自然に囲まれてる町、杜王町。表向きはとても平和な町である。しかし、再生には破壊が伴うように、表にも裏がある。かつて殺人鬼などが住んでいた杜王町であるが、この町に、また新たな闇が訪れようとしていた···
カフェ・ドゥ・マゴ
丈助「なあ康一···」
康一「なんだい?丈助君。」
丈助「マーヴルコミックってしってるか?」
康一「もちろん知ってるさ!僕、マーヴルコミック大好きなんだよねッ!」
丈助「な、なぁにッー!?嘘だろ康一ッ!?」
丈助「あんな絵が濃いだけの、マンガどこが面白いってんだぁ!?全員億泰みてぇーな顔してんじゃねーかッ!」
康一「絵が濃いだけだって?もう、わかってないなぁー丈助君は。だからこそ良いんじゃないか!」
康一「あの芸術ともいえるあの絵こそ、アメリカンコミックじゃあないか!!」
丈助「そういうもんなのかぁー?俺には一生理解出来そうにないぜ···」
丈助「あ、好きなら、何冊かやろうかぁ?」
康一「え?どういう意味だい?」
丈助「それがよぉ···昨日ジョセフのじいさんが大量に送ってきやがってよ···昔収集してたらしいんだが、ワシはもう読まんから俺にもらってほしいとか言いやがってよ···」
康一「で、大量に送られてきたのか···」
丈助「表紙の時点で自分で嫌いだと思ったんだけどよぉ···やっぱり無理なもんは無理だぜ。」
康一「そ、そうなんだ···ファンにとってはたまらないんだけどね。」
丈助「冗談じゃねぇーぜッ!でっけぇ段ボールで送ってきやがって。かさばってしょうがねーんだッ!」
丈助「なんど見ても億泰にしか見えねぇーしよぉー。監視されてるようで恐いんだよ。」
億泰「俺がなんだってぇ?」
丈助&康一「億泰(君)!」
丈助「おめぇーもう補修は良いのかよ?」
億泰「おう。明日転校生がくるから、速めに終わったらしいぜ。」
丈助「そういやぁ、くるとか先公が言ってたな。」
億泰「俺腹へってんだよなぁ。ここで食ってくぜ。」
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仗助だな
億泰「そういや、さっき何の話してたんだぁ?」
丈助「マーヴルコミックの話だよ。ジョセフのじいさんが大量に送り届けてきたんだ。億泰知ってるか?」
億泰「マーヴルコミックだぁ?もちろん知ってるに決まってんだろ!男は誰でも一度は憧れるよなぁーッ!」
丈助「にゃ、にゃにぃー!?億泰、お前もか!?」
億泰「何だよ、丈助。お前、マーヴルコミック嫌いなのかよ?」
丈助「いや何となく絵とかが嫌いでよぉ···なんていうか、一回読むだけで、腹一杯っつーか···」
億泰「もったいねぇーなぁー丈助ぇ!届いてきたとか、普通大喜びするもんだぜぇ?」ズズズ
億泰は頼んだスパゲティをおいしそうに口にほうばっている。
丈助「うーん。そういうもんなのかぁ?やっぱ理解できねぇーぜ···ん?ありゃあ露伴の野郎じゃねーかぁ?」
露伴「ん?康一君と億泰じゃないか。あと丈助。」
丈助「相変わらず、いちいちムカつく言い方だぜ。」
丈助の天敵と言っても良いほどの仲でありながら、ピンクダークの少年という大ヒット作の売れっ子漫画家岸辺露伴は、これから原稿を編集部に送るところであった。
露伴「フン。まあ良い。」
露伴「ところで君たち、なかなか興味深い話をしていたじゃないか。」
丈助「なんだ。聞いてやがったのか。まあ確かに漫画家からすれば興味あるかもな。」
露伴「漫画家じゃなくても、興味はある奴はあるだろう。逆にないほうが少ないくらいさ。嫌いだなんてはもってのほかさ。」
これはいつもの光景である。毎回丈助か露伴のどちらかが挑発をする。
丈助(チッ。露伴の野郎。聞いてやがった癖に意地悪い言い方だぜ。)
露伴「ま、ガキには理解できんだろうな。そんな奴は子供だましの低俗漫画でも見ているがいいさ。」
丈助の感情が丈助の怒りの沸点に少し、近くなった。
丈助「···そうだな。俺には、ピンクダークの少年とか、子供だましの漫画のほうが似合うかもな。」
露伴「···何だと?」
露伴も同様である。
丈助「俺みたいなガキには、ピンクダークの少年みたいな子供だましの低俗漫画のほうがあうって、言ったんだぜ。」
露伴「貴様···芸術の1つも理解できない奴が言ってくれるじゃあないか···」
丈助「だから、その芸術がわからないガキにでも理解できる漫画のピンクダークの少年は素晴らしいクソマンガだって言ってるんだぜッ!!」
お互い、次の瞬間にはスタンドを出現させていた。そして、この瞬間もいつものことである。
露伴「この···クソガキがッ!!ヘブンズドアーッ!!こいつを本に変えろッ!」
丈助「クレイジーダイアモンドッ!ドラァッ!」ベキィッ!
