亜美「おはよー、真美」真美「………うん」 (41)
亜美「今日は何する?」スタスタ
亜美が歩きながら聞いてきた。
……真美の答えはもちろん、決まってるんだけど。
でも、たぶんダメなんだろうなーって思いながら、言う。
真美「……なにも、しないで」
『こんな状況』でできる、真美にとってイチバンの抵抗。
ただお願いするだけ。
でも、亜美の答えは決まってるんだ。
亜美「んー、ダメ。何でもしちゃう」
それを聞いて、諦めるように真美の手足の力が抜けた。
鎖がガシャッと鳴る。
あとはもう、ただ怯えることしかできない。
真美「やだ、やめてよ」フルフル
亜美「やめないよ」
真美「やぁぁだぁぁ………」
こんなことになったの、何日前のことだっけ。
忘れちった。
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あまり見ない亜美×真美の百合SSと思ってください。
真美(ときどき亜美)の語りを入れながらてきとーに進めていきます。
あと真美は基本ノンケ設定です
──何日か前。
事務所で、亜美と二人っきりでいつも通りおしゃべり。
真美「ねー亜美ー」
亜美「なにかね真美君」
真美「ヒマだね」
亜美「うん、ヒマ。……んでも、つまんないとは違くない?」
真美「そだね。悪くない、って感じ?」
亜美「おっ、今の言い方、ちょっとオトナっぽい」
真美「んっふっふ~、そーお?」
亜美「うむ、悪くない」
真美「ホントだ、オトナっぽいね」
亜美「でしょー?」
真美「オトナといえば!」
亜美「オトナといえば?」
真美「誰かな?765の中だと」
亜美「え~~………やっぱ社長?」
真美「んー、社長はどっちかっていうと、オジサン?」
亜美「あ、そっかー」
真美「真美的には、あずさお姉ちゃんか、お姫ちんかなー」
亜美「それって、おっぱいが大きいからってこと?それともフインキ?」
真美「フインキの方!」
亜美「あー、そっちかー。でもわかる!なんていうかー、落ち着きってゆーのかな?」
真美「オトナなへろもんがいっぱい出てるよねー」
亜美「……でも、真美が最初に思い浮かぶオトナの人ってさ」
真美「ん?」
亜美「やっぱ兄ちゃんだよねー?」
真美「……………………」
急に兄ちゃんの話題を振られて、一瞬フリーズした。
そりゃするでしょ。
だって。
真美「な、なにいってんの亜美~~!」
亜美「あれ、真美って兄ちゃんのこと好きなんじゃないの?」
真美は兄ちゃんのこと、
真美「ちっ、ちがうもんっ!別にそういうんじゃないよー!す、スキとか……」
大好き。
多分これが『恋』とか『乙女心』とかいわれてるやつなんだなーって思うと、すんごい納得する。
亜美「真美はわかりやすいねぇ、別に隠さなくてもいいのにー」
真美「ちがうってばぁーー!!」
耳まで真っ赤になってるんだろうけど、恥ずかしいからいちおー否定。
でも亜美にはお見通し。だって双子だもん、真美たち。なんでもわかっちゃうよ。
亜美「はいはい……あ、そだ。なんか飲む?」
真美「あ、飲む」
なだめるみたいに手をパタパタさせながら、真美に聞いてくる亜美。
真美「真美スポドリでー!」
亜美「おっけー」スタスタ
そう言うと、すぐキッチンにいく亜美。
……さて、亜美が戻ってくるまでに、多分真っ赤な顔直しとかないと。
微妙に時間がないので今日はここまでです。
今は異常発生の前の日常パートみたいな感じです。
亜美「おまたー」
ちょっとクールダウンした頃に、ゆきぴょんがいつも使ってるお盆にコップを乗せて、亜美が戻ってきた。
……なんで手で持ってこないんだろ?って思ったら、よく見るとコップ以外に何か乗ってる。
真美「ありありー。ところでそれ、何?」
亜美「なんか棚にホーチしてあったお菓子だよー」
真美「へー」
見た感じ、ミンティアとかフリスクっぽいお菓子。
亜美「食べてみる?ちょびっとしかないけど」
真美「れっつちゃれんじ!」
気になったから一個食べてみることにした。
入れ物を振って一粒出してみたけど、確かに、あんまりいっぱい入ってる感じじゃなかった。
ピヨちゃんとかの食べかけなのかな?
