律子先生「あら？大変！ドアが壊れちゃったわ」ゴゴゴゴゴゴ

律子先生「では、私も授業に戻りますから…」

律子先生「鵺野先生はモテるんですねぇ？あんな綺麗で色っぽい女性が勤務先にまでいらっしゃるなんて……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ぬーべー「き、きれいなじょしぇぃ？……」ガタガタブルブル

律子先生「じゃあ、失礼しますぅ」スタスタ

ぬーべー「……………」カタカタカタカタ

ひろし「うっわぁ……ありゃ律子先生相当怒ってるぜ」

美樹「それよりぬーべー！綺麗で色っぽい女性って何よぉ！教えなさいよぉ！！！」

ぬーべー「俺は何も知らんぞ！！きっと誤解か何かだ！！！とにかく行って確かめて来る！お前らは自習だ！」

生徒「はーいwwww」

応接室

ガラッ

美神「来たわね」

ぬーべー「ど、どうも…鵺野鳴介です……ってでゅほっ！！？？」

美神「どうしたんです？」

ぬーべー「えぇ乳しとるのぉ～…でゅふふ…」←スケベ面

ぬーべー「…じゃなかった。あなたは？」キリッ

美神「私は美神令子除霊事務所所長の美神令子」

ぬーべー「美神令子？記憶にないですがどこかでお会いしましたか？」

美神「いいえ、あなたの噂を聞きつけて来たの。この小学校に鬼を封じ込めた霊能力教師がいると」

ぬーべー「確かに、それは私の事ですね。それでどういったご用件ですか？」

美神「そうね、まずは見せて欲しいわね。その封印した鬼を」

美神「ただでさえ強力な鬼をいったいどんな除霊器具に封印したんですか？」

ぬーべー「鬼は無くなった私の左手に封印しました」

美神「左手？身体の一部にしてしまったというの！？」

ぬーべー「ええ、この鬼の力は強烈で……倒すことが出来ずに封印しました」

美神「そうなんですか…」(鬼を封じ込めること自体人間業ではないのに…どうやって)

美神「その左手の手袋。外すとどうなるのかしら？」

ぬーべー「鬼の力を一部解放することで対妖怪の兵器として使役できます」

美神「じゃあ手袋を外してみてくれません？」

ぬーべー「お断りします」

美神「何故？」

ぬーべー「鬼の力は人に見せびらかすようなモノじゃない。これは霊や妖怪を抹殺することができる程危険なものだ無闇矢鱈と見せられません」

美神「残念ね。すごく気になるわ」

ぬーべー「用件はそれだけですか？」

美神「いいえ、本題はここからよ」

ぬーべー「？」

美神「簡単よ。私はここにヘッドハンティングに来たの」

ぬーべー「へ、ヘッドハンティング！？」

美神「そう、最初は鬼を封じ込める霊具があるなら言い値で譲ってもらおうと思ってたんだけど」

美神「あなたに鬼を封じ込める霊能力があるということなら。あなたを買うわ」

ぬーべー「何を言ってるんだ！いきなり来て人を物みたいに扱って！失礼じゃないか！」

美神「失礼ついでに聞くけど、あなたこの学校でお給料はいくらなの？」

ぬーべー「え……＼ピー／円です」

美神「あら可哀想……そんな薄給じゃロクに服も買えないしデートもできないわね。見た感じあんまりモテなさそうなのに……」

ぬーべー「………僕泣いちゃう」

美神「私はその1割り増しの給料を払わせてもらうわよ？どう？」

ぬーべー「1割り増しって……もっとドーンと3倍くらいくれるのかと……」

美神「何かご不満？」

ぬーべー「え、いやそのヘッドハンティングって言うから…もっと大っきい話かと思ったんで…ちょっと拍子抜けしちゃったかなぁー…って」

バンッ！！

玉藻「ダメですよ！鵺野先生！」

ぬーべー「た、玉藻！？」

美神「？」

ぬーべー「どうしてお前が？」

玉藻「立ち聞きで申し訳ないが話は聞かせてもらいましたよ。金に目を眩ませて教員職を降りるなんて私は絶対認めません」

ぬーべー「玉藻…お前そこまで俺のことを……」

玉藻「鵺野先生なら目先の金に食いついて釣られかねませんからね。親切心で止めに来てあげたんですよ」

ぬーべー「んごっ……」

玉藻「それに、この女…相当怪しい下手に触ると怪我をしますよ」

美神「ちょっと？私は鵺野先生に話をしてるの。部外者は口を挟まないで」

美神「それに貴方も随分と怪しい臭いがするわよ？キツネみたいなね？」

玉藻「なに！？」(この女…私を妖怪だと見抜いているのか？それにこの女の霊力…鵺野先生と同等もしくはそれ以上……)

