春紀「伊介様ー」
伊介「待って♪今忙しい」
春紀「なにしてんだ?」
伊介「マニキュア塗ってんの♪見りゃ分かんでしょ」
春紀「あー…そっか、じゃあ他あたるわ」
伊介「は?」
春紀「え?」
伊介「伊介じゃなくても良いやなんて妥協生意気ー♪終わるまで待ってなさいよ、そこ座って」
春紀「あーでも、」
伊介「座れ♪」
春紀「…はいはい」ストン
伊介「♪」
伊介「乾くまでもう少し♪」
春紀「伊介様はホント、ピンクが似合うね」
伊介「春紀だって似合ってるわよ♪そのベビーピンク」
春紀「お、デレた」
伊介「そういう指摘うざい♪調子のんな♪」
春紀「何倍にもなって返ってくんな伊介様は…そういうとこ、嫌いじゃないけどな」
伊介様「ドM発言?キモッ♪」
春紀(今日はいつにも増してきついな…)
春紀「もしかして、ちょっと不機嫌?」
伊介「さぁ?」
春紀「なんかあんなら話聞くけど」
伊介「べっつにー♪それより…」
春紀「?」
伊介「さっきの用事。なに?」
春紀「ああ、ちょっとリップクリーム貸してほしくてさ。切れちゃったんだ」
伊介「色付きのが引き出しに入ってるからご勝手にどーぞ♪」
春紀「色付き?あー…じゃあダメだ。色付きって逆に荒れたりすんだよな。ありがと、やっぱ他あたるよ」スクッ
伊介「は?」
春紀「え?」
伊介「伊介以外と間接キスするつもり?」
春紀「え?あー…」
伊介「イラッとする♪今気付きましたって顔やめてくんない?この鈍感」
春紀「…大丈夫。チューブのやつ以外は借りないから。スティックはナシ」
伊介「ふーん?」
春紀「だから、な?すぐ帰ってくるから」ナデ
伊介「……なぁんか、つまんなーい」
春紀「どうして?」
伊介「……」
伊介「…アンタ、信用ならないから。伊介もついてく♪」
春紀「…全く。分かったよ、ご自由にどーぞ」
春紀「とりあえず晴ちゃんに聞いてみるかな」
伊介「なんでよ?」
春紀「頼み事しやすいってのが1番の理由かな。少量とはいえ消耗するもんだしね、リップクリーム」
伊介「貧乏くさーい♪」
春紀「まぁ事実だしなー」ヘラヘラ
伊介「甲斐性なし♪」
春紀「ごもっとも」
伊介「でも男は甲斐性なしのほうが魅力的に見えるもんよ。ダメな男ほど素敵に見えちゃう♪なんてよくある話」
春紀「うん、男だったらな。あたし女だから」
伊介「…知ってる♪」
伊介「まーとりあえず晴ちゃんのとこは却下ね♪」グイッ
春紀「は?なんで?」
伊介「伊介の言うこと聞けないの?あの子はーー」
晴「あ!春紀さん、伊介さん!」
春紀「おー晴ちゃん丁度いいとこに」
伊介「……ちっ」
晴「?」
兎角「…犬飼、随分と殺気だってるな」
伊介「分かる?じゃあさっさと私の目の前から消えてくれない?目障り♪」
晴「はわわ、なんで初っぱなから喧嘩腰なんですか二人とも!?」ワタワタ
春紀「ちょ、伊介様!どうしたんだよ
」
伊介「…べっつに」フイ
春紀(…さっきと同じ反応だ)
兎角「…一ノ瀬、行くぞ」グイッ
晴「いやいや兎角さん、こんな状態のまま帰るわけにはいかないでしょ」
春紀「ごめんなー、晴ちゃん。伊介様ちょっと虫の居所が悪いみたいで。あ、リップクリーム持ってない?借りたいんだけど」
晴「あ、持ってますよ!使ってください」つスティック
伊介「!」
晴「私、唇が敏感らしくて色付きとか香り付きとか可愛いのが無理なんです。だからただの薬用のですけど、それでも良かったら」ニコニコ
