みく「モバPちゃんが高級ダッチワイフに恋しているにゃ……」 (221)


モバマス『二次創作』

注意書き

キャラ崩壊

誤字脱字

細かいことは気にしない

若干エロいかも

以上がOKな人でお願いします。

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ちひろ「これをこうして……」ガガッガ

ちひろ「ああ、こんな感じこんな感じ」ウィーン

ちひろ「それでぇー……」ドドド

ちひろ「よし、完成! 後はモバPさんの家に置いておくだけね」

――

モバP自宅

モバP「ふー、今日も疲れたなぁ」

モバP「もう夜中の二時か」

モバP「明日も朝早いし風呂に入って……あー、風呂は朝でいいや」

モバP「もう寝ちゃおう」

モバP「ん? リビングに誰かいるのか?」スタスタ

モバP「ってなんだこれ? 人形?」

ダッチワイフ「……」

モバP「テーブルに置き手紙が」

ちひろ(性処理に困っているであろうモバPさんに高級ダッチワイフのプレゼントです!)

ちひろ(常日頃アイドルたちに性欲を発散できずに悶々とした毎日……)

ちひろ(恋人もおらず愛せるのは自分の右手だけ)

ちひろ(そんな可哀想なモバPさんに最高のプレゼントですよ! ちひろより)

モバP「うわぁ、超いらねぇ」

モバP「だいたい忙しすぎて性欲なんてものはどこかに消え去ってるんだよ」

モバP「てか、どうやってこれを俺の部屋に置いたんだ?」

モバP「鍵はちゃんと掛かってたはずなんだけどな」

モバP「まぁ、いいや。こんなもの明日粗大ゴミとして捨てちまおう」

モバP「あ? ちひろさんの手紙に続きが…」

ちひろ(ちなみにこのダッチワイフ六十万くらいするんで捨てないでくださいよ)

モバP「」

モバP「はぁ。どうすっかな。こんなの邪魔になるだけだし」

モバP「それにこの人形、無駄に精巧に作られているから妙に不気味なんだよな」

モバP「とりあえず明日事務所に行ってちひろさんに引き取ってもらうように頼んでみるか」

――

一ヶ月後

事務所

ガチャ

みく「お疲れにゃー」

モバP「おー、みく。お疲れさん」

モバP「今回の収録はどうだったんだ?」

みく「ばっちりにゃ!」

モバP「そうか。あ……」

みく「にゃ? どうかしたかにゃ?」

モバP「ごめん、みく。俺もう帰るわ」

みく「えー? まだ六時だよ? 帰るには早すぎるにゃ」

モバP「いや、そうなんだけどよ」

モバP「早く帰らないとカオリのやつがうるさいからさ」

モバP「それじゃあな」スタスタ

ガチャ 

みく「カオリ……?」

みく「かお、り!?」

みく「か、かおりって誰なの!? 女だよね!?」 

みく「え、えっと。うちの事務所にそんな名前の子は確かいなかったにゃ!」

みく「い、一体誰にゃ? それにあの口振りだとモバPちゃんの家に……」

みく「これは直接行って確かめるしかないにゃ!」

――
 
モバP自宅バルコニー

みく「ふー、モバPチャンが二階に住んでるおかげで楽々バルコニーに潜入出来たにゃ」

みく「これで中を覗いて……確かめてみるにゃ」

みく(けど、モバPチャンの家に女の人が本当にいたらどうしよう……)

みく(そ、そんなはずないにゃ! モバPチャンがみくを捨てて他の女の元に行くなんてありえないにゃ!)ブンブン

みく(どうせカオリっていうのも最近飼い始めたペットの名前かなにかにゃ)

モバP『それで今日さ、ちひろさんが――」

みく「む、誰かとしゃべっているにゃ……」

みく「どれ、早速覗いてみるにゃ」チラ

みく「え」

モバP『笑っちゃうだろ? ははは』

ダッチワイフ「……」

モバP『お? やっぱりカオリも可笑しいと思うか?』

みく(も、モバPちゃんが洋服を着た人くらいの大きさの人形と喋ってる……!)

みく(いや、喋っているというよりかは一方的に話しているだけにゃ)

みく(みくは目がおかしくなっちゃったのかにゃ? それともこれは夢にゃ?)

みく(夢じゃなければ……もしかしてモバPチャンの趣味って人形遊び?)

みく(これは意外にゃ……)

みく(ま、まぁ? 若干引いちゃったけど、モバPチャンが女と同棲していなくて一安心にゃ)

みく(よし、じゃあみくは帰って布団で丸くなるにゃー)スタスタ

モバP『なぁ、カオリ? そろそろいいだろ?』

みく(にゃ?)ピタ

モバP『わかったわかった。じゃあ最初はキスからな」

モバP『ん……』チュ

みく「」

みく(ど、どういうことにゃ!? も、モバPチャンが人形の唇にキスしているにゃ!)

みく(モバPチャンってもしかして人形に興奮するちょっと変わった人間なのかにゃ!?)

みく(いや、モバPちゃんに限ってそんな……)

みく(でもでもでも、男の人って変わった性癖を持つ人もいるって聞くし……)

みく(みくは一体どうすればいいのにゃ!?)

モバP『カオリ……入れてもいいか?』

みく(入れる!? 入れるってその……あれをにゃ!?)

みく「にゃ、にゃ、にゃ、ニャーーーーー!」

モバP『ん?』

みく(しまったにゃ! ここは退散にゃ!)

ガラガラ

モバP「あれ? いまみくの声が聞こえたんだけど気のせいだったか」

みく「はぁ……はぁ……」

みく「なんとかばれずに済んだにゃ」

みく「でも……みくはこれからモバPチャンに会うときどんな顔すればいいのかわからないにゃ」

――

翌日

事務所

ガチャ

凛「お疲れ様です」

凛「あれ、みく。どうしたの? 寝不足?」

みく「みくは昨日の夜受け入れがたい現実と葛藤していたにゃ……だから寝不足にゃ……」ゲッソリ

凛「な、なんか大変だったみたいだね」

凛「ねぇ、みく。プロデューサー知らない?」

みく「今日は会ってないにゃ……」

凛「ふーん、そっか」

凛(スケジュールの確認したかったんだけど明日でいいかな)

凛「じゃあ、私はもう特に用事とかないから帰るけどみくは?」

みく「みくは路傍に転がった石のものまねの練習をしたいから後で帰るにゃ……」

凛「みく、本当に大丈夫?」

みく「気にしないでいいにゃ……」

凛「……わかった」

凛「それじゃあ、お疲れ様」

ガチャ

――

凛 公園

凛「ごめんね。最近忙しくて一緒に散歩できなくて」

ハナコ「ワン!」

凛(今日はいい天気。絶好の散歩日和だ)

凛(でも、みくどうしちゃったんだろ。なんかおかしくなってるみたいだけど)

凛(明日も様子が変わらないようならプロデューサーに相談してみよ)

ヒソヒソ

凛(ん? あそこに座ってるベンチの人に視線が集まってる……)

凛(うわ、なんか人形と一緒にベンチに座って話しかけてる)

凛(見ないようにしよ)

訂正

凛 公園 ×

公園 ○

モバP「それにしても今日はいい天気だな」

ダッチワイフ「……」

凛「って、プロデューサー!?」

モバP「り、凛!? お前どうしてここに?」

凛「どうしたもこうしたもないよ! プロデューサーなにやってるの!?」

モバP「なにって……で、デートだよ」テレテレ

凛(こ、この人はなんで照れてるんだろう……)

凛「デートってその人形と?」

モバP「なに言ってるんだ凛? カオリは立派な人間じゃないか」

凛「え?」

モバP「ああ、人形みたいに可愛いって意味か」

ダッチワイフ「……」

モバP「あ、カオリなに照れてるんだよ」

凛「いや、ちが……」

モバP「まぁ、ばれちゃったからには仕方ないな」

モバP「凛、紹介するよ。俺の婚約者のダッチ・カオリだ」

凛「婚約、者?」

凛(この人形が?)