露伴の鼻から血があふれた。
露伴「···クッ!やはりスピードでは敵わないか···」
康一「す、ストップ!!お互い落ち着いてッ!」
そして広瀬康一が仲裁に入り、億泰は俺には関係ないねって感じでそれを眺めている。
露伴「···チッ。やはり気にくわん奴だ。僕はもう仕事に戻る。」
丈助「勝手にしやがれ。」
最近、丈助君と億泰君は、受験シーズンのため少し気が立っている。特に最近露伴先生とあうたびに、このような小競り合いがある。ちなみに今日の億泰君の補修も3年生だけである。
億泰「お、終わったか?じゃあもう帰ろうぜッ!」
そして帰宅を始め、各自家で平和に過ごした。その平和に過ごしているかたわら自分が住んでいる町で事件が起きていることも知らずに···
ちなみにほのぼのではなくシリアス系で、オリジナルスタンド、オリジナルキャラでますので。苦手な方はブラウザバックをお願いします
>>3了解です。すいません
仗助「あー、勉強って長続きしねぇよなぁーッ!暇だしテレビでも見るか。」
TV「えー、たった今入ったニュースです。仙台市にある杜王町で、指名手配犯が大量に死体や、精神錯乱の状態で発見されているとのことです。」
TV「死体は大量に切り刻まれている状態だそうです。精神錯乱の症状は、うわ言のように、ヒーロー、ヒーロー、と呟いていたりしているそうです。」
TV「ではニュースを終わりにします。」
この時、仗助には、何か嫌な予感がしていた。結論から言うとこの予感は当たっていたのだがこの予感のせいで、事件に巻き込まれることになるとは、まだ誰も知らなかった。
次の日···
仗助「よぉー億泰。どうした。ネイティブアメリカンにでもなんのかぁ?」
億泰の目の下には黒色の絵の具でわざと塗ったのではないかと疑うほどの隈があった。おそらく昨日の補修の課題をこなしていたのだろう。
億泰「ったく。あの先公も意地悪ぃよなぁーッ!あんな量の課題を1日でやれってんだからなぁ。ありゃきっと子供の頃相当な勉強主義のお家育ちだぜ。」
億泰「こんな朝はストロベリー&チョコチップアイスをなめるに限るよなぁーッ!!」
アイスクリーム店
億泰「おぉ!!愛しのストロベリー&チョコチップアイスだぜッ!!」
仗助「なぁ億泰ぅ。おめぇ毎回ストロベリー&チョコチップで飽きねえのかよ?」
億泰「こんな上手いもん飽きるわきゃねーぜッ!俺はもし明日世界が滅びるとしたら、最後のスイーツはトニオさんの店のプリンかここのストロベリー&チョコチップアイスって決めてるくらいだぜッ!あ、どっちも食うのも良いなぁーッ」
仗助がやれやれと首を振った。おそらく億泰には本当に明日世界が滅びるのなら今言った言葉通りにするだろう。そのような雰囲気だった。
このような毎日繰り返される他愛ない会話。それは約1年半くらい前の吉良吉影の事件以降毎日続いていた。それまでにも、蓮見琢磨という少年のスタンドを使用した事件が起こったが、それも結局解決した。そして、もう事件はおきず平和に暮らせると信じていた。信じたかった。今このアイスクリーム店でニュースを聞くまでは。
それは店に設置してあるラジオから流れてくるものであった。
ラジオ「えー、緊急速報です。仙台市の杜王町で再び変死体が発見されたそうです。この遺体は糸のようなもので体を巻かれ、地面に叩きつけられたような状態だそうです。この遺体の共通点は全員指名手配犯であるとのことです。
この昨日と似た内容のニュースを聞いたとき、仗助の目は変わっていた。それは彼の父が語った黄金の精神を宿しながらも亡くなった祖父の目に似ていた。町を守る目になっていた。
仗助「なあ億泰。やっぱ匂うよなぁ。このニュース。昨日からずっとなんとなくだが気になってたんだ。」
億泰「そうかぁ?どーせポリ公が裏で指名手配犯一斉除去でもやってそのカモフラージュとかじゃあねえのかあ?案外警察ってもんは黒いもんだぜぇ?」
億泰は全く気にしていないようだ。仗助は呆れた顔でまたやれやれと首を振った。正直学校を休んででも少しこの事件の内容などを詳しく知っても良かったと仗助は考えていたが、気が抜けてしまい、やはりやめることにした。