真美「いただきまーす」パク
真美「……んー」
ちょっと口の中で転がしてみて、なんとなく溶ける系のやつじゃないなーって思ったから、思い切って噛み砕いてみることに。
真美「ん」カリッ
……ヘンな味。
真美「……あんましおいしくないよー」
亜美「どんな感じ?」
真美「なんていうか……ほんのちょびっとスーッとするんだけど、それだけで……ちょっと苦い?みたいな」
亜美「オトナの食べ物なのかもね」
真美「かもねー」
亜美「おいしくないなら亜美はいいや。戻してくんね」
真美「あ、ゴメン、よろしくー」スッ
亜美に謎のお菓子を渡すと、ちょっとシャカシャカ振りながら、またキッチンに戻ってった。
ちょっとしてから、口直しに、亜美が持ってきてくれたスポドリを一口飲む。
……ん、ポカリの方だ。真美こっちのが好き。
亜美「たっだいまー」
真美「おかー」
亜美「今日ってさー、はるるんがオーディション受ける以外になーんも予定ないよねー」コトン
亜美が、コップを取りながら言ってきた。
真美「かなちいけどそうだねー」
亜美「あーあ、亜美達も、もっと売れるようになんないかなー」
真美「そだねー……はるるんみたくいっぱい頑張れば、ファンの兄ちゃん姉ちゃんも増えてくれるかな?」
亜美「そりゃそうっしょー、亜美達はぷりちーでせくちーなんだから、本気出せばチョチョイのチョイだよ!」
真美「そっか!よーっし、今週も頑張っちゃうかんねー!」
亜美「おー!」
たった二人でも、こんな風に気ままに話してる時は楽しいなー、って思う。
相変わらず売れっ子にはなれないけど、それでもいっかなーって思えちゃうもん。
真美「……ふわーぁ」
あり、寝不足かな?アクビ出ちゃった。
亜美「どしたの?」
真美「んー?……ねむい……」
授業中によくウトウトするときみたいなアレ。
もうソファに座ってるのも面倒になってきちゃって、パタッて横に倒れる。
真美「ミキミキみたいだけど……真美、ちょっと寝るかも……」
亜美「そっか」スック
そう言って、なぜか立ち上がってこっちに歩いてくる亜美。
真美「………あみー……?」
亜美「おやすみ、大好きだよ」スッ
………もう、頭がぼーっとして、何言ってるのかも聞き取れないや。
そしたら、亜美が真美のまぶたに手を被せてきて…………。
……そっから覚えてない。
そっから覚えてない。けど……
目が覚めたら『こう』なってたのは覚えてるよ。
真美「………んぅ………?」パチッ
……ちょっと目が覚めた。
なんで寝ちゃってたんだっけ?
あ、そうだ。事務所で亜美と喋ってたら、急に眠くなって……
……でも、ここ事務所じゃない。
真美「……あれ?……うあっ」ガッ ガチャンッ
おかしいな、って思って起き上がろうとしたら、腕がなんかに引っかかった。
真美「あ、あれ、なにこれ」ガチャッ ガチャンッ
やっと目がハッキリしてきた。よく見ると、腕っていうより手首のあたりが、鎖で繋がれてる。
多分ここがベッドの上だから……周りの柵みたいなのに繋いでるのかな。
……でも、なんで?
真美「は、はずれな……いたた」ガッ ガチャ…
無理に引っ張ると、手首のあたりの輪っか?みたいなのが硬くてイタい。
真美「え、え、なんで」
よく見ると、もう片方の腕も鎖で繋がれてる。
真美「やだっ!なにこれっ!」ガチャガチャ
足も動かない。きっと、両手両足が鎖で繋がれちゃってる。
でも、なんで?