モバP「ああ、実は昨日俺がプロポーズしたんだ」

モバP「いやー、付き合って半月でプロポーズするのはどうかと思ったんだけどさ」

モバP「なんていうか情熱が迸っちゃって止められなかったんだよ」

凛「プロデューサー、冗談だよね?」

モバP「俺は本気だ」キリ

凛「……」

モバP「どうしたんだ凛?」

凛「一人になりたいから、行くね……」トボトボ

モバP「は?」

モバP「り、凛!」

モバP「……どうしたんだ、あいつ」

――

翌日 事務所

ガチャ

智絵里「お……おはようございます……」

智絵里「ぷ、プロデューサーさん……いますか?」

みく「モバPチャンはいないにゃ」ゲッソリ

凛「……」ゲッソリ

智絵里「ふ……二人共どうしたの?」

みく「今みくと凛ちゃんは世界の法則に抗うための精神統一をしているにゃ」

みく「そっとしておいてほしいにゃ」

凛「……うん」

智絵里(みくちゃんと凛ちゃんどうしちゃったんだろう……)

智絵里(難しいこと言ってるし……お腹でも痛いのかな?)

智絵里「えっと……そのー……お薬ならあそこの引き出しにあるよ?」

みく「現実逃避する薬にゃ?」

智絵里「げ、現実……逃避?」

智絵里「よく……わからないけど……我慢できなくなったらちひろさんに言ってね?」

智絵里「それじゃあ、失礼します……」

ガチャ

――

路上

智絵里(プロデューサーさんと今日、一緒に四葉のクローバー取る約束だったのに……)

智絵里(でも、プロデューサーさんは忙しいからしょうがないよね……)

智絵里「はぁ……」

ザワザワ

智絵里「ん?」

智絵里(やけに周りがざわついて……)

智絵里「え……?」

ガラガラ

モバP「ははは、今日も快晴。暑いくらいだな」

ダッチワイフ「……」

智絵里(ぷ、プロデューサーさんがお人形さんを車椅子に乗せて喋ってる!)

智絵里「えっと……プロデューサー、さん?」

モバP「お? 智絵里か?」

智絵里「や、やっぱり……本物なんです……ね?」

モバP「ん? どうしてだ。本物も偽物もないだろ」

智絵里「そ、そうですよね……。その……この人(?)は…?」

モバP「ああ、こいつはカオリだよ」

智絵里「え、えへへ……そ、そうなんですね……」

智絵里(ど、どう返したらいいんだろう)

智絵里(でも、ここでプロデューサーさんの歳でお人形さんに名前つけて外で遊んでいるのはおかしいっていうときっと傷ついちゃうよね)

智絵里(よ、よし)

智絵里「……わ、わたしも昔お人形さんに……名前をつけてよく遊んでいました」

智絵里「こんな大きな人形ではなかったですけど……プロデューサーさんもお人形遊び好きなんですか?」

智絵里「わたしも今でも……その……たまに遊びますよ」

モバP「何言ってるんだよ。カオリは人間だろ?」

智絵里「え」

モバP「みんな人形人形って言うんだよなぁ。まぁ、無理もないか」

モバP「カオリは人形みたいに白くて細くて可愛いもんな」

智絵里「その……あの……なんていうか……えへへ……」

智絵里「き、綺麗な人ですね……はい」

モバP「だろう?」

モバP「実はさ。もう婚約まで済ませちゃってるんだよ」

智絵里「こ、婚約……!?」

智絵里「そ、それって……夫婦になるってことですよね……?」

モバP「そうだよ?」

智絵里「……」

智絵里「ご、ごめんなさい……! 急用を思い出しました……!」タッタッタ

モバP「あ、おい智絵里!?」

モバP「んー?」

モバP「それにしても智絵里。まだあの歳で人形遊びなんてしてるのかー」

モバP「智絵里だったら全然OKだけど、あの歳の女の子で人形遊びしてたら恥ずかしいよな」

モバP「そう思うだろ? カオリ」

――

翌日 朝 事務所

愛梨「おはようございます!」

みく「……」ゲッソリ

凛「……」ゲッソリ

智絵里「……」ゲッソリ」

愛梨「? 三人ともどうしたの?」

智絵里「気に……しないでください」

みく「この世の終りにゃ……」

凛「はぁ……」

愛梨「あ、わかった! みんなお腹すいてるんでしょ」

愛梨「待っててね。今、アタシがケーキ作ってあげるから」

みく「いらないにゃ……」

みく「みくたちが欲しいのはちゃんとした現実にゃ……」

凛・智絵里「……」コク

愛梨「え、えっと……て、てつがく的、だね?」

ガチャ

モバP「おはようございます」

愛梨「あ、モバPさん。おはようございます」

愛梨「どうしたんですか? そんな大きな人形車椅子に乗せて」

モバP「いやいや、愛梨まで。こいつは列記としたカオリっていう人間だよ」

モバP「今日は正式にみんなに紹介しようと思ってな。連れてきたんだよ」

みく・凛・智絵里「……!」ビク

愛梨「でも、どうして車椅子に乗ってるんですか?」

モバP「車椅子に乗せてるのはカオリが病気で体が動かせないからなんだ」

愛梨「そうだったんですね! えっとー、カオリさん。初めまして十時愛梨です」

ダッチワイフ「……」

愛梨「あれ? モバPさん喋らないですよ?」

モバP「カオリはシャイなんだよ」

愛梨「ああ、そうだったんですね」

愛梨「じゃあ、仲良くなるためにアタシがケーキ作ってあげますよ」

モバP「お! それはいいな」

みく「愛梨チャーン!」

愛梨「きゅ、急に騒いでどうしたの?」

みく「なに当たり前に会話しているにゃ!」

みく「ちょっと会議室に来るにゃ!」

愛梨「わ!? ちょ、ちょっと待ってよう!」ずるずる

みく「それからそこの二人も!」

凛「うん」

智絵里「はい……」

モバP「なに慌ててるんだ、あいつら?」

――

会議室

みく「これより、モバPチャン性癖矯正作戦の会議を始めるにゃ」

パチパチ

みく「まずは情報を整理するよ!」

みく「モバPチャンは人形に恋愛感情を持ったり、性的興奮を覚えるちょっと変わった人間にゃ」

みく「そして、モバPチャンには人形が人間に見えているらしいにゃ!」

みく「この情報は合っているにゃ?」

凛「うん。間違いないと思う」

智絵里「……」コク

愛梨「へー、そうだったんだぁ。じゃあやっぱりあれは人形だったんだね」

愛梨「でも、モバPさんってそんな人だったっけ?」

愛梨「なんで今頃そんなことがばれたんだろう」

みく「きっとずっと隠してきたに違いないにゃ」

みく「みくたちは最初その辛い現実を受け入れることができなかったにゃ」

みく「でも! 今はそれをしっかりと受け入れたにゃ!」 

みく「そして、受け入れた上でモバPチャンに正しい方向に進んでもらいたいと思っているにゃ!」

みく「このことに異論はあるかにゃ?」

愛梨「んー? でも、モバPさんあの人形と一緒にいるときとっても幸せそうだったよ?」

愛梨「それを無理に色々とするのは……」

みく「愛梨チャンはモバPチャンがあのままでいいの!?」

愛梨「それは……ちょっと悲しいな、とは思うけど……」

みく「じゃあ、話は早いにゃ」

みく「モバPチャンがどうやったら普通の女の子に恋愛感情を持って、性的興奮を覚えられるかどうかみんなで意見を出したいと思うにゃ!」

凛「やっぱり、生きている女の子の良さを知ってもらうのがいいんじゃない?」

みく「なるほど……わかったにゃ」

みく「じゅあ、ここにいる四人でモバPチャンに生の女の子の良さをわかってもらうにゃ!」

みく「その方法についてだけど――」

その後、会議は夕方まで続いた

――

翌日 モバP自宅

モバP(昨日はあのままみんな会議室から出てこなかったな)

モバP(やっぱ突然だったしみんなびっくりしたのか?)