美神「鵺野先生？」

ぬーべー「なんですか？」

美神「ますます気に入ったわ。まさか鬼だけじゃなくて妖狐までペットにしちゃうんだから」チラッ

玉藻「」ギロッ

玉藻「女……今何と言った？」

ぬーべー「よせ！玉藻！」

玉藻「止めないでください鵺野先生。この下品な女に妖狐の恐ろしさを味わわせてやる……グォォォ」バキバキメキメキ

妖狐玉藻「幾百年を生きる妖狐玉藻を愚弄した罪……償ってもらうぞ女」

ぬーべー「よせ！落ち着け玉藻！」

美神「あら？物騒な物持ち出してどうしたのかしら？」

ぬーべー「美神さんも挑発してはいけない！！冗談では済まない事になるぞ！！」

妖狐玉藻「これは首刺股というモノでな？まるで海老の殻を剥くようにドクロを取り出せる代物だ……貴様のような下賤な人間の頭蓋骨に興味は無いが私を侮辱した代償はドクロで払ってもらう」つ首刺股

美神「ふーん、やってみなさいよ。やれるものならね？」つ神通棍

妖狐玉藻「死ぬがいい！！！」

ガキィィィィン！！！！！！

美神「くっ………やるわね？狐さん？」ギギギギギ

妖狐玉藻「ふん、口程にも無い。大見得切っておいてその程度とはな」ギギギギギ

ぬーべー「やめるんだ！！2人とも！！！！」

妖狐玉藻「その首飾りで結界を張っているようだがそんな物では私の攻撃は止められんぞ？このまま串刺しにしてくれる！！！」ギギギギギ

美神「ふふふ……串刺しもイイけれど。足元がお留守なんじゃない？」

妖狐玉藻「なに！？」

美神「それは吸魔護符。悪霊を封印する札よ」

妖怪玉藻「力が……抜けていく…？」がくっ

美神「低級悪魔程度なら一掃できるモノなんだけど。流石は妖狐ね～力を抑えるのでやっとみたいね」

玉藻「おのれ人間めぇ……」

美神「普通に斬り合えば一溜まりも無かったけど、形勢逆転ね。」つ神通棍

玉藻「くっ………」(ここまでか……アディオス…鵺野先生)

美神「これで終わりよ！！！」

ぬーべー「やめろ！！！！」ドカッ

美神「うっ！！」どさっ

美神「何すんのよ！！！」

ぬーべー「大丈夫か！？玉藻！！」

玉藻「心配ありません…私としたことが、また鵺野先生に助けられてしまった…」

ぬーべー「今回はお前の怒りはもっともだ……気にするな」

玉藻「恩に着ます……」ヨロッ

ぬーべー「美神さん」

美神「何かしら？」

ぬーべー「ヘッドハンティングの件。お断りします」

美神「どうして！？私の邪魔までしておいて！！」

ぬーべー「人間や妖怪は物じゃない！あなたのように他人をぞんざいに扱うような人と関わるのはごめんだ！！」

美神「な！？」

ぬーべー「玉藻を見たとたんに内面も見ずにキツネだのペットだと愚弄し鼻で笑ったあなたを同じ霊能力者として軽蔑します」

美神「………」

ぬーべー「私は授業があるのでこれで……」

バタン…

美神「なんなのよアイツ！！！軽蔑だなんて！！！このままじゃ私の気が収まらないわ！！！」

美神「見てなさいよぉ～？」

～～～～～～～～
～～～～～～～
～～～～～～
～～～～～

授業中

ぬーべー「……………」

ざわざわひそひそ

ぬーべー「あの～……」

美神「何かしら？」

ぬーべー「何で居るんですか？」

ぬーべー「引き抜きの件はお断りしましたし…授業に差し支えるので……」

美神「ふふふふ、私は教育委員会から授業査察を任命されてるのよ？」

ぬーべー「はぁ！？」

ぬーべー「あなた一体何者なんですか！！！」

美神「GS美神令子よ？」

ぬーべー「教育委員会がGSに授業の査察なんて任命するわけないでしょうが！！！」

美神「でも、ちゃんと教育委員会お墨付きの腕章も着けてるでしょ？」

ぬーべー「ぐぬぬ……」

郷子「ねぇ、ぬーべー。この人誰なの？」

美樹「どういう関係なのよぉ教えなさいよぉ～w」

ぬーべー「いや、この人とは別に……」

美神「鵺野先生とは深ぁ～い深ぁ～いカンケイなの」

ぬーべー「ちょっ！！！」

美樹「きゃーーwww言ってやろ言ってやろ！ゆきめさんにも言ってやろw」

郷子「…………」(なんだかこの人怪しいな……)

広「何だか面白くなって来たなぁ～。今までは律子先生とゆきめさんの三角関係だったのに新たな勢力が……」

ぬーべー「コラ！！お前ら！！ふざけるんじゃない！！！」

美神「ふふふふふ」ニヤニヤ

ぬーべー「ちょっと来てください！！」がしっ

美神「あん」

美樹「よっ御両人！」

ぬーべー「からかうなと言っとるだろが！！」ゴツン

美樹「ぎゃっ！」