真美、ユーカイされちゃったの?
真美「で、でも、ハンニンっぽい人はいないし……だいいち、ここ……」
ここ。
この天井、壁、知ってるよ。
だって……亜美の部屋だもん。
真美「じゃ、じゃあ、亜美が……なんで」ガチャンッ
いろいろパニクってたら、部屋の扉が開いた。
亜美「あ、起きたー?」
そう言って、いつもと変わんない顔で歩いてきたのは、亜美だった。
真美「あ……亜美!!」ガチャッ
亜美「おはよー」
真美「ちょっ……これ、外してよー!」ガチャン ガチャン
亜美「えー、やだ」
ふつうに答える亜美。
……イタズラ、なのかな?
亜美「だって外したら、これから色んな事、真美とできないっしょ?」
真美「い、色んな事?」
……なんだろう。
亜美「もーちょいストレートに言うとー」スタスタ
さらにこっちに近づく亜美。
亜美「えっちなこと」
……えっちなこと?
真美「じょ、冗談だよね?亜美」
亜美「冗談じゃないよ、大マジだよ」
いつもとはちょっと違うふうに亜美が答える。
真美「亜美、どうしちゃったの……?おかしいよ」
亜美「うん、おかしいかも。でももういいや」
……何がいいんだろう。よくわかんない。
よくわかんなかった。
亜美「うん、もう隠すのはいいや。だから、言うね」
真美「う、うん」
亜美「亜美ね、真美のこと好き」
真美「え?……真美だって、亜美のこと、好きだよ?」
亜美「んーん。真美の好きとは違う。真美が兄ちゃんに向けてるような、そーゆー好き」
真美「えっ……えと、え?」
どゆこと?
亜美「でも、真美はきっと、亜美のキモチには答えてくんないだろうから」
亜美「だから、こうしちゃえばいいかなーって」
真美「そ、そーゆー好きっていうのは、つまり」
真美「イセーの人を好きになるみたいな、好き?」
亜美「うん、そだよ」
すぐに頷く亜美。
でも、真美にはわかんない。
真美「……ごめんね、亜美。真美、まだそういうのはよくわかんないや」
亜美「知ってるよー、だから、真美のキモチに関係無く、真美を亜美のものに出来る方法を考えたんだー」
亜美「きっと真美は嫌がるけど、それでもいーや」ギシッ
真美「ま、まって、イロイロよくわかんない……」ガチャッ
ベッドの上にゆっくり亜美が上がってきたのを見て、焦って離れようとする。……けど、ダメ。手も足も動かないや。
亜美「んじゃまずは、定番中の定番から」ギシッ ギシッ
ゆっくりと、真美の頭のほうに寄ってくる亜美。
真美「あ、亜美、なにするの?」ガチャンッ ガチャンッ
必死に手足を動かしても、ぜんぜん動かせない。
亜美「すぐわかるよ」ギシッ ズイッ
亜美はそう言って、真美の目の前に顔を持ってきた。
真美「んっ……ち、近いよ、亜美」
つい、顔を逸らしちゃう。でも。
亜美「うん、近づけてるもん。……それより」
……あ。って思ったときには、亜美に軽くあごを持たれてて。
亜美「こっち向いて」クイッ
そう言うのと同時に、半分ムリヤリ前を向かされて──
真美「あ」
亜美「んむっ」チュゥ
──亜美にちゅーされた。
ちゅーって言うよりは、キス。
真美「ん、んんー!んっ」ガチャンッ ガチャンッ ガチャガチャ
びっくりして、必死に暴れる……けど、ダメ。
しかも、亜美はずっとキスしたまんま。
亜美「んっ……はっ、あむっ……んん」
あごを抑えられてるから、顔も動かせない。
真美「!! んんーっ!!」ガチャ バタバタ
なんて思ってたら、亜美が真美の口の中に、ベロをいれてきた。
歯とか歯茎を、届くところまでなめられてる感じ。
亜美「んふ……れろ、んむ……んふふ」