兎角(…)モヤッ
伊介(…取り上げてやろうかコノ)
春紀「あー…スティックタイプか。ごめんな、折角だけどあたしそれ使えないんだよね」
伊介「……、」
晴「あっ、そうなんですか?すみませんっ」
春紀「いや謝ることじゃないよ。ありがとな」
伊介「…♪」
兎角(……)ホッ
春紀「っと、もうこんな時間か。そろそろ部屋戻らないとな」
伊介「早く部屋戻ろ♪眠い♪」腕ギュッ
春紀「お?あはは、機嫌戻ったのか伊介様?」
晴「ほんとだ!良かったぁ、これで私も安心して眠れます。おやすみなさい、春紀さん、伊介さん!」
春紀「おー、おやすみ」ナデ
伊介「…!」
バタンッ
春紀「はー、結局借りられなかったな。まぁ、また明日誰かに頼んでみるか」
伊介「…落第点♪」
春紀「ん?」
伊介「途中までは良かったのに♪最後ので大・減・点♪」ニコォ…
春紀(また機嫌が悪くなってる…!)春紀「ごめん、あたし何かした?」
伊介「自分で考えろ♪」ボフッ
春紀「伊介様ー…寝るならパジャマに着替えような?」
伊介「うるさい♪指図すんな♪」
春紀「伊介様ーぁ」ギュッ
伊介「…重い♪」
春紀「機嫌直してくれよ。このまま寝るんじゃ気分悪いだろ?」
伊介「…許してほしい?」
春紀(やっぱあたしが原因か)「うん」
伊介「…じゃあ、ーーーして?」
なんかイチャイチャしてないなこれ。
ほのぼのssを書きたかったのに何故かいつも殺伐としちゃうんだよな…orz
~おまけ~
兎角「…一ノ瀬は、唇が敏感なのか」
晴「敏感っていうか弱いっていうか…薬用クリーム以外受け付けないんだ。将来口紅ちゃんと濡れるかなぁ?」
兎角「大丈夫だろう、きっと」
晴「えへへ。そうだよね?きっと。…あっ」
晴「兎角さんちょっと荒れてるよ!リップクリームもってないの?」ヌリヌリ
兎角「!」
晴「これでよし!美人さんはこまめにケアしないとっ」
兎角「…」
兎角「…///」
兎角(間接、キス…///)フシュウ
晴「はわわっ、兎角さーん!?」
普通に面白いぞ、支援
>>13ありがとう。
ーーーーーーーーーーー
晴「鳰おはよー」
鳰「おはよーッス晴、兎角さん」
兎角「ふん」
晴「あ、伊介さんと春紀さんも!おはようございますっ」
伊介「おはよ♪」
春紀「……」手フリフリ
晴「昨夜は力になれなくてごめんなさい。あの後リップクリームは借りれました?」
春紀「……」困り笑顔で首振り
晴「そうなんですか…誰か持ってないのかな」キョロキョロ
鳰「あ、うち持ってるッスよ」スティック
伊介「私が後で買い与えとくからいらない♪挨拶済んだしじゃねー♪春紀よー行くわよ」グイッ
晴「あ、じゃあまた後で教室で!」
春紀「……」ニコ
兎角「…?」
溝呂木「みんなおはよう!それじゃ点呼行くぞー。東兎角くん!」
兎角「はい」
溝呂木「犬飼伊介くん!」
伊介「はーい♪」
溝呂木「神長香子くん!」
香子「はいっ」
……
溝呂木「寒河江春紀くん!」
春紀「……」挙手
溝呂木「こーら、元気が足りないぞー。首藤鈴くん!」
兎角「…寒河江、どうしたんだ」
春紀「……」頬杖付きニッコリ
伊介「……」チラッ
兎角「喉でも痛めたのか?」
春紀「……」笑顔で首かしげ
伊介「…♪」
千足「しまった、桐ヶ谷から目を離して…っ。すまない寒河江、桐ヶ谷を見なかったか?」
