涼「シリアルキラーと一献傾ける」 (31)
悪魔のリドルSSです。
おばあちゃんと武智さん
とりあえず書き溜めた所まで投下
この板で立てるのは初めてなので何かあれば指摘してもらえると助かります。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1400389863
凉「ヒマじゃのー」
凉「黒組をお役御免になってからというもの、張り合いが感じられん」
涼「なんぞ面白いことはないかのう…」サンポー
パトカー「ピーポーピーポー」
「ヤベェ2丁目のアパートで殺人事件だってよ!」「すごく綺麗な女だけど全身傷だらけのボロボロだって!」『コエーナー』
凉「(おうおう世の中物騒じゃのー。人生謳歌できず若い美空で死んでしまうとは可哀相に。)」
凉「…まあワシには関係ないことじゃ」
---タッタッタッ
乙哉「あ!首藤ちゃんじゃーん!!!やっほー」
凉「ん!武智か?こんな所で出会うとは偶然じゃのー元気にしとったか」
乙哉「元気元気!アタシ今超人生エンジョイしてるってカンジ!ていうかホント偶然だねー。今日はラッキーデイだ!!!」
凉「何がそんなに嬉しいんじゃ?」
乙哉「いやーさっきテンション爆上げで派手にやりすぎちゃってさあ、ジジイの刑事に追われてるんだよね」アハハ
凉「ほー」
乙哉「せっかくわざわざ地元から離れた所で殺ったのに、アイツしつこいんだよぉ」
凉「なるほど」
乙哉「もうすぐこの辺りに追ってくると思うからさ」
凉「つまり」
乙哉「撒くの手伝ってちょーーーーーーーだい♥」
凉「刑事をうまく言いくるめろということか」
乙哉「話が早い!首藤ちゃんなら余裕でしょ?できるできる!」
凉「お主そんなにワシのこと知っておったか??」
乙哉「あたしのセンサーが信頼できると告げている!いける!それじゃーあたしはこの喫茶店から覗き見してるからよろしくね!!!」ドピューン
凉「…なんとまあ」
…
…
ジジイ刑事「すみませーん」
凉「なんじゃ?」
ジジイ刑事「警察の者ですが、先ほどの女性とはお知り合いですか?」
凉「いんや、見ず知らずのものじゃよ。何かあったのか?」
ジジイ刑事「ふむ…自分は今連続殺人事件の犯人を追っていまして、若い女性だけを次々狙う極めて残虐非道なヤツなんですがね」
ジジイ刑事「あの少女が怪しいと睨んでおります、俄かには信じがたいですが」
凉「ふーむ、そういうことか。恐ろしいのう…」
ジジイ刑事「!アイツに何かされましたか?!」
凉「いや、初対面のワシにいきなり親しげに話しかけてきたからな。『隣町の自分の家に来ないか?』と。モチロンお断りしたがの」
ジジイ刑事「何ぃ!それは危ない所でした。…隣町か、これは有力な情報を得たぞ!!」
ジジイ刑事「御協力感謝致します。あの少女にはくれぐれもお気を付けください。それでは!」トナリマチイクゼコラァ
…
…
凉「…うまく誤魔化せたかの」
タタタッ
乙哉「すごいすごい!やっぱり首藤ちゃんは私が見込んだ女だね!これでしばらくは落ち着けるかなー」
凉「う~む。ワシがすごいというか、あの刑事が抜けているというか…」
乙哉「アハハッ そうそうあの刑事ホッントーにお馬鹿。おかげで私は楽しみを続けられるけど」
乙哉「そのくせ変な所で勘が鋭いのよね。アイツさえいなかったなー」
凉「お主なら人1人消す位お安い御用じゃろ」
乙哉「やっだー何言ってんの。ジジイの血なんか見たくないし、あたしのハサミが汚れちゃう」
凉「そういうものか」