ダメ、って言おうとしても、亜美のベロと絡まっちゃって、何もいえない。
真美「んっ、んあ、んむぅ……んっ、あっ」
……亜美がベロで口の中をいじくりまくるせいで、くすぐったくて、ヘンな声が出ちゃう。
亜美「……ぷはぁ」
亜美が、満足したみたいに真美の口から離れた。
たぶん真美のよだれだと思うのも口のまわりに付いてて、恥ずかしい。
真美「はっ、はあ、あっ、はあーっ………」
亜美「うん、おいしかった」
真美「ね、ねぇ、もういいじゃん……外してよ、ねえ」ガチャッ
いつの間にか真美に馬乗りになってる亜美に向かって、ちょっと怖がりながら言う。けど、
亜美「ダメだよー、まだまだこれからなんだから」
そんな亜美の言葉に、イッキに体中がヒヤッとする。
真美「これ以上、はあっ……なに、するの……」
亜美「説明できないくらい色々だよ」
真美「い、いまのちゅーみたいなことも、またするの……?」
恐る恐る聞いてみる。
亜美「……それ以上かもね」ニコ
………ぞくっとした。
今まで見たことない亜美の笑い方なんだもん。
真美「や、やだよ……やだ」
でも、真美は必死で抵抗する。
真美「やだっ!もう外して!やだよぉ!」ガチャンガチャンッ
するけど、亜美はそんなこと構わないで、次の『色々なこと』を始めようとしてた。
馬乗り状態から、またこっちに倒れこむ感じの体勢になって……
今度は、真美の口じゃなくて、首元に口を近づけてきた。
真美「や、やめて……」
最後の抵抗。でも、やっぱダメみたい。
亜美が興奮してるような息が、首元にかかってくすぐったいんだもん。
今日はここまでです。一人語りって難しいですね。
真美「う……うぅっ!」ギシッ
亜美の息がくすぐったくて、つい首を思いっきり引く。
亜美「あ、ダメだよ真美ー。おとなしくしてなきゃ……ね?」スッ
ちょっとびっくりしたみたいに顔を少し遠ざけたあと、亜美が首の横に手を伸ばしてきた。
ぴとっ、って触れると、そのまま首とあごの隙間に指を滑り込ませて、あごを軽く持った。
亜美「そのままでもいっかなーって思ったけど、やっぱ上向いててね」クイッ
強すぎでもないけど、この体勢の首の力じゃなにもできないくらいの力で、真美の顔を上に向かせる亜美。
亜美「んじゃ、しっつれーい」スス
上を向かせたまま、また顔を首に近付けてくる。
ちょっとかかるくらいの息でも、こんな風に首を無防備にされると、すごいくすぐったい。
くすぐったくて、身体中がカチコチになる。
真美「はっ、はあっ……や、やっ……」
亜美「ん」ペロッ
真美「んひゃあぁっ!!?」ビクッ
緊張でビンカンになってた首を、急にペロッって舐めてきた。
驚いて、ぜんぜん予想してなかった声が出て、身体が跳ね上がった。
亜美「んふふ、かーわいぃ……」ツツツ
なんて言いながら、今度は喉のあたりを、ベロでなぞるみたいに上がってくる。
真美「あ、あっ、あっ、あっ、やぁぁっ!」ビクンッ
亜美「くすぐったい?」ツツッ
あごの手前くらいまでなぞって、亜美はベロを引っ込めて聞いてきた。
真美「あ、当たり前だよ……はっ、はぁっ……や、やめてよ、亜美ぃ……」
亜美「……………」ゾクッ
亜美「……一回でやめよーかなと思ってたけど……想定外にかわいかったから、もっかいやっちゃお」
え………
も、もっかい?……やだ。
真美「あ、亜美……だめ、ダメ……やめて、ねぇ」
亜美「だめ」スッ
真美のお願いなんか聞かずに、亜美が顔を近づけてきた。
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