春紀「……」首フリフリ
千足「そうか…ありがとう」タタッ
鳰「なぁんか春紀さん、変ッスねー」
兎角「お前もそう思うか?」
鳰「見て明らかッスよ。なぁんで喋らないんスかね」
晴「あ、確かに今日春紀さんの声聞いてないっ」
春紀「はー、授業どうすんだよコレ」
晴「…あれ?」
伊介「どんまい♪ガンバ♪」
春紀「全く伊介様は…」
晴「普通に喋ってるね…」
鳰「あららー?さては春紀さん、気分屋ッスかねぇ」
兎角「そういう問題には見えなかったが…」
溝呂木「じゃあここの問題分かる奴いるかー」
香子「はいっ」挙手
溝呂木「さっきから神長ばかりじゃないか。他にはいないのかー?」
晴「うぅ、ここは予習できてないのに…」
涼「香子ちゃんかっこいいのぅ、答えコソッと教えて」
香子「駄目だ。首藤の為にならない」
涼「香子ちゃん…」キラキラ
溝呂木「仕方ない、あててくぞー?はい、寒河江!」
春紀「!」
溝呂木「間違えてもいいから答えてみろ。間違えるという事は伸び代があるという事!難しく考えないでいいから、さぁさぁ!」パァアア
春紀「……」引きつり
春紀「……」チラッ
伊介「……」ジト
春紀(起きてる!)ビクッ
伊介「……」ジットオ-…
春紀「……」
春紀「……っ」ガバッ
溝呂木「突っ伏した!?こら寒河江、寝たふりするなー!」バタバタ
晴「春紀さん…?」
溝呂木「先生は正解なんて求めてないんだ、皆がどう考えたのかその成果を聞きたいだけなんだ!勉強から逃げても何も始まらないぞ寒河江っ」ユサユサ
春紀「……」シーン
溝呂木「そんなに先生の授業が嫌かー!?」涙目
伊介「♪♪♪♪」クスクス…
兎角「……」
ー放課ー
晴「やっぱり春紀さん、ちょっと変だね…」
鳰「傑作だったッスけどね!溝呂木ちゃん可哀想ーうっひゃひゃひゃ」
兎角「犬飼がなにか…」ボソッ
晴「え?」
乙哉「ねぇねぇ3人共ぉ、なに話してるの?お取り込み中?」ヒョコッ
晴「あ、乙哉さんっ」
鳰「春紀さんが面白いなーって話しッスよ。溝呂木ちゃんが…ぷくくっ」
乙哉「あぁさっきの?大の男が泣いたって何も面白くないけど、確かに春紀さんの反応は気になるなー」アハハ
晴「春紀さん今日全然喋ってくれないの。どうしちゃったんだろ…」
乙哉「ふぅん。晴っちはー、春紀さんの声が聞きたいの?」
晴「え?うーん…そうなの、かな?心配だし…」
乙哉「妬けちゃーう。でもぉ、晴っちがそう望むなら一肌脱いであげる…♪」
春紀(……昨夜)
伊介『じゃあ…』
伊介『明日1日、誰とも一切口を利かずに過ごして?』
伊介『アンタは伊介とだけ話してりゃいーの…♪』ニコッ
春紀(全く伊介様は変わってんだから)フゥ
春紀(…授業も終わった。この調子なら約束は守り通せそうだ。あとは部屋こもってやり過ごすかな)ガタッ
乙哉「春紀さーんっ」
春紀「……」(こんなタイミングで…何だ?)クルッ
乙哉「ターックル!!」ドーン!
春紀「!?」ドシャッ
伊介「はー♪終わった終わった。疲れるわー春紀ー帰…」クルッ
乙哉「アーンドくすぐり!!」コチョコチョコチョッ
春紀「!? や、やめ…ぷははっ」
伊介「」
乙哉「こーちょこちょこちょ!ここか!?ここがええのんか!?ついでにおっぱいも揉んじゃうぞー!」コチョモミコチョモミ
春紀「くはっあはは!やめ…、ろ、って言ってんだろ!!」ドン!
