中世ヨーロッパ時代の雰囲気のファンタジー世界を舞台に、精霊使いや剣士、魔族が暴れる冒険譚
作者の考えるファンタジー世界に、進撃キャラを登場させています
ネタバレは基本単行本
主人公は普段あまり目立たないベルトルトです
カップリングあり
妄想いっぱいのお話になります
お付き合いいただけたら嬉しいです
光 の力は万物を統べる
闇 の力は万物を無に帰す
水 の力、癒しをもたらす
火 の力、業火をもたらす
風 の力、安寧をもたらす
土 の力、再生をもたらす
万物に宿る精霊、その存在を把握し、力に変える事ができるのが精霊使い
精霊には4つの種類がある
水、火、風、土の精霊
その上位にあたるのが聖霊
光、闇の聖霊
聖霊を操る事ができる者を聖霊使い
その力は精霊使いをはるかに超える物だが、行使できる聖霊使いは今ではほとんど絶滅したと言われていた
精霊使いでさえも、今ほとんどその力を行使できる人間はいなくなっていた
その力は魔族と関係があると言われていたその因果からか、精霊使い狩りというものが100年ほど前まで続いていたからであった
その生き残りは、山奥にひっそりと暮らしている事が多かった
闇と光の聖霊の均衡を守るために、闇の聖霊使いと光の聖霊使いが世界の北の果てと南の果てでその魔力によって均衡を保持していた
闇の聖霊使いは、異世界との次元の壁を守る役割を果たしていたが、その志半ばで、魔族に食らいつくされてしまった
次元の壁を守る意志を継ぐ次世代の闇の聖霊使いはおらず、壁は辛うじて生き残っていた精霊使い達が必至に守り抜いていた
闇の聖霊が司る異世界からやってくる魔族は、地上を支配すべく人間界に降り立っては悪事を働いていた
そんな現状を打破すべく、地上の人間も魔族を相手に戦いを挑んでいたが、その力は魔族に到底及ぶものではなかった
寧ろ、人間が駆逐した精霊使いの力があれば、その力の均衡が闇に傾くことはなかったであろう
人間は自らの手で自らの首を絞めてしまったのである
そして、ついに恐れていた事態が起きる
闇の世界から現れた魔族たちの手によって、光の聖霊使いが殺されてしまったのだ
かくして世界の力の均衡が一気に闇に傾き、異世界の魔族たちが光の世界である地上を支配すべく、本格的に侵攻を開始する
「・・・ナナバ様・・・」
白い装束を身にまとい、金色の冠を頭に乗せている、美しい女性
顔色は蒼白で、うつろな瞳だけが虚空をさまよう様に動いていた
「・・・ベル・・・ベルトルト・・・」
ナナバと呼ばれた女性は、彼女の身体を支える青年に手を伸ばした
すでに視覚が失われているのだろうか、その手は空を切っていた
だが、青年はその弱々しくのばされた手をしっかりと握りしめた
「ナナバ様・・・ベルトルトはここにおります」
青年・・・ベルトルトのその声に、ナナバは顔を声がした方向へ向ける
「・・・ベル・・・貴方は、4つの精霊を使役する事に成功した・・・後は・・・光の聖霊を使役できれば・・・。ああ、ごめんなさい、最後まで貴方を育て上げる事がかなわなくて・・・」
「ナナバ様・・・僕は・・・どうすれば・・・貴女がいなくなったら僕は・・・一人になってしまいます。逝かないで・・・下さい」
ベルトルトの瞳から涙が零れ落ちた
その涙は、彼の膝の上に頭を乗せた状態のナナバの頬にぽたり、ぽたりと落ちた
「ベル・・・また、泣いているのね?駄目じゃない。貴方は一人じゃない・・・よく聞いて。もうすぐここにシスティーナ王国からの使者が来る。あなたは彼らと共に、旅に出なさい。自分を見つける・・旅を・・・ごほっ」
「ナナバ様、声を出さないで!」
ベルトルトのその声が耳に届いたのか、ナナバはゆるりと首を動かす
「システィーナ王国の選ばれし戦士たちと旅に出るのです。精霊使いのあなたの力は、彼らの旅に欠かせない物です。そして・・・辛い事があっても、決してくじけないで・・・前を見なさい」
「ナナバ様・・・精霊使いは忌み嫌われています・・・僕は・・・下野に下るのが怖い・・・」
「大丈夫・・・きっと必ず、貴方を心から受け入れてくれるそんな人が現れます・・・だから・・・いつまでも…見守ってい・・る・・・わ」
そう言った瞬間・・・
ナナバの身体から力が抜けた
光の聖霊使いナナバの死
世界が混沌に陥る、まさにその瞬間であった
世界の南の端の山奥に、ひっそりと佇む礼拝堂
ベルトルトはナナバの亡骸を抱え、ただ途方にくれるしかなかった
進撃でやる意味あるの?
素直にオリジナルにすればいいのに
>>7確かにそうですよね
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