仗助「お···おう。そうだよな。俺の考えすぎだよな。変なこといって悪かったぜ。」
億泰「ていうかこれ登校時間のタイムリミット迫ってねぇーかッ?あと数回遅刻しちまったら内申に響くぜッ!!速く行くぞッ!!!」
ぶどうヶ丘高校キーンコーンカーンコーン
仗助「危ねぇ···ギリギリセーフってとこだぜ···。」
億安「だよなぁー。やっぱアイス食べるときはもうちょっと早く家でたほうがいいかもなぁー!」
仗助「お、HR始まるぜ。」
教師「皆おはよう。知っているものもいるだろうが、今日は転校生が来る。皆仲良くするようにな。では入ってきてくれ。」
葉月「葉月裕一です。よろしくおねがいします。」
その葉月裕一という男は大柄だった。遠目ではなく、しっかり見れば仗助に勝るほどの。だがしかし顔つきは小動物のように優しかった。女好みの顔とも言えるだろう。
教師「では仗助。お前の後ろが空いているから、色々教えてあげなさい。」
仗助「えぇーッ。めんどくさいっすよぉ。なんで俺なんすか?」
教師「文句を言うな!新たな友達が出来ると思って。頼んだぞ。」
仗助「チェッ。」
教師「これでHRを終わりにする。」
案の定クラスメイトの女子がハイエナの様に葉月に群がる
クラスメイト「葉月君はどこから来たの?」
葉月「アメリカからだよ。父さんの仕事の都合で杜王町に来たんだ。」
クラスメイト「えー!帰国子女なんだー!じゃあ英語も話せちゃうの?」
葉月「まあ、少しだけならね。でもアメリカで日本学校に通ってたからそんな喋れないよ。日常会話が出来るくらいさ。」
クラスメイト「でも少しでも喋れるなんてカッコいいわぁー!カッコいい!」
カッコいい奴が来やがった。億安はそんな風な顔をしている。そんなこんなで学校はすぐ終わった。
放課後
億安「でよぉ。転校生の奴、いきなり女連れて歩いてやんの。ホント俺、絶対仲良くできないタイプだぜ。アイツ」
仗助「まあまあ。んなこと言うなって。性格は良かっただろ?」
億安「あんなもん、猫被ってるに決まってんぜッ!」
康一「もう、止めなよ億安君。」
億安「フンッ。」
康一「でも、学校で一回彼を見たけど、でかかったね。仗助君並みだったよ。」
仗助「ありゃガタイ良いって言うよりもはやイカツイってレベルだもんなぁ。なのに顔は動物みたいなんだぜ?拍子抜けだな。」
葉月「おーい。」
まだ耳に新しい声が後ろから聞こえてきた。
仗助「おおー、裕一。だっけか?」
葉月「もう覚えてくれたんだ!嬉しいよ。仗助君に億安君だよね!えっと···君は?」
康一「広瀬康一です!」
葉月「広瀬君か。よろしく。あと敬語じゃなくて良いよ。所で、僕も家は君たちと同じ方面なんだ。一緒に帰って良いかい?」
仗助「おう。勿論だぜ。」
億泰は少し気にくわなそうな顔をしている。
億泰「今日はよぉ買い物しなくちゃいけねぇからこっちから遠回りして帰るぜ。」
おそらく葉月が気にくわないためあまり一緒に行動したくないのだろう。
仗助「おう。じゃあな。」
仗助はなんとなく気づいたためあまり深く聞かずにあいさつをした。
仗助「そういやよぉ。裕一はアメリカからの帰国子女だったよなあ。マーベルコミックとか読むのかぁ?」
裕一「勿論だよ!僕が初めて出会った漫画もマーヴルコミックさ!!」
仗助「···なんかよぉ。すげぇアウェーな感じだぜ。やっぱ俺がおかしいのか?」
裕一「でも人によって好みが別れるから仕方ないと思うよ!嫌いな人もこの世にはいると思うし!」
仗助「うんうん。そうだよなぁ~。お前いいこと言うやつだぜッ!!」
葉月「そうかな?あ、僕の家ここの少し手前なんだ!」
仗助「俺の家と近けぇーな!ほぼお隣さんじゃねえかッ!!よろしく頼むぜッ!!」
康一「僕の家とも近いね!!よろしく!」
裕一「うん!よろしく。」
そして仗助と康一は裕一が家に入るのを見届けてから帰宅した。
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