乙哉「ぎゃー!」
春紀「はぁ…はぁ…死ぬかと…」ゾワゾワ
しえな「寒河江大丈夫か?こら武智!!」
春紀「ホント急に何すんだお前!ビクっただろ!」ハァハァ
乙哉「ごめんごめーん。晴っちの為だからさぁ、あはは。ねぇねぇ晴っちどうだった?ばっちし声聞こえたよね?褒めて褒めてー☆」
兎角「一ノ瀬に言われてやったみたいな言い方するな武智!」
乙哉「え?だってそうじゃん」キョトン
晴「待って2人共、それどころじゃ…」
ゴゴゴゴ…
春紀「……!」ハッ
伊介「……」ゴゴゴゴ…
春紀「あ、違…伊介様…」ヒク
乙哉「あれぇ?なんかヤバい?」
伊介「……」キッ
晴「に、睨まれた…!」アワワ
兎角「誤解だ犬飼。一ノ瀬は何もしていない!」
柩「…千足さん。昼ドラって見たことありますか?」
千足「いや、そういうのはからっきしだ。桐ヶ谷はあるのか?」
柩「まぁたまに。内容は今目の前で繰り広げられてる感じのが多いですね」
千足「そうか。なら興味はないな。私ならまだ普通のラブコメの方が好きだ」
柩「ボクもです」エヘヘ
伊介「春紀」
春紀「なに…?」
伊介「来い」グイッ
春紀「いてっ。帰る?」
伊介「黙れ」
春紀「ほんと…ごめんって伊介様」ズルズル
晴「…どうしよう。伊介さん、何だかすごい怒ってるよ…」グス
乙哉「ねぇねぇ晴っちご褒美は?」ギュウ
兎角「お前は黙ってろ」ベリ
乙哉「いけずだなー」
しえな(公式だなあの二人…間違いない)恍惚
真昼「あわわ…」
純恋子「大丈夫ですわ番場さん。私達はいわば蚊帳の外。干渉しない限り巻き込まれる事はないでしょう、安心なさって」ニコ
真昼「あ、うぅ…はい…」カタカタ
ーーーーーーー
・2号室
春紀「……うっ、」ドサッ
伊介「……」
春紀「いてて…乱暴に投げないでくれよ伊介様」
伊介「…最低」
春紀「あれは不可抗力だって。見てただろ?本当に急だったんだ」
伊介「気配を読み取れないなんて暗殺者として失格だし、約束を守れないなんて最低の人でなしね」
春紀「…本当にごめんって。ごめん。明日は気を付けるからさ」
伊介「明日?はっ♪もういいわ、もういい」ノシッ
春紀「伊介様…」
伊介「殺してあげる…♪」首締め
春紀「う、ぐ…っ」
伊介「ホントにうざい。ホントに。最悪…最悪よ…」グググッ
春紀「伊介、さま…、」
伊介「絞殺。窒息死ってアンタにお似合いよね。こうやって沢山の人を殺してきたんでしょ?」グググッ
春紀「…っ」
伊介「喉元に紐を通して両横に引き、後は絞るだけ。簡単なもんよねぇ殺人なんて。だから伊介がアンタを殺すのも簡単なの…♪」
春紀「……」ググ…
伊介「どんな気分?」
伊介「アンタが今まで手に掛けた奴はみーんなそうやって死んでいったんでしょ♪徐々に頭に血が回らなくなって呼吸も儘ならなくて…苦しい?辛い?どんな気分なの?」
伊介「ねぇ♪」
春紀「……」
ツゥ…
伊介「……」
伊介「あーあ、」
伊介「泣いちゃった」
伊介「ホント興醒め。もういいわ。ヤる事ヤッたらさっさと寝て」プチ…
ーーーーーーーー
春紀「……」スゥスゥ
伊介「……」
伊介「はぁ…」
伊介「本当ムカつく。…こんな伊介が、嫌いよ」
伊介「どうして春紀をいじめちゃうかなぁ。ムカつくなら本当に殺しちゃえばいいのに」
伊介「…なんで、抵抗しないの…」ジワァ
伊介「春紀を殺せないならあのムカつく一ノ瀬晴…アイツをさっさと殺っちゃおうか」
伊介「こんな伊介を愛してくれるママとパパのとこに帰らなきゃ…早く…」グスッ
遅くなってごめん。
タイトル詐欺だと思われそうだけど、春伊が思う通りに動いてくれないのでこれからもこんな調子になりそう。
複雑な事情持ち同士簡単にはイチャイチャできんのや…
また来ます。
このSSまとめへのコメント
おもしろい
首藤鈴だぁ?????
公式見やがれこのやろう、許さないぞ、おい
俺の嫁間違えないでくれよ
伊介以外と口聞くな命令か
萌えるな
独占欲丸出しの伊介様最高ッスね!!春紀さんこれからもめちゃくちゃ尻に敷かれますねwwガンバ!