乙哉「そーなの!そういえばさぁ…首藤ちゃんはどうしてここにいるの?黒組ってどうなった?晴っち殺されちゃった?しえなちゃん元気?ねえねえ!」
凉「まあまず落ち着け。一ノ瀬晴は生きとるよ。ワシもゲームに負けて黒組を降りた。」
乙哉「ホント!晴っちまだ生きてるんだ!やだうれしーーーーーーい!!!!どうしてどうしてあんなにアサシン勢揃いなのに晴っち1人殺せないの?」
凉「まあのう、一ノ瀬晴は只者ではないな。お主も感じておるのではないか?小娘だと甘く見ておった東もなかなかのモノになってきた」
乙哉「そうそう!のほほんしてる癖にすっごくガンコで、たまんなぁい…ていうか兎角サンまだ頑張っちゃってるのーアハハうざーい」
乙哉「もっと話聞かせてよ!あたし一仕事終わったーって感じでヒマなんだよね」
凉「そうか。ワシも暇を持て余していてな。丁度夕食の時間じゃ。そこいらで一献傾けんか」
乙哉「お酒飲むの??私たち未成年じゃん。二十歳未満はお酒飲んじゃだめなんだよー」
凉「まあお固いことを言うな。お主だって初めてではあるまい?」
乙哉「いやいやないよ。ルールはちゃんと守らないとね!」
凉「シリアルキラーの口から出た言葉とは思えんな。もっと重大なルールを犯しまくりじゃろ」
乙哉「えーあんなルール守る必要ないでしょ。この世で一番大切なのは気持ちいいこと楽しいこと!!!」
凉「なんとまあ矛盾というか、ダブルスタンダードというか…お酒だって気持ちいいし楽しいことじゃぞ」
乙哉「そうなの?アレ以外で気持ち良くなれるとは思わないけど」
凉「まあまあ何事も経験じゃ。年寄の我儘と思って付き合ってくれんか」
乙哉「あはっ何ソレほんとのおばあちゃんみたい。しょうがないなー」
凉「フフッ、有難う。ではさっそく行くかのう」
…
…
飲み屋街
凉「さて、どんなお店がよいかな。」
乙哉「あたしは何処でもいいよーどんなのがあるかなんて知らないし」
凉「ワシもこの辺りに詳しい訳ではないからのー。まあお主の顔が広まるのも良くないだろうし、あまり小さなお店はやめておこうか」
乙哉「そだねー、あ!あの店はどうかな?あの店員さんすっごい好み…刻みたい…」ハーン
凉「こらこら、流石に目の前でやられてもカバーできんからな。ま、あのお店にしようかの」
店内
イラッシャイマセー
美人店員「いらっしゃいませー2名様でしょうか?煙草はお吸いになりますか?」
凉「うむ、禁煙席で頼む」乙哉「イイ…」
美人店員「ではお席へご案内いたしまーす!」
凉「ふー、こういう賑やかな店はほんに久しぶりじゃなー。そういえば勝手に禁煙席にしたが良かったかのう」
乙哉「やぁん…お持ち帰りしたい…」
凉「?おーい聞いとるかー」
乙哉「声も…鳴かせたぁい…」
凉 (ムー)
凉「これ!」チョップ
乙哉「いたっ!ちょっとー何するの首藤ちゃーん」
凉「どこで発情しとるんじゃお主は。店員に手を出すなよ」
乙哉「もーあたしだってその位弁えてるよーダイジョブダイジョブー」
凉「本当に頼むぞ…さて最初の一杯はどうする?」
乙哉「お酒ってこんなにあるんだねー。わーカクテル色キレー」
凉「まあその辺りならジュースに近いし、初めてには丁度良いかもしれんの」
乙哉「ん?ブラッディ…マリー?血かぁ、いいね。私このカクテルにする!」
凉「そうか、ワシはお酒といったら日本酒じゃからな。さーてどうしようか…うむ、ワシのお気に入りは置いてあるな!これにしよう」
乙哉「そんじゃさっさと注文しよ!早く呼ぼう!店員さん!」ワクワク
…
…
…
店員「御注文お願いシャース」マッチョ!