モバP(でも早いうちに婚約の発表とかしたかったんだけどな……)

ダッチ・カオリ(ダッチワイフ)「モバP君!」

モバP「なんだ?」

カオリ「もう、いっちゃうの?」

モバP「あー、仕事だからな。なるべく早く帰ってくるよ」

カオリ「……うん。わかった。頑張ってきてね?」

モバP「おう」

カオリ「帰ってきたらいっぱい構ってくれないと嫌だよ?」

モバP「わかってるって。それじゃ」

ガチャ

――

事務所

モバP「おはようございます」

シーン

モバP「誰もいないのか?」

みく「うわー、そうじでつかったばけつをもったまますべっちゃったー」

バシャ

モバP「み、みく!?」

みく「も、モバPちゃん、ごめんなさいにゃー。ようふくにみずがかかってしまったにゃ」

モバP「いや、それはいいけど怪我ないか?」

みく「ぜ、ぜんぜんへいきにゃー。それよりもそのままじゃかぜひいちゃうにゃー」

みく「ここはじむしょにそなえつけられているおふろにはいるべきにゃ」

モバP「え? あ、ああ。じゃあそうするかな」

モバP「でも、本当に大丈夫なのか?」

みく「へいきにゃー」

みく(ふふふ、上手くいったにゃ)

みく(ここから先、間違いなくモバPチャンはみくの虜になってしまうにゃ!)

――

風呂場

ジャー

モバP「今朝から災難だったな。まぁ、みくに怪我がなくてよかったか」

モバP「てか、あいつなんで掃除なんかしてたんだ?」

モバP「まぁ、気が使えるのはアイドルとして優秀な証拠だし褒めてあげたいところだけど」

ガラガラ

モバP「ん?」

みく「も、モバPチャン?」

モバP「み、みく!? お前、水着に着替えてどうして……」

モバP「いや、それよりもどうして入ってきてるんだよ!」

みく「み、みくが濡らしてしまったからそのケジメ、にゃ」

モバP「へ、変なところで気を使わなくていいから」

モバP「出てってくれ。男が裸なんだぞ?」

みく「みくは引かないよ! モバPチャンの体洗うまで出ていきませんよーだ!」

モバP「いやいや、アイドルが男と二人、風呂ってのはまずいだろ!」

みく「そんなの関係ないにゃ!」

みく「みくがモバPチャンを洗ってあげるの!」

みく「黙ってみくの誘いを受けるにゃ!」

モバP「く……」

モバP(こうなったみくは引かないんだよなぁ)

モバP「わかったよ。じゃあ頼む」

みく「素直のほうが可愛いにゃ」

みく「よし、じゃあまずは椅子に座るにゃ」

モバP「はいはい」

みく「ちょっと待っててほしいにゃ」

みく(手の上にボディーソープを乗っけて)カシュカシュ

モバP「おい、まだか?」

みく「今やるにゃ」

ピト

モバP「お、お前もしかして手でやるのか?」

みく「そ、そうにゃ」

モバP「タオルとかあるだろそこに」

みく「イヤにゃ。こうしなきゃ意味がないにゃ」

モバP「?」

ヌルヌルヌルヌル

みく(ふふ、みくの手捌きはどうにゃ)

みく「モバPチャン、こういうのって生の女の子じゃないと味わえないと思うでしょ?」

モバP「ん? まぁ、そうだな」

みく「む……」

みく(あんまりいい反応を見せていないにゃ)

モバP(みくの手つきがぎこちなくてよかった)

モバP(これがエロい手つきで全身、しかもポイントを責められてたら終わってたな)

みく(こ、こうなったら胸を使って背中を洗ってあげるにゃ?)

みく(でも、それはちょっと恥ずかしい気がするし……)

みく(いや、けどそうでもしないとモバPチャンが生の女の子の良さに気づいてくれないかもしれない)

みく(にゃー…)ヌメヌメ

モバP「もういいだろ。全身洗い終えたぞ?」

みく「あ……」

モバP「後は洗い流すだけだから一人でできる」

みく(し、しまったにゃ!)

みく「あ、いや待つにゃ!」

みく(そうにゃ、まだ全身じゃないにゃ!)

モバP「なんだ?」

みく「ま、まだ……その……」

みく(み、みくの口から言うのはとても恥ずかしいにゃぁ……)

みく(でもここで言わないと!)

みく「ぼ、ぼうを洗っていないよ!」

モバP「棒って……ハァ!?」

モバP「いや、みく冷静になれ」

モバP「それをやってしまいちひろさん、いや社長にばれたら俺はクビ――」

みく「えーい! しのごの言ってないで男だったらさっさと差し出すにゃ!」

みく(こうなればやけにゃ!)

モバP「ちょっと待て、俺の下半身に掛かってるタオルを取ろうとするな!」

みく「往生際が悪いにゃ!」

モバP「いや、待ってくれ本当に! 俺、結婚すんのに無職になるのはゴメンだぞ!?」

みく「そうなったらみくが養ってあげるにゃ!」

ドタバタドタバタ

モバP「あ」

ハラリ

パオーン

みく「にゃ……」

みく「にゃ、にゃ、にゃー!」タッタッタ

ガラガラ

モバP「あいつ、逃げ出しやがった……」

モバP「全く恥ずかしいなら最初から俺の息子を洗うなんて言わなきゃよかったのに」

モバP「はぁ……カオリ以外に俺の息子が見られちまった」

――

会議室

凛「それで、プロデューサーのを見て逃げ出してきちゃったんだ」

みく「面目ないにゃ……」

智絵里「ど、どんまい……!」

愛梨「なにを見たのー?」

凛「まぁ、いいけど……そ、それよりプロデューサーのってどんな感じだったの?」

智絵里「……」ドキドキ

みく「……なんというか黒くて、皮があって、柔らかそうだったにゃ」

凛「ふ、ふーん。そうなんだ。ちなみに大きさは?」

みく「こ、このくらいにゃ」

智絵里「お、大きい……!」

みく「にゃ?」

智絵里「あ、いや……その……こほん」

凛「次は私だね」

みく「凛チャン頑張るにゃ!」

智絵里「が、頑張ってね……!」

愛梨「ファイトー!」

凛「で、でも本当にこの格好でやるの?」

凛「おかしくない? 大丈夫?」

みく「平気にゃ。似合ってるし問題ないにゃ!」

みく「間違いなくモバPチャンは凛ちゃんにメロメロにゃ!」

凛「……わかった」

みく「あ、口調には気をつけてね!」

――

事務所

モバP「ふー。替えの洋服事務所に置いておいてよかったな」スタスタ

モバP「って、え?」

凛「……」モジモジ

モバP「凛、お前なにやってるんだ?」

モバP(犬耳に……ロングスカートのメイド服?)

