」
真姫「結局、私は今日何をすればいいの?」
凛「あ、それなんだけど、その場のお楽しみにしててほしいにゃー」
にこ「真姫、十分注意しなさい。このクソマネージャー、ろくな企画持ってこないから」
凛「今回はちゃんと局に話通したし、根回しバッチリにゃー」
にこ「……」
真姫「……」
凛「ん、にこちゃん、そろそろ時間にゃ」
にこ「何企んでんだか……真姫、また後でね」
真姫「え、ええ」
~番組開始直前~
凛「じゃあがんばってにゃ、真姫ちゃん」
凛「あ、そうだ。携帯預かるにゃー」
真姫「え? 持ってちゃいけないの?」
凛「番組中に鳴り出したらどうするにゃー」
真姫「マナーモードなら……いいえ、それもそうね、はい」
凛「終わったら返すにゃー」
凛「さて、と」
凛「メール書くにゃー」
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To:μ's メーリングリスト
Cc/Bcc:
件名:凛だにゃ
お久しぶりにゃ、凛にゃ
これからにこちゃんと真姫ちゃんが地デジのNチャンネルで生放送やるにゃー
みんな見てにゃー
P.S.
スタジオは神田のここ(http://www.……)にゃ
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携帯「ブーブー」
穂乃果「!?」
海未「!?」
ことり「!?」
花陽「!?」
絵里「!?」
希「ほう」
~番組~
女アナ「――矢澤にこちゃんのお友達は、西木野総合病院の美しきホープ、西木野真姫先生です、どうぞ!」
ワー パチパチ キレイダナー ハヤクケッコンシタホウガイインジャナイカ
真姫「こ、こんにちは」
女アナ「お二人はどのような関係なんですか?」
真姫「同じクラブで1年間、活動していました。私が2年後輩になるんですが、先輩後輩とか関係ない"仲間"でしたね」
共演者1「えー、にこちゃんの方が年上なんだー、意外ー」
共演者2「西木野さんの方がしっかりしてるように見えるのにね?」
真姫(違う。私はみんなに手をとられるまで何も目標なんてなかったけど、にこちゃんは違う)
女アナ「ここで、当時の写真をご用意しました」
真姫(私、渡してないけれど)
にこ(真姫が少しキョトンとしてるということは、凛の仕業ね……)
にこ「でーん」
女アナ「はい、出ました」
http://i.imgur.com/UFWVeqm.jpg
真姫・にこ「!?」
にこ(あのクソマネージャー……なにやってんのよ)
にこ(落ち着いて、スーパーアイドルにこ、今は生放送中、取り乱したらダメ)
共演者1「右から3番目がにこちゃんで……その左が西木野さんかな?」
共演者2「ずいぶん仲良さそうねえ」
女アナ「にこさん、これについての説明を」
にこ「えっとぉ~これは~、にこ達が高校のときの写真でー……」
にこ「知ってる人もいると思うけど、にこ――にこ達、実はスクールアイドルやってて、」
にこ「にこ――当時の3年生が卒業する前に、みんなで集まって、それぞれの夢を語り合った。その時の写真よ」
共演者たち「……」
にこ「あと、そこのマネージャーも写ってるの」
共演者1「そういえばにこちゃんのマネージャーさん美人さんだったね」
にこ「1番右よ」
女アナ(ん? 指示きた、えーと)
女アナ「えー、突然ではありますが、CMを挟んだら、お二人には昔を思い出す、ということでミニライブをしていただき……ます」
にこ「!?」
真姫「!?」
にこ(これね、上に話通したってのは)
にこ(はあ……)
真姫「ふたりじゃない!」
にこ「真姫……?」
真姫「μ'sは9人揃わないと、μ'sじゃない。でも、何か事情があるにせよ、出られる状態の人g」
スタッフ「はい、CMいまから2分でーす」
真姫「ちょっと!」
凛「真姫ちゃん落ち着いて、要するに、凛にも歌えってことでしょ? いいよ、私やるよ」
にこ(えらく素直ね)
真姫「でも、衣装どうするのよ、まさかこのままとか言わないわよね? 私白衣よ?」
???「それなら、あるよ」
真姫「!?」
真姫「ちょ、ヒデコ? なんでここにいるのよ?」
ヒデコ「だって私ここの社員よ? それより、早く着替えた着替えた。念のため3着用意しておいてよかったわ」
真姫「それより。曲は何やるの?」
真姫「って、この衣装……まさか……」
凛「そう。私たちがμ'sとして歌った最後の曲こそ、復活にふさわしいと思うの」
~CM明け~
女アナ「準備にもうしばらく時間がかかるようです」
にこ「ちょっと待ってねー」
ヒデコ「ほら、急いで急いで!!!」
~準備完了~
女アナ「準備が終了したようです。にこさん?」
にこ「はーい♪」
にこ「じゃあ、聴いてください。『それは僕たちの奇跡』」
にこ「♪さあ…夢を 叶えるのはみんなの勇気」