乙哉「生きるって辛い」
…
…
凉「さて、飲み物も揃った所で乾杯といこうか」
乙哉「初めての相手が首藤ちゃんとかちょーウケる!」アハハ
凉「フフ。光栄じゃ。ま、元クラスメイトとの再会を祝して…」
凉・乙哉「かんぱーい!」
ゴクゴク
凉「はぁ…この一杯のために生きておるわい…」
乙哉「ぅえええええ何これ苦ーい!ただの苦いトマトジュースじゃん!これがおいしいとか気持ち良くなるとかただの変態じゃない?!」
凉「あまりツッコミはいれんぞ…」
凉「大人になればこれが快感になっていくでのう。これなしでは辛くなっていくんじゃぞ~」
乙哉「もー子供扱いしてー。首藤ちゃんだってまだ子供でしょーー」
凉「ホッホッホ」
…
…
…
…
乙哉「それでそれで、しえなちゃんはどーなった?元気?」
凉「!」
乙哉「しえなちゃんほんとカワイイよねぇ…晴っちの次は絶対しえなちゃんって決めてたんだあ」
乙哉「あのおさげたまんない…チョン切りたい。絶対良い涙声で抵抗してくれると思う」
凉「剣持はのう…」
乙哉「もーさっきから歯切れ悪いなあ。どーしちゃったの?」
凉「実は剣持はもう…」
乙哉「まさか…死んじゃったの?!何で?!まさか兎角サンに殺られちゃったの?」
乙哉「そんなの絶対許さないよ!しえなちゃんと楽しむのはあたしってもう決まってたんだから!!」
続き投下します
予想よりも短くなっちゃいました
凉「まてまて落ち着かんか」ドウドウ
凉「剣持はまだ生きとるよ。黒組は退学になったがな。どこかの病院で療養中のはずじゃ」
乙哉「!そっかー良かったあ…正直あたしの好みじゃないけど兎角サンのことも切り刻まないとダメになったかと」
乙哉「てゆーかあのしえなちゃんが病院送りになる程激しいバトルを繰り広げるとはねぇ、やるじゃん!」
凉「まあの…」
乙哉「やー健闘を称えるためにもお見舞いに行ってあげないとねー」
凉「(剣持!ワシは黙っていたぞ!病院が見つからないことを祈っとるぞ…)」
乙哉「楽しみー」
…
…
乙哉「あ、退学といえば!首藤ちゃんも退学になったって言ってたよね。報酬は何を望んでたの?」
凉「フフ…聞きたいか?」
乙哉「まあねー首藤ちゃん何考えてるかよく分かんないし。アタシと同じ匂いもしないしね」
凉「どうしようかのう…」
乙哉「えーーーいいじゃん教えてよ~私の初めてを共有した仲じゃん?」
凉「ハハハ、まあ初めてを貰ってしまってはのう…仕方ない、教えてやるとしようか」
乙哉「さっすが、話がわかる!」
涼「…」
凉「ワシの望みは…普通に年を取って死ぬことじゃ」
乙哉「?」
凉「ワシの体は肉体が老いない病気に侵されていてのう。もうずーーーっと、この姿のまま生きておる」
乙哉「首藤ちゃんの冗談はホントかウソか分かりにくいんだけどー?」
凉「さーて、どっちかの」
乙哉「ふーん。もしほんとだったとして、確かにそんな病気はイヤかもね」
凉「ほう…何故そう思う?この話を聞くと大概は皆羨むがのう」
乙哉「うーん、花と女の人って似てるよね?」
乙哉「どっちもキレイな時は一瞬、放っておけば後は枯れるだけでしょ」
乙哉「あたしはね、ヤる時いつも考えてるよー。あたしが切り刻んで、最高の瞬間を永遠にしてあげるって」
乙哉「始めからずーっと変わらないものなんて興味ないの。よく言うじゃん、花は散るからこそ美しい、みたいな?」