凛「きょ、今日は頑張ってプロデューサーにご奉仕する……ワン」

凛「な、なんでもいってほしい、ワン」

凛(超恥ずかしいんだけど……)

凛(でも、プロデューサーのためプロデューサーのため)

凛(プロデューサーがノーマルの真人間になるためだから仕方がない)

モバP「凛、どうしたんだ?」

モバP「えっとー、そんな衣装で参加するイベントでもあったか?」

凛「ないワン」

モバP「じゃあなんで……」

凛「……プロデューサーに生の女の子の良さを知ってもらうためだワン」

モバP「生の女?」

モバP(そういえばみくもそんなこと言ってたような)

凛「いいからさっさと生の女の子にしてもらいたいこと言って!」

モバP「んな、強引な……んーじゃあ肩もみとか?」

凛「……折角アイドル好きに出来るっていうのに選ぶのがそれなんだ」

モバP「変なことさせられないだろ」

凛(やっぱり人形相手のほうがいいんだ)

モバP「じゃあ、デスクの前の椅子に座るからそこで肩揉みしてくれ」

凛「かしこまりました、ワン」

……

モバP「よし、じゃあやってくれ」

凛「うん、じゃない。かしこまりましたワン」

モミモミモミ

モバP「お、意外に上手だな」

凛「意外って失礼だワン」

モバP「ごめんごめん」

凛「ねぇ、プロデューサー」

モバP「なんだ?」

凛「ご主人様って呼んだほうが興奮する?」ボソ

モバP「な、なんで今耳元で囁いたんだよ」

凛「なんとなくだワン」

モバP「残念ながらメイドフェチじゃない俺には響かない言葉だ」

凛「ふーん。そうなんだワン」

凛(やっぱり人形……)

凛(物凄く根は深そうだね)

モバP「そういえばこの前出来たペットショップがあるんだけど」

凛「それ、どこ?」

モバP「ほら、この前仕事で行った――」

数分後

凛(やばい。普通に会話楽しんじゃった)

モバP「はい、凛ありがとう。もういいよ」

凛「あ……」

凛「じゃあ、次になにかしてもらいたいことあるワン?」

モバP「もう仕事やり始めるから別にいい」

凛「そ、そんな」

モバP「ありがとうな。今日はもう家に帰ってゆっくりしたらどうだ?」

凛「……」

モバP「さて、じゃあ仕事はじめるか」

凛(ど、どうしよう……)

凛(そ、そうだ。昨日パソコンで調べた男の人が興奮する格好をしてみよう)

凛(かなーり、恥ずかしいけど意識をこっちに向けてもらうためにはもうそれしかない)

凛(だ、大丈夫。今日のために買っておいたとっておきの下着だから)

凛(えっとー。確かスカートの裾を口で加えてパンツを見せるようにして……)

凛(ついでに両手でスカートの裾を摘んで……)

凛「……」

凛「ふ、ふろちでゅーさー」

モバP「ん? なんだ?」

モバP「あ」

凛(ど、どう?)

訂正

凛「ふ、ふろちでゅーさー」 ×

凛「ふ、ふろでゅーさー」 ○

――

会議室

凛「……」グスン

愛梨「凛ちゃん大丈夫?」

みく「ま、まさか怒るとは想定外だったにゃ」

凛「アイドルがそんな格好するなんてはしたないって……せっかくプロデューサーのためにやったのに……」

凛「下着もせっかくいいの買ったのになんの感想もなかったし……」

智絵里「えっとー……」

智絵里「よしよし……」ナデナデ

みく「たまにモバPチャンの地雷がどこなのかわからないときがあるにゃ」

みく「次は智絵里ちゃんにゃ!」

愛梨「頑張ってね! 応援してるよ」

凛「……」

智絵里「い、行ってきます……」

智絵里(うー、大丈夫かな……)

智絵里(でも、プロデューサーにはやっぱり普通に恋愛とか、その……・)

智絵里(ちゃんとした女の子でえ、えっちな気分になってもらいたいし)

智絵里(が、頑張らないと!)

――

モバP「これで一段落だな」

智絵里「ぷ、プロデューサーさん……」

モバP「ん? 智絵里か? どうしたんだ」

智絵里「……プロデューサーさんはその……気分を害されたらごめんなさいですけど……」

智絵里(こ、怖いし、プロデューサーさん傷つけたら嫌だけど……)

智絵里(ここははっきり言っておかないと……)

智絵里「お、おかしいと思います……!」

モバP「え? なにが?」

智絵里「お人形さんに恋したり……えと、その、え、えっちな気分になるのは間違ってると……思います」

モバP「人形? いやいや、俺が今恋してる人は人間だよ?」

モバP「智絵里、俺は至ってノーマルだ。そりゃ、カオリは人形みたいだけど」

智絵里「ぷ、プロデューサーさん……」

智絵里「そんなに……お人形さんがよければ……」

智絵里「わ、わたしがお人形さんになります……!」

モバP「はい?」

智絵里「わ……わたしがプロデューサーさんのお人形になります……」

モバP「ち、智絵里何言ってるんだ?」

智絵里「プロデューサーさんの……その……好みの服を着ますし、好みのポーズをとります……」

智絵里「してほしいことがあれば……その命令にも従います」

智絵里「え、えっちな気分になったとき……その……なんて言ったらいいんだろう……」

智絵里「わ、わたしがしっかり対応します……」

モバP「智絵里落ち着けって!」

モバP(ダメだ。言葉が届いていない)

智絵里「わたしじゃ……お人形さんとしては不合格かもしれませんけど……」

智絵里「が、頑張ります……!」

智絵里「だから……もう心のないお人形さんに変な気持ちにならないでください……」プルプル

モバP「ん? な、なんか智絵里、目が怖いんだけど……」

智絵里「もう……わたしのことを見捨てないでください……」

モバP「ち、智絵里さん?」

智絵里「ずっと一緒にいてください……いや、ずっと一緒にいて……」ガシ

モバP「ひ! ち、智絵里腕掴まないで!」

智絵里「ずっと……ずっと一緒です!」

モバP「う、うわぁぁぁぁぁ!」

――

智絵里「ご、ごめんなさい……」

智絵里「気がついたらプロデューサーさんが気絶していて……」

みく「智絵里チャン、本当になにも覚えていないにゃ?」

智絵里「はい……途中からの記憶がすっぽりと」

みく(会議室から様子を伺ってたけどあれは……)

みく「ま、まぁいいにゃ」

みく「こっちにはまだリーサルウェポンが残されているにゃ」

訂正

――

会議室

智絵里「ご、ごめんなさい……」

智絵里「気がついたらプロデューサーさんが気絶していて……」

みく「智絵里チャン、本当になにも覚えていないにゃ?」

智絵里「はい……途中からの記憶がすっぽりと」

みく(会議室から様子を伺ってたけどあれは……)

みく「ま、まぁいいにゃ」

みく「こっちにはまだリーサルウェポンが残されているにゃ」

みく「愛梨チャン! そのわがままボディーでモバPチャンを誘惑するにゃ!」

愛梨「え!? アタシ?」

凛「頼みました」

智絵里「お、お願いします」

愛梨「えー、でもアタシなにをどうしたらかなんて全然わからないよ?」

みく「そこは気合で乗り切るにゃ」

愛梨「き、気合だね! わかった」

愛梨「それじゃあ、行ってみるよ!」

――

モバP「う、うーん。は!」

愛梨「気がつきましたか?」

モバP「愛梨……なにかとても悪い夢を見てたような」

愛梨「き、気のせいですよ!」

モバP「そ、そうか」

愛梨「ソファ、隣いいですか?」

モバP「いいよ」

愛梨「失礼します」

愛梨(えーっと。それでこの後どうしよう)

愛梨(と、とりあえず会話をしてみる?)