真姫「♪負けない」
凛「♪こころで」
3人「♪明日へ駈けて行こう」
~テレビの前で~
???「……!」ガタッ
???「お母さん! 店番よろしく! ちょっと出かけてくる!」
???「♪だって可能性感じたんだ」
??「♪そうだ」
???「♪ススメ」
??「♪後悔」
??「♪したくない」
?「♪目の前に」
6人「♪僕らの道がある」
~カメラの前で~
真姫(10年前)
真姫(卒業式の日、私たちはサプライズを用意した)
真姫(言い出したのは、やっぱり穂乃果だった)
真姫(「ヒデコと、フミコと、ミカに――そしてみんなに、私たちからお礼をしようよ。これまでの『ありがとう』を届けようよ」だったかしら)
真姫(講堂は当然卒業式でふさがってるから、体育館で)
真姫(ステージを作って、ひな壇を作って、幕をかけて、ライトの設定をして――あの3人がいない準備は、だいぶ大変だった)
真姫(それで、正真正銘、μ'sとして最後に歌ったのが、この曲)
~~~
3人「♪そう…あの日夢見たのはみんなの笑顔」
真姫(まさか、この詞がこんなところで活きてくるなんてね)
真姫(海未はここまで考えてたのかしら)
にこ「♪君の笑顔さ だから笑ってよ」
真姫(ふたりともいい笑顔ね)
凛(真姫ちゃんの笑顔、久しぶりに見たにゃ)
3人「♪そう…あの日おなじ夢を描いたんだ」
真姫(私も、歌っている最中――あの時だけは、みんなと同じ夢を見てた)
真姫(結局、私には無理な相談だったけれど、ね)
真姫「♪輝く」
凛「♪瞳は」
3人「♪明日を信じてた」
3人「♪いまここで出会えた奇跡」
3人「♪忘れないで 僕たちの季節」
ワー パチパチパチ リンチャンケッコンシテクレー
3人「ありがとうございました!」
???「すごい、すごいよみんな!」
観客「!?」
真姫「!?」
にこ「!?」
凛「……やっぱり」ボソ
穂乃果「10年も経ってるのに、歌もダンスも完璧じゃん!」
真姫(忘れられるわけないじゃない)
穂乃果「それだけじゃない――呼びかけひとつで、μ'sのみんなが集まっちゃったよ」
真姫「別に来てくれなんて頼んでないけれど」
凛「真姫ちゃん嬉しそうにゃ」
真姫「……」
穂乃果「えー、皆さん、こんにちは。μ'sリーダーの高坂穂乃果です。あ、石鹸じゃないですよ?」
穂乃果「私たちに、もう5分だけ時間をいただけないでしょうか」
穂乃果「μ's復活を祝うための、5分を」
パチ
パチパチ
パチパチパチ
9人「わぁ……」
穂乃果「ありがとうございます!」
穂乃果「私たちはここから、もう一度始まります。聴いてください、『START:DASH!!』」
♪ソラシーレラ
♪ファソラードシ
♪ソラシラソラーソファソー
9人「♪I say...」
9人「♪Hey, hey, hey, START:DASH」
……
~~~
9人「ありがとうございました!」
穂乃果「あ、そうだ、大事なことを言い忘れてました!」
観客「???」
穂乃果「さあ皆さん、ご一緒に!」
みんな「μ’s ミュージックスタート!」
真姫「言っちゃったわね……」
絵里「忙しくなるわよ……」
海未「それにしても凛、いつの間にレコード会社まで話を通していたんですか?」
凛「私は何もやってない。にこちゃんが頑張ったからつながった、それだけだよ」
にこ「さすがはみんなの部長ってわけね! μ's再建のきっかけにもなっちゃう」
真姫「はいはい、すごいすごい」
凛「まあ、外との交渉は凛とにこちゃんに任せてにゃー」
花陽「最近のアイドル事情なら任せてください!」
希「じゃあ、事務はうちと絵里ちがやるわ」
海未「書き溜めていた詞が日の目を見る日が来たようですね」
ことり「衣装もアイデアはあるよ」
真姫「曲くらい、いくらでも書いてやるわよ!」
穂乃果「えーっと、じゃあ、私は……」
穂乃果「お菓子なら任せろー」
8人「…………」
~ふたりで~
真姫「でも――凛。どうしてあなた、こんなこと――私を忙しくさせるような、でもすごく楽しそうなことをしたわけ?」
凛「だって、」
凛「凛――私だって、この、"μ's"が大好きだったから」
凛「私に、自分が、『かわいい』、そう気付かせてくれた、μ'sが」
真姫「そっか」
* * *
以上になります。
強引なところ、おかしいところ多々あると思います。適度に指摘していただけると、次回以降の参考になります。
ラブライブ、というものは本当にすごいコンテンツだと思っています。
これからのラブライブの盛り上がりを願って。
ありがとうございました。
このSSまとめへのコメント
10年後ってことは、3年生は28歳か?
かなりギリギリの年齢のような。
うっちー、みもりん27歳
ナンジョルノ29歳
大丈夫じゃないかな?
最後もう少しよくならなかったのか?