乙哉「だからあたしは人を切るんだよ。だーれも理解してくれないけどねー」
乙哉「首藤ちゃんは分かってくれる?」
凉「…イヤ、確かに変わるからこそ美しいものがあるのは分かる。だがワシには人を切ることとは繋げられんな」
乙哉「…まあそんなもんだよねー。首藤ちゃんはどーしてその病気治したいの?」
凉「大切な誰かといっしょの時を過ごしたいから、かのう」
凉「ワシにもかつては大切な人がおってな。ずうっと共に生きていこうと約束もして、本当に幸せじゃった…」
凉「けれどもワシは子供のまま、あのお方だけが年を重ねて成長していく」
凉「どんなに寄り添おうと思っても、絶対に同じ時間を過ごすことはできない。おのお方も苦しませてしまって」
凉「結局あのお方はワシの前から去って行った…」
乙哉「…」
凉「…まーそういうわけでのう、ワシの望みはこの体を治すことだったというわけじゃ。結局報酬は得られなかったがの」
乙哉「…誰かといっしょに過ごすってそんなに大事なこと?あたしには全然わかんないや」
凉「フフ、ワシの考えだけ理解してもらおうとは思っておらんよ。おあいこじゃな」
乙哉「…」グビグビ
乙哉「」プハー!
乙哉「いっつもわかんないことばっかりだけど、あたしもいつかはそういう考え持てるようになるのかな?」
凉「どうかのう。まあお主の人生は長いんじゃ。そうなるかもしれんし、ならないかもしれん」
凉「今のお前に心底共感してくれる相手にだって、どこかで会えるかもしれんしのう」
乙哉「ふーん…凉はさあ…」
乙哉「死にたいの?」
凉「…」
凉「さあのう……まだ、老いて死ぬことを諦めたくはないかな」
凉「どこまで持つかのう」ハハハ
乙哉「…そう。ならいいけど。」
乙哉「ま、何かあったらあたしの所にきてよ」
乙哉「変わらないものを切るなんてあたしの美学に反するけどさ、凉なら切ってもいいかな、興味がないわけじゃないしね」
凉「!フフフ…お主みたいな子供にやられるワシではないわ。ま、たまには行ってやってもよいかのう。またいつか一杯やろうか」
乙哉「もー!やっぱり子供扱いするんだから!」
乙哉「ちょっと長く生きてるからってさあー」
凉「さーての!同い年かもしれんぞ」
…
…
…
店の外
乙哉「…んじゃそろそろ行こっかな。結構楽しかったよー」
凉「こちらこそ。付き合ってくれてありがとう」
凉「アレは程ほどにしておけよ。ワシが言えることでないのは分かっとるがの」
乙哉「やーだよっ!」
凉「フ、まあそうじゃろうな」
乙哉「…ま、忠告自体は覚えといてあげてもいいかな?」
凉「ほう…」
乙哉「そんじゃあ、しえなちゃんの病院探しに出発~まったねー!」
…
凉「行ったか」
凉「今日は少し飲み過ぎたかの…」
おわり
終了です。
リドルSSに飢え過ぎて書いたけど
自分のじゃ飢えは全く満たされないよ!
ほんと増えてくれ!たのむ!
それではさようならー
今気づいたけど
おばあちゃんの名前、涼じゃなくて凉になってるし。
さんずいじゃなくてにすいになってる…ヤッチマッタサーセン
許されたいのでお詫び書くます。
けど新しいスレでやろうと思います。さいならー
このSSまとめへのコメント
良かった!
この二人って相性いいと思うんだよな~
対して絡んでもないのに同室というだけで…リドルもカプ厨が涌くようになったか