愛梨(二人っきりで距離も近いし、なんだかドキドキする……)

みく「さぁ、どんな行動に出るか楽しみにゃ」ヒソヒソ

凛「ちゃんと生の女ならではのことやってくれるかな?」ヒソヒソ

智絵里「……どうなるんだろう」ヒソヒソ

愛梨「モバPさん!」

モバP「きゅ、急にどうした」

愛梨「あ、暑くなってしまったので脱いでいいですか?」

モバP「はぁ……もう慣れた。別に一枚くらいならいい」

愛梨「あ、ありがとうございます」

ヌギヌギ

ヌギヌギ

愛梨「す、涼しくなりましたね」

モバP「おい愛梨……」

モバP「なんでニーソックス以外全部脱いでるんだよ!」

みく「きゃー。大胆にゃ」ヒソヒソ

凛「私のときはもっと凄い剣幕で怒ったくせに」ムス

智絵里「……!」

愛梨「な、なんか頭がボーッとしちゃって……」

愛梨「その……暑すぎて裸になりたい気分になっちゃったんです!」

モバP「い、いいから服着ろ。ほら、あっちむいててやるから」

愛梨「……」ボー

愛梨(モバPさんの耳たぶ。なんだか甘噛みしたくなってきちゃった)

ハム

モバP「あ、愛梨さん?」

愛梨「……」ハムハム

愛梨(舌で舐めてみたらどうなるんだろ)ペロ

モバP「うお!」

愛梨(あ……可愛い声)ペロペロ

モバP(なんでこんなに舌使いがうまいんだ!?)

モバP「愛梨、もしかしてやったことあるのか?」

愛梨「ん……、初めてですよ」

モバP(絶対、初めての感じじゃないだろ!)

愛梨「モバPさん」ギシ

モバP「あ、愛梨! 俺の上に馬乗りになってどうするつもりだ?」

愛梨「なんだか体中が暑くて……でもいつもの暑さとは違ってこう……心地良いっていうか」ボー

愛梨「モバPさん。ワイシャツ脱がしてもいいですか?」ポチポチ

モバP「って言いながらなに脱がしてるんだよ!」

愛梨「もっと、舐めてみたり甘噛みしてみたりしたくなっちゃったんです」ウットリ

愛梨「乳首のところ舐めてみてもいいですよね?」ペロペロ

モバP「だから承諾を得る前に……う!」

愛梨(ちょっとしょっぱいような……でも、嫌いじゃないかも)

みく「あ、愛梨チャンがついに覚醒してしまったにゃ!」ヒソヒソ

凛「覚醒というか発情というか……」ヒソヒソ

智絵里「あ、あわわ……」

凛「でも、いいの? このままだと最後までいっちゃいそうだけど」ヒソヒソ

みく「こ、この際しょうがないにゃ。みくとしては嫌だけどここは愛梨ちゃんに一肌脱いでもらうにゃ」ヒソヒソ

みく「そうしなきゃモバPチャンの病は治りそうにないにゃ」ヒソヒソ

凛「まぁ、そうだよね。不本意だけど」

モバP「愛梨、やめてくれ!」バ

愛梨「キャ!」

みく「にゃ?」

モバP「俺には心に決めた女がいるんだ……」

モバP「だから、これ以上のことは無理だ」

愛梨「も、モバPさん?」

モバP「愛梨、ごめんな」

愛梨「い、いえ……その……アタシこそ……」

モバP「……」

モバP「今日はもう帰る」スタスタ

ガチャ

――

みく「……」

凛「……」

智絵里「……」

愛梨「……」

みく「もしかしたらもう不可能かもしれないにゃ」

凛「いや、諦めるにはまだ早いよ」

智絵里「……うん」

愛梨「もう見守ってあげればいいんじゃないかな?」

みく「でも、愛梨チャンはこのままモバPチャンが人形と未来永劫イチャイチャしてていいのかにゃ?」

愛梨「んー。やっぱ人それぞれ色々と趣味趣向はあるものだから……」

愛梨「これ以上モバPさんにちょっかいを出すのは可哀想かもしれないよ?」

みく「それは……」

愛梨「モバPさんが幸せならアタシはそっちの方を尊重してあげたいかも」

みく「愛梨チャンはモバPちゃんが好きだからこそそういうことを言ってるのかにゃ?」

愛梨「それは勿論だよー」

みく「……でもこんな失恋の仕方は悲しいにゃ」

智絵里「受け入れるしか、ないのかな?」

凛「……」

ガチャ

ちひろ「あはは! モバPさんおかしいぃー。人形に向かって愛してるなんて真顔で言っちゃて!」ゲラゲラ

みく「にゃ?」

ちひろ「あー、思い出しただけでもあのプロポーズのシーンは笑っちゃうわ」

ちひろ「お腹痛い……ゲホッゲホ。笑い疲れちゃった」

ちひろ「さて、早速動画の編集でもしようかな」

ちひろ「ぷぷぷ、でもあんな映像が撮れたなら60万の高級ダッチワイフを作った甲斐があったってもんね」

ちひろ「あら四人共。こんなところに集まってなにしているんですか?」

みく「ちひろちゃん。そういえば最近見なかったけどどこに行ってたにゃ?」

ちひろ「あー、それはモバPさんをずっと盗撮してて事務所にいなかったんですよー」

みく「盗撮?」

ちひろ「はい。モバPさんがダッチワイフに溺れている所をモバPさんの家の中や事務所。外なんかで盗撮していました」

凛「……あの人形ってちひろさんが作ったものなの?」

ちひろ「そうですよー。正確に言うとダッチワイフですけどね」

ちひろ「なんとそのダッチワイフと男性が一晩過すとそれが超絶美女に見えるようになってしまうんです!」

ちひろ「しかも一目惚れしちゃうんですよ。ロマンチックですよね」

ちひろ「んで、それを一か月前くらいにモバPさんにプレゼントしたんですよ!」

智絵里「……」

ちひろ「いやー、その日から本当に毎日が笑い笑いでしたねー」

ちひろ「ダッチワイフ相手に怒ったり、泣いたり、笑ったり。傍から見るとコントにしか見えませんでしたよ」

ちひろ「あ、製造方法とかは教えられませんよ? 企業秘密ですから」

ちひろ「って、なんで愛梨ちゃん以外のみんな怖い顔をしているんですか?」

みく・凛・智絵里「全部お前のせいかぁ!」

ちひろ「あ、ちょっとまって、そんな、いやぁぁぁぁ!」

……

ちひろ「ごめんなさいごめんなさい……」

ちひろ「なんでもしますから許してください……」

ちひろ「鼻フックの刑はもう勘弁してください」

ちひろ「これ以上やったら研ナ○コになってしまいます……」グスン

凛「はぁ……本当に反省してる?」

ちひろ「してますしてます。アイドルの神様に誓います」

凛「ならいいけど」

智絵里「ちひろさん……ちょっと可哀想だったけど……ゆるしてくださいね」

みく「まぁ、一安心にゃ。モバPチャンはノーマルな人間だったってことだにゃ」

愛梨「ところで、どうやったらモバPさんを正気に戻せるんですか?」

ちひろ「簡単ですよ。そのダッチワイフを火の中で燃やしてしまえばいいんです」

ちひろ「そうすれば、モバPさんはダッチ・カオリのことがダッチワイフに見えるようになり」

ちひろ「恋心も泡のようにどこかへ消えてしまいます」

みく「だったらすぐにでも焼却炉にポイしちゃうにゃ」

ちひろ「で、でもやっぱり六十万もするものを簡単に燃やすというのは……」

凛「ちひろさん」ニッコリ

ちひろ「うわー、六十万もするダッチワイフを燃やしてしまうとか超クールぅ」

ちひろ「私、めちゃくちゃ楽しみになってきました」

ちひろ「あ、でもちょっと手間はかかりますよ?」

みく「どの程度にゃ?」

ちひろ「どこでも燃やせばいいってわけじゃなくて神聖な場所じゃなきゃダメなんです」

ちひろ「いい例は神社とかお寺ですね」

愛梨「どうしてそんなやり方をしなきゃいけないんですか?」

ちひろ「そりゃぁ、霊的なものを扱って作ったもの……おっと」

ちひろ「ごほん。なんでもないですよ」ニコニコ

みく「一応聞かなかったことにするにゃ」

ちひろ「とりあえず明日の昼くらいにモバPさんの家に潜入しましょうか」

ちひろ「そこでダッチワイフを回収して燃やしに行きましょう」

ちひろ「燃やす場所は私が手配しておきます」

ちひろ「それで、もやし終えたあとに、モバPさんにダッチ・カオリについてのことを、私が一から全部説明します」

ちひろ「モバPさんと一緒に盗撮動画を見ながらね」ニコ

ちひろ「そんな感じでいいですか?」

一同「……」コク

智絵里「でも、プロデューサーさんが……妨害してきたらどうしましょう?」

ちひろ「なーに。大丈夫ですよ。仕事に出ていれば、ダッチワイフが盗まれたことなんて帰るまで気づきませんから」

ちひろ「じゃあ、作戦決行は明日ということで今日は解散です」

――

翌日

モバP自宅前

ちひろ「それじゃ、この合鍵を使って入るとしましょうか」

凛「ちょっとまって。その前になんで合鍵持ってるの?」

ちひろ「……1万円でどうですか?」

凛「未成年相手に取引持ちかけて恥ずかしくないの?」

ちひろ「あう……」

凛「無料でお願い」

みく「み、みくの分も頼むにゃ!」

智絵里「わ、わたしも……!」

愛梨「じゃあ、アタシももらっちゃおっかな」

ちひろ「か、かしこまりました」

ちひろ「さ、じゃあみなさん作戦を説明しますよ」

ちひろ「まず自宅に侵入してリビングに置いてあるダッチ・カオリ(笑)を回収します」

ちひろ「五人で家から運び出したら、私が用意した黒いワンボックスにそれを積みます」

ちひろ「車で十五分の私が話をつけた神社まで私が運転して向かいます」

ちひろ「向こうに着いたらもうすでに焚き火が焚かれているでしょうからそこのなかにダッチ・カオリをぶち込みます」

ちひろ「流れは大丈夫ですね?」

ちひろ「ダッチワイフは人型で大きさも人間のそれなんで迅速に運んでくださいね」

ちひろ「誰かに見られて死体を運んでると勘違いされたら面倒ですから」

ちひろ「鍵を入れて入りますよー」

ガチャ

スタスタ

ドタバタドタバタ

愛梨「うわ、結構重いね」

みく「五人いなかったら結構運ぶの大変そうだったにゃ」

智絵里「ほんとう……」

凛「私とどっちが重いかな?」

ちひろ「ほらほら無駄口叩いていないでさっさと運びますよ」

……

ちひろ「みなさん乗りましたか?」

愛梨「はーい!」

智絵里「大丈夫…です」

みく「とっとこと悪い夢を終わらせるにゃ」

凛「そうだね」

愛梨「いやーでも、なんか犯罪グループみたいだねアタシたち」

ちひろ「他人の家から高級ダッチワイフ持ち出して黒のワンボックスに積んでるとその発言は洒落になってませんよ」

ブロロ

ブーン

ちひろ(このまま行けば時間通りに着きそうだわ)

ちひろ(もうちょっとモバPさんの滑稽な姿を見ていたかったけど)

ちひろ(このさいしょうがないよね)

ちひろ(ん? サイドミラーに人間が走ってる姿が写ってる……)

ちひろ(ってモバPさん!?)

ちひろ「みなさん捕まっててください、アクセル踏みます!」

みく「ち、ちひろチャン? どうしたにゃ?」

ちひろ「も、モバPさんが走って追ってきています……」

凛「うそ……」

ちひろ「本当です。きっとダッチ・カオリさんに発信機か何か付けていたんでしょう」

ちひろ「それで、持ち運ばれていることに気づいて……」

愛梨「で、でもこっちは車ですし追いつけないですよね?」

ちひろ「……」

智絵里「ちひろ……さん?」

ちひろ「現在のモバPさんを常人のものさしで測ってはいけません」

ちひろ「間違いなく全力でアクセルを踏まなきゃ追いつかれます」

ちひろ「彼はもうほとんど人間じゃありません」

みく「ど、どうしてにゃ?」

ちひろ「彼、たぶんスタドリエナドリ十本ずつ一気に飲んでいます」

ちひろ「スタドリとエナドリは疲労回復のほかにも筋肉増強の効果があります」

ちひろ「そして、十本近く飲めばたちまちスーパーマンレベルになることは確実」

ちひろ「この車にだって追いつくことができるでしょう」

みく「というかちひろチャン、そんなやばいドリンクをモバPチャンに売っていたのかにゃ!?」

ちひろ「今はそんなことはいいです!」

ちひろ「彼にはきっと大切な姫をさらっている悪党集団に私たちは見えているはずです」

ちひろ「わかりやすく言えば、私たちはピーチ姫を攫ったクッパ一味」

ちひろ「モバPさんはマリオです。間違いなく捕まればやられます」

凛「そんな……」

モバP『待てやゴラァァァ』

智絵里「す、すごい顔で……追ってきてます!」

モバP『俺のカオリを返しやがれぇぇぇ!』

ちひろ「モバPさん。あなたが追っている姫はダッチワイフですよ。っていって信じてもらえればいいんですけどね」

ちひろ「まぁ、無理なのはわかっています」

ちひろ「とりあえず、神社につくまでは追いつかれないと信じて」

ちひろ「神社についてからが勝負ですね」

ちひろ「私がモバPさんの足止めをするのでみなさんは急いで神社の石段を駆け上がってくださいね」

ちひろ「たぶん、石段を駆け上がればすぐに焚き火をしている場所がわかりますから」

……

……

モバP「カオリ……カオリはどこだ!?」

モバP「見つけた……!」

モバP(長い石段を使って神社まで向かおうとしているのか?)

モバP(一体なにが目的なんだ!)

ダッチ・カオリ「モバP君!」

モバP「待ってろ! 今助けに行く!」

ちひろ「そうはさせませんよ」

モバP「ちひろさん……?」

ちひろ「あの子にはこの世からいなくなってもらいます」

モバP「ち、ちひろさん冗談はやめてください!」

ちひろ「……なんか悪役になったみたいでちょっと楽しいですね」ボソ

ちひろ「フフ、彼女はこの世にいてはならない存在なんですよ」

ちひろ「この世界のガンのような存在なんです」

ちひろ「だから、消えてもらうんです」

モバP「そんな…・…」

モバP「だったら、力づくでそこを突破します!」

ちひろ「ふふふ、あなたにそれが出来ますかね?」

ちひろ「ジャーン! ここにはなんとエナドリとスタドリが百本ずつあります!」

モバP「なん……だと?」

ちひろ(車に積んでおいて正解でした)

ちひろ「これをなんと今なら無料でモバPさんに全部プレゼントしちゃいます!」

ちひろ「ただし、彼女のことを諦めればですけど」

モバP「そ、そんなのはいらないです!」

モバP「カオリの命とドリンクが引き換えに出来るわけないですよ!」

モバP「だいたいドリンクは金を積めば変えますけどカオリは買えません!」

ちひろ「じゃあ、仕方がありませんね」

ちひろ「諦めてくれないんだったらあなたにドリンク売るのやめます」

モバP「そ、そんな……」

ちひろ「私にはお得意様がたーくさんいるんですよぉ」

ちひろ「モバPさんに売らなくなったくらいじゃ痛くも痒くもありませんよ」

ちひろ「大変ですねぇこれから先」

ちひろ「ドリンクなしでどうやってプロデューサー業を続けていくんでしょうか」

ちひろ「本当に大変ですね」ニコ

ちひろ「それとも無理して体でも壊しちゃいますか?」

モバP「く……」

ちひろ「あ、今決心が揺らぎましたね?」

モバP「ゆ、揺らいでないですよ」

ちひろ(動揺してる動揺してる。心理戦は当たり前)

ちひろ「ふふ、これであなたは手も足も出ませんね」

ちひろ「それともなんですか?」

ちひろ「私をぶん殴ってこの場をやり過ごしますか?」

モバP「ふ、ふふふ……そうですね。そうします」

ちひろ「え? 本気ですか?」

モバP「本気ですよ……例えドリンクが買えなくなったってカオリがいなくなるよりはましです!」

ちひろ「お、落ち着いてください! わたしは女ですよ!?」

ちひろ「まさか、紳士的なモバPさんが女の子を殴ったりしませんよね!?」

モバP「……外道に性別なんてありませんよ」

ちひろ「げ、外道ってちょっと、あ、待ってください! どきますから!」

モバP「問答無用!」

ベコ

ちひろ「……」バタリ

……

みく「うわー! ちひろチャンがやられちゃったよー!」

智絵里「お……重い……」

凛「ど、どうする?」

愛梨「ね! どうしようね!」

智絵里「あの……そろそろわたし、肉体的に限界なので……プロデューサーさんを足止めする方に回ります」

みく「た、頼んだにゃ!」

……

モバP「はぁ……はぁ……」タッタッタ

モバP「薄々感づいていたけどもうドリンクの効果は切れてるみたいだな」

モバP「う、激しい頭痛とめまいが……」

モバP(とりあえず急ごう。ちひろさんはてきとうに手加減して殴ったし大丈夫だろ)

モバP「てか、この長い石段意外に辛いな」

智絵里「ぷ、プロデューサーさん……」

モバP「ち、智絵里?」

モバP(なぜだろう。智絵里を見るとトラウマが掘り起こされるような感覚が)

モバP「いや、今はそんなことより。智絵里、どいてくれ」

モバP「俺は今大切な人を追っているんだ」

智絵里「ふ、ふっふっふ……ちひろをたおしたか……」

智絵里「しかし……やつはしてんのうのなかでもさいじゃ――」

モバP「何言ってるんだ?」

智絵里「あ、いえ……その……ちひろさんがもし私が倒されてプロデューサーさんと対峙することがあったら……このセリフを言ってくれと頼まれたので」

モバP「そ、そうなのか」

智絵里「えっと……プロデューサーさん。ここを通すわけにはいきません……」

モバP「智絵里……お前までどうして」

智絵里「それが……プロデューサーさんのためだからです……」

モバP「なにを言ってるんだかさっぱりだ」

智絵里「今はわからなくてもいいです……」

智絵里「でも、もしここを通りたければ……わたしのチョップを受けてからにしてください……!」

モバP「はい?」

智絵里「わ、わたしのチョップは痛いですよ……本当に受けますか……?」

モバP「いや、べつにいいけど」

智絵里「……ほ、本当に痛いですよ……嘘じゃないですよ……」

智絵里「や、やめるのなら……その……今のうちです」

智絵里「きっとプロデューサーさん、ないちゃいますよ……」

モバP「だからいいって」

智絵里「……」

智絵里「わ、わかりました……それじゃあ、いかせてもらいます」

モバP「おう」

智絵里「……」

モバP「……」

智絵里「え、えい!」

ピト

シーン

モバP「通ってもいいか?」

智絵里「……はい」グスン

……

みく「にゃー! 智絵里ちゃんもダメだったにゃ」

凛「どうしよっか」

愛梨「うーん。どうしようね」

愛梨「じゃあ、ここは私が引き受けるよ!」

みく「頼んだにゃ!」

……

モバP「さっきのは一体なんだったんだろうな」

愛梨「モバPさん!」

モバP「あ、愛梨。お前もか」

愛梨「ふふふ、ちひろさんは四天王の中でも」

モバP「それもう聞いたから」

愛梨「あ、あれ? おかしいな……」

愛梨「とりあえず、ここを通すわけにはいきません!」

モバP「またそのパターンか」

モバP「愛梨頼む、俺は大切な人間を追ってるんだ」

モバP「あいつがいなかった俺はもうどうしたらいいかわかんないんだよ」

愛梨「通りたかったら条件があります」

モバP「受けてたとう」

愛梨「その……この後一緒にご飯食べに行きませんか?」

モバP「はい?」

愛梨「昨日の一件でモバPさん怒らせちゃったから……」

愛梨「だから、仲直りを込めてって感じです」

モバP「昨日のってあれか?」

愛梨「はい」

モバP「別に気にしてない。間違いが起こったわけじゃないんだしな」

愛梨「じゃ、じゃあ」

モバP「おう。一緒にご飯行くか」

愛梨「や、やった!」

愛梨「あー、よかった。昨日の夜モバPさんと仲直りできないんじゃないかと思って眠れませんでしたから」

モバP「そっか」

モバP「ところでもう通ってもいいか?」

愛梨「全然構いませんよ」ニッコリ

モバP「サンキュー」タッタッタ

愛梨「……あ」

愛梨「そういえばアタシ足止めのためにいたのに全然役に立ってないや」

愛梨「……」

愛梨「ま、モバPさんと仲直りできたしいっか」

……

みく「い、いくらなんでも早すぎるにゃ!」

凛「簡単に道を譲っちゃったみたいだね」

みく「にゃー。凛ちゃん頼めるかにゃ?」

凛「いいよ」

みく「一人でこの人形を運ぶのは辛いからなるべく時間稼いでね!」

凛「わかってるって」

……

モバP「はぁ……はぁ……」

モバP「くそ、体力的にそろそろ限界か……」

凛「プロデューサー」

モバP「げ、このタイミングで凛……」

凛「『げ』ってなに」

モバP「お前ももしかして」

凛「そう足止めだよ」

モバP「はぁ、やっぱりそうか」

凛「ちなみに私はなにをどうしたって絶対にここは通さないからね」

モバP「り、凛。頼む俺の大切な人が今大変な目にあってるんだ」

モバP「頼む。そいつを救ってやりたいんだ」

凛「……ここを通したら私の大切な人が救えなくなっちゃう」

凛「お互い、譲れないね」

モバP「凛……」

モバP「仕方ない。この手は使いたくなかったんだが……」

モバP「凛、この写真を見てみろ」

凛「なーに。スマホなんか取り出して」

凛「一体どんな写真を見せてくれるの?」

モバP「これだ」

凛「え……これって」

モバP「そうだ。お前の寝顔写真だ」

凛「ちょ、ちょっと何撮ってるの!? というかいつ撮ったの!?」

モバP「んー、三か月前くらい?」

凛「け、消して! 今すぐ消して!」

モバP「消して欲しかったら……やることはわかってるよな?」

凛「プロデューサー……汚いよ」

モバP「ちひろさんのほうが汚いわ!」

凛「そ、それを言われるとぐうの音も出ないんだけど……」

凛「で、でもここは引けないし、引いちゃいけないところ」

凛「だから、別に消さなくてもいいよ」

モバP「……これ今度出す、凛の写真集に使えないかなー」

凛「え」

凛「そ、そんな素人が撮ったもの使えないよ」

モバP「いや、案外OK出ちゃうかもよ?」

モバP「あと、凛がメイド服と犬耳が似合うことも伝えちゃおっかな?」

凛「ぐ……」

凛(みくは……たぶんそろそろ上までついてると思う)

凛(だったらここは通しちゃってもいいかな?)

凛(プロデューサーも顔色すごく悪くて本調子じゃなさそうだし……)

凛「わかった」

凛「でも、私の目の前でその画像は消去して」

凛「消去するまでここは通さないから」

モバP「ああ、わかった」

……

みく「えっほええっほ」

みく「や、やっと頂上にゃ」

みく「あ、ちひろチャンが言ってた燃やす場所はあそこにゃ?」

みく「この人形一人で運ぶと本当に重かったにゃ」

みく「重すぎて引きずりながら運んだから、足の部分が汚れてるけどどうせ燃やすしいいよね」

みく(これで……これでやっとモバPチャンは普通に戻る)

みく(今までの悪夢はすべってなかったことになるにゃ!)

モバP「カオリー!」

みく「にゃ! 急ぐにゃ!」ズルズル

……

モバP「カオリ……生きててくれよ!」タッタッタ

モバP「くそ……思ったように体が動かない」

モバP「はぁ……はぁ……」

モバP「ここが頂上か」

モバP「カオリの姿は……?」

みく「おりゃー!」

モバP「みく?」

みく「これでチェックメイトにゃ!」

モバP「カオリを火の中に――」

モバP「やめろみく!」

カオリ「うぎゃぁぁぁ!」

カオリ「あ、熱い、熱い! 燃える!」

モバP「あ、ああそんな……」

モバP「いや! いまならまだ救い出せるはずだ!」タッタッタ

みく「も、モバPチャン!? 待つにゃなにするにゃ!」ガシ

モバP「離せみく!」

ちひろ「ふー。どうやらしっかりと火の中に入れられたみたいですね」

智絵里「安心ですね」

愛梨「うん。よかったよかった」

凛「ほんと、苦労したね」

モバP(お、終わりだ。体調がすこぶる悪い今の俺で例え女性でもこの人数相手をするのは無理だ)

モバP「そんな……」ガク

モバP「マモレナカッタ……」ポタポタ

みく「モバPチャン……」

モバP「お前ら! どうしてカオリを殺そうと思ったんだこの人でなし!」

モバP「こんなかわいいやつを殺すなんてお前ら人間じゃねぇ!!」

ちひろ「モバPさん。よく火の中を見てください」

モバP「見てくださいってそこにはカオリ……あれ?」

モバP「ちひろさんからプレゼントされたダッチワイフ?」

ちひろ「実はかくかくしかじかで」

モバP「そ、そうだったんですか!?」

ちひろ「はい。じきにカオリに対する恋愛感情もなくなっていくと思いますよ」

ちひろ「ちなみにモバPさんがダッチワイフとイチャイチャしてるところ……見ます?」

モバP「み、みませんよそんな恥ずかしいもの!」

モバP「だいたい、これ全部ちひろさんが仕組んだことなんですよね!?」

ちひろ「あはは。それはスタドリエナドリ百本で許してください」

みく「モバPチャン。本当にモバPちゃんは人形に対して恋愛感情を持つ変態――」

モバP「違うって! 俺はいたってノーマルだ」

モバP「普通に女の子が好きだし普通の裸に性的興奮を抱くドノーマルの人間だ」

みく「よ、よかったにゃ!」

智絵里「プロデューサーさん……おかえりなさい…」

凛「おかえり。プロデューサー」

愛梨「ふふ、みんな本当によかったね」

愛梨「昨日あんだけ頑張った甲斐があったね」

モバP「あー、あれは俺を元の状態に戻そうとみんなが頑張ってやったことなのか?」

愛梨「そうですよ」

モバP(だから生がどうとか言ってたのか)

愛梨「じゃあ、モバPさんも元に戻ったし早速二人でご飯に行きますか?」

みく「え、みくそんなの聞いてないにゃ」

モバP「じ、実はさっき約束して……」

みく「にゃー! そんな抜けがけずるいにゃ!」

みく「みくも一緒につれていってよ!」

凛「二人だけずるい。私も」

智絵里「その……わ、わたしも……い、行きたいです」

モバP「って言ってるけど?」

愛梨「アタシは全然構いませんよ。ご飯はみんなで食べたほうが楽しいですしね」

モバP「よし、じゃあそうと決まればみんな、先に車の所に戻っててくれ」

モバP「俺はこのあとここでちひろさんと話がある」

ちひろ「え? な、なんですか?」ビクビク

みく・凛・智絵里・愛梨「はーい」

モバP「ちひろさん」

ちひろ「な、なんですか?」

モバP「ありがとうございました」

ちひろ「……?」

ちひろ「熱でもあるんですか?」

モバP「ないですよ」

モバP「ただ、恋愛ってずっと楽しくないものだと思ってたんですよ」

モバP「でもカオリ……ダッチワイフでしたけどそいつとの恋愛はとっても楽しかったんです」

モバP「ちひろさんがあいつをプレゼントしてくれなかったら、たぶん俺ずっと恋愛なんてしたくないと思ってたはずです」

モバP「だから、僕の恋愛に対する価値観をいいものに変えてくれたのでそのお礼です」

ちひろ「それは……私とお付き合いしたいってことですか?」

ちひろ「いや、私は全然構わないんですけど心の準備ってものが……」

モバP「どこをどう聞いたらそうなるんですか」

モバP「もうちょっと上手に照れ隠ししてください」

ちひろ「ばれてましたか……」

ちひろ「そのお礼の言葉しっかり受け止めさせて頂きます」

ちひろ「とこでモバPさん」

モバP「なんですか?」

ちひろ「実は誰にもいえないような性的嗜好の一つ。実はあるんじゃないですか?」

モバP「まぁ、誰にも言えないわけじゃないですけど一つくらいありますよ」

ちひろ「ふふ、やっぱりそうでしたか。私の睨んだ通りです」

ちひろ「なんですか? あ、でもネクロフェリアとかだったら絶交しますよ?」

モバP「そんなんじゃないですよ」

ちひろ「じゃあなんなんですか?」

モバP「ウルトラマンです」

ちひろ「え」

モバP「ウルトラマンと怪獣が組んず解れつしてるところを見ると興奮します」

ちひろ「……」

ちひろ「それ、誰にもいえないでしょ」

end

白雪姫を翻案しようと昨日の夜考えていたのに気がつけばこんなものが出来上がっていた。

夜遅くまで付き合ってくれた人はありがとうございます。

こんなSSどこも転載しないと思いますけど、念のため一応転載禁止ということで。

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